以下、添付の図面に基づき本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の一実施例に係る遊技機全体を示す正面図、図2は遊技ボタンスイッチの平面図、図3は遊技機の裏側を示す図、図4は同遊技機の制御基板や装置等の接続を簡略に示すブロック図、図5は第1作動手段と第2作動手段の作動開始時を示す図、図6は第2作動手段のみ作動している状態を示す図、図7は第1及び第2作動手段の作動終了状態を示す図である。
図1に示す遊技機1は、遊技媒体として遊技球を用いるパチンコ遊技機であって、遊技盤2の縁に外レール3及び内レール4が略円形に配置され、前記内レール3及び外レール4によって区画された遊技領域6が前記遊技盤2上に設けられている。前記遊技領域6には遊技球を誘導する誘導釘(図示せず)が遊技盤2の表面に設けられている。また、遊技機1の前面側には、装飾ランプ35からなるランプ装置、発射装置へ供給する遊技球と払い出された遊技球を受けるための上側球受け皿36、該上側球受け皿36の満杯時に遊技球を受けるための下側球受け皿37、効果音等を発するスピーカ34、遊技者の発射操作に応じて遊技球を前記遊技領域6へ向けて弾発発射するための発射装置64、遊技者による操作可能な遊技ボタンスイッチ67が設けられている。
前記遊技ボタンスイッチ67は、前記下側球受け皿37の横上面に固定され、遊技者による操作が可能となっている。前記遊技ボタンスイッチ67は、本発明において遊技者により操作されることにより信号を制御手段に出力することが可能な操作手段に相当し、本実施例では、押下および前後左右のスライド型のスイッチからなり、操作手段が正しく操作されたことを検知する接点型のリミットセンサーが内蔵され、操作に対応した出力信号を出力可能にされている。接点型のリミットセンサーは、押下の検知用のものとスライド検知用のものが個別に設けられている。図2に示すように、本実施例の遊技ボタンスイッチ(操作手段)67は、操作可能な1つの操作部67Aを有し、前記操作部67Aを押下あるいは前後左右にスライドさせるようになっている。なお、左右のスライドは、前記操作部67Aを左方または右方へ押すことによって行い、一方前後のスライドは前記操作部67Aを前方または後方へ押すことによって行う。前記遊技ボタンスイッチ67の操作部67Aの外周には操作方向を示す矢印68が刻印されている。また、前記遊技ボタンスイッチ67の操作部67Aは、遊技ボタンスイッチ67の内部に設けられているLEDが点灯して照明されるようになっており、その照明によって遊技者に遊技ボタンスイッチを意識させるようになっている。なお、図1における符号F1は遊技機の外枠、Gはガラス枠である。以下、遊技機1の主要な部分について説明する。
前記遊技盤2の遊技領域6には、中心線上の上部から下部に向かって順に表示装置10、上側始動入賞口41、下側始動入賞口42、大入賞口45、アウト口49が配置されている。前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42の左側には普通図柄表示装置50、前記大入賞口45の左右には左落とし入賞口51と右落とし入賞口52が配置されている。また、前記表示装置10の左には普通図柄変動開始用ゲート55、その下方にはランプ風車74が設けられている。
前記表示装置10は、当否判定手段による当否判定結果に基づいて所定の変動態様で判定図柄を変動表示後停止表示可能な表示手段に相当し、判定図柄や判定図柄とは異なる図柄(文字、キャラクタ等の画像を含む)を表示可能なものであって、遊技が大当たりか否かの当否判定結果を表示したり、前記当否判定結果を表示する過程で遊技進行情報画像を表示したり、背景画像や遊技用の演出画像等を表示したりする。また、前記表示装置10は、本実施例では、本発明における第1作動手段に相当する。前記判定図柄は、変動表示開始から停止表示までの表示態様を定める後述の変動パターン(変動態様)に従って変動表示及び停止表示される。前記判定図柄の変動の仕方(変動時間や回転、拡縮変化等の変形等)等は前記変動パターン(変動態様)に設定されている。前記表示装置10は、液晶,ドットマトリックス若しくはLED表示装置等の表示装置からなる。本実施例では、液晶表示器(TFT−LCDモジュール)で構成されている。
前記表示装置10には、横に並ぶ3つの判定図柄として左特別図柄(左判定図柄)、中特別図柄(中判定図柄)、右特別図柄(右判定図柄)が、後述の変動パターン(変動態様)にしたがって、それぞれ変動表示し、所定時間変動表示された後、当否判定結果に基づき左確定特別図柄、中確定特別図柄、右確定特別図柄が確定判定図柄として停止表示される。また、前記表示装置10には、前記特別図柄(判定図柄)に加えて判定図柄とは異なる図柄(背景画像やキャラクタ,背景,文字等を含む。)等が表示されることもある。前記特別図柄(判定図柄)及び前記判定図柄とは異なる図柄は、特別図柄の変動開始等の所定条件に起因して表示可能となっている。なお、この実施例において変動および停止表示される左、中、右特別図柄(判定図柄)は、それぞれ『1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12』の12通りの図柄とされている。
この実施例において変動および停止表示される左、中、右特別図柄(判定図柄)は、それぞれ『1,2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12』の12通りの図柄とされている。本実施例では、大当たりか否かの当否判定結果が大当たり(当たり)の場合には、前記表示装置10に大当たり確定特別図柄組合せ、この例では『1,1,1』(いわゆる‘1’のぞろ目)や『2,2,2』(いわゆる‘2’のぞろ目)等、同一数字の組合せ)で特別図柄(判定図柄)が停止表示され、大当たり遊技に移行する。また、本実施例では、確定特別図柄組合せが『1,1,1』等の奇数のぞろ目は、大当たり遊技終了後の大当たりが高確率の特別遊技状態となるように設定され、一方、確定特別図柄組合せが『2,2,2』等の偶数のぞろ目は、大当たり遊技終了後の大当たりが低確率の通常遊技状態となるように設定されている。本実施例では、通常遊技状態の大当たり確率は1/315に設定され、一方、特別遊技状態の大当たり確率は5/315に設定されている。
前記普通図柄表示装置50は、文字または図柄等の画像を変動表示可能なものであって、液晶、ドットマトリックス、LED表示装置等からなり、記号等の小当たり判定用の普通図柄を変動表示及び停止表示する。本実施例における普通図柄表示装置50に変動及び停止表示される普通図柄は、『0,1,2,3,4,5,6,7,8,9』の10通りの図柄とされ、小当たりの場合には、前記普通図柄表示装置50に奇数の普通図柄で停止表示するようになっている。
前記上側始動入賞口41は上方が開口して入球可能となっている。一方、前記下側始動入賞口42は2つの可動片42a,42bを備えると共に、前記2つの可動片42a,42bの先端間が遊技球の入球可能領域とされ、前記可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドにより略垂直にされて入球(入賞)のし難い入球可能領域狭小状態と、略V字形(逆ハの字形)に拡開されて入球(入賞)のし易い入球可能領域拡大状態間を変化可能に制御されている。前記下側始動入賞口42の可動片42a,42bの拡開は、前記普通図柄表示装置50で表示される普通図柄(小当たり判定図柄)が変動した後に予め決められた特定の普通図柄で確定停止表示されて小当たり(普通図柄当たり)が成立した時に行われるようにされている。
前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42の裏側には、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に入賞(入球)した遊技球を検出する始動入賞口検出スイッチ(始動入賞口センサ)が入賞球用通路に設けられている。本実施例では、前記始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出が、本発明における当否判定条件の成立に設定され、前記始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出に基づいて当否判定手段が当否を判定するように構成されている。また、前記始動入賞口検出スイッチによる入賞球の検出は、前記表示装置10における特別図柄の変動表示開始に対する起因にも設定されている。前記表示装置10で変動表示中に、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に遊技球が入賞しても、直ちに新たな変動表示を開始することができないため、始動入賞口検出スイッチによる遊技球検出数を予め設定された設定数まで特別図柄用保留球数として記憶して特別図柄の変動表示を一旦保留し、順次特別図柄の変動表示を行うことによって記憶されている特別図柄用保留球数の数を減らしている。なお、前記始動入賞口検出スイッチによる遊技球検出数が設定数まで記憶されている(すなわち特別図柄用最大保留球数となっている)時には、前記始動入賞口検出スイッチがそれ以上入賞遊技球を検出しても、保留球数としては記憶されない無効球とされ、その無効球については変動及び当否判定を行うことなく、入賞に対する賞球遊技球が所定数払い出される。また、本実施例では、前記特別図柄用保留球数に関して設定されている前記設定数(すなわち最大保留球数)は4個とされている。
前記普通図柄変動開始用ゲート55は、前記遊技盤2の背面に設けられた普通図柄変動開始スイッチで普通図柄変動開始用ゲート55を通過する遊技球を検出することによって前記普通図柄表示装置50で普通図柄の変動を開始させるようになっている。また、前記普通図柄の変動表示中に、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過することによって発生する普通図柄の変動を、最高4回普通図柄用保留球数として記憶し、普通図柄の変動開始により普通図柄用保留球数を減らすようになっている。さらにまた、前記左落とし入賞口51と右落とし入賞口52の入賞球を検出する左落とし入賞口用検出スイッチと右落とし入賞口用検出スイッチが、それぞれ対応する遊技盤背面に設けられている。
前記大入賞口45は、前記遊技盤2の背面に設けられた大入賞口開放用ソレノイドによって開閉する開閉板46を備えている。この大入賞口45は、通常は開閉板46が閉じた状態とされ、当該大入賞口45内の一部には、該大入賞口45が開いた際に開口して入賞可能にする特定領域入賞口47を有する。さらに、該特定領域入賞口47には、所定条件時に特定領域開放用ソレノイドにより開閉される開閉扉が設けられている。また、前記特定領域入賞口47には特定入賞球を検出する特定入賞球検出スイッチ(特定領域センサ)が設けられ、該入賞球の検出により大入賞口45を再度開ける継続権利が成立し、本実施例では最高15ラウンド繰り返し可能にされている。また、前記大入賞口45内の略中央には、大入賞口45に入賞し、かつ前記特定領域入賞口47に入賞しなかった入賞球を検出する入賞球数カウントスイッチ(カウントセンサ)が設けられている。
前記発射装置64は、操作レバー65の操作により駆動する発射モータを裏側に有し、該発射モータの駆動により遊技球を弾発発射するようになっている。前記発射装置64により発射された発射球は、前記遊技盤面に立設された内側誘導レール3と外側誘導レール4間で構成される発射球誘導路を介して遊技領域6に誘導される。前記遊技領域6に誘導された遊技球は、転動しつつ下方へ落下し、前記各装置及び各入賞口に入賞するか、或いは何処にも入賞しなければ前記アウト口49から遊技盤2の裏側へ排出される。
また、本実施例では、前記表示装置10の右前面側には左右に可動(スライド)可能な可動装置41が設けられている。前記可動装置41は、本発明における第2作動手段に相当し、本実施例では剣道の面の形状をした駆動役物となっている。前記可動装置41は、ラックアンドピニオン機構により駆動モータの回転で左右にスライドするように構成されている。駆動モータは可動装置41の駆動手段である。
前記遊技機1の裏側には、図3に示すように、遊技を制御するための複数の制御基板や装置等が設けられている。制御基板の主なものとして、主制御基板200、サブ制御基板205、表示制御基板210、音声制御基板220、払出制御基板240、電源基板250、発射制御基板260等がある。符号206はRAMクリアスイッチ、265は外部端子、281は払出装置(賞球と貸球の払出装置)、283は球無しスイッチ基板(賞球・球貸し兼用)、285はカードインターフェース接続部、289は球貯留タンク、291は球誘導樋である。なお各制御基板には制御回路が設けられている。前記RAMクリアスイッチ206は、主制御基板200のRAMについてのみ初期化を行わせることができる。また、各制御基板は、単独でまたは複数まとめてケースに収納された状態で遊技機1の裏側に配置されている。主な制御基板を、図4のブロック図を用いて簡略に示す。
主制御基板200は、遊技を制御する制御手段であり、主制御手段に相当し、また、本発明において遊技を制御する制御手段に相当する。前記主制御基板200は、CPU、RAM、ROMおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータを少なくとも備え、サブ制御基板205、払出制御基板240等と接続されている。前記マイクロコンピュータは制御手順を実行して遊技に関わる主制御を行う。前記主制御基板200は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
前記主制御基板200におけるCPUは、制御部,演算部,各種カウンタ、各種レジスタ,各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、乱数値も生成し、また制御信号をサブ制御基板205等へ出力(送信)可能に構成されている。
前記主制御基板200のRAMは、前記始動入賞口検出スイッチで検出された前記特別図柄変動保留球数及び普通図柄変動開始スイッチで検出された普通図柄変動保留球数の記憶領域、CPUで生成される各種乱数値用の記憶領域、遊技に必要な遊技データ等の各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPUの作業領域を備え、ROMと共に記憶手段として機能する。前記RAMに記憶される遊技データは、遊技の進行に応じて逐次記憶されて最新のデータに更新される。前記RAM(記憶手段)に記憶された遊技データは、電源断時にバックアップされ、次の電源投入時あるいはリセット処理時に読み出されて使用される。RAMに逐次記憶される遊技データとしては、当否判定結果、特別図柄変動保留球数、払出に関するデータ等がある。
前記主制御基板200のROMは、前記RAMと共に記憶手段として機能し、前記CPUのための制御手順(プログラムとも称される)や制御データ、前記表示装置10における変動表示に関するデータ等が書き込まれている他、大当たり及び小当たりの判定値等が書き込まれている。
なお、前記主制御基板200のマイクロコンピュータは、遊技の当否判定を行う大当たりの当否判定手段(本発明における当否判定条件の成立に基づいて当否を判定する当否判定手段に相当する。)や小当たりの判定を行う小当たり当否判定手段としても機能する。前記主制御基板200から出力される(すなわちマイクロコンピュータから出力される)制御信号(コマンド)には、大当たり判定結果に基づく態様により前記表示装置10で特別図柄を変動表示させるための変動データ(変動コマンド)、前記表示装置10で表示する大当たり判定結果データ、前記表示装置10に表示させるための大当たり判定結果データと、小当たり判定結果に基づく態様で前記普通図柄表示装置50に表示させるための小当たり判定結果データが少なくとも含まれる。前記主制御基板200から出力される制御信号には、その他、電源投入時、異常時、大当たりラウンド時等のデータを挙げることができる。
サブ制御基板205は、ランプ制御基板を兼ねるものであり、CPU、ROM、RAM、複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータと、前記主制御基板200とを結ぶ入出力回路と、表示制御基板210や音声制御基板220、ランプ中継基板、遊技ボタンスイッチ(操作手段)67及び可動装置41の駆動モータとを結ぶ入出力回路を備え、前記主制御基板200と共に本発明において遊技を制御する制御手段に相当する。前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200から制御信号(コマンド)を受信して他の制御基板(表示制御基板210、音声制御基板220)に制御信号を出力する。また、前記遊技ボタンスイッチ67からの信号はサブ制御基板205に入力され、前記サブ制御基板205から表示制御基板210や可動装置41の駆動モータに制御信号が出力される。前記サブ制御基板は、主制御基板からの変動パターンコマンドに基づいて変動パターン(変動態様)を選択し、表示制御基板210や音声制御基板220に出力する。
前記サブ制御基板205が前記主制御基板200から受信する制御信号(コマンド)には、変動パターンコマンドの他に前記表示装置10に対する停止図柄データや前記制御基板220に対する制御信号等が含まれ、その制御信号の内容に合わせて遊技の制御を行っている。また、前記サブ制御基板205のROMは制御用のプログラム(制御手段)やデータ定数、複数の変動態様テーブル等が記憶され、また前記RAMは各種データの記憶領域とCPUによる作業領域を有している。前記サブ制御基板205は電源基板250から電源供給を受けて作動する。
前記サブ制御基板205のROMには、複数の変動パターン(変動態様)で構成された変動パターンテーブル(変動態様群)が記憶されている。前記サブ制御基板205は、前記主制御基板200からの変動パターンコマンドに基づき、変動態様選択手段が前記変動パターンテーブル(変動態様群)から特別図柄の変動表示用変動パターン(変動態様)を選択するように構成されている。表1に本実施例の変動パターンテーブル(変動態様群)を示す。
前記変動パターンテーブルには、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に選択される当たり変動パターン(当たり変動態様)1〜5と、外れの場合に選択される外れ変動パターン(外れ変動態様)1〜5がある。各変動パターンには、後述の変動態様乱数値の範囲が設定されており、当否判定結果と、変動態様乱数値の値によって1つの変動パターン(変動態様)が選択される。各変動パターン(変動態様)には、前記特別図柄の変動時間が設定されている。
また、前記変動パターンテーブルを構成している複数の変動パターン(変動態様)には通常変動パターン(通常変動態様)と操作変動パターン(操作変動態様)がある。通常変動パターン(通常変動態様)は、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67による演出を行わない変動パターン(変動態様)であり、一方、操作変動パターン(操作変動態様)は、遊技者が前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)を操作することによる出力される信号に基づいて前記表示装置(第1作動手段)10を作動させると共に前記可動装置(第2作動手段)41を作動させる複数の演出(作動)を行う変動パターン(変動態様)である。表1の変動パターンテーブルでは、SW使用有りとなっている当たり変動パターン4、5と、外れ変動パターン4、5が操作変動パターン(操作変動態様)である。操作変動パターン(操作変動態様)には、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67の操作を有効とするSW有効時間が設定されている。前記SW有効時間内に前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作された場合にのみ、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67の操作が有効とされ、他の時間に操作されても、無効となり、操作されていないこととなる。さらに操作変動パターン(操作変動態様)には、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作されることに基づいて作動開始する前記表示装置(第1作動手段)の作動時間と作動態様(第1作動態様)、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作されることに基づいて作動開始する前記可動装置(第2作動手段)41の作動時間と作動態様(第2作動態様)が設定されている。前記表示装置(第1作動手段)の作動時間は前記可動装置(第2作動手段)41の作動時間よりも短い時間に設定されている。
前記操作変動パターン(操作変動態様)に設定されている前記表示装置(第1作動手段)の作動態様は、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が押下されると、図5に示すように、前記表示装置10に表示された人物Pへ向けて集中線(効果線)Hを0.5秒間(=第1作動手段の作動時間)表示する作動である。また、前記操作変動パターン(操作変動態様)に設定されている前記可動装置(第2作動手段)41の作動態様は、前記表示装置10の前を3秒間(=第2作動手段の作動時間)左右にスライドする作動である。さらに、前記可動装置41の動きに合わせて前記表示装置10の表示物をスクロール表示するように構成されている。本実施例では、図5に示すように、前記表示装置10において可動装置41の面の隙間から透視可能に表示されている顔の表示物13が、前記可動装置41の動きに合わせて左右にスクロール表示される。なお、前記第1作動手段は第1演出手段と称してもよく、また前記第2作動手段は第2演出手段と称してもよい。
表示制御基板210は、CPU、ROM、RAMを備えたマイクロコンピュータ、前記サブ制御基板(ランプ制御基板)205と結ぶ入出力回路、前記音声制御基板220と表示装置10及び普通図柄表示装置50と接続される入出力回路等で構成され、前記サブ制御基板205から出力される制御信号に基づいて、前記表示装置10や普通図柄表示装置50を制御する。前記表示制御基板210のCPUは、内部に制御部、演算部、各種レジスタ、各種フラグ等を有し、演算制御を行うようになっている。また、前記表示制御基板210のRAMは、各種データの記憶領域とCPUによる作業領域等を有している。前記表示制御基板210のROMは、表示制御のための不変の情報、すなわち各種のプログラムや画像データ、定数等が記憶されている。
音声制御基板220は、前記表示制御基板210と電気的接続手段で接続され、前記表示制御基板210から出力される信号により音声信号を合成し、アンプに出力する。アンプは音声信号を増幅してスピーカ34に出力する。
払出制御基板240は、前記主制御基板200と電気的接続手段で接続され、前記主制御基板200から出力される制御信号を受信して払出装置281を制御する。前記払出制御基板240は電源基板250から供給される電源によって作動する。
電源基板250は、外部から供給される電源AC24Vを遊技機の各部に必要な直流34V、直流12V、直流5V等の各電源に変換して各制御基板等へ供給する。
また、発射制御基板260は、前記発射装置64における発射モータの制御を行う。
ここで前記遊技機1における遊技について簡略に説明する。前記遊技領域6へ向けて発射装置64により発射された遊技球が、前記種々の入賞口に入賞すると入賞口に応じた所定数の遊技球が賞球として上側球受け皿36に払い出される。また、前記普通図柄変動開始用ゲート55を遊技球が通過すると、前記普通図柄表示装置50で普通図柄が変動を開始し、所定時間変動後に停止する。その際、普通図柄の当たり判定結果が小当たりの場合には、小当たり普通図柄、この例では奇数で停止し、前記下側始動入賞口42の2つの可動片42a,42bが背面の始動入賞口用ソレノイドによって略垂直で入賞し難い狭小開放状態(通常状態)から略V字形(逆ハの字形)の入賞し易い拡開開放状態に変化し、遊技球が入賞し易くなる。そして、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞すると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。
前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に遊技球が入賞(当否判定条件が成立)すると、後述の大当たり判定用乱数値及び大当たり図柄乱数値、変動態様乱数値等が取得され、前記取得された大当たり判定用乱数値に基づいて大当たりの当否判定が行われると共に、前記取得された大当たり判定用乱数値及び変動態様乱数値に基づいて前記変動パターンテーブルから変動パターン(変動態様)が1つ選択される。そして選択された変動パターン(変動態様)に基づいて前記表示装置10で特別図柄が変動表示開始され、選択された変動パターン(変動態様)に設定されている変動時間後停止表示される。
大当たりの場合には、前記表示装置10に左、中、右特別図柄が大当たり図柄組み合わせで停止し、大当たり遊技に移行する。一方、外れの場合には、前記表示装置10に左、中、右特別図柄が外れ図柄組み合わせで停止し、大当たり遊技に移行することがない。
大当たり遊技状態になると、前記大入賞口45の開閉板46が開いて遊技領域6の表面を落下してくる遊技球を受け止め易くして、大入賞口45へ入賞可能にし、該大入賞口45への入賞があると、所定数の遊技球が賞球として払い出される。前記開閉板46は、所定時間(例えば29.5秒)経過後、或いは入賞球数が所定個数(例えば10個)となった時点で閉じるようにされている。また、前記大入賞口45の開放中又は大入賞口45が閉じてから約2秒以内に、大入賞口内の特定領域入賞口47への入賞球が検出されると、前記大当たりを再度繰り返す継続権利が発生し、所定最高ラウンド数(例えば最高15ラウンド)、前記開閉板46の開放を繰り返すようになっている。
前記大当たり遊技終了後は、通常遊技状態(低確率状態)あるいは通常遊技状態よりも有利な特別遊技状態(高確率状態)に移行する。前記通常遊技状態への移行は、前記表示装置10に停止表示された大当たり図柄組み合わせが偶数のぞろ目の場合であり、一方、前記特別遊技状態への移行は、前記表示装置10に停止表示された大当たり図柄組み合わせが奇数のぞろ目の場合である。
また、選択された変動パターン(変動態様)が操作変動パターン(操作変動態様)の場合には、前記表示装置10で特別図柄が変動を開始すると共に、選択された操作変動パターン(操作変動態様)に設定されているSW有効時間がセットされ、前記特別図柄が縮小して表示装置10の縁に移動し、図5〜図7に示すように、前記表示装置(第1作動手段)10の中央部に人物Pが表示される。そして、SW有効時間内に遊技者が前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67を押下(操作)すると、図5に示すように、前記表示装置10に表示されている人物Pへ向けて集中線(効果線)Hが0.5秒間表示される。それと同時に、前記表示装置10の前面側に配置されている前記剣道の面形状をした可動装置(第2作動手段)41が、図5及び図6に示すように左右に3秒間スライドし、それと共に前記表示装置10において前記可動装置41の面の部分で覆われた位置に表示されている顔の表示物13が、前記可動装置(第2作動手段)41の動きに合わせてスクロール表示される。
また、前記集中線が表示される作動には0.5sの無効処理時間が設定され、前記可動装置(駆動役物)41の作動と可動装置41の動きに合わせた前記表示装置10の作動(表示物13のスクロール)には3sの無効処理時間が設定される。無効処理時間が設定されている間は、遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作されても作動手段が作動を行わないように無効処理される。例えば、前記可動装置41の作動には無効処理時間が設定され、集中線の表示作動に無効処理時間が設定されていない場合、前記可動装置41の無効処理時間内に前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67を操作すると、集中線の表示作動は行われるが前記可動装置41の作動は実行されない。
したがって、本実施例のように無効処理時間を設定したことにより、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67を短時間で連打した場合等には、0.5s毎に作動可能となる集中線の表示は、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67の操作に合わせて作動する回数がより多くなり、それに合わせて前記可動装置41が作動しているように遊技者に感じ易く構成することが可能となる。よって、2以上の作動手段を1つの遊技ボタンスイッチ(操作手段)の操作を契機に同時に作動開始させる場合には、作動時間の一番長いものに合わせて駆動時間を設定すると、遊技者が遊技ボタンスイッチ(操作手段)を連打した場合等には、遊技ボタンスイッチ(操作手段)の操作に合わせて作動している実感が薄れ、違和感を感じてしまうが、本発明のように構成することで違和感を抑制することが可能となる。
なお、操作変動パターン(操作変動態様)においては、選択された操作変動パターン(操作変動態様)に設定されている変動時間が終了すると、前記人物Pが消え、それまで表示装置10の縁で縮小されて変動していた特別図柄が表示装置10の中央で停止表示され、当否判定結果が表示される。
次に、前記遊技機1の制御処理に関して説明する。前記主制御基板200に設けられる乱数用カウンタとして、大当たり判定乱数用カウンタ、大当たり図柄乱数用カウンタ、リーチ乱数用カウンタ、特別図柄データ乱数用カウンタ、変動態様カウンタ、普通図柄乱数用カウンタ等がある。
大当たり判定乱数用カウンタは、大当たり判定手段による大当たりの判定に用いられ、‘0’〜‘629’の乱数からなる。前記大当たり判定乱数用カウンタにおける大当たり判定乱数値は、遊技機の電源投入時‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘629’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり判定乱数値は前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、その取得値が前記低確率状態時には大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘397’の何れかと一致すれば大当たりとなり、一方高確率状態時には、大当たり成立数値として設定されている‘3’,‘53’,‘113’,‘173’,‘227’,‘281’,‘337’,‘397’,‘449’,‘503’の何れかと一致すれば大当たりとなる。
大当たり図柄乱数用カウンタは、前記当否判定結果が当たりの場合に、前記表示装置10に確定停止して揃う大当たり図柄組合せを決定するものであり、‘0’〜‘11’の乱数からなる。この大当たり図柄乱数値は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1加算され、‘11’に至ると次には‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。大当たり図柄乱数は前記上側始動入賞口41及び前記始動入賞口42への入賞に起因して取得される。前記大当たり図柄乱数には、大当たりの当否判定結果が当たりの場合に、前記表示装置10で停止表示される大当たり図柄組合せが割り当てられている。本実施例では、‘0’の場合には大当たり図柄組合せが‘1,1,1’となる1のぞろ目(全図柄同一)、‘1’の場合には‘2,2,2’となる2のぞろ目、‘2’の場合には‘3,3,3’となる3のぞろ目、‘3’の場合には‘4,4,4’となる4のぞろ目、‘4’の場合には‘5,5,5’となる5のぞろ目、‘5’の場合には‘6,6,6’となる6のぞろ目、‘6’の場合には‘7,7,7’となる7のぞろ目、‘7’の場合には‘8,8,8’となる8のぞろ目、‘8’の場合には‘9,9,9’となる9のぞろ目、‘9’の場合には‘10,10,10’となる10のぞろ目、‘10’の場合には‘11,11,11’となる11のぞろ目、‘11’の場合には‘12,12,12’となる12のぞろ目からなる大当たり図柄組合せが割り当てられている。
リーチ乱数用カウンタは、前記大当たり判定乱数値による当否判定結果が外れとなる場合において、リーチ状態を経るか否かを決めるリーチ有無決定用のものであり、‘0’〜‘126’の乱数からなる。本実施例におけるリーチ状態は、前記表示装置10で変動停止表示される左特別図柄、中特別図柄及び右特別図柄のうち、最後に停止表示される特別図柄(例えば中特別図柄)を除いて他の特別図柄(例えば左特別図柄と右特別図柄)が同一となる状態(最終停止図柄を除いて大当たりの特別図柄組み合わせと等しくなる状態であり、最終的に大当たりとなる場合と外れとなる場合が含まれる状態)をいう。このリーチ乱数は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘126’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。リーチ乱数は、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、当否判定結果が外れの場合に、その数値が予め決定されているリーチ成立数値と対比されてリーチ有無が判断される。本実施例ではリーチ成立数値は、‘5’,‘17’,‘28’,‘40’,‘51’,‘63’,‘74’,‘86’,‘97’,‘109’,‘120’に設定されている。なお、本実施例では、前記大当たり判定乱数値による当否判定結果が当たりとなる場合には、必ずリーチになるため、リーチの有無に関してこのリーチ乱数は使用されない。
特別図柄データ乱数用カウンタは、前記大当たり判定乱数値による当否判定結果が外れとなる場合において、前記表示装置10に確定停止表示する外れ図柄組合せ(外れ判定図柄)の決定に用いられるものであり、前記表示装置10に停止表示する左特別図柄を決定する特別図柄データ1の乱数用カウンタと、中特別図柄を決定する特別図柄データ2の乱数用カウンタと、右特別図柄を決定する特別図柄データ3の乱数用カウンタとより構成され、各特別図柄データ乱数用カウンタは、‘0’〜‘11’の乱数からなる。
前記特別図柄データ1の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに ‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。また、前記特別図柄データ2の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ1の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。さらに、前記特別図柄データ3の乱数は、電源投入時に‘0’から始まって、前記特別図柄データ2の乱数が‘0’に書き換えられる際に‘1’ずつ加算され、‘11’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。これによって、特別図柄データ1〜3の乱数範囲が同一であっても、当該特別図柄データ1〜3の乱数が同期(同一の組合せで加算)するのを避けることができる。
前記特別図柄データ1〜3の各乱数は‘0’の場合には1、‘1’の場合には2、‘2’の場合には3というように、当否判定結果の外れ時に前記表示装置10に停止表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が割り当てられている。前記特別図柄データ1〜3の乱数は、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得され、取得した特別図柄データ1〜3の乱数の組合せによって、外れ時に前記表示装置10に表示される左特別図柄、中特別図柄、右特別図柄からなる判定図柄が定まる。
変動態様カウンタは、表1に示した変動パターンテーブルから変動パターン(変動態様)を選択する際に用いられるものであり、‘0’〜‘199’の変動態様乱数を備える。この変動態様乱数は、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まり、後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに1ずつ加算され、数値が‘199’に至ると、次に‘0’にされて再び前記加算を繰り返すようになっている。変動態様乱数は、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42への入賞に起因して取得される。
前記取得された大当たり判定乱数、大当たり図柄乱数、リーチ乱数、特別図柄データ乱数、変動態様乱数については、それぞれ最大4個、前記主制御基板200のRAMにおける該当領域に、前記保留球数と対応させて格納され、順次使用される。
普通図柄乱数用カウンタは、小当たりを判定するもので、遊技機1の電源投入時、‘0’から始まって後述の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理ごとに
‘1’ずつ加算され、‘9’に至ると、次に‘0’に書き換えられて再び前記加算が繰り返される。この普通図柄乱数は、前記普通図柄変動開始用ゲート55を通過した遊技球を前記普通図柄変動開始スイッチで検出するごとに取得され、最大4個まで前記主制御基板200のRAMの普通図柄乱数値記憶領域に格納される。
また、前記普通図柄乱数には、普通図柄が割り当てられている。前記普通図柄乱数値‘0’には普通図柄の‘0’、‘1’には‘1’、‘2’には‘2’等のように割り当てられている。本実施例では、小当たりの当たり確率は1/2となっており、具体的には、前記普通図柄乱数の取得乱数値が奇数である場合、小当たりになり、前記下側始動入賞口42の拡開開放を行うようになっている。また、前記普通図柄乱数の取得乱数値がその他の場合には小当たりとならず、前記下側始動入賞口42が前記入賞し難い狭小開放状態のままとされる。
前記主制御基板(主制御回路)200に設けられる主なフラグとして、この実施例では大当たりフラグ、大当たり終了フラグ、確変フラグ、電源断フラグ等が挙げられる。これらのフラグは、初期設定時には全てOFFにされる。
前記主制御基板(主制御回路、主制御手段)200では、前記ROMに記憶されているプログラム(主制御手順)に従い前記CPUがメイン処理Mを行う。図8はメイン処理Mのフローチャートである。前記主制御基板(主制御回路、主制御手段)200が行う処理は主制御手順の処理に相当する。
メイン処理Mでは、CPU等の初期設定処理(S10)、電源断信号がONでRAM内容が正常かの判断(S20)、RAMの初期化処理(S30)、割り込み禁止処理(S40)、普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)、割り込み許可処理(S60)が行われ、最終処理においてループ処理が行われている間に4ms毎に割り込み処理(S100)が実行される。
CPU等の初期設定処理(S10)では、スタックの設定、割り込み時間の設定、CPUの設定、SIO、PIO、CTCの設定等が行われる。次に電源断信号がONでRAMの内容が正常かどうか判断し(S20)、異常と判断されるとRAMの初期化が行われる(S30)。メイン処理Mは繰り返し行われるが、CPU等の初期設定処理(S10)、電源断信号がONでRAMの内容が正常かの判断(S20)、RAMの初期化(S30)については、電源投入時のみに必要な初期制御手順であり、最初の1巡目のみに実行され、その後は実行されないが、周知であるので詳細は省略する。割り込み禁止処理(S40)では、4msごとのタイマ割り込みが入ってきても、割り込み許可となるまで割り込み処理を行わせないようにする。普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)では、種々の乱数が普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)ごとに1加算され、前記のように各乱数の設定上限値に至ると次に‘0’に戻って再び加算が行われる。更新された乱数は前記主制御基板200のRAMに記憶される。割り込み許可処理(S60)では4msごとのタイマ割り込み処理を許可することが行われる。
割り込み処理(S100)では、図9に示すように、まず出力処理(S110)が行われる。出力処理(S110)では、各処理により前記主制御基板200の出力バッファに記憶されたコマンド(制御信号)等が、対応する制御基板等へ出力される。ここで出力されるコマンド(制御信号)等には、変動コマンド(変動パターンコマンド)、大当たり図柄データ、大当たり判定データ、外れ図柄データ等が挙げられる。続く入力処理(S120)では、遊技機1に設けられている種々のセンサ(各入賞口の検出スイッチ等)が検知した場合の信号入力が行われる。また、次の普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S130)では、前記メイン処理Mにおけるループ処理内で行われている普通図柄・特別図柄主要乱数更新処理(S50)と同様の処理が行われる。
始動入賞口スイッチ検出処理(S140)では、図10に示すように、まず前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞したか否か、すなわち前記上側始動入賞口及び前記下側始動入賞口42に遊技球の入球があって前記始動入賞口検出スイッチで遊技球が検出されたか否か判断され(S140−1)、前記上側始動入賞口41及び下側始動入賞口42に入賞していなければ、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了する。一方、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42に入賞している場合には、次に前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄用保留球数が設定数の4以上か確認される(S140−2)。前記特別図柄用保留球数が4以上であれば、この始動入賞口スイッチ検出処理(S140)を終了し、それに対して4未満であれば、前記特別図柄用保留球数に前記始動入賞口スイッチで検出された遊技球検出数1が加算される(S140−3)。続いて、特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)が行われ、その後にこの始動入賞口スイッチ検出処理(S140)が終了する。前記特別図柄関係乱数取得処理(S140−4)では、前記RAMに記憶されている特別図柄関係の更新乱数が取得され、現在の特別図柄用保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数がセーブ(記憶)される。ここで取得される乱数値は、大当たり判定乱数値、大当たり図柄乱数値、リーチ乱数値、特別図柄データ乱数値、変動態様乱数値である。なお、現在の特別図柄用保留球数と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされるとは、例えば現在の特別図柄用保留球数が1の場合には特別図柄用保留球数1と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされ、特別図柄用保留球数が2の場合には特別図柄用保留球数2と対応するRAMアドレスに取得乱数値がセーブされることを意味する。
普通動作処理(S150)では、前記更新されてRAMに記憶されている普通図柄乱数値が取得されて、小当たりの判定や普通図柄表示装置50での普通図柄の停止表示、下側始動入賞口42の開閉等、小当たりに関する処理が行われるが、本発明を理解する上で重要ではないため、詳細な説明を省略する。
特別動作処理(S160)では、図11に示すように、まず特別外れ図柄作成処理(S160−1)が行われる。特別外れ図柄作成処理(S160−1)では、図12に示すように、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)において取得されてRAMに記憶されている特別図柄データ1のアドレス値が格納元アドレス値にセットされ(S160−1−1)、続いて、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)において取得されて前記RAMに記憶されている特別図柄データ3が判定値としてロードされ(S160−1−2)、前記判定値としての特別図柄データ3の乱数値と前記格納元アドレス値に記憶されている特別図柄データ1の乱数値が一致するか否か判断される(S160−1−3)。一致すればこの特別外れ図柄作成処理(S160−1)が終了して特別外れ図柄データが更新されず、一致しない場合には、前記RAMにおける特別外れ図柄のデータ格納先アドレス値と、特別外れ図柄として転送される特別図柄データ1〜3のアドレス値がセットされ(S160−1−4)、続いて前記特別図柄データ1〜3の乱数値に割り当てられている特別図柄が、前記特別外れ図柄のデータ格納先に転送されて特別外れ図柄1〜3として格納されることにより特別外れ図柄データが更新され(S160−1−5)、その後にこの特別外れ図柄作成処理(S160−1)が終了する。なお、特別外れ図柄1は大当たり判定結果が外れ時に前記表示装置10で停止表示される左特別図柄、特別外れ図柄2は大当たり判定結果が外れ時に前記表示装置10で停止表示される中特別図柄、特別外れ図柄3は大当たり判定結果が外れ時に前記表示装置10で停止表示される右特別図柄に対応する。
図11に示すように、前記特別動作処理(S160)では、前記特別外れ図柄作成処理(S160−1)の後に特別動作ステータスが1〜4の何れであるか判断される(S160−2〜160−4)。前記特別動作ステータスが1の場合には特別図柄待機処理(S160−5)が行われ、それに対して前記特別動作ステータスが2の場合には変動中処理(S160−6)が行われ、前記特別動作ステータスが3の場合には特別図柄確定処理(S160−7)が行われ、前記特別動作ステータスが4の場合には特別電動役物処理(S160−8)が行われる。
前記特別図柄待機処理(S160−5)では、図13に示すように、前記特別図柄用保留球数が0か否か判断され(S160−5−1)、特別図柄用保留球数が0の場合には前記表示装置10が特別図柄の変動中ではない待機画面(待ち受け画面)中か否か判断され(S160−5−6)、待機画面(待ち受け画面)中であれば、この特別図柄待機処理(S160−5)が終了し、一方、待機画面(待ち受け画面)中ではない場合には前記表示装置10を待機画面(待ち受け画面)にする設定処理が行われ(S160−5−7)、その後にこの特別図柄待機処理(S160−5)が終了する。なお、待機画面にする設定処理は、この設定処理がなされてから所定時間の間、前記上側始動入賞口41及び前記下側始動入賞口42に遊技球が入賞しない場合に、待ち受け画面をセットさせるコマンドがサブ制御基板205に出力されるようにする処理である。
それに対して前記S160−5−1で特別図柄用保留球数が0ではないと判断された場合には、特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)が行われる。特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)では、図14に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記更新大当たり判定乱数値が判定値としてロードされる(160−5−2−1)と共に、前記高確率時及び低確率時における大当たり成立数値を定めた大当たり判定値テーブルが格納されているRAMのアドレスがセットされる(S160−5−2−2)。続いて現在確変中(高確率状態中)か否かが判断される(S160−5−2−3)。前記確変中か否かは、前記主制御基板200に設けられている確変フラグがON(高確率状態)かOFF(低確率状態)かによって判断される。前記確変中の場合には、高確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり判定乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−5−2−4)、一方、確変中ではない、すなわち低確率状態時には、低確率状態時における大当たり成立数値と前記ロードされた大当たり判定乱数値が一致するか否かにより大当たりか否か判断され(S160−5−2−5)、一致すれば大当たりと判断されて、前記主制御基板200に設けられている大当たりフラグがONにセットされる(S160−5−2−6)。その後、この特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)が終了する。なお、前記S160−5−2−4あるいはS160−5−2−5で大当たりではないと判断されると、大当たりフラグをONにすることなく、この特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)が終了する。この特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)は、本発明における当否判定手段の処理に相当する。
前記特別図柄大当たり判定処理(S160−5−2)の後、特別図柄選択処理(S160−5−3)が行われる。特別図柄選択処理(S160−5−3)では、図15に示すように、前記大当たりフラグがON(大当たり)か否か判断され(S160−5−3−1)、大当たりフラグがON(大当たり)の場合には、前記大当たり図柄乱数値に基づく図柄が、前記表示装置10で停止表示する大当たり図柄としてセットされ(S160−5−3−2)、その後にこの特別図柄選択処理(S160−5−3)が終了する。
一方、大当たりフラグがOFF(外れ)の場合には、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)で取得されて前記主制御基板200のRAMに記憶されているリーチ乱数値がロードされて、前記リーチ成立数値と一致するか否か確認され(S160−5−3−4)、一致すればリーチ有りとなり、前記始動入賞口スイッチ検出処理(S140)で取得されて前記主制御基板200のRAMに記憶されている特別図柄データ1が前記表示装置10で停止表示される左右の特別図柄としてセットされ(S160−5−3−5)、続いて特別図柄データ1に1が加算され(S160−5−3−6)、加算後のものが前記表示装置10で停止表示される中特別図柄としてセットされる(S160−5−3−7)。その後、この特別図柄選択処理(S160−5−3)が終了する。
それに対して前記ロードされたリーチ乱数値がリーチ成立数値と一致しない場合、すなわちリーチ無しと判断された場合には、前記特別外れ図柄作成処理(S160−1)において作成された特別外れ図柄1〜3のセット(格納)されているアドレス値が、格納元アドレス値としてセットされ(S160−5−3−8)、続いて格納先アドレス値として特別停止図柄1〜3のアドレスがセットされ(S160−5−3−9)、それぞれの格納元アドレスから対応する格納先アドレスにデータが転送され(S160−5−3−10)、その後にこの特別図柄選択処理(S160−5−3)が終了する。なお、特別停止図柄1は前記表示装置10で停止表示される左特別図柄、特別停止図柄2は前記表示装置10で停止表示される中特別図柄、特別停止図柄3は前記表示装置10で停止表示される右特別図柄に対応する。
前記特別図柄選択処理(S160−5−3)に次いで特別図柄乱数シフト処理(S160−5−4)が行われる。この特別図柄乱数シフト処理(S160−5−4)では、前記RAMの特別図柄用保留球数のデータ記憶領域において、ロード(読み出し)順位一位のアドレスの記憶領域に記憶されていた特別図柄用保留球数のデータが、先の処理によりロードされて空席となることに起因して、ロード順位が二位以降のアドレスに記憶されている特別図柄用保留球数のデータについて、ロード順位を一つずつ繰り上げるアドレスのシフトが行われる。具体的には、図16に示すように、まず、前記主制御基板200のRAMに記憶されている前記特別図柄用保留球数から1減算(例えば保留球数2のものは1にされ、3のものは2にされる等)され(S160−5−4−1)、次に各保留球数に対応するデータが各保留球数から1減算した保留球数のRAMアドレスにシフトされ(S160−5−4−2)、続いて最上位(ロード順位が最後、本実施例では4個目)の特別図柄用保留球数に対応するRAMアドレスに0がセットされる(S160−5−4−3)。
前記特別図柄乱数シフト処理(S160−5−4)に次いで、特別図柄変動開始処理(S160−5−5)が行われる。特別図柄変動開始処理(S160−5−5)では、特別動作ステータスが2に設定されると共にその他特別図柄の変動開始に必要な処理が行われる。前記特別図柄変動開始処理(S160−5−5)の後に、前記特別図柄待機処理(S160−5)が終了する。
前記特別動作ステータスが2の場合に行われる変動中処理(S160−6)では図17に示すように、まず特別図柄の変動時間が終了したか否か判断され(S160−6−1)、変動時間が終了していなければこの変動中処理(S160−6)が終了する。一方、変動時間が終了していれば変動停止図柄用のテーブルがセットされる(S160−6−2)と共に、変動停止図柄のデータが格納され(SS160−6−3)、続いて特別動作ステータスが3にセットされ(S160−6−4)、その他必要な処理(S160−6−5)が行われた後に、この変動中処理(S160−6)が終了する。
前記特別動作ステータスが3の場合に行われる特別図柄確定処理(S160−7)では図18に示すように、まず大当たりフラグがONか否か、すなわち大当たりか否か判断される(S160−7−1)。大当たりフラグがON、すなわち大当たりの場合には、ラウンドカウンタがセットされ(S160−7−2)、特別動作ステータスが4にセットされた(S160−7−3)後、この特別図柄確定処理(S160−7)が終了する。一方、大当たりフラグがOFF、すなわち外れの場合には、特別動作ステータスが1にセットされた(S160−7−4)後、この特別図柄確定処理(S160−7)が終了する。
前記特別動作ステータスが4の場合に行われる特別電動役物処理(S160−8)では、図19及び図20に示すように、まず確変フラグがOFFにリセットされた(S160−8−1)後に、大当たり終了フラグがON(大当たり遊技終了)か否か判断される(S160−8−2)。そして、大当たり終了フラグがONではない、すなわち大当たり遊技終了ではない場合には現在大入賞口45が開放中か否か判断され(S160−8−3)、開放中ではなく閉鎖中の場合には大入賞口45の開放時間か否か判断される(SS160−8−4)。大入賞口45の開放時間の場合には大入賞口の開放処理が行われて(S160−8−5)、その後にこの特別電動役物処理(S160−8)が終了する。それに対して大入賞口45の開放時間となっていないときには、この特別電動役物処理(S160−8)が終了する。
一方、前記S160−8−3で大入賞口45が開放中と判断されると、大入賞口45に10個遊技球が入賞(S160−8−6)、若しくはラウンド終了時間(本実施例では30秒)経過(S160−8−7)の何れかであるか否か判断され、何れでもない場合にはそのままこの特別電動役物処理(S160−8)が終了し、それに対して大入賞口45に10個遊技球が入賞、若しくはラウンド終了時間経過の何れかである場合には、大入賞口閉鎖処理(S160−8−8)とラウンドカウンタの値から1減算する処理(S160−8−9)が行われる。なお、前記大入賞口閉鎖処理(S160−8−8)では、大入賞口閉鎖のコマンドが出力バッファにセットされる。続いて、ラウンドカウンタが0か否か判断され(S160−8−10)、ラウンドカウンタが0ではない場合には、そのままこの特別電動役物処理(S160−8)が終了し、それに対してラウンドカウンタが0の場合には、大当たり終了処理(S160−8−11)が行われ、前記RAMの特別図柄用保留球数記憶領域に記憶されている大当たり乱数データが、大当たり終了コマンドと共に前記ランプ制御基板215へ送信されるように出力バッファにセットされる。その後、大当たり終了フラグがONにされ(S160−8−12)、この特別電動役物処理(S160−8)が終了する。
それに対し、前記S160−8−2で大当たり終了フラグがON、すなわち大当たり終了と判断されると、大当たり終了フラグをOFFにセットする処理(S160−8−13)と、大当たりフラグをOFFにする処理(S160−8−14)が行われ、その後に停止図柄が確変図柄(本実施例では奇数のぞろ目)であるか判断される(S160−8−15)。そして、確変図柄の場合には、確変フラグがONにされる(S160−8−16)と共に、特別動作ステータスが1にセットされ(S160−8−17)、一方、確変図柄とは異なる場合には前記確変フラグをONにする処理(S160−8−16)をジャンプして特別動作ステータスが1にセットされ(S160−8−17)、この特別電動役物処理(S160−8)が終了する。
保留球数処理(S170)では、図21に示すように保留球数がロードされ(S170−1)、保留球数が出力バッファにセットされる(S170−2)。
電源断監視処理(S180)では、図22に示すように、電源断信号が入力したか判断され(S180−1)、入力していなければこの電源断監視処理(S180)が終了する。一方、電源断信号が入力している場合には、現在のデータ(状態)が前記主制御基板200のRAMに記憶され(S180−2)、次いで電源断フラグがONにされ(S180−3)、その後ループ処理が行われる。
その他の処理(S190)では、遊技に必要なその他の様々な処理が行われるが、本発明で特に関わりのない処理についての説明は省略する。
前記サブ制御基板(サブ制御回路、ランプ制御基板)205が行う処理について説明する。前記サブ制御基板205が行うサブ制御メイン処理Jでは、図23に示すように、遊技機1の電源投入時にサブ御基板205においてCPU初期化処理が行われる(S201)。前記CPU初期化処理(S201)では、スタックの設定、CPUの設定、SIO、CTCの設定等が行われる。次に、電源断信号がONでRAM内容が正常か判断され(S202)、異常と判断されるとRAMの初期化が行われ(S203)、その後乱数更新処理(S204)が行われる。一方、正常であれば、RAMの初期化を行うことなく乱数更新処理(S204)が行われる。
乱数更新処理(S204)では、前記サブ制御基板205に設けられている乱数用カウンタにおいて乱数値の更新処理(1加算)が行われる。乱数値は設定最大値に至ると次に‘0’に戻り、再び更新処理(1加算)が行われる。
前記乱数更新処理(S204)の後、ループ処理が行われる。このループ処理が行なわれている間に、前記主制御基板200からのコマンド(制御信号)受信時に外部INT割り込み処理(S300)が行われ、また、2ms毎に2msタイマ割り込み処理(S400)、10ms毎に10msタイマ割り込み処理(S500)がそれぞれ行われる。
外部INT割り込み処理(S300)では、図24に示すように、主制御基板200からのストローブ(STB)信号がONか確認され(S301)、ストローブ信号がON、すなわち外部INT入力部にストローブ信号が入力されると、前記主制御基板200から出力されたコマンド(制御信号)の受信およびRAMへの格納が行われる(S302)。ここで主制御基板200から受信するコマンド(制御信号)には、変動態様乱数値に基づく変動コマンド(変動パターンコマンド)、大当たり図柄データ、大当たり判定データ、外れ図柄データ等が含まれる。それに対し、ストローブ信号がONになっていなければ、その時点でこの外部INT割り込み処理(S300)が終了する。
2msタイマ割り込み処理(S400)は、図25に示すように、ランプデータ出力処理(S401)、入力処理(S402)、ウォッチドッグタイマ処理(S403)が行われる。
ランプデータ出力処理(S401)では、10msタイマ割り込み処理(S500)で作成されたランプデータの出力が行われる。
入力処理(S402)では、遊技ボタンスイッチ(操作手段)67の信号の受信が行われる。前記遊技ボタンスイッチ67が操作された(リミットセンサーが検知した)ON状態か、操作されていない(リミットセンサーが検知していない)OFF状態かを判断し、前記遊技ボタンスイッチ67の状態をサブ制御基板205のRAMに記憶する。前記遊技ボタンスイッチ67のON、OFF状態判断は、遊技ボタンスイッチ67からサブ制御基板205に入力される信号が、OFF状態時にはlow、ON状態時にはhighとなることにより判断される。前記ON状態か、OFF状態かの判断は、2msタイマ割り込み処理(S400)が実行される2ms毎に行われる。本実施例では、2ms毎に繰り返し実行される入力処理(S401)でOFF状態が3回検出された後にON状態が3回検出された場合(合計12ms)に、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作されたと判断される。前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作されたと判断される前記時間(本実施例では12ms)が本発明における操作可能時間に相当する。前記操作可能時間よりも前記表示装置(第1作動手段)の作動時間(第1作動態様の作動時間)は短く設定され、一方、前記可動装置(第2作動装置)41の作動時間(第2作動態様の作動時間)は前記操作可能時間よりもに長く設定されている。
ウォッチドッグタイマ処理(S403)では、ウォッチドッグタイマのリセット設定が行われる。
10msタイマ割り込み処理(S500)では、図26に示すように、まずスイッチ状態取得処理(S501)が行われる。スイッチ状態取得処理(S501)では、2msタイマ割り込み処理で作成されたスイッチデータが10msタイマ割り込み処理用のスイッチデータとして格納される。次にコマンド受信許可確認処理(S502)が行われる。コマンド受信許可確認処理(S502)では、RAMクリア時などの演出禁止期間の判定が行われる。次に下皿状態確認処理(S503)が行われる。下皿状態確認処理(S503)では、前記下側球受け皿37に対して設けられている下皿満杯報知用タイマの設定が行われる。次にループシナリオ再設定処理(S504)が行われる。ループシナリオ再設定処理(S504)では、客待ち演出などの一定間隔で行う演出の設定が行われる。
次に行われるコマンド監視処理(S505)では、図27に示すように、前記主制御基板200から受信したコマンドが操作変動態様コマンドか判断される(S505−1)。操作変動態様コマンドは、前記主制御基板200の処理において取得された変動態様乱数に基づく変動コマンド(変動パターンコマンド)のうち、表1に示す変動パターンテーブルにおいて操作変動パターン(操作変動態様)に割り当てられている変動態様乱数値に基づく変動コマンドである。受信したコマンドが操作変動態様コマンドの場合、主制御手段から受信した大当たり判定データと操作変動態様コマンドに基づき、表1の変動パターンテーブルから、当たりまたは外れの操作変動パターン(操作変動態様)が選択され、選択された操作変動パターンに設定されているSW有効時間がセットされると共に、受信した操作変動態様コマンドに対応したコマンドが選択されてその他の制御基板に出力されるようにセットされる(S505−2)。一方、操作変動態様コマンドを受信していない場合、受信したコマンドに対応した処理が行われる(S505−3)。
前記コマンド監視処理(S505)の後、ランプ処理(S506)、カウンタ処理(S507)、SW処理(S508)、コマンド送信処理(S509)が順に行われる。
ランプ処理(S506)では、出力するランプデータの作成及び演出時間の管理が行われる。
カウンタ処理(S507)では図28に示すように、まずSW有効時間がセットされている(すなわちSW有効時間内)か判断される(S507−1)。SW有効時間がセットされていない場合、このカウンタ処理(S507)が終了する。一方、SW有効時間がセットされている場合、前記可動装置(第2作動手段)41の駆動(作動)に関する駆動フラグ(Fg_MT)がOFFか判断される(S507−2)。前記駆動フラグ(Fg_MT)は、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67の操作による信号に基づく前記可動装置(第2作動手段)41の作動を無効とするか否かを行うために用いられ、前記駆動フラグ(Fg_MT)がONは前記可動装置(第2作動手段)41の作動を有効(作動可能)とし、一方、前記駆動フラグ(Fg_MT)がOFFは前記可動装置(第2作動手段)41の作動を無効(作動させない)とする。
前記S507−2で、駆動フラグ(Fg_MT)がOFFと判断されると、前記可動装置(第2作動手段)41の作動時間に関する駆動カウンタ(Ct_MT)が0か判断される(S507−3)。前記駆動カウンタ(Ct_MT)は、第2無効処理時間の間、前記可動装置(第2作動手段)41の作動を無効にする(作動させない)ためのカウンタであり、前記駆動カウンタ(Ct_MT)の値が0になるまで前記可動装置(第2作動手段)41の作動が無効にされる(作動させない)。
前記S507−3で駆動カウンタ(Ct_MT)が0と判断されると、駆動フラグ(Fg_MT)がONにセットされ(S507−4)、0でなければ駆動カウンタ(Ct_MT)の値が1減算される(S507−5)。前記S507−4あるいはS507−5の処理後、あるいはS507−2で駆動フラグ(Fg_MT)がONと判断された場合に、前記表示装置(第1作動手段)10の表示(作動)に関する演出フラグ(Fg_CG)がOFFか判断される(S507−6)。前記演出フラグ(Fg_CG)は、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67の操作による信号に基づく前記表示装置(第1作動手段)10の作動を無効とするか否かを行うために用いられ、前記演出フラグ(Fg_CG)がONは前記表示装置(第1作動手段)10の作動を有効(作動可能)とし、一方、前記演出フラグ(Fg_CG)がOFFは前記表示装置(第1作動手段)10の作動を無効(作動させない)とする。
前記S507−6で演出フラグ(Fg_CG)がOFFではないと判断されると、このカウンタ処理(S507)が終了し、一方、演出フラグ(Fg_CG)がOFFの場合、前記表示装置(第1作動手段)10の表示(作動)時間に関する演出カウンタ(Ct_CG)が0か判断される(S507−7)。前記演出カウンタ(Ct_CG)は、第1無効処理時間の間、前記表示装置(第1作動手段)10の作動を無効にする(作動させない)ためのカウンタであり、前記演出カウンタ(Ct_CG)の値が0になるまで前記表示装置(第1作動手段)10の作動が無効にされる(作動させない)。
前記S507−7で演出カウンタ(Ct_CG)の値が0と判断されると、演出フラグ(Fg_CG)がONにセットされ(S507−8)、0でなければ演出カウンタ(Ct_CG)が1減算され(S507−9)、その後にこのカウンタ処理(S507)が終了する。
SW処理(S508)では、図29に示すように、SW有効時間がセットされている(すなわちSW有効時間内)か判断される(S508−1)。SW有効時間がセットされていない場合、このSW処理(S508)が終了する。一方、SW有効時間がセットされている場合、遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が押下(操作)されたか判断され(S508−2)、遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作されていない場合、SW有効時間が減算され(S508−7)、その後にこのSW処理(S508)が終了する。一方、遊技ボタンスイッチ(操作手段)67が操作されている場合、前記駆動フラグ(Fg_MT)がONか判断される(S508−3)。前記駆動フラグ(Fg_MT)がONであれば、駆動演出開始コマンド(第2作動手段の作動開始コマンド)がセットされると共に前記駆動フラグ(Fg_MT)がOFFにされ、前記駆動カウンタ(Ct_MT)に初期値(第2無効処理時間、本実施例では3s)がセットされる(S508−4)。その後、あるいは前記S58−3で駆動フラグ(Fg_MT)がONではない(すなわちOFF)と判断された場合、前記演出フラグ(Fg_CG)がONか判断される(S508−5)。前記演出フラグ(Fg_CG)がONではない場合(すなわちOFFの場合)、前記SW有効時間が減算され(S508−7)、その後にこのSW処理(S508)が終了する。一方、前記演出フラグ(Fg_CG)がONの場合、前記表示装置10による演出開始コマンド(すなわち第1作動手段の作動開始コマンド)がセットされると共に、前記演出フラグ(Fg_CG)がOFFにセットされ、前記演出カウンタ(Ct_CG)に初期値(第1無効処理時間、本実施例では0.5s)がセットされ(S508−6)、次に、前記SW有効時間が減算され(S508−7)、その後にこのSW処理(S508)が終了する。
コマンド送信処理(S509)では、送信コマンドがある場合にはコマンドが送信されてこのコマンド送信処理(S509)が終了する。なお、送信コマンドがない場合には、ただちにこのコマンド送信処理(S509)が終了する。
このように、本実施例によれば、前記表示装置10に集中線が表示される作動には0.5sの無効処理時間が設定され、前記可動装置(駆動役物)41の作動には3sの無効処理時間が設定されていることにより、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67を遊技者が短時間で連打した場合等には、0.5s毎に作動可能となる表示装置10における集中線の表示(作動)は、前記遊技ボタンスイッチ(操作手段)67の操作に合わせて作動する回数がより多くなり、それに合わせて前記可動装置41が作動しているように遊技者に感じ易く構成することが可能となり、遊技ボタンスイッチ(操作手段)の操作とその操作による作動に関して違和感を抑制することが可能となる。
なお、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。例えば、本実施例では遊技者による操作手段の操作を押下としたが、スライド等の他の操作としてもよい。また、第1作動手段及び第2作動手段は実施例のものに限られず、第1作動態様及び第2作動態様も実施例のものに限られない。さらに、本発明の遊技機はパチンコ遊技機に限定されるものではなく、操作手段を用いて演出が行われるものに適用可能である。