JP2010030462A - 車両のリヤシート用シートベルト装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】シートベルト装着時の煩雑さを解消し、容易に装着することができるシートベルト構造を提供する。
【解決手段】リヤシート用シートベルト装置7は、端部が車体に取り付けられ乗員を拘束するための乗員拘束用ウェビング9と、この乗員拘束用ウェビング9に取り付けられこの乗員拘束用ウェビング9に沿って移動可能なタング11と、このタング11が挿入され且つシートクッション3上に突出して設けられたバックル13と、このバックル13に一端が連結され他端がアンカープレート19を介して車体に固定される連結ウェビング21と、バックル13が起立して前傾するようにバックルの姿勢を規制するバックルカバー15とを備える。
【選択図】図2
【解決手段】リヤシート用シートベルト装置7は、端部が車体に取り付けられ乗員を拘束するための乗員拘束用ウェビング9と、この乗員拘束用ウェビング9に取り付けられこの乗員拘束用ウェビング9に沿って移動可能なタング11と、このタング11が挿入され且つシートクッション3上に突出して設けられたバックル13と、このバックル13に一端が連結され他端がアンカープレート19を介して車体に固定される連結ウェビング21と、バックル13が起立して前傾するようにバックルの姿勢を規制するバックルカバー15とを備える。
【選択図】図2
Description
本発明は、リヤシートに着座した乗員を拘束するための車両のリヤシート用シートベルト装置に関する。
従来から、車両のリヤシート用シートベルト装置の構造としては、特許文献1に記載されたものが知られている。
図7は、従来のシートベルト構造を車両側方から見た断面図である。この図に示すように、シートベルト構造は、シートクッション101及びシートバック103を有するリヤシート105と、シートベルト用のバックル107とを備える。バックル107は、シートクッション101の上に載置されており、このバックル107からは連結ウェビング109が延びている。そして連結ウェビング109は、アンカープレート111及びアンカーボルト113によって、シートクッション101の下部のフロアパネル115に固定されている。
しかしながら、上述した従来のシートベルト構造によれば、シートベルト装着時に乗員は、リヤピラー(図示せず)付近に吊られているタング(図示せず)をバックル107の方向に引っ張り、次に、タングをバックル107に挿入する際、手でバックル107を引き起こさなければならなかった。このため、シートベルト装着時の操作が煩雑になるという問題があった。
そこで、本発明は上述の従来装置の持つ問題を解決するためになされたものであり、シートベルト装着時の煩雑さを解消し、容易に装着することができるシートベルト構造を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、リヤシートがシートクッションとシートバックとを備え、このリヤシートに着座した乗員を拘束するための車両のリヤシート用シートベルト装置であって、端部が車体に取り付けられ乗員を拘束するための乗員拘束用ウェビングと、この乗員拘束用ウェビングに取り付けられこの乗員拘束用ウェビングに沿って移動可能なタングと、このタングが挿入され且つシートクッション上に突出して設けられたバックルと、このバックルに一端が連結され他端がアンカープレートを介して車体に固定される連結ウェビングと、バックルが起立して前傾するようにバックルの姿勢を規制するバックル規制手段とを備えることを特徴とする。
このように構成された本発明によれば、バックル規制手段によってバックルは、前傾し起立した状態でシートクッション上に突出する。そしてシートベルトを装着するときには、乗員は、拘束用ウェビングを延ばすようにタングを引っ張り、タングをバックルの方向に移動させる。そしてこのとき、バックルは予め前傾して起立するように姿勢が決められているため、乗員はバックルを手で起こす作業を行わずに、タングをバックルに嵌めてシートベルトを装着することができる。
このように構成された本発明によれば、バックル規制手段によってバックルは、前傾し起立した状態でシートクッション上に突出する。そしてシートベルトを装着するときには、乗員は、拘束用ウェビングを延ばすようにタングを引っ張り、タングをバックルの方向に移動させる。そしてこのとき、バックルは予め前傾して起立するように姿勢が決められているため、乗員はバックルを手で起こす作業を行わずに、タングをバックルに嵌めてシートベルトを装着することができる。
本発明において、好ましくは、バックル規制手段は、バックルと連結ウェビングの連結部分を覆うようにバックルに取り付けられたバックルカバーであり、このバックルカバーの上部及び下部に連結ウェビングが挿入可能な開口が形成され、さらに、このバックルカバーの下部の車両前方側には下方から上方に向けて延びるスリットが形成され、連結ウェビングがスリットから下方に延び、このスリットから下方に延びる連結ウェビングとバックルカバーとが所定の角度を保持するようにバックルカバーと連結ウェビングが固定されている。
このように構成された本発明によれば、連結ウェビングがスリットから下方に延びている状態で、連結ウェビングとバックルカバーが所定の角度を保持するように固定することができる。そして、連結ウェビングとバックルカバーが所定の角度を保持するように固定することによって、バックルの下部をアンカープレートに取り付けられている連結ウェビングで引っ張る量を、連結ウェビングとバックルカバーの角度によって調整できるようになり、この引っ張る量を調整することによって、バックルの起立する角度を調整することができる。すなわち、バックルと連結ウェビングの角度を調整可能とすることによって、連結ウェビングの長さに関わらず、バックルの起立する角度を自在に調整することができる。
このように構成された本発明によれば、連結ウェビングがスリットから下方に延びている状態で、連結ウェビングとバックルカバーが所定の角度を保持するように固定することができる。そして、連結ウェビングとバックルカバーが所定の角度を保持するように固定することによって、バックルの下部をアンカープレートに取り付けられている連結ウェビングで引っ張る量を、連結ウェビングとバックルカバーの角度によって調整できるようになり、この引っ張る量を調整することによって、バックルの起立する角度を調整することができる。すなわち、バックルと連結ウェビングの角度を調整可能とすることによって、連結ウェビングの長さに関わらず、バックルの起立する角度を自在に調整することができる。
本発明において、好ましくは、バックルは、連結ウェビングのアンカープレートの車体への固定位置よりも車両後方で且つシートバックに近接する位置から、シートクッション上に突出するように位置決めされている。
このように構成された本発明によれば、バックルをシートバックに近接する位置に位置決めすることができる。そしてバックルをシートバックに近接する位置に位置決めすることによって、リヤシートに乗員が座ったときにバックルの存在が気にならなくなり、乗員の着座性の低下を防ぐことができる。
このように構成された本発明によれば、バックルをシートバックに近接する位置に位置決めすることができる。そしてバックルをシートバックに近接する位置に位置決めすることによって、リヤシートに乗員が座ったときにバックルの存在が気にならなくなり、乗員の着座性の低下を防ぐことができる。
また、本発明において、好ましくは、バックルカバーは、バックルの一部のみをシートクッション上に突出させるようになっている。
このように構成された本発明によれば、シートクッションにバックル全体を露出させず、その大部分を隠すことができ、リヤシートの見栄えが低下するのを防ぐことができる。
このように構成された本発明によれば、シートクッションにバックル全体を露出させず、その大部分を隠すことができ、リヤシートの見栄えが低下するのを防ぐことができる。
また、本発明において、好ましくは、バックルカバーは、弾性部材で形成され、所定以上の荷重が作用したとき、弾性変形して、前記のバックルカバーの起立状態及び前傾姿勢が変わるようになっている。
このように構成された本発明によれば、乗員が誤ってバックルの上に座ったとしても、バックルカバーを弾性変形させることによって、着座した乗員に違和感を与えることを防止することができる。
このように構成された本発明によれば、乗員が誤ってバックルの上に座ったとしても、バックルカバーを弾性変形させることによって、着座した乗員に違和感を与えることを防止することができる。
また、本発明において、好ましくは、バックルカバーは、バックルにタングを挿入したとき、その底部が車体のフロア面に当接するようになっている。
このように構成された本発明によれば、バックルにタングを嵌めるときに、バックルカバーの底部が車体のフロア面に当接し、バックルを安定させることができる。これにより、シートベルト装着時の作業をさらに容易にすることができる。
このように構成された本発明によれば、バックルにタングを嵌めるときに、バックルカバーの底部が車体のフロア面に当接し、バックルを安定させることができる。これにより、シートベルト装着時の作業をさらに容易にすることができる。
以上説明したように本発明の車両のリヤシート用シートベルト装置によれば、シートベルトの装着時の煩雑さを解消し、容易に装着することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による車両のリヤシート用シートベルト装置について説明する。ここで、図1は本発明の実施形態によるシートベルト装置が取り付けられた車両のリヤシートを示す斜視図であり、図2は図1のシートベルト装置を車両側方から見た部分拡大断面図である。
先ず、図1及び図2に示すように、車室の後方側には、リヤシート1が設けられている。このリヤシート1は、乗員が着座するシートクッション3と背もたれであるシートバック5とを備えている。このリヤシート1には、本実施形態による所謂3点支持方式のリヤシート用シートベルト装置7が3箇所に取り付けられている。各リヤシート用シートベルト装置7は、端部が車体に取り付けられ乗員を拘束するための乗員拘束用ウェビング9と、この乗員拘束用ウェビング9に取り付けられこの乗員拘束用ウェビングに沿って移動可能なタング11と、このタング11が挿入され、且つシートクッション3に設けられた開口Hを介してシートクッション3上に突出するようになっているバックル13を備えており、図1に示す破線は、これらの対応関係を示す。そしてこれらの3箇所に取り付けられたリヤシート用シートベルト装置7の基本構造は同じであるので、ここでは、リヤシート1の車両進行方向右側に着座する乗員用のリヤシート用シートベルト装置を説明する。
バックル13は、その一部のみがシートクッション3の上面に突出するように配置され、バックルカバー15によってその姿勢が前傾して起立するように規制されている。バックル13は、上部にタング11が挿入される嵌合口17を有し、この嵌合口17に入ったタング11は、バックル13に固定されるようになっている。また、リヤシート用シートベルト装置7は、一端がバックル13に連結され、他端がアンカープレート19を介して車体に固定されている連結ウェビング21を備える。そしてバックル13は、連結ウェビング21によって、シートクッション3の下に固定されたアンカープレート19と連結される。このバックル13と連結ウェビング21は、例えば連結ウェビング21を、バックル13の下部に設けられた孔(図示せず)に通して折り返し、折り返した部分を連結ウェビング21の一部と縫い合わせることで互いに連結される。そして連結ウェビング21は、バックル13との連結部分を支点として、バックル13に対して回動自在になっている。また、連結ウェビング21の一端に取り付けられているアンカープレート19は、予め決定された位置に設けられたアンカーボルト23によって、シートクッション3の下に設けられたフロアパネル25に固定されるようになっている。このようにバックル13は、連結ウェビング21及びアンカープレート19を介して、フロアパネル25と連結されるようになっている。
また、シートクッション3の車両後方には、チャイルドシート(図示せず)を取り付けるためのチャイルドシート取付部27と、チャイルドシート取付部27を車体に取り付けるためのブラケット29が設けられている。このチャイルドシート取付部27は、シートクッション3の車両後方から前方に向かって延びる。また、ブラケット29は、車体のサイドメンバ31を連結するクロスメンバ33の略真上に固定されている。そして通常は、アンカーボルト23がサイドメンバ31と接触しないように、アンカーボルト23は、ブラケット29よりも車両前方側に固定されており、シートバック5とは離れている。
図3は、車両側方からバックルカバー15を見た側面図であり、図4は、車両前方からバックルカバー15を見た正面図である。図3及び図4に示すように、バックルカバー15は、その上部及び下部に形成され連結ウェビング21が挿入可能な開口41,43を有し、さらに、このバックルカバー15の下部の車両前方側及び車両後方側にはそれぞれ、下方から上方に向けて延びるスリット45が形成されている。そしてこのバックルカバー15は、少なくともバックル13と連結ウェビング21の連結部分を覆うようになっている。また、バックルカバー15の上部の開口41からは、バックル13の上部が突出するようになっており、スリット15からは、連結ウェビング21が下方に延びるようになっている。そしてバックルカバー15と連結ウェビング21は、スリット45から下方に延びる連結ウェビング21とバックルカバー15とが所定の角度を保持するように固定される。
本実施形態においては、バックルカバー15は、バックル13の一部を収容するようになっている胴体部47と、胴体部47から下方に延びるスカート部49とを有する。
胴体部47は、内部が中空とされ、その内部にバックル13の下部を収容するようになっている。そして胴体部47の上部には、開口41が形成され、収容したバックル13の上部を突出させるようになっている。そして胴体部47は、バックル13を中空部内に隙間なく収容するようになっている。また、胴体部47の下部には、バックル13から延びる連結ウェビング21を胴体部47から出せるように開口51が設けられている。そして開口51の周囲には、連結ウェビング21の動きを規制するためのスカート部49が設けられている。このスカート部49は、胴体部47の下部の開口49周囲から、下方に向かって延びており、その下方には、開口43が形成されている。そして、スカート部49の車両前方側及び車両後方側には、それぞれスリット45が形成されている。そしてスカート部49には、連結ウェビング21とバックルカバー15を固定するための固定手段53が設けられている。この固定手段53は、スカート部49に形成された複数の穴からなり、この穴を通じて連結ウェビング21をスカート部49に縫い付けることによって、連結ウェビング21をバックルカバー15に固定する。
また、バックルカバー15は、例えばゴムのような弾性部材で形成されている。バックルカバー15を弾性部材で形成することによって、例えば乗員が誤ってバックル13の上に座ってバックルカバー15に所定以上の荷重が作用したときに、バックルカバ−15が弾性変形して、バックル13の起立状態及び前傾姿勢が変わるようになっている。
図5は、バックル13にバックルカバー15を装着した状態を車両側方から見た側面図である。バックル13にバックルカバー15を装着するとき、バックルカバー15上部の開口41にアンカープレート19及び連結ウェビング21を挿入する。次に、アンカープレート19及び連結ウェビング21を、胴体部47の下部の開口51に通す。これにより、バックル13が胴体部47に収容され、且つアンカープレート19及び連結ウェビング21が開口43から下方に延びるようになる。
バックル13にバックルカバー15を装着すると、胴体部47にバックル13の一部が収容され、スカート部49によって連結ウェビング21を車両側方から挟み込むようになる。これにより、連結ウェビング21のバックル13に対する相対的な移動が車両前後方向に制限される。そして連結ウェビング21とバックルカバー15の角度を調整した後、連結ウェビング21は、バックルカバー15に固定される。具体的には、連結ウェビング21をバックルカバー15に固定するとき、連結ウェビング21の一部をスリット45から露出させるように連結ウェビング21をバックル13に対して回動させて位置決めをし、バックルカバー15に設けられた固定手段53を介して、連結ウェビング21をスカート部49に縫い付ける。これにより、連結ウェビング21とバックル13は、連結ウェビング21の長手方向軸線L1と、バックル13の長手方向軸線L2とが、一定の角度を保持するようになる。そしてこの角度は、連結ウェビング21をスカート部49に縫い付けるときの連結ウェビング19とバックルカバー15の角度を調整することによって、調整できるようになっている。
上述のように、連結ウェビング21は、バックル13の下部からスリット45を通じて、アンカーボルト23によって固定されたアンカープレート21まで延びるようになっている(図1参照)。そして例えば、連結ウェビング21をスカート部49に縫い付けている位置における連結ウェビング21の長手方向軸線L1を、バックル13の長手方向軸線L2と一直線に近づけるように角度を調整すると、連結ウェビング21に作用する引っ張り力が増し、バックル13の下部がアンカーボルト23の方向に近づくように引っ張られる。そして、バックル13の下部がアンカーボルト23の方向に近づくと、シートクッション3に挟まれているバックル13の角度が、垂直に近づくようになる。反対に、連結ウェビング21の長手方向軸線L1とバックル13の長手方向軸線L2との角度を大きくすると、連結ウェビング21に作用する引っ張り力が減り、重力によってバックル13の上部が下がり、バックル13の姿勢が水平に近づくようになる。このように、本実施形態によれば、連結ウェビング21の長さを調整することなく、バックル13の起立する角度を調整することができる。
また、バックルカバー15の長手方向全長は、シートクッション3の上面とフロアプレート25との間の距離を考慮して決定されることが好ましい。すなわち、バックルカバー15の長手方向全長は、バックルカバー15の下部がフロアプレート25に当接し、又はフロアプレート25に近接している状態で、バックル13の上部が僅かにシートクッション3上面に突出するように決定される。そしてこのときバックルカバー15自体は、シートクッション3の上面には突出しないようにされる。これにより、シートクッション3の見栄えをよくすることができると共に、タング11を嵌めるときにバックルカバー15の底部がフロアプレート25に当接し、タング11を嵌めるときにバックル13を安定させることができる。
次に、上述した本発明の実施形態による車両のリヤシート用シートベルト装置7の作用について説明する。
乗員がシートベルトを装着するとき、乗員は、シートクッション3の上面に座り、車両のリヤピラー(図示せず)付近、又はシートバック5の上部に吊られているタング11を引っ張る。そしてタング11を引っ張ると、タング11が乗員拘束用ウェビング9に沿って移動する。これにより乗員拘束用ウェビング9がリトラクター(図示せず)による引っ張りに抗して延び、タング11がバックル13に届くようになる。
乗員がシートベルトを装着するとき、乗員は、シートクッション3の上面に座り、車両のリヤピラー(図示せず)付近、又はシートバック5の上部に吊られているタング11を引っ張る。そしてタング11を引っ張ると、タング11が乗員拘束用ウェビング9に沿って移動する。これにより乗員拘束用ウェビング9がリトラクター(図示せず)による引っ張りに抗して延び、タング11がバックル13に届くようになる。
そして、このときバックルカバー15を装着したバックル13は、その上部がシートバック5近傍に設けられたシートクッション3の開口Hを介してシートクッション3間に挟まれており、シートクッション3の上面に突出するようになっている。さらにバックル13は、バックルカバー15によって、予めシートクッション3の上面に対して所定の角度をもって傾斜するようにその姿勢及び位置が決められており、バックル13の上面に設けられた嵌合口17は、シートクッション3の上面近傍で上前方を向くように位置決めされる。これにより、乗員がタング11をバックル13に嵌めようとするときに、バックル13を引き起こし、又はバックル13の姿勢を直す作業を行う必要がなくなる。
そして乗員がタング11を嵌合口17に挿入すると、バックル13は僅かに下方に移動し、その底部がフロアプレート25に当接するため、バックル13を安定させることができる。そして、タング11がバックル13に嵌まって乗員が手を離すと、タング11及びバックル13がリトラクターによって引っ張られ、バックル13がフロアパネル25から僅かに離れる。
また、本実施形態によれば、従来のシートベルト装置に、簡単な構造のバックルカバー15を追加することによって、上述の効果を得ることができる。すなわち、本実施形態によれば、バックルカバー15を設けることによって、バックル13の長手方向全長を実質的に長くすることができ、これにより、上述のようにタング11をバックル13に嵌めるときに、バックル13の姿勢を安定させることができる。
また、図7に示すような従来のシートベルト構造で用いられる長さの連結ウェビング109が取り付けられたバックル107を、シートクッション101の上に置かずに、シートクッション101の間に挟みこむと、連結ウェビング109の遊びが増し、シートベルトの拘束力が減ってしまう。しかしながら、本実施形態によれば、従来の連結ウェビングの長さを調整することなく、バックルカバー15を使用してバックル13と連結ウェビング21の角度を調整することによって、連結ウェビング21の遊びを調整することができる。
さらに、従来のシートベルト構造では、フロアパネル115にブラケット117、及びクロスメンバ119が設けられていることによって、アンカーボルト113の位置が予め決まっており、アンカーボル113トの取り付け位置を車両後方にずらしてバックル107をシートバック103の位置まで後退させることが困難であった。しかしながら、本実施形態によれば、バックルカバー15を用いることによってアンカーボルト23の位置をずらすことなく、バックル13をシートバック5近傍に位置決めすることができる。
また、本実施形態によれば、バックルカバー15の両側にスリット45が設けられているため、バックルカバー15の2つのスリット45のうちの何れのスリット45が車両前方に向くようにしてもよく、3箇所に設けられた全てのリヤシート用シートベルト装置7にも同一形状のバックルカバー15を使用することができる。
図6は、実施形態の変形例にかかるシートベルト装置を車両側方から見た部分拡大断面図である。このように、フロアパネル61が水平に形成されている場合には、バックルカバー15のスカート部49の下端を傾斜させることができる。そして、バックルカバー15の車両前方にスリット45を形成するようになっている。そして、アンカープレート19及び連結ウェビング21は、このスリット45からアンカーボルト23まで延びるようになっている。このような変形例によれば、バックルカバー15をさらに安定させることができる。
1 リヤシート
3 シートクッション
5 シートバック
7 シートベルト装置
9 乗員拘束用ウェビング
11 タング
13 バックル
15 バックルカバー
19 アンカープレート
21 連結ウェビング
41,43 開口
45 スリット
3 シートクッション
5 シートバック
7 シートベルト装置
9 乗員拘束用ウェビング
11 タング
13 バックル
15 バックルカバー
19 アンカープレート
21 連結ウェビング
41,43 開口
45 スリット
Claims (6)
- リヤシートがシートクッションとシートバックとを備え、このリヤシートに着座した乗員を拘束するための車両のリヤシート用シートベルト装置であって、
端部が車体に取り付けられ乗員を拘束するための乗員拘束用ウェビングと、
この乗員拘束用ウェビングに取り付けられこの乗員拘束用ウェビングに沿って移動可能なタングと、
このタングが挿入され且つ前記シートクッション上に突出して設けられたバックルと、
このバックルに一端が連結され他端がアンカープレートを介して車体に固定される連結ウェビングと、
前記バックルが起立して前傾するように前記バックルの姿勢を規制するバックル規制手段と、を備えること、
を特徴とする車両のリヤシート用シートベルト装置。 - 前記バックル規制手段は、前記バックルと前記連結ウェビングの連結部分を覆うように前記バックルに取り付けられたバックルカバーであり、
このバックルカバーの上部及び下部に前記連結ウェビングが挿入可能な開口が形成され、さらに、このバックルカバーの下部の車両前方側には下方から上方に向けて延びるスリットが形成され、前記連結ウェビングが前記スリットから下方に延び、このスリットから下方に延びる前記連結ウェビングと前記バックルカバーとが所定の角度を保持するように前記バックルカバーと前記連結ウェビングが固定されている、
請求項1に記載の車両のリヤシート用シートベルト装置。 - 前記バックルは、前記連結ウェビングのアンカープレートの車体への固定位置よりも車両後方で且つ前記シートバックに近接する位置から、前記シートクッション上に突出するように位置決めされている、
請求項1に記載の車両のリヤシート用シートベルト装置。 - 前記バックルカバーは、前記バックルの一部のみを前記シートクッション上に突出させるようになっている、
請求項2に記載の車両のリヤシート用シートベルト装置。 - 前記バックルカバーは、弾性部材で形成され、所定以上の荷重が作用したとき、弾性変形して、前記のバックルカバーの起立状態及び前傾姿勢が変わるようになっている、
請求項2に記載の車両のリヤシート用シートベルト装置。 - 前記バックルカバーは、前記バックルに前記タングを挿入したとき、その底部が車体のフロア面に当接するようになっている、
請求項2に記載の車両のリヤシート用シートベルト装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008195211A JP2010030462A (ja) | 2008-07-29 | 2008-07-29 | 車両のリヤシート用シートベルト装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN103818341A (zh) * | 2012-11-17 | 2014-05-28 | 陈茂寅 | 自动控制安全带使用坐椅 |
CN104442686A (zh) * | 2013-09-25 | 2015-03-25 | 本田技研工业株式会社 | 带扣装置的安装构造 |
-
2008
- 2008-07-29 JP JP2008195211A patent/JP2010030462A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN104442686A (zh) * | 2013-09-25 | 2015-03-25 | 本田技研工业株式会社 | 带扣装置的安装构造 |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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