JP2010037174A - ポリシリコンの製造装置及びポリシリコンの製造方法 - Google Patents

ポリシリコンの製造装置及びポリシリコンの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高純度のポリシリコンを高速で得ることが可能な製造装置を提供する。
【解決手段】内部に導入されたハロゲン化ケイ素化合物の超臨界流体状態を形成するための反応容器本体10と、反応容器本体10の内部に設けられプラズマ放電を行うための電極11,12と、反応容器本体10の内部に設けられプラズマ放電で分解したシリコンをシリコンの融点より高い温度に保持された表面上で析出させ、且つ、析出したシリコンを融解させる析出用部材30と、析出用部材30上で融解したシリコンを回収する回収部材と32、を備えるポリシリコンの製造装置I。
【選択図】図1

Description

本発明は、ポリシリコンの製造装置等に関し、より詳しくは、ハロゲン化ケイ素化合物を使用するポリシリコンの製造装置等に関する。
従来、ケイ素(Si)の多結晶体(ポリシリコン)を得る製造方法として、過大な電力を消費するトリクロロシランの水素還元法(シーメンス法)が知られている。近年、シーメンス法以外のポリシリコンの製造方法としては、例えば、特許文献1には、CVD法(Chemical Vapour Deposition:化学気相成長法)により形成されたポリシリコン膜を有する半導体装置が記載されている。
また、最近では、四塩化ケイ素(SiCl)の還元方法が見直されている。例えば、特許文献2には、四塩化ケイ素と亜鉛(Zn)の気相合成反応による針状結晶性シリコンの製造方法が記載されている。さらに、特許文献3には、塩化亜鉛ガス中で四塩化ケイ素と金属亜鉛との気相反応を行う高純度シリコンの製造方法が記載されている。
特開平07−183529号公報 特開2006−290645号公報 特開2004−210594号公報
ところで、ポリシリコンは、太陽電池や電子材料等の分野の応用が拡大している。このため、高純度のポリシリコンの高速合成が可能な製造方法が望まれている。
しかし、従来のCVD法は、通常、数十〜数百パスカルの減圧下で行われるため、原料ガスの濃度が極めて低く、結晶成長速度が遅いという問題がある。また、四塩化ケイ素の還元方法を利用する気相合成反応では、生成物の回収や副生成物である塩化亜鉛の分離において問題があり、得られるポリシリコンの純度が不十分であるという問題がある。
本発明の目的は、高純度のポリシリコンを高速で得ることが可能な製造装置及びポリシリコンの製造方法を提供することにある。
本発明によれば、ポリシリコンの製造装置であって、内部に導入されたハロゲン化ケイ素化合物の超臨界流体状態を形成するための反応容器本体と、反応容器本体の内部に設けられプラズマ放電を行うための電極と、反応容器本体の内部に設けられプラズマ放電で分解したシリコンをシリコンの融点より高い温度に保持された表面上で析出させ、且つ、析出したシリコンを融解させる析出用部材と、析出用部材上で融解したシリコンを回収する回収部材と、を備えることを特徴とするポリシリコンの製造装置が提供される。
ここで、本発明が適用されるポリシリコンの製造装置において、析出用部材は、漏斗状の形状を有し、円錐形の本体部分と、本体部分の表面上で析出し且つ融解したシリコンを本体部分の下方に流下させるように形成された管状部分と、を有することが好ましい。
また、析出用部材は、グラファイトから構成されることが好ましい。
次に、本発明によれば、ポリシリコンの製造方法であって、内部に電極と析出用部材とを備える反応容器中においてハロゲン化ケイ素化合物の超臨界流体状態を形成する超臨界流体状態形成工程と、形成された超臨界流体状態においてプラズマ放電を行い、シリコンをシリコンの融点より高い温度に保持された析出用部材上に析出させ、且つ、析出したシリコンを融解させるシリコン析出融解工程と、融解したシリコンを析出用部材の下方に流下させ冷却固化する冷却工程と、を有することを特徴とするポリシリコンの製造方法が提供される。
ここで、本発明が適用されるポリシリコンの製造方法において、反応容器中の圧力が3MPa以上、反応容器中の温度が80K以上に保持されることが好ましい。
また、本発明が適用されるポリシリコンの製造方法の超臨界流体状態形成工程において、反応容器中に不活性ガスを導入することが好ましい。
この場合、周期表14族元素のハロゲン化ケイ素化合物0.1ml〜100,000mlに対し不活性ガス50mlを導入することが好ましい。
また、本発明が適用されるポリシリコンの製造方法のシリコン析出融解工程において、析出用部材の温度を1,800K以上に保持することが好ましい。
さらに、冷却工程において、析出用部材の下方に流下し冷却固化したシリコンを坩堝中に回収することが好ましい。
また、本発明が適用されるポリシリコンの製造方法において使用するハロゲン化ケイ素化合物が四塩化ケイ素であることが好ましい。
本発明の製造装置によれば、高純度のポリシリコンを高速で得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することが出来る。また、使用する図面は本実施の形態を説明するためのものであり、実際の大きさを表すものではない。
(製造装置)
図1は、本実施の形態が適用されるポリシリコンの製造装置の一例を説明する図である。
図1に示すように、製造装置Iは、後述するハロゲン化ケイ素化合物の超臨界流体状態を保つことが可能な耐圧を有する反応容器(反応容器本体)10と、反応容器10内で形成される超臨界流体状態においてプラズマ放電を発生させるために平行に配置された1対の電極11,12と、反応容器10内に供給されるハロゲン化ケイ素化合物を貯蔵する原料貯槽21と、反応容器10内に供給されるキャリアガス(不活性ガス)を貯蔵するキャリアガス貯槽22と、を有している。
図1に示すように、電極11,12には、プラズマ放電のための電力を供給する高周波電源27が整合器26を介して接続されている。本実施の形態では、原料貯槽21内に貯蔵されたハロゲン化ケイ素化合物は原料供給弁21aを開き、加熱器23により加熱され、所定の供給機24により原料供給管21Lを介して反応容器10に供給される。キャリアガス貯槽22内に貯蔵されたキャリアガスは、圧力調整弁22aを開きガス供給管22Lを介して反応容器10に供給される。反応容器10内の圧力は、排圧調整弁25により調整している。
本実施の形態では、反応容器10内の電極11,12の近傍に、ポリシリコンを析出し且つ融解させるための析出用部材30を設けている。析出用部材30は、所定の保持具31により反応容器10内の電極11,12の近傍に保持されている。析出用部材30は、所定の加熱装置(図示せず)により、ポリシリコンの融点より高い温度になるように加熱される。本実施の形態では、析出用部材30は約1,700K(1,427℃)〜2000K(1,727℃)程度に加熱される。
さらに、本実施の形態では、析出用部材30の表面において析出・融解し、析出用部材30の下方に流下したポリシリコンを回収する坩堝(回収部材)32が設けられている。
尚、図示しないが、反応容器10を所定の温度に加熱するための加熱装置が設けられている。加熱装置としては、所定の熱媒を使用するジャケット式加熱器、カートリッジ式ヒータ等が挙げられる。また、反応容器10を恒温槽内に設置してもよい。
電極11,12を構成する材料は、プラズマ放電が可能な材料であれば特に限定されない。例えば、純金属電極を構成する材料としては、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、銀、スズ、アルミニウム、タングステン、白金、金等が挙げられる。被めっき電極を構成する材料としては、銀めっき鉄、亜鉛めっき鉄、スズめっき鉄等が挙げられる。合金電極を構成する材料としては、真鍮、鉄ニッケル合金、鉄コバルト合金、マグネシウム合金等が挙げられる。これらの中でも、マンガン、銅、亜鉛、白金、金、亜鉛めっき鉄、真鍮、が好ましい。
また、電極11,12の電極間距離は、反応容器10内の温度、圧力又は放電条件によって適宜選択され、特に限定されないが、通常、0.002mm〜5mmの範囲内で設定される。尚、本実施の形態では、電極11,12の先端部分が取り外し可能になっている。電極11,12の先端部分は、例えば、炭素鋼を用いて構成されている。
反応容器10を構成する材料は、ハロゲン化ケイ素化合物の超臨界流体状態を保つことが可能な材料であれば特に限定されない。例えば、ステンレス等が挙げられる。本実施の形態では、塩素ガスによる腐食を考慮しハステロイC(登録商標)を使用している。また、発生する塩素による腐食を防止するため内壁をフッ素樹脂等で被覆加工することが好ましい。
析出用部材30を構成する材料は、ポリシリコンの融点より高い温度に保持することが可能であれば特に限定されず、本実施の形態では、高純度グラファイトを使用している。析出用部材30の構造については後述する。
坩堝32を構成する材料は特に限定されず、例えば、石英、グラファイト、ハステロイ合金等が挙げられる。また、坩堝32堝壁面にはシリコン板等を貼り、コンタミを防ぐことが好ましい。尚、本実施の形態では、坩堝32を構成する材料として、グラファイトまたは石英を使用している。
キャリアガスは、原料として使用するハロゲン化ケイ素化合物に対し不活性であるものが好ましく、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン等が挙げられる。本実施の形態では、キャリアガスとしてアルゴンを使用している。
(析出用部材30)
次に、析出用部材30の構造について説明する。
図2は、析出用部材30を説明する図である。図2に示すように、析出用部材30は、円錐形の本体部分30aと管状部分30bからなる漏斗状の形状を有している。
析出用部材30の内部には、炭化ケイ素(SiC)から構成された複数本の電熱線30cが埋め込まれている。
析出用部材30は、複数本の電熱線30cに所定の電源(図示せず)を用いて通電することにより、ポリシリコンの融点(約1,687K(1,414℃))より高い温度(通常、約1,800K(1,527℃)以上)に保持される。
後述するように、ポリシリコンの融点(約1,687K(1,414℃))より高温の約1,800K(1,527℃)以上の温度に保持された析出用部材30の表面に析出したポリシリコンは、液体状態のまま本体部分30aと管状部分30bを経由して下方に流下する。
(ハロゲン化ケイ素化合物)
本実施の形態で使用するハロゲン化ケイ素化合物としては、フッ化ケイ素、塩化ケイ素、臭化ケイ素、ヨウ化ケイ素が挙げられる。これらの中でも、塩化ケイ素、臭化ケイ素が好ましい。
塩化ケイ素としては、例えば、四塩化ケイ素(SiCl)、ヘキサクロルジシラン、オクタクロルトリシラン、デカクロルトリシラン、ドデカクロルペンタシラン等が挙げられる。また、クロルシラン(SiHCl)、ジクロルシラン(SiHCl)、トリクロルシラン(SiHCl)等のシラン誘導体が挙げられる。
臭化ケイ素としては、四臭化ケイ素(SiBr)、六臭化二ケイ素、八臭化三ケイ素、十臭化四ケイ素等が挙げられる。
さらに、臭化三塩化ケイ素、二臭化二塩化ケイ素、三臭化塩化ケイ素、ヨウ化三塩化ケイ素、塩化硫化水素ケイ素、ヘキサクロルジシロキサン等も挙げられる。
これらのなかでも、四塩化ケイ素(SiCl)が特に好ましい。
尚、本実施の形態において、原料として使用するハロゲン化ケイ素化合物が固体の場合、予め原料を所定の溶媒に溶解させた溶液を調製し、この溶液を反応容器10に供給することもできる。使用可能な溶媒は、ハロゲン化ケイ素化合物を溶解するものであれば特に限定されない。好ましくは、後述する超臨界流体状態におけるその溶媒に固有の臨界温度、臨界圧力を考慮し、公知の物質の中から選択する。具体例として、二酸化炭素、3フッ化メタン(フルオロホルム)、エタン、プロパン、ブタン、ベンゼン、メチルエーテル、クロロホルム等が挙げられる。
(ポリシリコンの製造方法)
次に、上述した製造装置Iを用いてポリシリコンを製造する方法について説明する。本実施の形態では、ハロゲン化ケイ素化合物として四塩化ケイ素(SiCl)を使用し、キャリアガスとしてアルゴンを使用し、多結晶シリコンを製造する例について説明する。
本実施の形態では、初めに、圧力調整弁22aを開き、キャリアガス貯槽22に貯蔵されているアルゴンを、ガス供給管22Lを介して反応容器10に供給する。続いて、原料供給弁21aを開き、原料貯槽21に貯蔵されている四塩化ケイ素を供給機24により原料供給管21Lを介して反応容器10に供給する。本実施の形態では、供給機24として送液ポンプを使用している。四塩化ケイ素は、反応容器10に供給される前に、加熱器23により所定の温度に加熱される。これにより、目的とする圧力まで速やかに加圧し、圧力を安定させることができる。加熱器23により加熱される四塩化ケイ素の温度は特に限定されないが、本実施の形態では、通常、300K(27℃)〜570K(297℃)、好ましくは、330(57℃)〜520K(247℃)の範囲である。
反応容器10に供給する四塩化ケイ素とアルゴンとの割合は特に限定されないが、通常、アルゴン50mlに対し、四塩化ケイ素0.1ml〜100,000ml、好ましくは、10ml〜5,000ml、より好ましくは、10ml〜200mlである。アルゴンに対する四塩化ケイ素の割合が過度に小さいと、ポリシリコンの生成速度が遅くなる傾向がある。アルゴンに対する四塩化ケイ素の割合が過度に大きいと、プラズマ放電が不安定となる傾向がある。
尚、四塩化ケイ素とアルゴンとが供給された反応容器10内の圧力は、圧力調整弁22a及び排圧調整弁25を用いて調整する。反応容器10内の圧力は特に限定されないが、本実施の形態では、通常、3MPa〜20MPa、好ましくは、5MPa〜10MPaの範囲で調整する。
次に、所定の加熱器(図示せず)を用いて反応容器10を加熱し、反応容器10に供給された四塩化ケイ素とアルゴンとの混合物の超臨界流体状態を形成する。
ここで超臨界流体状態とは、物質固有の気液の臨界温度を超えた非凝縮性流体と定義される。即ち、密閉容器内に気体と液体とが存在すると、温度上昇とともに液体は熱膨張しその密度は低下する。一方、気体は、蒸気圧の増加によりその密度が増大する。そして最後に、両者の密度が等しくなり、気体とも液体とも区別の付かない均一な状態になる。物質の温度−圧力線図(図示せず)では、このような状態になる点を臨界点といい、臨界点の温度を臨界温度(Tc)、臨界点の圧力を臨界圧力(Pc)という。超臨界流体状態とは、物質の温度及び圧力が臨界点を超えた状態にあることをいう。
本実施の形態では、四塩化ケイ素の臨界温度(Tc)は506.75K(233.6℃)、臨界圧力(Pc)は3.73MPaである。また、アルゴンの臨界温度(Tc)は87.45K(−185.7℃)、臨界圧力(Pc)は4.86MPaである。
四塩化ケイ素とアルゴンとの混合物の場合、混合物の臨界温度(Tc)と臨界圧力(Pc)とは、四塩化ケイ素とアルゴンの組成により、それぞれの物質の臨界温度(Tc)と臨界圧力(Pc)との間で適宜調整することができる。
本実施の形態では、反応容器10の温度は、通常、80K以上、好ましくは、300K〜600K、より好ましくは、313K〜510Kの範囲になるように加熱される。また、反応容器10内の圧力は、通常、3MPa以上、好ましくは4.86MPa〜40MPa、より好ましくは4MPa〜10MPaの範囲で保持される。このような条件下、反応容器10内で、四塩化ケイ素とアルゴンとの混合物の超臨界流体状態が形成される(超臨界流体状態形成工程)。
続いて、高周波電源27により電極11,12間に電力を印加し、プラズマ放電を発生させる。プラズマ放電を発生させる放電条件は、電極11,12間の距離や反応容器10内の圧力により適宜選択され特に限定されない。本実施の形態では、例えば、電源の周波数を13.56MHz、電力を100W〜200W程度に設定した場合、プラズマ放電時間は、数秒間〜数時間程度とすることが適当である。
上述したように、四塩化ケイ素とアルゴンとの混合物の超臨界流体状態において電極11,12間に電力を印加し、プラズマ放電を発生させることにより、四塩化ケイ素は分解・反応し、反応容器10内に設けた析出用部材30の表面に析出する。
析出用部材30は、前述したように、内部に埋め込んだ複数本の電熱線30c(図2参照)に通電することにより、ポリシリコンの融点(約1,687K(1,414℃))より高温の約1,800K以上の温度に保持されている。このため、析出用部材30の表面に析出したポリシリコンは、液体状態のまま析出用部材30の上部の円錐形の本体部分30a(図2参照)と管状部分30b(図2参照)を経由して下方に流下する(シリコン析出融解工程)。
続いて、析出用部材30の下方に流下したポリシリコンは、流下途中で冷却され(冷却工程)、冷却されたポリシリコンは、本実施の形態では、通常、径0.5mm〜1mm程度の粒状となって析出用部材30の下方に設けられた坩堝32中に回収される。
本実施の形態では、超臨界流体状態の四塩化ケイ素にプラズマ放電を行うことにより、高濃度のケイ素ラジカルが発生し、高密度の多結晶シリコンの形成が可能となる。
また、超臨界流体状態の四塩化ケイ素は、高い拡散性を有するため、析出用部材30等の表面にケイ素ラジカルを効率よく供給することが可能となる。さらに、四塩化ケイ素とアルゴンとの混合物の超臨界流体状態を形成することにより、反応系内が均一濃度に保たれ、生成する多結晶シリコンの緻密性が向上する。
尚、本実施の形態では、プラズマ放電を行う際に高周波電源27を用いる場合について説明したが、これに代えて直流電源を用いることもできる。高周波電源27の場合には、多結晶シリコンが両方の電極等に生成するが、直流電源を用いると、一方の電極(陰極)又は一方の電極近傍に設けた所定の基材上に効率良く多結晶シリコンを生成させることができる。
また、超臨界流体状態におけるプラズマ放電により分解した塩素は、所定の塩素ガス回収装置(図示せず)により回収される。さらに、未反応の四塩化ケイ素回収装置(図示せず)により回収され、原料貯槽21へリサイクルされる。
本実施の形態が適用されるポリシリコンの製造方法を実施するための製造装置の一例を説明する図である。 析出用部材を説明する図である。
符号の説明
10…反応容器(反応容器本体)、11,12…電極、21…原料貯槽、22…キャリアガス(不活性ガス)貯槽、27…高周波電源、30…析出用部材、30a…本体部分、30b…管状部分、30c…電熱線、32…坩堝(回収部材)

Claims (10)

  1. ポリシリコンの製造装置であって、
    内部に導入されたハロゲン化ケイ素化合物の超臨界流体状態を形成するための反応容器本体と、
    前記反応容器本体の内部に設けられプラズマ放電を行うための電極と、
    前記反応容器本体の内部に設けられ前記プラズマ放電で分解したシリコンを当該シリコンの融点より高い温度に保持された表面上で析出させ、且つ、析出した当該シリコンを融解させる析出用部材と、
    前記析出用部材上で融解した前記シリコンを回収する回収部材と、を備える
    ことを特徴とするポリシリコンの製造装置。
  2. 前記析出用部材は、漏斗状の形状を有し、円錐形の本体部分と、当該本体部分の表面上で析出し且つ融解した前記シリコンを当該本体部分の下方に流下させるように形成された管状部分と、を有することを特徴とする請求項1に記載のポリシリコンの製造装置。
  3. 前記析出用部材は、グラファイトから構成されることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリシリコンの製造装置。
  4. ポリシリコンの製造方法であって、
    内部に電極と析出用部材とを備える反応容器中においてハロゲン化ケイ素化合物の超臨界流体状態を形成する超臨界流体状態形成工程と、
    形成された前記超臨界流体状態においてプラズマ放電を行い、シリコンを当該シリコンの融点より高い温度に保持された前記析出用部材上に析出させ、且つ、析出した当該シリコンを融解させるシリコン析出融解工程と、
    融解した前記シリコンを前記析出用部材の下方に流下させ冷却固化する冷却工程と、を有する
    ことを特徴とするポリシリコンの製造方法。
  5. 前記反応容器中の圧力が3MPa以上、当該反応容器中の温度が80K以上に保持されることを特徴とする請求項4に記載のポリシリコンの製造方法。
  6. 前記超臨界流体状態形成工程において、前記反応容器中に不活性ガスを導入することを特徴とする請求項4又は5に記載のポリシリコンの製造方法。
  7. 周期表14族元素のハロゲン化ケイ素化合物0.1ml〜100,000mlに対し不活性ガス50mlを導入することを特徴とする請求項6に記載のポリシリコンの製造方法。
  8. 前記シリコン析出融解工程において、前記析出用部材の温度を1,800K以上に保持することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか1項に記載のポリシリコンの製造方法。
  9. 前記冷却工程において、前記析出用部材の下方に流下し冷却固化した前記シリコンを坩堝中に回収することを特徴とする請求項4乃至8のいずれか1項に記載のポリシリコンの製造方法。
  10. 前記ハロゲン化ケイ素化合物が四塩化ケイ素であることを特徴とする請求項4乃至9のいずれか1項に記載のポリシリコンの製造方法。
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