JP2010030185A - 液滴吐出装置および液滴吐出装置の不良ノズル回復方法 - Google Patents

液滴吐出装置および液滴吐出装置の不良ノズル回復方法 Download PDF

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Hiroyuki Motoyama
浩之 本山
Takeshi Inoue
健 井上
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Abstract

【課題】紙粉などの異物付着に起因する不良ノズルをインク吸引によらずに回復させるこ
とのできるインクジェットプリンタの不良ノズル回復方法を提案すること。
【解決手段】インクジェットプリンタ1の不良ノズル回復方法では、インクジェットヘッ
ド12のノズルが不良ノズルであるか否かを検出するノズルチェック工程(S1a)と、
このノズルチェック工程が印刷動作中に行われたか否かを判別する判別工程(S6a)と
、ノズルチェック工程が印刷動作中に行われ、当該ノズルチェック工程において不良ノズ
ルが検出された場合に、インクジェットヘッド12のノズル面12aをワイピングするヘ
ッドクリーニング工程(S8g)とを有している。印刷動作中においては、紙粉などの異
物付着に起因する不良ノズルの発生確率が最も高いので、ワイピングによって殆どの場合
において不良ノズルを回復させることができ、無駄なインク消費量を低減できる。
【選択図】図8

Description

本発明は、液滴吐出ヘッドのノズルにおける液滴の吐出不良を、インクを無駄にせずに
効率良く回復するための液滴吐出装置の不良ノズル回復方法に関する。
インクジェットヘッドなどの液滴吐出ヘッドを搭載したインクジェットプリンタなどの
液滴吐出装置では、インクジェットヘッドの各ノズルが、ノズル内に残っているインクな
どの液滴の増粘や気泡の混入、異物の付着などによって目詰まり状態になり、インク液滴
を吐出できない吐出不能に陥ることがある。また、ノズルが部分的に詰まり、十分な量の
インク液滴を吐出できない吐出不良状態に陥ることがある。このような状態に陥ったノズ
ル(以下、不良ノズルと呼ぶ。)が含まれているインクジェットヘッドを用いて印刷を行
うとドット抜けなどが発生して印刷品位が低下するおそれがある。そこで、定期的に、あ
るいは所定のタイミングで、インクジェットヘッドを印刷領域外へ移動させてヘッドクリ
ーニング処理を行う必要がある。
特許文献1にはノズルチェックおよびヘッドクリーニングを行うノズルチェック機能付
きのプリンタが開示されている。このプリンタでは、電源投入時に、起動処理の一部とし
てノズルチェックおよびヘッドクリーニングを行っている。また、ノズルチェックを行っ
て不良ノズルの個数をチェックし、不良ノズル数がユーザが設定した閾値以上ならば不良
ノズル数に対応する内容のヘッドクリーニングを行い、不良ノズル数が閾値未満ならばヘ
ッドクリーニングを行わないようにしている。
特開2007−7960号公報
従来においては、特許文献1に開示されているように、ノズルチェックによって不良ノ
ズルを回復するためのヘッドクリーニング処理においては、インクジェットヘッドの各ノ
ズルからインクを吸引する処理を行っている。すなわち、ノズル面に付着した異物などに
よって吐出不良が発生している軽微な不良状態のノズルについても、目詰まり状態の不良
ノズルと同様に所定量のインク吸引が行なわれている。
ここで、不良ノズル発生の一番の原因は紙粉などの異物がノズル表面に付着することで
ある。このような軽微な不良ノズルを回復させるためには、一般に、ノズル面をワイピン
グすればよく、各ノズルからインクを吸引する必要がない。しかしながら、従来において
は、ノズル面に付着した紙粉などに起因する不良ノズルについてもインク吸引によって不
良ノズル回復処理を行っているので、無駄に消費されるインク量が多いという問題点があ
る。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、紙粉などの異物付着に起因する不良ノズルを
インク吸引によらずに回復させるようにしたインクジェットプリンタなどの液滴吐出装置
の不良ノズル回復方法、および、当該方法を用いて不良ノズルの回復処理を行うインクジ
ェットプリンタなどの液滴吐出装置を提案することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の液滴吐出装置の不良ノズル回復方法は、
液滴吐出ヘッドのノズルが不良ノズルであるか否かを検出するノズルチェック工程と、
前記ノズルチェック工程が液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後に行われたか否か
を判別する判別工程と、
前記ノズルチェック工程が前記液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後に行われ、当
該ノズルチェック工程において前記不良ノズルが検出された場合に、複数のヘッドクリー
ニング方法の中から前記液滴吐出ヘッドのノズル面をワイピングする方法を選択し実行す
るヘッドクリーニング工程とを有していることを特徴としている。
液滴吐出装置において、紙粉など異物がノズル面に付着する現象は一般に液滴吐出動作
中である。液滴吐出動作中においては吐出対象物にノズル面を対峙させた液滴吐出ヘッド
が移動しながら液滴吐出を行う。かかる液滴吐出ヘッドの移動に起因して吐出対象物側か
ら紙粉などの異物がノズル面に付着しやすい。したがって、液滴吐出動作中における不良
ノズル発生要因は主として紙粉などの異物付着であり、液滴吐出動作中以外においては、
衝撃などの外乱、長時間の不使用状態などが不良ノズルの主な発生要因である。
本発明では、液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後において行われたノズルチェッ
クにおいて不良ノズルが検出された場合には、当該不良ノズルの発生原因を紙粉などの異
物付着であるとみなし、ノズル面のワイピングを行なって不良ノズルを回復させるように
している。液滴吐出動作中においては、紙粉などの異物付着に起因する不良ノズルの発生
確率が最も高いので、ワイピングによって殆どの場合において不良ノズルを回復させるこ
とができる。したがって、本発明によれば、不良ノズル回復のために消費される無駄な液
量を低減できる。また、ワイピングは、ノズル面にヘッドキャップを被せてポンプ駆動に
よってインク吸引を行なう動作に比べて短時間で済むので、不良ノズルの回復処理を効率
良く行うことができる。
ここで、本発明の液滴吐出装置の不良ノズル回復方法においては、前記ヘッドクリーニ
ング工程の後に、前記不良ノズルの有無を検出する第2ノズルチェック工程と、前記不良
ノズルが検出された場合に、複数のヘッドクリーニング方法の中から前記液滴吐出ヘッド
の各ノズルから液を吸引する方法を選択し実行する第2ヘッドクリーニング工程とを有し
ていることが望ましい。ワイピングによっても回復できない場合に液吸引によって不良ノ
ズルを回復させることにより、不良ノズルを確実に回復させることができる。
また、本発明の液滴吐出装置の不良ノズル回復方法においては、前記判別工程において
前記ノズルチェック工程が前記液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後に行われていな
いと判定された場合に、複数のヘッドクリーニング方法の中から前記液滴吐出ヘッドの各
ノズルから液を吸引する方法を選択し実行する第3ヘッドクリーニング工程を有している
ことが望ましい。
液滴吐出装置において、液滴吐出動作中以外においては、衝撃などの外乱、長時間の不
使用状態などが不良ノズルの主な発生要因であり、この場合には、各ノズルへの気泡の混
入、各ノズル内の残留液の増粘などによって、ノズルの液吐出不能、目詰まり状態に陥っ
ている可能性が高い。したがって、各ノズルから液吸引を行なうことにより、気泡、残留
液を除去することができ、これによって、不良ノズルを確実に回復させることができる。
ここで、第2ヘッドクリーニング工程においては、複数のヘッドクリーニング方法の中
から前記液滴吐出ヘッドの前記ノズル面のワイピング、および、各ノズルからの液吸引動
作の双方を選択し実行するようにすることもできる。
次に、本発明の液滴吐出装置は、
液滴吐出ヘッドと、
前記液滴吐出ヘッドのノズル面をワイピングするワイパ手段と、
前記液滴吐出ヘッドの各ノズルから液を吸引する液吸引手段と、
前記液滴吐出ヘッドのノズルが不良ノズルであるか否かを検出するノズルチェック手段
と、
前記ノズルチェック手段によるノズルチェックによって前記不良ノズルが検出された場
合に、前記ワイパ手段および前記液吸引手段の少なくとも一方を選択してヘッドクリーニ
ング動作を行なわせる制御手段とを有し、
当該制御手段は、液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後に行なった前記ノズルチェ
ックによって前記不良ノズルが検出された場合には、前記ワイパ手段を選択して前記ヘッ
ドクリーニング動作を行なうことを特徴としている。
ここで、前記制御手段は、前記ワイパ手段を用いた前記ヘッドクリーニング動作の後に
、前記ノズルチェック手段により前記ノズルチェックを行ない、当該ノズルチェックによ
って前記不良ノズルが検出された場合には、前記液吸引手段を選択して前記ヘッドクリー
ニング動作を行なうことが望ましい。
また、前記制御手段は、前記液滴吐出動作中以外の動作状態において行った前記ノズル
チェックによって前記不良ノズルが検出された場合には、前記液吸引手段を選択して前記
ヘッドクリーニング動作を行なうことが望ましい。
この代わりに、前記制御手段は、前記液滴吐出動作中以外の動作状態において行った前
記ノズルチェックによって前記不良ノズルが検出された場合には、前記ワイパ手段および
前記液吸引手段を選択して前記ヘッドクリーニング動作を行うようにしてもよい。
本発明では、液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後において行われたノズルチェッ
クにおいて不良ノズルが検出された場合には、ノズル面のワイピングを行なって不良ノズ
ルを回復させるようにしている。液滴吐出動作中においては、紙粉などの異物付着に起因
する不良ノズルの発生確率が最も高いので、ワイピングによって殆どの場合において不良
ノズルを回復させることができる。したがって、本発明によれば、不良ノズル回復のため
に消費される無駄な液量を低減できる。また、ワイピングは、ノズル面にヘッドキャップ
を被せてポンプ駆動によって液吸引を行なう動作に比べて短時間で済むので、不良ノズル
の回復処理を効率良く行うことができる。
以下に、図面を参照して、本発明の液滴吐出ヘッドの不良ノズル回復方法により不良ノ
ズルの回復処理を行う液滴吐出装置)の実施の形態を説明する。以下に述べる実施の形態
は、本発明をインクジェトプリンタに適用したものであるが、インクジェットプリンタ以
外の液滴吐出装置にも適用可能である。例えば、試薬、生体関連物質などをノズルから吐
出することにより分注する液滴吐出装置にも適用可能である。
(インクジェットプリンタの全体構成)
図1はインクジェットプリンタの外観斜視図であり、図2はそのロール紙カバーおよび
インクカートリッジカバーを全開にした状態を示す外観斜視図である。図3はインクジェ
ットプリンタの内部構造を示すために外装ケースを取り外した状態のプリンタ機構部を示
す斜視図である。
インクジェットプリンタ1は箱型の外装ケース2を備えており、この外装ケース2の前
面には、ロール紙カバー2aおよびインクカートリッジカバー2bが左右に並んでおり、
これらの上には、印刷後の記録紙を排出するための排紙口3が形成されている。ロール紙
カバー2aを開くと、図2、図3に示すように、外装ケース2の内部に形成されているロ
ール紙収納部4が開放状態になり、ここに収納されているロール紙5の補充や交換を行う
ことができる。インクカートリッジカバー2bを開くと、図3に示すように、インク液を
封入したインクカートリッジ6を装着するためのカートリッジ装着部7が開放状態になり
、インクカートリッジ6の装着や取り外しが可能になる。
外装ケース2の前面部分には、図2に示すように、ロール紙収納部4あるいはカートリ
ッジ装着部7に連通する開口の縁部に、ロール紙カバー2aが閉じたことを検出するため
の開閉センサ2c、および、インクカートリッジカバー2bが閉じたことを検出するため
の開閉センサ2dが取り付けられている。外装ケース2の内側の所定位置には、インクジ
ェットプリンタ1に外部から加えられた衝撃を検出するための衝撃センサ2eが取り付け
られている。衝撃センサ2eは、例えば、衝撃時の加速度による錘の動きを圧電材料や位
置センサなどにより検出するものが用いられる。
外装ケース2によって覆われているプリンタ機構部10は、図3に示すように、ロール
紙収納部4の上側に配置された印刷機構11と、ロール紙収納部4の右側に配置されたカ
ートリッジ装着部7と、このカートリッジ装着部7の上に配置されたヘッドクリーニング
機構40とを備えている。また、後述するように、ロール紙収納部4に収納されたロール
紙5から引き出された記録紙を印刷機構11による印刷位置を経由して搬送する紙送り機
構、排紙口3の近傍に位置する記録紙切断機構などの各種の機構を備えている。
図4はインクジェットプリンタ1の内部構造を示す概略断面図である。図3および図4
を参照してインクジェットプリンタ1の内部構造を説明する。ロール紙収納部4およびカ
ートリッジ装着部7の上側に配置されている印刷機構11は、インクジェットヘッド12
と、インクジェットヘッド12が搭載されたキャリッジ13と、キャリッジ13をガイド
するための水平なキャリッジ軸14とを備えている。キャリッジ13は無端ベルト15に
よりキャリッジモータ16の出力軸に連結されており、キャリッジモータ16の回転に基
づいてインクジェットヘッド12がプリンタ幅方向すなわちロール紙5の紙幅方向に往復
移動する。
インクジェットヘッド12は、インクを吐出するための複数のノズルが形成されたノズ
ル面12aを備えており、ノズル面12aがキャリッジ13の下側において下向きになっ
て露出している。キャリッジ13の上面にはインクジェットヘッド12に接続された背圧
調整ユニット17が搭載されており、背圧調整ユニット17は、その背面側に接続された
ダンパユニット18を介してインク供給チューブ19の先端に接続されている。インクジ
ェットヘッド12は、ロール紙収納部4の上側に水平に配置されたプラテン20の上面に
よって規定される印刷位置を通って往復移動するときに、プラテン20の上面に送り出さ
れた記録紙5aにノズル面12a上の各インクノズルからインク滴を吐出して印刷を行う
。印刷を行わないときには、インクジェットヘッド12は、キャリッジ軸14の右端まで
移動してヘッドクリーニング機構40に対峙した待機位置(図3に示す位置)に戻る。
次に、図4を主に参照して紙送り機構を説明すると、プラテン20の後側(搬送方向の
上流側)には、後側紙送りローラ21および後側紙押えローラ22がプリンタ幅方向に水
平に架け渡されている。後側紙送りローラ21には、記録紙5aを介して後側紙押えロー
ラ22が上側から所定の押圧力で押し付けられている。プラテン20の前端側には、前側
紙送りローラ23および前側紙押えローラ24が配置されている。前側紙送りローラ23
には記録紙5aを介して前側紙押えローラ24が上側から押し付けられている。後側紙送
りローラ21および前側紙送りローラ23は紙送りモータ25によって同期して回転駆動
される。
ロール紙5は、排紙口3から手で掴んだ分の長さを引き出された状態でロール紙カバー
2aを閉めてセットされる。ロール紙収納部4のロール紙5から繰り出される記録紙5a
は、テンションガイド26によって所定の張力が付与された状態でプラテン20の上面の
印刷位置を経由する搬送路に沿って搬送される。紙送りモータ25が駆動制御されると、
後側紙送りローラ21および前側紙送りローラ23が回転し、記録紙5aが一定の送り量
で1行印刷毎に間欠送りされる。記録紙5aの送りと同期してインクジェットヘッド12
が駆動され、印刷位置を通過する記録紙5aの表面に印刷が行われる。印刷済みの記録紙
5aが排紙口3から排出された状態で停止し、排紙口3の近傍に配置された記録紙切断機
構8によって記録紙5aの先端の印刷部分が切断され、印刷済みの記録紙片が発行される
(ヘッドクリーニング機構)
図5はヘッドクリーニング機構40を取り出して示す斜視図である。ヘッドクリーニン
グ機構40は、インクジェットヘッド12のノズル面12aを封止するためのヘッドキャ
ップ41と、ノズル面12aに付着しているインクや異物などを払拭するためのワイパ4
2と、インクジェットヘッドヘッド12のノズル内に残留あるいは目詰まり等しているイ
ンクを吸引するためのインク吸引部43を備えている。ヘッドキャップ41、ワイパ42
、およびインク吸引部43はヘッドクリーニング機構40のフレーム44に取り付けられ
ている。フレーム44は、キャリッジ軸14やプラテン20などを支持するインクジェッ
トプリンタ1の本体フレームに固定されている。
ヘッドキャップ41は、待機位置におけるノズル面12aの真下に配置されており、ノ
ズル面12aに正対する上向きの封止面41aを備えている。ヘッドキャップ41は、図
示しない駆動機構を作動させることにより、ノズル面12aに対して垂直な方向、すなわ
ち、キャリッジ軸14と直交する方向に上下にスライド可能に構成されている。これによ
り、封止面41aがノズル面12aに対して近づく方向または遠ざかる方向にヘッドキャ
ップ41が移動する。
図6はインクジェットヘッド12およびヘッドキャップ41が正対している状態を示す
部分断面図である。この図に示すように、ヘッドキャップ41は、封止面41aの縁部4
1bが垂直に立ち上がっている箱型状であり、ゴムなどの弾力性のある素材で形成されて
いる。ヘッドキャップ41は、ノズル面12aのノズル形成部分を縁部41bで囲むよう
に覆いながら、ノズル面12aに密着させることが可能な大きさおよび形状である。封止
面41aおよび縁部41bで囲まれる凹部41c内には、インク吸引部43が備える図示
しないポンプモータから延びる吸引用チューブが接続されている。縁部41bをノズル面
12aに密着させた状態でポンプモータが作動すると、ポンプモータの吸引力により凹部
41cとノズル面12aで囲まれた密閉空間が減圧され、インクジェットヘッド12の各
ノズルに残留しているインクが吸引されて凹部41c内に吐出される。
ワイパ42はゴムなどの弾性材からなる板状の部材であり、ヘッドクリーニング機構4
0のフレーム44に固定された図示しないガイド部材によって上下にスライド可能に保持
されている。ワイパ42は、図示しない駆動機構を作動させることにより、ヘッドキャッ
プ41と同様に、ノズル面12aに対して垂直な方向に移動可能に構成されている。ワイ
パ42でノズル面12aを払拭する際には、ノズル面12aをワイパ42の真上から横方
にずらした状態でワイパ42を上昇させ、ワイパ42の先端をノズル面12aの高さより
もわずかに上に突出させ、この状態でインクジェットヘッド12をキャリッジ軸14に沿
って移動させ、ワイパ42の先端をノズル面12aに摺接させる。これにより、ノズル面
12aに付着した異物やインクがワイパ42の先端によって掻きとられる。
印刷ジョブが終了してインクジェットヘッド12を待機位置で待機させる場合には、縁
部41bがノズル面12aの周囲に密着する位置までヘッドキャップ41が移動してノズ
ルを封鎖する。これにより、待機時におけるノズル内のインクを増粘しにくくして目詰ま
り等を発生しにくくすることができる。また、インクジェットヘッド12を待機位置側あ
るいは印刷位置側に移動させるタイミングに同期させてワイパ42を上昇させることによ
り、ワイパ42でノズル面12aを払拭するワイピング処理を行うことができる。
ノズルの目詰まり等によりヘッドクリーニングが必要になった場合には、ノズルを封鎖
する位置にヘッドキャップ41を移動させた状態でポンプモータを作動させて凹部41c
とインクノズル面12aで囲まれた密閉空間内を吸引し、各インクノズルからインクを吐
出させるインク吸引処理を実行することができる。
また、インクノズル内のインク滴の状態を適切に保つために、インクジェットヘッド1
2をヘッドキャップ41と対向させた状態で、インクジェットヘッド12の全インクノズ
ルから、印刷動作とは関係なく、所定量のインクをヘッドキャップ41の凹部41c内に
吐出させるフラッシング処理が定期的に行われる。また、この定期フラッシング処理で吐
出するインク滴よりも多量のインク滴をまとめて吐出させるフラッシング処理を所望のタ
イミングで実行し、これによりヘッドクリーニングを行ってノズルの目詰まり等を回復す
ることもできる。クリーニング処理として、上記ワイピング処理、インク吸引処理、フラ
ッシング処理のどれか、あるいは、これらの処理を適宜組み合わせて行うことができる。
(ノズルチェック機構)
ここで、これらのクリーニング処理を実際に行う前に、インクノズルからのインクの吐
出状態を検査するノズルチェック処理が行われる。ノズルチェック結果に基づき、ノズル
クリーニングを行うか否かなどを判断し、必要な場合にノズルクリーニング処理が行われ
る。
このノズルチェック処理を行うために、ヘッドクリーニング機構40には不良ノズルを
検出するためのノズルチェック機構が備わっている。すなわち、凹部41c内には、吐出
された廃インクを吸収するための吸収材41dが配置されていると共に、吸収材41dと
電気的に導通するように導電材41eが取り付けられている。導電材41eを流れた電気
信号は配線などによって取り出される。この構成により、インクジェットヘッド12の各
ノズルから帯電したインク液滴を吐出して、帯電したインク液滴が吸収材41dに着弾す
る際に生じる電流変化の信号を取り出すことができる。インク液滴を吐出したにも拘らず
、この信号が所定の閾値以下の場合、ノズルの吐出不良と判断することができる。この他
に、不良ノズルの検出方法として、吐出したインク滴をレーザーなど光学的な手段で検出
する方法がある。
ノズルチェック処理は、具体的には、インクジェットヘッド12のノズルから帯電した
インク液滴を吐出し、このインク液滴が凹部41c内の吸収材41dに着弾する際の電流
変化の信号に基づき、ノズルからのインク液滴の吐出状態を検査する。ノズルチェック処
理の際には、ノズル面12aとヘッドキャップ41における縁部41bの上端との隙間L
1、および、ノズル面12aと吸収材41dの表面との隙間L2が所定寸法になるように
ヘッドキャップ41を位置決めし、この状態で、インクジェットヘッド12とヘッドキャ
ップ41が所定の電位差になるように、インクジェットヘッド12側を接地し、ヘッドキ
ャップ41側に電圧を印加し所定の電界状態にする。インクジェットヘッド12から吐出
したインクは、この電界により着弾するまでに所定量の電荷を帯電する。インクが着弾す
ると帯電した電荷が導電材41eに流れる。このようにすると、インク液滴の吐出状態を
精度良く検査することができる。
(制御系)
次に、図7はインクジェットプリンタ1の制御系を示す概略ブロック図である。インク
ジェットプリンタ1の制御系は、CPU、ROM、RAMなどを備えた制御部30を中心
に構成されている。制御部30には、送受信部31を介して、ホスト装置32などの上位
機器から印刷データやコマンドなどが供給される。制御部30は、ホスト装置32などか
らの印刷指令に基づき、各部の駆動を制御して、紙送り動作および印刷動作を実行する。
制御部30の出力側には、ヘッドドライバ12bを介してインクジェットヘッド12が
接続されている。また、モータドライバ33、34を介してキャリッジモータ16および
紙送りモータ25が接続されている。制御部30の入力側には、操作入力部30a、セン
サ2c、2d、2e、記録紙搬送経路に配置されているセンサ群35が接続されている。
制御部30は、各センサの検出出力などに基づき、ノズルチェック処理、ヘッドクリーニ
ング処理、記録紙搬送処理、印刷処理などを制御する。
(ヘッドクリーニング実行時の制御)
次に、上記構成のプリンタ1におけるノズルチェックおよびヘッドクリーニング動作を
説明する。本例では、不良ノズルが多数発生する可能性がある所定の状態(不良ノズル多
発条件に該当する状態)でヘッドクリーニングを行った場合には、最初に行う1回目のク
リーニング処理を通常よりも強めにすることにより、できるだけ少ない回数および少ない
インク消費量でヘッドクリーニングを完了させるようにしている。また、印刷動作中また
は印刷動作の直後において不良ノズルが検出された場合には、まず、ワイピング処理によ
り不良ノズルの回復処理を行い、インク消費を伴うことなく印刷動作中に発生する不良ノ
ズルを回復させるようにしている。
なお、以下においては、インク吸引処理、フラッシング処理、ワイピング処理やこれら
を組み合わせた様々なクリーニング処理のうち、一例として、インクの吸引量が異なる4
種類のインク吸引処理のいずれかを、不良ノズル多発条件やその他の実施条件により適宜
選択して行う場合について説明する。
制御部30は、ヘッドクリーニング処理の開始前には、以下の(1)〜(5)に示すよ
うに、プリンタ1が不良ノズル多発条件に該当する状態になったことを検出し、そのこと
を示す所定のフラグをセットする。
(1)タイマAIDフラグ
インクジェットプリンタ1は、定期的にあるいは所定のタイミングで、ヘッドクリーニ
ング処理を行う。そのため、制御部30は、直近の印刷処理あるいはヘッドクリーニング
処理から所定時間経過したことを内蔵するタイマにより検出した場合に、タイマAIDフ
ラグをセットする。なお、印刷処理およびヘッドクリーニング処理以外の所定の処理から
所定時間経過した場合にタイマAIDフラグをセットするようにしてもよい。
(2)衝撃検出フラグ
制御部30は、インクジェットプリンタ1に所定の衝撃が発生したことを衝撃センサ2
eで検出した場合には、衝撃検出フラグをセットする。なお、すでに衝撃検出フラグがセ
ットされている状態で更にインクジェットプリンタ1の衝撃を検出した場合には、引き続
き衝撃検出フラグをセットしたままにする。
(3)起動処理フラグ
制御部30は、インクジェットプリンタ1の電源スイッチがオン状態になった場合や、
ホスト装置などから入力された起動信号あるいはリセット信号や、インクジェットプリン
タ1の内部からのリセット信号を検出した場合には、起動処理あるいは再起動処理を行う
と共に、起動処理フラグをセットする。
(4)ヘッドクリーニング実行保留フラグ(AID保留フラグ)
制御部30は、定期的あるいは所定のタイミングで行われるヘッドクリーニングが、そ
の実行開始タイミングにおいてプリンタ1が丁度印刷処理を実行中だったなどの何らかの
理由によって実行できなかった場合に、その回のヘッドクリーニングの実行を保留すると
共に、ヘッドクリーニング実行保留フラグ(以下、AID保留フラグという)をセットす
る。
(5)カバークローズフラグ
制御部30は、インクジェットプリンタ1のロール紙カバー2aが閉じたことを開閉セ
ンサ2cで検出した場合と、プリンタ1のインクカートリッジカバー2bが閉じたことを
開閉センサ2dで検出した場合の、2つの場合には、カバークローズフラグをセットする
。なお、すでにカバークローズフラグがセットされている状態で更にロール紙カバー2a
あるいはインクカートリッジカバー2bの開閉を検出した場合には、引き続きカバークロ
ーズフラグをセットしたままにする。
制御部30は、上記タイマAIDフラグがセットされているか否かを定期的にチェック
し、タイマAIDフラグがセットされていることを検出した場合に、ヘッドクリーニング
処理を開始する。また、制御部30は、インクジェットプリンタ1の操作部で所定のヘッ
ドクリーニング開始操作が行われた場合、あるいはホスト装置32からヘッドクリーニン
グ実行指令が入力された場合、あるいはインクジェットプリンタ1の内部からのヘッドク
リーニング実行指令を検出した場合に、当該開始操作あるいはヘッドクリーニング実行指
令に基づき、タイマAIDフラグの有無とは無関係にヘッドクリーニング処理を開始する
図8はヘッドクリーニング処理を示す概略フローチャートである。この図に従って説明
すると、制御部30は、ヘッドクリーニング処理を開始すると、最初に、1回目のノズル
チェック処理を行う(ステップS1a:第1ノズルチェック工程)。そして、このノズル
チェック処理における不良ノズルの検出結果に基づき、クリーニングの要否判定を行う(
ステップS2)。要否判定では、不良ノズルが1箇所でも検出された場合にはクリーニン
グ処理が必要と判定し、全く検出されなかった場合には不要と判定する。なお、ヘッドク
リーニング処理を開始する際にインクジェットヘッド12が待機位置にいなかった場合に
は、第1ノズルチェック工程(ステップS1a)を行う前に、まず、インクジェットヘッ
ド12を待機位置に戻す処理を行う。また、クリーニング要否判定(ステップS2)にお
ける閾値は任意に設定することができる。例えば、不良ノズルがn箇所以上(n:2以上
)検出された場合にクリーニング処理が必要と判定してもよい。
制御部30は、クリーニング要否判定(ステップS2)においてクリーニング処理が必
要であると判定した場合には(ステップS2のYES)、積算カウンタACLのカウント
値が「4」未満かそうでないかの判定を行う(ステップS3)。積算カウンタACLは制
御部30などに内蔵されるカウンタであり、制御部30は、クリーニング処理を実行した
場合には、その都度、積算カウンタACLに必ず「1」を加算している。従って、積算カ
ウンタACLのカウント値は、今回のヘッドクリーニング処理において現在までに行った
クリーニング処理の実行回数を示す。なお、積算カウンタACLは、後述するように、ヘ
ッドクリーニングの終了ごとにリセットされるので、ヘッドクリーニングの開始時には、
必ずACLが「0」の状態になっている。
制御部30は、ステップS3で積算カウンタACLのカウント値が「4」未満であった
場合には、積算カウンタACLのカウント値が「0」であるか否かの判定(ステップS4
)を行う。積算カウンタACLのカウント値が「0」であった場合(ステップS4のYE
S)、すなわち、まだ1度もクリーニング処理を行っていない場合には、制御部30は、
ステップS5において、上記の(1)〜(5)で説明したタイマAIDフラグ、衝撃検出
フラグ、起動処理フラグ、AID保留フラグ、カバークローズフラグの各フラグがセット
されているか否かを判定する。
いずれのフラグもセットされていないと判定した場合には(ステップS5のNO)、現
在、印刷動作中であるか否かを判断する(ステップS6a)。例えば、印刷データをホス
ト装置から受信中であるか否かに基づき印刷動作中であるか否かを判別できる。印刷動作
中の場合には(ステップS6aのYES)、不良ノズルを回復するためのクリーニング処
理として、ワイパによるノズル面のワイピング処理(PCL)を行う(ステップS8g)
印刷動作中ではない場合には(ステップS6aのNO)、クリーニング処理として、最
もインク吸引量が少ないインク吸引処理(CL0)を選択し、実行する(S8a)。すな
わち、この場合には、制御部30は、(1)〜(5)のどのフラグもセットされていない
ことにより、プリンタ1が不良ノズル多発条件に該当しない状態であると判定する。そし
て、この判定結果に基づき、最も弱いクリーニング処理であるCL0を行う。
一方、制御部30は、タイマAIDフラグ、衝撃検出フラグ、起動処理フラグ、AID
保留フラグ、カバークローズフラグの各フラグのうち1つあるいはそれ以上がセットされ
ていると判定した場合には(ステップS5のYES)、インクジェットプリンタ1が、予
め設定した不良ノズル多発条件のうち、少なくとも1つに該当する状態であると判定する
。そして、この場合には、次に、1回目のノズルチェック工程(ステップS1a)におけ
る不良ノズルの検出数が「3」未満であるか否かを判定する(ステップS6b)。すなわ
ち、不良ノズルの検出数に基づき、ノズルの目詰まり等の程度を判定する。そして、不良
ノズルの検出数が「3」未満であった場合には(ステップS6bのYES)、それほど目
詰まり等がひどくないと判定して、2番目にインクの吸引量が少ないインク吸引処理(C
L1:2番目に弱いクリーニング処理)を行う(ステップS8b)。これに対し、不良ノ
ズルの検出数が3以上であった場合には(ステップS6bのNO)、不良ノズルが多発し
ていると判定して、3番目にインクの吸引量が少ないインク吸引処理(CL2:3番目に
弱いクリーニング処理)を行う(ステップS8c)。
このように、制御部30は、1回目のクリーニング処理の実行前には、ステップS5、
S6a、S6bを行うことにより、プリンタ1が印刷動作中であるか否か、並びに、不良
ノズル多発条件に該当する状態か否かの判定結果、および、不良ノズルの検出数が所定の
閾値未満か否かの判定結果に基づいて、1回目のクリーニング処理の内容を決定している
。なお、ステップS6bにおける不良ノズル検出数の判定閾値は「3」以外の数であって
もよい。
制御部30は、ステップS8a〜S8c、S8gのいずれかの内容のクリーニング処理
(第1ヘッドクリーニング工程)を実行した後には、積算カウンタACLに1を加算する
(ステップS9)。そして、再びノズルチェック工程を行い(ステップS1b:第2ノズ
ルチェック工程)、不良ノズルが検出されれば、さらに処理を継続してステップS3、S
4に進む。1回目のクリーニング処理を行った後には、ステップS4において積算カウン
タACLのカウント値が0でないと判定されるので(ステップS4のNO)、ステップS
7に進む。ステップS7では、制御部30は、不良ノズル多発条件やノズルチェック工程
における不良ノズルの検出数とは無関係に、積算カウンタACLのカウント値に基づいて
クリーニング処理の内容を決定している。
制御部30は、ステップS7では、ACL=1の場合、すなわち、これが2回目のクリ
ーニングである場合には、2番目にインクの吸引量が少ないインク吸引処理(CL1)を
選択し、実行する(ステップS8d)。また、ACL=2の場合、すなわち、今回が3回
目のクリーニングである場合には、3番目にインクの吸引量が少ないインク吸引処理(C
L2)を選択し、実行する(ステップS8e)。そして、ACL=3の場合、すなわち、
今回が4回目のクリーニングである場合には、最もインク吸引量が多いインク吸引処理(
CL3:最も強いクリーニング処理)を選択し、実行する(ステプS8f)。
制御部30は、S8d〜S8fのいずれかの内容のクリーニング処理(第2ヘッドクリ
ーニング工程)を実行した後には、積算カウンタACLに更に1を加算する(ステップS
9)。そして、再びノズルチェック工程を行い(ステップS1c)、不良ノズルが検出さ
れれば、さらに処理を継続する。そして、積算カウンタACLの値に対応するインク吸引
処理を選択して実行する工程(ステップS8d〜S8f)と、ノズルチェック工程(ステ
ップS1c)の2つの工程をこの順で繰り返し行い、後述するエラー処理(ステップS1
0)、あるいは、ヘッドクリーニング終了処理(ステップS11〜S12)に進むまでは
、この2工程の繰り返しを継続する。
制御部30は、ステップS3において積算カウンタACLの値が「4」未満でないと判
定した場合には(ステップS3のNO)、すでに規定回数以上のクリーニング処理を繰り
返したにも拘らず、まだ不良ノズルが検出されているとして、エラー処理に進む(ステッ
プS10)。エラー処理では、例えば、ホスト装置にクリーニングエラーの発生を示すエ
ラー信号を送信してホスト装置画面上でエラー表示を行ったり、インクジェットプリンタ
1のエラー表示ランプの点灯やインクジェットプリンタ1の液晶表示部へのエラー表示を
行ったり、あるいは、音声でのエラー報知を行うなどの処理が考えられる。
また、制御部30は、ノズルチェック工程(ステップS1a〜Sc)を行っても不良ノ
ズルが1つも検出されなかった場合には、クリーニング要否判定でクリーニングが不要と
判定し(ステップS2のNO)、積算カウンタACLをリセットしてそのカウント値を「
0」にする(ステップS11)。そして、インクジェットヘッド12を待機位置に戻して
その位置でキャリッジ13をロックする(ステップS12)。これにより、ヘッドクリー
ニングが終了する。制御部30は、ヘッドクリーニングが正常に終了した場合には、タイ
マAIDフラグ、衝撃検出フラグ、起動処理フラグ、AID保留フラグ、カバークローズ
フラグを全てクリアする。
以上説明したように、1回目のヘッドクリーニング処理の前に、印刷動作中であるか否
かを確認し、印刷動作中の場合には、インク吸引を行わず、ワイパを用いたワイピング処
理によって不良ノズルの回復処理を行うようにしている(ステップS6a、S8g)。印
刷動作中に発生する不良ノズルの殆どは紙粉などの異物がノズル面に付着したことに起因
するものである。したがって、ワイピング処理によって印刷動作中に発生した不良ノズル
を回復させることができ、無駄なインク消費を回避できる。また、ワイピング処理はイン
ク吸引に比べて所要時間が短いので、不良ヘッドの回復処理を効率良く行うことができる
さらに、ワイピング処理によって不良ノズルが回復しない場合には、ステップS8dに
進み、二番目にインク吸引量の少ないインク吸引処理(CL1)により不良ヘッドの回復
処理が行われる。したがって、不良ノズルを確実に回復させることができる。なお、イン
ク吸引処理(CL1)の代わりに、最もインク吸引量の少ないインク吸引処理(CL0)
を行なうようにしてもよい。
本発明を適用したインクジェットプリンタの外観斜視図である。 インクジェットプリンタを開けた状態の外観斜視図である。 インクジェットプリンタのプリンタ機構部を示す斜視図である。 インクジェットプリンタの概略断面図である。 インクジェットプリンタのヘッドクリーニング機構を示す斜視図である。 ヘッドクリーニング機構のノズルチェック状態を示す説明図である。 インクジェットプリンタの制御系を示す概略ブロック図である。 ノズルチェックとヘッドクリーニングの動作を示す概略フローチャートである。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ、2 外装ケース、3 排紙口、4 ロール紙収納部、5
ロール紙、5a 記録紙、5b 剥離台紙、5c ラベル、5d ブラックマーク、6
インクカートリッジ、7 カートリッジ装着部、8 記録紙切断機構、10 プリンタ機
構部、11 印刷機構、12 インクジェットヘッド、12a ノズル面、13 キャリ
ッジ、14 キャリッジ軸、15 無端ベルト、16 キャリッジモータ、17 背圧調
整ユニット、18 ダンパユニット、19 インク供給チューブ、20 プラテン、21
後側紙送りローラ、22 後側紙押えローラ、23 前側紙送りローラ、24 前側紙
押えローラ、25 紙送りモータ、26 テンションガイド、30 制御部、30a 操
作入力部、31 送受信部、32 ホスト装置、33,34 モータドライバ、35 セ
ンサ群、40 ヘッドクリーニング機構、41 ヘッドキャップ、41a 封止面、41
b 縁部、41c 凹部、41d 吸収材、41e 導電材、42 ワイパ、43 イン
ク吸引部、44 フレーム

Claims (8)

  1. 液滴吐出ヘッドのノズルが不良ノズルであるか否かを検出するノズルチェック工程と、
    前記ノズルチェック工程が液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後に行われたか否か
    を判別する判別工程と、
    前記ノズルチェック工程が前記液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後に行われ、当
    該ノズルチェック工程において前記不良ノズルが検出された場合に、複数のヘッドクリー
    ニング方法の中から前記液滴吐出ヘッドのノズル面をワイピングする方法を選択し実行す
    るヘッドクリーニング工程とを有していることを特徴とする液滴吐出装置の不良ノズル回
    復方法。
  2. 請求項1に記載の液滴吐出装置の不良ノズル回復方法において、
    前記ヘッドクリーニング工程の後に、前記不良ノズルの有無を検出する第2ノズルチェ
    ック工程と、
    前記不良ノズルが検出された場合に、前記複数のヘッドクリーニング方法の中から前記
    液滴吐出ヘッドの各ノズルから液を吸引する方法を選択し実行する第2ヘッドクリーニン
    グ工程とを有していることを特徴とする液滴吐出装置の不良ノズル回復方法。
  3. 請求項1または2に記載の液滴吐出装置の不良ノズル回復方法において、
    前記判別工程において前記ノズルチェック工程が前記液滴吐出動作中または液滴吐出動
    作の直後に行われていないと判定された場合に、前記複数のヘッドクリーニング方法の中
    から前記液滴吐出ヘッドの各ノズルから液を吸引する方法を選択し実行する第3ヘッドク
    リーニング工程を有していることを特徴とする液滴吐出装置の不良ノズル回復方法。
  4. 請求項1または2に記載の液滴吐出装置の不良ノズル回復方法において、
    前記判別工程において前記ノズルチェック工程が前記液滴吐出動作中または液滴吐出動
    作の直後に行われていないと判定された場合に、前記複数のヘッドクリーニング方法の中
    から前記液滴吐出ヘッドの前記ノズル面のワイピング、および、各ノズルからの液吸引動
    作の双方の方法を選択し実行する第3ヘッドクリーニング工程を有していることを特徴と
    する液滴吐出装置の不良ノズル回復方法。
  5. 液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドのノズル面をワイピングするワイパ手段と、
    前記液滴吐出ヘッドの各ノズルから液を吸引する液吸引手段と、
    前記液滴吐出ヘッドのノズルが不良ノズルであるか否かを検出するノズルチェック手段
    と、
    前記ノズルチェック手段によるノズルチェックによって前記不良ノズルが検出された場
    合に、前記ワイパ手段および前記液吸引手段の少なくとも一方を選択しヘッドクリーニン
    グ動作を行なわせる制御手段とを有し、
    当該制御手段は、液滴吐出動作中または液滴吐出動作の直後に行なった前記ノズルチェ
    ックによって前記不良ノズルが検出された場合には、前記ワイパ手段を選択して前記ヘッ
    ドクリーニング動作を行なうことを特徴とする液滴吐出装置。
  6. 請求項5に記載の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、
    前記ワイパ手段を選択した前記ヘッドクリーニング動作の後に、前記ノズルチェック手
    段により前記ノズルチェックを行ない、
    当該ノズルチェックによって前記不良ノズルが検出された場合には、前記液吸引手段を
    選択して前記ヘッドクリーニング動作を行なうことを特徴とする液滴吐出装置。
  7. 請求項5または6に記載の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、
    前記液滴吐出動作中以外の動作状態において行った前記ノズルチェックによって前記不
    良ノズルが検出された場合には、前記液吸引手段を選択して前記ヘッドクリーニング動作
    を行なうことを特徴とする液滴吐出装置。
  8. 請求項5または6に記載の液滴吐出装置において、
    前記制御手段は、
    前記液滴吐出動作中以外の動作状態において行った前記ノズルチェックによって前記不
    良ノズルが検出された場合には、前記ワイパ手段および前記液吸引手段を選択して前記ヘ
    ッドクリーニング動作を行うことを特徴とする液滴吐出装置。
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