JP2020085150A - ボールねじ装置および直動装置 - Google Patents

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Kensuke Arakawa
兼祐 荒川
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【課題】ボールねじ軸の周囲に特別な機構を設ける必要がなくかつ通常のボールねじ軸を用いた中間サポートを構成することが可能な、ボールねじ装置および直動装置を提供する。【解決手段】ボールねじ装置10は、第1のリードL1を有する第1の転動溝14を有するボールねじ軸11と、ボールねじ軸に沿って移動可能に配置されたナット12と、ナットを収容するとともに、第2のリードL2を有する第2の内周溝18を有するナットハウジング13と、を備えている。ナットの内側には、第1のリードを有するとともに複数のボール15を介して第1の転動溝と対向する第1の内周溝23が形成され、ナットの外側には、第2のリードを有するとともに複数のボールを介して第2の内周溝と対向する第2の転動溝22が形成されている。第1の内周溝と第2の転動溝とが繋がっており、第1の内周溝と第2の転動溝との間で複数のボールが循環する。【選択図】図5

Description

本実施の形態は、ボールねじ装置および直動装置に関する。
ボールねじ装置は、通常、ボールねじ軸と、ボールねじ軸を回転可能に支持する一対の軸受と、ボールねじ軸に複数のボールを介して螺合されたナットと、を備えている。このようなボールねじ装置において、ボールねじ軸が回転することにより、ナットがボールねじ軸の軸線方向に直線移動されるようになっている。
このようなボールねじ装置では、ボールねじ軸の回転速度が高くなってボールねじ軸の固有振動数に近づくと、共振によってボールねじ軸に異常な振れ回りの振動が発生し、ボールや軸受を破損させるおそれがある。このため、この共振点に対応する回転速度(危険速度)以下でボールねじ軸を回転させる必要があり、これにより、ナットの直線移動(送り)速度の上限が決定されている。
これに対して従来、ボールねじ軸に沿って移動する中間サポートを設けることにより、可動部と中間サポート、中間サポートと軸受間の距離を短くし、たわみを少なくして、危険速度帯域を向上させることが行われている(特許文献1、2参照)。
特開平8−98455号公報 特開2015−206424号公報
しかしながら、特許文献1に記載の中間サポートを有するアクチュエータは、ベルトやプーリを設けるため、構造が複雑になるおそれがある。また、特許文献2に記載の中間サポートを有するアクチュエータは、ボールねじ軸にリードの異なる二種類の転動溝を形成するため、通常のボールねじ軸を用いることができないという問題がある。
本開示は、ボールねじ軸の周囲に特別な機構を設ける必要がなくかつ通常のボールねじ軸を用いた中間サポートを構成することが可能な、ボールねじ装置および直動装置を提供する。
一実施の形態によるボールねじ装置は、第1のリードを有する第1の転動溝を有するボールねじ軸と、前記ボールねじ軸に沿って移動可能に配置されたナットと、前記ナットを収容するとともに、前記ボールねじ軸の長手方向に移動可能であり、かつ第2のリードを有する第2の内周溝を有するナットハウジングと、を備え、前記ナットの内側には、前記第1のリードを有するとともに複数のボールを介して前記第1の転動溝と対向する第1の内周溝が形成され、前記ナットの外側には、前記第2のリードを有するとともに複数のボールを介して前記第2の内周溝と対向する第2の転動溝が形成され、前記ナットの前記第1の内周溝と前記第2の転動溝とが繋がっており、前記第1の内周溝と前記第2の転動溝との間で前記複数のボールが循環する。
一実施の形態によるボールねじ装置において、前記第1のリードは、前記第2のリードよりも大きくても良い。
一実施の形態によるボールねじ装置において、前記第1の転動溝および前記第1の内周溝のねじの向きは、前記第2の内周溝および前記第2の転動溝のねじの向きと異なっても良い。
一実施の形態によるボールねじ装置において、前記ボールねじ軸に平行に配置され、前記ナットハウジングを案内する案内機構を更に備えても良い。
一実施の形態によるボールねじ装置において、前記ナットの長さ方向両端には、それぞれリターンプレートが取り付けられ、前記リターンプレート内には、循環用溝が設けられ、前記循環用溝により、前記ナットの前記第1の内周溝と前記第2の転動溝とが互いに繋がっていても良い。
一実施の形態によるボールねじ装置において、前記第2のリードは0であっても良い。
一実施の形態による直動装置は、前記ボールねじ装置と、前記ボールねじ軸に沿って移動可能に配置された可動部と、を備え、前記可動部の移動量は、前記ボールねじ装置の前記ナットの移動量よりも大きい。
本開示によれば、ボールねじ軸の周囲に特別な機構を設ける必要がなく、かつ通常のボールねじ軸を用いて中間サポートを構成することができる。
図1は、一実施の形態による直動装置を示す正面図である。 図2は、変形例による直動装置を示す正面図である。 図3は、一実施の形態によるボールねじ装置を示す斜視図である。 図4は、一実施の形態によるボールねじ装置を示す部分断面斜視図である。 図5は、一実施の形態によるボールねじ装置を示す部分断面斜視図である。 図6は、一実施の形態によるボールねじ装置のボールねじ軸およびナットを示す概略斜視図である。 図7は、一実施の形態による直動装置を示す概略平面図である。 図8は、一実施の形態による直動装置を示す概略平面図である。 図9は、一実施の形態によるボールねじ装置を示す概略断面図である。 図10は、変形例によるボールねじ装置を示す部分断面斜視図である。 図11は、変形例によるボールねじ装置のボールねじ軸およびナットを示す概略斜視図である。
以下、一実施の形態による直動装置およびボールねじ装置について、図面を参照しながら説明する。
(直動装置の構成)
まず、本実施の形態による直動装置の構成について説明する。図1および図2は、一実施の形態による直動装置を示す図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態による直動装置(アクチュエータ)50は、直線状に延びる細長いボールねじ軸11と、ボールねじ軸11に沿って移動可能に配置された一対の中間サポート20および可動部51と、を備えている。
このうちボールねじ軸11と中間サポート20とにより、後述するボールねじ装置10が構成される。一対の中間サポート20は、互いに同一の構成を有している。各中間サポート20は、後述するナット12およびナットハウジング13を含んでいる。
また可動部51は、ボールねじ軸11に図示しない複数のボールを介して螺合されており、例えば一般的なボールねじのナットから構成されている。
ボールねじ軸11の一端には、ボールねじ軸11を回転させるモータMが取り付けられている。ボールねじ軸11の他端には、ボールねじ軸11を回転可能に支持する軸受52が設けられている。また、ボールねじ軸11に対して平行に一対のリニアガイド(案内機構)19が固定されている。可動部51および一対の中間サポート20は、一対のリニアガイド19に案内されて直動するようになっている。
一対の中間サポート20は、それぞれ可動部51の移動方向の両側に配置されている。各中間サポート20と可動部51とは、互いに間隔を空けて配置されている。この場合、可動部51は、中間サポート20よりも移動量が大きい。すなわち、ボールねじ軸11の回転に伴って可動部51がリニアガイド19に沿って所定距離だけ移動するが、この間、中間サポート20は、可動部51よりも短い距離だけリニアガイド19に沿って移動する。
なお、直動装置50は、水平面S上に配置されても良く(図1)、垂直な壁面W上に配置されても良い(図2)。あるいは、図示しないが、直動装置50を天面から吊り下げても良い。また、中間サポート20の個数は、2個に限らず、3個以上設けても良い。
(ボールねじ装置の構成)
次に、図3乃至図5を参照して、本実施の形態によるボールねじ装置の構成について説明する。図3乃至図5は、一実施の形態によるボールねじ装置を示す図であり、図6は、ボールねじ軸およびナットを示す概略斜視図である。
図3乃至図5に示すように、ボールねじ装置10は、ボールねじ軸11と、ボールねじ軸に沿って移動可能に配置されたナット12と、ナット12を収容するとともに、ボールねじ軸11の長手方向に移動可能なナットハウジング13と、を備えている。
ボールねじ軸11は、全体として細長い棒状に構成され、X方向に沿って延びている。ボールねじ軸11の外周面には、螺旋状の第1の転動溝14が形成されている。第1の転動溝14は、後述するようにナット12の第1の内周溝23と対向しており、第1の転動溝14と第1の内周溝23との間には、複数のボール(転動体)15が転動可能に配置されている。ボール15としては、鋼球が用いられても良い。この場合、ボールねじ軸11の第1の転動溝14は、第1のリードL1を有する。なお、ボールねじ軸11は、ステンレス鋼等の金属材料から作製されても良い。第1の転動溝14は、切削及び研削加工、又は転造加工等によって形成されても良い。
ナットハウジング13は、ナット12を収容するためのナット収容空間16を有する。ナット12は、ナット収容空間16内で、ボールねじ軸11の周りに回転自在となっている。また、ナット12は、ナット収容空間16内で、ナットハウジング13に対してX方向に沿って相対的に直動可能となっている。さらに、ナットハウジング13には、X方向の両端にそれぞれ貫通孔17が形成され、ボールねじ軸11は、各貫通孔17の内部を通過している。
ナットハウジング13の内周面には、螺旋状の第2の内周溝18が形成されている。第2の内周溝18は、後述するようにナット12の第2の転動溝22と対向しており、第2の内周溝18と第2の転動溝22との間には、ボール15が転動可能に配置されている。この場合、第2の内周溝18は、第2のリードL2を有する。なお、ナットハウジング13は、ステンレス鋼等の金属材料から作製されても良い。また、第2の内周溝18は、切削及び研削加工、又は転造加工等によって形成されても良い。
また、ボールねじ軸11に対して平行(X方向)に一対のリニアガイド(案内機構)19が配置されている。一対のリニアガイド19は、互いに所定の間隔を空けて、床面、天面または垂直面等に固定されている(図1および図2参照)。また、ナットハウジング13には、一対のリニアガイドブロック21が固定されている。各リニアガイドブロック21が、それぞれ対応するリニアガイド19に対して摺動することにより、ナットハウジング13がX方向に案内される。なお、少なくともナット12、リニアガイドブロック21およびナットハウジング13により、上述した中間サポート20が構成されている。
ナット12は、全体として略円筒状に構成されている。ナット12は、ボールねじ軸11に対して軸方向(X方向)に沿って移動自在、かつボールねじ軸11に対して回転可能に支持されている。ナット12の長さ(X方向の長さ)は、ナット収容空間16よりも短く、ナット12は、ナット収容空間16内でナットハウジング13に対してX方向に相対的に移動可能となっている。
図4に示すように、略円筒状のナット12の外側には、螺旋状の第2の転動溝22が形成されている。第2の転動溝22は、複数のボール15を介してナットハウジング13の第2の内周溝18と対向している。すなわち、第2の転動溝22と第2の内周溝18との間に複数のボール15が連続的に配置されている。複数のボール15は、第2の転動溝22と第2の内周溝18との間で転動する。この場合、第2の転動溝22は、第2の内周溝18と同一の第2のリードL2を有する。
図5に示すように、ナット12の内側には、螺旋状の第1の内周溝23が形成されている。第1の内周溝23は、複数のボール15を介してボールねじ軸11の第1の転動溝14と対向している。また、第1の内周溝23と第1の転動溝14との間に複数のボール15が配置されている。複数のボール15は、第1の内周溝23と第1の転動溝14との間で転動する。この場合、第1の内周溝23は、第1の転動溝14と同一の第1のリードL1を有する。
本実施の形態において、第1の転動溝14(第1の内周溝23)のねじの向きは、第2の内周溝18(第2の転動溝22)のねじの向きと異なっている。これにより、ボールねじ軸11を回転させた際、ボールねじ軸11に対するナット12の移動方向と、ナット12に対するナットハウジング13の相対的な移動方向とを逆方向にすることができ、ナットハウジング13の長さ(X方向の長さ)を短くすることができる。なお、これに限らず、第1の転動溝14(第1の内周溝23)のねじの向きと、第2の内周溝18(第2の転動溝22)のねじの向きとを互いに同一としても良い。なお、ナット12は、ステンレス鋼等の金属材料から作製されても良い。また、第1の内周溝23および第2の転動溝22は、切削及び研削加工、又は転造加工等によって形成されても良い。
上述した第1のリードL1と第2のリードL2は、ボールねじ軸11に沿って移動するナットハウジング13の移動量に応じて適宜設定することができる。なお、第1のリードL1は、第2のリードL2よりも大きくすることが好ましい。これにより、ナット収容空間16内におけるナット12の相対移動距離を抑え、ナットハウジング13の長さ(X方向の長さ)を短くすることができる。
図6は、ボールねじ装置10のうち、ボールねじ軸11およびナット12を拡大して示す斜視図である。図6に示すように、ナット12の長さ方向(X方向)両端には、それぞれリターンプレート24が取り付けられている。リターンプレート24内には、複数のボール15が通過する循環用溝25が設けられている。このリターンプレート24の循環用溝25により、ナット12の第1の内周溝23と第2の転動溝22とが互いに繋がっている。このため、複数のボール15は、リターンプレート24を介してナット12の第1の内周溝23と第2の転動溝22との間で循環するようになっている。すなわち、ボールねじ軸11を回転させた際、ボール15は、ナット12の第1の内周溝23、一方のリターンプレート24の循環用溝25、ナット12の第2の転動溝22、他方のリターンプレート24の循環用溝25を順次介して移動し、ナット12の第1の内周溝23に戻される。
(本実施の形態の作用)
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。はじめに、図7および図8を参照して、本実施の形態による直動装置50の作用について説明する。
まず、図7に示すように、可動部51がボールねじ軸11の長手方向中央に位置する場合を想定する。このとき、可動部51と一対の中間サポート20との間は、それぞれ長さLaだけ離れている。また、各中間サポート20とボールねじ軸11の各端部とは、それぞれ長さLbだけ離れている。
次に、モータMが駆動することに伴って、ボールねじ軸11が所定の方向に回転する。ボールねじ軸11が回転することに伴い、ボールねじのナットから構成された可動部51は、ボールねじ軸11に沿って、モータM側に移動する。また、ボールねじ軸11が回転することに伴い、一対の中間サポート20もモータM側に移動する。
この場合、中間サポート20の移動量は、可動部51の移動量よりも小さくなっている。具体的には、中間サポート20の移動量は、可動部51の移動量のLb/(La+Lb)倍となるように予め調整されている。
したがって、図8に示すように、一方(モータMに近い側)の中間サポート20が距離LbだけモータM側に移動し、ボールねじ軸11の一方(モータMに近い側)の端部まで到達したとき、可動部51は、距離La+LbだけモータM側に移動する。このとき、一方の中間サポート20と可動部51との間隔は0になる。また、他方(モータMから遠い側)の中間サポート20も距離LbだけモータM側に移動する。このとき、他方の中間サポート20と可動部51との距離は2Laに広がる。これに対して、一対の中間サポート20同士の間隔は変化しない。
なお、ボールねじ軸11を逆向きに回転した場合は、上述した作用と左右反対の作用が生じる。すなわち他方(モータMから遠い側)の中間サポート20が距離LbだけモータMの反対側に移動し、他方の中間サポート20と可動部51との間隔は0になる。また、一方(モータMに近い側)の中間サポート20は、距離LbだけモータMの反対側に移動し、他方の中間サポート20と可動部51との距離は2Laに広がる。この場合も、一対の中間サポート20同士の間隔は変化しない。
このように、可動部51は、一対の中間サポート20と衝突しないように、各中間サポート20に接近しつつボールねじ軸11に沿って移動する。この間、一対の中間サポート20同士の間隔は一定に保持される。
ところで一般に、直動装置50のボールねじ軸11が長くなると、ボールねじ軸11のたわみが大きくなる。このため、ナット(可動部51)の移動速度に危険速度と呼ばれる速度制限が設けられている。この危険速度Nは下記の式によって求められる。
ここで、Lは中間サポート間距離、fは安全係数、Eはヤング率、lはボールねじ軸谷径断面の最小二次モーメント、γはボールねじ軸の密度、Aはボールねじ軸谷径断面積、λはボールねじの支持方法で定まる係数、をそれぞれ表す。このように、危険速度Nは中間サポート間距離Lの2乗に反比例する。したがって、中間サポート同士の間の距離を抑えることにより、直動装置の危険速度を向上させることができる。
本実施の形態においては、可動部51の移動方向の両側にそれぞれ中間サポート20を配置している。この一対の中間サポート20間の距離は、可動部51の可動範囲よりも短く、この中間サポート20間の距離を一定に保持したまま、ボールねじ軸11に沿って可動部51を移動させることができる。これにより、可動部51の危険速度を向上させ、可動部51をより速く移動させることが可能となる。
次に、図4、図5および図9を参照して、本実施の形態によるボールねじ装置10の作用について説明する。
まず、モータM(図1および図2参照)が駆動することに伴って、ボールねじ軸11が回転する。このとき、ボールねじ軸11の回転方向が、図4、図5および図9のR1方向となる場合を想定する。
この場合、ボールねじ軸11がR1方向に回転することに伴い、ナット12の第1の内周溝23を摺動するボール15は、図5および図9の矢印R2の方向に移動する。この際、ボールねじ軸11のR1方向の回転がナット12に伝わり、慣性力が働く。同時に、ナット12には、図5および図9に示すボール15の移動方向(R2方向)に対して逆向きの回転力(摩擦力)も働く。この結果、ナット12もボールねじ軸11と同一のR3方向に回転するが、ボールねじ軸11が1回転しても、ナット12の回転量は、1回転よりも小さくなる。この場合、ナット12は、ボールねじ軸11に対してD1方向(図4)に直線移動する。
上述したように、ナット12の第1の内周溝23に位置するボール15は、R2方向に移動する。このボール15がナット12の長手方向一端部まで移動すると、一方のリターンプレート24を伝ってナット12の第2の転動溝22に移動し、その後、ボール15は第2の転動溝22上を移動する。このボール15がナット12の長手方向他端部まで移動すると、ボール15は、他方のリターンプレート24を伝って再びナット12の第1の内周溝23に向けて移動する。このように、複数のボール15は、ナット12の第1の内周溝23と第2の転動溝22との間で循環する。
一方、ナット12がR3方向に回転することに伴って、ナット12の第2の転動溝22を摺動するボール15は、図4および図9の矢印R4の方向に移動する。上述したように、ナットハウジング13は、回転しないようにリニアガイド19に取り付けられている。このため、ナット12がR3方向に回転したとき、ナットハウジング13は回転せず、ナットハウジング13は、ナット12に対して相対的にD2方向(図4)に移動する。一方、ナット12は、ボールねじ軸11に対してD1方向に直線移動し、この移動量はナットハウジング13のナット12に対する移動量よりも大きい。したがって、ナットハウジング13は、ボールねじ軸11に対してD3方向(図4)に直線移動する。この結果、全体としてのナットハウジング13の移動量は、ボールねじ軸11上を移動する可動部51の移動量よりも抑えることができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、ボールねじ軸11が回転したとき、可動部51の移動量は、ボールねじ装置10のナット12の移動量よりも大きい。したがって、ナット12の速度を可動部51の速度よりも小さくすることができる。この場合、ナット12およびナットハウジング13を中間サポート20として用いることにより、直動装置50の危険速度を向上させることができる。また、中間サポート20をボールねじ軸11上に配置するにあたり、ボールねじ軸11の周囲に特別な機構を設ける必要がなく、全体としての構造が複雑になるおそれが少ない。また、直動装置50を天面や垂直面に配置することもできる。さらに、ボールねじ軸11には特別な溝加工を必要としないので、ボールねじ軸11として通常のボールねじ軸を用いることができる。
また本実施の形態によれば、ナット12の第1の内周溝23と第2の転動溝22とが繋がっており、第1の内周溝23と第2の転動溝22との間で複数のボール15が循環するので、ボールねじ軸11とナットハウジング13とを同期して動かすことができる。また、第1の内周溝23の第1のリードL1と第2の転動溝22の第2のリードL2とを適宜設定することにより、ボールねじ軸11とナットハウジング13との減速比を調整しやすい。さらに、複数のボール15が循環するので、ボール15のグリスアップを行いやすくなっている。
また本実施の形態によれば、第1の内周溝23および第1の転動溝14の第1のリードL1は、第2の転動溝22および第2の内周溝18の第2のリードL2よりも大きい。これにより、ナット収容空間16内でのナット12の相対移動距離を抑え、ナットハウジング13の長さ(X方向の長さ)を短くすることができる。
また本実施の形態によれば、第1の転動溝14および第1の内周溝23のねじの向きは、第2の内周溝18および第2の転動溝22のねじの向きと異なる。これにより、ボールねじ軸11を回転させた際、ボールねじ軸11に対するナット12の移動方向と、ナット12に対するナットハウジング13の相対的な移動方向とを逆方向にすることができ、ナットハウジング13の長さ(X方向の長さ)を短くすることができる。
また本実施の形態によれば、ナットハウジング13を案内するリニアガイド19がボールねじ軸11に平行に配置されているので、ボールねじ軸11の回転に伴って、ナットハウジング13をリニアガイド19に沿って直線移動させることができる。
(変形例)
次に、図10および図11を参照して上記実施の形態の変形例について説明する。図10および図11は本実施の形態の変形例を示す図である。図10および図11に示す変形例は、第2のリードL2が0である点が異なるものであり、他の構成は上述した実施の形態と略同一である。図10および図11において、図1乃至図9に示す形態と同一部分には同一の符号を付して詳細な説明は省略する。
図10および図11に示すように、本変形例によるボールねじ装置10において、ナットハウジング13の第2の内周溝18の第2のリードL2は、0となっている。同様に、ナット12の第2の転動溝22の第2のリードL2は、0となっている。
図11に示すように、第2の転動溝22は、ナット12の外周方向に沿って延びる複数の周方向溝31と、隣接する周方向溝31同士を連結するリターンチューブ32とを有している。各周方向溝31は、リードが0であり、ナット12の長手方向に対して垂直な平面上に位置している。また、リターンチューブ32内には複数のボール15が摺動可能に配置されている。このリターンチューブ32は、周方向溝31から隣接する他の周方向溝31へボール15を送り込む役割を果たす。ボール15は、一方のリターンプレート24から、リターンチューブ32と周方向溝31とを交互に通過し、他方のリターンプレート24へ送られる。なお、リターンチューブ32の外面は覆われており、リターンチューブ32内のボール15は、ナットハウジング13に直接接触することはない。
この場合、ナット12がR1方向(図10)に回転することに伴って、ナット12の第2の転動溝22を摺動するボール15は、R4方向(図10)に移動する。一方、ナット12の第2の転動溝22の第2のリードL2は0となっているので、ナット12は、ナットハウジング13に対して相対的にX方向に直線移動することがない。これにより、ナットハウジング13の長さ(X方向の長さ)を短くすることができる。
上記実施の形態及び変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組み合わせることも可能である。あるいは、上記実施の形態及び変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 ボールねじ装置
11 ボールねじ軸
12 ナット
13 ナットハウジング
14 第1の転動溝
15 ボール
16 ナット収容空間
17 貫通孔
18 第2の内周溝
19 リニアガイド
20 中間サポート
21 リニアガイドブロック
22 第2の転動溝
23 第1の内周溝
24 リターンプレート
25 循環用溝
31 周方向溝
32 リターンチューブ
50 直動装置
51 可動部
52 軸受

Claims (7)

  1. 第1のリードを有する第1の転動溝を有するボールねじ軸と、
    前記ボールねじ軸に沿って移動可能に配置されたナットと、
    前記ナットを収容するとともに、前記ボールねじ軸の長手方向に移動可能であり、かつ第2のリードを有する第2の内周溝を有するナットハウジングと、を備え、
    前記ナットの内側には、前記第1のリードを有するとともに複数のボールを介して前記第1の転動溝と対向する第1の内周溝が形成され、
    前記ナットの外側には、前記第2のリードを有するとともに複数のボールを介して前記第2の内周溝と対向する第2の転動溝が形成され、
    前記ナットの前記第1の内周溝と前記第2の転動溝とが繋がっており、前記第1の内周溝と前記第2の転動溝との間で前記複数のボールが循環する、ボールねじ装置。
  2. 前記第1のリードは、前記第2のリードよりも大きい、請求項1記載のボールねじ装置。
  3. 前記第1の転動溝および前記第1の内周溝のねじの向きは、前記第2の内周溝および前記第2の転動溝のねじの向きと異なる、請求項1又は2記載のボールねじ装置。
  4. 前記ボールねじ軸に平行に配置され、前記ナットハウジングを案内する案内機構を更に備えた、請求項1乃至3のいずれか一項記載のボールねじ装置。
  5. 前記ナットの長さ方向両端には、それぞれリターンプレートが取り付けられ、前記リターンプレート内には、循環用溝が設けられ、前記循環用溝により、前記ナットの前記第1の内周溝と前記第2の転動溝とが互いに繋がっている、請求項1乃至4のいずれか一項記載のボールねじ装置。
  6. 前記第2のリードは0である、請求項1記載のボールねじ装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項記載のボールねじ装置と、
    前記ボールねじ軸に沿って移動可能に配置された可動部と、を備え、
    前記可動部の移動量は、前記ボールねじ装置の前記ナットの移動量よりも大きい、直動装置。
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