JP2010039044A - 光反射用積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】低角度の入射光に対する光反射において、反射度と拡散度の両方が高く、反射効率に優れた光反射用積層体を提供すること。
【解決手段】金属層を含む光反射体の少なくとも片面に光拡散層を積層してなる光反射用積層体において、光拡散層が少なくとも透明樹脂からなる連続相と該透明樹脂に非相溶な樹脂からなる分散相を含む混合物よりなり、明細書中で記載した方法で測定される光反射用積層体の光拡散層側の反射度および拡散度がそれぞれ0.3〜8および7.0〜30であることを特徴とする光反射用積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、金属層を含む光反射体と光拡散層とからなる光反射用積層体に関するものである。詳しくは、光の反射度と拡散度の両方の特性が優れた金属層を含む光反射体と光拡散層とからなる光反射用積層体に関するものである。
室内などの照明、内照式電飾パネルにおける照明、複写機における光照射あるいは液晶ディスプレイにおける照明などにおいて、光源の光量を有効に活用し上記照明における照度や輝度を高めるために、反射シートや反射板(以下、単に反射体と称すことがある)が用いられている。
反射体としては、例えば、白色PETフィルムよりなる拡散反射部材が多く用いられている。該拡散反射部材は拡散性に重きをなした特性を有しており正反射性は低い。そのために均質性の高い反射が付与されるが反射度が低いという課題を有している。
一方、上記課題を解決する方法としてアルミニウムや銀などの金属の光沢を利用した正反射性の高い反射体が開発されている。しかしながら、該方法は反射度を高めることができるが、反射の指向性が強いので、例えば、室内や社内の照明においては、特定方向に強い反射が起こるので、方向による均質性に欠け、かつ、特定方向においては眩しさが強くなるという問題点を有する。また、内照式電飾パネルにおける照明や液晶ディスプレイの照明においては輝度の均質性が悪化するという問題点がある。さらに、該反射の指向性が強いために反射体に部分的に皺やそりが発生した場合にさらに反射の均一性が低下するという問題点を有している。
上記課題を解決する方法として、上記の金属層の金属光沢を利用した反射体において、反射体の表層に光の拡散性を制御する拡散層を積層して反射の拡散性を制御する方法が提案されている。
しかしながら、該提案技術は、拡散層の光線透過率が高いものと、逆に低いものとの両極端な領域に限定されている。
例えば、光線透過率の高い領域に限定された方法として、例えば、特許文献1〜3が知られている。
これらの特許文献において開示されている方法は、単に金属光沢を利用した反射体よりは拡散性が改善されているが、まだ反射の指向性が強く金属光沢を利用した反射シートの有する課題が解決されてはいない。
特開平7−108643号公報 特開2007−127751号公報 特開2007−157566号公報
一方、光線透過率の低い領域に限定された方法として、例えば、特許文献4〜9が知られている。
これらの特許文献において開示されている方法は、拡散性が大幅に改善されているが、正反射性が大幅に低下しており、白色PETフィルムよりなる拡散反射体と同様の課題を有する。
実開平5−73602号公報 特開平8−76112号公報 特開2002−1484145号公報 特開2004−341067号公報 特開2004−341068号公報 特開2005−114777号公報
近年、地球温暖化問題や資源の枯渇問題より、上記照明分野においても省エネルギー要求が強くなってきている。
例えば、液晶ディスプレイは、薄型、小型、低消費電力などの特長を生かし、現在、時計、電卓、TV、パソコンなどの表示部に用いられている。更に近年、カラーLCDが開発されOA・AV機器を中心にナビゲーションシステム、ビュウファインダー、パソコンのモニター用など数多くの用途に使われ始めており、その市場は今後、急激に拡大するものと予想されている。特に、外部から入射した光を反射させて表示を行う反射型液晶ディスプレイは、バックライトが不要であるために消費電力が少なく、薄型、軽量化が可能である点で携帯用端末機器用途として注目されている。
上記反射型液晶ディスプレイの場合、携帯端末使用においては、反射シートへの入射角度が±20度以内の光に対する反射度が高いことが好ましいことが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
日立化成テクニカルレポートNo.30P15〜18(2002.1)
本発明の目的は、上記の従来技術における問題点を解決するものであり、白色PETフイルムで代表されるフィルム中に存在する微小ボイドによる光の散乱作用を利用した白色反射体に比べて高い反射度を有し、かつ拡散度が高く、さらに低角度の入射光に対する光反射において、反射度と拡散度の両方が高く、反射効率に優れた光反射用積層体を提供することにある。
すなわち、本発明は、金属層を含む光反射体の少なくとも片面に光拡散層を積層してなる光反射用積層体において、光拡散層が少なくとも透明樹脂からなる連続相と該透明樹脂に非相溶な樹脂からなる分散相を含む混合物よりなり、明細書中で記載した方法で測定される光反射用積層体の光拡散層側の反射度および拡散度がそれぞれ0.3〜8および7.0〜30であることを特徴とする光反射用積層フィルムである。
この場合において、光拡散層の平行光線透過率が20〜80%、かつヘーズが10〜80%であることが好ましい。
また、この場合において、光拡散層の表面光沢度が10〜70%であることが好ましい。
また、この場合において、光拡散層が実質的に空洞を含まないことが好ましい。
本発明における光反射用積層体は、光反射において、反射度と拡散度の両方が高いので、室内の照明、内照式電飾パネルにおける照明、複写機における光照射あるいは液晶ディスプレイにおける照明などの各種照明において光源の光量を有効に活用し、上記照明における照度や輝度を高めることができる。
また、反射度と拡散度の両方が高いので金属光沢を有した反射体のような強い反射度と白色反射フィルムの有する穏やかな反射とを兼ね揃えた特性を併せ持った優れた反射特性を有するといえる。そのため、高い照度や輝度を維持し、室内の照明、内照式電飾パネルにおける照明等において求められる眩しさが抑制された穏やかな照明が可能となる。すなわち、現在市場で求められている省エネルギーと感性の充足を両立することが可能となる。
また、本発明における光反射用積層体は、低角度で入射する光に対する反射において上記特性を有するので、例えば、反射型液晶ディスプレイ用の反射体として好適である。
(金属層を含む光反射体)
金属層を含む光反射体は、光反射機能を有した金属層を含むものであればその素材、形態及びその構成等は限定されない。
例えば、金属板や金属箔であってもよいし、プラスチックフィルムやシート(以下単に基材フィルムと称することもある)と金属との複合体であってもよい。また、後述の光拡散層の片面に金属層を直接形成しても良い。
金属板や金属箔の場合は、例えば、鉄、各種ステンレス、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金、錫合金、鋼板、ニッケル、亜鉛などの各種金属を挙げることができる。
金属板や金属箔の厚みは限定されないが、0.05mm〜0.8mmが一応の目安であるが、このような厚みに限定されるものではなく、用途に応じて適宜選択することができる。
該金属板や金属箔の表面には、単層めっき、複層めっき又は合金めっきが施されていてもよいし、また、浸漬クロム酸処理、リン酸クロム酸処理が施されていてもよい。
また、後述の光拡散層との密着性を向上させる目的で、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等によるカップリング剤処理、酸処理、アルカリ処理、オゾン処理、イオン処理等の化学処理、プラズマ処理、グロー放電処理、アーク放電処理、コロナ処理等の放電処理、紫外線処理、X線処理、ガンマ線処理、レーザー処理等の電磁波照射処理、その他火炎処理等の表面処理やプライマー処理等の各種表面処理が施されていてもよい。
金属として、アルミニウム、銅又はこれらの合金を用いることにより、アルミニウム、銅又はこれらの合金は熱伝導率が高いため、光源からの局部的な発熱を基体全面に拡散して放熱することができる好ましい実施対応である。
金属層を含む光反射体として基材フィルムと金属との複合体を使用する場合に用いられる基材フィルムとしては、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、アクリル樹脂、メタアクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアレリート、ポリエーテルイミド、ポリイミドなどのホモポリマー又は、コポリマー等よりなるものが挙げられる。基材フィルムの厚みは、ハンドリング性及び、形状保持性を考慮し、好ましくは、5〜2000μmであり、より好ましくは10〜1500μm以下である。
該材質や厚みは、光反射体の用途やその用途に対する要求特性により適宜選択される。
金属層を含む光反射体として基材フィルムと金属との複合体を使用する場合に用いられる金属層としては、上記の金属板や箔であっても構わないが、薄膜金属層を用いるのが好ましい実施態様である。
該金属薄膜層を形成する金属の種類は金属光沢を有するものであれば限定されないが、銀もしくは、アルミニウム、あるいはそれらを主成分とする合金の薄膜層を用いることがと好ましい。この金属薄膜層に、他の微量の金属化合物を含有することやこの金属薄膜層と他の金属薄膜層や金属酸化物層などを2層以上積層することは本発明の目的を損なわない範囲において可能である。また、金属薄膜層の最外層にTi、Ni、Crやそれらの金属酸化物などの防蝕性のある金属薄膜層を形成することも可能である。
該金属薄膜層は基材フィルムの一方、もしくは両方の主面上形成されてなるものである。この際、当該基材フィルムの主面側から見て、全体に金属薄膜層が視認できることが好ましい。例えば、一方の主面上には面積比で50%金属薄膜層が形成されており、他方には80%で金属薄膜層が形成されていた場合であっても、一方の主面上から見ると、全面に金属薄膜層が視認できるものも含まれる。
上記基材フィルムに金属薄膜層を形成する方法としては、メッキ法、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、イオン化蒸着法、イオンクラスタービーム蒸着法等、公知の方法を制限無く用いることが出来る。
また、該金属薄膜層の厚みは10〜500nmが好ましく、コストパフォーマンスより50〜200nmがより好ましい。更に好ましくは80〜150nmである。
該金属薄膜層を基材フィルムの表面に形成する際に、基材フィルム表面に、コロナ放電処理、グロー放電処理、表面化学処理、粗面化処理等を行い両者の密着性を向上することも好ましい実施対応である。
(光拡散層)
本発明における光拡散層は、後述の測定方法で測定される光反射用積層体の光拡散層側の反射度及び拡散度がそれぞれ0.3〜8及び7.0〜30である反射特性及び拡散特性を満たすために重要な役割を果たす。
該光拡散層は、光反射用積層体の光拡散層側の反射特性及び拡散特性が上記範囲を満たされれば特に限定されないが、少なくとも透明樹脂からなる連続相と該透明樹脂に非相溶な樹脂からなる分散相を含む混合物よりなることが重要である。
光拡散層は、透明樹脂からなる連続相と該透明樹脂に非相溶な樹脂からなる分散相を含むことによって、光拡散層の表面に形成される凹凸による光拡散層と空気の界面での光の屈折・反射によって拡散特性及び反射特性を発現することができるものと考えられる。また、光拡散層中における透明樹脂の連続相と非相溶な樹脂からなる分散相の界面での光の屈折・反射によっても本発明の反射特性及び拡散特性を発現することができるものと考えられる。
光拡散層は、空洞(ミクロボイド)を実質的に含まないことが好ましい。光拡散層中における透明樹脂の連続相と透明樹脂とは非相溶な樹脂からなる分散相の界面に空洞が存在する場合、その界面での屈折・反射によって、本願発明の拡散特性及び反射特性の発現にとって好ましくない場合がある。
ここで、光拡散層に実質的に空洞が含まれないこととは、共焦点レーザ顕微鏡により光拡散層の島部分(分散相部分)を観察して、該島部の周りの空洞の有無を観察して判定した。50〜100個の島部が観察される正方形の領域を観察し、周りに空洞が認められる島部の個数が全体の3%以下である場合を空洞が含まれないと判定した。
透明樹脂からなる連続相と該透明樹脂に非相溶な樹脂からなる分散相を含む混合物よりなる光拡散層とは、透明樹脂の連続相中に相溶していない別の樹脂が微分散している層である。
上記光拡散層は単層であってもよいし、2層以上の多層体であっても構わない。多層構成の場合は、少なくとも一層が拡散層であれば、他の層は、拡散性を有しない単なる透明層であってもよし、全層が拡散層の構成であっても構わない。
上記光拡散層はフィルム状で金属層を含む光反射体に積層されるので、以下、光拡散層フィルムとも称することがある。
前記したとおり、従来の技術における光拡散層フィルムの光の透過率や拡散性を制御する方法としては、無機粒子を配合する方法や空洞を発生させる方法が多く採用されていた。これらの方法は、光拡散層の基材樹脂と無機粒子や空洞との間の屈折率差が大きいために光の透過率や拡散性を効率よく変化させることができる点で優位な方法であった。
例えば、白色無機顔料の中で最も汎用的に用いられている酸化チタンの屈折率は2.5〜2.7と高い、一方、ポリエステルやポリオレフィン樹脂の屈折率は1.4〜1.5付近であり、両者には大きな屈折率差があった。また、空洞を含有させる方法においても、空洞である空気部の屈折率は1.0であり、樹脂との屈折率差は比較的大きいものであった。
しかし、これらの光拡散層フィルムを反射シートや反射板として用いる場合、拡散を重視すると粒子−樹脂界面または空洞−樹脂界面での反射や屈折が大きいため内部での光のロスが大きくなり高い反射は得られにくいものであった。一方、反射を重視するために粒子や空洞の個数を減らして金属層と積層させた場合は拡散性が不十分であり、反射性と拡散性を両立させることは困難であった。
本発明の構成においては、光の拡散は透明樹脂からなる連続相と該透明樹脂に非相溶な樹脂からなる分散相の界面(樹脂−樹脂界面)で行われるので、比較的屈折率差が小さいため、金属層とは反対の面から光拡散層に入射した光が光拡散層での拡散によるロスが少なく金属層に到達し、さらに金属層で反射された光も再度光拡散層での拡散によるロスが少なく出て行くため、高い反射性と拡散性を同時に得ることができる。
従って、本発明における連続相と分散相を構成する樹脂成分の屈折率差は小さいのが好ましい。該屈折率差は、0〜0.300が好ましく、0〜0.200がより好ましい。屈折率差がない場合でも、分散相によるフィルム拡散層フィルム表面の表面凹凸により、拡散度を高めることができるので、連続相と分散相を構成する樹脂成分の屈折率差は0であっても構わない。
本発明における光反射用積層体を実際に商品と展開する場合においては、市場要求に応じて、反射度と拡散度を特定範囲にする必要があり、その許容範囲は狭い範囲が要求される場合がある。従って、本発明によれば、無機粒子や空洞を利用する方法よりも光拡散層における光の透過率や拡散性をより高い精度で制御できる。
また、本発明の上記の好ましい実施態様は、無機粒子を配合する方法に比べて製膜工程におけるポリマーフィルターの目詰まりが抑制できるという点でも有利である。
光拡散層となるフィルム(光拡散層フィルム)の作製方法としては、例えば、(1)連続相となる透明樹脂に分散相となる樹脂を溶融混練して微分散させてフィルム状に押出す方法、更にそのフィルムを一軸方向又は2軸方向に延伸する方法や(2)連続相となる透明樹脂に分散相となる樹脂の微粒子を溶融混練して分散させてフィルム状に押出す方法、更にそのフィルムを一軸方向又は2軸方向に延伸する方法や(3)連続相となる透明樹脂を溶剤に溶かした溶液中に分散相となる樹脂の微粒子を分散させてから該溶液をフィルム状にコーティングする方法、更にそのフィルムを一軸方向又は2軸方向に延伸する方法、などが挙げられる。
(1)連続相となる透明樹脂に分散相となる樹脂を溶融混練して微分散させてフィルム状に押出す方法としては、例えば、ポリオレフィン系樹脂を連続相となる透明樹脂として使用する場合は、分散相となる樹脂として相溶しない別のポリオレフィン系樹脂を混合したり、ポリエステル樹脂やポリアミド樹脂などのポリオレフィン樹脂と相溶しない他の熱可塑性樹脂を混合したものを用いることができる。 また、ポリエステル系樹脂を連続相となる透明樹脂として使用する場合は、分散相となる樹脂としてポリエステル樹脂と相溶しない、例えば、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などを溶融混練することで微分散したものを用いることができる。
連続相となる透明樹脂としては、上記のポリオレフィン系樹脂やポリエステル系樹脂の他にも、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂などの熱可塑性樹脂を使用することができる。
反射度及び拡散度は、これら連続相および分散層の樹脂の屈折率差を調整すること、分散相の粒径や形状、分散相により形成される表面突起の高さや大きさを調整すること、拡散層の厚みを調整すること、延伸する場合は延伸倍率を調整すること、等により調整することができる。また、ヘイズ、全光線透過率も同様に調整することができる。
上記要因と光学特性との関係は、例えば、屈折率差や分散相のサイズを大きくしたり、表面突起を高くすることにより、全光線透過率は小さくなり、ヘイズは大きくなり、結果として拡散度が高くなり、反射度は低くなる傾向となる。同様に表面突起を高くすることにより光沢度が低下し、拡散度を高めることができる傾向がある。
本発明においては、本発明の有する特徴の一つである長期使用における変色(黄変)を抑制する意味において、上記光拡散層フィルムを構成する連続相となる透明樹脂はポリオレフィン系樹脂よりなることが好ましい。さらに、分散相となる樹脂もポリオレフィン系樹脂を用いることが好ましい。
上記光拡散層フィルムとしてポリオレフィン樹脂に非相溶なポリオレフィン樹脂を配合する方法においては、ポリプロピレンあるいはその共重合樹脂とポリエチレンあるいはその共重合樹脂との配合物の使用が好ましい。上記ポリプロピレン系樹脂とポリエチレン系樹脂との配合比は限定されないが、それぞれ1/9〜9/1の範囲で求められる反射特性などに応じて適宜選択すれば良い。
(2)連続相となる透明樹脂に分散相となる樹脂の微粒子を溶融混練して分散させてフィルム状に押出す方法としては、(1)の方法における分散相となる樹脂を溶融混練して微分散させる代わりに微粒子状の溶融しないか又は融点が高い樹脂の微粒子を溶融混練して分散させる方法である。
連続相となる透明樹脂としては、上記のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリスルホン系樹脂などの熱可塑性樹脂を使用することができる。
溶融しないか又は融点が高い樹脂の微粒子としては、架橋ポリスチレン微粒子、架橋ポリアクリル微粒子、シリコーン微粒子、ポリベンゾグアナミン微粒子などを使用することができる。
また、(3)連続相となる透明樹脂を溶剤に溶かした溶液中に分散相となる樹脂の微粒子を分散させてから該溶液をフィルム状にコーティングする方法としては、上記(1)、(2)で使用した連続相となる透明樹脂を適当な溶剤に溶かした溶液に上記(2)で使用した分散相となる樹脂の微粒子を分散させた溶液をフィルム状にコーティングし、乾燥し固化する方法が挙げられる。
(光反射用積層体)
本発明の光反射用積層体は、上記光拡散層フィルムと前述した金属層を含む反射体とを積層することにより得られる。また、上記光拡散層フィルムの片面に金属層を直接形成しても良い。
上記光拡散層フィルムの片面に金属層を直接形成する方法の場合は、前述の基材フィルムに金属薄膜層を形成する方法と同様の方法が適用される。
上記光拡散層フィルムと前述した金属層を含む反射体とを積層する方法は限定されない。例えば、金属板、金属箔及び基材フィルムと金属との複合体と光拡散層フィルムとを接着剤や粘着剤で貼り合わせる方法、金属板、金属箔及び基材フィルムと金属との複合体の表面に光拡散層フィルムを押し出して、押し出しラミネート法で積層する方法等が挙げられる。また、金属板、金属箔及び基材フィルムと金属との複合体と光拡散層フィルムとを、単に重ね合わせて使用してもよい。接着剤や粘着剤で貼り合わせる場合の、接着剤や粘着剤の種類などは限定されないが、透明性の優れた光学用の銘柄を使用するのが好ましい。
例えば、金属板、金属箔及び基材フィルムと金属との複合体と光拡散層フィルムとを接着剤や粘着剤で貼り合わせる方法の場合の一例を記述する。
上記の粘着剤は、具体的に例示するとゴム系粘着剤、アクリル系粘着剤、シリコーン系粘着剤、ビニル系粘着剤等である。本発明の反射体は高温で使用する可能性があるため、常温〜120℃でも安定な粘着剤が好ましい。中でもアクリル系粘着剤は、安価であるために広く用いられる。どの粘着剤を使用した場合でもその厚みは、0.5μm〜50μmが好ましい。
上記の接着剤は、熱又は触媒の助けにより接着される接着剤であり、具体的には、シリコン系接着剤、ポリウレタン系接着剤、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、アクリル系接着剤など一般的な接着剤を用いることができるが、本発明の反射体は高温で使用する可能性があるため、常温〜120℃でも安定な接着剤が好ましい。これらの中で、エポキシ系接着剤は強度、耐熱性に優れているため、好適に利用できる。シアノアクリレート系接着剤は、即効性と強度に優れているため、効率的な反射体作製に利用できる。ポリエステル系接着剤は、強度、加工性に優れているため、反射体作製に特に好適である。これらの接着剤は、接着方法によって熱硬化型、ホットメルト型、2液混合型に大別されるが、好ましくは連続生産が可能な熱硬化型あるいはホットメルト型が使用される。どの接着剤を使用した場合でもその厚みは、0.5μm〜50μmが好ましい。
上記の金属板、金属箔及び基材フィルムと金属との複合体と光拡散層フィルムとを接着剤や粘着剤で貼り合わせる方法は、ラミネーターを用いたロールトゥロールやロールトゥーシートプロセスなどで貼り合わせ、ロール形状や枚葉形状の製品が得られる。 例えば接着剤を用いる場合、金属反射体あるいは拡散層フィルムのいずれかに接着剤をコーティング、乾燥後に相手材料とローラーによるラミネートにより積層される。
接着剤のコーティング方法は、基材や接着剤の種類によって多くの方法があるが、広く使用されているのは、グラビアコーター方式、コンマコーター方式、及び、リバースコーター方式である。グラビアコーター方式では、接着剤に一部浸されているグラビアロールを回転させ、バックアップロールによって送られるフィルムを接着剤の付着したグラビアロールに接触させることによりコーティングする。コーティング量はロールの回転数、接着剤の粘度を制御することで調整できる。リバースコーター方式も、グラビアコーター方式に類似した方法だが、コーティングロールに付着する接着剤の量を、それに接して設置されているメタリングロールによって調整する。
上記の貼り合わせる際に必要に応じて加温することもできる。また、必要な接着強度を得るためにラミネート後に熱処理することもできる。
粘着剤で貼り合わせる場合は、両面粘着シートを用いてもよい。該方法の場合は、光学用の高透明タイプの粘着剤を用いるのが好ましい実施態様であるが、限定されない。例えば、光拡散性を有した粘着シートを用いても良い。
上記光拡散層に反射特性に悪影響を及ぼさない範囲で紫外線吸収剤や酸化防止剤などの安定剤を配合しても良い。
本発明における光反射用積層フィルムは以下に示す方法により測定される光拡散層側の反射度及び拡散度がそれぞれ0.3〜8及び7.0〜30であることが重要である。
反射度は0.4〜8がより好ましい。反射度が0.3未満では光の反射度が低く反射シートとして用いた場合に照明器具の照度あるいは輝度が低くなるので好ましくない。上限は高い方が好ましいが、本発明方法においては8がほぼ限界と思われる。
また、拡散度は、8.0〜30がより好ましい。7.0未満の場合は反射光の拡散性が低く、指向性が強くなり照明器具の照度あるいは輝度の均一性が悪化するので好ましくない。また、反射光の眩しさが増大するので、例えば、室内照明等において求められる穏やかな反射が阻害されるので好ましくない。上限は高い方が好ましいが、本発明方法においては30がほぼ限界と思われる。
上記両特性を同時に満たすことにより反射度及び拡散度の両方が高くなるので、反射度が高いにも関わらず反射の均一性が保たれる。すなわち、照明器具の照度あるいは輝度の均一性を落とすことなく照度あるいは輝度を高めることができる。また、穏やかで高い照度や輝度を付与することができる。
〔反射度及び拡散度の測定〕
自動変角光度計(GP−200:株式会社村上色彩研究所製)を用いて測定を行う。
光線入射角:15°、受光角度:−45°〜90°、SENSITIVITY:150、HIGH VOLTON:500、フィルター:ND10使用、光束絞り:10.5mm(VS−1 3.0)、受光絞り:9.1mm(VS−3 4.0)及び変角間隔0.1度の条件で測定し得られる反射ピーク高さ及びピークの立ち上がりの開始角度より立下りの終了角度までの角度幅(度)を求める(図1参照)。
反射ピーク高さを反射度、角度幅を拡散度とする。
同じ条件で光沢度測定用標準板(日本電色工業(株)社製G−16732 角度20度の光沢度82.0%)の反射ピークの測定を行い、それぞれ、該測定値との相対値で表示する。上記測定は光拡散層側を測定面として測定する。また、光拡散層の分散相が特定方向に配向している光拡散層フィルムの場合は、測定試料の分散相の配向方向が上下方向に平行になるように試料固定部に固定して測定することにより得た測定値を用いる。
上記光沢度測定用標準板は黒色の標準板である。一般に標準板としては白色の標準板が用いられるが、本発明における光反射体は反射度が極めて高いので、白色の標準板では、上記測定条件では反射ピークが極めて低いので、上記標準板を用いた。
上記両特性を上記範囲にする方法は限定されないが、上記光拡散層フィルムの平行光線透過率が20〜80%、かつヘーズが10〜80%であることが好ましい実施態様である。
平行光線透過率は25〜75%がより好ましい。
平行光線透過率が20%未満では反射度が低下するので好ましくない。逆に、80%を超えた場合は、拡散度が低下するので好ましくない。
ヘーズは15〜75%であることがより好ましい。ヘーズが10%未満では拡散度が低下するので好ましくない。逆に、80%を超えた場合は、反射度が低下するので好ましくない。
上記特性を満足することにより、前記の反射度や拡散度が好ましい範囲になる理由は定かでないが、平行光線透過率が反射度に、ヘーズが拡散度により大きく寄与しており、両特性の最適化により反射度や拡散度が好ましい範囲になるものと推察している。すなわち、反射度は反射した光が平行に反射されてくることにより高くなると推察されることより平行光線透過率が反射度との相関に対する寄与が大きくなるものと考えられる。
例えば、従来技術で開示されている全光線透過率は散乱光を含めた光線透過率であるので、従来技術で注目されて拡散性の尺度としては有効である。反射度と拡散度の両立を目指す本発明においては、必ずしも有効な特性とは言い難い面がある。実際に、本発明においては全光線透過率は85〜97%という狭い範囲に設定するのが好ましい。全光線透過87〜95%がより好ましい。全光線透過率が85%未満では反射度が低下するので好ましくない。逆に、97%を超えた場合は、拡散度が低下するので好ましくない。
上記特性を満たし、さらに、上記光拡散層の表面光沢度が10〜70%であることがより好ましい実施態様である。表面光沢度は15〜65%がより好ましい。
表面光沢度が10%未満では反射度が低下するので好ましくない。逆に、70%を超えた場合は、拡散度が低下するので好ましくない。また、例えば、蛍光灯用の反射体として用いた場合に蛍光灯の管影が映り眩しさを引き起こす場合がある。
本発明においては、上記光学特性の測定は、それぞれJIS法に準拠して実施されるが、光拡散層の分散相が特定方向に配向している場合は、以下に示す方向に測定資料を固定して測定した測定値を用いた。すなわち、全光線透過率、平行光線透過率及びヘーズの測定においては、分散相方向が上下方向に平行になるように試料固定部に固定して測定することにより得た測定値を用いた。また、表面光沢度の場合は、分散相方向が測定器の前後方向と平行になるように固定して測定することにより得た測定値を用いた。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明は、もとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、本発明の趣旨に適合し得る範囲で適宜変更を加えて実施することも可能であり、それらは、いずれも本発明の技術的範囲に含まれる。なお、実施例で採用した測定・評価方法は次の通りである。また、実施例中で「部」とあるのは断りのない限り「質量部」を意味し、「%」とあるのは断りのない限り「質量%」を意味する。
1.反射度及び拡散度の測定
自動変角光度計(GP−200:株式会社村上色彩研究所製)を用いて測定を行った。
光線入射角:15°、受光角度:−45°〜90°、SENSITIVITY:150、HIGH VOLTON:500、フィルター:ND10使用、光束絞り:10.5mm(VS−1 3.0)、受光絞り:9.1mm(VS−3 4.0)及び変角間隔0.1度の条件で測定し得られる反射ピーク高さ及びピークの立ち上がりの開始角度より立下りの終了角度までの角度幅(度)を求めた(図1参照)。
反射ピーク高さを反射度、角度幅を拡散度とした。同じ条件で光沢度測定用標準板(日本電色工業(株)社製G−16732 角度20度の光沢度82.0%)の反射ピークの測定を行い、それぞれ、該測定値との相対値で表示した。上記測定は光拡散層側を測定面として測定した。
また、光拡散層の分散相が特定方向に配向している光拡散層フィルムの場合は、測定試料の分散相の配向方向が上下方向に平行になるように試料固定部に固定して測定することにより得た測定値を用いた。
2.全光線透過率、平行光線透過率及びヘーズ
日本電色工業株式会社製ヘーズ測定器「NDH−2000」を用いて、JIS K 7105−1981に準拠して測定した。
光拡散層の分散相が特定方向に配向している測定試料の場合は、分散相方向が上下方向に平行になるように試料固定部に固定して測定することにより得た測定値を用いた。
4.表面光沢度
日本電色工業社製の光沢計VG2000を用いて、JIS Z 8741に準拠して測定した。
光拡散層の分散相が特定方向に配向している測定試料の場合は、分散相方向が測定器の前後方向と平行になるように固定して測定することにより得た測定値を用いた。
5.蛍光灯の管影の写り込み性
点灯した蛍光灯直下2mの位置に光反射体を水平に置き、光反射体の上部より蛍光灯の管影の写り込み状況を肉眼で観察し、以下の基準で判定した。
管影の写り込みの見えない場合:○
僅かに管影の写り込みの見えない場合:△
管影の写り込みがはっきり見える場合:×
〔実施例1〕
(光拡散層フィルムの調整)
2台の溶融押し出し機を用い、第1の押し出し機にてポリプロピレン樹脂WF836DG3(住友化学社製、住友ノーブレン)100質量部を溶融して基層Aとし、第2の押し出し機にてポリプロピレン樹脂WF836DG3(住友化学社製、住友ノーブレン)17質量部とプロピレン・エチレン共重合体 HF3101C(日本ポリプロ社製)83質量部を、溶融混合して光拡散層Bとした、ダイス内にてA/Bとなるように、Tダイ方式にて溶融共押出し後、20℃のキャスティングロールで冷却することにより未延伸シートを得た。次いでこの未延伸シートを縦延伸機のロール周速差を利用して延伸温度120℃で4.8倍に延伸し、引き続いてテンタ―式延伸機により、165℃で加熱後、155℃の延伸温度で横方向に9倍延伸する。ついで166℃で熱固定を行って、A/B構成の厚みがそれぞれ順に22.2μm、2.8μmである光拡散層フィルムを得た。巻き取り直前において基層A表面にコロナ処理を行った。
該光拡散層フィルムには実質的に空洞が含まれていなかった。
(金属層を含む反射体)
東洋紡績(株)社製の二軸延伸ポリエステルフィルム(A4300、100μm)に金属アルミニウムを80nmの厚みで蒸着したアルミニウム金属蒸着ポリエステルフィルムを準備した。
(光反射用積層体の調製)
上記アルミニウム金属蒸着フィルムのアルミニウム蒸着面に上記マット調の二軸延伸ポリプロピレンフィルムをマット面が上面になるように光学用両面粘着シートで張り合わせた。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は反射度及び拡散度の両方に優れており、高品質であった。
〔比較例1〕
アルミニウム金属蒸着ポリエステルフィルムのみの特性を表1に示す。
反射度は極めて高いが拡散度が低く、蛍光灯の管影の写り込み性が悪かった。
〔比較例2〕
光拡散層フィルムのみの特性を表1に示す。
反射度が著しく低くかった。
〔比較例3〕
光拡散層フィルムとして東洋紡績(株)社製の透明タイプの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(P2241、25μm)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射用積層体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本比較例で得られた光反射用積層体は反射度が良好であったが、拡散度が低く、蛍光灯の管影の写り込み性が悪かった。
〔比較例4〕
光拡散層フィルムとして、東洋紡績(株)社製の発泡タイプの白色二軸延伸ポリプロピレンフィルム(P4835、39μm)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射用積層体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本比較例で得られた光反射用積層体は拡散度が良好であったが、反射度が著しく低かった。
〔実施例2〕
実施例1の方法において、金属層を含む反射体として、アルメコ社製の増反射タイプのアルミニウム反射板(V95−110)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、実施例1で得られた光反射用積層体と同等の反射特性を有しており高品質であった。
〔実施例3〕
実施例1の方法において、光反射体として、東洋紡績(株)社製の二軸延伸ポリエステルフィルム(A4300、100μm)に銀金属をスッパタリング法で150nmの厚みで積層した銀複合ポリエステルフィルムを用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、実施例1で得られた光反射用積層体と同等の反射特性を有しており高品質であった。
〔実施例4〕
実施例1の方法において用いた光拡散層フィルムであるマット調の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの反マット面に金属アルミニウムを150nmの厚みで蒸着することにより、光反射用積層体を得た。
得られた光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、実施例1で得られた光反射用積層体と同等の反射特性を有しており高品質であった。
〔実施例5及び6〕
厚み100μmのポリエステルフィルムの片面にポリスチレン系ポリマービーズとアクリル系樹脂よりなる拡散層を塗工法で積層することにより得たそれぞれ表1に示す光学特性を有したポリエステル系の光拡散層フィルムと重ね合わせることにより光反射用積層体を得た。該重ね合わせは光拡散層フィルムの反拡散層側と光反射体のアルミニウム蒸着面とが接するように行った。
得られた光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、どちらもが反射度及び拡散度の両方が優れていた。
また、本実施例で得られた光反射用積層フィルムの光拡散層には実質的に空洞が含まれていなかった。
〔比較例5及び6〕
実施例5及び6の方法において、光拡散層の配合組成を変化させることにより得たそれぞれ表1に示す特性を有するポリエステル系の光拡散層フィルムに変える以外は、実施例5及び6と同様の方法で光反射用積層フィルムを得た。
得られた光反射用積層フィルムの特性を表1に示す。
比較例6で得られた光反射用積層体は拡散度が、比較例7で得られた光反射用積層体は反射度が劣っていた。
〔実施例7〕
実施例1の方法において、光拡散層フィルムとして下記方法で調製した光拡散層フィルムを用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、反射度、拡散度の両方が高かった。
(光拡散層フィルムの調製)
ポリプロピレン樹脂FS2011DG3(住友化学社製、住友ノーブレン)53質量部にエチレン・ブテン共重合体 A1085S(三井化学社製、タフマー)47質量部を、60mmφ単軸押出機(L/D;22)内で樹脂温度240℃にて溶融混合してTダイで押出した後、20℃のキャスティングロールで冷却することにより未延伸シートを得た。次いでこの未延伸シートを縦延伸機のロール周速差を利用して延伸温度118℃で4.5倍に延伸し、引き続いてテンタ―式延伸機により、167℃で加熱後、155℃の延伸温度で横方向に8倍延伸する。ついで165℃で熱固定を行って厚みが50μmの光拡散層フィルムを得た。巻き取り直前において片面にコロナ処理を行った。
該光拡散層フィルムには実質的に空洞が含まれていなかった。
〔実施例8〕
実施例7の方法で調製した光拡散層フィルム2枚を、実施例1で用いた金属層を含む反射体のアルミニウム蒸着面上に重ね合わせることで光反射用積層体を得た。
得られた光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、反射度及び拡散度の両方が優れていた。
〔実施例9〕
実施例7の方法において、光拡散層フィルムを形成する樹脂の中のエチレン・ブテン共重合体 A1085S(三井化学社製、タフマー)をエチレンとオクテンよりなるブロック共重合樹脂(ダウ・ケミカル社製 INFUSE(TM) D9107.10)に切り替える以外は、実施例1と同様の方法で光反射用積層体を得た。
得られた光拡散層フィルム及び光反射用積層フィルムの特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、反射度及び拡散度の両方が優れていた。
また、本実施例で得られた光反射用積層フィルムの光拡散層には実質的に空洞が含まれていなかった。
〔実施例10〕
実施例7の方法において、光拡散層フィルムを形成する樹脂をポリプロピレン樹脂FS2011DG3(住友化学社製、住友ノーブレン)及び高密度ポリエチレン樹脂2208J(プライムポリマー社製、ハイゼックス)それぞれ50質量部づつを混合した配合物に切り替える以外は、実施例1と同様の方法で光反射用積層体を得た。
得られた光拡散層フィルム及び光反射用積層フィルムの特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、反射度及び拡散度の両方が優れていた。
また、本実施例で得られた光反射用積層フィルムの光拡散層には実質的に空洞が含まれていなかった。
〔実施例11〕
実施例1の方法において、光拡散層フィルムとして下記方法で調製した光拡散層フィルムを用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、反射度及び拡散度の両方が優れていた。
(光拡散層フィルムの調製)
真空乾燥機にて180℃3時間乾燥し、水分を十分に除去した実質的に無滑剤のポリエチレンテレフタレート樹脂97質量部とプライムポリマー(株)社製の低密度ポリエチレン樹脂(SP1540:MFR3.8、融点113℃、密度0.913)3質量部の混合物を単軸押出機に供給、280℃で溶融し、フィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向へ温度103℃で長手方向に3.0倍延伸し、次いでテンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度115℃で幅方向に3.0倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に6%のリラックスを掛けながら温度210℃で4秒間の熱処理を行い厚み25μmの光拡散層フィルムを得た。該光拡散層フィルムには実質的に空洞が含まれていなかった。
〔比較例7〕
光拡散層フィルムとして下記方法で調整した白色ポリエステルフィルムを用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射用積層体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本比較例で得られた光反射用積層体は拡散度が良好であったが、反射度が著しく低かった。
(光拡散層フィルムの調製)
真空乾燥機にて180℃3時間乾燥し、水分を十分に除去した実質的に無滑剤のポリエチレンテレフタレート樹脂70質量部と酸化チタン50質量部と上記ポリエチレンテレフタレート樹脂50質量部を混練りすることにより得た酸化チタン含有マスターペレット30質量部の混合物を単軸押出機に供給、280℃で溶融し、フィルター、ギヤポンプを通し、異物の除去、押出量の均整化を行った後、Tダイより25℃に温度制御した冷却ドラム上にシート状に吐出した。その際、直径0.1mmのワイヤー状電極を使用して静電印加し冷却ドラムに密着させ未延伸フィルムを得た。次いで、長手方向へ温度103℃で長手方向に3.0倍延伸し、次いでテンター式横延伸機にて予熱温度95℃、延伸温度115℃で幅方向に3.0倍延伸し、そのままテンター内にて幅方向に6%のリラックスを掛けながら温度210℃で4秒間の熱処理を行い厚み100μmの白色ポリエステルフィルムを得た。本白色ポリエステルフィルムには、空洞が多数含まれていた。
〔比較例8〕
光拡散層フィルムとして、東洋紡績(株)社製の二軸延伸ポリエステルフィルム(E5100、125μm)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本比較例で得られた光反射用積層体は反射度が良好であったが、拡散度が低く、蛍光灯の管影の写り込み性が悪かった。
〔比較例9〕
光拡散層フィルムとして、東洋紡績(株)社製の空洞含有タイプの白色二軸延伸ポリエステルフィルム(クリスパー(商標登録)G1211、38μm)を用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射用積層体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本比較例で得られた光反射用積層体は拡散度が良好であったが、反射度が著しく低かった。
〔実施例12〕
実施例1の方法において、光拡散層フィルムとして下記方法で調製した光拡散層フィルムを用いる以外は、実施例1と同様の方法で光反射体を得た。
光拡散層フィルムの特性及び光反射用積層体の特性を表1に示す。
本実施例で得られた光反射用積層体は、反射度及び拡散度の両方が著しく優れていた。
(光拡散層フィルムの調製)
ポリプロピレン樹脂FS2011DG3(住友化学社製、住友ノーブレン)65質量部にエチレン・ブテン共重合体 A1085S(三井化学社製、タフマー)35質量部を、60mmφ単軸押出機(L/D;22)内で樹脂温度240℃にて溶融混合してTダイで押出した後、20℃のキャスティングロールで冷却することにより未延伸シートを得た。次いでこの未延伸シートを縦延伸機のロール周速差を利用して延伸温度118℃で4.5倍に延伸し、引き続きその片面にコロナ処理をして厚み200μmの一軸延伸フィルムを得た。該光拡散層フィルムには実質的に空洞が含まれていなかった。
〔参考例−1〕
市販のポリエステル系の白色反射フィルム三種類について反射度と拡散度を測定した。
反射特性を表2に示す。いずれの白色反射フィルムも本願の光反射用積層フィルムに比べ反射度が低い。
〔参考例−2〕
室内照明用蛍光灯の反射板部に実施例、比較例及び参考例−1の光反射用積層フィルムや反射フィルムを貼り付けて明るさと明るさの斑を官能評価にて判定した。
実施例で得られた光反射用積層フィルムはいずれもが、蛍光灯の光の反射光が眩しくなく穏やかな反射であり、反射光の角度依存性が抑制されていた。
一方、比較例1、3及び8で得られた光反射用積層体は反射光が眩しく、かつ特定の角度のみ照度が高かった。また、比較例2、6、7及び9で得られた光反射用積層体は反射度が低かった。
また、市販の白色反射フィルムも反射度が低かった。
〔参考例−3〕
(有)ゼロコア社の全周配光特性評価計測装置(ZERO−FP)を用いて、照度を測定した。また、該測定時の反射光の眩しさを観察した。結果を表3に示す。
本発明の実施例で得た光反射用積層体は、比較例9や参考例2の市販白色反射フィルムと同様に穏やかな反射光でありながら、照度が高い。一方、比較例1のアルミニウム金属蒸着ポリエステルフィルムは高い照度を有するがその反射光は眩しいという課題を有する。従って、本発明で得られる光反射用積層体は、アルミニウム金属蒸着ポリエステルフィルム等の金属光沢を有した反射体のような強い反射度と白色反射フィルムの有する穏やかな反射とを兼ね揃えた特性を併せ持った優れた反射特性を有するといえる。
〔参考例−4〕
市販の反射型液晶装置を有した携帯電話の液晶ディスプレイ部を分解した。図2のような構造になっていた。該液晶ディスプレイ部の反射体を本発明の実施例、比較例及び参考例1〜3の光反射体に置き換えて外光による反射による表示画面の視認性を官能評価した。本発明の実施例で得られた光反射用積層体は、表示が明るく鮮明に見えた。一方、反射度の低い比較例や参考例の白色反射フィルムは明るさが不十分で、表示が見えにくかった。また、比較例1のアルミニウム金属蒸着ポリエステルフィルムを用いた場合は入射角の依存性が高く外光入射の方向により明るさが不十分で、表示が見えにくい所があった。
本発明における光反射用積層体は、光反射において、反射度と拡散度の両方が高いので、室内の照明、内照式電飾パネルにおける照明、複写機における光照射あるいは液晶ディスプレイにおける照明などの各種照明において光源の光量を有効に活用し、上記照明における照度や輝度を高めることができる。
また、反射度と拡散度の両方が高いので金属光沢を有した反射体のような強い反射度と白色反射フィルムの有する穏やかな反射とを併せ持った優れた反射特性を有する。そのため、高い照度や輝度を維持し、室内の照明、内照式電飾パネルにおける照明等において求められる眩しさが抑制された穏やかな照明が可能となる。すなわち、現在市場で求められている省エネルギーと感性の充足を両立することが可能となる。
また、本発明における光反射用積層体は、低角度で入射する光に対する反射において上記特性を有するので、例えば、反射型液晶ディスプレイ用の反射体として好適である。
自動変角光度計の入射角15°における測定カーブと反射度、拡散度の関係。 反射型液晶装置を有した携帯電話の液晶ディスプレイ部の分解図である。
符号の説明
1:光学変調層(偏光板・位相差板)
2:ガラス基板
3:透明電極
4:絶縁層
5:配向層
6:液晶層
7:配向層
8:透明電極
9:透明平坦化層
10:カラーフィルター層
11:透明介在層
12:反射体(供試フイルム)
13:ガラス基板

Claims (4)

  1. 金属層を含む光反射体の少なくとも片面に光拡散層を積層してなる光反射用積層体において、光拡散層が少なくとも透明樹脂からなる連続相と該透明樹脂に非相溶な樹脂からなる分散相を含む混合物よりなり、明細書中で記載した方法で測定される光反射用積層体の光拡散層側の反射度および拡散度がそれぞれ0.3〜8および7.0〜30であることを特徴とする光反射用積層体。
  2. 光拡散層の平行光線透過率が20〜80%、かつヘーズが10〜80%であることを特徴とする請求項1に記載の光反射用積層体。
  3. 光拡散層の表面光沢度が10〜70%であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光反射用積層体。
  4. 光拡散層が実質的に空洞を含まないことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光反射用積層体。
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