JP2010025325A - 偏心型減速機 - Google Patents

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Abstract

【課題】クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機において、偏心型減速機の径方向の寸法を小型化する。
【解決手段】第1クランク軸軸受34は、クランク軸23の一端側を基部キャリア25に対して回転自在に保持する。第2クランク軸軸受35は、クランク軸23の他端側を端部キャリア26に対して回転自在に保持する。第1クランク軸軸受34及び第2クランク軸軸受35のうち少なくとも第2クランク軸軸受35が、直径寸法よりも軸方向寸法の方が大きい円筒ころ部材を有する円筒ころ軸受として形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ピン内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して回転するとともに、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機に関する。
各種産業用機械等においては、大きい減速比を実現可能な減速機として偏心型減速機が用いられている。このような偏心型減速機として、ピン内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して回転するとともに、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機が知られている(特許文献1を参照)。特許文献1に開示された偏心型減速機においては、クランク軸(48)の一端側が、基部キャリア(基部(35))に対して第1クランク軸軸受(クランク軸受(57))を介して回転自在に保持されている。また、クランク軸(48)の他端側が、端部キャリア(端板部(36))に対して第2クランク軸軸受(クランク軸受(56))を介して回転自在に保持されている。そして、第1クランク軸軸受及び第2クランク軸軸受は、円錐ころ軸受として形成されている。
特開2007−85524号公報(第5−6頁、第1図)
特許文献1に開示された偏心型減速機では、クランク軸を回転自在に保持する第1及び第2クランク軸軸受が、円錐ころ部材がクランク軸の軸方向に対して斜めに配置された円錐ころ軸受として形成されているため、その外径寸法が大型化し易い。このため、偏心型減速機をその回転中心線に対して垂直な方向である径方向において小型化しようとした場合、第1及び第2クランク軸軸受の外径寸法が制約となってしまうという問題がある。そして、特許文献1の偏心型減速機では、その回転中心線の方向である軸方向の寸法を短くする観点から、第2クランク軸軸受の径方向の外側に、端部キャリアをケース(外側ケース(12))に対して回転自在に保持する主軸受(軸受(32))が配置されている。このため、第2クランク軸軸受の大径化に伴って主軸受の大径化も招いてしまい、偏心型減速機の径方向の寸法が大型化してしまうことになる。また、偏心型減速機の長寿命化や強度向上を図る場合には、その仕様の変更に対応させるようにクランク軸の軸径寸法を適宜大きくすることが必要となる。この場合、クランク軸の軸径寸法の変更に伴って、第1及び第2クランク軸軸受の外径寸法も変更されることになる。しかしながら、特許文献1に開示の偏心型減速機では、上述のように、第1及び第2クランク軸軸受が円錐ころ軸受であることからこの第1及び第2クランク軸軸受の外径寸法が肥大化し易く、偏心型減速機の径方向の寸法が大型化してしまい易いという問題がある。
本発明は、上記実情に鑑みることにより、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機において、偏心型減速機の径方向の寸法を小型化することができる、偏心型減速機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための第1発明に係る偏心型減速機は、ケースと、前記ケースの内周に配置され、ピン状の部材として形成された複数のピン内歯と、前記ケースに収納されるとともに前記ピン内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、回転することで前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、前記クランク軸の一端側を回転自在に保持する第1クランク軸軸受と、前記クランク軸の他端側を回転自在に保持する第2クランク軸軸受と、前記クランク軸の一端側を前記第1クランク軸軸受を介して保持する基部キャリアと、前記クランク軸の他端側を前記第2クランク軸軸受を介して保持する端部キャリアと、前記基部キャリアと前記端部キャリアとの間に配置され、前記基部キャリアと前記端部キャリアとを連結する支柱と、前記基部キャリアに固定され、ピニオンが取り付けられる出力軸と、を備え、前記第1クランク軸軸受及び前記第2クランク軸軸受のうち少なくとも前記第2クランク軸軸受が、直径寸法よりも軸方向寸法の方が大きい円筒ころ部材を有する円筒ころ軸受として形成されていることを特徴とする。
この発明によると、クランク軸を回転自在に保持する第1及び第2クランク軸軸受のうち少なくとも第2クランク軸軸受が円筒ころ軸受として形成されている。このため、クランク軸の軸方向と平行に配置される円筒ころ部材を有する円筒ころ軸受によってクランク軸が回転自在に保持されることになり、少なくとも第2クランク軸軸受の外径寸法の肥大化を抑制することができる。これにより、第2クランク軸軸受の外径寸法による制約が大幅に緩和され、偏心型減速機の径方向の寸法の小型化を図ることができる。さらに、円筒ころ部材は、直径寸法よりも軸方向寸法が大きくなるように形成されており、軸方向に長くすることで転動時の接触面積を増大させるように構成されている。このため、円筒ころ軸受として形成されたクランク軸軸受において、十分な負荷容量を確保することができる。そして、本発明の構成によると、従来に比して大幅に第2クランク軸軸受の外径寸法の小型化を図ることができるため、第2クランク軸軸受の径方向の外側に、端部キャリアをケースに対して回転自在に保持する主軸受が配置されていても、この主軸受の外径寸法の小型化も図ることができる。これにより、偏心型減速機の径方向の寸法の小型化を図ることができる。また、偏心型減速機の長寿命化や強度向上を図る際にクランク軸の軸径寸法を大きくする場合であっても、クランク軸軸受の外径寸法が肥大化して偏心型減速機の径方向の寸法が大型化してしまうことも抑制できる。尚、第1クランク軸軸受も円筒ころ軸受として形成することで、第1クランク軸軸受の外径寸法の小型化も図ることができる。これにより、第1クランク軸軸受を介してクランク軸の一端側を保持する基部キャリアが大径化することで偏心型減速機が大径化してしまうことを抑制できる。
従って、本発明によると、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機において、偏心型減速機の径方向の寸法を小型化することができる。
第2発明に係る偏心型減速機は、第1発明の偏心型減速機において、前記端部キャリアを前記ケースに対して回転自在に保持する主軸受が備えられ、前記第2クランク軸軸受と前記主軸受とが、前記クランク軸の軸方向と垂直な方向において重なって配置されていることを特徴とする。
この発明によると、第2クランク軸軸受と主軸受とがクランク軸の軸方向と垂直な方向において重なって配置されているため、第2クランク軸軸受の外径寸法の小型化に伴って主軸受の外径寸法も確実に小型化することができる。そして、第2クランク軸軸受に対応する位置に主軸受が配置されるため、偏心型減速機の軸方向の寸法が大きくなってしまうことも抑制できる。
前述の目的を達成するための第3発明に係る偏心型減速機は、ケースと、前記ケースの内周に配置され、ピン状の部材として形成された複数のピン内歯と、前記ケースに収納されるとともに前記ピン内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、回転することで前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、前記クランク軸の一端側を回転自在に保持する第1クランク軸軸受と、前記クランク軸の他端側を回転自在に保持する第2クランク軸軸受と、前記クランク軸の一端側を前記第1クランク軸軸受を介して保持する基部キャリアと、前記クランク軸の他端側を前記第2クランク軸軸受を介して保持する端部キャリアと、前記基部キャリアと前記端部キャリアとの間に配置され、前記基部キャリアと前記端部キャリアとを連結する支柱と、前記基部キャリアに固定され、ピニオンが取り付けられる出力軸と、を備え、前記第1クランク軸軸受及び前記第2クランク軸軸受のうち少なくとも前記第2クランク軸軸受が円筒ころ軸受として形成され、前記第1クランク軸軸受及び前記第2クランク軸軸受のうち少なくとも前記第2クランク軸軸受において、円筒ころ部材が前記クランク軸の外周に対して摺動するように接して配置されていることを特徴とする。
この発明によると、少なくとも第2クランク軸軸受が円筒ころ軸受として形成され、第2クランク軸軸受の円筒ころ部材がクランク軸の外周に摺接するように配置されている。このため、円筒ころ軸受として形成されるとともに内輪が不要となることで外径寸法の小型化が図られた第2クランク軸軸受を介してクランク軸を回転自在に保持することができる。これにより、第2クランク軸軸受の外径寸法による制約が大幅に緩和され、偏心型減速機の径方向の寸法の小型化を図ることができる。さらに、内輪が不要となることで、第2クランク軸軸受における部品点数の低減を図ることができるとともに、第2クランク軸軸受の配置スペースの小スペース化を図ることができる。また、第1クランク軸軸受においても、クランク軸の外周に円筒ころ部材が摺接する円筒ころ軸受として構成されることで、同様に、偏心型減速機の径方向の寸法の小型化を図ることができるとともに、部品点数の低減と配置スペースの小スペース化を図ることができる。
第4発明に係る偏心型減速機は、第1発明乃至第3発明のいずれかの偏心型減速機において、前記ケースにおける他端側の開口部を覆うように前記ケースにボルトを介して締結されるカバーが備えられ、前記ケースの外周は、前記クランク軸の軸方向と垂直な方向において前記第1クランク軸軸受に対して重なる位置から、前記クランク軸の軸方向と垂直な方向において前記第2クランク軸軸受に対して重なる位置を経て、前記開口部に至る位置までに亘って、前記クランク軸の軸方向と平行な方向に直線状に延びるように形成されていることを特徴とする。
この発明によると、ケースの外周が、第1クランク軸軸受に対応する位置から第2クランク軸軸受に対応する位置を経て他端側の開口部に至る位置までに亘ってクランク軸の軸方向と平行に直線状に延びるように形成されている。そして、第2クランク軸軸受が小型の円筒ころ軸受として形成されることで、第2クランク軸軸受に対応する位置におけるケースの径寸法の小型化が図られているため、ケースの開口部を覆うカバーをケースに締結するボルトが配置される部分を外側に段状に拡径する部分としてケースに設ける必要がない。尚、主軸受が第2クランク軸軸受に対応する位置に配置される場合であっても、主軸受の外径寸法の小型化が図られているため、同様に、上記のボルトが配置される部分を段状に拡径する部分としてケースに設ける必要がない。従って、第2クランク軸軸受に対応する位置で段状に拡径する部分が無い円筒状の小型のケースを実現することができ、ケースの小型化が図れるとともに、ケースとなる鋳物素材の製作も容易に行うことができる。
第5発明に係る偏心型減速機は、第1発明乃至第4発明のいずれかの偏心型減速機において、前記第2クランク軸軸受の一端側の前記クランク軸の軸方向における位置が前記クランク軸に形成された段部によって直接規定され、前記第2クランク軸軸受の他端側の前記クランク軸の軸方向における位置が前記端部キャリアによって直接規定されることを特徴とする。
この発明によると、第2クランク軸軸受のクランク軸の軸方向における位置について、一端側の位置はクランク軸の段部によって直接規定され、他端側の位置は端部キャリアによって直接規定される。このため、第2クランク軸軸受において、クランク軸の軸方向の位置を規定するための規定部材を省略できる分、クランク軸の長さを軸方向に短くすることができる。また、円筒ころ部材を保持するための保持器を設ける必要がない。これにより、第2クランク軸軸受における円筒ころ部材の数を増やし、円筒ころ部材の充填率を増大させることができる。尚、円筒ころ軸受として形成された第1クランク軸軸受の一端側のクランク軸の軸方向における位置が基部キャリアによって直接規定され、第1クランク軸軸受の他端側のクランク軸の軸方向における位置がクランク軸に形成された段部によって直接規定される偏心型減速機を構成することもできる。これによると、第1クランク軸軸受においても、同様に、規定部材を省略できる分、クランク軸の長さを軸方向に短くすることができる。また、円筒ころ部材を保持する保持器を設ける必要がなく、円筒ころ部材の数を増やし円筒ころ部材の充填率を増大させることができる。
本発明によると、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機において、偏心型減速機の径方向の寸法を小型化することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しつつ説明する。本発明の実施形態に係る偏心型減速機は、産業用ロボットや種々の工作機械等の各種産業用機械や建設機械等において広く適用することができる。尚、例えば、風車においては、近年、ブレード(羽根)の直径が大きくなる傾向にあることから、風向きに合わせて風車のナセルを旋回させるための首振り用の駆動装置であるヨー(Yaw)駆動装置として、寸法の大型化を抑制しつつ且つ高出力仕様の(負荷容量の大きな)減速機が要求される状況にある。このため、本実施形態に係る偏心型減速機は、風車用ヨー駆動装置として用いられると好適である。また、この例に限らず、ピン内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して回転するとともに、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機に関して、広く適用することができるものである。
図1は、本発明の一実施の形態に係る偏心型減速機1を示す正面図であり、一部切欠き断面を含む図である。偏心型減速機1は、例えば、風車のナセルを旋回させる風車用ヨー駆動装置として用いられ、上側に配置されるモータ100(図1では一部のみを図示)から入力された回転を減速して伝達して出力する。そして、偏心型減速機1は、ケース11、カバー12、減速部13、出力軸14、入力ギア15、ピン内歯22等を備えて構成されている。
図1に示すように、偏心型減速機1は、下側に配置された一端側においてケース11から突出するように位置する出力軸14(図1において破線で図示)にピニオン101が取り付けられ、上側に配置された他端側においてカバー12に対してモータ100が取り付けられる。尚、図1では、ピニオン101を模式的に示している。そして、偏心型減速機1においては、上側に配置されたモータ100から入力された回転力をカバー12及びケース11内に配置された前段側の遊星歯車機構(図示せず)及び後段側の減速部13を介して減速して伝達して出力軸14に取り付けられたピニオン101に出力する。偏心型減速機1が風車用ヨー駆動装置として用いられる場合には、偏心型減速機1は、ピニオン101が風車のタワーの上部に固定された歯車と噛み合うように配置される。そして、モータ100からの駆動力に伴って偏心型減速機1が作動してピニオン101が回転することで、風車のナセルが旋回する。尚、以下の説明においては、偏心型減速機1にて、出力軸14が配置される下側である出力側を一端側として、モータ100が配置される上側である入力側を他端側として説明する。
図1に示すように、ケース11は、両端部が開口した筒状に形成されており、一端側の開口部からは出力軸14が突出し、他端側の開口部はカバー12により覆われている。そして、ケース11は、内周に複数のピン内歯22が配置され、内部には減速部13等が配置されている。尚、入力ギア15、減速部13、及び出力軸14は、偏心型減速機1の回転中心線P(図1において一点鎖線で図示)の方向である軸方向に沿って直列に配置されている。また、ケース11は、その一端側において、径方向にフランジ状に広がるよう形成されて据付け用のボルトが取り付けられるハブ11aが設けられている。そして、ケース11におけるハブ11aよりも他端側の部分であって他端側の開口部に至る部分までの外周が、段状に拡径した部分が無く直線状に延びる円筒部分として形成されている。尚、このように構成されることで、ケース11の外周は、後述のクランク軸23の軸方向と垂直な方向において後述の第1クランク軸軸受34に対して重なる位置から、クランク軸23の軸方向と垂直な方向において後述の第2クランク軸軸受35に対して重なる位置を経て、他端側の開口部に至る位置までに亘って、クランク軸23の軸方向と平行な方向に直線状に延びるように形成されている。
図2は、図1における減速部13及びその近傍を拡大して示す断面図である。図1及び図2に示すように、ピン内歯22は、複数設けられており、ケース部11の内周に形成されたピン溝52に嵌め込まれて取り付けられた状態でケース11の内周に配置されている。ピン内歯22(図1及び図2では断面でなく外形を図示)は、ピン状の部材(丸棒状の部材)として形成され、その長手方向が回転中心線Pと平行に位置するように配置されるとともに、ケース11の内周において周方向に沿って等間隔で配列され、後述する外歯歯車28の外歯31と噛み合うように構成されている。
図1及び図2に示すように、カバー12は、ケース11の他端側の開口部を覆う蓋状の部材として形成されており、一端側に向かって段状に縮径する外形となるように形成された筒状体として設けられている。カバー12の一端側はカバー12の周方向に沿って配置される複数のボルト38を介してケース11に締結され、カバー12の他端側にはモータ100が取り付けられている。尚、カバー12の一端側の縁部12aは、フランジ状に外方に向かって小さく張り出すように形成されている。そして、この縁部12aに挿通されるボルト38がケース11の他端側の端部に螺合することによって、カバー12とケース11とが締結される。
図1及び図2に示すように、入力ギア15は、軸状の歯車部材として設けられ、回転中心線P上に配置されている。尚、モータ100の回転軸(図示せず)と入力ギア15との間には遊星歯車機構(図示せず)が設けられており、この遊星歯車機構を介して入力ギア15にモータ100からの回転駆動力が伝達される。入力ギア15には、その一端側には後述するスパーギア49に噛み合う歯車部分が形成され、これにより、入力ギア15は、遊星歯車機構を介して減速して伝達されたモータ100からの回転駆動力をスパーギア49に入力するように構成されている。
図1及び図2に示すように、減速部13は、スパーギア49、クランク軸23、基部キャリア25、端部キャリア26、支柱27、外歯歯車28、第1クランク軸軸受34、第2クランク軸軸受35等を備えて構成されている。スパーギア49は、入力ギア15の歯車部分と噛み合うように入力ギア15の周囲に複数個(本実施形態では3個)配置されており、入力ギア15に対して偏心型減速機1の径方向(回転中心線Pに対して垂直な方向)に位置している。スパーギア49は、中央部分に貫通孔が形成され、この貫通孔においてクランク軸23の他端側に対してスプライン結合により固定されている。
図1及び図2に示すクランク軸23は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されており、その軸方向が回転中心線Pと平行になるように配置されている。各クランク軸23(図1及び図2では、断面でなく外形を図示)は、外歯歯車28に形成されたクランク用孔30をそれぞれ貫通するように配置されており、回転することで外歯歯車28を偏心させて回転させる軸部材として設けられている。そして、クランク軸23は、自らの回転(自転)に伴う外歯歯車28の回転とともに、公転動作を行うことになる。
また、クランク軸23には、第1偏心部23a、第2偏心部23b、第3偏心部23c、第1軸部23d、及び第2軸部23eが形成され、一端側から、第1軸部23d、第1偏心部23a、第2偏心部23b、第3偏心部23c、第2軸部23eの順番で直列に設けられている。第1偏心部23a、第2偏心部23b、及び第3偏心部23cは、軸方向と垂直な断面が円形断面となるように形成され、それぞれの中心位置がクランク軸23の回転中心線に対して偏心するように設けられている。第1偏心部23a、第2偏心部23b、及び第3偏心部23cは、外歯歯車28のクランク用孔30に配置されている。
クランク軸23の一端側に設けられた第1軸部23dは、第1クランク軸軸受34を介して基部キャリア25に対して回転自在に保持されている。クランク軸23の他端側に設けられた第2軸部23eは、第2クランク軸軸受35を介して端部キャリア26に対して回転自在に保持されている。また、第2軸部23eには、第2クランク軸軸受35から他端側に突出するように位置するその端部において、前述したように、スパーギア49が固定されている。そして、第2軸部23eには、直角を成すように形成された段状の部分が形成され、この直角の段状の部分でスパーギア49の一端側の端面と当接してスパーギア49を支持している。これにより、第2軸部23eにおいて、軸方向に直線状に延びて第2クランク軸軸受35が配置される部分を限られたスペースにおいてより長く効率よく確保することができるように構成されている。尚、クランク軸23は、高硬度化を図るために焼き入れ処理が施されている。このため、クランク軸23において、第1クランク軸軸受34が配置される第1軸部23dの外周、及び第2クランク軸軸受35が配置される第2軸部23eの外周は、高硬度化処理が施されていることになる。
図2によく示すように、第1クランク軸軸受34は、円筒ころ軸受として形成され、前述のように、クランク軸23の一端側の第1軸部23dを基部キャリア25に対して回転自在に保持している。この第1クランク軸軸受34は、内輪が備えられておらず、複数の円筒ころ部材34aと外輪34bとを備えて構成されている。尚、本実施形態において、「円筒ころ軸受」の概念には、ニードルころ部材と称されることもある円筒ころ部材を有してニードルころ軸受と称されることもある円筒ころ軸受も含まれるものである。円筒ころ部材34aは、その直径寸法よりも軸方向寸法の方が大きくなるように(例えば、直径寸法の2倍から5倍程度の軸方向寸法となるように)形成され、長さの長い円筒ころ部材として構成されている。これにより、円筒ころ部材34aの転動時の接触面積を軸方向に増大させて、第1クランク軸軸受34としての十分な負荷容量が確保されるように構成されている。また、円筒ころ部材34aは、その軸方向がクランク軸23の軸方向と平行に配置され、クランク軸23の第1軸部23dの外周に対して摺動するように接して配置されている。円筒ころ部材34aを外側から支持する外輪34bは、基部キャリア25に形成されたクランク保持穴50に嵌め込まれて取り付けられている。尚、第1クランク軸軸受34の一端側のクランク軸23の軸方向における位置は、外輪34bにおいて、基部キャリア25によって直接に規定されている。また、第1クランク軸軸受34の他端側のクランク軸23の軸方向における位置は、円筒ころ部材34aにおいて、クランク軸23の第1偏心部23aの一端側に形成された段部によって直接に規定されている。
図2によく示すように、第2クランク軸軸受35は、円筒ころ軸受として形成され、前述のように、クランク軸23の他端側の第2軸部23eを端部キャリア26に対して回転自在に保持している。この第2クランク軸軸受35は、内輪が備えられておらず、複数の円筒ころ部材35aと外輪35bとを備えて構成されている。円筒ころ部材35aは、その直径寸法よりも軸方向寸法の方が大きくなるように(例えば、直径寸法の2倍から5倍程度の軸方向寸法となるように)形成され、長さの長い円筒ころ部材として構成されている。これにより、円筒ころ部材35aの転動時の接触面積を軸方向に増大させて、第2クランク軸軸受35としての十分な負荷容量が確保されるように構成されている。また、円筒ころ部材35aは、その軸方向がクランク軸23の軸方向と平行に配置され、クランク軸23の第2軸部23eの外周に対して摺動するように接して配置されている。円筒ころ部材35aを外側から支持する外輪35bは、端部キャリア26に形成されたクランク貫通孔43に取り付けられている。尚、第2クランク軸軸受35の一端側のクランク軸23の軸方向における位置は、円筒ころ部材35aにおいて、クランク軸23の第3偏心部23cの他端側に形成された段部によって直接に規定されている。また、第2クランク軸軸受35の他端側のクランク軸23の軸方向における位置は、外輪35bにおいて、端部キャリア26によって止め輪として形成された規定部材36を介して規定されている。この規定部材36は、端部キャリア26のクランク貫通孔43に周方向に沿って形成された溝に嵌め込まれて取り付けられ、外輪35bの他端側と係合している。
図1及び図2に示す外歯歯車28は、平行に配置された状態でケース11内に収納される第1外歯歯車28aと第2外歯歯車28bと第3外歯歯車28cとで構成されている。第1外歯歯車28a、第2外歯歯車28b、及び第3外歯歯車28cにはそれぞれ、クランク軸23が貫通するクランク用孔30、及び、支柱27が貫通する支柱貫通孔48が形成されている。第1外歯歯車28a、第2外歯歯車28b、及び第3外歯歯車28cは、回転中心線Pと平行な方向において、クランク用孔30及び支柱貫通孔48の位置がそれぞれ対応するように配置されている。外歯歯車28(28a、28b、28c)のクランク用孔30は、円形孔として形成され、クランク軸23に対応して外歯歯車28の周方向に沿って均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。また、支柱貫通孔48は、支柱27の断面形状に対応した孔として形成され、支柱27に対応して外歯歯車28の周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置されている。また、支柱貫通孔48は、外歯歯車28の周方向において、クランク用孔30と交互に形成されている。尚、支柱貫通孔48には、支柱27が遊嵌状態で貫通している。
また、第1外歯歯車28a、第2外歯歯車28b、及び第3外歯歯車28cのそれぞれの外周には、ピン内歯22に噛み合う外歯31が設けられている。本実施形態では、第1外歯歯車28a、第2外歯歯車28b、及び第3外歯歯車28cの外歯31の歯数は、ピン内歯22の歯数よりも1個少なくなるように設けられている。このため、クランク軸23が回転するごとに、噛み合う外歯31とピン内歯22との噛み合いがずれ、外歯歯車28(28a、28b、28c)が偏心して揺動回転するように構成されている。尚、外歯31とピン内歯22との歯数差は、複数個であってもよい。
また、外歯歯車28は、クランク用孔30において外歯用軸受(53、54、55)を介してクランク軸23を回転自在に保持している。外歯用軸受53は第1偏心部23aを第1外歯歯車28aに対して、外歯用軸受54は第2偏心部23bを第2外歯歯車28bに対して、外歯用軸受55は第3偏心部23cを第3外歯歯車28cに対して、それぞれ回転自在に保持している。尚、外歯用軸受(53、54、55)は、円筒ころ部材(ニードルころ部材と称されることもあるころ部材も含む)として構成される複数のころ部材をそれぞれ備えて構成されている。
図1及び図2に示す基部キャリア25は、その一端側において出力軸14が一体に形成されてケース11内に配置されている(出力軸14は一体に形成されることで基部キャリア25に固定されている)。基部キャリア25は、その他端側にクランク保持穴50が形成され、このクランク保持穴50によって各クランク軸23の一端側をその第1軸部23dにて第1クランク軸軸受34を介して回転自在に保持している。クランク保持穴50は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に形成されている。また、基部キャリア25は、その外周側において、図示しない軸受を介してケース部11の内周側に対して回転自在に保持されている。
図1及び図2に示す端部キャリア26は、支柱27を介して基部キャリア25と連結され、円板状の部材として設けられている。端部キャリア26には、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置にクランク軸23の他端側の第2軸部23eが配置される貫通孔としてクランク貫通孔43が形成されている。このクランク貫通孔43において、クランク軸23の他端側がその第2軸部23eにて第2クランク軸軸受35を介して回転自在に保持されている。
図1及び図2に示す主軸受37は、端部キャリア26をその外周側においてケース11の内周側に対して回転自在に保持する玉軸受として構成されている。この主軸受37は、その一端側がケース11の他端側に係合し、その他端側が端部キャリア26の他端側においてフランジ状に張り出した縁部26aに係合した状態で配置されている。また、主軸受37は、クランク軸23の軸方向と垂直な方向において、第2クランク軸軸受35aと重なって配置されている。
図1及び図2に示す支柱27は、基部キャリア25と端部キャリア26との間に配置され、基部キャリア25と端部キャリア26とを連結する柱状部分として設けられている。支柱27は、回転中心線Pを中心とした周方向に沿った均等角度の位置に複数(本実施形態では3つ)配置され、その軸方向が回転中心線Pと平行となるように配置されている。尚、支柱27とクランク軸23とは、回転中心線Pを中心とした周方向に沿って交互に配置されている。各支柱27は、基部キャリア25に一体に形成され、基部キャリア25の他端側において突出するように設けられている。そして、各支柱27には、端部キャリア26の他端側に開口して支柱27へと延び、支柱ピン40(破線で図示)が圧入される支柱ピン穴51(破線で図示)が形成されている。支柱ピン40が支柱ピン穴51に圧入されることで、基部キャリア25及び端部キャリア26の周方向の位置が合わされる。また、各支柱27には、端部キャリア26の他端側に開口して基部キャリア25まで延び、支柱ボルト29が挿入される支柱ボルト穴47が形成されている。支柱ボルト穴47の奥側には、雌ネジ部分が形成されている。支柱ボルト29は、雄ネジ部分として形成されたネジ部が一端側に設けられ、締め付け用の六角穴が設けられた頭部が他端側に設けられている。支柱ボルト29は、そのネジ部が支柱ボルト穴47の雌ネジ部分と螺合することで、端部キャリア26と基部キャリア25とを支柱27を介して結合するように構成されている。
次に、上述した偏心型減速機1の作動について説明する。偏心型減速機1は、モータ100の運転が行われることにより作動する。モータ100の運転が開始されると、図示しない遊星歯車機構を介して駆動される入力ギア15が回転する。入力ギア15が回転すると、入力ギア15に噛み合う各スパーギア49が回転し、各スパーギア49が固定された各クランク軸23とともに第1乃至第3偏心部(23a、23b、23c)が回転する。この回転に伴って、第1乃至第3偏心部(23a、23b、23c)から外歯歯車28(28a、28b、28c)に対して荷重が作用し、外歯歯車28(28a、28b、28c)がピン内歯22と噛み合いをずらしながら揺動するように偏心して回転する。そして、外歯歯車28(28a、28b、28c)の偏心回転に伴って、外歯歯車28(28a、28b、28c)に対して回転保持されたクランク軸23が自転しながら回転中心線Pを中心として公転動作を行う。このクランク軸23の公転動作により、支柱27で連結され、クランク軸23を第1クランク軸軸受34及び第2クランク軸軸受35を介して回転自在に保持する基部キャリア25及び端部キャリア26とともに、出力軸14が回転し、大きなトルクがピニオン101から出力されることになる。
以上説明した偏心型減速機1によると、クランク軸23を回転自在に保持する第1及び第2クランク軸軸受(34、35)が円筒ころ軸受として形成されている。このため、クランク軸23の軸方向と平行に配置される円筒ころ部材(34a、35a)を有する円筒ころ軸受によってクランク軸23が回転自在に保持されることになり、第1及び第2クランク軸軸受(34、35)の外径寸法の肥大化を抑制することができる。さらに、円筒ころ部材(34a、35a)は、直径寸法よりも軸方向寸法が大きくなるように形成されており、軸方向に長くすることで転動時の接触面積を増大させるように構成されている。このため、円筒ころ軸受として形成された第1及び第2クランク軸軸受(34、35)において、十分な負荷容量を確保することができる。そして、本実施形態の構成によると、従来に比して大幅に第2クランク軸軸受35の外径寸法の小型化を図ることができるため、第2クランク軸軸受35の径方向の外側に配置された主軸受37の外径寸法の小型化も図ることができ、偏心型減速機1の径方向の寸法の小型化を図ることができる。尚、本実施形態では、第1クランク軸軸受34の外径寸法の小型化を図ることもできるため、第1クランク軸軸受34を介してクランク軸23の一端側を保持する基部キャリア25が大径化することで偏心型減速機1が大径化してしまうことを抑制できる。また、本実施形態では、偏心型減速機1の長寿命化や強度向上を図る際にクランク軸23の軸径寸法を大きくする場合であっても、第1及び第2クランク軸軸受(34、35)の外径寸法が肥大化して偏心型減速機1の径方向の寸法が大型化してしまうことも抑制できる。
従って、本実施形態によると、クランク軸23が基部キャリア25及び端部キャリア26に対して第1及び第2クランク軸軸受(34、35)を介して回転自在に保持される偏心型減速機1において、偏心型減速機1の径方向の寸法を小型化することができる。
また、偏心型減速機1によると、第2クランク軸軸受35と主軸受37とがクランク軸23の軸方向と垂直な方向において重なって配置されているため、第2クランク軸軸受35の外径寸法の小型化に伴って主軸受37の外径寸法も確実に小型化することができる。そして、第2クランク軸軸受35に対応する位置に主軸受37が配置されるため、偏心型減速機1の軸方向の寸法が大きくなってしまうことも抑制できる。
また、偏心型減速機1によると、第1及び第2クランク軸軸受(34、35)が円筒ころ軸受として形成され、それらの円筒ころ部材(34a、35a)がクランク軸23の外周に摺接するように配置されている。このため、円筒ころ軸受として形成されるとともに内輪が不要となることで外径寸法の小型化が図られた第1及び第2クランク軸軸受(34、35)を介してクランク軸23を回転自在に保持することができる。これにより、第1及び第2クランク軸軸受(34、35)の外径寸法による制約が大幅に緩和され、偏心型減速機1の径方向の寸法の小型化を図ることができる。さらに、内輪が不要となることで、第1及び第2クランク軸軸受(34、35)における部品点数の低減を図ることができるとともに、第1及び第2クランク軸軸受(34、35)の配置スペースの小スペース化を図ることができる。
また、偏心型減速機1によると、ケース11の外周が、第1クランク軸軸受34に対応する位置から第2クランク軸軸受35に対応する位置を経て他端側の開口部に至る位置までに亘ってクランク軸23の軸方向と平行に直線状に延びるように形成されている。そして、第2クランク軸軸受35が小型の円筒ころ軸受として形成されることで、第2クランク軸軸受35に対応する位置におけるケース11の径寸法の小型化が図られているため、ケース11の開口部を覆うカバー12をケース11に締結するボルト38が配置される部分を外側に段状に拡径する部分としてケース11に設ける必要がない。また、本実施形態では、主軸受37が第2クランク軸軸受35に対応する位置に配置されているが、この場合であっても、主軸受37の外径寸法の小型化が図られているため、ボルト38が配置される部分を段状に拡径する部分としてケース11に設ける必要がない。従って、第2クランク軸軸受35に対応する位置で段状に拡径する部分が無い円筒状の小型のケース11を実現することができ、ケース11の小型化が図れるとともに、ケース11となる鋳物素材の製作を容易に行うことができる。
また、偏心型減速機1によると、第2クランク軸軸受35のクランク軸23の軸方向における位置について、一端側の位置はクランク軸23の段部によって直接規定され、他端側の位置は端部キャリア26によって規定部材36を介して規定される。このため、第2クランク軸軸受35において、円筒ころ部材35aを保持するための保持器を設ける必要がない。これにより、第2クランク軸軸受35における円筒ころ部材35aの数を増やし、円筒ころ部材35aの充填率を増大させることができる。そして、第2クランク軸軸受35の一端側において、規定部材を省略できる分、クランク軸23の長さを軸方向に短くすることができる。また、偏心型減速機1によると、第1クランク軸軸受34のクランク軸23の軸方向における位置について、一端側の位置は基部キャリア25によって規定され、他端側の位置はクランク軸23の段部によって規定される。このため、第1クランク軸軸受34においても、同様に、円筒ころ部材34aを保持する保持器を設ける必要がなく、円筒ころ部材34aの数を増やし円筒ころ部材34aの充填率を増大させることができる。そして、規定部材を省略できる分、クランク軸23の長さを軸方向に短くすることができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施の形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々に変更して実施することができる。例えば、クランク軸が回転中心線上に配置されたセンタクランクタイプの偏心型減速機に本発明が適用されてもよい。また、出力軸については、キャリアと一体でなくキャリアとは別部材として設けられてもよい。また、基部キャリアと端部キャリアとを連結する支柱は、基部キャリアに一体に形成されていなくてもよく、キャリアとは別部材として形成されていてもよい。また、クランク軸及び支柱の数は、本実施形態とは異なっていてもよい。また、クランク軸の偏心部の個数や外歯歯車の枚数については、3つでなくてもよい。また、第1クランク軸軸受が円筒ころ軸受として形成されていなくてもよい。また、第1及び第2クランク軸軸受において、内輪が備えられていてもよい。また、第1及び第2クランク軸軸受において、外輪が備えられておらず、円筒ころ部材が端部キャリアに対して摺動するように接して配置されているものであってもよい。
また、第1クランク軸軸受のクランク軸の軸方向における位置については、クランク軸の段部と基部キャリアとの間で規定部材を介して規定されてもよい。また、第2クランク軸軸受のクランク軸の軸方向における位置については、クランク軸の段部に対して規定部材を介して規定されてもよく、端部キャリアに対して規定部材を介さずに直接に規定されてもよい。図3は、変形例に係る偏心型減速機を説明するための図であって、第2クランク軸軸受35とその近傍とを拡大して示す断面図である。尚、本実施形態と同様の構成要素については、図面において同一の符号を付して説明を省略する。図3に示すように、第2クランク軸軸受35の他端側のクランク軸23の軸方向における位置が、本実施形態のように規定部材36を介さずに、端部キャリア26に形成された係合用の突出部26bにおいて端部キャリア26によって直接に規定されるものであってもよい。これにより、規定部材36を省略できる分、クランク軸の長さを軸方向に短くすることができる。
本発明は、ピン内歯に噛み合う外歯歯車がクランク軸の回転に伴い偏心して回転するとともに、クランク軸が基部キャリア及び端部キャリアに対してクランク軸軸受を介して回転自在に保持される偏心型減速機として、広く適用することができるものである。
本発明の一実施の形態における偏心型減速機の正面図であり、一部切欠き断面を含む図である。 図1に示す偏心型減速機の減速部及びその近傍を拡大して示す断面図である。 変形例に係る偏心型減速機の一部を拡大して示す断面図である。
符号の説明
1 偏心型減速機
11 ケース
14 出力軸
22 ピン内歯
23 クランク軸
25 基部キャリア
26 端部キャリア
28、28a、28b、28c 外歯歯車
31 外歯
34 第1クランク軸軸受
35 第2クランク軸軸受
34a、35a 円筒ころ部材
101 ピニオン

Claims (4)

  1. ケースと、
    前記ケースの内周に配置され、ピン状の部材として形成された複数のピン内歯と、
    前記ケースに収納されるとともに前記ピン内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、
    前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、回転することで前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、
    前記クランク軸の一端側を回転自在に保持する第1クランク軸軸受と、
    前記クランク軸の他端側を回転自在に保持する第2クランク軸軸受と、
    前記クランク軸の一端側を前記第1クランク軸軸受を介して保持する基部キャリアと、
    前記クランク軸の他端側を前記第2クランク軸軸受を介して保持する端部キャリアと、
    前記基部キャリアと前記端部キャリアとの間に配置され、前記基部キャリアと前記端部キャリアとを連結する支柱と、
    前記基部キャリアに固定され、ピニオンが取り付けられる出力軸と、
    を備え、
    前記第1クランク軸軸受及び前記第2クランク軸軸受のうち少なくとも前記第2クランク軸軸受が、直径寸法よりも軸方向寸法の方が大きい円筒ころ部材を有する円筒ころ軸受として形成されていることを特徴とする、偏心型減速機。
  2. 請求項1に記載の偏心型減速機であって、
    前記端部キャリアを前記ケースに対して回転自在に保持する主軸受が備えられ、
    前記第2クランク軸軸受と前記主軸受とが、前記クランク軸の軸方向と垂直な方向において重なって配置されていることを特徴とする、偏心型減速機。
  3. ケースと、
    前記ケースの内周に配置され、ピン状の部材として形成された複数のピン内歯と、
    前記ケースに収納されるとともに前記ピン内歯に噛み合う外歯が外周に設けられた外歯歯車と、
    前記外歯歯車に形成されたクランク用孔を貫通し、回転することで前記外歯歯車を偏心させて回転させるクランク軸と、
    前記クランク軸の一端側を回転自在に保持する第1クランク軸軸受と、
    前記クランク軸の他端側を回転自在に保持する第2クランク軸軸受と、
    前記クランク軸の一端側を前記第1クランク軸軸受を介して保持する基部キャリアと、
    前記クランク軸の他端側を前記第2クランク軸軸受を介して保持する端部キャリアと、
    前記基部キャリアと前記端部キャリアとの間に配置され、前記基部キャリアと前記端部キャリアとを連結する支柱と、
    前記基部キャリアに固定され、ピニオンが取り付けられる出力軸と、
    を備え、
    前記第1クランク軸軸受及び前記第2クランク軸軸受のうち少なくとも前記第2クランク軸軸受が円筒ころ軸受として形成され、
    前記第1クランク軸軸受及び前記第2クランク軸軸受のうち少なくとも前記第2クランク軸軸受において、円筒ころ部材が前記クランク軸の外周に対して摺動するように接して配置されていることを特徴とする、偏心型減速機。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の偏心型減速機であって、
    前記ケースにおける他端側の開口部を覆うように前記ケースにボルトを介して締結されるカバーが備えられ、
    前記ケースの外周は、前記クランク軸の軸方向と垂直な方向において前記第1クランク軸軸受に対して重なる位置から、前記クランク軸の軸方向と垂直な方向において前記第2クランク軸軸受に対して重なる位置を経て、前記開口部に至る位置までに亘って、前記クランク軸の軸方向と平行な方向に直線状に延びるように形成されていることを特徴とする、偏心型減速機。
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