JP5125102B2 - 燃料電池、燃料電池を構成するシール一体部材、および、その製造方法 - Google Patents

燃料電池、燃料電池を構成するシール一体部材、および、その製造方法 Download PDF

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本発明は、燃料電池、燃料電池を構成するシール一体部材、および、その製造方法に関する。
燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池は、電解質膜を挟んで対峙する2つの電極(燃料極と酸素極)にそれぞれ反応ガス(水素を含有する燃料ガスと酸素を含有する酸化ガス)を供給して電気化学反応を引き起こすことにより、物質の持つ化学エネルギを直接電気エネルギに変換する。かかる燃料電池の主要な構造として、略平板状の電解質膜を含む積層部材とセパレータとを交互に積層して、積層方向に締結する、いわゆるスタック構造のものが知られている。
ところで、上記スタック構造の燃料電池として、膜電極接合体を両面からガス拡散層で挟んでなる積層部材の端部にシール部材を一体成形すると共に、シール部材の内部に補強部材を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1)。
特開2001−102072号公報 国際公開WO01/017048号公報 特開2003−68319号公報 特開2002−329512号公報 特開2004−142127号公報 特開2006−210234号公報
しかしながら、上記従来技術では、一方の反応ガス(例えば、酸化ガス)が、電解質膜とシール部材との間を通って、他方の反応ガス(例えば、燃料ガス)と混合してしまう現象、いわゆるクロスリークを引き起こすおそれがあった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、スタック構造の燃料電池においてクロスリークを抑制することを目的とする。本発明の一形態は、積層されて燃料電池を構成するシール一体部材であって、積層部材と、前記積層部材の端部と一体化され、積層されたときに隣接部材との間をシールするためのシール部材とを有するシール一体部材の製造方法であって、電解質膜と、前記電解質膜の一の側に配置された第1の拡散層と、前記電解質膜の他の側に配置された第2の拡散層と、を少なくとも含む前記積層部材を準備し;前記シール部材を内部から補強するための補強部材を準備し;前記積層部材の端部を用いて前記補強部材を支持し;前記補強部材が露出しないように覆い、前記シール部材を射出成形により成形し;前記補強部材の支持は、前記積層部材のうち、少なくとも前記第1の拡散層を用いて行われる。このような形態であれば、積層部材の端部を用いて補強部材を支持して、シール部材の成形を行うので、補強部材を外部から支持する必要がなく、補強部材のうち支持される部分が外部に露出しない。この結果、補強部材の腐食を抑制してクロスリークを抑制することができる。また、比較的強度のある拡散層を用いて、補強部材を支持するので、補強部材を高い精度で位置決めできる。その他、本発明は、以下のような形態として実現することも可能である。
上記課題を解決するために本発明の第1の態様は、積層されて燃料電池を構成するシール一体部材であって、積層部材と、前記積層部材の端部と一体化され、積層されたときに隣接部材との間をシールするためのシール部材とを有するシール一体部材の製造方法を提供する。第1の態様に係る製造方法は、解質膜と、前記電解質膜の一の側に配置された第1の拡散層と、前記電解質膜の他の側に配置された第2の拡散層と、を少なくとも含む前記積層部材を準備し、前記シール部材を内部から補強するための補強部材を準備し、前記積層部材の端部を用いて前記補強部材を支持し、前記補強部材が露出しないように、前記シール部材を射出成形により成形する。
第1の態様に係る製造方法によれば、積層部材の端部を用いて補強部材を支持して、シール部材の射出成形を行うので、補強部材を外部から支持する必要がなく、補強部材のうち支持される部分が外部に露出しない。この結果、補強部材の腐食を抑制してクロスリークを抑制することができる。
第1の態様に係る製造方法において、前記積層部材の端部の一部は、他の部分より外側に延在し、前記補強部材は、前記延在している部位に重なることにより支持されても良い。
第1の態様に係る製造方法において、前記補強部材の支持は、前記積層部材のうち、少なくとも前記第1の拡散層を用いて行われても良く、少なくとも前記第1の拡散層と前記第2の拡散層とを用いて行われても良い。こうすれば、比較的強度のある拡散層を用いて、補強部材を支持するので、補強部材を高い精度で位置決めできる。
第1の態様に係る製造方法において、前記補強部材の支持は、前記積層部材のうち、少なくとも前記電解質膜を用いて行われても良い。
第1の態様に係る製造方法において、前記補強部材を支持する際に、前記補強部材は、前記積層部材に接着されても良い。こうすれば、より確実に補強部材の位置決めができるため、精度良くシール一体部材を製造することができる。さらに、シール部材が積層部材の面方向に変形することを抑制して、クロスリークをより抑制することができる。
第1の態様に係る製造方法において、シール部材の成形において、前記シール部材は、前記積層部材における発電領域の周囲に第1のシールラインを有すると共に、前記第1のシールラインの内側に前記補強部材が露出しないように形成されても良い。こうすれば、補強部材が反応ガスや生成水に曝されないため、補強部材の腐食を抑制してクロスリークを抑制することができる。
第1の態様に係る製造方法において、前記シール部材の成形において、前記シール部材は、前記積層部材の外側に配置されたマニホールド孔の周囲に第2のシールラインを有すると共に、前記第2のシールラインの内側に前記補強部材が露出しないように形成されても良い。こうすれば、補強部材が反応ガスや冷却媒体に曝されないため、補強部材の腐食を抑制してクロスリークを抑制することができる。
第2の態様は、積層されて燃料電池を構成するシール一体部材を提供する。第2の態様に係るシール一体部材は、電解質膜と、前記電解質膜の一の側に配置された第1の拡散層と、前記電解質膜の他の側に配置された第2の拡散層と、を少なくとも含む積層部材と、積層されたときに隣接部材との間をシールすると共に、前記積層部材の端部と一体化しているシール部材と、前記積層部材の端部を用いて支持されていると共に、前記シール部材を内部から補強するための補強部材と、を備え、前記シール部材は、前記補強部材が露出しないように覆い射出成形により成形されている前記シール部材によって被覆されている。
第2の態様に係るシール一体部材によれば、補強部材が積層部材を用いて支持されているので、シール部材の変形が抑制される。この結果、シール性が向上し、ガス漏れやクロスリークを抑制することができる。
本発明の第2の態様に係るシール一体部材は、第1の態様に係る製造方法とどうように、種々の態様で実現され得る。
本発明は、この他にも、上記第1の態様に係る製造方法で製造されたシール一体部材、シール一体部材を複数個積層して構成された燃料電池、あるいは、上記第2の態様に係るシール一体部材をシール一体部材を、セパレータを挟んで複数個積層して構成された燃料電池、かかる燃料電池を搭載した車両、を始めとして、種々の態様にて実現され得る。
以下、燃料電池、燃料電池を構成するアッセンブリ、および、燃料電池を構成するシール一体部材について、図面を参照しつつ、実施例に基づいて説明する。
A.実施例:
・燃料電池の構成
本発明の実施例に係る燃料電池の概略構成について説明する。図1は、実施例における燃料電池の構成を示す説明図である。図2は、実施例におけるシール一体部材の構成を示す説明図である。
燃料電池10は、複数のセパレータ14と、複数のシール一体部材12を交互に積層したスタック構造を有している。図1における符号11は、スタック構造の一部分を示し、図1では、かかる一部分11の構成を拡大して示している。
燃料電池10は、スタック構造を貫通する複数のマニホールドを有している。各マニホールドは、燃料ガスとしての水素と、酸化ガスとしての空気と、冷却水の、それぞれの供給・排出を担う流路である。各マニホールドは、セパレータ14と、シール一体部材12の周縁部にそれぞれ設けられたマニホールド孔16a〜16fによって形成されている。マニホールド孔16aは水素の供給口であり、マニホールド孔16bは水素の排出口である。マニホールド孔16cは冷却水の供給口であり、マニホールド孔16dは冷却水の排出口である。また、マニホールド孔16eは空気の供給口であり、マニホールド孔16fは空気の排出口である。
セパレータ14は、3枚の金属(例えば、ステンレス)の薄板、すなわち、カソードプレート14aと、中間プレート14bと、アノードプレート14cとを積層して形成される三層積層型セパレータである。カソードプレート14aはシール一体部材12のカソード側(図1における下側)に接し、アノードプレート14cはシール一体部材12のアノード側(図1における上側)に接するように積層される。
セパレータ14は、マニホールド孔16aを介して供給された水素を後述する積層部材30のアノード側に供給し、マニホールド孔16eを介して供給された空気を後述する積層部材30のカソード側に供給する構造を有する。またセパレータ14は、シール一体部材12で発生した電気の集電機能と、マニホールド孔16cを介して冷却水を中間プレート14bに供給して、冷却を行う機能も実現する。さらに、セパレータ14は、燃料ガスや冷却水をそれぞれの排出用マニホールド孔へ導く構造を有する。なお、セパレータ14としては、三層積層型以外の任意の構造のものを使用可能である。
シール一体部材12は、積層部材30と、シール部材40と、補強部材20を備えている。図2には、シール一体部材12の断面図(図1におけるI−I切断面)が示されている。
図2に示すように、積層部材30は、電解質膜32と、電解質膜32のアノード側の面に接して配置されたアノード側拡散層34aと、電解質膜32のカソード側の面に接して配置されたカソード側拡散層34bと、アノード側多孔体36aと、カソード側多孔体36bと、から構成されている。アノード側多孔体36aは、電解質膜32のアノード側にアノード側拡散層34aを挟んで配置され、カソード側多孔体36bは、電解質膜32のカソード側にカソード側拡散層34bを挟んで配置されている。カソード側多孔体36bは、シール一体部材12のカソード側に配置されたセパレータ14に接触している。アノード側多孔体36aは、シール一体部材12のアノード側に配置されたセパレータ14に接触する。
アノード側多孔体36aおよびカソード側多孔体36bは、金属多孔体などのガス拡散性および導電性を有する多孔質の材料で形成されている。アノード側多孔体36aおよびカソード側多孔体36bは、上述したアノード側拡散層34aおよびカソード側拡散層34bより空孔率が高く、内部におけるガスの流動抵抗がアノード側拡散層34aおよびカソード側拡散層34bより低いものが用いられ、後述するように反応ガスが流動するための流路として機能する。アノード側多孔体36aおよびカソード側多孔体36bは、積層部材30の発電領域に対応した大きさを有している。
アノード側拡散層34aおよびカソード側拡散層34bは、例えば、炭素繊維からなる糸で織成したカーボンクロス、あるいは、カーボンペーパまたはカーボンフェルトによって形成される。図2に示すように、アノード側拡散層34aは、アノード側多孔体36aおよびカソード側多孔体36bと同じ大きさを有している。カソード側拡散層34bは、アノード側拡散層34aより、上下方向、左右方向ともに、僅かに大きい。
電解質膜32は、図2に示すように、カソード側拡散層34bと、ほぼ同じ大きさを有している。以上説明したように、カソード側拡散層34b、電解質膜32は、アノード側多孔体36a、カソード側多孔体36b、アノード側拡散層34aより、上下方向、左右方向ともに大きい。そのため、積層部材30において、カソード側拡散層34b、電解質膜32は、その外周端近傍が多孔体840、850およびアノード側拡散層34aの外周端より外側に延在している(図2)。すなわち、積層部材30を構成する部材のうち、後述するように補強部材20を支持するために用いられる部材(本実施例では、電解質膜32と、カソード側拡散層34b)は、積層部材30を構成する他の部材より積層部材30の面方向に(積層方向と直交する方向に)外周端近傍が延在している。カソード側拡散層34b、電解質膜32において、多孔体840、850の外周端より外側に延在している部分を、それぞれの周縁部と呼ぶ。
電解質膜32は、例えばフッ素系樹脂材料あるいは炭化水素系樹脂材料で形成され湿潤状態において良好なイオン導電性を有するイオン交換膜である。電解質膜32は、上述した周縁部より内側の領域の両側の表面に触媒層が塗布されている(触媒層の図示は省略)。触媒層は、例えば、白金または白金と他の金属からなる合金を含んでいる。
図2に示すように、シール部材40は、積層部材30の外周端に一体化されている。シール部材40は、シール一体部材12とセパレータ14が積層された際に、隣接するセパレータ14に密着してセパレータ14との間をシールし、反応ガス(本実施例では、水素および空気)や冷却水の漏洩を防止する。
このシール部材40は、積層部材30の発電領域の全周を囲む第1のシールラインと、個々のマニホールド孔の全周を囲む第2のシールラインとを形成するリブRBを、シール一体部材12の両面に有している。
シール部材40は、ガス不透性と弾力性と燃料電池の運転温度域における耐熱性とを有する材料、例えば、ゴムやエラストマーなどの弾性部材よって形成される。具体的には、シリコン系ゴム、ブチルゴム、アクリルゴム、天然ゴム、フッ素系ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、スチレン系エラストマー、フッ素系エラストマーなどが用いられ得る。
シール部材40は、図2において符号CCで示すように、積層部材30の端部に含浸して一体化されている。より具体的に説明すると、積層部材30のうちアノード側多孔体36aおよびカソード側多孔体36bおよびアノード側拡散層34aは、外周端の僅かな部分に、シール部材40の成形材料(上述)が含浸している(図2)。一方、積層部材30のうち、電解質膜32およびカソード側拡散層34bは、それぞれの周縁部が、シール部材40の内部に延在している(図2)。このように、積層部材30の端部にシール部材40が一体化されていることにより、シール部材40と積層部材30との間のシール性が確保される。
補強部材20は、シール部材40を内部から補強するための部材であり、例えば、ポリエチレンなどの樹脂フィルムを用いて形成される。補強部材20は、外端(後述)を除き、その表面全体がシール部材40により被覆されている。補強部材20の構成については、さらにシール一体部材12の製造方法を説明する際に後述する。
・燃料電池の動作
図3を参照して、実施例に係る燃料電池10の動作について説明する。図3は、燃料電池の酸化ガスの流れを示す説明図である。図を見やすくするため、図3においては、2つのセパレータ14と2つのシール一体部材12が交互に積層された様子を図示している。図3は、図1におけるI−I断面に対応する断面図を示している。
燃料電池10は、酸化ガス供給用のマニホールド孔16eに酸化ガス(本実施例では空気)が供給されると共に、燃料ガス供給用のマニホールド孔16aに燃料ガス(本実施例では水素)が供給されることにより、発電を行う。また、発電中の燃料電池10には、発電に伴う発熱による燃料電池10の温度上昇を抑制するために、冷却媒体供給用のマニホールド孔16cに冷却媒体が供給される。
マニホールド孔16eに供給された酸化ガスは、図3において矢印で示すように、マニホールド孔16eからシール一体部材12に形成された酸化ガス供給流路141を通って、カソード側多孔体36bに供給される。酸化ガス供給流路141は、中間プレート14bに形成された櫛歯状のスリット(図1)とカソードプレート14aに形成された孔(図1)によって形成される。カソード側多孔体36bに供給された酸化ガスは、酸化ガスの流路として機能するカソード側多孔体36bの内部を流動する。そして、酸化ガスは、シール一体部材12に形成された酸化ガス排出流路142を通って、酸化ガス排出用のマニホールド孔16fへ排出される。酸化ガス排出流路142は、酸化ガス供給流路141と、上述した中間プレート14bに形成された櫛歯状のスリットとカソードプレート14aに形成された孔によって形成される。カソード側多孔体36bを流動する酸化ガスの一部は、カソード側多孔体36bに当接しているカソード側拡散層34bの全体に亘って拡散し、カソード反応(例えば、2H+2e+(1/2)O→HO)に供される。
図示は省略するが、酸化ガスと同様に燃料ガスの供給/排出が行われる。具体的には、燃料ガス供給用のマニホールド孔16aに供給された燃料ガスは、マニホールド孔16aからセパレータ14に形成された燃料ガス供給流路を通って、アノード側多孔体36aに供給される。アノード側多孔体36aに供給された燃料ガスは、燃料ガスの流路として機能するアノード側多孔体36aの内部を流動する。そして、燃料ガスは、シール一体部材12に形成された燃料ガス排出流路を通って、燃料ガス排出用のマニホールド孔16bに排出される。アノード側多孔体36aを流動する酸化ガスの一部は、アノード側多孔体36aに当接しているアノード側拡散層34aの全体に亘って拡散し、アノード反応(例えば、H→2H+2e)に供される。
冷却媒体供給用のマニホールド孔16cに供給された冷却媒体は、マニホールド孔16cからセパレータ14に形成された冷却媒体流路に供給される。冷却媒体流路は、上述した中間プレート14bに形成されたスリット(図1)によって形成され、一端が冷却媒体供給用のマニホールド孔16cに、他端が冷却媒体排出用のマニホールド孔16dに連通している。冷却媒体流路に供給された冷却媒体は、冷却媒体流路の一端から他端まで流動し、冷却媒体排出用のマニホールド孔16dに排出される。
・シール一体部材の製造方法:
図4〜図8を参照して、上述した構成を有するシール一体部材12の製造方法を説明する。図4は、実施例におけるシール一体部材の製造ステップを示すフローチャートである。図5は、実施例におけるMEGAの正面図である。図6は、実施例における補強部材の正面図である。図7は、実施例におけるシール一体部材の製造を説明するための図である。図8は、実施例における成形型を示す図である。図7は、図8におけるF−F断面に対応している。
先ず、MEGA35が準備される(ステップS102)。MEGA35は、上述した電解質膜32の両面にアノード側拡散層34aおよびカソード側拡散層34bを予めホットプレスによって接着して一体化したものである。カソード側拡散層34bは、電解質膜32のカソード側の面にぴったりと重なるようにホットプレスされる。アノード側拡散層34aは、図5に示すように、電解質膜32のアノード側の面に、その外周端が、長さWだけ電解質膜32の外周端より内側に位置するようにホットプレスされる。図5には、電解質膜32およびカソード側拡散層34bにおける、アノード側拡散層34aの外周端より外側に延在している部位(周縁部)がハッチングされている。
次いで、補強部材20が準備される(ステップS104)。図6に示すように、補強部材20は、第1の孔HL1と、複数の第2の孔HL2を有している。第1の孔HL1は、補強部材20の略中央部に、MEGA35にほぼ等しいで形成されている。厳密に言えば、第1の孔HL1は、MEGA35のアノード側拡散層34aより僅かに大きく、MEGA35の電解質膜32およびカソード側拡散層34bより僅かに小さい大きさに形成されている。複数の第2の孔HL2は、それぞれ形成されるべきシール部材40に備えられるマニホールド孔16a〜16f(図1)に対応する位置および大きさに形成される。厳密には、補強部材20の第2の孔HL2を形成している壁面をシール部材40で被覆するために、第2の孔HL2は、シール部材40に備えられるマニホールド孔16a〜16fよりわずかに小さく形成される。
ここで、補強部材20において、外周の端を外端と呼び、第1の孔HL1を形成している端を内端と呼ぶこととする。
MEGA35と補強部材20が準備されると、MEGA35と補強部材20を接着する(ステップS106)。具体的には、MEGA35の周縁部(図5のハッチング部位)上に、補強部材20内端が位置するように、MEGA35と補強部材20とを重ね、ホットプレスにより接着する。図6において、破線で示す領域はMEGA35の周縁部と重なる領域を示している。MEGA35と補強部材20が接着されてものをMEGAアセンブリと呼ぶ。本ステップは、例えば、ステップS102において、電解質膜32に、拡散層34a、34bをホットプレスしてMEGA35を作製する際に、同時に行われても良い。
MEGAアセンブリが準備されると、一体化成型用の成形型が準備される(ステップS108)。成形型は、図7(a)に示すように、上型910と下型920を有している。下型920は、図7、図8に示すように、形成されるべきシール部材40の外形に合致するキャビティ形状を有している。また、上型910および下型920には、図7、図8に示すように、形成されるべきシール部材40に備えられる各マニホールド孔16a〜16fに対応する突状部PJが形成されている。上型910には、突状部PJに成形材料の投入口SHが形成されている。
次いで、下型920にカソード側多孔体36bが配置される(ステップS110)。配置されたカソード側多孔体36bに重ねて、MEGAアセンブリが配置される(ステップS112)。MEGAアセンブリは、MEGA35の周縁部がカソード側多孔体36bの外側にはみ出すように位置決めされて、カソード側多孔体36b上に配置される。
配置されたMEGAアセンブリに重ねて、アノード側多孔体36aが配置される(ステップS114)。アノード側多孔体36aは、MEGA35の周縁部より内側の領域、すなわち、発電領域に対応する領域に配置される。
こうして、下型に、積層部材30が全て配置されると、所定の型圧で型締めされる(ステップS116)。図7(b)には、下型920と上型910とが型締めされた状態が示されている。型締めされた状態において、補強部材20の外端付近は、上型910と下型920に挟持される(図7(b):T1)。一方、補強部材20の内端付近は、電解質膜32の周縁部に接着されている(図7(b):T2)。このように、補強部材20の外端付近と、内端付近が固定されることにより、型内において補強部材20が支持される。また、型締めされた状態において、型内には、シール部材40の形状を有する空間SPが形成される(図7(b))。
この空間SPにおいてシール部材40の射出成形が行われる(ステップS118)。具体的には、シール部材40の成形材料としての液状ゴムが上述した投入口SHから空間SPに投入された後、加硫工程が行われる。
この射出成形において、成形材料が積層部材30の端部に含浸する(図2における領域CC)ことにより積層部材30とシール部材40が一体化するように、成形材料の投入圧力が制御される。
シール部材40が射出成形されると、型を開いてシール一体部材12が取り出され、シール部材40からはみ出した補強部材20の外端部分が裁断される(ステップS120)。
以上説明した本実施例によれば、補強部材20の外端付近は成形型を用いて、内端付近は電解質膜32とアノード側拡散層34aとを用いて固定・支持されることにより、シール部材40の射出成形時において補強部材20は型内に位置決めされる。さらに、射出成型時の射出圧による補強部材20の変形や位置ずれが抑制される。補強部材20がシール部材40内部の狙った位置に精度良く配置されたシール一体部材12を製造することができる。
補強部材20のシール部材40内における位置が狙った位置からずれると、シール部材40のリブRBによるシール性能が変動する。例えば、リブRBから補強部材20までの距離が狙いと異なると、同じ押圧力を受けたときの変形量や、同じ変形が生じたときの反力などのリブRBの特性が異なり、所望のシール性能が得られないおそれがある。この結果、燃料電池においてガス漏れやクロスリークが発生することができる。
本実施例では、補強部材20をシール部材40内部の狙った位置に精度良く配置できるので、シール部材40のリブRBのシール性能のバラツキを抑えて、安定したシール性を確保でき、ガス漏れやクロスリークを抑制することができる。
さらに、本実施例では、補強部材20は、燃料電池10内部において、上述した第1のシールラインより内側、および、第2のシールラインより内側において、シール部材40に被覆されており、露出していない。この結果、補強部材20は、第1のシールラインより内側において反応ガスや生成水に曝されたり、第2のシールラインより内側において反応ガスや冷却水に曝されることがない。この結果、本実施例では、補強部材20の腐食を抑制し、クロスリークを抑制することができる。
理解の容易のため、従来の構成の例を、比較例としてシール一体部材120について、図9〜図11を参照して説明する。図9は、比較例におけるシール一体部材の製造を説明するための図である。図10は、比較例おける成形型を示す図である。図11は、比較例におけるシール一体部材の構成を示す図である。
比較例におけるMEGA350は、電解質膜320およびカソード側拡散層340bの大きさがアノード側拡散層34aと同じであり、電解質膜320およびカソード側拡散層340bは、補強部材20を固定・支持するために用いられていない。
図9、10に示すように比較例における成形型の上型910および下型920には、それぞれ、複数の位置決めピン911および922が設けられている。位置決めピン911および922は、第1のシールラインより内側において、補強部材20の内端付近に対応する位置に設けられている。型締めされた状態において、位置決めピン911および922により、補強部材20の内端付近を固定し、補強部材20の位置決めが行われる(図9(b):T2)。その他の構成は、実施例と同様であるので、説明を省略する。
比較例におけるシール一体部材12には、図11に示すように、シール部材400における第1のシールラインより内側に、孔HLが残ってしまう。孔HLは、位置決めピン911および921により形成される孔である。従って、補強部材20は、孔HLの部分において露出し、反応ガスや酸性になりやすい生成水に曝されてしまう。この結果、孔HLの部分において、補強部材20が腐食し、穴あきが生じてしまうおそれがある。穴あきが生じると、クロスリークが発生する。
本実施例では、補強部材20は、第1のシールラインの内側においてシール部材40に被覆されているので、そのような不都合がなく、クロスリークの発生を抑制することができる。
さらに、本実施例では、図2に示すように、補強部材20の内端とアノード側拡散層34aの端面との間に隙間NTができるように、補強部材20の形状を調整している。この結果、隙間NTの部分においてシール部材40が電解質膜32に密着するので、電解質膜32に沿って反応ガスが漏れることを抑制し、よりクロスリークを抑制することができる。
さらに、本実施例におけるシール一体部材12は、補強部材20の内端部分が電解質膜32に接着されているため、シール部材40の面方向の変形を抑制することができる。この結果、リブRBが面方向に滑ることにより、シール性が悪化することを抑制することができ、ガス漏れやクロスリークを抑制することができる。また、シール部材40内部において、補強部材20と、電解質膜32およびカソード側多孔体36bが互いに支持し合うので、シール部材40の変形が抑制され、燃料電池10の製造時におけるシール一体部材12の組み付け性、取り回し性が向上する。
B.変形例:
上記実施例では、積層部材30を構成する部材のうち、電解質膜32とカソード側拡散層34bとを用いて、補強部材20を支持しているが、これに限らず、他の部材を用いても良い。一般的に言えば、少なくとも積層部材30の端部を用いて、補強部材20を支持すれば良い。積層部材30の端部とは、積層部材30を構成する所定の厚みの板状部材の面方向の周縁部(外周部)の少なくとも一部を意味し、好ましくは面方向の全周縁部を意味する。積層部材30を構成する所定の厚みの板状部材とは、例えば、電解質膜、アノード側拡散層、カソード側拡散層、アノード側多孔体、カソード側多孔体を含む。実施例とは異なる部材を用いて補強部材20を支持する変形例を、図12〜図17を参照して、第1〜第6変形例として説明する。図12〜図17は、第1〜第6変形例におけるシール一体部材の構成をそれぞれ示す図である。
・第1変形例
図12を参照して、第1変形例について説明する。第1変形例におけるシール一体部材121は、電解質膜320の構成が、実施例における電解質膜32と異なる。第1変形例におけるシール一体部材121の電解質膜320は、アノード側拡散層34aと同じ大きさにされている。このため、カソード側拡散層34bのみが、アノード側拡散層34aより大きく形成されている。補強部材20の内端部分は、カソード側拡散層34bに接着され、カソード側拡散層34bにより固定・支持される(図12:T2)。
・第2変形例
図13を参照して、第2変形例について説明する。第2変形例におけるシール一体部材122は、カソード側拡散層340bの構成が、実施例におけるカソード側拡散層34bと異なる。第2変形例におけるシール一体部材122のカソード側拡散層340bは、アノード側拡散層34aと同じ大きさにされている。このため、電解質膜32のみが、アノード側拡散層34aより大きく形成されている。補強部材20の内端部分は、電解質膜32に接着される。電解質膜32は、薄く剛性が低いが、シール部材40の射出成形時に、実施例と同様に補強部材20の外端部分を成形型により固定すれば、外端部分と内端部分の両方を固定できるので、電解質膜32を用いて補強部材20を固定・支持することができる。(図13:T2)。本変形例では、上下方向に対称な構成とすることができるので、シール部材40を射出成形する際の成形性が向上する。
・第3変形例
図14を参照して、第3変形例について説明する。第3変形例におけるシール一体部材123は、アノード側拡散層340aとカソード側拡散層340bの構成が、実施例におけるアノード側拡散層34aとカソード側拡散層34bと異なる。第3変形例におけるシール一体部材123のアノード側拡散層340aは、実施例におけるカソード側拡散層34bと同じ大きさにされている。そして、第3変形例におけるシール一体部材123のカソード側拡散層340bは、実施例におけるアノード側拡散層34aと同じ大きさにされている。このため、電解質膜32とアノード側拡散層340aとが、カソード側拡散層340bより大きく形成されている。補強部材20の内端部分は、電解質膜32に接着される。補強部材20の内端部分は、電解質膜32に接着され、電解質膜32とアノード側拡散層340aにより固定・支持される(図14:T2)。
・第4変形例
図15を参照して、第4変形例について説明する。第4変形例におけるシール一体部材124は、アノード側拡散層340aとカソード側拡散層340bと電解質膜320の構成が、実施例におけるアノード側拡散層34aとカソード側拡散層34bと電解質膜32と異なる。第4変形例におけるシール一体部材124のアノード側拡散層340aは、実施例におけるカソード側拡散層34bと同じ大きさにされている。そして、第4変形例におけるシール一体部材123のカソード側拡散層340bおよび電解質膜320は、実施例におけるアノード側拡散層34aと同じ大きさにされている。このため、アノード側拡散層340aが、カソード側拡散層340bおよび電解質膜320より大きく形成されている。補強部材20の内端部分は、アノード側拡散層340aに接着され、アノード側拡散層340aにより固定・支持される(図15:T2)。本変形は、アノード側拡散層340aにおけるシール部材40の含浸領域が大きくし、よりアノード側のシール性を重視した構成である。本変形例では、アノード側から水素が漏れる可能性をより低減できる。
実施例のように、カソード側拡散層34bを大きくしてカソード側拡散層34bにおけるシール部材40の含浸領域を大きくするか、第4変形例のように、アノード側拡散層34aを大きくしてカソード側拡散層34bにおけるシール部材40の含浸領域を大きくするかは、設計思想、各反応ガスのガス圧などの運転条件、各拡散層の電解質膜への接着強度などを考慮して決定される。カソード側の含浸領域を大きくすれば、カソード側拡散層と電解質膜との接着強度およびカソード側のシール性の向上を図ることができ、アノード側の含浸領域を大きくすれば、アノード側拡散層と電解質膜との接着強度およびアノード側のシール性の向上を図ることができる。
・第5変形例
図16を参照して、第5変形例について説明する。第5変形例におけるシール一体部材125は、アノード側拡散層340aと電解質膜320の構成が、実施例におけるアノード側拡散層34aと電解質膜32と異なる。第5変形例におけるシール一体部材125において、アノード側拡散層340aは、実施例におけるカソード側拡散層34bと同じ大きさにされ、電解質膜320は、実施例におけるアノード側拡散層34aと同じ大きさにされている。このため、アノード側拡散層340aおよびカソード側拡散層34bが、電解質膜320より大きく形成されている。補強部材20の内端部分は、アノード側拡散層340aとカソード側拡散層34bにより挟持され、両拡散層340a、34bにより固定・支持される(図16:T2)。本変形は、アノード側拡散層340aおよびカソード側拡散層34b共にシール部材40の含浸領域を大きくし、シール性を向上させ得る。
・第6変形例
図17を参照して、第6変形例について説明する。第6変形例におけるシール一体部材126において、電解質膜32、アノード側拡散層34a、カソード側拡散層340bの構成は、第2変形例におけるそれぞれの構成と同一である。第6変形例におけるシール一体部材126では、補強部材が、第1の層20aと第2の層20bからなる2層構造に構成されている。補強部材の内端部分において、第1の層20aと第2の層20bは、電解質膜32を挟持している。この結果、本変形例では、第2変形例と同様の作用・効果を奏する。
・第7変形例
上記実施例では、シール部材40と一体化される積層部材30は、電解質膜32と、アノード側拡散層34aと、カソード側拡散層34bと、アノード側多孔体36aと、カソード側多孔体36bであるが、必ずしもこれら全てが一体化される必要はない。かかる例を、第7変形例として、図18を参照して説明する。図18は、第7変形例におけるシール一体部材の構成を示す図である。
第7変形例におけるシール一体部材127において、シール部材40と一体化される積層部材300は、電解質膜32とアノード側拡散層34aとカソード側拡散層34bである。アノード側多孔体36aとカソード側多孔体36bとは、別体で用意され、シール一体部材127とセパレータ14とを積層して、燃料電池10を構成する際に、シール一体部材127とセパレータ14との間に配置される。本変形例では、アノード側多孔体36aとカソード側多孔体36bとをシール部材40と一体に成形しないので、アノード側多孔体36aとカソード側多孔体36bにおける成形材料の含浸量のコントロールが不要になるので、より容易にシール一体部材を製造することができる。
・その他の変形例:
上記実施例および変形例では、積層部材30の各部材やセパレータ14の各部材の材料を特定しているが、これらの材料に限定されるものではなく、適正な種々の材料を用いることができる。例えば、アノード側多孔体36aおよびカソード側多孔体36bを、金属多孔体を用いて形成するとしているが、例えばカーボン多孔体といった他の材料を用いて形成することも可能である。また、セパレータ14は、金属を用いて形成するとしているが、例えばカーボンといった他の材料を用いることも可能である。
上記実施例では、セパレータ14は3層の金属板を積層した構成であり、その発電領域に対応する部分が平坦な形状であるとしているが、セパレータ14の構成は他の任意の構成とすることが可能であり、またセパレータ14の形状は他の任意の形状とすることが可能である。具体的には、発電領域に対応する表面に溝状の反応ガス流路が形成されたセパレータ(例えば、カーボンで作製される)を採用しても良いし、発電領域に対応する部分に反応ガス流路として機能する波板形状を有するセパレータ(例えば、金属板をプレス成形して作製される)を採用しても良い。
また、上記実施例では、積層部材30は、電解質膜、アノード側およびカソード側拡散層、アノード側およびカソード側多孔体から構成されているが、これに限られない。例えば、反応ガス流路が形成されたセパレータや、反応ガス流路として機能する波板形状を有するセパレータを用いる場合には、アノード側およびカソード側多孔体は無くても良い。
以上、本発明の実施例および変形例について説明したが、本発明はこれらの実施例および変形例になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々の態様での実施が可能である。
実施例における燃料電池の構成を示す説明図。 実施例におけるシール一体部材の構成を示す説明図。 燃料電池の酸化ガスの流れを示す説明図。 実施例におけるシール一体部材の製造ステップを示すフローチャート。 実施例におけるMEGAの正面図。 実施例における補強部材の正面図。 実施例におけるシール一体部材の製造を説明するための図。 実施例における成形型を示す図。 比較例におけるシール一体部材の製造を説明するための図。 比較例おける成形型を示す図。 比較例におけるシール一体部材の構成を示す図。 第1変形例におけるシール一体部材の構成を示す図。 第2変形例におけるシール一体部材の構成を示す図。 第3変形例におけるシール一体部材の構成を示す図。 第4変形例におけるシール一体部材の構成を示す図。 第5変形例におけるシール一体部材の構成を示す図。 第6変形例におけるシール一体部材の構成を示す図。 第7変形例におけるシール一体部材の構成を示す図。
符号の説明
10...燃料電池
12...シール一体部材
14...セパレータ
14a...カソードプレート
14b...中間プレート
14c...アノードプレート
16a〜16f...マニホールド孔
20...補強部材
30、300...積層部材
32、320...電解質膜
34a、340a...アノード側拡散層
34b、340b...カソード側拡散層
35、350...MEGA
36a...アノード側多孔体
36b...カソード側多孔体
40、400...シール部材
120〜127...シール一体部材
400...シール部材
840...多孔体
910...上型
911...位置決めピン
920...下型

Claims (17)

  1. 積層されて燃料電池を構成するシール一体部材であって、積層部材と、前記積層部材の端部と一体化され、積層されたときに隣接部材との間をシールするためのシール部材とを有するシール一体部材の製造方法であって、
    電解質膜と、前記電解質膜の一の側に配置された第1の拡散層と、前記電解質膜の他の側に配置された第2の拡散層と、を少なくとも含む前記積層部材を準備し、
    前記シール部材を内部から補強するための補強部材を準備し、
    前記積層部材の端部を用いて前記補強部材を支持し、
    前記補強部材が露出しないように覆い、前記シール部材を射出成形により成形し、
    前記補強部材の支持は、前記積層部材のうち、少なくとも前記第1の拡散層を用いて行われる、製造方法。
  2. 請求項1に記載の製造方法において、
    前記積層部材の端部の一部は、他の部分より外側に延在し、
    前記補強部材は、前記延在している部位に重なることにより支持される、製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の製造方法において、
    前記補強部材の支持は、前記積層部材のうち、少なくとも前記第1の拡散層と前記第2の拡散層とを用いて行われる、製造方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の製造方法において、
    前記第1の拡散層は、アノード側拡散層である、製造方法。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の製造方法において、
    前記補強部材の支持は、前記積層部材のうち、少なくとも前記電解質膜を用いて行われる、製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の製造方法において、
    前記補強部材を支持する際に、前記補強部材は、前記積層部材に接着される、製造方法。
  7. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の製造方法において、
    前記シール部材の成形において、前記シール部材は、前記積層部材における発電領域の周囲に第1のシールラインを有すると共に、前記第1のシールラインの内側に前記補強部材が露出しないように形成される、製造方法。
  8. 請求項1ないし請求項のいずれかに記載の製造方法において、
    前記シール部材の成形において、前記シール部材は、前記積層部材の外側に配置されたマニホールド孔の周囲に第2のシールラインを有すると共に、前記第2のシールラインの内側に前記補強部材が露出しないように形成される、製造方法。
  9. 積層されて燃料電池を構成するシール一体部材であって、
    電解質膜と、前記電解質膜の一の側に配置された第1の拡散層と、前記電解質膜の他の側に配置された第2の拡散層と、を少なくとも含む積層部材と、
    積層されたときに隣接部材との間をシールすると共に、前記積層部材の端部と一体化しているシール部材と、
    前記積層部材の端部を用いて支持されていると共に、前記シール部材を内部から補強するための補強部材と、
    を備え、
    前記シール部材は、前記補強部材が露出しないように覆い、射出成形により成形され
    前記補強部材は、前記積層部材のうち、少なくとも前記第1の拡散層を用いて支持されている、シール一体部材。
  10. 請求項に記載のシール一体部材において、
    前記積層部材の端部の一部は、他の部分より外側に延在し、
    前記補強部材は、前記延在している部位に重なることにより支持される、シール一体部材。
  11. 請求項9または請求項10に記載のシール一体部材において、
    前記補強部材は、前記積層部材のうち、少なくとも前記第1の拡散層と前記第2の拡散層とを用いて支持されている、シール一体部材。
  12. 請求項9ないし請求項11のいずれかに記載のシール一体部材において、
    前記第1の拡散層は、アノード側拡散層である、シール一体部材。
  13. 請求項ないし請求項12のいずれかに記載のシール一体部材において、
    前記補強部材は、前記積層部材のうち、少なくとも前記電解質膜を用いて支持されている、シール一体部材。
  14. 請求項ないし請求項13のいずれかに記載のシール一体部材において、
    前記補強部材は、前記積層部材に接着されている、シール一体部材。
  15. 請求項ないし請求項14のいずれかに記載のシール一体部材において、
    前記シール部材は、前記積層部材における発電領域の周囲に第1のシールラインを有し、
    前記補強部材のうちの前記第1のシールラインの内側に対応する部分は、前記シール部材によって被覆されている、シール一体部材。
  16. 請求項ないし請求項15のいずれかに記載のシール一体部材において、
    前記シール部材および前記補強部材は、前記積層部材の外側に配置されたマニホールド孔を有し、
    前記シール部材は、さらに、前記マニホールド孔の周囲に第2のシールラインを有し、 前記補強部材のうちの前記第2のシールラインの内側に対応する部分は、前記シール部材によって被覆されている、シール一体部材。
  17. 請求項ないし請求項16のいずれかに記載のシール一体部材を、セパレータを挟んで複数個積層して構成された燃料電池。
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