JP5176376B2 - 電解質膜およびそれを用いた燃料電池 - Google Patents

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本発明は、燃料電池用の電解質膜とそれを備える燃料電池に関する。
燃料電池の一形態として固体高分子型燃料電池が知られている。固体高分子型燃料電池は他の形態の燃料電池と比較して作動温度が低く(80℃〜100℃程度)、低コスト、コンパクト化が可能なことから、自動車の動力源等として期待されている。
図5に示すように、固体高分子型燃料電池1は、膜電極接合体(MEA)2を主要な構成要素とし、それを燃料(水素)ガス流路21を備えたアノード側セパレータ20、および空気(酸素)流路31を備えたカソード側セパレータ30で挟持して、単セルと呼ばれる1つの燃料電池1を形成している。膜電極接合体2は、イオン交換膜である固体高分子電解質膜10の一方側にアノード側の触媒層13aとガス拡散層14aからなるアノード側電極15aを積層し、他方の側にカソード側の触媒層13bとガス拡散層14bからなるカソード側電極15bを積層した構造を持つ。
固体高分子型燃料電池において、電解質膜としては、電解質樹脂(イオン交換樹脂)であるパーフルオロスルホン酸ポリマーの薄膜(米国、デュポン社、ナフィオン膜)が主に用いられる(特許文献1等)。また、電解質樹脂単独の薄膜では十分な強度が得られないことから、多孔質の補強膜(例えば、PTFEやポリオレフィン樹脂等を延伸して作成した薄膜)に、溶媒に溶解した電解質樹脂を含浸させ乾燥させた補強膜型電解質膜も知られている(特許文献2、特許文献3等)。
特開2001−35510号公報 2005−216769号公報 2006−202532号公報
固体高分子型燃料電池は、その運転に際して、外部から水を供給して電解質膜を加湿しておくことが必要であり、一方、発電時の電気化学反応による水が発生するので、適量の生成水をカソード側から排出することも必要となる。図6は、固体高分子型燃料電池1の発電時の状態を模式的に示しており、アノード側セパレータ20のガス入口22からは加湿された水素が供給され、アノード側電極15aと接触した後、ガス出口23から排出される。一方、カソード側セパレータ30のガス入口32からは加湿された空気(酸素)が供給され、カソード側電極15bと接触した後、ガス出口33から排出される。
燃料電池を運転する際に、そのときの電流量に応じた水が生成されるので、生成水の一部は電解質膜側に吸収される(逆拡散)するとしても、高電流域での運転をする際に、電極を構成する触媒層とガス拡散層内の水が過剰になるのを避けられない。触媒層とガス拡散層内に水が過剰に存在すると、層内の反応活性点およびガス流路の閉塞を生じさせ(フラッティング)、その結果、燃料電池の発電性能が低下する。そのために、触媒層およびガス拡散層から水を効果的に除去する等によりフラッティングを生じさせないことが課題となっている。
フラッティングはカソード側のガス出口33の付近で発生しやすい。その理由は、(1)カソード側では酸素還元反応により水が生成する、(2)ガス入口32から出口33にかけて反応によるガスの消費・圧損等によるガス流量・流速が低下し、水を除去する能力が低下する、(3)ガス入口32では湿度が低かったガスが出口33側へ流れていく途中で水を取り込んでいき、出口33の付近では水を取り込めないくらいに湿度が高くなっている、ということが挙げられる。ガス流量・流速を大きくすれば、排水効果は向上するが、一方で、電解質膜および触媒層の乾燥(ドライアップ)による性能低下を引き起こす恐れがある。
図6に示す燃料電池のように、膜電極接合体2の電解質膜10が、電解質樹脂12の中に多孔質補強膜11を埋設配置したいわゆる補強膜型電解質膜10である燃料電池の場合も同様であり、カソード側のガス出口でのフラッティングを阻止することがやはり課題となっている。
本発明は、上記の課題に答えるものであり、補強膜型電解質膜を備えた膜電極接合体を持つ燃料電池において、フラッティングが生じるのを抑制できるようにした補強膜型電解質膜を提供することを課題とする。また、その補強膜型電解質膜を持つ燃料電池を提供することを課題とする。
本発明による補強膜型電解質膜は、電解質樹脂の中に多孔質の補強膜を埋設した補強膜型電解質膜であって、前記埋設された補強膜の少なくとも一方の面側には、電解質樹脂の厚みの薄い領域と、該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とが連続した状態で形成されていることを特徴とする。
また、本発明による燃料電池は、上記の電解質膜の両面に電極を積層した膜電極接合体をアノード側およびカソード側のセパレータで挟持した燃料電池であって、前記膜電極接合体が、電解質樹脂の前記厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くれた領域をカソード側のセパレータのガス出口側となるようにして、両セパレータ間に挟持されていることを特徴とする。
図6に示すように、また前記特許文献2や特許文献3に記載されるように、従来の補強膜型電解質膜では、等しい厚みの補強膜が電解質膜の膜厚方向のほぼ中央部に膜面と平行な姿勢で埋設されており、埋設された補強膜の両面側には、面方向に、厚みが等しい電解質樹脂の層が形成されている。そのために、補強型電解質膜としての保水許容量、すなわち、補強型電解質膜を用いて膜電極接合体を作り、発電を行うときに、カソード側の電極(触媒層・拡散層)に溜まった生成水を吸収する能力は、全面においてほぼ同じであり、例え生成水の一部が電解質膜側に吸収される(逆拡散)するとしても、高電流域での運転にガス出口付近でフラッティングが生じるのを避けられなかった。
本発明による補強膜型電解質膜では、前記のように、補強膜上に存在する電解質樹脂が、厚みの薄い領域と該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とが連続した状態で形成されており、そのために、電解質膜としての保水許容量も面内方向で同一でなく領域に応じて異なった値を持つことができる。
そして、本発明による燃料電池では、上記補強膜型電解質膜を備えた膜電極接合体が、電解質樹脂の前記厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くれた領域をカソード側のセパレータのガス出口側となるようにして、両セパレータ間に挟持されているので、補強膜型電解質膜におけるカソード側のセパレータに面する側での電解質膜表面から補強膜にいたる電解質樹脂の量は、入口側で少なく、出口側では比較して大きくなる。それにより、カソード側のセパレータに面する側の電解質樹脂領域では、カソードの出口側において入口側と比較して、発電時に生じる触媒層や拡散層に溜まった生成水をより多く吸収しやすくなり、発電時に生じるフラッティング抑制することができる。結果として、燃料電池の性能(セル性能)が向上する。
本発明における補強膜型電解質膜において、前記埋設された補強膜の少なくとも一方の面側に、電解質樹脂の厚みの薄い領域と該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とを連続した状態で形成するための形態は任意であり、特に制限はない。一例として、前記補強膜は補強膜型電解質膜の厚み方向における一方の面から他方の面に向けて傾斜した状態で配置されており、それにより、前記補強膜の両面に、電解質樹脂の前記厚みの薄い領域と該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とが連続した状態で形成されている形態が挙げられる。この場合には、2つの領域は連続的に漸増する状態で形成される。
また、他の例として、前記補強膜は所定の厚みを有する第1の部分と該第1の部分と比較して厚みの薄い第2の部分とを備えており、それにより、前記補強膜の少なくとも一方の面に、電解質樹脂の前記厚みの薄い領域と該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とが連続した状態で形成されている形態が挙げられる。この場合には、補強膜は電解質膜の膜厚方向の厚み方向の好ましくは中央部に膜面と平行な姿勢で配置される。しかし、前記補強膜の少なくとも一方の面に、電解質樹脂の前記厚みの薄い領域と該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とが連続した状態形成されることを条件に、補強膜を補強膜型電解質膜の厚み方向における一方の面から他方の面に向けて傾斜した状態で配置するようにしてもよい。
なお、本発明において、補強膜型電解質膜を構成する電解質樹脂および補強膜は、従来の補強膜型電解質膜で用いられているものをそのまま用いることができる。
本発明によれば、発電時にフラッティングが生じるのを抑制できる補強膜型電解質膜、およびそれを用いた燃料電池が得られる。
以下、図面を参照して、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は本発明による補強膜型電解質膜の一例を示す斜視図であり、図2および図3はそれを備える燃料電池のいくつかの例の模式図である。図4a、図4bは本発明による補強膜型電解質膜の他の例を備える2つの形態の燃料電池の模式図である。
図1に示す例において、補強膜型電解質膜10Aは、例えば多孔質PTFEである多孔質の補強膜11と、例えばパーフルオロスルホン酸ポリマーである電解質樹脂12とで構成されており、補強膜11は、ほぼ均一な厚みのものであり、電解質膜10の厚み方向における一方の面から他方の面に向けて傾斜した状態で配置されている。従来の補強膜型電解質膜と同様に、電解質樹脂12は補強膜11の微細孔内に含浸して、連続した一体の電解質膜となっているが、説明の都合上、傾斜した多孔質補強膜11を境界として、図1で下方に位置する部分を第1の電解質樹脂層12a、上方に位置する領域を第2の電解質樹脂層12bとして、以下では説明する。
この形態の補強膜型電解質膜10Aでは、埋設された補強膜11の両面に、電解質樹脂の厚みの薄い領域と該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とが連続した状態で形成されている第1の電解質樹脂層12aと第2の電解質樹脂層12bとが形成されており、補強膜11の一方端側に電解質樹脂の最も厚い部分が、他方端側に電解質樹脂の最も薄い部分が形成されており、前記他方端側から前記一方端側に向けて電解質樹脂の厚みは漸増している。
なお、図1では、補強膜型電解質膜10Aの全体形状を扁平な直方体状として示しているが、これは例示であって、膜電極接合体の形状あるいは単セルとしての燃料電池の形状に応じて、適宜の形状の補強膜型電解質膜10Aとされる。
図2は、図1に示した補強膜型電解質膜10Aを備えた燃料電池1の3つの例を模式的に示す、前記した図6に相当する図である。各燃料電池1において、補強膜型電解質膜10Aの形状を除いて他の構成は図6に示した燃料電池1と同じであり、対応する部材には同じ符号を付して、説明は省略する。
図2aに示す燃料電池1において、補強膜型電解質膜10Aの前記第1の電解質樹脂層12a側にアノード側電極15aを積層し、前記第2の電解質樹脂層12b側にカソード側電極15bを積層することにより、膜電極接合体2とされている。また、前記補強膜型電解質膜10Aにおいて、傾斜した補強膜11は電解質膜の厚み方向の中央領域にいずれの表面側にも偏位しないように位置するとともに、補強膜11の端縁は補強膜型電解質膜10Aの端縁にまで達しているが、表面にまでは達していない。
そして、前記膜電極接合体2が、傾斜して配置された補強膜11がカソード側のセパレータ30のガス入口32側でセパレータ面に近く、カソード側のセパレータ30のガス出口33側でセパレータ面から遠くなるようにして、両セパレータ間に挟持されて、単セルとしての燃料電池1を構成している。
図1aに示すように、この燃料電池1では、補強膜型電解質膜10Aにおけるカソード側のセパレータ30に面する側での電解質膜表面から補強膜11にいたる電解質樹脂12の量は、入口32側で最も少なく、次第に増加していき、出口33側で最大となっている。そのために、カソード側のセパレータ30に面する側の電解質樹脂領域12bでは、カソードの出口33側において入口32側と比較して、発電時に生じる触媒層や拡散層に溜まった生成水wをより多く吸収しやすくなる。それにより、発電時に生じやすいカソード側でのフラッティングを抑制することがでる。結果として、燃料電池1の性能(セル性能)が向上する。
図2bに示す燃料電池1は、前記補強膜型電解質膜10Aにおいて、傾斜した補強膜11が、電解質膜におけるアノードに偏位した状態で位置しており、アノード側において端縁がアノード側表面にまで達している点で、図2aに示したものと相違している。他の構成は図2aに示したものと同じであり、同じ部材には同じ符号を付している。この形態の燃料電池1では、カソード側のセパレータ30に面する側の電解質樹脂領域12bにおける、カソード出口33側での電解質樹脂12の量が、図2aに示したものよりも多くなっており、発電時に生じる触媒層や拡散層に溜まった生成水wを、補強膜型電解質膜10A側でより多く吸収しやすくなる。
図2cに燃料電池1は、前記補強膜型電解質膜10Aにおいて、傾斜した補強膜11の端縁が、アノード側およびカソード側の双方において、電解質膜の端縁かつ表面にまで達している点で、図2a、図2bに示したものと相違している。他の構成は図2aに示したものと同じであり、同じ部材には同じ符号を付している。この形態の燃料電池1では、補強膜型電解質膜10Aの面内方向の補強強度を充分に大きくすることができ、結果として、長期にわたり高い発電性能を維持することのできる燃料電池1が得られる。
図3に示す燃料電池1は、補強膜型電解質膜10Aにおいて、傾斜した補強膜11の端縁が、アノード側およびカソード側の双方において、電解質膜の表面には達しているが、電解質膜の端縁に達していない点で、図2a、図2b、図2cに示したものと相違している。他の構成は図2aに示したものと同じであり、同じ部材には同じ符号を付している。この形態の燃料電池1では、補強膜型電解質膜10Aの面内方向の強度が低下する不都合はあるが、カソードの出口33側における電解質膜での生成水wの吸水量をさらに大きくできる利点がある。
図4に示す燃料電池1は、補強膜型電解質膜10Aに埋設する補強膜11の形状においてのみ前記図6に基づき説明した燃料電池1と異なっており、他の構成は同じである。ここでも、同じ部材には同じ符号を付し、説明は省略する。図4aに示す燃料電池1では、補強膜11は、所定の厚みを有する第1の部分11aと、該第1の部分11aと比較して厚みの薄い第2の部分11bとを備えている。そして、前記厚みの薄い第2の部分11bは、補強膜11の一方の面における図で上方領域にのみ形成されており、該補強膜11を膜厚方向のほぼ中央部に膜面と平行な姿勢で電解質樹脂に埋設して補強膜型電解質膜10Aとしている。
この補強膜型電解質膜10Aを用いて製造した膜電極接合体2が、前記補強膜11の厚みの薄い第2の部分11bがカソード側のセパレータ30のガス入口32側となるようにして、アノード側のセパレータ20とカソード側のセパレータ30の間に挟持され、単セルとしての燃料電池1とされている。
この燃料電池1において、補強膜型電解質膜10Aにおける補強膜11からカソード側のセパレータ30側の電解質樹脂の厚さは、補強膜11の前記第1の部分11aの領域においては薄く、前記第2の部分では厚くなっている。そのために、図2あるいは図3に示した燃料電池の場合と同様、カソード側のセパレータ30に面する側の電解質樹脂領域12bでは、カソードの出口33側において入口32側と比較して、発電時に生じる触媒層や拡散層に溜まった生成水wをより多く吸収しやすくなり、発電時に生じやすいカソード側でのフラッティングを抑制することがでる。
図4bに示す燃料電池1では、補強膜11における第1の部分11aと比較して厚みの薄い第2の部分11bが、補強膜11の一方の面における図で上方領域と他方の面における図で下方領域に形成されている点でのみ、図4aに示したものと構成が相違している。この補強膜11を備えた補強膜型電解質膜10Aを用いて製造した膜電極接合体2をアノード側のセパレータ20とカソード側のセパレータ30の間に挟持したて燃料電池1としたときに、図4aに示した燃料電池1と同様にフラッティング抑制効果が奏されることは説明を要しないであろう。
図示しないが、図4aおよび図4bに示す形態の燃料電池において、補強膜11を図で半時計方向に僅かに傾斜して姿勢で電解質樹脂中に埋設した補強膜型電解質膜10Aを用いても、燃料電池として同様な作用効果を達成することができる。
以下、実施例と比較例に基づき本発明を説明する。
[実施例]
補強膜に全体が等しい厚さであるPTFE多孔体、電解質樹脂にNafion solution DE2020(Dupont社製)を用い、キャスト法により、図2cに示す形状の傾斜した補強膜を持つ補強膜型電解質膜を作成した。この補強膜型電解質膜の両面に触媒層を転写し、カーボンペーパーをガス拡散層に用いて膜電極接合体を作成した。そして、カソード出口側での電解質樹脂の量がカソード入口側よりも多くなる姿勢で、アノード側およびカソード側のセパレータで挟持し、図2cに示した形状の燃料電池とした。
[比較例]
同じ材料を用いて、実施例と同じ形態の膜電極接合体を作成した。但し、補強膜型電解質膜の厚みは実施例と同じとし、補強膜は、図6に示したように、電解質膜の厚み方向の中央位置に電解質膜の表面と平行に配置した。その補強膜型電解質膜を用いて、実施例と同様に燃料電池を作成した。
[試験]
実施例と比較例の燃料電池について、同じ条件で発電試験を行い、両者の性能を比較した。その結果を表1に示した。
Figure 0005176376
[考察]
表1に示すように、生成水量が多い高電流領域(1.2A/cm以上)では、実施例および比較例ともに、フラッティングによる電力低下が生じているが、実施例はその電圧低下が比較例と比較して低減しており、本発明において補強膜を傾斜させて設けたことによる優位性が示される。
本発明による補強膜型電解質膜の一例を示す斜視図。 本発明による補強膜型電解質膜を備える燃料電池の3つの例の模式図。 本発明による補強膜型電解質膜を備える燃料電池のさらに他の例の模式図。 本発明による補強膜型電解質膜の他の例を備える燃料電池の模式図。 固体高分子型燃料電池を説明する模式図。 固体高分子型燃料電池の発電時の状態を模式的示す図。
符号の説明
1…固体高分子型燃料電池、2…膜電極接合体(MEA)、10A…補強膜型電解質膜、11…補強膜、12…電解質樹脂、13…触媒層、14…ガス拡散層、15a…アノード側電極、15b…カソード側電極、20…アノード側セパレータ、22…ガス入口、23…ガス出口、30…カソード側セパレータ、32…ガス入口、33…ガス出口、w…生成水

Claims (2)

  1. 電解質樹脂の中に多孔質の補強膜を埋設した補強膜型電解質膜であって、前記補強膜は補強膜型電解質膜の厚み方向における一方の面から他方の面に向けて傾斜した状態で配置されており、それにより、前記埋設された補強膜の両面には、電解質樹脂の厚みの薄い領域と該厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域とが連続した状態で形成されていることを特徴とする補強膜型電解質膜。
  2. 請求項1に記載の補強膜型電解質膜の両面に電極を積層した膜電極接合体をアノード側およびカソード側のセパレータで挟持した燃料電池であって、前記膜電極接合体が、電解質樹脂の前記厚みの薄い領域と比較して厚みが厚くされた領域をカソード側のセパレータのガス出口側となるようにして、両セパレータ間に挟持されていることを特徴とする燃料電池。
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