JP2010031907A - 直動軸受 - Google Patents
直動軸受 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010031907A JP2010031907A JP2008192327A JP2008192327A JP2010031907A JP 2010031907 A JP2010031907 A JP 2010031907A JP 2008192327 A JP2008192327 A JP 2008192327A JP 2008192327 A JP2008192327 A JP 2008192327A JP 2010031907 A JP2010031907 A JP 2010031907A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shaft
- grooves
- rolling element
- linear motion
- motion bearing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Images
Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C29/00—Bearings for parts moving only linearly
- F16C29/04—Ball or roller bearings
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/34—Rollers; Needles
- F16C33/36—Rollers; Needles with bearing-surfaces other than cylindrical, e.g. tapered; with grooves in the bearing surfaces
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F16—ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
- F16C—SHAFTS; FLEXIBLE SHAFTS; ELEMENTS OR CRANKSHAFT MECHANISMS; ROTARY BODIES OTHER THAN GEARING ELEMENTS; BEARINGS
- F16C33/00—Parts of bearings; Special methods for making bearings or parts thereof
- F16C33/30—Parts of ball or roller bearings
- F16C33/46—Cages for rollers or needles
- F16C33/48—Cages for rollers or needles for multiple rows of rollers or needles
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Bearings For Parts Moving Linearly (AREA)
Abstract
【課題】耐荷重性に優れ、そして軸の直進性にも優れる新規な構成の直動軸受を提供すること。
【解決手段】外周面に各々長さ方向に延びる三本以上の溝(11a〜11i)が互いに周方向に間隔をあけて形成されている非回転摺動軸(11)、上記の各々の溝に溝の長さ方向に互いに間隔をあけて配置されている、各々前記の溝に沿って転動可能な三個以上の柱状の転動体、前記の軸の周囲に配置されている、上記の各々の転動体を内周面側と外周面側とに部分的に突き出した状態で回転可能に収容保持する複数個の透孔を持つ円筒状の転動体保持器(13)、および転動体保持器の周囲に前記保持器の外周面側に突き出された各々の転動体と接触した状態で嵌め合わされている筒体(14)からなる直動軸受であって、前記の軸が持つ三本以上の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに前記軸の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されていることを特徴とする直動軸受。
【選択図】図2
【解決手段】外周面に各々長さ方向に延びる三本以上の溝(11a〜11i)が互いに周方向に間隔をあけて形成されている非回転摺動軸(11)、上記の各々の溝に溝の長さ方向に互いに間隔をあけて配置されている、各々前記の溝に沿って転動可能な三個以上の柱状の転動体、前記の軸の周囲に配置されている、上記の各々の転動体を内周面側と外周面側とに部分的に突き出した状態で回転可能に収容保持する複数個の透孔を持つ円筒状の転動体保持器(13)、および転動体保持器の周囲に前記保持器の外周面側に突き出された各々の転動体と接触した状態で嵌め合わされている筒体(14)からなる直動軸受であって、前記の軸が持つ三本以上の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに前記軸の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されていることを特徴とする直動軸受。
【選択図】図2
Description
本発明は、検査対象物が配置されるステージ、あるいは検査対象物の上方に配置される検査装置が設置された基台を昇降可能に支持するために特に有利に用いることができる直動軸受に関する。
従来より、検査対象物、例えば、回路基板の表面に形成された微細な電気配線のパターンは、この回路基板の上方に配置されたCCD(電荷結合素子:charge coupled device)カメラなどの検査装置により撮像された画像に基づく検査が行なわれている。
このような微細な電気配線のパターンの検査に際しては、CCDカメラの焦点を回路基板の表面に精密に一致させるため、回路基板は昇降可能なステージの上に配置される。このステージを昇降させるため、ステージの底面に固定される軸を昇降(長さ方向に前進もしくは後退)可能に支持する直動軸受が用いられる。回路基板の電気配線のパターンを精度良く、そして効率良く検査するためには、回路基板が配置されるステージを、その表面を傾斜させることなく昇降させる必要がある。このため、直動軸受には、ステージを支持する軸を、その長さ方向に高精度で直進させることが必要とされる。
また、検査対象物の検査は、その上方に配置された検査装置を昇降させて行なう場合もある。このような場合、検査装置は昇降可能な基台に設置される。このような基台を昇降させるため、この基台に固定される軸を昇降可能に支持する直動軸受が用いられる。このような基台もまた、検査装置を傾斜させることなく昇降させる必要がある。このため、直動軸受には、検査装置のような大きな負荷が加わった場合にも、前記基台を支持する軸を、その長さ方向に高精度で直進させることが必要とされる。
図7は、従来の直動軸受の構成を示す断面図であり、そして図8は、図7に示す転動体2aの近傍の部位を図の下側から見た拡大図である。但し、図8には、図7に示す筒体4は記入していない。
図7及び図8に示す直動軸受5は、外周面に各々長さ方向に延びる八本の溝1a〜1hが互いに周方向に間隔をあけて形成されている軸1、各々の溝に溝の長さ方向に互いに間隔をあけて配置されている、各々前記溝に沿って転動可能な三個以上の柱状の転動体(例えば、溝1aに配置された転動体2aと、図において転動体2aの後方側に配置された複数個の転動体)、軸1の周囲に配置されている、上記の各々の転動体を内周面側と外周面側とに部分的に突き出させた状態で回転可能に収容保持する複数個の透孔(例、透孔3a〜3h)を持つ円筒状の転動体保持器3、および転動体保持器3の周囲に保持器3の外周面側に突き出された各々の転動体と接触した状態で嵌め合わされている筒体4から構成されている。この直動軸受5は、各々の転動体が筒体4と軸1とに線接触するため耐荷重性に優れている。なお、この直動軸受5と同様の構成の直動軸受は、例えば、特許文献1に記載されている。
特開2000−120671号公報(第1図〜第3図)
前記のように、図7の従来の直動軸受5は、各々の柱状の転動体が筒体4と軸1とに線接触するため優れた耐荷重性を示す。しかしながら、このような直動軸受5の筒体4の内周面あるいは非回転摺動軸1の溝を精密な形状に機械加工することは難しい。特に、非回転摺動軸1の外周面に、例えば、研削によって、浅い溝を前記軸1の長さ方向に精密な形状にて機械加工することは極めて難しい。このため、筒体4の内周面及び溝の底面の各々には微細な凹凸が形成され、このような微細な凹凸が原因で筒体4の内周面と溝の底面との間隔が僅かに変動する。このような変動は、転動体の長さ方向の中心位置に対して非対称に発生する場合がある。
このため、例えば、図7に記入した矢印71が示す位置に微細な突起が存在して溝1aの深さが小さくなった場合に、柱状の転動体2aが前記位置にて筒体4と溝1aとに強く挟まれる。これと同時に、軸1には上方に力が付与されて、前記転動体2aと対向する柱状の転動体2eもまた、矢印72が示す位置にて筒体4と溝1eとに強く挟まれる。
このような状態で、非回転摺動軸1が、図8に記入した矢印81が示す方向(下方)に摺動すると、転動体保持器3の透孔3aの内部において、破線で記入した転動体2aが、図8にて左側の部分が筒体(図7:4)と溝1aとに強く挟まれているため、下方に転動しながら実線で記入したように傾斜して配置される。その結果、柱状の転動体2aは、矢印82が示す方向に転動するようになる。同様に、転動体2aと対向している転動体(図7:2e)もまた、矢印82が示す方向に転動するようになる。このように、互いに軸1の直径方向に対向する転動体2aと転動体(図7:2e)とが、共に矢印82が示す方向(矢印81で示した軸1の進行方向と傾斜した方向)に転動すると、非回転摺動軸1に矢印82が示す方向に力が付与されるため、軸1を直進させる精度(以下、軸の直進性と記載する場合がある)が低下する。
本発明の課題は、耐荷重性に優れ、そして軸の直進性にも優れる新規な構成の直動軸受を提供することにある。
本発明は、外周面に各々長さ方向に延びる三本以上の溝が互いに周方向に間隔をあけて形成されている非回転摺動軸、上記の各々の溝に溝の長さ方向に互いに間隔をあけて配置されている、各々前記の溝に沿って転動可能な三個以上の柱状の転動体、前記の軸の周囲に配置されている、上記の各々の転動体を内周面側と外周面側とに部分的に突き出した状態で回転可能に収容保持する複数個の透孔を持つ円筒状の転動体保持器、および転動体保持器の周囲に前記保持器の外周面側に突き出された各々の転動体と接触した状態で嵌め合わされている筒体からなる直動軸受であって、前記の軸が持つ三本以上の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに前記軸の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されていることを特徴とする直動軸受にある。
本発明の直動軸受の好ましい態様は、次の通りである。
(1)軸の持つ三本以上の溝が、前記軸の周方向に等間隔に配置されている。
(2)各々の転動体の外周面が、前記転動体の長さ方向の中央部における直径が最大となるように膨出している。
(1)軸の持つ三本以上の溝が、前記軸の周方向に等間隔に配置されている。
(2)各々の転動体の外周面が、前記転動体の長さ方向の中央部における直径が最大となるように膨出している。
本発明の直動軸受は、非回転摺動軸が柱状の転動体を介して筒体に支持されているため耐荷重性に優れ、そして非回転摺動軸の持つ三本以上の溝が所定の位置関係で配置されているため前記軸を高精度で直進させることができる。
本発明の直動軸受を、添付の図面を用いて説明する。図1は、本発明の直動軸受の構成例を示す正面図である。図2は、図1に記入した切断線II−II線に沿って切断した直動軸受10の断面図である。そして図3は、図2に示す転動体12aの近傍の部位の拡大図である。
図1〜図3に示す直動軸受10は、外周面に各々長さ方向に延びる9本の溝11a〜11iが互いに周方向に間隔をあけて形成されている非回転摺動軸11、上記の各々の溝に溝の長さ方向に互いに間隔をあけて配置されている、各々前記の溝に沿って転動可能な12個の柱状の転動体(例えば、溝11aに配置された転動体12a、12a、12a、〜)、軸11の周囲に配置されている、上記の各々の転動体を内周面側と外周面側とに部分的に突き出した状態で回転可能に収容保持する複数個の透孔(例えば、透孔13a〜13i)を持つ円筒状の転動体保持器13、および転動体保持器13の周囲に保持器13の外周面側に突き出された各々の転動体と接触した状態で嵌め合わされている筒体14から構成されている。そして、この直動軸受10は、前記の軸11が持つ9本の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに軸11の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されていることに大きな特徴がある。
直動軸受10の非回転摺動軸11は、例えば、その下端が基台に設置された回転駆動装置に送りねじを介して接続され、そして上端が検査対象物が配置されるステージの底面に固定される。その一方で、筒体14は基台に立設された支柱に支持固定される。そして、前記の回転駆動装置を作動させ、軸11を昇降(図1の上下方向に摺動)させることにより、軸11の各々の溝の底面と筒体14の内周面とに挟まれた各々の転動体が前記溝に沿って転動しながら軸11を支持するため、軸11の上端に固定されたステージを円滑に昇降させることができる。
直動軸受10は、各々の柱状の転動体、例えば、図3に示す転動体12aが、軸11の溝11aの底面と、筒体14の内周面との各々に線接触するため、転動体として一般的な球状の転動体を用いる場合と比較して、優れた耐荷重性を示す。
非回転摺動軸11は、例えば、アルミニウム、銅合金(例、真鍮)あるいは鋼(例、ステンレススチール)に代表される金属材料から形成される。軸11の外周面には、例えば、研削加工によって、各々長さ方向に延びる9本の溝11a〜11iが互いに周方向に間隔をあけて形成される。
非回転摺動軸を各々の溝に配置された転動体を介して筒体により安定に支持するため、非回転摺動軸の外周面には、少なくとも3本の溝が形成される。この溝の本数が多いほど、非回転摺動軸がより多くの数の転動体を介して筒体により支持されるために直動軸受の耐荷重性が向上するが、その反面、直動軸受の作製(特に、非回転摺動軸の溝の研削加工、そして転動体保持器の透孔の孔あけ加工)に手間がかかる。従って、非回転摺動軸の溝の本数は、この軸に付与される荷重の大きさにも依るが、通常、3〜30本の範囲内に設定される。
非回転摺動軸11の溝11a〜11iの各々には、溝の長さ方向に沿って互いに間隔をあけた状態にて、各々前記の溝に沿って転動可能な12個の柱状の転動体が配置されている。例えば、溝11aには、12個の転動体12a、12a、12a、〜が配置されている。これらの転動体もまた、例えば、アルミニウム、銅合金(例、真鍮)あるいは鋼(例、ステンレススチール)に代表される金属材料から形成される。
非回転摺動軸の各々の溝に配置される転動体の数は3個以上であれば特に制限はない。各々の溝に配置される転動体の数が多いほど直動軸受の耐荷重性が向上するが、その反面、直動軸受の作製(特に、転動体保持器の透孔の孔あけ加工)に手間がかかる。従って、各々の溝に配置される転動体の数は、通常、3〜30個の範囲内に設定される。
また、図1に示すように、直動軸受10では、例えば、非回転摺動軸11を上昇させると、転動体保持器13に保持された複数個の転動体のうち、上方側に配置されている転動体が筒体14の外部に配置される。従って、仮に各々の溝に配置される転動体の数が2個であると、非回転摺動軸の昇降により一方の転動体が筒体の外部に配置された際に、非回転摺動軸が各々の溝に配置された残りの1個の転動体を介して筒体に不安定に支持されるため、非回転摺動軸の直進性が低下する。このように、非回転摺動軸の昇降により1個の転動体が筒体の外部に配置された場合であっても、筒体の内部に少なくとも2個の転動体が配置されるように、各々の溝には少なくとも3個の転動体が配置される。筒体による非回転摺動軸の支持を確実にするため、各々の溝に収容される転動体の数は、4〜30個の範囲内にあることが好ましく、5〜30個の範囲内にあることが更に好ましい。
非回転摺動軸11の周囲には、上記の各々の転動体を内周面側と外周面側とに部分的に突き出した状態で回転可能に収容保持する複数個の透孔(例、透孔13a〜13i)を持つ円筒状の転動体保持器13が配置されている。
各々の転動体を、転動体保持器13の内周面側と外周面側とに部分的に突き出させるため、保持器13の内径は、非回転摺動軸11の直径よりも大きな値に設定され、そして保持器13の外径は、筒体14の内径よりも小さな値に設定される。
転動体保持器13は、例えば、アルミニウム、銅合金(例、真鍮)あるいは鋼(例、ステンレススチール)などの金属材料から形成される。転動体保持器13が備える透孔の孔あけ加工が容易であることから、アルミニウムや銅合金を用いることが好ましい。また、転動体保持器13は、例えば、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂などの樹脂材料から形成することもできる。
転動体保持器13の周囲には、保持器13の外周面側に突き出された各々の転動体と接触した状態で筒体14が嵌め合わされている。筒体14は、例えば、アルミニウム、銅合金(例、真鍮)あるいは鋼(例、ステンレススチール)に代表される金属材料から形成される。
そして、直動軸受10は、非回転摺動軸11が持つ9本の溝が、図2に示すように、そのうちの任意の二本の溝が互いに軸11の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されていることに大きな特徴がある。この「二本の溝が互いに軸の直径方向に対向する」とは、一方の溝の底面の幅方向の中央の位置と、他方の溝の底面の幅方向の中央の位置とを結ぶ直線が、非回転摺動軸の中心を通ることを意味する。以下に、図4及び図5を参照しながら、非回転摺動軸の溝の位置関係について詳しく説明する。
図4は、従来の直動軸受の非回転摺動軸が持つ溝の位置関係を示している。図4に示すように、非回転摺動軸1が持つ8本の溝1a〜1hは、そのうちの任意の二本の溝が互いに軸1の直径方向に対向する位置関係にて配置されている。
例えば、溝1a及び溝1eの二本の溝は、互いに軸1の直径方向に対向している。すなわち、溝1aの底面の幅方向の中央の位置と、溝1eの底面の幅方向の中央の位置とを結ぶ直線L1は、非回転摺動軸1の中心Oを通っている。
同様に、例えば、溝1b及び溝1fの二本の溝もまた、互いに軸1の直径方向に対向している。すなわち、溝1bの底面の幅方向の中央の位置と、溝1fの底面の幅方向の中央の位置とを結ぶ直線L2もまた、非回転摺動軸1の中心Oを通っている。
図5は、上記の本発明の直動軸受10の非回転摺動軸11が持つ溝の位置関係を示している。図5に示すように、非回転摺動軸11が持つ9本の溝11a〜11iは、そのうちの任意の二本の溝が互いに軸11の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されている。
例えば、溝11a及び溝11eの二本の溝は、互いに軸11の直径方向に対向していない。すなわち、溝11aの底面の幅方向の中央の位置と、溝11eの底面の幅方向の中央の位置とを結ぶ直線L11は、非回転摺動軸11の中心Oを通ることはない。
同様に、例えば、溝11a及び溝11fの二本の溝もまた、互いに軸11の直径方向に対向していない。すなわち、溝11aの底面の幅方向の中央の位置と、溝11fの底面の幅方向の中央の位置とを結ぶ直線L12もまた、非回転摺動軸11の中心Oを通ることはない。
同様に、溝11i及び溝11dの二本の溝、そして溝11i及び溝11eの二本の溝もまた、それぞれ互いに軸11の直径方向には対向していない。
このように、非回転摺動軸11が持つ9本の溝11a〜11iは、そのうちの任意の二本の溝が互いに軸11の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されている。
そして、本発明の直動軸受は、非回転摺動軸が柱状の転動体を介して筒体に支持されているため優れた耐荷重性を示し、そして非回転摺動軸の持つ三本以上の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに前記軸の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されているため前記軸が極めて良好な直進性を示す。
本願発明者等は、非回転摺動軸の溝の位置関係と、この軸の直進性との関係を明らかにするため、下記のように直動軸受を試作して、その非回転摺動軸の直進性の評価を行なった。
先ず、図1〜3に示す本発明の直動軸受10と同様の構成の直動軸受(以下、実施例の直動軸受と云う)を作製した。すなわち、実施例の直動軸受の非回転摺動軸が持つ9本の溝は、そのうちの任意の二本の溝が互いに前記軸の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されている。
なお、前記の直動軸受の筒体、柱状の転動体、そして非回転摺動軸は鋼から形成し、そして転動体保持器はアルミニウムから形成した。
そして、比較のために、外周面に合計で12本の溝が周方向に互いに等間隔に形成された非回転摺動軸を用いること以外は実施例の直動軸受と同一の構成の直動軸受(以下、比較例の直動軸受と云う)を作製した。比較例の直動軸受の非回転摺動軸が持つ12本の溝は、軸の直径方向に対向する二本の溝の組の6組から構成されている、すなわち前記の二本の溝の6組が各々前記軸の直径方向に対向する位置関係にて配置されている。
実施例の直動軸受及び比較例の直動軸受の各々の非回転摺動軸の直進性は、下記の手順によって評価した。
先ず、基台に設置された回転駆動装置の回転軸に、ボールベアリングを介して、作製した直動軸受の非回転摺動軸の一方の端部を接続した。そして、直動軸受の筒体を基台に立設したフレームに支持固定した。そして、回転駆動装置を作動させて、直動軸受の非回転摺動軸を30mmの距離にて5往復させた。このとき、軸の他方の端面にレーザ光を照射して、軸の端面に反射されたレーザ光の進行方向を計測することにより、筒体の中心軸方向に対する非回転摺動軸の軸方向の傾斜角度の最大値(非回転摺動軸に瞬間的に生じる撓みの最大値に相当する)を求めた。
その結果、実施例の直動軸受は、比較例の直動軸受と比較して、前記の非回転摺動軸受の傾斜角度が60%に低減され、極めて優れた直進性を示した。
このように、本発明の直動軸受が極めて優れた直進性を示す理由は、以下のように理解することができる。
図1〜図3に示す本発明の直動軸受10においても、例えば、図2に記入した矢印21が示す位置に微細な突起が存在して溝11aの深さが小さくなった場合に、柱状の転動体12aが前記位置にて筒体14と溝11aとに強く挟まれ、これと同時に軸11には上方に力が付与される。しかしながら、この直動軸受10の転動体12aと対向する位置には、別の転動体は配置されていない。
このため、図2の直動軸受10では、図7の直動軸受5の場合のように、軸の直径方向に対向する2個の転動体が、筒体と溝とに同時に強く挟まれ、転動体保持器の透孔の内部で傾斜移動することはない。
また、転動体12aと対向する位置に別の転動体が存在しないため、軸11が極僅かに上方に移動し、これにより筒体14と溝11aとが転動体12aを挟む力が低下する。このため、転動体12aの保持器13の透孔13aの内部での傾斜移動も抑制される。
また、前記の軸11に上方に付与される力は、通常は(溝11aと、溝11eあるいは溝11fとの各々の長さ方向の同一の位置に前記と同様の微細な突起が存在する場合を除いて)、主として、転動体12e、12fの各々の長さ方向の中央の位置に加わる。このため、転動体12e、12fの各々は、保持器13の透孔13e、13fの各々の内部で傾斜移動することはない。また、前記の軸11に上方に付与される力は、主として、転動体12e及び転動体12fの2個の転動体に分散して付与される。このため、仮に前記の軸11に上方に付与される力が、転動体12eあるいは転動体12fの長さ方向の中央の位置とは異なる位置に加わった場合であっても、各々の転動体は、図7の直動軸受5の転動体2eのように筒体と溝とに強く挟まれることはない。すなわち、直動軸受10では、筒体14と溝とに挟まれる転動体12aとは異なる転動体(代表例、転動体12e、12f)の保持器13の透孔の内部での傾斜移動も効果的に抑制される。
このように、本発明の直動軸受は、保持器の各々の透孔の内部で転動体が傾斜移動すること、特に2個の転動体が同時に傾斜移動することを効果的に抑制することができるため、その非回転摺動軸が極めて優れた直進性を示すと理解される。
本発明の直動軸受において、非回転摺動軸の持つ三本以上の溝は、この軸の周方向に等間隔に配置されていることが好ましい。従って、非回転摺動軸が持つ三本以上の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに前記軸の直径方向に対向することのない位置関係にて、更には軸の周方向に等間隔に配置されるには、軸の溝の本数は、3本、5本、7本、9本、12本、〜のように奇数本であることが好ましい。非回転摺動軸が持つ三本以上の溝が、この軸の周方向に等間隔に配置されていると、非回転摺動軸が転動体を介して筒体に安定に支持されるため、この軸の直進性が更に良好になる。
また、本発明の直動軸受において、各々の転動体の外周面は、転動体の長さ方向の中央部における直径が最大となるように膨出していることが好ましい。本発明の直動軸受の転動体としては、外周面が膨出していない柱状の転動体、例えば、円柱状の転動体を用いることもできる。しかしながら、円柱状の転動体を用いると、溝の底面を転動体に応じて極めて平滑な平面に形成しないと、前記のように転動体が転動体保持器の透孔の内部で傾斜移動し易くなる。
前記のように、本発明の直動軸受においては、非回転摺動軸が持つ三本以上の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに前記軸の直径方向に対向することのない位置関係にて配置される。
非回転摺動軸が持つ三本以上の溝は、そのうちの任意の二本の溝が各々の溝の転動体(中心軸が溝と直交するように配置された転動体)との接触面が互いに前記軸の直径方向に重なることのない位置関係にて配置されていることが好ましい。各々の溝の転動体との接触面が軸の直径方向にて重なり合う面積が小さいほど、二個の転動体が筒体と溝とに同時に強く挟まれる頻度が低下するからである。
そして、非回転摺動軸が持つ各々の溝は、溝の底面の幅方向の中心位置と前記軸の中心とを結ぶ直線が、別の溝の底面と交差することのない位置に配置されていることが更に好ましい。このような溝は、この溝と反対側の軸の外周面(溝が形成されていない表面部分)を基準として、例えば、研削などの機械加工によって、より精密な形状に設定することができる。このため、各々の転動体が筒体と溝とに強く挟まれること、すなわち転動体保持器の内部での転動体の傾斜移動が更に抑制され、軸の直進性が更に良好になる。
図6は、本発明の直動軸受の別の構成例を示す正面図である。図6の直動軸受60の構成は、転動体保持器63に保持されている複数個の転動体の配置(すなわち、保持器63の透孔63a〜63iの配置)が異なること以外は図1の直動軸受10と同様である。
図6に示すように、非回転摺動軸11の周方向に沿って並ぶ転動体の数を、溝の数よりも少なくなるように、転動体保持器63の透孔(例、透孔63a〜63i)の形成位置を調整することにより、例えば、図6に示す非回転摺動軸11を下降させた際に、筒体14の内部に同時に収容される転動体の数が少なくなる。このため、転動体が筒体の内部に収容される際に、転動体が筒体14の内周面端部近傍の部位に接触することによって発生する衝撃が小さくなり、軸の直進性が更に良好になる。
1 非回転摺動軸
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h 溝
2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h 柱状の転動体
3 転動体保持器
3a、3b、3c、3d、3e、3f、3g、3h 透孔
4 筒体
5 直動軸受
10 直動軸受
11 非回転摺動軸
11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11i 溝
12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i 柱状の転動体
13 転動体保持器
13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i 透孔
14 筒体
60 直動軸受
63 転動体保持器
63a、63b、63c、63h、63i 透孔
1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h 溝
2a、2b、2c、2d、2e、2f、2g、2h 柱状の転動体
3 転動体保持器
3a、3b、3c、3d、3e、3f、3g、3h 透孔
4 筒体
5 直動軸受
10 直動軸受
11 非回転摺動軸
11a、11b、11c、11d、11e、11f、11g、11h、11i 溝
12a、12b、12c、12d、12e、12f、12g、12h、12i 柱状の転動体
13 転動体保持器
13a、13b、13c、13d、13e、13f、13g、13h、13i 透孔
14 筒体
60 直動軸受
63 転動体保持器
63a、63b、63c、63h、63i 透孔
Claims (3)
- 外周面に各々長さ方向に延びる三本以上の溝が互いに周方向に間隔をあけて形成されている非回転摺動軸、上記の各々の溝に該溝の長さ方向に互いに間隔をあけて配置されている、各々該溝に沿って転動可能な三個以上の柱状の転動体、該軸の周囲に配置されている、上記の各々の転動体を内周面側と外周面側とに部分的に突き出した状態で回転可能に収容保持する複数個の透孔を持つ円筒状の転動体保持器、および転動体保持器の周囲に該保持器の外周面側に突き出された各々の転動体と接触した状態で嵌め合わされている筒体からなる直動軸受であって、
前記の軸が持つ三本以上の溝が、そのうちの任意の二本の溝が互いに該軸の直径方向に対向することのない位置関係にて配置されていることを特徴とする直動軸受。 - 軸の持つ三本以上の溝が、該軸の周方向に等間隔に配置されている請求項1に記載の直動軸受。
- 各々の転動体の外周面が、該転動体の長さ方向の中央部における直径が最大となるように膨出している請求項1に記載の直動軸受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192327A JP2010031907A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 直動軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008192327A JP2010031907A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 直動軸受 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010031907A true JP2010031907A (ja) | 2010-02-12 |
Family
ID=41736620
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008192327A Withdrawn JP2010031907A (ja) | 2008-07-25 | 2008-07-25 | 直動軸受 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010031907A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103180626A (zh) * | 2010-10-19 | 2013-06-26 | Ntn株式会社 | 滚动轴承 |
KR101420406B1 (ko) * | 2013-06-05 | 2014-07-16 | 홍의택 | 직선 슬라이딩 운동용 베어링 |
-
2008
- 2008-07-25 JP JP2008192327A patent/JP2010031907A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103180626A (zh) * | 2010-10-19 | 2013-06-26 | Ntn株式会社 | 滚动轴承 |
KR101420406B1 (ko) * | 2013-06-05 | 2014-07-16 | 홍의택 | 직선 슬라이딩 운동용 베어링 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010153644A (ja) | 昇降テーブル | |
US4231621A (en) | Sliding roller bearing with height adjustor | |
CN104100640A (zh) | 双列滚子轴承用的树脂制梳形保持架以及双列滚子轴承 | |
JP2010031907A (ja) | 直動軸受 | |
WO2007063829A1 (ja) | 玉軸受用保持器、玉軸受および工作機械 | |
JP5241115B2 (ja) | 針状ころ軸受 | |
JP2002181041A (ja) | 直動転がり軸受 | |
JP2007321940A (ja) | 軸受用保持器及び転がり軸受並びに軸受組立方法 | |
JP2010144877A (ja) | 直動案内装置 | |
JP2007107683A (ja) | 直動案内装置 | |
JP5222609B2 (ja) | 転動体循環路構造及び運動装置 | |
JP6075076B2 (ja) | 主軸装置 | |
JP2005155798A (ja) | リニアガイド装置 | |
WO2023095612A1 (ja) | 直曲案内レールおよび直曲案内装置 | |
JP2007051687A (ja) | 有限直動転がり案内装置およびその製造方法 | |
JP2008309227A (ja) | リニアガイド装置 | |
JP2004138193A (ja) | リニアガイド装置 | |
JP2005114075A (ja) | リニアガイド装置 | |
JP6859877B2 (ja) | 自動調心ころ軸受 | |
KR101532768B1 (ko) | 고하중용 구름 베어링 | |
JP2007092855A (ja) | 球面軸受 | |
JP2020085150A (ja) | ボールねじ装置および直動装置 | |
JP2012241782A (ja) | 直動案内装置 | |
JP2006322551A (ja) | ころ軸受用保持器、及びころ軸受 | |
JP2010121758A (ja) | 直動軸受 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20111004 |