JP2010030812A - チタン酸アルカリ複合粒子の製造方法 - Google Patents

チタン酸アルカリ複合粒子の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】チタン酸アルカリ粒子に対して金属酸化物粒子の分散性が良好なチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法を提供すること。
【解決手段】本発明は、チタン化合物原料と、アルカリ金属化合物原料と、金属酸化物原料と、化合物原料とを混合し、得られた混合物を焼成することによりチタン酸アルカリ複合粒子を製造する方法であって、上記金属酸化物原料が、焼成により酸化セリウム、酸化タングステン、又は酸化ジルコニウムとなる材料であり、上記化合物原料が、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物であることを特徴とするチタン酸アルカリ複合粒子の製造である。
【選択図】図1

Description

本発明は、チタン酸アルカリ粒子中に金属酸化物粒子が分散したチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法に関し、特に、チタン酸アルカリ粒子に対して金属酸化物粒子が比較的均一に分散したチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法に関する。
チタン酸アルカリ化合物は、主に、チタン酸リチウム、チタン酸ナトリウム、チタン酸カリウムが有用な材料として知られている。このうちチタン酸リチウムは二次電池の電極材料(LiTi12など)など、チタン酸ナトリウムは、アーク安定剤(例えば、特許文献1参照)、摩擦調整剤や樹脂等の強化剤(例えば、特許文献2参照)など、チタン酸カリウムは、摩擦調整剤や樹脂等の強化剤などに利用することができる。
また、チタン酸アルカリ化合物に添加物を加え、その特性の向上を図ることが知られている(例えば、特許文献3参照)。この従来技術では、チタン酸アルカリ金属結晶粒と、モース硬度6〜8の無機酸化物粒を結合した複合粒子からなるチタン酸アルカリ金属系複合化合物粉末が提案されている。このチタン酸アルカリ金属系複合粉末によると、チタン酸アルカリ金属粉末と上記無機酸化物粒との単なる混合粉末では得られない摩擦特性を摩擦材に付与し、相手材を攻撃することなく、低速度域から高速度域にわたって高摩擦係数を安定に維持する効果が得られている。
ところで、このような効果を得るためには、上記の無機酸化物粒がチタン酸アルカリ金属結晶粒中に均一に分散していることが重要となる。
しかしながら、この従来技術を参考に、チタン酸カリウム結晶粒とジルコニアとが結合した複合粒子を製造するにあたって、酸化チタン粉末、カリウム化合物の粉末、およびジルコニア粉末を配合し、電気炉で焼成処理をしたところ、ジルコニア粒子が均一に付着したチタン酸カリウム結晶複合粒子(ジルコニア粒子の分散性の良好なチタン酸カリウム結晶複合粒子)は得られなかった。また、ジルコニアの一部がカリウム原料の一部と反応し、チタン酸カリウムとジルコニアの相以外に酸化チタン相を含むチタン酸カリウム結晶複合粒子となった。さらに、チタン酸カリウムと反応性がない無機酸化物粒を用いた場合も同様に、無機酸化物粒が均一に付着したチタン酸カリウム結晶複合粒子は得られなかった。
特開2001−294424号公報 特開平08−049119号公報 特開平09−328561号公報
本発明の目的は、上述のような問題点に鑑み、チタン酸アルカリ粒子中への金属酸化物粒子の分散性が良好なチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法を提供することにある。
かかる実情において、本発明者らが鋭意検討を行った結果、チタン酸アルカリ粒子と金属酸化物粒子が結合したチタン酸アルカリ複合粒子を製造するにあたり、チタン化合物原料と、アルカリ金属化合物原料と、金属酸化物原料に加えて、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物から選択される材料を加え混合焼成することにより、チタン酸アルカリ粒子に対して金属酸化物粒の分散性が良好なチタン酸アルカリ複合粒子が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、チタン化合物原料と、アルカリ金属化合物原料と、金属酸化物原料と、化合物原料と、を混合し、該混合により得られた混合物を焼成することによりチタン酸アルカリ複合粒子を製造する方法であって、前記金属酸化物原料が、前記焼成により酸化セリウム、酸化タングステン、もしくは酸化ジルコニウムとなる材料から選択され、前記化合物原料が、アルカリ金属化合物、アルカリ土類金属化合物から選択される材料であることを特徴とするものである。なお、化合物原料として、アルカリ金属化合物原料と同じアルカリ金属化合物を用いる場合には、アルカリ金属化合物原料に、化合物原料としてアルカリ金属化合物を余剰に添加して焼成することとなる。
このうち上記化合物原料は、特に、カリウム化合物又はカルシウム化合物であると良い。また、この化合物原料の添加量は、酸化物換算で、上記チタン酸アルカリ複合粒子の全質量に対して1質量%以下となるよう調整すると良い。また、上記金属酸化物原料の添加量は、酸化物換算で、上記チタン酸アルカリ複合粒子の全質量に対して0.1質量%以上2質量%以下含まれるよう調整すると良い。また、化合物原料の添加量は、上記金属酸化物原料の添加量に対して、それぞれ酸化物換算で0.5倍以上含まれるよう調整すると良い。さらにチタン化合物原料とアルカリ金属化合物原料の配合量は、得られるチタン酸アルカリ複合粒子の組成に応じて、チタン化合物原料のチタン原子とアルカリ金属化合物原料のアルカリ金属原子のモル比を2:1(4チタン酸アルカリ複合粒子を得る場合)、3:1(6チタン酸アルカリ複合粒子を得る場合)又は4:1(8チタン酸アルカリ複合粒子を得る場合)となるように調整すると良い。ここで、上記「酸化物換算」とは、化合物原料や金属酸化物原料が上記焼成処理により主に酸化物になると考えられるため、「焼成後に酸化物になると仮定し、この酸化物の質量に換算して」との意味である。
以下、本発明にかかるチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法について詳細に説明する。
本発明のチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法は、焼成によりチタン酸アルカリとなるチタン化合物原料及びアルカリ金属化合物原料と、焼成により金属酸化物となり、このチタン酸アルカリの性能向上に寄与する金属酸化物原料と、チタン酸アルカリ中に金属酸化物を比較的均一に分散させるのに寄与する化合物原料とを混合し、得られた混合物を焼成することによりチタン酸アルカリ粒子と金属酸化物粒子が結合したチタン酸アルカリ複合粒子を製造するものである。本発明における金属酸化物原料は、酸化セリウム、酸化タングステン、もしくは酸化ジルコニウムであり、焼成時に殆どチタン酸アルカリ金属化合物と反応せず、また、結晶成長を妨げることが無いため、金属酸化物原料を添加しないで焼成したときと同じ形状、大きさのチタン酸アルカリ化合物を得ることができる。また、本発明における化合物原料は、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属化合物から選択される材料、または焼成によりこれら化合物となる材料であることが好ましい。
本発明の製造方法に用いるチタン化合物原料は、例えば、二酸化チタン、亜酸化チタン、オルトチタン酸もしくはその塩、メタチタン酸もしくはその塩、水酸化チタン、又はペルオクソチタン酸もしくはその塩などを、単独あるいはこれらを2種以上組合せて用いることができる。これらの中でも好ましくは二酸化チタンである。これはアルカリ金属化合物との混合性及び反応性に優れ、また安価な為である。
また、アルカリ金属化合物原料としては、アルカリ金属の炭酸塩、水酸化物、又は蓚酸塩などであり、焼成反応において溶融するものが好ましく、特に炭酸塩又は水酸化物が好ましい。これらは、チタン化合物との焼成反応において、溶融あるいは分解し、反応が起き易く、また分解した後も炭酸ガスや水などが生成するのみで製品中に不純物が残存せず好ましい。
特に、チタン酸カリウム複合粒子を製造する場合、アルカリ金属化合物原料として、酸化カリウム、炭酸カリウム、水酸化カリウム、又はシュウ酸カリウムなどを用いることができ、特に炭酸カリウムが好ましい。これらのカリウム化合物は単独もしくは2種以上組合せて用いることができる。また、チタン酸ナトリウム複合粒子を製造する場合、アルカリ金属化合物原料として、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、又はシュウ酸ナトリウムなどを用いることができ、特に炭酸ナトリウムが好ましい。さらに、チタン酸リチウムを製造する場合、アルカリ金属化合物原料として、炭酸リチウム、水酸化リチウムなどを用いることができ、特に炭酸リチウムが好ましい。
金属酸化物原料としては、酸化セリウム、酸化タングステン、又は酸化ジルコニウムの酸化物のほか、これらの炭酸塩、水酸化物塩、塩化物塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、又は有機化合物が挙げられる。これらの原料は、焼成により、チタン化合物やアルカリ化合物と殆ど反応せず、安定して金属酸化物を生成するため好ましい。この金属酸化物原料の添加量は、用途にあわせて選択すればよい。通常、この添加量は、酸化物換算で、焼成処理後に得られるチタン酸アルカリ複合粒子の全量に対し、この金属酸化物の質量が0.1〜2質量%(0.1質量%以上2質量%以下)となるように調整すると良い。添加量が0.1質量%に満たないと金属酸化物を添加した効果が十分に発現されず、一方、添加量が2質量%を超えると、チタン酸アルカリ金属結晶の特性が弱められ、また摩擦材等に適用した場合において対面損傷性の悪化をきたすためである。
化合物原料は、アルカリ金属化合物およびアルカリ土類金属化合物から選択される材料にすると良い。あるいは、これらの材料を単独で所定条件にて焼成した場合、これらの酸化物となる材料であれば良い。例えば、NaO、KO、LiO、CaO、SrO、BaO、もしくはこれら材料の少なくとも2つ以上の混合物、または上記焼成によりこれらの酸化物となる化合物が挙げられる。焼成してこれらの化合物となるものとしては、これらの炭酸塩、水酸化物、シュウ酸塩、塩化物塩、硝酸塩、硫酸塩、蓚酸塩、又は有機化合物などの化合物原料が挙げられる。これらの化合物原料は、チタン酸アルカリ化合物中への金属酸化物の分散性を向上させるのに寄与する。
このような化合物原料のうち、特に炭酸塩、水酸化物、又は蓚酸塩が、チタン化合物との焼成反応において溶融あるいは分解し、反応が起き易く、また分解した後も炭酸ガスや水などが生成するのみで製品中に不純物が残存せず好ましい。また、カリウム化合物又はカルシウム化合物がチタン酸カリウムの形状制御がしやすく好ましい。例えば、カルシウム塩の場合、酸化カルシウム、炭酸カルシウム、水酸化カルシウム、又はシュウ酸カルシウムなどが用いられ、好ましくは炭酸カルシウムが用いられる。これらのカルシウム化合物は単独もしくは2種以上組合せて用いても良い。
化合物原料の添加量は、酸化物換算で、焼成処理後に得られるチタン酸アルカリ複合粒子の全質量に対して、1質量%以下となるよう調整するのが好ましい。1質量%を超えると、この化合物原料の焼成により得られるNaO、KO、LiO、CaO、SrO、BaO又はこれらの混合物がチタン酸アルカリ金属化合物と反応し、粉末X線回折等(下記実施例で記載した条件のX線回折)で検出される程度の異なる相が生成したり、焼成後に無添加の際とは異なる形状のチタン酸アルカリ化合物となったりするため好ましくない。化合物原料の添加量の下限は、添加する金属酸化物粒子が、チタン酸アルカリ粒子中への金属酸化物粒子の分散性が良好となるように設定する。例えば、化合物原料の添加量は、金属酸化物原料の添加量に対して、化合物原料、金属酸化物原料をそれぞれ酸化物として換算(質量換算)したとき0.5倍以上となるように調整すると、分散性を向上させることができる。
なお、本発明では、金属酸化物原料にZr化合物を用いた際、僅かに反応し、酸化チタン相を形成する。このような酸化チタン相の生成を抑制するには、化合物原料としてアルカリ金属化合物原料と同じアルカリ金属化合物を用いて、この酸化チタン相を所望組成のチタン酸アルカリ金属相にするのに必要な量のアルカリ金属化合物(化合物原料)を余剰に添加すると良い。
具体的な添加量の求め方は、6チタン酸カリウム複合粒子の場合を例に取り説明する。まず、カリウム化合物原料及びチタン化合物原料それぞれのカリウム元素及びチタン元素のモル比を2:6で調整したものに、所定量の金属酸化物、またはその金属炭酸塩もしくは金属水酸化物などを加え、混合、焼成を行う。次に、得られた焼成物の粉末X線回折を測定する。その回折結果から、金属酸化物の一部とカリウムが反応し、6チタン酸カリウム及び金属酸化物以外に酸化チタン相のピークが検出される。そのX線回折チャートからチタン酸アルカリの最強干渉線の強度(Im)と酸化チタンの最強干渉線の強度(It)との強度比(=It/Im)を求める。そしてこの強度比から以下述べる関係式より、生成した酸化チタン量を求めることができる。こうして求めた酸化チタンのチタン元素を全て6チタン酸カリウムにするのに必要なカリウム化合物量を求め、添加するアルカリ金属化合物の添加量を調整する。例えば、酸化チタンが3mol%生成していれば、1mol%に相当するカリウム化合物(化合物原料)を添加すると良い。なお、ここで添加する化合物原料は、金属酸化物原料の添加量に対して、それぞれ酸化物に換算して0.5倍以上となるよう添加するのが好ましい。このため、ここで添加するカリウム化合物(化合物原料)は、上記量より過剰に添加しても良いが、焼成後得られるチタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して1質量%以下となるよう調整するのが好ましい。
上述した関係式を求めるには、まず、6チタン酸カリウムと酸化チタンの混合比が既知の混合物を用意し、上記と同様に粉末X線回折を測定する。次に、測定結果のX線回折チャートから各混合物のチタン酸アルカリの最強干渉線の強度(Im)と酸化チタンの最強干渉線の強度(It)との強度比(=It/Im)を求める。干渉線の強度としては、具体的には、干渉線の高さ、または面積を用いることができる。そして、このチタン酸アルカリと酸化チタンの混合比(酸化チタンの重量/チタン酸カリウムの重量)に対して、この強度比(=It/Im)をプロットすることで、組成比と強度比の上記関係式を求めることができる。
<混合>
本発明において、上記チタン化合物原料と、アルカリ金属化合物原料と、金属酸化物原料と、化合物原料等を混合して得られる原料混合物の混合方法としては、通常の混合手段、V型ブレンダーの混合手段、およびハンマーミル、ピンミル、ビーズミル、ボールミルなどの機械的粉砕手段を採用することができる。このうち特に振動メディアとして棒状のロッドを充填した振動ロッドミルが好ましい。振動ロッドミルではチタン化合物原料とアルカリ金属化合物原料を粉砕しながら混合することで、ロッド間のある程度粒径の大きい粉末を粉砕する一方、ボールミルのようにより細かい粉末を過粉砕することが少ない。特に酸化チタンは表面に存在する水酸基のため付着性が強く、過粉砕されて粒径が小さくなるほど比表面積が大きくなり、混合容器内に粉砕物が固着され易くなる。このため、振動ロッドミルを用いることにより他の混合方法に比べより均一に混合することができる。この結果、混合物の焼成反応をより均一に行うことができ所望組成のチタン酸アルカリ化合物と金属酸化物が分散したチタン酸アルカリ複合粒子の生成を促進することができる。
チタン化合物原料とアルカリ金属化合物原料の混合比率は、このチタン化合物原料とアルカリ金属化合物原料が焼成反応して生成されるチタン酸アルカリ(MO・nTiO Mはアルカリ金属)を1モルとしたとき、チタン化合物原料をチタン原子として0.5〜10モル、好ましくは1〜8モルであり、アルカリ金属化合物原料はアルカリ金属原子として1〜3モル、好ましくは1.5〜2.5モルである。
特に、4チタン酸カリウム複合粒子を製造する場合には、焼成反応した後生成される4チタン酸カリウム(KO・4TiO)を1モルとしたとき、チタン化合物原料は、チタン原子として3.5〜4.5モル、好ましくは3.8〜4.2モル、特に好ましくは4.0モルであり、カリウム化合物原料はカリウム原子として1.8〜2.2モル、好ましくは1.9〜2.1モル、特に好ましくは2モルである。
6チタン酸カリウム複合粒子を製造する場合には、焼成反応した後生成される6チタン酸カリウム(KO・6TiO)を1モルとしたとき、チタン化合物原料は、チタン原子として5.5〜6.5モル、好ましくは5.8〜6.2モル、特に好ましくは6.0モルであり、カリウム化合物原料はカリウム原子として1.8〜2.2モル、好ましくは1.9〜2.1モル、特に好ましくは2モルである。
この際、チタン化合物原料、アルカリ金属化合物原料、金属酸化物原料、及び化合物原料等の上記混合物に、金属チタン粉あるいは水素化チタン粉を添加することもできる。この場合、この添加量は、チタン化合物中のチタン原子1モルに対して0.01〜0.2モル、さらには0.03〜0.1モルとすることが好ましい。なお、金属チタン粉あるいは水素化チタン粉は酸化され二酸化チタンとなるため、金属チタン粉あるいは水素化チタン粉は上記チタン化合物のチタン源として含め、混合比率を調整する必要がある。このように金属チタン粉あるいは水素化チタン粉を配合すると、反応容器内での焼成時に同時に燃焼して反応容器内部の温度分布の発生を抑制し、反応をより均一に行うことができる。
<焼成>
上記のようにして得られたチタン化合物原料とアルカリ金属化合物原料等の混合物を、焼成してチタン化合物原料とアルカリ金属化合物原料を反応させる。焼成のための反応容器としてはセラミックス製が好ましく、アルミナ等の通常のセラミックス材料からなるものが好ましい。具体的には、円筒状物、凹部を有する円柱状物、凹部を有する方形状物、皿状物等が挙げられる。また、上記セラミックス製反応容器に上記混合物を充填するに当たり、セラミックス製反応容器と混合物との間の少なくともセラミックス製反応容器の底部に、炭化する材質からなるシート材を介在させることが好ましい。このように、シート材を介在させることにより、焼成時に混合物中のアルカリ金属化合物原料が溶融して、アルカリ金属化合物原料がロスしたり、セラミックス製反応容器に溶融したアルカリ金属化合物原料が浸透したりすることを抑制できる。炭化する材質からなるシート材は、焼成したときに炭化し、且つ、最終的に焼失すると共に、焼成時に軟化物又は流動物を生成しない材質のものが用いられ、具体的には、紙、天然繊維、樹皮又は熱硬化性樹脂が用いられる。例えば、紙の場合には、炭化し難く軟化する塩化ビニール等のようなものが張り合わされていない通常の紙が用いられ、いわゆる未晒クラフト紙、両更晒クラフト紙、片艶晒などの包装用紙、段ボール原紙、新聞用紙、上質紙、中質紙、再生紙、書籍用紙、キャストコート紙、アート紙PPC用紙などの情報用紙等が用いられる。また、天然繊維としては、例えば綿、麻、絹等が用いられる。また、熱硬化性樹脂としては、例えばフェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂等が用いられる。シート材の形状は、シート、織布、不織布又は袋とする。
焼成温度はチタン酸アルカリの種類また結晶形により異なるが、チタン酸カリウム複合粒子を製造する場合、通常800〜1300℃、好ましくは1000〜1300℃で行う。得られるチタン酸カリウム複合粒子の形状は、この焼成温度を調整することで制御でき、焼成温度をより高温で行うことでより大きなチタン酸カリウム複合粒子を得ることができる。但し、800℃より低いと十分に反応が進まない。また、1300℃を超えるような高温で焼成するにはそれに耐え得る炉が必要であり、高コストとなる上、チタン酸カリウムの融点と近くなり、溶融し形状も制御が困難となるため1300℃以下での焼成が好ましい。また、チタン酸リチウムとしてスピネル型の結晶構造を有するLiTi12を含むチタン酸リチウム複合粒子を製造する場合、通常800〜1000℃、好ましくは850〜950℃である。またLiTiOを含むチタン酸リチウム複合粒子を製造する場合には、通常950〜1450℃、好ましくは950〜1200℃である。6チタン酸ナトリウム複合粒子を製造する場合、通常400〜900℃、好ましくは500〜800℃である。
また焼成時間は、前記温度範囲で1〜10時間、好ましくは2〜5時間である。焼成反応後、常温まで冷却する。昇温速度は、室温から前記焼成温度まで0.5〜10℃/分、好ましくは0.5〜5℃/分の速度で行う。冷却速度は前記焼成温度から300℃まで0.5〜10℃/分、好ましくは1〜5℃/分の比較的遅い冷却速度で行う。このように焼成温度、昇温速度及び冷却速度を調整することにより、所望形状のチタン酸アルカリ複合粒子を得ることができる。
また、特にチタン酸アルカリ複合粒子がチタン酸カリウム複合粒子の場合、得られるチタン酸カリウム複合粒子の形状は、棒状、柱状、円柱状、短冊状及び/又は板状が好ましい。このような形状は、焼成温度、降温速度等の工程のパラメータを調整することで、その形状やその大きさを制御できる。また、焼成温度をより高温で行うことでより大きなチタン酸カリウム複合粒子を得ることができる。
このようにして得られたチタン酸アルカリ複合粒子は、金属酸化物がチタン酸アルカリ粒子中に均一に存在する。以上のようにして得られたチタン酸アルカリ複合粒子は、必要に応じて機械的に解砕または粉砕してもよい。ここで、機械的に解砕または粉砕する手段は公知の手段を採用することができ、振動ミル、振動ボールミル、ビーズミル、ターボミル、遊星ボールミルなどが用いられる。また必要に応じて解砕または粉砕後のチタン酸アルカリを分級または篩別してもよい。
次に、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、これは単に例示であって本発明はこれに制限されるものではない。
(実施例1)
平均粒径0.8mmの凝集体の酸化チタン338.5gと粉末状炭酸カリウム106g、チタン粉末18.5gおよび木屑37g、平均粒径0.4μmの酸化セリウム2g、炭酸カルシウム4gを、内容積1リットル、SS製の円柱状ロッドメディアを充填した小型振動ミル(中央化工機社製)に充填し、さらにメタノール2.5g添加して、30分粉砕処理し混合物を得た。ここでの炭酸カルシウムの配合量は、原料混合物の焼成により得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して、酸化カルシウム換算で0.5質量%に相当するよう調整されている。また酸化セリウムの配合量は、焼成後得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して0.4質量%に相当するよう調整されている。さらに、炭酸カルシウムの配合量は、酸化セリウムの配合量に対して、酸化カルシウム換算で1.1倍に相当する。
得られた混合物を上部が開放されたセラミックス製反応容器内に充填し、これを電気炉に入れ、9時間かけて室温から800℃に昇温し、その後1050〜1100℃の範囲で4.5時間焼成した。その後、13時間かけて室温まで冷却し、常温まで冷却した後該焼成物を取り出した後、解砕した。
このようにして得られた6チタン酸カリウム複合粒子は棒状、柱状又は円柱状であった。また、その平均短径は1.9μm、平均長さ(平均長径)は4.2μm、平均アスペクト比は2.4であった。平均短径及び平均長さとは、走査型電子顕微鏡写真の画像解析によって200個程度についてその径、長さを測定し、それを平均した値を言う。
また、X線回折でこの焼成物を分析した。測定条件は以下である。その結果、6チタン酸カリウム相と酸化セリウム相が検出され、酸化チタン相は含まれていなかった。なお、焼成物中には、後術する電子線マイクロアナライザより、カルシウム化合物が生成しているはずであるが、下記条件のX線回折ではカルシウム化合物の量が微量であるためか検出されなかった。
<X線回折測定条件>
得られた焼成物の走査型電子顕微鏡写真とその電子線マイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe Microanalyzer)像を図1に示す。6チタン酸カリウム上にカルシウム、セリウムが均一に分布していることがわかる。また、セリウムに対応して、カルシウムが分布していることもわかる。なお、チタン酸カリウム粒子断面を同様に測定した結果、チタン酸カリウム粒子内部にCeが均一に分布していることがわかった。なお、独立した酸化セリウム粒子は観察されなかった。ここで、上記均一とは、金属酸化物原料を添加しないでチタン酸アルカリ複合粒子を作製した場合(以下説明する比較例1)等と較べて、焼成物中のセリウム粒子及び/又はカルシウム粒子の分布状態が均一・均等であること(局所的に分布されていないこと)を意味する。
(比較例1)
原料に炭酸カルシウムを添加しないこと以外は、実施例1と同様にして焼成物を得た。このようにして得られた粒子は棒状、柱状又は円柱状であった。また、その平均短径は1.9μm、平均長さ(平均長径)は4.2μm、平均アスペクト比は2.4であった。この焼成物をX線回折で分析したところ、6チタン酸カリウム相と酸化セリウム相であり、酸化チタン相は含まれていなかった。
得られた焼成物の走査型電子顕微鏡写真とその電子線マイクロアナライザ(EPMA:Electron Probe Microanalyzer)像を図2に示す。チタン酸カリウム粒子上に、Ce像が不均一に分布(局所的に分布)していることがわかる。
(参考例1)
原料に炭酸カルシウム及び酸化セリウムを加えないこと以外は、実施例1と同様にして焼成物を得た。このようにして得られた焼成物は棒状、柱状又は円柱状であった。また、その平均短径は1.9μm、平均長さ(平均長径)は4.2μm、平均アスペクト比は2.4であった。また、X線回折より、この焼成物は6チタン酸カリウムの単相であり、酸化チタン相は含まれていなかった。この参考例1で得られた焼成物(6チタン酸カリウム)の形状、サイズは、実施例1で得られた焼成物(チタン酸カリウム複合粒子)の形状、サイズを維持していた。即ち、上記実施例1で加えた炭酸カルシウム及び酸化セリウムの影響により得られるチタン酸カリウム複合粒子の形状、サイズが変化しないことがわかった。
(比較例2)
平均粒径0.8mmの凝集体の酸化チタン粉末338.5gと炭酸カリウム粉末106g、チタン粉末18.5g、おがくず37g、平均粒径0.7μmの炭酸ジルコニウム4gを円柱状のロッドメディアを充填した小型振動ミル(中央化工機社製)に充填し、さらにメタノール2.5gを添加し、30分粉砕処理して混合物を得た。そしてこの混合物504gを、クラフト紙を底面に載置した上部が開放されたセラックス製反応容器内に充填し、これを電気炉に入れ、9時間で800℃に昇温し、その後1050〜1100℃の範囲で4.5時間焼成した。その後、13時間かけて室温まで冷却し、常温まで冷却した後焼成物Sを取り出し、この焼成物Sを解砕機で解砕した。得られた焼成物の形状は主に棒状、柱状又は円柱状であり、その平均短径は1.9μm、平均長さは4.2μm程度であった。ここで平均短径及び平均長さとは、走査型電子顕微鏡写真の画像解析によって200個程度についてその径、長さを測定し、それを平均した値を言う。
次に、この焼成物SをX線回折により分析した。得られたX線回折チャートを図3に示す。このX線回折チャートから解るように、この焼成物は6チタン酸カリウムの結晶相と、ルチル型酸化チタン相、ZrO(2θが10°〜30°の範囲にジルコニアのピークが存在しない)が含まれていた。
次に、この6チタン酸カリウムと酸化チタンの混合比と、これらのX線回折チャートの最強干渉線の高さ比(酸化チタンの最強干渉線のピーク高さ(Ir)と、6チタン酸カリウム粉末の最強干渉線のピーク高さ(Im)の強度比(Ir/Im))との関係を以下の処理により求めた。
まず、6チタン酸カリウム粉末(6チタン酸カリウム単相)と酸化チタン単結晶粉末(ルチル100%)を用意した。そして、これらの粉末を混合(混合比(酸化チタン単結晶粉末/6チタン酸カリウム粉末(重量比)=0.5,1,2,3,4,5)し、得られた混合物をそれぞれ粉末X線回折にて測定した。得られたX線回折チャートからルチル型結晶酸化チタンの最強干渉線(面指数110)のピーク高さ(Ir)と、6チタン酸カリウム粉末の最強干渉線(面指数(200))のピーク高さ(Im)を求め、その強度比(Ir/Im)を求めた。次に、酸化チタン単結晶粉末と6チタン酸カリウム粉末の組成比(酸化チタン単結晶粉末/6チタン酸カリウム粉末(重量比))と強度比(Ir/Im)の関係式をプロットし、最小二乗法により近似曲線を求めた。得られた関係式は以下である。
「強度比」=0.0058 ×「組成比」(%)+0.0003
粉末X線回折の測定条件は以下である。
<X線回折測定条件>
次に、焼成物SのX線回折チャート(図3)から、ルチル型結晶酸化チタンの最強干渉線(面指数(110))のピーク高さ(Ir)と、6チタン酸カリウムの最強干渉線(面指数(200))のピーク高さ(Im)を求め、その強度比(Ir/Im)を求めた。そしてこの強度比の値と上記関係式から酸化チタンと6チタン酸カリウムの組成比を推算したところ、この焼成物中の酸化チタンの重量比は0.75wt%相当であった。
(実施例2)
そこで本実施例2では、比較例2で推算された未反応の酸化チタン0.75wt%を6チタン酸カリウムにするのに必要な粉末状炭酸カリウム4.1gを、化合物原料として更に加えた以外は、比較例2と同様にして焼成物を得た。そして、この焼成物の粉末X線回折を行った。そのX線チャートを図4に示す。図から解るように、この焼成物は6チタン酸カリウムとZrO(2θが10°〜30°の範囲にジルコニアのピークが存在しない )が検出された。ここでの原料混合物中の炭酸カリウムの配合量は、焼成後得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して、酸化カリウム換算で0.6質量%に相当する量である。また、炭酸ジルコニウムの配合量は、焼成後得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して、酸化ジルコニウム換算で0.7質量%に相当する量である。また、炭酸カリウムの配合量は、炭酸ジルコニウムの配合量に対して、それぞれ酸化カリウム、酸化ジルコニウム換算で0.9倍に相当する。
また、得られた焼成物の形状は主に棒状、柱状又は円柱状であり、その平均短径は1.9μm、平均長さは4.2μm程度であった。この形状は、化合物原料として炭酸カリウムを加えずに焼成して得られた比較例2の焼成物の形状、サイズを維持していた。この焼成物の走査型電子顕微鏡写真および、EPMAのZr像を図5に示す。この図から、Zrがチタン酸カリウム粒子上に均一に分布していることがわかる。
(実施例3)
実施例1の炭酸カルシウム4gを8gに変更した以外は、実施例1と同様にして焼成物を得た。ここでの炭酸カルシウムの配合量は、酸化カルシウム換算で、焼成処理により得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して1質量%に相当するよう調整されており、また酸化セリウムの配合量は、焼成後得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して0.4質量%に相当するよう調整されており、さらに炭酸カルシウムの配合量は、酸化セリウムの配合量に対して、酸化カルシウム換算で2.2倍に相当する。
このようにして得られた6チタン酸カリウム複合粒子は棒状、柱状又は円柱状であった。また、その平均短径は1.9μm、平均長さ(平均長径)は4.2μm、平均アスペクト比は2.4であった。
また、X線回折でこの焼成物を分析した。測定条件は実施例1と同様である。その結果、6チタン酸カリウム相と酸化セリウム相であり、酸化チタン相は含まれていなかった。また、実施例1と同様に、カルシウム化合物は量が微量であるためか検出されなかった。また、酸化セリウムの分散状態は、実施例1と同様に6チタン酸カリウム上にカルシウム及びセリウムが均一に分布していた。また、独立した酸化セリウム粒子は観察されなかった。
(比較例3)
実施例1の炭酸カルシウム4gを24gに変更した以外は、実施例1と同様に6チタン酸カリウム複合粒子を作製した。ここでの炭酸カルシウムの配合量は、酸化カルシウム換算で、焼成後得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して3質量%に相当するように調整されており、また、酸化セリウムの配合量は、焼成後得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して0.4質量%に相当するように調整されており、さらに、炭酸カルシウムの配合量は、酸化セリウムの配合量に対して、酸化カルシウム換算で6.7倍に相当する。
このようにして得られた6チタン酸カリウム複合粒子は棒状、柱状又は円柱状であった。また、その平均短径は1.7μm、平均長さ(平均長径)は4.2μm、平均アスペクト比は2.5であった。即ち、上記実施例1より多く加えた炭酸カルシウムの影響により、得られるチタン酸カリウム複合粒子の形状、サイズがわずかに変化した。また、X線回折でこの焼成物を分析した。測定条件は上記と同様である。その結果、6チタン酸カリウム相と酸化セリウム相以外に、チタン酸カルシウム相が同定された。
(比較例4)
実施例1の炭酸カルシウム4gを0.5gに変更した以外は、同様に6チタン酸カリウム複合粒子を作製した。ここでの炭酸カルシウムの配合量は、酸化カルシウム換算で、焼成後に得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して0.06質量%に相当するよう調整されており、また、酸化セリウムの配合量は、焼成後得られる6チタン酸カリウム複合粒子の全質量に対して0.5質量%に相当するように調整されており、さらに炭酸カルシウムの配合量は、酸化セリウムの配合量に対して、酸化カルシウム換算で0.1倍である。
また、X線回折でこの焼成物を分析した。測定条件は以下である。その結果、6チタン酸カリウム相と酸化セリウム相であり、酸化チタン相は含まれていなかった。しかし、Ceの分布状態は、比較例1と同様であり、Ceが比較的不均一に分布していた。
以上の結果、本発明の方法では、チタン酸アルカリ粒子に対して金属酸化物粒子が比較的均一に分散したチタン酸アルカリ複合粒子を製造することができる。このように、金属酸化物粒子がチタン酸アルカリ粒子中に均一に分散することにより、チタン酸アルカリ複合粒子の特性の向上を図ることができる。例えば、チタン酸カリウム複合粒子では、これを摩擦材の基材として用いた場合、その摩擦材の耐摩耗性の向上を図ることができる。
本発明の実施例で得られた焼成物の走査型電子顕微鏡写真及び電子線マイクロアナライザ像である。 本発明の比較例で得られた焼成物の走査型電子顕微鏡写真及び電子線マイクロアナライザ像である。 本発明の比較例で得られた焼成物のX線回折図である。 本発明の実施例で得られた焼成物のX線回折図である。 本発明の実施例で得られた焼成物の走査型電子顕微鏡写真及び電子線マイクロアナライザ像である。

Claims (6)

  1. チタン化合物原料と、アルカリ金属化合物原料と、金属酸化物原料と、化合物原料と、を混合し、得られた混合物を焼成することによりチタン酸アルカリ複合粒子を製造する方法であって、
    前記金属酸化物原料が、前記焼成により酸化セリウム、酸化タングステン、又は酸化ジルコニウムとなる材料から選択され、
    前記化合物原料が、アルカリ金属化合物又はアルカリ土類金属化合物から選択される材料であることを特徴とするチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法。
  2. 前記化合物原料が、カリウム化合物又はカルシウム化合物であることを特徴とする請求項1に記載のチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法。
  3. 前記化合物原料が、酸化物換算で、前記チタン酸アルカリ複合粒子の全質量に対して1質量%以下含まれるよう調整されることを特徴とする請求項1又は2に記載のチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法。
  4. 前記金属酸化物原料が、酸化物換算で、前記チタン酸アルカリ複合粒子の全質量に対して0.1質量%〜2質量%含まれるよう調整されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法。
  5. 前記化合物原料の添加量が、前記金属酸化物原料の添加量に対して、それぞれ酸化物換算で0.5倍以上含まれることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法。
  6. 前記チタン化合物原料のチタン原子と前記アルカリ金属化合物原料のアルカリ金属原子のモル比が2:1、3:1、又は4:1となるように前記チタン化合物原料と前記アルカリ金属化合物原料の配合量が調整されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のチタン酸アルカリ複合粒子の製造方法。
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