JP6801310B2 - 直動テーブル - Google Patents

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Description

この発明は、直動テーブルに関する。
射出成形機や工作機械等で使用される直動テーブルとして、テーブルを駆動する送りねじ装置と、テーブルを送りねじ装置と同軸方向に案内する直動案内装置を備えたものがある。このような直動テーブルにおいて、送りねじ装置は、ねじ軸と、ねじ軸が挿通され、ねじ軸の螺旋溝と面接触するか転動体を介して点接触する螺旋溝を有するナットと、ねじ軸の軸方向一端に軸継手を介して結合されたモータを備えている。また、送りねじ装置のナットがブラケットを介してテーブルの一面に固定されている。
このような直動テーブルでは、直動案内装置として転がり摺動面を有する装置を使用すると、平摺動面を有する装置を使用した場合よりも、高速化という点では有利であるがテーブルの振動減衰性の点で劣っているという問題がある。これに対し、特許文献1には、テーブルの振動減衰性を向上させるために、送りねじ装置(送り軸機構)を構成するねじ軸の先端部にダンパを結合して、送りねじの回転方向に対して抵抗を与えることが記載されている。
特開平8−257864号公報
特許文献1に記載された送りねじ装置には、テーブルの振動減衰性にさらなる改善の余地がある。
この発明の課題は、テーブルを駆動する送りねじ装置と、テーブルを送りねじ装置と同軸方向に案内する直動案内装置を備えた直動テーブルであって、テーブルの振動減衰性に優れた直動テーブルを提供することである。
上記課題を解決するために、この発明の第一態様の直動テーブルは、下記の構成要件(1) 〜(5) を有する。
(1) テーブルと、テーブルを駆動する送りねじ装置と、テーブルを送りねじ装置と同軸方向に案内する直動案内装置と、振動吸収用ボールねじと、重りと、を有する。
(2) 送りねじ装置は、ねじ軸と、ねじ軸が挿通され、ねじ軸の螺旋溝と面接触するか転動体を介して点接触する螺旋溝を有するナットと、ねじ軸の軸方向一端に軸継手を介して結合されたモータと、を有する。ねじ軸がテーブルの移動方向と平行に配置され、ナットがテーブルの一面に固定されている。送りねじ装置は、モータの回転をナットの直線運動に変換する。
(3) 直動案内装置は、案内レールと案内レールに沿って移動する移動体とを有する。案内レールが、テーブルの移動方向に垂直な方向で送りねじ装置のねじ軸と異なる位置に、且つ、送りねじ装置のねじ軸と平行に配置されている。移動体が、テーブルの前記一面に固定されている。
(4) 振動吸収用ボールねじは、ねじ軸とナットとボールを有する。ねじ軸が、テーブルの移動方向に垂直な方向で送りねじ装置のねじ軸および直動案内装置の案内レールと異なる位置に、且つ、送りねじ装置のねじ軸と平行に配置されている。ナットがテーブルの前記一面に固定されている。
(5) 重りは、振動吸収用ボールねじを構成するねじ軸の軸方向端部に取り付けられている。
この発明の第二態様の直動テーブルは、下記の構成要件(11)〜(16)を有する。
(11)テーブルと、テーブルを駆動する送りねじ装置と、テーブルを送りねじ装置と同軸方向に案内する直動案内装置と、振動吸収用ボールねじと、回転止め装置と、重りと、を有する。
(12)送りねじ装置は、ねじ軸と、ねじ軸が挿通され、ねじ軸の螺旋溝と面接触するか転動体を介して点接触する螺旋溝を有するナットと、ねじ軸の軸方向一端に軸継手を介して結合されたモータと、を有する。ねじ軸がテーブルの移動方向と平行に配置され、ナットがテーブルの一面に固定されている。送りねじ装置は、モータの回転をナットの直線運動に変換する。
(13)直動案内装置は、案内レールと案内レールに沿って移動する移動体とを有する。案内レールが、テーブルの移動方向に垂直な方向で送りねじ装置のねじ軸と異なる位置に、且つ、送りねじ装置のねじ軸と平行に配置されている。移動体が、テーブルの前記一面に固定されている。
(14)振動吸収用ボールねじは、ねじ軸とナットとボールを有する。ねじ軸が、テーブルの移動方向に垂直な方向で送りねじ装置のねじ軸および直動案内装置の案内レールと異なる位置に、且つ、送りねじ装置のねじ軸と平行に配置されている。ナットが、ナットをテーブルに対して回転自在に支持する転がり軸受機構を介して、テーブルの前記一面に取り付けられている。
(15)回転止め装置は、振動吸収用ボールねじのナットをテーブルに対して回転不能にできる装置である。
(16)重りは、振動吸収用ボールねじを構成するねじ軸の軸方向端部に取り付けられている。
この発明によれば、テーブルを駆動する送りねじ装置と、テーブルを送りねじ装置と同軸方向に案内する直動案内装置を備え、テーブルの振動減衰性に優れた直動テーブルが提供される。
第一実施形態の直動テーブルを示す平面図である。 第二実施形態の直動テーブルを示す平面図である。 第三実施形態の直動テーブルを示す平面図である。 第三実施形態の直動テーブルを構成する振動吸収用ボールねじが有する転がり軸受機構を示す部分断面平面図である。 第三実施形態の直動テーブルを構成する回転止め装置を示す正面図である。
以下、この発明の実施形態について説明するが、この発明は以下に示す実施形態に限定されない。以下に示す実施形態では、この発明を実施するために技術的に好ましい限定がなされているが、この限定はこの発明の必須要件ではない。
[第一実施形態]
図1に示すように、この実施形態の直動テーブルは、送りねじ装置1と、テーブル2と、二個のリニアガイド(直動案内装置)3と、振動吸収用ボールねじ4と、二個の重り5と、基台6を備えている。
送りねじ装置1は、ねじ軸11とナット12とモータ13を有し、ねじ軸11がナット12に挿通されている。送りねじ装置1の送りねじ機構は、ねじ軸11の螺旋溝とナット12の螺旋溝がボール(転動体)を介して点接触するボールねじである。ねじ軸11の軸方向一端に、軸継手131を介してモータ13が結合されている。
二個のリニアガイド3は、それぞれ、案内レール31と二個のスライダ(移動体)32と複数の転動体を有する。リニアガイド3において、案内レール31および二個のスライダ32は、互いに対向する位置に、転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有する。両軌道面は案内レール31の長手方向に延び、転動通路内を負荷状態で転動する転動体を介して、スライダ32が案内レール31に沿って直線移動する。
振動吸収用ボールねじ4は、ねじ軸41とナット42とボールを有し、ねじ軸41の螺旋溝とナット42の螺旋溝で形成される軌道内を負荷状態で転動するボールを介して、ナット42がねじ軸41に対して相対移動する。この実施形態では、振動吸収用ボールねじ4として、送りねじ装置1の送りねじ機構を構成するボールねじと仕様が同じものを用いている。ねじ軸41の軸方向両端部に重り5が取り付けられている。
基台6上のテーブル2の移動方向Yと垂直な方向の両端に、各リニアガイド3が配置され、二個のリニアガイド3の間に送りねじ装置1と振動吸収用ボールねじ4が配置されている。各リニアガイド3の案内レール31、送りねじ装置1のねじ軸11、および振動吸収用ボールねじ4のねじ軸41が、テーブル2の移動方向Yと平行に配置されている。
つまり、各リニアガイド3の案内レール31、送りねじ装置1のねじ軸11、および振動吸収用ボールねじ4のねじ軸41は、テーブル2の移動方向Yと垂直な方向で異なる位置に互いに平行に配置されている。
この配置で、両リニアガイド3の案内レール31が基台6に固定されている。送りねじ装置1のねじ軸11と振動吸収用ボールねじ4のねじ軸41は、それぞれの軸方向両端部に転がり軸受が取り付けられ、転がり軸受の外輪にハウジング7が固定され、各ハウジング7が基台6に固定されている。これにより、送りねじ装置1のねじ軸11およびボールねじ4のねじ軸41が、基台6に対して回転自在に支持されている。
テーブル2は、各リニアガイド3の二個のスライダ32、送りねじ装置1のナット12、および振動吸収用ボールねじ4のナット42の上方に配置され、スライダ32に対しては直接、ナット12,42に対してはブラケットを介して固定されている。つまり、各リニアガイド3の二個のスライダ32、送りねじ装置1のナット12、および振動吸収用ボールねじ4のナット42が、テーブル2の一面に固定されている。
この実施形態の直動テーブルは、モータ13を駆動して送りねじ装置1を稼働させると、送りねじ装置1のねじ軸11が回転し、ボールねじ機構によりナット12が直動する。これに伴い、テーブル2がリニアガイド3に案内されながら直動する。その際に、テーブル2に生じた振動が、軸方向の力として振動吸収用ボールねじ4のナット42に伝わり、ナット42の軸方向への移動に伴い、ねじ軸41が回転する。
つまり、テーブル2に生じた振動は、振動吸収用ボールねじ4のナット42の軸方向力からねじ軸41の回転力に変換されることで、振動吸収用ボールねじ4に吸収される。また、振動吸収用ボールねじ4のねじ軸41が軸方向端部に重り5を有することで、重り5が無い場合よりもねじ軸41が回転しにくくなるため、振動吸収用ボールねじ4の作動に伴って振動が発生することも低減される。
よって、この実施形態の直動テーブルは振動減衰性に優れたものであり、この実施形態の直動テーブルを切削装置に適用すれば、重切削時の振動を早く減衰することができるため、重切削時のびびり振動が抑制され、切削面の状態が悪化することを防止できる。
また、振動吸収用ボールねじ4として、送りねじ装置1のボールねじと同じものを用いたため、二つのボールねじの寿命が同じになり、振動吸収用ボールねじを設けたことにより直動テーブルの寿命が低下することを防止できる。
[第二実施形態]
図2に示すように、この実施形態の直動テーブルは、送りねじ装置1と、テーブル2と、二個のリニアガイド(直動案内装置)3と、振動吸収用ボールねじ8と、二個の重り5と、基台6を備えている。
送りねじ装置1は、ねじ軸11とナット12とモータ13を有し、ねじ軸11がナット12に挿通されている。送りねじ装置1の送りねじ機構は、ねじ軸11の螺旋溝とナット12の螺旋溝がボール(転動体)を介して点接触するボールねじである。ねじ軸11の軸方向一端に、軸継手131を介してモータ13が結合されている。
二個のリニアガイド3は、それぞれ、案内レール31と二個のスライダ(移動体)32と複数の転動体を有する。リニアガイド3において、案内レール31および二個のスライダ32は、互いに対向する位置に、転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有する。両軌道面は案内レール31の長手方向に延び、転動通路内を負荷状態で転動する転動体を介して、スライダ32が案内レール31に沿って直線移動する。
振動吸収用ボールねじ8は、ねじ軸81とナット82とボールを有し、ねじ軸81の螺旋溝とナット82の螺旋溝で形成される軌道内を負荷状態で転動するボールを介して、ナット82がねじ軸81に対して相対移動する。この実施形態では、振動吸収用ボールねじ8として、送りねじ装置1の送りねじ機構を構成するボールねじよりも小型でリードが小さいものを用いている。ねじ軸81の軸方向両端部に重り5が取り付けられている。
基台6上のテーブル2の移動方向Yと垂直な方向の両端に、各リニアガイド3が配置され、二個のリニアガイド3の間に送りねじ装置1と振動吸収用ボールねじ8が配置されている。各リニアガイド3の案内レール31、送りねじ装置1のねじ軸11、および振動吸収用ボールねじ8のねじ軸81が、テーブル2の移動方向Yと平行に配置されている。
つまり、各リニアガイド3の案内レール31、送りねじ装置1のねじ軸11、および振動吸収用ボールねじ8のねじ軸81は、テーブル2の移動方向Yと垂直な方向で異なる位置に互いに平行に配置されている。
この配置で、両リニアガイド3の案内レール31が基台6に固定されている。送りねじ装置1のねじ軸11と振動吸収用ボールねじ8のねじ軸81は、それぞれの軸方向両端部に転がり軸受が取り付けられ、転がり軸受の外輪にハウジング7が固定され、各ハウジング7が基台6に固定されている。これにより、送りねじ装置1のねじ軸11およびボールねじ8のねじ軸81が、基台6に対して回転自在に支持されている。
テーブル2は、各リニアガイド3の二個のスライダ32、送りねじ装置1のナット12、および振動吸収用ボールねじ8のナット82の上方に配置され、スライダ32に対しては直接、ナット12,82に対してはブラケットを介して固定されている。つまり、各リニアガイド3の二個のスライダ32、送りねじ装置1のナット12、および振動吸収用ボールねじ8のナット82が、テーブル2の一面に固定されている。
この実施形態の直動テーブルは、モータ13を駆動して送りねじ装置1を稼働させると、送りねじ装置1のねじ軸11が回転し、ボールねじ機構によりナット12が直動する。これに伴い、テーブル2がリニアガイド3に案内されながら直動する。その際に、テーブル2に生じた振動が、軸方向の力として振動吸収用ボールねじ8のナット82に伝わり、ナット82の軸方向への移動に伴い、ねじ軸81が回転する。
つまり、テーブル2に生じた振動は、振動吸収用ボールねじ8のナット82の軸方向力からねじ軸81の回転力に変換されることで、振動吸収用ボールねじ4に吸収される。また、振動吸収用ボールねじ8のねじ軸81が軸方向端部に重り5を有することで、重り5が無い場合よりもねじ軸81が回転しにくくなるため、振動吸収用ボールねじ8の作動に伴って振動が発生することも低減される。
よって、この実施形態の直動テーブルは振動減衰性に優れたものであり、この実施形態の直動テーブルを切削装置に適用すれば、重切削時の振動を早く減衰することができるため、重切削時のびびり振動が抑制され、切削面の状態が悪化することを防止できる。
また、振動吸収用ボールねじとして、送りねじ装置1のボールねじよりも小型でリードが小さいボールねじ8を用いたため、送りねじ装置1のボールねじと同じボールねじ4を使用した第一実施形態の直動テーブルと比較して、ナットの軸方向移動量に対するねじ軸の回転量が大きくなる。つまり、ボールねじ8はボールねじ4と比較して、ナットの軸方向移動量が小さい場合のねじ軸の回転量が大きくなる。
よって、第二実施形態の直動テーブルは、第一実施形態の直動テーブルと比較して、微小な振動に対する振動吸収性能が高くなる。
また、第一実施形態の直動テーブルと比較して、振動吸収用ボールねじを設けることで生じる直動テーブルのトルク増加を低く抑えることができるため、第二実施形態の直動テーブルをNC制御の工作機械に適用した場合、NC制御の追従性が向上する。
[第三実施形態]
図3に示すように、この実施形態の直動テーブルは、送りねじ装置1と、テーブル2と、二個のリニアガイド(直動案内装置)3と、振動吸収用ボールねじ8Aと、二個の重り5と、基台6を備えている。この実施形態の直動テーブルは、さらに、振動吸収用ボールねじ8A用の転がり軸受機構およびクランプ装置(回転止め装置)9を備えているが、図3には、転がり軸受機構の外輪84と、クランプ装置9で挟持される回転体86のみが表示されている。
送りねじ装置1は、ねじ軸11とナット12とモータ13を有し、ねじ軸11がナット12に挿通されている。送りねじ装置1の送りねじ機構は、ねじ軸11の螺旋溝とナット12の螺旋溝がボール(転動体)を介して点接触するボールねじである。ねじ軸11の軸方向一端に、軸継手131を介してモータ13が結合されている。
二個のリニアガイド3は、それぞれ、案内レール31と二個のスライダ(移動体)32と複数の転動体を有する。リニアガイド3において、案内レール31および二個のスライダ32は、互いに対向する位置に、転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有する。両軌道面は案内レール31の長手方向に延び、転動通路内を負荷状態で転動する転動体を介して、スライダ32が案内レール31に沿って直線移動する。
図3および図4に示すように、振動吸収用ボールねじ8Aは、ねじ軸81とナット83を有する。ナット83の内周面に、ねじ軸81の螺旋溝と対向して軌道を形成する螺旋溝が形成され、この軌道にボールが配置されている。この軌道内を負荷状態で転動するボールを介して、ナット83およびねじ軸81の一方が他方に対して相対移動する。
振動吸収用ボールねじ8Aは、送りねじ装置1の送りねじ機構を構成するボールねじよりも小型でリードが小さいものである。ねじ軸81の軸方向両端部に重り5が取り付けられている。
基台6上のテーブル2の移動方向Yと垂直な方向の両端に、各リニアガイド3が配置され、二個のリニアガイド3の間に、送りねじ装置1と振動吸収用ボールねじ8Aが配置されている。各リニアガイド3の案内レール31、送りねじ装置1のねじ軸11、および振動吸収用ボールねじ8Aのねじ軸81が、テーブル2の移動方向Yと平行に配置されている。
つまり、各リニアガイド3の案内レール31、送りねじ装置1のねじ軸11、および振動吸収用ボールねじ8Aのねじ軸81は、テーブル2の移動方向Yと垂直な方向で異なる位置に互いに平行に配置されている。
この配置で、両リニアガイド3の案内レール31が基台6に固定されている。送りねじ装置1のねじ軸11と振動吸収用ボールねじ8Aのねじ軸81は、それぞれの軸方向両端部に転がり軸受が取り付けられ、転がり軸受の外輪にハウジング7が固定され、各ハウジング7が基台6に固定されている。この転がり軸受には予圧が付与されている。これにより、送りねじ装置1のねじ軸11および振動吸収用ボールねじ8Aのねじ軸81が、基台6に対して回転自在に支持されている。
テーブル2は、各リニアガイド3の二個のスライダ32、送りねじ装置1のナット12、および振動吸収用ボールねじ8Aのナット83の上方に配置されている。そして、各リニアガイド3の二個のスライダ32、送りねじ装置1のナット12が、テーブル2の下面(一面)に固定されている。
また、図4に示すように、振動吸収用ボールねじ8Aのナット83に外輪84が外挿されている。外輪84の軸方向寸法は、ナット83の軸方向寸法より短い。外輪84は軸方向一端にフランジ部84aを有する。外輪84は、軸方向で離れた位置に二個の外輪軌道溝84bを有する。外輪84のフランジ部84aが、ブラケットを介してテーブル2の下面に固定されている。
ナット83は、軸方向中央部である小径部831と、軸方向一端部である大径部832と、軸方向他端部である大径部833とからなる。一方の大径部832は、外輪84から突出している回転体固定部832aと、外輪84内に配置されている軸受部832bとからなる。他方の大径部833は外輪84内に配置されている。
ナット83の外周面には、一方の外輪軌道溝84bと対向する軸受部832bの位置に、内輪軌道溝832cが形成され、他方の外輪軌道溝84bと対向する大径部833の位置に、内輪軌道溝833aが形成されている。各外輪軌道溝84bと内輪軌道溝832c,833aとの間に、複数個のボール85が配置されている。
これらのボール85と、外輪軌道溝84bと、内輪軌道溝832c,833aとで、ナット83の軸方向両端に転がり軸受機構が形成されている。外輪84がテーブル2に固定されているため、この転がり軸受機構により、ナット83はテーブル2に対して回転自在に支持されている。転がり軸受機構には予圧が付与されていない。
ナット83の回転体固定部832aに、鉄鋼製の円筒体86がボルトで固定されている。円筒体86の中心穴86aにねじ軸81が挿通している。振動吸収用ボールねじ8Aの軸方向で円筒体86と重なる位置に、クランプ装置9が配置されている。
クランプ装置9は電磁式のマグネットチャックであり、図5に示すように、円筒体86を挟持する一対の挟持部91と、テーブル2に固定されたガイド部92と、挟持部91の基端部をガイド部92に対して移動可能に支持するスライド部93と、一対の挟持部91の基端部を連結するバネ部94を有する。挟持部91の開閉時に、スライド部93がガイド部92に案内され、バネ部94が伸縮する。クランプ装置9のガイド部92がテーブル2の下面に固定されている。
なお、クランプ装置9として、油圧式クランプや空圧式クランプを用いる場合は、挟持部の移動機構を設ける必要がある。
この実施形態の直動テーブルを工作機械の移動テーブルとして使用する場合、工作機械による加工時には、図5(a)に示すように、クランプ装置9で円筒体86を挟んでナット83を外輪84内で回転できない状態にする。外輪84はテーブル2に固定されているため、加工時にはナット83はテーブル2と一体に移動する。一方、加工後に次の加工位置までテーブル2を高速で移動する早送り時には、図5(b)に示すように、クランプ装置9による円筒体86の挟持を解除して、ナット83を外輪84内で回転可能にする。
モータ13を駆動して送りねじ装置1を稼働させると、送りねじ装置1のねじ軸11が回転し、ボールねじ機構によりナット12が直動する。これに伴い、テーブル2がリニアガイド3に案内されながら直動する。その際に、加工時には、テーブル2に生じた振動が軸方向の力として振動吸収用ボールねじ8Aのナット83に伝わり、ナット83が軸方向へ移動する。これに伴って、振動吸収用ボールねじ8Aのボールねじ機構によりねじ軸81が回転する。
つまり、加工時には、テーブル2に生じた振動が、振動吸収用ボールねじ8Aのナット83の軸方向力からねじ軸81の回転力に変換されることで、振動吸収用ボールねじ8Aに吸収される。また、振動吸収用ボールねじ8Aのねじ軸81が軸方向端部に重り5を有することで、重り5が無い場合よりもねじ軸81が回転しにくくなるため、振動吸収用ボールねじ8Aの作動に伴って振動が発生することも低減される。
テーブル2の早送り時には、振動吸収用ボールねじ8Aのナット83が外輪84内で回転可能になっているため、この実施形態の直動テーブルは、そのように構成されていない第二実施形態の直動テーブルよりもねじ軸81が回転しにくい。
また、ナット83用の転がり軸受機構には予圧が付与されず、ねじ軸81用の転がり軸受には予圧が付与されているため、ナット83用の転がり軸受機構にも予圧が付与されている場合よりもねじ軸81が回転しにくい状態となっている。
よって、この実施形態の直動テーブルは第二実施形態の直動テーブルと同じ効果を有するとともに、第二実施形態の直動テーブルと比較して、早送り時にモータ13にかかる負荷を低減できる効果も有する。
[この発明に至る経緯など]
特許文献1の実施例には、ダンパとして、ケーシング内に満たされた粘性物の中でフィンを回転させる方式のものを使用することが記載されている。このダンパの場合、粘性物の粘度が温度によって変化すると、ダンパの減衰能力も変化するため、安定した振動減衰性が発揮できない恐れがある。
温度の影響を受けない振動減衰方法として、上記ダンパの代わりに重りを用い、重りの回転慣性質量を、送りねじ装置のねじ軸の回転抵抗とする方法が考えられる。しかし、重りの回転慣性質量を大きくするためには、重りの質量を大きくしたり、径方向の寸法を大きくしたりする必要があり、送りねじ装置の大型化の恐れや、重りを大きく出来ない場合には十分な振動減衰能力を発揮できない恐れがある。
これに対して、この発明の直動テーブルでは、送りねじ装置のねじ軸と平行に振動吸収用ボールねじを備え、テーブルの移動時に、振動吸収用ボールねじのナットがテーブルと一緒に移動することで、振動吸収用ボールねじのねじ軸と重りを回転させ、その際の回転抵抗でテーブルの振動を減衰している。よって、送りねじ装置のねじ軸に重りをつけた場合と比較して、重りを小さくすることができる。
特に、第二実施形態の直動テーブルでは、振動吸収用ボールねじのリードを送りねじ装置のリードよりも小さくすることにより、振動吸収用ボールねじの回転量が大きくなるため、回転抵抗が増大して振動減衰能力を向上させることができる。あるいは、振動減衰能力を維持しつつ、振動吸収用ボールねじのねじ軸に取り付けた重りを小さくすることができる。
1 送りねじ装置
11 送りねじ装置のねじ軸
12 送りねじ装置のナット
13 モータ
131 軸継手
2 テーブル
3 リニアガイド(直動案内装置)
31 案内レール
32 スライダ(移動体)
4 振動吸収用ボールねじ
41 振動吸収用ボールねじのねじ軸
42 振動吸収用ボールねじのナット
5 重り
6 基台
7 ハウジング
8 振動吸収用ボールねじ
8A 振動吸収用ボールねじ
81 振動吸収用ボールねじのねじ軸
82 振動吸収用ボールねじのナット
83 振動吸収用ボールねじのナット
831 ナットの小径部
832 ナットの大径部
833 ナットの大径部
832a 回転体固定部
832b 軸受部
833a 内輪軌道溝(転がり軸受機構)
832c 内輪軌道溝(転がり軸受機構)
84 外輪
84a 外輪のフランジ部
84b 外輪軌道溝(転がり軸受機構)
85 ボール(転がり軸受機構)
86 回転体
86a 回転体の中心穴
9 クランプ装置(回転止め装置)
91 挟持部
92 ガイド部
93 スライド部
94 バネ部
Y テーブルの移動方向

Claims (3)

  1. テーブルと、
    前記テーブルを駆動する送りねじ装置であって、ねじ軸と、前記ねじ軸が挿通され、前記ねじ軸の螺旋溝と面接触するか転動体を介して点接触する螺旋溝を有するナットと、前記ねじ軸の軸方向一端に軸継手を介して結合されたモータと、を有し、前記ねじ軸が前記テーブルの移動方向と平行に配置され、前記ナットが前記テーブルの一面に固定され、前記モータの回転を前記ナットの直線運動に変換する送りねじ装置と、
    前記テーブルを前記送りねじ装置と同軸方向に案内する直動案内装置であって、案内レールと前記案内レールに沿って移動する移動体とを有し、前記案内レールが、前記テーブルの移動方向に垂直な方向で前記送りねじ装置のねじ軸と異なる位置に、且つ、前記送りねじ装置のねじ軸と平行に配置され、前記移動体が、前記テーブルの前記一面に固定された直動案内装置と、
    ねじ軸とナットとボールを有する振動吸収用ボールねじであって、前記ねじ軸が、前記テーブルの移動方向に垂直な方向で前記送りねじ装置のねじ軸および前記直動案内装置の案内レールと異なる位置に、且つ、前記送りねじ装置のねじ軸と平行に配置され、前記ナットが、前記ナットを前記テーブルに対して回転自在に支持する転がり軸受機構を介して、前記テーブルの前記一面に取り付けられた振動吸収用ボールねじと、
    前記振動吸収用ボールねじの前記ナットを前記テーブルに対して回転不能にできる回転止め装置と、
    前記振動吸収用ボールねじを構成するねじ軸の軸方向端部に取り付けられた重りと、
    を備えた直動テーブル。
  2. 前記転がり軸受機構の予圧量は、前記振動吸収用ボールねじの前記ねじ軸を支持する転がり軸受の予圧量と同じか少ない請求項記載の直動テーブル。
  3. 前記送りねじ装置の送りねじ機構はボールねじであり、前記振動吸収用ボールねじは前記送りねじ装置のボールねじより小型でリードが小さい請求項1または2記載の直動テーブル。
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