JP2010034154A - 薄膜圧電素子の製造方法 - Google Patents
薄膜圧電素子の製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010034154A JP2010034154A JP2008192575A JP2008192575A JP2010034154A JP 2010034154 A JP2010034154 A JP 2010034154A JP 2008192575 A JP2008192575 A JP 2008192575A JP 2008192575 A JP2008192575 A JP 2008192575A JP 2010034154 A JP2010034154 A JP 2010034154A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- voltage
- aging
- piezoelectric element
- waveform
- manufacturing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
【課題】全使用期間において実使用電圧における変位量変化の少ない圧電素子を提供する。
【解決手段】誘電体層の両面にそれぞれ電極層を形成して圧電素子を形成する工程と、圧電素子にエージング電圧を印加して駆動電圧に対する変位特性を安定させるエージング工程と、を含む薄膜圧電素子の製造方法において、エージング電圧の波形が誘電体層の抗電界Ecに相当する電圧から駆動電圧を超える高電圧に立ち上がり、高電圧から抗電界Ecに相当する電圧まで立ち下がることを繰り返し、誘電体内の電界強度を広範囲に変化させてドメインの分極変化を促し、分極軸を安定化する。
【選択図】図5
【解決手段】誘電体層の両面にそれぞれ電極層を形成して圧電素子を形成する工程と、圧電素子にエージング電圧を印加して駆動電圧に対する変位特性を安定させるエージング工程と、を含む薄膜圧電素子の製造方法において、エージング電圧の波形が誘電体層の抗電界Ecに相当する電圧から駆動電圧を超える高電圧に立ち上がり、高電圧から抗電界Ecに相当する電圧まで立ち下がることを繰り返し、誘電体内の電界強度を広範囲に変化させてドメインの分極変化を促し、分極軸を安定化する。
【選択図】図5
Description
本発明は、圧電素子(ピエゾ素子)の製造方法に関し、特に、薄膜圧電素子の製造過程における薄膜圧電素子のエージング技術の改良に関する。
圧電素子は、圧電体に電圧が印加されると圧電体が伸張する性質、あるいは圧電体に力が印加されると圧電体に電圧が発生する性質を有する。アクチュエータ、センサ、回路素子などに使用される。例えば、インクや有機半導体材料などの液体を吐出する液体噴射ヘッド(インクジェットヘッド)は、ノズル開口と連通する圧力発生室に供給された液体を圧電素子によって加圧することにより、ノズル開口から液体を吐出する。圧電体としては、例えば、三元系金属酸化物であるチタン酸鉛とジルコン酸鉛の混晶であるPZT(チタン酸ジルコン酸鉛:lead zirconium titanate)などがある。
このような圧電素子を繰り返し使用すると、電界方向に圧電体(PZT)が伸張して結晶構造が変化し、印加電圧に対する変位量が低下する傾向がある。これは、長期間における液体噴射ヘッドの信頼性を低下させる。
また、圧電体結晶は分極の向きが揃った小領域(ドメイン)の集まりによって構成されるが、分極ドメイン(分極方向が揃った領域)の酸素欠陥に由来するピンニングによってドメインの分極軸が固定され変位量が劣化する傾向がある。
これらの圧電体における現象は、液体噴射ヘッド(インクジェットヘッド)において、一定の駆動電圧に対して液体(インク)吐出量が変化する(減少する)という経時的あるいは使用回数に対する特性変化を起こす原因となり得る。
そこで、圧電体の所定駆動電圧に対する変位量を安定させるエージング工程が行われている。例えば、特開2004−202849号公報に記載の「液体噴射ヘッドの製造方法」においては、圧電体にその実使用電圧よりも高い電圧の高周波信号を印加してエージング処理を行っている。
特開2004−202849号公報(0034−0037、図5、図6)
上記エージング処理によって圧電体の変位量変化を早期に収束させて圧電素子の駆動力の経時的変化(使用回数に対する変化)を減らすことができる。
しかしながら、エージング処理によって圧電体の変位量変化は減少するものの、インクなどの液体の吐出量をより高精度に維持する高性能の液体噴射ヘッドを得るためには、全使用期間において所定駆動パルス電圧における変位量変化の少ない圧電素子の提供が望まれる。
よって、本発明は、全使用期間において駆動パルス電圧に対する変位量変化の少ない圧電素子の製造を可能とするエージング処理方法を提供することを目的とする。また、このエージング方法を使用した薄膜圧電素子の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の薄膜圧電素子の製造方法の実施形態では、誘電体層の両面にそれぞれ電極層を形成して圧電素子を形成する工程と、上記圧電素子にエージング電圧を印加して該圧電素子の駆動パルス電圧に対する変位特性を安定させるエージング工程と、を含む薄膜圧電素子の製造方法において、上記エージング電圧の波形が上記誘電体層の抗電界に相当する電圧から上記駆動パルス電圧を超える高電圧に立ち上がり、該高電圧から該抗電界に相当する電圧まで立ち下がることを繰り返すものである、ことを特徴とする。
かかる構成とすることによって、誘電体層に対して分極量変化の大きい範囲でエージング処理を行うことができ、圧電素子の経時変化(動作量変化)がより少ないエージング効果が得られる。
また、他の実施形態では、上記エージング電圧の波形が上記誘電体層の抗電界に相当する電圧と0電圧の間の電圧から上記駆動電圧を超える高電圧に立ち上がり、該高電圧から該抗電界に相当する電圧まで立ち下がることを繰り返すものである。抗電界付近からエージング電圧を立ち上げることによって、誘電体層に対して比較的に分極量変化の大きい範囲でエージング処理を行うことができ、駆動時における分極反転に伴う劣化に対してもエージングの段階で安定化させることができることで、圧電素子の経時変化(動作量変化)がより少ないエージング効果が得られる。
上記エージング電圧の波形の繰り返し周波数が33Hz〜100kHzの間のいずれかの単一周波数で行われることが望ましい。直流電圧よりもこれ等の周波数範囲内でのエージング処理が効果的である。
また、他の実施形態では、上記エージング電圧の波形の繰り返し周波数が変化(あるいは周波数スイープ)する。それにより、種々の周波数において分極量が大となるドメイン(分極軸)に適合するエージング処理を行うことができる。
上記エージング電圧の波形の繰り返し周波数の下限値が33Hzであることが望ましい。また、上記エージング電圧の波形の繰り返し周波数の上限値が100kHzであることが望ましい。これ等の周波数範囲内でのエージング処理が効果的である。
また、他の実施形態では、上記エージング電圧の各波形の立ち上がり時間が時間軸上において変化(あるいはスイープ)することを特徴とする。それにより、種々の立ち上がり時間において分極量が大となるドメイン(分極軸)に適合するエージング処理を行うことができる。
上記エージング電圧の各波形の立ち上がり時間が上記駆動パルス電圧の立ち上がり時間の0.1〜50倍の範囲内であることが望ましい。そのような構成によっても、種々の立ち上がり時間において分極量が大となるドメイン(分極軸)に適合するエージング処理を行うことができる。
また、他の実施形態では、上記エージング電圧の波形が、少なくとも2つの異なる電圧波形を時間軸方向において組み合わせたものである。そのような構成によっても、種々のエージング電圧波形において分極量が大となるドメイン(分極軸)に適合するエージング処理を行うことができる。
上記エージング工程の時間が少なくとも20分であることが望ましい。20分程度エージング処理を行うと、誘電体の残留分極量や抗電界の値が安定する。好ましくは、上記エージング工程の時間が20分〜120分である。この範囲であればプロセスコスト上都合である。
上記実施形態においては、駆動パルス電圧を超える高電圧は、該駆動パルス電圧の最大値の75%〜250%、好ましくは、105%〜250%程度、より好ましくは、120%程度であることが望ましい。それにより、低エージング電圧による分極処理の不十分を回避し、高エージング電圧の印加による誘電体層内の絶縁破壊を回避する。エージング処理によって本来欠陥圧電素子として除く必要のないものの破壊を防止して歩留まりを向上させる。
本発明の液体噴射ヘッドの製造方法の実施形態は、液体を噴射するノズル開口に連通する圧力発生室が形成される流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に振動板を介して設けられる圧電素子とを具備する液体噴射ヘッドの製造方法において、上記圧力発生室を形成する工程後に、該液体噴射ヘッドの使用時に上記圧電素子に印加される駆動パルス電圧よりも高電圧のエージング電圧を該圧電素子に印加して該圧電素子を所定時間駆動するエージング工程を含み、上記エージング電圧が上記圧電素子を構成する誘電体層の抗電界に相当する電圧から上記高電圧に立ち上がり、該高電圧から該抗電界に相当する電圧まで立ち下がることを繰り返す。
かかる構成とすることによって、誘電体層に対して分極量変化の大きい範囲でエージング処理を行うことができ、圧電素子の経時変化(動作量変化)がより少ないエージング効果が得られる。
また、他の実施形態では、上記駆動信号の立ち上がり又は立ち下がりの位置が上記抗電界に相当する電圧と0電圧との間に設定される。それにより、抗電界付近からエージング電圧を立ち上げ、誘電体層に対して比較的に分極量変化の大きい範囲でエージング処理を行うことができ、圧電素子の経時変化(動作量変化)がより少ないエージング効果が得られる。
上記駆動信号が三角波、台形波、矩形波、正弦波、これ等を変形した波形の少なくともいずれかの波形であることが望ましい。
上記誘電体層(圧電層)に発生する電界強度が250kV/cm以上(プラス側の電圧)ことが望ましい。
望ましくは、エージング電圧の周波数は10Hz以上であり、より好ましくは、33Hz以上である。
エージング電圧の印加時間は20分以上であることが望ましい。より好ましくは、20分から120分である。
エージング電圧は単一周波数の波形、例えば、サイン(sin)波、三角波、台形波、矩形波あるいはこれ等波形を変形したもの、これ等波形を時間軸方向において組み合わせたものであることが望ましい。
また、エージング電圧は電圧の立ち上がる時間の異なる波形の組み合わせであることが望ましい。
また、エージング電圧は周波数が33Hz〜100kHzまでの間をスイープするものであることが望ましい。
(実施例1)
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
まず、図1を参照して圧電素子を圧力発生源として使用する液体噴射ヘッドの例について概略的に説明する。
図1(A)は、図示しない駆動制御回路から液体噴射ヘッドに供給される駆動電圧波形の例を示している。この駆動電圧波形はダイヤフラム(弾性膜)50に接合された圧電素子300に印加される。また、同図(B)は、駆動電圧の各レベルによってダイヤフラム50(あるいは圧電素子300)に生じる変位を模式的に示している。
後述するように、液体噴射ヘッド1には、液体の貯留部、ノズル、弾性膜、圧電素子等が設けられている。圧電素子は、例えば、圧電体層と、この圧電体操の上面及び下面に接合された2つの電極などによって構成される。
図1(A)に示すように、1サイクル内の駆動電圧は、例えば、時系列的に、(1) 10〜20[V]、(2) Ec(抗電圧)〜0[V]、(3) 20〜35[V]、(4) 0〜15[V]、(1) 10〜20[V]、(2) …と変化する。それにより、圧電素子300を分極変位させ、そのダイヤフラム50を同図(B)に示すように、(1) 定常位置、(2) チャンバ内への液体の引き込み位置、(3) ノズルから液体の吐出位置、(4) 液体の引き戻しによるメニスカス形成位置、(1) 元の定常位置、に順次変位させる。このような1サイクルの圧電素子の動作によって1滴の液体の吐出が行われる。この動作を繰り返して対象物に液滴を付与する(後述の図2、図6−10の駆動電圧波形の作用も同様である。)。このような圧電素子の印加電圧対変位量の動作特性を安定させるために、圧電素子(圧電体)のエージングが行われる。
図2は、先行する参考例(既述した特開2004−202849号公報)における圧電体のエージング工程における圧電素子300への印加電圧を参考例として示している。参考例では、圧電素子に実際に印加される駆動電圧(実使用電圧)の最大値の33[V]を超える電圧信号(パルス信号)を印加することによってエージングの効率を向上させている。
図3は、圧電素子の圧電体のエージングを概念的に説明する図である。図3(A)は、エージング前のPZT等の強誘電体結晶(圧電体)の状態を示しており、図中に矢印で示す分極の向きを持つ多数のドメイン(細線で区切られた小領域)と、図中に太い線で示されるドメイン壁を含んでいる。
このような強誘電体の上下電極間に外部から直流電圧(エージング電圧)Vを印加するエージング行うと、図3(B)に示すように、ドメイン壁で確定される各領域内にあった小領域のドメインが分極の方向が上下方向に揃って大きい領域のドメインとなって上下方向における分極量が増大する。これに伴って誘電体の上下方向における電界誘起歪み変位が増大する。図2に示すように、このような直流電圧Vの印加を繰り返して各ドメインの分極軸方向を一方向に揃え、安定させて、誘電体の経時的な変位量低下を抑制する。
図3(C)に示すように、外部の直流電圧Vを除いた後(エージング処理後)も、誘電体には大きくなったドメインがそのまま残り、誘電体全体には残留分極Prが生じている。
図4は、参考例におけるエージング電圧(図中の点線で示される部分)を圧電体のヒステリシス特性と共に概略的に示す説明図である。図中のヒステリシス曲線に示すように、強誘電体に外部から電場を加えると、急速に分極が進み、飽和する。その後、電界の強さを弱くして、電界をゼロの状態にしても分極の大きさはゼロにはならない。このゼロの状態が残留分極Prである。さらに、逆向きのマイナスの電界をかけていくと反対方向に分極して飽和する。分極を反転する電界が抗電界Ecである。また、マイナスからゼロを経た後、プラスの電界をかけていくと、最初と同じ飽和状態になる。参考例では、図中に点線で示すように、0[V]から実使用電圧以上の大きい値の直流電圧(エージング電圧)Vを誘電体に付与することでエージングの効率を向上させている。
図5は、本願発明の着想を説明する説明図である。参考例では、エージング電圧として電界強度の正の範囲を使用していたが、この範囲ではエージング処理で変化する誘電体の分極量の変化する範囲は残留分極量Prから飽和分極量Pmの間である。本願発明では、誘電体の分極量の変化する範囲を残留分極量0〜飽和分極量Pmの範囲に設定する。このため、エージングに使用する印加電圧は下限が抗電界Ec[V](実施例の例では−2[V]であるがこれに限られない。)、上限は圧電素子の破壊電圧の直前までとする。分極量が変化する駆動電圧範囲を大きく設定することで分極反転に伴う劣化をより促進させる。
好ましくは、圧電体の絶縁破壊防止のため、また、印加電圧を増大しても分極量が途中で飽和するため、実使用電圧の最大値(例えば、飽和分極量Pmに対応した印加電圧)の120パーセント程度に設定する。
図6乃至図12は、本願発明の実施例におけるエージング電圧波形例を示している。
図6は、エージング電圧波形として矩形波を使用する例を示している。図7は、エージング電圧波形として三角波を使用する例を示している。図8は、エージング電圧波形として台形波を使用する例を示している。図9は、エージング電圧波形として下限値部分で三角波、上限値部分で台形波となる波形を使用する例を示している。図10は、エージング電圧波形として波形の立ち上がり及び/又は立ち下がり特性の異なる複数の波形(スイープ波形)を使用する例を示している。図11(A)は、エージング電圧波形として正弦波を使用する例を示している。図11(B)は、エージング電圧波形として正弦波のスイープ波形を使用する例を示している。図12は、エージング電圧波形として波形の異なるものを複数種類組み合わせて使用する例を示している。
図6乃至図12に示すように、各実施例においては、エージング電圧の下限値を抗電界Ecに設定している。実施例では、抗電界は−2[V]であるが、抗電界Ecは圧電体の誘電体材料によって異なり、この値に限定されるものではない。エージング電圧の下限値が抗電界Ecを負側に超えないようにすることによって分極軸の方向が反転しない範囲で駆動電圧の印加を行う。エージング電圧の下限値が0ボルトから抗電界Ecの範囲内に設定されれば、分極量の変化範囲は既述参考例に比べて増大するのでエージング効果が増大する。
図6に示す実施例では、エージング電圧波形はパルス状であるが、図7乃至図12の例では、エージング電圧波形はその立ち上がり及び/又は立ち下がりで傾斜している。後述するように、エージング電圧波形を傾斜することによってエージング効果が増すことが判った。これは誘電体層中の大小の形状の異なるドメインの分極がエージング電圧に追従し易くなるもの(反応応答性の低い分極軸成分までを反応させる)と考えられる。
また、図7乃至図12の実施例では、エージング電圧の上限値Vmが実使用電圧の最大値の120%程度を越えないように設定されている。これ等の実施例では、例えば、35[V]に設定されているが、この値に限定されるものではない。それにより、過大な電圧による圧電体の絶縁破壊を防止し、エージング処理によって圧電素子の歩留まりが低下することを防止する(実使用に支障のない程度の耐圧を備えるものまでが過大なエージング電圧で破壊するのを回避する)。
なお、エージング電圧の上限値を駆動パルス電圧の75%〜250%程度としても良い。PZT等の強誘電体では、駆動パルス電圧の75%程度以下となると分極処理が不十分となり、駆動パルス電圧の250%程度を超えると、絶縁破壊が生じやすくなる。105%〜250%程度がより望ましい。
図7、図9及び図10の実施例では、エージング電圧として三角波、図11及び12に示す実施例では正弦波を使用することによって、エージング電圧の下限値Ecが最短時間となるようにし、ドメインの分極軸の反転を回避する。下限値の保持時間は少ない程良い。例えば、数n(ナノ)秒以上、50μ秒以下とする。
(製造工程)
図13は、薄膜圧電素子のエージング工程を含む液体噴射ヘッドの製造工程を説明する工程図である。
まず、図13(A)に示すように、液体噴射ヘッドの流路形成基板10となるシリコン単結晶基板のウェハを約1100℃の拡散炉で熱酸化し、各面に弾性膜50及び保護膜55を形成する。
次に、図13(B)に示すように、例えば、白金等からなる下電極膜60を弾性膜50の全面に形成後、所定形状にパターニングする。
次に、図13(C)に示すように、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等からなる圧電体層70と、例えば、アルミニウム、金、ニッケル、白金等の多くの金属、あるいは導電性酸化物等からなる上電極膜80とを順次積層し、これらを同時にパターニングして圧電素子300を形成する。
次いで、図13(D)に示すように、例えば、金(Au)等からなるリード電極90を流路形成基板10の全面に亘って形成すると共に、各圧電素子300毎にパターニングする。以上が膜形成プロセスである。
次に、図13(E)に示すように予め圧電素子保持部31、リザーバ部32、貫通孔33等が形成された封止基板30を流路形成基板10上に接着剤によって接着する。
次いで、図13(F)に示すように、アルカリ溶液によるシリコン単結晶基板(流路形成基板10)の異方性エッチングを行い、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14を形成する。具体的には、流路形成基板10の封止基板30との接合面とは反対側の面に形成されている保護膜55を所定形状にパターニングし、この保護膜55を介して流路形成基板10を異方性エッチングすることにより、圧力発生室12、連通部13及びインク供給路14を形成する。なお、このように異方性エッチングを行う際には、封止基板30の表面を封止した状態で行う。
次に、圧電素子300にエージング工程を行う。上述したように、本発明では、圧電素子300に印加するエージング電圧の下限値を抗電界Ec付近の値とし、エージング電圧の上限値を実使用時の上限値(例えば、分極飽和電圧)よりも20%程度高い電圧に設定する。例えば、圧電体層であるPZT薄膜の膜厚が1.2μmの場合、膜内の電界強度が250kV/cm以上、膜破壊電界強度以下となるようにする。
また、エージング電圧の波形を立ち上がり、立ち下がりが傾斜した波形(三角波、台形波、サイン波、これ等の波形を変形した波形)、立ち上がり、立ち下がりの時間が異なる波形(三角波、台形波、サイン波、これ等の波形を変形した波形等のスイープ波形、これ等の波形を組み合わせた波形等)とする。このようなエージング電圧波形を適宜に選択する。スイープ波形のエージング電圧信号は、例えば、周波数が33Hz〜100kHzでスイープするものが好ましい。
上述した、エージング処理時間(エージング電圧の印加時間)は、例えば、1分以上、好ましくは20分以上行う。
このようなエージング工程を行うことにより、実使用時の圧電素子300及び振動板50の変位量の変動が著しく小さく抑えられ、常に安定したインク吐出特性を得ることができる。エージング処理により、圧電素子300を構成する圧電体層70が分極されると共に、且つ振動板の内部応力、特に、振動板を構成する下電極膜60の内部応力が緩和されることにより、実使用時の圧電素子300及び振動板50の変位量の変動が著しく小さく抑えられる。
エージング工程を実行した後は、図13(G)に示すように、流路形成基板10の封止基板30とは反対側の面にノズル開口21が穿設されたノズルプレート20を接合すると共に、封止基板30上にコンプライアンス基板40を接合し、流路形成基板10、封止基板30等の各基板をチップサイズに分割することにより、本実施形態の液体噴射ヘッドを製造する。
図14乃至図21は、本発明のエージング処理による効果を説明する図である。
図14は、エージング電圧の下限値を抗電界Ec(実施例ではEc=−2[V])に設定したことの経時的効果を説明するグラフである。このグラフでは、4種類のエージング電圧について実験を行っている。各実験においては、同じ圧電素子・振動板に、同じエージング時間、20分間で処理を行い、振動板のたわみ量(圧電素子の変位量に相当)の経時的変化を、エージング処理直後のたわみ量を基準(低下0%)としてグラフに表示している。経時的変化は、圧電素子への駆動パルス(実使用電圧)の印加回数(横軸)によって示されている。
図中、菱形の点でプロットされた曲線aは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数1kHzの三角波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。四角形の点でプロットされた曲線bは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数1kHzの台形波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。三角形の点でプロットされた曲線cは、エージング電圧の下限値0[V]、上限値35[V]、周波数1kHzの三角波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。×形の点でプロットされた曲線dは、エージング電圧の上限値45[V]、直流DCのエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。
曲線aにおける低下率の経時変化は、初期値14.8%、エージング後0.0%、30億回印加後−0.9%、190億回印加後−1.5%(振動板のたわみ量:初期519nm、エージング後452nm、30億回印加後448nm、190億回印加後445nm)であった。
曲線bにおける低下率の経時変化は、初期値10.9%、エージング後0.0%、30億回印加後−2.1%、190億回印加後−3.1%(振動板のたわみ量:初期518nm、エージング後467nm、30億回印加後457nm、190億回印加後453nm)であった。
曲線cにおける低下率の経時変化は、初期値10.5%、エージング後0.0%、30億回印加後−3.6%、190億回印加後−4.0%(振動板のたわみ量:初期515nm、エージング後466nm、30億回印加後449nm、190億回印加後448nm)であった。
曲線dにおける低下率の経時変化は、初期値9.9%、エージング後0.0%、30億回印加後−4.8%、190億回印加後−6.5%(振動板のたわみ量:初期518nm、エージング後472nm、30億回印加後449nm、190億回印加後441nm)であった。
同じ三角波の曲線a(下限値−2ボルト)と曲線c(下限値0ボルト)とを比較すると、下限値−2ボルトの曲線aの方が低下率が少ないことが判る。また、曲線a及び曲線b(共に下限値−2[V]の三角波と台形波)と曲線c(下限値0ボルト)とを比較すると、下限値−2ボルトの曲線a及びbの方が低下率が少ないことが判る。また、曲線a及び曲線b(共に下限値−2[V]の三角波と台形波)と曲線c(下限値0ボルト)とを比較すると、下限値−2ボルトの曲線a及びbの方が低下率が少ないことが判る。また、曲線a乃至cと曲線dとを比較すると、波形を変化させた方が低下率が少ないことが判る。
以上の結果より、エージング電圧の下限値を抗電界Ecに設定することが低下率を初期から大きく低下させ、その後の変位変動が少なくて効果的であることが判る。
図15は、エージング電圧の周波数と経時的効果を説明するグラフである。このグラフでは、5種類のエージング電圧について実験を行っている。各実験においては、同じ圧電素子・振動板に、同じエージング時間、20分間で処理を行い、振動板のたわみ量(圧電素子の変位量に相当)の経時的変化を、エージング処理直後のたわみ量を基準(低下0%)としてグラフに表示している。経時的変化は、圧電素子への駆動パルス(実使用電圧)の印加回数(横軸)によって示されている。
図中、菱形の点でプロットされた曲線aは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数100kHzの三角波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。四角形の点でプロットされた曲線bは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数2.5kHzの三角波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。三角形の点でプロットされた曲線cは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数250Hzの三角波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。×形の点でプロットされた曲線dは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数33Hzの三角波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。*形の点でプロットされた曲線eは、エージング電圧の上限値45[V]、直流DCのエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。
曲線a(100kHz)における低下率の経時変化は、初期値17%、エージング後0.0%、30億回印加後−0.8%、190億回印加後−1.3%(振動板のたわみ量:初期518nm、エージング後443nm、30億回印加後440nm、190億回印加後438nm)であった。
曲線b(2.5kHz)における低下率の経時変化は、初期値15%、エージング後0.0%、30億回印加後−1.0%、190億回印加後−1.5%(振動板のたわみ量:初期517nm、エージング後451nm、30億回印加後447nm、190億回印加後445nm)であった。
曲線c(250Hz)における低下率の経時変化は、初期値15%、エージング後0.0%、30億回印加後−0.4%、190億回印加後−1.3%(振動板のたわみ量:初期518nm、エージング後452nm、30億回印加後450nm、190億回印加後446nm)であった。
曲線d(33Hz)における低下率の経時変化は、初期値13%、エージング後0.0%、30億回印加後−1.0%、190億回印加後−1.7%(振動板のたわみ量:初期517nm、エージング後456nm、30億回印加後452nm、190億回印加後448nm)であった。
曲線e(DC)における低下率の経時変化は、初期値10%、エージング後0.0%、30億回印加後−5.0%、190億回印加後−6.1%(振動板のたわみ量:初期517nm、エージング後471nm、30億回印加後447nm、190億回印加後442nm)であった。
曲線a〜dと曲線e(DC)とを比較すると、エージング電圧として周波数信号(a〜d)を使用すると、低い低下率が得られることが判る。
図16は、190億回印加後における各周波数のエージング電圧による低下率を示している。33Hzから100kHzまで良好な結果が確認される。エージング効果が低下すると思われる10Hzから圧電素子の応答性による追従限界である500kHzまでのエージング電圧を使用できる。
図17は、エージング電圧の印加時間と飽和分極値Pmの関係を示すグラフである。図18は、エージング電圧の印加時間と残留分極値Prの関係を示すグラフである。この例では、同じ圧電素子・振動板に、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数1kHzの台形波をエージング電圧として印加している。
これ等のグラフより、20分以上のエージング電圧印加でヒステリシスパラメータである飽和分極値Pm、残留分極値Prが飽和状態になる傾向があることが判る。
図19のヒステリシスループに示すように、エージング処理を行うと、飽和分極値Pmは減少し、残留分極値Prは増加する。
これ等のグラフより、エージング電圧の印加時間は、20分以上であることが望ましい。また、エージング電圧の印加時間の上限値は特に限定されないが、プロセスコスト等の点から2時間程度までが望ましい。
図20は、同じ圧電素子・振動板にエージング電圧として、図10に示すようなスイープ波形を使用した場合の効果を説明するグラフである。
図中、菱形の点でプロットされた曲線aは、エージング電圧45[V]、直流DCのエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。四角形の点でプロットされた曲線bは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数1kHzの台形波のエージング電圧でエージング処理を行った例を示す。三角形の点でプロットされた曲線cは、エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数可変(周波数スイープ)の三角波でエージング処理を行った例を示す。
スイープ三角波は、この実験では、立ち上がり・立ち下がり時間がそれぞれ5μ秒(100kHz相当)、50μ秒(10kHz相当)、500μ秒(1kHz相当)、1000μ秒(500Hz相当)の立ち上げ時間(及びたち下げ時間)を変えた4つの三角波波形で構成されている。
曲線a(DC)における低下率の経時変化は、初期値5.9%、エージング後0.0%、190億回印加後−6.9%(振動板のたわみ量:初期597nm、エージング後564nm、190億回印加後525nm)であった。
曲線b(1kHz・台形波)における低下率の経時変化は、初期値10.0%、エージング後0.0%、190億回印加後−2.4%(振動板のたわみ量:初期596nm、エージング後542nm、190億回印加後529nm)であった。
曲線c(スイープ波)における低下率の経時変化は、初期値10.2%、エージング後0.0%、190億回印加後−1.7%(振動板のたわみ量:初期593nm、エージング後538nm、190億回印加後529nm)であった。
曲線aと曲線b及び曲線cとを比較すると、単一周波数だけではなく、周波数をスイープさせた波形でも大きな効果が得られることが判る。既述した周波数依存特性の実験結果を併せて考えると、スイープ周波数が33Hz〜100kHzの範囲内であれば同様の低下率の低下を抑制する効果が得られると考えられる。これは誘電体結晶中にエージング電圧の各立ち上げ時間に応答しやすい分極軸成分が存在していると考えられる。
図21は、エージング電圧として、図12に示すような立ち上げ時間の異なる波形の組み合わせを使用した場合の効果を説明するグラフである。
この実験例では、同じ圧電素子・振動板にエージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数1kHz(立ち上げ時間500μ秒)の三角波のエージング電圧で10分間、その後エージング電圧の下限値−2[V]、上限値35[V]、周波数1kHz(立ち上げ時間200μ秒)の台形波で10分間エージング処理を行った。既述スイープ電圧で20分間エージングを行った場合を比較例として示す。
曲線a(三角波と台形波の順次印加)における低下率の経時変化は、初期値11.0%、エージング後0.0%、190億回印加後−0.6%(振動板のたわみ量:初期596nm、エージング後537nm、190億回印加後534nm)であった。
曲線b(スイープ)における低下率の経時変化は、初期値10.7%、エージング後0.0%、190億回印加後−0.2%(振動板のたわみ量:初期592nm、エージング後535nm、190億回印加後534nm)であった。
このように、立ち上がり時間の異なる波形を組み合わせても同様に良好なエージング効果が得られる。上記実験ではエージング電圧の波形として三角波の後に台形波が続くように組み合わせたが、正弦波と三角波、正弦波と台形波のように立ち上がり波形の傾斜の異なる種々の電圧波形の組み合わせが考えられる。また、単一周波数の波形とスイープ波形とを組み合わせても良い。
なお、実施例においては、圧電素子を正電圧の駆動パルスで動作させることを前提にして、エージング電圧を抗電界Ec(負電圧)から正方向に増加する例で説明しているが、負電圧の駆動パルスによって動作させることもある。この場合には、エージング電圧の極性は逆方向になるが、発明思想としては既述のものと同一である。また、実施例では、強誘電体としてPZTを使用したが、これに限られるものではなく、他の強誘電体材料を使用しても良い。
以上説明したように、直流印加電圧によるエージング処理方法や単なるパルス電圧の印加によるエージング処理では、エージング処理後の耐久処理において圧電体素子の変位量が徐々に低下する傾向が見られる。これに対して、本実施例のエージング処理では抗電界から実使用電圧を超える電圧まで、誘電体の分極が追従する範囲を広く含んでエージング処理を行うため、潜在的な不安定部分に対するエージング処理が効果的になされ、エージング処理後の劣化が少ない。最終的に落ち着く変位量も比較的高い水準で安定する。
耐久における劣化モードとして構造の変化による劣化と分極反転に伴うドメインのピンニングによる劣化が考えられる。直流印加電圧によるエージング方法では結晶構造の変化を促進する効果はあるが、分極反転が起きないのでドメインのピンニングによる劣化は不安定にあると推測される。これに対し、実施例では圧電体素子に実際に供給される駆動信号の電圧範囲でエージング電圧を変えて繰り返し印加することによって分極の増減を生じさせ、これに伴うピンニングの劣化をエージング処理の段階で促進することができるため、耐久処理での劣化を押さえることができていると考えられる。
本発明によれば、圧電素子の変位量を安定化させることができ、繰り返し使用における経時劣化が少ない圧電素子を提供できる。
10 流路形成基板、12 圧力発生室、13 連通部、14 インク供給路、20 ノズルプレート、21 ノズル開口、30 封止基板、31 圧電素子保持部、32 リザーバ部、40 コンプライアンス基板、50 弾性膜、60 下電極膜、70 圧電体層、80 上電極膜、100 リザーバ、 300 圧電素子
Claims (12)
- 誘電体層の両面にそれぞれ電極層を形成して圧電素子を形成する工程と、
前記圧電素子にエージング電圧を印加して該圧電素子の駆動パルス電圧に対する変位特性を安定させるエージング工程と、を含む薄膜圧電素子の製造方法であって、
前記エージング電圧の波形が前記誘電体層の抗電界に相当する電圧から前記駆動パルス電圧を超える高電圧に立ち上がり、該高電圧から該抗電界に相当する電圧まで立ち下がることを繰り返すものである、ことを特徴とする薄膜圧電素子の製造方法。 - 前記エージング電圧の波形が前記誘電体層の抗電界に相当する電圧と0電圧の間の電圧から前記駆動電圧を超える高電圧に立ち上がり、該高電圧から該抗電界に相当する電圧まで立ち下がることを繰り返すものである、ことを特徴とする請求項1に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング電圧の波形の繰り返し周波数が33Hz〜100kHzの間のいずれかの単一周波数で行われる、請求項1又は2に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング電圧の波形の繰り返し周波数が変化する、請求項1又は2に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング電圧の波形の繰り返し周波数の下限値が33Hzである、請求項4に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング電圧の波形の繰り返し周波数の上限値が100kHzである請求項4に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング電圧の各波形の立ち上がり時間が時間軸上において変化することを特徴とする、請求項1又は2に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング電圧の各波形の立ち上がり時間が前記駆動パルス電圧の立ち上がり時間の0.1〜50倍の範囲内である、請求項7に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング電圧の波形が、少なくとも2つの異なる電圧波形を時間軸方向において組み合わせたものである、請求項1又は2に記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング工程の時間が少なくとも20分である、請求項1乃至3のいずれかに記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記エージング工程の時間が20分〜120分である、請求項1乃至3のいずれかに記載の薄膜圧電素子の製造方法。
- 前記駆動パルス電圧を超える高電圧は、該駆動パルス電圧の最大値の105%〜250%程度である、請求項1乃至11のいずれかに記載の薄膜圧電素子の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192575A JP2010034154A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 薄膜圧電素子の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192575A JP2010034154A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 薄膜圧電素子の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010034154A true JP2010034154A (ja) | 2010-02-12 |
Family
ID=41738315
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008192575A Pending JP2010034154A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 薄膜圧電素子の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010034154A (ja) |
Cited By (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201096A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Kyocera Corp | インクジェットヘッド及び記録装置 |
US20130169716A1 (en) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
JP2014058078A (ja) * | 2012-09-14 | 2014-04-03 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッドの駆動方法、液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置 |
JP2014177049A (ja) * | 2013-03-15 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置、電気機械変換素子の分極処理方法、及び、液滴吐出ヘッドの製造方法 |
JP2014177039A (ja) * | 2013-03-15 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置、電気機械変換素子の分極処理方法、及び、液滴吐出ヘッドの製造方法 |
JP2014187362A (ja) * | 2013-02-25 | 2014-10-02 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 圧電memsデバイスおよびその製造方法 |
CN104835906A (zh) * | 2014-02-10 | 2015-08-12 | Tdk株式会社 | 压电装置、压电致动器、硬盘驱动器以及喷墨打印装置 |
US9168744B2 (en) | 2013-09-13 | 2015-10-27 | Ricoh Company, Ltd. | Electromechanical transducer element, method of manufacturing the same, liquid droplet discharge head, and liquid droplet discharge device |
JP2015199266A (ja) * | 2014-04-08 | 2015-11-12 | 株式会社リコー | 電気−機械変換素子、電気−機械変換素子の製造方法、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 |
US9186894B2 (en) | 2014-03-18 | 2015-11-17 | Ricoh Company, Ltd. | Droplet discharge head, image forming apparatus, polarization processing method of electromechanical transducer, and method of manufacturing droplet discharge head |
US9595660B2 (en) | 2014-03-13 | 2017-03-14 | Ricoh Company, Ltd. | Method of manufacturing electromechanical transducer, electromechanical transducer, droplet discharge head, droplet discharge apparatus, and image forming apparatus |
-
2008
- 2008-07-25 JP JP2008192575A patent/JP2010034154A/ja active Pending
Cited By (14)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012201096A (ja) * | 2011-03-28 | 2012-10-22 | Kyocera Corp | インクジェットヘッド及び記録装置 |
US9162455B2 (en) * | 2011-12-28 | 2015-10-20 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
US20130169716A1 (en) * | 2011-12-28 | 2013-07-04 | Seiko Epson Corporation | Liquid ejecting apparatus |
JP2014058078A (ja) * | 2012-09-14 | 2014-04-03 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッドの駆動方法、液滴吐出ヘッドおよび画像形成装置 |
JP2014187362A (ja) * | 2013-02-25 | 2014-10-02 | National Institute Of Advanced Industrial & Technology | 圧電memsデバイスおよびその製造方法 |
JP2014177049A (ja) * | 2013-03-15 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置、電気機械変換素子の分極処理方法、及び、液滴吐出ヘッドの製造方法 |
JP2014177039A (ja) * | 2013-03-15 | 2014-09-25 | Ricoh Co Ltd | 液滴吐出ヘッド、液体吐出装置、画像形成装置、電気機械変換素子の分極処理方法、及び、液滴吐出ヘッドの製造方法 |
US9168744B2 (en) | 2013-09-13 | 2015-10-27 | Ricoh Company, Ltd. | Electromechanical transducer element, method of manufacturing the same, liquid droplet discharge head, and liquid droplet discharge device |
JP2015154076A (ja) * | 2014-02-10 | 2015-08-24 | Tdk株式会社 | 圧電デバイス、圧電アクチュエータ、ハードディスクドライブ、及びインクジェットプリンタ装置 |
CN104835906A (zh) * | 2014-02-10 | 2015-08-12 | Tdk株式会社 | 压电装置、压电致动器、硬盘驱动器以及喷墨打印装置 |
US9595660B2 (en) | 2014-03-13 | 2017-03-14 | Ricoh Company, Ltd. | Method of manufacturing electromechanical transducer, electromechanical transducer, droplet discharge head, droplet discharge apparatus, and image forming apparatus |
US9186894B2 (en) | 2014-03-18 | 2015-11-17 | Ricoh Company, Ltd. | Droplet discharge head, image forming apparatus, polarization processing method of electromechanical transducer, and method of manufacturing droplet discharge head |
JP2015199266A (ja) * | 2014-04-08 | 2015-11-12 | 株式会社リコー | 電気−機械変換素子、電気−機械変換素子の製造方法、インクジェット記録ヘッド及びインクジェット記録装置 |
US9199458B2 (en) | 2014-04-08 | 2015-12-01 | Ricoh Company, Ltd. | Electromechanical transducer element, method of producing electromechanical transducer element, inkjet recording head, and inkjet recording apparatus |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010034154A (ja) | 薄膜圧電素子の製造方法 | |
US7661794B2 (en) | Electrostatic actuator, droplet discharge head, method for driving droplet discharge head, and method for manufacturing electrostatic actuator | |
JP5157157B2 (ja) | アクチュエータ装置及びその製造方法並びにその駆動方法、液体噴射ヘッド | |
JP5275698B2 (ja) | 圧電体膜の分極方法および圧電素子構造体の製造方法 | |
JP2006306709A (ja) | 誘電体膜の製造方法及び圧電体素子の製造方法並びに液体噴射ヘッドの製造方法、誘電体膜、圧電体素子、及び液体噴射装置 | |
CN104835906A (zh) | 压电装置、压电致动器、硬盘驱动器以及喷墨打印装置 | |
JP2005295786A (ja) | アクチュエータ装置の製造方法及び液体噴射装置 | |
US8851637B2 (en) | Passivation of ring electrodes | |
JP2007134566A (ja) | 圧電材料、圧電素子、圧電アクチュエータ、液体噴射ヘッド、表面弾性波素子およびデバイス | |
JP2010105300A (ja) | 液体吐出装置 | |
JP6325280B2 (ja) | 圧電memsデバイスおよびその製造方法 | |
JP2009081262A (ja) | アクチュエータ装置の製造方法及び液体噴射ヘッドの製造方法 | |
KR20080050120A (ko) | 압전방식 잉크젯 프린트헤드의 구동방법 | |
JP2014225596A (ja) | 圧電デバイスの製造方法 | |
JP2013247216A (ja) | 圧電素子およびそれを備えたインクジェットヘッド | |
JP2010105299A (ja) | 液体吐出装置、及び、液体吐出ヘッド | |
JP2004202849A (ja) | 液体噴射ヘッドの製造方法 | |
JP2000313119A (ja) | インクジェット記録ヘッド、インクジェット記録装置及び方法 | |
JP2016159550A (ja) | 液体噴射ヘッド | |
JP5384843B2 (ja) | 圧電素子構造体の製造方法および圧電素子構造体 | |
JP6194655B2 (ja) | 液体吐出ヘッドの分極処理方法および液体吐出ヘッドの分極処理装置、並びに液体吐出ヘッドの製造方法 | |
JP5043336B2 (ja) | インクジェットプリンタヘッド | |
Kobayashi et al. | Effects of bipolar pulse poling on the ferroelectric and piezoelectric properties of tetragonal composition Pb (Zr0. 3, Ti0. 7) O3 Thin Films on Microelectromechanical Systems Microcantilevers | |
JPH10291312A (ja) | 静電容量型アクチュエータの駆動方法、及びインクジェット式記録ヘッドの駆動方法 | |
JP2009208243A (ja) | 圧電装置およびその製造方法、液体噴射ヘッド、並びに、プリンタ |