JPWO2008041427A1 - 転がり軸受、この転がり軸受を使用した軸回転機構、及びこの転がり軸受を使用したリニアアクチュエータ - Google Patents

転がり軸受、この転がり軸受を使用した軸回転機構、及びこの転がり軸受を使用したリニアアクチュエータ Download PDF

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竜二 古澤
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Abstract

内輪2、外輪3及び、これらの間に介在された転動体4とを備え、内輪2の内径を、その内側に配される軸部材6の外径に対して大きくし、軸部材6を回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成する。さらには、内輪2の内周面に、内輪2よりも弾性率の高い部材からなる環状体5を設ける。この環状体5の内径は、軸部材6の外径に対して隙間を有するよう形成し、軸部材6を回転及び軸方向への移動を許容させ、かつ、環状体5の内周面の摩擦係数を、内輪2の内周面の摩擦係数よりも低くする。かかる転がり軸受1をリニアアクチュエータ等、軸部材が高速回転される軸回転機構を備えた装置に対し、軸部材の軸方向の中間位置を支持する支持部材に適用する。これにより、回転する軸部材を円滑に回転させつつその軸方向の中間部分を支持することが可能となる。

Description

この発明は、軸部材を回転可能に支持できる転がり軸受、この転がり軸受を使用した軸回転機構、及びこの転がり軸受を使用したリニアアクチュエータに関するものであり、特に高速回転される軸部材の撓みを防止することに関して好適なものである。
一般に、工作機械で使用される精密ボールねじ機構では、送り速度を上げるには、ねじのリードを大きくするか、あるいは回転速度を大きくすることがなされている。精密な位置制御のためにサーボモータの内蔵エンコーダの機械分解能に0.01μm/パルスが必要な工作機械において、最大ねじリードが10mm以下に制限されるため、実際上有効な唯一の手段は、ねじの高速回転化である。
しかし、バイトの送り速度の高速化には種々の制約があり、とりわけ、ボールねじの危険速度の問題がある。ボールねじは、高速回転すると遠心力によって撓みが生じ、いわゆる縄跳び現象が生じるため、許容範囲を越える危険速度では正常な動作を確保することができない。理論的には、ボールねじの危険速度からの許容回転速度は、次の式で表わされる。
max=λ2×(d1/L2)×107(min-1)・・・(1)
(Nmax:危険速度からみたボールねじの最大許容回転数(危険回転数))
λ:支点支持係数
1:ボールねじの谷径(mm)
L:支点間距離(mm)
(1)式から、ボールねじの許容回転数Nmaxを上げるには、ボールねじ径を増加させる方法か、支点間距離を短くする方法の少なくとも一方の方法を採用するのが望ましいことがわかる。この点、支点間距離を短くする方法は、危険回転数に2次関数的に作用するため理論上極めて有効な方法である。
しかしながら、この支点間距離は、機械の最大移動量によって決定されるものである。そのため、長ストロークの移動を目的とする送り機構の場合では、長い支点間距離を設定する必要があり、これによって、長ストロークの移動量を実現する必要があった。すなわち、送り速度の向上と、支点間距離の短縮とは、トレードオフの関係にあった。
この問題を解決することを目的として、特許文献1に記載された技術が提案されている。この特許文献1には、駆動モータと、この駆動モータに連結される第1の送りボールねじと、第1送りボールねじを滑動しながら支持する複数の支持点を有する移動サポート体と、支持点の間に配置され第1送りボールねじに螺合する第1の送りナットと、移動サポート体上を移動可能に配置され第1送りナットが取り付けられる移動体と、第1送りボールねじと同一のリードを有し、かつ平行に配置される第2の送りボールねじと、移動サポート体に固定され、第2の送りボールねじに螺合する第2の送りナットと、移動サポート体の支持点の間を第1送りナットが移動サポート体の移動と同期して相対移動するように第1送りボールネジの回転を第2送りボールねじに伝動する伝動手段とを備えるリニアアクチュエータが記載されている。
もっとも、この特許文献1に記載のリニアアクチュエータでは、ねじ機構が非常に複雑になってしまい、これに伴って、装置構成が大型化してしまう。このように、装置構成が大型化してしまうと、リニアアクチュエータの製造コストの増加や、重量化を招いてしまう。
これに対し、本願特許出願人は、特許文献2において、この問題点を解決するための発明を既に開示している。
他方、転がり軸受の分野においては、転がり軸受が強い嵌合により取り付けられる軸部材から外力が作用した際に、この外力を干渉せしめ、軸部材から転がり軸受に外力が伝達されることを極力防止しようとする技術が近年開発されている。
例えば、特許文献3では、内輪の内周面にスリーブを設け、これを緩衝材として機能させる発明が開示されている。また、特許文献4においては、セラミック製の転がり軸受において、内輪の内周面、及び外輪の外周面に緩衝材として機能するスリーブを取り付けたものが開示されている。
特開2001−336596号公報 特開2005−249120号公報 特開2004−108463号公報 特開2004−144154号公報
上述した特許文献2において開示したリニアアクチュエータは、支持部材が、その内部を貫通するねじ軸を自在に回転させつつ支持する点で優れている。そして、本願特許出願人は、リニアアクチュエータにおいて、移動部材のさらなる高速移動を実現すべく研究を進めてきた。
他方、特許文献3及び特許文献4に開示の転がり軸受は、その内輪の内側に配置される軸部材に対して強い締め付け力で嵌め込まれるものであり、これらの転がり軸受を利用して、転がり軸受に対して軸部材を回転させつつ支持する手段としては到底使用することができない。
そこで、本発明では、回転する軸部材を円滑に回転させつつその軸方向の中間部分を支持することが可能な転がり軸受、この転がり軸受を使用した軸回転機構、及びこの転がり軸受を使用したリニアアクチュエータを提供する。
本発明では、第1に、上記の課題を解決するために、内輪、外輪及び、これら内輪と外輪との間に介在された転動体とを備え、前記内輪の内径は、この内輪の内側に配される軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材の前記内輪に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成された転がり軸受を採用した。
本発明では、かかる転がり軸受において、前記内輪の内周面には、この内輪よりも弾性率の高い部材からなる環状体が設けられ、前記環状体の内径は、前記軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材のこの環状体に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成され、かつ、この環状体の内周面の摩擦係数は、前記内輪の内周面の摩擦係数よりも低い転がり軸受を採用することとした。
第2に、本発明では、駆動源により回転駆動される軸部材と、この軸部材の軸方向の中間位置に配されて、この軸部材が貫通されて、その外周を支持する支持部材と、を具備し、前記支持部材には、内輪、外輪及び、これら内輪と外輪との間に介在された転動体を有する転がり軸受が設けられ、前記内輪の内径は、この内輪の内側に配される前記軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材の前記内輪に対する回転、及び、軸方向への移動を許容する寸法に形成された軸回転機構を採用した。
さらに、本発明ではこの軸回転機構において、前記内輪の内周面には、この内輪よりも弾性率の高い部材からなる環状体が設けられ、前記環状体の内径は、前記軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材のこの環状体に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成され、かつ、この環状体の内周面の前記軸部材に対する摩擦抵抗が、この内輪の内周面の前記軸部材に対する摩擦抵抗よりも低い軸回転機構を採用した。
これらの軸回転機構において、前記軸部材の回転に伴って発生する撓みが最大となる位置に自在に移動させることができるように、前記支持部材を、前記軸部材の軸方向に移動自在とするとよい。
第3に、本発明では、軌道部材と、両端が支持されて、軸方向が前記軌道部材の長手方向に一致されて配されたねじ軸と、前記ねじ軸が貫通されて、このねじ軸の回転に伴って、前記軌道部材に沿って移動される移動部材と、前記ねじ軸の軸方向において、前記移動部材の両側に配され、前記ねじ軸が貫通されてその外周を支持する支持部材と、を具備し、前記支持部材には、内輪、外輪及び、これら内輪と外輪との間に介在された転動体を有する転がり軸受が設けられ、前記内輪の内径は、この内輪の内側に配される前記ねじ軸の外径に対して隙間を有し、前記ねじ軸の前記内輪に対する回転、及び、軸方向への移動を許容する寸法に形成されたリニアアクチュエータを採用した。
さらに、本発明ではかかるリニアアクチュエータに関して、前記内輪の内周面には、この内輪よりも弾性率の高い部材からなる環状体が設けられ、前記環状体の内径は、前記ねじ軸の外径に対して隙間を有し、前記ねじ軸のこの環状体に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成され、かつ、この環状体の内周面の前記ねじ軸に対する摩擦抵抗が、この内輪の内周面の前記ねじ軸に対する摩擦抵抗よりも低いリニアアクチュエータを採用した。
これらのリニアアクチュエータにおいて、前記支持部材は、前記ねじ軸の軸方向に移動可能に前記軌道部材に支持される。
そして、上記のリニアアクチュエータは、前記軌道部材が互いに対向する内壁面を有する断面略U字形であり、前記移動部材および前記支持部材が、前記内壁面間に挟まれて設けられ、前記内壁面に転動体転走部が形成されると共に、前記移動部材及び前記支持部材に、前記転動体転走部に対応する負荷転動体転走部が設けられ、前記移動部材及び前記支持部材には、前記転動体転走部と前記負荷転動体転走部との間を転動する転動体が循環可能な、転動体戻し通路および方向転換路とがさらに設けられ、前記転動体戻し通路が前記負荷転動体転走部から所定間隔を隔てて平行にそれぞれ構成さるとともに、前記方向転換路が前記負荷転動体転走部と上記転動体戻し通路との間を接続するように構成され、前記ねじ軸の外周面に、螺旋状のねじ軸用転動体転走部が設けられ、前記移動部材の貫通孔に前記ねじ軸用転動体転走部に対応するねじ軸用負荷転動体転走部が設けられ、前記移動部材に、前記ねじ軸用転動体転走部と前記ねじ軸用負荷転動体転走部との間を転がるねじ軸用転動体を循環させるためのねじ軸用転動体戻し通路が設けられていることを特徴する。
本発明の転がり軸受によれば、内輪の内側に配される軸部材の回転及び軸方向への移動を許容する。このため、軸部材の円滑な回転を実現しつつ軸部材の軸方向における中間位置を支持することができる。しかも、軸部材の軸方向に転がり軸受を移動させるか、あるいは、転がり軸受に対して軸部材を軸方向に移動させることで、軸部材の所望の位置を支持できる。仮に、内輪と軸部材との間に引っかかりが生じた場合でも、内輪が外輪に対して自由に回転するので、軸部材と内輪とが供回りすることで軸部材の円滑な回転を実現する。
また、転がり軸受の内輪の内周面に環状体を設けた場合にも、かかる効果を得ることができる。もっとも、環状体を設けた場合には、さらに、以下の効果を奏する。
すなわち、この転がり軸受は、軸部材の撓みを抑えつつ軸部材を転がり軸受に対して回転自在に支持するが、この軸部材の撓みを抑える際には、転がり軸受に軸部材からの負荷が作用する。しかし、環状体が内輪の内周面に設けられているので、軸部材から転がり軸受に伝達される負荷が、環状体により緩衝される。このため、転がり軸受の破損を効果的に防止できる。仮に、転がり軸受自体が破損し、外輪に対して内輪が回転しなくなった場合でも、環状体が軸部材の回転を許容するので、軸部材の回転が阻害されることがない。
このような転がり軸受を駆動源により回転駆動される軸部材と、この軸部材の軸方向の中間位置に配されて、この軸部材が貫通されて、その外周を支持する支持部材とを具備する軸回転機構の支持部材に適用すれば、支持部材が、軸部材の撓みを防止しつつ円滑な回転を確保する。この場合、支持部材を軸部材の軸方向に移動可能に設けることで、軸部材の回転に伴い生ずる撓みの最大の位置に適宜に配置できる。
さらに、リニアアクチュエータの支持部材に適用することで、ねじ軸の撓みを防止しつつねじ軸の円滑な回転を保持する。このため、移動部材を高い精度で軌道部材に沿って移動させることができる。
そして、上記の軸回転機構及びこのリニアアクチュエータにおいては、軸部材乃至ねじ軸がその長ストロークに基づく危険回転数を大幅に向上させることができ、撓みによる所謂縄跳び現象を抑える。とりわけ、リニアアクチュエータでは、かかる作用効果が得られることにより、移動部材の高速移動を極めて高い精度で行うことができる。
図1は、本発明の一実施形態にかかる転がり軸受の部分断面拡大図である。 図2は、図1に示す転がり軸受で回転軸を支持した様子を模型的に示した部分断面拡大図である。 図3は、本発明の一実施形態によるリニアアクチュエータを示す一部断面斜視図である。 図4は、本発明の一実施形態によるリニアアクチュエータを示す一部断面斜視図である。 図5は、本発明の一実施形態によるリニアアクチュエータを示す上面図及び側面図である。 図6は、本発明の一実施形態によるインナブロックおよびアウタレールを示す断面図である。 図7は、本発明の一実施形態による支持部材とアウタレールとを示す断面図である。 図8は、本発明の一実施形態によるリニアアクチュエータの他の例を示す斜視図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。
まず、本発明の転がり軸受の一実施形態について図1及び図2を参照して説明する。
図1は、転がり軸受1の一例であるラジアルコンタクト玉軸受の部分断面拡大図を示している。この転がり軸受1は、内輪2、外輪3、及びこれらの間に介在されて内輪2と外輪3とをこれらの周方向に関して相互に回転可能とする複数のボール4…とを備えている。また、ボール4…同士の間には、ボール4…を円周方向に等配に保持する保持器を備えている。そして、内輪2の内周には、環状のスリーブ5が嵌め込まれ、内輪2の内周面がスリーブ5で被覆されている。
この転がり軸受1自体を構成する各部材は、軸受鋼など、一般に使用されている材質の他、セラミックス材などの部材で構成される。これに対し、スリーブ5は、内輪2の部材よりも弾性率の高い部材により構成される。そして、スリーブ5の内径は、この転がり軸受1の内側に配置される回転軸6の外径との関係において、回転軸6を回転させることが可能な弱い嵌合寸法となるように形成される。しかも、スリーブ5の内周面の摩擦係数は、内輪2の内周面の摩擦係数よりも低く形成され、内輪2の回転軸に対する摩擦抵抗よりも、スリーブ5の回転軸6に対する摩擦抵抗が小さくなるよう構成される。具体的には、スリーブ5は、四フッ化エチレンの重合体等のフッ素樹脂により形成される。但し、転がり軸受の内輪よりも弾性率が高い部材を環状に形成し、その内周面にフッ素樹脂をコーティングしたものをスリーブとして使用しても構わない。なお、その他の部材で構成されたスリーブについては、後述するリニアアクチュエータのところで詳細を説明する。
このように、転がり軸受1の内輪2の内周面にスリーブ5を嵌め込むと、次のような作用効果がある。即ち、転がり軸受1を回転軸6の軸方向の中間部分に配置した場合、回転軸6の撓みを抑えつつ回転軸6を支持する。もっとも、転がり軸受1が回転軸6の撓みを抑えることに伴って、図2に示すように、転がり軸受1には、回転軸6から負荷を受ける。スリーブ5は、この回転軸6が転がり軸受1に与える負荷の緩衝材として機能する。このため、回転軸6から受ける外力が転がり軸受1には伝達されず、転がり軸受1の破損を効果的に防止する。
また、スリーブ5の内周面の回転軸6に対する摩擦抵抗が、内輪2の内周面の回転軸6に対する摩擦抵抗よりも小さく形成されていることから、回転軸6が撓んでスリーブに干渉しても、回転軸6を円滑に回転させる。もっとも、回転軸6がスリーブ5に干渉した場合であっても、内輪2が外輪5に対して、自由に回転するため、内輪2が回転軸と共に回転する。
仮に、回転軸6とスリーブ5との間に引っかかりが生じた場合でも、内輪2は外輪に対して自在に回転するので、回転軸6は、内輪2を供回りさせさながら回転する。他方、仮に転がり軸受自体が破損して、内輪2が外輪3に対して回転不能となったとしても、スリーブ5が回転軸6の内輪に対する回転を許容する。このため、これらの故障が生じた場合でも、回転軸6の円滑な回転を確保する。
なお、以上ではラジアルコンタクト玉軸受を例にして説明したが、この他に、アンギュラコンタクト玉軸受、ラジアルコンタクトころ軸受に適用することもできる。また、端列の転がり軸受だけでなく複列の転がり軸受にも適用できる。
また、環状体であるスリーブ5を内輪2の内周面に設ける構成として、嵌め込む場合を例に説明したが、これには限定されず、内輪2の内周面に固着する等、嵌め込み以外の構成により設けても構わない。
以上、内輪2の内周面にスリーブ5を設けた転がり軸受1について説明したが、スリーブ5を設けずに転がり軸受を構成することもできる。この場合、内輪2の内径は、この内輪2の内側に配される回転軸6の外径に対して隙間を有するように形成し、回転軸6の内輪2に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に構成する。
次に、上述した転がり軸受を、駆動源により回転駆動される軸部材と、この軸部材の軸方向の中間位置に配されて、この軸部材が貫通されて、その外周を支持する支持部材とを有する軸回転機構を具備するリニアアクチュエータに適用したものについて説明する。図3に、一実施形態にかかるリニアアクチュエータの全体構造を示し、図4に、リニアアクチュエータの要部を示す。また、図5に、リニアアクチュエータの側面図および上面図を示し、図6にインナブロックの断面図を示す。
図3に示すように、この一実施形態によるリニアアクチュエータは、断面略U字形の軌道部材としてのアウタレール7と、アウタレール7内に設けられ、両側面にガイド部、中央にボールねじ部を一体構造にして、往復運動自在に組まれた移動部材としてのインナブロック8と、アウタレール7の長手方向の両端に回転自在に支持されたねじ軸9とが備えられている。
まず、リニアアクチュエータのガイド部について説明する。
図4に示すように、アウタレール7には、互いに対向するように平行に延びる一対の内壁面7aが設けられている。内壁面7aには、凹溝10が全長にわたって刻設されている。それぞれの凹溝10の上下角部には、転動体転走部としての2条の転動体転走溝としてのボール転走溝11が形成されている。すなわち、ボール転走溝11は、アウタレール7の一対の内壁面7aの上下に2条ずつ合計4条設けられる。このボール転走溝11は、断面がボールの半径よりも若干大きい曲率を有する単一の円弧、いわゆるサーキュラーアーク溝からなる。
また、アウタレール7の内壁面7aに挟まれたインナブロック8は、ブロック本体8aと、ブロック本体8aの進行方向の前後両端面に取り付けられたエンドプレート8bとから構成されている。このインナブロック8は、アウタレール7に嵌入され、転動体としてのボール28を介して内壁面7aに挟み込まれるように支持されている。
また、図5Aおよび図5Bに示すように、アウタレール7の長手方向の両端には、ねじ軸9を回転自在に支持するハウジング13,14が設けられる。ハウジング13,14とアウタレール7とはボルトなどの結合手段によって結合される。
また、図6に示すように、ブロック本体8aの両側面には、アウタレール7のボール転走溝11に対向する上下2条の負荷転動体転走溝としての負荷ボール転走溝19が形成されている。すなわち、負荷ボール転走溝19は、ブロック本体8aの両側面の上下に2条ずつ合計4条設けられる。この負荷ボール転走溝19も、断面がボールの半径よりも若干大きい曲率を有する単一の円弧、いわゆるサーキュラーアーク溝からなる。アウタレール7のボール転走溝11とインナブロック8の負荷ボール転走溝19との間に、ボールを循環させるボール循環路(転動体循環路)の一部となる負荷ボール転走路が形成されている。
また、ブロック本体8aの左右には、上下2条の負荷ボール転走溝19から所定間隔を隔てて平行に延びる2条の貫通孔21が形成されている。
インナブロック8には、負荷ボール転走路とボール戻し通路とを接続して、ボールを循環させるU字パイプ状の方向転換路が設けられる。これら負荷ボール転走路、方向転換路、およびボール戻し通路によってサーキット状のボール循環路が構成される。このボール循環路はインナブロック8の左右に2条ずつ合計4条形成されている。
また、方向転換路の外周側は、方向転換路外周側構成部材としてのエンドプレート8bにより形成され、方向転換路の内周側は、ブロック本体8aに設けられた樹脂成形体により形成されている。また、それぞれのボール循環路には、複数のボール28が配列収容される。
次に、インナブロック8の軸方向に沿った前後に設けられる支持部材について説明する。
図3および図6に示すように、アウタレール7内には、両側面にガイド部が設けられた支持部材100が、インナブロック8の軸方向に沿った前後側に一対で配置されている。この支持部材100は、インナブロック8がねじ軸9の方向に狭小化された構成を有するとともに、ねじ軸9の回転による影響を受けないようにするために、ねじ軸9に螺合されないように構成されている。そのため、支持部材100は、アウタレール7に堅固に支持されつつ、ねじ軸9に沿って往復動自在に構成されている。この一対の支持部材100は、2本の連結部材101により相互に連結されているとともに、アウタレール7の内壁面7aから反力が作用されるようにして、アウタレール7により支持されている。また、支持部材100には、インナブロック8と同様の、ねじ軸9が貫通する貫通孔が設けられているが、インナブロック8と異なり、ねじ軸9のねじ軸用ボール転走溝9aによる干渉を受けないために、ボール33などは設けられていない。
そして、図7に示すように、支持部材100に形成された貫通孔には、図1に示した転がり軸受1が嵌め込まれる。前述のように、転がり軸受1は、間に複数のボール4…を介在してなる内輪2と外輪3とを備え、しかも、内輪2の内周にスリーブ5が嵌め込まれる。この転がり軸受1は、支持部材100に形成された貫通孔に圧入される等して外輪3の外周面が保持部材100の貫通孔の内周面に強く保持され、保持部材100に対して移動されることが阻止される。一方、スリーブ5は、その内径がねじ軸9の外径に対して弱い嵌合となるように形成され、ねじ軸9をスリーブ5の内側で回転することを許容している。このため、ねじ軸9は、内輪2の内周面を被覆しているスリーブ5の内周面に対して滑らかに摺動しつつ回転する。この際、転がり軸受1が、ねじ軸9とスリーブ5との間に生じる摩擦の影響を受けたとしても、内輪2が外輪3に対して自由に回転するため、内輪2が、ねじ軸9により回転される。このため、支持部材100の貫通孔に樹脂成形体などの環状体のみを嵌め込んだ場合に比べ、ねじ軸9の円滑な回転を実現する。また、ねじ軸9に撓みが生じ、スリーブ9と干渉した場合でも、この支持部材100では、内輪2が外輪3に対して自在に回転するため、内輪2がねじ軸9と共に回転し、支持部材100がねじ軸9を支持しながらその円滑な回転を実現する。
かかる転がり軸受としては、ラジアルコンタクト玉軸受の他、アンギュラコンタクト玉軸受、ラジアルコンタクトころ軸受を適用することができる。また、端列の転がり軸受又は複列の転がり軸受のいずれをも適用でき、支持部材の寸法等に応じて適宜のものを適用すればよい。
転がり軸受1の内輪2の内周面に嵌め込まれるスリーブ5は、四フッ化エチレンの重合体等のフッ素樹脂により形成される。または、転がり軸受の内輪よりも弾性率の高い部材を環状に形成し、その内周面にフッ素樹脂をコーティングしたものをスリーブとして使用しても構わない。
もっとも、このスリーブ5は、転がり軸受1の内輪2より弾性率が高いこと、内輪2の内周面より摩擦抵抗が小さいこと、並びに材質が所要の機械的強度を有するものであれば良く、通常の合成樹脂も採用可能である。好適には、引張り強さが30〜50kg/cm2、伸び率が300〜500%、反発弾性が30〜60%程度の物性を有するものを使用することもできる。例えば、連続気泡の発砲ポリウレタンに、潤滑剤を30〜50重量%ほど吸収保持させたもの、また、発泡ポリウレタン以外にも、焼結樹脂などの連続発泡気泡体や、羊毛フェルトなどの繊維交絡体を所定の形状に形成した後に、この繊維交絡体に潤滑剤を吸収保持させたものでもよい。なお、スリーブ5を合成樹脂で形成する場合には、合成樹脂素材にあらかじめ潤滑剤を混合保持させてから所定の形状に成形したものや、モノマーを重合して合成樹脂を製造する段階でモノマー中に潤滑剤を混合して得られた潤滑剤含有の合成樹脂を所定の形状に成形したものを用いることも可能である。
また、環状体であるスリーブ5を内輪2の内周面に設ける構成は、内輪2の内周面に固着する等、嵌め込み以外の構成により設けても構わない。
この支持部材100は、上述した点以外は、インナブロック8と同様に構成されている。なお、支持部材100をインナブロック8と同じ大きさにすることも可能であるが、支持部材100が、ねじ軸9の高回転域における縄跳び現象を抑制するために設けられており、移動部材として用いないことを考慮すると、インナブロック8に比して小さくするのが望ましい。
2本の連結部材101により連結された1対の支持部材100の間隔(2つの支持部材100の中心間距離)は、ねじ軸9を両端において支持するそれぞれのハウジング13,14の支点の間隔L(支点間距離L)の半分、すなわち、L/2程度であることが望ましい。なお、一対の支持部材100の中心間距離の大きさとしては、必ずしもこの間隔に限定されるものではない。
この連結部材101は、インナブロック8の上面における、ねじ軸9の軸方向に対して両側2箇所に形成された凹角部102に接触しないように設けられている。そのため、支持部材100の移動に際し、ねじ軸9が電動モータにより回転されて、インナブロック8がアウタレール7に沿って所定方向に直線運動を行うと、まず、インナブロック8が支持部材100のインナブロック8側に接触する。そして、このインナブロック8の移動により支持部材100が押されて、一方の支持部材100がインナブロック8とほぼ一体的になって、インナブロック8の移動方向に移動する。
次に、リニアアクチュエータのねじ部について説明する。
図3に示すように、インナブロック8の中央部には、ねじ軸9が貫通している。また、図4に示すように、ねじ軸9の外周面には、螺旋状のねじ軸用転動体転走部としてのねじ軸用ボール転走溝9aが形成されている。このねじ軸用ボール転走溝9aの断面形状は、ねじ軸用のボール33の半径よりも若干曲率半径の大きい2つの円弧からなるゴシックアーチに形成されている。
一方、ブロック本体8aの貫通孔にもねじ軸用ボール転走溝9aに対応するねじ軸用負荷転動体転走部としてのねじ軸用負荷ボール転走溝15aが形成されている。このねじ軸用負荷ボール転走溝15aの断面形状においても、ボール33の半径よりも若干大きい曲率半径の2つの円弧からなるゴシックアーチに形成されている。ねじ軸9のねじ軸用ボール転走溝9aとブロック本体8aのねじ軸用負荷ボール転走溝15aとの間でボール循環路の負荷転走路が構成される。
ねじ軸9のねじ軸用ボール転走溝9aとボール33とは2点で接触し、ブロック本体8aのねじ軸用負荷ボール転走溝15aとボール33とも2点で接触する。与圧を与える方式としては、ねじ軸9とブロック本体8aとの間の隙間よりも若干径の大きいオーバーサイズのボールが充填される、いわゆるオーバーサイズ方式が採用される。
インナブロック8には、ねじ軸用ボール転走溝9aとねじ軸用負荷ボール転走溝15aとの間を転がるボールを循環させるためのリターンパイプ34が設けられる。このリターンパイプ34によって、負荷転走路の一端と他端とを連通するねじ軸用ボール戻し通路(ねじ軸用転動体戻し通路)が形成されている。
リターンパイプ34は、円形断面をなし、両端部が本体部分に対して約90°折り曲げられ、略門型形状に形成されている。両脚部は平行ではなく、それぞれの指向方向はリード角に応じて捻れている。リターンパイプ34の両端部には、負荷転走路を転がるボールを掬い上げるための切り口が形成されている。リターンパイプ34の両側部は負荷転走路内に数ピッチの間隔を空けて、嵌入される。また、このリターンパイプ34はインナブロック8の下面、すなわちアウタレール7の上面に対向する側に設けられ、パイプ押えによってインナブロック8に固定されている。このリターンパイプ34をインナブロック8の下面側に設けることにより、インナブロック8の上面側を自由に用いることができ、テーブルなどの組み付けを容易にすることができる。
また、ねじ軸9を回転させると、負荷転走路内において、荷重を受けながら周方向に転動するボール33が、リターンパイプ34の両端部の先端により掬い上げられる。掬い上げられたボール33は、リターンパイプ34内を通過し、数ピッチ間隔を隔てた両端部の先端から、再び負荷転走路に戻される。ねじ軸9の回転方向を反転すると、ボール33はこの逆の経路を辿って循環される。
以上のようにして、ねじ軸9が構成され、このねじ軸9が電動モータにより回転されることにより、移動部材としてのインナブロック8が移動されるリニアアクチュエータが構成されている。
以上説明したように、この一実施形態によるリニアアクチュエータによれば、ガイド部とボールねじ部とが一体構造にされているので、最小のスペースで、高剛性、高精度のアクチュエータ機能を有するとともに、インナブロック8のねじ軸9の軸方向に沿った前後にねじ軸9を支持するとともにアウタレール7に支持されている一対の支持部材100が設けられているので、ねじ軸9に貫通されたインナブロック8と、ねじ軸9の一端側との間に、必ず支持部材100が存在することになるため、危険回転数の算出に寄与する支点間距離を小さくすることができ、ねじ軸9のたわみを防止して、いわゆる縄跳び現象を抑制することができる。
したがって、危険回転数の制限を回避することができるので、インナブロック8の移動速度の上限を大幅に向上させることが物理的に可能となる。さらに、支持部材100が、インナブロック8の設けられたアウタレール7内に収められていることにより、インナブロック8の通過領域に支持部材100を収めることができる。このため、従来のリニアアクチュエータに比して、大型化させることなく、許容回転数(危険回転数)の上限を大幅に増加させることができる。
そして、支持部材100の貫通孔に転がり軸受1を設け、しかも、この転がり軸受1を構成する内輪の内周に、スリーブ5を嵌め込んでいるので、これまでのリニアアクチュエータ以上に、ねじ軸9を円滑に回転させることができる。
以上、この発明の一実施形態について具体的に説明したが、この発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の技術的思想に基づく各種の変形が可能である。
例えば、上述の一実施形態においては、軌道部材としてアウタレール7を用い、移動部材としてインナブロック8を用いた構成を採用しているが、図8に示すように、軌道部材としてレール7´を用い、移動部材としてレール7´に跨架する形のブロック8´を用いて、このブロック8´を移動させるための駆動モータ(図示せず)により両端が支持されたねじ軸9´を、レール7´およびブロック8´の外側に設ける構成を採用することも可能である。
すなわち、図8に示すリニアアクチュエータは、ねじ軸9´が貫通されたナット41を有するとともに、このナット41とブロック8´とが、例えば連結棒42により連結されている。そして、上述の一実施形態における支持部材100と同様の一対の支持部材100´が、このナット41の軸方向に沿った前後に設けられて、連結部材101´により互いに連結されて構成されている。この発明は、リニアアクチュエータを図8に示すように構成した場合においても適用することが可能であり、この発明の一実施形態による作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
また、上述の一実施形態においては、支持部材100として、ねじ軸9の軸方向に沿った前後の幅が狭小化されていること以外は、インナブロック8と同様の構成を採用して、転動体としてのボール28を用いて移動するように構成しているが、必ずしもこの構成に限定されるものではなく、アウタレール7の内壁面7aに設けられた凹溝10などの凹部などに摺動自在に嵌合させて、この内壁面7aの凹部から反力が作用されてアウタレール7に支持されつつねじ軸9を支持するように構成し、この支持部材が移動する場合には、内壁面に摺動されながら移動する構成を採用することも可能である。
以上、支持部材100をリニアアクチュエータのねじ軸9を支持するものに適用した場合について説明したが、これには限定されない。軸方向の両端が転がり軸受により回転可能に支持され、外周面にはねじ加工の施されていない軸部材を有し、この軸部材が駆動源により回転駆動される機構を備えた装置についても、この支持部材を適用できる。すなわち、軸部材が回転駆動されると、軸部材の回転に伴って、軸部材の軸心が撓む恐れがある。このような機構を有する装置に対し、軸部材の軸方向において撓みの最大となる位置にこの支持部材を配置すれば、支持部材が軸部材の円滑な回転を許容しつつ撓みの発生を防止する。
なお、以上の軸回転機構を具備するリニアアクチュエータにおいては、内輪の内周面にスリーブを設けた転がり軸受を支持部材に具備したものを例に説明したが、スリーブのない転がり軸受を支持部材に設けることもできる。この場合、内輪の内径は、この内輪の内側に配されるねじ軸の外径に対して隙間を有するよう形成し、ねじ軸の内輪に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に構成する。

Claims (9)

  1. 内輪、外輪及び、これら内輪と外輪との間に介在された転動体とを備え、
    前記内輪の内径は、この内輪の内側に配される軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材の前記内輪に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成されたことを特徴とする転がり軸受。
  2. 請求項1に記載の転がり軸受において、
    前記内輪の内周面には、この内輪よりも弾性率の高い部材からなる環状体が設けられ、
    前記環状体の内径は、前記軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材のこの環状体に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成され、かつ、この環状体の内周面の摩擦係数は、前記内輪の内周面の摩擦係数よりも低いことを特徴とする転がり軸受。
  3. 駆動源により回転駆動される軸部材と、
    この軸部材の軸方向の中間位置に配されて、この軸部材が貫通されて、その外周を支持する支持部材と、を具備し、
    前記支持部材には、内輪、外輪及び、これら内輪と外輪との間に介在された転動体を有する転がり軸受が設けられ、
    前記内輪の内径は、この内輪の内側に配される前記軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材の前記内輪に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成されたことを特徴とする軸回転機構。
  4. 請求項3に記載の軸回転機構において、
    前記内輪の内周面には、この内輪よりも弾性率の高い部材からなる環状体が設けられ、
    前記環状体の内径は、前記軸部材の外径に対して隙間を有し、前記軸部材のこの環状体に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成され、かつ、この環状体の内周面の前記軸部材に対する摩擦抵抗が、この内輪の内周面の前記軸部材に対する摩擦抵抗よりも低いことを特徴とする軸回転機構。
  5. 請求項3又は4に記載の軸回転機構において、
    前記支持部材と前記軸部材とは、前記軸部材の軸方向について相対的に移動自在であることを特徴とする軸回転機構。
  6. 軌道部材と、
    両端が支持されて、軸方向が前記軌道部材の長手方向に一致されて配されたねじ軸と、
    前記ねじ軸が貫通されて、このねじ軸の回転に伴って、前記軌道部材に沿って移動される移動部材と、
    前記ねじ軸の軸方向において、前記移動部材の両側に配され、前記ねじ軸が貫通されてその外周を支持する支持部材と、
    を具備し、
    前記支持部材には、内輪、外輪及び、これら内輪と外輪との間に介在された転動体を有する転がり軸受が設けられ、
    前記内輪の内径は、この内輪の内側に配される前記ねじ軸の外径に対して隙間を有し、前記ねじ軸の前記内輪に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成されたことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  7. 請求項6に記載のリニアアクチュエータにおいて、
    前記内輪の内周面には、この内輪よりも弾性率の高い部材からなる環状体が設けられ、
    前記環状体の内径は、前記軸部材の外径に対して隙間を有し、前記ねじ軸のこの環状体に対する回転及び軸方向への移動を許容する寸法に形成され、かつ、この環状体の内周面の前記ねじ軸に対する摩擦抵抗が、この内輪の内周面の前記ねじ軸に対する摩擦抵抗よりも低いことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  8. 請求項6又は7に記載のリニアアクチュエータにおいて、
    前記支持部材は、前記ねじ軸の軸方向に移動可能に前記軌道部材に支持されたことを特徴とするリニアアクチュエータ。
  9. 請求項8に記載のリニアアクチュエータにおいて、
    前記軌道部材が互いに対向する内壁面を有する断面略U字形であり、
    前記移動部材および前記支持部材が、前記内壁面間に挟まれて設けられ、
    前記内壁面に転動体転走部が形成されると共に、前記移動部材及び前記支持部材に、前記転動体転走部に対応する負荷転動体転走部が設けられ、
    前記移動部材及び前記支持部材には、前記転動体転走部と前記負荷転動体転走部との間を転動する転動体が循環可能な、転動体戻し通路および方向転換路とがさらに設けられ、
    前記転動体戻し通路が前記負荷転動体転走部から所定間隔を隔てて平行にそれぞれ構成されるとともに、前記方向転換路が前記負荷転動体転走部と上記転動体戻し通路との間を接続するように構成され、
    前記ねじ軸の外周面に、螺旋状のねじ軸用転動体転走部が設けられ、
    前記移動部材の貫通孔に前記ねじ軸用転動体転走部に対応するねじ軸用負荷転動体転走部が設けられ、
    前記移動部材に、前記ねじ軸用転動体転走部と前記ねじ軸用負荷転動体転走部との間を転がるねじ軸用転動体を循環させるためのねじ軸用転動体戻し通路が設けられていることを特徴とするリニアアクチュエータ。
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