JP2010018928A - 熱成型用不織布及びこれを用いた熱成型方法 - Google Patents

熱成型用不織布及びこれを用いた熱成型方法 Download PDF

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【課題】 熱成型時に収縮しにくい長繊維よりなる、熱成型用不織布を提供する
【解決手段】 この熱成型用不織布は、芯鞘型熱可塑性長繊維が集積されると共に、この長繊維相互間が自己融着している多数の融着区域を持つ。この芯鞘型熱可塑性長繊維は、鞘成分がポリエステルで形成され、芯成分がポリエステルの融点よりも低い融点を持つポリオレフィンで形成されている。熱成型する際、熱成型用不織布をポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度に加熱する。そうすると、長繊維の芯成分は溶融し鞘成分は溶融しない状態となる。この状態で、成型用型を用いて加圧すると、長繊維が伸長し成型用型に沿って成型される。また、長繊維が伸長した後であっても、芯成分が溶融状態なので長繊維が収縮しにくい。その後、冷却して芯成分を固化させれば、確実に所定の形状を維持しうる成型物品が得られる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱成型用不織布及びこの不織布を用いた熱成型方法に関するものである。特に、熱成型した後の形状を確実に維持しうることが可能な熱成型用不織布及び熱成型方法に関するものである。
従来より、ポリエステル繊維等の熱可塑性繊維で構成された不織布に、成型用型を用い熱と圧力を与えて、熱成型を行うことが行われている。このような不織布の熱成型は、熱可塑性繊維自体の伸長変化と不織布自体の構造変化によって、所定の形状になされるものである。
しかるに、不織布として、構成繊維相互間が自己融着している融着区域を多数持つ、いわゆるエンボス不織布の場合には、熱成型時に融着区域を破壊しない限り、不織布自体の構造変化が少なく、成型しにくいということがあった。特に、長繊維不織布の場合には、融着区域相互間が長繊維で繋がっているため、専ら、この長繊維自体の伸長変化によって、成型せざるを得なかった。
このため、伸長しやすい未延伸熱可塑性長繊維、具体的には未延伸ポリエステル長繊維を構成繊維とする不織布を熱成型することが行われている。たとえば、特許文献1には、芯成分が高融点ポリエステルで、鞘成分が低融点ポリエステルで形成された未延伸芯鞘型ポリエステル長繊維よりなる不織布を成型することが記載されている。
特開平10−226952号公報(特許請求の範囲の項)
未延伸ポリエステル長繊維よりなる不織布に、熱及び圧力を与えて熱成型すると、圧力によって伸長力が与えられている間は長繊維がよく伸長する。しかしながら、伸長してしまい伸長力が作用しなくなった時点で、未延伸ポリエステル長繊維は収縮する。未延伸ポリエステル長繊維が熱によって収縮するのは、結晶化率が低いからである。すなわち、繊維中のポリエステル高分子鎖が十分に結晶化していると、この結晶が溶融しない限り収縮は生じないのであるが、結晶化が不十分であると非晶領域において高分子鎖がエントロピー的に安定となるように縮まろうとする。したがって、未延伸ポリエステル長繊維よりなる不織布を熱成型した場合、成型時又は後に収縮が生じ、熱成型した後の形状を確実に維持しにくいということがあった。
上記のことを具体的に説明すると、以下のとおりである。すなわち、図1に示すような成型用雄型1と成型用雌型2とを用いて熱成型すると、R3とR2に挟まれた不織布の領域では、その曲率に沿って成型されるが、成型された後に未だ熱が与えられているので、この箇所で収縮が生じることになる。したがって、熱成型された後の不織布の形状が、R3とR2に沿った曲率を持つ形状とならない。特に、不織布と、ガラス繊維シートや合成樹脂製フィルム等の変形しやすいシート状物とを積層してなる積層材料を、図1に示した成型用型で熱成型すると、シート状物はR3とR2に沿った曲率を持つ形状となるのであるが、不織布がそのような形状とならず、不織布がシート状物から剥離したり或いは浮いた状態となるのである。
なお、結晶化が十分である延伸ポリエステル長繊維よりなる不織布を用いた場合には、未延伸長繊維のように伸長しにくいため、熱成型しにくい。したがって、図1に示した成型用型で熱成型した場合、R3とR2に挟まれた不織布の領域は、R3とR2に沿った曲率を持つ形状となりにくい。したがってまた、この不織布とシート状物とを積層してなる積層材料を熱成型すると、不織布がシート状物から浮いた状態となる。
本発明は、未延伸ポリエステル長繊維よりなる不織布の上記欠点を解決し、熱成型時に収縮しにくい長繊維よりなる不織布を提供することを課題とするものである。
このため、本発明では、長繊維として特殊な芯鞘型長繊維よりなる不織布を用いて、上記課題を解決せんとするものである。特殊な芯鞘型長繊維というのは、芯成分と鞘成分の配置が、一般の芯鞘型長繊維と逆になっているタイプのものである。すなわち、特許文献1に記載されているように、一般の芯鞘型長繊維は、芯成分の方が鞘成分よりも高融点となっているのであるが、本発明で使用する特殊な芯鞘型長繊維は、芯成分の方が鞘成分よりも低融点になっているのである。
すなわち、本発明は、熱可塑性長繊維が集積されると共に、該熱可塑性長繊維相互間が自己融着している多数の融着区域を持つ熱成型用不織布において、該熱可塑性長繊維は、鞘成分がポリエステルで形成され、芯成分が該ポリエステルの融点よりも低い融点を持つポリオレフィンで形成されている芯鞘型熱可塑性長繊維であることを特徴とする熱成型用不織布に関するものである。また、この熱成型用不織布を用いて、予め、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度に加熱した後、成型用型に沿わせて加圧することを特徴とする熱成型用不織布の熱成型方法に関するものである。さらに、この熱成型用不織布を用いて、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度に加熱した成型用金型に沿わせて加圧することを特徴とする熱成型用不織布の熱成型方法に関するものである。
本発明に係る熱成型用不織布は、長繊維が自己融着されてなる、いわゆるエンボス長繊維不織布である。具体的には、熱可塑性長繊維が集積されると共に、この熱可塑性長繊維相互間が自己融着している多数の融着区域を持つものである。自己融着とは、熱可塑性長繊維が軟化又は溶融することによって、長繊維相互間が融着していることをいう。このような自己融着は、従来周知の方法で行うことができ、たとえば、熱可塑性長繊維よりなる長繊維ウェブを加熱した凹凸ロール間又は凹凸ロールと平滑ロールとの間を、通すことによって行われる。なお、本発明において、長繊維というのは一般的に連続繊維のことを意味している。
本発明の特徴は、熱可塑性長繊維として、鞘成分がポリエステルで形成され、芯成分がポリエステルの融点よりも低い融点を持つポリオレフィンで形成されている芯鞘型熱可塑性長繊維を採用することにある。ポリエステルとしては、芳香族ポリエステルや脂肪族ポリエステル等の従来公知のポリエステルを採用しうる。また、ポリオレフィンとしては、高密度ポリエチレン等のポリエチレン、エチレンと他の単量体とを共重合した共重合ポリエチレン、ポリプロピレン又はプロピレンと他の単量体とを共重合した共重合ポリプロピレン等の従来公知のポリオレフィンを採用しうる。
ポリエステルとポリオレフィンとの融点差は、一般的に100〜150℃程度であるのが好ましい。すなわち、ポリオレフィンの融点が、ポリエステルの融点よりも100〜150℃程度低いものであるのが好ましい。具体的には、ポリオレフィンの融点は100〜150℃程度で、ポリエステルの融点は200〜300℃程度であればよい。このような融点差を設ける理由は、熱成型時に、ポリオレフィンのみを溶融させ、ポリエステルは溶融させないようにするためである。融点差が少ないと、製造時の温度変動により、両者共に溶融してしまったり、又は両者ともに溶融しなかったりする恐れがある。
熱可塑性長繊維中の芯成分と鞘成分の割合は、任意であってよく、芯成分:鞘成分=0.2〜8:1といった従来採用されている範囲であってよい。好ましくは、芯成分:鞘成分=0.5〜2:1程度がよい。芯成分は、鞘成分であるポリエステルの収縮防止と、熱成型後の形状維持の機能を持っているため、芯成分が少なすぎると、熱成型時に収縮しやすくなったり、熱成型後の形状維持が不十分となる。
本発明で用いる芯鞘型熱可塑性長繊維は、従来公知の方法で製造することができる。すなわち、複合溶融紡糸孔を備えた溶融紡糸装置を用いて、複合溶融紡糸孔の芯となる箇所に溶融ポリオレフィンを供給し、鞘となる箇所に溶融ポリエステルを供給して、所定の紡糸速度で複合溶融紡糸を行えばよい。本発明においては、紡糸速度を遅くし、延伸率を低下させて、未延伸長繊維を得るのが好ましい。未延伸長繊維の方が伸長しやすく、熱成型しやすいからである。伸長しやすい未延伸長繊維を得るには、紡糸速度を1000〜4000m/s程度にするのが好ましい。紡糸速度がこれ以上になると、延伸率が高くなり、伸長しにくくなる。また、紡糸速度は遅くてもいいのであるが、生産性の点からは1000m/s以上であるのがよい。
複合溶融紡糸した芯鞘型熱可塑性長繊維を、捕集コンベア上に集積させて長繊維ウェブを得た後、加熱した凹凸ロール間又は凹凸ロールと平滑ロールとの間を通して、熱可塑性長繊維相互間を自己融着させれば、多数の融着区域を持つ本発明に係る熱成型用不織布を得ることができる。凹凸ロール等の加熱温度は、ロール間の線圧の作用と協働して、鞘成分であるポリエステルが軟化する温度であればよい。ポリエステルは、線圧が作用していれば、ポリエステルの融点よりも50℃程度低い温度で軟化する。凹凸ロールの凸部は、長繊維ウェブに融着区域を形成するためのものである。したがって、凸部の頂面の形状や数によって、融着区域の面積及び数が決まる。融着区域の面積は0.5〜1.5mm2程度でよく、融着区域の数は10〜30個/cm2でよく、融着区域の合計面積率は10〜30%程度でよい。
本発明に係る熱成型用不織布は、それ単体で熱成型してもよいが、他の変形しやすいシート状物と積層して熱成型用材料として熱成型してもよい。他の変形しやすいシート状物としては、成型物品に断熱効果を与えるためのガラス繊維シート又はマット、遮音効果を与えるための繊維フェルト、水分が滲出しないようにするための合成樹脂製フィルム等が用いられる。熱成型用不織布とシート状物とは、接着剤を介して積層し強固に一体化されていてもよいし、単に積層して熱成型用不織布中の長繊維とシート状物中の繊維との絡み合いにより弱く一体化されていてもよい。また、積層の態様としては、熱成型用不織布とシート状物との二層構造であってもよいし、シート状物の上下両面に熱成型用不織布を積層した三層構造であってもよい。なおここで、変形しやすいシート状物というのは、熱成型用不織布に比べて、熱成型時に任意の形状に容易に変形するシート状物のことである。
上記した熱成型用不織布又は熱成型用材料を、熱成型するには、以下の方法が採用される。すなわち、熱成型用不織布又は材料を、予め所定温度になるまで加熱する。所定温度とは、芯成分であるポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度である。一般的には、両者の融点のおおよそ中間の温度であるのが好ましい。すなわち、ポリオレフィンの融点が130℃でポリエステルの融点が260℃の場合、190〜200℃であるのが好ましい。おおよそ中間の温度で、芯成分であるポリオレフィンは溶融しているが ポリエステルは溶融していない状態となる。ポリオレフィンの融点近傍の低い温度にすると、ポリオレフィンが溶融しない恐れがある。また、ポリエステルの融点近傍の高い温度にすると、ポリエステルをも溶融する恐れがある。
熱成型用不織布又は熱成型用材料を、この所定温度に加熱した状態で、成型用型に沿わせて加圧する。具体的には、図1に示したような成型用型の雄型1と雌型2の間に、熱成型用不織布又は熱成型用材料を挟み、上下から加圧すれば、熱成型用不織布又は熱成型用材料は、成型用型に沿って加圧されることになる。熱成型用不織布又は熱成型用材料を予め加熱しておく場合には、使用する成型用型は加熱しておく必要はない。すなわち、成型用型は室温等の低い温度であっても、熱成型用不織布又は熱成型用材料自体が加熱されているため、成型用型に沿って熱成型されるのである。
また、予め熱成型用不織布又は熱成型用材料を加熱せずに、成型用型に沿わせて加圧したときに加熱してもよい。このときには、成型用型を所定温度に加熱しておく必要があるので、一般的に加熱しやすい金属製の成型用金型を採用する。成型用金型は雄型1も雌型2の両者共、所定温度に加熱しておいてもよいし、雄型1又は雌型2のいずれか一方のみを所定温度に加熱しておいてもよい。所定温度とは前記したのと同様に、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度である。そして、熱成型用不織布又は熱成型用材料を雄型1と雌型2の間に挟み、上下から加圧すれば、熱成型用不織布又は熱成型用材料は、成型用金型に沿って加圧されることになる。
成型用金型が所定温度に加熱され、熱成型用不織布又は熱成型用材料が成型用金型に沿って加圧されると、成型用金型と熱成型用不織布又は材料とは当接し密着することになるので、所定温度が芯鞘型熱可塑性長繊維に伝熱され、芯成分であるポリオレフィンは溶融しているが、ポリエステルは溶融していない状態となる。なお、成型用金型を所定温度に加熱した場合であっても、熱成型用不織布又は熱成型用材料を予め所定温度に加熱しておいてもよい。
熱成型用不織布又は熱成型用材料は、成型用型に沿って加圧せしめた後、冷却すれば、溶融した状態のポリオレフィンは固化する。すなわち、加熱していない成型用型を採用した場合には、予め加熱した熱成型用不織布又は熱成型用材料を成型用型に沿って加圧すれば、徐々にポリオレフィンの固化が始まる。そして、熱成型用不織布又は熱成型用材料を成型用型から取り出し室温中に放置しておけば完全に固化する。また、加熱した成型用金型を採用した場合には、成型用金型に沿って加圧している時点では、ポリオレフィンの固化は始まらない。この場合には、成型用金型に沿って加圧した後、成型用金型から取り出して、室温中に放置しておくことにより、ポリオレフィンは冷却され固化する。
以上のように、熱成型用不織布又は熱成型用材料を成型用型に沿って加圧した後、成型用型から取り出せば、熱成型された成型物品を得ることができる。この不織布製の成型物品は、従来公知の各種用途に用いられる。また、断熱効果や遮音効果等を持つシート状物と積層されてなる成型物品は、そのような効果が必要とされる用途、たとえば建築材料や自動車用内装材等として用いられる。
本発明に係る熱成型用不織布は、鞘成分がポリエステルで形成され、芯成分がポリオレフィンで形成されている芯鞘型熱可塑性長繊維を構成繊維とするものである。そして、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の所定温度に加熱されて熱成型されるものである。この芯鞘型熱可塑性長繊維が熱成型時に所定温度に加熱されると、芯成分であるポリオレフィンは溶融し、鞘成分であるポリエステルは溶融していない状態となる。そして、この状態で熱成型による伸長力が長繊維に働き、長繊維は所定の形状になるまで伸長する。所定の形状になれば、もはや伸長力は働かないが、未だに長繊維は加熱された状態となっている。このとき、鞘成分であるポリエステルは繊維軸方向に加熱収縮する恐れがあるが、芯成分が溶融状態であるので、長繊維全体としては殆ど収縮しない。なぜなら、溶融状態の芯成分は繊維軸方向に収縮しないからである。仮に、溶融状態の芯成分は収縮しないが、鞘成分であるポリエステルが繊維軸方向に収縮するとすれば、繊維の端末から溶融状態の芯成分が外部に漏出することになるが、本発明では長繊維が用いられているので、繊維端末が実質的に存在せず、このような現象は生じない。したがって、本発明に係る熱成型用不織布を用いれば、熱成型時又は熱成型後に長繊維は殆ど収縮しないから、熱成型される不織布も殆ど収縮せず、熱成型後に所定の形状を確実に維持しうる。
また、本発明に係る熱成型用不織布を用いれば、熱成型時に芯成分が溶融しているから、所定の形状に無理なく成型することができ、成型後はその形状のまま芯成分が冷却固化せしめられるから、成型した形状を確実に維持しうる。
したがって、本発明に係る熱成型用不織布を用いて熱成型すれば、成型した形状を確実に維持でき、所定の形状をもった成型物品が得られるという効果を奏する。
また、本発明に係る熱成型用不織布と変形しやすい他のシート状物とが積層されてなる積層材料を熱成型用材料として、熱成型すれば、熱成型用不織布が成型された形状を確実に維持しうるため、熱成型により変形したシート状物の形状によく追随する。したがって、得られた成型物品は、シート状物と熱成型用不織布との間に剥離が生じたり、浮きが生じたりすることが少ないという効果を奏する。
以下、実施例に基づいて本発明を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。本発明は、熱成型時に、芯成分が溶融し鞘成分を溶融しない特殊な芯鞘型複合長繊維よりなる不織布は、成型しやすく且つ成型時又は成型後に収縮しにくいため、熱成型した形状を確実に維持しうるという技術的思想に基づくものとして、解釈されるべきである。
実施例
鞘成分として、融点260℃で極限粘度0.70のポリエチレンテレフタレート(芳香族ポリエステル)を準備した。芯成分として、融点130℃で、メルトフローレート25g/10分及び密度0.958g/cm3の高密度ポリエチレンを準備した。なお、融点は、パーキンエマルー社製の示差走査熱量計DSC−7型を用い、昇温速度20℃で測定したものである。また、メルトフローレートは、JIS−K−6922に記載の方法により、温度190℃で荷重21.18Nで測定したものである。
上記したポリエチレンテレフタレートを290℃に加熱して溶融させ、一方、上記した高密度ポリエチレンを230℃に加熱して溶融させた。そして、ポリエチレンテレフタレート:高密度ポリエチレン=45:55(質量比)となるようにして、複合溶融紡糸孔を備えた溶融紡糸装置に供給した。なお、ポリエチレンテレフタレートは複合溶融紡糸孔の鞘に、高密度ポリエチレンは複合溶融紡糸孔の芯に供給した。また、紡糸温度285℃、単孔吐出量1.39g/分、紡糸速度3800m/分の条件で、複合溶融紡糸を行った。
この複合溶融紡糸によって得られた、芯成分が高密度ポリエチレンで鞘成分がポリエチレンテレフタレートよるなる芯鞘型熱可塑性長繊維を冷却空気流にて冷却した後、引き続いてエアサッカーにて引き取り、これを開繊装置を用いて開繊し、捕集コンベア上に集積して、目付40g/m2の長繊維ウェブを得た。なお、長繊維ウェブ中の芯鞘型熱可塑性長繊維の繊度は、3.7デシテックスであった。
この長繊維ウェブを、200℃に加熱された凹凸ロールと表面平滑なフラットロールからなるエンボス装置に、線圧50kg/cmとなるように通して、目付40g/m2の熱成型用不織布を得た。なお、凹凸ロール表面には多数の凸部が形成されており、この凸部の密度は21個/cm2であり、一個一個の各凸部頂面の面積は0.8mm2であり、凹凸ロール表面全体の面積に対する凸部頂面の合計面積率は17%であった。得られた熱成型用不織布は、芯鞘型熱可塑性長繊維相互間が自己融着されてなる融着区域を持っているが、この融着区域は、凹凸ロールの凸部頂面が長繊維ウェブに当接した区域である。
得られた熱成型用不織布の乾熱収縮率(%)と30%伸長時の応力(N/5cm巾)を以下の方法で測定した。
[乾熱収縮率(%)]
面積A0(0.15m×0.15m=0.0225m2)の熱成型用不織布を200℃に維持した熱風乾燥機中に5分間放置した。放置後の熱成型用不織布の面積をA1とし、下記式により乾熱収縮率を測定した。
乾熱収縮率(%)=[(A0−A1)/A0]×100
[30%伸長時の応力(N/5cm巾)]
200℃恒温下でJIS−L−1096(1999)に記載のストリップ法に準拠して測定した。熱成型用不織布から、試料長が20cmで試料巾5cmの試料片を採取した。具体的には、熱成型用不織布の機械方向(MD方向)が試料長となる試料片を10個、及び熱成型用不織布の横方向(機械方向に対して直交する方向、CD方向)が試料長となる試料片を10個採取した。そして、測定温度200℃において、各試料片毎に、定速伸長型引張試験機(東洋ボールドウィン社製テンシロンUTM−4−1−100)を用いて、つかみ間隔100mm、引張速度200mm/minにて2cm伸長し、そのときに得られた荷重値(N/5cm巾)よりMD方向の試料片の平均値及びCD方向の試料片の平均値を求めた。
この結果、200℃下における熱成型用不織布の乾熱収縮率は3.3%であり、極めて収縮の少ないものであった。また、200℃における30%伸長時の応力は、MD方向の応力が39.1N/5cm巾であり、CD方向の応力が18.7N/5cm巾であった。したがって、この熱成型用不織布は、200℃下において低応力で30%伸長するものであった。よって、この熱成型用不織布は、200℃下での熱成型において、伸長しやすく、且つ収縮の生じにくいものであることが分かる。
熱成型例
まず、図1に示した雄型1及び雌型2よりなる成型用型を準備した。この成型用型は半球状に成型するための型であり、雄型1には半球状の膨らみが設けられており、雌型2にはこの膨らみと嵌合しうる窪みが設けられている。半球状の膨らみ及び窪みは、その面方向の径aが50mmとなっており、上下方向の深さbが20mmとなっている。また、膨らみの開始周縁はアール(R3)が付けられており、雄型1のR3は曲率半径が3mmとなっている。窪みの開始周縁にもアール(R2)が付けられており、雌型2のR2は曲率半径が2mmとなっている。
一方、熱成型用材料として、目付600g/m2のガラス繊維マットの両面に、実施例で得られた熱成型用不織布を積層したものを準備した。そして、この熱成型用材料を200℃の恒温槽内に5分間放置して、加熱した。この加熱した熱成型用材料を、雌型2の固定ピン3,3で固定した後、雄型1の膨らみを雌型2の窪みに押し入れて加圧することにより、熱成型を行った。熱成型は、常温下(室温20±2℃、湿度60±4%)にて行い、成型用型は加熱せずに用いた。
熱成型により得られた半球状の成型物品を観察したところ、全体として、成型用型に沿った形状を確実に維持しており、ガラス繊維マットと熱成型用不織布との間に剥離や浮きは見られなかった。特に、剥離や浮きがしばしば見られる、成型用型のR3及びR2に対応する箇所においても、剥離や浮きは全く見られなかった。
熱成型の際に使用する成型用型の一例を示した断面図である。
符号の説明
1 雄型
2 雌型
3 固定用ピン

Claims (12)

  1. 熱可塑性長繊維が集積されると共に、該熱可塑性長繊維相互間が自己融着している多数の融着区域を持つ熱成型用不織布において、該熱可塑性長繊維は、鞘成分がポリエステルで形成され、芯成分が該ポリエステルの融点よりも低い融点を持つポリオレフィンで形成されている芯鞘型熱可塑性長繊維であることを特徴とする熱成型用不織布。
  2. 芯鞘型熱可塑性長繊維が未延伸長繊維である請求項1に記載の熱成型用不織布。
  3. 請求項1に記載の熱成型用不織布と、変形しやすいシート状物とが積層されてなることを特徴とする熱成型用材料。
  4. シート状物が、ガラス繊維シート又はマット、合成樹脂製フィルム及び繊維フェルトよりなる群から選ばれた少なくとも1種である請求項3記載の熱成型用材料。
  5. 請求項1記載の熱成型用不織布を、予め、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度に加熱した後、成型用型に沿わせて加圧することを特徴とする熱成型用不織布の熱成型方法。
  6. 成型用型が加熱されておらず、加圧時にポリオレフィンは溶融しているが ポリエステルは溶融しておらず、加圧後にポリオレフィンが冷却固化せしめられる請求項5記載の熱成型用不織布の熱成型方法。
  7. 請求項3記載の熱成型用材料を、予め、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度に加熱した後、成型用型に沿わせて加圧することを特徴とする熱成型用材料の熱成型方法。
  8. 成型用型が加熱されておらず、加圧時にポリオレフィンは溶融しているが ポリエステルは溶融しておらず、加圧後にポリオレフィンが冷却固化せしめられる請求項7記載の熱成型用材料の熱成型方法。
  9. 請求項1記載の熱成型用不織布を、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度に加熱した成型用金型に沿わせて加圧することを特徴とする熱成型用不織布の熱成型方法。
  10. 熱成型用不織布が成型用金型に沿って当接しているとき、ポリオレフィンは溶融しているがポリエステルは溶融しておらず、該成型用金型から取り出したとき、ポリオレフィンが冷却固化せしめられる請求項9記載の熱成型用不織布の熱成型方法。
  11. 請求項3記載の熱成型用材料を、ポリオレフィンの融点以上でポリエステルの融点以下の温度に加熱した成型用金型に沿わせて加圧することを特徴とする熱成型用材料の熱成型方法。
  12. 熱成型用材料が成型用金型に沿って当接しているとき、ポリオレフィンは溶融しているがポリエステルは溶融しておらず、該成型用金型から取り出したとき、ポリオレフィンが冷却固化せしめられる請求項11記載の熱成型用材料の熱成型方法。
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