JP2005249120A - リニアアクチュエータ - Google Patents

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JP2005249120A JP2004062535A JP2004062535A JP2005249120A JP 2005249120 A JP2005249120 A JP 2005249120A JP 2004062535 A JP2004062535 A JP 2004062535A JP 2004062535 A JP2004062535 A JP 2004062535A JP 2005249120 A JP2005249120 A JP 2005249120A
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竜二 古澤
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Abstract

【課題】 装置の大型化、複雑化を抑制し、製造プロセスの大幅な増加、製造コストの増加を抑制して、ストロークに基づく危険回転数の速度制限を回避し、ねじ軸の回転速度の限界を大幅に高め、送り性能を向上させることができるリニアアクチュエータを提供する。
【解決手段】 断面略U字形のアウタレール7と、両側面にガイド部、中央にボールねじ部を一体構造にしたねじ軸9の軸方向に往復運動自在のインナブロック8と、アウタレール7の両端に回転可能に支持したねじ軸9とを設け、さらにねじ軸9の軸方向に沿ったインナブロック8の両側に、連結部材101により連結した一対の支持部材100を設ける。
【選択図】 図1

Description

この発明は、リニアアクチュエータに関し、特に、ねじ軸を高速回転させることにより、インナブロックを移動させるガイドアクチュエータに適用して好適なものである。
工作機械においては、工具や工作物などを移動させる送り機構として精密ボールねじ機構が採用されており、高精密化、高速化が進んでいる。そして、工作機械の生産性向上には、送り機構の性能が大きく関っている。
一般に精密ボールねじ機構では、送り速度を上げるには、ねじのリードを大きくするか、あるいは回転速度を大きくすることの2者択一の方法がある。精密な位置制御のためにサーボモータの内蔵エンコーダの機械分解能に0.01μm/パルスが必要な工作機械において、最大ねじリードが10mm以下に制限されるため、実際上有効な唯一の手段は、ねじの高速回転化である。
しかし、実際問題として、バイトの送り速度の高速化には、精密ボールねじ機構が内在的にもっている種々の制約を受け、一定の限界がある。その制約のなかでもとりわけ重要なのがボールねじの危険速度である。ボールねじは、高速回転すると遠心力によって撓みが生じ、いわゆる縄跳び現象が生じるため、許容範囲を越える危険速度では正常な動作を確保することができない。理論的には、ボールねじの危険速度からの許容回転速度は、次の式で表わされる。
Nmax=λ2×(d1/L2)×107(min-1)・・・(1)
(Nmax:危険速度からみたボールねじの最大許容回転数(危険回転数))
λ:支点支持係数
1:ボールねじの谷径(mm)
L:支点間距離(mm)
(1)式から、ボールねじの許容回転数Nmaxを上げるには、ボールねじ径を増加させ
る方法か、支点間距離を短くする方法の少なくとも一方の方法を採用するのが望ましいことがわかる。この点、支点間距離を短くする方法は、危険回転数に2次関数的に作用するため理論上極めて有効な方法である。
しかしながら、この支点間距離は、機械の最大移動量によって決定されるものである。そのため、長ストロークの移動を目的とする送り機構の場合では、長い支点間距離を設定する必要があり、これによって、長ストロークの移動量を実現する必要があった。すなわち、送り速度の向上と、支点間距離の短縮とは、トレードオフの関係にあった。
そこで、上述の問題を解決することを目的として、特許文献1に記載された技術が提案されている。この特許文献1には、駆動モータと、この駆動モータに連結される第1の送りボールねじと、第1送りボールねじを滑動しながら支持する複数の支持点を有する移動サポート体と、支持点の間に配置され第1送りボールねじに螺合する第1の送りナットと、移動サポート体上を移動可能に配置され第1送りナットが取り付けられる移動体と、第1送りボールねじと同一のリードを有し、かつ平行に配置される第2の送りボールねじと、移動サポート体に固定され、第2の送りボールねじに螺合する第2の送りナットと、移動サポート体の支持点の間を第1送りナットが移動サポート体の移動と同期して相対移動するように第1送りボールネジの回転を第2送りボールねじに伝動する伝動手段とを備えるリニアアクチュエータが記載されている。
特開2001−336596号公報
しかしながら、上述した引用文献1に記載されたリニアアクチュエータに関しては、次のような問題があった。すなわち、引用文献1に記載されたリニアアクチュエータにおいては、駆動モータに連結される第1の送りボールねじおよび、この第1送りボールねじと同一のリードを有し、かつ平行に配置される第2の送りボールねじという、2本のボールねじを必須の構成要件としている。
そのため、引用文献1に記載されているリニアアクチュエータにおいては、ねじ機構が非常に複雑になってしまい、これに伴って、装置構成が大型化してしまう。このように、装置構成が大型化してしまうと、リニアアクチュエータの製造コストの増加や、重量化を招いてしまう。
そのため、長ストロークの移動を行う送り機構において、長い移動を高速で行うために、この長ストロークに基づく危険回転数の速度制限を超えた速度で回転させて送り速度を高めることができるとともに、装置の大型化を抑制して、製造コストの増加やリニアアクチュエータの製造プロセスの大幅な増加を抑制する技術の開発が望まれていた。
したがって、この発明の目的は、装置の大型化、複雑化を抑制して、製造コストの増加やリニアアクチュエータの製造プロセスの大幅な増加を抑制しつつ、長ストロークの移動を実現するために、ねじ軸の支点間距離を長くする場合であっても、このストロークに基づく危険回転数の速度制限を回避して、ねじ軸の回転速度を大幅に高めることができ、送り性能をより一層向上させることができるリニアアクチュエータを提供することにある。
上記目的を達成するために、この発明は、
軌道部材と、
軌道部材に沿って移動自在に構成された移動部材と、
両端が支持されたねじ軸とを有し、
移動部材の可動側に対して進行方向に沿って往復動自在に構成されているとともに、ねじ軸に対して移動自在に貫通してねじ軸を支持する支持部材が設けられ、
支持部材が、移動部材の移動方向に沿って前後両側に連結手段により連結されて一対で設けられている
ことを特徴とするリニアアクチュエータである。
この発明において、典型的には、一対の支持部材におけるねじ軸に沿った支持部材間の間隔がねじ軸の支点間距離の2分の1である。
このように構成することにより、少なくとも移動部材がリニアアクチュエータの一端部(ストロークの一端)にある場合に、支持部材をねじ軸の支持点のほぼ真ん中に位置させることができるようになるため、移動部材を他端に移動させる場合において、ねじ軸を高速回転させることが可能となる。
この発明において、典型的には、支持部材が、軌道部材から反力が作用されるように、軌道部材に支持されて設けられている。
このように構成することにより、ねじ軸を支持部材により支持する際に、軌道部材に対しても堅固に支持することができるようになるので、ねじ軸を高速回転させた場合におい
ても、ねじ軸が撓むように歪む、いわゆる縄跳び現象を抑制することが可能となる。
この発明において、典型的には、軌道部材が互いに対向する内壁面を有する断面略U字形であるとともに、移動部材および支持部材が、内壁面間に挟まれて設けられ、内壁面に転動体転走部が形成されているとともに、移動部材および支持部材に、転動体転走部に対応する負荷転動体転走部が設けられ、移動部材および支持部材に、転動体転走部と負荷転動体転走部との間を転動する転動体を循環可能な、転動体戻し通路および方向転換路とが設けられ、転動体戻し通路が負荷転動体転走部から所定間隔を隔てて平行に構成されているとともに、方向転換路が負荷転動体転走部と転動体戻し通路との間を接続するように構成されている。さらに、好適には、ねじ軸が、移動部材および支持部材の貫通孔を貫通して設けられ、ねじ軸の外周面に、螺旋状のねじ軸用転動体転走部が設けられ、移動部材の貫通孔にねじ軸用転動体転走部に対応するねじ軸用負荷転動体転走部が設けられ、移動部材に、ねじ軸用転動体転走部とねじ軸用負荷転動体転走部との間を転がるねじ軸用転動体を循環させるためのねじ軸用転動体戻し通路が設けられている。
このように構成することにより、従来の軌道部材としてアウタレールを採用し、移動部材としてインナブロックを採用したリニアアクチュエータにおいて、移動部材と支持部材とを同様の構成とすることができるので、簡易に支持部材を設けることができるとともに、アウタレールにより規定されるリニアアクチュエータの大きさを変更することなく、支持部材を設けることが可能となる。したがって、リニアアクチュエータの大型化を効果的に回避しながらも、製造プロセスを大幅に変更することなく、危険回転数の上限を上げることが可能となる。
この発明の技術的思想は、必ずしも上述の組み合わせに限定されるものではなく、上述した複数の発明を、適宜、任意に組み合わせることにより実現される技術的思想をも包含するものである。
この発明によるリニアアクチュエータによれば、移動部材の移動方向に沿った前後に一対の支持部材が設けられていることにより、移動部材とリニアアクチュエータの一端側との間に、必ず支持部材が存在することになるため、装置の大型化や複雑化を回避することができ、製造コストの増加やリニアアクチュエータの製造プロセスの大幅な増加を抑制しつつ、送り機構における長ストロークの移動を実現するために、支点間距離をより長くする場合であっても、このストロークに基づく危険回転数の上限を上げて、ストロークに基づく速度制限を回避し、ねじの回転速度の限界を大幅に高めることができ、送り性能をより向上させることが可能となる。
以下、この発明の一実施形態によるリニアアクチュエータについて図面を参照しつつ説明する。図1に、この発明の一実施形態によるリニアアクチュエータの全体構造を示し、図2に、リニアアクチュエータの要部を示す。また、図3に、リニアアクチュエータの側面図および上面図を示し、図4にインナブロックの断面図を示す。
(リニアアクチュエータ)
図1に示すように、この一実施形態によるリニアアクチュエータは、断面略U字形の軌道部材としてのアウタレール7と、アウタレール7内に設けられ、両側面にガイド部、中央にボールねじ部を一体構造にして、往復運動自在に組まれた移動部材としてのインナブロック8と、アウタレール7の長手方向の両端に回転自在に支持されたねじ軸9とが備えられている。
(ガイド部)
まず、リニアアクチュエータのガイド部について説明する。
図2に示すように、アウタレール7には、互いに対向するように平行に延びる一対の内壁面7aが設けられている。内壁面7aには、凹溝10が全長にわたって刻設されている。それぞれの凹溝10の上下角部には、転動体転走部としての2条の転動体転走溝としてのボール転走溝11が形成されている。すなわち、ボール転走溝11は、アウタレール7の一対の内壁面7aの上下に2条ずつ合計4条設けられる。このボール転走溝11は、断面がボールの半径よりも若干大きい曲率を有する単一の円弧、いわゆるサーキュラーアーク溝からなる。
また、アウタレール7の内壁面7aに挟まれたインナブロック8は、ブロック本体8aと、ブロック本体8aの進行方向の前後両端面に取付けられたエンドプレート8bとから構成されている。このインナブロック8は、アウタレール7に嵌入され、転動体としてのボール28を介して内壁面7aに挟み込まれるように支持されている。
また、図3Aおよび図3Bに示すように、アウタレール7の長手方向の両端には、ねじ軸9を回転自在に支持するハウジング13,14が設けられる。ハウジング13,14とアウタレール7とはボルトなどの結合手段によって結合される。
また、図4に示すように、ブロック本体8aの両側面には、アウタレール7のボール転走溝11に対向する上下2条の負荷転動体転走溝としての負荷ボール転走溝19が形成されている。すなわち、負荷ボール転走溝19は、ブロック本体8aの両側面の上下に2条ずつ合計4条設けられる。この負荷ボール転走溝19も、断面がボールの半径よりも若干大きい曲率を有する単一の円弧、いわゆるサーキュラーアーク溝からなる。アウタレール7のボール転走溝11とインナブロック8の負荷ボール転走溝19との間に、ボールを循環させるボール循環路(転動体循環路)の一部となる負荷ボール転走路が形成されている。
また、ブロック本体8aの左右には、上下2条の負荷ボール転走溝19から所定間隔を隔てて平行に延びる2条の貫通孔21が形成されている。
インナブロック8には、負荷ボール転走路とボール戻し通路とを接続して、ボールを循環させるU字パイプ状の方向転換路が設けられる。これら負荷ボール転走路、方向転換路、およびボール戻し通路によってサーキット状のボール循環路が構成される。このボール循環路はインナブロック8の左右に2条ずつ合計4条形成されている。
また、方向転換路の外周側は、方向転換路外周側構成部材としてのエンドプレート8bにより形成され、方向転換路の内周側は、ブロック本体8aに設けられた樹脂成形体により形成されている。また、それぞれのボール循環路には、複数のボール28が配列収容される。
(支持部材)
次に、インナブロック8の軸方向に沿った前後に設けられる支持部材について説明する。
すなわち、図1および図3に示すように、アウタレール7内には、両側面にガイド部が設けられた支持部材100が、インナブロック8の軸方向に沿った前後側に一対で配置されている。この支持部材100は、インナブロック8がねじ軸9の方向に狭小化された構成を有するとともに、ねじ軸9の回転による影響を受けないようにするために、ねじ軸9
に螺合されないように構成されている。そのため、支持部材100は、アウタレール7に堅固に支持されつつ、ねじ軸9に沿って往復動自在に構成されている。この一対の支持部材100は、2本の連結部材101により相互に連結されているとともに、アウタレール7の内壁面7aから反力が作用されるようにして、アウタレール7により支持されている。また、支持部材100には、インナブロック8と同様の、ねじ軸9が貫通する貫通孔が設けられているが、インナブロック8と異なり、ねじ軸9のねじ軸用ボール転走溝9aによる干渉を受けないために、ボール33などは設けられていない。
また、図5に示すように、支持部材100に設けられた貫通孔は、この支持部材の本体に対して組み付けられた円筒状の樹脂成形体105の内部空間として形成されている。ねじ軸9は、この樹脂成形体105の内周面になめらかに摺接している。
この樹脂成形体105としては、その材質が所要の機械的強度を有するものであれば良く、通常の合成樹脂を採用可能であり、好適には、引張り強さが30〜50kg/cm3
、伸び率が300〜500%、反発弾性が30〜60%程度の物性を有する、例えば連続気泡の発砲ポリウレタンに、潤滑剤を30〜50重量%ほど吸収保持させたものが用いられる。また、発泡ポリウレタン以外にも、焼結樹脂などの連続発泡気泡体や、羊毛フェルトなどの繊維交絡体を所定の形状に形成した後に、この繊維交絡体に潤滑剤を吸収保持させたものでもよい。さらに、樹脂成形体105を合成樹脂で形成する場合には、合成樹脂素材にあらかじめ潤滑剤を混合保持させてから所定の形状に成形したものや、モノマーを重合して合成樹脂を製造する段階でモノマー中に潤滑剤を混合して得られた潤滑剤含有の合成樹脂を所定の形状に成形したものを用いることも可能である。
また、支持部材100は、上述した点以外は、インナブロック8と同様に構成されている。なお、支持部材100をインナブロック8と同じ大きさにすることも可能であるが、支持部材100が、ねじ軸9の高回転域における縄跳び現象を抑制するために設けられており、移動部材として用いないことを考慮すると、インナブロック8に比して小さくするのが望ましい。
2本の連結部材101により連結された1対の支持部材100の間隔(2つの支持部材100の中心間距離)は、ねじ軸9を両端において支持するそれぞれのハウジング13,14の支点の間隔L(支点間距離L)の半分、すなわち、L/2程度であることが望ましい。なお、一対の支持部材100の中心間距離の大きさとしては、必ずしもこの間隔に限定されるものではない。
この連結部材101は、インナブロック8の上面における、ねじ軸9の軸方向に対して両側2箇所に形成された凹角部102に接触しないように設けられている。そのため、支持部材100の移動に際し、ねじ軸9が電動モータにより回転されて、インナブロック8がアウタレール7に沿って所定方向に直線運動を行うと、まず、インナブロック8が支持部材100のインナブロック8側に接触する。そして、このインナブロック8の移動により支持部材100が押されて、一方の支持部材100がインナブロック8とほぼ一体的になって、インナブロック8の移動方向に移動する。
(ねじ部)
次に、リニアアクチュエータのねじ部について説明する。
図1に示すように、インナブロック8の中央部には、ねじ軸9が貫通している。また、図2に示すように、ねじ軸9の外周面には、螺旋状のねじ軸用転動体転走部としてのねじ軸用ボール転走溝9aが形成されている。このねじ軸用ボール転走溝9aの断面形状は、ねじ軸用のボール33の半径よりも若干曲率半径の大きい2つの円弧からなるゴシックア
ーチに形成されている。
一方、ブロック本体8aの貫通孔にもねじ軸用ボール転走溝9aに対応するねじ軸用負荷転動体転走部としてのねじ軸用負荷ボール転走溝15aが形成されている。このねじ軸用負荷ボール転走溝15aの断面形状においても、ボール33の半径よりも若干大きい曲率半径の2つの円弧からなるゴシックアーチに形成されている。ねじ軸9のねじ軸用ボール転走溝9aとブロック本体8aのねじ軸用負荷ボール転走溝15aとの間でボール循環路の負荷転走路が構成される。
ねじ軸9のねじ軸用ボール転走溝9aとボール33とは2点で接触し、ブロック本体8aのねじ軸用負荷ボール転走溝15aとボール33とも2点で接触する。与圧を与える方式としては、ねじ軸9とブロック本体8aとの間の隙間よりも若干径の大きいオーバーサイズのボールが充填される、いわゆるオーバーサイズ方式が採用される。
インナブロック8には、ねじ軸用ボール転走溝9aとねじ軸用負荷ボール転走溝15aとの間を転がるボールを循環させるためのリターンパイプ34が設けられる。このリターンパイプ34によって、負荷転走路の一端と他端とを連通するねじ軸用ボール戻し通路(ねじ軸用転動体戻し通路)が形成されている。
リターンパイプ34は、円形断面をなし、両端部が本体部分に対して約90°折り曲げられ、略門型形状に形成されている。両脚部は平行ではなく、それぞれの指向方向はリード角に応じて捻れている。リターンパイプ34の両端部には、負荷転走路を転がるボールを掬い上げるための切り口が形成されている。リターンパイプ34の両側部は負荷転走路内に数ピッチの間隔を空けて、嵌入される。また、このリターンパイプ34はインナブロック8の下面、すなわちアウタレール7の上面に対向する側に設けられ、パイプ押えによってインナブロック8に固定されている。このリターンパイプ34をインナブロック8の下面側に設けることにより、インナブロック8の上面側を自由に用いることができ、テーブルなどの組み付けを容易にすることができる。
また、ねじ軸9を回転させると、負荷転走路内において、荷重を受けながら周方向に転動するボール33が、リターンパイプ34の両端部の先端により掬い上げられる。掬い上げられたボール33は、リターンパイプ34内を通過し、数ピッチ間隔を隔てた両端部の先端から、再び負荷転走路に戻される。ねじ軸9の回転方向を反転すると、ボール33はこの逆の経路を辿って循環される。
以上のようにして、ねじ軸9が構成され、このねじ軸9が電動モータにより回転されることにより、移動部材としてのインナブロック8が移動されるリニアアクチュエータが構成されている。
以上説明したように、この一実施形態によるリニアアクチュエータによれば、ガイド部とボールねじ部とが一体構造にされているので、最小のスペースで、高剛性、高精度のアクチュエータ機能を有するとともに、インナブロック8のねじ軸9の軸方向に沿った前後にねじ軸9を支持するとともにアウタレール7に支持されている一対の支持部材100が設けられているので、ねじ軸9に貫通されたインナブロック8と、ねじ軸9の一端側との間に、必ず支持部材100が存在することになるため、危険回転数の算出に寄与する支点間距離を小さくすることができ、ねじ軸9のたわみを防止して、いわゆる縄跳び現象を抑制することができる。
したがって、危険回転数の制限を回避することができるので、インナブロック8の移動速度の上限を大幅に向上させることが物理的に可能となる。さらに、支持部材100が、
インナブロック8の設けられたアウタレール7内に収められていることにより、インナブロック8の通過領域に支持部材100を収めることができるので、従来のリニアアクチュエータに比して、大型化させることなく、許容回転数(危険回転数)の上限を大幅に増加させることができる。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の一実施形態においては、軌道部材としてアウタレール7を用い、移動部材としてインナブロック8を用いた構成を採用しているが、図6に示すように、軌道部材としてレール7´を用い、移動部材としてレール7´に跨架する形のブロック8´を用いて、このブロック8´を移動させるための駆動モータ(図示せず)により両端が支持されたねじ軸9´を、レール7´およびブロック8´の外側に設ける構成を採用することも可能である。
すなわち、図6に示すリニアアクチュエータは、ねじ軸9´が貫通されたナット41を有するとともに、このナット41とブロック8´とが、例えば連結棒42により連結されている。そして、上述の一実施形態における支持部材100と同様の一対の支持部材100´が、このナット41の軸方向に沿った前後に設けられて、連結部材101´により互いに連結されて構成されている。この発明は、リニアアクチュエータを図6に示すように構成した場合においても適用することが可能であり、この発明の一実施形態による作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
また、上述の一実施形態においては、支持部材100として、ねじ軸9の軸方向に沿った前後の幅が狭小化されていること以外は、インナブロック8と同様の構成を採用して、転動体としてのボール28を用いて移動するように構成しているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、アウタレール7の内壁面7aに設けられた凹溝10などの凹部などに摺動自在に嵌合させて、この内壁面7aの凹部から反力が作用されてアウタレール7に支持されつつねじ軸9を支持するように構成し、この支持部材が移動する場合には、内壁面に摺動されながら移動する構成を採用することも可能である。
この発明の一実施形態によるリニアアクチュエータを示す一部断面斜視図である。 この発明の一実施形態によるリニアアクチュエータを示す一部断面斜視図である。 この発明の一実施形態によるリニアアクチュエータを示す上面図および側面図である。 この発明の一実施形態によるインナブロックおよびアウタレールを示す断面図である。 この発明の一実施形態による支持部材とアウタレールとを示す断面図である。 この発明の一実施形態によるリニアアクチュエータの他の例を示す斜視図である。
符号の説明
7 アウタレール
7a 内壁面
7´ レール
8 インナブロック
8a ブロック本体
8b エンドプレート
8´ ブロック
9 ねじ軸
9a ねじ軸用ボール転走溝
10 凹溝
11 ボール転走溝
13,14 ハウジング
15a ねじ軸用負荷ボール転走溝
19 負荷ボール転走溝
21 貫通孔
28,33 ボール
34 リターンパイプ
41 ナット
42 連結棒
100 支持部材
101 連結部材
102 凹角部
105 樹脂成形体

Claims (5)

  1. 軌道部材と、
    上記軌道部材に沿って移動自在に構成された移動部材と、
    両端が支持されたねじ軸とを有し、
    上記移動部材の可動側に対して進行方向に沿って往復動自在に構成されているとともに、上記ねじ軸に対して移動自在に貫通して上記ねじ軸を支持する支持部材が設けられ、
    上記支持部材が、上記移動部材の移動方向に沿って前後両側に連結手段により連結された一対で設けられている
    ことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  2. 上記一対の支持部材におけるねじ軸に沿った上記支持部材間の間隔が上記ねじ軸の支点間距離の2分の1である
    ことを特徴とする請求項1記載のリニアアクチュエータ。
  3. 上記支持部材が、上記軌道部材から反力が作用されるように、上記軌道部材に支持されて設けられている
    ことを特徴とする請求項1または2記載のリニアアクチュエータ。
  4. 上記軌道部材が互いに対向する内壁面を有する断面略U字形であるとともに、上記移動部材および上記支持部材が、上記内壁面間に挟まれて設けられ、
    上記内壁面に転動体転走部が形成されているとともに、上記移動部材および上記支持部材に、上記転動体転走部に対応する負荷転動体転走部が設けられ、
    上記移動部材および上記支持部材に、上記転動体転走部と上記負荷転動体転走部との間を転動する転動体を循環可能な、転動体戻し通路および方向転換路とが設けられ、
    上記転動体戻し通路が上記負荷転動体転走部から所定間隔を隔てて平行に構成されているとともに、上記方向転換路が上記負荷転動体転走部と上記転動体戻し通路との間を接続するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のリニアアクチュエータ。
  5. 上記ねじ軸が、上記移動部材および上記支持部材の貫通孔を貫通して設けられ、
    上記ねじ軸の外周面に、螺旋状のねじ軸用転動体転走部が設けられ、
    上記移動部材の貫通孔に上記ねじ軸用転動体転走部に対応するねじ軸用負荷転動体転走部が設けられ、
    上記移動部材に、上記ねじ軸用転動体転走部と上記ねじ軸用負荷転動体転走部との間を転がるねじ軸用転動体を循環させるためのねじ軸用転動体戻し通路が設けられている
    ことを特徴とする請求項4記載のリニアアクチュエータ。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2008041427A1 (fr) * 2006-09-29 2008-04-10 Thk Co., Ltd. Palier à roulement, mécanisme de rotation d'arbre utilisant le palier à roulement, actionneur linéaire utilisant le palier à roulement
CN102853050A (zh) * 2011-06-29 2013-01-02 上银科技股份有限公司 长行程线性模组
JP2013086260A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Ntn-Snr Roulements ボールネジ支持ユニットを備えた打込みネジシステム
CN103982613A (zh) * 2014-05-12 2014-08-13 武汉电力设备厂 一种用于带电环境下的直线运动装置
JP7473963B2 (ja) 2020-09-08 2024-04-24 株式会社アイエイアイ アクチュエータ
JP7473964B2 (ja) 2020-09-18 2024-04-24 株式会社アイエイアイ アクチュエータ

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