JP2010027253A - 燃料電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で、セパレータに形成されたガス流路溝における排水性を高めることのできる燃料電池を提供する。
【解決手段】電解質膜1、触媒層2,2、ガス拡散層3,3から膜電極接合体が形成され、該膜電極接合体に対向する側面にガス流路となる溝条41を備えたセパレータ4,4が膜電極接合体の両側に配設されてなる燃料電池セル100から構成される燃料電池であり、少なくともカソード側のセパレータ4に形成された溝条41には、少なくともその表面が親水性を有するカーテン5が取り付けられており、燃料電池の低負荷発電時においては、カーテン5の自由端はガス拡散層3の近傍に位置しており、高負荷発電時においては、溝条41を流れるガスの圧力によってカーテン5が変形するか、もしくは持ち上げられるようになっている。
【選択図】図2

Description

本発明は、セパレータに形成されたガス流路溝に特徴を有する燃料電池に関するものである。
固体高分子型燃料電池の燃料電池セルは、イオン透過性の電解質膜と、該電解質膜を挟持するアノード側およびカソード側の触媒層(電極層)と、からなる膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)と、該膜電極接合体に燃料ガスもしくは酸化剤ガスを提供するとともに電気化学反応によって生じた電気を集電するためのガス拡散層(GDL:Gas Diffusion Layer)と、セパレータを少なくとも備えている。なお、MEAをGDLで挟持してなる膜電極接合体(電極体)をMEGA(Membrane Electrode & Gas Diffusion Layer Assembly)と称することもできる。このセパレータは、各燃料電池セルを画成するとともにガス流路溝を有するものであり、ガス流路層がセパレータから分離した、いわゆるフラットタイプのセパレータも存在する。燃料電池スタックは、所要電力に応じてこの燃料電池セルを所定数だけ積層することによって形成されている。
上記する燃料電池では、アノード電極に燃料ガスとして水素ガス等が提供され、カソード電極には酸化剤ガスとして酸素や空気が提供され、各電極では固有のガス流路層(またはセパレータのガス流路溝)にて面内方向にガスが流れ、次いでガス拡散層にて拡散されたガスが電極触媒層に導かれて電気化学反応がおこなわれるものである。
上記するセパレータは一般にその両側が凹凸状に成形されており、たとえば、その一方側に形成され、膜電極接合体(MEGA)に対向するガス流路(溝条)を流れた上記ガスは、ガス拡散層を介してMEAに拡散供給されるようになっており、その他方側に形成された流路には冷却水が流れ、電極体の昇温を抑制するようになっている。
ところで、カソード側の電極内では、上記する電気化学反応により、主として触媒層にて生成水が生じ、この生成水は撥水性を有するガス拡散層を介してセパレータに導かれ、このセパレータに形成されたガス流路となる直線状もしくは蛇行状の溝条に導かれ、ガス流路を流れる酸化剤ガスによって排気(排水)マニホールドに送られて、排水がおこなわれている。
この生成水の排水が不十分であって、たとえばガス流路内で生成水が滞留することになると、酸化剤ガス等の流れが阻害されて電極へのガス提供が不十分となる結果、燃料電池の発電性能が低下してしまう(これは、フラッティングと称されている)。
燃料電池は、その運転条件によって高負荷発電条件(ガスの供給量が多く、ガス流路を流れるガス流速も速い)から、低負荷発電条件(ガスの供給量がない、もしくは微量であり、ガス流速は極めて遅い)まで多様に変化する。ここで、低負荷発電条件の場合には、ガス流路に仮にガスが流れているとしてもその流速は極めて遅いものであり、したがって、このガスの流速に起因するガス圧も小さくなることから、ガス流路内に導かれた生成水を効果的に排水できない場合がある。生成水の排水不良が継続すると、上記するフラッティングに至ることもあるため、特に、この低負荷発電条件におけるガス流路内の生成水の排水性を高めることが、当該技術分野における急務の課題の一つとなっている。
上記課題に対して、低負荷発電時における生成水の排水性を良好とする燃料電池に関する公開技術として、特許文献1を挙げることができる。この燃料電池では、流路溝の断面積を部位ごとに変化させ、低負荷発電時にガスを多く流したい部位の溝の断面積を他の溝部位のそれに比して大きくしたものである。
特開2005−203288号公報
特許文献1に開示の燃料電池によれば、低負荷発電時における排水性をある程度は向上できるものの、高い加工精度が要求され、よって加工効率が低いとされるセパレータのガス流路溝に対して、断面変化を齎す加工をさらに要求することは、セパレータの加工効率をより一層低下させることに繋がる。また、ガス流路溝において、生成水が滞留する部位は多様な条件で変化することに鑑みれば、ガス流路溝のいずれの部位に生成水が滞留する場合でも、速やかに排水できる排水機構であることが望ましい。
本発明は、上記する問題に鑑みてなされたものであり、比較的簡単な構成で、セパレータに形成されたガス流路溝における排水性を高めることのできる燃料電池を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による燃料電池は、電解質膜と、これを挟持するカソード側およびアノード側の触媒層と、該触媒層を挟持するカソード側およびアノード側のガス拡散層とから膜電極接合体が形成され、該膜電極接合体に対向する側面にガス流路となる溝条を備えたカソード側およびアノード側のセパレータが膜電極接合体の両側に配設されてなる、燃料電池であって、少なくともカソード側のセパレータに形成された前記溝条には、少なくともその表面が親水性を有するカーテンが取り付けられており、燃料電池の低負荷発電時においては、前記カーテンの自由端はガス拡散層の近傍に位置しており、燃料電池の高負荷発電時においては、溝条を流れるガスの圧力によってカーテンが変形するか、もしくは持ち上げられるようになっているものである。
本発明の燃料電池は、ガス流路となる直線状もしくは蛇行状の溝条が一体に形成されたセパレータを具備するものであり、この溝条内に、ガス拡散層を介して排水されてきた生成水を効果的に吸い上げ(もしくは移動させ)、溝条表面を介して排気(排水)マニホールドに効果的に排水することのできる燃料電池である。したがって、このセパレータは少なくともカソード側に配されるものであり、アノード側のセパレータは、カソード側と同様のものが配されてもよいし、後述するカーテンを具備しない従来一般のセパレータが配されてもよい。
そのための基本構成として、溝条内に親水性を有するカーテンを取り付けておく。このカーテンは、それ自体が柔軟性を有していたり、あるいは、溝条表面との接続部にて容易にその姿勢(勾配)を変化できるものであり、低負荷発電時におけるガス流速がゼロかもしくは極めて低速(0〜1m/sec程度)の環境では、該カーテンの自由端(端部)はガス拡散層の近傍に位置するように構成されている。一方、カーテンの高負荷発電時における比較的ガス流速の速い環境(たとえば10m/sec程度)では、カーテンが変形するか、もしくは持ち上げられるようになっている。なお、カーテン自体の変形性能の有無に関わらず、少なくとも、高負荷発電時のガス流速によるガス圧により、持ち上げられる程度の重量を有しているのがよい。
低負荷発電時において、親水性のカーテンの自由端が少なくともガス拡散層の近傍に位置していることにより、生成水がカーテンに吸い上げられて溝条表面に移動し、溝条表面に沿って排気(排水)マニホールドに流されて排水される。なお、この場合でも、カーテンの自由端とガス拡散層の間には低速のガスが流れる隙間が確保されており、ガス流れが阻害される虞はない。
一方、高負荷発電時においては、比較的高速のガス流速によるガス圧によって溝条表面もしくはその近傍までカーテンが持ち上げられることにより、カーテンがガス流れを阻害するのが防止される。その結果、比較的高速なガス流れに起因するガス圧によって生成水を効果的に排気(排水)マニホールドに排水することが可能となる。
ガス流路をなす溝条の壁面、たとえば、その頂面とカーテンとの接続形態としては、該頂面にスリットを設けておき、このスリットにカーテンを嵌め込む形態や、それ自体が変形性能を有する接着剤で取り付ける形態、さらにはそれらの組み合わせ形態などを挙げることができる。
また、カーテンを形成する親水性素材は、金属素材、樹脂素材のいずれであってもよく、たとえば、酸化ジルコニウム(ジルコニア:ZrO2)、シリカ、金、チタン、酸化チタン、白金、ジルコンなどの金属素材や、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、PVDF(二フッ化ポリビニル)、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、コポリアミド、ポリアミドエラストマ、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマ、シリコーン、シリコーンゴム、シリコンベースのエラストマーなどを挙げることができる。また、任意の別素材でカーテンを形成し、この表面に上記するような素材からなるコーティング層を形成するものであってもよい。
また、カーテンは、溝条の幅に比して狭幅で正面視が矩形に形成されたものや、繊維材のような細線のものなどを使用することができる。さらに、溝条の長手方向に亘って、複数のカーテンが間隔を置いて配設される形態であるのが好ましい。溝条内の各所から生成水を吸い上げて排水できるからである。
また、カーテンと溝条とを取り付ける接着剤としては、酢酸ビニル樹脂系、ポリビニルアセタール系、エチレン酢酸ビニル樹脂系、塩化ビニル樹脂系、ポリアミド系、セルロース系などの熱可塑性樹脂系接着剤、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリエステル系、ポリウレタン系などの熱硬化性樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系、ニトリルゴム系、スチレンブタジエンゴム系、ブチルゴム系、シリコーンゴム系、変成シリコーンゴム系、ウレタンゴム系などのエラストマー系接着剤のいずれか一種を使用することができる。
さらに、溝条の表面は、カーテンに比して相対的に高い親水性を有しているのが望ましい。
低負荷発電時には、カーテンを介して溝条表面に生成水を到達させ、溝条に沿ってマニホールドに排水することから、カーテンに比して溝条表面が高親水性であることにより、カーテンから溝条表面への生成水の移動がスムーズとなり、低負荷発電時における生成水の排水性能をより向上できるからである。たとえば、ステンレス製のセパレータの溝条表面に酸化チタンのコーティング層が形成され、カーテンは該酸化チタンよりも低親水性の素材で形成もしくは表面コーティングされた形態などを挙げることができる。
上記する本発明の燃料電池によれば、上記する親水性のカーテンをガス流路となる溝条内に設けたことにより、燃料電池セルの低負荷発電環境〜高負荷発電環境に亘るすべての環境において、特にカソード側にて生成される生成水を効果的に排水することが可能となり、フラッティングによる発電性能低下を効果的に抑止することができる。
以上の説明から理解できるように、本発明の燃料電池によれば、セパレータに形成されたガス流路溝内に1以上の親水性のカーテンを設けたことにより、燃料電池セルの低負荷発電環境〜高負荷発電環境に亘るすべての環境において、特にカソード側にて生成される生成水をガス流路溝の各所から効果的に排水することができ、フラッティングによる発電性能低下を効果的に抑止することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、図示例は、カソード側とアノード側の双方にカーテンを有するセパレータを配したものであるが、カソード側のセパレータのみがカーテンを有するものであり、アノード側のセパレータはカーテンを具備しない従来一般のものを配した形態であってもよい。
図1は、本発明の燃料電池を構成する燃料電池セルの縦断面図である。図1に示す燃料電池セル100の構造は、イオン交換膜である電解質膜1と、カソード側およびアノード側の触媒層2,2と、からなる膜電極接合体(MEA)と、これを挟持するカソード側およびアノード側のガス拡散層3,3(GDL)と、から形成される電極体(MEGA)と、この電極体を挟持するカソード側およびアノード側のセパレータ4,4と、からなり、その周縁にたとえば不図示のゴム等の樹脂製のガスケットが一体に形成されたものである。
ここで、膜電極接合体を構成する電解質膜1は、スルホン酸基やカルボニル基を持つフッ素系イオン交換膜、置換フェニレンオキサイドやスルホン化ポリアリールエーテルケトン、スルホン化ポリアリールエーテルスルホン、スルホン化フェニレンスルファイドなどの非フッ素系のポリマーなどから形成される。また、電解質膜の両側に配設される触媒層2,2は、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーなどの炭素材料のほか、炭化ケイ素などに代表される炭素化合物などからなる担体に、金属触媒粒子が担持されて形成され、この金属触媒の素材は、白金もしくは白金合金であるのが好ましく、白金合金の場合には、白金と、アルミニウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、ガリウム、ジルコニウム、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、バナジウム、タングステン、レニウム、オスミウム、イリジウム、チタンおよび鉛のうちの少なくとも一種との合金から形成される。
また、ガス拡散層3は、カーボンペーパーやカーボンクロスなどのガス透過性の素材から形成され、不図示のガスケットは、電極体を成形型内に収容し、所望の樹脂を成形型内に射出するインサート成形にて形成することができる。なお、不図示のガスケットには、冷却水供給用および排水用のマニホールド、燃料ガスや酸化剤ガスを供給するためのマニホールドと、反応後のガスを排気したり、特にカソード側で生成された生成水を排水するためのマニホールドが穿孔されており、ガスケットに設けられた無端状のリブが各マニホールドを囲繞することによって流体シールが形成されている。
実際の燃料電池においては、所望する発電量に応じて燃料電池セル100が所定段積層されて燃料電池スタックが形成されるものである。さらに、この燃料電池スタックは、最外側にエンドプレート、テンションプレート等を備え、両端のテンションプレート間に圧縮力が加えられて燃料電池が形成される。
電気自動車等に車載される燃料電池システムは、この燃料電池と、燃料ガスや酸化剤ガスを収容する各種タンク、これらのガスを燃料電池に提供するためのブロア、燃料電池を冷却するためのラジエータ、燃料電池で生成された電力を蓄電するバッテリ、この電力で駆動する駆動モータ等から大略構成されるものである。
図1に戻り、セパレータ4には、ガス拡散層3に対向する一方側にガス流路となる溝条41が形成されており、その他方側には不図示の冷却水流路溝が形成されている。
これを、ガス流路溝側から見た斜視図である図2を参照して説明する。図示例では、ガス流路溝41と冷却水流路溝42が直交するように対応する側面に形成されている。
この溝条41内には、その長手方向に亘り、間隔を置いて複数のカーテン5,…が取り付けられている。
ここで、セパレータ4は、ステンレス鋼やニッケル基合金、クロム基合金などの導電性の金属素材で成形されている。
図2のIII−III矢視、すなわち溝条41とカーテン5の正面図を図3に示している。溝条41の表面のうち、少なくともその頂面41aの表面には、酸化チタン等を素材とする親水性コーティング層7が形成されており、該頂面41aの全幅に比して狭幅のカーテン5が頂面41aの幅中央に取り付けられている。なお、頂面41aにおけるカーテン5の両側の隙間を介して、後述する生成水がマニホールド側へ移動するものである。
頂面41aへのカーテン5の取り付け態様は、該頂面41aに予め取り付けスリット43を開設しておき、この取り付けスリット43にカーテン5の固定端を嵌め込む方法でおこなわれる。
ここで、カーテン5は親水性を有するものであり、ガス拡散層から排水された生成水をカーテン5で吸い上げできる(移動できる)素材、もしくはこのような素材を表面にコーティングしたものである。
このような素材としては、酸化ジルコニウム(ジルコニア:ZrO2)、シリカ、金、チタン、酸化チタン、白金、ジルコンなどの金属素材や、パーフルオロカーボンスルホン酸樹脂、フェノール樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、PVDF(二フッ化ポリビニル)、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミド、コポリアミド、ポリアミドエラストマ、ポリイミド、ポリウレタン、ポリウレタンエラストマ、シリコーン、シリコーンゴム、シリコンベースのエラストマーなどを挙げることができる。なお、カーテン5は、その素材やその全体形状から決定される剛性や変形性能に関し、少なくとも高負荷発電時のガス流速に起因するガス圧に対して自身が変形できるような剛性(変形性能)を有していること、もしくは、該ガス圧に対して自身が上方へ持ち上げられるような重量を有している。
なお、カーテン5は、頂面41aの親水性コーティング層7よりも低親水性のものであるのが望ましい。カーテン5で吸い上げた生成水を溝条41の頂面41aに沿って排気(排水)マニホールドまで移動させるに際し、親水性コーティング層7が相対的に高親水性であることにより、この生成水の移動効率が高くなるからである。
次に、図2のIV−IV矢視図にガス拡散層および触媒層を加えた図である図4,5を参照して、低負荷発電時と高負荷発電時における生成水の排水作用を説明する。
図4は低負荷発電時の排水作用を、図5は高負荷発電時の排水作用を説明している。図4より、カーテン5の長さは低負荷発電時(ガス流速が0〜1m/sec程度)においては、その下方の自由端がガス拡散層3の近傍に位置するように構成されており、かつ、この自由端とガス拡散層3の間には隙間が形成され、酸化剤ガスGの流れ阻害が生じないようになっている。
触媒層2からガス拡散層3を介して排水された生成水Wは、親水性のカーテン5の表面を上昇して溝条41の頂面41aに達し(X1方向)、親水性コーティング層7に沿って不図示の排気(排水)マニホールドへ移動することにより(X2方向)、低負荷発電時における生成水Wの効果的な排水性能が確保される。
一方、図5より、カーテン5は高負荷発電時(ガス流速が10m/sec程度)においては、図示のごとくカーテン5自体が上方へ持ち上げられ(X3方向)、もしくは上方に変形して、高負荷発電時における酸化剤ガスGのガス流れを阻害しないようになっており、このガス圧によって生成水Wを移動させて(X4方向)排水するようになっている。
図4,5より、親水性を有し、高負荷発電時におけるガス圧に対して変形可能な変形性能、もしくは持ち上げられる程度の重量を有した複数のカーテン5,…を、ガス流路溝41内に間隔を置いて配設したことにより、低負荷発電時〜高負荷発電時の燃料電池の全発電段階に亘る生成水の効果的な排水作用を得ることができる。
図6は、溝条41の頂面41aへのカーテン5の取り付け形態を示したものであり、図6aは、取り付けスリット43内に接着剤6を介してカーテン5を取り付ける形態を示しており、図6bは、頂面41aに接着剤6を介して直接的にカーテン5を取り付ける形態である。
カーテン5自体が変形性能を有していない場合でも、この接着剤6が変形性(可撓性)を有していて、カーテン5にたとえば高負荷発電時のガス圧が作用した際に、接着剤6が変形することでカーテン5が頂面41a側に持ち上げられるものであってもよい。なお、この接着剤6の素材としては、酢酸ビニル樹脂系、ポリビニルアセタール系、エチレン酢酸ビニル樹脂系、塩化ビニル樹脂系、ポリアミド系、セルロース系などの熱可塑性樹脂系接着剤、メラミン樹脂系、フェノール樹脂系、エポキシ樹脂系、ポリエステル系、ポリウレタン系などの熱硬化性樹脂系接着剤、クロロプレンゴム系、ニトリルゴム系、スチレンブタジエンゴム系、ブチルゴム系、シリコーンゴム系、変成シリコーンゴム系、ウレタンゴム系などのエラストマー系接着剤のいずれか一種を使用することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
本発明の燃料電池を形成する燃料電池の縦断面図である。 燃料電池セルを構成するセパレータをガス流路溝側から見た斜視図である。 図2のIII−III矢視図である。 図2のIV−IV矢視図にガス拡散層および触媒層を加えた図であって、低負荷発電時の状況を模擬した図である。 図2のIV−IV矢視図にガス拡散層および触媒層を加えた図であって、高負荷発電時の状況を模擬した図である。 (a)、(b)ともに、ガス流路の溝条の頂面とカーテンの取り付け部の形態を示した断面図である。
符号の説明
1…電解質膜、2…触媒層、3…ガス拡散層(GDL)、4…セパレータ、41…溝条(ガス流路溝)、42…冷却水流路溝、43…取り付けスリット、5…カーテン、6…接着剤、7…親水性コーティング層、100…燃料電池セル

Claims (4)

  1. 電解質膜と、これを挟持するカソード側およびアノード側の触媒層と、該触媒層を挟持するカソード側およびアノード側のガス拡散層とから膜電極接合体が形成され、該膜電極接合体に対向する側面にガス流路となる溝条を備えたカソード側およびアノード側のセパレータが膜電極接合体の両側に配設されてなる、燃料電池であって、
    少なくともカソード側のセパレータに形成された前記溝条には、少なくともその表面が親水性を有するカーテンが取り付けられており、
    燃料電池の低負荷発電時においては、前記カーテンの自由端はガス拡散層の近傍に位置しており、
    燃料電池の高負荷発電時においては、溝条を流れるガスの圧力によってカーテンが変形するか、もしくは持ち上げられるようになっている、燃料電池。
  2. 前記溝条に、複数の前記カーテンが間隔を置いて配されている、請求項1に記載の燃料電池。
  3. 前記カーテンは、親水性素材から形成されるか、もしくは、親水性素材をその表面にコーティングしたものである、請求項1または2に記載の燃料電池。
  4. 前記溝条の表面が、前記カーテンに比して相対的に高い親水性を有している、請求項1〜3のいずれかに記載の燃料電池。
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