JP2010019832A - 偏芯量測定方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】まず、レンズ載置台22の傾きを小とするよう調整する(S1)。このとき対物レンズ15を取り外す。次に、レンズ載置台22上に、レンズ10を載置しセットする(S2)。次に、レンズ10の各コバ面10FA、10FBの相対的な傾きを求める(S3)。次に、S3において得られた、コバ面の相対的な傾きに基づき、軸の傾きによる偏芯量を算出する(S4)。次に、対物レンズ15を装置1に装着し、レンズ載置台22を所定角度ずつ回転させ、各回転操作毎に、レチクル像の中心位置を求める。レチクル像の軌跡円の半径を計測してレンズ10の全偏芯量を求める(S5)。最後に、上記全偏芯量から上記軸の傾きによる偏芯量を差し引いて、軸ズレによる偏芯量を計算する(S6)。
【選択図】 図1
Description
レンズ面の偏芯量は、このレンズ面の曲率中心とレンズの軸(光軸)とのずれ量によって表される。
表裏に位置する各被検面と、これら各被検面の外縁部から当該被検面の軸に対し略垂直に張り出した張出面とを有する被検光学素子を、所定の軸を中心として回転可能な基台に設置し、該設置された該被検光学素子の前記被検面と前記張出面に対して光源からの光を所定形状の指標を含む測定用光学系を介して照射し、該被検面からの反射光または透過光を結像面上に導くとともに該基台に設置された被検光学素子を、いずれかの前記被検面の軸を回転軸として回転せしめ、該反射光または該透過光により該結像面上に形成された前記指標の像の移動軌跡を観察して前記被検面の偏芯量を測定する偏芯量測定方法において、
前記各被検面に応じて設けられた張出面から反射または透過された、前記光源からの各光束に基づき、該各被検面の軸の相対的な傾きを測定し、
該測定結果に基づき、該軸の相対的な傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を算出するとともに、
前記被検光学素子を前記基台に設置した状態で、所定の軸を中心として該基台を回転せしめ、所定の各回転角毎の前記指標の像を通る円を特定し、特定された該円の半径から、全偏芯量(Ex、Ey)を算出し、
この後、前記全偏芯量(Ex、Ey)から、前記軸の相対的な傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を差し引く演算を行って、
前記各被検面の軸の相対的な軸ズレに伴う偏芯量を求める、ことを特徴とするものである。
表裏に位置する各被検面と、これら各被検面の外縁部から当該被検面の軸に対し略垂直に張り出した張出面とを有する被検光学素子を、所定の軸を中心として回転可能な基台に設置し、該設置された該被検光学素子の前記被検面と前記張出面に対して光源からの光を所定形状の指標を含む測定用光学系を介して照射し、該被検面からの反射光または透過光を結像面上に導くとともに該基台に設置された被検光学素子を、前記所定の軸を回転軸として回転せしめ、該反射光または該透過光により該結像面上に形成された前記指標の像の移動軌跡を観察して前記被検面の偏芯量を測定する偏芯量測定方法において、
前記各被検面に応じて設けられた張出面から反射または透過された、前記光源からの各光束に基づき、該各被検面の軸の所定の基準面に対する傾きを測定し、
該測定結果に基づき、該軸の所定の基準面に対する傾きに伴う、表面の偏芯量(EcxA、EcyA)および裏面の偏芯量(EcxB、EcyB)を算出し、かつ該表面の偏芯量と該裏面の偏芯量の成分ごとの差を取って前記被検光学素子の軸の傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を算出するとともに、
前記被検光学素子を前記基台に設置した状態で、所定の軸を中心として該基台を回転せしめ、所定の各回転角毎の前記指標の像を通る円を特定し、特定された該円の半径から、全偏芯量(Ex、Ey)を算出し、
この後、前記全偏芯量(Ex、Ey)から、前記被検光学素子の軸の傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を差し引く演算を行って、
前記各被検面の軸の相対的な軸ズレに伴う偏芯量を求める、ことを特徴とするものである。
また、本願明細書において、「偏芯量」という用語は、方向成分も含めた、いわゆるベクトル情報として扱うものとする。
まず図2に基づいて、本発明の偏芯量測定方法を実施するための反射タイプの偏芯量測定装置の概略構成について説明する。
また、CCDカメラ21で得られた像情報を解析し、演算する解析演算部32が設けられている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る偏芯量測定方法を説明するためのフローチャートである。
すなわち、まず、前準備として、上記レンズ載置台22の傾きが小さくなるように調整する(S1)。このとき対物レンズ15を取り外す。
次に、レンズ載置台22上に、被検レンズ10を載置しセットする(S2)。
次に、ステップ3(S3)において得られた、コバ面の相対的な傾き(αx、αy)に基づき、軸の傾きによる偏芯量(Ecx、Ecy)を算出する(S4)。
ここで、上記レンズ載置台22は、その上方端面縁部において被検レンズ10を支持する円筒形状の載置台とされているが、例えば図3に示すような、Vブロック51と回転円板52よりなるチャック機構により被検レンズ10をその側方において挟持し、該回転円板52を回転駆動することにより、被検レンズ10を回転させるようにしてもよく、この場合には、被検レンズ10の位置決めを高精度で行うことができる。
ここで、上記レンズ載置台22は、円筒状の管内を真空引きすることで、上方に載置した被検レンズ10を吸着保持せしめてなり、被検レンズ10の測定が終了したときには、この真空引き操作を停止することにより、容易に被検レンズ10をレンズ載置台22から取り外すことができる。
このステップにおいては、被検レンズ10の、軸の傾きに基づく偏芯量(Ecx、Ecy)を求める。すなわち、図5に示す如く、光源11からの光束は、レチクル板12、ビームスプリッタ13を介してコリメータレンズ14に入射し、このコリメータレンズ14により平行光束とされて上方コバ面10FAおよび下方コバ面10FBを含む被検レンズ10に照射される。この被検レンズ10の上方コバ面10FAは、被検面10Aの外縁部から該被検面10Aの軸(光軸(被検面の回転対称の軸):以下同じ)に対し略垂直に張り出した張出面とされており、かつ上方コバ面10FAに対して下方コバ面10FBが角αだけ傾くように設定されているため、この上方コバ面10FAからの反射光に対し、下方コバ面10FBからの反射光は2αずれた方向に進むことになる。
αx=dx/2f (1X)
αy=dy/2f (1Y)
したがって、CCD21上のスポット形成位置(dx、dy)を検出すれば、上記条件式(1X)、(1Y)より、被検レンズ10の軸の傾き(αx、αy)を求めることができる。
図7に示すように、下方の被検面10Bのコバ面10FBと上方の被検面10Aのコバ面10FAとの相対的な傾き角度をαxとすると、被検面10Aの曲率中心C1から発散して被検面10A(コバ面10FAのコバ面10FBに対する傾きはαx)で反射された光は、再収束点Sにおいて、再び収束することになる。ここで、再収束点Sと曲率中心C1の距離、換言すれば再収束点Sと、装置の光軸との距離Ecxが被検面10Aのx方向の偏芯量に相当することになる。
Ecx=2αx・r (2X)
Ecy=2αy・r (2Y)
このステップにおいては、対物レンズ15を装着し、図8に示す如く、十字線(レチクル)像中心の軌跡円95を求める。すなわち、被検レンズ10が停止している状態で、まず、十字線像Q1をCCD21上に形成し、この後、レンズ載置台22を所定角度(例えば、90度、60度、45度、30度等)だけ回転する毎に、十字線像をCCD21上に形成し、CCD21上に所定の点数だけ十字線像を形成した後、これら十字線像の中心の軌跡95による円を描く。
なお、図7に示すように、下方の被検面10Bの軸が光軸と一致している場合は、上記中心軌跡95による円の半径は、上方の被検面10Aのみについて求めればよい。
最後に、ステップ5(S5)において求めた被検レンズ10の全偏芯量(Ex、Ey)からステップ4(S4)において求めた被検レンズ10の、軸の傾きによる偏芯量(Ecx、Ecy)を差し引いて、被検レンズ10の軸ズレによる偏芯量を求める。
Esx=Ex−Ecx (3X)
Esy=Ey−Ecy (3Y)
上記第1の実施形態においては、被検面(表面)10Aおよび被検面(裏面)10Bの軸(光軸)の相対的な傾き(αx、αy)に基づいて、被検レンズ10の、軸の傾きによる偏芯量(Ecx、Ecy)を求めるのに対して、本実施形態においては、被検面(表面)10Aの軸の傾き(αxA、αyA)に基づいて、被検面10Aの軸の傾きによる偏芯量(EcxA、EcyA)を、また、被検面10Bの軸の傾き(αxB、αyB)に基づいて、被検面(裏面)10Bの軸の傾きによる偏芯量(EcxB、EcyB)を、各々求め、これら各面の軸の傾きによる偏芯量の差から被検レンズ10の、軸の傾きによる偏芯量(EcxA−EcxB、EcyA−EcyB)を求める、という点において相違する。しかし、その他の点においては略共通しているので、以下の説明においては、まず、本実施形態の概念を説明し、続いて上記第1の実施形態とは相違する部分について詳しく説明することとする。
まず、前準備として、上記レンズ載置台22の傾きが小さくなるように調整する(S11)。このとき対物レンズ15を取り外す。
次に、レンズ載置台22上に、被検レンズ10を載置しセットする(S12)。
αxA=dxA/2f (1XA)
αyA=dyA/2f (1YA)
αxB=dxB/2f (1XB)
αyB=dyB/2f (1YB)
EcxA=2αxA・r1 (2XA)
EcyA=2αyA・r1 (2YA)
EcxB=2αxB・r2 (2XB)
EcyB=2αyB・r2 (2YB)
Ecx=EcxA−EcxB (2X´)
Ecy=EcyA−EcyB (2Y´)
Esx=Ex−Ecx (3X)
Esy=Ey−Ecy (3Y)
10、110 被検レンズ
10A、10B 被検面
10FA、10FB コバ面
10FC 基準面
11、111 光源
12、112 レチクル板(指標版)
13、113 ビームスプリッタ
14、14A、14B、114 コリメータレンズ
15、115 対物レンズ
21、121 CCDカメラ
22 レンズ載置台
23 被検レンズ回転駆動手段
24 Z軸移動ステージ
25 固定台
31、131 測定用光学系
32 解析演算部
51 Vブロック
52 回転円板
60、70 測定ヘッド
95 十字線像の軌跡
122 基台
Claims (4)
- 表裏に位置する各被検面と、これら各被検面の外縁部から当該被検面の軸に対し略垂直に張り出した張出面とを有する被検光学素子を、所定の軸を中心として回転可能な基台に設置し、該設置された該被検光学素子の前記被検面と前記張出面に対して光源からの光を所定形状の指標を含む測定用光学系を介して照射し、該被検面からの反射光または透過光を結像面上に導くとともに該基台に設置された被検光学素子を、いずれかの前記被検面の軸を回転軸として回転せしめ、該反射光または該透過光により該結像面上に形成された前記指標の像の移動軌跡を観察して前記被検面の偏芯量を測定する偏芯量測定方法において、
前記各被検面に応じて設けられた張出面から反射または透過された、前記光源からの各光束に基づき、該各被検面の軸の相対的な傾きを測定し、
該測定結果に基づき、該軸の相対的な傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を算出するとともに、
前記被検光学素子を前記基台に設置した状態で、所定の軸を中心として該基台を回転せしめ、所定の各回転角毎の前記指標の像を通る円を特定し、特定された該円の半径から、全偏芯量(Ex、Ey)を算出し、
この後、前記全偏芯量(Ex、Ey)から、前記軸の相対的な傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を差し引く演算を行って、
前記各被検面の軸の相対的な軸ズレに伴う偏芯量を求める、ことを特徴とする偏芯量測定方法。 - 表裏に位置する各被検面と、これら各被検面の外縁部から当該被検面の軸に対し略垂直に張り出した張出面とを有する被検光学素子を、所定の軸を中心として回転可能な基台に設置し、該設置された該被検光学素子の前記被検面と前記張出面に対して光源からの光を所定形状の指標を含む測定用光学系を介して照射し、該被検面からの反射光または透過光を結像面上に導くとともに該基台に設置された被検光学素子を、前記所定の軸を回転軸として回転せしめ、該反射光または該透過光により該結像面上に形成された前記指標の像の移動軌跡を観察して前記被検面の偏芯量を測定する偏芯量測定方法において、
前記各被検面に応じて設けられた張出面から反射または透過された、前記光源からの各光束に基づき、該各被検面の軸の所定の基準面に対する傾きを測定し、
該測定結果に基づき、該軸の所定の基準面に対する傾きに伴う、表面の偏芯量(EcxA、EcyA)および裏面の偏芯量(EcxB、EcyB)を算出し、かつ該表面の偏芯量と該裏面の偏芯量の成分ごとの差を取って前記被検光学素子の軸の傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を算出するとともに、
前記被検光学素子を前記基台に設置した状態で、前記所定の軸を中心として該基台を回転せしめ、所定の各回転角毎の前記指標の像を通る円を特定し、特定された該円の半径から、全偏芯量(Ex、Ey)を算出し、
この後、前記全偏芯量(Ex、Ey)から、前記被検光学素子の軸の傾きに伴う偏芯量(Ecx、Ecy)を差し引く演算を行って、
前記各被検面の軸の相対的な軸ズレに伴う偏芯量を求める、ことを特徴とする偏芯量測定方法。 - 前記所定形状の指標は、十字形状のレチクルであることを特徴とする請求項1または2記載の偏芯量測定方法。
- 前記所定形状の指標は、四角形または丸形のピンホールであることを特徴とする請求項1または2記載の偏芯量測定方法。
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