JP2010023246A - 画像形成装置およびその制御方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクジェット方式によるマルチパス印字を行うプリンタにおいて、形成画像の濃度ムラを低減させるためには、ヨレの小さいノズルの使用量を上げることが効果的である。しかし、ノズルの使用量を不均等にするとヘッド寿命に影響が出てしまう。
【解決手段】濃度ムラが目立つ画像にはヨレの小さいノズルの使用率を上げ、濃度ムラが目立ちにくい画像にはヨレの大きなノズルの使用率を上げるように制御する。これにより、ヘッドのノズル使用率を均一化してヘッド寿命の低下を防止すると共に、濃度ムラを低減して画質の向上を実現する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インクジェット方式により画像を形成するための画像形成装置およびその制御方法に関し、特に、マルチパス方式による記録を行う画像形成装置およびその制御方法に関する。
複数の記録素子を備えた記録ヘッドを用いて、各種の被記録媒体に対して記録を行う装置の一例として、従来より、複数のインクの吐出口を備えた記録ヘッドを用いるインクジェット記録装置が知られている。インクジェット記録装置の長所は、ブラックインクを主に使用したシャープでかつ鮮明な文字等の印刷と、カラーインクを主に使用した高精細カラー画像の高速記録を可能とすることにある。また、装置としても比較的安価に製造する事が可能であり、ランニングコストが安く、静粛性にも優れている。
一般にインクジェット記録装置においては、記録ヘッドを搭載したキャリッジに設置されたエンコーダと、該キャリッジの移動方向に平行に設けられたスケーラによって、キャリッジの変位量を逐次観測している。そして、該観測された変位量情報に基づいてキャリッジの移動制御を行うことによって、高詳細な画像形成を可能としている。
上記エンコーダは発光側と受光側によって構成され、スケーラの明暗による光の透過によって、出力信号の変化(矩形波)を得る。そしてエンコーダから出力された矩形信号を基に、プリンタ装置内の専用システムLSI(ASIC)で基準パルスを生成する。この基準パルスをカウントすることによってキャリッジの位置情報を算出し、また、パルス間の時間を計測することによって速度情報を算出する。そして、これらキャリッジの位置情報および速度情報に基づいて、閉じられたループ内での制御を行う。この制御は、フィードバック制御、またはサーボ制御と呼ばれている。
サーボ制御は、キャリッジの速度・位置をある一定時間間隔で検出し、該検出された情報に基づいてキャリッジのモータドライバに与えるエネルギー量を増減させる。つまり、過去の事象に基づくフィードバックをかけるため、より正確な速度・位置制御を行うことが可能である。さらには印字タイミングの生成についても、キャリッジが一定速度にある条件において、エンコーダによって検出された位置情報に基づくフィードバック制御を行うことにより、インク滴を紙面上の目標位置に着弾させることが可能となる。
次に、インクジェット記録装置における画像形成方法について説明する。図12は、従来のインクジェット記録装置における記録ヘッド部の並び状況を示す図である。この記録装置は、基本4色であるCMYKインクによって画像を形成している。記録ヘッド部1201は、各インク色のインクジェットヘッド搭載しており、主走査方向への1回の走査でノズル列方向への1回の印字を行う。
図13は、図12に示す記録ヘッドを用いる記録装置において、副走査方向への走査による印字の重ね状態を示す図である。1301は、図12の記録ヘッド部1201における単色ヘッドを表している。単色ヘッド1301は、主走査1回につき副走査を1回行い、N回の主走査により、記録媒体1302上に画像を形成する。このとき、副走査方向への送り量は1/Nノズル高さであり、N回の走査により重ねられた画像が構成される。図13ではN=4の例を示しており、4回目の主走査方向へのスキャンにより、A、B、C、Dの4領域が重ねられる。図13に示す領域A〜Dは、それぞれ排他なドット配置を有しているため、ドット位置が重なることなく一つの画像が構成される。
ここで図14に、上記記録装置に転送されてきた多値の画像データをN値化し、ヘッド駆動データに変換してノズルからインクを吐出させて印字するまでの処理を示し、その流れを説明する。
まず、ホストコンピュータから転送された多値のRGB画像データが、画像データ記憶装置101に記憶される。ここから1バンド(一回の走査に必要なノズル高さ)ごとにデータが読み出され、画像処理装置に入力される。そして画像処理装置内の入力γ変換回路102では、画像データ記憶装置101から入力された多値RGBデータに対し、輝度補正用の入力γ変換が行なわれる。そして色変換前段回路103において、多値RGB→多値R'G'B'のルックアップテーブルにより、RGB→ R'G'B'色変換を行う。そしてさらに色変換後段回路104において、多値R'G'B'→多値CMYKのルックアップテーブルにより、R'G'B'→CMYK色変換を行う。
次に出力γ変換回路105において、CMYKに色変換されたデータに対し、出力濃度特性に応じた出力γ変換が行なわれる。そして階調数低減回路1401において、誤差拡散法(ED)により多値のデータをN値のデータに変換し、印刷制御部108へ出力する。
ここでマスクメモリ1402には、複数回の走査で100%のドット配置を可能とするような補完関係を有するデータが格納されている。印刷制御部108では、画像処理装置においてN値化された画像データを、マスクメモリ1402に格納されたデータとAND演算することにより、ヘッド駆動データを生成する。ヘッド109は、このヘッド駆動データに基づいてインク吐出をおこなって、印字を行う。
以上説明したような画像形成方法によれば、所定領域の画像は、複数回の走査(マルチパス)によって1つの画像として形成されるため、所謂ヘッドのヨレ等、ノズルの特性バラツキに起因するドット着弾ズレによる濃度ムラ等を軽減することができる。
このように、インクジェットヘッドの吐出口に固有の特性に起因して生じる濃度ムラを被記録媒体上に分散させて、相対的に濃度ムラを低減する方式は、マルチパス方式と呼ばれる。
しかしながら、マルチパス方式による記録を行っても、ヘッドのヨレの大きさや、ヨレの大きなノズルが1ヘッド内に所定量以上存在する場合には、出力画像に対して濃度ムラを発生させてしまう。また、濃度ムラを引き起す他の要因として、エッジ部分にドットのサテライトと呼ばれる、ドットの主滴よりも小さいドットが付着してしまう問題がある。
このような濃度ムラを解消して良好な画像を出力するために、サテライトの発生しないノズルのみによって画像を形成する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法はノズルのヨレに対しても適用可能であり、ヨレ量のおおきなノズルに対しては画像形成に使用する比率を下げる事で、より良好な出力画像が形成可能となるであろうことが、容易に推測される。
しかしながら上記方法では、サテライトの出ないノズルのみによって画像を形成する、またはヨレ量の小さいノズルのみによって画像を形成するため、一つのヘッド内における各ノズルの使用率にアンバランスが発生してしまう。このように、ヘッド内において集中して使用されるノズルとあまり使用されないノズルとが混在した場合、吐出ヒータの劣化や、ノズル構成物質とインクとのヌレ性の変化が生じる。この変化は、吐出量や吐出方向の差として現れ、最終的には、出力画像の濃度ムラ等を引き起し、さらにはヘッド寿命をも短くしてしまう。
そこで、ノズルの使用頻度を均一化するための方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。この方法においては、組織的ディザ法の階調パターンに対し、該階調パターンで定められた範囲内でのノズル使用回数の最大差が2回以内でなければならない、という制限を設ける。これにより、インクジェット記録装置に特有の問題である、ノズル間の使用頻度の差に起因する記録ヘッドの寿命低下を回避することができる。
特開2007−118300号公報 特開平07−232434号公報
しかしながら、上記従来のノズルの使用頻度を均一化する方法では、ヘッドのヨレに起因したドット着弾ズレによる濃度ムラの低減は実現できない。すなわち、上記従来の、サテライトやヘッドのヨレに起因した濃度ムラを解消するために使用ノズルを制限する方法と、ノズルの使用頻度を均一化する方法とは、両立できなかった。したがって、ヘッドのヨレに起因したドット着弾ズレによる濃度ムラを低減することと、ノズル使用率のアンバランスに起因する濃度ムラやヘッド寿命の低下を回避すること、の両立は困難であった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、以下の機能を実現する画像形成装置およびその制御方法を提供することを目的とする。すなわち、形成画像において、記録ヘッドにおけるノズルごとのドット着弾ズレに起因した濃度ムラを低減することと、ノズル使用率のアンバランスによる濃度ムラやヘッド寿命の低下を回避すること、を両立する。
上記目的を達成するための一手段として、本発明の画像形成装置は以下の構成を備える。
すなわち、記録媒体上の同一領域に対し、複数のノズルを有する記録ヘッドを複数回走査することによって画像を形成する画像形成装置であって、前記記録ヘッドにおけるノズルごとのドット着弾ズレの程度を示すヨレ情報を予め保持するヨレ情報保持手段と、入力画像データが相当する濃度域を判定する画像濃度判定手段と、前記ヨレ情報保持手段に保持されたヨレ情報と、前記画像濃度判定手段で判定された濃度域とに基づいて、前記複数回走査における各走査用のデータを生成するためのパラメータを制御するパラメータ制御手段と、前記パラメータに基づいて前記入力画像データの濃度値を分割することにより、前記複数回走査における各走査用のデータを生成する分割手段と、を有し、前記分割手段によって各走査用に分割された画像データに基づいて画像形成を行うことを特徴とする。
また、記録媒体上の同一領域に対し、複数のノズルを有する記録ヘッドを複数回走査することによって画像を形成する画像形成装置であって、前記記録ヘッドにおけるノズルごとのドット着弾ズレの程度を示すヨレ情報を予め保持するヨレ情報保持手段と、入力画像データが相当する濃度域を判定する画像濃度判定手段と、前記入力画像データの濃度値を分割して前記複数回走査における各走査用のデータを生成する分割手段と、前記ヨレ情報保持手段に保持されたヨレ情報と、前記画像濃度判定手段で判定された濃度域とに基づいて、階調数低減用のパラメータを制御するパラメータ制御手段と、前記パラメータに基づいて、前記分割手段によって各走査用に分割された画像データのそれぞれの階調数を低減する階調数低減手段と、を有し、前記階調数低減手段によって階調数が低減された各走査用の画像データに基づいて画像形成を行うことを特徴とする。
例えば、前記パラメータ制御手段は、 前記画像濃度判定手段で判定された濃度域が、濃度ムラの発生しやすい第1の濃度域であるか、濃度ムラの発生しにくい第2の濃度域であるかを判定する判定手段と、前記複数回走査における各走査で使用されるノズルを選択する選択手段と、該選択されたノズルを前記ヨレ情報に基づいて分類する分類手段と、前記判定手段で前記第1の濃度域であると判定された場合、前記分類手段によりドット着弾ズレが小さい分類に含まれるノズルについての使用率を上げるように前記パラメータを制御し、前記判定手段で前記第2の濃度域であると判定された場合、前記分類手段によりドット着弾ズレが大きい分類に含まれるノズルについての使用率を上げるように前記パラメータを制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
上記構成からなる本発明によれば、形成画像において、記録ヘッドにおけるノズルごとのドット着弾ズレに起因した濃度ムラを低減することと、ノズル使用率のアンバランスによる濃度ムラやヘッド寿命の低下を回避すること、を両立することができる。
以下、添付の図面を参照して、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第1実施形態>
●システム構成
図1は、本実施形態における画像形成システムの構成を示すブロック図である。本システムにおいては、記録媒体上の同一領域に対し、複数のノズルを有する記録ヘッドを複数回走査することによって画像を形成する。すなわち、インクジェット方式によるマルチパス印字を行うものであり、転送されてきた多値の画像データをN値化し、ヘッド駆動データに変換することによって、ヘッド内のノズル列からインクを吐出させる。
以下、本システムにおける印字処理の流れについて、詳細に説明する。
まず、不図示のホストコンピュータ等から転送されてきた多値の画像データが、画像データ記憶装置101に記憶される。ここから1バンドごとにデータ(以下、多値RGBデータとする)が読み出され、画像処理装置120に転送される。
画像処理装置120内では、まず入力γ変換回路102において、転送されてきた多値RGBデータに対して輝度補正を行う入力γ変換が行なわれる。そして色変換前段回路103において、多値RGB→多値R'G'B'を実現するためのルックアップテーブルを用いて、RGB→R'G'B'色変換を行う。そして色変換後段回路104において、多値R'G'B'→多値CMYKを実現するためのルックアップテーブルを用いて、R'G'B'→CMYK色変換を行う。次に出力γ変換回路105では、CMYKに色変換されたデータに対し、出力濃度特性に応じた出力γ変換を行なう。
そして、本実施形態の特徴であるデータ変換回路106において、出力γ変換回路105によるγ変換後の多値CMYKデータに対し、マルチパル方式のパス分割数に対応した濃度変換を行う。例えば、パス分割数=2(2パス)の場合、多値CMYKデータに対して0.5を乗じたデータを形成する。また、パス分割数=4(4パス)の場合、多値CMYKデータに対して0.25を乗じたデータを形成する。なお、ここではパス分割数に応じた濃度変換例として、入力濃度を均等分割した場合の例を示したが、必ずしも均等に分割する必要はない。本実施形態では後述するように、ノズル位置に対応した各ノズルの特性バラツキに起因するドット着弾ズレの程度を示すヨレ情報に基づいて、入力濃度の分割比率に対する重み付け制御を行うことを特徴とする。
次に階調数低減回路107では、誤差拡散法(ED)により、多値のデータを各パスごとにN値のデータに変換する。該N値化された画像データは、印刷制御部108(ヘッドコントローラ)に転送され、ここでヘッド駆動データに変換される。ヘッド109では該ヘッド駆動データに基づき、各ヘッドからインクを吐出させて、記録媒体上への印字を行う。
画像読取装置110は、予めヘッド109によって所定のヨレ検出用のパターンデータに基づく試験画像が形成された記録用紙を、不図示のセンサにより読取る。ここで読取ったデータによるドット着弾ズレの度合い基づき、ノズル位置に対応した各ノズルのヨレ情報(ヨレ倍率)が生成され、ヨレ情報保持手段としてのヨレ情報格納部111に格納される。なおここでは、本システム内で計測したヨレ量を格納する例を示したが、本システム以外での計測により得られたヨレ量を格納しても良い。
●データ変換回路構成
ここで、画像処理装置120におけるデータ変換回路106および階調数低減回路107の詳細構成を図2に示し、説明する。なお、図2に示す回路構成例は、インク色の一色分に対する構成のみを示し、また、マルチパス方式での4パス印刷を想定しているが、2パスや、または4パスより多いパス数での印刷に関しても、基本的な動作は同様である。
図2において、201は入力画像データであり、図1に示す出力γ変換回路105にて各インク色に分割された分割印字画像に相当する。202は、入力画像データ201の濃度域を判定する画像濃度判定部である。204は、入力画像データ201を複数回走査における各走査用に分割するためのパラメータとしての、パス分割係数(k1,k2,k3,k4)を決定する濃度分割制御部であり、濃度分割テーブル205と濃度分割変更処理部206からなる。濃度分割テーブル205はパラメータ保持手段として機能し、記録媒体の出力濃度特性等に基づいて予め作成されている、パス数に応じた仮のパス分割係数k1A,k2A,k3A,k4A(4パスの場合)を初期パラメータとして提供する。濃度分割変更処理部206は、この初期パラメータを制御するパラメータ制御手段である。すなわち、仮のパス分割係数を、画像濃度判定部202による濃度域判定結果とヨレ情報格納部111に保持されたヨレ情報に基づいて重み付けし、最終のパス分割係数k1,k2,k3,k4を生成する。
210は、第1パス記録画像を生成するために、入力画像データ201に対して、濃度分割制御部204で決定されたパス分割係数k1(0≦k1≦1)を乗じる乗算器である。同様に211は、第2パス記録画像を生成するために、入力画像データ201に対して、パス分割係数k2(0≦k2≦1)を乗じる乗算器である。212,213も同様に、第3および第4パス記録画像生成用の乗算器である。
以上の画像濃度判定部202、濃度分割制御部204、乗算器210〜213がすなわち、データ変換回路106を構成する。
230は、第1パス記録画像を生成するために、乗算器210によりパス分割係数が乗じられた画像信号の階調数を低減(N値化)するためのN値化部である。同様に231,232,233はそれぞれ、乗算器211,212,213によりパス分割係数が乗じられた画像信号の階調数を低減(N値化)するためのN値化部である。これらN値化部230〜233がすなわち、階調数低減回路107を構成する。
240は、第1パス用のN値化部230の出力を、印字前に一時的に記録しておく第1パス画像メモリである。同様に241,242,243は、第2,第3,第4パス用のN値化部231,232,233の出力を印字前に一時的に記録しておく、第2,第3,第4パス画像メモリである。
すなわち、多値の入力画像データ201は、乗算器210,211,212,213によりパス分割係数k1,k2,k3,k4がそれぞれ乗じられた後、N値化部230,231,232,233によってN値化が施される。これにより、インクジェットヘッドを駆動する出力データが生成され、各パス毎の画像メモリ240,241,242,243に格納される。各画像メモリ240〜243に格納された出力データは、インクジェットヘッドを搭載したキャリッジの走査に合せてインクジェットヘッドを駆動し、記録媒体にインクが吐出されることによって画像が形成される。
なお本実施形態では、第1〜第4パス用の画像をそれぞれのN値化部においてN値化する例を示したが、複数のN値化回路で1つのN値化部を構成することにより、4つのパス用画像を同時に処理する事も可能である。
●パス分割係数生成処理
以下、濃度分割変更処理部206における、仮のパス分割係数k1A,k2A,k3A,k4Aに対する重み付けによって最終のパス分割係数k1,k2,k3,k4を生成する処理について、詳細に説明する。上述したように濃度分割変更処理部206では、仮のパス分割係数k1A,k2A,k3A,k4Aに対し、画像濃度判定部202による濃度域判定結果とヨレ情報格納部111に保持されたヨレ情報に基づいて重み付けを行う。
●ヨレ情報
まず図3に、ヨレ情報格納部111に格納されるヨレ情報の概念を示す。同図において、301はヘッドに配置されたノズルを番号で表したものである。302は、ノズル番号301に対応する、ノズルの位置ごとのノズル番号とそのヨレ量を表すヨレ倍率を格納したテーブルである。303は、ヘッド内における全ノズルのヨレ倍率の平均値を格納したメモリである。ここでヨレ倍率とは、ヨレが全くない状態をヨレ倍率=1とした際のヨレ量の大きさを表した値である。つまり、ヨレ倍率が大きいほど、そのノズルのヨレが大きいことになる。なお、図3に記載したヨレ倍率の数値は一例に過ぎないことはもちろんである。
●画像濃度判定処理
次に、画像濃度判定部202における濃度域判定処理について説明する。
図4は、一般的なインクジェット方式の画像形成装置における、入力濃度に対する出力濃度の関係を示す図である。この図から分かるように、出力濃度は必ずしも入力濃度に比例していない。図4において、出力濃度が濃度値401以下である低濃度域403では、入力濃度に比例して出力濃度が上昇していることが分かる。そして、濃度値401と濃度値402の間にある中濃度域404では入力濃度と出力濃度の関係は非線形になり、濃度値402以上である高濃度域405で線形になっていることが分かる。
このように、入力濃度と出力濃度が図4に示すような関係となるのは、画像を形成するドットと出力濃度の関係に起因する。以下、その理由について説明する。
図5は、一般的なインクジェット方式の画像形成装置により、記録媒体上に形成された画像における画素格子とドット、および、印字デューティの例を示した図である。同図において、点線による格子が各画素を表し、丸印が記録媒体上に着弾したドットを表す。そして図中左側の数字が印字デューティを表しており、全ての画素格子にインクを吐出する状態を印字デューティ100%としている。なお、図5に示した各印字デューティに対するドット配置は、理解を容易とするように配置した例にすぎず、必ずしもこのような配置になるわけではない。
図5から分かるように、記録媒体上に着弾するドット径は画素格子(画素ピッチ)の大きさよりも大きくなっている。これは、画素格子が矩形であるのに対して、記録媒体に染み込んだドットがほぼ円形であるために、100%の印字デューティによる印字時に、記録媒体の表面を全て埋め尽くす必要があるためである。このためドット径としては少なくとも、画素格子に対する最低外接円の大きさが必要となる。しかしながら実際の印字を考えると、紙送りやインクジェットヘッドの走査機構等のメカ機構において、少なからず制御誤差が含まれてしまう。更に、インクジェットヘッド自身も、吐出に伴う誤差要因を含んでいる。これらの誤差要因を含みながら、安定した印字を行うためには、ドットの着弾誤差による白スジ等の発生が目立たなくなるように、画素格子に対して、更にドット径を大きくしておく必要がある。なお、図5に示す画素格子とドット径の関係は説明のための一例に過ぎず、必ずしもこのような比率となるものではない。
以上の理由により、図5に示すドット径は、画素格子よりも大きいものとなる。なお、実際に記録媒体上に現れるドット径は、インクと記録媒体の組合せによって異なるため、たとえ同じインク量を吐出したとしても記録媒体によってドット径が変わってしまう。一般的なインクジェットプリンタにおいては、プリンタ本体にインクタンクをセットすることでインクを固定し、記録媒体として、普通紙や各種専用紙等を印刷目的に応じて使い分けている。したがってプリンタにおいては、記録媒体上のドット径は、記録媒体に応じて変わるものとみなせる。
ここで、画素格子に対してより大きなドット径での印字を行う際に、印字デューティを徐々に増やしていった場合の記録媒体上でのドットの埋り方について、説明する。
図5の上部に示すような、印字デューティが12.5%や25%の印字では、各ドットが隣り合うドットと重なることなく印刷される。しかし、印字デューティが37.5%になると重なりが発生し、印字デューティが50%になると、記録媒体上のほとんどがドットで埋め尽くされてしまう。
ここで図6に、一般的なインクジェット方式の画像形成装置における、印字デューティと記録媒体上でのドットの被覆率との関係を示す。同図は横軸が印字デューティを示し、縦軸が記録媒体上でのドットの被覆率を示している。なお図6は、説明のために画素格子とドット径の比率を仮に特定した場合の例を示すものであり、実際のプリンタにおける比率に基づくものではない。記録媒体の種類にもよるが、ドットによる記録媒体の被覆率と出力濃度とは強い相関があるために、ここでは出力濃度に変えて、記録媒体上でのドットの被覆率に基づいて、本実施形態における濃度域判定の必要性について説明する。
図6から分かるように、印字デューティが50%の段階で、すでに記録媒体上での被覆率は90%を超えてしまう。そして、印字デューティが50%を超えたあたりからは、被覆されずに残っているスペースが非常に小さいために、その後でいくらドットを吐出しても、記録媒体上でのドットの被覆率はあまり上がらなくなることが示されている。なお、記録媒体によっては、表面のインク受容層が厚く塗布されていて、被覆率100%を超えて印字することが可能であり、印字量に応じて出力濃度が上がるような記録媒体も存在する。しかし、このような記録媒体であっても、50%〜100%を超えた印字デューティに対して、0%〜50%のような出力濃度の上昇は望めない。
なお、ドットによる記録媒体の被覆率と出力濃度とは強い相関があると説明したが、出力濃度に関しては、記録媒体上でのドットの受容量により最大濃度が決まってくる。インクジェットプリンタ専用紙によっては、多くのドットを受容できるコート層を記録媒体の表面に塗布したものがあり、このような専用紙であれば、被覆率が100%を超えてなお出力濃度が濃くなるものもある。記録媒体の種類によって出力特性が変ってくる理由は、出力特性が、記録媒体によるインクの受容量、インクのにじみ、透過特性等に依存しているためである。
このように、単位面積あたりに吐出するドットの数(印字デューティ)と記録媒体上の出力濃度(被覆率)との関係は図6に示すように、画素格子よりもドット径の方が大きいことに起因して、図4と同様に線形にはならない。
以上のような特性を踏まえて、一般的なインクジェットプリンタにおける濃度ムラの発生について説明する。まず、濃度ムラの主な発生要因としては、ドットの着弾のヨレからドット間に隙間ができ、それが白すじとして見えてしまうことにあると考えられる。したがって、記録媒体上に多くのドットが打ち込まれた状態であれば、濃度ムラは見えにくい状態となる。したがって、例えば図4における高濃度域405では、濃度ムラはあまり目立たない。
一方、図4における低濃度域403でも、中濃度域404の領域に比べて濃度ムラが目立ちにくくなる。以下、その理由について説明する。
図7は、一般的なインクジェット方式の画像形成装置において、記録媒体上へのドットの着弾によるドット自体の挙動例を示す図である。同図において、701は時間差をおいてドットが重なる場合の記録例を示し、702は短時間にドットが重なる場合の記録例を示している。異なるパスでドットが記録された場合は、パス間においてドットが記録される時間に差があるため、前のパスで記録されたドットは、後のパスでドットが記録されるまでの時間に定着し、701に示すように、各ドットの形状は保持される。ところが702に示すように、同一パスで記録されたドットが重なって配置された場合は、先行ドットが定着する前にドットが重なってしまうため、互いのドットは吸い寄せられ、1つのドットとして記録媒体上に記録される。
したがって、同一パスでの記録において、ドットに着弾誤差がない理想状態であれば、703に示すような、均等な濃度ムラのないドットを記録することが可能である。しかしながら実際には着弾誤差が存在するため、ノズル単位のばらつきにより、704に示すようにドットが配置されてしまうと、紙面上には705に示すようなドットが形成され、結果としてすじムラが発生する。つまり、ドットの重なりの有無によって、濃度ムラの発生が左右されると考えられる。
したがって、図4における中濃度域404未満の入力濃度に対して出力濃度が線形な関係にある時は、ドットが重なっていないと考えられる。すなわち、低濃度域403ではドットの重なりが発生しにくいと考えられるため、高濃度域405と同様に濃度ムラが目立ちにくい。
以上説明した様に、一般的なインクジェット方式による画像形成装置においては、濃度ムラが目立ちやすい濃度域と濃度ムラが目立ちにくい濃度域とが存在する。そこで本実施形態では画像濃度判定部202において、入力画像データに対する濃度域判定処理を行う。すなわち、入力画像データの濃度が、全濃度域を3分割して得られる低濃度域403、中濃度域404、高濃度域405のいずれに相当するかを判定し、該判定結果を濃度分割変更処理部206に出力する。
なお以上の説明では、画像濃度判定部202において画像濃度による領域判定を行う例を示した。上述したように、画像濃度はドット密度に大きく関係しているため、画像濃度判定部202では、出力ドットパターンの空間周波数によって濃度域判定を行っても良い。すなわち、空間周波数のピークが所定値以下の場合を低濃度域403と判定し、空間周波数のピークが所定値以上の場合を高濃度域405と判定すれば良い。
●濃度分割比率変更処理
以下、濃度分割変更処理部206におけるパス分割係数k1,k2,k3,k4の生成処理について詳細に説明する。濃度分割変更処理部206では、上述したような画像濃度判定部202の濃度判定結果に基づき、ヨレ情報格納部111に格納されたヨレ情報を利用して、入力画像データの濃度を各ノズルに振り分けるように、パス分割係数k1,k2,k3,k4を生成する。
図8は、濃度分割変更処理部206における濃度分割比率変更処理を示すフローチャートである。この処理は図2と同様に、インク色の一色分の構成のみに対する処理を表しており、また、マルチパス方式の4パス印字を想定している。
まず初期値として、最終のパス分割係数を決定する際に必要となる、濃度分割比率の補正値Kxを設定する(S101)。
次に、濃度変動大フラグをクリア(オフ設定)する(S102)。詳細は後述するが、この濃度変動大フラグは、濃度域判定の結果に基づき、ヨレ量の小さいノズルと大きいノズルの、いずれの使用率を大きくすべきかを決定するためのフラグである。
そして、画像濃度域の判定(S103,S104)を開始する。本実施形態では、画像の濃度が図4に示す各濃度域403〜405のいずれに相当するかによって、濃度変動大フラグのオン/オフをセットする。すなわち、画像濃度が中濃度域404に相当する場合は、濃度ムラが目立つ第1の濃度域にあるとみなし、濃度変動大フラグをオンに設定する(S105)。一方、画像の濃度が低濃度域403または高濃度域405に相当する場合は、濃度ムラが目立たない第2の濃度域にあるとみなせるため、濃度変動大フラグの設定を行わない。つまり、濃度変動大フラグをオフのままとする。
なお、ここでは各濃度域を固定として説明しているが、低濃度域403の設定には、ヘッド内での全体のヨレ具合が大きく影響する。よって、図3に示すヘッド内のヨレ量平均303を用いて、低濃度域403を可変にすることも可能である。また、高濃度域405についても、被覆率の変動に大きく影響するノズル径/ピッチの相違によって可変にしても良い。
図8に戻り、次に、各パスごとに使用ノズルの選択を行う(S106)。すなわち、4パス印刷における各パスで使用するノズルを1ライン単位で選択することにより、第1〜第4パス用の各ノズルa〜dを決定する。ここで選択された各ノズルa〜dはすなわち、4パス印刷によって重ね印刷を行い、同一ラインを形成するノズルである。
そして、決定した各パス用のノズルa〜dについて、それぞれに対応したヨレ倍率をヨレ情報格納部111から取得し、該ヨレ倍率の大小によって、ノズルa〜dをソートする(S107)。ここではヨレ倍率の大きい順に、ノズルa、ノズルb、ノズルc、ノズルdの順番にソートされたとする。このソートにより、ヨレ量の大きいノズルと小さいノズルとを分類することが可能となる。
次に、濃度変動大フラグの状態(オン/オフ)により、濃度分割テーブル205より提供される、仮のパス分割係数の変更を行う(S108)。すなわち、濃度変動大フラグがオンの場合は、ヨレ量の大きいノズルの使用率を下げるように仮のパス分割係数を変更し(S109)、濃度変動大フラグがオフの場合は、ヨレ量の大きいノズルの使用率を上げるように仮のパス分割係数を変更する(S110)。
具体的にはステップS109では、既に設定した濃度分割比率補正値Kxを、ヨレ量の大きいノズルa,bに対応する仮のパス分割係数k1A,k2Aからは減算し、ヨレ量の小さいノズルc,dに対応する仮のパス分割係数k3A,k4Aには加算する。また、ステップS110では、濃度分割比率補正値Kxを、ヨレ量の大きいノズルa,bに対応する仮のパス分割係数k1A,k2Aには加算し、ヨレ量の小さいノズルc,dに対応するパス分割係数k3A,k4Aからは減算する。
これにより、濃度ムラが目立たない画像に対してはヨレの大きなノズルの使用率が大きくなり、濃度ムラが目立ちやすい画像に対してはヨレの小さなノズルの使用率が大きくなるように、パス分割係数が制御される。
以上のように、パス分割係数は画像の濃度域に応じて制御され、最終のパス分割係数k1,k2,k3,k4が決定される。このように濃度分割変更処理部206で生成された最終のパス分割係数k1,k2,k3,k4が、乗算器210〜213においてそれぞれのパス用画像に乗じられることによって、第1〜第4パス記録画像が順次形成される。
そして、各パスにおける全ノズルの選択が終了したか否かを判定し(S111)、全てが選択されたのであれば処理を終了するが、未選択のノズルがあればステップS106に戻り、各パスにおける次の使用ノズルを選択する。
なお、図8のフローチャートでは、ステップS109,S110において単純にヨレ量の大きさにより、パス分割係数をk1A,k2Aの組みとk3A,k4Aの組みとに分けて、濃度分割比率補正値Kxの加算および減算を行う例を示した。その他の方法として、濃度分割比率補正値KxとしてKx1,Kx2(Kx1>Kx2)の2つを設けて、例えば、上述したステップS109における濃度分割比率の変更を、以下のように段階的に切り替えても良い。
k1=k1A−Kx1
k2=k2A−Kx2
k3=k3A+Kx2
k4=k4A+Kx1
また本実施形態では、濃度分割比率補正値Kxを固定値として説明を行ったが、印刷履歴から算出される各ノズルの使用状況に基づいて、濃度分割比率補正値Kxを適宜変動させても良い。
以上説明したように本実施形態によれば、画像の濃度域によって、使用ノズルに対する濃度分割比率が制御される。これにより、濃度ムラが目立たない画像に対してはヨレの大きなノズルの使用率が大きくなり、濃度ムラが目立ちやすい画像に対してはヨレの小さなノズルの使用率が大きくなるように制御される。したがって結果として、濃度ムラに対する画質の向上と、ノズルの使用率が均等になる事によるヘッド寿命の向上を両立する事が可能になる。
<第2実施形態>
以下、本発明に係る第2実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、入力画像データの濃度域に応じてパス分割係数を制御する例を示したが、第2実施形態では濃度分割比率に代えて、誤差拡散における評価値を制御することを特徴とする。
第2実施形態における画像形成システムは、上述した第1実施形態で図1に示した構成と同様であるため、説明を省略する。
●データ変換回路構成
図9は、上述した第1実施形態における図2に対応するものであり、第2実施形態における、画像処理装置120内のデータ変換回路106および階調数低減回路107の詳細構成を示すブロック図である。図9に示す構成も図2と同様に、インク色の一色分に対する構成のみを示し、また、マルチパス方式での4パス印刷を想定しているが、2パスや、または4パスより多いパス数での印刷に関しても、基本的な動作は同様である。
図9において、上述した図2と同様の構成には同一番号を付し、説明を省略する。図9の構成では、図2の構成における濃度分割制御部204に代えて、誤差拡散の評価値を制御する評価値制御部901を備えることを特徴とする。なお、濃度分割テーブル205については、第1実施形態と同様に利用する。
評価値制御部901は、評価値テーブル902と、該テーブルの内容を制御する評価値変更処理部903からなる。評価値テーブル902はパラメータ保持手段として機能し、記録媒体の出力濃度特性等に基づいて予め作成されている、仮の誤差拡散用の評価値(階調数低減用のパラメータ)qを初期パラメータとして提供する。評価値変更処理部903は、この初期パラメータを制御するパラメータ制御手段である。すなわち、仮の評価値qを、画像濃度判定部202による濃度域判定結果とヨレ情報格納部111に保持されたヨレ情報に基づいて重み付けし、最終の評価値q1,q2,q3,q4を生成する。この最終の評価値q1,q2,q3,q4によって、N値化部230〜233が制御される。すなわち、上述した第1実施形態では、画像濃度判定部202とヨレ情報格納部111からの情報に基づいてパス分割係数を制御する例を示したが、第2実施形態では、N値化を行う際の誤差拡散用の評価値を制御する。
以下、図10を用いて、第2実施形態のN値化部230〜233における、誤差拡散を用いたN値化(階調数低減)処理について説明する。図10は、N値化部230の詳細構成を示すブロック図である。なお、他のN値化部231〜233についても、図10と同様の構成を有することは言うまでもない。
図10において、1000は階調数低減の対象となる入力画像信号であり、図9における乗算器210〜213の出力に相当する。1010は量子化誤差を加算する加算器であり、1015は該量子化誤差が加算された信号である。1020は量子化の際に用いられる閾値を生成する閾値生成部であり、1030は誤差を含む入力画像信号1015を閾値生成部1020で生成された閾値によって量子化する量子化器、1035は量子化により階調数が低減された出力信号である。1040は階調数が低減された出力信号1035に対して逆量子化を行うための評価値であり、1045は評価値を制御するための制御信号である。この制御信号1045が、図9に示す評価値テーブル902の出力値によって変更される。1050は階調数が低減された出力信号1035に対して評価値1040による逆量子化を行う逆量子化器、1060は誤差を含んだ入力画像信号1015に対して、量子化結果としての誤差を加算する加算器である。1065は量子化誤差信号、1070は量子化誤差を拡散する誤差拡散部、1075は拡散された誤差に基づく補正信号、1080は誤差バッファである。
通常、閾値生成部1020による閾値を固定(テクスチャやドット生成遅延を補正するために変動させる場合もある)にして、入力画像信号1000に対して誤差拡散を行いながら、量子化器1030にて2値化、またはN値化(Nは2以上の整数)を行う。2値化、またはN値化された出力信号1035は通常、固定の評価値1040によって逆量子化され、その際に得られる量子化誤差信号が入力画像信号へフィードバックされる。
第2実施形態では、評価値1040への制御信号1045として、図9に示す評価値テーブル902の出力信号を入力することにより、画像濃度判定部202およびヨレ情報格納部111の情報に基づいて評価値が変更される。
このように評価値が制御されることにより、逆量子化器1050で発生する量子化誤差が制御され、各パスのラインごとの濃度比率、すなわちラインごとのドットの出現確率を制御することができる。
●評価値変更処理
以下、評価値変更処理部903における評価値変更処理について詳細に説明する。評価値変更処理部903では、上述したような画像濃度判定部202の濃度判定結果に基づき、ヨレ情報格納部111に格納されたヨレ情報を利用して、入力画像データのN値化を制御するための評価値を、使用ノズルに応じて変更する。
図11は、評価値変更処理部903における評価値変更処理を示すフローチャートである。この処理は図9と同様に、インク色の一色分の構成のみに対する処理を表しており、また、マルチパス方式の4パス印字を想定している。
まず初期値として、最終的な評価値を決定するために必要となる、評価値補正量Qxを設定する(S201)。
以下、ステップS202〜S208、およびステップS211の処理は、上述した第1実施形態で図8に示したステップS102〜S108、およびステップS111の処理と全く同様であるため、説明を省略する。
すなわち第2実施形態においても第1実施形態と同様に、濃度変動大フラグの状態(オン/オフ)に応じて、評価値テーブル902より提供される評価値の変更を行う。すなわち、濃度変動大フラグがオンの場合は、ヨレ量の大きいノズルの使用率を下げるように評価値を変更し(S209)、濃度変動大フラグがオフの場合は、ヨレ量の大きいノズルの使用率を上げるように評価値を変更する(S210)。
具体的にはステップS209では、既に設定した評価値補正量Qxを、ヨレ量の大きいノズルa,bに対応する評価値q1,q2には加算し、ヨレ量の小さいノズルc,dに対応する評価値q3,q4からは減算する。また、ステップS210では、評価値補正量Qxを、ヨレ量の大きいノズルa,bに対応する評価値q1,q2Aからは減算し、ヨレ量の小さいノズルc,dに対応する評価値q3,q4には加算する。
これにより、濃度ムラが目立たない画像に対してはヨレの大きなノズルの使用率が大きくなり、濃度ムラが目立ちやすい画像に対してはヨレの小さなノズルの使用率が大きくなるように、N値化の際の評価値が制御される。
以上のように、N値化の際の評価値が画像の濃度域に応じて制御され、最終の評価値q1,q2,q3,q4が決定される。このように評価値変更処理部903で生成された最終の評価値q1,q2,q3,q4が、N値化部230〜233においてそれぞれのパス用画像に対する誤差拡散処理時に用いられることによって、第1〜第4パス記録画像が形成される。
なお、図11のフローチャートでは、ステップS209,S210において単純にヨレ量の大きさにより、評価値をq1,q2の組みとq3,q4の組みとに分けて、評価値補正量Qxの加算および減算を行う例を示した。その他の方法として、評価値補正量QxとしてQx1,Qx2(Qx1>Qx2)の2つを設けて、例えば、上述したステップS209における濃度分割比率の変更を、以下のように段階的に切り替えても良い。なお、下式においてqは、評価値テーブル902より取得された通常の評価値を示す。
q1=q+Qx1
q2=q+Qx2
q3=q−Qx2
q4=q−Qx1
また第2実施形態では、評価値補正量Qxを固定値として説明を行ったが、印刷履歴から算出される各ノズルの使用状況に基づいて、評価値補正量Qxを適宜変動させても良い。
以上説明したように第2実施形態によれば、画像の濃度域によってN値化の際の評価値が制御され、使用ノズルに応じたライン毎のドットの出現確率が制御される。これにより、濃度ムラが目立たない画像に対してはヨレの大きなノズルの使用率が大きくなり、濃度ムラが目立ちやすい画像に対してはヨレの小さなノズルの使用率が大きくなるように、制御される。したがって結果として、濃度ムラに対する画質の向上と、ノズルの使用率が均等になる事によるヘッド寿命の向上を両立する事が可能になる。すなわち第2実施形態においても、上述した第1実施形態と同様の効果が得られる。
<第3実施形態>
以下、本発明に係る第3実施形態について、説明する。
上述した第1および第2実施形態では、画像濃度によって、ノズルの使用率を制御する例を示した。しかしながら、このようにノズル使用率を制御しても、画像の種類によっては画質が向上しない場合もある。
例えば、上述した各実施形態では、所定濃度以上の画像については、濃度ムラが目立ちにくいため、ヨレの大きなノズルの使用率を上げるとして説明した。しかしながらここで、テキスト等の文字画像について考えると、そのエッジ部についてはシャープな印刷を行いたいため、むしろヨレの小さいノズルの使用率を上げて印刷することが望ましい。このように、入力画像の種類によっては、必ずしも第1および第2実施形態の方法が効果的であるとは限らない。そこで第3実施形態においては、入力画像の種類によってノズル使用率の制御方法を切り替えることにより、画像毎に最適な画像形成を可能とすることを特徴とする。
第3実施形態における画像形成システムは、上述した第1実施形態で図1に示した構成と同様であるため、説明を省略する。
●データ変換回路構成
図15は、上述した第1実施形態における図2に対応するものであり、第3実施形態における、画像処理装置120内のデータ変換回路106および階調数低減回路107の詳細構成を示すブロック図である。図15に示す構成も図2と同様に、インク色の一色分に対する構成のみを示し、また、マルチパス方式での4パス印刷を想定しているが、2パスや、または4パスより多いパス数での印刷に関しても、基本的な動作は同様である。
図15において、上述した図2と同様の構成には同一番号を付し、説明を省略する。図15に示す構成において、濃度分割変更処理部206は上述した第1実施形態と同様に、パス分割係数を補正する。第3実施形態では濃度分割制御部204内に、濃度分割変更処理部206による補正前後のいずれかの値を選択するセレクタ1502を備えることを特徴とする。なおセレクタ1502には、入力画像データ201のデータ属性が制御信号1501として入力されている。
以下、第3実施形態における濃度分割比率変更処理について、詳細に説明する。

図15において、濃度分割制御部204内の濃度分割テーブル205は、記録媒体の出力濃度特性等に基づいて予め作成されており、第1実施形態と同様に、パス数に応じた仮のパス分割係数k1A,k2A,k3A,k4A(4パスの場合)を提供する。以下、第3実施形態においては、この仮のパス分割係数を第1のパス分割係数と称する。
そして濃度分割変更処理部206において第1の実施形態と同様に、第1のパス分割係数(仮のパス分割係数)が、画像濃度判定部202による濃度域判定結果とヨレ情報格納部111に保持されたヨレ情報に基づいて重み付けされる。この結果、第2のパス分割係数k1B,k2B,k3B,k4Bが生成される。濃度分割テーブル205より提供された第1のパス分割係数k1A,k2A,k3A,k4Aと、濃度分割変更処理部206で重み付け変更された第2のパス分割係数k1B,k2B,k3B,k4Bは、セレクタ1502に入力される。
セレクタ1502では制御信号1501にしたがって、第1のパス分割係数k1A,k2A,k3A,k4Aと、第2のパス分割係数k1B,k2B,k3B,k4Bのいずれかを選択し、最終のパス分割係数k1,k2,k3,k4として出力する。
以上のように決定されたパス分割係数k1,k2,k3,k4は、乗算器210,211,212,213に出力される。そして第1実施形態と同様に、多値の入力画像データ201は、乗算器210〜213により最終のパス分割係数k1,k2,k3,k4がそれぞれ乗じられた後、N値化部230〜233によってN値化が施される。これにより、インクジェットヘッドを駆動する出力データが生成され、各パス毎の画像メモリ240〜243に格納された後、インクジェットヘッドを駆動して画像を形成する。
●パス分割係数選択処理
以下、第3実施形態のセレクタ1502における、第1および第2のパス分割係数の選択処理について詳細に説明する。
まず、制御信号1501は、オン/オフの2値の状態を持つ信号であり、例えば、入力画像データ201が自然画像である場合にオン、グラフィックス/テキスト文字等の場合にオフとして出力される。すなわち制御信号1501は、入力画像データ201のデータ属性に応じて決定される。
するとセレクタ1502においては、制御信号がオンであれば第2のパス分割係数k1B,k2B,k3B,k4Bを出力し、制御信号がオフであれば第1のパス分割係数k1A,k2A,k3A,k4Aを出力する。すなわち、上述した第1実施形態と同様の濃度分割変更処理は自然画等の場合のみに行われ、その他のグラフィックス/テキスト文字等の印刷時には、この濃度分割変更処理が行われないように制御される。したがって、自然画像に対しては上述した第1実施形態と同様に、ヨレの大きなノズルの使用率を上げて濃度ムラを抑制することができ、グラフィックス/テキスト文字等であれば、ヨレの小さなノズルの使用率を上げてエッジの先鋭化を図ることができる。
以上説明したように第3実施形態によれば、自然画における濃度ムラの抑制と、グラフィックスにおける直線やテキスト等の文字に対するシャープな表現と、を両立することが可能になる。
なお第3実施形態では、自然画像やグラフィックス/テキスト等の画像属性によって制御信号1501のオン/オフを切り替える例を示した。しかしながら本発明はこの例に限らず、例えば、制御信号がオンであることをデフォルトの状態とし、グラフィックス/テキストのエッジ部でのみ、該制御信号をオフとしても良い。
特に、ポスター等において比較的大きな文字部を有する画像を印刷する場合に、第3実施形態は有効である。この場合すなわち、文字のエッジ部はシャープさを表現するためにヨレの小さいノズルの使用率を上げ、一方、文字中のベタ部は濃度ムラが目立ちにくいため、ヨレの大きなノズルの使用率を上げるように制御される。これにより、画質向上とヘッド寿命の両立という点で、より大きな効果が得られる。
なお、第3実施形態において入力画像のデータ属性に応じて制御を切替える方法は、上述した第2実施形態に対しても適用可能である。この場合すなわち、N値化における評価値を、データ属性に応じて切り替えればよい。
<他の実施形態>
上述した第1および第2実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。例えば、上記第2実施形態において、本発明をコンピュータによって実現する例を示したが、以下に、本発明の範疇となる技術範囲について、さらに詳細に説明する。
本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記憶媒体(記録媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェース機器、撮影装置、webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システムあるいは装置に直接あるいは遠隔から供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータが該供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される。なお、この場合のプログラムとは、実施形態において図に示したフローチャートに対応したコンピュータ可読のプログラムである。
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であっても良い。
プログラムを供給するための記録媒体としては、以下に示す媒体がある。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD-ROM、CD-R、CD-RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD-ROM,DVD-R)などである。
プログラムの供給方法としては、以下に示す方法も可能である。すなわち、クライアントコンピュータのブラウザからインターネットのホームページに接続し、そこから本発明のコンピュータプログラムそのもの(又は圧縮され自動インストール機能を含むファイル)をハードディスク等の記録媒体にダウンロードする。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、本発明のプログラムを暗号化してCD-ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせることも可能である。すなわち該ユーザは、その鍵情報を使用することによって暗号化されたプログラムを実行し、コンピュータにインストールさせることができる。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、実行されることによっても、前述した実施形態の機能が実現される。すなわち、該プログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行うことが可能である。
本発明に係る一実施形態における画像形成システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態の画像処理装置におけるデータ変換回路の構成を示すブロック図である。 本実施形態のヨレ情報格納部に格納されるヨレ情報の概念を示す図である。 一般的なインクジェットプリンタにおける、入力濃度に対する出力濃度の関係を示す図である。 一般的なインクジェットプリンタにおける、記録媒体上での画素格子とドットおよび印字デューティ例を示す図である。 一般的なインクジェットプリンタにおける、印字デューティと記録媒体上でのドットの被覆率を示すグラフである。 一般的なインクジェットプリンタにおける、記録媒体上へのドットの着弾によるドット自体の挙動を示す概念図である。 本実施形態におけるノズルに対する濃度分割比率変更処理を示すフローチャートである。 第2実施形態の画像処理装置におけるデータ変換回路の構成を示すブロック図である。 第2実施形態におけるN値化部の構成を示すブロック図である。 第2実施形態における評価値変更処理を示すフローチャートである。 従来のインクジェット記録装置における記録ヘッド部の並び状況を示す図である。 従来のインクジェット記録装置において、副走査方向への走査による印字の重ね状態を示す図である。 従来のインクジェット記録装置において、多値画像データを印刷するまでの処理を示す図である。 第3実施形態の画像処理装置におけるデータ変換回路の構成を示すブロック図である。

Claims (16)

  1. 記録媒体上の同一領域に対し、複数のノズルを有する記録ヘッドを複数回走査することによって画像を形成する画像形成装置であって、
    前記記録ヘッドにおけるノズルごとのドット着弾ズレの程度を示すヨレ情報を予め保持するヨレ情報保持手段と、
    入力画像データが相当する濃度域を判定する画像濃度判定手段と、
    前記ヨレ情報保持手段に保持されたヨレ情報と、前記画像濃度判定手段で判定された濃度域とに基づいて、前記複数回走査における各走査用のデータを生成するためのパラメータを制御するパラメータ制御手段と、
    前記パラメータに基づいて前記入力画像データの濃度値を分割することにより、前記複数回走査における各走査用のデータを生成する分割手段と、を有し、
    前記分割手段によって各走査用に分割された画像データに基づいて画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  2. 記録媒体上の同一領域に対し、複数のノズルを有する記録ヘッドを複数回走査することによって画像を形成する画像形成装置であって、
    前記記録ヘッドにおけるノズルごとのドット着弾ズレの程度を示すヨレ情報を予め保持するヨレ情報保持手段と、
    入力画像データが相当する濃度域を判定する画像濃度判定手段と、
    前記入力画像データの濃度値を分割して前記複数回走査における各走査用のデータを生成する分割手段と、
    前記ヨレ情報保持手段に保持されたヨレ情報と、前記画像濃度判定手段で判定された濃度域とに基づいて、階調数低減用のパラメータを制御するパラメータ制御手段と、
    前記パラメータに基づいて、前記分割手段によって各走査用に分割された画像データのそれぞれの階調数を低減する階調数低減手段と、を有し、
    前記階調数低減手段によって階調数が低減された各走査用の画像データに基づいて画像形成を行うことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記パラメータ制御手段は、
    前記画像濃度判定手段で判定された濃度域が、濃度ムラの発生しやすい第1の濃度域であるか、濃度ムラの発生しにくい第2の濃度域であるかを判定する判定手段と、
    前記複数回走査における各走査で使用されるノズルを選択する選択手段と、
    該選択されたノズルを前記ヨレ情報に基づいて分類する分類手段と、
    前記判定手段で前記第1の濃度域であると判定された場合、前記分類手段によりドット着弾ズレが小さい分類に含まれるノズルについての使用率を上げるように前記パラメータを制御し、前記判定手段で前記第2の濃度域であると判定された場合、前記分類手段によりドット着弾ズレが大きい分類に含まれるノズルについての使用率を上げるように前記パラメータを制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記入力画像データの濃度域を低、中、高濃度域に3分割した際に、前記第1の濃度域は中濃度域に相当し、前記第2の濃度域は低濃度域および高濃度域に相当することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. さらに、予め設定された初期パラメータを保持するパラメータ保持手段を有し、
    前記制御手段は、前記パラメータ保持手段に保持された前記初期パラメータを補正することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記入力画像データの特性に応じて、前記初期パラメータの補正を行うか否かを制御することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記入力画像データが自然画像である場合に、前記初期パラメータの補正を行うことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記ヨレ情報は、前記記録ヘッドにより形成された試験画像を読み取った画像データに基づいて生成され、前記ヨレ情報保持手段に保持されることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記画像濃度判定手段は、前記入力画像データの濃度値に基づいて、該入力画像データが相当する濃度域を判定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 前記画像濃度判定手段は、前記記録ヘッドにより既に形成された画像のドットパターンにおける空間周波数に基づいて、前記入力画像データが相当する濃度域を判定することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 記録媒体上の同一領域に対し、複数のノズルを有する記録ヘッドを複数回走査することによって画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
    前記記録ヘッドにおけるノズルごとのドットの着弾ズレの程度を示すヨレ情報が予めヨレ情報保持手段に保持されており、
    入力画像データが相当する濃度域を判定する画像濃度判定ステップと、
    前記ヨレ情報保持手段に保持されたヨレ情報と、前記画像濃度判定ステップにおいて判定された濃度域とに基づいて、前記複数回走査における各走査用のデータを生成するためのパラメータを制御するパラメータ制御ステップと、
    前記パラメータに基づいて前記入力画像データの濃度値を分割することにより、前記複数回走査における各走査用のデータを生成する分割ステップと、を有し、
    前記分割ステップにおいて各走査用に分割された画像データに基づいて画像形成を行うように制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  12. 記録媒体上の同一領域に対し、複数のノズルを有する記録ヘッドを複数回走査することによって画像を形成する画像形成装置の制御方法であって、
    前記記録ヘッドにおけるノズルごとのドットの着弾ズレの程度を示すヨレ情報が予めヨレ情報保持手段に保持されており、
    入力画像データが相当する濃度域を判定する画像濃度判定ステップと、
    前記入力画像データの濃度値を分割して前記複数回走査における各走査用のデータを生成する分割ステップと、
    前記ヨレ情報保持手段に保持されたヨレ情報と、前記画像濃度判定ステップにおいて判定された濃度域とに基づいて、階調数低減用のパラメータを制御するパラメータ制御ステップと、
    前記パラメータに基づいて、前記分割ステップにおいて各走査用に分割された画像データのそれぞれの階調数を低減する階調数低減ステップと、を有し、
    前記階調数低減ステップによって階調数が低減された各走査用の画像データに基づいて画像形成を行うように制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  13. 前記パラメータ制御ステップにおいては、
    前記画像濃度判定手段で判定された濃度域が、濃度ムラの発生しやすい第1の濃度域であるか、濃度ムラの発生しにくい第2の濃度域であるかを判定する判定ステップと、
    前記複数回走査における各走査で使用されるノズルを選択する選択ステップと、
    該選択されたノズルを前記ヨレ情報に基づいて分類する分類ステップと、
    前記判定ステップにおいて前記第1の濃度域であると判定された場合、前記分類ステップによりドット着弾ズレが小さい分類に含まれるノズルについての使用率を上げるように前記パラメータを制御し、前記判定ステップにおいて前記第2の濃度域であると判定された場合、前記分類ステップによりドット着弾ズレが大きい分類に含まれるノズルについての使用率を上げるように前記パラメータを制御する制御ステップと、
    を有することを特徴とする請求項11または12に記載の画像形成装置の制御方法。
  14. 前記入力画像データの濃度域を低、中、高濃度域に3分割した際に、前記第1の濃度域は中濃度域に相当し、前記第2の濃度域は低濃度域および高濃度域に相当することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置の制御方法。
  15. コンピュータに請求項11乃至14のいずれか1項に記載の画像形成装置の制御方法を実行させるためのプログラム。
  16. 請求項15に記載のプログラムを記憶したコンピュータ可読な記憶媒体。
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