JP2010030138A - タイヤ製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】トレッドベルト搬送機でトレッドベルトを生タイヤ成形ドラムへ搬送し、上記生タイヤ成形ドラム上で、トレッドベルトとカーカスバンドとを一体化させて生タイヤを成形し、これを加硫して製品タイヤを製造するタイヤ製造方法において、製品タイヤのRFVを測定し、これを生タイヤ成形の基礎データとすることによって、真円度を修正して、接地圧力の均等化を図ろうとするものである。
【解決手段】上記方法で製造される加硫済みタイヤの複数個に関して、それぞれのユニフォミティを測定し、次の生タイヤを作る際にこの測定値を基にしてトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置を調節する。
【選択図】 図8
【解決手段】上記方法で製造される加硫済みタイヤの複数個に関して、それぞれのユニフォミティを測定し、次の生タイヤを作る際にこの測定値を基にしてトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置を調節する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、接地圧力の均等な製品タイヤを提供するためのタイヤ製造方法に関するものである。
車両の軽量化、道路整備の拡大に伴い、乗り心地、快適性向上のために、走行中のタイヤから生じる車両の振動を低減することが要請されている。このため車両に対する加振要因であるタイヤの真円性の向上及び接地圧力の均等化が必要になってきている。
このため、成型された生タイヤに関して、真円に対する半径方向のずれと、生タイヤからトレッドベルト搬送機の各ベルト把持部に加わる押圧力の測定値とを比較して、真円度修正のための各ベルト把持部に加える押圧力を演算し、この押圧力を各ベルト把持部に加えてトレッドベルトを掴み直し、生タイヤを強制変形させ、ベルト把持部に加わる押圧力が全周で所定範囲に収まるまで、この真円度修正過程を繰り返すことが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
上記従来技術においては、成型された生タイヤについて測定されたRRO(Radial Run Out 半径方向突出寸法の基準値からのずれ)を、トレッドベルト搬送機による強制変形の基礎データとしているが、これでは生タイヤの変位成分の影響しか考慮できないので、製品タイヤの接地圧力の変動を修正することができない。
本発明は、加硫後の製品タイヤのユニフォミティを測定して、生タイヤ成形に用いられるトレッドベルト搬送機による強制変形の基礎データとすることによって、真円度を修正して、接地圧力の均等化を図ろうとするものである。
ユニフォミティの測定は、
RRO(Radial Run Out 半径方向突出寸法の基準値からのずれ)、
RFV(Radial Force Variation 半径方向押圧力の変化)、
LFV(Lateral Force Variation 横方向押圧力の変化)、
等が行われる。
RRO(Radial Run Out 半径方向突出寸法の基準値からのずれ)、
RFV(Radial Force Variation 半径方向押圧力の変化)、
LFV(Lateral Force Variation 横方向押圧力の変化)、
等が行われる。
本発明は上記課題を解決したものであって、請求項1に記載の発明は、
トレッドベルト搬送機でトレッドベルトを生タイヤ成形ドラムへ搬送し、上記生タイヤ成形ドラム上で、トレッドベルトとカーカスバンドとを一体化させて生タイヤを成形し、これを加硫して製品タイヤを製造するタイヤ製造方法において、
上記方法で製造される加硫済みタイヤの複数個に関して、それぞれのユニフォミティを測定し、次の生タイヤを作る際にこの測定値を基にしてトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置を調節することを特徴とするタイヤ製造方法に関するものである。
トレッドベルト搬送機でトレッドベルトを生タイヤ成形ドラムへ搬送し、上記生タイヤ成形ドラム上で、トレッドベルトとカーカスバンドとを一体化させて生タイヤを成形し、これを加硫して製品タイヤを製造するタイヤ製造方法において、
上記方法で製造される加硫済みタイヤの複数個に関して、それぞれのユニフォミティを測定し、次の生タイヤを作る際にこの測定値を基にしてトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置を調節することを特徴とするタイヤ製造方法に関するものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のタイヤ製造方法において、
上記ユニフォミティの測定においては、RFVを測定することを特徴とするものである。
上記ユニフォミティの測定においては、RFVを測定することを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載のタイヤ製造方法において、
上記トレッドベルト搬送機は、内周に複数のベルト把持部を備え、各ベルト把持部はトレッドベルト搬送機の半径方向に独立に移動可能であり、且つ、各ベルト把持部の押し込み位置は制御装置からの指令によって各ベルト把持部毎に独立に可変制御されるものであることを特徴とするものである。
上記トレッドベルト搬送機は、内周に複数のベルト把持部を備え、各ベルト把持部はトレッドベルト搬送機の半径方向に独立に移動可能であり、且つ、各ベルト把持部の押し込み位置は制御装置からの指令によって各ベルト把持部毎に独立に可変制御されるものであることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請求項3に記載のタイヤ製造方法において、
上記トレッドベルト搬送機は、内周に9個のベルト把持部を備えていることを特徴とするものである。
上記トレッドベルト搬送機は、内周に9個のベルト把持部を備えていることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項2乃至請求項4に記載のタイヤ製造方法において、
上記方法で製造された製品タイヤの複数個に関して、それぞれの1周分のRFVを測定し、上記複数のRFV測定値の平均値から得られた最大RFVを発生する位置と、上記最大RFV発生位置に対応する上記トレッドベルト搬送機のベルト把持部に設定すべきベルト把持部押し込み位置と、が計算され、上記トレッドベルト搬送機と上記生タイヤ成形装置とを用いる次の生タイヤの成形工程において上記トレッドベルト搬送機のベルト把持部に、上記の計算結果の押し込み位置等が適用され、上記生タイヤを強制的に変形させることを特徴とするものである。
上記方法で製造された製品タイヤの複数個に関して、それぞれの1周分のRFVを測定し、上記複数のRFV測定値の平均値から得られた最大RFVを発生する位置と、上記最大RFV発生位置に対応する上記トレッドベルト搬送機のベルト把持部に設定すべきベルト把持部押し込み位置と、が計算され、上記トレッドベルト搬送機と上記生タイヤ成形装置とを用いる次の生タイヤの成形工程において上記トレッドベルト搬送機のベルト把持部に、上記の計算結果の押し込み位置等が適用され、上記生タイヤを強制的に変形させることを特徴とするものである。
請求項1の発明において、
加硫後のタイヤのユニフォミティの測定結果を用いて、生タイヤを変形させているので、、加硫時に生じるタイヤのユニフォミティへの影響を考慮に入れた上で、製品タイヤを製造することができる。
加硫後のタイヤのユニフォミティの測定結果を用いて、生タイヤを変形させているので、、加硫時に生じるタイヤのユニフォミティへの影響を考慮に入れた上で、製品タイヤを製造することができる。
請求項2の発明において、
複数の加硫済みタイヤから得られたRFV測定結果を、次に製造される生タイヤ成形のためのトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置設定の基礎にしているので、ジョイントの有無やビードフィラの硬度によって生じるばね定数成分の影響も取り入れた製品タイヤの製造を行うことが出来る。
複数の加硫済みタイヤから得られたRFV測定結果を、次に製造される生タイヤ成形のためのトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置設定の基礎にしているので、ジョイントの有無やビードフィラの硬度によって生じるばね定数成分の影響も取り入れた製品タイヤの製造を行うことが出来る。
請求項3の発明において、
計算された押圧力を各ベルト把持部に加えていたが、本実施形態では、計算された押し込み位置へ各ベルト把持部を押し込むので、効果的に生タイヤを強制変形をさせることができる。
計算された押圧力を各ベルト把持部に加えていたが、本実施形態では、計算された押し込み位置へ各ベルト把持部を押し込むので、効果的に生タイヤを強制変形をさせることができる。
請求項4の発明において、
トレッドベルト搬送機は9分割ベルト把持部を用いることによって、特定の次数(1次、2次等)を相殺することができ、2次のRFV波形による影響も修正することができる。
トレッドベルト搬送機は9分割ベルト把持部を用いることによって、特定の次数(1次、2次等)を相殺することができ、2次のRFV波形による影響も修正することができる。
請求項5の発明において、
生タイヤ強制変形の基礎データとして製品タイヤのRFVを用いるので、変位成分の影響だけでなく、接地力の影響も測定しているので、製品タイヤの真円度の修正を効果的に行うことが出来る。
生タイヤ強制変形の基礎データとして製品タイヤのRFVを用いるので、変位成分の影響だけでなく、接地力の影響も測定しているので、製品タイヤの真円度の修正を効果的に行うことが出来る。
図1は生タイヤ製造装置1の一部を示す図である。図には、右側に立設されている生タイヤ成形装置2と、床面のレール3上に置かれている搬送装置4が示してある。生タイヤ成形装置2は、レール3の右端の右側に立設された駆動装置5と、同駆動装置5から左方に延出する支軸6と、同支軸6に取り付けられている生タイヤ成形ドラム7とから成っている。生タイヤ成形ドラム7は一対の車輪形部材7aを備えている。搬送装置4は、レール3上に置かれた摺動台9と、同摺動台9上で鉛直軸10回りに旋回する旋回架台11と、同旋回架台11上に固定されたカーカスバンド搬送機12およびトレッドベルト搬送機13とから成っている。
旋回架台11上の一方側に設けてあるカーカスバンド搬送機12は、円筒支持部材14の内周の軸方向中央部に複数の円弧状のバンド把持部15が、径を拡大縮小可能に設けられており、円筒支持部材14の左右両端部には、バンド把持部15を挟んでビードホルダー16が設けてある。
旋回架台11上の他方側に設けてあるトレッドベルト搬送機13は環状支持部材17の内周に複数の円弧状のベルト把持部18が径を拡大縮小可能に設けてある。
生タイヤ製造装置1は、上記の装置のほかに、図の左方に位置する(図示なし)カーカスバンド成形ドラムとトレッドベルト成形ドラムとによって構成されている。図示のカーカスバンド搬送機12及びトレッドベルト搬送機13は、上記カーカスバンド成形ドラムとトレッドベルト成形ドラムにおいて予め製作されたカーカスバンド19およびトレッドベルト20を把持して、レール3上を摺動し、図の待機位置21で停止している状態が示してある。カーカスバンド搬送機12の一対のビードホルダー16には、それぞれ予め製作されたビード22が係止されている。
図2は次の工程の図であり、搬送装置4が右方へ走行して、生タイヤ成形ドラム7がカーカスバンド搬送機12に把持されているカーカスバンド19内の所定位置まで挿入されたところで搬送装置4の移動を停止した状態を示している。この位置で、カーカスバンド19を生タイヤ成形ドラム7の一対の車輪形部材7aにセットし、ビード22をカーカスバンド19の左右所定位置にセットする。
図3は次の工程の図であり、搬送装置4を一度待機位置21まで戻し、旋回架台11を鉛直軸10の回りに180度旋回して、トレッドベルト搬送機13とカーカスバンド搬送機12の位置を左右反転した状態を示している。カーカスバンド19とビード22は生タイヤ成形ドラム7の一対の車輪形部材7aにセットされている。
図4は次の工程の図であり、左右反転した搬送装置4を右方へ走行し、トレッドベルト搬送機13のベルト把持部18が把持するトレッドベルト20内に、既に生タイヤ成形ドラム7にセットされているカーカスバンド19の中央位置が来た位置で停止する。一対の車輪形部材7aの間隔を狭めると、トレッドベルト20の内周にカーカスバンド19の外周が当接した状態となる。この状態でカーカスバンド19の中に空気圧を充填しながら膨張させ、同時にカーカスバンド19の両端を左右のビード22の周りに折り返す。この工程で、カーカスバンド19の外周面とトレッドベルト20の内周面とが圧着される。
図5は次の工程の図であり、搬送装置4は待機位置21に戻る。生タイヤ成形ドラム7では、一対の車輪形部材7aの間隔をさらに狭めてカーカスバンド19の形状を整えると共に、ステッチングしながらカーカスバンド19とトレッドベルト20とが全面で強固に接着するよう組み立てて、生タイヤ25が完成する。
上記の工程で作られた生タイヤ25は加硫工程へ回される。この工程では、定められた踏面模様等のパタンを刻み込んだ金型に上記生タイヤ25が入れられ、同生タイヤ25の内外から、一定圧力のもとで一定温度で一定時間加熱される。この時、生タイヤ原料中に練り込まれていた硫黄を媒介としたゴムの分子間結合が起こり、ゴムの弾性および引張強さが増大する。
この加硫済みタイヤは、あと硬化(post cure)を図るために、タイヤの中に空気圧を一定時間入れて冷却される。冷却した加硫済みタイヤは、リム26に装着されて製品タイヤ27となり(図6)、検査工程に回され、RFVが測定される。
図6はRFV測定装置28の図である。図は、製品タイヤ27をRFV測定装置28に当接させ、RFVの測定を実施している図である。そこでは、RFV測定装置28によって、生タイヤが1回転する間に、製品の外周部の凹凸によって測定面に加えられる押圧力の変化(RFV)が記録される。
図7はこのようにして得られたRFV測定記録の1例の図であり、横軸は製品タイヤ27上の所定の測定開始位置から測られた中心角θの変化、縦軸は、RFVの値である。図の測定記録は、製品タイヤ27の周囲に半径方向の凹凸があり、RFVの値が大きく変動している例である。図の測定記録には360度分(1周分)が記録されている。
タイヤの製造においては、同一形状のタイヤの1ロット例えば10000個を、数週間にわたって連続生産される。加硫装置には一種の癖があって、複数個のタイヤの上記のRFV測定結果の図(図7)は、毎回略同一の形状が得られる。最初に製造された複数個のタイヤ例えば50個(1ロットの0.5%)をサンプル用タイヤとし、その測定結果が制御装置29(図8)へ回され、そこで、複数の製品タイヤ27の測定値を基にした平均的なタイヤ周上の最大RFV発生位置、及び上記位置に対応するトレッドベルト搬送機13のベルト把持部18に設定する押し込み位置の計算が成され、上記計算結果に基づいて、生タイヤ成形工程において生タイヤを真円にするために、トレッドベルト搬送機13のベルト把持部18に、上記の計算結果の押し込み位置が適用される。
図8は、前述のトレッドベルト搬送機13の軸方向視図と、これを制御する制御装置29の図である。トレッドベルト搬送機13の環状支持部材17には、9個のベルト把持部18が設けてあり、ベルト把持部18は棒状支持部材18aを介して、周囲の環状支持部材17に保持されており、トレッドベルト搬送機13の半径方向に独立に移動可能である。この装置でトレッドベルト20を掴んだ時の各ベルト把持部18の中心方向へ向かう押し込み位置は、制御装置29からの指令によって制御される。
制御装置29は、上記複数のサンプル用製品タイヤ27に関するRFVの測定値において、許容できる所定範囲(図7では、所定範囲の中心位置を0としている)を決め、設定範囲からはずれた箇所を特定し、次に製造する生タイヤの成形に用いるトレッドベルト搬送機の9個のベルト把持部18の、上記箇所に対応するそれぞれの割り当てる押し込み位置を設定する。所定範囲の上限を超えていれば、ベルト把持部を現状より押し込み、所定範囲の下限を下回っていれば、ベルト把持部を現状より引き抜いて所定範囲に収まるようにする。なお、RFV値のずれ量とベルト把持部の押し込み両との関係は、過去に作成した統計的データベースを用いる。
上記サンプル用製品タイヤ50個の次に製造する生タイヤ、即ち51個目に成形される生タイヤの、図4に示される工程において、トレッドベルト搬送機13で、各ベルト把持部18に割り当てられた押し込み位置を適用してトレッドベルト20を掴む。トレッドベルト20がそれぞれ異なる押し込み位置で掴まれ、変形させられた状態で、一対の車輪形部材7aの間隔を狭め、カーカスバンド19の中に空気圧を充填しながら膨張させ、同時にカーカスバンド19の両端を左右のビード22の周りに折り返す。この工程で、カーカスバンド19の外周面とトレッドベルト20の内周面とを圧着させる。
その後、図5の工程において、搬送装置4は待機位置21に戻り、生タイヤ成形ドラム7では、一対の車輪形部材の間隔をさらに狭めてカーカスバンド19の形状を整えると共に、ステッチングしながらカーカスバンド19とトレッドベルト20とが全面で強固に接着するよう組み立てて生タイヤ25を完成する。
このようにして完成した生タイヤ25は、加硫後に真円形となるよう、予め変形させてあるので、加硫後に完成する製品タイヤ27は、真円度の高い、即ちRFVが一定に近いのものとなる。上記生タイヤ25を加硫して次々と作られる全ての製品タイヤ27に対して上述のRFVの測定が行われ、次々と行われる生タイヤ25の成形に反映されるので、継続的に品質の良い、即ち接地押圧力の均等な、製品タイヤ27が得られる。最初に製造された50個のサンプルタイヤのうち、RFV値が許容範囲外の製品タイヤは不良品として廃棄される。
タイヤサイズ:215/45R17:
プライジョイント部で最大RFV値を発生しているRFV波形が検出された(図7)。この波形から生タイヤ周囲の上記最大RFV値対応位置を算出し、タイヤサイズ毎に予め設定されたデータベースにより、トレッドベルト搬送機の各ベルト把持部の押し込み位置を制御装置で演算し、この演算値に基づいてトレッドベルト搬送機の各ベルト把持部を押し込み、トレッドベルトを強制変形させて生タイヤを成形した。このようにして得た生タイヤを加硫し製品タイヤを製造した結果、最大RFV値を、18/100 に低減させることができた。
プライジョイント部で最大RFV値を発生しているRFV波形が検出された(図7)。この波形から生タイヤ周囲の上記最大RFV値対応位置を算出し、タイヤサイズ毎に予め設定されたデータベースにより、トレッドベルト搬送機の各ベルト把持部の押し込み位置を制御装置で演算し、この演算値に基づいてトレッドベルト搬送機の各ベルト把持部を押し込み、トレッドベルトを強制変形させて生タイヤを成形した。このようにして得た生タイヤを加硫し製品タイヤを製造した結果、最大RFV値を、18/100 に低減させることができた。
タイヤサイズ:225/60R16:
このタイヤは、RFV波形で大きい2次成分が検出された。これは、芯度を合わせるだけでは改善させることが難しいものである。2次成分が車と共振して振動要因となることが懸念されたため、タイヤの2次成分低減をすることになった。タイヤのRFV波形を制御装置で演算し、2次成分の最大RFV値の位相位置を計算し、予め設定されたデータベースを基にベルト把持部の押し込み位置を決定した。これに基づいてベルト把持部を動かし、生タイヤに2次成分の強制変形を与えた。このタイヤを加硫して、製品タイヤとした結果、2次成分を47/100 に低減することができた。
このタイヤは、RFV波形で大きい2次成分が検出された。これは、芯度を合わせるだけでは改善させることが難しいものである。2次成分が車と共振して振動要因となることが懸念されたため、タイヤの2次成分低減をすることになった。タイヤのRFV波形を制御装置で演算し、2次成分の最大RFV値の位相位置を計算し、予め設定されたデータベースを基にベルト把持部の押し込み位置を決定した。これに基づいてベルト把持部を動かし、生タイヤに2次成分の強制変形を与えた。このタイヤを加硫して、製品タイヤとした結果、2次成分を47/100 に低減することができた。
以上詳述した上記実施形態によって、次の効果がもたらされる。
(1)複数の製品タイヤから得られたRFV波形の平均値を、次に製造される生タイヤ成形のためのトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置設定の基礎にしているので、ジョイントの有無やビードフィラの硬度によって生じるばね常数成分の影響も取り入れた修正を行うことが出来る。
(2)従来技術においては、生タイヤ強制変形の方法として、計算された押圧力を各ベルト把持部に加えていたが、本実施形態では、計算された押し込み位置へ各ベルト把持部を押し込むので、効果的に生タイヤを強制変形をさせることができる。
(3)従来技術に用いられているトレッドベルト搬送機は、8分割ベルト把持部形式であるが、トレッドベルト搬送機は9分割ベルト把持部を用いることによって、特定の次数(1次、2次等)を相殺することができ、2次のRFV波形による影響も修正することができる。
(4)従来技術においては、生タイヤ強制変形の基礎データとして生タイヤのRROが用いられていたが、本実施形態では生タイヤ強制変形の基礎データとして製品タイヤのRFVを用いることによって、変位成分の影響だけでなく、接地力の影響も測定しているので、製品タイヤの真円度の修正を効果的に行うことが出来る。
(1)複数の製品タイヤから得られたRFV波形の平均値を、次に製造される生タイヤ成形のためのトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置設定の基礎にしているので、ジョイントの有無やビードフィラの硬度によって生じるばね常数成分の影響も取り入れた修正を行うことが出来る。
(2)従来技術においては、生タイヤ強制変形の方法として、計算された押圧力を各ベルト把持部に加えていたが、本実施形態では、計算された押し込み位置へ各ベルト把持部を押し込むので、効果的に生タイヤを強制変形をさせることができる。
(3)従来技術に用いられているトレッドベルト搬送機は、8分割ベルト把持部形式であるが、トレッドベルト搬送機は9分割ベルト把持部を用いることによって、特定の次数(1次、2次等)を相殺することができ、2次のRFV波形による影響も修正することができる。
(4)従来技術においては、生タイヤ強制変形の基礎データとして生タイヤのRROが用いられていたが、本実施形態では生タイヤ強制変形の基礎データとして製品タイヤのRFVを用いることによって、変位成分の影響だけでなく、接地力の影響も測定しているので、製品タイヤの真円度の修正を効果的に行うことが出来る。
2…生タイヤ成形装置、4…搬送装置、5…駆動装置、7…生タイヤ成形ドラム、7a…車輪形部材、9…摺動台、10…鉛直軸、11…旋回架台、12…カーカスバンド搬送機、13…トレッドベルト搬送機、15…バンド把持部、17…環状支持部材、18…ベルト把持部、18a…棒状支持部材、19…カーカスバンド、20…トレッドベルト、21…待機位置、25…生タイヤ、26…リム、27…製品タイヤ、28…RFV測定装置、29…制御装置
Claims (5)
- トレッドベルト搬送機でトレッドベルトを生タイヤ成形ドラムへ搬送し、上記生タイヤ成形ドラム上で、トレッドベルトとカーカスバンドとを一体化させて生タイヤを成形し、これを加硫して製品タイヤを製造するタイヤ製造方法において、
上記方法で製造される加硫済みタイヤの複数個に関して、それぞれのユニフォミティを測定し、次の生タイヤを作る際にこの測定値を基にしてトレッドベルト搬送機のベルト把持部の押し込み位置を調節することを特徴とするタイヤ製造方法。 - 上記ユニフォミティの測定においては、RFVを測定することを特徴とする請求項1に記載のタイヤ製造方法。
- 上記トレッドベルト搬送機は、内周に複数のベルト把持部を備え、各ベルト把持部はトレッドベルト搬送機の半径方向に独立に移動可能であり、且つ、各ベルト把持部の押し込み位置は制御装置からの指令によって各ベルト把持部毎に独立に可変制御されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のタイヤ製造方法。
- 上記トレッドベルト搬送機は、内周に9個のベルト把持部を備えていることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のタイヤ製造方法。
- 上記方法で製造された製品タイヤの複数個に関して、それぞれの1周分のRFVを測定し、上記複数のRFV測定値の平均値から得られた最大RFVを発生する位置と、上記最大RFV発生位置に対応する上記トレッドベルト搬送機のベルト把持部に設定すべきベルト把持部押し込み位置と、が計算され、上記トレッドベルト搬送機と上記生タイヤ成形装置とを用いる次の生タイヤの成形工程において上記トレッドベルト搬送機のベルト把持部に、上記の計算結果の押し込み位置等が適用され、上記生タイヤを強制的に変形させることを特徴とする請求項2乃至請求項4に記載のタイヤ製造方法。
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Cited By (2)
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US10279636B2 (en) | 2012-09-28 | 2019-05-07 | Compagnie Generale Des Etablissements Michelin | Uniformity of a tire using tooling signature analysis |
JP2020082583A (ja) * | 2018-11-28 | 2020-06-04 | Toyo Tire株式会社 | グリーンタイヤの成型方法及び空気入りタイヤの製造方法 |
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2008
- 2008-07-29 JP JP2008194422A patent/JP2010030138A/ja active Pending
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