JP2019166910A - シート空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】体格を小型化することの可能なシート空調装置を提供する。【解決手段】シート空調装置1は、車室内に設置されるシート2に適用され、車両に搭載される車両用空調装置3が生成する空調風を用いてシート2に着座する乗員4の周囲の空間を空調する。通風路10は、車両用空調装置3で生成される空調風がシート2の外部または内部を通り、シート2に着座する乗員4またはその周囲の空間に吹き出されるように構成されている。風向変更部材20は、通風路10の内側に設けられ、通風路10から吹き出される空調風の方向または通風路10を流れる空調風の方向を変えることが可能である。作動部材30は、通風路10を流れる空調風により加熱または冷却されるように設けられ、温度に応じて線状に伸縮する特性により風向変更部材20を動かすことが可能である。【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載されるシート空調装置に関するものである。
近年、車両のシートに設けられた吹出口から、そのシートに着座する乗員またはその周囲の空間に対して空調風を吹き出すことにより、乗員の快適性を高めるシート空調装置の開発が進められている。
特許文献1に記載のシート空調装置は、シートを構成するシートパッドに設けられた空気循環路と、その空気循環路に空気を取り込むための取込ダクトとの接続箇所に、取込ダクトから空気循環路に取り込まれる空気量を調整するための流量調整機構を備えている。この流量調整機構は、空気通路の開度を調整するためのドアと、そのドアを駆動するためのバイメタルにより構成されている。バイメタルは、熱膨張率の異なる金属板を貼り合せた板状部材を渦巻状に巻回したものである。このシート空調装置は、空気循環路を流れる空気の温度に応じて渦巻状のバイメタルの形状が変化することで、ドアが駆動される構成である。
特開2014−125086号公報
しかしながら、特許文献1に記載のシート空調装置では、ドアを駆動するためのバイメタルは、温度変化に伴い、渦巻状に巻回された板状部材が全体として径方向に拡大または縮小する。すなわち、バイメタルは、温度に応じて形状が2次元に変化する。そのため、このシート空調装置は、体格が大型化するため、搭載スペースの小さいシートに搭載することが困難な場合がある。
本発明は上記点に鑑みて、体格を小型化することの可能なシート空調装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、車室内に設置されるシート(2)に適用され、車両に搭載される車両用空調装置(3)が生成する空調風を用いてシートに着座する乗員(4)の周囲の空間を空調するシート空調装置であって、
車両用空調装置で生成される空調風がシートの外部または内部を通り、シートに着座する乗員またはその周囲の空間に吹き出されるように構成された通風路(10)と、
通風路の内側に設けられ、通風路を流れる空調風の方向または通風路から吹き出される空調風の方向を変えることの可能な風向変更部材(20、21、23)と、
通風路を流れる空調風により加熱または冷却されるように設けられ、温度に応じて線状に伸縮する特性により風向変更部材を動かすことの可能な作動部材(30)と、を備える。
これによれば、シート空調装置は、風向変更部材を動かすためのスペースとして、作動部材が線状に伸縮するためのスペースを確保すればよく、その線状に伸びる方向に対して垂直な方向の余分なスペースが不要となる。すなわち、作動部材は、線状に伸縮するための1次元スペースがあればよく、余分な2次元スペースが不要となる。そのため、このシート空調装置は、体格を小型化し、搭載スペースの小さいシートに対しても搭載することができる。
また、シート空調装置は、通風路を流れる空調風の温度に応じて、作動部材が自身の特性によって伸縮する構成である。そのため、このシート空調装置は、風向変更部材を動かすための構成を簡素なものとすることができる。
なお、本明細書において、「線状に伸縮する」とは、作動部材を全体として見たときに線状に長さが変わることをいう。すなわち、作動部材が例えばポリマ繊維をコイル状にしたコイル状ポリマ繊維である場合、そのポリマ繊維が繊維軸に沿って旋回しつつコイル状ポリマ繊維が全体として線状に伸び縮みすることを含むものである。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
第1実施形態に係るシート空調装置が搭載された車両の車室内を示す模式図である。 シート空調装置が設置されたシートの斜視図である。 シート空調装置が備える吹出口の断面図である。 シート空調装置が備える作動部材の側面図である。 シート空調装置から冷風が吹き出される状態を示した図である。 シート空調装置から温風が吹き出される状態の吹出口の断面図である。 シート空調装置から温風が吹き出される状態を示した図である。 第2実施形態に係るシート空調装置が設置されたシートの断面図である。 第2実施形態に係るシート空調装置が設置されたシートの断面図である。 第3実施形態に係るシート空調装置が設置されたシートの断面図である。 第3実施形態に係るシート空調装置が設置されたシートの断面図である。 第4実施形態に係るシート空調装置が設置されたシートのシートバックを略直立状態にした図である。 第4実施形態に係るシート空調装置が設置されたシートのシートバックをリクライニング状態にした図である。 制御装置に格納された制御マップの概念図である。 シートを略直立状態として、シート空調装置から冷風が吹き出される状態を示した図である。 図15の状態における吹出口の断面図である。 制御装置による制御が実行されない場合、シートをリクライニング状態として、シート空調装置から冷風が吹き出される状態を示した図である。 図17の状態における吹出口の断面図である。 制御装置による制御が実行される場合、シートをリクライニング状態として、シート空調装置から冷風が吹き出される状態を示した図である。 図19の状態における吹出口の断面図である。 シートを略直立状態として、シート空調装置から温風が吹き出される状態を示した図である。 図21の状態における吹出口の断面図である。 制御装置による制御が実行されない場合、シートをリクライニング状態として、シート空調装置から温風が吹き出される状態を示した図である。 図23の状態における吹出口の断面図である。 制御装置による制御が実行される場合、シートをリクライニング状態として、シート空調装置から温風が吹き出される状態を示した図である。 図25の状態における吹出口の断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、同一符号を付し、その説明を省略する。なお、各図面に記載された矢印の上下はシートの上下方向を示し、矢印の前後はシートの前後を示す。また、図2に記載された矢印の左右はシートの左右方向を示す。なお、シートの上下方向、前後方向、左右方向は、車両の上下方向、前後方向、左右方向に対応している。
(第1実施形態)
第1実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1に示すように、第1実施形態では、シート空調装置1を、車両の2列目のシート2に適用したものを例にして説明する。シート空調装置1が設置される車両には、車室内を空調するための車両用空調装置3が搭載されている。シート空調装置1は、その車両用空調装置3が生成する空調風を用いてシート2に着座する乗員4の周囲の空間を空調するものである。
車両用空調装置3は、車両のインストルメントパネル5の内側に配置されている。車両用空調装置3は、空調ケース3aの内側に、図示しない送風機、エバポレータおよびヒータコアなどを備えている。車両用空調装置3は、送風機の駆動により車外または車室内から空調ケース3a内に取り入れた空気を冷却または加熱し、所定の温度および湿度に調整された空調風を生成する。そして、車両用空調装置3は、その空調風をインストルメントパネル5に設けられた図示しないフェイス吹出口、デフロスタ吹出口、フット吹出口などから吹き出すことで、車室内の空調を行うものである。
シート空調装置1の構成について説明する。図1〜図3に示すように、シート空調装置1は、通風路10、風向変更部材20および作動部材30などを備えている。
通風路10は、シート2の外部に設けられるダクト11と、シート2の内部に形成されるシート内風路12と、そのシート内風路12から車室内に空気を吹き出す吹出口13を含んで構成されている。通風路10は、車両用空調装置3で生成される空調風が、ダクト11とシート内風路12を通り吹出口13から、シート2に着座する乗員4またはその周囲の空間に吹き出されるように構成されている。
ダクト11は、車室内の意匠性を考慮してフロアマット6の下に配置されている。ダクト11の一端は、車両用空調装置3の空調ケース3aに設けられた所定の吹出開口部3bに接続されている。ダクト11の他端は、シート内風路12がシート2の下側に開口する連結口14に接続されている。
ダクト11の途中には、送風機40が設けられている。送風機40は、ファンと、そのファンを回転させるための図示しない電動モータにより構成されている。送風機40は、車両用空調装置3側からシート内風路12側へ向かう気流をダクト11内に発生させるものである。送風機40が駆動すると、車両用空調装置3で生成された空調風は、ダクト11とシート内風路12を流れ、吹出口13から吹き出される。なお、送風機40のファンとして、例えば、遠心ファン、貫流ファンまたは軸流ファンなどを採用することが可能である。
シート内風路12は、シート2を構成するシートパッドの内側に形成されている。シートパッドは、殆ど通気性を有しない材料(例えば、ポリウレタン)により形成されている。そのため、シート内風路12は、シートパッドの内側に形成された孔によって構成されている。
シート2は、乗員4の臀部を支持するシートクッション部2aと、乗員4の背中を支持するシートバック部2bを有している。そして、シート内風路12は、シートクッション部2aとシートバック部2bに亘って設けられている。なお、シート2を構成するシートパッドの外側には、表皮が設けられている。
吹出口13は、シートバック部2bから側方に張り出すように設けられている。なお、吹出口13は、シートバック部2bに埋め込むように設けられていてもよい。図3に示すように、吹出口13は、シート内風路12に連通する空間を有するケース131と、そのケース131の車両前方側に設けられた開口部132を有している。そのため、吹出口13は、シート内風路12を流れる空調風を、その開口部132から、シート2に着座する乗員4またはその周囲の空間に吹き出すことが可能である。
吹出口13の内側には、風向変更部材20としての複数のルーバ21およびリンク機構22などが設けられている。複数のルーバ21は、吹出口13から吹き出される空調風の向きを変えるための部材である。複数のルーバ21は、リンク機構22によって接続されている。リンク機構22は、複数のルーバ21の向きを同時に変えることが可能なように構成されている。なお、複数のルーバ21とリンク機構22により吹出グリルが構成されている。
吹出口13の内側には、作動部材30も設けられている。作動部材30は、その一端がリンク機構22に接続され、他端が吹出口13を構成するケース131の内壁などに接続されている。作動部材30は吹出口13の内側の空間に設けられているので、作動部材30の周囲には空調風が流れる。そのため、作動部材30は、通風路10の一部を構成する吹出口13を流れる空調風により加熱または冷却される。なお、図3は、作動部材30が冷風により冷却された状態を示したものである。
作動部材30は、例えば、ポリマ繊維により構成されている。ポリマ繊維は、温度に応じて「線状に伸縮する」特性を有している。詳細には、ポリマ繊維は、結晶部と、その結晶部同士をつなぐタイ分子と呼ばれる非結晶部を有している。繊維加工の際に引き伸ばされたタイ分子は、加熱されると収縮し、冷却されると元の長さに戻る性質を有する。そのため、ポリマ繊維は、加熱により繊維長が短くなり、冷却により繊維長が元の長さに戻る特性を有する。
図4に示すように、第1実施形態のポリマ繊維は、コイル状に形成されている。このコイル状ポリマ繊維は、ポリマ繊維に捻りを加え続け、過剰に捻りを加えられた繊維が自動的にコイル状に折りたたまれることで形成される。なお、図4の矢印FDは繊維軸の方向を示している。作動部材30として、コイル状ポリマ繊維を使用することで、温度変化に対する伸縮量が大きいものとなる。
なお、作動部材30としてコイル状ポリマ繊維を使用する場合、ポリマ繊維は温度変化に応じて繊維軸に沿って伸縮しつつ、全体としては図4の矢印L方向に伸縮する。したがって、本明細書において、「線状に伸縮する」とは、作動部材30を全体として見たときに、ポリマ繊維が繊維軸に沿って旋回しながらコイル状ポリマ繊維が全体として線状に伸び縮みすることを含むものである。
次に、第1実施形態のシート空調装置1の作動について説明する。
一般に、夏場等において、車両用空調装置3は冷風を生成し、インストルメントパネル5に設けられたフェイス吹出口などから車室内に冷風を吹き出す。そのため、夏場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された冷風が、ダクト11とシート内風路12を流れ、シート2に設けられた吹出口13から吹き出される。その際、作動部材30は、吹出口13を流れる冷風によって冷却される。これにより、図3に示すように、作動部材30は線状に伸びた状態となり、吹出口13に設置されたルーバ21が水平に近い状態になる。そのため、図5に示すように、吹出口13から、シート2に着座した乗員4の上半身またはその周囲の空間に向けて冷風が吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、夏場等において、吹出口13から吹き出される冷風により、乗員4の上半身を冷却し、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図5等では、吹出口13から吹き出される冷風を、符号CAを付した図形で模式的に示している。
一方、冬場等において、車両用空調装置3は温風を生成し、インストルメントパネル5の下側に設けられたフット吹出口などから車室内に温風を吹き出す。そのため、冬場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された温風が、ダクト11とシート内風路12を流れ、シート2に設けられた吹出口13から吹き出される。その際、作動部材30は、吹出口13を流れる温風によって加熱される。これにより、図6に示したように、作動部材30は線状に縮んだ状態となり、吹出口13に設置されたルーバ21が斜め下向きになる。そのため、図7に示すように、吹出口13から、シート2に着座した乗員4の下半身またはその周囲の空間に向けて温風が吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、冬場等において、吹出口13から吹き出される温風により、乗員4の下半身を温め、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図7等では、吹出口13から吹き出される温風を、符号HAを付した図形で模式的に示している。
以上説明した第1実施形態のシート空調装置1は、次の作用効果を奏するものである。
(1)第1実施形態では、作動部材30は、通風路10を流れる空調風により加熱または冷却されるように設けられ、温度に応じて線状に伸縮する特性により複数のルーバ21を動かすことが可能である。これにより、シート空調装置1は、複数のルーバ21を動かすためのスペースとして、作動部材30が線状に伸縮するためのスペースを確保すればよく、その線状に伸びる方向に対して垂直な方向の余分なスペースが不要となる。すなわち、作動部材30は、線状に伸縮するための1次元スペースがあればよく、余分な2次元スペースが不要となる。そのため、このシート空調装置1は、体格を小型化し、搭載スペースの小さいシート2に対しても搭載することができる。
また、シート空調装置1は、通風路10を流れる空調風の温度に応じて、作動部材30が自身の特性によって伸縮する構成である。そのため、このシート空調装置1は、ルーバ21を動かすための構成を簡素なものとすることができる。
(2)第1実施形態では、作動部材30とルーバ21は、シートバック部2bに設けられた吹出口13の内側に設けられている。これにより、吹出口13から吹き出される空調風の温度に応じて、その吹出口13から吹き出される空調風の向きを変えることが可能である。例えば、夏場等は冷風により作動部材30を伸長させて乗員4の上半身に向けて冷風を吹き出し、冬場等は温風により作動部材30を収縮させて乗員4の下半身に向けて温風を吹き出すように空調風の向きを変えることで、季節に応じた乗員4の空調が可能である。したがって、このシート空調装置1は、吹出口13から吹き出される空調風の向きを変えることで、温風を吹き出すための吹出口13と、冷風を吹き出すための吹出口13を別個に設けることなく、少ない数の吹出口13で乗員4の快適性を効率よく高めることができる。
(3)第1実施形態では、作動部材30として、温度に応じて線状に伸縮する特性を有するポリマ繊維が用いられる。これにより、吹出口13を流れる空気の温度に応じて、ポリマ繊維が自動で伸縮してルーバ21を可変させることができる。そのため、第1実施形態のシート空調装置1は、吹出口13に設けられたルーバ21を駆動するために専用の制御装置やセンサなどが不要であるので、ルーバ21を駆動するための構成を簡素なものとすることができる。
(第2実施形態)
第2実施形態のシート空調装置1について説明する。図8および図9に示すように、第2実施形態では、シート空調装置1が備える通風路10は、シートクッション部2aに設けられた下吹出口15と、シートバック部2bに設けられた上吹出口16とを有している。下吹出口15は、シート2に着座した乗員4の下半身またはその周囲の空間に空調風を吹き出すことが可能である。上吹出口16は、シート2に着座した乗員4の上半身またはその周囲の空間に空調風を吹き出すことが可能である。
また、第2実施形態では、シート内風路12は、シート2の下側に形成された連結口14と上吹出口16とを連通する第1シート内風路121と、その連結口14と下吹出口15とを連通する第2シート内風路122とを有している。第1シート内風路121と第2シート内風路122とは、流路接続部19により接続されている。
そして、第2実施形態では、流路接続部19に、風向変更部材20としての流路切替ドア23と、その流路切替ドア23を作動させるための作動部材30が設けられている。流路切替ドア23は、一方の端部に設けられた回動軸24を中心として、回動可能に設けられた片持ドアである。流路切替ドア23は、流路接続部19を流れる空調風の方向を切り替えることが可能である。すなわち、流路切替ドア23は、連結口14から流路接続部19に流入した空調風が第1シート内風路121を経由して上吹出口16から吹き出される状態と、その流路接続部19に流入した空調風が第2シート内風路122を経由して下吹出口15から吹き出される状態とを切り替えることが可能である。
流路切替ドア23は、作動部材30によって作動する。作動部材30は、第1実施形態と同様に、温度に応じて線状に伸縮する特性を有するポリマ繊維により構成されている。作動部材30は、その一端が流路切替ドア23のうち回動軸24とは反対側の端部に接続され、他端が流路接続部19の内壁などに接続されている。作動部材30は、流路接続部19に設けられているので、作動部材30の周囲には空調風が流れる。そのため、作動部材30は、流路接続部19を流れる空調風により加熱または冷却される。
流路切替ドア23は、作動部材30が冷却されて伸びた場合、空調風が第1シート内通風路121に流れるように流路を切り替える。また、流路切替ドア23は、作動部材30が加熱されて縮んだ場合、空調風が第2シート内通風路122に流れるように流路を切り替える。
次に、第2実施形態のシート空調装置1の作動について説明する。
図8に示すように、夏場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された冷風が、ダクト11を通じて連結口14からシート内風路12に流入する。シート内風路12の流路接続部19に流れる冷風により作動部材30が冷却されると、作動部材30は線状に伸びた状態となる。その際、流路切替ドア23は、連結口14からシート内風路12に流入した冷風が第1シート内風路121に流れるように流路を切り替える。そのため、第1シート内風路121を流れる冷風は、上吹出口16からシート2に着座した乗員4の上半身またはその周囲の空間に向けて吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、夏場等において、吹出口13から吹き出される冷風により、乗員4の上半身を冷却し、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図8等でも、吹出口13から吹き出される冷風を、符号CAを付した図形で模式的に示している。
一方、図9に示すように、冬場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された温風が、ダクト11を通じて連結口14からシート内風路12に流入する。シート内風路12の流路接続部19に流れる温風により作動部材30が加熱されると、作動部材30は線状に縮んだ状態となる。その際、流路切替ドア23は、連結口14からシート内風路12に流入した温風が第2シート内風路122に流れるように流路を切り替える。そのため、第2シート内風路122を流れる温風は、下吹出口15からシート2に着座した乗員4の下半身またはその周囲の空間に向けて吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、冬場等において、吹出口13から吹き出される温風により、乗員4の下半身を温め、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図7等では、吹出口13から吹き出される温風を、符号HAを付した図形で模式的に示している。
以上説明した第2実施形態のシート空調装置1では、流路切替ドア23と作動部材30が、通風路10のうち、シート2の内部に形成される流路接続部19に設けられる。これにより、シート2の体格が小さい場合でも、作動部材30が線状に伸縮するためのスペースが流路接続部19に確保できれば、流路切替ドア23および作動部材30をシート2の内部の流路接続部19に設置することができる。したがって、このシート空調装置1は、搭載スペースの小さいシート2に対しても設置することができる。
また、第2実施形態のシート空調装置1も、第1実施形態と同様に、流路接続部19に設けられた流路切替ドア23を駆動するために専用の制御装置やセンサなどが不要であるので、流路切替ドア23を駆動するための構成を簡素なものとすることができる。
(第3実施形態)
第3実施形態のシート空調装置1について説明する。図10および図11に示すように、第3実施形態でも、シート空調装置1が備える通風路10は、シートクッション部2aに設けられた下吹出口15と、シートバック部2bに設けられた上吹出口16とを有している。また、第3実施形態でも、通風路10を構成するシート内風路12は、上吹出口16からシートパッド内に形成される第1シート内風路121と、下吹出口15からシートパッド内に形成される第2シート内風路122とを有している。
そして、第3実施形態では、第1シート内風路121に対し、第1ダクト111が接続されている。また、第2シート内風路122に対し、第2ダクト112が接続されている。第1ダクト111と第2ダクト112とは、外部流路接続部191により接続されている。外部流路接続部191は、シート2より下方でシート2の外部に設けられている。
そして、第3実施形態では、その外部流路接続部191に、風向変更部材20としての流路切替ドア23と、その流路切替ドア23を作動させるための作動部材30が設けられている。流路切替ドア23は、一方の端部に設けられた回動軸24を中心として、回動可能に設けられた片持ドアである。流路切替ドア23は、外部流路接続部191を流れる空調風の方向を切り替えることが可能である。すなわち、流路切替ドア23は、空調風が外部流路接続部191から第1ダクト111および第1シート内風路121を通り上吹出口16から吹き出される状態と、空調風が外部流路接続部191から第2ダクト112および第2シート内風路122を通り下吹出口15から吹き出される状態とを切り替えることが可能である。
流路切替ドア23は、作動部材30によって作動する。作動部材30は、第1および第2実施形態と同様に、温度に応じて線状に伸縮する特性を有するポリマ繊維により構成されている。作動部材30は、その一端が流路切替ドア23のうち回動軸24とは反対側の端部に接続され、他端が外部流路接続部191の内壁などに接続されている。作動部材30は、外部路接続部に設けられているので、作動部材30の周囲には空調風が流れる。そのため、作動部材30は、外部流路接続部191を流れる空調風により加熱または冷却される。
流路切替ドア23は、作動部材30が冷却されて伸びた場合、空調風が第1ダクト111に流れるように流路を切り替える。また、流路切替ドア23は、作動部材30が加熱されて縮んだ場合、空調風が第2ダクト112に流れるように流路を切り替える。
次に、第3実施形態のシート空調装置1の作動について説明する。
図10に示すように、夏場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された冷風が、送風機40から外部流路接続部191に流入する。外部流路接続部191に流れる冷風により作動部材30が冷却されると、作動部材30は線状に伸びた状態となる。その際、流路切替ドア23は、冷風が第1ダクト111に流れるように流路を切り替える。そのため、その冷風は、第1ダクト111と第1シート内風路121を流れ、上吹出口16からシート2に着座した乗員4の上半身またはその周囲の空間に向けて吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、夏場等において、吹出口13から吹き出される冷風により、乗員4の上半身を冷却し、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図10等でも、吹出口13から吹き出される冷風を、符号CAを付した図形で模式的に示している。
一方、図11に示すように、冬場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された温風が、送風機40から外部流路接続部191に流入する。外部流路接続部191に流れる温風により作動部材30が加熱されると、作動部材30は線状に縮んだ状態となる。その際、流路切替ドア23は、温風が第2ダクト112に流れるように流路を切り替える。そのため、その温風は、第2ダクト112と第2シート内風路122を流れ、下吹出口15からシート2に着座した乗員4の下半身またはその周囲の空間に向けて吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、冬場等において、吹出口13から吹き出される温風により、乗員4の下半身を温め、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図11等でも、吹出口13から吹き出される冷風を、符号HAを付した図形で模式的に示している。
以上説明した第3実施形態のシート空調装置1では、流路切替ドア23と作動部材30が、通風路10のうち、シート2より下方でシート2の外部に形成される外部流路接続部191に設けられる。これにより、シート2より下方のスペースが小さい場合でも、作動部材30が線状に伸縮するためのスペースが外部流路接続部191に確保できれば、流路切替ドア23および作動部材30をシート2より下方の外部流路接続部191に設置することができる。
また、第3実施形態のシート空調装置1も、第1および第2実施形態と同様に、外部流路接続部191に設けられた流路切替ドア23を駆動するために専用の制御装置やセンサなどが不要であるので、流路切替ドア23を駆動するための構成を簡素なものとすることができる。
(第4実施形態)
第4実施形態のシート空調装置1について説明する。図12および図13に示すように、第4実施形態のシート空調装置1が設置されるシート2には、シートクッション部2aに対するシートバック部2bの傾斜角であるリクライニング角度を変化させることの可能なリクライニング機構部50が設けられている。すなわち、第4実施形態のシート2は、シートバック部2bのリクライニング角度を電動で調整することが可能な所謂パワーシートである。
リクライニング機構部50は、図示しない電動モータ、および、その電動モータの回転角度を検知する図示しない角度センサを有している。リクライニング機構部50は、電動モータの駆動により、シートバック部2bのリクライニング角度を調整可能である。そして、角度センサが検知した電動モータの回転角度に関する情報は、制御装置60に伝送される。
制御装置60は、プロセッサ、ROMおよびRAMなどのメモリを含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されている。そして、制御装置60は、そのメモリに記憶された制御プログラムに基づいて各種演算、処理を行い、出力側に接続された各種機器の作動を制御する。なお、制御装置60のメモリは、非遷移的かつ実体的な記憶媒体で構成されている。
制御装置60は、シートクッション部2aに対するシートバック部2bのリクライニング角度に応じて、シート空調装置1の吹出口13から吹き出される空調風の向きを調整することが可能である。第4実施形態では、作動部材30の近傍に、通電により温度が上昇する加熱部材35が設けられている。なお、加熱部材35は、ヒータ線などにより構成することが可能である。加熱部材35は、作動部材30としてのポリマ繊維と並べて設けられる。加熱部材35は、作動部材30を加熱することが可能である。制御装置60は、シートクッション部2aに対するシートバック部2bのリクライニング角度に応じて、加熱部材35への通電を制御して作動部材30を伸縮させ、シート空調装置1の吹出口13から吹き出される空調風の向きを調整することが可能である。
制御装置60のメモリには、シートクッション部2aに対するシートバック部2bのリクライニング角度と、加熱部材35へ印加する電圧との関係が記憶されている。図14のグラフは、その関係を示した制御マップの概念図である。
図14に示すように、制御装置60は、シートバック部2bのリクライニング角度が大きくなるほど、すなわち、シートバック部2bが水平に近づくほど、加熱部材35へ印加する電圧を大きくする。これにより、加熱部材35の温度が高くなり、それに伴って作動部材30の温度も高くなるので、作動部材30が線状に収縮し、吹出口13に設置されたルーバ21を斜め下向きにする。なお、ルーバ21を斜め下向きにするとは、吹出口13から吹き出される空調風が、シートクッション部2aとシートバック部2bとの連結部に近い向きに吹き出されるようにルーバ21の向きが調整されることをいう。
一方、制御装置60は、シートバック部2bのリクライニング角度が小さくなるほど、すなわち、シートバック部2bが垂直に近づくほど、加熱部材35へ印加する電圧を小さくする。これにより、加熱部材35の温度が低くなり、それに伴って作動部材30の温度も低くなるので、作動部材30が線状に伸長し、吹出口13に設置されたルーバ21を斜め上向きにする。なお、ルーバ21を斜め上向きにするとは、吹出口13から吹き出される空調風が、シートバック部2bに対して垂直に近い向きに吹き出されるようにルーバ21の向きが調整されることをいう。
次に、第4実施形態のシート空調装置1の作動について説明する。
図15および図16に示すように、夏場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された冷風が、ダクト11とシート内風路12を流れ、シートバック部2bに設けられた吹出口13から吹き出される。その際、作動部材30は、吹出口13を流れる冷風によって冷却される。これにより、作動部材30は線状に伸びた状態となる。そのため、吹出口13から、シート2に着座した乗員4の上半身またはその周囲の空間に向けて冷風が吹き出される。
ところで、図17に示すように、乗員4がシートバック部2bをリクライニング状態にした場合、そのシート2に着座する乗員4の臀部の位置が前方に移動することがある。図17および図18は、仮に、制御装置60による制御がなされず、吹出口13から冷風が吹き出される方向が、シートバック部2bが起立した状態と同じ方向となっている場合を示している。その場合、吹出口13から乗員4の顔の付近に冷風が吹き出され、乗員4が十分に快適感を得られないことが懸念される。
そこで、第4実施形態では、制御装置60は、シートクッション部2aに対するシートバック部2bのリクライニング角度が大きい程、加熱部材35に印加する電圧が大きくなるように制御する。これにより、図19および図20に示すように、加熱部材35から生じる熱によって作動部材30が加熱され、作動部材30は線状に縮んだ状態となる。そのため、ルーバ21が斜め下向きとなり、吹出口13から、シート2に着座した乗員4の上半身のうち胸部や脇の周囲の空間に向けて冷風が吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、夏場等において、吹出口13から吹き出される冷風により、乗員4の上半身を冷やし、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図15、17、19等でも、吹出口13から吹き出される冷風を、符号CAを付した図形で模式的に示している。
一方、図21および図22に示すように、冬場等において、シート空調装置1の送風機40が駆動されると、車両用空調装置3で生成された温風が、ダクト11とシート内風路12を流れ、シートバック部2bに設けられた吹出口13から吹き出される。その際、作動部材30は、吹出口13を流れる温風によって加熱される。これにより、作動部材30は線状に縮んだ状態となる。そのため、吹出口13から、シート2に着座した乗員4の下半身またはその周囲の空間に向けて温風が吹き出される。
ところで、上述したように、乗員4がシートバック部2bをリクライニング状態にした場合、そのシート2に着座する乗員4の臀部の位置が前方に移動することがある。図23および図24は、仮に、制御装置60による制御がなされず、吹出口13から温風が吹き出される方向が、シートバック部2bが起立した状態と同じ方向となる場合を示している。その場合、吹出口13から乗員4の上半身付近に温風が吹き出され、乗員4が十分に快適感を得られないことが懸念される。
そこで、第4実施形態では、制御装置60は、冬場においても、シートクッション部2aに対するシートバック部2bのリクライニング角度が大きい程、加熱部材35に印加する電圧が大きくなるように制御する。これにより、図25および図26に示すように、吹出口13を流れる温風の熱に加え、加熱部材35から生じる熱によって作動部材30がさらに加熱されるので、作動部材30は線状にさらに縮んだ状態となる。そのため、ルーバ21がさらに斜め下向きとなり、吹出口13から、シート2に着座した乗員4の下半身またはその周囲の空間に向けて温風が吹き出される。したがって、このシート空調装置1は、冬場等において、吹出口13から吹き出される温風により、乗員4の下半身を温め、乗員4の快適性を高めることができる。なお、図21、23、25等でも、吹出口13から吹き出される温風を、符号HAを付した図形で模式的に示している。
以上説明した第4実施形態のシート空調装置1では、制御装置60は、シートバック部2bのリクライニング角度に応じて加熱部材35への通電を制御する。具体的には、制御装置60は、シートバック部2bのリクライニング角度が大きいほど、シートバック部2bに設けられた吹出口13から斜め下向きに空調風が吹き出されるように加熱部材35への通電を制御し、作動部材30を駆動して複数のルーバ21の向きを変える。したがって、このシート空調装置1は、シートバック部2bのリクライニング角度に応じて、吹出口13から吹き出される空調風の向きを変えることで、乗員4の快適性をより高めることができる。
(他の実施形態)
本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。
(1)上記各実施形態では、シート空調装置1を、車両の2列目のシート2に設置したものを例にして説明した。これに対し、他の実施形態では、シート空調装置1は、1列目または3列目以降のシートに設置してもよい。
(2)上記各実施形態では、シート空調装置1は、車両のインストルメントパネル5の内側に配置された車両用空調装置3が生成する空調風を用いるものについて説明した。これに対し、他の実施形態では、シート空調装置1は、車両の後席側等に配置される後席用空調装置が生成する空調風を用いてもよい。或いは、シート2の下方などに、シート空調装置1に供給する空調風を生成するための専用の空調装置を配置してもよい。
(3)上記各実施形態では、シート空調装置1は、通風路10の一部を構成するダクト11の途中に送風機40を設置した。これに対し、他の実施形態では、シート空調装置1は、その送風機40を廃止してもよい。その場合、シート空調装置1は、車両用空調装置3が備える送風機によって送風される空気の圧力により吹出口13から空調風を吹き出さすものとなる。
(4)上記第2および第3実施形態では、風向変更部材20を構成する流路切替ドア23として片持ドアを例示した。これに対し、他の実施形態では、流路切替ドア23は、例えば、バタフライドアまたはスライドドアなどを採用してもよい。
(5)上記第4実施形態では、リクライニング角度と加熱部材35へ印加する電圧とが線形に変化する制御マップを例示した。これに対し、他の実施形態では、制御装置60は、例えば、リクライニング角度が大きくなるに伴って加熱部材35へ印加する電圧が段階的に大きくなるような制御マップを使用してもよい。
(まとめ)
上述の実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、シート空調装置は、車室内に設置されるシートに適用され、車両に搭載される車両用空調装置が生成する空調風を用いてシートに着座する乗員の周囲の空間を空調する。通風路は、車両用空調装置で生成される空調風がシートの外部または内部を通り、シートに着座する乗員またはその周囲の空間に吹き出されるように構成されている。風向変更部材は、通風路の内側に設けられ、通風路を流れる空調風の方向または通風路から吹き出される空調風の方向を変えることが可能である。作動部材は、通風路を流れる空調風により加熱または冷却されるように設けられ、温度に応じて線状に伸縮する特性により風向変更部材を動かすことが可能である。
第2の観点によれば、シートは、乗員の臀部を支持するシートクッション部と、乗員の背中を支持するシートバック部とを有する。通風路は、シートバック部から車室内に空調風を吹き出すための吹出口を有している。風向変更部材および作動部材は、吹出口の内側に設けられる。
これによれば、風向変更部材と作動部材は、吹出口から吹き出される空調風の温度に応じて、その吹出口から吹き出される空調風の向きを変えることが可能である。そのため、吹出口から冷風が吹き出される場合は作動部材を伸ばして乗員の上半身に向けてその冷風を吹き出し、吹出口から温風が吹き出される場合は作動部材を縮めて乗員の下半身に向けてその温風を吹き出すように空調風の向きを変えることが可能である。したがって、このシート空調装置は、第2および第3実施形態のように温風を吹き出すための吹出口と、冷風を吹き出すための吹出口をシートに別個に設けることなく、第1実施形態で説明したように少ない数の吹出口で乗員の快適性を効率よく高めることができる。
第3の観点によれば、通風路は、複数の流路が接続される流路接続部をシートの内部に有している。風向変更部材および作動部材は、流路接続部に設けられ、通風路を流れる空調風の方向を切り替える。
これによれば、シート空調装置は、シートの体格が小さい場合でも、作動部材が線状に伸縮するためのスペースが流路接続部に確保できれば、風向変更部材と作動部材をシートの内部の流路接続部に設置することができる。したがって、このシート空調装置は、搭載スペースが小さいシートにも設置することができる。
第4の観点によれば、通風路は、複数の流路が接続される外部流路接続部をシートより下方でシートの外部に有している。風向変更部材および作動部材は、外部流路接続部に設けられ、通風路を流れる空調風の方向を切り替える。
これによれば、シート空調装置は、シートより下方のスペースが小さい場合でも、作動部材が線状に伸縮するためのスペースが外部流路接続部に確保できれば、風向変更部材と作動部材を、外部流路接続部に設置することができる。したがって、このシート空調装置は、シートより下方の搭載スペースが小さいシートにも搭載することができる。
第5の観点によれば、シート空調装置は、加熱部材と制御装置を備える。加熱部材は、通電により作動部材を加熱することが可能である。制御装置は、シートクッション部に対するシートバック部のリクライニング角度に応じて加熱部材への通電を制御する。
これによれば、作動部材は、制御装置から加熱部材への通電制御により伸縮し、風向変更部材を動かすことが可能である。一般に、シートに着座する乗員は、シートバック部のリクライニング角度が大きくなると、臀部の位置が前方に移動する傾向にある。そのため、制御装置は、シートバック部のリクライニング角度が大きいほど、シートバックに設けられた吹出口から下方に向けて空調風が吹き出されるように加熱部材への通電を制御し、作動部材と風向変更部材を駆動する。したがって、このシート空調装置は、吹出口から吹き出される空調風の向きを変えることで、乗員の快適性をより高めることができる。
第6の観点によれば、作動部材は、温度に応じて線状に伸縮する特性を有するポリマ繊維である。これによれば、吹出口を流れる空気の温度に応じて、ポリマ繊維が自動で伸縮して風向変更部材を可変させることができる。そのため、このシート空調装置は、吹出口に設けられた風向変更部材を駆動するために専用の制御装置やセンサなどが不要となるので、風向変更部材を駆動するための構成を簡素なものとすることができる。
1 シート空調装置
2 シート
3 車両用空調装置
4 乗員
10 通風路
20 風向変更部材
30 作動部材
21 ルーバ
23 流路切替ドア

Claims (6)

  1. 車室内に設置されるシート(2)に適用され、車両に搭載される車両用空調装置(3)が生成する空調風を用いて前記シートに着座する乗員(4)の周囲の空間を空調するシート空調装置であって、
    前記車両用空調装置で生成される空調風が前記シートの外部または内部を通り、前記シートに着座する乗員またはその周囲の空間に吹き出されるように構成された通風路(10)と、
    前記通風路の内側に設けられ、前記通風路を流れる空調風の方向または前記通風路から吹き出される空調風の方向を変えることの可能な風向変更部材(20、21、23)と、
    前記通風路を流れる空調風により加熱または冷却されるように設けられ、温度に応じて線状に伸縮する特性により前記風向変更部材を動かすことの可能な作動部材(30)と、を備えるシート空調装置。
  2. 前記シートは、乗員の臀部を支持するシートクッション部(2a)と、乗員の背中を支持するシートバック部(2b)とを有し、
    前記通風路は、前記シートバック部から車室内に空調風を吹き出すための吹出口(13)を有しており、
    前記風向変更部材(21)および前記作動部材は、前記吹出口の内側に設けられる、請求項1に記載のシート空調装置。
  3. 前記通風路は、複数の流路が接続される流路接続部(19)を前記シートの内部に有しており、
    前記風向変更部材(23)および前記作動部材は、前記流路接続部に設けられ、前記通風路を流れる空調風の方向を切り替える、請求項1に記載のシート空調装置。
  4. 前記通風路は、複数の流路が接続される外部流路接続部(191)を前記シートより下方で前記シートの外部に有しており、
    前記風向変更部材(23)および前記作動部材は、前記外部流路接続部に設けられ、前記通風路を流れる空調風の方向を切り替える、請求項1に記載のシート空調装置。
  5. 通電により前記作動部材を加熱することの可能な加熱部材(35)と、
    前記シートクッション部に対する前記シートバック部のリクライニング角度に応じて前記加熱部材への通電を制御する制御装置(60)と、をさらに備える請求項2に記載のシート空調装置。
  6. 前記作動部材は、温度に応じて線状に伸縮する特性を有するポリマ繊維である、請求項1ないし5のいずれか1つに記載のシート空調装置。
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