JP2010033049A - 光学機器、これを備えた波長変換レーザ光源、画像表示装置およびレーザ光源装置 - Google Patents

光学機器、これを備えた波長変換レーザ光源、画像表示装置およびレーザ光源装置 Download PDF

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Abstract

【課題】長時間運転した場合であっても、安定した動作を維持可能な光学機器、および当該光学機器を備えた波長変換レーザ光源、画像表示装置およびレーザ光源装置を提供する。
【解決手段】波長変換レーザ光源は、Mgが5mol以上添加されたコングルエント組成のLiNbOからなる波長変換素子209と、運転モード中に波長変換素子209へ光を入射させるための光源と、波長変換素子209へ前記光が入射されていない非運転モード中に波長変換素子209へ熱エネルギーを供給することにより、前記運転モード中に入射された光によって変化した波長変換素子209の屈折率を回復させる回復動作を行う屈折率回復機構とを含んでいる。
【選択図】図5

Description

本発明は、非線形光学結晶を含む光学機器、これを備えた波長変換レーザ光源、画像表示装置およびレーザ光源装置に関する。
特許文献1、特許文献2等に開示されているように、Nd:YAGレーザやNd:YVOレーザから発せられる光を、非線形光学効果を用いて波長変換することによって、緑色光等の可視レーザ光を得たり、緑色光をさらに変換した紫外レーザ光を得たりする波長変換レーザ光源が数多く開発・実用化されてきた。これらの変換光は、レーザ加工やレーザディスプレイ等の用途に用いられている。
非線形光学効果を用いた従来の波長変換レーザ光源の一般的な構成例を図1に示している。非線形光学効果を得るには、複屈折率を有する非線形光学結晶を使用する必要がある。具体的には、複屈折率を有する非線形光学結晶として、LiB(リチウムトリボレート:LBO)、KTiOPO(リン酸チタニルカリウム:KTP)、CsLiB10(セシウムリチウムボレート:CLBO)、分極反転構造を形成したLiNbO(ニオブ酸リチウム:PPLN)やLiTaO(タンタル酸リチウム:PPLT)等が用いられてきた。
図1に示すように、波長変換レーザ光源100は、基本波光源101、集光レンズ108、非線形光学結晶(波長変換素子)109、再コリメートレンズ111、波長分離ミラー113、非線形光学結晶の温度を一定に保持するヒーターなどの温度保持装置116、レーザ出力を制御する制御装置115、および制御装置115内に配置される非線形光学結晶の温度をコントロールする温度コントローラ122を含んでいる。基本波光源101には、波長1.06μmのNd:YAGレーザやNd:YVOレーザ、Ybドープファイバを用いたファイバレーザ等がよく用いられる。
ここで、波長1.06μmのレーザ光から半分の波長の0.532μmのレーザ光を発生させる第2高調波発生を例に挙げて実際の動作について説明する。
基本波光源101から発せられた、波長1.06μmのレーザ光は、集光レンズ108により非線形光学結晶109に集光される。このとき、非線形光学結晶109の有する波長1.06μmの光に対する屈折率と、発生させたい波長0.532μmの光に対する屈折率とが一致している必要があり、このことを位相整合と呼ぶ。一般に、結晶の屈折率は結晶自体の温度条件で変化するため、結晶の温度は一定にしておく必要がある。このため、非線形光学結晶自体は、温度保持装置116内に配置され、結晶の種類に応じた温度に保持される。
例えば、LBO結晶を用いて、type−1非臨界位相整合と呼ばれる位相整合の方法をとる場合、148℃〜150℃という温度で結晶を保持する必要がある。
また、分極反転構造のLiNbO結晶を使用する場合においては、分極反転構造の周期を設計することにより、位相整合する温度や波長を任意に決定することが可能となっているが、位相整合条件を保ち続けるには、素子温度と基本波波長とを一定に保つ必要がある(特許文献1及び特許文献2参照)。また、分極反転を施していないLiNbO結晶を用いて、温度で位相整合を取る方法について、例えば、特許文献3に記載されている。
特開2004−157217号公報 特開2000−305120号公報 特許3412906号公報
しかしながら、上記のような非線形光学結晶を波長変換素子として使用する場合、非線形光学結晶の種類によっては、累積運転時間が数十〜数百時間程度に達すると、高調波出力が徐々に低下し、長時間安定した動作を維持できないという課題があることがわかった。
本発明の目的は、長時間運転した場合であっても、安定した動作を維持可能な光学機器、および当該光学機器を備えた波長変換レーザ光源、画像表示装置およびレーザ光源装置を提供することにある。
以上のように、本発明の一局面に係る光学機器は、酸素八面体構造を有し、主成分以外に金属イオンが添加された非線形光学結晶と、運転モード中に前記非線形光学結晶へ光を入射させるための光源と、前記非線形光学結晶へ前記光が入射されていない非運転モード中に当該非線形光学結晶へ外部エネルギーを供給することにより、前記運転モード中に入射された光によって変化した前記非線形光学結晶の屈折率を回復させる回復動作を行う屈折率回復機構と、を含んでいる。
前記非線形光学結晶は、Mgが5mol以上添加されたコングルエント組成のLiNbOもしくはLiTaO、またはMgが1mol以上添加されたストイキオメトリック組成のLiNbO、LiTaOもしくはKTiOPOからなることが好ましい。
上記の構成において、コングルエント組成とは、融液組成とその融液から得られた単結晶組成とが一致するような組成、いわゆる一致溶融組成である。ストイキオメトリック組成とは、その材料における理想状態の組成(化学式の比率に近い組成)である。
上記組成の非線形光学結晶の結晶内には格子欠陥が存在するが、Mgが所定量以上(コングルエント組成で5mol以上、ストイキオメトリック組成で1mol以上)添加されていることにより、Mgが格子欠陥を減少させ、当該格子欠陥を原因とする電子的なトラップが低減される。よって、非線形光学結晶に光が入射しても、瞬時に非線形光学結晶の光屈折率が変化する現象(フォトリフラクティブ)を招来することはない。
しかしながら、本願発明者らによる研究の結果、従来知られていなかった以下の問題点が初めて明らかになった。即ち、上記のようにMgを所定量以上添加しても、格子欠陥が完全になくなるわけではないため、前記非線形光学結晶へ光を入射させている運転モードの時間が累積的に長くなるにつれ、格子欠陥における電子的なトラップにより、非線形光学結晶の屈折率が徐々に変化してしまうという問題点である。そして、このような長期的な運転により非線形光学結晶の屈折率が変化してしまうと、光が非線形光学結晶に入射されていない非運転モードにしただけではもとには戻らない。累積運転時間が数時間〜数百時間以上にもなると、初期の屈折率からのずれが大きくなり、非線形光学結晶は所望の非線形光学現象(波長変換等)を生じさせることが困難になる。そうなれば、累積運転時間に応じて出力が低下する等の不都合が生じ、長時間安定した動作を維持できないという問題点がある。
上記のような今回初めて明らかになった問題点に対応すべく、本発明に係る光学機器は屈折率回復機構を備えており、非線形光学結晶へ光が入射されていない非運転モード中に当該非線形光学結晶へ外部エネルギーを供給することにより、運転モード中に入射された光によって変化した非線形光学結晶の屈折率を回復させる回復動作を行うようになっている。この回復動作により、非線形光学結晶内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を外部エネルギーにより励起させて非線形光学結晶から放出させ、非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。これにより、長時間運転した場合であっても、安定した動作を維持可能な光学機器を実現することができる。
前記屈折率回復機構は、前記外部エネルギーとしての熱エネルギーを前記非線形光学結晶へ供給して前記非線形光学結晶の屈折率を回復させるものであり、前記運転モード中における前記非線形光学結晶の運転温度よりも高い回復温度まで当該非線形光学結晶を加熱し、当該回復温度を所定時間保持する温度保持部を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、運転モード中における非線形光学結晶の運転温度よりも高い回復温度まで当該非線形光学結晶を加熱し、それを所定時間保持することにより非線形光学結晶に熱エネルギーを供給している。これにより、非線形光学結晶内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を熱エネルギーに基づく格子振動により非線形光学結晶から放出させ、非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。
前記回復温度は、80℃以上であることが好ましい。
上記の構成によれば、非線形光学結晶の屈折率の回復に関し、高い回復効果を得られる。
前記回復温度は、100℃以上であることがさらに好ましい。
上記の構成によれば、非線形光学結晶の屈折率の回復に関し、より高い回復効果を得られる。
前記温度保持部が回復温度を保持する時間は5分以上であることが好ましい。
上記の構成によれば、非線形光学結晶の屈折率の回復に関し、高い回復効果を得られる。
前記屈折率回復機構は、前記外部エネルギーとしての紫外光エネルギーを前記非線形光学結晶へ供給して前記非線形光学結晶の屈折率を回復させるものであり、波長が280nm以上かつ380nm以下であり、出力が100mW以上の紫外光を、5分以上、前記非線形光学結晶へ照射する紫外光照射部を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、非線形光学結晶内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を紫外光エネルギーに基づく光励起により非線形光学結晶から放出させ、非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。
前記屈折率回復機構は、前記外部エネルギーとしての電界エネルギーを前記非線形光学結晶へ供給して前記非線形光学結晶の屈折率を回復させるものであり、電圧が500V以上であり、周波数が10Hz以上であり、デューティー比が50%以上である矩形波電圧を電極に印加することにより発生する電界を、当該電極を介して前記非線形光学結晶へ10秒間以上印加する電界印加部を含んでいることが好ましい。
上記の構成によれば、非線形光学結晶内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を電界エネルギーに基づく励起により非線形光学結晶から放出させ、非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。
前記非線形光学結晶には、分極反転構造が形成されていることが好ましい。
上記の構成によれば、分極反転構造の周期を設計することにより、非線形光学結晶の位相整合条件等を任意に決定することができる。
前記屈折率回復機構は、電源をONまたはOFFにする操作が行われたタイミングで、前記回復動作を行うことが好ましい。
上記の構成によれば、電源をONまたはOFFにする操作が行われたタイミングで、その都度、回復動作が行われるので、運転が開始または終了する毎に非線形光学結晶の屈折率がリセットされ、長期間安定した動作が可能となる。
上記の構成において、電力供給が絶たれた場合に前記屈折率回復機構を動作させるためのバックアップ電源をさらに具備していることが好ましい。
上記の構成において、電力供給が絶たれることは非運転モード中に生じ易いが、その場合であっても、バックアップ電源からの電力供給により、屈折率回復機構による回復動作を問題なく行うことができる。
上記の構成において、前記屈折率回復機構は、前記運転モード中における前記非線形光学結晶の位相整合条件の変化に基づいて、当該非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知する検知部をさらに含み、前記検知部の検知結果に基づいて前記回復動作を行うことが好ましい。
上記の構成において、非線形光学結晶の屈折率が変化すれば、運転モード中における前記非線形光学結晶の位相整合条件が変化することになる。そこで、検知部は、前記位相整合条件の変化に基づいて、非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知する。そして、検知部の検知結果に基づいて前記回復動作を行うことにより、無駄なく効率的に非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。
前記検知部は、前記非線形光学結晶を通過して出射される光の出力を一定に制御した場合における前記光源に供給する電流量の変化に基づいて、当該非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知することが好ましい。
上記の構成において、非線形光学結晶を通過して出射される光の出力を一定に制御した場合、位相整合条件の変化の一態様として光源に供給する電流量が変化する。この電流量の変化に基づいて、非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知することにより、簡単な構成で検知可能となる。
上記の構成において、前記検知部は、前記光源に供給する電流量を一定に制御した場合における前記非線形光学結晶を通過して出射される光の出力変化に基づいて、当該非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知することが好ましい。
上記の構成において、光源に供給する電流量を一定に制御した場合、位相整合条件の変化の一態様として非線形光学結晶を通過して出射される光の出力が変化する。この光の出力変化に基づいて、非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知することにより、簡単な構成で検知可能となる。
上記の構成において、前記屈折率回復機構は、前記検知部が前記非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知したとき、前記光源の光出力を一旦停止させて前記運転モードから前記非運転モードへ切り換えて前記回復動作を行うことが好ましい。
上記の構成によれば、屈折率が変化したことが検知されたタイミングで光源の光出力を一旦停止させて直ちに前記回復動作を行うので、効果的に非線形光学結晶の屈折率のずれをリセットできる。
本発明の他の局面に係る波長変換レーザ光源は、上記の何れかの構成の光学機器と、前記非線形光学結晶を含み、前記光源からの光の波長を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換素子とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、波長変換レーザ光源は、非線形光学結晶の屈折率変化を回復させることができる前記光学機器を備えており、非線形光学結晶を波長変換素子として使用するものである。この波長変換レーザ光源は、長期間の運転により波長変換素子の位相整合温度がずれた場合に、非線形光学結晶の屈折率変化を回復させることで、当該位相整合温度のずれを修正することができる。
本発明の他の局面に係る画像表示装置は、上記構成の波長変換レーザ光源と、前記波長変換レーザ光源から出射されたレーザ光を2次元的に変調する2次元変調素子と、前記2次元変調素子で変調されたレーザ光を投影する投影レンズとを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、2次元変調素子および投影レンズを含む画像表示装置に前記波長変換レーザ光源を適用することにより、長期間安定した画像表示ができる高品質の画像表示装置を実現できる。
本発明の他の局面に係る画像表示装置は、上記構成の波長変換レーザ光源を含む光源ユニットと、液晶パネルと、前記光源ユニットから照射された光を前記液晶パネルへと導く導光部材とを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、光源ユニット、液晶パネルおよび導光部材を含む画像表示装置に前記波長変換レーザ光源を適用することにより、長期間安定した画像表示ができる高品質の画像表示装置を実現できる。
本発明の他の局面に係る画像表示装置は、上記の何れかの構成の光学機器と、前記非線形光学結晶を含み、前記光源からの光の波長を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換素子と、電力供給が絶たれた場合に前記屈折率回復機構を動作させるためのバックアップ電源とを含む波長変換レーザ光源を具備してなる画像表示装置であって、前記屈折率回復機構は、画像表示動作が終了したタイミングで、前記回復動作を行うことを特徴とする。
上記の構成によれば、画像表示動作が終了したタイミングで前記回復動作が実行されるので、ユーザーが表示中の画像を見ている最中に前記回復動作が実行されことはなく、画像表示装置の使用状況に適した非線形光学結晶の屈折率の回復が実現できる。
本発明の他の局面に係る画像表示装置は、上記構成の波長変換レーザ光源と、前記波長変換レーザ光源から出射されたレーザ光を照射領域へと導くファイバとを含むことを特徴とする。
上記の構成によれば、ファイバ付きのレーザ光源装置に前記波長変換レーザ光源を適用することにより、長期間安定した動作が可能なレーザ光源装置を実現できる。
本発明によれば、長時間運転した場合であっても、安定した動作を維持可能な光学機器、波長変換レーザ光源、画像表示装置およびレーザ光源装置を実現することができる。
まず、本発明の一実施の形態に係る波長変換レーザ光源(光学機器)について図5を参照し、以下に説明する。
本波長変換レーザ光源200は、後述する屈折率回復機構を備えており、波長変換素子(非線形光学結晶)209へ光が入射されていない非運転モード中に当該波長変換素子209に熱エネルギー加えることにより、運転モード中に入射された光によって変化した波長変換素子209の屈折率を回復させる回復動作を行うようになっている。この回復動作により、波長変換素子209の非線形光学結晶内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を加熱による外部エネルギーにより励起させて波長変換素子209から放出させ、波長変換素子209の屈折率を回復させることが出来る。これにより、長時間運転した場合であっても、安定した動作を維持可能な波長変換レーザ光源を実現することができる。
波長変換レーザ光源200は、図5に示すように、基本波光源(光源)231、第1ダイクロイックミラー236、第2ダイクロイックミラー237、集光レンズ208、波長変換素子(非線形光学結晶を含む)209、再コリメートレンズ211、受光器(フォトダイオード)212、ビームスプリッタ213等を備えている。
基本波光源231としては、Ybドープファイバ233を用いたファイバレーザ光源を用いている。ファイバレーザ光源は、発振波長やスペクトル幅を任意に決定することができるという利点がある。したがって、スペクトル幅を狭帯域化することにより基本波から高調波への変換効率を大幅に向上することができる。
基本波光源(ファイバレーザ光源)231より発生した基本波光235は、集光レンズ208により非線形光学結晶を含む波長変換素子209へ集光される。本実施の形態では、非線形光学結晶として分極反転構造を形成したMg:LiNbO結晶素子(MgLN素子)を用いている。
本実施の形態に係る波長変換レーザ光源200は、波長変換素子209の下面に配され、波長変換素子209を一定の温度に維持するための温度保持部216を備えている。この温度保持部216としては、ペルチェ素子を用いている。
波長変換素子209により波長変換された第2高調波は、再コリメートレンズ211により平行光束とされる。その後、ビームスプリッタ213によって波長変換されずに残った基本波と高調波とに分離される。
レーザ出力は基本波光源231の励起光源へ供給する電流により制御されている。また、基本波が波長変換素子209へ入射する直前にビームスプリッタ213で一部分を取り出し、波長変換素子209への入力光をモニターして制御する方式を採ってもよい。
図2は、出力1Wで運転した場合の波長変換素子209の経時劣化による位相整合温度の変化量を示している。図2(a)及び(b)の各グラフで、横軸は累積運転時間を示し、縦軸は波長変換素子209の位相整合温度からの変化量を示している。図2(a)に示すように、波長変換素子209の位相整合温度は、累積運転時間が100時間に達した時点で0.4度、200時間に達した時点で0.6度、800時間に達した時点で1.0度、高温側にシフト(経時変化)することが分った。このように、波長変換素子209の位相整合温度が、累積運転時間によって徐々にシフトする原因として、「光屈折率変化(フォトリフラクティブ)」が原因であることが、今回明らかとなった。
フォトリフラクティブはこれまでLiNbO(ニオブ酸リチウム)結晶で観測されており、グリーン光などの高調波光を入射したとたんに発生することが知られていた。このような瞬時のフォトリフラクティブについては、Mg(マグネシウム)を5.0mol以上添加したコングルエント組成LiNbO結晶やMgを1.0mol以上添加したストイキオメトリックLiNbO結晶では、抑制することが可能であると報告されていた。しかしながら、これは、あくまで瞬時に起きるフォトリフラクティブへの対策でしかなかった。
本発明者らは、今回5.0mol添加したLiNbO結晶、1.0mol以上添加したストイキオメトリックLiNbO結晶を用いて、分極反転構造を形成した波長変換素子を用いた場合にも、100時間オーダーの累積運転動作により位相整合温度が徐々に変化するという形で屈折率が徐々に変化することを発見した。そこで、本実施の形態では、Mgを添加したLiNbO結晶と元素を置換したLiNbO結晶など非線形光学材料に分極反転構造を形成した素子を波長変換素子として使用する場合に特に有効な位相整合温度や位相整合波長などの位相整合条件の経時変化に対応するための方法を示している。
図2(b)は、異なる素子材料間での位相整合温度の変化量の比較を示している。同図では、異なる素子素材として、コングルエント組成のMg:LiNbO(Mg濃度5.0mol)と、ストイキオメトリックのMg:LiNbO(Mg濃度1.0mol)とを用いた場合の位相整合温度の変化量の違いを示している。図2(b)のグラフからも分かるように、同じコングルエント組成のMg:LiNbOを用いた場合でも、Mgの濃度を5.0molから5.5molとすることで、位相整合温度の変化量を60%程度にまで低減できることが分かった。さらに、ストイキオメトリックのMg:LiNbO(Mg濃度1.0mol)とすることで、Mg濃度5.0molのコングルエント組成の場合と比較して40%程度まで位相整合温度のシフト量を低減できることが分った。よって、波長変換素子209の材料として、Mgが5.5mol以上添加されたコングルエント組成のLiNbOやLiTaOを用いることが好ましい。この場合、本実施の形態及び後述する実施の形態2及び3の構成による効果がより顕著となる。
LiNbOやLiTaO結晶には、結晶内に格子欠陥が存在し、これらの結晶にMgを添加することにより、この格子欠陥が原因となって形成される電子的なトラップを低減する効果がある。また、この格子欠陥は、コングルエント組成よりもストイキオメトリックのLiNbO結晶の方が少ないため、波長変換素子の材料として、Mgが1.0mol以上添加された定比(ストイキオメトリック)組成のLiNbO、LiTaOもしくはKTiOPOであることが本願(以下に示す実施の形態1〜4の構成)の効果をより大きくするにはより望ましい。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る波長変換レーザ光源(光学機器)200は、後に詳細に説明するように、経時劣化による位相整合温度のシフトの原因となる非線形光学結晶の屈折率の変化を変化前の状態に回復させる屈折率回復機構を備えている。
本実施の形態に係る波長変換レーザ光源200では、波長変換素子209として、分極反転されたMg:LiNbO素子(Mg濃度5.0mol)を用いている。波長変換素子209は、位相整合温度が30℃となるよう設計されており、運転モード中においては温度保持部216によりこの位相整合温度(30℃)に保持されている。すなわち、本実施の形態では、波長変換素子209に光が入射される運転モード中における波長変換素子209の運転温度が、30℃に設定されている。
本波長変換レーザ光源200は、1064nmの基本波を6W入射した場合、波長変換素子209による波長変換で、1.5Wの高調波(532nm:グリーン光)を得ることができる。
図3(a)のグラフで、横軸は累積通電(運転)時間を示し、縦軸は波長変換素子209の位相整合温度からの変化量を示している。図3(a)から分るように、累積運転時間が長くなるに従い、位相整合温度の変化量が増加し、運転開始から850時間後には1.2℃高温側に位相整合温度がシフトする結果となった。
本実施の形態では、上記の経時劣化により位相整合温度がシフトした波長変換素子209の波長変換特性を回復させるための措置として、波長変換素子209を所定温度で加熱保持している。
具体的には、波長変換素子209の累積運転時間が850時間に達した時点で、温度保持部216の温度を、2分間で30℃(運転温度)から100℃(回復温度)に上昇させている。そして、波長変換素子209の温度を100℃のまま5分間保持した後、再び2分かけて波長変換素子209の温度を30℃に低下させた。この結果、波長変換素子209の位相整合温度を略初期の位相整合温度(温度検出部の検出誤差範囲内)にまで回復させることができた。波長変換素子209の位相整合特性を回復させた後、さらに同様の条件下で累積運転時間が65時間に達するまで使用した。その後、同様に、温度保持部216の温度を100℃に上昇させ、5分間保持した後、再び2分かけて30℃に低下させたところ、再び初期の位相整合温度に回復できることが確認できた。これは、Mg:LiNbO結晶内に存在する格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)が熱による格子振動により放出されるためである。
さらに、経時劣化により位相整合温度がシフトした波長変換素子209を回復させるために必要な加熱温度(回復温度)について確認を行った。具体的には、初期の30℃から2分で目標回復温度に上昇させ、5分間保持した後、2分で初期の30℃に冷却した。この実験結果を、図3(b)に示す。図3(b)のグラフで、横軸は目標加熱温度を示し、縦軸は位相整合温度からの変化量を示している。本実験では、経時劣化により位相整合温度が0.45℃高温側にシフトした波長変換素子209を用いて、加熱による回復量をプロットしている。このグラフから、波長変換素子209を80℃に加熱した時点で位相整合温度が回復し始め、100℃に加熱すると完全に回復できていることが分かる。ここで、波長変換素子209の加熱温度は、高くすればするほど格子振動が大きくなるため回復の効果が大きくなる。したがって、位相整合温度の回復には、波長変換素子209の温度を80℃以上、より好ましくは100℃以上に加熱することが好ましい。
なお、初期の温度から0度に冷却した場合には、位相整合温度が回復されないため、熱的なショックではなく、素子に与えられる熱エネルギーによる格子振動で回復していることが分かる。
また、図4は加熱温度を80℃及び100℃としたときの加熱時間に対する位相整合温度回復の様子を表したプロット図である。図4のグラフから、波長変換素子209を80℃に加熱した場合、加熱開始から5分後にはかなりの回復状態を示し、加熱開始から10分後には略測定限界以下まで位相整合温度が回復できていることが分かる。また、波長変換素子209を100℃に加熱した場合、加熱開始から5分後には略測定限界以下まで位相整合温度が回復できていることが分かる。なお、図4からも明らかなように、加熱時間(温度保持時間)が5分よりも短い場合であっても、回復の効果は得られる。
以上より、分極反転構造を有するMg:LiNbO結晶(Mg濃度5.0mol)を波長変換素子とした波長変換レーザ光源においては、加熱温度80℃以上望ましくは100℃以上で5分以上保持することで経時変化によりシフトした位相整合温度をかなり回復させることが可能であることが分かる。
図6は、本実施の形態に係る波長変換レーザ光源(レーザ光源装置)の一例を示している。レーザ光源装置600は、光源本体601、該光源本体601から出力コネクタ602を介して接続され、レーザ光を照射したい領域へ導くデリバリファイバ603、ハンドピース604等で構成されている。光源本体601には、図5に示した波長変換レーザ光源が内蔵されている。光源本体601の主電源を入切するための電源スイッチ606をONにすることで、ウォームアップが開始される。そして、ビームの出射が可能な状態になると、ready表示部608が点灯する。この状態で、出力設定部607で出力値を設定すれば、デリバリファイバ603に接続されたハンドピース604からレーザビーム605が出射されるように構成されている。
図13は、本実施の形態に係る波長変換レーザ光源が備える制御装置225および波長変換素子209の温度コントローラ711の概略構成を示すブロック図である。
温度コントローラ711は、電源708、サーミスタ703、サーミスタ703からの温度信号をデジタル値に変換するA/Dコンバータ704、A/Dコンバータ704によってデジタル値に変換された温度信号を格納するレジスタ705、素子運転温度Tsv、素子加熱温度設定値Tanと保持時間han、出力−温度設定値の換算テーブル、予め必要な投入電流値等を格納するEEPROM706、制御装置225から高調波出力設定値のデータが転送されるMPU707、電源708から温度保持部216へ供給される電流波形に対し、PWM (Pulse Width Modulation)制御を行うためのスイッチ709を含んでいる。
EEPROM706に格納されている高調波出力に対する素子温度のデータを取得し、レジスタ705に一時的に格納されている波長変換素子209の現在温度とMPU707内で比較・演算し、この演算結果に基づいて、電源708から温度保持部216へ供給される電流を制御することで温度保持部216の制御を行っている。温度保持部216へ供給される電流波形は、スイッチ709でPWM制御されている。
波長変換素子209は温度保持部216上に保持されており、温度保持部216の温度をサーミスタ703でモニターすることで間接的に波長変換素子209の温度をモニターしている。サーミスタ703からの温度信号は、A/Dコンバータ704でデジタル値に変換され、レジスタ705へ格納される。高調波出力に対する素子温度のテーブルは、予め必要な投入電流と共にEEPROM706へ格納されている。
屈折率回復機構は、温度保持部216、制御装置225、サーミスタ703および温度コントローラ711から構成されている。
第1の実施形態における一つの方法として、主電源をONしたときに温度保持部の温度を運転温度の30℃から回復温度の100℃に2分で上昇させ、5分間保持した後、再び2分かけて運転温度の30℃まで低下させる「素子加熱動作(回復動作)」を行う場合について以下に説明する。
図7は、本実施の形態に係る屈折率回復機構による回復動作の一例として、装置の主電源をONにする操作が行われたタイミングで、回復動作を行う場合を示している。本回復動作では、運転モード中における波長変換素子209の運転温度よりも高い温度に設定された回復温度まで波長変換素子209を加熱し、当該回復温度で所定時間保持することにより波長変換素子209に熱エネルギーを供給している。これにより、波長変換素子(非線形光学結晶)209内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を熱エネルギーに基づく格子振動により非線形光学結晶から放出させ、非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。
主電源をONするための操作が行われたら(S1)、先ず光学機器の異常の有無を調べるためにシステムチェックを行う(S2)。システムチェックが完了すると、EEPROM706内から素子の設定回復温度Tanと保持時間hanとを予め取得する(S3)。本実施の形態では、回復温度を100℃に設定し、保持時間を5分に設定している。次に、S3で取得した設定回復温度Tan及び保持時間han値に基づいて、熱エネルギーの供給による回復動作を開始する(S4)。そして、素子の現在温度Tpvを取得し(S5)、現在温度Tpvと設定回復温度Tanとを比較する(S6)。素子の現在温度Tpvが設定回復温度Tan(Tan=100℃)になったら(S6でYES)、保持時間hanが経過するまで設定回復温度Tanを維持する。保持時間hanが経過すれば(S7でYES)、回復のための加熱動作が完了し、波長変換動作時の設定運転温度Tsvを予め設定されたEEPROM706内から取得する(S8)。
次に、取得した設定運転温度Tsvに基づいて、素子温度調整動作を開始する(S9)。そして、素子の現在温度Tpvを取得し(S10)、設定運転温度Tsvと比較する(S11)。素子の設定運転温度Tsvになったことを確認すると(S11でYES)、レーザ装置(図6)のReady表示部608にReady表示する(S12)。以上のルーチンが完了すると素子の屈折率回復動作が終了する。この回復動作は、波長変換素子209へ光が入射されていない非運転モードで実行される。
図7に示す回復のための加熱動作を実行する屈折率回復機構を実装した光学機器を用いて、実際に所定時間運転させて位相整合温度が変化した状態で、主電源を一旦OFFにし、再び主電源をONにして上記の回復動作が行われた後、位相整合温度の変化量を確認した。この結果、電源を入れ直した後では、当該変化量が0となり、初期の位相整合温度への回復が確認できた(図8のプロット図)。
本実施の形態に係る回復のための加熱動作は、上記図7のように光学機器の電源ONをトリガーとして実行する代わりに、光学機器200の電源OFFをトリガーとして実行してもよい。
光学機器200の電源をOFFとしたタイミングで、本実施の形態に係る回復のための加熱動作を実行した場合について図9を参照し以下に説明する。
図9の場合も図7の場合と同様に温度保持部216の温度を30℃(運転温度)から100℃(回復温度)に2分で上昇させ、5分間保持した後、再び2分かけて運転温度の30℃にまで低下させる。ただし、電源OFF後に直ちに電源供給プラグを抜かれ、外部から電源供給が断たれる場合でも電源が確保できるようにするため、図9に示す回復のための加熱動作を実行する屈折率回復機構を実装した光学機器は、図5の破線で囲まれた領域に示すように、バッテリ(コンデンサ)203等のバックアップ電源を備えていることが好ましい。
図9は、本実施の形態に係るコントローラによる波長変換素子の屈折率を回復させる工程の他の例として、主電源をOFFにした後に、屈折率の回復動作を実行する場合を示している。
光学機器200の主電源をOFFにすると(S20)、電源供給の有無を確認する(S21)。電源が供給されていない場合(S21でNO)は、素子温調動作用の電源を商用電源からバッテリへ切り替える(S22)。そして、目標加熱温度である設定回復温度Tanと保持時間Han(回復温度:100℃、加熱時間:5分)を予め設定されたEEPROM706内から取得する(S23)。一方、電源が供給されている場合(S21でYES)は、バッテリ203に切り替える必要がないため、そのままS23で設定回復温度Tanと保持時間Hanとを予め設定されたEEPROM706内から取得する(S23)。本実施の形態では、回復温度を100℃に、保持時間を5分設定している。次に、S23で取得した回復温度Tan及び保持時間han値に基づいて、素子加熱動作を開始する(S24)。そして、素子の現在温度Tpvを取得し(S25)、設定回復温度Tanと比較する(S26)。素子の現在温度Tpvが設定回復温度Tan(本実施の形態の場合Tan=100℃)になったところで(S26でYES)、保持時間hanの経過の有無を確認する(S27)。保持時間hanの経過を確認すると(S27でYES)、回復のための加熱動作が完了し、波長変換動作時の設定運転温度Tsvを予め設定されたEEPROM706内から取得する(S28)。
次に、取得した設定運転温度Tsvに基づいて、素子温調動作を開始する(S29)。そして、素子の現在温度Tpvを取得し(S30)、設定運転温度Tsvと比較する(S31)。現在温度Tpvが運転温度Tsvになったことを確認すると(S31でYES)、装置全体のシステムチェックを行った後(S32)、電源を遮断する(S33)。
上記のように、主電源をOFFとしたタイミングで屈折率の回復動作を実行した場合も、主電源をONとしたタイミングで屈折率の回復動作を実行した場合と同様に、シフトした位相整合温度を初期状態の位相整合温度に回復させることが確認できた。
以上のように、光学機器の主電源の操作タイミング(ON/OFF)で、回復のための素子の加熱動作のルーチンを実行することで、計時劣化による位相整合温度のズレに起因した出力特性の劣化を防止することができる。
なお、図9に示す本実施の形態では、S27で回復のための加熱動作が完了した後、波長変換素子209の温度を設定運転温度まで冷却しシステムチェックを行っている。しかしながら、システムチェックを行わない場合は、回復のための加熱動作が完了した後、波長変換素子209をそのまま自然冷却してもよい。
なお、図7及び図9に示す本実施の形態では、電源操作(図7ではON、図9ではOFF)のタイミングで、常に回復のための加熱動作を実行している。しかしながら、本実施の形態はこれに限定されず、例えば、累積運転時間が所定時間に達していない場合は、回復のための加熱動作は行わない構成としてもよい。
以上のように、主電源の操作時つまり機器を使用する前・或いは後に素子加熱動作のルーチンを実行することで、使用中に装置からの光出力が不安定になることを回避でき、ユーザーが意識することなく、位相整合温度の変化量を回復させることができる。
(実施の形態2)
本発明の他の実施の形態について、図面を参照し以下に説明する。
本実施の形態の波長変換レーザ光源も、実施の形態1と同様に経時劣化による位相整合温度のシフトの原因となる屈折率の変化を変化前の状態に回復させる屈折率回復機構を備えている。波長変換レーザ光源の他の構成については実施の形態1と同様であるため、同一符号を用いて詳細な説明を省略する。
本実施の形態でも、実施の形態1と同様に、波長変換素子209を所定時間、所定の温度で保持することによって、経時劣化した波長変換素子209を回復させる方法について説明する。
本実施の形態の波長変換レーザ光源(光学機器)は、波長変換素子209の屈折率の変化(位相整合温度のシフト)を検知する検知部(制御装置225・受光器212)を備えている。そして、位相整合温度のシフトを検知したタイミングで波長変換素子209を所定の回復温度に上昇させ、一定時間保持した後に再び元の運転温度に冷却している。
第1の実施形態では、主電源の操作をきっかけにして回復のための加熱動作を行っていたが、第2の実施形態では、位相整合温度からの変化量が所定の値に達したことを検知したタイミングで、レーザビームの出射を終えた際に素子加熱動作を行うようにした点が異なっている。
すなわち、本実施の形態に係る屈折率回復機構は、回復のための加熱動作を行うタイミングが実施の形態1と異なっている。
なお、本実施の形態の回復のための加熱動作は、位相整合温度からの変化量が所定の値に達したことを検知した時点で直ちに実行してもよいし、位相整合温度からの変化量が所定の値に達したことを検知した後も現在の運転が終了するまで継続し、終了後に回復のための加熱動作を実行する構成としてもよい。
まず、位相整合温度からのズレの検知方法について説明する。
基本波入力又は基本波光源への投入電流を一定とし、初期状態の波長変換素子と、累積運転時間が200時間に達した波長変換素子とを用いて実験を行い、波長変換素子の温度と高調波(グリーン光)出力との関係(温度チューニングカーブ)について確認した。この実験結果を図10に示している。
図10中、Pは運転初期時のチューニングカーブを示し、Pは累積運転時間が200時間に達した後に運転させた際の温度チューニングカーブを示している。図10に示す実験結果から、初期状態の波長変換素子209では、位相整合温度が30℃であるのに対し、累積運転時間が200時間に達した波長変換素子209では、位相整合温度が30.6℃となっており、0.6℃高温側にシフトしている。さらに、累積運転時間が200時間に達した波長変換素子209を、経時劣化により位相整合温度が変化したにも関わらず、30℃で保持し続けた場合、高調波(グリーン光)出力は初期状態の高調波出力の60%程度まで低下することが分かる。
このように、基本波入力又は基本波光源への投入電流を一定となるように制御した場合、経時変化による位相整合温度の変化により、高調波出力が低下する。このことから、例えば、基本波入力又は基本波光源への投入電流一定の条件下で、常時高調波出力を光検出器でモニターしておき、高調波出力が初期状態の高調波出力の所定割合以下に低下したことを検知したタイミングで、素子加熱動作を開始させることができる。一方、高調波出力を一定となるように制御した場合、投入基本波又は投入電流を増加させる必要がある。
このことから、例えば、高調波出力一定の条件下で、初期状態の値から投入基本波又は投入電流が所定割合以上に増加したことを検知し、これをトリガーとして、素子加熱動作を開始させることができる。
図11は、本実施の形態に係る波長変換素子209における非線形光学結晶の屈折率を回復させるための加熱動作を示している。まず、波長変換レーザ光源(光学機器)200を稼動させた後、高調波の出力設定値Psvを出力設定器201により取得する(S40)。次に、取得した出力設定値Psvに基づいて、EEPROM706内に記録された出力−温度設定値の換算テーブルを参照し、設定運転温度Tsvを決定し(S41)、設定する(S42)。そして、サーミスタ703から波長変換素子209の現在の素子温度Tpvを取得し(S43)、温度調整動作を開始する(S44)。次に、波長変換素子209の現在の温度Tpvが設定された運転温度Tsvに達しているかをサーミスタ(温度検出器)で確認し(S45)、運転温度Tsvに達していれば(S45でYES)、LDへの電流の印加を開始する(S46)。
次に、現在の高調波出力Ppvを取得し(S47)、設定された出力設定値Psvに達しているかを確認する(S48)。現在の高調波出力Ppvが設定された出力設定値Psvに達している場合(S48でYES)、現在の電流値Ipvを取得する(S49)。そして、取得した現在の電流値Ipvが限界値ILimの80%に達していないかを確認する(S50)。限界値ILimの80%に達していない場合は(S50でYES)、S56で運転モードがOFFになるまで運転モードを継続する(S46に戻ってループ処理が継続される)。そしてループ処理中に、運転モードがOFF(S56でYES)になれば、工程が終了する。
一方、現在の高調波出力Ppvが設定された出力設定値Psvに達していない場合(S48でNO)、現在の電流値Ipvを取得する(S51)。現在の電流値Ipvが、まだ限界値ILimに達していない場合は(S52でNO)、S46へ戻りLDへ供給される電流が増加される。その後も、現在の高調波出力Ppvが出力設定値Psvに達するまで、S46〜S48、S51及びS52のルーチンが繰り返されるループ処理が行われる。このループ処理中において、現在の高調波出力Ppvが出力設定値Psvに達するまでに現在の電流値Ipvが限界値ILimに達してしまった場合には(S52でYES)、LDスタンバイモードに切りかえ(S53)、素子加熱ルーチンが実行され、非線形光学結晶の屈折率を回復させる回復動作が行われる(S54)。そして、素子加熱ルーチンが完了すると、Ready表示部608(図6)にReady表示される(S55)。
また、上述のS46〜S50およびS56のループ処理中において、取得した現在の電流値Ipvが限界値ILimの80%に達している場合も(S50でNO)、LDスタンバイモードに切りかえ(S53)、素子加熱ルーチンが実行される(S54)。そして、素子加熱ルーチンが完了すると、Ready表示部608にReady表示される(S55)。
本実施の形態に係る上記の制御を行うことで、図12に示したように、一時的にLDへの投入電流値は増加するものの、LDに供給する電流量の変化に基づいて、非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知すると、素子加熱ルーチンによる回復動作が行われることにより(S54)、初期のLD電流値に回復させることができる。そのため、長時間使用した場合においても、安定した出力が得られると同時に、他の制御を行うためのマージンを使ってしまうことなく安定な出力制御を行うことが可能となる。
以上のように、前記運転モード中における波長変換素子209の非線形光学結晶の位相整合条件の変化に基づいて、当該非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知することができる。なお、本実施の形態では、波長変換素子209の屈折率変化を検知する方法として、位相整合温度のシフトを検知していたが、位相整合波長など、その他の位相整合条件を指標にしてもよい。
(参考例)
参考例として、運転モード中の波長変換素子の位相整合温度を80℃に設定した場合について説明する。本参考例では、前記の実施の形態1または2に示したような非線形光学結晶の屈折率の回復動作は行わない。
図14は、本参考例に係る温度コントローラによる運転モード中の波長変換素子の制御動作を示すフローチャートである。
波長変換レーザ光源の運転をスタートすると、まず、波長変換素子の温度保持部216の温度初期値Tを取得する(S61)。続いて、出力設定器201で設定された出力設定値Psvを制御装置225から取得する(S62)。設定された出力設定値PsvをもとにEEPROM706に書き込まれている運転温度Tsvを取得し(S63)、目標素子温度をTsvに設定する(S64)。温度制御を開始する前に波長変換素子209の現在温度Tpvをサーミスタ703から取得し(S65)、温度保持部216へ流す電流の極性(温度保持部216としてペルチェ素子の場合)及び波形の制御を開始する。
まず、温度初期値T、設定温度値Tsv、及び素子の現在温度Tpvから、下記式により、電流波形を制御するための係数Gを算出する(S66)。
G=(Tpv−T)/(Tsv−T) …(1)
本実施の形態では、S66で算出した係数Gに基づいて、デューティー比の切り換えを行い電流波形を制御している。
すなわち、0.9≦Gの場合(S67でYES)、PWM制御を行う(S68)。一方、G<0.9の場合(S67でNO)、デューティー比100%とし、PWM制御は行わない(S69)。
ここで、係数Gに基づいてデューティー比の切り換えを行う構成に変えて、Gと係数b(0<b≦1)の値を用いて、温調電流デューティー比=b・(1−G)/(b+G)のように計算した値をそのまま温調電流デューティー比として使用する構成としてもよい。
次に、電流極性を変更するかどうか判断するために、Tpv、Tsvを、係数aを用いて以下の不等式を満たすが否かを判断する(S70)。
pv>a×Tsv …(2)
上記不等式(2)を満たす場合は(S70でYES)、電流の極性を変更する(S71)。なお、G<0.9の場合(S67でNO)の場合は、上述の通り、S68のPWM制御は行わず、S70で、不等式(2)を満たすか否かを判断する(S70)。
上記不等式(2)における係数aは、定常状態に極性が頻繁に切り替わることを防止するための係数である。この係数aは、1.1〜1.2の範囲の数値に設定することが望ましい。
なお、Tpvが、1.1Tsv〜1.2Tsvの範囲にある場合に、電流をカットして、波長変換素子209が自然冷却されるように制御してもよい。
S71で電流の極性を変更した後、再びS65に戻り、波長変換素子の現在温度を取得する(S65)。このループを繰り返すことにより、グリーン光出力を安定して出力させることができる。
また、この係数aを高調波出力の関数とし、高調波出力が増加すると共に、デューティー比が小さくなるように設定することで、波長変換素子が高調波出力を吸収することにより生じる波長変換素子の温度不均一を低減することができる。
図14の制御フローでは、現在温度が設定温度を大きく上回った場合に、ペルチェ素子の極性を逆転させ、温度保持部を冷却するような動作を入れているが、本参考例では素子の保持温度が80℃となっているため、一時的にペルチェ素子への電流供給をストップすることでこの動作に代えることができる。
図15に電流一定値動作をさせた場合の、累積運転時間に対する高調波出力のプロット図を示している。波長変換素子の運転温度を30℃とした場合は、累積運転時間に応じて高調波出力が徐々に低下するが、本参考例のように波長変換素子の運転温度を80℃とした場合には、累積運転時間が500時間を超えても初期の状態が維持されることが確認できた。このように、運転モード中の波長変換素子(非線形光学結晶)の運転温度をある程度高い温度に設定した場合は、運転モード中に入射された光によって非線形光学結晶の屈折率が経時的に変化しないため、本発明が解決しようとする課題である「非線形光学結晶の経時的屈折率変化の問題」は生じない。
なお、特許3412906号では、分極反転を使用せず、材料の複屈折を利用した位相整合方法を用いており、材料の誘電主軸と平行な角度で基本波を入力した際に位相整合する温度が150度以上となるような状態で使用しているため、結果的に今回問題となるような位相整合温度の経時変化が発生することを知るに至らなかったことが本参考例より分かる。
(実施の形態3)
本実施の形態では、波長変換レーザ光源に用いる波長変換素子209の波長変換結晶の長さと、屈折率回復機構による屈折率回復の効果との関係について説明する。
図16は、基本波のスペクトル幅が0.1nm程度である場合の、波長変換結晶の長さ(実際に波長変換される領域の作用長)に対して出力が90%まで(初期の値を100%とする)低下する温度範囲の幅(温度許容幅90%幅)を示している。例えば、波長変換結晶の長さが5mmの場合、このプロット図から出力が初期の90%以上であるためには、位相整合温度の変化量が±0.25℃の範囲内でなければならないことを示している。屈折率の経時変化による位相整合温度の変化は1.2℃程度で飽和しているため、少なくとも2mm以上の作用長を持つ波長変換結晶を用いた波長変換レーザ光源で、回復効果が得られると言える。
作用長が長い波長変換結晶を用いた場合でも回復効果有するため、波長変換結晶の構成が導波路型であっても良い。図17は、導波路型波長変換結晶の光伝搬方向に対する断面図を示している。図17(a)は、エアギャップ型と呼ばれる構成を示しており、導波路材料(導波路部1704の材料)と空気との屈折率差を利用して、基板に垂直な方向(方向イ)に光を閉じ込める方法を用いている。基板1701上に空隙1703を設けた導波層1702を接合し、導波層の厚さが5〜10μmとなるまで研磨し、導波路部1704を形成して得られた構造である。基板に垂直な方向の光閉じ込めを導波路材料と空気との屈折率差で行っているため、図17(a)では基板1701と導波路部1704の材料は同じ材料であっても差し支えない。一方、図17(b)は基板に垂直な方向の光閉じ込めを導波路材料(導波路部1706)と基板1705の材料との屈折率差で行っている。そのため、導波路部1706と基板1705とは材料が異なっている必要があり、基板1705の屈折率<導波路部1706の屈折率となっている必要がある。
また、実施の形態1及び実施の形態2の屈折率回復機構は、外部エネルギーとして、熱エネルギーを波長変換素子(非線形光学結晶)へ供給して非線形光学結晶の屈折率を回復させている。しかしながら、熱エネルギーによる位相整合温度の回復方法の他にも、紫外光を照射する方法や電界を印加する方法を用いてもよい。
図17(c)は、紫外光を波長変換素子209に照射して位相整合温度を回復する構成を示す模式図である。
図17(c)に示す屈折率回復機構は、波長が280nm以上かつ380nm以下であり、出力が100mW以上の紫外光を発生する紫外光源(紫外光照射部)1707を備え、紫外光源1707から出射された紫外光を5分以上、波長変換素子209へ照射すれば、位相整合温度が回復することを確認している。
すなわち、上記の屈折率回復機構による回復動作により、非線形光学結晶内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を紫外光エネルギーに基づく光励起により非線形光学結晶から放出させ、非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。
図17(d)は、電界を波長変換素子209に照射して位相整合温度を回復する構成を示す模式図である。
図17(d)に示す屈折率回復機構は、外部エネルギーとしての電界エネルギーを波長変換素子209へ供給して波長変換素子209の屈折率を回復させるものであり、電圧が500V以上であり、周波数が10Hz以上であり、デューティー比が50%以上である矩形波電圧を電極1709に印加することにより発生する電界を、当該電極1709を介して波長変換素子209へ10秒間以上印加することで位相整合温度が回復することを確認している。
すなわち、上記の屈折率回復機構による回復動作により非線形光学結晶内の格子欠陥にトラップされた電子(あるいはホール)を電界エネルギーに基づく励起により非線形光学結晶から放出させ、非線形光学結晶の屈折率を回復させることが出来る。
なお、印加電極と波長変換結晶に直接接触した形で形成された場合、LiNbO結晶内に存在する電子的な欠陥が原因となり、経時的に光透過率が低下するため、印加電極と波長変換結晶との間には、抵抗率1×10Ω・cm以上の絶縁材料を介することが望ましい。
よって、紫外光を照射する方法や電界を印加する方法においても位相整合温度の回復を行うことができる。
(実施の形態4)
本発明の他の実施の形態について以下に図18ないし図20を参照し、以下に説明する。
図18は、上記の各実施の形態で示した波長変換レーザ光源を用いた2次元画像表示装置の構成例として、実施の形態で示した波長変換レーザ光源を適用したレーザディスプレイ(画像表示装置)の構成例を示している。
図18に示す2次元画像表示装置1800は、液晶3板式プロジェクタの光学エンジンに、第1及び第2の実施の形態の波長変換レーザ光源を適用させた一例である。
2次元画像表示装置1800は、画像処理部1802、レーザ出力コントローラ(コントローラ)1803、LD電源1804、赤色、緑色、青色レーザ光源1805R、1805G、1805B、ビーム形成ロッドレンズ1806R、1806G、1806B、リレーレンズ1807R、1807G、1807B、折り返しミラー1808G、1808B、画像を表示させるための2次元変調素子1809R、1809G、1809B、偏光子1810R、1810G、1810B、合波プリズム1811、および投影レンズ1812を備えている。
緑色レーザ光源1805Gは、グリーン光源の出力をコントロールするレーザ出力コントローラ1803およびLD電源1804で制御される。
各光源(赤色、緑色、青色レーザ光源1805R、1805G、1805B)からのレーザ光は、ビーム形成ロッドレンズ1806R、1806G、1806Bにより、矩形に整形され、その後リレーレンズ1807R、1807G、1807Bを通して各色の2次元変調素子1809R、1809G、1809Bを照明する。そして、2次元に変調された各色の画像を合波プリズム1811で合成し、投影レンズ1812よりスクリーン上に投影することにより映像を表示する。
緑色レーザ光源1805Gは、レーザ共振器をファイバ内に閉じた系とする。これにより、外部からの塵あるいは反射面のミスアライメントなどで共振器の損失が増加することによる出力の経時低下・出力変動を抑制することができる。
画像処理部1802は、TV、ビデオ装置、PC等から入力される映像信号1801の輝度情報に応じてレーザ光の出力を変動させる光量制御信号を発生し、当該光量制御信号をレーザ出力コントローラ1803に送出する役割を果たしている。このように輝度情報に応じて光量を制御することにより、コントラストを向上することが可能となる。この際、レーザ出力コントローラ1803は、レーザをパルス駆動し、レーザの点灯時間のデューティー比(点灯時間/(点灯時間+非点灯時間)の値)を変化させることにより平均的な光量を変化させるような制御方法(PWM制御)を取ることもできる。
また、このプロジェクタシステムに用いられる緑光源の波長は510nmから550nmの緑色レーザ光を出射する構成としてもよい。この構成により、視感度の高い緑色のレーザ出力光を得ることができ、色再現性の良いディスプレイとして、さらに原色に近い色表現をすることができる。
また、本実施の形態の2次元画像表示装置は、スクリーンと、複数のレーザ光源と、レーザ光源を走査する走査部とを備え、レーザ光源は、少なくとも赤色、緑色及び青色をそれぞれ出射する光源を用いた構成からなり、レーザ光源のうち、少なくとも緑色の光源は上記の第1及び第2の実施の形態で示した何れかの波長変換レーザ光源を用いた構成としてもよい。
この構成により、視感度の高い緑色のレーザ出力光を得ることができるので、色再現性の良いディスプレイ等に使用して、さらに原色に近い色表現をすることができる。
なお、このようなスクリーンの背後から投影する形態(リアプロジェクションディスプレイ)のほかに、前方投影型構成の2次元画像表示装置の形態をとることも可能である。
なお、空間変調素子には、透過型液晶あるいは反射型液晶、ガルバノミラーやDMDに代表されるメカニカルマイクロスイッチMicro Electro Mechanical System(MEMS)などを用いた2次元変調素子を用いることももちろん可能である。
なお、本実施の形態のように反射型空間変調素子やMEMS、ガルバノミラーといった光変調特性に対する偏光成分の影響が少ない光変調素子において、高調波を光ファイバで伝搬する際は、PANDAファイバなどの偏波保持ファイバである必要はない。しかしながら、液晶を用いた2次元変調デバイスを使用する際には、変調特性と偏光特性が大いに関係するため、偏波保持ファイバを使用することが好ましい。
図19(a)及び(b)は、実施の形態1ないし3で示した緑光源を含むバックライト照明装置を用いた画像表示装置の構成の一例について示す概略構成図である。このような画像表示装置の例として液晶表示装置1900の模式的な構成図を示す。
このバックライト照明装置は、レーザ光源1902と制御部1903とを含む光源ユニット1901、レーザ光源を点光源から線光源に変換する導光部材1904、線光源から面光源に変換して液晶表示部1906全面を照明するための導光板部材1908、及び偏光方向をそろえたり照明ムラを除去したりするための偏光板・拡散部材1909を備えている。なお、図19(a)中の1905は、液晶表示部1906の裏面を通る光線を模式的に現している。
波長変換レーザ光源を光源としたディスプレイの一形態としての液晶表示装置1900は、液晶表示パネル1910と、液晶表示パネル1910を背面側から照明するバックライト照明装置とを筐体1907内に備えている。そして、バックライト照明装置の光源は、複数のレーザ光源を含んで構成され、このレーザ光源は少なくとも赤色(R)、緑色(G)および青色(B)をそれぞれ出射する光源を用いた構成からなる。すなわち、R光源、G光源およびB光源は、それぞれ赤色、緑色および青色のレーザ光を出射する。このレーザ光源のうち、G光源が本発明の実施の形態1から3で示したパルスファイバレーザ装置からなるG光源を用いて構成される。
ここでは、R光源には波長640nmのAlGaInP/GaAs系材料からなる半導体レーザ装置を、青色レーザ光源(B光源)には波長450nmのGaN系材料からなる半導体レーザ装置を用いている。また、緑色レーザ光源(G光源)には実施の形態1から3において示したうちの何れかの波長変換装置を適用した波長532nmの緑色レーザ光源を用いている。
なお、G光源は、第1ないし第3の実施形態で示したG光源に集光レンズ(図示せず)などの光学部品を付加して、出力光のマルチビームが光ファイバに集光されて導光板に導かれるようにしている。
したがって、単一の高出力ピーク値をもつ光電変換効率の高いパルスファイバレーザ装置を用いて構成しているので、高輝度で色再現性に優れ、簡単な構成で低消費電力の安定した画像表示装置を実現することができる。
装置が使用される形態により素子加熱動作に代表される波長変換素子経時変化への対応をいつ開始するか変える必要があり、本実施形態で述べた画像表示装置においては、ユーザーがディスプレイを使用中に経時変化への対応が開始されないようにディスプレイとしての使用が終了したときに、経時変化への対応動作を開始することが望ましい。
経時変化への対応動作を行うための構成として、1:持ち運んで使用するフロントプロジェクター等のディスプレイの場合と、2:部屋に据え置いて使用する背面投写型のディスプレイや液晶ディスプレイの場合の二通りに分けられる。
1:持ち運んで使用するディスプレイの場合は、非動作時に電源が供給される可能性が低いため、確実な対応動作を行うという観点で、ディスプレイ装置には、電源OFF後に直ちに電源供給プラグを抜かれ、外部から電源供給ができなくなった場合を想定して、図5の破線で囲まれた領域に示すように、バッテリ(コンデンサ)203等のバックアップ電源を機器に設けておくことが望ましい。
一方、2:据え置き型のディスプレイ場合は、非動作時でも電源が供給される場合が大半であるため、外部電源を用いて対応動作を行う構成としても良い。
また、対応動作を開始する時期について、ディスプレイとしての使用が終了した時に加えて、使用時間を累積しておき、所定の時間になった時、あるいは位相整合温度のシフトを検知して、所定のシフト量となった時をタイミングとして設定することが可能である。
なお、波長変換素子として、分極反転構造を有する光学素子、例えばMg:LiNbO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)、Mg:LiTaO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)、Mg:KTiOPOなどの、基本構造として酸素八面体構造を有し、主成分以外に金属イオン(Mgイオン等)が添加された光学結晶では、酸素八面体構造内に存在する金属イオンが不安定で格子欠陥を生じさせ易いため、特に効果を発揮することができる。
なお、上記の実施の形態では、光学素子の一例として、非線形光学効果を利用した波長変換を例にして説明したが、分極反転構造を有する光学素子で、分極反転構造の周期を利用して、光の位相を整合させる構造、或いは、光とマイクロ波・ミリ波などの速度を整合させる構造を有する光学機器などに適用することが可能である。
図20(a)は、光通信装置2000を模式的に示している。光通信装置2000は、光源2001、光変調器2002、及び受信機2004を備えている。光通信装置2000に用いられる60GHz〜110GHzと言ったミリ波帯の導波路型光変調器(例えば、マッハツェンダー干渉計型)では、Mg:LiNbO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)、Mg:LiTaO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)に設けられた光導波路2005を通過する光と、光導波路2005直上の変調電極2006から入力される電気信号の位相速度を合わせるために分極反転構造2003を利用して、光と電気信号との相互作用効果を増大させる構成をとっている。このとき、波長変換素子の場合と同様に光による経時劣化により、半波長電圧が変化し、変調信号にバイアス電圧をかける必要があり、光変調器2002とは別に電気信号のバイアス電圧に対する変調深さを常に監視し、適切なバイアス電圧を判定する電気回路が必須であった。
この場合も、図20(b)に示すように、光変調器2002を形成する光学素子に対して、経時変化対応動作(図20(b)では素子加熱機構2008を用いた加熱動作)を行うことで、バイアス電圧を付加することなく変調動作を行うことができ、変調動作時にバイアス電圧を監視・判定する回路をなくすことができる。
これ以外に、光導波路2005を用いて、入力された光信号(波長多重された信号:WDM Wavelength Division Multiplexing)を波長によって分離する素子についても、Mg:LiNbO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)、Mg:LiTaO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)に形成した場合、導波路部分の屈折率が経時変化することにより、波長分離特性が劣化する課題がある。この波長分離素子を形成する光学素子に対して、本願で提案している経時変化対応動作を行うことで、屈折率の経時変化を回復することにより、波長分離特性の劣化を防止することができる。
波長分離特性の経時劣化を防止することで、Mg:LiNbO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)、Mg:LiTaO(コングルエント組成・ストイキオメトリー組成)を用いた波長分離素子に、電界あるいは紫外光〜550nm程度の緑色光を入力することで、波長分離特性をアクティブに変化させる作用を持たせることも可能となり、光ルーターなどの光学機器へ応用することも可能となる。
なお、本願では、波長変換の一例として、赤外光(1064nm)から可視光(532nm)への変換を例にしたが、第2高調波発生以外にも、和周波発生、差周波発生、パラメトリック発振にも分極反転構造の周期を利用して、光の位相を整合させる構造を利用しているものであれば使用ができる。
本発明は、ディスプレイ等の民生用途に適した光学装置および波長変換レーザ光源、ファイバ付きレーザ装置、画像表示装置に好適に用いることができる。
波長変換レーザ光源の概略構成を示す模式図である。 (a)は、波長変換素子の経時劣化による位相整合温度の変化量を示すグラフであり、(b)は、異なる素子材料間での経時劣化による位相整合温度の変化量の違いを示すグラフである。 (a)は、累積運転時間と波長変換素子の経時劣化による位相整合温度の変化量及び加熱による位相整合温度の回復の関係を示すグラフであり、(b)は、回復のための加熱温度と波長変換素子の経時劣化による位相整合温度の変化量及び加熱による位相整合温度の回復の関係を示すグラフである。 加熱温度を80℃及び100℃としたときの加熱時間と位相整合温度回復との関係を示すグラフである。 本発明の一実施の形態に係る波長変換レーザ光源の概略構成を示す模式図である。 本発明の一実施の形態に係るレーザ光源を適用したファイバ付きレーザ光源の構成例を示す模式図である。 本発明の一実施の形態に係る屈折率回復機構による回復動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施の形態に係る屈折率回復機構による回復動作の実行前と実行後の位相整合温度の変化量の違いを示すプロット図である。 本発明の一実施の形態に係る屈折率回復機構による回復動作の他の例を示すフローチャートである。 波長変換素子温度と高調波出力との関係を示す温度チューニングカーブを示している。 本発明の他の実施の形態に係る屈折率回復機構による回復動作の一例を示すフローチャートである。 図11に示す回復動作を実行した際の、累積時間に対するLD電流の変化を示すグラフである。 本発明の一実施の形態に係る波長変換レーザ光源が備える制御装置及び波長変換素子の温度コントローラの概略構成を示すブロック図である。 本発明の参考例における温度コントローラによる波長変換素子の制御動作を示すフローチャートである。 本発明の他の実施の形態に係る波長変換素子の保持温度をパラメータとした場合の累積運転時間と高調波出力との関係を示すグラフである。 波長変換結晶の長さと、温度許容幅との関係を示すグラフである。 (a)(b)は、導波路型波長変換素子の構成例を示す模式図であり、(c)は、紫外光で位相整合温度を回復する構成を示す模式図であり、(d)は、電界印加で位相整合温度を回復する構成を示す模式図である。 本発明の一実施の形態に係るレーザ光源を適用したプロジェクタ(プロジェクションディスプレイ)の構成例を示す模式図である。 (a)は、本発明の一実施の形態に係るレーザ光源を適用した液晶ディスプレイの構成例を示す模式図であり、(b)は、本発明の一実施の形態に係る液晶ディスプレイの断面図である。 (a)は、光変調器を利用した通信装置を示す模式図であり、(b)は、光変調器の構成を示す模式図である。
200 波長変換レーザ光源(光学機器)
201 出力設定器
202 温度コントローラ
203 バッテリ(バックアップ電源)
209 波長変換素子
212 受光器(フォトダイオード)
213 ビームスプリッタ
216 温度保持部(屈折率回復機構)
225 制御装置(屈折率回復機構)
231 基本波光源
235 基本波光
703 サーミスタ(屈折率回復機構)
704 A/Dコンバータ
705 レジスタ
706 EEPROM
707 MPU
708 電源
709 スイッチ
711 温度コントローラ(屈折率回復機構)
1707 紫外光源(紫外光照射部)
1800 2次元画像表示装置
1803 レーザ出力コントローラ
1805R 赤色レーザ光源
1805G 緑色レーザ光源
1805B 青色レーザ光源
1809R、1809G、1809B 2次元変調素子
1900 液晶表示装置
1910 液晶表示パネル
2000 光通信装置

Claims (20)

  1. 酸素八面体構造を有し、主成分以外に金属イオンが添加された非線形光学結晶と、
    運転モード中に前記非線形光学結晶へ光を入射させるための光源と、
    前記非線形光学結晶へ前記光が入射されていない非運転モード中に当該非線形光学結晶へ外部エネルギーを供給することにより、前記運転モード中に入射された光によって変化した前記非線形光学結晶の屈折率を回復させる回復動作を行う屈折率回復機構と、を含んでいることを特徴とする光学機器。
  2. 前記非線形光学結晶が、Mgが5mol以上添加されたコングルエント組成のLiNbOもしくはLiTaO、またはMgが1mol以上添加されたストイキオメトリック組成のLiNbO、LiTaOもしくはKTiOPOからなることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  3. 前記屈折率回復機構は、前記外部エネルギーとしての熱エネルギーを前記非線形光学結晶へ供給して前記非線形光学結晶の屈折率を回復させるものであり、
    前記運転モード中における前記非線形光学結晶の運転温度よりも高い回復温度まで当該非線形光学結晶を加熱し、当該回復温度を所定時間保持する温度保持部を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  4. 前記回復温度が80℃以上であることを特徴とする請求項3に記載の光学機器。
  5. 前記回復温度が100℃以上であることを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
  6. 前記温度保持部が回復温度を保持する時間は5分以上であることを特徴とする請求項4に記載の光学機器。
  7. 前記前記屈折率回復機構は、前記外部エネルギーとしての紫外光エネルギーを前記非線形光学結晶へ供給して前記非線形光学結晶の屈折率を回復させるものであり、
    波長が280nm以上かつ380nm以下であり、出力が100mW以上の紫外光を、5分以上、前記非線形光学結晶へ照射する紫外光照射部を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  8. 前記屈折率回復機構は、前記外部エネルギーとしての電界エネルギーを前記非線形光学結晶へ供給して前記非線形光学結晶の屈折率を回復させるものであり、
    電圧が500V以上であり、周波数が10Hz以上であり、デューティー比が50%以上である矩形波電圧を電極に印加することにより発生する電界を、当該電極を介して前記非線形光学結晶へ10秒間以上印加する電界印加部を含んでいることを特徴とする請求項1に記載の光学機器。
  9. 前記非線形光学結晶には、分極反転構造が形成されていることを特徴とする請求項1ないし7の何れか1項に記載の光学機器。
  10. 前記屈折率回復機構は、電源をONまたはOFFにする操作が行われたタイミングで、前記回復動作を行うことを特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の光学機器。
  11. 電力供給が絶たれた場合に前記屈折率回復機構を動作させるためのバックアップ電源をさらに具備していることを特徴とする請求項1ないし10の何れか1項に記載の光学機器。
  12. 前記屈折率回復機構は、前記運転モード中における前記非線形光学結晶の位相整合条件の変化に基づいて、当該非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知する検知部をさらに含み、
    前記検知部の検知結果に基づいて前記回復動作を行うことを特徴とする請求項1ないし9の何れか1項に記載の光学機器。
  13. 前記検知部は、前記非線形光学結晶を通過して出射される光の出力を一定に制御した場合における前記光源に供給する電流量の変化に基づいて、当該非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知することを特徴とする請求項12に記載の光学機器。
  14. 前記検知部は、前記光源に供給する電流量を一定に制御した場合における前記非線形光学結晶を通過して出射される光の出力変化に基づいて、当該非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知することを特徴とする請求項12に記載の光学機器。
  15. 前記屈折率回復機構は、前記検知部が前記非線形光学結晶の屈折率が変化したことを検知したとき、前記光源の光出力を一旦停止させて前記運転モードから前記非運転モードへ切り換えて前記回復動作を行うことを特徴とする請求項12ないし14の何れか1項に記載の光学機器。
  16. 前記請求項1ないし15の何れか1項に記載の光学機器と、
    前記非線形光学結晶を含み、前記光源からの光の波長を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換素子と、を含むことを特徴とする波長変換レーザ光源。
  17. 請求項16に記載の波長変換レーザ光源と、
    前記波長変換レーザ光源から出射されたレーザ光を2次元的に変調する2次元変調素子と、
    前記2次元変調素子で変調されたレーザ光を投影する投影レンズと、を含むことを特徴とする画像表示装置。
  18. 請求項16に記載の波長変換レーザ光源を含む光源ユニットと、
    液晶パネルと、
    前記光源ユニットから照射された光を前記液晶パネルへと導く導光部材とを含むことを特徴とする画像表示装置。
  19. 前記請求項1ないし9の何れか1項に記載の光学機器と、
    前記非線形光学結晶を含み、前記光源からの光の波長を異なる波長のレーザ光に変換する波長変換素子と、
    電力供給が絶たれた場合に前記屈折率回復機構を動作させるためのバックアップ電源と、を含む波長変換レーザ光源を具備してなる画像表示装置であって、
    前記屈折率回復機構は、画像表示動作が終了したタイミングで、前記回復動作を行うことを特徴とする画像表示装置。
  20. 請求項16に記載の波長変換レーザ光源と、
    前記波長変換レーザ光源から出射されたレーザ光を照射領域へと導くファイバとを含むことを特徴とするレーザ光源装置。
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