JP2004209211A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】演出装置を制御する演出制御部を採用した利点を十分に活かしつつ、刻々と変化する遊技状況にリアルタイムで対応する内容の演出を実行することができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技に関する演出を行う演出装置と、該演出装置を制御する演出制御部と、遊技状況を監視して演出に関する指令を前記演出制御部に出力する主制御部とを備える遊技機であって、前記演出装置によって行われる演出は、第1演出と、該第1演出に続いて実行される第2演出とを含んで構成され、前記主制御部は、前記第1演出を実行させるための第1指令(共通コマンド)を出力し、第1演出実行中の遊技状況に応じて第2演出を実行させるための第2指令(個有コマンド)を出力する。
【選択図】 図10

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機やスロットマシン等の遊技機に関し、詳しくは、遊技に関する演出を行う演出装置と、該演出装置を制御する演出制御部と、遊技状況を監視して演出に関する指令を前記演出制御部に出力する主制御部とを備える遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
パチンコ機やスロットマシン等の遊技機では、液晶ディスプレイ等の表示装置、スピーカ等の音出力装置、ランプ等の光出力装置等、各種の演出装置によって、遊技に関連した種々の演出が行われる。ここで、遊技者による操作状況、遊技の進行状況、遊技の結果状況等、適宜の遊技状況を監視する主制御部を設け、この主制御部によって、演出装置を直接的に制御して、遊技に関連した演出を行うこととしてもよいが、このようにすると、主制御部において、遊技に関する制御処理が煩雑となり、バクが発生し易くなったり、不正行為の介入余地が増大する、といった問題を生じる。よって、近年の遊技機では、遊技状況を監視する主制御部と、演出装置を制御する演出制御部とを備え、主制御部から演出制御部へと演出に関する指令を出力することで、遊技状況に応じた演出が行われている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−210150号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の遊技機は、主制御部からの指令を受けた演出制御部が、その指令に応じて演出装置を制御して、指令に基づく内容の演出が終了する迄、演出装置に演出を継続して実行させるものであるため、演出の内容を、刻々と変化する遊技状況にリアルタイムで対応させることができないものであった。
【0005】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、演出装置を制御する演出制御部を採用した利点を十分に活かしつつ、刻々と変化する遊技状況にリアルタイムで対応する内容の演出を実行することができる遊技機の提供を課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じて、その作用効果についても説明する。
【0007】
手段1:遊技に関する演出を行う演出装置と、該演出装置を制御する演出制御部と、遊技状況を監視して演出に関する指令を前記演出制御部に出力する主制御部とを備える遊技機であって、前記演出装置によって行われる演出は、第1演出と、該第1演出に続いて実行される第2演出とを含んで構成され、前記主制御部は、前記第1演出を実行させるための第1指令を出力し、第1演出実行中の遊技状況に応じて第2演出を実行させるための第2指令を出力することを特徴とする遊技機。
【0008】
ここで、演出装置としては、遊技に関する演出を実行することができるものであればよく、特に限定するものではないが、液晶ディスプレイ、ドットマトリックス等により遊技状況に応じて多様な内容を表示する表示装置、スピーカから遊技状況に応じて多様な効果音や音声を出力する音出力装置、LED、ランプ、ストロボ等により遊技状況に応じて多様な光を出力する光出力装置等を例示することができる。
【0009】
また、主制御部は、遊技者による操作状況、遊技の進行状況、遊技の結果状況等、遊技球やメダル等の遊技媒体により行われる遊技の刻々と変化する適宜の状況を監視するものであればよい。
【0010】
本手段では、演出の開始当初や、開始当初の適宜内容の演出後等、遊技中において適宜タイミングにて実行される第1演出と、この第1演出に続いて実行される第2演出とを含んで構成される一連の演出を演出装置によって行うに際し、第1演出実行前の遊技状況に応じて主制御部から演出制御部へと第1指令が出力されて、この第1指令に応じた内容の第1演出が行われ、第1演出実行中の遊技状況に応じて主制御部から演出制御部へと第2指令が出力されて、この第2指令に応じた内容の第2演出が行われる。よって、本手段によれば、実行タイミングや内容等の第2演出の態様を、第1演出実行中の遊技状況の変化に対応させることができ、演出を実行中であっても、演出の内容に、刻々と変化する遊技状況をリアルタイムに反映させることができる。
【0011】
手段2:手段1の遊技機において、前記第1演出は、共通する内容の演出であり、前記第2演出は、複数種類の中から選出された内容の演出であることを特徴とする遊技機。
【0012】
本手段では、演出装置によって行われる多様な演出において、第1演出の内容が共通するため、第1演出を行うべく主制御部から演出制御部へと出力される第1指令が共通化され、これにより、主制御部から出力される指令の種類を削減することができ、主制御部での制御処理の負担を軽減することができる。一方、第2演出は、複数種類の中から選出された内容の演出であるため、第1演出と第2演出とを含んで構成される一連の演出全体としては、多様な演出を実現することができる。
【0013】
なお、演出全体として複数種類ある演出のうち、全ての種類の演出について、第1演出を共通する内容とするに限らず、少なくとも2種類の演出について、第1演出を共通する内容とすればよい。少なくとも2種類の演出について、第1演出を共通するの内容とすれば、主制御部での制御処理を軽減することができる。
【0014】
手段3:手段1または手段2の遊技において、前記主制御部は、前記第1演出実行中の遊技状況の変化に応じたタイミングで前記第2指令を出力することを特徴とする遊技機。
【0015】
本手段では、第1演出実行中の遊技状況の変化に応じたタイミングで第2指令を出力するため、一連の演出の実行中における第2演出の現出タイミングを、第1演出実行中の遊技状況の変化に対応させることができ、第2演出の現出タイミングの変化により、多様な演出を行うことができる。また、たとえば第1演出が共通する内容のものであっても、その後の第2演出の現出タイミングが多様であるため、第1演出自体の時間的な長さに変化を持たせることができ、これにより、一連の演出全体の継続時間を、遊技状況の変化に対応してリアルタイムに変化させることができる。
【0016】
手段4:手段1から手段3までのいずれか一つの遊技において、前記主制御部は、前記第1演出実行中の遊技状況の変化に応じて、予定された内容とは異なる内容の第2演出を実行するための第2指令を出力することを特徴とする遊技機。
【0017】
本手段では、第2指令が、第1演出を実行する段階等、第2演出を現出させる前段階において予定されていた内容とは異なる内容の第2演出を現出させるための指令となる。よって、第1演出の後に現出させる第2演出の内容を、刻々と変化する遊技状況の応じた内容とすることができ、これにより、一連の演出全体の内容を、遊技状況の変化に対応してリアルタイムに変化させることができる。
【0018】
なお、予定されていた内容とは異なる内容の第2演出を現出させるためには、第2演出の内容を決定するために予め記憶させておいたデータを、遊技状況の変化に応じて書き換えたり、或は、上記データを基に第2演出の内容を決定するために参照する第2演出内容決定用の乱数テーブルの種類を異ならせたりすればよい。また、本手段では、適宜の遊技状況が変化した場合の全てにおいて第2演出の内容を変更するに限らず、適宜の遊技状況が変化するに加えて、さらに、遊技状況の変化の内容が所定条件を満たす等、適宜の条件が成立した場合においてのみ、第2演出の内容を変更することとしてもよい。
【0019】
手段5:手段1から手段4までのいずれか一つの遊技機において、遊技に応じて多様な内容を変動して表示する表示装置を備え、遊技に基づく所定条件の成立により前記表示装置に特定内容を表示すると共に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であり、前記演出装置は、前記表示装置により構成されていることを特徴とする遊技機。
【0020】
ここで、特別遊技状態とは、通常の遊技状態よりも遊技者に有利な状態を指すものである。そして、この特別遊技状態としては、以下のような種々の状態を例示することができる。
【0021】
(1)パチンコ機等の遊技機において、開閉駆動される入賞口を、所定回数繰り返し開閉させたり、所定時間、或いは、遊技球が所定個数入賞するまで継続して開放させて、遊技媒体である遊技球が多量に入賞口に入賞し易くした状態、所謂「大当り状態」。
【0022】
(2)パチンコ機等の遊技機において、大当り状態が発生する確率を通常よりも高確率とした状態、所謂「確率変動状態」。
【0023】
(3)パチンコ機等の遊技機において、遊技媒体である遊技球の入賞や通過により大当り状態を発生させるか否かの抽選を行う抽選用領域を、通常よりも遊技球が入賞や通過し易い状態とし、大当りの抽選が通常よりも頻繁に行われるようにした状態、所謂「時間短縮状態」。
【0024】
(4)スロットマシン等の遊技機において、ボーナスインする態様でリールを停止可能とした状態、所謂「ボーナス成立状態」。
【0025】
(5)スロットマシン等の遊技機において、所定ゲーム数の間、役を成立させるためのリールの停止順序や図柄を案内して、役の成立を手助けする状態、所謂「アシストゲーム状態」。
【0026】
(6)スロットマシン等の遊技機において、ボーナス成立状態やアシストゲーム状態が発生する確率を通常よりも高確率とした状態、所謂「確率変動状態」。
【0027】
また、特別遊技状態を発生させるための所定条件としては、「パチンコ機等の遊技機において、遊技球を遊技領域内に打ち込む」、「スロットマシン等の遊技機において、メダルを投入してドラムを回転させ、停止させる」等の遊技に基づいて成立される条件であればよく、特に限定するものではないが、以下のような条件を例示することができる。
【0028】
(1)遊技球やメダル等の遊技媒体が特定領域に到達した場合に成立する条件。
【0029】
(2)遊技媒体の特定領域への到達に応じて、コンピュータ等により電子的に抽選を行ったり、或は、遊技媒体の以降の行方等により物理的に抽選を行う等の抽選手段を備えた遊技機において、前記抽選手段による抽選結果が当選である場合に成立する条件。
【0030】
(3)遊技媒体の投入タイミング、遊技の操作タイミング等、種々のタイミングによって抽選を行う抽選手段を備えた遊技機において、前記抽選手段による抽選結果が当選である場合に成立する条件。
【0031】
(4)遊技に費やされた遊技媒体が所定個数に達した場合に成立する条件。
【0032】
(5)遊技回数が所定回数に達した場合に成立する条件。
【0033】
(6)継続して行われた遊技の時間が所定時間に達した場合に成立する条件。
【0034】
さらに、表示装置にて表示される内容としては、特に限定するものではないが、例えば、数字、文字、キャラクター等の図柄、レースや競技等の成り行きの結果に意味のあるストーリーの描写等を例示することができる。そして、抽選手段の抽選結果等の遊技結果を確定して表示する迄に、表示装置にて種々の内容を表示することで、遊技に応じた多様な演出を行うこととすればよい。
【0035】
本手段は、遊技機を特定し、上述したような所定条件の成立により、表示装置に特定内容を表示すると共に、特別遊技状態を発生させる遊技機を対象としたものである。このような遊技機では、表示装置での表示が、遊技者に最も興味が抱かれる。本手段では、このように興味が抱かれる表示装置での表示に際して行われる演出を、刻々と変化する遊技状況に柔軟に対応させることができ、遊技機としての機能を向上させることができる。例えば、遊技状況が、長時間の演出が無用に助長される状況となった場合には、これに対応して、実行している演出の継続時間を短くすることで、遅滞なく遊技を進行させることができる。また、遊技状況が、遊技者にとって期待度の高い内容の演出が無用に繰り返し行われる状況となった場合には、これに対応して、実行している演出の内容を期待度の低い内容に変更したり、逆に、遊技者にとって期待度の低い内容の演出が無用に繰り返し行われる状況となった場合には、これに対応して、実行している演出の内容を期待度の高い内容に変更したりすることで、興趣を向上させることができる。
【0036】
手段6:手段5の遊技機において、遊技に基づいて抽選を行う抽選手段を備え、前記表示装置は、該抽選手段の抽選結果を表示するものであり、前記所定条件は、前記抽選手段による抽選結果が当選であると成立する条件であることを特徴とする遊技機。
【0037】
ここで、表示装置は、抽選手段による抽選が行われる毎に、この抽選結果を表示するものであってもよく、或は、抽選手段による抽選が行われた場合に、適宜頻度で、この抽選結果を表示するものであってもよい。
【0038】
本手段は、遊技機を特定し、特別遊技状態の発生に関する抽選を行う抽選手段を備え、この抽選手段による抽選の結果を表示装置に表示するようにした遊技機を対象としたものである。このような遊技機では、表示装置に表示される抽選結果が当選であるか否かが、遊技の主要な内容となり、表示装置に抽選結果が表示される迄の演出が、大きな意味を持つことになる。本手段では、このような遊技機を対象として、表示装置にて抽選結果を表示する迄の演出として、刻々と変化する遊技状況に対応する演出をリアルタイムに現出させることができるため、上述の手段と同様に、或は、上述の手段に増して、遊技機としての機能を向上させることができる。
【0039】
手段7:手段6の遊技機において、前記抽選手段によって順次行われた抽選の結果を記憶する抽選結果記憶手段を備え、前記主制御部は、遊技状況として、該抽選結果記憶手段による抽選結果の記憶状況を監視することを特徴とする遊技機。
【0040】
例えば、パチンコ機等の遊技機では、特定の入賞口への遊技球の入賞タイミングによって「大当り状態」を発生させるか否かの抽選を行い、この抽選の結果を表示装置にて表示する場合に、先発の抽選結果の表示が行われている途中では、後発の抽選結果を表示することができない。よって、このような遊技機では、順次行われる抽選の結果を抽選結果記憶手段に記憶させ、各抽選結果の表示を保留しておき、先発の抽選結果の表示後に、後発の抽選結果を順次表示する。
【0041】
本手段は、このような遊技機を対象とするものであり、先発の抽選結果を表示している最中に行われた後発の抽選やその結果に対応して、先発の抽選結果の表示に際しての演出を、リアルタイムに変化させることができる。
【0042】
手段8:手段7の遊技機において、前記記憶状況は、前記抽選結果記憶手段により記憶された抽選結果の数であり、該抽選結果の数の増加に応じて、実行中の演出における前記第1演出の継続時間を短縮させることを特徴とする遊技機。
【0043】
本手段では、抽選結果記憶手段により記憶された抽選結果の数が多くなると、実行中の演出全体の継続時間が短縮され、これにより、次の抽選結果の表示タイミングが早められる。よって、遊技をテンポよく、遅滞なく進行させることができる。
【0044】
手段9:手段7または手段8の遊技機において、前記記憶状況は、前記抽選結果記憶手段により記憶された抽選結果の内容であり、該抽選結果の内容に応じて、実行中の演出における予め決定された前記第2演出の内容を変更することを特徴とする遊技機。
【0045】
本手段では、予め決定された第2演出の内容を、抽選結果記憶手段により記憶された抽選結果の内容に応じて変更する。よって、先発の抽選の結果を表示するに際しての演出を実行中であっても、この演出に対して、事後的である後発の抽選の結果を反映させることができ、事後的な遊技状況の変化に応じて、効果的な内容の演出を現出させることができる。
【0046】
手段10:手段1から手段9までのいずれか一つの遊技機において、パチンコ機であることを特徴とする遊技機。
【0047】
本手段は、遊技機としてパチンコ機を対象としたものであり、本手段によれば、パチンコ機において、上述した各手段のいずれかの作用効果を得ることができる。
【0048】
手段11:手段1から手段9までのいずれか一つの遊技機において、スロットマシンであることを特徴とする遊技機。
【0049】
本手段は、遊技機としてスロットマシンを対象としたものであり、本手段によれば、スロットマシンにおいて、上述した各手段のいずれかの作用効果を得ることができる。
【0050】
手段12:手段1から手段9までのいずれか一つの遊技機において、パチンコ機とスロットマシンとを融合させてなることを特徴とする遊技機。
【0051】
本手段は、遊技機としてパチンコ機とスロットマシンとを融合させてなるものを対象としたものである。ここで、パチンコ機とスロットマシンとを融合させてなる遊技機とは、遊技媒体としてメダルの代わりに遊技球を用いるスロットマシンである。本手段によれば、パチンコ機とスロットマシンとを融合させてなるものにおいて、上述した各手段のいずれかの作用効果を得ることができる。
【0052】
以上のように、本発明の遊技機としては、パチンコ機等を挙げることができるが、この他、アレンジボール、スマートボール、各種のコインゲーム等、種々の遊技機を対象とすることもできる。
【0053】
【発明の実施の形態】
本発明に係る遊技機の実施形態の一例を、遊技機としてのパチンコ機を例にして、以下、図面に基づいて詳細に説明する。
【0054】
図1に示すように、パチンコ機10は、遊技盤11の表面に形成された遊技領域12を備えている。遊技者は、ハンドル13を操作して発射装置14から遊技領域12に遊技球を打ち出すことにより遊技を行う。
【0055】
図2に示すように、遊技領域12には、複数の普通入賞口20、普通図柄始動口21、特別図柄始動口22、大入賞口23、普通図柄表示装置30、特別図柄表示装置40等が設けられている。
【0056】
普通入賞口20は、遊技球の入賞により所定数(例えば10個)の賞球を払い出すものである。普通図柄始動口21は、遊技球が通過されるものであり、遊技球の通過に応じて、特別図柄始動口22を開放させるか否かの抽選、所謂「当たり」の抽選を行うものである。また、この抽選の結果は、ランプの点灯により「○」または「×」のいずれかを表示する普通図柄表示装置30によって、「当たり」であると「○」として、「外れ」であると「×」として表示される。さらに、普通図柄表示装置30の近傍には、「当たり」抽選用の4つの保留ランプ31が設けられており、「当たり」に関する抽選結果の表示は、最大で4回分が保留され、保留状態では、保留回数分の保留ランプ31が点灯される。
【0057】
特別図柄始動口22は、ソレノイド等により開閉駆動されるチューリップ型の電動入賞口として構成されており、開放状態では、閉鎖状態に比して、遊技球が入賞し易くなる。特別図柄始動口22に遊技球が入賞すると、所定数(例えば5個)の賞球の払い出しが行われると共に、大入賞口23を開放させるか否かの抽選、所謂「大当り」の抽選が行われる。この特別図柄始動口22への遊技球の入賞に応じて抽選を行う構成は、特別遊技状態である「大当り状態」を発生させるか否かの抽選を行う抽選手段の一例を示すものである。そして、この抽選の結果は、特別図柄表示装置40に表示される。
【0058】
特別図柄表示装置40は、特別遊技状態に関する抽選結果を表示する「表示装置」を構成するものであり、遊技に関する演出、具体的には、抽選結果を表示する迄に多様な内容の表示を行い、これにより抽選結果の表示に際しての演出を行う「演出装置」を構成するものでもある。
【0059】
この特別図柄表示装置40は、数字、文字、図形、キャラクター等の種々の図柄を変動して表示するものであり、液晶ディスプレイ、CRT、発光ダイオード、エレクトロルミネセンス、ドットマトリックス、蛍光表示管等を用いて構成されている。また、特別図柄表示装置40の上方には、「大当り」抽選用の4つの保留ランプ41が設けられており、「大当り」に関する抽選結果の表示は、最大で4回分が保留され、保留状態では、保留回数分の保留ランプ41が点灯される。
【0060】
特別図柄始動口22への遊技球の入賞により行われた抽選の結果が「大当り」、すなわち「当選」であると、特別図柄表示装置40に「大当り」の図柄、すなわち、特定内容を表示し、ソレノイド等の駆動により開閉される大入賞口23を開放して、多量の遊技球が大入賞口23に入賞し易い状態、所謂「大当り状態」が形成される。そして、大入賞口23に遊技球が入賞すると、所定数(例えば15個)の賞球の払い出しが行われる。一方、抽選の結果が「大当り」でない場合には、特別図柄表示装置40に「外れ」の図柄、すなわち、特定内容とは異なる内容を表示し、この場合では、「大当り状態」が形成されず、通常の状態のままに維持される。
【0061】
特別図柄表示装置40は、多様な図柄を複数列で表示するものであり、本例では、図柄として「0」〜「9」の10種類の数字を、第1列40a、第2列40b及び第3列40cの3列の図柄列ごとに、縦方向にスクロールして個別に変動させた後に、第1列40a、第2列40b、第3列40cの順で停止させるといった演出を伴って表示する。そして、抽選結果が「大当り」であると、大当りの図柄として、各図柄列に同一の数字を表示する。例えば、「7,7,7」と表示する。
【0062】
ここで、第1列40a、第2列40b及び第3列40cの各図柄は、図柄列ごとに順次停止して表示されるため、1番目に停止される第1列40aと2番目に停止される第2列40bの各図柄列に同一の図柄が停止表示されると、残りの第3列40cにも同一の図柄が停止表示されれば「大当り」となる状態、所謂「リーチ状態」となる。よって、この特別図柄表示装置40では、第1列40aの図柄と第2列40bの図柄とが異なり、「リーチ状態」を形成しないで単純に「外れ」となる「外れ」の表示態様、第1列40aの図柄と第2列40bの図柄とは同じなのであるが第3列40cの図柄が異なり、「リーチ状態」を経て「外れ」となる「外れリーチ」の表示態様、第1列40aの図柄と第2列40bの図柄と第3列40cの図柄とが全て同じで、「リーチ状態」を経て「大当り」となる「大当り」の表示態様といった、3種類の態様の表示がなされる。
【0063】
大当り状態での大入賞口23の開放は、例えば、所定時間(例えば30秒)経過するか、或いは、所定数(例えば10個)の遊技球が入賞するといった所定の条件が満たされると終了され、大入賞口23は、初期の遊技球が入賞不能な状態に閉鎖される。また、大入賞口23には、Vゾーン24が設けられており、大入賞口23の開放中に遊技球がVゾーン24を通過すると、「大当り状態」を継続する権利が取得されて、大入賞口23の閉鎖後、再度、大入賞口23が開放される。この大入賞口23の開閉は、所定回数(例えば初回の開放を含めて15回)を上限として繰り返される。
【0064】
ところで、普通図柄始動口21による抽選は、遊技球の通過タイミングによって当たり判定用の乱数カウンタから値を取得することにより行われる。そして、取得された値が特定の値である場合に「当たり」であるとして、普通図柄表示装置に「○」を表示させると共に、特別図柄始動口22を開放させる。なお、上記の抽選結果が「当たり」となる確率は、1/2に設定されている。また、特別図柄始動口22は、上記の抽選結果が「当たり」であると開放されるものであるが、普通図柄始動口21に遊技球が通過した後、30秒程度経過した後に、0.5秒程度の時間で開放される。
【0065】
一方、「大当り状態」は、特別図柄始動口22への遊技球の入賞によって行われる抽選の結果が「大当り」であると発生される。ここで、上記の抽選は、遊技球の入賞タイミングによって大当り判定用の乱数カウンタから値を取得することにより行われる。そして、取得された値が特定の値である場合に「大当り」であるとして、特別図柄表示装置40に大当りの図柄を表示すると共に、大入賞口23を開放させ、「大当り状態」を発生させる。なお、上記の抽選結果が「大当り」となる確率は、1/300に設定されている。
【0066】
上述の「大当たり状態」が、遊技者にとって有利な特別遊技状態であるが、本例のパチンコ機10では、「大当り」の種類として、「通常大当り」と「特別大当り」との2種類のものが用意されている。そして、特別図柄表示装置40の3列の図柄列全てに揃って表示された図柄が、「0」及び偶数の数字であれば「通常大当り」とし、奇数の数字であれば「特別大当り」とする。
【0067】
「通常大当り」は、「大当たり状態」を実行し、この「大当たり状態」終了後には、通常の遊技状態に復帰させるものである。そして、「特別大当り」は、「大当たり状態」を実行し、加えて、この「大当たり状態」終了後に、通常の遊技状態よりも遊技者に有利な第2特別遊技状態を付与するものである。
【0068】
ここで、第2特別遊技状態では、特別図柄始動口22への遊技球の入賞による抽選の結果が「大当たり」となる確率を1/60として、通常の遊技状態よりも高確率に変更した状態、所謂「確率変動状態」を実行する。また、加えて、普通図柄始動口21への遊技球の通過による抽選の結果が「当たり」である場合に、特別図柄始動口22を、普通図柄始動口21での遊技球の通過から5秒程度経過した後に、2秒程度開放させ、この開放を3回繰り返す。これにより、特別図柄始動口22の開閉頻度を多発させ、且つ、開放時間を長くして、通常の遊技状態よりも特別図柄始動口22に遊技球が入賞し易く、頻繁に「大当たり」の抽選が行われるようにした状態、所謂「時間短縮状態」を実行する。なお、本例における第2特別遊技状態は、「確率変動状態」及び「時間短縮状態」の双方を実行するものであるが、「確率変動状態」または「時間短縮状態」のいずれか一方を実行するものであってもよい。
【0069】
本例のパチンコ機10では、特別図柄表示装置40にて、多様な図柄を複数列にて変動させた後に停止して、「大当り」に関する抽選結果を確定して表示するのであるが、この表示に際しては、全図柄が変動中の内容を表示する共通の第1演出と、この第1演出の後に行われ、最初の図柄の停止から最後の図柄の停止まで順次図柄を停止する内容を表示する第2演出とを含む一連の演出が行われる。そして、第2演出では、「外れ」の図柄を表示する内容の演出、「リーチ状態」を経て外れとなる「外れリーチ」の図柄を表示する演出、「リーチ状態」を経て大当りとなる「大当り」の図柄を表示する演出が適宜の確率で選出される。
【0070】
ここで、「外れ」の図柄を表示する演出では、最初の図柄の停止から最後の図柄の停止までの時間が「3秒」といった極短時間に設定されている。また、本例では、「リーチ状態」の演出として、最初の図柄の停止から最後の図柄の停止までの時間が「10秒」といった短時間の「ノーマルリーチ」、「20秒」といった中程の「スーパーリーチ」、「30秒」といった長時間の「スペシャルリーチ」の3種類の演出が用意されており、いずれかの演出が適宜の確率で選出される。なお、「大当り」の図柄を表示する場合には、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」、「スペシャルリーチ」の順で、選出される確率が低く、一方、「外れリーチ」の図柄を表示する場合には、「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」、「スペシャルリーチ」の順で、選出される確率が高く設定されている。よって、「スペシャルリーチ」が発生すると、「大当り」の期待感が高くなり、「スーパーリーチ」では期待感が中程、「ノーマルリーチ」では期待感が低くなる。
【0071】
ところで、本例のパチンコ機10では、特別図柄表示装置40にて図柄を変動させている最中に順次なされた最大4回分の抽選結果を記憶する抽選結果記憶手段を備えており、この抽選結果記憶手段に、後発の抽選結果、及び、この抽選結果を表示するに際しての演出や表示内容等の表示データを記憶させ、最大で4回分の後発の抽選結果の表示を保留することとしている。ここで、抽選結果の保留数が少ない場合には、個々の抽選結果を表示する際に長時間の演出を行うことで、特別図柄表示装置40での表示に無用な空き時間を生じ難くすることができるのであるが、保留数が多い場合に長時間の演出を行うと、遊技の進行を無用に遅滞させる虞が生じる。
【0072】
そこで、本例では、共通する第1演出を、例えば、保留数が0個の場合には「20秒」、保留数が1個の場合には「15秒」、保留数が2個の場合には「10秒」、保留数が3個以上の場合には「3秒」、といったように、保留数が多い程、短時間で終了するようにしてあり、演出全体が、保留数に応じた継続時間となるようにしてある。
【0073】
加えて、本例のパチンコ機10では、詳細は後述するが、遊技状況を監視する主制御部と、演出装置である特別図柄表示装置40を制御する演出制御部とを備えており、刻々と変化する遊技状況に応じて、一連の演出全体の内容を適宜に変更することができるようにしてある。
【0074】
具体的には、「特別図柄始動口22への遊技球の入賞」や「特別図柄表示装置40での前回の表示の終了」といった遊技状況を主制御部で監視することとしてあり、適宜の遊技状況に応じて、この主制御部から共通する種類の第1指令を出力し、演出制御部がこの第1指令を受けることにより、特別図柄表示装置40にて共通する第1演出を開始することとしてある。そして、第1演出の実行中においては、「抽選結果記憶手段に記憶された抽選結果の数の変化」といった遊技状況の変化を主制御部で監視することとしてあり、遊技状況の変化に応じて、主制御部から適宜内容の演出に対応する種類の第2指令が出力されると、演出制御部がこの第2指令を受けて、特別図柄表示装置40にて実行している第1演出を終了し、適宜内容の第2演出を開始することとしてある。これを以下に詳細に説明する。
【0075】
第1演出の継続時間は、第1演出開始前の保留数に応じて設定されるのは上述の通りであるが、第1演出の実行中に保留数が増加した場合に、第1演出の継続時間が、新たな保留数に応じた継続時間を既に経過している状態では、第1演出を直ちに終了させ、第2演出を開始することとしてある。また、第1演出の継続時間が、新たな保留数に応じた継続時間に達していない状態では、新たな保留数に応じた継続時間に達した後に第1演出を終了させ、第2演出を開始することとしてある。
【0076】
また、第2演出の内容は、第1演出の開始前に予め決定されているのであるが、主制御部は、第1演出実行中において、「抽選結果記憶手段に記憶された抽選結果」や「この抽選結果を表示するための表示データ等の抽選結果の内容」といった遊技状況をも監視することとしてあり、この遊技状況に応じて、既に決定された第2演出の内容を変更し、この変更された内容に応じた種類の第2指令を出力して、刻々と変化する遊技状況に応じた第2演出を行うこととしてある。
【0077】
具体的には、既に決定された第2演出の内容が、例えば、「スペシャルリーチ」の後に外れの図柄を表示するものであり、後発の抽選結果の内容も同様である場合には、繰り返し現出される「スペシャルリーチ」によって、演出が長期化して遊技の進行を遅滞させるばかりでなく、遊技者の期待感を無用に高揚させてしまう。よって、現在実行している演出の第2演出の内容が、「リーチ状態」を経て外れとなる態様に決定されている場合、後発の抽選結果の内容も「リーチ状態」を経て外れとなる態様となった場合には、これを反映して、実行している演出の第2演出の内容を、「リーチ状態」を形成しない単純な「外れ」の表示を行う内容に変更する。
【0078】
また、既に決定された第2演出の内容が、例えば、単純に「外れ」の図柄を表示するものであり、後発の抽選結果の内容が「大当り」の図柄を表示する場合には、後発の「大当り」の表示に先駆けた演出に物足りなさを感じさせる。よって、後発の抽選結果が「大当り」である場合には、これを反映して、現在実行している演出の第2演出の内容を、「リーチ状態」を経て外れとなる態様、特に、「スペシャルリーチ」等、期待度の高い演出を経て外れとなる態様に変更する。これにより、「大当り」の表示に先駆けて、期待度の高い演出により遊技者の期待感を高揚させ、その後の外れの表示により遊技者を大きく落胆させることができ、「大当り」の表示に先駆けて、遊技者の心情を大きく変化させることができる。よって、「大当り」の表示に際して、遊技者に大きな心象を与えることができ、特に、大きな落胆を与えた後に大きな喜びを与えることができることから、「大当り」に対する喜びの感を増大させることができ、遊技機の興趣を向上させることができる。
【0079】
次に、図3に示すブロック図に基づいて、本例のパチンコ機10の電気的構成を説明する。パチンコ機10は、遊技領域12に打ち込まれた遊技球の入賞の判定処理、「大当り」や「当たり」の抽選処理等、遊技の主体部分に関する処理を行う主制御基板60を備えている。この主制御基板60は、遊技者の操作状況、遊技の進行状況、遊技の結果状況等、種々の遊技状況を監視して、適宜の遊技状況に応じて、特別図柄表示装置40、スピーカ80、各種ランプ70等の機器を適宜態様で作動させるために種々の指令(コマンド)を出力するものであり、主制御部を構成するものである。
【0080】
主制御基板60は、各種の処理プログラムを記憶したROM61と、データを一時的に記憶するRAM62と、各種の演算を行うCPU63と、所定周波数のパルス信号を出力するクロック回路64とを備えている。そして、主制御基板60のCPU63には、入出力ポート65を介して、表示制御基板40K、ランプ制御基板70K、音声制御基板80K、普通図柄表示装置30、大入賞口駆動装置23A、特別図柄始動口駆動装置22A、普通入賞口スイッチ20S、普通図柄始動口スイッチ21S、特別図柄始動口スイッチ22S、大入賞口スイッチ23S、Vゾーンスイッチ24S及び他の入出力装置90が接続されている。
【0081】
表示制御基板40Kは、主制御基板60からの指令を受けて、演出装置としての特別図柄表示装置40を制御するものであり、演出制御部を構成するものである。ランプ制御基板70Kは、主制御基板60からの指令を受けて、パチンコ機10に設けられた各種ランプ70を制御するものである。音声制御基板80Kは、主制御基板60からの指令を受けて、スピーカ80を制御するものである。普通図柄表示装置30は、主制御基板60からの指令を受けて、普通図柄始動口21の遊技球の通過による抽選結果を表示するものである。大入賞口駆動装置23Aは、ソレノイド等の駆動装置からなり、主制御基板60からの指令を受けて、大入賞口23を開閉駆動するものである。特別図柄始動口駆動装置22Aは、ソレノイド等の駆動装置からなり、主制御基板60からの指令を受けて、特別図柄始動口22を開閉駆動するものである。
【0082】
また、普通入賞口スイッチ20Sは、普通入賞口20に設けられたものであり、普通入賞口20への遊技球の入賞を検知して、主制御基板60に検知信号を送るものである。普通図柄始動口スイッチ21Sは、普通図柄始動口21に設けられたものであり、普通図柄始動口21での遊技球の通過を検知して、主制御基板60に検知信号を送るものである。特別図柄始動口スイッチ22Sは、特別図柄始動口22に設けられたものであり、特別図柄始動口22への遊技球の入賞を検知して、主制御基板60に検知信号を送るものである。大入賞口スイッチ23Sは、大入賞口23に設けられたものであり、大入賞口23への遊技球の入賞を検知して、主制御基板60に検知信号を送るものである。Vゾーンスイッチ24Sは、大入賞口23内のVゾーン24に設けられたものであり、Vゾーン24での遊技球の通過を検知して、主制御基板60に検知信号を送るものである。
【0083】
次に、「大当り」の抽選処理や、特別図柄表示装置40にて図柄を変動させて表示する処理等、パチンコ機10にて行われる各種の処理について説明する。
【0084】
本例のパチンコ機10では、まず、電源投入後に、図4に示すように、メイン処理にて、各種のデータを初期化したり各種機器の状態を整えたりする立ち上げ処理を実行し(S10)、電源復帰処理を実行する(S20)。そして、その後、変動パターン用乱数を更新する変動パターン用乱数更新処理を、閉ループにて繰り返し実行する(S30)。ここで、変動パターン用乱数は、特別図柄表示装置40にて図柄を変動させて停止するまでの変動パターンの種類を決定するために用いられるものである。この変動パターン用乱数更新処理(S30)では、図5に示すように、変動パターン用カウンタC5の値を更新し(S31)、更新した値を変動パターンバッファに格納して(S32)、処理を終了する。
【0085】
また、本例のパチンコ機10では、上述のメイン処理に対して、クロック回路64からのパルス信号に基づき、例えば4msで、図6に示す割込み処理を行う。
【0086】
図6に示す割込み処理では、外れ図柄更新処理(S100)、各種乱数更新処理(S200)、始動入賞処理(S300)、図柄変動処理(S400)、大当り処理(S500)及びその他処理(S600)、を順次行う。
【0087】
外れ図柄更新処理(S100)では、図7に示すように、まず、第1図柄用カウンタC4aの更新を行い(S101)、S102の処理に移行する。第1図柄用カウンタC4aは、特別図柄表示装置40に「外れ」の図柄を表示する際に、図柄列の第1列40aに表示される図柄を決定するのに用いられるカウンタである。本例では、第1図柄用カウンタC4aの値を、「0」〜「9」までは1づつ加算して更新し、最大値に達した後には、再び「0」に戻す。そして、特別図柄表示装置40の第1列40aには、第1図柄用カウンタC4aの値に対応して、同じ数字が表示される。
【0088】
S102の処理では、第1図柄用カウンタC4aの値が「0」であるか否かを判定し、「0」であれば、S103の処理に移行する。一方、第1図柄用カウンタC4aの値が「0」でなければ、S106の処理に移行する。
【0089】
S103の処理では、第2図柄用カウンタC4bの更新を行い、S104の処理に移行する。第2図柄用カウンタC4bは、特別図柄表示装置40に「外れ」の図柄を表示する際に、図柄列の第2列40bに表示される図柄を決定するのに用いられるカウンタである。本例では、第2図柄用カウンタC4bの値を、「0」〜「9」までは1づつ加算して更新し、最大値に達した後には、再び「0」に戻す。そして、特別図柄表示装置40の第2列40bには、この第2図柄用カウンタC4bの値に対応して、同じ数字が表示される。
【0090】
S104の処理では、第2図柄用カウンタC4bの値が「0」であるか否かを判定し、「0」であれば、S105の処理に移行する。一方、第2図柄用カウンタC4bの値が「0」でなければ、S106の処理に移行する。
【0091】
S105の処理では、第3図柄用カウンタC4cの更新を行い、S106の処理に移行する。第3図柄用カウンタC4cは、特別図柄表示装置40に「外れ」の図柄を表示する際に、図柄列の第3列40cに表示される図柄を決定するのに用いられるカウンタである。本例では、第3図柄用カウンタC4cの値を、「0」〜「9」までは1づつ加算して更新し、最大値に達した後には、再び「0」に戻す。そして、特別図柄表示装置40の第3列40cには、この第3図柄用カウンタC4cの値に対応して、同じ数字が表示される。
【0092】
S106の処理では、第1図柄用カウンタC4aの値と第2図柄用カウンタC4bの値とが同じであるか否かを判定する。各値が同じ値であれば、第1列40aと第2列40bの各図柄列に同じ数字が表示され、「リーチ状態」を形成する態様になるので、S107の処理に移行する。一方、各値が同じ値でなければ、「リーチ状態」を形成する態様とはならず、また、「大当り」の態様にもならないため、第1図柄用カウンタC4a、第2図柄用カウンタC4b及び第3図柄用カウンタC4cの各値を、「外れ図柄」を決定する値として、外れ図柄バッファに格納して(S108)、外れ図柄更新処理を終了する。
【0093】
S107の処理では、第1図柄用カウンタC4aの値と第3図柄用カウンタC4cの値とが同じであるか否かを判定する。各値が同じ値であれば、第1列40a、第2列40b及び第3列40cの各図柄列に同じ数字が表示され、「大当り」の態様になる。ここで、「大当り」の図柄は、後述する別の処理(S201)にて決定されるので、本処理では、各値をそのままとし、外れ図柄更新処理を終了する。一方、各値が同じ値でなければ、「リーチ状態」を形成する態様ではあるが「大当り」の態様ではない、所謂「外れリーチ」の態様になるため、第1図柄用カウンタC4a、第2図柄用カウンタC4b及び第3図柄用カウンタC4cの各値を、「外れリーチ図柄」を決定する値として、外れリーチ図柄バッファに格納して(S109)、外れ図柄更新処理を終了する。
【0094】
各種乱数更新処理(S200)では、図8に示すように、当否判定用カウンタC1、リーチ判定用カウンタC2及び大当り図柄用カウンタC3を更新し(S201)、更新した各値C1,C2,C3を、夫々、対応するバッファである当否判定バッファ、リーチ判定バッファ、大当り図柄バッファに格納する(S202)。
【0095】
ここで、当否判定用カウンタC1は、「大当り」を発生させるか否かの判定に用いられるものであり、本例では、「0」〜「299」までを順に1づつ加算して更新し、最大値に達した後には、再び「0」に戻す。なお、当否判定用カウンタC1の値として、「7」の値が取得されると、「大当り」と判定する。よって、本例では、1/300の確率で「大当り」が発生される。
【0096】
リーチ判定用カウンタC2は、「外れリーチ」を発生させるか否かの判定に用いられるものであり、本例では、「0」〜「9」までを順に1づつ加算して更新し、最大値に達した後には、再び「0」に戻す。なお、リーチ判定用カウンタC2の値として「3」の値が取得されると、「外れリーチ」を発生させると判定する。よって、本例では、1/10の確率で「外れリーチ」が発生される。
【0097】
大当り図柄用カウンタC3は、「大当り」の抽選結果が当選である場合に表示する図柄の種類を決定するために用いられるものであり、本例では、「0」〜「9」までを1づつ加算して更新し、最大値に達した後には、再び「0」に戻す。そして、特別図柄表示装置40の第1列40a、第2列40b及び第3列40cには、この大当り図柄用カウンタC3の値に対応して、同じ数字が表示される。
【0098】
始動入賞処理(S300)では、図9に示すように、まず、特別図柄始動口22に遊技球が入賞したか否かを判定する(S301)。この判定は、特別図柄始動口スイッチ22Sが遊技球を検出したか否かによって行われる。そして、入賞であれば、S302の処理に移行する。一方、入賞でなければ、以降の処理をスキップしてS306の処理に移行する。
【0099】
S302の処理では、「大当り」の抽選結果の表示を保留する保留数Nの値が「4」未満であるか否かを判定し、保留数Nの値が「4」未満であれば、S303の処理に移行する。一方、保留数Nの値が「4」未満でなければ、これ以上の抽選結果を保留することはできないため、S306の処理に移行する。
【0100】
S303の処理では、保留数Nとして、「1」を加算した新たな値をセットする。そして、以降の処理では、表示を保留する抽選結果の個数を示すための保留ランプ41を1つ点灯し(S304)、対応するバッファに格納されている当否判定用カウンタC1の値、リーチ判定用カウンタC2の値、大当り図柄用カウンタC3の値及び変動パターン用カウンタC5の値を、第1保留エリア、第2保留エリア、第3保留エリア及び第4保留エリアのうち、保留数Nに対応する空き記憶エリアに格納し(S305)、S306の処理に移行する。
【0101】
S306の処理では、保留数Nの値が「0」よりも大きいか否かを判定し、保留数Nの値が「0」よりも大きければ、S307の処理に移行する。一方、保留数Nの値が「0」よりも大きくなければ、そもそも入賞がないことになるので、以降の処理をスキップして、始動入賞処理を終了する。
【0102】
S307の処理では、特別図柄表示装置40が図柄の変動中の状態であるか否か、また、パチンコ機10が大当り中の状態であるか否かを判定する。特別図柄表示装置40が変動中でなく、且つ、パチンコ機10が大当り中でなければ、特別図柄表示装置40にて図柄を変動させることができるので、特別図柄表示装置40に表示変動の指令を与えるための表示コマンドを送信可能な状態とするために、表示コマンド送信許可フラグに「1」の値をセットする。ここで、本例では、主制御基板60から表示制御基板40Kに送信される表示コマンドとして、共通コマンド及び個有コマンドの2種類のコマンドがあるため、各コマンドを送信可能な状態とするために、共通コマンド送信許可フラグF1及び個有コマンド送信許可フラグF2に、夫々「1」の値をセットして(S308)、始動入賞処理を終了する。一方、特別図柄表示装置40が変動中であるか、或いは、パチンコ機10が大当り中であると、特別図柄表示装置40にて図柄を新たに変動させることができないので、以降の処理をスキップして、始動入賞処理を終了する。
【0103】
図柄変動処理(S400)では、特別図柄表示装置40にて「大当り」の抽選結果を確定して表示するまでの図柄の変動中に行われる一連の演出において、演出の前半部分にて共通の内容である第1演出を実行するべく、共通コマンドを送信する処理と、演出の後半部分にて、後述する表示コマンド決定処理によって決定された個別の内容である第2演出を行うべく、個有コマンドを送信する処理とが、主に行われる。本例では、上記共通コマンドにより、主制御基板60(主制御部)から表示制御基板40K(演出制御部)へと出力される第1指令が構成され、上記個有コマンドにより、主制御基板60(主制御部)から表示制御基板40K(演出制御部)へと出力される第2指令が構成される。
【0104】
この図柄変動処理(S400)では、図10に示すように、まず、個有コマンド送信許可フラグF2の値が「1」であるか否かを判定し(S401)、この値が「1」であれば、S402の処理に移行する。一方、個有コマンド送信許可フラグF2の値が「1」でなければ、個有コマンドの送信により第2演出の開始を指令できない状態であるとして、以降の処理をスキップし、S412の処理に移行する。
【0105】
S402の処理では、共通コマンド送信許可フラグF1の値が「1」であるか否かを判定し、この値が「1」であれば、S403の処理に移行する。一方、共通コマンド送信許可フラグF1の値が「1」でなければ、共通コマンドの送信により第1演出の開始を指令できない状態であるとして、以降の処理をスキップし、S409の処理に移行する。
【0106】
S403以降の処理では、保留ランプ41を1つ消灯し(S403)、保留数Nとして、「1」減じた新たな値をセットし(S404)、記憶エリアのデータ、すなわち、第1保留エリア、第2保留エリア、第3保留エリア及び第4保留エリアの各記憶エリアに記憶された当否判定用カウンタC1の値、リーチ判定用カウンタC2の値、大当り図柄用カウンタC3の値及び変動パターン用カウンタC5の値を、実行エリア側の記憶エリアにシフトする(S405)。具体的には、第1保留エリアの各値を実行エリアに、第2保留エリアの各値を第1保留エリアに、第3保留エリアの各値を第2保留エリアに、第4保留エリアの各値を第3保留エリアに、夫々シフトする。そして、詳細は後述する表示コマンド決定処理を行い(S406)、共通コマンドを表示制御基板40Kに送信し(S407)、共通コマンド送信許可フラグF1に「0」の値をセットして(S408)、S409の処理に移行する。
【0107】
S409の処理では、個有コマンドを送信する条件が成立したか否かを判定し、条件が成立していれば、個有コマンドを表示制御基板40Kに送信し(S410)、個有コマンド送信許可フラグF2に「0」の値をセットして(S411)、S412の処理に移行する。一方、条件が成立していなければ、以降の処理をスキップして、S412の処理に移行する。
【0108】
ここで、上記条件は、保留数Nの値が「3」以上、すなわち、「大当り」の抽選結果の保留数が3個以上であれば、共通コマンドの送信後の経過時間が「3秒」に達すると、成立することとしてある。また、保留数Nの値が「2」であれば「10秒」、保留数Nの値が「1」であれば「15秒」、保留数Nの値が「0」であれば「20秒」といったように、上記条件を成立させるための共通コマンドの送信後の経過時間として、保留数Nの値に応じた時間が設定されている。
【0109】
また、上記条件は、共通コマンドを送信した時点における保留数Nの値に応じた時間が経過していなくても、その後の保留数Nの値の変化に応じて、成立することとしてある。例えば、共通コマンドを送信する時点での保留数Nの値が「2」であり、共通コマンドの送信後の経過時間が「10秒」に達していなかったとしても、特別図柄始動口22に遊技球の新たな入賞があり、保留数Nの値が「3」に変化した場合には、条件を成立させるための経過時間を、保留数Nの値が「3」に対応する時間である「3秒」といった新たな経過時間に変更し、共通コマンドの送信後の経過時間が「3秒」に達すると条件が成立することとしてある。また、既に「3秒」が経過している場合には、直ちに条件が成立することとしてある。
【0110】
S412の処理では、大当り中であるか否かを判定し、大当り中でなければ、S413の処理に移行する。一方、大当り中であれば、以降の処理をスキップし、図柄変動処理を終了する。なお、大当り中とは、「大当り状態」の実行中と、この「大当り状態」終了後に、所定時間、パチンコ機10の状態を整える状態とを含むものである。
【0111】
S413の処理では、特別図柄表示装置40に変動表示されている図柄の変動時間が終了したか否かを判定する。特別図柄表示装置40では、前半の共通する第1演出及び後半の個別の第2演出とで一連の演出がなされ、種々の変動パターンで図柄を変動表示するのであるが、一連の演出の態様によって設定された変動時間により、上記の判定がなされる。具体的には、共通コマンドを受けて対応するパターンで図柄を変動する時間と、個有コマンドを受けて対応するパターンで図柄を変動する時間とを加味してタイマをセットし、このタイマがタイムアップすると、変動時間が終了したと判定する。そして、変動時間が終了していれば、変動表示されている図柄を停止させるため、及び、停止表示される図柄の確認のため、確定コマンドを表示制御基板40Kに送信して(S414)、図柄変動処理を終了する。一方、変動時間が終了していなければ、図柄の停止処理を行わず、以降の処理をスキップして、図柄変動処理を終了する。
【0112】
図柄変動処理(S400)中に実行される表示コマンド決定処理(S406)では、図11に示すように、まず、実行エリアに格納されている「大当り」抽選用の当否判定用カウンタC1の値が「大当り」の値であるか否かを判定する(S4061)。そして、「大当り」の値であれば、特別図柄表示装置40に表示される停止図柄として、大当り図柄を設定し(S4062)、この大当り図柄を停止させるまでの変動パターンとして、大当り用の乱数テーブルを参照して、変動パターン用カウンタC5の値に応じたパターンを決定し(S4063)、表示コマンド決定処理を終了する。一方、当否判定用カウンタC1の値が「大当り」の値でなければ、S4064の処理に移行する。
【0113】
S4064の処理では、実行エリアに格納されているリーチ判定用カウンタC2の値が「外れリーチ」を発生させる値であるか否かを判定する。そして、「外れリーチ」を発生させる値であれば、特別図柄表示装置40に表示される停止図柄として、外れリーチ図柄を設定する(S4065)。そして、この外れリーチ図柄を停止させるまでの変動パターンとして、外れリーチ用の乱数テーブルを参照して、変動パターン用カウンタC5の値に応じたパターンを決定し(S4066)、表示コマンド決定処理を終了する。一方、リーチ判定用カウンタC2の値が「外れリーチ」を発生させる値でなければ、S4067の処理に移行する。
【0114】
S4067の処理では、特別図柄表示装置40に表示される停止図柄として、外れ図柄を設定する(S4067)。そして、この外れ図柄を停止させるまでの変動パターンとして、外れリーチ用の乱数テーブルを参照して、変動パターン用カウンタC5の値に応じたパターンを決定し(S4068)、表示コマンド決定処理を終了する。
【0115】
上述のような表示コマンド決定処理(S406)によって、特別図柄表示装置40に最終的に停止表示される大当り図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄の各種の図柄が決定される。また、各図柄を変動して停止する際に、変動時間を異ならせたり、登場するキャラクターを異ならせたり、変動する図柄の大きさや色を異ならせる等、種々の演出を行うための変動パターンも決定される。そして、主制御基板60から表示制御基板40Kに、共通コマンドの後に上記の変動パターンに応じた種類の個有コマンドが送られ、これに対応して、特別図柄表示装置40では、共通コマンドを受けて実行する共通の変動パターンに、個有コマンドを受けて実行する種々の変動パターンを付加して、多様な変動パターンで図柄を変動表示する。
【0116】
また、主制御基板60では、表示コマンド決定処理(S406)によって決定された変動パターンに応じた種類の個有コマンドを送信するばかりでなく、共通コマンドを送信した後の遊技状況の変化に応じて、既に決定された変動パターンのデータを書き換えたり、データを基に参照して固有コマンドの種類を決定する乱数テーブルの種類を変更する等して、実行が予定されていた変動パターンを変更する。
【0117】
例えば、既に決定された変動パターンの内容が「外れリーチ」の図柄を表示するものであり、共通コマンドを送信した後に新たに保留された抽選結果が、「外れリーチ」の図柄を表示する内容となった場合には、「外れリーチ」が繰り返し現出しないように、既に決定された変動パターンを「外れリーチ」から「単純な外れ」の図柄を表示する内容に変更する。また、既に決定された変動パターンの内容が「単純な外れ」の図柄を表示するものであり、共通コマンドを送信した後に新たに保留された抽選結果が、「大当り」の図柄を表示する内容となった場合には、「大当り」に先駆けて遊技者の心情に大きな変化を与えるために、既に決定された変動パターンを「単純な外れ」から「外れリーチ」の図柄を表示する内容に変更する。
【0118】
大当り処理(S500)では、図12に示すように、まず、実行エリアに格納されている当否判定用カウンタC1の値が「大当り」の値であるか否か、すなわち、大当りであるか否か、を判定し(S501)、大当りであれば、大入賞口23を開放するための条件が成立しているか否かを判定する(S502)。そして、開放条件が成立していれば、大入賞口23を開放し(S503)、S504の処理に移行する。一方、S501の処理にて大当りでない場合や、S502の処理にて開放条件が成立していない場合には、以降の全ての処理をスキップして、大当り処理を終了する。
【0119】
ここで、大入賞口23は、例えば15回を上限として繰り返し開放されるものであり、1回目の開放については、開放条件が無条件で成立することとしてある。そして、2回目以降の開放については、前回の開放中に遊技球がVゾーン24を通過すると、「大当り状態」を継続する権利が取得されて開放条件が成立するこことしてあり、最終の15回の開放が終了した後には、たとえ前回の開放中に遊技球がVゾーン24を通過したとしても、開放条件は成立しないこととしてある。
【0120】
S504の処理では、開放されている大入賞口23を閉鎖する条件が成立したか否かを判定する。そして、閉鎖条件が成立していれば、大入賞口23を閉鎖して(S505)、大当り処理を終了する。一方、閉鎖条件が成立していなければ、大入賞口23の開放を継続させて、大当り処理を終了する。
【0121】
ここで、大入賞口23は、例えば10個の遊技球が入賞するか、或は、例えば30秒の開放時間が経過すると閉鎖されるものであり、遊技球の入賞個数をカウントするカウンタのカウント数が上限に達したり、開放の継続時間がセットされたタイマがタイムアップすると、閉鎖条件が成立することとしてある。
【0122】
割込み処理におけるその他処理(S600)では、特別図柄始動口22を開放させるための「当たり」の抽選処理、パチンコ機10の各種の機器を制御するための処理等、各種の処理が行われる。なお、その他処理(S600)については、本発明に直接的に関わるものではないため、詳細は省略する。
【0123】
以上詳細に説明した本例の遊技機は、次のような効果を奏する。
【0124】
遊技状況を監視する主制御部から演出装置を制御する演出制御部へと指令を出力して、演出装置によって種々の演出を行わせる場合、演出を主制御部からの一つの指令により行わせることとすると、一度、演出が開始されると、終了する迄は演出の内容を変更することができず、刻々と変化する遊技状況の変化に演出をリアルタイムで対応させることができない。
【0125】
これに対して、本例の遊技機では、主制御部から出力された第1指令に基づく第1演出の実行中において、主制御部にて遊技状況を監視し、この主制御部から出力された第2指令に基づいて第2演出を行うため、第1演出と第2演出とを含んで構成される一連の演出全体の内容を、遊技状況の変化に応じた内容に変更することができ、演出を、刻々と変化する遊技状況の変化にリアルタイムで柔軟に対応させることができる。
【0126】
特に、演出実行中において、「大当り」に関する抽選結果の表示を保留する保留数が増加すると、第1演出を短縮して第2演出を開始するため、遊技を遅滞なく進行させることができ、遊技機としての機能を向上させることができる。また、演出実行中において、後発の「大当り」に関する抽選結果の内容に、現在実行中の演出における第2演出を対応させることもできるため、実行中の演出の内容に、事後的な遊技状況の変化を反映させることができ、この理由からも、遊技機としての機能を向上させることができる。
【0127】
また、一連の演出の前半部分を構成する第1演出は、多様な演出において共通する内容のものであり、種々の演出に共通する第1指令の出力により実行することができるものである。よって、主制御部からは、常時、第1指令が出力されるため、主制御から出力される指令を有効活用することができる。しかも、演出全体の継続時間に関する情報を含んだ指令を出力することなく、第2指令の出力タイミングにより一連の演出全体の継続時間を多様化することができるため、主制御部から出力される指令の種類を無用に増大させることなく、多様な演出を実現することもできる。
【0128】
なお、主制御部にて演出装置を直接的に制御し、これにより、刻々と変化する遊技状況に対応する演出を演出装置にて実行させることも考えられる。しかしながら、このような態様では、主制御部での処理量が増大し、その処理も煩雑となる。このように主制御部での処理量が増大したり煩雑となると、バグが発生する可能性や不正の介入余地が増大する。ここで、主制御部は、遊技状況を監視するものであり、遊技の主要部分の処理を行うものであるため、バグが発生することや不正が介入されることを、極力、抑えなければならない。
【0129】
これに対して、本例の遊技機では、主制御部にて演出装置を直接的に制御せず、演出装置を制御する演出制御部を介して制御するため、主制御部の処理は、演出制御部へと指令を出力するだけの簡単な処理となる。よって、主制御部での処理量が無用に増大したり、処理が煩雑となることがなく、バグが発生する可能性や不正の介入余地を抑制することができる。
【0130】
なお、本発明は、上述の例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、以下のような種々の変更が可能である。例えば、遊技機としては、パチンコ機に限らず、スロットマシン等の他の遊技機であってもよい。
【0131】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明によれば、演出装置を制御する演出制御部を採用した利点を十分に活かしつつ、刻々と変化する遊技状況にリアルタイムで対応する内容の演出を実行することができる遊技機を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遊技機の一例としてのパチンコ機を示す正面図である。
【図2】図1に示したパチンコ機の遊技領域を示す正面図である。
【図3】パチンコ機の電気的構成を示すブロック図である。
【図4】メイン処理を示すフローチャートである。
【図5】変動パターン用乱数更新処理を示すフローチャートである。
【図6】割込み処理を示すフローチャートである。
【図7】外れ図柄更新処理を示すフローチャートである。
【図8】各種乱数更新処理を示すフローチャートである。
【図9】始動入賞処理を示すフローチャートである。
【図10】図柄変動処理を示すフローチャートである。
【図11】表示コマンド決定処理を示すフローチャートである。
【図12】大当り処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 パチンコ機(遊技機)
11 遊技盤
12 遊技領域
13 ハンドル
14 発射装置
20 普通入賞口
21 普通図柄始動口
22 特別図柄始動口
23 大入賞口
24 Vゾーン
30 普通図柄表示装置
31 保留ランプ
40 特別図柄表示装置(表示装置、演出装置)
41 保留ランプ
40K 表示制御基板(演出制御部)
60 主制御基板(主制御部)

Claims (5)

  1. 遊技に関する演出を行う演出装置と、該演出装置を制御する演出制御部と、遊技状況を監視して演出に関する指令を前記演出制御部に出力する主制御部とを備える遊技機であって、前記演出装置によって行われる演出は、第1演出と、該第1演出に続いて実行される第2演出とを含んで構成され、前記主制御部は、前記第1演出を実行させるための第1指令を出力し、第1演出実行中の遊技状況に応じて第2演出を実行させるための第2指令を出力することを特徴とする遊技機。
  2. 請求項1の遊技機において、遊技に応じて多様な内容を変動して表示する表示装置を備え、遊技に基づく所定条件の成立により前記表示装置に特定内容を表示すると共に、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる遊技機であり、前記演出装置は、前記表示装置により構成されていることを特徴とする遊技機。
  3. 請求項2の遊技機において、遊技に基づいて抽選を行う抽選手段を備え、前記表示装置は、該抽選手段の抽選結果を表示するものであり、前記所定条件は、前記抽選手段による抽選結果が当選であると成立する条件であることを特徴とする遊技機。
  4. 請求項3の遊技機において、前記抽選手段によって順次行われた抽選の結果を記憶する抽選結果記憶手段を備え、前記主制御部は、遊技状況として、該抽選結果記憶手段による抽選結果の記憶状況を監視することを特徴とする遊技機。
  5. 請求項4の遊技機において、前記記憶状況は、前記抽選結果記憶手段により記憶された抽選結果の数であり、該抽選結果の数の増加に応じて、実行中の演出における前記第1演出の継続時間を短縮させることを特徴とする遊技機。
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