JP2010037493A - 半導体ウエハtsv加工用フィルムおよび該フィルムを用いる半導体ウエハの加工方法 - Google Patents

半導体ウエハtsv加工用フィルムおよび該フィルムを用いる半導体ウエハの加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】半導体ウエハに貫通孔そして貫通電極を形成することを含む加工において該ウエハに保護基板を貼着する粘着性フィルムにして、耐湿性、耐熱性を備え、加熱時に発生するガスが少なく、耐アルカリ性および耐酸性も高い半導体ウエハTSV加工用フィルムを提供する。
【解決手段】フルオロポリエーテルゴム粘着剤からなる半導体ウエハTSV加工用フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、フルオロポリエーテルゴム粘着剤からなる半導体ウエハTSV加工用フィルムに関し、特に半導体ウエハの研削、貫通孔作成、貫通電極作成等の精密加工において、半導体ウエハを保持および保護するために半導体ウエハに精密加工用保護基板を一時的に固定する粘着フィルム、及びこれを使用する半導体ウエハの加工方法に関する。
半導体チップの製造工程においては、例えば、高純度シリコン単結晶等をスライスしてウエハとした後、ウエハ表面にIC等の所定の回路パターンを形成して集積回路を作り、得られた半導体ウエハの裏面を研削機により研削して、半導体ウエハの厚さを25〜200μm程度まで薄くすることが行われる。
また、近年、複数の半導体素子を縦方向に積み上げるスタック構造が検討されている。この構造では、半導体素子に貫通孔(TSV)を設けて貫通電極を作成して垂直方向に電極同士を接合して垂直方向に集積度を向上させる。貫通電極を作成した後に半導体ウエハをダイシングしてチップ化する。
前記半導体チップの製造では、半導体ウエハ自体が肉薄で脆く、また回路パターンには凹凸があるので、例えば半導体ウエハに研削工程へまたはダイシング工程への搬送時に外力が加わると破損しやすい。また、研磨加工工程において、生じた研磨屑を除去したり、研磨時に発生した熱を除去したりするために精製水により半導体ウエハ裏面を洗浄しながら研削処理が行われている。その時の洗浄水等によって回路パターン面が汚染されることを防ぐ必要がある。特に、半導体ウエハに貫通孔の作成と貫通電極の作成を行う場合、半導体ウエハが100μm以下と非常に薄いときは、割れや欠けが発生し易いので回路形成面や非回路形成面を保護し、加工時および製品の搬送時に半導体ウエハが破損するのを防ぐ必要がある。
そこで、半導体ウエハに貫通孔を作成し貫通電極を設ける一連の段階を通じて半導体ウエハを保護し支持するために半導体ウエハの片面に粘着性フィルム(以下、「半導体ウエハTSV加工用フィルム」と称し、「TSV加工用フィルム」とも略称する。)を介して保護基板を接着し保護することが提案されている(特許文献1)。
ところで、貫通電極の形成では金属蒸着やめっきなどが用いられ、さらに酸性又はアルカリ性でエッチングが行われるので、TSV加工用フィルムは200℃以上の高温および酸性もしくはアルカリ性の条件にさらされるのでこれらの過酷な条件に耐える特性が求められる。
従来、半導体ウエハの精密加工の際や製品の搬送時に半導体ウエハを保護する方法が種々提案されている。
例えば、特許文献2には、基材の片面に粘着剤層が形成されたバックグラウンドテープを、半導体ウエハを研磨する際に、ウエハの研磨面とは反対側の非研磨面に前記粘着剤層側で貼り付けて保護しておき、研磨加工後に該粘着剤層に刺激を与えて接着力を低下させて剥離することが記載されている。該特許文献1には、基材の材料としてはポリエチレンテレフタレートがあげられ、粘着剤としては熱可塑性樹脂があげられ、具体的には、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、必要に応じて光重合開始剤を含んでなる光硬化型粘着剤や、分子内にラジカル重合性の不飽和結合を有してなるアクリル酸アルキルエステル系及び/又はメタクリル酸アルキルエステル系の重合性ポリマーと、ラジカル重合性の多官能オリゴマー又はモノマーとを主成分とし、熱重合開始剤を含んでなる熱硬化型粘着剤等からなるものが挙げられる。
しかし、 特許文献2に開示された半導体ウエハ保護のための粘着剤も基材も200℃もの高温に対する耐性がない。また、粘着剤に吸収された水分が加熱によりガス(水蒸気)として発生し接着不良の原因となる。
また、特許文献3には、半導体ウエハの回路面と保持基板とを接着フィルムで接着した後、半導体ウエハの裏面を研削、研磨してウエハを薄層化する方法において、接着フィルムとして熱可塑性樹脂フィルムを使用することが開示され、用いる熱可塑性熱可塑性樹脂として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリビニルアルコール、トリアセチルセルロース、メタクリル樹脂、ポリスチレン、ポリフッ化ビニリデンがあげられている。
また、特許文献4には、半導体基板の回路形成面を接着剤として耐熱性熱可塑性樹脂を用いて保持基板に接着し、露出面を研磨し、該面に半導体回路を形成し、その後得られた半導体回路基板を該保持基板から剥離することからなる電子部品の製造法が記載されている。この方法の裏面の研磨乃至回路形成工程には350℃以上の高温処理工程が含まれる。前記の耐熱性熱可塑性樹脂としては、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルケトンおよびポリアミドがあげられている。
特許文献3や特許文献4に開示されるように、保護テープの代わりにアルミナ、窒化アルミニウム、窒化硼素、炭化珪素などを保護基板(サポートプレート)として用いれば、ハンドリングや搬送の自動化が可能になる。しかしながら、保護基板と半導体ウエハとの接着に用いられる熱可塑性フィルムでは吸湿によるガス発生を防げず、接着不良となることがある。
また、特許文献5には、半導体基板の回路形成面に接着剤層を介して平板状の支持台を粘着して保護して置き、露出した非回路形成面を研磨し、その後研磨面をエッチングして鏡面にし、この鏡面に金属膜を蒸着し、さらに裏面側回路を形成する方法が記載されている。接着剤としてはワックスが用いられている。
また、特許文献5に記載の方法では、接着剤には耐熱性、耐エッチング性、耐剥離性、耐クラック性が要求されるが、接着剤として用いられたワックスについては詳細な説明がない。
また、本発明者らの調査では、TSV加工用フィルムの材料としては、アクリル系樹脂材料がクラック耐性が良好であるので好ましいとされている(特許文献6)。しかし、アクリル系材料を用いたTSV加工用フィルムを用いても、以下のような新たな問題点が発生することが判明した。
(1)TSV加工用フィルムと保護基板とを熱圧着した際、少なくとも半導体ウエハTSV加工用フィルムが吸湿した水分がガスとなって接着界面に泡状の剥がれを生み、接着不良となる。
(2)ウエハがアルカリ性スラリーやアルカリ性現像液等のアルカリ性の液体に触れる工程を有する場合、TSV加工用フィルムがアルカリ性の液体との接触部で剥離、溶解、分散等により劣化してしまう。
(3)200℃以上の加熱を経ると、TSV加工用フィルムに剥離液に不溶な物質が生成して、該フィルムの剥離が困難になる。
特開2006−202926号公報 特開2003−173993号公報 特開2002−203821号公報 特開2001−77304号公報 特開昭61−158145号公報 特開2006−202926号公報
そこで、本発明の課題は、低吸湿性と高耐熱性を備え、そのために加熱時に発生するガスが少なく、耐アルカリ性と耐酸性が高い粘着性の半導体ウエハTSV加工用フィルムを提供することにある。
また、かかる半導体ウエハTSV加工用フィルムを用いる半導体ウエハの加工方法を提供することにある。
上記の課題を解決する手段として、本発明は、第一に、
フルオロポリエーテルゴム粘着剤からなる半導体ウエハTSV加工用フィルムを提供する。
該フィルムは、その一実施形態においては、支持フィルムの片面に剥離可能に貼着された状態で提供される。
また、該フィルムは、半導体ウエハの精密加工においては、半導体ウエハと保護基板との間に介在しこれらを接着する役割を果たす。
本発明は、第二に、
(a)半導体ウエハの回路形成面または回路非形成面に、上記の半導体ウエハTSV加工用フィルムの一方の面を貼り付け、そして他方の面に精密加工用保護基板を貼り付けて、積層体を作成する工程;
(b)該積層体の半導体ウエハに貫通孔を穿つ工程;及び
(c)該積層体の前記貫通孔を形成した半導体ウエハに貫通電極を作成する工程
を有する半導体ウエハの加工方法を提供する。
本発明の半導体ウエハTSV加工用フィルムは、低吸湿性と高耐熱性を有し、そのために加熱時に発生するガスが少なく、耐アルカリ性と耐酸性が高い。したがって、TSV加工に適する。該フィルムは、さらに、イオン性不純物が少なく、剥離液による剥離が容易である。該フィルムを用いて保護基板を半導体ウエハに貼り付けて保護、支持することにより、半導体ウエハが厚み100μm以下に薄層化された場合であっても、その破損を効果的に防止することができる。
以下、本発明につき更に詳述する。以下の説明において、粘度は回転粘度計を用いた測定法(JIS K 7117に準拠する。)による値である。Phはフェニル基、Ph’はフェニレン基を意味する。
<半導体ウエハTSV加工用フィルム>
本発明の半導体ウエハTSV加工用フィルムはフルオロポリエーテルゴム粘着剤からなるフィルムである。
該フィルムの製造に用いられる好適なフルオロポリエーテルゴム組成物について説明する。
−フルオロポリエーテルゴム組成物−
該組成物は、主鎖骨格にフルオロポリエーテル構造を有するゴム組成物であれば特に制限されないが、
(A)一分子中に二個以上のアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、
(B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を二個以上有し、105℃、3時間保存後の加熱減量が5質量%以下である含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
(C)触媒量の白金族金属化合物、
(D)疎水性シリカ粉末、
を含有する組成物が好ましい。以下、各成分について説明する。
[(A)ポリフルオロジアルケニル化合物]
(A)成分であるポリフルオロジアルケニル化合物は、分子鎖の両末端にアルケニル基を有するものであり、好ましくは下記一般式(1)で表される。
Figure 2010037493

〔式中、Xは、式:−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR−CO−(式中、Yは、式:−CH2−又は式:
Figure 2010037493
で表される二価の基であり、Rは水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。)で表される二価の基であり、
X’は、式:−CH2−、−OCH2−、−CH2OCH2−又は−CO−NR−Y’−
(式中、Y’は、式:−CH2−又は式:
Figure 2010037493
で表される二価の基であり、Rは上記と同じである。)
で表される二価の基であり、
aは、独立に0又は1であり、
Rfは、下記一般式(i):
−Ct2t[OCF2CF(CF3)]pOCF2(CF2rCF2O[CF(CF3)CF2O]qt2t− (i)
(式中、p及びqは独立に1〜150の整数であって、かつ、pとqの和の平均は2〜200であり、rは0〜6の整数であり、tは独立に2又は3である。)、
又は下記一般式(ii):
−Ct2t[OCF2CF(CF3)]u(OCF2vOCt2t− (ii)
(式中、uは1〜200の整数、vは1〜50の整数であり、tは独立に上記と同じである。)
で表される二価のパーフルオロポリエーテル基であり、aは独立に0又は1である。〕
Rfで表される二価のパーフルオロポリエーテル基の重合度(p+q)または(u+v)は2以上の整数であれば特に制限はされないが、低汚染性、低残留性を備えるために、30以上、特に好ましくは80以上である。
上記一般式(1)で表されるポリフルオロジアルケニル化合物の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2010037493
(式中、m及びnは1以上の整数、m+n(平均)=2〜200である。)
(A)成分の23℃における粘度は、5〜100,000mPa・s、特に5,000〜50,000mPa・sの範囲であることが望ましい。
[(B)含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサン]
(B)成分である含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンは上記(A)成分に対して架橋剤ないし鎖長延長剤として作用する。該シロキサンは、そのために、一分子中にケイ素原子に結合した水素原子(即ち、ヒドロシリル基。以下、SiH基ともいう)を2個以上、好ましくは3個以上有する。
この(B)成分である含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンは、105℃において3時間放置後の加熱減量が5質量%以下であることが必要で、好ましくは1質量%以下である。この加熱減量は、6cmφのアルミシャーレに試料1.5gを精秤し、大気中、105℃に3時間放置することによって生じる減量(質量%)を測定して得られる値である。本組成物から本発明のTSV加工用フィルムを製造するには、該組成物をフィルム状に成形した後に開放系で加熱硬化するが、(B)成分の加熱減量が5質量%を超えると、揮発性の(B)成分が多すぎてそれが硬化時に揮散する結果、得られる硬化物は架橋密度が不足し物性低下、硬化不良等を引き起こし易い。
該含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンは(A)成分との相溶性、分散性、硬化により得られる硬化物の均一性等の観点から、好ましくは一分子中にパーフルオロアルキル基、パーフルオロアルキレン基、パーフルオロオキシアルキル基およびパーフルオロオキシアルキレン基から選ばれる基を1種又は2種以上有する。これらのパーフルオロ基の例としては、特に下記一般式で示されるものを挙げることができる。
・パーフルオロアルキル基:
g2g+1
(式中、gは1〜20、好ましくは2〜10の整数である。)
・パーフルオロアルキレン基:
−Cg2g
(式中、gは1〜20、好ましくは2〜10の整数である。)
・パーフルオロオキシアルキル基:
Figure 2010037493
(式中、fは2〜200、好ましくは2〜100の整数であり、hは1〜3の整数である。)
・パーフルオロオキシアルキレン基:
Figure 2010037493
(式中、i及びjは1以上の整数、i+jの平均は2〜200、好ましくは2〜100である。)
−(CF2CF2O)J(CF2O)KCF2
(式中、J及びKはおのおの1以上の整数であり、J+Kの平均は2〜200、好ましくは2〜100である。)
また、これらパーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキレン基、又はパーフルオロオキシアルキレン基とケイ素原子とをつなぐ二価の連結基は、アルキレン基、アリーレン基又はそれらの組み合わせ、或いはこれらの基にエーテル結合、アミド結合、カルボニル結合等を介在させたものであってもよく、例えば、
−CH2CH2−,
−CH2CH2CH2−,
−CH2CH2CH2OCH2−,
−CH2CH2CH2−NH−CO−,
−CH2CH2CH2−N(Ph)−CO−,
−CH2CH2CH2−N(CH3)−CO−,
−CH2CH2CH2−O−CO−,
−Ph’−N(CH3)−CO−
等の炭素原子数2〜12のものが挙げられる。
この(B)成分の含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンにおいて、一価の含フッ素置換基、即ちパーフルオロアルキル基又はパーフルオロオキシアルキル基を含有する有機基以外のケイ素原子に結合した一価の置換基としては、炭素原子数1〜20の非置換もしくは置換の炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、オクチル基、デシル基等のアルキル基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基などの非置換の炭化水素基、ならびにこれらの炭化水素基の水素原子の少なくとも一部が塩素原子、シアノ基等で置換された、例えば、クロロメチル基、クロロプロピル基、シアノエチル基等の置換炭化水素基が挙げられる。
(B)成分の含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、環状、鎖状、三次元網状及びそれらの組み合わせのいずれでもよい。この含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンのケイ素原子数は、特に制限されるものではないが、通常3〜60、好ましくは4〜30程度である。
また、(B)成分の含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンの分子量は、750〜3000、好ましくは800〜2400の範囲であることが好ましい。分子量が小さすぎると揮発性成分が増すので前記の加熱減量が5質量%を超え易く、大きすぎると(A)成分であるポリフルオロジアルケニル化合物に対する溶解性が低下する。
このような含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、例えば下記の化合物が挙げられる。なお、これらの化合物は、1種単独でも2種以上組み合わせても用いることができる。
Figure 2010037493
Figure 2010037493
Figure 2010037493
Figure 2010037493
Figure 2010037493
(B)成分の配合量は、(A)成分を硬化して所要のゴム弾性を有する硬化物を得るのに必要な有効量である。特に本組成物中の上記(A)成分が有するアルケニル基の合計の1モルに対し、(B)成分のヒドロシリル基(SiH基)を0.5〜5.0モル、好ましくは1.0〜2.0モル供給する量である。配合量が少なすぎると架橋度が不十分になることがあり、多すぎると鎖長延長が優先し硬化が不十分となったり、硬化時に発泡が起こったり、得られる硬化物の耐熱性等が低下することがある。
[(C)白金族金属化合物]
本発明の(C)成分である白金族金属化合物は、(A)成分中のアルケニル基と(B)成分中のヒドロシリル基との付加反応を促進する触媒として作用するもので、当業者に周知のものはいずれも使用することができる。白金族金属化合物としては、白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム及びパラジウムの化合物があげられるが、入手が比較的容易である点では白金化合物が望ましい。該白金化合物としては、例えば、塩化白金酸;塩化白金酸とエチレン等のオレフィン、アルコール、ビニルシロキサン等との錯体;シリカ、アルミナ、カーボン等に担持された金属白金等を挙げることができる。白金化合物以外の白金族金属化合物としては、例えば、RhCl(PPh33、RhCl(CO)(PPh32、Ru3(CO)12、IrCl(CO)(PPh32、Pd(PPh34等を例示することができる。
(C)成分の使用量は、触媒としての有効量でよい。例えば(A)成分及び(B)成分の合計量に対して白金族金属換算で0.1〜500ppm(質量基準)を配合することが好ましい。
[(D)疎水性シリカ粉末]
(D)成分である疎水性シリカ粉末は、本組成物から得られる硬化物に適切な物理的強度を付与する作用を有するものである。この(D)成分のシリカ粉末は、シリコーンゴム用充填剤として通常使用されるものとして公知のBET比表面積が50m2/g以上のものが使用され、該BET比表面積は特に50〜400m2/gであることが好ましい。
また、該疎水性シリカ粉末は、フュームドシリカやコロイダルシリカなどの親水性シリカなどをケイ素化合物などを用いて表面処理(疎水化処理)を施したものである。なお、疎水性シリカへのケイ素化合物の処理方法としては、公知の方法を使用することができ、ケイ素化合物の種類によって最適な方法を選択することができる。
上記の疎水化処理に用いるケイ素化合物の例としては、トリメチルクロロシラン、ジメチルビニルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン等のオルガノクロロシラン、ヘキサメチルジシラザン、1,3−ジビニル−1,1,3,3−テトラメチルジシラザン、ヘキサメチルシクロトリシラザン等のオルガノシラザン、トリメチルヒドロキシシラン、ジメチルヒドロキシシラン等のオルガノヒドロキシシラン等が挙げられる。これらは1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
また、(D)成分の疎水性シリカ粉末を他の成分、特に(A)成分のポリフルオロジアルケニル化合物と混練する際に、表面処理剤として含フッ素オルガノシラン及び/又は含フッ素オルガノシロキサン配合することが好ましい。具体的には、これらの化合物を、上記(A)成分のポリフルオロジアルケニル化合物に上記(D)成分の疎水性シリカ粉末を添加した混合物をニーダーなどの混練装置中で加熱混練する際に添加し、この時必要に応じて少量の水を加えて加熱処理すると、疎水性シリカ粉末に残存する表面シラノールが処理される。加熱処理は100〜200℃の範囲で実施される。これによりシリカ粉末と他の成分との混和性が改良され、組成物の貯蔵時における「クレープ硬化」と呼ばれる現象を抑制することができると共に、組成物の流動性が向上する。この方法で使用される表面処理剤としては、含フッ素オルガノシラン、含フッ素オルガノシロキサンを使用することができる。
上記の含フッ素オルガノシラン、含フッ素オルガノシロキサンは、一分子中に一価のパーフルオロオキシアルキル基、一価のパーフルオロアルキル基、二価のパーフルオロオキシアルキレン基及び二価のパーフルオロアルキレン基から選ばれる基を一個以上を有し、かつケイ素原子に直結したヒドロキシ基及び/又はアルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜6、特に1〜4のアルコキシ基)を1個以上有するオルガノシラン及びオルガノシロキサンが好ましい。その分子構造は特に限定されない。
(D)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対し5〜50質量部が好ましく、更に好ましくは10〜30質量部の範囲である。配合量が少なすぎると得られる硬化物の物理的特性が低下し易く、かつ密着性・粘着性が不安定となる場合がある。配合量が多すぎると得られる組成物の流動性が低下し、作業性や成型性が低下する上に、得られる硬化物の物理的強度も低下するおそれがある。
[その他の成分]
本組成物においては、上記の(A)〜(D)成分以外にも、必要に応じてその他の成分を添加することができる。
具体的には、可塑剤、粘度調節剤、可撓性付与剤として、下記式(2)のポリフルオロモノアルケニル化合物及び/又は下記式(3)および(4)で表される直鎖状ポリフルオロ化合物を使用することができる。
Figure 2010037493

[式中、X’及びaは上記と同じであり、Rfは、下記一般式(iii):

F−[CF(CF)CFO]−C2t− (iii)

(式中、tは2又は3である。wは、1〜150の整数であるが、但し、実際に使用される(A)成分を表す一般式(1)中のRf基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれよりも小さいように選択される。)で表される基である。]

A−O−(CFCFCFO)−A (3)

(式中、Aは式:Cs2s+1-(sは1〜3)で表される基であり、cは1〜200の整数であるが、但し、実際に使用される(A)成分を表す一般式(1)中のRf基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和のいずれよりも小さいように選択される。)

A−O−(CFO)(CFCFO)−A (4)

(式中、Aは上記と同じであり、d及びeはそれぞれ1〜200の整数であるが、但し、dとeの和が実際に使用される(A)成分を表す一般式(1)中の前記(A)成分のRf基に関するp+q(平均)及びrの和、並びにu及びvの和いずれよりも小さいように選択される。)
上記一般式(2)で表されるポリフルオロモノアルケニル化合物の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
Figure 2010037493
上記一般式(3)及び(4)で表される直鎖状ポリフルオロ化合物の具体例としては、例えば、下記のものが挙げられる。
CF3O−(CF2CF2CF2O)n−CF2CF3
CF3O−(CF2O)m(CF2CF2O)n−CF3
(m+n=1〜200、m=1〜200、n=1〜200)
上記式(2)〜(4)のポリフルオロ化合物の配合量は、その種類や使用目的によって異なるが、本組成物中の(A)成分が前記一般式(1)で表されるとき、そのポリフルオロジアルケニル化合物100質量部に対して1〜100質量部が好ましく、更に好ましくは10〜50質量部である。また、粘度(23℃)は、5〜100,000mPa・sの範囲であることが望ましい。
また、ヒドロシリル化反応触媒の反応促進作用の制御剤を必要に応じて添加することができる。このような反応制御剤は通常使用される公知のものを使用することができ、例えば1−エチニル−1−ヒドロキシシクロヘキサン、3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−メチル−1−ペンテン−3−オール、フェニルブチノール等のアセチレンアルコールや、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン、トリアリルイソシアヌレート等、あるいはポリビニルシロキサン化合物、有機リン化合物等が挙げられ、その添加により硬化反応性と保存安定性を適度に保つことができる。
更に、無機質充填剤を必要に応じて添加することができる。例えば、石英粉末、溶融石英粉末、珪藻土、炭酸カルシウム等の補強性又は準補強性充填剤、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、アルミン酸コバルト等の無機顔料、酸化チタン、酸化鉄、カーボンブラック、酸化セリウム、水酸化セリウム、炭酸亜鉛、炭酸マグネシウム、炭酸マンガン等の耐熱向上剤、アルミナ、窒化硼素、炭化珪素、金属粉末等の熱伝導性付与剤、カーボンブラック、銀粉末、導電性亜鉛華等の導電性付与剤、有機顔料や酸化防止剤等の有機化合物を添加することができる。
なお、これらの任意的な配合成分の添加量は、得られる組成物の特性及び硬化物の物性を損なわない範囲で調整される。
[組成物の調製]
上記のパーフルオロポリエーテルゴム組成物の製造方法は特に限定されず、例えば、上記の(A)成分〜(D)成分、及びその他の任意成分をロスミキサー、プラネタリーミキサー、ホバートミキサー、二本ロール等の混合装置により均一に混合する方法が挙げられる。
該組成物の23℃における粘度は100〜2000Pa・sであることが作業性の面で望ましい。粘度が高すぎると、装置等からの吐出が困難になる場合がある。また、粘度が低すぎると、硬化前後での形状保持性が悪くなるなど、作業性が低下することがある。
−半導体ウエハTSV加工用フィルムの製造−
上記で得られたフルオロポリエーテルゴム組成物をフッ素系溶剤(分子中にフッ素原子を含む溶剤)、例えばメタキシレンヘキサフロライド、アルキル(パーフルオロアルキル)エーテル、パーフルオロアルキルエーテル、あるいはその混合物等で所要の濃度に希釈して塗布液を調製する。ここで使用するフッ素系溶剤は、塗布液の塗工性の観点から沸点100℃以上ものを使用することが好ましい。その点で、好ましいフッ素系溶剤はメタキシレンヘキサフロライド、アルキル(パーフルオロアルキル)エーテルである。塗布液の粘度は100〜10000mPa・s 程度が好ましい。
得られた塗布液溶媒を支持フィルム上に塗布し、乾燥することにより、支持フィルム上にTSV加工用フィルムを得ることができる。
ここで支持フィルムとしては、その上に形成されたTSV加工用フィルムを容易に剥離することができ、ウエハや保護基板の被接着面上に容易に転写することできる離型性を有するフィルムであれば特に限定なく使用することができる。例えば膜厚15〜125μmのポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリカーボネート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂フィルム、紙、金属箔等の可撓性フィルムが挙げられる。該基材フィルムは必要に応じて離型処理されていることが好ましい。離型処理の方法としては、例えば、シリコーンコーティングや含フッ素化合物コーティング等が挙げられる。特に、表面にシリコーンをコーティングまたは焼き付けしたポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリプロピレンフイルム、ポリエチレンフィルムなどが好適である。
支持フィルム上に前記の塗布液を塗布するには、アプリケーター、バーコーター、ワイヤーバーコーター、ロールコーター、カーテンフローコーターなどを用いて、乾燥膜厚が10〜1000μmとなるように塗布する。特にロールコーターが膜厚の均一性に優れ、かつ厚さの厚い膜が効率よく形成できるため好ましい。
こうして形成した塗膜の乾燥条件としては、常温〜200℃、特に80〜150℃で1分〜1時間、特に3〜10分間とすることが好ましい。この加熱処理により組成物が硬化しフルオロポリエーテルゴム粘着剤からなるフィルム(硬化物層)が支持フィルム上に形成される。
このフィルム層の膜厚は特に制限はなく、目的に応じて選択することができるが、通常10〜1000μm、特に15〜50μmであることが好ましい。
−積層シートの使用方法−
上記の方法によりTSV加工用フィルムを支持フィルム上に形成すると、該TSV加工用フィルムは支持フィルムとの積層物(以下、「積層シート」という)として得られる。該積層シートは取り扱い性に優れる利点を有する。積層シートを製造した後、TSV加工用フィルムの実際の使用まで運搬や保管をする場合には、TSV加工用フィルム面を例えばPETフィルムやポリオレフィンフィルム等の離型処理を施した保護フィルムにより被覆し保護してもよい。
この積層シートの使用にあたっては、TSV加工用フィルム層上に上記の保護フィルムが形成されている場合には、まず該保護フィルムを剥離し、TSV加工用フィルムの表面を露出させる。支持フィルムごと半導体ウエハの所定の面に貼りあわせた後、支持フィルム上から例えば加熱ローラを移動させることにより熱圧着させる。その後に支持フィルムを剥離する。これにより、半導体ウエハの所定面にTSV加工用フィルム層を容易に設けることができる。熱圧着は通常20〜120℃、0.1〜20N/cm(線圧)の圧力で行えばよい。なお、剥離した支持フィルムは、順次巻き取りローラでロール状に巻き取って保存すれば再利用が可能である。
こうして半導体ウエハの所定面に粘着剤層を形成すると、ウエハの所定面に粘着剤組成物を塗布して形成する場合に比較して、膜厚均一性および表面平滑性が良好な粘着剤層を形成することができる。
<半導体ウエハの加工方法>
上記のTSV加工用フィルムを利用する本発明の半導体ウエハの加工方法は、次の工程を必須に含む。
(a)半導体ウエハの回路形成面または回路非形成面に、上記TSV加工用フィルムの一方の面を貼り付け、そして他方の面に保護基板を貼り付けて、積層体を作成する工程;
(b)該積層体の半導体ウエハに貫通孔を穿つ工程;及び
(c)該積層体の前記貫通孔を形成した半導体ウエハに貫通電極を作成する工程。
この方法においては、上記の工程(a)、(b)、(c)以外の工程を工程間や工程(c)の後に有していてもよい。例えば、工程(a)において半導体ウエハの回路形成面に半導体ウエハTSV加工用フィルムを貼り付けた場合に、工程(a)と工程(b)との間で、該半導体ウエハの回路非形成面に研削加工を施す工程をさらに有していてもよい。
工程(a)において得られる積層体ではウエハと保護基板とがTSV加工用フィルム(粘着剤層)を介して接着されている。この粘着剤層は良好な厚さ均一性を有する。
使用される保護基板としては、例えば、石英ガラス、シリコンウエハ等が挙げられる。
工程(c)において行われる貫通電極の形成では金属蒸着やめっき、さらにはエッチングなどが行われるので、非処理体は高温、強酸性あるいは強アルカリ性の条件にさらされるが、半導体ウエハは積層体の状態でTSV加工用フィルム及び保護基板で保護されているので問題ない。
所要の精密加工の後、半導体ウエハから保護基板及び粘着剤層であるTSV加工用フィルムを除去する。例えば、前記の積層体を剥離液に浸漬することにより行う。剥離液としては、前記フルオロポリエーテルゴムの溶解性パラメーター(SP値;Solubility Parameter)と近似のSP値を有するものが、より優れた剥離性を得ることができるので好ましい。ここで、SP値とは、凝集エネルギー密度(Cohesive Energy Density:1分子の単位面積当たりの蒸発エネルギー)を1/2乗したもので、単位体積当たりの極性の大きさを表す数値であり、公知のパラメーターである。本発明のTSV加工用フィルムを構成するフルオロポリエーテルゴムのSP値は5.0〜8.0(cal/cm31/2が好ましく、5.5〜7.5(cal/cm31/2がより好ましい。この範囲における剥離液としてはフッ素系溶剤(分子中にフッ素原子を含む溶剤)、例えばメタキシレンヘキサフロライド、アルキル(パーフルオロアルキル)エーテル、パーフルオロアルキルエーテルが挙げられ、市販品では3M社製のHFE7100、HFE7200(商品名)が挙げられる。特にHFE7200(SP値6.2)が好ましい。これらの剥離液は単独で又は混合物としてあるいはその一種以上を主成分として含む混合液として使用することができる。
例えば、特許第3688702号明細書に記載されるように、SP値は公知の方法で測定することができるが、Hildebrand、Small、Foy、Hansen、Krevelen、Fedors、Hoftyzerなどによる種々の公知の推算法によって推参することも可能である。その場合、多くは前記フルオロポリエーテルゴムのSP値は、構成されるモノマーのSP値の加重平均として表される。
以下に、本発明にかかる半導体ウエハTSV加工用フィルムの実施例を示す。なお、以下に示す実施例は、本発明を好適に説明する例示に過ぎず、なんら本発明を限定するものではない。
以下、実施例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、実施例中の部はすべて質量部を示す。粘度はJIS K 7117に準拠した方法で、回転粘度計を用いて測定した23℃における値である。
[実施例1]
下記式(5)で示されるポリフルオロジアルケニル化合物(粘度10000mPa・s)100部に疎水性シリカ粉末であるAerosil R976(Aerosil社)9.0部を配合した。更に、エチニルシクロヘキサノールの50質量%トルエン溶液0.2部、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%)0.2部、下記式(6)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン3.4部を加え、混合して組成物を調製した。
Figure 2010037493
Figure 2010037493
[実施例2]
前記の式(5)で示されるポリフルオロジアルケニル化合物(粘度10,000mPa・s)100部にAerosil R976(日本アエロジル社製)8.0部を配合した。更に、エチニルシクロヘキサノールの50質量%トルエン溶液0.2部、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%)0.2部、前記式(6)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン3.1部と下記式(7)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン0.2部を加え、混合して組成物を調製した。
Figure 2010037493
[実施例3]
前記式(5)で示されるポリフルオロジアルケニル化合物(粘度10,000mPa・s)100部にAerosil R972(日本アエロジル社製)12.5部を配合した。更に、エチニルシクロヘキサノールの50質量%トルエン溶液0.3部、塩化白金酸のビニルシロキサン錯体のトルエン溶液(白金金属濃度0.5質量%)0.2部、下記式(8)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン20.7部を加え、混合して組成物を調製した。
Figure 2010037493
[比較例1]
温度計、還流冷却器、滴下ロート、窒素導入口及び攪拌機を付けたフラスコに脱イオン水150部、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル(界面活性剤)0.6部を入れ窒素雰囲気下で攪拌しながら70℃で昇温した後、重合開始剤0.5部を添加し溶解させた。次いで、メタクリル酸メチル23部、アクリル酸2−エチルヘキシル73部、メタクリル酸4部よりなるモノマー混合物100部を4時間で連続滴下し、滴下終了後も3時間攪拌を続け重合して、固形分約47質量%のアクリル系樹脂エマルジョン粘着剤を作成した。この粘着剤100部に対し水溶性有機化合物としてジエチレングリコールモノブチルエーテル10部、架橋剤としてテトラメチロール−トリ−β−アジリジニルプロピオネート0.5部を添加して液状粘着剤組成物を作成した。
この配合液をブレードコータにてシリコーン系離型材処理を施した110μmのPETフィルムにて塗布し、90°Cで乾燥し、塗布厚み100μmのアクリル粘着剤層を得た。
[比較例2]
実施例1において、式(6)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンの代りに、下記式(9)で示されるオルガノハイドロジェンシロキサン3.1部を配合した以外は、実施例1と同様にして、組成物を調製した。
Figure 2010037493
[比較例2]
粘度が5000mPa・sである両末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン100部に、疎水性シリカ粉末であるAerosil NSX−300(日本アエロジル社製)20部を配合した。更に、エチニルシクロヘキサノールの50質量%トルエン溶液0.3部、塩化白金酸の2−エチルヘキサノール錯体溶液(白金金属濃度2質量%)0.05部、下記式(10)で示され、SiH官能基当量が0.007mol/gであるようなオルガノハイドロジェンポリシロキサン1.3部を加え、混合して組成物を調製した。
Figure 2010037493
(式中、α=10、β=10である。)
−積層シートの製造−
実施例1〜3及び比較例1〜3のおのおのの組成物を約80μmの厚さでフッ素系剥離剤にて離型処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルムに塗布した。それを対流式循環炉を有する塗工機にて110℃で10分間乾燥させて、ポリエチレンテレフタレートフィルム上に厚さ25μmのTSV加工用フィルムを得た。その上に、保護フィルムとしてポリオレフィンフィルムを貼り付けた。
<半導体TSV加工用フィルムとしての評価>
実施例1〜3及び比較例1〜3の各組成物に関して下記の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)オルガノハイドロジェンポリシロキサンの加熱減量
実施例1〜3及び比較例1〜3の各組成物の調製に使用した式(6)〜(9)で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンを、6cmφのアルミシャーレに1.5g精秤した。このアルミシャーレを大気中、乾燥機内で、105℃にて3時間放置した。その後シャーレを室温に放冷後に再度精秤し加熱減量(質量%)を測定した。
(2)硬化時の低分子シロキサン発生量および加熱減量
実施例1から3と比較例2と3の各組成物を縦130mm×横170mm×深さ2mmの金型に流し込んで、150℃で1時間加熱し硬化させ、縦130mm×横170mm×厚さ2mmのゴム硬化物を得た。比較例1に関しては前述のブレードコータにて作成した厚さ100μmのフィルムを積層して縦130mm×横170mm×厚さ2mmのフィルムとした。
・硬化させた時に発生した低分子シロキサン量をガスクロマトグラフィーで定量し、硬化に供した組成物の質量に対する発生した低分子シロキサンの比率(質量%)として求めた。
・硬化前の組成物の質量と硬化後の硬化物の質量を測定し、硬化時の加熱減量(質量%)を測定した。
(3)硬化状態
上記(2)の試験で得られたゴム硬化物の硬化状態を目視で観察した。
(4)硬化後の耐熱性(硬度)
組成物を(2)と同様にして5cmx5cmx2mmのフィルムに成形し、大気中、105℃にて3時間加熱して硬化させた。得られた硬化ゴムフィルムの硬化直後のショアA硬度を、JIS6253に規定の方法で測定した。また、得られた硬化ゴムフィルムを乾燥機中、200℃で500時間放置した後に同様に硬度を測定した。硬化直後の硬度を100%として、加熱処理後の硬度(%)を求めた。
(5)硬化物の吸水率
組成物を10cmx10cmx100μm(厚さ)の寸法のとした以外は(2)と同様の方法でフィルムに成形し、大気中、105℃にて3時間加熱して硬化させた。得られた硬化物を60℃/80%RHの条件下に放置して水分を飽和するまで吸水させ、飽和吸水率(質量%)を測定した。
(6)硬化物の加熱減量
組成物を(5)と同様にして10cmx10cmx100μm(厚さ)の寸法のフィルムに成形し、大気中、105℃にて3時間加熱して硬化させた。得られた硬化物を熱風循環型の乾燥機中に、200℃にて1時間放置した。この熱処理による加熱減量(ppm)を測定した。
(7)移行量の評価
組成物を支持フィルムであるPETフィルムの上にブレードコーターを用いて塗布し、105℃にて3時間加熱して乾燥、硬化させ厚さ25μmのフィルム(半導体TSV加工用フィルム)を形成し積層シートを得た。該積層シートの半導体ウエハTSV加工用フィルムの面をシリコンウエハ(直径8インチ、厚さ725μm)の片面に貼り付けた後、支持フィルムは剥離しテストピースを作成した。このテストピースを3M社製のHFE7200剥離液中に浸漬することによって、シリコンウエハからフィルム層の剥離を試みた。その後、フィルムと密着していたウエハの表面を乾燥させた後マジックインキを塗り、該表面のインキのはじき具合を観察することで、下記の基準により、硬化フィルムからウエハ表面へ未反応の(A)成分及び(B)成分の移行量を評価した。
○:全くインキをはじかない(即ち、移行がほとんど起こっていない)
△:一部にピンホール状のはじきが見られる(即ち、移行が僅かに起こった)
×:インキがはじいて液滴状になっている(即ち、移行がかなり起こった)
(8)耐溶剤性
上記の(7)で作成したテストピースを40℃のトルエンに72時間浸漬し、その耐溶剤性を次の基準で評価した。
○:浸漬前と密着性は変わらない
△:一部剥離した部分があった。
×:ウエハから脱落している
(9)耐薬品性(耐アルカリ性)
上記の(7)で作成したテストピースを40℃×72時間、40% NaOH水溶液に浸漬し、その耐薬品性を評価した。
○:フィルムとウエハとの密着性が浸漬前と変わらない。
△:フィルムがウエハから一部剥離した部分があった。
×:フィルムがウエハから脱落した。
(10)耐薬品性(耐酸性)
上記の(7)で作成したテストピースを40℃の98%HSO溶液に浸漬し、その耐薬品性を次の基準で評価した。
○:フィルムとウエハとの密着性が浸漬前と変わらない。
△:フィルムがウエハから一部剥離した部分があった。
×:フィルムがウエハから脱落した。
(11)抽出水伝導度
組成物を厚さ100μmのフィルムに成形し、大気中、105℃にて3時間加熱して硬化させた。得られた硬化フィルムの1g片を脱イオン水20gとともに耐圧容器に封入した。その後、この耐圧容器を121℃乾燥機中に24時間放置して脱イオン水の抽出水伝導度を測定した。



















Figure 2010037493

Claims (9)

  1. フルオロポリエーテルゴム粘着剤からなる半導体ウエハTSV加工用フィルム。
  2. 支持フィルムの片面に剥離可能に貼着されている請求項1に係る半導体ウエハTSV加工用フィルム。
  3. 半導体ウエハと精密加工用保護基板との間に介在しこれらを接着する請求項1に係る半導体ウエハTSV加工用フィルム。
  4. 前記のフルオロポリエーテルゴム粘着剤が、
    (A)一分子中に二個以上のアルケニル基を有するポリフルオロジアルケニル化合物、
    (B)一分子中にケイ素原子に結合した水素原子を二個以上有し、105℃において3時間放置後の加熱減量が5質量%以下である含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサン、
    (C)有効量の白金族金属化合物、及び
    (D)疎水性シリカ粉末、
    を含有する組成物の硬化物からなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に係る半導体ウエハTSV加工用フィルム。
  5. (A)成分のポリフルオロジアルケニル化合物が、下記一般式(1):
    Figure 2010037493

    〔式中、Xは、式:−CH2−、−CH2O−、−CH2OCH2−又は−Y−NR−CO−(式中、Yは、式:−CH2−又は式:
    Figure 2010037493

    で表される二価の基であり、Rは水素原子又は置換もしくは非置換の一価炭化水素基である。)で表される二価の基であり、
    X’は、式:−CH2−、−OCH2−、−CH2OCH2−又は−CO−NR−Y’−
    (式中、Y’は、式:−CH2−又は式:
    Figure 2010037493

    で表される二価の基であり、Rは上記と同じである。)
    で表される二価の基であり、
    aは、独立に0又は1であり、
    Rfは、下記一般式(i):
    −Ct2t[OCF2CF(CF3)]pOCF2(CF2rCF2O[CF(CF3)CF2O]qt2t− (i)
    (式中、p及びqは独立に1〜150の整数であって、かつ、pとqの和の平均は2〜200であり、rは0〜6の整数であり、tは独立に2又は3である。)、
    又は下記一般式(ii):
    −Ct2t[OCF2CF(CF3)]u(OCF2vOCt2t− (ii)
    (式中、uは1〜200の整数、vは1〜50の整数であり、tは独立に上記と同じである。)
    で表される二価の基であり、
    aは独立に0又は1である。〕
    で表される化合物である請求項4に係る半導体ウエハTSV加工用フィルム。
  6. (B)成分である含フッ素オルガノハイドロジェンポリシロキサンが、一分子中にパーフルオロオキシアルキル基、パーフルオロアルキル基、パーフルオロオキシアルキレン基及びパーフルオロアルキレン基から選ばれる基を少なくとも1個有する請求項1〜5のいずれか1項に係る半導体ウエハTSV加工用フィルム。
  7. (a)半導体ウエハの回路形成面または回路非形成面に、請求項1〜6のいずれか1項に記載の半導体ウエハTSV加工用フィルムの一方の面を貼り付け、そして他方の面に精密加工用保護基板を貼り付けて、積層体を作成する工程;
    (b)該積層体の半導体ウエハに貫通孔を穿つ工程;及び
    (c)該積層体の前記貫通孔を形成した半導体ウエハに貫通電極を作成する工程
    を有する半導体ウエハの加工方法。
  8. 工程(a)において半導体ウエハの回路形成面に半導体ウエハTSV加工用フィルムを貼り付けた場合に、工程(a)と工程(b)との間で、該半導体ウエハの回路非形成面に研削加工を施す工程をさらに有する請求項7に係る加工方法。
  9. 工程(c)の後で、半導体ウエハTSV加工用フィルムを半導体ウエハから剥離するために、前記積層体をSP値5〜8を有する含フッ素炭化水素系剥離液に浸漬する工程をさらに有する請求項7又は8に係る加工方法。
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