JP2017170983A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シート内の通風路に配設された送風装置の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じてより正確に調節することにある。
【解決手段】送風装置31によって、シートカバー6Sの裏側で開口する通風路10の取込口18a〜18gから通風路10内に取り込まれた気体を、通風路10の吹出口16に向けて送出可能とされた乗物用シート2において、気体の温度と湿度を検出するセンサ部材40が、送風装置31から取込口18a〜18gに至るまでの通風路部分に配設されているとともに、センサ部材40によって検出された温度と湿度に応じて送風装置31の送風量が調節可能とされている。
【選択図】図2

Description

本発明は、乗員を弾性的に支持するシートパッドと、シートパッド内に設けられた通風路と、通風路内の気体の温度と湿度に応じて送風量を調節可能な送風装置とを備えた乗物用シートに関する。
この種の乗物用シートでは、シートの快適性向上の観点から、シート内に設けられた通風路に送風装置を設け、この送風装置によって、シート周囲の気体を送風路内に引き込むことがある。例えば典型的な乗物用シートにおいては、乗員を弾性的に支持するシートパッドと、このシートパッドの着座面側を被覆するシートカバーが設けられている。そこでシートパッドを厚み方向に貫通する通風路を設け、さらに通風路内に、気体を送出可能な送風装置を配設する。そして送風装置によって、シートカバーの裏側で開口する通風路の取込口から通風路内に取り込まれた気体を通風路の吹出口から吹き出す。このときシートの更なる快適性向上の観点から、送風装置の送風量を、乗物用シートに着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じて適宜調節することが望ましい。
例えば特許文献1に開示の車両には、乗物用シートと、ヒータ風を吹き出すことのできる車両用空気調和装置とが設けられている。この車両用空気調和装置は、フロント窓ガラスの曇りを取り除くための装置であり、フロント窓ガラスの下方に配置されたダクト及びエアコンユニットを備えている。そしてエアコンユニットから送出されたヒータ風を、ダクトを通じてフロント窓ガラスに向けて送出することができる。このときエアコンユニットの送風量を、車室外に設置された外気温センサと、車室内に設置された内温度センサと、ダクト内に設置された湿度センサからの検出信号に基づいて調節する。
特開平7−205639号公報
そこで特許文献1に開示の各センサを利用して、シートパッドの通風路に設けられた送風装置の送風量を調節することが考えられる。しかし公知技術の各センサは、典型的に乗物用シートから離れた位置に配設されているため、これら各センサから得られた温度や湿度が、乗物用シートに着座した乗員の周囲の温度と湿度と異なっていることがあった。このため特許文献1に開示のセンサをそのまま利用した構成では、乗員の周囲の温度と湿度に応じて送風装置の送風量を調節することができないため、シートの更なる快適性向上の観点から、すんなり採用できる構成ではなかった。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シート内の通風路に配設された送風装置の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じてより正確に調節することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の乗物用シートは、乗員を弾性的に支持可能なシートパッドと、シートパッドの着座面側を被覆するシートカバーと、シートパッド内に設けられた気体の通過可能な通風路と、通風路に配設された送風装置とを備える。そして送風装置によって、シートカバーの裏側で開口する通風路の取込口から通風路内に取り込まれた気体を、通風路の吹出口に向けて送出可能とされている。この種の構成においては、送風装置の送風量を、乗員の周囲の温度と湿度に応じてより正確に調節できることが望ましい。そこで本発明では、気体の温度と湿度を検出するセンサ部材が、送風装置の配設位置から取込口に至るまでの通風路部分に配設されているとともに、センサ部材によって検出された温度と湿度に応じて送風装置の送風量が調節可能とされている。本発明においては、センサ部材を、特定の通風路部分に配設して着座状態の乗員に近接配置させておく。こうすることで着座した乗員の周囲の温度と湿度をセンサ部材にてより正確に検出することが可能となり、得られた正確な温度と湿度を基に送風装置の送風量をより正確に調節することができる。
第2発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、センサ部材が送風装置に一体化されている。本発明では、センサ部材と送風装置が一体であるため、例えば送風装置の構成(配線等)を利用しつつセンサ部材を配設することが可能となり、シート構成のシンプル化に資する構成となる。
第3発明の乗物用シートは、第1発明又は第2発明の乗物用シートにおいて、送風装置の筐体が、通風路内に取り込まれた気体が通過可能な構成とされており、センサ部材が、筐体内に配設されて筐体内を通過する気体に当たる位置に配置されている。本発明では、センサ部材を、通風路を通過する気体に当たるように筐体内に配設することで、着座した乗員の周囲の温度と湿度を更に正確に検出することができる。
第4発明の乗物用シートは、第1発明の乗物用シートにおいて、センサ部材が、送風装置とは別体であるとともに、通風路内における送風装置の配設位置よりも取込口に近い位置に配設されている。本発明では、センサ部材を、通風路の延びる方向において相対的に着座状態の乗員に近い位置に配設することが可能となり、着座した乗員の周囲の温度と湿度を更に正確に検出することができる。
第5発明の乗物用シートは、第1発明〜第4発明のいずれかの乗物用シートにおいて、乗員の臀部を支持可能なシートクッションと、シートクッションから起立して乗員の背部を支持可能なシートバックとを備えるとともに、送風装置とセンサ部材が、シートクッションに設けられた通風路に配設されている。本発明では、センサ部材が、相対的に乗員に接することの多いシートクッション側に設けられているため、着座した乗員の周囲の温度と湿度を安定的に検出することができる。
本発明に係る第1発明によれば、シート内の通風路に配設された送風装置の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じてより正確に調節することができる。また第2発明によれば、よりシンプルな構成によって、送風装置の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じてより正確に調節することができる。また第3発明によれば、よりシンプルな構成によって、送風装置の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じて更に正確に調節することができる。また第4発明によれば、送風装置の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じて更に正確に調節することができる。そして第5発明によれば、送風装置の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じて安定的に調節することができる。
車両用空調装置の全体構成を示す模式図である。 乗物用シートの概略断面図である。 実施例2にかかる送風装置一部の断面図である。 実施例2にかかる送風装置のインペラの底面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1〜図4を参照して説明する。図1及び図2には、便宜上、乗物用シートの前後方向と上下方向を示す矢線を図示する。なお図1においては、便宜上、ダクト内湿度センサを単に湿度センサと表記する。そして本実施例においては、乗物の一例である車両を用いて本発明の構成を説明する。また図2では、気体の流れを白抜きの矢印で示す。
<実施例1>
図1の車両VCは、車両用空調装置として、乗物用シート2内に設けられた複数の送風装置31,32と、車室内前方のインストルメントパネル(図示省略)に配設されたエアコンユニット50とを有している(各部材の詳細は後述する)。そしてエアコンユニット50と各送風装置31,32によって、乗物用シート2に着座した乗員(図示省略)の周囲に気体の流れを形成する。このとき車室内の温度と湿度などの環境条件に合わせてエアコンユニット50と各送風装置31,32の送風量などを調節するのであるが、この種の構成においては、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じた送風ができることが望ましい。すなわち車室内の環境条件と乗員周囲の環境条件が異なっていた場合には、乗員周囲の環境条件に合わせて各送風装置31,32の送風量を調節することでシートの快適性が向上することとなる。そこで本実施例においては、後述するセンサ部材40を巧みに配置することにより、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じて各送風装置31,32の送風量を調節することとした。以下、各構成について詳述する。
[エアコンユニット]
ここでエアコンユニット50は、図1を参照して、車室内の暖房及び換気及び空調(いわゆるHVAC)を行うための装置であり、図示しないダクト及び送風機と、空調制御装置52と、エアコン操作パネル54を有している。このエアコンユニット50では、ダクト内に配設された送風機によって、ダクトの取込口からダクト内に取り込まれた車室内の空気を、インストルメントパネルに開口するダクトの吹出口に向けて送出可能とされている。このダクトには、ヒータ部材やクーラ部材を適宜配設しておくこともできる。そして送風機は、ECUで構成された空調制御装置52にて制御されており、この空調制御装置52には、内蔵のROMに予め設定された空調制御プログラムが設けられている。また空調制御装置52には、インストルメントパネルに設置されたエアコン操作パネル54からの操作信号が入力されるとともに、各種のセンサによって検出された検出信号が入力される。各種のセンサは、車両VC内外の環境条件を検出するためのセンサであり、乗物用シート2の配置位置とは異なる車両VCの適所に配設されている。本実施例においては、各種のセンサとして、車両VCの熱負荷を検出するための内気温度センサ56a及び外気温度センサ56b、日射量を検出する日射センサ56c、ダクト内を流れる空気の湿度を検出するダクト内湿度センサ56dが設けられている。そして空調制御装置52が空調制御プログラムを実行することで、エアコンユニット50から車室内に吹き出される送風の、運転モード、吹出口モード、吹出温度、送風量などを制御している。
[乗物用シート]
乗物用シート2は、図2を参照して、乗員の臀部を支持可能なシートクッション4と、乗員の背部を支持可能なシートバック6とを備えている。これらシート構成部材は、各々、シート骨格をなすシートフレーム(図示省略)と、シート外形をなすシートパッド(4P,6P)と、シートパッドの着座面側を被覆するシートカバー(4S,6S)を有する。本実施例においては、シートクッション4の後部にシートバック6の下部が起倒可能に連結されている。なおシートバック6の上部にヘッドレスト(図示省略)を配設することもできる。
[通風路]
そしてシートクッション4は、図1及び図2を参照して、第一通風路10と、後述する各種の部材(第一送風装置31,シート空調制御装置34,シート空調操作パネル36,センサ部材40)を有している。ここで第一通風路10は、本発明の通風路に相当する気体の通過可能なシートパッド4P内の通路であり、図2を参照して、第一吹出口16と、複数の第一取込口18a〜18gが設けられている。この第一通風路10は、シートパッド4Pを厚み方向に貫通しながら略横U字状に延びており、シートパッド4Pの下側においてその前部からシート後方に延びる下側通風部12と、この下側通風部12の後部上端に連通する上側通風部14を有している。下側通風部12は、後述する第一送風装置31を配設する必要上、上側通風部14に比して流路寸法が大きく設定されている。また上側通風部14は、シート前方に延びたのち着座面(上面)側に向けて延びる通風路部分であり、着座面側において複数の通路に分岐している。そして第一吹出口16は、下側通風部12の前端においてシートパッド4Pの裏面に開口する開口部であり、第一通風路10内の気体を吹き出すことができる。また複数の第一取込口18a〜18gは、上側通風部14の各分岐路の上端においてシートカバー4Sの裏側で且つシートパッド4Pの着座面に開口する開口部であり、シートクッション4周囲の空気を取り込むことができる。
またシートバック6は、図2を参照して、第二通風路20と、後述する第二送風装置32を有している。第二通風路20も、気体の通過可能なシートパッド6P内の通路であり、第二吹出口26と、複数の第二取込口28a〜28gが設けられている。この第二通風路20は、シートパッド6Pを厚み方向に貫通しながらクランク状に延びており、シートパッド6Pの後側においてその下部から上方に延びる後側通風部22と、この後側通風部22の上部に連通する前側通風部24とを有している。後側通風部22の下部は、後述する第二送風装置32を配設する必要上、後側通風部22の上部及び前側通風部24に比して流路寸法が大きく設定されている。また前側通風部24は、シート前方に延びる通風路部分であり、着座面(前面)側において複数の通路に分岐している。そして第二吹出口26は、後側通風部22の下端においてシートパッド6Pの後面に開口する開口部であり、第二通風路20内の気体を吹き出すことができる。また複数の第二取込口28a〜28gは、前側通風部24の各分岐路の前端においてシートカバー6Sの裏側で且つシートパッド6Pの着座面に開口する開口部であり、シートバック6周囲の空気を取り込むことができる。
[送風装置]
本実施例においては、第一送風装置31と第二送風装置32は略同一の基本構成を有することから、以下に、専ら第一送風装置31を一例にその詳細を説明する。この第一送風装置31は、図2を参照して、本発明の送風装置に相当する部材であり、シートクッション4のシートパッド4P内に配設されている。この第一送風装置31は、略円筒状で中空の筐体を有しており、この筐体内には送風機構が設けられている。なお送風機構として、軸流式の機構(装置軸方向に沿って送風する機構)又は遠心式の機構(装置軸方向から吸気しつつ遠心方向に送風する機構)を使用することができる。本実施例においては、第一送風装置31が、下側通風部12の前端で且つ第一吹出口16の直上に配置されている。この第一送風装置31によって、各第一取込口18a〜18gから取り込まれた気体を、シートカバー4Sの裏側で開口する第一吹出口16に向けて送出することができる。また第二送風装置32は、シートバック6のシートパッド6P内に配設されており、本実施例においては、後側通風部22の下部で且つ第二吹出口26の前方に配置されている。この第二送風装置32によって、各第二取込口28a〜28gから取り込まれた気体を、シートカバー6Sの裏側で開口する第二吹出口26に向けて送出することができる。
そして各送風装置31,32は、図1を参照して、ECUで構成されたシート空調制御装置34にて制御されており、このシート空調制御装置34には、内蔵のROMに予め設定されたシート空調制御プログラムが設けられている。またシート空調制御装置34には、空調制御装置52からの制御情報を入力できるように同装置に電気的に接続されているとともに、シート空調操作パネル36からの操作情報と、後述するセンサ部材40によって検出された検出信号がそれぞれ入力される。ここでシート空調操作パネル36は、乗物用シート2に乗員が着座した状態で操作できるシートクッション4の適所に配設されている。このシート空調操作パネル36には、シート空調運転の開始/停止の操作を行うためのシート空調スイッチなどが設けられている。そしてシート空調制御装置34がシート空調制御プログラムを実行することで、各送風装置31,32から吹き出される単位時間当たりの気体の量(送風量)などを制御している。
[センサ部材]
センサ部材40は、図2を参照して、気体の温度と湿度を検出可能な部材であり、検出された温度及び湿度(検出信号)を無線又は有線にて図1のシート空調制御装置34に入力することができる。このセンサ部材40は、気体の温度を検出する温度検出機構と、気体の湿度を検出する湿度検出機構の双方を有しており、湿度検出機構の温度補正を行うこともできる。なお温度検出機構の構成は特に限定しないが、伸縮率の異なる金属を用いたバイメタル式、サーミスタを用いたデジタル式、ガラス管式などの温度検出機構を用いることができる。また湿度検出機構の構成も特に限定しないが、バイメタル式、デジタル式、毛髪式などの湿度検出機構を用いることができる。
そしてセンサ部材40を、シートクッション4の第一通風路10において、第一送風装置31の配設位置から各第一取込口18a〜18gに至るまでの通風路部分に配設できる。ここでセンサ部材40の配設可能な箇所は、第一送風装置31の配設位置(同装置の上面や左右側面を臨む通風路部分)と、第一送風装置31の配設位置と各第一取込口18a〜18gの間の通風路部分である(図2では、便宜上、送風装置を除くセンサ部材の配設可能な通風路部分にハッチを付ける)。本実施例においては、センサ部材40が、第一送風装置31とは別体であるとともに、下側通風部12内の後部側に配設されて、第一通風路10の延びる方向において第一送風装置31よりも各第一取込口18a〜18gに近い位置に配置されている。こうしてセンサ部材40を特定の通風路部分に配設することで、センサ部材40が、シート外からの影響(例えばシート外に設置された発熱体の影響)を極力受けなくなる。そしてセンサ部材40が、着座した乗員周囲の環境条件に近い第一通風路10内の気体の温度と湿度を検出することで、乗員の周囲の温度と湿度をより正確に検出することが可能となる。なおセンサ部材40の配設手法は特に限定しないが、例えば第一通風路10の内壁に設けられた孔部にセンサ部材40を取付けるとともに、このセンサ部材40の検出素子だけを第一通風路10内に突出させておくことができる。
[車両用空調装置の使用]
図1を参照して、車両用空調装置を駆動させて、乗物用シート2に着座した乗員に向けて送風する。例えばエアコン操作パネル54を操作して、空調制御装置52を介してエアコンユニット50の送風を開始する。さらに空調制御装置52からの制御情報がシート空調制御装置34に入力されることで、乗物用シート2の各送風装置31,32の送風が開始される。このとき例えば各種のセンサ56a〜56dから入力された検出信号を基に、エアコンユニット50と各送風装置31,32の送風量などを調節するのであるが、この種の構成においては、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じた送風ができることが望ましい。すなわち車室内の環境条件と乗員周囲の環境条件が異なっていた場合には、各種のセンサ56a〜56dに応じて各送風装置31,32の送風量を調節したとしても、シートの乗員に対する快適性が悪化するおそれがある。例えば上記センサ(56a,56d等)にて検出された温度と湿度が低い場合には、乗員周囲の温度と湿度が高かったとしても各送風装置31,32の送風量が少なく設定されてしまう。また逆に上記センサ(56a,56d等)にて検出された温度と湿度が高い場合には、乗員周囲の温度と湿度が低かったとしても各送風装置31,32の送風量が多く設定されてしまう。このように車室内の環境条件と乗員周囲の環境条件が異なっていた場合には、各送風装置31,32の送風量が必ずしも体感的に最適とならず、乗員に対して不快感を与えることが懸念される。
そこで本実施例では、図2を参照して、シートクッション4の第一通風路10内にセンサ部材40を設け、このセンサ部材40を、第一送風装置31から各第一取込口18a〜18gに至るまでの通風路部分に配設する。こうすることでセンサ部材40にて、着座した乗員の周囲の温度と湿度をより正確に検出することが可能となり、センサ部材40にて検出された温度と湿度を基にシート空調制御装置34にて各送風装置31,32の送風量を好適に調節することができる。特にセンサ部材40は、第一通風路10の延びる方向において第一送風装置31よりも着座状態の乗員に近い位置に配設されているため、着座した乗員の周囲の温度と湿度を更に正確に検出することができる。
すなわちセンサ部材40にて検出された温度湿度からシート空調制御装置34では目的とする温感を得られるよう、乗員周囲の温度湿度が高い時は大風量を、温度湿度が低い時は小風量となるように各送風装置31,32を駆動させる。例えば上記センサ(56a,56d等)にて検出された温度と湿度が低かったとしても、センサ部材40にて検出された温度と湿度が高い場合には各送風装置31,32の送風量を増加させる。また逆に上記センサ(56a,56d等)にて検出された温度と湿度が高かったとしても、センサ部材40にて検出された温度と湿度が低い場合には各送風装置31,32の送風量を低減させる。こうして車室内の環境条件と乗員周囲の環境条件が異なっていた際に、センサ部材40の検出信号を極力優先して、各送風装置31,32の送風量を体感的に最適に近づけることにより、乗員に対して不快感を与えることを極力回避できる。また本実施例では、乗員が運転中に背中を浮かすような姿勢をとることでシートバック6から離れやすいことを考慮して、相対的に乗員に接することの多いシートクッション4側にセンサ部材40が設けられている。このためセンサ部材40によって、着座した乗員の周囲の温度と湿度を安定的に検出することができる。
以上説明したとおり本実施例では、センサ部材40を、特定の通風路部分に配設して着座状態の乗員に近接配置させておく。こうすることで着座した乗員の周囲の温度と湿度をセンサ部材40にてより正確に検出することが可能となり、得られた正確な温度と湿度を基に各送風装置31,32の送風量をより正確に調節できる。こうして特定の通風路部分に配設されたセンサ部材40によって、乗員の体温・蒸れの情報を正確に把握することができ、暑すぎず寒すぎない乗員にとって快適なシート空調を提供することが可能となる。またセンサ部材40を、第一送風装置31とは別体としたことで、第一通風路10の延びる方向において相対的に着座状態の乗員に近い位置に配設することが可能となり、着座した乗員の周囲の温度と湿度を更に正確に検出することができる。そしてセンサ部材40が、相対的に乗員に接することの多いシートクッション4側に設けられているため、着座した乗員の周囲の温度と湿度を安定的に検出することができる。このため本実施例によれば、シート内の各通風路10,20に配設された各送風装置31,32の送風量を、着座した乗員の周囲の温度と湿度に応じてより正確に調節することができる。なお本実施例は、風の方向とセンサ部材40の設置位置を規定するものであり、風量制御に関しては特許第5561196号と同様に、風量制御だけでなく、車両用空調装置の冷房度合いを示す必要吹出温度(TAO)を補正してより快適な空間を提供することも可能である。
<実施例2>
実施例2の車両用空調装置は、実施例1の同装置とほぼ同一の基本構成を備えるため、共通の構造は対応する符号を付す等して詳細な説明を省略する。そして本実施例では、図3を参照して、送風装置33内にセンサ部材40が設けられている点が実施例1と異なる。ここで本実施例の送風装置33では、碗形基部1xと複数の羽根部3xとを備えた図4に示すインペラ4xが回転することで気体を送出する構成である。そして送風装置33は、図3を参照して、インペラ4xと、インペラ4xを保持するロータ5xと、ロータ5x内に内有状とされる巻線部6xと、巻線部6xを保持する円筒部7xが立設される筐体8xと、円筒部7x内に軸受9x,9xを介して回転自在に枢支される回転軸10xと、センサ部材40とを備えている。
そしてロータ5xは、碗形のホルダ11xと、ホルダ11xの周壁内周面11axに固着されるリング状のロータマグネット12xとからなり、ホルダ11xの上壁中央部11bxの貫孔13xに回転軸10xの一端が挿入固着されている。また巻線部6xは、円筒部7xに外嵌固着されるコア14xと、コア14xに巻設されるコイル15xとからなる。また碗形基部1xの周壁内周面16xには、周方向に沿ってフィン部Fが突設されている。このフィン部Fは、碗形基部1xの上壁17xに周方向に沿って所定ピッチに配設される突出片18xを設け、かつ突出片18xと碗形基部1xの周壁19xとの間に平板体20xを介装してなる。
また筐体8xは、碗形基部1xと同様碗形であり、その筐体8x内部21xが碗形基部内部22xと対向している。即ち、筐体8xの周壁23xの外径は碗形基部1xの外径と略同一に設定されている。そしてこの筐体8x内部21xには、複数の電子部品24xが付設された基板25xが保持されている。しかも、この筐体8xの周壁23x及び底壁29xには通風用窓26x,26xが貫設されている。また、基板25xの内周縁及び外周縁には夫々筐体内通風路27x,27xが形成されている。なお平板体20xは、図3に示す様に、周壁19xと、突出片18xとで形成する嵌合部28xから突出し、その突出部20axが筐体8x内部21xに挿入状とされている。
上述の如く構成された送風装置33は、インペラ4xが回転すれば、通風路内の気体が、フィン部Fにより、筐体8xの通風用窓26xを通して送風装置33内部に吸引される。この気体の流れは、周壁23xからは、筐体8x内部21xにおける基板25xの片方(図3の上側)の面を直接に通風し、また底壁29xからは、筐体8x内部21xにおける基板25xの片方(図3の下側)の面を直接に通風する一方、筐体8x内部21xの筐体内通風路27xを通して、他方(図3の上側)の面をも通風する。これにより送風装置33内部に引き込まれた気体は、筐体8x内を通過しながら基板25xの両面に当たることとなり、基板25xの電子部品24x(発熱部品)を効果的に冷却してその温度上昇を抑えることができる。そして、このように冷却して温められた気体は、碗形基部1xと筐体8xとの間隙から送風装置33外部へ排出される。
そしてセンサ部材40は、基板25x上に配設されて通風用窓26xよりも内側に配置されることで、送風装置33の筐体8x内に一体化されている。このセンサ部材40は、基板25x上の適宜の配線(電気配線,出力配線)に電気的につなげられており、センサ部材40の検出信号が、送風装置33の図示しない外部配線を介してシート空調制御装置34に入力される構成とされている。さらに筐体8xには、通風用窓26x,26xと筐体内通風路27x,27xが設けられており、例えば図2に示す第一通風路10内の気体が通過可能な構成とされている。そしてセンサ部材40が、筐体8x内に設けられて筐体8x内を通過する気体に当たる位置である基板25x上に配設されている。こうして本実施例では、センサ部材40と送風装置33が一体であるため、例えば送風装置33の構成(配線等)を利用しつつセンサ部材40を配設することが可能となり、シート構成のシンプル化に資する構成となる。さらにセンサ部材40を、図2に示す第一通風路10内を通過する気体に当たるように筐体8x内に配設することで、着座した乗員の周囲の温度と湿度をより正確に検出することができる。
本実施形態の車両用空調装置と乗物用シートは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。例えば本実施形態では、センサ部材40の構成(形状,寸法,配設位置,配設数,内設される各種検出機構など)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えば温度検出機構を備えた第一センサ部材と、湿度検出機構を備えた第二センサ部材を通風路内に個別に配設することができ、この場合には両センサ部材を隣接しておくことが望ましい。またセンサ部材は、第一通風路の適宜の位置(上側通風部又は下側通風部)と、第二通風路の適宜の位置(後側通風部又は前側通風部)の少なくとも一方の適宜の位置に配設することができる。このときセンサ部材を、送風装置と同位置に設けることもできる。なお複数の送風装置が通風路に配設されている場合は、最も吹出口に近接する送風装置を基準としてセンサ部材の配設位置を定めることができる。また実施例2では、センサ部材40を筐体8x内に配設する例を説明したが、センサ部材は、送風装置の内部や外部の適所に配設することができる。
また本実施形態では、乗物用シート2の構成(形状,寸法,通風路の構成など)を例示したが、乗物用シートの構成を限定する趣旨ではない。例えば通風路には、複数又は単数の取込口を設けることができ、また複数又は単数の吹出口を設けることができる。そして取込口の開口位置も、シートの着座面の適所に設定することができ、吹出口の開口位置も、シートの裏面や後面のほかに前面や側面や着座面に設定することができる。そして第一通風路と第二通風路は、独立の通路として形成されていてもよく、互いに連通していてもよい。また本実施形態では、シートクッション4を一例に説明したが、本実施形態の構成は、シートバック6やヘッドレスト等の各種シート構成部材に適用できる。
また本実施形態では、各送風装置31,32とエアコンユニット50を備えた車両用空調装置を例示したが、車両用空調装置の構成を限定する趣旨ではない。また送風装置とエアコンユニットの構成(形状,寸法,内部構成,制御方法など)は適宜変更可能である。例えば車両用空調装置の使用時において、センサ部材の検出信号を優先する例を説明したが、必ずしもセンサ部材の検出信号を優先する必要はない。すなわち温度や湿度や日射条件などを総合的に勘案して、必要に応じて各種のセンサの検出信号を優先し、センサ部材の検出信号に無条件に従わない構成とすることができる。この場合にはシート空調制御装置の制御情報と空調制御装置の制御情報が双方向で両制御装置に入力可能な構成とされる。なお送風装置は、その一部又は全部が通風路外に配置されていてもよく、例えば送風装置の全部が通風路外に配置されている場合にはセンサ部材だけを通風路内に配置しておくことが望ましい。また送風装置のみを備えた車両用空調装置を用いることもできる。そして本実施形態の構成は、車両や航空機や電車などの乗物用シート全般に適用できる。
VC 車両
2 乗物用シート
4 シートクッション
6 シートバック
4S,6S シートカバー
4P,6P シートパッド
10 第一通風路(本発明の通風路)
12 下側通風部
14 上側通風部
16 第一吹出口(本発明の吹出口)
18a〜18g 第一取込口(本発明の取込口)
20 第二通風路
22 後側通風部
24 前側通風部
26 第二吹出口
28a〜28g 第二取込口
31 第一送風装置(本発明の送風装置)
32 第二送風装置
34 シート空調制御装置
36 シート空調操作パネル
40 センサ部材
50 エアコンユニット
52 空調制御装置
54 エアコン操作パネル
56a 内気温度センサ
56b 外気温度センサ
56c 日射センサ
56d ダクト内湿度センサ
33 実施例2にかかる送風装置
1x 碗形基部
3x 羽根部
4x インペラ
5x ロータ
6x 巻線部
7x 円筒部
8x 筐体
9x 軸受
10x 回転軸
11x ホルダ
12x ロータマグネット
14x コア
15x コイル
18x 突出片
20x 平板体
24x 電子部品
25x 基板
26x 通風用窓
27x 筐体内通風路
F フィン部

Claims (5)

  1. 乗員を弾性的に支持可能なシートパッドと、前記シートパッドの着座面側を被覆するシートカバーと、前記シートパッド内に設けられた気体の通過可能な通風路と、前記通風路に配設された送風装置とを備え、
    前記送風装置によって、前記シートカバーの裏側で開口する前記通風路の取込口から前記通風路内に取り込まれた気体を、前記通風路の吹出口に向けて送出可能とされた乗物用シートにおいて、
    気体の温度と湿度を検出するセンサ部材が、前記送風装置の配設位置から前記取込口に至るまでの前記通風路部分に配設されているとともに、前記センサ部材によって検出された温度と湿度に応じて前記送風装置の送風量が調節可能とされている乗物用シート。
  2. 前記センサ部材が前記送風装置に一体化されている請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記送風装置の筐体が、前記通風路内に取り込まれた気体が通過可能な構成とされており、前記センサ部材が、前記筐体内に配設されて前記筐体内を通過する気体に当たる位置に配置されている請求項1又は2に記載の乗物用シート。
  4. 前記センサ部材が、前記送風装置とは別体であるとともに、前記通風路内における前記送風装置の配設位置よりも前記取込口に近い位置に配設されている請求項1に記載の乗物用シート。
  5. 乗員の臀部を支持可能なシートクッションと、前記シートクッションから起立して乗員の背部を支持可能なシートバックとを備えるとともに、前記送風装置と前記センサ部材が、前記シートクッションに設けられた前記通風路に配設されている請求項1〜4のいずれか一項に記載の乗物用シート。
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