JP6762188B2 - 硬化性ポリオルガノシロキサン組成物および電気・電子機器 - Google Patents

硬化性ポリオルガノシロキサン組成物および電気・電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、硬化性ポリオルガノシロキサン組成物および電気・電子機器に係り、特に、耐スクラッチ性および接着耐久性に優れた硬化被膜を形成し、電気・電子機器用コーティング材等として有用な硬化性ポリオルガノシロキサン組成物と、その硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の硬化被膜を有する電気・電子機器に関する。
従来から、室温で硬化してゴム状等の硬化物を生じる種々のポリオルガノシロキサン組成物が知られている。それらのうちで、電気・電子部品のコーティング材やポッティング材等の用途には、空気中の水分と接触することにより硬化反応を生起するタイプのもので、硬化時にアルコールやアセトン等を放出するものが一般に用いられている。そのようなタイプのポリオルガノシロキサン組成物は、作業性が良好であるうえに、硬化時に放出するアルコールやアセトンが金属類に対して腐食性が低いため、電極や配線を腐食させるおそれが少なく、また接着性等にも優れるという利点を有する。
特に、電気・電子部品やそれらを搭載した回路基板の表面を使用環境から保護するために施されるコンフォーマルコーティング剤としては、低粘度の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物からなるコーティング材(例えば、特許文献1、2参照。)や、シリコーンレジンを溶剤に溶解させたタイプのコーティング材が使用されている。
しかしながら、低粘度の室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物からなるコーティング材では、得られる硬化被膜が脆くて硬度が低く、耐スクラッチ性のような引っかき強度が十分ではなかった。
また、シリコーンレジンを含む溶剤タイプのコーティング材においては、硬化時に加熱による溶剤除去工程を必要とするため、溶剤の揮発により、作業環境の悪化や、電気・電子部品およびそれらを搭載した回路基板の腐食や劣化を引き起こすおそれがあった。さらに、作業環境を改善するために、溶剤を大気中に放出せずに回収しようとすると、高額の投資を必要とした。
さらに、紫外線硬化型のポリオルガノシロキサン組成物からなるコーティング材(例えば、特許文献3参照。)も使用されているが、紫外線照射の際に陰影となる部分の硬化が不十分であるばかりでなく、硬化後のブリードアウト等の問題があった。また、酸素硬化阻害の問題もあり、実用性に欠ける点が多かった。すなわち、ラジカル重合で硬化する紫外線硬化型の光硬化型材料では、酸素によって、光反応開始剤から発生するラジカル種の不活性化、およびラジカル反応中のモノマーの成長停止が生じるという問題があった。
特開平7−173435号公報 特開平7−238259号公報 特表平8−9656号公報
本発明はこれらの問題を解決するためになされたもので、低粘度、無溶剤で塗布性が良好であり、硬度が高く、耐スクラッチ性等に優れた硬化被膜を形成する硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を提供することを目的とする。
本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、
ケイ素原子に結合する1個以上の(メタ)アクリロキシアルキル基と2個以上のアルコキシ基を有し、三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンであり、5個以上100個以下の2官能型シロキサン単位が直鎖状に結合されたポリマー単位を前記三次元網目構造中に含む、重量平均分子量(Mw)が2,000〜100,000の(A1)三次元網目構造アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンを含む(A)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物100質量部と、
(B1)縮合反応硬化触媒0.0001〜20質量部と、
(B2)紫外線硬化触媒である光反応開始剤0.001〜20質量部
を含有することを特徴とする。
本発明の電気・電子機器は、電極および/または配線の表面に、前記本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物からなる被膜を有することを特徴とする。
本発明において、「ケイ素原子に結合するアルコキシ基」を、単に「アルコキシ基」ということがある。また、「ケイ素原子に結合する(メタ)アクリロキシアルキル基」は、(メタ)アクリロキシ基がアルキレン基を介してケイ素原子に結合するものをいい、単に「(メタ)アクリロキシ基」ということがある。「(メタ)アクリロキシ基」は、アクリロキシ基および/またはメタアクリロキシ基を表し、「メタアクリロキシ基」は「メタクリロキシ基」ともいう。
さらに、本明細書において、式(x)で表されるポリオルガノシロキサンを、ポリオルガノシロキサン(x)ともいう。このように、式で表される化合物について、その式を示す記号を含む略称を用いることがある。
本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、低粘度で塗布性が良く、溶剤で希釈することなくそのまま通常の塗布方法で塗布することができる。そして、塗布膜は速やかに硬化し、硬度が高く、耐スクラッチ性に優れ、かつ接着耐久性が良好な硬化被膜を形成する。したがって、電気・電子機器のコーティング材、ポッティング材等の用途に有用であり、特に、コンフォーマルコーティング剤のような、電気・電子部品をコーティングする用途に好適する。
本発明の電気・電子機器の一例を示す断面図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、(A)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物100質量部と、(B1)縮合反応硬化触媒0.0001〜20質量部と、(B2)光反応開始剤0.001〜20質量部を含有する。(A)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物は、分子中に1個以上の(メタ)アクリロキシアルキル基と2個以上のアルコキシ基を有し、三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンであり、5個以上100個以下の2官能型シロキサン単位が直鎖状に結合されたポリマー単位を三次元網目構造中に含む、重量平均分子量(Mw)が2,000〜100,000の(A1)三次元網目構造アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンを含有する。
実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物において、(A)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物は、アルコキシ基および/または(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、常温液状で23℃における粘度が3〜500mPa・sであるポリオルガノシロキサン(A2)を含むことができる。なお、本明細書において、「常温」は、特に加熱も冷却もしない平常の温度を意味し、例えば23℃を示す。以下、(A2)成分であるポリオルガノシロキサンを第2のポリオルガノシロキサンということがある。
また、実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、さらに、(C)式:R Si(OR4−c(Rは、独立して、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、炭素数6〜12個のアリール基、または(メタ)アクリロキシアルキル基であり、Rは、独立して、炭素数1〜6個のアルキル基であり、cは0、1または2である。)で表されるシラン化合物、および/またはその部分加水分解縮合物を含有することができる。
以下、実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を構成する各成分、含有割合等について説明する。
[(A)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物]
実施形態において、(A)成分であるアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物は、硬化性組成物のベースとなる成分である。(A)成分は、(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンを含有する。なお、(A)成分が、(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンのみからなり、(A2)第2のポリオルガノシロキサンを含まない場合も、本明細書においては、便宜的に「混合物」という。
[(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン]
本発明の実施形態において、(A)成分の少なくとも一部を構成する(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、分子中に1個以上の(メタ)アクリロキシアルキル基と2個以上のアルコキシ基を有する。
(A1)成分は、式:R SiO2/2で表される2官能型シロキサン単位(以下、D1単位という。)の5個以上100個以下が直鎖状に結合された単位(以下、ポリD1単位という。)と、式:RSiO3/2で表される3官能型シロキサン単位(以下、T1単位という。)をそれぞれ有する。
前記D1単位およびT1単位を表す式において、Rは、互いに独立して、置換または非置換の一価炭化水素基である。
非置換の一価炭化水素基としては、炭素数1〜6個のアルキル基(好ましくは、メチル基)、炭素数6〜12個のアリール基(好ましくは、フェニル基)、炭素数1〜6個のアルコキシ基(好ましくは、メトキシ基、エトキシ基)、および式(a):
Figure 0006762188
(Rは、独立して、水素原子またはメチル基であり、Qは、独立して、炭素数1〜5個のアルキレン基である。)で表される(メタ)アクリロキシアルキル基が挙げられる。なお、Qとしては、トリメチレン基(プロピレン基)が好ましい。
置換の一価炭化水素基としては、炭素数1〜6個のアルキル基の水素原子の一部がハロゲン原子またはシアノアルキル基で置換された基が挙げられる。
ポリD1単位を構成するD1単位において、複数のRはメチル基であることが好ましい。また、全T1単位の有する複数のRのうちの少なくとも1個は、前記式(a)で表される(メタ)アクリロキシアルキル基であることが好ましい。
(A1)成分に含有されるポリD1単位において、D1単位の結合数は、5個以上100個以下である。D1単位の結合数が5個未満の場合には、硬化被膜の柔軟性および可とう性が不十分となる。また、D1単位の結合数が100個を超えると、硬化被膜の耐スクラッチ性が低下して好ましくない。D1単位の結合数が5個以上100個以下の場合には、硬度が高く、耐スクラッチ性、耐熱性および接着耐久性に優れ、柔軟性および可とう性が良好な硬化被膜を得ることができる。D1単位の結合数は、10個以上100個以下が好ましく、12個以上60個以下が特に好ましい。
(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、前記ポリD1単位とT1単位の他に、5個未満で存在するD1単位(以下、非ポリD1単位という。)、および/または式:R10 SiO1/2で表される1官能型シロキサン単位(以下、M1単位という。)を含有していてもよい。M1単位を表す式において、R10は、互いに独立して、一価の炭化水素基である。一価の炭化水素基としては、前記D1単位とT1単位におけるRと同様な基、およびポリD1単位を含むケイ素オリゴマー基が挙げられる。M1単位を有する場合、全M1単位の有する複数のR10のうちの少なくとも1個、好ましくは2個以上が、アルコキシ基、またはアルコキシ基を含むケイ素オリゴマー基であることが好ましい。
(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、三次元網目構造中に前記ポリD1単位を含有する。ここで、「ポリD1単位を三次元網目構造中に含有する」とは、ポリD1単位が、T1単位および前記非ポリD1単位で形成される三次元網目構造の一部をなすことをいう。前記M1単位は三次元網目構造の本体をなすものでないので、ポリD1単位がM1単位中に存在する場合は、三次元網目構造中に含まれない。
(A1)成分である三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、末端にシラノール基を有し三次元網目構造を有するシラノール基含有ポリオルガノシロキサン(A1a)の脱アルコールを伴うアルコキシ化反応により得ることができる。なお、「シラノール基」は、ケイ素原子に水酸基が結合した基をいう。
アルコキシ化により(A1)を得るための、(A1a)三次元網目構造を有するシラノール基含有ポリオルガノシロキサンは、ポリD1単位とT1単位を有し、必要に応じて非ポリD1単位とM1単位を有するポリオルガノシロキサンである。シラノール基を構成する水酸基は、非ポリD1単位を構成するケイ素原子、M1単位を構成するケイ素原子、T1単位を構成するケイ素原子の少なくとも1つに結合されていることが好ましい。シラノール基を構成する水酸基は、特に、T1単位を構成するケイ素原子に結合されていることが好ましい。
シラノール基含有ポリオルガノシロキサン(A1a)は、例えば、T1単位源であるシラン化合物の1種または2種以上と、ポリD1単位源である、両末端にシラノール基を有するα,ω−ジヒドロキシポリアルキルシロキサンとを、公知の方法で加水分解し縮合させることにより得ることができる。なお、「T1単位源」とは、加水分解および縮合により、前記シラノール基含有ポリオルガノシロキサン(A1a)におけるT1単位が形成されることをいう。同様に、「D1単位源」とは、加水分解および縮合により、前記シラノール基含有ポリオルガノシロキサン(A1a)におけるD1単位が形成されることをいい、「ポリD1単位源」とは、加水分解および縮合により、前記シラノール基含有ポリオルガノシロキサン(A1a)におけるポリD1単位が形成されることをいう。
ここで、ポリD1単位源であるα,ω−ジヒドロキシポリアルキルシロキサンとしては、5個以上100個以下のD1単位が直鎖状に結合され、両末端のケイ素原子に水酸基が結合した構造のポリマーが使用される。シラノール基含有ポリオルガノシロキサン(A1a)の調製においては、加水分解・縮合の出発物質として、T1単位源であるシラン化合物と、ポリD1単位源であるα,ω−ジヒドロキシポリアルキルシロキサンとともに、D1単位源であるシラン化合物の1種または2種以上を用いることもできる。
T1単位源であるシラン化合物としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシランのようなトリアルコキシシラン類や、メチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシランのようなトリクロロシラン類を挙げることができる。T1単位源として、これらのシラン化合物の1種または2種以上を使用することができる。また、トリアルコキシシラン類として、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシランのような、(メタ)アクリロキシアルキル基を有するトリアルコキシシランを併用することも可能である。
加水分解、縮合反応の反応性の観点から、T1単位源としては、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの使用が好ましい。また、経済性および硬化被膜の可撓性の観点から、メチルトリメトキシシラン、メチルトリクロロシランが好ましい。
D1単位源であるシラン化合物としては、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジエトキシシランのようなジアルコキシシラン類や、ジメチルジクロロシラン、フェニルメチルジクロロシラン、フェニルエチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、ビニルメチルジクロロシラン、ビニルエチルジクロロシランのようなジクロロシラン類を挙げることができる。
(A1a)成分であるシラノール基含有ポリオルガノシロキサンの重量平均分子量(Mw)は2,000〜100,000が好ましく、3,000〜70,000がより好ましい。なお、Mwは、ポリスチレンを基準とするGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフ)により求められる値である。
(A1a)シラノール基含有ポリオルガノシロキサンのアルコキシ化による(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンの調製は、例えば、以下の方法で行うことができる。
<第1の方法>
前記した(A1a)三次元網目構造を有するシラノール基含有ポリオルガノシロキサンに、アルコキシ基を2個以上有するシラン化合物(A1b)を加えて反応させる。
(A1b)成分であるシラン化合物としては、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシランのようなトリアルコキシシラン類や、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシランのようなジアルコキシシラン類を挙げることができる。トリアルコキシシラン類の使用が好ましい。
(A1a)三次元網目構造を有するシラノール基含有ポリオルガノシロキサンが、(メタ)アクリロキシアルキル基を有する場合は、前記(A1b)成分として、上記したシラン化合物のいずれを使用してもよいが、(A1a)成分が(メタ)アクリロキシアルキル基を持たない場合は、(A1b)成分として、(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、かつアルコキシ基を2個以上有するシラン化合物を加えて反応させる。
(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、かつ2個以上のアルコキシ基を有するシラン化合物としては、前記したアクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が例示される。これらの中でも、反応性、取り扱いやすさ、アルコキシ化後の反応性の高さ、安全性および経済性の観点から、アクリロキシプロピルトリメトキシシランおよびメタクリロキシプロピルトリメトキシシランが特に好ましい。
(A1a)三次元網目構造のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンに、前記(A1b)シラン化合物を加えて反応させると、(A1a)成分のシラノール基と、(A1b)シラン化合物の有するアルコキシ基との間に脱アルコール反応が生起し、末端がアルコキシシリル基で封鎖されたポリオルガノシロキサンが得られる。こうして、(A1)成分である三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンが得られる。
<第2の方法>
前記した(A1a)三次元網目構造を有するシラノール基含有ポリオルガノシロキサンに、末端にシラノール基を有する直鎖状のシラノール基含有ポリオルガノシロキサン(A1c)を混合し、この混合物に対して、前記した(A1b)2個以上のアルコキシ基を有するシラン化合物を加えて反応させる。
ここで、(A1c)直鎖状のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンとしては、両末端にシラノール基を有するα,ω−ジヒドロキシポリジアルキルシロキサンを使用することが好ましい。(A1c)直鎖状のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンとして、前記(A1a)三次元網目構造のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンの調製に使用したポリD1単位源である、5個以上100個以下のD1単位が直鎖状に結合されたα,ω−ジヒドロキシポリジアルキルシロキサンを使用することもできる。(A1c)直鎖状のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンのMwは、200〜200,000の範囲が好ましく、300〜100,000の範囲がより好ましい。
(A1b)2個以上のアルコキシ基を有するシラン化合物としては、第1の方法で記載したものと同じシラン化合物を例示することができる。なお、第1の方法と同様に、(A1a)三次元網目構造を有するシラノール基含有ポリオルガノシロキサンが、(メタ)アクリロキシアルキル基を有する場合は、(A1b)成分として、上記したシラン化合物のいずれを使用してもよいが、(A1a)成分が(メタ)アクリロキシアルキル基を持たない場合は、(A1b)成分として、(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、かつアルコキシ基を2個以上有するシラン化合物を加えて反応させる。
(A1a)三次元網目構造のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンと(A1c)直鎖状のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンとの混合物に、(A1b)2個以上のアルコキシ基を有するシラン化合物を加えて反応させると、(A1a)成分のシラノール基および(A1c)成分のシラノール基と、(A1b)シラン化合物の有するアルコキシ基との間に脱アルコール反応が生起し、末端がアルコキシシリル基で封鎖されたポリオルガノシロキサンが得られる。なおこのとき、(A1a)成分のシラノール基の一部と(A1c)成分のシラノール基の一部が脱水縮合し、シロキサン結合が生じる結果、分子量の増大が生じることもある。
こうして、(A1)成分である三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンが得られる。
<第3の方法>
前記(A1a)三次元網目構造を有するシラノール基含有ポリオルガノシロキサンに、アルコキシ基と(メタ)アクリロキシアルキル基を有する直鎖状のアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン(A1d)を加えて反応させる。
ここで、(A1d)直鎖状のアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンとしては、両末端にそれぞれアルコキシ基と(メタ)アクリロキシアルキル基を有するα,ω−(メタ)アクリロキシアルキルアルコキシシリル基含有ポリジアルキルシロキサンを使用することが好ましく、両末端にそれぞれ2個のアルコキシ基を有するα,ω−(メタ)アクリロキシアルキルジアルコキシシリル基含有ポリジアルキルシロキサンの使用がより好ましい。この(A1d)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンのMwは、2,000〜150,000の範囲が好ましい。
(A1a)三次元網目構造のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンに、(A1d)直鎖状のアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンを加えて反応させると、(A1a)成分のシラノール基と、(A1d)成分のアルコキシ基との脱アルコール反応が生起する。そして、脱アルコール反応により生成したシロキサン結合を介して、(A1a)三次元網目構造のシラノール基含有ポリオルガノシロキサンと(A1d)直鎖状のアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンとが結合される。
こうして、(A1)成分である三次元網目構造を有する末端アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンが得られる。
こうして得られる(A1)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、5個以上100個以下のD1単位が直鎖状に結合されたポリD1単位と、T1単位を含有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンである。
(A1)成分の重量平均分子量(Mw)は2,000〜50,000が好ましく、3,000〜30,000がより好ましい。(A1)成分は、前記した三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンの1種または2種以上からなる。(A1)成分が2種以上の三次元網目構造アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンからなる場合、(A1)成分全体としてのMwが2,000〜100,000であれば、各ポリオルガノシロキサンのMwは必ずしも2,000〜100,000である必要はないが、該範囲内にあることが好ましい。
[(A2)第2のポリオルガノシロキサン]
実施形態の硬化性組成物において、ベース成分である(A)ポリオルガノシロキサン混合物は、前記(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン以外に、(A2)アルコキシ基および/または(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、23℃における粘度が3〜500mPa・sであるポリオルガノシロキサン(第2のポリオルガノシロキサン)を含むことができる。
(A2)成分である第2のポリオルガノシロキサンは、分子中にアルコキシ基と(メタ)アクリロキシアルキル基の少なくとも一方を有し、常温液状で粘度(23℃)が3〜500mPa・sであれば、分子構造は特に限定されない。直鎖状であっても、分岐鎖を有する構造(以下、分岐状と示す。)であってもよい。粘度を上記範囲に設定しやすいことから、直鎖状のポリオルガノシロキサンが好ましい。なお、分岐状のポリオルガノシロキサンを使用する場合には、(A2)成分全体として上記粘度を保つために、直鎖状のポリオルガノシロキサンと併用することが好ましい。
(A2)成分の粘度が3mPa・s未満であると、得られる硬化物のゴム弾性が乏しくなり、500mPa・sを超えると、前記(A1)成分との相溶性が悪くなり、均一な組成物が得られない。(A2)成分の粘度は、5〜300mPa・sの範囲が好ましく、5〜100mPa・sの範囲がさらに好ましい。
(A2)成分は、ポリオルガノシロキサンの1種または2種以上で構成される。(A2)成分が1種のポリオルガノシロキサンで構成される場合、該ポリオルガノシロキサンは分子中にアルコキシ基および/または(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、粘度が3〜500mPa・sのものである。(A2)成分が、2種以上のポリオルガノシロキサンの混合物で構成される場合、(A2)成分を構成するポリオルガノシロキサンのそれぞれが分子中にアルコキシ基および/または(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、かつ混合物が上記粘度の規定を満足すればよい。したがって、この場合、(A2)成分を構成する個々のポリオルガノシロキサンの粘度は、必ずしも上記規定を満たさなくてもよいが、個々のポリオルガノシロキサンの粘度が上記規定を満たすことが好ましい。
(A2)成分が直鎖状のポリオルガノシロキサンである場合、アルコキシ基および/または(メタ)アクリロキシアルキル基は、分子末端のケイ素原子に結合していてもよいし、中間部のケイ素原子に結合していてもよい。アルコキシ基を有する場合、少なくとも1個が分子末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。その場合、アルコキシ基の全てが分子末端のケイ素原子に結合していてもよいし、あるいは少なくとも1個のアルコキシ基が中間部のケイ素原子に結合していてもよい。また、(メタ)アクリロキシアルキル基を有する場合、少なくとも1個が分子末端のケイ素原子に結合していることが好ましい。その場合、(メタ)アクリロキシアルキル基の全てが分子末端のケイ素原子に結合していてもよいし、あるいは少なくとも1個の(メタ)アクリロキシアルキル基が中間部のケイ素原子に結合していてもよい。
(A2)成分である直鎖状のポリオルガノシロキサンとしては、式(a21)で表される両末端アルコキシシリル基封鎖ポリオルガノシロキサンが好ましい。
Figure 0006762188
式(a21)中、Rは、アルキル基、またはアルキル基の水素原子の一部がアルコキシ基で置換されたアルコキシ置換アルキル基である。Rは好ましくはメチル基である。
は、炭素数1〜6個のアルキル基(好ましくは、メチル基)、炭素数6〜12個のアリール基(好ましくは、フェニル基)、および(メタ)アクリロキシアルキル基である。Rは、炭素数1〜6個のアルキル基(好ましくは、メチル基)、炭素数6〜12個のアリール基(好ましくは、フェニル基)、もしくはアルキル基の水素原子の一部がハロゲン原子またはシアノアルキル基で置換された一価炭化水素基である。複数のRは、互いに同一であっても異なっていてもよい。
合成が容易で、分子量の割に低い粘度を有し、かつ硬化物(硬化被膜)に良好な物理的性質を与えることから、RおよびRはメチル基であることが好ましい。ただし、硬化被膜に耐熱性や耐寒性を付与する必要がある場合には、Rの一部を、フェニル基のようなアリール基とすることが好ましい。Rの少なくとも1個は(メタ)アクリロキシプロピル基であることが好ましい。
式(a21)中、Xは、二価の酸素(オキシ基)または二価の炭化水素基である。2個のXは同一であっても異なっていてもよい。二価の炭化水素基としては、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、トリメチレン基等のアルキレン基、フェニレン基等のアリーレン基が例示される。合成の容易さから、二価の酸素原子(オキシ基)またはエチレン基が好ましく、特にオキシ基が好ましい。
式(a21)中、dは0または1である。分子両末端の2個のdのうちで少なくとも1個は1であることが好ましい。nは、ポリオルガノシロキサン(a21)の粘度が3〜500mPa・sとなる整数であり、具体的には、1≦n<250の整数である。ポリオルガノシロキサン(a21)の粘度は、5〜100mPa・sの範囲が好ましく、nの値は3〜100の整数であることが好ましい。
このようなポリオルガノシロキサン(a21)は、例えば、オクタメチルシロキサンのような環状ジオルガノシロキサン低量体を、水の存在下に酸性触媒またはアルカリ性触媒によって開環重合または開環共重合させることにより得られる両末端水酸基含有ジオリガノポリシロキサンを、メチルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等でエンキャップすることにより得ることができる。
本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物のベース成分である(A)成分は、前記した(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンに、必要に応じて、(A2)アルコキシ基および/または(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、常温液状で粘度が3〜500mPa・sのポリオルガノシロキサンを混合してなる。また、(A)成分は、(A2)成分を含有せず、(A1)三次元網目構造を有するアルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンのみから構成することも可能である。
(A1)成分と(A2)成分との混合割合は、(A)成分全体を100質量部として、(A1)成分を20〜100質量部とし、(A2)成分を80質量部以下とすることが好ましい。(A1)成分の配合量が20質量部未満であり、(A2)成分の配合量が80質量部を超える場合には、良好な耐スクラッチ性を有する硬化被膜が得られない。(A1)成分と(A2)成分の配合割合は、(A1)成分が30〜90質量部で(A2)成分が70〜10質量部の範囲がより好ましく、(A1)成分が40〜80質量部で(A2)成分が60〜20質量部の範囲がさらに好ましい。
[(B1)縮合反応硬化触媒]
実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物において、(B1)成分である縮合反応硬化触媒は、(A1)成分と(A2)成分からなる(A)ポリオルガノシロキサン混合物のアルコキシ基同士、および/または(A)成分のアルコキシ基と後述する(C)架橋剤のアルコキシ基とを、水分の存在下に反応させて架橋構造を形成させるための硬化触媒である。
(B1)縮合反応硬化触媒としては、以下の有機金属化合物が挙げられる。
すなわち、鉄オクトエート、コバルトオクトエート、マンガンオクトエート、亜鉛オクトエート、スズナフテネート、スズカプリレート、スズオレエート等のカルボン酸金属塩;ジブチルスズジアセテート、ジブチルスズジオクトエート、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズオレエート、ジフェニルスズジアセテート、酸化ジブチルスズ、ジブチルスズジメトキシド、ジブチルビス(トリエトキシシロキシ)スズ、ジオクチルスズジラウレート等の有機スズ化合物;テトラエトキシチタン、テトラプロポキシチタン、テトラブトキシチタン、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジイソプロポキシ−ビス(アセト酢酸メチル)チタン、ジイソプロポキシ−ビス(アセチルアセトン)チタン、ジブトキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン、ジメトキシ−ビス(アセト酢酸エチル)チタン等の有機チタン化合物;テトラプロポキシシジルコニウム、テトラブトキシジルコニウム、テトラ(アセチル酢酸)ジルコニウム、トリブトキシ(アセチル酢酸)ジルコニウム、ジブトキシ−ビス(アセト酢酸エチル)ジルコニウム、2−エチルヘキサン酸ジルコニウム、トリブトキシステアリン酸ジルコニウム等の有機ジルコニウム化合物;トリエトキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、ジイソプロポキシ−モノセカンダリーブトキシアルミニウム、トリセカンダリーブトキシアルミニウム、ジイソプロポキシ−アセト酢酸エチルアルミニウム、トリス(アセト酢酸エチル)アルミニウム、アルミニウムオキサイドイソプロポキサイドトリマー、アルミニウムオキサイドオクチレートトリマー、アルミニウムオキサイドステアレートトリマーのような環状オリゴマーのアルミニウム化合物が例示される。
これらの有機金属化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
従来から、室温硬化性ポリオルガノシロキサン組成物においては、硬化触媒としてジブチルスズジオクトエートやジブチルスズジラウレートのような有機スズ化合物が使用されることがあるが、本発明においては、組成物の硬化性(硬化の速さ)と硬化被膜の耐スクラッチ性の両方の観点から、硬化触媒として有機チタン化合物が好ましい。有機チタン化合物の使用は、微量の存在で大きな触媒能を持ち、かつ不純物の少ない組成物が得られることからも好ましい。有機チタン化合物の中でも、ジイソプロポキシ−ビス(エチルアセチルアセテート)チタン等のチタンキレート類が特に好ましい。
(B1)成分である縮合反応硬化触媒の配合量は、前記(A)成分100質量部に対して0.0001〜20質量部であり、好ましくは0.001〜10質量部である。0.0001質量部未満では、硬化触媒として十分に機能せず、硬化に長い時間がかかるばかりでなく、特に空気との接触面から遠い深部における硬化が不十分となる。反対に20質量部を超えると、その配合量に見合う効果がなく無意味であるばかりか非経済的である。また、保存安定性も低下する。
[(B2)光反応開始剤]
(B2)紫外線硬化触媒である光反応開始剤は、(A1)成分の有する(メタ)アクリロキシ基、および(A2)成分と後述する(C)架橋剤が(メタ)アクリロキシ基を有する場合はさらにこれらの成分の(メタ)アクリロキシ基の不飽和結合を、紫外線照射によりラジカル反応させて架橋させる際に、ラジカル反応開始剤や増感剤として機能する成分である。
(B2)光反応開始剤としては、反応性の観点から、芳香族炭化水素、アセトフェノンおよびその誘導体、ベンゾフェノンおよびその誘導体、o−ベンゾイル安息香酸エステル、ベンゾインおよびベンゾインエーテルならびにその誘導体、キサントンおよびその誘導体、ジスルフィド化合物、キノン化合物、ハロゲン化炭化水素およびアミン類、有機過酸化物等が挙げられる。ポリオルガノシロキサン成分との相溶性、安定性の観点から、置換または非置換のベンゾイル基を含有する化合物、または有機過酸化物が好ましい。
光反応開始剤としては、例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン(IRUGACURE 651:BASF社製)、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン(DAROCUR 1173:BASF社製)、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン(IRUGACURE 184:BASF社製)、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン(IRUGACURE 2959:BASF社製)、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン(IRUGACURE 127:BASF社製)、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン(IRUGACURE 907:BASF社製)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1(IRUGACURE 369:BASF社製)、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン(IRUGACURE 379:BASF社製);2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−フォスフィンオキサイド(LUCIRIN TPO:BASF社製)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド(IRUGACURE 819:BASF社製);1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)](IRUGACURE OXE 01:BASF社製)、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)(IRUGACURE OXE 02:BASF社製);オキシフェニル酢酸、2−[2−オキソ−2−フェニルアセトキシエトキシ]エチルエステルとオキシフェニル酢酸、2−(2−ヒドロキシエトキシ)エチルエステルの混合物(IRUGACURE 754:BASF社製)、フェニルグリオキシリックアシッドメチルエステル(DAROCUR MBF:BASF社製)、エチル−4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EDB:BASF社製)、2−エチルヘキシル−4−ジメチルアミノベンゾエート(DAROCUR EHA:BASF社製)、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイド(CGI 403:BASF社製)、ベンゾイルペルオキシド、クメンペルオキシド等が挙げられる。
光反応開始剤は、単独で使用しても二種以上を併用してもよい。
(B2)成分である光反応開始剤の配合量は、前記(A)成分100質量部に対して0.001〜20質量部であり、好ましくは0.01〜10質量部である。0.001質量部未満では、硬化触媒として十分に機能せず、硬化に長い時間がかかるばかりでなく、特に空気との接触面から遠い深部における硬化が不十分となる。反対に20質量部を超えると、その配合量に見合う効果がなく無意味であるばかりか非経済的である。また、変色の原因となり、保存安定性も低下する。
[その他の成分]
実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、(C)式:R Si(OR4−c…(c1)で表されるシラン化合物および/またはその部分加水分解縮合物を含有することができる。シラン化合物(c1)は、前記(A)成分であるベースポリマーの架橋剤として働く。
式(c1)において、Rは、独立して、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、炭素数6〜12個のアリール基、または(メタ)アクリロキシアルキル基であり、Rは、独立して、炭素数1〜6個のアルキル基である。cは0、1または2である。Rとしては、メチル基、ビニル基、フェニル基、アクリロキシアルキル基、メタクリロキシアルキル基が好ましい。Rとしては、メチル基、エチル基が好ましい。
このようなシラン化合物(c1)としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メチルアクリロキシプロピルジメトキシシラン、メチルメタクリロキシプロピルジメトキシシラン、メチルアクリロキシプロピルジエトキシシラン、メチルメタクリロキシプロピルジエトキシシラン等が例示される。これらのシラン化合物は、1種を単独で使用してもよく、2種以上を混合して使用してもよい。
合成が容易で、組成物の保存安定性を損なうことがなく、金属類に対する腐食性が少ないこと、かつ大きな架橋反応速度すなわち硬化速度が得られることから、架橋剤であるシラン化合物(c1)としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシランを用いることが好ましく、特に、メチルトリメトキシシラン、メチルビニルジメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシランの使用が好ましい。
(C)成分であるシラン化合物の部分加水分解縮合物は、前記シラン化合物(例えば、メチルトリメトキシシラン、(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン)を、水の存在化、酸性触媒またはアルカリ性触媒によって部分加水分解することにより得られる。シラン化合物の部分加水分解縮合物におけるSi数は、2〜20が好ましい。また、粘度(23℃)は1〜100mPa・sが好ましい。
(C)シラン化合物および/またはその部分加水分解縮合物を配合する場合、その配合量は、前記(A)成分100質量部に対して15質量部以下であり、好ましくは1〜10質量部である。(C)成分の配合量が15質量部を超えると、硬化の際の収縮率が大きくなり、硬化後の物性が低下する。また、硬化速度が著しく遅くなり、経済的に不利である。
実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物には、接着性付与剤としてイソシアヌレート化合物を配合することができる。イソシアヌレート化合物としては、1,3,5−トリス(N−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート等が挙げられる。組成物への相溶性の観点から、このような接着性付与剤の配合量は、(A)成分100質量部に対して0.01〜5質量部とすることが好ましい。
また、実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物には、この種の組成物に通常配合されている無機充填剤、顔料、チクソトロピー性付与剤、押出作業性を改良するための粘度調整剤、防かび剤、耐熱性向上剤、難燃剤等の各種添加剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて配合することができる。
無機充填剤の例としては、煙霧質シリカ、焼成シリカ、沈澱シリカ、煙霧質チタン、およびこれらの表面をオルガノクロロシラン類、ポリオルガノシロキサン類、ヘキサメチルジシラザン等で疎水化したもの等が挙げられる。その他、炭酸カルシウム、有機酸表面処理炭酸カルシウム、けいそう土、粉砕シリカ、アルミノケイ酸塩、マグネシア、アルミナ等も使用可能である。無機充填剤を配合する場合、その配合量は、(A)成分100質量部に対して100質量部以下が好ましく、50質量部以下がより好ましい。
実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、前記(A)成分、(B1)成分、(B2)成分、必要に応じて配合される(C)成分、および上記した任意成分を、湿気を遮断した状態で混合することにより得られる。得られた組成物は、23℃で20〜1,000mPa・sの粘度を有する。粘度は、好ましくは、20〜500mPa・sである。なお、実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は溶剤を含有しない。そのため、硬化被膜形成時に溶剤除去工程を必要とせず、溶剤の揮発により、作業環境の悪化や、電気・電子部品およびそれらを搭載した回路基板の腐食や劣化を引き起こすことがない。
上記で得られた硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、密閉容器中でそのまま保存し、使用時に空気中の水分に曝すことによってはじめて硬化する、いわゆる1包装型硬化性組成物として使用することができる。また、実施形態の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を、例えば(A)成分を主体とする主剤と、(B1)縮合反応硬化触媒と(B2)光反応開始剤、および(C)成分である架橋剤を含む硬化剤に分けて調製し、適宜2〜3個の別々の容器に分けて保存し、使用時にこれらを混合する、いわゆる多包装型硬化性組成物として使用することもできる。なお、各成分の混合の順序は特に限定されるものではない。
本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、前記したように23℃で20〜1,000mPa・sの十分に低い粘度を有するので、塗布性が良好であり、溶剤で希釈することなくそのまま通常のコーティング方法で塗布することができる。塗布膜は、空気中の水分と接触することにより室温で速やかに硬化する。また、組成物に含有される(A1)成分等が(メタ)アクリロキシアルキル基を有するので、ラジカル反応を生起し得る波長の紫外線を照射することによって、組成物の硬化をさらに進行させることができる。例えば、所定の波長の紫外線を照射した後、室温で空気中の水分と接触させるなどの方法を採り、紫外線照射と室温放置とを併用して硬化させることが好ましい。
(メタ)アクリロキシアルキル基にラジカル反応を生起し得る波長の紫外線を照射する装置(ランプ)としては、例えば、ウシオ電機株式会社製の高圧水銀ランプ(UV−7000)、メタルハライドランプ(MHL−250、MHL−450、MHL−150、MHL−70)、韓国JM tech社製のメタルハライドランプ(JM−MTL 2KW)、三菱電機株式会社製の紫外線照射灯(OSBL360)、日本電池株式会社製の紫外線照射機(UD−20−2)、株式会社東芝製の蛍光ランプ(FL−20BLB)]、Fusion社製のHバルブ、Hプラスバルブ、Dバルブ、Qバルブ、Mバルブ等が挙げられる。
本発明の組成物は、良好な硬化性を有する。すなわち、少ない紫外線照射量で、優れた硬度を有する硬化被膜を形成する。紫外線照射量は、500mJ/cm以上とすることができ、好ましくは500〜15000mJ/cmであり、より好ましくは1000〜5000mJ/cmであり、更に好ましくは1500〜3500mJ/cmである。
本発明の組成物から得られる硬化被膜の硬度(TYPE A)は50以上と高く、電気的・機械的特性、とりわけ耐スクラッチ性に優れている。また、苛酷な条件での長時間試験においても、基材上に形成された硬化被膜にクラックや膨れ、剥離等がなく、接着耐久性が良好である。
したがって、本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物は、電気・電子機器のコーティング材、ポッティング材等の用途に有用であり、特にコンフォーマルコーティング剤のような、電気・電子部品やこれらを搭載した回路基板の表面を保護する用途に好適する。具体的には、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド樹脂等からなる基板やアルミナ等のセラミックからなる基板上に、ITO、銅、アルミニウム、銀、金等からなる電極および配線を形成した配線基板上に、IC等の半導体装置、抵抗体、コンデンサ等の電子部品を搭載した電気・電子機器において、電極や配線等のコーティング材として好適に使用される。
本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物を配線基板の電極や配線のコーティング材として使用する場合、塗布方法としては、ディップ法、刷毛塗り法、スプレー法、ディスペンス法等を用いることができ、塗布層の厚さは、通常0.01〜3mm、好ましくは0.05〜2mmである。厚さが0.01mm未満では、耐スクラッチ性が十分に得られないおそれがある。また、3mmを超えると、それ以上の効果が得られないばかりでなく、内部が硬化するのに時間がかかり不経済である。
次に、本発明の電気・電子機器について図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る電気・電子機器の一例を示す断面図である。
実施形態の電気・電子機器1は、ガラスエポキシ基板のような絶縁基板2aの上に、銅箔のような導電体からなる配線2bが形成された配線基板2を備えている。そして、このような配線基板2の一方の主面の所定の位置に、ICパッケージ3やコンデンサ4のような電気・電子部品が搭載され、前記配線2bと電気的に接続されている。なお、ICパッケージ3やコンデンサ4と配線2bとの接続は、これらの部品のリード端子3a、4aが配線基板2の部品孔(図示を省略する。)に挿入され、はんだ等を介して接合されることで行われている。
また、配線基板2の部品搭載面には、前記した本発明の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物からなる硬化被膜5が、ICパッケージ3およびコンデンサ4の上面を覆うように形成されている。
このような実施形態の電気・電子機器1においては、配線基板2およびその主面に搭載された電気・電子部品が、耐スクラッチ性に優れ、摩擦によって剥がれやめくれが生じにくい硬化被膜5で覆われているので、信頼性が高い。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これらの実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
以下の各単位は、それぞれ各式で表されるシロキサン単位を表す。
[D]単位…………(CHSiO2/2
[T]単位…………(CH)SiO3/2
[Tac]単位…………CH=CH−C(=O)−O−(CHSiO3/2
[D12]単位…………[(CHSiO2/212
[D30]単位…………[(CHSiO2/230
[D60]単位…………[(CHSiO2/260
[MOM]単位…………(CH)(CHO)SiO1/2
[Mac単位]…………
Si(OCH[(CH−O−C(O)CH=CH]O1/2
[Mmac単位]…………
Si(OCH[(CH−O−C(O)C(CH)=CH]O1/2
[MD12]単位…………
(CHO)(CH)SiO−[(CHSiO2/212−Si(OCH(CH
[M(ac)(D12)]単位…………
(CHO)[CH=CHC(O)−O−(CH]SiO−[(CHSiO2/212−Si(OCH[(CH−O−C(O)CH=CH
[M(ac)(D30)]単位…………
(CHO)[CH=CHC(O)−O−(CH]SiO−[(CHSiO2/230−Si(OCH[(CH−O−C(O)CH=CH
[M(ac)(D60)]単位…………
(CHO)[CH=CHC(O)−O−(CH]SiO−[(CHSiO2/260−Si(OCH[(CH−O−C(O)CH=CH
また、「部」とあるのはいずれも「質量部」、「%」とあるのはいずれも「質量%」を表し、粘度は全て23℃、50%RH(相対湿度)での値を示す。また、重量平均分子量(Mw)は、トルエンを溶媒とするゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)装置(東ソー株式会社製、装置名;HLC−8220 GPC)を用いて測定し、ポリスチレン換算した値である。
実施例および比較例に用いる(A1)成分として、末端にアルコキシ基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン(A1-1)〜(A1-12)を、以下に示すようにして合成した。
合成例1((A1−1)の合成)
5Lのセパラブルフラスコに、トルエン1410gとメタノール135gを仕込み、撹拌しながら、メチルトリクロロシラン40g、メチルトリメトキシシラン850g、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン352g、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D12)(Mw:917)153gの混合物を添加した。
なお、「α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D12)」は、12個のD単位が直鎖状に結合されたポリマー分子の両末端のケイ素原子に、それぞれ水酸基1個が結合された構造のポリシロキサンを示す。以下、同様に両末端に水酸基を有し、D単位の結合数がp個のポリシロキサンは、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D)と示す。
次いで、マントルヒーターを用いて、フラスコ内の温度を35℃まで昇温させた後、市水510gをフラスコ内に滴下した。滴下終了後の液温は60℃まで昇温した。2時間、加熱還流を継続した後、市水510gをさらに加えて分液を行い、上層の水・メタノール・HCLの層を廃棄した。
下層のレジン・トルエン層を常圧で脱水した後、減圧ストリッピングにより過剰のトルエンを留去した。こうして、末端にシラノール基を有し三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサン(A1−1a)を得た。ポリオルガノシロキサン(A1−1a)のMwは4860であった。
次に、1Lのセパラブルフラスコに、前記で得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン(A1−1a)210gを仕込み、メチルトリメトキシシラン90gを加え、室温で5分間撹拌を行った後、撹拌しながらジイソブチルアミン2.1gを添加して室温で5分間撹拌を行い、次いでギ酸0.76gを添加して室温で5分間撹拌を行った後、フラスコ内の温度を80℃まで昇温させ、30分間加熱撹拌を行った。
ポリオルガノシロキサン(A1−1a)の有するシラノール基と、メチルトリメトキシシランのメトキシ基との脱メタノール反応が生起し、メタノールが副生してきた。副生したメタノールは、水抜き管を用いてフラスコ内から除去した。80℃で6時間加熱撹拌を行った後、室温まで冷却を行った。そして、IRスペクトル測定により、シラノール基の吸収ピークが消失していることを確認した。次いで、減圧留去により、過剰のメチルトリメトキシシランを系外に留去させ、末端がメトキシシリル基で封鎖されたポリオルガノシロキサン(A1−1)を得た。
こうして得られたポリオルガノシロキサン(A1−1)の組成および構造を、H−NMRおよび29Si−NMRで調べたところ、平均組成式:(CH1.05(OCH0.09(CH=CHC(O)O(CH0.14SiO.1.36を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンであることがわかった。また、ポリオルガノシロキサン(A1−1)のMwは5530であった。
これらのデータから、ポリオルガノシロキサン(A1−1)は、平均単位式:[T]40.91[Tac9.44[D121.05[MOM3.125を有すると推定される。
合成例2((A1−2)の合成)
合成例1で得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン(A1−1a)210gに、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン155gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−2)を得た。
なお、「合成例1で得られた」は、「合成例1と同様の操作を行って得られた」という意味である。以下、「合成例xと同様の操作を行って得られた」ことを、「合成例xで得られた」と示す。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−2)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:5980
平均単位式:[T]40.91[Tac9.44[D121.05[Mac3.87
合成例3((A1−3)の合成)
合成例1で得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン(A1-1a)210gに、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D12)(Mw:917)90gとメチルトリメトキシシラン90gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−3)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−3)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:6330
平均単位式:[T]40.91[Tac9.44[D121.05[MD120.995
合成例4((A1−4)の合成)
合成例1で得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン(A1−1a)210gに、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D12)(Mw:917)90gとアクリロキシプロピルトリメトキシシラン155gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−4)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−4)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:6580
平均単位式:[T]40.91[Tac9.44[D121.05[M(ac)(D12)1.024
合成例5((A1−5)の合成)
出発物質であるメチルトリクロロシラン、メチルトリメトキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、およびα,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D12)(Mw:917)の仕込み量、および得られた末端シラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンに反応させるメチルトリメトキシシランの量を変えて、合成例1と同様な操作を行い、ポリオルガノシロキサン(A1−5)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−5)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:5390
平均単位式:[T]33.14[Tac9.04[D121.507[MOM3.542
合成例6((A1−6)の合成)
合成例5で得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン210gに、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン155gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−6)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−6)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:5710
平均単位式:[T]33.14[Tac9.04[D121.507[Mac3.402
合成例7((A1−7)の合成)
メチルトリメトキシシラン714g、メチルトリクロロシラン40g、アククリロキシプロピルトリメトキシシラン350g、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D12)(Mw:917)230gを、合成例1と同様に加水分解、縮合させて、末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンを合成した。
次いで、得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン210gに、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D12)(Mw:917)90gとアククリロキシプロピルトリメトキシシラン155gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−7)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−7)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:5910
平均単位式:[T]34.06[Tac9.3[D121.55[M(ac)(D12)0.546
合成例8((A1-8)の合成)
メチルトリメトキシシラン713g、メチルトリクロロシラン40g、アククリロキシプロピルトリメトキシシラン350g、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D30)(Mw:2430)243gを、合成例1と同様に加水分解、縮合させて、末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンを合成した。
次いで、得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン210gに、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D30)(Mw:2430)243gとアクリロキシプロピルトリメトキシシラン155gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−8)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−8)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:6370
平均単位式:[T]34.2[Tac9.33[D300.62[M(ac)(D30)0.336
合成例9((A1−9)の合成)
メチルトリメトキシシラン713g、メチルトリクロロシラン40g、アククリロキシプロピルトリメトキシシラン350g、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D60)(Mw:4660)233gを、合成例1と同様に加水分解、縮合させて、末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンを合成した。
次いで、得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン210gに、α,ω−ジヒドロキシジメチルポリシロキサン(D60)(Mw:4660)450gとアクリロキシプロピルトリメトキシシラン155gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−9)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−9)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:7210
平均単位式:[T]36.9[Tac10.06[D600.335[M(ac)(D60)0.33
合成例10((A1−10)の合成)
メチルトリメトキシシラン40g、メチルトリクロロシラン1600gを、合成例1と同様に加水分解、縮合させて、末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンを合成した。
次いで、得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン210gに、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン165gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−10)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−10)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:7860
平均単位式:[T]78.4[Mmac9.9
合成例11((A1−11)の合成)
合成例10で得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン210gに、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン155gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−11)を得た。
得られたポリオルガノシロキサン(A1−11)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:7230
平均単位式:[T]78.4[Mac9.78
合成例12((A1−12)の合成)
アクリロキシプロピルトリメトキシシラン1376gを、合成例1と同様に加水分解、縮合させて、末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサンを合成した。
次いで、得られた末端にシラノール基を有する三次元網目構造のポリオルガノシロキサン210gに、メチルトリメトキシシラン45gを加え、合成例1と同様に反応させてポリオルガノシロキサン(A1−12)を得た。得られたポリオルガノシロキサン(A1−12)のMwおよび平均単位式を以下に示す。
Mw:6910
平均単位式:[Tac37.7[MOM4.59
前記平均単位式から、(A1−1)〜(A1−9)のポリオルガノシロキサンは、[D12]単位、[D30]単位および[D60]単位から選ばれる一つのポリマー単位(ポリD1単位)を、三次元網目構造中に含有するものであることがわかる。(A1−10)〜(A1−12)は、アククリロキシプロピル基またはメタクリロキシプロピル基を有する三次元網目構造の末端メトキシシリル基含有ポリオルガノシロキサンであるが、分子中に前記ポリマー単位を持たず、前記ポリマー単位が三次元網目構造の一部をなす構造とはなっていない。
[実施例1]
合成例1で得られたポリオルガノシロキサン(A1−1)60部に、(A2−1)分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度15mPa・s)40部、(C−1)メチルトリメトキシシラン2部、(C−4)アククリロキシプロピルトリメトキシシラン3部、(B1)ジイソプロポキシ−ビス(エチルアセチルアセテート)チタン2部、1,3,5−トリス(N−トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート0.2部、(B2−1)IRUGACURE 819 0.1部、(B2−2)IRUGACURE 184 0.4部をそれぞれ配合し、湿気遮断下の暗所で均一に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
[実施例2〜10]
表1に示す各成分を同表に示す組成でそれぞれ配合し、実施例1と同様に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
[比較例1〜8]
表2に示す各成分を同表に示す組成でそれぞれ配合し、実施例1と同様に混合してポリオルガノシロキサン組成物を得た。
表1および表2に記載した各成分は次のとおりである。
(A2)成分
(A2−1)分子鎖両末端がトリメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度15mPa・s)
(A2−2)分子鎖両末端がメタクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度10mPa・s)
(A2−3)分子鎖両末端がメタクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度800mPa・s)
(A2−4)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度15mPa・s)
(A2−5)分子鎖両末端がアクリロキシプロピルジメトキシシリル基で封鎖された直鎖状のポリジメチルシロキサン(粘度1000mPa・s)
(B1)成分
(B1)ジイソプロポキシ−ビス(エチルアセチルアセテート)チタン
(B2)成分
(B2−1)IRUGACURE 819
(B2−2)IRUGACURE 184
(C)成分
(C−1)メチルトリメトキシシラン
(C−2)メチルビニルジメトキシシラン
(C−3)メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン
(C−4)アククリロキシプロピルトリメトキシシラン
(C−5)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン部分加水分解縮合物(粘度23mPa・s)
次に、実施例1〜10および比較例1〜8で得られたポリオルガノシロキサン組成物について、各種特性を下記に示す方法で測定し評価した。それらの結果を、実施例1〜10については表3に示し、比較例1〜8については表4に示す。
[粘度]
上記ポリオルガノシロキサン組成物の粘度を、JIS K6249に拠り測定した。回転粘度計(芝浦セムテック株式会社製、製品名:ビスメトロンVDA−2)を使用し、回転速度30rpm、回転子No.2で測定を行った。
[タックフリータイム]
上記ポリオルガノシロキサン組成物のタックフリータイムを、JIS K6249に拠り測定した。試料を泡が入らないように3mmの厚さでアルミシャーレに平らに入れた後、エチルアルコールで洗浄した指先で表面に軽く触れた。試料が指先に付着しなくなる時間を、タックフリータイム(分)とした。
[硬度]
<UV硬化+湿気硬化の硬度>
上記ポリオルガノシロキサン組成物の硬度を、JIS K6249に拠り、以下に示すようにして測定した。すなわち、ポリオルガノシロキサン組成物を厚さ2mmのシート状に成形した後、紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製、製品名:メタルハライドUVL−4001M)により紫外線を照射(照射量:5000mJ/cm)した後、23℃、50%RHで3日間放置して硬化させた。こうして得られた硬化シートを3枚重ね、デュロメータ(TYPE A)とマイクロ硬度計(高分子計器株式会社製、製品名:M250)によりそれぞれ硬度を測定した。
<UV硬化のみの硬度>
上記ポリオルガノシロキサン組成物を厚さ2mmのシート状に成形した後、紫外線照射装置(ウシオ電機株式会社製、製品名:メタルハライドUVL−4001M)による紫外線照射(照射量:5000mJ/cm)で硬化させた。こうして得られた硬化シートを3枚重ね、デュロメータ(TYPE A)とマイクロ硬度計によりそれぞれ硬度を測定した。
また、UV硬化後のシートの表面状態(タック、ヌメリの有無など)を調べた。指先で表面に軽く触れ、タックがないものを「OK」とした。
<湿気硬化のみの硬度>
上記ポリオルガノシロキサン組成物の硬度を厚さ2mmのシート状に成形した後、暗所において23℃、50%RHの条件で7日間放置して硬化させた。こうして得られた硬化シートを3枚重ね、デュロメータ(TYPE A)とマイクロ硬度計によりそれぞれ硬度を測定した。
[硬度変化]
UV硬化次いで湿気硬化を行った後の試料を、150℃雰囲気で500時間放置後、および85℃、85%RH雰囲気で500時間放置後の硬さを、それぞれマイクロ硬度計により測定した。
[耐スクラッチ性]
上記ポリオルガノシロキサン組成物を、JIS Z3197(ISO9455)で規定されたくし形電極基板(銅電極、パターン幅0.316mm)上に100μmの厚さで塗布し、前記紫外線照射装置を用いて、2000mJ/cmの照射量で紫外線を照射した後、23℃、50%RHで3日間放置して、塗膜を硬化させた。次いで、形成された硬化被膜に対して、JIS K5600−5−4に準じて鉛筆硬度試験を行い、耐スクラッチ性を評価した。鉛筆硬度試験では、2Bおよび4Bの鉛筆を用い、750g荷重で線を引き、硬化被膜のその後の状態を目視し、硬化被膜のめくれがない場合に、「OK」と評価した。
[接着耐久性]
ガラスエポキシからなる基材の表面に、上記ポリオルガノシロキサン組成物を長さ50mm、幅10mmで厚さが1mmになるように塗布し、前記紫外線照射装置を用いて、2000mJ/cmの照射量で紫外線を照射した後、23℃、50%RHで3日間放置して硬化させた。こうして形成された硬化物に対して、初期および、(1)150℃で500時間放置、(2)85℃、85%RHで500時間放置、(3)−40℃〜150℃の熱サイクルを100サイクル印加、および(4)−40℃〜150℃の熱サイクルを200サイクル印加、の4つの負荷をかけた後、基材表面から硬化物を金属ヘラで掻き取り、このときの硬化物の剥離の状態を調べた。そして、以下の基準で接着耐久性を評価した。
<評価基準>
OK:基材との界面から硬化物を剥離することができず、硬化物が破壊する。
NG:基材との界面から硬化物の一部が剥離する。
クラック:基材との界面から硬化物の一部が剥離し、硬化物の一部に亀裂やクラックが生じる。
Figure 0006762188
Figure 0006762188
Figure 0006762188
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表1〜4から、以下のことがわかる。
実施例1〜10で得られたポリオルガノシロキサン組成物は、均一で薄膜塗布に適した粘度を有しているうえに、硬度(TYPE Aおよびマイクロ硬度)が高く、耐スクラッチ性が良好な硬化被膜を形成する。また、実施例1〜10のポリオルガノシロキサン組成物を用いて得られた硬化被膜は、負荷をかけた後の接着性および外観の観察においても、クラックや亀裂、膨れ、剥離等が観察されず、接着耐久性が良好である。
それに対して、比較例6〜8では、薄膜塗布に適した粘度を有するポリオルガノシロキサン組成物が得られなかった。また、比較例1,3,5では、硬度等の測定が可能なシートを作成することができなかった。比較例2,4では、シートの作成は可能であるものの、硬化被膜の硬度が低く、耐スクラッチ性が不良であった。
本発明の硬化性ポリオルガノシロキサンは、電気・電子機器のコーティング材、ポッティング材等の用途に有用であり、特に、基板上に電子部品等が搭載された電気・電子機器におけるコンフォーマルコーティング剤として好適する。
1…電気・電子機器、2…配線基板、3…ICパッケージ、4…コンデンサ、5…硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の硬化被膜。

Claims (8)

  1. ケイ素原子に結合する1個以上の(メタ)アクリロキシアルキル基と2個以上のアルコキシ基を有し、三次元網目構造を有するポリオルガノシロキサンであり、12個以上60個以下の2官能型シロキサン単位が直鎖状に結合されたポリマー単位を前記三次元網目構造中に含む、重量平均分子量(Mw)が2,000〜100,000の(A1)三次元網目構造アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサンを含む(A)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物100質量部と、
    (B1)縮合反応硬化触媒0.0001〜20質量部と、
    (B2)紫外線硬化触媒である光反応開始剤0.001〜20質量部
    を含有することを特徴とする硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  2. 前記(A)アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン混合物100質量部は、前記(A1)三次元網目構造アルコキシ基含有ポリオルガノシロキサン20〜100質量部と、(A2)ケイ素原子に結合するアルコキシ基および/または(メタ)アクリロキシアルキル基を有し、23℃における粘度が3〜500mPa・sのポリオルガノシロキサン80質量部以下を含むことを特徴とする請求項1記載の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  3. 前記(B1)縮合反応硬化触媒は、有機チタン化合物であることを特徴とする請求項1または2記載の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  4. 前記(B2)光反応開始剤は、アルキルフェノン系化合物および/またはアシルフォスフィンオキサイド化合物であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  5. さらに、(C)式:R Si(OR4−c
    (Rは、独立して、炭素数1〜6個のアルキル基、炭素数2〜6個のアルケニル基、炭素数6〜12個のアリール基、または(メタ)アクリロキシアルキル基であり、Rは、独立して、炭素数1〜6個のアルキル基であり、cは0、1または2である。)で表されるシラン化合物、および/またはその部分加水分解縮合物0.1〜15質量部を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  6. 前記シラン化合物は、2個以上のアルコキシ基と、1個以上の(メタ)アクリロキシアルキル基を有することを特徴とする請求項5記載の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  7. 電気・電子機器の電極および/または配線のコーティング用組成物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物。
  8. 電極および/または配線の表面に、請求項1〜7のいずれか1項記載の硬化性ポリオルガノシロキサン組成物の硬化物からなる被膜を有することを特徴とする電気・電子機器。
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