JP2010019974A - 赤外線遮蔽膜形成用分散液と赤外線遮蔽膜形成用塗布液、赤外線遮蔽膜と赤外線遮蔽光学部材、および、プラズマディスプレイパネル用多層フィルターとプラズマディスプレイパネル - Google Patents
赤外線遮蔽膜形成用分散液と赤外線遮蔽膜形成用塗布液、赤外線遮蔽膜と赤外線遮蔽光学部材、および、プラズマディスプレイパネル用多層フィルターとプラズマディスプレイパネル Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】赤外線遮蔽膜形成用塗布液は、一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される赤外線遮蔽材料微粒子、粘土鉱物および未硬化のアクリル系樹脂が溶媒中に含まれることを特徴とし、上記赤外線遮蔽膜は、赤外線遮蔽膜形成用塗布液により形成された塗布膜をエージング処理して得られることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
赤外線遮蔽材料微粒子が溶媒中に分散された分散液により構成され、かつ、皮膜形成用材料である未硬化のアクリル系樹脂が使用時に添加される赤外線遮蔽膜形成用分散液において、
一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子、または/および、一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの内から選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表記される複合タングステン酸化物微粒子により上記赤外線遮蔽材料微粒子が構成されると共に、粘土鉱物が上記溶媒中に含まれていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明に係る赤外線遮蔽膜形成用分散液において、
上記粘土鉱物が、石英、クリストパライト、長石類、雲母、ゼオライトから選択されるベントナイト、または/および、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイトから選択されるスメクタイトを含むことを特徴とし、
請求項3に係る発明は、
請求項1または2に記載の発明に係る赤外線遮蔽膜形成用分散液において、
上記タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子が、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.45≦z/y≦2.999)で表記される組成比のマグネリ相を含むことを特徴とし、
請求項4に係る発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の発明に係る赤外線遮蔽膜形成用分散液において、
一般式MxWyOzで表記される上記複合タングステン酸化物微粒子が、六方晶、正方晶若しくは立方晶の結晶構造の1つ以上を含むことを特徴とし、
請求項5に係る発明は、
請求項4に記載の発明に係る赤外線遮蔽膜形成用分散液において、
上記M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snの内の1種類以上を含み、かつ、六方晶の結晶構造を有することを特徴とするものである。
赤外線遮蔽膜形成用塗布液において、
請求項1〜5のいずれかに記載の赤外線遮蔽膜形成用分散液に、未硬化のアクリル系樹脂とイソシアネート系硬化剤または/およびエポキシ系硬化剤が添加されて成ることを特徴とし、
請求項7に係る発明は、
請求項6に記載の発明に係る赤外線遮蔽膜形成用塗布液において、
上記未硬化のアクリル系樹脂が、アクリル酸エステル骨格を備え、カルボキシル基または/および水酸基を有することを特徴とし、
請求項8に係る発明は、
赤外線遮蔽膜において、
プラズマディスプレイパネル用多層フィルターの第一基材面上またはプラズマディスプレイパネル面上に請求項6または7に記載の赤外線遮蔽膜形成用塗布液を塗布して塗布膜を形成し、かつ、この塗布膜をエージング処理して得られることを特徴とし、
請求項9に係る発明は、
請求項8に記載の発明に係る赤外線遮蔽膜において、
上記赤外線遮蔽膜が粘着性を具備することを特徴とし、
請求項10に係る発明は、
赤外線遮蔽光学部材において、
上記第一基材と、この第一基材面上に形成された請求項8または9に記載の赤外線遮蔽膜とで構成されることを特徴とし、
請求項11に係る発明は、
請求項10に記載の発明に係る赤外線遮蔽光学部材において、
上記赤外線遮蔽膜が粘着性を具備することを特徴とする。
プラズマディスプレイパネル用多層フィルターにおいて、
請求項10の赤外線遮蔽光学部材が組み込まれていることを特徴とし、
請求項13に係る発明は、
プラズマディスプレイパネル用多層フィルターにおいて、
請求項11に記載の粘着性を具備する赤外線遮蔽膜を多層フィルターの第二基材面上に貼付することを特徴とし、
請求項14に係る発明は、
請求項12または13に記載の発明に係るプラズマディスプレイパネル用多層フィルターにおいて、
上記赤外線遮蔽膜内に、電磁波遮蔽機能を有するメッシュまたは/および繊維状の金属層若しくは金属含有層が埋め込まれていることを特徴とし、
請求項15に係る発明は、
プラズマディスプレイパネルにおいて、
請求項12〜14のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用多層フィルターが設けられていることを特徴とするものである。
上記赤外線遮蔽材料微粒子が、一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成され、かつ、溶媒中に粘土鉱物が含まれていることを特徴としている。
一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子または/および一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子により赤外線遮蔽材料微粒子が構成され、かつ、粘土鉱物が含まれているため、上記赤外線遮蔽材料微粒子の耐湿熱性が改善されて高い可視光透過率と近赤外線吸収性を維持したまま優れた耐湿熱性を発揮することが可能となる。
未硬化のアクリル系樹脂が使用時に添加される本発明に係る赤外線遮蔽膜形成用分散液は、4〜89重量部の溶媒と、一般式WyOzで表記されるタングステン酸化物微粒子および一般式MxWyOzで表記される複合タングステン酸化物微粒子から選択される1種以上でかつ10〜80重量部の赤外線遮蔽材料微粒子と、粘土鉱物とを含有し、粘土鉱物の含有量は適宜選択可能である。また、上記タングステン酸化物微粒子および複合タングステン酸化物微粒子の平均分散粒径は800nm以下であることが望ましく、より好ましくは平均分散粒径が100nm以下がよい。
赤外線遮蔽膜形成用分散液に用いる上記溶媒は、未硬化のアクリル系樹脂における架橋を阻害しないことが求められる。アクリル酸エステル骨格を備えかつカルボキシル基または/および水酸基を有するアクリル系樹脂は、イソシアネート系硬化剤または/およびエポキシ系硬化剤によりアクリル酸エステル骨格内にある上記カルボキシル基または/および水酸基と架橋反応し、アクリル系の高分子同士を架橋させる架橋反応が行われる。
本発明において適用される赤外線遮蔽材料微粒子は、上述したように一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子、または/および、一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの内から選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表記される複合タングステン酸化物微粒子により構成される。
本発明において適用される粘土鉱物としては、石英、クリストパライト、長石類、雲母、ゼオライトから選択されるベントナイト、または/および、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイトから選択されるスメクタイトを含むことが望ましい。中でも、雲母やモンモリロナイトのように、板状結晶がナトリウムイオンやカリウムイオンのような層間イオンにより積層構造(層状構造)を成している粘土鉱物が適している。
本発明に係る赤外線遮蔽膜は、上述した赤外線遮蔽膜形成用分散液に未硬化のアクリル系樹脂とイソシアネート系硬化剤または/およびエポキシ系硬化剤を添加して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を構成し、この赤外線遮蔽膜形成用塗布液をプラズマディスプレイパネル用多層フィルターの第一基材面上またはプラズマディスプレイパネル面上に塗布して塗布膜を形成しかつこの塗布膜をエージング処理して得られる。
本発明に係るプラズマディスプレイパネル用多層フィルターは、プラズマディスプレイパネルに適用されると共に、本発明に係る赤外線遮蔽光学部材が組み込まれた多層フィルターである。また、多層フィルターとは、赤外線遮蔽膜、電磁波遮断膜、外力吸収層等複数の基材(上述した第一基材、第二基材等を含む)を積層して構成されるもので、上記赤外線遮蔽膜、電磁波遮断膜、外力吸収層等が被成膜体を具備する場合には、赤外線遮蔽膜本体と被成膜体から成る赤外線遮蔽膜、電磁波遮断膜本体と被成膜体から成る電磁波遮断膜、外力吸収層本体と被成膜体から成る外力吸収層等により構成される。そして、複数の基材で構成される多層フィルター(積層体)は、各基材の構成材料を含んだ塗布液等をプラズマディスプレイパネル面上に直接塗布する等して多層フィルター(積層体)を形成する場合、複数の基材で構成される別体の多層フィルター(積層体)を予め作製し、この多層フィルター(積層体)をプラズマディスプレイパネル面上に貼付する等して多層フィルター(積層体)を形成する場合、あるいは、これ等方法を適宜組み合わせて多層フィルター(積層体)を形成する場合等がある。
[実施例1]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して2.0重量%(塗布液中の濃度:0.33重量%)添加した分散液A(Cs0.33WO3濃度:14.1重量%、塗布液中の濃度:2.06重量%)を0.60gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:82.87重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.55重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[実施例2]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して5重量%(塗布液中の濃度:0.13重量%)添加した分散液B(Cs0.33WO3濃度:18.5重量%、塗布液中の濃度:2.67重量%)を0.51gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:84.99重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.57重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[実施例3]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して9重量%(塗布液中の濃度:0.22重量%)添加した分散液B(Cs0.33WO3濃度:18.5重量%、塗布液中の濃度:2.49重量%)を0.47gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:85.96重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.57重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[実施例4]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して13.5重量%(塗布液中の濃度:0.32重量%)添加した分散液B(Cs0.33WO3濃度:18.5重量%、塗布液中の濃度:2.40重量%)を0.45gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:86.46重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.58重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[実施例5]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して9重量%(塗布液中の濃度:0.22重量%)添加した分散液B(Cs0.33WO3濃度:18.5重量%、塗布液中の濃度:2.40重量%)を0.45gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:86.46重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.58重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[実施例6]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して9重量%(塗布液中の濃度:0.22重量%)添加した分散液B(Cs0.33WO3濃度:18.5重量%、塗布液中の濃度:2.40重量%)を0.45gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:86.46重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.58重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[比較例1]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、粘土鉱物が添加されていない分散液A‘(Cs0.33WO3濃度:17.7重量%、塗布液中の濃度:2.34重量%)を0.46gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:86.21重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.57重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[比較例2]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、粘土鉱物が添加されていない分散液B(Cs0.33WO3濃度:18.5重量%、塗布液中の濃度:2.45重量%)を0.46gと、酸基タイプPSA(不揮発成分:25.3重量%)を3.00g(塗布液中の濃度:86.21重量%)およびエポキシ硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.57重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[実施例7]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して8重量%(塗布液中の濃度:0.10重量%)添加した分散液C(Cs0.33WO3濃度:16.1重量%、塗布液中の濃度:1.23重量%)を0.50gと、水酸基タイプPSA(不揮発成分:14.9重量%)を6.00g(塗布液中の濃度:92.02重量%)およびイソシアネート系硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.31重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[実施例8]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、表面処理された粘土鉱物を複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3固形分に対して14重量%(塗布液中の濃度:0.10重量%)添加した分散液C(Cs0.33WO3濃度:16.1重量%、塗布液中の濃度:1.23重量%)を0.50gと、水酸基タイプPSA(不揮発成分:14.9重量%)を6.00g(塗布液中の濃度:92.02重量%)およびイソシアネート系硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.31重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
[比較例3]
4−メチル−2−ペンタノンを溶媒とし、粘土鉱物が添加されていない分散液C(複合タングステン酸化物微粒子であるCs0.33WO3濃度:16.1重量%、塗布液中の濃度:1.23重量%)を0.50gと、水酸基タイプPSA(不揮発成分:14.9重量%)を6.00g(塗布液中の濃度:92.02重量%)およびイソシアネート系硬化剤を0.02g(塗布液中の濃度:0.31重量%)秤量し、かつ、メカニカクスターラーを用いて混合して赤外線遮蔽膜形成用塗布液を調製した。
(1)実施例1と比較例1は粘土鉱物の添加の有無が異なる。実施例1と比較例1を対比すると、波長820nmの7日間の変化率は、実施例1の方が低く(実施例1では6.60%、比較例1では8.71%)、粘土鉱物添加の効果が確認される。
(2)実施例2、3、4は粘土鉱物の添加量を変動させたもの、また、実施例4と比較例2は粘土鉱物の添加の有無が異なる。実施例2、3、4および比較例2を対比すると、粘土鉱物を変動させても、粘土鉱物の添加により波長820nmの7日間の変化率が低く、粘土鉱物添加の効果が確認される。
(3)実施例5、6は実施例3に対し、粘土鉱物に対する表面処理剤を変更したものである。粘土鉱物の表面処理剤を変更しても、実施例3、5、6とも波長820nmの7日間の変化率は同様に低く抑えられることが確認される。
(4)実施例7、8は、PSAに水酸基タイプPSA(架橋基として「水酸基」を多く有する)を用いたもので、比較例3とは粘土鉱物の添加の有無が異なる。水酸基タイプPSAを用いると、架橋基として「酸基」を多く有する酸基タイプPSA(実施例1〜5参照)よりも波長820nmの7日間の変化率は高い。しかし、実施例7、8と比較例3を対比すると、実施例7、8は比較例3よりも7日間の変化率が低く(実施例7では11.20%、実施例8では12.20%、比較例3では21.60%)、水酸基タイプPSAにおいても粘土鉱物添加の効果が確認される。
12 表示電極
13 誘電体ガラス層
14 酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層
15 背面ガラス基板(バックプレート)
16 アドレス電極
17 隔壁
18 蛍光体層
19 放電ガスを封入する放電空間
Claims (15)
- 赤外線遮蔽材料微粒子が溶媒中に分散された分散液により構成され、かつ、皮膜形成用材料である未硬化のアクリル系樹脂が使用時に添加される赤外線遮蔽膜形成用分散液において、
一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.2≦z/y≦2.999)で表記されるタングステン酸化物微粒子、または/および、一般式MxWyOz(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iの内から選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x/y≦1、2.2≦z/y≦3)で表記される複合タングステン酸化物微粒子により上記赤外線遮蔽材料微粒子が構成されると共に、粘土鉱物が上記溶媒中に含まれていることを特徴とする赤外線遮蔽膜形成用分散液。 - 上記粘土鉱物が、石英、クリストパライト、長石類、雲母、ゼオライトから選択されるベントナイト、または/および、モンモリロナイト、バイデライト、ノントロナイト、サポナイト、ヘクトライト、ソーコナイト、スチーブンサイトから選択されるスメクタイトを含むことを特徴とする請求項1に記載の赤外線遮蔽膜形成用分散液。
- 上記タングステン酸化物微粒子または/および複合タングステン酸化物微粒子が、一般式WyOz(但し、Wはタングステン、Oは酸素、2.45≦z/y≦2.999)で表記される組成比のマグネリ相を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の赤外線遮蔽膜形成用分散液。
- 一般式MxWyOzで表記される上記複合タングステン酸化物微粒子が、六方晶、正方晶若しくは立方晶の結晶構造の1つ以上を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の赤外線遮蔽膜形成用分散液。
- 上記M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snの内の1種類以上を含み、かつ、六方晶の結晶構造を有することを特徴とする請求項4に記載の赤外線遮蔽膜形成用分散液。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の赤外線遮蔽膜形成用分散液に、未硬化のアクリル系樹脂とイソシアネート系硬化剤または/およびエポキシ系硬化剤が添加されて成ることを特徴とする赤外線遮蔽膜形成用塗布液。
- 上記未硬化のアクリル系樹脂が、アクリル酸エステル骨格を備え、カルボキシル基または/および水酸基を有することを特徴とする請求項6に記載の赤外線遮蔽膜形成用塗布液。
- プラズマディスプレイパネル用多層フィルターの第一基材面上またはプラズマディスプレイパネル面上に請求項6または7に記載の赤外線遮蔽膜形成用塗布液を塗布して塗布膜を形成し、かつ、この塗布膜をエージング処理して得られることを特徴とする赤外線遮蔽膜。
- 上記赤外線遮蔽膜が粘着性を具備することを特徴とする請求項8に記載の赤外線遮蔽膜。
- 上記第一基材と、この第一基材面上に形成された請求項8または9に記載の赤外線遮蔽膜とで構成されることを特徴とする赤外線遮蔽光学部材。
- 上記赤外線遮蔽膜が粘着性を具備することを特徴とする請求項10に記載の赤外線遮蔽光学部材。
- 請求項10の赤外線遮蔽光学部材が組み込まれていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル用多層フィルター。
- 請求項11に記載の粘着性を具備する赤外線遮蔽膜を多層フィルターの第二基材面上に貼付することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用多層フィルター。
- 上記赤外線遮蔽膜内に、電磁波遮蔽機能を有するメッシュまたは/および繊維状の金属層若しくは金属含有層が埋め込まれていることを特徴とする請求項12または13に記載のプラズマディスプレイパネル用多層フィルター。
- 請求項12〜14のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用多層フィルターが設けられていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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