JP2010025557A - 抵抗測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ノイズの影響を軽減する。
【解決手段】電圧注入部41は基準信号Srに同期した検査用交流信号Vxを生成し、電流測定部42は、反転入力端子に第2巻線23の一端が接続された第1演算増幅器を有して、第2巻線23の電流I1を第1電圧信号Vb1に変換する第1増幅部61と、反転入力端子に第2巻線23の他端が接続された第2演算増幅器を有して、電流I1を第1電圧信号Vb1と逆位相の第2電圧信号Vc1に変換する第2増幅部64と、各信号Vb2,Vc2を基準信号Srで同期検波して正極性信号Vdを抽出する第1切替部63と、同様にして負極性信号Veを抽出する第2切替部66と、各信号Vd,Veの差分信号Vfを出力する第3増幅部67とを備え、処理部43は、検査用交流信号Vxの電圧実効値および差分信号Vfに基づく電流実効値を算出して測定対象回路5の抵抗値Rxを算出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象回路の抵抗値を測定する抵抗測定装置に関するものである。
この種の抵抗測定装置として、下記の特許文献1に開示された抵抗測定装置が知られている。この抵抗測定装置は、測定回路網の接続導線をクリップして測定回路網(測定対象)に流れる第1周波数の電流と弁別し得る第2周波数の電流を測定回路網に注入する注入用変成器と、測定回路網に流れている上記の2種類の電流を接続導線にクリップして検出する検出用変成器と、検出用変成器の出力のうち第2周波数の成分を取り出す周波数選択回路と、周波数選択回路の出力を表示する表示手段を具備し、さらに、注入用変成器は、発振器の出力電圧が与えられて第2周波数の電流を測定回路網に注入する注入コイル、および帰還コイルを有し、帰還コイルに誘起する電圧が一定値に制御されるように注入コイルに供給される電圧を可変するようにした帰還ループを備えて構成されている。この抵抗測定装置では、帰還コイルに誘起する電圧を測定回路網の接続導線数(クリップされる本数。1本)に対する帰還コイルの巻線数の比で除算して得られる注入電圧についても一定値に制御されるため、検出用変成器に流れる電流に起因してこの検出用変成器に接続された抵抗に発生する電圧を検出することにより、この検出用変成器に接続された抵抗の抵抗値、この抵抗に発生する電圧、帰還コイルに発生する電圧、注入用変成器の巻数および検出用変成器の巻数に基づいて、測定回路網に接続された抵抗素子の値(被測定抵抗)を測定することが可能となっている。
特公平2−7031号公報(第1−4頁、第2図)
ところが、上記の抵抗測定装置には、以下の問題点が存在する。すなわち、この抵抗測定装置では、検出用変成器に形成されている検出用コイルは、一端が接地される構成(シングルエンド)となっているため、外部からの誘導に起因してグランドに流れ込む誘導電流の影響を受け易く、この影響を低減するためには検出用変成器用にシールドを設けると共にこのシールドを接地する必要がある。しかしながら、このようにシールドを接地する構成を採用した場合には、安全規格(例えばIEC61010国際安全規格などの安全規格)上不利になるという問題点が存在している。
本発明は、かかる問題点を解決すべくなされたものであり、ノイズの影響を軽減し得る抵抗測定装置を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載の抵抗測定装置は、測定対象回路に検査用交流信号を注入する電圧注入部と、前記検査用交流信号の注入に起因して前記測定対象回路に流れる交流電流を検出コイルで検出して測定する電流測定部と、前記注入された検査用交流信号および前記測定された交流電流に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する処理部とを備えた抵抗測定装置であって、前記電圧注入部は、基準信号に同期した前記検査用交流信号を生成し、前記電流測定部は、反転入力端子に前記検出コイルの一端が接続されると共に非反転入力端子に基準電圧が入力された第1演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を第1電圧信号に変換して出力する第1増幅部と、反転入力端子に前記検出コイルの他端が接続されると共に非反転入力端子に前記基準電圧が入力された第2演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を前記第1電圧信号と逆位相の第2電圧信号に変換して出力する第2増幅部と、前記基準信号に同期して前記第1電圧信号および前記第2電圧信号を同期検波して、当該第1電圧信号および当該第2電圧信号のうちの正側波形のみで構成される正極性信号を抽出する第1抽出部と、前記基準信号に同期して前記第1電圧信号および前記第2電圧信号を同期検波して、当該第1電圧信号および当該第2電圧信号のうちの負側波形のみで構成される負極性信号を抽出する第2抽出部と、前記正極性信号および前記負極性信号の差分信号を出力する第3増幅部とを備え、前記処理部は、前記検査用交流信号の電圧値、および前記差分信号に基づく電流値を算出すると共に当該電圧値および当該電流値に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する。
また、請求項2記載の抵抗測定装置は、測定対象回路に検査用交流信号を注入する電圧注入部と、前記検査用交流信号の注入に起因して前記測定対象回路に流れる交流電流を検出コイルで検出して測定する電流測定部と、前記注入された検査用交流信号および前記測定された交流電流に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する処理部とを備えた抵抗測定装置であって、前記電圧注入部は、基準信号に同期した前記検査用交流信号を生成し、前記電流測定部は、反転入力端子に前記検出コイルの一端が接続されると共に非反転入力端子に基準電圧が入力された第1演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を第1電圧信号に変換して出力する第1増幅部と、反転入力端子に前記検出コイルの他端が接続されると共に非反転入力端子に前記基準電圧が入力された第2演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を前記第1電圧信号と逆位相の第2電圧信号に変換して出力する第2増幅部と、前記第1電圧信号および前記第2電圧信号の差分信号を出力する第3増幅部と、前記基準信号に同期して前記差分信号を同期検波して、当該差分信号の正側波形のみまたは負側波形のみで構成される片極性信号を抽出する抽出部とを備え、前記処理部は、前記検査用交流信号の電圧値、および前記片極性信号に基づく電流値を算出すると共に当該電圧値および当該電流値に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する。
また、請求項3記載の抵抗測定装置は、請求項1または2記載の抵抗測定装置において、前記第1演算増幅器の後段に配設されて前記第1電圧信号に含まれる直流成分を除去する第1容量性素子と、前記第2演算増幅器の後段に配設されて前記第2電圧信号に含まれる直流成分を除去する第2容量性素子とを備えている。
また、請求項4記載の抵抗測定装置は、請求項3記載の抵抗測定装置において、前記第1電圧信号に含まれる前記検査用交流信号の高調波成分を除去する第1フィルタ部と、前記第2電圧信号に含まれる前記検査用交流信号の高調波成分を除去する第2フィルタ部とを備えている。
請求項1記載の抵抗測定装置では、検出コイルの一端が反転入力端子に接続された第1演算増幅器を有して検出コイルに流れる電流を第1電圧信号に変換して出力する第1増幅部と、検出コイルの他端が反転入力端子に接続された第2演算増幅器を有して検出コイルに流れる電流を第1電圧信号と逆位相の第2電圧信号に変換して出力する第2増幅部と、基準信号に同期して第1電圧信号および第2電圧信号を同期検波して第1電圧信号および第2電圧信号の正側波形のみで構成される正極性信号を抽出する第1抽出部と、基準信号に同期して第1電圧信号および第2電圧信号を同期検波して第1電圧信号および第2電圧信号の負側波形のみで構成される負極性信号を抽出する第2抽出部と、正極性信号および負極性信号の差分信号を出力する第3増幅部とを備えて電流測定部が構成されている。
したがって、この抵抗測定装置によれば、シングルエンドでの検出コイルの使用や、シャント抵抗の使用が回避できるため、十分な検出ゲインを維持しつつ良好な周波数特性を確保することができる。また、第2巻線の各端部に接続された第1増幅部と第2増幅部とが、検出コイルに流れる電流に基づいて、互いの位相が反転する第1電圧信号と第2電圧信号とを出力し、第3増幅部が、これらの信号に基づいて各抽出部で生成される正極性信号および負極性信号の差分信号を出力する構成のため、検出コイルに流れる電流にコモンモードノイズが重畳していたとしても、第3増幅部においてコモンモードノイズをキャンセルすることができる。また、各抽出部が、基準信号に同期して第1および第2電圧信号を同期検波して、正極性信号および負極性信号を抽出する構成のため、検出コイルの電流にノーマルモードノイズが含まれている場合でも、このノーマルモードノイズを除去することができる。
請求項2記載の抵抗測定装置では、検出コイルの一端が反転入力端子に接続された第1演算増幅器を有して検出コイルに流れる電流を第1電圧信号に変換して出力する第1増幅部と、検出コイルの他端が反転入力端子に接続された第2演算増幅器を有して検出コイルに流れる電流を第1電圧信号と逆位相の第2電圧信号に変換して出力する第2増幅部と、第1電圧信号および第2電圧信号の差分信号を出力する第3増幅部と、基準信号に同期して差分信号を同期検波して、差分信号の正側波形のみまたは負側波形のみで構成される片極性信号を抽出する抽出部とを電流測定部が構成されている。
したがって、この抵抗測定装置によれば、シングルエンドでの検出コイルの使用や、シャント抵抗の使用が回避できるため、十分な検出ゲインを維持しつつ良好な周波数特性を確保することができる。また、第2巻線の各端部に接続された第1増幅部と第2増幅部とが、検出コイルに流れる電流に基づいて、互いの位相が反転する第1電圧信号と第2電圧信号とを出力し、第3増幅部が、これらの信号の差分を差分信号として出力する構成のため、検出コイルに流れる電流にコモンモードノイズが重畳していたとしても、第3増幅部においてコモンモードノイズをキャンセルすることができる。また、抽出部が、基準信号に同期して差分信号を同期検波して、片極性信号を抽出する構成のため、検出コイルの電流にノーマルモードノイズが含まれている場合でも、このノーマルモードノイズを除去することができる。
また、請求項3記載の抵抗測定装置によれば、各演算増幅器の後段に容量性素子をそれぞれ配設したことにより、各演算増幅器のオフセット電圧がばらついていたとしても、このオフセット電圧(直流電圧)を除去することができるため、測定対象回路の抵抗値の測定精度を向上させることができる。
また、請求項4記載の抵抗測定装置によれば、第1および第2フィルタ部を配設したことにより、第1電圧信号および第2電圧信号に含まれる高調波成分を除去できるため、測定対象回路の抵抗値の測定精度を一層向上させることができる。
以下、本発明に係る抵抗測定装置の最良の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、本発明に係る抵抗測定装置1の構成について、図面を参照して説明する。
図1に示す抵抗測定装置1は、クランプ部2、およびクランプ部2とケーブル3を介して接続された装置本体部4を備え、測定対象回路5の抵抗(ループ抵抗)の抵抗値Rxを測定可能に構成されている。
クランプ部2は、図1に示すように、注入クランプ部11、検出クランプ部21およびハウジング31を備えて構成されている。一例として、本例では、注入クランプ部11は、2つに分割された第1環状コア12、および第1環状コア12に巻回された注入コイルとしての第1巻線13(既知のターン数:N1)を有している。また、検出クランプ部21は、2つに分割された第2環状コア22、および第2環状コア22に巻回された第2巻線23(本発明における検出コイル(既知のターン数:N2))を有している。また、注入クランプ部11および検出クランプ部21は、先端が開閉自在なクランプ型の樹脂製のハウジング31に共に収容されて、このハウジング31の開閉動作に伴い、それぞれの第1環状コア12および第2環状コア22が同時に開閉するように構成されている。この構成により、ハウジング31を開状態としてその内側に測定対象回路5の一部を構成する配線5aを導入することで、開状態となった第1環状コア12および第2環状コア22のそれぞれの内側にも配線5aが導入され、この状態においてハウジング31を閉状態とすることで、閉状態となった第1環状コア12および第2環状コア22によって配線5aが同時にクランプされた状態、すなわちクランプ部2によって配線5aがクランプされた状態となる。この場合、配線5aは、第1環状コア12および第2環状コア22において1ターンの巻線として機能する。
装置本体部4は、図1に示すように、電圧注入部41、電流測定部42、処理部43および出力部44を備えている。電圧注入部41は、D/A変換部51、電力増幅部52および注入クランプ部11を備えて構成されている。この場合、D/A変換部51は、処理部43から出力された交流波形データ(本例では一定の周期Tで値が一巡する正弦波波形データ)Dvに基づいて、図3に示すように周期Tの交流電圧Va(周波数f(=1/T))を生成して出力する。電力増幅部52は、この交流電圧Vaを所定の増幅率で増幅して予め規定された電圧値(本例では電圧実効値)の交流電圧V1を生成すると共に、生成した交流電圧V1を注入クランプ部11の第1巻線13に印加する。これにより、注入クランプ部11を介して測定対象回路5に所定の電流値(本例では電流実効値)の検査用交流信号Vxが注入される。この場合、上記したように配線5aが第1環状コア12において1ターンの巻線として機能するため、測定対象回路5に注入される検査用交流信号Vxは、その電圧値が交流電圧V1をターン数N1で除算して得られる電圧値(Vx=V1/N1)となる。また、検査用交流信号Vxは交流電圧Vaに基づいて生成されるため、交流電圧Vaと同期した信号、つまり後述する基準信号Srに同期した信号となる。検出クランプ部21は、第2環状コア22において配線5aが1ターンの巻線として機能するため、測定対象回路5に流れる交流電流Ixを検出して、その第2巻線23に検出電流(本発明における検出コイルに流れる電流)I1(=Ix/N2)を出力する。
電流測定部42は、検出クランプ部21、第1増幅部61、第1バンドパスフィルタ(以下、「第1BPF」ともいう)62、第1切替部63、第2増幅部64、第2バンドパスフィルタ(以下、「第2BPF」ともいう)65、第2切替部66、第3増幅部67およびA/D変換部68を備えている。この場合、第1増幅部61は、第2巻線23の一端に接続されて、この一端に発生する検出電流I1を第1電圧信号Vb1に変換して出力する。また、第1増幅部61は、一例として、図2に示すように、第1演算増幅器61a、抵抗61b,61c,61dおよび第1コンデンサ61eを備えて構成されている。この場合、第1演算増幅器61aは、その反転入力端子が第2巻線23の一端に直接接続され、反転入力端子と出力端子との間に抵抗61bが帰還抵抗として接続され、非反転入力端子が抵抗61cを介して接地されて(基準電圧(グランド)が入力される一例)、入力した検出電流I1を電圧信号Vb(振幅が検出電流I1の電流値に比例して変化する信号)に変換して出力する。第1コンデンサ61eは、本発明における第1容量性素子の一例であって、第1演算増幅器61aの後段に配設されて(本例では、その一端が第1演算増幅器61aの出力端子に直接接続されて)、電圧信号Vbに含まれる直流成分を除去する。また、第1コンデンサ61eは、その他端が抵抗61dを介して接地されている。これにより、第1コンデンサ61eにおいて直流成分が除去された電圧信号Vbは、その直流レベルが接地電位(ゼロボルト)に規定されて、ゼロボルトを中心として変化する交流信号である第1電圧信号Vb1として第1増幅部61から出力される。
第1BPF62は、本発明における第1フィルタ部であって、一例としてバンドパスフィルタに構成されて、入力した第1電圧信号Vb1に含まれている交流電圧Vaの高調波成分を除去して(フィルタリング処理して)、第1電圧信号Vb2として出力する。具体的には、第1BPF62は、第1電圧信号Vb1に含まれている交流電圧Vaの基本周波数成分(周波数fの成分。検査用交流信号Vxの基本周波数成分でもある)を選択的に(主として)通過させることで、第1電圧信号Vb2を出力する。第1切替部63は、本発明における第1抽出部の一例であって、第1電圧信号Vb2の正側波形および第2BPF65から出力される後述の第2電圧信号Vc2の正側波形で構成される脈流信号である正極性信号Vdを抽出して出力する。具体的には、第1切替部63は、例えばアナログスイッチで構成されて、処理部43から出力される基準信号Sr(図3に示すように交流電圧Vaに同期し、かつデューティ比が0.5のクロック信号)に同期して、同図に示すように、第1電圧信号Vb2と第2電圧信号Vc2とを半周期ずつ切り替えて出力する(同期検波動作する)ことにより、正極性信号Vdを出力する。
第2増幅部64は、第2巻線23の他端に接続されて、この他端に発生する検出電流I1を第2電圧信号Vc1に変換して出力する。また、第2増幅部64は、一例として、図2に示すように、第2演算増幅器64a、抵抗64b,64c,64dおよび第2コンデンサ64eを備えて、第1増幅部61と同一に構成されている。この場合、第2演算増幅器64aは、その反転入力端子が第2巻線23の他端に直接接続され、反転入力端子と出力端子との間に抵抗64bが帰還抵抗として接続され、非反転入力端子が抵抗64cを介して接地されて(基準電圧(グランド)が入力される一例)、入力した検出電流I1を電圧信号Vc(振幅が検出電流I1の電流値に比例して変化し、かつ電圧信号Vbと逆極性の信号)に変換して出力する。第2コンデンサ64eは、本発明における第2容量性素子の一例であって、第2演算増幅器64aの後段に配設されて(本例では、その一端が第2演算増幅器64aの出力端子に直接接続されて)、電圧信号Vcに含まれる直流成分を除去する。また、第2コンデンサ64eは、その他端が抵抗64dを介して接地されている。これにより、第2コンデンサ64eにおいて直流成分が除去された電圧信号Vcは、その直流レベルが接地電位(ゼロボルト)に規定されて、ゼロボルトを中心として変化する交流信号である第2電圧信号Vc1として第2増幅部64から出力される。ここで、第2巻線23の他端に発生する検出電流I1は、一端に発生する検出電流I1と位相が反転したものとなる。このため、第2演算増幅器64aは、入力した検出電流I1を電圧信号Vbと位相が反転した電圧信号Vcに変換して出力する。これにより、第2増幅部64は、ゼロボルトを中心として変化し、かつ第1電圧信号Vb1と位相が反転した交流信号である第2電圧信号Vc1を生成して出力する。
第2BPF65は、本発明における第2フィルタ部であって、一例として第1BPF62と同様のバンドパスフィルタに構成されて、入力した第2電圧信号Vc1に含まれている交流電圧Vaの高調波成分を除去して(フィルタリング処理して)、第2電圧信号Vc2として出力する。第2切替部66は、本発明における第2抽出部の一例であって、第1切替部63と同一の構成を備えて、第1電圧信号Vb2の負側波形および第2電圧信号Vc2の負側波形で構成される脈流信号である負極性信号Veを抽出して出力する。具体的には、第2切替部66は、例えばアナログスイッチで構成されて、基準信号Srに同期して、図3に示すように、第1電圧信号Vb2と第2電圧信号Vc2とを半周期ずつ切り替えて出力する(同期検波動作する)ことにより、負極性信号Veを出力する。
第3増幅部67は、正極性信号Vdおよび負極性信号Veを入力して、これらの信号Vd,Veの差分である差分信号Vfを出力する。本例では、第3増幅部67は、一例として、図2に示すように、演算増幅器67a、第1切替部63と演算増幅器67aの非反転入力端子との間に接続された抵抗67b、第2切替部66と演算増幅器67aの反転入力端子との間に接続された抵抗67c、演算増幅器67aの反転入力端子と出力端子との間に接続された抵抗67d、および演算増幅器67aの非反転入力端子と基準電圧(この例ではグランド)との間に接続された抵抗67eとを備えて、差動増幅部として構成されている。この構成により、第3増幅部67は、図3に示すように、正極性信号Vdおよび負極性信号Veに同期する脈流信号(本例では一例として正側波形で構成される脈流信号であるが、負側波形で構成される脈流信号でもよい)である差分信号Vfを、信号Vd,Veの上記差分として演算して出力する。この差分信号Vfは、振幅が検出電流I1の電流値にそれぞれ比例する電圧信号Vb,Vcに基づいて上記のように生成されるため、差分信号Vfの振幅も検出電流I1の電流値に比例したものとなっている。A/D変換部68は、この差分信号Vfをデジタルデータに変換して電流データDiとして出力する。したがって、A/D変換部68から出力される電流データDiは、検出電流I1を表すデータとなる。
処理部43は、CPUおよびメモリ(いずれも図示せず)を備えて構成されて、抵抗測定処理を実行する。出力部44は、一例としてモニタ装置などで構成されて、抵抗測定処理の結果を表示する。
次に、抵抗測定装置1による抵抗測定処理100について、図4を参照して説明する。
この抵抗測定処理100では、処理部43は、まず、所定の周波数fの検査用交流信号Vxを測定対象回路5に注入する注入処理を実行する(ステップ101)。具体的には、この注入処理において、処理部43は、周波数fの交流電圧Vaを生成させるための交流波形データDvの電圧注入部41への出力を開始する。これにより、電圧注入部41では、D/A変換部51が、この交流波形データDvを交流電圧(アナログ信号)Vaに変換して出力し、電力増幅部52が、この交流電圧Vaを交流電圧V1に増幅して注入クランプ部11の第1巻線13に印加する。これにより、注入クランプ部11から測定対象回路5に検査用交流信号Vx(周波数f)が注入される。このため、測定対象回路5には、検査用交流信号Vxの注入に起因して、周波数fの交流電流Ixが流れる。また、処理部43は、交流波形データDvの出力開始と同時に、交流波形データDvの一巡するタイミングに同期し、かつ周波数がfに規定された基準信号Srの各切替部63,66への出力も開始する。
この周波数fの検査用交流信号Vxが測定対象回路5へ注入されている状態において、電流測定部42は、交流電流Ixを検出して電流データDiを生成する処理を実行する。具体的には、電流測定部42では、検出クランプ部21が、測定対象回路5に流れる交流電流Ixを検出して、その第2巻線23から検出電流I1を出力し、第1および第2増幅部61,64が、この検出電流I1を第1および第2電圧信号Vb1,Vc1に変換して出力する。この場合、この電流測定部42では、従来の構成(検出コイルとしての第2巻線23をシングルエンドで使用し、電流検出のための抵抗を直列に接続する構成)とは異なり、第2巻線23の各端部を演算増幅器61a,64aの反転入力端子に接続する構成としたことにより、ゲインの低下や周波数特性の劣化を招くおそれのある電流検出用の抵抗(シャント抵抗)を不要とすることができ、十分な検出ゲインを維持しつつ良好な周波数特性が確保されている。
次いで、第1および第2BPF62,65が、対応する電圧信号Vb1,Vc1に含まれている高調波成分を除去して、第1および第2電圧信号Vb2,Vc2として出力し、各切替部63,66が、この第1および第2電圧信号Vb2,Vc2を基準信号Srに同期して切り替えることにより、正極性信号Vdおよび負極性信号Veを生成して出力する。この場合、ノーマルモードノイズが検出電流I1に含まれていたとしても、各切替部63,66による基準信号Srに同期した各信号Vb2,Vc2に対する上記の切替動作により、このノーマルモードノイズが除去される。
続いて、第3増幅部67が、この正極性信号Vdおよび負極性信号Veの差分を演算して差分信号Vfを生成し、A/D変換部68が、この差分信号Vfをデジタルデータに変換して電流データDiとして処理部43に出力する。この場合、電流測定部42では、第2巻線23の各端部に接続された第1増幅部61と第2増幅部64とが、それぞれが接続された第2巻線23の端部に発生する検出電流I1に基づいて、互いの位相が反転する第1電圧信号Vb1と第2電圧信号Vc1とを出力し、第3増幅部67が、これらの信号Vb1,Vc1に基づいて各切替部63,66で生成される正極性信号Vdおよび負極性信号Veの差分を演算して差分信号Vfを生成する。このため、検出電流I1にコモンモードノイズが重畳していたとしても、第3増幅部67が差分演算を行うことにより、このノイズがキャンセルされる。
次いで、処理部43は、周波数がfのときの測定対象回路5の抵抗値Rxを算出する算出処理を実行する(ステップ102)。具体的には、この算出処理において、処理部43は、まず、電流データDiに基づいて検出電流I1の電流値(本例では電流実効値)を算出し、次いで、交流電圧V1の電圧実効値および第1巻線13のターン数(N1)に基づいて検査用交流信号Vxの電圧実効値を算出すると共に、算出した検出電流I1の電流実効値および第2巻線23のターン数(N2)に基づいて交流電流Ixの電流値(本例では電流実効値)を算出する。続いて、処理部43は、算出した検査用交流信号Vxおよび交流電流Ixの各実効値に基づいて、交流電圧V1の周波数がfのときの測定対象回路5の抵抗値Rxを算出すると共に、算出した抵抗値Rxを周波数fに対応させてメモリに記憶する。本例では一例として、処理部43は、この抵抗値Rxの算出に際して、抵抗値Rxを複数回算出すると共に、これらの平均(一例として移動平均)を算出して、最終的な抵抗値Rxとする。これにより、抵抗値Rxの算出処理が完了する。最後に、処理部43は、算出した抵抗値Rxを出力部44に出力させる(ステップ103)。これにより、抵抗測定処理が完了する。
このように、この抵抗測定装置1では、第2巻線23の一端が反転入力端子に接続された第1演算増幅器61aを有して第2巻線23に流れる電流I1を第1電圧信号Vb1に変換して出力する第1増幅部61と、第2巻線23の他端が反転入力端子に接続された第2演算増幅器64aを有して第2巻線23に流れる電流I1を第1電圧信号Vb1と位相が反転した(第1電圧信号Vb1と逆位相の)第2電圧信号Vc1に変換して出力する第2増幅部64と、基準信号Srに同期して第1電圧信号Vb2および第2電圧信号Vc2を同期検波して(半周期ずつ切り替えて)第1電圧信号Vb2および第2電圧信号Vc2の正側波形のみで構成される正極性信号Vdを出力する第1切替部63と、基準信号Srに同期して第1電圧信号Vb2および第2電圧信号Vc2を同期検波して(半周期ずつ切り替えて)第1電圧信号Vb2および第2電圧信号Vc2の負側波形のみで構成される負極性信号Veを出力する第2切替部66と、正極性信号Vdおよび負極性信号Veの差分を演算して差分信号Vfとして出力する第3増幅部67とを備えて電流測定部42が構成されている。
したがって、この抵抗測定装置1によれば、シングルエンドでの第2巻線23の使用や、シャント抵抗の使用が回避できるため、十分な検出ゲインを維持しつつ良好な周波数特性を確保することができる。また、第2巻線23の各端部に接続された第1増幅部61と第2増幅部64とが、第2巻線23に発生する検出電流I1に基づいて、互いの位相が反転する第1電圧信号Vb1と第2電圧信号Vc1とを出力し、第3増幅部67が、これらの信号Vb1,Vc1に基づいて各切替部63,66で生成される正極性信号Vdおよび負極性信号Veの差分を演算して差分信号Vfを生成する構成のため、検出電流I1にコモンモードノイズが重畳していたとしても、第3増幅部67での差分演算において、コモンモードノイズをキャンセルすることができる。また、各切替部63,66が、第1および第2電圧信号Vb2,Vc2を基準信号Srに同期して切り替えて(同期検波して)、正極性信号Vdおよび負極性信号Veを生成して出力する構成のため、ノーマルモードノイズが検出電流I1に含まれている場合でも、このノーマルモードノイズを除去することができる。
また、この抵抗測定装置1によれば、各演算増幅器61a,64aの後段にコンデンサ61e,64eをそれぞれ配設したことにより、各演算増幅器61a,64aのオフセット電圧がばらついていたとしても、このオフセット電圧(直流電圧)を除去することができるため、交流電流Ixの電流実効値、ひいては抵抗値Rxの測定精度を向上させることができる。
また、この抵抗測定装置1によれば、コンデンサ61e,64eの各後段にBPF62,65をそれぞれ配設したことにより、第1電圧信号Vb1および第2電圧信号Vc1に含まれる高調波成分を除去できるため、交流電流Ixの電流実効値、ひいては抵抗値Rxの測定精度を一層向上させることができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、上記の構成では、電流測定部42を2つの切替部63,66を有する構成としたが、図5に示す抵抗測定装置1Aの電流測定部42Aのように、1つの切替部69を有する構成を採用することもできる。以下、抵抗測定装置1Aについて、図5〜図7を参照して説明する。なお、抵抗測定装置1Aは、電流測定部42Aの第3増幅部67および切替部69以外の構成については抵抗測定装置1と同一に構成されている。このため、同一の構成については同一の符号を付して重複する説明を省略し、相違する電流測定部42Aの構成についてのみ説明する。
電流測定部42Aは、検出クランプ部21、第1増幅部61、第1BPF62、第2増幅部64、第2BPF65、第3増幅部67、切替部69およびA/D変換部68を備えている。第3増幅部67は、第1BPF62から出力される第1電圧信号Vb2と第2BPF65から出力される第2電圧信号Vc2とを入力して、これらの信号Vb2,Vc2の差分信号Vgを出力する。本例では、第3増幅部67は、一例として、図6に示すように、抵抗測定装置1と同じ差動増幅部として構成されている。この構成により、第3増幅部67は、図7に示すように、第1電圧信号Vb2と第2電圧信号Vc2の差分を検出して、差分信号Vgとして出力する。この差分信号Vgは、その振幅が検出電流I1の電流値に比例する交流信号となる。
切替部69は、本発明における抽出部の一例であって、基準信号Srに同期して差分信号Vgを同期検波して、差分信号Vgの正側波形のみまたは負側波形のみ(本例では、図7に示すように一例として正側波形のみ)で構成される片極性信号Vhを抽出して出力する。具体的には、切替部69は、例えばアナログスイッチで構成されて、処理部43から出力される基準信号Srに同期して、同図に示すように、差分信号Vgと基準電圧(グランド電位)とを半周期ずつ切り替えて出力する(同期検波動作する)ことにより、正極性信号である片極性信号Vhを出力する。A/D変換部68は、この片極性信号Vhをデジタルデータに変換して電流データDiとして出力する。この場合、この電流データDiは、検出電流I1を表すデータとなる。
したがって、この抵抗測定装置1Aにおいても、抵抗測定装置1と同様にして、処理部43が、電流データDiに基づいて検出電流I1の電流値(本例では電流実効値)を算出し、次いで、交流電圧V1の電圧実効値および第1巻線13のターン数(N1)に基づいて検査用交流信号Vxの電圧実効値を算出すると共に、算出した検出電流I1の電流実効値および第2巻線23のターン数(N2)に基づいて交流電流Ixの電流値(本例では電流実効値)を算出し、最後に、これら検査用交流信号Vxおよび交流電流Ixの各実効値に基づいて測定対象回路5の抵抗値Rxを算出することができる。また、この抵抗測定装置1Aも、抵抗測定装置1と同様にして、シングルエンドでの第2巻線23の使用や、シャント抵抗の使用が回避できるため、十分な検出ゲインを維持しつつ良好な周波数特性を確保することができる。また、第3増幅部67が第1BPF62から出力される第1電圧信号Vb2と第2BPF65から出力される第2電圧信号Vc2との差分信号Vgを算出して出力する構成のため、検出電流I1にコモンモードノイズが重畳していたとしても、第3増幅部67での差分演算において、コモンモードノイズをキャンセルすることができる。また、切替部69が差分信号Vgを同期検波する構成のため、ノーマルモードノイズが検出電流I1に含まれている場合でも、このノーマルモードノイズを除去することができる。
また、例えば、上記の抵抗測定装置1,1Aでは、各演算増幅器61a,64aの後段にコンデンサ61e,64eをそれぞれ配設しているが、各演算増幅器61a,64aのオフセット電圧が極めて小さなときには、コンデンサ61e,64eを配設しない構成を採用することもできる。この構成では、各抵抗61d,64dについても不要とすることができる。また、抵抗値Rxの測定精度の向上のために第1および第2BPF62,65を使用する構成について上記したが、必要とされる測定精度が確保できるときには、第1および第2BPF62,65を配設しない構成を採用することもできる。また、本発明における抽出部の一例として、各切替部63,66や、切替部69を使用した例について上記したが、乗算器を使用して同期検波する構成を採用することもできる。また、検査用交流信号Vxの電圧値としての電圧実効値と交流電流Ixの電流値としての電流実効値とに基づいて抵抗値Rxを算出する例について上記したが、電圧値は電圧実効値に限定されるものではなく、また電流値も電流実効値に限定されるものではない。具体的には、検査用交流信号Vxの電圧値としての電圧平均値と交流電流Ixの電流値としての電流平均値とに基づいて抵抗値Rxを算出する構成や、検査用交流信号Vxの電圧値としてのピークtoピーク値(電圧振幅)と交流電流Ixの電流値としてのピークtoピーク値(電流振幅)とに基づいて抵抗値Rxを算出する構成や、検査用交流信号Vxの電圧値としての電圧ピーク値と交流電流Ixの電流値としての電流ピーク値とに基づいて抵抗値Rxを算出する構成を採用することもできる。
抵抗測定装置1の構成を示す構成図である。 A/D変換部68を除く電流測定部42の回路図である。 電流測定部42の動作を説明するための波形図である。 抵抗測定装置1による抵抗測定処理を説明するためのフローチャートである。 抵抗測定装置1Aの構成を示す構成図である。 A/D変換部68を除く電流測定部42Aの回路図である。 電流測定部42Aの動作を説明するための波形図である。
符号の説明
1,1A 抵抗測定装置
5 測定対象回路
23 第2巻線(検出コイル)
41 電圧注入部
42,42A 電流測定部
43 処理部
61 第1増幅部
62 第1BPF
63 第1切替部
64 第2増幅部
65 第2BPF
66 第2切替部
67 第3増幅部
69 切替部
Ix 交流電流
Rx 抵抗
Sr 基準信号
Vb1,Vb2 第1電圧信号
Vc1,Vc2 第2電圧信号
Vd 正極性信号
Ve 負極性信号
Vf,Vg 差分信号
Vh 片極性信号
Vx 検査用交流信号

Claims (4)

  1. 測定対象回路に検査用交流信号を注入する電圧注入部と、前記検査用交流信号の注入に起因して前記測定対象回路に流れる交流電流を検出コイルで検出して測定する電流測定部と、前記注入された検査用交流信号および前記測定された交流電流に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する処理部とを備えた抵抗測定装置であって、
    前記電圧注入部は、基準信号に同期した前記検査用交流信号を生成し、
    前記電流測定部は、
    反転入力端子に前記検出コイルの一端が接続されると共に非反転入力端子に基準電圧が入力された第1演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を第1電圧信号に変換して出力する第1増幅部と、
    反転入力端子に前記検出コイルの他端が接続されると共に非反転入力端子に前記基準電圧が入力された第2演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を前記第1電圧信号と逆位相の第2電圧信号に変換して出力する第2増幅部と、
    前記基準信号に同期して前記第1電圧信号および前記第2電圧信号を同期検波して、当該第1電圧信号および当該第2電圧信号のうちの正側波形のみで構成される正極性信号を抽出する第1抽出部と、
    前記基準信号に同期して前記第1電圧信号および前記第2電圧信号を同期検波して、当該第1電圧信号および当該第2電圧信号のうちの負側波形のみで構成される負極性信号を抽出する第2抽出部と、
    前記正極性信号および前記負極性信号の差分信号を出力する第3増幅部とを備え、
    前記処理部は、前記検査用交流信号の電圧値、および前記差分信号に基づく電流値を算出すると共に当該電圧値および当該電流値に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する抵抗測定装置。
  2. 測定対象回路に検査用交流信号を注入する電圧注入部と、前記検査用交流信号の注入に起因して前記測定対象回路に流れる交流電流を検出コイルで検出して測定する電流測定部と、前記注入された検査用交流信号および前記測定された交流電流に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する処理部とを備えた抵抗測定装置であって、
    前記電圧注入部は、基準信号に同期した前記検査用交流信号を生成し、
    前記電流測定部は、
    反転入力端子に前記検出コイルの一端が接続されると共に非反転入力端子に基準電圧が入力された第1演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を第1電圧信号に変換して出力する第1増幅部と、
    反転入力端子に前記検出コイルの他端が接続されると共に非反転入力端子に前記基準電圧が入力された第2演算増幅器を少なくとも有して、当該検出コイルに流れる電流を前記第1電圧信号と逆位相の第2電圧信号に変換して出力する第2増幅部と、
    前記第1電圧信号および前記第2電圧信号の差分信号を出力する第3増幅部と、
    前記基準信号に同期して前記差分信号を同期検波して、当該差分信号の正側波形のみまたは負側波形のみで構成される片極性信号を抽出する抽出部とを備え、
    前記処理部は、前記検査用交流信号の電圧値、および前記片極性信号に基づく電流値を算出すると共に当該電圧値および当該電流値に基づいて前記測定対象回路の抵抗値を算出する抵抗測定装置。
  3. 前記第1演算増幅器の後段に配設されて前記第1電圧信号に含まれる直流成分を除去する第1容量性素子と、
    前記第2演算増幅器の後段に配設されて前記第2電圧信号に含まれる直流成分を除去する第2容量性素子とを備えている請求項1または2記載の抵抗測定装置。
  4. 前記第1電圧信号に含まれる前記検査用交流信号の高調波成分を除去する第1フィルタ部と、
    前記第2電圧信号に含まれる前記検査用交流信号の高調波成分を除去する第2フィルタ部とを備えている請求項3記載の抵抗測定装置。
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