JP2010037662A - シルクライク織物 - Google Patents

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Masaki Hashimoto
昌樹 橋本
Atsushi Yamamoto
篤 山本
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Mitsubishi Rayon Textile Co Ltd
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Abstract

【課題】絹の生糸を使用した甘撚から強撚の織物の有する高級感のある光沢やソフトで膨らみがあり適度なハリコシ、キシミ感等の優れた風合い、快適な着用感等を安価で生産性に優れた素材の織物で表現し提供する。
【解決手段】少なくとも公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸とポリエステル系フィラメント糸との複合糸を含むシルクライク織物である。好ましくは、セルロース系フィラメント糸の単繊維繊度が2dtex以下であり、セルロース系フィラメント糸がセルロースアセテートフィラメント糸からなる。
【選択図】なし

Description

本発明は、シルクライク織物に関し、更に詳しくは甘撚から強撚の絹の生糸を用いた織物が有する高級感のある光沢やソフトで膨らみがあり適度なハリコシ、キシミ感等の優れた風合い、快適な着用感等をもつシルクライク織物に関するものである。
絹の生糸を使用した甘撚から強撚の織物は高級感のある光沢やソフトで膨らみがあり適度なハリコシ、キシミ感等の優れた風合い、快適な着用感等から古くから愛用されてきた。しかし絹製品は高価であり、洗濯等の取り扱いなど注意事項も多く問題があった。合繊や化繊はこの問題解決を目標として各種商品や技術が開発されてきたといっても過言ではない。しかし未だ満足なものは得られているとは言えない。
例えば、レーヨンフィラメント糸100%のシルクライク織物は光沢や発色性に優れた商品が得られているが本物の有する膨らみ感やドライ感、キシミ感に欠ける。また、通常のレーヨンフィラメント糸は公定水分率が高く(公定水分率が8%を超える)、水膨潤性による収縮が問題となり洗濯収縮、形態安定性、湿潤堅牢度の問題や保水性が高く速乾性に劣る等の問題がある。
この問題を解決するためにポリエステル系フィラメント糸では異型断面糸や異収縮混繊糸等を各種開発し膨らみ感、キシミ感等良好なものが得られ上市されているが高屈折率と高ヤング率による金属光沢とワキシイな硬い風合いがあり、発色性も劣り、吸湿性がないためムレ感や静電気の発生等快適な着用感に欠け満足のいく商品は得られていない。
また、レーヨンフィラメント糸とポリエステル系フィラメント糸とを複合化することにより、レーヨンフィラメント糸による問題を改善することも考えられるが、ポリエステル系フィラメント糸の混率を高める必要があり、ポリエステル系フィラメント糸の硬さやワキシイ感、金属光沢、発色性等が問題になる。また、染色加工中にレーヨンフィラメント糸が大きく収縮し目が詰まるため、膨らみ感も得られ難い等の問題がある。
本発明は、絹の生糸を使用した甘撚から強撚の織物の有する高級感のある光沢やソフトで膨らみがあり適度なハリコシ、キシミ感等の優れた風合い、快適な着用感等を安価で生産性に優れた素材の織物で表現し提供することを目的とする。
本発明の基本的な構成は、公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸とポリエステル系フィラメント糸との複合糸からなるシルクライク織物にある。
セルロース系フィラメント糸の単繊維繊度が2dtex以下であることが好ましく、更にはセルロース系フィラメント糸が、セルロースアセテートマルチフィラメント糸であることが望ましい。
本発明によれば、絹の生糸を使用した甘撚から強撚の織物の有する高級感のある光沢やソフトで膨らみがあり適度なハリコシ、キシミ感等の優れた風合い、快適な着用感等を安価で生産性に優れた素材で表現し、イージーケアー性にも優れたシルクライク織物が得られる。
本発明における公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸とは、セルロースを原料として、再生或いは半合成された繊維のフィラメント糸であればよく、再生繊維としては、例えばビスコースレーヨン、リヨセル等が、半合成繊維としては、例えばセルロースジアセテート繊維、セルローストリアセテート繊維等が挙げられるが、その製法や種類を特に限定するものではない。また、単糸の断面形状、表面形状、艶、繊度等を特に限定するものではなく、得ようとする織物表現を考慮して任意に選定すればよい。
本発明においてセルロース系フィラメント糸の公定水分率が8%を超えると、水膨潤性による収縮が問題となり洗濯収縮、形態安定性、湿潤堅牢度の問題や、保水性が高く速乾性に劣る等の問題が生じる。このため、ポリエステル系フィラメント糸の混率を高める必要があり、ポリエステル系フィラメント糸の欠点である金属光沢、発色性、ワキシイな硬い風合いが強調される。また、染色加工中での収縮が大きくポリエステル系フィラメント糸との収縮差による膨らみ表現も難しい等により、良好なシルクライク織物は得られ難い。
本発明のポリエステル系フィラメント糸は、その製法や種類を特に限定するものではなく、単糸の断面形状、表面形状、艶、繊度、収縮性、染料染着特性等を特に限定するものではない。また、2種類以上のポリエステル系フィラメント糸を複合してもよく、仮撚加工やエアー交絡加工等任意の加工を施したものでもよく、得ようとする織物表現を考慮して任意に選定すればよい。例えば、仮撚加工糸のトルクを強くしたものを用いると、ファイユやデシン等の膨らみ感やシボ感を好適に表現できる。また、高収縮糸を用いることによりセルロース系フィラメント糸との収縮差が大きくなり、より膨らみ感の優れた織物表現ができる。
また本発明の複合糸は、その複合方法には特に限定はなく、得ようとする織物表現を考慮して任意に選定すればよい。例えば、羽二重やデシンのような無撚から甘撚の織物では引き揃えて撚糸及び/又はそのまま用いても良いし、混繊及び/又は交絡したものを撚糸及び/ 又はそのまま用いても良い。しかし、この場合セルロース系フィラメント糸とポリエステル系フィラメント糸との染色性差、光沢差等を考慮すると、後者の方法が均一性に優れておりより好ましい。また中撚糸使いの織物はこの染色性差、光沢差の影響が生じやすく杢調表面になりやすいので、撚糸の前に混繊及び/又は交絡した複合糸を用いることが好ましい。一方、ジョーゼットや縮緬のような強撚糸使いでは、撚糸で均一化されるので、セルロース系フィラメント糸とポリエステル系フィラメント糸との染色性差、光沢差等の影響は特に考慮しなくても良い。
本発明の複合糸におけるセルロース系フィラメント糸の混率は50質量%以上が好ましい。50質量%を下回るとポリエステル系フィラメント糸の金属光沢やワキシイな風合いの影響が表面化し好適なシルクライク織物が得られ難い。また、セルロース系フィラメント糸とポリエステル系フィラメント糸との染色性差、光沢差等の影響も生じ易くなり不都合である。
本発明における織物の組織や密度、目付け等は特に限定されるものではなく得ようとする織物表現を考慮して任意に選定すればよい。
本発明におけるセルロース系フィラメント糸の単繊維繊度は特に限定はしていないが、単繊維繊度が2dtex以下のものを用いることにより、膨らみ感が増し、ソフトな風合いの、より高級感のあるシルクライク織物が得られ好適である。
本発明においてデシンやファイユのような経糸が無撚から甘撚のシルクライク織物に皺加工を施すことにより反射光がランダムに反射された、所謂チンチラ調のナチュラルな表面感が得られるのでシルクライク織物の商品多様化の観点からも好ましく用いられる。
本発明のセルロース系フィラメント糸は公定水分率が8%以下であればその製法や種類を特に限定するものではないが、アセテート繊維がその低屈折率からくる鮮明性、発色性、高級感のある光沢、適度なヤング率、更には熱セット性などを有しており好ましく用いられる。因みに、ジアセテートの公定水分率は6.5%、トリアセテートは公定水分率3.5%であり適度な吸湿性と速乾性を有し、沸水収縮率も約2〜3%と少ない。また風合いや光沢の高級感の点からトリアセテートの使用が更に好ましい。
以下、本発明を実施例により具体的に説明する。また、風合いや外観、発色性等はハンドリングと目視によって評価した。
[実施例1]
単糸菊型断面のセルローストリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト50dtex/34フィラメント(f)、公定水分率3.5%、以下セルローストリアセテートはトリアセテートと略記する。)と単糸丸断面のポリエステルフィラメント糸(三菱レイヨン社製、セミダル33dtex/24f H212、高収縮タイプ)とをエアー交絡した複合糸を作成した。これを経糸に用い、緯糸にはトリアセテート(三菱レイヨン社製、ブライト66dtex/40f、公定水分率3.5%)と、単糸三角断面のポリエステルフィラメント糸(三菱レイヨン社製、セミダル56dtex/36f、仮撚加工糸)とを引き揃え、仮撚加工の加撚方向とは反対の方向に2000回/mの撚糸を施した合撚糸を作成し、S方向とZ方向を2本交互に打ち込んだ平織り組織の織物を作成した。得られた織物の生機を常法により分散染料にて黒色に染色し仕上加工して、仕上経糸密度が145本/2.54cm、仕上緯糸密度が83本/2.54cmの一般にファイユと呼ばれる平織物を得た。得られた織物は絹様の高級感のある光沢や膨らみがあり、ソフトで適度なハリコシとドレープ性、キシミ感等に優れた風合いを有した好適なシルクライク織物であった。また、発色性に優れた深みのある黒が得られた。
[実施例2]
実施例1の生機を用いて常法により皺加工を加えた以外は実施例1と同様の染色仕上げ加工を実施した。得られた織物は皺加工により織物表面がナチュラルに屈折し、表面光沢が乱反射した、所謂チンチラ調のナチュラルな表面感が得られ、高級感のあるカジュアル調を呈したシルクライク織物が得られた。
[実施例3]
単糸菊型断面のトリアセテートフィラメント糸(三菱レイヨン社製、ブライト50dtex/34f、公定水分率3.5%)と単糸丸断面のポリエステルフィラメント糸(三菱レイヨン社製、セミダル22dtex/12f A210)とを引き揃え、S方向に2000回/mの撚糸を施した合撚糸とZ方向に2000回/mの撚糸を施した合撚糸とを作成した。この合撚糸を経糸及び緯糸の両方に、S方向とZ方向を2本交互に配列した平織り組織の織物を作成した。得られた織物の生機を常法により分散染料にて黒色に染色し、仕上加工して、仕上経糸密度が105本/2.54cm、仕上緯糸密度が76本/2.54cmの一般にジョーゼットと呼ばれる平織物を得た。得られた織物は絹様の高級感のある光沢や膨らみがあり、ソフトで適度なハリコシとドレープ性、キシミ感等に優れた風合いを有した好適なシルクライク織物であった。また、発色性に優れた深みのある黒が得られた。
[比較例1]
実施例3においてトリアセテートフィラメント糸をビスコースレーヨンフィラメント糸(エンカ社製、67dtex/24f、公定水分率11%、以下ビスコースレーヨンはレーヨンと略記する。)に代えた以外は、実施例3と同様に製織、染色仕上加工して織物を得た。得られた織物は、実施例3による織物に比べソフト感や膨らみ感に欠け、洗濯収縮も大きく、好適なシルクライク織物としては不満足なものであった。
[比較例2]
実施例3においてトリアセテートフィラメント糸を単糸丸断面のポリエステルフィラメント糸(三菱レイヨン社製、56dtex/36f、A210)に代えた以外は、実施例3と同様に製織、染色仕上加工して織物を得た。尚、ソフト化のために減量加工を実施した。得られた織物は、実施例3による織物に比べ硬くワキシイな風合いであり、減量率を上げたものはドレープ性が大きくなり過ぎて絹のジョーゼットの適度なハリコシの表現が得られていない。また、黒の発色性も劣っており不満足なものであった。

Claims (3)

  1. 少なくとも公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸とポリエステル系フィラメント糸との複合糸を含んでなるシルクライク織物。
  2. セルロース系フィラメント糸の単繊維繊度が2dtex以下である請求項1記載のシルクライク織物。
  3. 公定水分率8%以下のセルロース系フィラメント糸が、セルロースアセテートマルチフィラメント糸である請求項1または2記載のシルクライク織物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102011244A (zh) * 2010-12-14 2011-04-13 浙江正凯集团有限公司 仿真丝闪光面料及其制备方法
CN102767004A (zh) * 2011-06-20 2012-11-07 上海水星家用纺织品股份有限公司 量子能纤维混纺纱线、由其制备的面料及该面料的制备方法
CN112210867A (zh) * 2020-09-22 2021-01-12 吴江同欣丝绸织造有限公司 色织丝醋炫彩格纹面料及其制备工艺

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