JP4666226B2 - プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター及びその製造方法、並びにプラズマディスプレイパネル - Google Patents

プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター及びその製造方法、並びにプラズマディスプレイパネル Download PDF

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本発明は、プラズマディスプレイパネル用の光学フィルターであって、プラズマディスプレイ本体からプラズマディスプレイパネル画面前面に向けて放射される近赤外線を吸収するプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター及びその製造方法、並びにプラズマディスプレイパネルに関するものである。
近年、ディスプレイの大型化、薄型化に伴い、プラズマディスプレイパネルが注目を集めている。このプラズマディスプレイパネルの一般的構成について図面を参照しながら説明する。図1は、交流型(AC型)のプラズマディスプレイパネルの概略を示す断面図である。図1において、11は、前面ガラス基板(フロントカバープレート)であり、この前面ガラス基板11上に表示電極12が形成されている。更に、この表示電極12が形成されている前面ガラス基板11は、誘電体ガラス層13及び酸化マグネシウム(MgO)からなる保護層14により覆われている(例えば、特許文献1参照)。また、15は、背面ガラス基板(バックプレート)であり、この背面ガラス基板15上には、アドレス電極16および隔壁17、蛍光体層18が設けられており、19が放電ガスを封入する放電空間となっている。
そして、プラズマディスプレイパネルの発光原理は、上記放電空間19において、電圧を印加することにより放電させ、放電空間に導入していたキセノンとネオンの混合ガスを励起して真空紫外線を放射させ、これが、赤、緑、青のそれぞれの蛍光体を発光させてカラー表示を可能にさせている。
このとき、キセノンガスから真空紫外線以外に近赤外線が発生し、プラズマディスプレイパネル前方に一部が放射される。特に800nm〜1100nmの波長域は、コードレスフォンや家電機器のリモコンの誤動作を引き起こしたり、伝送系光通信に悪影響を及ぼしたりする等の問題が生じている。この問題の解消のため、プラズマディスプレイパネルの前面には、上記誤動作等を防止する目的で、近赤外線の遮蔽加工が施されている。これら近赤外線の遮蔽加工に用いられる近赤外線吸収剤には、ディスプレイの輝度に悪影響を及ぼさないよう可視光線領域(約380nm〜780nm)の光は十分透過し、800nm〜1100nmの近赤外線を遮蔽するような特性が要求される。
当該要求を満たす手段として、近赤外線の吸収能を有するフィルターがある。そして当該近赤外線の吸収能を有するフィルターとして、(1)燐酸系ガラスに、銅や鉄などの金属イオンを含有したフィルター、(2)屈折率の異なる層を積層し、透過光を干渉させることで特定の波長を透過させる干渉フィルター、(3)共重合体に銅イオンを含有するアクリル系樹脂フィルター、(4)樹脂に色素を分散又は溶解した層を積層したフィルター、(5)金属薄膜層を高屈折率透明薄膜層で挟み込んだ積層構造を1段以上重ねた積層フィルター、が提案されている。
これらの中で(4)のフィルターは、加工性、生産性が良好で、光学設計の自由度も比較的大きく、各種の方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
また、(5)の金属薄膜層を高屈折率透明薄膜層で挟み込んだ積層構造を1段以上重ねた積層フィルターは、例えば、特許文献3に開示されている。この金属薄膜層は厚くすると可視光線透過率が低くなり、薄くすると近赤外線の反射が弱くなる。しかし、ある厚みの金属薄膜層を高屈折率透明薄膜層で挟み込んだ積層構造を1段以上重ねることにより、可視光線透過率を高くし、かつ全体的な金属薄膜層の厚みを増やすことが可能である。また、層数および/またはそれぞれの層の厚みを制御することによって可視光線透過率、可視光線反射率、近赤外線の透過率、透過色、および反射色をある範囲で変化させることも可能である。
一般に、可視光線反射率が高いと画面への照明器具等の映り込みが大きくなり、表示部表面の反射を防止する効果が低下し、視認性とコントラストとが低下するようになる。また、反射色としては、白色、青色、紫色系の目立たない色が好ましい。これらのことから、上記(5)の積層フィルターは、光学的に設計、制御しやすい多層積層が好ましいとされている。この積層フィルターは、高分子フィルムの一方の主面上に、高屈折率透明薄膜層(a)、金属薄膜層(b)の順に、(a)及び(b)を繰り返し単位として2〜4回繰り返して積層され、さらにその上に少なくとも高屈折率透明薄膜層(a)を積層して形成される。金属薄膜層の材料としては、銀が、導電性、赤外線反射性および多層積層したときの可視光線透過性に優れているため、好適であるとされている。しかし、銀は化学的、物理的安定性に欠け、環境中の汚染物質、水蒸気、熱、光等によって劣化するため、銀に金、白金、パラジウム、銅、インジウム、スズ等の環境に安定な金属を一種以上加えた合金、またはこれら環境に安定な金属も好適に使用できる。特に、金およびパラジウムは耐環境性、光学特性に優れ好適であるとされている。
一方、本発明者等は、特許文献4において、プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターとして、近赤外線を吸収する無機材料に注目し、可視光線領域を透過させ近赤外線領域を遮蔽する耐候性の良い無機材料微粒子として、平均分散粒子径が800nm以下の複合タングステン酸化物の1種類以上の微粒子を用いることによって、波長380nm〜780nm領域の可視領域において、可視光線透過率の最高値が50%以上、波長800nm〜1100nmの近赤外線領域において、近赤外線透過率の極小値が30%以下であり、耐候性が良好で、しかも安価に作製できるプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターを提案している。
特開平5−342991号公報 特開2002−82219号公報 特許第3706105号 特願平2004−347204号
ところで、上述の(1)のような金属イオンを含有したガラスフィルターでは、ガラスであるために加工性に問題がある。また、(2)のような光の干渉を利用した多層膜構造のフィルターでは、10nm〜数百nmの薄膜を多層に重ねる必要があるため、高精度の均一性が必要となり製造が困難であった。また、(3)のようなアクリル系樹脂フィルターでは、銅イオンの吸収が小さく、樹脂中に含有できる銅イオン量にも限度があるため、アクリル樹脂層を厚くしなければならないという問題点がある。(4)のような色素を用いたフィルターでは近赤外線吸収能に限界があり、耐候性が良くない等の問題がある。また、(5)のようなスパッタリング法等の乾式法を用いて、金属薄膜層を高屈折率透明薄膜層で挟み込んだ積層構造を1段以上重ねた積層フィルターを作製する場合には、装置が大掛かりとなり製造コストが割高となる問題があった。
また、複合タングステン酸化物微粒子のみで構成された膜を用いた、上記特許文献4の近赤外線吸収フィルターでは、近赤外線吸収フィルターとして高特性を示すが、プラズマディスプレイパネルのように、背景が黒色の部位に使用する場合や、映像が投影されていない時に画面が青白く見えて、意匠性が低下するという課題があった。
本発明の目的は、上述の事情を考慮してなされたものであり、複合タングステン酸化物微粒子で散乱した散乱光を光吸収微粒子によって吸収させて、背景が黒色の部位に使用する場合や、映像が投影されていない時に画面が青白く見えるという課題を解決するプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター及びその製造方法、並びに上記近赤外線吸収フィルターを用いたプラズマディスプレイパネルを提供することにある。
即ち、上述の課題を解決するための第1の構成は、
プラズマディスプレイパネルの表面に設けられ、近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子が分散された分散体を有するプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターであって、
上記近赤外線吸収材料は、平均分散粒子径が800nm以下の複合タングステン酸化物微粒子であり、
上記光吸収微粒子は、波長350nm〜400nmの領域の光を吸収する光吸収微粒子であり、
上記光吸収微粒子添加時の上記プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターにおける、波長780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度をP(1)、
上記光吸収微粒子無添加時の上記プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターにおける、波長780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度をP(0)としたとき、
[P(0)−P(1)]/P(0)≧0.05
を満たすことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第2の構成は、
基材と、その基材の片面または両面に形成された被膜とを有し、
上記被膜は、樹脂または透明酸化物材料をバインダー成分とし、
上記基材内もしくは上記被膜内、または、上記基材内と上記被膜内との両方に、上記近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子の混合物が、分散して添加されて分散体となっていること特徴とする第1の構成に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第3の構成は、
基材と、その基材の片面または両面に形成された被膜とを有し、
上記被膜は、樹脂または透明酸化物材料をバインダー成分とし、
上記基材内に上記近赤外線吸収材料粒子が分散して添加され且つ上記被膜内に上記光吸収微粒子が分散して添加され分散体となっているか、または、上記基材内に光吸収微粒子が分散して添加され且つ上記被膜内に近赤外線吸収材料粒子が分散して添加されて分散体となっていることを特徴とする第1の構成に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第4の構成は、
プラズマディスプレイパネルの表面に接着層を介して基材が配置され、
上記基材と接着層の少なくとも一方に近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子の混合物が分散して添加され分散体となり、または、上記基材に上記近赤外線吸収材料粒子もしくは上記光吸収微粒子の一方が、上記接着層に上記近赤外線吸収材料粒子もしくは上記光吸収微粒子の他方がそれぞれ分散して添加されて分散体となっていること特徴とする第1の構成に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第5の構成は、
プラズマディスプレイパネルの表面に、近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子の混合物が分散して添加された分散体の被膜が設けられていること特徴とする第1の構成に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第6の構成は、
上記複合タングステン酸化物微粒子が、一般式MxWO(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x≦1)で表記される複合タングステン酸化物の微粒子であることを特徴とする第1乃至第5の構成のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第7の構成は、
上記光吸収微粒子が、カーボンブラック微粒子、酸化鉄微粒子のうちから選ばれる1種類以上であることを特徴とする第1乃至第6の構成のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第8の構成は、
上記一般式MxWOで表記される上記複合タングステン酸化物微粒子は、六方晶、または、正方晶、または、立方晶のいずれかの結晶構造を有していることを特徴とする第6または第7の構成に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第9の構成は、
上記M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちのいずれか1種類以上であることを特徴とする第6乃至第8の構成のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第10の構成は、
上記基材が、プラスチックボード、フィルム、またはガラスで構成されていることを特徴とする第2乃至第9の構成のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第11の構成は、
上記バインダー成分が、紫外線硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、金属アルコキシド、粘着材から選択されたいずれか1種類以上の成分を有することを特徴とする第2乃至第10の構成のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターである。
第12の構成は、
プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターの製造方法であって、
上記近赤外線吸収材料として、平均分散粒子径が800nm以下の複合タングステン酸化物微粒子を所定の媒体に、0.01g/m〜10g/mの濃度で分散して分散体を得る工程と、
波長350nm〜400nmの領域の光を吸収する光吸収微粒子を、上記所定の媒体に、上記近赤外線吸収材料の分散重量の1/200〜1/40の重量で分散して分散体を得る工程と、を有し、
当該得られた分散体を用いて近赤外線吸収フィルターを製造することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターの製造方法である。
第13の構成は、
第1乃至第11の構成のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターが用いられていることを特徴とするプラズマディスプレイパネルである。
本発明によれば、近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子が分散された分散体を有するプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターであって、上記近赤外線吸収材料は、平均分散粒子径が800nm以下の複合タングステン酸化物微粒子であり、上記光吸収微粒子は、波長780nm以下の領域に吸収がある、例えばカーボンブラックや酸化鉄の微粒子であり、更に、光吸収微粒子添加時の波長780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度をP(1)、光吸収微粒子無添加時の波長780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度をP(0)としたとき、
[P(0)−P(1)]/P(0)≧0.05
を満たす。これにより、当該近赤外線吸収フィルターでは、複合タングステン酸化物微粒子で散乱した散乱光を該光吸収微粒子によって吸収させることによって、プラズマディスプレイパネルの背景が黒色の部位に使用したときや、映像が投影されていない時に、画面が青白く見えるという意匠性の低下を抑制することができ、実用性が高い。
また、当該近赤外線吸収フィルターを用いたプラズマディスプレイパネルでも、上述と同様に、背景が黒色の部位や映像が投影されていない時に、画面が青白く見える意匠性の低下を抑制することができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
複合タングステン酸化物を近赤外線吸収材として適用する場合、工業的に安価で簡便な方法として微粒子分散法が挙げられる。これは、上記複合タングステン酸化物の微粒子を、基材上に形成した被膜内に均一に分散して分散体とし、ここを透過する近赤外線を遮蔽する方法である。
上記微粒子分散法でプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターを作製するとき、複合タングステン酸化物微粒子の粒子径は800nm以下であることを要し、好ましくは200nm以下、更に好ましくは100nm以下が良い。該微粒子の粒子径が800nm以下であれば、ディスプレイから放射される波長380nm〜780nmの可視光線領域の光が、幾何学散乱若しくはミー散乱により散乱されて曇りガラスのようになることを防止できるため、鮮明な画面表示が得られ好ましい。粒子径が200nm以下、好ましくは、100nm以下になると、上記散乱が低減し、レイリー散乱領域になる。レイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、散乱が低減し鮮明な画面表示が可能となる。さらに100nm以下になると散乱光は更に少なくなり透明性が良好になる。
しかし、上述したように、複合タングステン酸化物微粒子のみが分散した分散体で構成された膜を用いた、上記特許文献4に記載の近赤外線吸収フィルターでは、近赤外線吸収フィルターとして高特性を示すが、プラズマディスプレイパネルのように背景が黒色の部位に使用する場合や、映像が投影されていない時に画面が青白く見えて、意匠性が低下するという課題があった。
そこで、本発明者らは、上記特許文献4に記載の近赤外線吸収フィルターにおいて画面が青白く見えて意匠性が低下する原因を研究した。そして、数十nmレベルの微粒子を分散した膜においても微小な光の散乱が生じ、特に、複合タングステン酸化物微粒子分散体の場合、波長350nmから400nmの領域の散乱光が顕著であり、この領域の散乱光が意匠性低下の原因であることに想到した。
そこで、本発明者らはさらに研究を続け、カーボンブラックや酸化鉄のように、可視光領域において、特に波長350nm〜400nmの領域の光を吸収する微粒子を、光吸収微粒子として、上述した複合タングステン酸化物微粒子とともに分散させ当該分散体において、光吸収微粒子添加時の780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度をP(1)、光吸収微粒子無添加の時の780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度をP(0)としたとき、
[P(0)−P(1)]/P(0)≧0.05 ……(1)
を満たすことで、上述した意匠性低下を抑制できることに想到した。
つまり、近赤外線吸収フィルターにおいて、分散体中の複合タングステン酸化物微粒子は、通過する可視光領域の短波長側の光を散乱し、当該散乱された光は、分散体中で二次散乱を繰り返しながら分散体中に広がる。そして、この散乱光が青白い光として視認され、意匠性低下の原因となっていたのである。そこで、当該分散体中に複合タングステン酸化物微粒子とともに、カーボンブラックのような光吸収微粒子を分散させると、当該複合タングステン酸化物によって散乱された光が光吸収微粒子によって吸収されて青白い散乱光が抑制され、背景が黒い状態でも、映像が投影されていない状態でも、近赤外線吸収フィルターの意匠性低下を抑制できたと考えられる。
ここで、近赤外線吸収フィルターにおける意匠性を定量的に表す方法として、780nm以下の波長領域の全光線反射の強度を用いる。意匠性を低下させる青白い散乱光は、波長350nm〜400nmの領域にピークを持つ全光線反射として観測され、そのピーク強度が大きいほど、目視による青白さがより強く感じられる。
つまり、複合タングステン酸化物微粒子が分散された分散体を有するプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターにおいて、光吸収微粒子添加時の780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度P(1)が、光吸収微粒子無添加時の780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度P(0)に比べて減少していれば、青白さが低減されて意匠性低下を抑制できたことになる。本発明のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターにおいては、光吸収微粒子添加の前後でピーク位置の波長は変化しない。したがって、ピーク強度の変化量[P(0)―P(1)]が、P(0)の値の5%より小さいと、目視によって青白さの減少を確認できず、意匠性低下も抑制されないので、[P(0)−P(1)]/P(0)≧0.05であることが求められる。また、P(1)の値が小さいほど散乱光が減少していることになるため、[P(0)−P(1)]/P(0)の値が大きいほど意匠性低下の抑制効果は高い。しかし、P(1)の値を小さくするために光吸収微粒子の添加量を増やすと、可視光透過率が低下してディスプレイの輝度に悪影響を及ぼし、近赤外線吸収フィルターとしての機能を十分果たさなくなってしまう。これらのことから、[P(0)−P(1)]/P(0)は0.05以上であり、かつ近赤外線吸収フィルターとしての機能を損なわない範囲で可能な限り大きいことが望ましい。
以下、本発明の各要素について詳細に説明する。
(1)複合タングステン酸化物微粒子
本実施形態の近赤外線吸収材料としては複合タングステン酸化物微粒子が用いられる。その中でも、複合タングステン酸化物微粒子として、一般式MxWO(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x≦1)で表記される複合タングステン酸化物微粒子は、Mの添加によりWO構造中に自由電子が生成されて近赤外線領域に自由電子由来の吸収特性が発現するため、1000nm付近の近赤外線吸収材料として有効となることから好ましい。
さらに、上記一般式MWOで示される複合タングステン酸化物微粒子は、六方晶、または、正方晶、または、立方晶のいずれかの結晶構造を有していることが、当該微粒子の可視光領域の透過率を向上させ、かつ、近赤外領域の吸収効率を向上させる観点から好ましい。
可視光領域の透過率を向上させ、かつ、近赤外領域の吸収効率を向上させる観点から好ましいM元素として、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snの各元素から選択される1種類以上の元素を含むような複合タングステン酸化物微粒子が挙げられる。
添加されるM元素の添加量Xは、0.001以上、1.0以下が好ましく、更に好ましくは0.33付近が好ましい。これは六方晶の結晶構造から理論的に算出されるXの値が0.33であり、この前後の添加量で好ましい光学特性が得られるからである。典型的な例としてはCs0.33WO、Rb0.33WO、K0.33WO、Ba0.33WOなどを挙げることができるが、Xが上記範囲に収まるものであれば、有用な近赤外線吸収特性を得ることができる。
また、上記複合タングステン酸化物の粒子の表面を、Si、Ti、Zr、Alのいずれか1種類以上の元素を含有する酸化物で被覆すれば、耐候性をより向上させることができ、好ましい。
当該近赤外線吸収材料が分散された分散体を有するプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターでは、当該近赤外線吸収材料は、透明性を保持したまま近赤外線の効率良い吸収を行なうことが必要となる。本実施形態の複合タングステン酸化物微粒子を含有する近赤外線吸収成分は、近赤外線領域、特に、波長900〜2200nm付近の光を大きく吸収するため、その透過色調は青色系から緑色系となるものが多い。
複合タングステン酸化物微粒子の添加量は、単位面積あたりの添加量で表現した場合、0.01g/m〜10g/mの間で使用されることが好ましい。0.01g/m以上の添加量であれば、効果が十分に現れて十分な近赤外線吸収効果が得られ、10g/m以下であれば十分な可視光線を透過できる。
上記複合タングステン酸化物微粒子を近赤外線吸収材料として適用した場合、波長380nm〜780nmにおける可視光線領域の透過率が高く、波長780nm〜1500nmにおける近赤外線領域の透過率が低くなる。波長780nm〜1500nmにおける透過率の低下は、上記複合タングステン酸化物の伝導電子によるプラズモン共鳴に起因した吸収反射が原因である。また、波長380nm〜780nmにおける可視光線領域では、波長1000nm付近の吸収と比較してその吸収量が少ないため、視認性が良好で、ディスプレイ前面に設置しても画面表示を十分鮮明に確認することが可能となる。
上記複合タングステン酸化物を近赤外線吸収材として適用する場合、工業的に安価で簡便な方法としての微粒子分散法を用いることが好ましい。これは、上記複合タングステン酸化物の微粒子をフィルター基材内、もしくはフィルター基材上に形成した被膜内に均一に分散させて分散体とすれば、そこを透過する近赤外線を遮蔽することが可能になるからである。
上記微粒子分散法でプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターを作製するとき、微粒子の粒子径は800nm以下であることを要し、好ましくは200nm以下、更に好ましくは100nm以下がよい。複合タングステン酸化物微粒子の粒子径が800nm以下であれば、ディスプレイから放射される波長380nm〜780nmの可視光線領域の光が、幾何学散乱もしくはミー散乱により散乱されて曇りガラスのようになることを防止できるので、鮮明な画面表示が得られて好ましい。粒子径が200nm以下、好ましくは、200nm以下になると、上記散乱が低減し、レイリー散乱領域になる。レイリー散乱領域では、散乱光は粒子径の6乗に反比例して低減するため、散乱が低減し鮮明な画面表示が可能となる。さらに100nm以下になると散乱光は非常に少なくなりより好ましい。一方、粒子径が1nm以上であれば、工業的な製造は容易である。
上記複合タングステン酸化物微粒子を分散する方法は、乾式法、湿式法等各種挙げられるが、特に粒子径が200nm以下の複合タングステン酸化物を分散する場合には湿式法が有効であり、具体的には、ボールミル、サンドミル、媒体攪拌ミル、超音波照射等が挙げられる。また、微粒子分散時に、各種分散剤を添加したり、pHを調整することで200nm以下の、複合タングステン酸化物微粒子を安定して液体中に分散保持することが容易になる。各種分散剤は、使用する溶媒やバインダー等との相性で各種選択可能であり、代表的なものは、シランカップリング剤や各種界面活性剤が挙げられる。
(2)光吸収微粒子
本実施形態のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターに用いられる光吸収微粒子は、波長780nm以下の領域に吸収があることが求められる。
(1)にて説明した複合タングステン酸化物微粒子を分散した分散体においては、光の散乱が生じ、特に、発明者等が研究した結果によれば、波長350nmから400nmの領域の散乱光が顕著であり、この領域の散乱光を抑制することが重要である。カーボンブラックや酸化鉄のように、特に波長350nm〜400nmの可視光領域の光を吸収する微粒子を、光吸収微粒子として、複合タングステン酸化物微粒子とともに分散体中に分散させることで、青白色の散乱光を抑制できる。
即ち、複合タングステン酸化物微粒子は、可視光領域の短波長側の光を散乱し、散乱された光は分散体中で、二次散乱を繰り返しながら分散体中に広がり、この光が青白色の散乱光として視認される。ここで、複合タングステン酸化物微粒子が分散された分散体中に、カーボンブラックのような光吸収微粒子を併せて分散させると、複合タングステン酸化物によって散乱された青白色の光が、光吸収微粒子によって吸収されて分散体中の青白色の散乱光が抑制され、背景が黒い状態でも、映像が投影されていない状態でも、当該分散体が青白く視認されなくなるものと考えられる。
光吸収微粒子の粒子径は、上述の複合タングステン酸化物微粒子と同様の理由から、800nm以下であることを要し、好ましくは200nm以下、更に好ましくは100nm以下がよい。
光吸収微粒子の添加量は、可視光領域の透過率を高く保ったまま、赤外線領域の光を十分に吸収する範囲で適当量加えるが、複合タングステン酸化物200重量部に対して1〜5重量部(複合タングステン酸化物の分散重量の1/200〜1/40の重量)が適当である。1重量部以上であれば、波長350nmから400nm領域の散乱光の抑制が十分となるため、分散体が青白く視認されることが防止される。また、5重量部以下であれば、近赤外線領域の吸収が十分ありながら、可視光領域の透過率が低下しないため、プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターとしての機能が確保される。
(3)その他の添加剤
近赤外線吸収材としての複合タングステン酸化物微粒子と光吸収微粒子との混合物中に、色調調整用として、染料や顔料を添加することも好ましい構成である。特に、コントラスト向上に寄与するような色調調整は、プラズマディスプレイの画像品質を向上させるためにも有効な方法である。
また、複合タングステン酸化物微粒子と、有機化合物や金属錯体等の近赤外線吸収材であるジイモニウム系化合物、アミニウム系化合物、フタロシアニン系化合物、有機金属錯体、シアニン系化合物、アゾ化合物、ポリメチン系化合物、キノン系化合物、ジフェニルメタン系化合物、トリフェニルメタン系化合物等とを併用することも可能である。当該構成を採ることで、有機化合物や金属錯体等を単独で使用する場合よりも耐候性を向上させる効果が得られる。
(4)プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター
次に、本実施形態のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターを製造する方法を、以下に具体的に説明する。
本実施形態の近赤外線吸収フィルターは、基材と、この基材の片面もしくは両面に形成された樹脂もしくは透明酸化物材料をバインダー成分とする被膜を有する形態、または、基材と、この基材をプラズマディスプレイパネルの前面ガラスに接着する接着剤とを有する形態、または、プラズマディスプレイパネルの前面ガラスに直接被覆される被膜を有する形態、等がある。以下、代表的な形態を有する近赤外線吸収フィルターの製造方法例について詳細に説明する。
(a)基材内に複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子が混合分散されたプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター
まず、複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子が液体媒質中に混合分散された近赤外線吸収材の分散液を調製し、かつ、この分散液から溶剤成分を除去して複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子の粉末を得る。尚、原料である複合タングステン酸化物微粒子、光吸収微粒子を液体媒質中に分散させることにより、原料段階で結合されていた微粒子同士が分離され微細な粒子が分散した粉末を得ることが可能となる。但し、原料段階で微粒子の粒子径が微細化されている場合、これらの処理については省略してもよい。
そして、複合タングステン酸化物及び光吸収微粒子を、基材を構成する樹脂中にそのまま練り込んで、複合タングステン酸化物及び光吸収微粒子が分散された分散体であるプラスチックボードやフィルム等の基材を作製することが可能である。ここで、複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子等を樹脂に練り込むとき、一般的には樹脂の融点付近の温度(200〜300℃前後)で加熱混合するため、近赤外線吸収材として染料等を適用した場合には耐熱性に劣り、練り込み作業が困難である。しかし、本実施形態においては、熱安定性が高い無機酸化物微粒子の粉末を適用するため、樹脂の融点である200℃〜300℃前後での混合も可能となる。
更に、樹脂に複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子を混合後ペレット化し、各種方式でフィルムを形成することが可能である。例えば、透明樹脂フィルムは、上記樹脂を公知のTダイ成形、カレンダー成形、圧縮形成などの方法やキャスティング方法で形成することができる。また、基材の厚みについては、目的に応じて10μm〜3mmの範囲のフィルムやボード状のものが望ましい。更に、樹脂に対する近赤外線吸収材の配合量は、基材厚や必要とされる光学特性に応じて任意に設定可能である。
上記樹脂の具体的例としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系樹脂、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリアリレレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂等を挙げることができる。これらの中では、特に非晶質のポリオレフィン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂が好ましく、非晶質ポリオレフィン系樹脂の中では環状ポリオレフィンが、ポリエステル系樹脂の中では、ポリエチレンテレフタレートが特に好ましい。
(b)基材上に形成した被膜内に、複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子が混合分散されたプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター
まず、複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子が液体媒質中に混合分散された近赤外線吸収材の分散液を調製し、この分散液を(a)で説明したプラスチックボード、プラスチックフィルム、または、ガラス等から成る基材の表面に均一にコートし、かつ、溶媒を蒸発させて複合タングステン酸化物及び光吸収微粒子が分散された分散体である被膜とする。この被膜の膜厚を変えることで近赤外線の吸収効率を調整することが可能である。更に、近赤外線吸収材の分散液内にバインダー成分を配合させ、かつ、バインダー成分を各種選定することで基材への結着性が向上し、フィルター表面における保護機能や本体への粘着の機能付与が可能となる。
ここで、上記バインダーとしては特に限定されるものではなく、基材や要求特性、構成によって適したものを適宜選択することができる。具体的には、紫外線硬化樹脂、熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂、常温硬化樹脂、金属アルコキシド、各種粘着材等を例示することができる。特に、紫外線硬化樹脂を使用した製造工程は生産効率が高く、更にハードコート性も兼ね備えているので、バインダーに紫外線硬化型ハードコート樹脂を使用することで、基材の耐磨耗性付与と近赤外線吸収機能を1層で両立させることが可能となる。
尚、有機化合物や金属錯体等の近赤外線吸収材では、紫外線や熱によって分解するので、紫外線硬化樹脂や、高温硬化させるバインダー、溶解性の低いアルコールや水を溶媒として使用することが困難であった。しかし、本実施形態においては、上述したように熱安定性が高い無機酸化物微粒子の粉末を適用しているため、紫外線硬化樹脂の適用や樹脂への練り込みが可能である。紫外線硬化は数秒以下の照射時間で膜を硬化させることが可能であり、生産効率が非常に高いコーティング方法であることから、本実施形態は極めて有用である。
次に、ガラス基材上に形成される被膜においては、バインダーとしてシリケート等の金属アルコキシドのゾルゲル溶液を用いて均一に塗布し、焼成して金属アルコキシドの加水分解重合物することで、表面強度の強い近赤外線吸収膜の生成が可能となる。
(c)基材と、この基材上に形成される被膜とのそれぞれに、複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子が混合して分散されたプラズマディスプレイパネル用近赤外線フィルター
この近赤外線フィルターは、基材と、この基材上に形成される被膜とのそれぞれに、複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子が混合して分散し、分散体となったものである。微粒子の分散方法は、複合タングステン酸化物微粒子及び光吸収微粒子を、基材または被膜のそれぞれに分散させた、上述の分散方法と同様の方法で分散させれば良い。
(d)基材内に近赤外線吸収材料粒子が分散され、該基材上に形成された被膜内に光吸収微粒子が分散されるか、または、基材内に光吸収微粒子が分散され、該基材上に形成された被膜内に近赤外線吸収材料粒子が分散されたプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター
このプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターは、基材と、その基材の片面もしくは両面に形成された樹脂もしくは透明酸化物材料をバインダー成分とする被膜よりなり、1)基材内に近赤外線吸収材料粒子が分散されて分散体となり、該基材上に形成された被膜内に光吸収微粒子が分散されて分散体となるか、または、2)基材内に光吸収微粒子が分散されて分散体となり、該基材上に形成された被膜内に近赤外線吸収材料粒子が分散されて分散体となる形態も可能である。
分散方法は、複合タングステン酸化物微粒子、光吸収微粒子をそれぞれ単独で、上述した方法と同様にして分散させれば良い。
(e)基材と、この基材をプラズマディスプレイパネル前面ガラスに接着する接着層とからなるプラズマディスプレイパネル用近赤外線フィルター
基材としてのプラスチックフィルムやボードをプラズマディスプレイパネル前面ガラスに接着する接着層に対して、本実施形態の近赤外線吸収機能を持たせ、これらの基材及び接着層により、本実施形態のプラズマディスプレイパネル用近赤外線フィルターを作製することも可能である。この場合、これらの基材と接着層の少なくとも一方を、近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子が混合して分散された分散体としてもよく、または、基材に近赤外線吸収材料粒子もしくは光吸収微粒子の一方が分散された分散体とし、接着層に近赤外線吸収材料粒子もしくは光吸収微粒子の他方が分散された分散体としてもよい。
(f)プラズマディスプレイパネル前面ガラスに被覆される被膜のみによるプラズマディスプレイパネル用近赤外線フィルター
被膜における各種バインダーの選定により、プラズマディスプレイ前面ガラスに、本実施形態の近赤外線吸収材としての複合タングステン酸化物微粒子と光吸収微粒子との混合分散液を直接塗布し、溶媒を蒸発後、各種最適な硬化方法を用いて上記近赤外線吸収材等が分散された被膜(近赤外線吸収膜)を形成し、近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子が分散された分散体とする。これにより、本実施形態のプラズマディスプレイパネル用近赤外線フィルターを作製することも可能である。
(5)プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターの光学特性
上述のような形態を採ったプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターでは、光吸収微粒子添加時の780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度をP(1)、光吸収微粒子無添加の時の780nm以下の波長領域の全光線反射のピーク強度をP(0)としたとき、
[P(0)−P(1)]/P(0)≧0.05 ……(1)
を満たす。
複合タングステン酸化物微粒子を分散した分散体においては、微小な光の散乱が生じ、特に、複合タングステン酸化物微粒子の分散体の場合、波長350nmから400nmの領域の散乱光が顕著であるが、カーボンブラックや酸化鉄のような光吸収微粒子を添加することにより、上記領域の散乱光を吸収することが可能となり、青白い散乱光を抑制できる。
そして、本実施形態の近赤外線吸収材としての複合タングステン酸化物微粒子と、光吸収微粒子との混合分散液を用いてプラズマディスプレイパネル用近赤外線フィルターを作製する場合、波長380nm〜780nm領域の透過率の最大値が50%以上、波長800nm〜1100nm領域における透過プロファイルの極小値が30%以下であることを要する。波長800nm〜1100nm領域における透過プロファイルの極小値が30%以下であれば、プラズマディスプレイから発生する近赤外線によって電子機器の誤動作が生じなくなり好ましい。また、このとき、波長380nm〜780nm領域の透過率の最大値が50%以上であれば、プラズマディスプレイの輝度を低下させることがなく、画像が暗くならず好ましい。
(6)プラズマディスプレイパネル
上記近赤外線吸収フィルターを用いたプラズマディスプレイパネルにおいても、上述と同様に、近赤外線吸収フィルターの複合タングステン酸化物微粒子で散乱した散乱光を光吸収微粒子によって吸収させることよって、背景が黒色の部位や映像が投影されていない時に、画面が青白く見える意匠性の低下を抑制することができる。
以下、本発明について実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明は当然のことながらこれらの実施例に限定されるわけではない。
以下の各実施例ではJIS A 5759に準ずる方法で測定を行っている(但し、ガラスに貼付せず測定を行っている)。すなわち、透過率測定は分光光度計(日立製作所U―4000)を使用して、波長300nm〜2600nmの範囲を5nm間隔で測定している。
膜のヘイズ値は、JIS K 7105に基づき測定を行なった。
平均分散粒子径は、動的光散乱法を用いた測定装置[大塚電子株式会社製 ELS−800]により測定した平均値を用いた。
(実施例1)複合タングステン酸化物+カーボン
Cs0.33WO粉末を18.5重量部、4−メチル−2−ペンタノン63重量部、分散剤18.5重量部を混合し、分散処理を行ってA液を作製した。
別に、カーボンブラック粉末9重量部、分散剤12重量部、トルエン79重量部を混合し、分散処理を行ってB液を作製した。次に、A液を120重量部、B液を2重量部、ハードコート用紫外線硬化樹脂(固形分100%)61重量部を混合して赤外線遮蔽材料微粒子分散体液とした。この赤外線遮蔽材料微粒子分散体液を、ガラス基板上にバーコーターを用いて塗布成膜し、この成膜を80℃で60秒乾燥し溶剤を蒸発させた後、高圧水銀ランプで硬化させ、複合タングステン酸化物微粒子とカーボン微粒子とが分散された分散体である赤外線遮蔽膜を得た。
この赤外線遮蔽膜の光学特性を測定したところ、可視光透過率は56%、1000nmの透過率は2.6%で、可視光は十分透過しており、かつ、近赤外線は良く遮断していることがわかった。
また、780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度は5.6%と低い。このため、実施形態の式(1)の値は、後述の比較例1を考慮したとき0.06となり、0.05より大きく、散乱光が吸収されて青白みが抑制されていた。
(実施例2)複合タングステン酸化物+カーボン
実施例1で説明したA液を100重量部、ハードコート用紫外線硬化樹脂(固形分100%)100重量部を混合して赤外線遮蔽材料微粒子分散体液とし、ガラス基板の一方の片面に実施例1と同様に成膜した。別に、実施例1で説明したB液を100重量部、ハードコート用紫外線硬化樹脂(固形分100%)100重量部を混合して光吸収微粒子分散液とし、赤外線遮蔽膜を形成したガラス基板の他方の片面に実施例1と同様に成膜し、複合タングステン酸化物微粒子とカーボン微粒子とが分散された分散体である赤外線遮蔽膜を得た。
この赤外線遮蔽膜の光学特性を測定したところ、可視光透過率は65%、1000nmの透過率は3.0%で、可視光は十分透過しており、かつ、近赤外線は良く遮断していることがわかった。
また、780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度は5.6%と低い。このため、実施形態の式(1)の値は、後述の比較例1を考慮したとき0.06となり、0.05より大きく、散乱光が吸収されて青白みが抑制されていた。
(実施例3)複合タングステン酸化物+カーボン+酸化鉄
酸化鉄粉末20重量部、分散剤10重量部、トルエン80重量部を混合し、分散処理を行って分散液Cを作製した。次に、この分散液Cの3重量部に、実施例1で説明したA液を120重量部、実施例1で説明したB液を2重量部、ハードコート用紫外線硬化樹脂(固形分100%)70重量部を混合して赤外線遮蔽材料微粒子分散体液とし、その他は実施例1と同様の操作を行って複合タングステン酸化物微粒子とカーボン微粒子とが分散された分散体である赤外線遮蔽膜を得た。
この赤外線遮蔽膜の光学特性を測定したところ、可視光透過率は65%、1000nmの透過率は5.0%で、可視光は十分透過しており、かつ、近赤外線は良く遮断していることがわかった。
また、780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度は5.4%と低い。このため、実施形態の式(1)の値は、後述の比較例1を考慮したとき0.10となり、0.05より大きく、散乱光が吸収されて青白みが抑制されていた。
(比較例1)複合タングステン酸化物
実施例1で説明したA液120重量部とハードコート用紫外線硬化樹脂(固形分100%)60重量部とを混合して赤外線遮蔽材料微粒子分散体液とし、その他は実施例1と同様に操作して、複合タングステン酸化物微粒子が分散された分散体である赤外線遮蔽膜を得た。
この赤外線遮蔽膜の光学特性を測定したところ、可視光透過率は67%、1000nmの透過率は1.9%で、可視光は十分透過しており、かつ、近赤外線は良く遮断していることがわかった。
しかし、780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度は6.0%と高く、散乱光の吸収が十分でないために顕著な青白みが見られた。
プラズマディスプレイパネルの概略構成を説明する断面図である。
符号の説明
11 前面ガラス基板
12 表示電極
13 誘電体ガラス層
14 保護層
15 背面ガラス基板
16 アドレス電極
17 隔壁
18 蛍光体層
19 放電空間

Claims (13)

  1. プラズマディスプレイパネルの表面に設けられ、近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子が分散された分散体を有するプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターであって、
    上記近赤外線吸収材料は、平均分散粒子径が800nm以下の複合タングステン酸化物微粒子であり、
    上記光吸収微粒子は、波長350nm〜400nmの領域の光を吸収する光吸収微粒子であり、
    上記光吸収微粒子添加時の上記プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターにおける、波長780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度をP(1)、
    上記光吸収微粒子無添加時の上記プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターにおける、波長780nm以下の領域における全光線反射のピーク強度をP(0)としたとき、
    [P(0)−P(1)]/P(0)≧0.05
    を満たすことを特徴とするプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  2. 基材と、その基材の片面または両面に形成された被膜とを有し、
    上記被膜は、樹脂または透明酸化物材料をバインダー成分とし、
    上記基材内もしくは上記被膜内、または、上記基材内と上記被膜内との両方に、上記近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子の混合物が、分散して添加されて分散体となっていること特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  3. 基材と、その基材の片面または両面に形成された被膜とを有し、
    上記被膜は、樹脂または透明酸化物材料をバインダー成分とし、
    上記基材内に上記近赤外線吸収材料粒子が分散して添加され且つ上記被膜内に上記光吸収微粒子が分散して添加され分散体となっているか、または、上記基材内に光吸収微粒子が分散して添加され且つ上記被膜内に近赤外線吸収材料粒子が分散して添加されて分散体となっていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  4. プラズマディスプレイパネルの表面に接着層を介して基材が配置され、
    上記基材と接着層の少なくとも一方に近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子の混合物が分散して添加され分散体となり、または、上記基材に上記近赤外線吸収材料粒子もしくは上記光吸収微粒子の一方が、上記接着層に上記近赤外線吸収材料粒子もしくは上記光吸収微粒子の他方がそれぞれ分散して添加されて分散体となっていること特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  5. プラズマディスプレイパネルの表面に、近赤外線吸収材料粒子及び光吸収微粒子の混合物が分散して添加された分散体の被膜が設けられていること特徴とする請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  6. 上記複合タングステン酸化物微粒子が、一般式MxWO(但し、Mは、H、He、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素、Mg、Zr、Cr、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ir、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、Al、Ga、In、Tl、Si、Ge、Sn、Pb、Sb、B、F、P、S、Se、Br、Te、Ti、Nb、V、Mo、Ta、Re、Be、Hf、Os、Bi、Iのうちから選択される1種類以上の元素、Wはタングステン、Oは酸素、0.001≦x≦1)で表記される複合タングステン酸化物の微粒子であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  7. 上記光吸収微粒子が、カーボンブラック微粒子、酸化鉄微粒子のうちから選ばれる1種類以上であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  8. 上記一般式MxWOで表記される上記複合タングステン酸化物微粒子は、六方晶、または、正方晶、または、立方晶のいずれかの結晶構造を有していることを特徴とする請求項6または7に記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  9. 上記M元素が、Cs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe、Snのうちのいずれか1種類以上であることを特徴とする請求項6乃至8のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  10. 上記基材が、プラスチックボード、フィルム、またはガラスで構成されていることを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  11. 上記バインダー成分が、紫外線硬化樹脂、熱可塑性樹脂、熱硬化樹脂、常温硬化樹脂、金属アルコキシド、粘着材から選択されたいずれか1種類以上の成分を有することを特徴とする請求項2乃至10のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルター。
  12. プラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターの製造方法であって、
    上記近赤外線吸収材料として、平均分散粒子径が800nm以下の複合タングステン酸化物微粒子を所定の媒体に、0.01g/m〜10g/mの濃度で分散して分散体を得る工程と、
    波長350nm〜400nmの領域の光を吸収する光吸収微粒子を、上記所定の媒体に、上記近赤外線吸収材料の分散重量の1/200〜1/40の重量で分散して分散体を得る工程と、を有し、
    当該得られた分散体を用いて近赤外線吸収フィルターを製造することを特徴とするプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターの製造方法。
  13. 請求項1乃至11のいずれかに記載のプラズマディスプレイパネル用近赤外線吸収フィルターが用いられていることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
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