JP2010019453A - 加湿ユニット設置ダクト - Google Patents

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Abstract

【課題】給気対象室に調湿された空気を送気すべく拡大ダクト部内に設置した加湿ユニットからミストを噴霧する際、ミストが拡大ダクト部の壁部内面に結露となって付着することなく、かつ比較的に短距離で効率的に蒸発するようにした加湿ユニット設置ダクトを提供する。
【解決手段】送気ダクト部100よりも大きな断面積の拡大ダクト部11を有し、この拡大ダクト部内には加湿ユニット12が設置されている。送気ダクト部を流れる空気を拡大ダクト部に流入させる接続ダクト部14は、上流側から下流側に向かって漸次断面積を増加すべく外壁板により画成された全通路16を備え、この全通路16が、外壁板に沿って拡大ダクト部11に空気を流す外側通路部17と、この外側通路部17を除いた内側通路部18とから構成され、これら両通路部17,18が、全通路16内に設置された筒状体19により独立して形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、加湿ユニット設置ダクトに関し、さらに詳細には、給気対象室に加湿された空気を送給する際に使用される加湿ユニット設置ダクトに関する。
例えば、クリーンルームを備える建屋や工場、或いは病院等では、それらのクリーンルームや部屋(給気対象室)に所定湿度に管理された空気の送給を要求されることがある。このような場合、一般的には、給気対象室に空調空気を送給する空気調和装置(空調装置)又はダクト装置内に加湿ユニットを設置し、空調装置によってこのダクト装置を介して空調空気を給気対象室に送るとき、ダクト装置を通過する空気を加湿ユニットにより所定湿度に調湿することにより給気対象室内の空気を常に所定湿度に保っている。
すなわち、ダクト装置内に加湿ユニットが設置された加湿ユニット設置ダクトは、このダクトの上流側及び下流側それぞれに通常の送気ダクト部が接続されて構成されている。上流側の送気ダクト部には、空調装置が設置され、該空調装置の運転により上流側の送気ダクト部に吸気された外気若しくは給気対象室内の空気が、加湿ユニット設置ダクトに送られ、ここで加湿された空気は、下流側の送気ダクト部を通って給気対象室に送られる。加湿ユニット設置ダクトは、大別して、加湿ユニットが設置された拡大ダクト部と、この拡大ダクト部と上流側の送気ダクト部とを接続する接続ダクト部とから構成されている。拡大ダクト部の断面積は、送気ダクト部の断面積より大きく、従って、この拡大ダクト部と送気ダクト部とを接続する接続ダクト部は、上流側から下流側に向かって断面積が漸次増加するラッパ状をしている。拡大ダクト部の内部に設置される加湿ユニットは、種々のものがあるが、一般的にはミスト(霧状の水滴)を噴霧する多数のノズル装置と、これらノズル装置に水を供給する配管系(同時に加圧空気を送る場合には加圧空気供給配管も含む)とで構成されている。このノズル装置から噴霧されたミストは、拡大ダクト部を流れる空気中で蒸発し、これにより空気が加湿される。
拡大ダクト部の断面積が送気ダクト部のそれより大きい理由は、拡大ダクト部では、空気の風速が遅くなることから噴霧されたミストが下流に向かって流れる空気中に短距離で蒸発できるからである。すなわち、ダクト内を流れる空気の平均風速をV、風量をF、ダクト断面積をSとしたとき、ダクト内の平均風速Vは、V=F/Sの式で計算される。そのため、接続ダクト部では、その内部を流れる空気の風量Fが一定で、かつ、ダクト断面積が上流側から下流側に向かって増加するので、平均風速Vは、上流側から下流側に向かって漸次低下する。このように、送気ダクト部内を所定風速で送気された空気は、接続ダクト部内でその風速が次第に低下し、拡大ダクト部内では所定風速に低下した空気中にノズル装置からミストが噴霧される。これにより、ミストは、下流方向に流れる空気中に短距離で蒸発する。このようにして所定湿度に調湿された空気は、下流側の送気ダクト部を通って給気対象室に送気される。このようにミストを噴射するノズル装置からなる加湿ユニットをダクト内に設置し、通過する気体中に蒸発させて加湿する方法及び装置は、特許文献1又は特許文献2に開示されているように既に公知の技術である。
特開平7−318120号公報 特開2007−078294号公報
上述したように、加湿ユニットを拡大ダクト部内に設置すると、加湿ユニットから噴霧されたミストは、下流方向に流れる空気中に短距離で蒸発するので、ダクト装置の長さを短くできる利点がある。しかしながら、ダクト装置は、それを設置する場合、当然のことながら種々の制約を受け、従って、拡大ダクト部の断面積を無制限に大きくすることはできない。また、加湿ユニットを設置する拡大ダクト部の断面積を小さくした場合には下流側に蒸発させるに十分な距離の空間を取らなければならないが、それも設置上の問題から難しい場合がある。そのため、加湿ユニットを設置する拡大ダクト部の断面積は、ダクト装置を設置する際の種々の制約下で選択されている。また、送気ダクト部は、必ずしも直線的に設置(施工)されるとは限らず、曲がりがあったり、風量調整用のダンパなどの構造物がダクト内部に設置されていたりすることから、これらの影響を受けてダクト内の風速分布は必ずしも均一な状態になっていない。
このような条件で設計される拡大ダクト部には、要求される最大加湿量に対応した数のノズル装置からなる加湿ユニットが設置されるが、各ノズル装置は、所定の間隔を開ける必要があり、その結果、拡大ダクト部の断面積によっては最も外側に配置されるノズル装置と拡大ダクト部を形成する外壁内面とが非常に接近することがあった。そのような場合、拡大ダクト部内で加湿ユニットから噴霧されたミストは、その一部が拡大ダクト部の壁部内面に水滴となって付着(結露)しやすくなる、という問題があった。
また、空気が送気ダクト部から接続ダクト部を通って拡大ダクト部に流れる際、接続ダクト部の断面積が拡大ダクト部に向かって漸次増加しているので、この接続ダクト部を通過する空気が拡大ダクト部に流れ込むときには、中央部を流れる空気と外壁に沿って流れる空気との風速に差が生じ、外壁に沿って流れる空気流が中央部を流れる空気流より遅くなる。すると、拡大ダクト部内においても、その内部中央を流れる空気流より外壁に沿って流れる空気流が遅くなることから、拡大ダクト部内の外壁に沿って流れる空気に乱流や逆流が発生し、これが外壁の内面に結露を生じさせる原因ともなる。このように拡大ダクト部の外壁内面に結露が生じると、加湿ユニットにより噴霧されたミストが、拡大ダクト部内を流れる空気中に設計通りに蒸発せず、よって拡大ダクト部を通過した空気は所定湿度にならない。また、中央部を流れる空気流速が設計値よりも速くなることもあり、拡大ダクト内の距離では完全に蒸発しないこともある。
この発明の目的は、かかる従来の問題点を解決するためになされたもので、給気対象室に調湿された空気を送気するダクト装置において、拡大ダクト部内に設置した加湿ユニットから噴霧されるミストが、拡大ダクト部を形成する壁部の内面に結露となって付着することなく、かつ比較的に短距離で効率的に蒸発するようにした加湿ユニット設置ダクトを提供することにある。
本発明は、送気ダクト部に接続され、内部に加湿ユニットが設置された加湿ユニット設置ダクトであり、その特徴とするところは、加湿ユニット設置ダクトが、加湿ユニットを内部に設置した拡大ダクト部と、前記送気ダクト部を流れる空気流を前記拡大ダクト部に流入させる接続ダクト部とから構成され、前記接続ダクト部は、その一端開口部が前記送気ダクト部の出口端に連結され、かつ他端開口部が前記拡大ダクト部の入口端に連結されていると共に、前記送気ダクト部から前記拡大ダクト部に向かって漸次断面積を増加すべく外壁板により画成された全通路を備え、前記接続ダクト部内の前記全通路が、前記外壁板に沿って前記送気ダクト部から前記拡大ダクト部に向かって空気を流す外側通路部と、この外側通路部を除いた内側通路部とから構成され、これら外側通路部と内側通路部が、前記全通路内に設置された整流手段により形成されていることにある。
かかる加湿ユニット設置ダクトにおける実施形態の一例としては、前記整流手段が、前記全通路に設置された筒状体で構成され、該筒状体の一端開放部が前記送気ダクト部の前記出口端付近に位置し、他端開放部が前記拡大ダクト部の入口端付近に位置し、前記筒状体の周囲壁外表面が前記接続ダクト部の前記外壁板内面と所定の間隔を開けて前記外側通路部を形成するように前記全通路内に支持されている。
本発明の加湿ユニット設置ダクトに係る実施形態の他の例として、前記接続ダクトの前記一端開口部側および前記他端開口部側のいずれか一方又は両方に、前記送気ダクト部から前記外側通路部及び前記内側通路部に流れ込む気流の風量比を調整し、又は前記外側通路部から前記拡大ダクト部に流れ出る気流の流速分布を変更可能にする開口面積調整手段が設けられている。
本発明の加湿ユニット設置ダクトに係る実施形態の他の例として、前記接続ダクト部の前記他端開口部に風向き調整手段が設置され、前記外側通路部及び前記内側通路部から前記拡大ダクト部に流れ出る気流の流速分布を変更可能にする。
本発明の加湿ユニット設置ダクトに係る実施形態の他の例として、前記接続ダクト部内の前記内側通路部には、該内側通路部内を流れる空気流に抵抗を与える抵抗付与手段が設置され、該抵抗付与手段により前記内側通路部を流れる前記空気の流量を調整して前記外側通路部を流れる気流との流量比を調整すると共に前記内側通路部から前記拡大ダクト部に流れ出る気流の流速分布が調整される。
本発明の加湿ユニット設置ダクトによると、外壁板により画成された接続ダクト部内の全通路が、整流手段により独立して形成された、外壁板内面に沿う外側通路部と、この外側通路部以外の内側通路部とから構成されているので、送気ダクト部から送気された空気は、接続ダクト部の外側通路部と内側通路部とを流れて拡大ダクト部に吹き出る。外側通路部と内側通路部とが独立していることから外側通路部を流れる気流の風速は、内側通路部を流れる空気の風速と同じか、又はそれより速くできるので、外壁板内面に沿って流れる空気の低速化を防止できる。従って、接続ダクト部から拡大ダクト部に流れ込んでその外壁内面に沿って流れる空気も、外壁板に沿って流れる空気の風速が、中央部を流れる空気の風速と同じ程度になるか、若しくはそれより速くなり、そのため、加湿ユニットが設置された拡大ダクト部の外壁内面に結露が生じ難くなる。
また、本発明の加湿ユニット設置ダクトでは、接続ダクト部内において外側通路部と内側通路部とを整流手段により形成する際、この整流手段を接続ダクト部の全通路に設置された筒状体で構成しているので、外側通路部と内側通路部との形成が非常に容易であり、また、接続ダクト部の構造が複雑化せず、その製造も容易である。
また、本発明の加湿ユニット設置ダクトによると、接続ダクト部の一端開口部及び他端開口部のいずれか一方又は両方に外側通路部の開口面積を調整する開口面積調整手段が設置されているので、外側通路部の入り口面積を調整して送気ダクト部から接続ダクト部の外側通路部と内側通路部に流れ込む空気の流量比を変えることができ、或いは外側通路部の出口面積を調整して外側通路部の出口から出る気流の風速を調整できることから、結果として、拡大ダクト部の外壁に沿って流れる空気の風量及び風速をダクト装置設置条件に対応して最適に調整できる。これにより、拡大ダクト部における外壁内面への結露の発生をより一層防止することができる。
さらに、接続ダクト部の他端開口部に該接続ダクト部から拡大ダクト部に吹き出る気流の向きを調整する風向き調整手段が設置されているので、外側通路部及び内側通路部の出口から出る気流の向きを調整できることから、結果として、拡大ダクト部の外壁に沿って流れる空気の風量及び風速を最適に調整できると共に、特に内側通路部から出る気流の流速分布を均一にできる。これにより、拡大ダクト部における外壁内面への結露の発生をより一層防止することができる。
また、本発明の加湿ユニット設置ダクトでは、接続ダクト部の内側通路部内を流れる空気流に抵抗を与える抵抗付与手段を設置して内側通路部を流れる空気の風量を変えると同時に、拡大ダクト部に流れ出る空気の流速分布を均一にできることから、相対的に外側通路部を流れる空気の風速をより最適な状態に調整でき、その結果、拡大ダクト部における外壁内面への結露の発生をさらに一層防止することができる。
以下、本発明の加湿ユニット設置ダクトを添付の図に示された好適な実施形態についてさらに詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Aの構成を示す斜視図、図2は、図1に示される加湿ユニット設置ダクト10Aを2−2線で切断して概略的に示す断面図、図3は、図1に示される加湿ユニット設置ダクト10Aを3−3線で切断して概略的に示す断面図である。これらの図から明らかなように、この加湿ユニット設置ダクト10Aには、その上流側及び下流側にそれぞれ通常の送気ダクト部100(上流側に接続された送気ダクト部のみが図示されている)が接続されている。この加湿ユニット設置ダクト10Aは、拡大ダクト部11と、接続ダクト部14とから構成されている。拡大ダクト部11は、空気の流れ方向に直交する断面が矩形状に形成された外壁板13で構成され、その断面積は、送気ダクト部100の断面積よりも大きく、かつ内部には加湿ユニット12が設置されている。加湿ユニット12は、水を霧状(ミスト状)に噴霧する従来のノズル装置が使用され、従ってその詳細な構造の説明及び図示については省略する。
接続ダクト部14は、送気ダクト部100を流れる空気を拡大ダクト部11に流入させるもので、空気の流れ方向に直交する断面が矩形の筒状に形成された外壁板15によって構成されている。これにより、接続ダクト部14の内部には全通路16が画成されている。全通路16は、接続ダクト部14の断面(空気の流れ方向に直交する断面)が四角形状であるため4つの壁面、即ち対向する一対の壁面15a,15bと、対向する一対の壁面15c,15dとで囲まれている。接続ダクト部14の両端、即ち全通路16の両端側は、開放されており、その一端側の開口部14aは、送気ダクト部100の出口端100aに連結され、また他端側の開口部14bは、拡大ダクト部11の入口端11aに連結されている。このように接続ダクト部14は、送気ダクト部100と、それより断面積の大きい拡大ダクト部11とを接続する部品であり、送気ダクト部100から拡大ダクト部11に向かって漸次断面積が増加するラッパ状を呈している。この接続ダクト部14の全通路16は、外壁板15の各壁面15a〜15dに沿った外側通路部17と、この外側通路部17を除く内側通路部18とにより構成されている。
全通路16を構成する外側通路部17と内側通路部18とは、整流手段によって形成され、この整流手段は、両端が開放し、かつ接続ダクト部14の全長と同じ全長の筒状体19により構成されている。この筒状体19の開放した一端19aは、接続ダクト部14の一端開口部14aに整合し、他端19bは、接続ダクト部14の他端開口部14bに整合している。この筒状体19の両端面の形状及び長さ方向に直交する任意の断面形状は、接続ダクト部14における同じ位置での形状より小さく、かつ相似形を呈している。従って、この筒状体19も接続ダクト部14と同様に上流側から下流側に向かってその断面積が漸次大きくなるラッパ状を呈している。具体的には、筒状体19は、断面が四角形に形成された壁板20により構成され、この壁板20は、接続ダクト部14を形成している外壁板15の各壁面15a,15b,15c,15dにそれぞれ対面する平行な壁面20a,20b,20c,20dにより構成されている。筒状体19は、図3に示されるように接続ダクト部14における外壁板15の内面に沿って空気の流れ方向に延びる複数の取付けブラッケット21(図1,2では省略)により接続ダクト部14の内部に支持されている。
その際、筒状体19は、各壁面20a,20b,20c,20dの外面と、それらに対面する接続ダクト部14における各壁面15a,15b,15c,15dの内面との間隔Sがそれぞれほぼ同じになる位置に配置される。言い換えれば、接続ダクト部14の長手方向中心軸線(図示せず)と筒状体19の長手方向中心軸線(図示せず)とが一致するように接続ダクト部14内に取り付けられる。これにより、接続ダクト部14内では、筒状体19における各壁面20a,20b,20c,20dの外面と接続ダクト部14における各壁面15a,15b,15c,15dの内面との間が外側通路部17となり、筒状体19の内部が内側通路部18となることから、接続ダクト部14内の全通路16は、これら2つの独立した通路17,18により構成されていることになる。外側通路部17を形成している接続ダクト部14の外壁板15における各壁面15a〜15dと筒状体19の各壁面20a,20b,20c,20dとの間隔Sは、図2から明らかなように、それぞれ対面する壁面が平行であるため、上流側から下流側までその間隔は同じである。しかし、接続ダクト部14と筒状体19それぞれの断面積が、上流側から下流側に向かって漸次増加しているので、外側通路部17の断面積も、上流側から下流側に向かって漸次増加しているものの、その増加割合は、筒状体19の内側通路部18における上流側から下流側に向かって漸次増加する断面積の増加割合に比較して小さい。
次に、前述した第1実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Aにおける動作について説明する。送気ダクト部100から送られる空気は、送気ダクト部100の出口端100aで接続ダクト部14の2つの通路、即ち、整流手段である筒状体19を配置することにより形成された外側通路部17と内側通路部18とに分かれて入り、これら独立した通路部17,18を通って出口側である他端開口部14bから拡大ダクト部11内に吹き出す。ところで、送気ダクト部100の出口端100aから接続ダクト部14の一端開口部14aに入る時点での空気の平均風速は、送気ダクト部100内の気流に偏流が生じていない限り、その断面部分のどの位置でも同じである。すなわち、理論上、外側通路部18に入る空気の風速も内側通路部18に入る空気の風速もその一端開口部14aの位置ではほぼ同じである。しかし、内側通路部17に入った空気は、接続ダクト部14と相似形の筒状体19の内部を通るので、その平均風速は上流側から下流側に流れるに従って低下する。その理由は、前述した平均風速を算出する計算式から明らかなように、筒状部19の断面積が上流側から下流側に向かって漸次増加しているからである。
他方、外側通路部17の断面積も同様に、前述したように接続ダクト部14の一端開口部14a側から他端開口部14b側まで漸次増加しているが、その増加率は内側通路部18の増加率に比べて非常に小さい。そのため、外側通路部17を流れる空気の平均風速は、上流側に流れるに従って低下するが、内側通路部18を流れる空気の平均風速の低下と比べるとかなり低い。ということは、外側通路部17を流れる空気の風速は、内側通路部18を流れる空気の風速に比べてその低下の程度が小さく、その結果、外側通路部17から拡大ダクト部11内に吹き出す空気の風速は、その外側通路部17の間隔Sを適宜選択すれば、内側通路部18から拡大ダクト部11に吹き出す空気の流速と同じか、又はそれより速くできる。その結果、拡大ダクト部11内を流れる空気の風速は、その外壁板13に沿った流れの方が、中央部の空気の流れと同じか、又はそれより速くすることができ、これにより加湿ユニット12により噴霧されたミストが外壁板13の内面に結露し難くなり、その大部分が拡大ダクト部11内を流れる空気中に蒸発する。
図1に示されるように送気ダクト部100は、幅寸法W1が500mm、高さ寸法H1が500mmの壁面で形成された矩形断面を呈し、他方、拡大ダクト部11は、幅寸法W2が900mm、高さ寸法H2が600mmの壁面で形成された矩形断面を呈し、接続ダクト部14は、送気ダクト部100と拡大ダクト部11との間に配置されてこれら両ダクトを接続している。
接続ダクト部14の内部には、該接続ダクト部14と相似形状の筒状体19が設置され、接続ダクト部14における外壁板15の各壁面15a,15b,15c,15dと、これら各壁面に対面する筒状体19における壁板20の各壁面20a,20b,20c,20dとの間隔S(図2及び図3参照)を100mmとした。
送気ダクト部100から接続ダクト部14に、風速10m/s,風量9,000m/hの空気が送気されると、接続ダクト部14内の外側通路部17を流れる空気の風量は、5,760m/h,内側通路部18を流れる空気の風量は、3,240m/hであった。
外側通路部17から拡大ダクト部11に吹き出す空気の風速V1は、6.1m/sであり、また内側通路部18から拡大ダクト部11内に吹き出す空気の風速V2は、その中央部で4.6m/sであった。
次に、本発明の第2実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Bについて図4〜図7を参照しながら説明する。図4は、加湿ユニット設置ダクト10Bを概略的に示す部分的な斜視図である。この実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Bの構成を説明するに際して、この加湿ユニット設置ダクト10Bを示す図4〜図7において図1〜図3に示される第1実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Aと同一又は相当する構成部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。加湿ユニット設置ダクト10Bを示す図4において、横方向、即ち左右方向を矢印Xで示し、また縦方向、即ち上下方向を矢印Yで示す。また、図4では、加湿ユニット12が設置されている拡大ダクト部11が、仮想線(二点鎖線)で示されている。この拡大ダクト部11と送気ダクト部100とを接続すべくそれらの間に配置された接続ダクト部14の内部には、第1実施形態と同様な筒状体19からなる整流手段が配置されている。この実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Bでは、外側通路部17の出入り口に、外側通路部17と内側通路部18とを流れる気流の風量比を調整し、また、拡大ダクト部11に流れ出る気流の流速分布を調整する開口面積調整手段30が設けられている。
接続ダクト14の一端開口部14a側に取り付けられる開口面積調整手段30も他端開口部14b側に取り付けられる開口面積調整手段30もその構成は同じであるので、一方(他端開口部14b側)に取り付けた開口面積調整手段30についてその構成を詳細に説明する。この実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Bでは、筒状体19の一端19a及び他端19bが接続ダクト14の一端開口部14a及び他端開口部14bよりも内側に位置している。すなわち、筒状体19は、その長さが接続ダクト14よりも短く作られ、その両端部が、接続ダクト14内に入り込んで接続ダクト14の一端開口部14aと他端開口部14bとの間に開口面積調整手段30を設置するためのスペース22が形成されている。
開口面積調整手段30は、4枚の羽根(弁)31と、これらの各羽根を旋回させる4つの回転軸32から構成されている。開口面積調整手段30を構成する4枚の羽根31と回転軸32は、前述したスペース22内に配置されている。これら4つの回転軸32のうち、2本の回転軸32は、筒状体19を構成している壁板20a、及びこれに対面する壁板20bにおける他端側の端面に沿うX方向に延び、かつこれに近接して配置され、その両端は接続ダクト14の壁面15c,15dを貫通して外部に延び、壁面15cの外面に設置された軸受兼回転操作摘み33、及び壁面15dの外面に設置された軸受34により支持されている。また、残りの2本の回転軸32は、筒状体19を構成している壁板20c、及びこれに対面する壁板20dにおける他端側の端面に沿うY方向に延び、かつこれに近接して配置され、その両端は接続ダクト14の壁面15a,15bを貫通して外部に延び、壁面15aの外面に設置された軸受兼回転操作摘み33、及び壁面15bの外面に設置された軸受34により支持されている。
壁板20aと壁板20bとの各端面に沿ってX方向に延びる2つの回転軸32と、壁板20cと壁板20dとの各端面に沿ってY方向に延びる2つの回転軸32とは、図4から明らかなようにそれらの延長方向を90度異にするので、お互いにぶつからないように壁板20a,20bの各端面に沿って配置された回転軸32が僅かに接続ダクト14の他端開口部14b側に寄った位置に配置され、これにより相互の衝突を避けるように他の2つの回転軸32と立体的に交差している。4枚の羽根(弁)31は、これらが取り付けられる各回転軸32に沿う方向に細長い等脚台形状を呈している。かかる等脚台形状の羽根は、一方の縁部に対向する他方の縁部が平行であり、台形について幾何学上では「下底」と呼ばれている長さの長い方の縁部が回転軸32に固着されている。回転軸32に固着される羽根31の下底は、その羽根31が取り付けられている回転軸32とこれに交差する他の回転軸32との交差位置の間であり、その交差位置付近から、下底である縁部に対して鈍角をなしている羽根31の両側縁部が、上底である短い縁部の両端につながっている。
これにより、回転軸32が回転して、各羽根31が旋回しても、各羽根31が隣接する他の回転軸32に当接することはなく、接続ダクト部14とその内部に配置された筒状体19とで形成される外側通路部17における環状の出口部開口を覆ったり、開いたりすることができる。ただし、前述したように、羽根31は、それが取り付けられている回転軸32と他の回転軸32との交差位置間に取り付けられているので、図5に示されるように外側通路部17における環状の出入り口開口面すべてを開閉し得るものではない。しかし、外側通路部17における環状の入り口から外側通路部17に流れ込む気流の風量を調整し、また、外側通路部17における環状の出口から拡大ダクト部11に吹き出す気流の風速を調整する目的から考えた場合、外側通路部17の環状出口大部分を開閉し得る上述の構成で充分である。なお、各羽根31は、図6に示されるようにその羽根31を取り付けている回転軸32の中心を通り、かつこの回転軸32が沿う筒状体19の壁板の延長方向を仮想の基準線23とすると、その基準線23を中心に両側にそれぞれ約45度の範囲で旋回する。
接続ダクト部14の上流側、即ち一端開口部14a側に設置される開口面積調整手段30は、送気ダクト部100から外側通路部17に流れ込む空気の風量を主に調整し、接続ダクト部14の下流側、即ち他端開口部14b側に設置される開口面積調整手段30は、外側通路部17から拡大ダクト部11に吹き出す空気の風速を主に調整する。このような風量調整手段30によって外側通路部17に流れ込む風量の調整や外側通路部17から出る風速の調整は、ダクト装置を建物に設置するときや、設置後に何らかの理由によってダクト装置を流れる気流に偏流が生じていることが判明した時に行われる。すなわち、調湿された空気を給気対象室に送給するために設計されたダクト装置は、建物に設置するとき、或いは設置後に、予期しない原因により偏流などが生じて、ダクト内の気流分布が設計通りにならないことがある。
送気ダクト部100から接続ダクト部14に向かう気流に偏流を生じていると、設計通りの風量が外側通路部17に流れ込まなくなり、その結果、外側通路部17から吹き出す風速も設計通りではなくなる。このようなことが発生すると、拡大ダクト部11内において加湿ユニット12で噴霧されたミストが外壁板13の内面に結露しやすくなり、所定通りの蒸発量を得ることができず、精度の高い湿度調整が困難になる。このような理由から、前述したように接続ダクト部14の一端開口部14a側及び他端開口部14b側に上述した開口面積調整手段30を設けておけば、ダクト装置を建物に設置するとき、或いは設置後に、偏流などの発生によってダクト内の気流分布が設計通りにならない場合でも、拡大ダクト部11内を流れる気流の状態をセンサなどで調べながら、いずれかの軸受兼回転操作摘み33を回して羽根31を旋回させ、外側通路部17の入口開口面積を調整し、又は外側通路部17の出口面積を調整することにより外側通路部17に流れ込む風量と流れ出る気流の風速を精細に調整することができ、これにより拡大ダクト1内の気流の流速分布を設計通りの最適値に近づけることができる。なお、第2実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Bでは、開口面積調整手段30が接続ダクト部14の一端開口部14a側及び他端開口部14b側に設置された例についてのものであったが、本発明では、この実施形態に限定されるものではなく、開口面積調整手段30を接続ダクト部14の一端開口部14a側、若しくは他端開口部14b側のいずれか一方だけに取り付けて加湿ユニット設置ダクトを構成してもよい。
図8には、本発明の第3実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Cが示されている。この実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Cを示す図8においても、図1〜図3に示される第1実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Aと同一又は相当する構成部分には同一の参照符号を付してその説明を省略する。この第3実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Cでは、接続ダクト部14の他端開口部14bに風向き調整手段40が取り付けられている。この風向き調整手段40は、接続ダクト部14内の外側通路部17及び内側通路部18から拡大ダクト部11に吹き出される空気の向きを上下方向Y及び左右方向Xに制御するものである。
この風向き調整手段40は、接続ダクト部14から拡大ダクト部11内に吹き出される空気の向きを左右方向Xに制御する第1ルーバー41と、接続ダクト部14から拡大ダクト部11内に吹き出される空気の向きを上下方向Yに制御する第2ルーバー42とから構成されている。第1ルーバー41は、接続ダクト部14の他端開口部14bを画成している壁面15a〜15dの端面と拡大ダクト部11の入口端11aとの間に挟まれるように取り付けられた枠部材41aに、上下方向Yに延びる旋回軸を中心に左右方向に旋回能に枢着された多数のフィン41bで構成されている。また、第2ルーバー42は、第1ルーバー41の枠部材41aに重なるように取り付けられた枠部材42aに、左右方向Xに延びる旋回軸を中心に上下方向Yに旋回可能に枢着された多数のフィン42bで構成されている。
第1ルーバー41では、最も左側と右側とにある各フィン41bが通過空気を拡大ダクト部11の左右の壁部内面に向かって吹き出すような角度に傾斜されており、これら最も左側と右側の各フィン41bから中央部のフィン41bに移るに従ってその傾きは次第に小さくなり、第1ルーバー41の中央部付近では、通過空気がほぼ真っ直ぐ、即ち拡大ダクト部11の長手方向に吹き出すように向けられている。他方、第2ルーバー42では、最も上側と下側とにある各フィン42bが通過空気を拡大ダクト部11の上下の壁部内面に向かって吹き出すような角度に傾斜されており、これら最も上側と下側の各フィン42bから中央部のフィン42bへ移るに従ってその傾きが次第に小さくなり、第2ルーバー42の中央部付近では、通過空気がほぼ真っ直ぐ、即ち拡大ダクト部11の長手方向に吹き出すように向けられている。
これら2つのルーバー41,42により、接続ダクト部14内の外側通路部17から拡大ダクト部11に吹き出す空気の風向きは、強制的に左右方向と上下方向とに制御され、さらに筒状体19内の内側通路部18から拡大ダクト部11に吹き出す空気のうち、壁面20a、20b、20c、20dに沿った外側寄りを流れる空気も強制的に左右方向と上下方向とに向けられる。また、第2実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Bにおける開口面積調整手段30と同様に、ダクト装置の設置時、又は設置後に、送気ダクト部内の気流に偏流が生じている場合には、第1ルーバー41と第2ルーバー42における各フィン41b,42bの向きを適時調整して、外側通路部17から吹き出る空気の流速を速め、或いは内側通路部18から吹き出る空気の流速分布を均一にする。その結果、接続ダクト部14から拡大ダクト部11に吹き出す空気について、拡大ダクト部11の外壁板内面に沿う気流の風量を十分に確保して風速を安定化することができ、また、内側通路部18から吹き出る気流の流速分布を均一化することができる。その結果、拡大ダクト部11の外壁板内面に沿う気流の風速が一層安定し、拡大ダクト部の外壁板内面への結露の発生が防止される。
ところで、第3実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Cを構成する風向き調整手段40は、第2実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Bを構成する開口面積調整手段30を兼ねている、ともいえる。すなわち、風向き調整手段40を構成している第1ルーバー41のX方向に整列した多数のフィン41bのうち最外側のフィン41bや、第2ルーバー42のY方向に整列した多数のフィン42bのうち最外側のフィン42bが、開口面積調整手段30の各羽根31に相当することになるので、これらのフィン41b,42bにより外側通路部17の出口開口面積を調整して外側通路部17から拡大ダクト部11に吹き出す気流の風速を調整すると同時に、その向きも調整できる。そして、第3実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Cでは、前述したように風向き調整手段40によって内側通路部18から拡大ダクト部11に吹き出る気流の方向も精細に調整できるので、内側通路部18から吹き出る気流の流速分布を均一にすることができる。そのため、開口面積調整手段30と風向き調整手段40とを組み合わせて加湿ユニット設置ダクトを構成することもできる。すなわち、接続ダクト14の一端開口部14a側に開口面積調整手段30を設置し、接続ダクト部14の他端開口部14b側に風向き調整手段40を設置して加湿ユニット設置ダクトを構成することも好ましい。
外側通路部17から拡大ダクト部11に吹き出る気流の風量及び風速を調整し、内側通路部18から拡大ダクト部11に吹き出る気流の分布を均一にする他の手段としては、筒状体19の他端19bである内側通路部18の出口に抵抗付与手段50を設置して内側通路部18を流れる気流に抵抗を与えるようにしてもよい。図9は、このような抵抗付与手段50を備える本発明の第4実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10Dを示している。この実施形態の加湿ユニット設置ダクト10Dでは、抵抗付与手段50の具体的な構成として、金網のようなメッシュ板、或いは多数の穴を開けたポーラス板を使用することができる。この実施形態では、図9に示されるように抵抗付与手段50であるメッシュ板を筒状体19の他端19bに取り付けたものであるが、この発明では、内側通路部18の入口である筒状体19の一端19aに抵抗付与手段50であるメッシュ板やポーラス板を取り付けてもよく、また、内側通路部18の内部に取り付けてもよい。なお、このような抵抗付与手段50は、筒状体19の入口に取り付けてもよく、また、第2実施形態及び第3実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10B,10Cに取り付けてもよい。
前述した各実施形態に係る加湿ユニット設置ダクト10A,10B,10C,10Dは、接続ダクト部14の内部に設置される整流手段として、接続ダクト部14に相似する形状の筒状体19を使用したが、本発明では、かならずしも筒状体19が接続ダクト部14に相似する形状である必要はなく、例えば、外側通路部17の断面積が上流側から下流側に向かって一定、又は漸次減少するような形状の筒状体を用いることもできる。その一例としては、筒状体19の形状を、該筒状体19における壁板20の各壁面20a,20b,20c,20dが、それぞれ対面する接続ダクト部14における外壁板15の各壁面15a,15b,15c,15dに対して上流側から下流側に向かって漸次接近するように形成すれば、それぞれ対面する壁面の間隔が上流側から下流側に向かって漸次小さくなることから、そのような外側通路部を形成することができる。
このように外側通路部17の断面積が、接続ダクト部14の一端開口部14a側から他端開口部14b側へ向かって同じか、或いは次第に減少することにより外側通路部17から拡大ダクト部11に吹き出される空気の風速が内側通路部18を流れる空気の風速に比べて速くなり、その結果、拡大ダクト部11の外壁板内面に沿って流れる空気流に乱流や逆流の発生を防止でき、これを原因とする外壁板内面への結露の発生を防止することができる。ただし、外側通路部17の断面積をどの程度にするか、或いは外側通路部17の断面積を上流側から下流側に向かって同じか、又は次第に減少させる場合、対面する壁面間の間隔をどのくらいとするかは、拡大ダクト部11に吹き出される空気の風速と拡大ダクト部11の中央部を流れる空気の風速を測定することにより所望の状態とすることにより決めることができる。
前述したように、各実施形態に係る加湿ユニット設置ダクトでは、送気ダクト部で送気された空気が拡大ダクト部に流れるとき、接続ダクト部内に形成した独立する外側通路部と内側通路部とにより拡大ダクト部の外壁板内面に沿う気流の風速を速めるようにしたことで、拡大ダクト部に設置された加湿ユニットから噴霧されるミストが外壁板内面に結露することを防止できるので、給気対象室に送気する空気を所定湿度に調整することができる。
本発明の第1実施形態に係る加湿ユニット設置ダクトの構成を概略的に示す斜視図。 図1に示される加湿ユニット設置ダクトを2−2線で切断して示す断面図。 図1に示される加湿ユニット設置ダクトを3−3線で切断して示す断面図。 本発明の第2実施形態に係る加湿ユニット設置ダクトの構成を部分的に分解して示す斜視図。 図4に示される加湿ユニット設置ダクトの一部を拡大して示す部分的な正面図。 図4に示される加湿ユニット設置ダクトを6−6線で切断して示す断面図。 図6に示される加湿ユニット設置ダクトを7−7線で切断して示す断面図。 本発明の第3実施形態に係る加湿ユニット設置ダクトの構成を部分的に分解して示す斜視図。 本発明の第4実施形態に係る加湿ユニット設置ダクトの構成を部分的に分解して示す斜視図。
符号の説明
10A,10B,10C,10D 加湿ユニット設置ダクト
11 拡大ダクト部
12 加湿ユニット
13 外壁板
14 接続ダクト部
14a 一端開口部
14b 他端開口部
15 外壁板
15a,15b,15c,15d 壁面
16 全通路
17 外側通路部
18 内側通路部
19 筒状体(整流手段)
19a 一端
19b 他端
20 壁板
20a,20b,20c,20d 壁面
21 取付けブラケット
30 開口面積調整手段
31 羽根(弁)
32 回転軸
40 風向き調整手段
50 抵抗付与手段(金網)

Claims (5)

  1. 送気ダクト部に接続され、内部に加湿ユニットが設置された加湿ユニット設置ダクトにおいて、
    前記加湿ユニット設置ダクトが、加湿ユニットを内部に設置した拡大ダクト部と、前記送気ダクト部を流れる空気流を前記拡大ダクト部に流入させる接続ダクト部とから構成され、
    前記接続ダクト部は、その一端開口部が前記送気ダクト部の出口端に連結され、かつ他端開口部が前記拡大ダクト部の入口端に連結されていると共に、前記送気ダクト部から前記拡大ダクト部に向かって漸次断面積を増加すべく外壁板により画成された全通路を備え、
    前記接続ダクト部内の前記全通路が、前記外壁板に沿って前記送気ダクト部から前記拡大ダクト部に向かって空気を流す外側通路部と、この外側通路部を除いた内側通路部とから構成され、これら外側通路部と内側通路部が、前記全通路内に設置された整流手段により形成されていることを特徴とする加湿ユニット設置ダクト。
  2. 前記整流手段が、前記全通路に設置された筒状体で構成され、該筒状体の一端開放部が前記送気ダクト部の前記出口端付近に位置し、他端開放部が前記拡大ダクト部の入口端付近に位置し、前記筒状体の周囲壁外表面が前記接続ダクト部の前記外壁板内面と所定の間隔を開けて前記外側通路部を形成するように前記全通路内に支持されている請求項1に記載の加湿ユニット設置ダクト。
  3. 前記接続ダクトの前記一端開口部側および前記他端開口部側のいずれか一方又は両方に、前記送気ダクト部から前記外側通路部及び前記内側通路部に流れ込む気流の風量比を調整し、又は前記外側通路部から前記拡大ダクト部に流れ出る気流の流速分布を変更可能にする開口面積調整手段が設けられている請求項1又は2に記載の加湿ユニット設置ダクト。
  4. 前記接続ダクト部の前記他端開口部に風向き調整手段が設置され、前記外側通路部及び前記内側通路部から前記拡大ダクト部に流れ出る気流の流速分布を変更可能にする請求項1又は2に記載の加湿ユニット設置ダクト。
  5. 前記接続ダクト部内の前記内側通路部には、該内側通路部を流れる空気流に抵抗を与える抵抗付与手段が設置され、該抵抗付与手段により前記内側通路部を流れる前記空気の流量を調整して前記外側通路部を流れる気流との流量比を調整すると共に前記内側通路部から前記拡大ダクト部に流れ出る気流の流速分布が調整される請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の加湿ユニット設置ダクト。
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