以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体を示す正面図、図2は遊技機の裏側を示す図、図3は同遊技機の制御基板や装置等の接続を簡略に示すブロック図である。
図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に内側誘導レール3及び外側誘導レール4が略円形に配置され、前記内側誘導レール3及び外側誘導レール4によって区画された遊技領域6が前記遊技盤2上に設けられている。前記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘(図示せず)が遊技盤2の表面に設けられている。また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ35からなるランプ装置、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ38、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置68、遊技者による操作可能な遊技ボタンスイッチ67が設けられている。
前記遊技ボタンスイッチ67は、前記下側球受け皿37の横上面に固定され、遊技者による操作が可能となっている。前記遊技ボタンスイッチ67は、遊技者が操作可能な操作選択手段に相当し、本実施例では、押下可能なスイッチからなり、遊技ボタンスイッチが正しく操作(押下)されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、操作による出力信号を出力可能にされている。接点型のリミットセンサーは、押下検知用のものが個別に設けられている。本実施例の遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67は、操作可能な操作部67aを有し、前記操作部67aを押下するようになっている。また、前記遊技ボタンスイッチ67の操作部67aは、遊技ボタンスイッチ67の内部に設けられているLEDが点灯して照明されるようになっており、その照明によって遊技者に遊技ボタンスイッチを意識させるようになっている。なお、図1における符号F1は遊技機の外枠、F2は外枠F1に取り付けられた前枠、Gは前記前枠F2に開閉可能にヒンジで取り付けられたガラス枠である。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
前記遊技盤2の遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、アウト口49が配置されている。前記上側始動入賞口41、前記下側始動入賞口42及び前記大入賞口45の左右には左袖入賞口51、右袖入賞口52,左落とし入賞口53、右落とし入賞口54が配置されている。また、前記表示装置10の左側には普通図柄変動開始用ゲート55、その下方にはランプ風車75、さらにその下方に普通図柄表示装置50が設けられている。また、前記表示装置10の前面周囲を包囲する装飾枠61が設けられ、前記装飾枠61に駆動物として第1の駆動物63と第2の駆動物65が設けられている。前記第1の駆動物63は前記装飾枠61の右側に設けられ、一方、第2の駆動物65は前記装飾枠61の左側に設けられている。
前記表示装置10は、遊技球が遊技領域に設けられた始動領域に入賞したことに基づいて複数種類の識別情報を可変表示可能な可変表示装置に相当し、前記識別情報を当否判定手段による当否判定結果に基づいて所定の変動態様で可変表示(すなわち変動表示)後、停止表示可能なものである。また、前記表示装置10は、識別情報や識別情報とは異なる図柄(文字、キャラクタ等の画像を含む)を表示可能であって、遊技が大当たりか否かの当否判定結果を表示したり、前記当否判定結果を表示する過程で遊技進行情報画像を表示したり、背景画像や遊技用の演出画像等を表示したりする。前記識別情報は、変動態様に従って変動表示及び停止表示される。前記識別情報の変動の仕方、すなわち、可変表示(変動表示)開始から停止表示までの可変表示時間(変動時間)、回転や変動方向などの変動方法、拡縮変化等の変形等は前記変動態様に設定されている。前記表示装置10は、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなり、本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
前記識別情報は本実施例では特別図柄で構成されている。前記表示装置10には、横に並ぶ3つの識別情報として左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄が、選択された変動態様にしたがってそれぞれ変動表示し、予め変動態様に設定されている可変表示時間(変動時間)の間変動した後、当否判定結果に基づき左確定特別図柄、中確定特別図柄、右確定特別図柄が停止表示される。また、前記表示装置10には、前記特別図柄(識別情報)に加えて特別図柄とは異なる図柄(背景画像やキャラクタ,背景,文字等を含む。)等が表示されることもある。前記特別図柄(識別情報)は、前記遊技領域6に設けられた後述の始動領域に入賞したことに基づいて可変表示(変動表示)可能となっている。なお、この実施例において変動および停止表示される左、中、右特別図柄(識別情報)は、それぞれ『1,2,3,4,5,6,7,8』の8通りの図柄とされている。
本実施例では、大当たりか否かの当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、前記表示装置10に大当たり確定特別図柄組合せ、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せ)で特別図柄(識別情報)が停止表示され、通常遊技状態よりも遊技者にとって利益を与える特定遊技状態(大当たり遊技状態)に移行する。また、本実施例では、確定特別図柄組合せが『1,1,1』等の奇数のぞろ目は、特定遊技(大当たり遊技)終了後の大当たりが高確率の高確率状態となるように設定され、一方、確定特別図柄組合せが『2,2,2』等の偶数のぞろ目は、特定遊技(大当たり遊技)終了後の大当たりが低確率の低確率状態となるように設定されている。本実施例では、低確率状態の大当たり確率は1/315に設定され、一方、高確率状態の大当たり確率は5/315に設定されている。また、遊技者にとって利益を与えるとは、本実施例では、遊技者による遊技球の獲得し易さ増大に設定されている。
前記普通図柄表示装置50は、文字または図柄等の画像を変動表示可能なものであって、液晶、ドットマトリックス、LED表示装置等からなり、記号等の小当たり判定用の普通図柄を変動表示及び停止表示する。本実施例における普通図柄表示装置50に変動及び停止表示される普通図柄は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9』の10通りの図柄とされ、小当たりの場合には、前記普通図柄表示装置50に奇数の普通図柄で停止表示するようになっている。
前記上側始動入賞口41は上方が開口して入球可能となっている。一方、前記下側始動入賞口42は2つの可動片42a,42bを備えると共に、前記2つの可動片42a,42bの先端間が遊技球の入球可能領域とされ、前記可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドにより略垂直にされて入球(入賞)のし難い入球可能領域狭小状態と、略V字形(逆ハの字形)に拡開されて入球(入賞)のし易い入球可能領域拡大状態間を変化可能に制御されている。前記下側始動入賞口42の可動片42a,42bの拡開は、前記普通図柄表示装置50で表示される普通図柄(小当たり判定図柄)が変動した後に予め決められた特定の普通図柄で確定停止表示されて小当たり(普通図柄当たり)が成立した時に行われるようにされている。
前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の裏側には、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に入賞(入球)した遊技球を検出する始動入賞口検出スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられている。本実施例では、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42は本発明における始動領域に相当し、前記上側始動入賞口41あるいは前記下側始動入賞口42への入球が始動領域への入賞に相当する。前記始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出が、当否判定条件の成立に設定され、前記始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出に基づいて当否判定手段が当否を判定するように構成されている。
また、前記始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出、すなわち始動領域に遊技球が入賞したことの検出は、前記表示装置(可変表示装置)10における複数の識別情報(特別図柄)の可変表示(変動表示)開始の起因にも設定されている。前記表示装置10で識別情報(特別図柄)の変動表示(可変表示)中に、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に遊技球が入賞しても、直ちに識別情報(特別図柄)を新たに変動表示開始することができないため、始動入賞口検出スイッチによる遊技球検出数を予め設定された設定数まで特別図柄用保留球数として記憶して識別情報(特別図柄)の変動表示を一旦保留し、順次識別情報(特別図柄)の変動表示を行うことによって記憶されている特別図柄用保留球数の数を減らしている。なお、前記始動入賞口検出スイッチによる遊技球検出数が設定数まで記憶されている(すなわち特別図柄用最大保留球数となっている)時には、前記始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、保留球数としては記憶されない無効球とされ、その無効球については変動及び当否判定を行うことなく、入賞に対する賞球遊技球が所定数払い出される。また、本実施例では、前記特別図柄用保留球数に関して設定されている前記設定数(すなわち最大保留球数)は4個とされている。
前記普通図柄変動開始用ゲート55は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示装置50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4回普通図柄用保留球数として記憶し、普通図柄の変動開始により普通図柄用保留球数を減らすようになっている。さらにまた、前記左袖入賞口51と右袖入賞口52の入賞球を検出する左袖入賞口用検出スイッチと右袖入賞口用検出スイッチ、前記左落とし入賞口53と右落とし入賞口54の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
前記大入賞口45は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当該大入賞口45内の一部には、該大入賞口45が開いた際に開口して入賞可能にする特定領域入賞口47を有する。さらに、該特定領域入賞口47には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉が設けられている。また、前記特定領域入賞口47には特定入賞球を検出する特定入賞球検出スイッチ(特定領域センサ)が設けられ、該入賞球の検出により大入賞口45を再度開ける継続権利が成立し、本実施例では最高15ラウンド繰り返し可能にされている。また、前記大入賞口45内の略中央には、大入賞口45に入賞し、かつ前記特定領域入賞口47に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
前記発射装置68は、操作レバー69の操作により駆動する発射モーターを裏側に有し、該発射モーターの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置68により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された内側誘導レール3と外側誘導レール4間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口49から遊技盤2の裏側へ排出される。
前記第1の駆動物63と第2の駆動物65は、本発明において前記表示装置(可変表示装置)10による表示とは異なる演出を行う演出装置に相当する。
前記第1の駆動物63は、下部を支点として左右に揺動する駆動役物であり、人形の形状をしている。また、前記第1の駆動物63は、片手の先に発光ダイオードからなる発光部63aを有する。前記第1の駆動物63は、駆動手段としての駆動モーターの作動によって左右に揺動し、向かって左側への揺動により前記表示装置(可変表示装置)10側へ傾斜し、向かって右側への揺動により前記表示装置10側から後退して略垂直に起立するように構成されている。
前記第2の駆動物65は、伸縮可能なアーム状の駆動役物であり、図7に示すように先端が卓球のラケット形状となっている。前記第2の駆動物65は駆動手段としての駆動モーターの作動によって伸縮し、縮んだ状態では前記装飾枠61の左側にほぼ隠れる位置になり、その状態から前記表示装置10の中央へ向けて、ラケット形状部を繰り出すような態様で伸びる。
前記遊技機1の裏側には、図2に示すように、遊技を制御するための複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号206はRAMクリアスイッチ、265は外部端子、281は払出装置(賞球と貸球の払出装置)、283は球無しスイッチ基板(賞球・球貸し兼用)、285はカードインターフェース接続部、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。なお各制御基板には制御回路が設けられている。前記RAMクリアスイッチ206は、主制御基板200のRAMについてのみ初期化を行わせることができる。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図3のブロック図を用いて簡略に示す。
主制御基板200は、遊技を制御する制御手段であり、本発明において遊技を制御する主制御手段に相当する。前記主制御基板200は、CPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備え、サブ制御基板205、払出制御基板240等と接続されている。前記マイクロコンピュータは制御手順を実行して遊技に関わる主制御を行う。前記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
前記主制御基板200におけるCPUは、制御部,演算部,各種カウンタ、各種レジスタ,各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値も生成し、また制御信号をサブ制御基板205等へ出力(送信)可能に構成されている。
前記主制御基板200のRAMは、前記始動入賞口検出スイッチで検出された前記特別図柄変動保留球数及び普通図柄変動開始スイッチで検出された普通図柄変動保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備え、ROMと共に記憶手段として機能する。前記RAMに記憶される遊技データは、遊技の進行に応じて逐次記憶されて最新のデータに更新される。前記RAM(記憶手段)に記憶された遊技データは、電源断時にバックアップされ、次の電源投入時あるいはリセット処理時に読み出されて使用される。RAMに逐次記憶される遊技データとしては、当否判定結果、特別図柄変動保留球数、払出に関するデータ等がある。
前記主制御基板200のROMは、前記RAMと共に記憶手段として機能し、前記CPUのための制御手順(プログラムとも称される)や制御データ、前記表示装置10における変動表示に関するデータ等が書き込まれている他、大当たり及び小当たりの判定値等が書き込まれている。また、前記主制御基板200のROMには、前記表示装置10で特別図柄(識別図柄)を変動表示させる際の可変表示時間(変動時間)や変動方法等を定めた複数の変動態様を有する変動態様テーブルが記憶されている。
なお、前記主制御基板200のマイクロコンピュータは、遊技の当否判定を行う大当たりの当否判定手段(当否判定条件の成立に基づいて当否を判定する当否判定手段に相当する。)や小当たりの判定を行う小当たり当否判定手段としても機能する。前記主制御基板200から出力される(すなわちマイクロコンピュータから出力される)制御信号(コマンド)には、大当たり判定結果に基づき選択された変動態様のデータを含む変動態様コマンド、前記表示装置10で表示する大当たり判定結果データ、小当たり判定結果に基づく態様で前記普通図柄表示装置50に表示させるための小当たり判定結果データが少なくとも含まれる。前記主制御基板200から出力される制御信号には、その他、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時等のデータを挙げることができる。
サブ制御基板205は、前記主制御基板(主制御手段)200からの制御信号(本実施例では変動態様コマンド)に基づいて少なくとも前記第1の駆動物63及び第2の駆動物(演出装置)65を制御する従制御手段に相当し、ランプ制御基板を兼ねている。前記サブ制御基板205は、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板210や音声制御基板220、ランプ中継基板、遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67及び前記第1の駆動物及び第2の駆動物の駆動モーターとを結ぶ入出力回路を備える。前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200から制御信号(コマンド)を受信して他の制御基板(表示制御基板210、音声制御基板220)等に制御信号を出力し、また前記第1の駆動物63及び第2の駆動物65の駆動モーターを制御する。前記サブ制御基板205による前記第1の駆動物63及び第2の駆動物65の駆動モーターの制御は、後述の駆動態様選択手段が選択した駆動態様指定データにより指定された駆動態様に基づいて行われる。
前記サブ制御基板205が前記主制御基板200から受信する制御信号(コマンド)には、前記変動態様コマンドの他に前記表示装置10に対する停止図柄データや前記音声制御基板220に対する制御信号等が含まれ、その制御信号の内容に合わせて遊技の制御を行っている。また、前記サブ制御基板205のROMは制御用のプログラム(制御手段)やデータ定数、複数の駆動態様指定データ及び複数の駆動態様等が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータ、前記サブ制御基板(ランプ制御基板)205と結ぶ入出力回路、前記音声制御基板220と表示装置10及び普通図柄表示装置50と接続される入出力回路等で構成され、前記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づいて、前記表示装置10や普通図柄表示装置50を制御する。前記表示制御基板210のCPUは、内部に制御部、演算部、各種レジスタ、各種フラグ等を有し、演算制御を行うようになっている。また、前記表示制御基板210のRAMは、各種データの記憶領域とCPUによる作業領域等を有している。前記表示制御基板210のROMは、表示制御のための不変の情報、すなわち各種のプログラムや画像データ、定数等が記憶されている。
音声制御基板220は、前記表示制御基板210と電気的接続手段で接続され、前記表示制御基板210から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ38に出力する。
払出制御基板240は、前記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、前記主制御基板200から出力される制御信号を受信して払出装置281を制御する。前記払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。
電源基板250は、外部から供給される電源AC24Vを遊技機の各部に必要な直流34V、直流12V、直流5V等の各電源に変換して各制御基板等へ供給する。
また、発射制御基板260は、前記発射装置68における発射モーターの制御を行う。
ここで前記遊技機1における遊技について簡略に説明する。前記遊技領域6へ向けて発射装置68により発射された遊技球が、前記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過すると、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、普通図柄の当たり判定結果が小当たりの場合には、小当たり普通図柄、この例では奇数で停止し、前記下側始動入賞口42の2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で入賞し難い狭小開放状態(通常状態)から略V字形(逆ハの字形)の入賞し易い拡開開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、前記上側始動入賞口41または前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
前記上側始動入賞口41または下側始動入賞口42に遊技球が入賞(始動領域に入賞)すると、後述の大当たり判定用乱数値及び大当たり図柄乱数値、変動態様乱数値等が取得され、前記取得された大当たり判定用乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、前記当否判定結果及び変動態様乱数値に基づいて変動態様テーブルから1つの変動態様が抽選で選択される。また、選択された変動態様に基づいて複数の駆動態様指定データから駆動態様指定データが選択され、さらに前記駆動態様指定データによって駆動態様が指定される。そして選択された前記変動態様に基づいて前記表示装置10で特別図柄(識別情報)の変動表示(可変表示)が開始され、その際に前記駆動態様に基づき前記第1の駆動物63及び第2の駆動物65による演出が開始される。なお、選択された変動態様によっては、抽選で駆動態様指定データが選択されず、前記駆動物(前記第1の駆動物63及び前記第2の駆動物65)による演出が行われないこともある。
前記駆動物による演出の例を示す。例えば、図4に示すように、前記特別図柄(左特別図柄NL、中特別図柄NM、右特別図柄ZR)の変動開始からリーチ状態となるまでの間の所定時間は前記第1の駆動物63が左右に揺動し、リーチ状態から前記特別図柄が停止表示されるまでの所定時間は図5に示すように前記第1の駆動物が左右に揺動しながら片手の先の発光部63aが点滅する。
また、前記リーチ状態を有する変動態様には、リーチ状態後に特別図柄が停止表示するノーマルリーチを有する変動態様と、リーチ状態となった後に前記表示装置10における背景等が変化するスーパーリーチ状態を経て特別図柄が停止表示されるスーパーリーチ有りの変動態様と、さらにリーチ状態の特別図柄も変動して最終的に停止表示する再抽選有りの変動態様とがある。
前記スーパーリーチ有りの変動態様の場合における前記駆動物の演出として、例えば、スーパーリーチ中には前記第1の駆動物63が左右に揺動し、スーパーリーチが終了した時点で、図6に示すように、前記第1の駆動物63が最初の位置に戻って所定時間駆動停止状態となる演出を示す。図6においては、左特別図柄NL、中特別図柄NM、右特別図柄NRは、一見するとぞろ目で揃っているように見えるが、中特別図柄NMについては、完全に停止することなく僅かに上下に変動した状態となっている。
リーチ後の再抽選が行われる場合における前記駆動物の演出として、図7に示すように、前記第2の駆動物65が作動して前記特別図柄の表示位置へ向けて伸び、それに合わせて特別図柄が再変動する演出を示す。その後、図8に示すように、第2の駆動物65が縮んで元の位置に戻り、図8に示すように前記特別図柄が停止表示される。
また、複数の駆動態様の中には、前記遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67の操作を可能とする操作可能時間内に、遊技者が前記遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67を操作することにより、前記駆動物が作動(駆動)する操作駆動態様が含まれるようにしてもよい。前記操作駆動態様の演出として、例えば、前記特別図柄の変動開始(可変表示開始)から2秒間は、前記遊技ボタンスイッチ67の操作を受け付けないようにし(操作されても無効にし)、その後の3秒間は操作可能時間とし、前記操作可能時間になると図9に示すように、前記表示装置10に遊技ボタンスイッチの絵81と「PUSH」の文字82を表示する例を示す。前記操作可能時間内に前記遊技ボタンスイッチ69の操作部67aが遊技者により操作(押下)されると、図10に示すように、前記第1の駆動物63が3秒間、向かって左側へ傾斜すると同時に、前記表示装置10に旗46が表示されて旗46内に「リーチ?」の文字が表示される。また、操作可能時間経過5秒後には、前記表示装置10において左特別図柄NLと右特別図柄NRが停止表示される。また、その後、同様に操作可能時間になると、前記表示装置10に遊技ボタンスイッチの絵と「PUSH」の文字が表示され、前記操作可能時間内に前記遊技ボタンスイッチ67の操作部67aが遊技者により操作(押下)されると、前記第1の駆動物63が、向かって左側へ傾斜する。その後に、まだ変動中の中特別図柄NMが停止表示される。
前記特別図柄(識別情報)は、大当たりの場合には、前記表示装置10に左特別図柄NL、中特別図柄NM、右特別図柄NRが大当たり図柄組み合わせ(本実施例ではぞろ目)で停止し、大当たり遊技状態(特定遊技状態)に移行する。一方、外れの場合には、前記表示装置10に左特別図柄NL、中特別図柄NM、右特別図柄NRが外れ図柄組み合わせ(ぞろ目以外の状態)で停止し、大当たり遊技状態(特定遊技状態)に移行することがない。
大当たり遊技状態になると、前記大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口45へ入賞可能にし、該大入賞口45への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板46は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、或いは入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。また、前記大入賞口45の開放中又は大入賞口45が閉じてから約2秒以内に、大入賞口内の特定領域入賞口47への入賞球が検出されると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高ラウンド数(例えば最高15ラウンド)、前記開閉板46の開放を繰り返すようになっている。
前記大当たり遊技終了後は、前記低確率状態(通常確率状態、本実施例では当たり確率1/315)あるいは前記高確率状態(確変状態、本実施例では当たり確率5/315)に移行する。前記低確率状態への移行は、前記表示装置10に停止表示された大当たり図柄組み合わせが偶数のぞろ目の場合であり、一方、前記高確率状態への移行は、前記表示装置10に停止表示された大当たり図柄組み合わせが奇数のぞろ目の場合である。
次に、前記遊技機1の制御処理に関して説明する。前記主制御基板200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり判定乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、変動態様乱数用カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。
大当たり判定乱数用カウンタは、大当たり判定手段による大当たりの判定に用いられ、‘0’〜‘629’の乱数からなる。前記大当たり判定乱数用カウンタにおける大当たり判定乱数値は、遊技機の電源投入時‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり判定乱数値は前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、その取得値が前記低確率状態時には大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘397’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘53’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の何れかと一致すれば大当たりとなる。
大当たり図柄乱数用カウンタは、前記当否判定結果が当たりの場合に、前記表示装置10に確定停止して揃う大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘0’〜‘7’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数値は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘7’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数は前記上側始動入賞口41及び前記始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数には、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記表示装置10で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、‘0’の場合には大当たり図柄組合せが‘1,1,1’となる1のぞろ目(全図柄同一)、‘1’の場合には‘2,2,2’となる2のぞろ目、‘2’の場合には‘3,3,3’となる3のぞろ目、‘3’の場合には‘4,4,4’となる4のぞろ目、‘4’の場合には‘5,5,5’となる5のぞろ目、‘5’の場合には‘6,6,6’となる6のぞろ目、‘6’の場合には‘7,7,7’となる7のぞろ目、‘7’の場合には‘8,8,8’となる8のぞろ目からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり判定乱数値による当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。前記リーチ状態は、可変表示(変動表示)を開始した複数の識別情報が順次停止表示される際に、既に停止表示されている前記識別情報の組み合わせが、最後に停止表示される識別情報如何によって前記特定遊技状態を発生させる状態をいう。本実施例におけるリーチ状態は、前記表示装置10で停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組み合わせと等しくなる状態であり、最終的に大当たりとなる場合と外れとなる場合が含まれる状態)をいう。このリーチ乱数は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。なお、本実施例では、前記大当たり判定乱数値による当否判定結果が当たりとなる場合には、必ずリーチになるため、リーチの有無に関してこのリーチ乱数は使用されない。
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり判定乱数値による当否判定結果が外れとなる場合において、前記表示装置10に確定停止表示する外れ図柄組合せ(外れ特別図柄)の決定に用いられるものであり、前記表示装置10に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘0’〜‘7’の乱数からなる。
前記特別図柄データ1の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに ‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ2の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ1の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ3の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ2の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘7’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ1〜3の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ1〜3の乱数が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
前記特別図柄データ1〜3の各乱数は‘0’の場合には1、‘1’の場合には2、‘2’の場合には3というように、当否判定結果の外れ時に前記表示装置10に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる特別図柄が割り当てられている。前記特別図柄データ1〜3の乱数は、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、取得した特別図柄データ1〜3の乱数の組合せによって、外れ時に前記表示装置10に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる特別図柄が定まる。
変動態様乱数用カウンタは、図11の変動態様テーブルから変動態様(変動態様)を選択する際に用いられる変動態様乱数値のカウンタであり、‘0’〜‘198’の変動態様乱数を備える。この変動態様乱数は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘198’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。変動態様乱数は、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。
図11に示す変動態様テーブルは、低確率状態の場合に選択される変動態様1〜9と高確率状態の場合に選択される変動態様10〜19に区別されている。さらに、当否判定結果が当たりの場合に選択される当たり変動態様として、低確率状態時の変動態様1,2、高確率状態時の変動態様10〜12が設けられている。また、リーチ状態を経て外れになるリーチ外れ変動態様として低確率状態時の変動態様3〜6、高確率状態時の変動態様13〜16が設けられ、一方、リーチを経ることなく外れ(いわゆるど外れ)になる変動態様として低確率状態時には変動態様7〜9、高確率状態時には変動態様17〜19が設けられている。各変動態様には、変動態様乱数値の範囲が割り当てられており、当否判定結果と、取得した変動態様乱数値の値によって1つの変動態様が選択される。各変動態様には、前記表示装置10での特別図柄の変動時間(可変表示時間)が設定されている。なお、本実施例における特別図柄の変動方法は、前記表示装置10における上方から下方へ特別図柄がスクロールするように設定されている。
取得された大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、変動態様乱数値については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に、前記保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
普通図柄乱数用カウンタは、小当たりを判定するもので、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート55を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。
また、前記普通図柄乱数には、普通図柄が割り当てられている。前記普通図柄乱数値‘0’には普通図柄の‘0’、‘1’には‘1’、‘2’には‘2’等のように割り当てられている。本実施例では、小当たりの当たり確率は1/2となっており、具体的には、前記普通図柄乱数の取得乱数値が奇数である場合、小当たりになり、前記下側始動入賞口42の拡開開放を行うようになっている。また、前記普通図柄乱数の取得乱数値がその他の場合には小当たりとならず、前記下側始動入賞口42が前記入賞し難い狭小開放状態のままとされる。
前記主制御基板(主制御回路)200に設けられる主なフラグとして、この実施例では大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、確変フラグ、電源断フラグ等がある。これらのフラグは、初期設定時には全てOFFにされる。
前記主制御基板(主制御回路、主制御手段)200では、前記ROMに記憶されているプログラム(主制御手順)に従い前記CPUがメイン処理Mを行う。図12はメイン処理Mのフローチャートである。前記主制御基板(主制御回路、主制御手段)200が行う処理は主制御手順の処理に相当する。
メイン処理Mでは、CPU等の初期設定処理(S10)、電源断信号がONでRAM内容が正常かの判断(S20)、RAMの初期化処理(S30)、割り込み禁止処理(S40)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)、割り込み許可処理(S60)が行われ、最終処理においてループ処理が行われている間に4ms毎に割り込み処理(S100)が実行される。
CPU等の初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。次に電源断信号がONでRAMの内容が正常かどうか判断し(S20)、異常と判断されるとRAMの初期化が行われる(S30)。メイン処理Mは繰り返し行われるが、CPU等の初期設定処理(S10)、電源断信号がONでRAMの内容が正常かの判断(S20)、RAMの初期化(S30)については、電源投入時のみに必要な初期制御手順であり、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。割り込み禁止処理(S40)では、4msごとのタイマー割り込みが入ってきても、割り込み許可となるまで割り込み処理を行わせないようにする。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)ごとに1加算され、前記のように各乱数の設定上限値に至ると次に‘0’に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S60)では4msごとのタイマー割り込み処理を許可することが行われる。
割り込み処理(S100)では、図13に示すように、まず出力処理(S110)が行われる。出力処理(S110)では、各処理により前記主制御基板200の出力バッファに記憶されたコマンド(制御信号)等が、対応する制御基板等へ出力される。ここで出力されるコマンド(制御信号)等には、変動態様コマンド、大当たり図柄データ、大当たり判定データ、外れ図柄データ等が挙げられる。続く入力処理(S120)では、遊技機1に設けられている種々のセンサ(各入賞口の検出スイッチ等)が検知した場合の信号入力が行われる。また、次の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)と同様の処理が行われる。
始動入賞口スイッチ検出処理(S140)では、図14に示すように、まず前記上側始動入賞口41または前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞したか否か、すなわち前記上側始動入賞口または前記下側始動入賞口42に遊技球の入球があって前記始動入賞口検出スイッチで遊技球が検出されたか否か判断され(S140−1)、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に入賞していなければ、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了する。一方、前記上側始動入賞口41または前記下側始動入賞口42に入賞している場合には、次に前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄用保留球数が設定数の4以上か確認される(S140−2)。前記特別図柄用保留球数が4以上であれば、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了し、それに対して4未満であれば、前記特別図柄用保留球数に前記始動入賞口スイッチで検出された遊技球検出数1が加算される(S140−3)。続いて、特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)が行われ、その後にこの始動入賞口スイッチ検出処理(S140)が終了する。前記特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)では、前記RAMに記憶されている特別図柄関係の更新乱数が取得され、現在の特別図柄用保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブ(記憶)される。ここで取得される乱数値は、大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、変動態様乱数値である。なお、現在の特別図柄用保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされるとは、例えば現在の特別図柄用保留球数が1の場合には特別図柄用保留球数1と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされ、特別図柄用保留球数が2の場合には特別図柄用保留球数2と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされることを意味する。
普通動作処理(S150)では、前記更新されてRAMに記憶されている普通図柄乱数値が取得されて、小当たりの判定や普通図柄表示装置50での普通図柄の停止表示、下側始動入賞口42の開閉等、小当たりに関する処理が行われるが、本発明を理解する上で重要ではないため、詳細な説明を省略する。
特別動作処理(S160)では、図15に示すように、特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S160−1〜160−3)。前記特別動作ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S160−4)が行われ、それに対して前記特別動作ステータスが2の場合には変動中処理(S160−5)が行われ、前記特別動作ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S160−6)が行われ、前記特別動作ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S160−7)が行われる。
前記特別図柄待機処理(S160−4)では、図16に示すように、前記特別図柄用保留球数が0か否か判断され(S160−4−1)、特別図柄用保留球数が0の場合には前記表示装置10が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S160−4−7)、待機画面(待ち受け画面)中であれば、この特別図柄待機処理(S160−4)が終了し、一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には前記表示装置10を待機画面(待ち受け画面)にする設定処理が行われ(S160−4−8)、その後にこの特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。なお、待機画面にする設定処理は、この設定処理がなされてから所定時間の間、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞しない場合に、待ち受け画面をセットさせるコマンドがサブ制御基板205に出力されるようにする処理である。
それに対して前記S160−4−1で特別図柄用保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)が行われる。特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)では、図17に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記更新大当たり判定乱数値が判定値としてロードされる(160−4−2−1)と共に、前記高確率時及び低確率時における大当たり成立数値を定めた大当たり判定値テーブルが格納されているRAMのアドレスがセットされる(S160−4−2−2)。続いて現在確変中(高確率状態中)か否かが判断される(S160−4−2−3)。前記確変中か否かは、前記主制御基板200に設けられている確変フラグがON(高確率状態)かOFF(低確率状態)かによって判断される。前記確変中の場合には、高確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり判定乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−4−2−4)、一方、確変中ではない、すなわち低確率状態時には、低確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり判定乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−4−2−5)、一致すれば大当たりと判断されて、前記主制御基板200に設けられている大当たりフラグがONにセットされる(S160−4−2−6)。その後、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)が終了する。なお、前記S160−4−2−4あるいはS160−4−2−5で大当たりではないと判断されると、大当たりフラグをONにすることなく、この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)が終了する。この特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)は、当否判定手段の処理に相当する。
前記特別図柄大当たり判定処理(S160−4−2)の後、特別図柄変動態様選択処理(S160−4−3)が行われる。特別図柄変動態様選択処理(S160−4−3)は、本発明における変動態様選択手段に相当する。特別図柄変動態様選択処理(S160−4−3)では、図18及び図19に示すように、高確率状態(確変中)か否かが前記確変フラグにより判断され(S160−4−3−1)、高確率状態ではない(確変フラグOFF)、すなわち低確率状態の場合には前記大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断される(S160−4−3−2)。大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、図11に示した前記変動態様テーブルにおける低確率状態の当たりテーブルから変動態様乱数値に基づいて当たりの変動態様が選択される(S160−4−3−3)。それに対し、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致するか確認され(S160−4−3−4)、一致する場合は前記変動態様テーブルにおける低確率状態のリーチ外れテーブルから変動態様乱数値に基づいてリーチ外れの変動態様が選択され(S160−4−3−5)、一方、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致しない場合は前記変動態様テーブルにおける低確率状態の外れテーブルから変動態様乱数値に基づいて外れの変動態様が選択される(S160−4−3−6)。
また、前記S160−4−3−1で高確率状態(確変フラグON)と判断されると、前記大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断される(S160−4−3−7)。大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、前記変動態様テーブルにおける高確率状態の当たりテーブルから変動態様乱数値に基づいて当たりの変動態様が選択され(S160−4−3−8)、それに対し、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致するか確認され(S160−4−3−9)、一致する場合は前記変動態様テーブルにおける高確率状態のリーチ外れテーブルから変動態様乱数値に基づいてリーチ外れの変動態様が選択され(S160−4−3−10)、一方、リーチ乱数がリーチ成立数値と一致しない場合は前記変動態様テーブルにおける高確率状態の外れテーブルから変動態様乱数値に基づいて外れの変動態様が選択される(S160−4−3−11)。
前記変動態様の選択後、その他の処理(S160−4−3−12)が行われ、その後にこの特別図柄変動態様選択処理(S160−4−3)が終了する。
前記特別図柄変動態様選択処理(S160−4−3)に次いで図柄作成処理(S160−4−4)が行われる。前記図柄作成処理(S160−4−4)では、前記表示装置10で停止表示する特別図柄が決定される。前記図柄作成処理(S160−4−4)では、図20に示すように、まず大当たりフラグがONか判断され(S160−4−4−1)、大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には前記大当たり図柄乱数に基づく特別図柄が停止特別図柄としてセットされる(S160−4−4−2)。一方、大当たりフラグがONではない、すなわち外れの場合には、前記特別図柄データ1と特別図柄データ2と特別図柄データ3の乱数値が全て一致しているか判断され(S160−4−4−3)、一致している場合にはリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−4−4−4)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−4−5)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−6)。
前記S160−4−3で特別図柄データ1と2と3の乱数値が一致していないと判断された場合には、特別図柄データ1と3の乱数値が一致しているか判断される(S160−4−4−7)。特別図柄データ1と3の乱数値が一致している場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−4−4−8)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−4−9)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−6)。
前記S160−4−7で特別図柄データ1と3の乱数値が一致していない、すなわち特別図柄データ1,2,3が全て異なると判断された場合には、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しているか判断される(S160−4−4−10)。リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致している場合にはリーチ有りとなり、前記特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄と停止右特別図柄にセットされると共に、特別図柄データ3の乱数値に1加算した乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄にセットされる(S160−4−4−11)。一方、リーチ乱数値がリーチ成立数値と一致していない場合にはリーチ無しとなり、前記特別図柄データ1の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止左特別図柄、特別図柄データ2の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止中特別図柄、特別図柄データ3の乱数値に割り当てられている特別図柄が停止右特別図柄にセットされる(S160−4−9)。
前記図柄作成処理(S160−4−4)に次いで特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)が行われる。この特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)では、前記RAMの特別図柄用保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄用保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄用保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図21に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄用保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−4−5−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−4−5−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄用保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−4−5−3)。
前記特別図柄乱数シフト処理(S160−4−5)に次いで、特別図柄変動開始処理(S160−4−6)が行われる。特別図柄変動開始処理(S160−4−6)では、特別動作ステータスが2に設定されると共にその他特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。前記特別図柄変動開始処理(S160−4−6)の後に、前記特別図柄待機処理(S160−4)が終了する。
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S160−5)では図22に示すように、まず特別図柄の変動時間が終了したか否か判断され(S160−5−1)、変動時間が終了していなければこの変動中処理(S160−5)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止コマンドがセットされる(S160−5−2)。続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S160−5−3)、その他必要な処理(S160−5−4)が行われた後に、この変動中処理(S160−5)が終了する。
前記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S160−6)では図23に示すように、まず大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S160−6−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、ラウンドカウンタがセットされ(S160−6−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S160−6−3)後、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。一方、大当たりフラグがOFF、すなわち外れの場合には、特別動作ステータスが1にセットされた(S160−6−4)後、この特別図柄確定処理(S160−6)が終了する。
前記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S160−7)では、図24及び図25に示すように、大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S160−7−1)。そして、大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口45が開放中か否か判断され(S160−7−2)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口45の開放時間か否か判断される(SS160−7−3)。大入賞口45の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われて(S160−7−4)、その後にこの特別電動役物処理(S160−7)が終了する。それに対して大入賞口45の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
一方、前記S160−7−2で大入賞口45が開放中と判断されると、大入賞口45に10個遊技球が入賞(S160−7−5)、若しくはラウンド終了時間(本実施例では30秒)経過(S160−7−6)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了し、それに対して大入賞口45に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S160−7−7)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S160−7−8)が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理(S160−7−7)では、大入賞口閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S160−7−9)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S160−7)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S160−7−10)が行われる。その後、大当たり終了フラグがONにされ(S160−7−11)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
それに対し、前記S160−7−1で大当たり終了フラグがON、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S160−7−12)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S160−7−13)が行われ、その後に停止図柄が確変図柄(本実施例では奇数のぞろ目)であるか判断される(S160−7−14)。そして、確変図柄の場合には、確変フラグがONにされ(S160−7−15)、一方、確変図柄ではない(本実施例では偶数のぞろ目)の場合には確変フラグがOFFにされる(S160−7−16)。その後、特別動作ステータスが1にセットされ(S160−7−17)、この特別電動役物処理(S160−7)が終了する。
保留球数処理(S170)では、図26に示すように保留球数がロードされ(S170−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S170−2)。
電源断監視処理(S180)では、図27に示すように、電源断信号が入力したか判断され(S180−1)、入力していなければこの電源断監視処理(S180)が終了する。一方、電源断信号が入力している場合には、現在のデータ(状態)が前記主制御基板200のRAMに記憶され(S180−2)、次いで電源断フラグがONにされ(S180−3)、その後ループ処理が行われる。
その他の処理(S190)では、遊技に必要なその他の様々な処理が行われるが、本発明で特に関わりのない処理についての説明は省略する。
前記サブ制御基板(サブ制御回路、従制御手段)205が行う処理について説明する。前記サブ制御基板205には、予告種類抽選乱数用カウンタが設けられている。前記予告種類抽選乱数用カウンタは、駆動態様指定データの抽選に用いる予告種類の決定に用いられるものであり、‘0’〜‘99’の予告種類抽選乱数値を有する。なお、駆動態様指定データは駆動態様を指定するための制御データである。前記予告種類抽選乱数値は、後述のサブ制御基板205の制御処理における乱数更新処理(S204)で更新され、後述の予告抽選処理(S503−3)で取得される。予告種類の抽選による決定は、後述の予告抽選処理(S503−3)において予告種類抽選テーブルを用いて行われる。予告種類抽選テーブルは前記サブ制御基板205のROMに記憶されている。図28に、本実施例における予告種類抽選テーブルの一部を示す。
図28に示す予告種類抽選テーブルでは、前記特別図柄の各変動態様に対して、予告なし、予告A、予告B、予告C、予告D、予告Eの各種類に振分数値が設定されている。各変動態様において各予告の種類に設定された振分数値の合計は100である。例えば、特別図柄の変動時間12秒からなる低確率の外れ(リーチなしのど外れ)の変動態様7には、予告なしに振分数値45、予告Bに振分数値55が設定されている。また、特別図柄の変動時間20秒からなる低確率のリーチ外れの変動態様6には、予告なしに振分数値20、予告Aに振分数値35、予告Bに振分数値45が割り当てられている。前記振分数値と取得した予告種類抽選乱数値とを用いて、予告種類が抽選される。なお、予告種類の抽選は、後述の予告抽選処理(S503−3)のところで説明する。
また、前記サブ制御基板205のROMには、駆動態様指定データ選択テーブルが記憶されている。図29に本実施例の駆動態様指定データテーブルの一部を示す。前記駆動態様指定データ選択テーブルには、変動態様と予告種類の組み合わせに対して駆動態様指定データが割り当てられている。例えば、特別図柄の変動時間12秒からなる低確率の外れ(リーチなしのど外れ)の変動態様7と予告Bの組み合わせには、駆動態様指定データ1−1が割り当てられている。一方、低確率の当たり変動態様1(特別図柄の変動時間99秒)については、予告Aとの組み合わせに駆動態様指定データ6−1が割り当てられ、また予告Cとの組み合わせに駆動態様指定データ6−2が割り当てられ、予告Dとの組み合わせには駆動態様指定データ6−3が割り当てられ、予告Eとの組み合わせには駆動態様指定データ6−4が割り当てられている。なお、変動態様と予告なしの組み合わせについては、駆動態様指定データが割り当てられていない。前記駆動態様指定データ選択テーブルを用いて後述の処理で駆動態様指定データが選択される。例えば、前記主制御基板200の処理で選択された変動態様が変動態様1であって、前記予告種類が予告Dの場合には、駆動態様指定データ6−3が選択される。
前記駆動態様指定データによって指定される駆動態様は、前記特別図柄(識別情報)の変動開始(可変表示開始)から前記変動態様に応じて予め定められた設定時間内に行われる第1の駆動態様と、前記設定時間の経過後から前記識別情報の可変表示終了までの時間内に行われる第2の駆動態様とで少なくとも構成されている。前記設定時間は、本実施例では、特別図柄の変動開始から最後に停止表示される特別図柄の一つ前の特別図柄が停止表示されるまでの時間、すなわち最終停止特別図柄を除いて他の特別図柄が停止表示されるまでの時間に設定されている。具体的には、特別図柄の変動停止が左特別図柄→右特別図柄→中特別図柄の順に行われる本実施例では、特別図柄の変動開始から右特別図柄が変動停止表示されるまでの時間に設定されており、前記リーチ状態を経る場合には変動開始からリーチ状態までが前記設定時間となる。前記設定時間の値(例えばリーチ状態となるまでの時間)は、変動態様毎に設定されている。また、前記駆動態様指定データは、前記第1の駆動態様を指定する第1の駆動態様指定データと前記第2の駆動態様を指定する第2の駆動態様指定データに少なくとも分割されている。本実施例では、第2の駆動態様指定データは、第1の駆動態様指定データの処理を行う時間の経過後の第2の駆動態様として構成されているが、第2の駆動態様を除いた第3の駆動態様や第4の駆動態様など第1の駆動態様指定データの時間の経過後であれば、何れで構成してもよい。
図30には、複数の駆動態様指定データのうち、一部の駆動態様指定データに関して、その内容、すなわち分割された駆動態様指定データと、前記分割された駆動態様指定データによって指定される駆動態様を示す。本実施例において、駆動態様指定データ1−1は、前記設定時間までの第1の駆動態様を指定する第1の駆動態様指定データのみで構成され、一方、駆動態様指定データ2−1、2−2、3−1、3−2、4−1、4−2は、前記設定時間までの第1の駆動態様を指定する第1の駆動態様指定データと、前記設定時間経過からスーパーリーチとなるまでの時間内に行われる第2の駆動態様を指定する第2の駆動態様指定データとで構成されている。また、駆動態様指定データ5−1、5−2、5−3は、前記設定時間までの第1の駆動態様を指定する第1の駆動態様指定データと、前記設定時間経過からスーパーリーチとなるまでの時間内に行われる第2の駆動態様を指定する第2の駆動態様指定データと、スーパーリーチ後再抽選までの時間内に行われる第3の駆動態様を指定する第3の駆動態様指定データとで構成されている。また、駆動態様指定データ6−1、6−2、6−3、6−4は、前記設定時間までの第1の駆動態様を指定する第1の駆動態様指定データと、前記設定時間経過からスーパーリーチとなるまでの時間内に行われる第2の駆動態様を指定する第2の駆動態様指定データと、スーパーリーチ後再抽選までの時間内に行われる第3の駆動態様を指定する第3の駆動態様指定データと、再抽選開始から特別図柄の変動停止までの時間内に行われる第4の駆動態様を指定する第4の駆動態様指定データとで構成されている。
分割された駆動態様には、前記駆動物の作動時間及び停止時間(作動停止時間)からなる駆動時間が設定されている。本実施例では、駆動タイマーA、駆動タイマーB、駆動タイマーC、駆動タイマーDは、順に第1の駆動態様(駆動内容)、第2の駆動態様(駆動内容)、第3の駆動態様(駆動内容)、第4の駆動態様(駆動内容)における駆動時間のためのタイマー(計時手段)である。また、前記設定時間等の各時間を計時するための計時手段として、複数のタイマーA,B,C,Dが設けられている。タイマーAは前記特別図柄の変動開始から予め定められた設定時間までのタイマー、タイマーBは設定時間経過からスーパーリーチとなるまでの時間のためのタイマー、タイマーCはスーパーリーチから再抽選となるまでの時間のためのタイマー、タイマーDは再抽選開始から変動停止までの時間のためのタイマーである。また、分割された駆動態様は、異なる第1の駆動指定データや異なる第2の駆動態様指定データ等により共通に指定可能となっている。例えば、図30において、駆動態様指定データ4−2と駆動態様指定データ5−3とは、それぞれ同一の第1の駆動態様同士と同一の第2の駆動態様を指定し、また、駆動態様指定データ4−2では第3の駆動態様を指定しないのに対して、駆動態様指定データ5−3では第3の駆動態様を指定する点で相違している。また、駆動態様指定データ5−3と駆動態様指定データ6−3とは、それぞれ同一の第1の駆動態様、同一の第2の駆動態様、同一の第3の駆動態様を指定するが、駆動態様指定データ5−2では第4の駆動態様を指定しないのに対して、駆動態様指定データ6−3では第4の駆動態様を指定する点で相違している。このように、分割された駆動態様を複数の駆動態様指定データで共通に指定可能となっているため、駆動態様指定データ毎に使用する駆動態様をサブ制御基板205のROMに記憶するのに比べて、本実施例では重複する駆動態様についてはを記憶しなくてもよいため、必要な記憶容量を節約することができる。
前記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理Jでは、図31に示すように、遊技機1の電源投入時にサブ御基板205においてCPU初期化処理が行われる(S201)。前記CPU初期化処理(S201)では、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。次に、電源断信号がONでRAM内容が正常か判断され(S202)、異常と判断されるとRAMの初期化が行われ(S203)、その後乱数更新処理(S204)が行われる。一方、正常であれば、RAMの初期化を行うことなく乱数更新処理(S204)が行われる。
乱数更新処理(S204)では、前記サブ制御基板205に設けられている予告種類抽選乱数用カウンタ等の乱数用カウンタにおいて乱数値の更新処理(1加算)が行われる。乱数値は設定最大値に至ると次に‘0’に戻り、再び更新処理(1加算)が行われる。
前記乱数更新処理(S204)の後、ループ処理が行われる。このループ処理が行なわれている間に、前記主制御基板200からのコマンド(制御信号)受信時に外部INT割り込み処理(S300)が行われ、また、2ms毎に2msタイマー割り込み処理(S400)、10ms毎に10msタイマー割り込み処理(S500)がそれぞれ行われる。
外部INT割り込み処理(S300)では、図32に示すように、主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、前記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。ここで主制御基板200から受信するコマンド(制御信号)には、変動態様乱数値に基づく変動態様コマンド、大当たり図柄データ、大当たり判定データ、外れ図柄データ等が含まれる。それに対し、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの外部INT割り込み処理(S300)が終了する。
2msタイマー割り込み処理(S400)は、図33に示すように、ランプデータ出力処理(S401)、入力処理(S402)、ウォッチドッグタイマー処理(S403)が行われる。
ランプデータ出力処理(S401)では、10msタイマー割り込み処理(S500)で作成されたランプデータの出力が行われる。
入力処理(S402)では、遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67の信号の受信が行われる。前記遊技ボタンスイッチ67が操作された(リミットセンサーが検知した)ON状態か、操作されていない(リミットセンサーが検知していない)OFF状態かを判断し、前記遊技ボタンスイッチ67の状態をサブ制御基板205のRAMに記憶する。前記遊技ボタンスイッチ67のON、OFF状態判断は、遊技ボタンスイッチ67からサブ制御基板205に入力される信号が、OFF状態時にはlow、ON状態時にはhighとなることにより判断される。前記ON状態か、OFF状態かの判断は、2msタイマー割り込み処理(S400)が実行される2ms毎に行われる。本実施例では、2ms毎に繰り返し実行される入力処理(S401)でOFF状態が3回検出された後にON状態が3回検出された場合(合計12ms)に、前記遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67が操作されたと判断される。
ウォッチドッグタイマ処理(S403)では、ウォッチドッグタイマーのリセット設定が行われる。
10msタイマー割り込み処理(S500)では、図34に示すように、まずスイッチ状態取得処理(S501)が行われる。スイッチ状態取得処理(S501)では、2msタイマー割り込み処理で作成されたスイッチデータが10msタイマー割り込み処理用のスイッチデータとして格納される。次にループシナリオ再設定処理(S502)が行われる。ループシナリオ再設定処理(S502)は、後述のモーター処理と共に、本発明において、駆動態様選択手段により選択された駆動態様指定データで指定された駆動態様に基づいて演出装置の駆動制御を行う演出制御手段に相当する。
ループシナリオ再設定処理(S502)では、後述の駆動データ設定処理(図40のフローに示す処理)で設定された時間(タイマーA〜D)等の計時と駆動内容B〜D(第2〜第4の駆動態様)のセット等に関する処理が行われる。タイマーA〜Dは計時手段である。
具体的には、前記ループシナリオ再設定処理(S502)では、図35に示すように、まずタイマーA(本発明における識別情報の可変表示開始からの経過時間を計測する計時手段)の値が0より大(すなわち設定時間経過前)か判断され(S502−1)、0より大の場合(設定時間になっていない場合)には、タイマーAの値が減算され(S502−2)、減算後のタイマーAの値が0か(すなわち設定時間経過したか)判断される(S502−3)。タイマーAの値が0(すなわち設定時間経過)の場合には、変動時間の残りが0か判断され(S502−4)、変動時間の残りが0でない場合には駆動内容B(第2の駆動態様)、駆動タイマーB、タイマーBがセットされ(S502−5)、その後にその他の処理(S502−18)が行われてこのループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。一方、前記S502−3で、タイマーAの値が0ではないと判断されたり、S502−4で変動時間の残りが0と判断されたりすると、次にその他の処理(S502−18)が行われ、このループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。タイマーA=0のときに変動時間の残りが0になっていれば当該変動は終了しているので、駆動内容B、駆動タイマーB、タイマーBをセットする必要がなくなる。また、駆動内容Bの例として、前述の図5に示す駆動態様が挙げられる。図5に示す駆動は、図30に示す表の駆動態様指定データ4−2、駆動態様指定データ5−3、駆動態様指定データ6−3の第2の駆動態様(駆動内容B)の具体例であり、タイマーBがセットされてから6秒間は前記第1の駆動物63が左右に揺動しながら片手の先の発光部63aが点滅し、その後4秒間は駆動物を動かさない構成となっている。
また、前記S502−1でタイマーAの値が0以下(すなわち設定時間経過している)と判断されると、次にタイマーBの値が0より大か判断される(S502−6)。タイマーBの値が0より大の場合には、タイマーBの値が減算され(S502−7)、減算後のタイマーBの値が0か判断される(S502−8)。タイマーBの値が0の場合には、変動時間の残りが0か判断され(S502−9)、変動時間の残りが0でない場合には駆動内容C(第3の駆動態様)、駆動タイマーC、タイマーCがセットされ(S502−10)、その後にその他の処理(S502−18)が行われてこのループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。一方、前記S502−8で、タイマーBの値が0ではないと判断されたり、S502−9で変動時間の残りが0と判断されたりすると、次にその他の処理(S502−18)が行われ、このループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。先ほどのタイマーA=0の場合と同様に、タイマーB=0のときに変動時間の残りが0になっていれば当該変動は終了しているので、駆動内容C、駆動タイマーC、タイマーCをセットする必要がなくなる。また、駆動内容Cの例として、図30に示す表の駆動態様指定データ5−3、駆動態様指定データ6−3の第3の駆動態様(駆動内容C)のときに行われる駆動の例としては、タイマーCがセットされてから10秒間は、前記第2の駆動物65を小刻みに揺動し、その後20秒間は駆動物を動かさない構成を挙げる。
また、前記S502−6でタイマーBの値が0以下であると判断されると、次にタイマーCの値が0より大か判断される(S502−11)。タイマーCの値が0より大の場合には、タイマーCの値が減算され(S502−12)、減算後のタイマーCの値が0か判断される(S502−13)。タイマーCの値が0の場合には、変動時間の残りが0か判断され(S502−14)、変動時間の残りが0でない場合には駆動内容D(第4の駆動態様)、駆動タイマーD、タイマーDがセットされ(S502−15)、その後にその他の処理(S502−18)が行われてこのループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。一方、前記S502−13で、タイマーCの値が0ではないと判断されたり、S502−14で変動時間の残りが0と判断されたりすると、次にその他の処理(S502−18)が行われ、このループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。先ほどのタイマーA=0やタイマーB=0の場合と同様に、タイマーC=0のときに変動時間の残りが0になっていれば当該変動は終了しているので、駆動内容D、駆動タイマーD、タイマーDをセットする必要がなくなる。また、駆動内容Dの例として、前述の図7に示す駆動態様が挙げられる。図7に示す駆動は、図30に示す表の駆動態様指定データ6−1、駆動態様指定データ6−2、駆動態様指定データ6−3、駆動態様指定データ6−4の駆動態様(駆動内容D)の具体例であり、タイマーDがセットされてから5秒間は駆動物を動かさず、その後8秒間前記第2の駆動物65が前記特別図柄の表示位置へ向けて伸びた後に元の位置に戻る。その後2秒間は駆動物を動かさない構成となっている。
また、前記S502−11でタイマーCの値が0以下であると判断されると、次にタイマーDの値が0より大か判断され(S502−16)、タイマーDの値が0より大であればタイマーDの値が減算され(S502−17)、次にその他の処理(S502−18)が行われ、このループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。一方、タイマーDの値が0以下の場合には。タイマーDの値を減算することなく、その他の処理(S502−18)が行われ、このループシナリオ再設定処理(S502)が終了する。その他の処理(502−18)では、ループシナリオ再設定処理(S502)で必要なその他の処理が行われる。
前記ループシナリオ再設定処理(S502)に次いで、コマンド監視処理(S503)が行われる。コマンド監視処理(S503)では、図36に示すように、まず前記主制御基板200からの受信コマンドが変動態様コマンドか判断される(S503−1)。受信コマンドが変動態様コマンドとは異なる場合、受信したコマンドに関する処理がその他の処理(S503−6)で行われ、このコマンド監視処理(S503)が終了する。一方、受信コマンドが変動態様コマンドの場合、変動態様に対するタイマーが取得され(S503−2)、次いで予告抽選処理(S503−3)、駆動データ抽出処理(S503−4)、駆動データ設定処理(S503−5)が順に行われた、このコマンド監視処理(S503)が終了する。前記予告抽選処理(S503−3)と駆動データ抽出処理(S503−4)は、本発明における駆動態様選択手段に相当する。
予告抽選処理(S503−3)では、図37及び図38に示すように、予告種類抽選乱数値が取得され(S503−3−1)、受信した変動態様に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告なしに設定されている振分数値を、前記取得した予告種類抽選乱数値から減算する(S503−3−2)。次に、前記減算後の値が0以下か判断され(S503−3−3)、減算後の値が0以下であれば予告種類が予告なしに設定される(S503−3−4)。例えば、取得した予告種類抽選乱数値が15であり、一方、前記主制御基板200から送信されて前記サブ制御基板205で受信した変動態様コマンドに含まれる変動態様が変動態様6(低確率状態におけるリーチ外れ)の場合、図28の予告抽選テーブルにおいて変動態様6の予告なしに設定されている振分数値20を、前記取得した予告種類抽選乱数値が15から減算し、減算後の値−5を得る。この場合、前記減算後の値が−5であって、0以下であるため、予告種類は予告なしに設定される。
一方、前記S503−3−3において減算後の値が0より大と判断された場合には、受信した変動態様に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告Aに設定されている振分数値を、前記S503−3−2で減算して得られた減算後の値からさらに減算する(S503−3−5)。次に、前記減算後の値が0以下か判断され(S503−3−6)、減算後の値が0以下であれば予告種類が予告Aに設定される(S503−3−7)。例えば、取得した予告種類抽選乱数値が25であり、一方、前記主制御基板200から送信されて前記サブ制御基板205で受信した変動態様コマンドに含まれる変動態様が変動態様6(低確率状態におけるリーチ外れ)の場合、図28の予告抽選テーブルにおいて変動態様6の予告なしに設定されている振分数値20を、前記取得した予告種類抽選乱数値25から減算して得られた減算後の値が5となるため、S503−3−3で減算後の値が0より大と判断され、次のS503−3−5において、受信した変動態様6に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告Aに設定されている振分数値35を、前記S503−3−2での減算後の値である5から減算し、減算後の値−30を得る。減算後の値が−30のため、S503−3−6で0以下と判断され、予告種類が予告Aに設定される。
また、前記S503−3−6において減算後の値が0より大と判断された場合には、受信した変動態様に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告Bに設定されている振分数値を、前記S503−3−5で減算して得られた減算後の値からさらに減算する(S503−3−8)。次に、前記減算後の値が0以下か判断され(S503−3−9)、減算後の値が0以下であれば予告種類が予告Bに設定される(S503−3−10)。例えば、取得した予告種類抽選乱数値が60であり、一方、前記主制御基板200から送信されて前記サブ制御基板205で受信した変動態様コマンドに含まれる変動態様が変動態様6(低確率状態におけるリーチ外れ)の場合には、図28の予告抽選テーブルにおいて変動態様6の予告なしに設定されている振分数値20を、前記取得した予告種類抽選乱数値60から減算して得られた減算後の値が40となるため、S503−3−3で減算後の値が0より大と判断され、次のS503−3−5において、受信した変動態様6に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告Aに設定されている振分数値35を、前記S503−3−2での減算後の値40から減算し、減算後の値5を得る。これにより得られた減算後の値が5のため、S503−3−6で減算後の値が0より大と判断され、次のS503−3−8において前記受信した変動態様に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告Bに設定されている振分数値45を、前記S503−3−5での減算後の値5から減算し、減算後の値が−40のため、S503−3−9で減算後の値が0以下と判断され、S503−3−10で予告種類が予告Bに設定される。
また、前記S503−3−9において減算後の値が0より大と判断された場合には、受信した変動態様に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告Cに設定されている振分数値を、前記S503−3−8で減算して得られた減算後の値からさらに減算する(S503−3−11)。次に、前記減算後の値が0以下か判断され(S503−3−12)、減算後の値が0以下であれば予告種類が予告Cに設定され(S503−3−13)。
また、前記S503−3−12において減算後の値が0より大と判断された場合には、受信した変動態様に応じた予告抽選テーブル(図28に示す表)の予告Dに設定されている振分数値を、前記S503−3−11で減算して得られた減算後の値からさらに減算する(S503−3−14)。次に、前記減算後の値が0以下か判断され(S503−3−15)、減算後の値が0以下であれば予告種類が予告Dに設定され(S503−3−16)、一方、減算後の値が0より大であれば、予告種類が予告Eに設定される(S503−3−17)。本実施例では予告種類抽選乱数値を減算して判定しているが、特にこの方法に限定せずに判定できればよい。
駆動データ抽出処理(S503−4)では、図39に示すように駆動態様指定データ選択テーブル(図29の表)を用い、前記予告抽選処理(S503−3)で抽選により設定された予告の種類と、前記主制御基板200から受信した変動態様コマンドにおける変動態様とから駆動態様指定データが選択され(S503−4−1)、選択された駆動態様指定データにより駆動態様(駆動内容)が指定され、駆動の作動時間と停止時間が設定される(S503−4−2)。前記駆動態様指定データ選択テーブル(図29の表)を用いる駆動態様指定データの選択の例を示す。例えば、前記主制御基板200から受信した変動態様コマンドにおける変動態様が変動態様7であって、前記予告抽選処理(S503−3)で抽選により選択された予告の種類が予告Bの場合には、図29における駆動態様指定データ欄の駆動態様指定データ1−1が選択される。また、前記主制御基板200から受信した変動態様コマンドにおける変動態様が変動態様1であって、前記予告抽選処理(S503−3)で抽選により設定された予告の種類が予告Eの場合には、図29における駆動態様指定データ欄の駆動態様指定データ6−4が選択される。
駆動データ設定処理(S503−5)では、図40に示すように、前記駆動態様データ抽出処理(S503−4)で指定された駆動態様における駆動内容A,B,C,Dの設定(S503−5−1)、駆動内容A,B,C,Dにおける駆動タイマーA,B,C,Dの設定(S503−5−2)、受信している変動態様に対応するタイマーA,B,C,Dの設定(S503−5−3)と、駆動内容A、駆動タイマーA及びタイマーAのセット(S503−5−4)が行われる。なお、S503−5−4における駆動内容Aのセット、駆動タイマーA及びタイマーAのセットにより、駆動内容が実行開始されると共に駆動タイマーA及びタイマーAの計時が開始される。駆動内容Aの例として、前述の図4に示す駆動態様が挙げられる。図4に示す駆動は、図30に示す表の駆動態様指定データ1−1の駆動態様(駆動内容A)の具体例であり、タイマーAがセットされてから3秒間は駆動物を動かさず、その後4秒間前記第1の駆動物が左右に揺動し、その後5秒間は駆動物を動かさない構成となっている。
前記コマンド監視処理(S503)の次に行われるランプ処理(S504)では、出力するランプデータの作成及び演出時間の管理が行われる。
前記ランプ処理(S504)の次に行われるモーター処理(S505)は、前記ループシナリオ再設定処理と共に、本発明における演出装置の駆動制御を行う演出制御手段に相当する。前記モーター処理(S505)では、図41に示すように、現在確認している駆動タイマーにおいて駆動物が動作(作動)するパターンになっているか確認され(S505−1)、動作するパターンでなければ、現在セットされている駆動タイマー(計時手段)の値が1減算され(S505−2)、このモーター処理(S505)が終了する。一方、現在確認している駆動タイマーにおいて駆動物が動作(作動)するパターンである場合、現在確認している駆動内容データに応じて駆動動作が行われ(S505−3)、現在セットされている駆動タイマー(計時手段)の値が1減算され(S505−2)、このモーター処理(S505)が終了する。
前記モーター処理(S505)に次いで、カウンタ減算処理(S506)が行われる。前記カウンタ減算処理(S506)では、前記コマンド監視処理(S503)で取得した変動態様に対応するタイマー(識別情報の可変表示時間、すなわち特別図柄の変動開始から変動終了までの時間)の値が減算処理される。
前記カウンタ減算処理(S506)の次に行われるコマンド送信処理(S507)では、図42に示すように、前記表示装置10等に送信するコマンドがあるか判断され(S507−1)、送信コマンドが有る場合には、対応する装置等にコマンドが送信され(S507−2)、このコマンド送信処理(S507)が終了する。一方、送信するコマンドが無い場合には、そのままこのコマンド送信処理(S506)が終了する。
前記の実施例(以下第1実施例)では、前記遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67の操作をしなくても前記駆動物(第1の駆動物63または第2の駆動物65)が、駆動態様に応じて作動する例であるが、前記複数の駆動態様には、前記遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67の操作を可能とし、遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67の操作により駆動物が作動する操作駆動態様が含まれていてもよい。前記操作駆動態様は、前記特別図柄(識別情報)の変動表示(可変表示)開始から予め定められた前記設定時間内に行われる第1の操作駆動態様と、前記設定時間の経過後から特別図柄(識別情報)の変動表示(可変表示)終了までの時間内に行われる第2の操作駆動態様とで少なくとも構成され、前記操作駆動態様には前記遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67を操作可能とする操作可能時間が含まれている。また、前記複数の駆動態様指定データには、前記操作駆動態様を指定するための操作駆動態様指定データが含まれている。さらに、前記操作駆動態様指定データは、前記第1の駆動態様を指定するための第1の操作駆動態様指定データと、前記第2の操作駆動態様を指定するための第2操作駆動態様指定データを少なくとも備えている。
以下に、複数の駆動態様に操作駆動態様が含まれる第2の実施例における前記サブ制御基板205の処理について説明する。
第2実施例は、前記第1実施例における主制御基板の処理、前記サブ制御処理のメイン処理、外部INT割り込み処理及び2msタイマー割り込み処理については第2実施例でも同様に行われ、前記サブ制御処理における10msタイマー割り込みの一部のみが相違する。
図43以下に第2実施例における10msタイマー割り込み処理(S500A)のフローを示す。第2実施例の説明においては、各処理のステップ等を示す数字と共にアルファベットの「A」を併記して前記第1実施例と区別する。なお、第2実施例において、前記第1実施例と同様の処理については、詳細な説明を省略する。
第2実施例の10msタイマー割り込み処理(S500A)では、図43に示すように、第1実施例と同様にスイッチ状態取得処理(S501A)が行われる。前記スイッチ状態取得処理(S501A)では第1実施例のスイッチ状態取得処理(S501)と同様の処理が行われ、2msタイマー割り込み処理で作成されたスイッチデータが10msタイマー割り込み処理用のスイッチデータとして格納される。
前記スイッチ状態取得処理(S501A)に次いで、ループシナリオ再設定処理2(S502)が行われる。ループシナリオ再設定処理2は後述のモーター処理(S506A)と共に、本発明における演出装置の駆動制御を行う演出制御手段に相当する。前記ループシナリオ再設定処理2(S502A)では、図44に示すように、まず、SwフラグがONか判断される(S502A−1)。前記Swフラグは、後述の予告抽選処理(S503A−4)で選択された予告の種類が遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67を操作可能とする操作駆動態様の演出を行う予告である場合に、後述のコマンド監視処理(S503A)でONに設定されるフラグである。前記SwフラグがONではない場合(操作駆動態様の演出とは異なる場合)、ループシナリオ再設定処理(S502A−20)が行われる。前記ループシナリオ再設定処理(S502A−20)は、前記第1実施例の図35で示したループシナリオ再設定処理(S502)と同様の処理であり、再度の説明を省略する。
一方、前記SwフラグがONの場合、すなわち操作駆動態様の演出を行う場合には、タイマーA(本発明における識別情報の可変表示開始からの経過時間を計測する計時手段)の値が0より大(すなわち設定時間経過前)か判断され(S502A−2)、0より大の場合(すなわち設定時間になっていない場合)には、タイマーAの値が減算され(S502A−3)、減算後のタイマーAの値が0か(すなわち設定時間経過したか)判断される(S502A−4)。タイマーAの値が0(すなわち設定時間経過)の場合には、変動時間の残りが0か判断され(S502A−5)、変動時間の残りが0でない場合には、Sw有効時間(操作可能時間)B、タイマーBがセットされ(S502A−6)、その後にその他の処理(S502A−19)が行われてこのループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。一方、前記S502A−4で、タイマーAの値が0ではないと判断されたり、S502A−5で変動時間の残りが0と判断されたりすると、次にその他の処理(S502A−19)が行われ、このループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。
また、前記S502A−2でタイマーAの値が0以下(すなわち設定時間経過)と判断されると、次にタイマーBの値が0より大か判断される(S502A−7)。タイマーBの値が0より大の場合には、タイマーBの値が減算され(S502A−8)、減算後のタイマーBの値が0か判断される(S502A−9)。タイマーBの値が0の場合には、変動時間の残りが0か判断され(S502A−10)、変動時間の残りが0でない場合にはSw有効時間(操作可能時間)C、タイマーCがセットされ(S502A−11)、その後にその他の処理(S502A−19)が行われてこのループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。一方、前記S502A−9で、タイマーBの値が0ではないと判断されたり、S502A−10で変動時間の残りが0と判断されたりすると、次にその他の処理(S502A−19)が行われ、このループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。
また、前記S502A−7でタイマーBの値が0以下であると判断されると、次にタイマーCの値が0より大か判断される(S502A−12)。タイマーCの値が0より大の場合には、タイマーCの値が減算され(S502A−13)、減算後のタイマーCの値が0か判断される(S502A−14)。タイマーCの値が0の場合には、変動時間の残りが0か判断され(S502A−15)、変動時間の残りが0でない場合にはSw有効時間(操作可能時間)D、タイマーDがセットされ(S502A−16)、その後にその他の処理(S502A−19)が行われてこのループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。一方、前記S502A−14で、タイマーCの値が0ではないと判断されたり、S502A−15で変動時間の残りが0と判断されたりすると、次にその他の処理(S502A−19)が行われ、このループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。
また、前記S502A−12でタイマーCの値が0以下であると判断されると、次にタイマーDの値が0より大か判断され(S502A−17)、タイマーDの値が0より大であればタイマーDの値が減算され(S502A−18)、次にその他の処理(S502A−19)が行われ、このループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。一方、タイマーDの値が0以下の場合には。タイマーDの値を減算することなく、その他の処理(S502A−19)が行われ、このループシナリオ再設定処理2(S502A)が終了する。その他の処理(502A−19)では、ループシナリオ再設定処理2(S502A)で必要なその他の処理が行われる。
前記ループシナリオ再設定処理2(S502A)に次いで、コマンド監視処理(S503A)が行われる。コマンド監視処理(S503A)では、図45に示すように、まず、受信コマンドが変動態様コマンドか判断され(S503A−1)、受信コマンドが変動態様コマンドとは異なる場合、受信したコマンドに応じた処理が、その他の処理(S503A−11)で行われる。
一方、受信したコマンドが変動態様コマンドの場合には、SwフラグがOFFにされ(S503A−2)、変動態様に対するタイマーが取得される(S503A−3)。次に予告抽選処理(S503A−4)が行われる。予告抽選処理(S503A−4)では、予告の種類が抽選で選択される。前記予告抽選処理(S503A−4)における処理は、前記第1実施例における図37及び図38で説明した予告抽選処理(S503−3)と同様であり、再度の説明を省略する。次に、選択された予告の種類がボタン操作のある予告、すなわち前記遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67を操作可能とする演出か判断される(S503A−5)。ボタン操作のある予告の場合にはSwデータ抽出処理(S503A−6)、Swデータ設定処理(S503A−7)が行われ、その後にSwフラグがONにされ(S503A−8)、このコマンド監視処理(S503A)が終了する。それに対し、前記S503A−5でボタン操作のある予告とは異なると判断されると、駆動データ抽出処理(S503A−9)と、駆動データ設定処理(S503A−10)が行われ、その後にこのコマンド監視処理(S503A)が終了する。なお、前記駆動データ抽出処理(S503A−9)は、前記第1実施例における図39の駆動データ抽出処理(S503−4)と同様の処理であり、また前記駆動データ設定処理(S503A−10)は、前記第1実施例における図40の駆動データ設定処理(S503−5)と同様の処理であり、再度の説明を省略する。また、ボタン操作のある予告の例として、図9及び図10に示すものが挙げられる。前述の図9では前記操作可能時間内に遊技ボタンスイッチ(操作選択手段)67が操作されなければ、その操作可能時間が設定されたタイマーA又はBないしDの間は予告(駆動物)が動かない。
前記SWデータ抽出処理(S503A−6)では、図46に示すように、前記予告抽選処理(S503A−4)で選択された予告の種類と変動態様から操作駆動態様指定データが選択され(S503A−6−1)、操作駆動態様指定データにより操作駆動態様が指定され、Sw駆動(操作駆動態様)において遊技ボタンスイッチ67が操作された際の駆動物の動作(作動)時間あるいは停止時間が設定される(S503A−6−2)。そして、Sw有効時間(操作可能時間)が設定され(S503A−6−3)、その後、このSwデータ抽出処理(S503A−6)が終了する。なお、前記S503A−6−1の操作駆動態様指定データの選択は、第1実施例における駆動態様指定データの選択と同様の方法により行われる。
前記Swデータ設定処理(S503A−7)では、図47に示すように、操作駆動態様指定データで指定されたSw駆動(操作駆動態様)の内容A,B,C,Dが設定され(S503A−7−1)、Sw駆動内容A,B,C,Dに対応するSw駆動タイマーA,B,C,Dが設定される(S503A−7−2)。また、Sw駆動内容A,B,C,Dに対応するSw有効時間(操作可能時間)A,B,C,Dが設定され(S503A−7−3)、Sw駆動内容A,B,C,Dに対応する有効カウントA,B,C,Dが設定される(S503A−7−4)。前記有効カウントA,B,C,Dは、操作駆動態様において遊技ボタンスイッチ67の操作を受け付ける回数である。例えば、会話予告(演出)のように、一度だけ操作を受け付けるものであれば、有効カウントが1に設定され、また遊技ボタンスイッチ67を連打するタイプの駆動であれば有効カウントが20に設定されるなどである。さらに前記Swデータ設定処理(S503A−7)では、受信している変動態様に対応するタイマーA,B,C,Dが設定され(S503A−7−5)、Sw有効時間A、タイマーAがセット(作動開始)され(S503A−7−6)、その後にこのSwデータ設定処理(S503A−7)が終了する。
前記コマンド監視処理(S503)の後、ランプ処理(S504A)、Sw処理(S505A)、モーター処理(S506A)、カウンタ減算処理(S507A)、コマンド送信処理(S508A)がこの順に行われる。
前記ランプ処理(S504A)は、前記第1実施例のランプ処理(S504)と同様に出力するランプデータの作成及び演出時間の管理が行われる。
前記Sw処理(S505A)では、図48に示すように、Sw有効時間(操作可能時間)の残りが0か判断され(S505A−1)、残りが0の場合にはこのSw処理(S505A)が終了する。一方、Sw有効時間の残りが0ではない場合、遊技ボタンスイッチ67が操作されたか判断され(S505A−2)、操作された場合には、有効カウントが1以上か判断される(S505A−3)。有効カウントが1以上であれば、Sw駆動内容やSw駆動タイマーに応じて演出がセットされ(S505A−4)、続いて有効カウントが1減算される(S505A−5)と共に、Sw有効時間(操作可能時間)が1減算され(S505A−6)、このSw処理(S505A)が終了する。一方、S505A−2で遊技ボタンスイッチが操作されていないと判断されたり、S505A−3で有効カウントが1以上ではないと判断されたりすると、Sw有効時間が1減算され(S505A−6)、このSw処理(S505A)が終了する。
前記モーター処理(S506A)は、駆動態様選択手段により選択された操作駆動態様指定データで指定された操作駆動態様に基づいて演出装置の駆動制御を行う演出制御手段に相当する。前記モーター処理(S506A)は、前記第1実施例の図41で説明したモーター処理(S505)と同様であり、再度の説明を省略する。
前記カウンタ減算処理(S507A)では、前記コマンド監視処理(S503A)で取得した変動態様に対応するタイマー(識別情報の可変表示時間、すなわち特別図柄の変動開始から変動終了までの時間)の値やSw駆動タイマーが減算処理される。なお、前記カウンタ減算処理(S507A)は、第1実施例の前記カウンタ減算処理(S506)と同様である。
前記コマンド送信処理(S508A)では、表前記示装置10等に送信するコマンドが有る場合には対応する装置等にコマンドが送信される。なお、前記コマンド送信処理(S508A)の内容は、前記第1実施例の図42に示したコマンド送信処理と同様である。
なお、前記第1及び第2実施例において演出装置としての駆動物に代えてランプやスピーカ等を演出装置として用い、ランプの発光態様や、スピーカからの音声発生態様を駆動態様として演出を行うようにしてもよい。また、前記第1及び第2実施例において、前記駆動物に代えて前記表示装置10を用いて請求項6のように、前記主制御基板200からの制御信号に基づいて、前記特別図柄(識別情報)の変動表示(可変表示)とは異なる演出を前記表示装置10で行うようにしてもよい。その場合の制御は、前記第1及び第2実施例における制御処理において、駆動物の駆動を前記表示装置10における演出の作動に置き換えることにより行われる。すなわち、第1の実施例における前記駆動態様は、前記表示装置10で演出を行う演出表示時間を含む演出表示態様となると共に、第1実施例の駆動時間は演出表示時間となる。また、第1実施例の駆動態様指定データは、演出表示態様指定データになると共に、第1実施例における駆動態様選択手段は演出表示態様選択手段になる。図49は、前記表示装置10を用いて演出を行う場合の例であり、表示装置10における特別図柄(識別情報)の変動開始から3秒間経過後、前記表示装置10にキャラクター47が出現して走る演出が4秒間表示され、その後3秒間は前記表示装置10による演出が停止され、前記設定時間になると第1の駆動態様の演出が終了する。
前記構成からなる本実施例の遊技機は、図50に示すように、少なくとも駆動態様指定データが、第1の駆動態様(駆動内容A)を指定するための第1の駆動態様指定データと第2の駆動態様(駆動内容B)を指定するための第2の駆動態様指定データに分割され、タイマーAやタイマーBが0になるタイミングに合わせて複数回に分けて駆動のデータをセットしているため、第1の駆動態様指定データによる駆動の動作タイミングがずれてしまった場合(異常の場合)でも、第2の駆動態様指定データは第1の駆動態様指定データの後に新たにセットするため、そのずれを解消することができ、所期の演出効果が得られる。それに対して従来の遊技機においては、特別図柄(識別図柄)の変動開始時に、駆動のデータを全て一度にセットしていたため、何らかの異常が生じて駆動の動作タイミングがずれてしまった場合、特別図柄の変動終了まで駆動のタイミングがずれたままとなり、所期の演出効果が得られなくなる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、本実施例では遊技者による操作選択手段の操作を押下としたが、スライド等の他の操作としてもよい。また、演出は、駆動物(可動物)による演出や表示装置による演出に限られず、駆動物の演出と表示装置による演出を組み合わせたり、駆動物の演出と音声による演出あるいや発光による演出を組み合わせたりしてもよい。また、第1の駆動態様を駆動物(可動物)による演出とすると共に第2の駆動態様を表示装置10による演出とするなど、演出の異なる駆動態様を組み合わせて構成してもよい。