JP4636465B2 - 局所空調方法及び局所空調装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,室内の一部分を局所的に空調する方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば電算機室においては,電算機の発熱により年間を通じて冷房負荷が要求される。かかる電算機室などでは,電算機といった発熱体の近傍で空気が加熱されることにより上昇気流が生じるが,それに伴い,室内の下方では,室内空気が電算機に向って横向に流れるような気流が発生する。
【0003】
一方,従来より省エネの観点から室内の全部ではなく一部分を局所的に空調するいわゆる局所空調(スポット空調)が行われている。この局所空調は,空調対象となる特定の領域に,所望の温度,清浄度,湿度等に適宜調節した空調空気を給気することにより行われるのが一般である。このように,広い室内において居住者などの周りに局所的な空調空間を形成することにより,余分な空調負荷を排除することで省エネを達成することができる。例えば特公平3−79618号公報の第16図には,塗装ブース内に空気流を形成することにより空調する例が示されている。また,特開2000−18663号公報の図1には,クリーンルームにおいて壁やカーテンなどのパーテションで仕切ることによりゾーンを形成し,その内部を局所的に空調する例が示されている。また,発熱体から発生する上昇気流を除去する技術として,特開平6−300339号が知られている。
【0004】
【特許文献1】
特公平3−79618号公報
【特許文献2】
特開2000−18663号公報
【特許文献3】
特開平6−300339号
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ここで,前述の電算機室の如き発熱体が存在する室内において,局所空調を実施した場合,室内には,電算機に向って流れる室内空気の流れと,空調対象領域に向って給気される空調空気の流れが混在することとなる。このため,空調空気の流れが室内空気の流れによって乱され,空調対象領域を所期の目標通りに空調できなくなる虞がある。
【0006】
また一般に,大空間の室内において一部分を局所的に冷房するような場合,空調対象領域に向けて吹出された低温空気流は,相対速度の差によって室内において周囲の雰囲気を誘引混合して空調対象領域に到達することになる。このため,空調対象領域に到達した時点では,温度が高くなったりして冷房効果が低下するおそれがある。また,このような冷房効果の低下を防ぐために,吐出面積を大きくし,空調対象領域の周りにも余分に低温空気を給気することも考えられる。しかしそうすると,余分に冷房能力を大きくしなければならず,エネルギーが無駄に使われてしまう。
【0007】
更に,パーテションで空調対象領域を仕切る方策も採られているが,室内が壁などのパーテションで仕切られているのは邪魔であり,作業の自由度が失われる。作業性の面からはそのようなパーテションはなるべく省略したい。
【0008】
本発明の目的は,発熱体が存在する室内において,局所空調をなるべく効率良く行うことを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために,本発明によれば,発熱体が存在する室に給気して,該室内において前記発熱体から離れた位置に存在する特定の領域を空調する局所空調方法であって,空調された空気を,前記領域を挟んで前記発熱体と反対となる位置から,前記領域と前記発熱体を結ぶ方向に側方から給気し,前記領域を通過した空調空気を,前記領域と前記発熱体の間であって,前記領域を挟んで空調空気の吹出し位置と反対側の位置で吸引することを特徴とする,局所空調方法が提供される。この場合,空調された複数の空気流を合成して,前記領域に給気するようにしても良い。
【0010】
また本発明によれば,発熱体が存在する室に給気して,該室内において前記発熱体から離れた位置に存在する特定の領域を空調する局所空調装置であって,前記領域とほぼ同じ高さであって,前記領域を挟んで前記発熱体と反対となる位置に,空調された空気を吹出す局所空調用吹出口を設け,この局所空調用吹出口の吹出し方向を,前記領域と前記発熱体を結ぶ方向に指向させ,前記領域と前記発熱体の間に,前記領域を通過した空調空気を吸引する吸気口を設けたことを特徴とする,局所空調装置が提供される。
【0011】
また本発明によれば,発熱体が存在する室に給気して,該室内において前記発熱体から離れた位置に存在する特定の領域を空調する局所空調装置であって,空調された空気を吹出す局所空調用吹出口を複数箇所に設け,各局所空調用吹出口から吹出された空調空気が,前記領域とほぼ同じ高さであって,前記領域を挟んで前記発熱体と反対となる位置で合成されるように,前記複数の局所空調用吹出口の吹出し方向をそれぞれ指向させ,かつ,各局所空調用吹出口から吹出された空調空気を合成した空調空気の流れが,前記領域と前記発熱体を結ぶ方向に指向するように,前記複数の局所空調用吹出口をそれぞれ配置し,前記領域と前記発熱体の間に,前記領域を通過した空調空気を吸引する吸気口を設けたことを特徴とする,局所空調装置が提供される。
【0013】
本発明において,発熱体とは,例えば50℃以上もある発熱する部分を有し,周囲の空気を加熱して上昇気流を起させるものをいう。局所空調の対象となる特定の領域は,室内において発熱体から離れた位置に存在しており,例えば人が存在している執務空間,作業空間などといった,室内の一部分となる領域である。発熱体が存在する室とは,例えば電算機の如き発熱体が存在する電算機室が例示されるが,その他,種々の発熱体が存在するクリーンルーム等,種々の室についても本発明は適用される。また,空調対象領域に給気される空調空気は,冷却された空気の他,加熱された空気,フィルタろ過等により清浄にされた空気,加湿もしくは除湿された空気等であり,空調対象領域を種々の条件に空調する場合について本発明は適用される。本発明によれば,室内において電算機の如き発熱体に向って流れている室内空気の流れと平行に空調空気を給気することにより,空調空気の拡散をなるべく少なくでき,空調対象領域を効率良く空調できるようになる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態を図面を参考にして説明する。なお,この形態では,一例として電算機室1内において空調対象領域5を冷房空調する対人用の局所空調装置3を例として説明する。
【0015】
図1に示すように,電算機室1の内部には,発熱体としての電算機2が存在している。このため,電算機室1においては,電算機2の発熱により年間を通じて冷房負荷が要求されている。図示はしないが,この電算機室1の内部全体を冷房空調する空調設備を備えており,その図示しない空調設備の稼動により,電算機室1の内部は所定の温度に保たれている。
【0016】
かかる電算機室1では,常時冷房空調されている室内において電算機2といった発熱体の近傍で空気が加熱されることにより,電算機2の近傍で上昇気流aが生じる。電算機2の表面自体はさほど高温でもないが,その内部には例えば50℃以上もある放熱板などがある。それらの温度は高速処理をするものほど高温であり,ガラリなどを通じて自然対流により電算機2周辺の空気を内部に取り込み,加熱して上昇気流を起させる。また,それに伴って,電算機室1の内部下方(居住域)では,室内空気が電算機2に向って横向(床面と平行方向)に流れるような気流bが発生している。
【0017】
本発明の実施の形態にかかる局所空調装置3は,このような電算機室1の内部において,人4が滞在している執務空間,作業空間などの空調対象領域5に低温の空調空気cを給気し,電算機室1内の一部分である空調対象領域5を部分的に空調するものとして構成されている。電算機室1の内部には,空調対象領域5に向って空調空気cを給気する吹出しユニット10と,空調対象領域5を挟んで吹出しユニット10と反対側に位置する吸気ユニット11が配置してある。吹出しユニット10の前面(空調対象領域5に向っている面)には局所空調用の吹出口12が開口しており,吸気ユニット11の前面(空調対象領域5に向っている面)には吸気口13が開口している。
【0018】
ここで,空調対象領域5とこれら吹出口12及び吸気口13は,いずれも電算機室1の内部下方の居住域(空調対象領域5)の高さに設定されており,これら空調対象領域5,吹出口12及び吸気口13の高さは,ほぼ等しくなっている。また,図1に示されるように,吹出口12及び吸気口13は,空調対象領域5と電算機2を結ぶ水平方向の直線L上に並べて配置されている。吹出口12は,この直線L上において,空調対象領域5を挟んで電算機2と反対側となる位置に配置されている。吸気口13は,この直線L上において,空調対象領域5と電算機2の間となる位置に配置されている。即ち,発熱体である電算機2と,空調対象領域5と,吹出しユニット10の吹出口12と,吸気ユニット11の吸気口13は,同一の直線L上に配置されている。
【0019】
電算機室1の天井には,室内機15が配置されている。室内機15と吹出しユニット10の間に給気ダクト16が接続され,室内機15と吸気ユニット11の間に還気ダクト17が接続されている。この実施の形態では,室内機15によって冷却された空調空気cが給気ダクト16を経て吹出しユニット10に供給され,吹出しユニット10前面の吹出口12から吹出された空調空気cが空調対象領域5に給気されるようになっている。また,こうして空調対象領域5を通過した空調空気cは,空調対象領域5を挟んで吹出し口12と反対側の位置において,吸気口13から吸気ユニット11内に吸引され,還気ダクト17を経て室内機15に戻されるようになっている。
【0020】
電算機室1の外部上方には室外機20が設けてある。この実施の形態では,室外機20は,電算機室1の天井面を区画している図示しないコンクリートスラブを隔てて室内機15の直近上部に設置してある。これら室内機15と室外機20の間には,冷媒往管21,冷媒還管22及びドレン管23が接続してある。
【0021】
図2に示すように,室内機15は熱交換器30とファン31を備えている。また,室内機15の底面にはドレンパン32が取付けてある。ファン31の稼動により,還気ダクト17から室内機15内に吸い込んだ空気を給気ダクト16に送風するようになっている。また,こうして室内機15内を通過する際に,熱交換器30に熱的に接触することにより空気が冷却されて低温の空調空気cが作り出される。なお,冷却によって熱交換器30の表面に凝縮したドレン水は,落下してドレンパン32に受取られるようになっている。
【0022】
室外機20は,熱交換器35とファン36を備えている。室外機20の上流側(図2において,室外機20の左側)には蒸発ユニット37が接続してあり,室外機20の下流側(図2において,室外機20の右側)には排気ユニット38が接続してある。室内機15においてドレンパン32に受取られたドレン水は,図示しないポンプなどの稼動によってドレン管23を通ってドレンパン32から蒸発ユニット37の上部に送水されるようになっている。こうして蒸発ユニット37の上部に送水されたドレン水は,蒸発ユニット37の上部において噴霧されるようになっている。排気ユニット38の内部には,送風方向を横向から上向きに変えるためのベーン39が取付けてある。
【0023】
室外機20においては,ファン36の稼動により,蒸発ユニット37を経て室外機20内に外気を吸い込み,排気ユニット38に送風するようになっている。こうして蒸発ユニット37を通過させた外気を熱交換器35に熱的に接触させることにより,熱交換器35内の冷媒を冷却するようになっている。そして,熱交換器35にて冷却された冷媒は,冷媒還管22を通って,室内機15の熱交換器30に送られるようになっている。また,室内機15の熱交換器30にて空気を冷却することにより温度上昇した冷媒が,冷媒往管21を通って,室外機20の熱交換器35に送られるようになっている。図示はしないが,冷媒往管21には,室内機15の熱交換器30から室外機20の熱交換器35に冷媒を汲み上げるためのポンプもしくは圧縮機等が設けてある。また,室外機20においてファン36の稼動で排気ユニット38に送風された外気は,排気ユニット38を通過する際にベーン39によって送風方向を横向から上向きに変え,その後,排気ユニット38の上面から上向きに排気されるようになっている。
【0024】
図3に示すように,吹出しユニット10は,前面(図3において,左側面)が開口して吹出口12に形成された箱体からなる。吹出しユニット10の内部には,送風方向を上向きから横向に変えるためのベーン40が設けてある。そして,先に説明した室内機15から給気ダクト16を経て送風された空調空気cが,吹出しユニット10の上面を介して吹出しユニット10内に下向きに給気され,ベーン40によって送風方向を上向きから横向に変えられた後,吹出口12から横向に吹出されるようになっている。吹出しユニット10の前面(吹出口12)には,平板を縦横に格子状に組合わせた構成の整流格子41が取り付けられている。吹出口12から吹出される空調空気cは,この整流格子41を通過する際に整流され,空調対象領域5に向かう平行流となる。
【0025】
先に図1で説明したように,吹出しユニット10前面の吹出口12が空調対象領域5に指向し,吹出口12及び吸気口13が空調対象領域5と電算機2を結ぶ直線L上に並べて配置されていることにより,吹出口12から水平方向に吹出された空調空気cは,直線Lに沿って流れて空調対象領域5に給気され,更に空調対象領域5を通過して,吸気ユニット11前面の吸気口13から吸気ユニット11内に吸引される。
【0026】
さて,以上のような電算機室1の内部では,先に図1で説明したように,発熱体としての電算機2が存在しているため,電算機2の近傍で上昇気流aが生じ,それに伴って,電算機室1の内部下方(居住域)では,室内空気が電算機2に向って横向に流れる気流bが発生している。
【0027】
そして,局所空調装置3にあっては,室内機15において熱交換器3で冷却された空調空気cが,ファン31の稼動によって給気ダクト16を経て吹出しユニット10に送風される。こうして吹出しユニット10に送風された空調空気cは,吹出しユニット10前面の吹出口12から空調対象領域5に向かって水平方向に吹出される。こうして,吹出口12から吹出された空調空気cは,空調対象領域5と電算機2を結ぶ直線Lに沿って流れて空調対象領域5に到達することとなる。
【0028】
この場合,吹出口12から空調対象領域5に給気される空調空気cの周囲の状況は次のようになっている。即ち,前述のように電算機室1の内部下方(居住域)において横向の気流bが発生しているが,この気流bは,電算機2に向って横向に流れる速度成分を有している。そして,この気流bは,吹出口12と吸気口13を結ぶ流路の近傍(即ち,空調対象領域5と電算機2を結ぶ水平方向の直線Lの近傍)においては,ほぼ直線Lに沿った速度成分を有することとなる。このため,吹出口12から吹出されて空調対象領域5に向って給気される空調空気cの周囲には,この空調空気cの流れと同じ方向に流れる気流bが存在し,空調空気cを気流bで包み込みながら,空調空気cと気流bが一緒に流れて行く状態が形成される。
【0029】
ここで,図4に示すように,仮に気流bが発生していない室内において吹出口12から空調対象領域5に向って空調空気cを給気した場合は,室内の雰囲気は静止しているので,空調空気cの周囲において相対速度の差によって室内雰囲気を誘引混合して空調対象領域5に到達することになる。このため,空調対象である空調対象領域5に到達した時点では,空調空気cが拡散して温度が高くなったりし,冷房効果が低下してしまう。また,このような冷房効果の低下を防ぐためには,余分に冷房能力を大きくしなければならず,エネルギーが無駄に使われてしまう。
【0030】
また,図5に示すように,気流bが発生している室内であっても,仮に気流bの速度成分と一致しない方向に向って吹出口12から空調空気cを吹出し,空調対象領域5に空調空気cを給気しようとすると,気流bと空調空気cの流れが衝突することになるので,空調空気cの流れが気流bによって乱されてしまい,空調空気cが空調対象領域5に到達しなくなる恐れが生じてしまう。また,気流bと空調空気cの流れが衝突することにより両者が交じり合い,冷房効果も低下してしまう。
【0031】
これに対して,図6に示されるように,この実施の形態の場合にあっては,吹出口12から吹出された空調空気cの周囲を空調空気cの流れとほぼ同じ方向成分を有する気流bで包み込みながら,空調空気cと気流bが空調対象領域5に向って一緒に流れて行くこととなるので,空調空気cが室内雰囲気を誘引混合する割合を低減できる。また,空調空気cの流れも乱されにくいので,空調対象領域5に空調空気cを効率良く到達させることができる。このため,空調空気cの給気距離も長くすることができ,また,空調空気cを混合・拡散なく空調対象領域5に供給できるので,温度維持もしやすい。
【0032】
一方,このように空調対象領域5に到達した空調空気cは,空調対象領域5を通過した後も気流bで包み込まれた状態で直線Lに沿って流れて行く。そして,吸気ユニット11まで到達すると,空調空気cは,室内機15に設けられているファン31の稼動によって吸気口13から吸気ユニット11内に吸引される。そして,還気ダクト17を経て室内機15に戻され,熱交換器3で冷却されて,所望の温度にされた空調空気cが再び空調対象領域5に循環供給される。この場合,吸気ユニット11においても,なるべく混合・拡散の少ない状態で空調空気cを回収できるので,過度の温度上昇をしない状態で室内機15に戻されることとなり,熱交換器30,35の冷却負荷を更に低減でき,省エネ化がはかれるようになる。なお,図示の例では,空調対象領域5と電算機2の間に吸気ユニット11が介在しているため,発熱体である電算機2の輻射熱や貫通熱が空調対象領域5へ伝わることを吸気ユニット11で遮ることができるといった効果もあり,空調対象領域5に滞在している人4が暑熱が緩和される。
【0033】
なお,この実施の形態の局所空調装置3においては,室内機15において熱交換器30の表面に凝縮したドレン水は,ドレンパン32に受取られ,ドレン管23を通って蒸発ユニット37の上部に送水される。こうして蒸発ユニット37の上部に送水されたドレン水は,蒸発ユニット37の上部において噴霧され,室外機20に吸込まれる外気によって蒸発させられる。これにより,室外機20に吸込まれる外気の乾球温度を低下させることができる。このように,室内機15で生じたドレン水を室外機20の吸込み側(上流側)で蒸発させることにより,室外機15の吸込温度を低下させ,成績係数向上による省エネ性向上が期待できるが,室外機15の出口側(排気)でドレン水を蒸発させた場合は,高温低湿度の排気によって,ドレン水を確実に蒸発でき,ドレン水処理の信頼性が向上するといったメリットがある。いずれにしても,室内機15で生じたドレン水を室外機20にて蒸発処理することにより,ドレン水を外部排出することを省略でき,ドレン配管なども不要となる。なお,ドレン水を蒸発させる方法としては,この実施の形態で示したような蒸発ユニット37での噴霧処理の他,滴下式加湿器を用いる方法や,超音波発生器による水の微粒子化による方法も可能である。但し,ドレン水自身はミネラル成分がなくスケール生成がない反面,空気中のホコリを多く含むため,フィルタでろ過することが望ましい。
【0034】
また,この実施の形態では,室外機20が室内機15の直近上部に設置されているので,両者の間に設けられる冷媒往管21,冷媒還管22及びドレン管23などを短くでき,工事費を低減できる。また,局所空調装置1の移動や設置も容易となるといった利点がある。
【0035】
次に,本発明の他の実施の形態にかかる局所空調装置50を説明する。図7に示す局所空調装置50は,空調された空気を吹出す複数の局所空調用吹出口から吹出された空調空気を合成して空調対象領域51に送風し,空調対象領域51を空調するものとして構成されている。
【0036】
この局所空調装置50が設けられる室も,先に図1等で説明した場合と同様に,発熱体としての電算機52が存在する電算機室53である。電算機52の発熱による冷房負荷を処理するために,電算機室53の内部全体は,図示しない空調設備の稼動により,冷房空調されている。そして,電算機室53の内部では,電算機52の近傍で上昇気流aが生じ,電算機室1の内部下方(居住域)で,室内空気が電算機2に向って横向(床面と平行方向)に流れるような気流bが発生している。
【0037】
この実施の形態では,電算機室53の内部には,空調空気を吹出す二つの吹出しユニット55,56が設置してある。また,電算機2と空調対象領域5の間には,一つの吸気ユニット57が配置してある。吹出しユニット55,56の前面には局所空調用の吹出口60,61がそれぞれ開口しており,吸気ユニット57の前面には吸気口62が開口している。
【0038】
空調対象領域51とこれら吹出口60,61及び吸気口62は,いずれも電算機室53の内部下方の居住域(空調対象領域51)の高さに設定されており,これら空調対象領域51,吹出口60,61及び吸気口62の高さはほぼ等しい。また,先と同様に,吹出口60,61には整流格子がそれぞれ取り付けられてあり,後述のように吹出しユニット55,56からからそれぞれ吹出される室内空気d1,d2は,吹出口60,61を通過する際に整流格子で整流され,いずれも水平方向の平行流とされるようになっている。
【0039】
吸気口62は,電算機52と空調対象領域51の間において,空調対象領域51と電算機52を結ぶ水平方向の直線L上に配置されている。一方,空調対象領域51を挟んでこの吸気口62と同軸線上で反対側となる位置には,パーテションなどといった障害物65が空調対象領域51と電算機52を結ぶ直線L上に存在している。このため,空調対象領域51に給気するための空調空気を吹出す吹出口を直線L上に配置することができない。
【0040】
このため,この実施の形態に示す局所空調装置50では,空調空気を吹出す二つの吹出口60,61を,空調対象領域51と電算機52を結ぶ直線L上からいずれも外れた位置に配置し,それら複数(図示では二つ)の吹出口60,61から吹出された空調空気を,空調対象領域51とほぼ同じ高さであって,空調対象領域51を挟んで電算機52と反対となる位置O(即ち,直線L上であって,空調対象領域51を挟んで電算機52と反対となる位置O)で合成し,その合成された空調空気を空調対象領域51に給気するようにしている。
【0041】
図8に示すように,空調対象領域51と電算機52を結ぶ直線Lに対して,吹出しユニット55の吹出口60から吹出される室内空気d1の速度成分がなす傾き角度αと,吹出しユニット56の吹出口61から吹出される室内空気d2の速度成分がなす傾き角度βとすれば,次式(1)の関係が成立っている。
【0042】
Q1・V1・sinα = Q2・V2・sinβ (1)
ここで,Q1は,吹出しユニット55の吹出口60から吹出される室内空気d1の流量であり,V1は,室内空気d1の速度である。また,Q2は,吹出しユニット56の吹出口61から吹出される室内空気d2の流量であり,V2は,室内空気d2の速度である。
【0043】
この式(1)が成立つように各吹出しユニット55,56をレイアウト配置することにより,吹出口60から吹出された室内空気d1と吹出口61から吹出された室内空気d2が,前述の位置Oで合成されて,合成された空調空気dが,直線Lに沿った流れとなって空調対象領域51に給気されるようになる。
【0044】
なお,この実施の形態においても,先に図1等で説明した場合と同様に,電算機室53の天井に室内機65が配置されており,室内機65と吸気ユニット57の間に還気ダクト66が接続されている。一方,室内機65と各吹出しユニット55,56の間には分岐給気ダクト67,68がそれぞれ接続されている。そして,吸気口62から吸気ユニット57内に吸引された空気が,還気ダクト17を経て室内機65に送風され,室内機65によって冷却された空調空気dが分岐給気ダクト67,68を経て各吹出しユニット55,56にそれぞれ供給されて,各吹出しユニット55,56前面の吹出口60,61から空調空気d1,d2がそれぞれ吹出すようになっている。
【0045】
さて,以上のような電算機室53の内部においても同様に,電算機52の近傍で上昇気流aが生じ,それに伴って,電算機室53の内部下方(居住域)では,室内空気が電算機52に向って横向に流れる気流bが発生している。そして,局所空調装置50においては,室内機65によって冷却された空調空気dが分岐給気ダクト67,68を経て各吹出しユニット55,56にそれぞれ供給され,各吹出しユニット55,56前面の吹出口60,61から空調空気d1,d2がそれぞれ吹出す。そして,これら室内空気d1と室内空気d2が前述の位置Oで合成され,その合成された空調空気dが,空調対象領域51と電算機52を結ぶ直線Lに沿って流れて空調対象領域51に到達することとなる。
【0046】
これにより,先に図1等で説明した実施の形態と同様に,合成された空調空気dの周囲を,ほぼ同じ方向成分を有する気流bで包み込んだ状態を作り出すことができ,空調対象領域51に空調空気dを効率良く到達させることができるようになる。また,こうして空調対象領域51を通過した空調空気dは,吸気口62から吸気ユニット57内に吸引され,還気ダクト17を経て室内機65に戻される。
【0047】
この実施の形態の局所空調装置50によれば,先に図1等で説明した実施の形態の局所空調装置3と同様の効果を奏することに加え,パーテションなどの障害物65が空調対象領域51と電算機52を結ぶ直線L上に存在して,空調対象領域51に空調空気を給気する吹出口を直線L上に配置することができないような場合でも,ほぼ平行な方向成分を有する気流bで空調空気dの周囲を包み込んだ状態を作り出すことができ,空調対象領域51を効率良く空調することができるようになる。
【0048】
以上,本発明の好適な実施の形態を例示して説明したが,本発明はここに示した形態に限定されない。本発明において局所に向けて吹出される空調空気は,発熱体の影響で室内に発生する気流(空調空気の周囲を包み込んで流れる気流)となるべく同じ速さであることが最も望ましいが,そのためには,例えば図1に示した給気ダクト16に風量調整ダンパを設け,その開度を調整することによって,吹出口12から吹出される空調空気cの風速を調整することが有効である。また,室内機15に設けられているファン36の送風量をインバータ制御する方法でも良い。
【0050】
本発明において,室内に存在する発熱体は,例えば加熱炉や発熱を伴う各種生産装置などであっても良く,電算機2に限られない。また,本発明によって局所空調を行う室は,電算機室3に限られない。種々の発熱体が存在するクリーンルーム等,種々の室についても本発明は適用される。
【0051】
また,図7,8では2台の吹出しユニット55,56を設けた例を説明したが,吹出しユニットの設置台数は2台に限られない。吹出しユニットを3台以上設置し,3つ以上の吹き出し口から吹出した局所空調用の空調空気を合成させて,空調対象領域に送風しても良い。また,図7,8で説明した吹出しユニット55から吹出される室内空気d1の流量Q1及び速度V1と,吹出しユニット56から吹出される室内空気d2の流量Q2及び速度V2を互いに等しい場合,吹出しユニット55,56を,空調対象領域51と電算機52を結ぶ直線Lを挟んで対称の位置に配置し,かつ,それら吹出しユニット55,56から吹出される室内空気d1と室内空気d2を,空調対象領域51を挟んで電算機52と反対となる直線L上の位置Oで合成させることにより,各吹出しユニット55,56と位置Oを頂点とする二等辺三角形(吹出しユニット55と位置Oを結ぶ辺の長さと吹出しユニット56と位置Oを結ぶ辺の長さが等しい二等辺三角形)を構成するように,各吹出しユニット55,56を配置すると良い。同様の配置を採用することにより,4台の吹出しユニット,6台の吹出しユニットといったように,偶数台の吹出しユニットをそれぞれ対をなすように配置して,各吹き出し口から吹出した局所空調用の空調空気を合成させ,空調対象領域に送風するように構成しても良い。なお,対をなす吹出しユニットを直線Lを挟んで対称の位置に配置できない場合は,先に図8や式(1)で説明したように,各吹出しユニットの吹出口から吹出される室内空気の流量,速度を調整すればよい。
【0052】
更に,図1等で説明した実施の形態と図7等で説明した実施の形態のいずれにおいても空調の一例として空調対象領域を冷房空調する場合を想定して説明したが,本発明は,空調対象領域を局所的に冷暖房する場合の他,クリーンブースのような空調対象領域に清浄な空気を給気する場合や,空調対象領域を所定の湿度に保つ場合等,空調対象領域を種々の条件に局所空調する場合に適用できる。そのような場合についても,離れた場所・エリア(空調対象領域)に対して,清浄な空気や所定の湿度にした空気を拡散なく到達させることにより,空調効率を向上させ,省エネ化を達成することができる。なお,クリーンブースのような空調対象領域に清浄な空気を給気する場合であれば,前述の実施の形態における室内機に設けた熱交換器の代りに塵埃除去フィルタを用いれば良く,空調対象領域を所定の湿度に保つ場合であれば,同様に,熱交換器の代りに加湿器あるいは除湿器を用いれば良い。その場合,例えば除湿機には乾式除湿機,湿式除湿機,圧力スイング除湿機など種々のものが利用できる。
【0053】
【発明の効果】
本発明によれば,発熱体が存在する室内において,空調空気をなるべく拡散させずに空調対象領域を効率良く局所空調できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる局所空調装置を電算機室に設置した状態を示す斜視図である。
【図2】室内機と室外機の説明図である。
【図3】吹出しユニットの縦断面図である。
【図4】気流が発生していない室内で空調対象領域に向って空調空気を給気した場合に,空調空気が拡散してしまう状態の説明図である。
【図5】室内に発生している気流と一致しない方向に向って空調空気を吹出した場合に,空調空気の流れが乱されてしまう状態の説明図である。
【図6】周りを気流で包み込みながら空調空気を空調対象領域に供給する状態の説明図である。
【図7】複数の吹出口から吹出した空調空気を合成して空調対象領域に送風するように構成した,本発明の他の実施の形態にかかる局所空調装置を示す斜視図である。
【図8】図7に示す本発明の実施の形態にかかる局所空調装置における,各吹出口から吹出される室内空気の関係の説明図である。
【符号の説明】
a 上昇気流
b 気流
c 空調空気
1 電算機室
2 電算機
3 局所空調装置
4 人
5 空調対象領域
10 吹出しユニット
11 吸気ユニット
12 吹出口
13 吸気口
15 室内機
16 給気ダクト
17 還気ダクト
20 室外機
L 空調対象領域と電算機を結ぶ水平方向の直線
Claims (4)
- 発熱体が存在する室に給気して,該室内において前記発熱体から離れた位置に存在する特定の領域を空調する局所空調方法であって,
空調された空気を,前記領域を挟んで前記発熱体と反対となる位置から,前記領域と前記発熱体を結ぶ方向に側方から給気し,
前記領域を通過した空調空気を,前記領域と前記発熱体の間であって,前記領域を挟んで空調空気の吹出し位置と反対側の位置で吸引することを特徴とする,局所空調方法。 - 空調された複数の空気流を合成して,前記領域に給気することを特徴とする,請求項1に記載の局所空調方法。
- 発熱体が存在する室に給気して,該室内において前記発熱体から離れた位置に存在する特定の領域を空調する局所空調装置であって,
前記領域とほぼ同じ高さであって,前記領域を挟んで前記発熱体と反対となる位置に,空調された空気を吹出す局所空調用吹出口を設け,
この局所空調用吹出口の吹出し方向を,前記領域と前記発熱体を結ぶ方向に指向させ,
前記領域と前記発熱体の間に,前記領域を通過した空調空気を吸引する吸気口を設けたことを特徴とする,局所空調装置。 - 発熱体が存在する室に給気して,該室内において前記発熱体から離れた位置に存在する特定の領域を空調する局所空調装置であって,
空調された空気を吹出す局所空調用吹出口を複数箇所に設け,
各局所空調用吹出口から吹出された空調空気が,前記領域とほぼ同じ高さであって,前記領域を挟んで前記発熱体と反対となる位置で合成されるように,前記複数の局所空調用吹出口の吹出し方向をそれぞれ指向させ,
かつ,各局所空調用吹出口から吹出された空調空気を合成した空調空気の流れが,前記領域と前記発熱体を結ぶ方向に指向するように,前記複数の局所空調用吹出口をそれぞれ配置し,
前記領域と前記発熱体の間に,前記領域を通過した空調空気を吸引する吸気口を設けたことを特徴とする,局所空調装置。
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