JP2010029508A - シート空調装置の搭載構造およびシート - Google Patents

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Abstract

【課題】ランバーサポートのプレートの強度を向上し、かつシート空調装置の組み付け性を改善する。
【解決手段】プレート17によって人体の腰部を支えるランバーサポート16を有するシートに対して、シートに着座した人体の背中へ向けて送風される空気が流れる送風ダクト22を有するシート空調装置を搭載するシート空調装置の搭載構造であって、プレート17および送風ダクト22は、シートの背もたれ部10のクッションを構成するパッド12の背面側にてパッド12に沿うように配置され、プレート17には、パッド12と反対側に向かって凹んだ凹み部17aが形成され、凹み部17aとパッド12の背面との間に送風ダクト22が配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、ランバーサポートを有するシートに対してシート空調装置を搭載する搭載構造、およびランバーサポートとシート空調装置とを有するシートに関するものである。
従来、この種のシート空調装置の搭載構造が特許文献1に記載されている。この特許文献1の従来技術では、このランバーサポートのうち人体の腰部を支えるプレートが、腰部のS字カーブに沿わせるように作動するという機能上、背中の中央部あたりに配置されている。
一方、シート空調装置の空気吹き出し口は、快適性(主にムレ感解消)の面から、汗をかきやすい背中の中央部でかつ、肩胛骨の下あたりに配置されるのが最も効果的であることから、ランバーサポートのプレートとほぼ同じ位置に配置されている。
そして、この特許文献1の従来技術では、シート空調装置の空気吹き出し口をランバーサポートのプレートとほぼ同じ位置に配置する構成を実現するにあたって、ランバーサポートのプレートに貫通穴を形成し、この貫通穴に空調装置の送風ダクトを通す構造を採用している。
米国特許出願公開第2006/0087160号明細書
しかしながら、この従来技術では、ランバーサポートのプレートに貫通穴を形成しているので、プレートの強度が著しく低下してしまい、人体の腰部を十分に支えることができないという問題がある。
また、プレートの貫通穴に送風ダクトを通す必要があるので、シート空調装置の組み付け性が劣るという問題がある。
本発明は上記点に鑑みて、ランバーサポートのプレートの強度を向上し、かつシート空調装置の組み付け性を改善することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、プレート(17)によって人体の腰部を支えるランバーサポート(16)を有するシートに対して、シートに着座した人体の背中へ向けて送風される空気が流れる送風ダクト(22)を有するシート空調装置を搭載するシート空調装置の搭載構造であって、
プレート(17)および送風ダクト(22)は、シートの背もたれ部(10)のクッションを構成するパッド(12)の背面側にてパッド(12)に沿うように配置され、
プレート(17)には、パッド(12)と反対側に向かって凹んだ凹み部(17a)が形成され、
凹み部(17a)とパッド(12)の背面との間に送風ダクト(22)が配置されていることを特徴とするシート空調装置の搭載構造。
これによると、プレート(17)と送風ダクト(22)との干渉をプレート(17)の凹み部(17a)によって回避しているので、プレートに貫通穴を形成する上記従来技術に比べてランバーサポート(16)のプレート(17)の強度を向上できる。
しかも、送風ダクト(22)がパッド(12)とプレート(17)との間に挟まれるように配置されることとなるので、送風ダクトをプレートの貫通穴に通して配置する上記従来技術に比べてシート空調装置(20)の組み付け性を改善できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のシート空調装置の搭載構造において、送風ダクト(22)は上下方向に延びており、
凹み部(17a)は、プレート(17)の左右方向中間部に形成されており、
ランバーサポート(16)は、プレート(17)の上下方向両端部間の寸法を変化させてプレート(17)の板面をパッド(12)側に膨らむように湾曲変形させる変形手段(18、19)を有しており、
プレート(17)のうち凹み部(17a)の外側に位置する部位には、切り込み(17b)およびスリット(17e、17f)のうち少なくとも一方が形成されていることを特徴とする。
これによると、切り込み(17b)やスリット(17e、17f)によってプレート(17)の剛性を適度に低下させてプレート(17)を湾曲変形させやすくすることができるので、凹み部(17a)によりプレート(17)の剛性が高まってプレート(17)が湾曲変形しにくくなるという問題を解消することができる。
請求項3に記載の発明では、請求項2に記載のシート空調装置の搭載構造において、送風ダクト(22)は、プレート(17)の湾曲変形に伴って曲げ変形する変形部(22a)を有していることを特徴とする。
これにより、プレート(17)の湾曲する動きに送風ダクト(22)を追従させることができる。
請求項4に記載の発明では、請求項2または3に記載のシート空調装置の搭載構造において、プレート(17)および送風ダクト(22)は、背もたれ部(10)の左右方向中央部に配置されていることを特徴とする。
これによると、凹み部(17a)によりプレート(17)の剛性が高まってプレート(17)が湾曲変形しにくくなっていても、乗員の腰部を支えるというランバーサポート(16)の本来の機能を損なうことがない(後述する図4を参照)。
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載のシート空調装置の搭載構造において、パッド(12)の背面には、パッド(12)の前面側に向かって凹むことで送風ダクト(22)を逃がすダクト逃がし部(12c)が形成されていることを特徴とする。
これにより、パッド(12)の背面とプレート(17)の凹み部(17a)との間の距離を拡大できるので、送風ダクト(22)の通路面積を拡大させることができ、ひいては送風ダクト(22)の通風抵抗を低減できる。
請求項6に記載の発明では、背もたれ部(10)に配置されたプレート(17)によって人体の腰部を支えるランバーサポート(16)と、
着座した人体の背中へ向けて送風される空気が流れる送風ダクト(22)を有するシート空調装置(20)とを備え、
プレート(17)および送風ダクト(22)は、背もたれ部(10)のクッションを構成するパッド(12)の背面側にてパッド(12)に沿うように配置され、
プレート(17)には、パッド(12)と反対側に向かって凹んだ凹み部(17a)が形成され、
凹み部(17a)の形成範囲はプレート(17)の一端部に至っており、
送風ダクト(22)は、プレート(17)の一端部側から、凹み部(17a)とパッド(12)の背面との間に形成される空間に向かって延びて配置されていることを特徴とする。
これにより、請求項1に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は、本実施形態における車両用シートの背もたれ部10の内部構造の概要を示す図で、背もたれ部10の背面側から見たものである。図2は、本実施形態における車両用シートの背もたれ部10の要部を示す断面図である。図中、上下方向の矢印は、車両搭載状態における上下方向を示している。
車両用シートは、運転席あるいは助手席のシートとして使用されるものであり、乗員(人体)の尻部を支持する座面部(図示せず)と、乗員の背中部および腰部を支持する背もたれ部10を有している。
背もたれ部10は、ファブリック(編織物の総称)もしくは革からなる表皮部材11の裏側にクッションとしてのパッド12を配置し、このパッド12の背面側(表皮部材11と反対側)に枠体状のフレーム13を配置した構成になっている。
パッド12は、例えば発泡ポリウレタン等の弾性樹脂材からなるものである。フレーム13は、金属製のパイプ部材にて形成されている。また、フレーム13は、上下方向中間部にて左右方向に延びる2本の中間フレーム13a、13bを有している。この2本の中間フレーム13a、13bには、上下方向に延びる金属製の2本のワイヤー状シートばね14、15が連結されている。
乗員の腰部を支えるランバーサポート16は、薄い金属板あるいは樹脂板等で形成されたプレート17と、プレート17の上端部に連結されたワイヤーケーブル18と、乗員の操作によってワイヤーケーブル18の張力を調節する調節ダイヤル19を有している。
プレート17は、パッド12の背面側にて背もたれ部10の左右方向中央部に配置されている。換言すれば、プレート17は、乗員の背中中央部あたりに対応する位置に配置されている。
図2に示すように、プレート17は、パッド12に沿うように配置されており、その板面がパッド12側に膨らむように湾曲変形することで乗員の腰部のS字カーブに沿って乗員の腰部を支える役割を果たす。
ワイヤーケーブル18および調節ダイヤル19は、プレート17の上下方向両端部間の寸法を変化させてプレート17の板面をパッド12側に膨らむように湾曲変形させる変形手段を構成するものであり、乗員の好みに応じてプレート17の湾曲度合いを調節する役割を果たす。
図3はプレート17の単体図であり、プレート17をシート背面側(パッド12と反対側)から見たものである。プレート17には、パッド12と反対側(図3では紙面手前側)に向かって凹んだ凹み部17aが形成されている。この凹み部17aの形成範囲はプレート17の一端部に至っている。本例では、凹み部17aはプレート17の上部かつ左右方向中央部に打ち出し成形されており、凹み部17aの形成範囲はプレート17の上端部に至っている。
プレート17のうち凹み部17aの外側に位置する部位には、切り込み17bが形成されている。本例では、切り込み17bが、凹み部17aの左右方向両側に、プレート17上端部から下方側に向かって延びて形成されている。
プレート17の上端および下端には、パッド12と反対側に向かって折り曲げられた折り曲げ部17c、17dが形成されている。この両折り曲げ部17c、17dのうちプレート17上端の折り曲げ部17cは、切り込み17bよりも左右方向の外側のみに形成されている。
図2に示すように、両折り曲げ部17c、17dにはワイヤー状シートばね14、15が貫通している。プレート17上端の折り曲げ部17cに対してはワイヤー状シートばね14、15が固定されている。一方、プレート17下端の折り曲げ部17dに対してはワイヤー状シートばね14、15が固定されておらず、貫通方向に変位自在になっている。
さらに、両折り曲げ部17c、17dには、ワイヤーケーブル18が下方から上方に向かって貫通している。プレート17上端の折り曲げ部17cに対してはワイヤーケーブル18が抜け止めされている。一方、プレート17下端の折り曲げ部17dに対してはワイヤーケーブル18が貫通方向に変位自在になっている。
図2(a)は、調節ダイヤル19によりワイヤーケーブル18の張力が弱められた状態を示している。この状態では、プレート17の板面が平坦な形状になっている。図2(b)は、乗員が調節ダイヤル19を操作してワイヤーケーブル18の張力を強くした状態を示している。この状態では、ワイヤーケーブル18がプレート17上端部を図2(a)の位置から下方に変位させるので、プレート17の板面がパッド12側に膨らむように湾曲する。
これにより、背もたれ部10のうち乗員に当たる面(以下、乗員当たり面と言う。)が乗員の腰部のS字カーブに沿うように隆起するので乗員の腰部を支えることができる。そして、調節ダイヤル19の操作量に応じてプレート17の板面の湾曲量を調節できるので、乗員の好みに応じて乗員当たり面の隆起の程度を調節することができる。
図1に示すシート空調装置20は、車室内空気を吸入して乗員の背中に向けて送風する送風機で構成されており、遠心式送風ファン(図示せず)を収納する渦巻状のスクロールケーシング21と、スクロールケーシング21の空気吹出部からの吹き出し空気を乗員の背中に向けて送風する送風ダクト22とを有している。
遠心式送風ファンは、回転軸が前後方向を向くように配置され、駆動用モータで回転駆動される。スクロールケーシング21は、フレーム13の上側中間フレーム13aに固定されている。
スクロールケーシング21の中心部には、円形状の空気吸入口21aが背もたれ部10背面側を向いて開口している。この空気吸入口21aには、図示しない空気吸入ダクトが接続され、空気吸入ダクトを通じて車室内空気をスクロールケーシング内に導入する。
スクロールケーシング21において空気吹出部となる渦巻状の巻終わり部は下方側に位置するようになっており、この空気吹出部に送風ダクト22を接続している。送風ダクト22は、パッド12の背面側にてパッド12に沿うように配置されている。
そして、送風ダクト22は、プレート17の一端部側から、プレート17の凹み部17aとパッド12の背面との間に形成される空間に向かって延びて配置されている。本例では、送風ダクト22は、背もたれ部10の左右方向中央部にて、プレート17の上端部側から、プレート17の凹み部17aとパッド12の背面との間に形成される空間に向かって延びて配置されている。
図2に示すように、送風ダクト22は、プレート17の湾曲変形に伴って曲げ変形する変形部22aを有している。本例では、変形部22aは、送風ダクト22のうちプレート17よりも上方側の部位に形成された蛇腹部で構成されている。
送風ダクト22は、出口端部がパッド12側に向かって開口するように出口端部近傍で屈曲している。送風ダクト22の出口端部は、パッド12をその厚さ方向(前後方向)に貫通する貫通穴12a内に挿入されている。この貫通穴12aは、背もたれ部10の左右方向中央部かつ、プレート17と対向する部位に配置されている。
以上の説明からわかるように、送風ダクト22は、パッド12の背面(表皮部材11と反対側の面)とプレート17の凹み部17aとの間に挟まれた位置に配置されることとなる。
送風ダクト22の出口端部には、貫通穴12a内に圧入固定される係止突起22bが形成されている。この係止突起22bの圧入固定により、貫通穴12aと送風ダクト22との間の風洩れを防止するとともに、送風ダクト22をパッド12に対して抜け止め固定する。
パッド12の前面(表皮部材11側の面)には貫通穴12aと連通する配風溝12bが形成してある。この配風溝12bは背もたれ部10の乗員当たり面の広い範囲に貫通穴12aからの送風空気を配風するためのものである。そのため、配風溝12bは貫通穴12aから複数に分岐されて上下方向に延びるようになっている。
パッド12の前面側に位置する表皮部材11には微小径(例えば、0.8〜1mm程度)の小穴を多数開けて、送風空気の吹出開口部11aを構成している。したがって、貫通穴12a内の送風空気は配風溝12bを通過して表皮部材11の裏側に到達した後、表皮部材11の多数の吹出開口部11aから乗員の背中に向けて空気を吹き出す。
送風空気の吹出開口部11aは、乗員の快適性(主にムレ感解消)を考慮して、汗をかきやすい乗員の背中中央部かつ、肩胛骨の下あたりに位置するように配置されている。
次に、上記構成による作用効果を説明する。ランバーサポート16のプレート17を乗員の背中中央部あたりに対応する位置に配置しているので、背もたれ部10の乗員当たり面を乗員の腰部のS字カーブに沿うように隆起させるというランバーサポート16の機能を発揮することができる。
また、送風空気の吹出開口部11aを、汗をかきやすい乗員の背中中央部かつ、肩胛骨の下あたりに位置するように配置しているので、乗員の快適性(主にムレ感解消)を向上するというシート空調装置20の機能を効果的に発揮することができる。
このようなランバーサポート16の機能とシート空調装置20の機能との両立は、ランバーサポート16のプレート17と送風ダクト22の出口端部とを重ねて配置することで実現されるものである。
そして、本実施形態では、プレート17と送風ダクト22とを重ねて配置することによるプレート17と送風ダクト22との干渉を回避するために、プレート17に凹み部17aを形成している。このため、プレートに貫通穴を形成する上記従来技術に比べてプレート17の強度を向上できる。
しかも、本実施形態では、送風ダクト22がパッド12とプレート17との間に挟まれるように配置されることとなるので、送風ダクトをプレートの貫通穴に通して配置する上記従来技術に比べてシート空調装置20の組み付け性を改善できる。
また、上記従来技術のごとく送風ダクト22をプレート17の貫通穴に通して配置する場合には、機能的に異なるランバーサポートと空調装置とが一体的な構造物を構成することとなるので、シート組立工程の設計や管理が煩雑になって好ましくない。
これに対し、本実施形態では、送風ダクト22がパッド12とプレート17との間に挟まれるように配置されるので、機能的に異なるランバーサポート16とシート空調装置20とが構造的に分離されることとなる。このため、シート組立工程の設計や管理を簡素化できる。
以上述べたように、本実施形態は、プレート17に凹み部17aを形成することによってプレート17の強度を向上し、かつシート空調装置20の組み付け性を改善するという効果を発揮することができる。
しかしながら、その背反として、プレート17に凹み部17aを形成すると、凹み部17aによりプレート17の剛性が高まってプレート17が湾曲変形しにくくなるという問題が生ずることとなる。
この点に鑑みて、本実施形態では、プレート17のうち凹み部17aの左右方向の外側に、プレート17上端部から下方側に向かって延びる切り込み17bを形成しているので、プレート17の剛性を適度に低下させてプレート17を湾曲変形させやすくすることができる。したがって、凹み部17aによりプレート17が湾曲変形しにくくなるという問題を解消することができる。
また、仮にプレート17が湾曲変形しにくくなったとしても、本実施形態では、プレート17の凹み部17aおよび送風ダクト22を背もたれ部10の左右方向中央部に配置しているので、乗員の腰部を支えるというランバーサポート16の本来の機能が損なわれることがない。
このことを図4に基づいて説明する。図4は、背もたれ部10の模式的な水平方向断面図であり、図4中、符号30は乗員の胴体、符号30aは乗員の背面を示し、符号30bは乗員の背骨を示している。
図4の矢印A1の範囲に位置する背もたれ部10の左右方向中央部は、乗員の背面30aのうち若干奥まった背骨30b近傍部に対応しているため、図4の矢印A2、A3の範囲に位置する背もたれ部10の左方部および右方部よりも座圧がかかりにくい。このため、仮にプレート17が湾曲変形しにくくなったとしても、乗員の腰部を支えるというランバーサポート16の本来の機能を損なうことがないのである。
また、本実施形態では、送風ダクト22に変形部(蛇腹部)22aを形成しているので、プレート17の湾曲変形する動き、および、乗員の着座に伴うワイヤー状シートばね14、15の動きに送風ダクト22を追従させることができる。
また、本実施形態では、送風ダクト22がパッド12の背面とプレート17の凹み部17aとの間に挟まれた位置に配置されているので、プレート17の凹み部17aが、パッド12の貫通穴12aに対する送風ダクト22の抜け止めとしての役割を果たすことができる。
しかも、プレート17が送風ダクト22の出口端部をパッド12と反対側から覆うこととなるので、プレート17が送風ダクト22の出口端部からの送風音を遮音する遮音材としての役割を果たすことができるので、騒音面で有利である。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、プレート17に切り込み17bを形成しているが、本第2実施形態では、図5に示すように、切り込み17bの代わりにスリット17e、17fを形成している。
図5の例では、凹み部17aの左右方向両側に、上下方向に延びるスリット17eを形成し、凹み部17aの下方側に形成している。本実施形態においても、上記第1実施形態と同様の作用効果を得ることができる。なお、切り込み17bおよびスリット17e、17fを適宜組み合わせて形成してもよい。
(第3実施形態)
本第3実施形態は、上記第1実施形態に対して、送風ダクト22の通路面積を拡大させるものである。具体的には、図6に示すように、パッド12の背面であって送風ダクト22の屈曲内側に位置する部位に、パッド12の前面側に向かって凹むことで送風ダクト22を逃がすダクト逃がし部12cを形成している。
このダクト逃がし部12cにより、パッド12の背面とプレート17の凹み部17aとの間の距離を上記第1実施形態に比べて拡大できるので、送風ダクト22の通路面積を拡大させることができる。そのため、送風ダクト22の通風抵抗を低減できるので、風量等において有利である。
(他の実施形態)
なお、上記各実施形態では、シート空調装置20が、車室内空気を吸入して乗員の背中に向けて送風する送風機で構成されているが、車室内空気および車室外空気を吸入して熱交換器等で所望温度の空調風(冷風、温風)にした後に乗員の背中に向けて送風する空調装置で構成されていてもよい。
この場合には、例えば、スクロールケーシング21の空気吸入口21aを適宜の連結ダクトを介して車両用空調装置の室内空調ユニットの空調風取出口に接続し、そして、室内空調ユニット内にて温度調整された空調風をスクロールケーシング21内に吸入して、背もたれ部10内部の空気通路12a、12bに送風するように構成すればよい。
また、例えば、送風機からの送風空気をペルチェ素子で加熱または冷却することで、所望温度の空調風にするように構成してもよい。
また、シート空調装置は、シート表皮を通して、乗員の背中から車室内の空気を吸引する(上記上記各実施形態とは風流れが逆になる)ように構成されてもよい。
また、上記各実施形態では、ランバーサポート16のプレート17が前後方向に動いて調整可能な2WAYランバー方式のシートに本発明を適用した例を示したが、プレート17が前後上下方向に動いて調整可能な4WAYランバー方式のシートにも本発明を適用可能である。
また、上記各実施形態では、本発明を車両用シートに適用した例を示したが、これに限定されることなく、種々のシートに本発明を適用可能である。
本発明の第1実施形態における車両用シートの背もたれ部の内部構造を示す図である。 第1実施形態における車両用シートの背もたれ部の要部断面図である。 図1のプレートの単体図である。 背もたれ部の模式的な水平方向断面図である。 第2実施形態におけるプレートの単体図である。 第3実施形態における車両用シートの背もたれ部の断面図である。
符号の説明
10 背もたれ部
12 パッド
16 ランバーサポート
17 プレート
17a 凹み部
18 ワイヤーケーブル(変形手段)
20 シート空調装置
22 送風ダクト
22a 蛇腹部(変形部)

Claims (6)

  1. プレート(17)によって人体の腰部を支えるランバーサポート(16)を有するシートに対して、前記シートに着座した人体の背中へ向けて送風される空気が流れる送風ダクト(22)を有するシート空調装置(20)を搭載するシート空調装置の搭載構造であって、
    前記プレート(17)および前記送風ダクト(22)は、前記シートの背もたれ部(10)のクッションを構成するパッド(12)の背面側にて前記パッド(12)に沿うように配置され、
    前記プレート(17)には、前記パッド(12)と反対側に向かって凹んだ凹み部(17a)が形成され、
    前記凹み部(17a)の形成範囲は前記プレート(17)の一端部に至っており、
    前記送風ダクト(22)は、前記プレート(17)の前記一端部側から、前記凹み部(17a)と前記パッド(12)の背面との間に形成される空間に向かって延びて配置されていることを特徴とするシート空調装置の搭載構造。
  2. 前記送風ダクト(22)は上下方向に延びており、
    前記凹み部(17a)は、前記プレート(17)の左右方向中間部に形成されており、
    前記ランバーサポート(16)は、前記プレート(17)の上下方向両端部間の寸法を変化させて前記プレート(17)の板面を前記パッド(12)側に膨らむように湾曲変形させる変形手段(18、19)を有しており、
    前記プレート(17)のうち前記凹み部(17a)の外側に位置する部位には、切り込み(17b)およびスリット(17e、17f)のうち少なくとも一方が形成されていることを特徴とする請求項1に記載のシート空調装置の搭載構造。
  3. 前記送風ダクト(22)は、前記プレート(17)の湾曲変形に伴って曲げ変形する変形部(22a)を有していることを特徴とする請求項2に記載のシート空調装置の搭載構造。
  4. 前記プレート(17)および前記送風ダクト(22)は、前記背もたれ部(10)の左右方向中央部に配置されていることを特徴とする請求項2または3に記載のシート空調装置の搭載構造。
  5. 前記パッド(12)の背面には、前記パッド(12)の前面側に向かって凹むことで前記送風ダクト(22)を逃がすダクト逃がし部(12c)が形成されていることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1つに記載のシート空調装置の搭載構造。
  6. 背もたれ部(10)に配置されたプレート(17)によって人体の腰部を支えるランバーサポート(16)と、
    着座した人体の背中へ向けて送風される空気が流れる送風ダクト(22)を有するシート空調装置(20)とを備え、
    前記プレート(17)および前記送風ダクト(22)は、前記背もたれ部(10)のクッションを構成するパッド(12)の背面側にて前記パッド(12)に沿うように配置され、
    前記プレート(17)には、前記パッド(12)と反対側に向かって凹んだ凹み部(17a)が形成され、
    前記凹み部(17a)の形成範囲は前記プレート(17)の一端部に至っており、
    前記送風ダクト(22)は、前記プレート(17)の前記一端部側から、前記凹み部(17a)と前記パッド(12)の背面との間に形成される空間に向かって延びて配置されていることを特徴とするシート。
JP2008196066A 2008-07-30 2008-07-30 シート空調装置の搭載構造およびシート Expired - Fee Related JP5304078B2 (ja)

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