JP2010016458A - 照明ユニット、並びに該照明ユニットを用いた画像読取装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】発光強度に角度特性を有する発光源1が所定の間隔で配置された光源部と、前記光源部からの射出光を原稿面に反射して照明する反射部と、原稿11で反射した反射光が伝搬するための開口部7と、を備え、前記反射部は、前記光源部に対して近い側に配置された第1の反射面3と、前記光源部に対して遠い側に配置された第2の反射面4と、を有し、前記第2の反射面4は、前記第1の反射面3よりも、可視光領域において屈性率に対する消衰係数の比が大きいことを特徴とする。
【選択図】図1
Description
また、小型の画像読取装置では、これらの代わりに冷陰極蛍光ランプ(CCFL)が用いられることが多いが、CCFLは照明光量が安定するまでの時間が掛かることにより、原稿読み取りに時間を要する。また、CCFLはHgを含有していることからリサイクルの際の環境面における課題がある。
そこで、これら管灯に替わる新しい照明光源として、電力消費及び発熱が少なく、長寿命で、リサイクルの際の環境面において優れているLED光源を用いた照明ユニットが注目されるようになってきている。
特許文献1、特許文献2及び特許文献3では、LEDの配列方向への光の広がりを抑制し効率良く原稿面を照明する方法が提示されている。特許文献1、特許文献2では、原稿に対してある特定の方向から直接原稿を照明する方式において、LEDの配列構成に応じた照明ムラを低減する方法が提示されている。しかしながら、例えば元原稿に切り取った別の原稿を糊付けて貼り付けた切り貼り原稿の様に、照明ユニットの走査方向(原稿の走査方向)と直交する方向に段差を有する原稿を読む場合、その段差の部分で光が蹴られて影ができ、読み取った原稿情報に黒い縦線が発生してしまい、異常画像になることが問題となる。また、原稿の端部において、原稿とその原稿を押さえる圧板部材との界面でも上記した切り貼り原稿の場合と同様の現象が発生するため問題となる。
また、LEDの個数を少なくして効率良く照明する場合には、LEDから原稿面までをある一定の距離を離間させて配置する必要があることから、照明ユニットは原稿面の法線方向に対する大きさが必要になり、画像読取装置全体の高さ方向において大型化してしまう。
特許文献4では、直接原稿側にLEDが向いているため、ミラーが反射する光量は少ない。従って、上記した切り貼り原稿の場合、元原稿の側(別原稿を貼り付けた側とは反対側)から照射した場合と、別原稿を貼り付けた側から照射した場合とでは、影の発生が異なるため問題となる。
本発明に係る照明ユニットは、発光強度に角度特性を有する発光源1が所定の間隔で配置された光源部と、前記光源部からの射出光を原稿面に反射して照明する反射部と、原稿11で反射した反射光が伝搬するための開口部7と、を備え、前記反射部は、前記光源部に対して近い側に配置された第1の反射面と、前記光源部に対して遠い側に配置された第2の反射面と、を有し、前記第2の反射面は、前記第1の反射面よりも、可視光領域において屈性率に対する消衰係数の比が大きいことを特徴とする。
〔第1の実施の形態;照明ユニット〕
本発明に係る照明ユニットの第1の実施の形態における構成を示す概略図を図1に示し、図2は図1における発光源と反射面との構成を示す拡大図である。尚、図1では説明のため原稿11と透明部材からなるコンタクトガラス10を図示しているが、これらは本発明に係る照明ユニットを構成するものではない。
光源部は、面発光型のLEDを発光強度に角度特性を有する発光源1として回路基板2上に一列に並べた構成である。ここで、発光源1であるLED1は、複数が所定の間隔で配列されてなり、LED1の配列の間隔は一定間隔であっても良く、図3のような画像読取レンズの画角のコサイン四乗則によって生じる周辺光量の劣化を補正するように、LED1の配列を中心よりも周辺部が密になるように配列しても良い。
光源部から射出された光は、光源部の前面に配置された反射部を構成する2枚の反射面3、4によってそれぞれ原稿面を照明するように反射する。原稿面からの反射光は、反射面3、4の間の開口部7(原稿からの反射光が通過する開口もしくは空間であって、特定の部材を指すものではない)を通り、不図示の光電変換素子に導かれる。
ここで、光源部に対して、近い側に配置された反射面が第1の反射面3であり、光源部に対して、遠い側に配置された反射面が第2の反射面4である。
表1〜4に反射面に使用する材料の具体例として、アルミニウム、銀、ロジウム、マグネシウムの屈折率nと消衰係数kとその比k/nを可視光範囲内で示す。
表1〜4の屈折率と消衰係数を用い、入射する側の物質を空気として反射面での反射率を角度毎に算出すると、図5、図6、図7及び図8に示すようになる。
ここで、430nm付近のk/nが最も大きいのがマグネシウムであり、その結果反射率も最も高くなっている。逆に、k/nが最も小さいのがロジウムであり、反射率が最も低い。
従って、例えば、屈性率に対する消衰係数の比(k/n)が小さい材料、ロジウムを光源部に近い側の反射面に配置し、屈性率に対する消衰係数の比(k/n)が大きい材料、マグネシウムを遠い側の反射面に配置する構成が好ましい。かかる構成によれば、近い側よりも遠い側の反射面の方の反射率を大きく取ることができ、遠い側からの照明光を明るくできるため、両側の照明光の光量を良好に合わせることが可能となる。
本発明に係る照明ユニットの第2の実施の形態における構成を示す概略図を図10に示す。本実施の形態では、光源部側に凹面を向けた反射面を第2の反射面4に適用して配置した構成である。詳細については図示を省略するが、LED1を配列する方向、つまり図10の図示面に対して直交する方向には、曲率を持たない反射面である。尚、第2の反射面4以外の構成については上記第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
このような構成にすることにより、LED1に対して遠い側の第2の反射面に対して広がっていく照明光を、原稿面の読取位置に集めることができるため、第2の反射面からの照明光量を増やすことができ、光の利用効率を上げることができ、省電力の効果がある。
また、本実施の形態では第2の反射面にのみ曲面を用いたが第1の反射面にも同様に用いることができ、光の利用効率をさらに高めることが可能である。
本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態における構成を示す概略断面図を図11に示し、本発明に係る照明ユニットの第3の実施の形態における構成を示す概略斜視図を図12に示す。尚、上記第1の実施の形態と同一の部材については同一の符号を付し、また、同一の部材については説明を省略する。
また、保持部材5a,5b,5cは一体で成形した成形部材で構成することができる。開口部7は、一体で成形された成形部材である保持部材5a,5b,5cにおける開口であっても良く、高い光透過率を有する透明部材であっても良い。
さらに反射面3及び反射面6は同一の部材であっても良く、別部材でそれぞれ形成しても良い。ここでは原稿面を照明する第1の反射面3及び第2の反射面4についてのみ、上記第1の実施の形態で説明したk/nの関係を満足するように配置することにより、上記第1の実施の形態と同様の効果が得られる。
〔第4の実施の形態;画像読取装置〕
図13は本発明に係る画像読取装置における実施の形態(第4の実施の形態)である読取ユニットの構成を示す断面概略図である。
読取ユニットの実施の形態は、ハウジング21に反射ミラー25a,25b,25cと、結像レンズ22と、CCD等によるラインセンサ24と、不図示の電気回路と、ラインセンサ24と電気回路の位置調整と固定をする保持機構23、さらに本発明に係る照明ユニットとで構成される。本実施の形態では、上記第3の実施の形態の照明ユニットを適用した。本実施の形態の読取ユニットは、コンタクトガラス10の近傍を図の左右方向に走査しながらコンタクトガラス10上に配置された原稿11を照明ユニットで照明し、原稿からの反射光を反射ミラー25a,25b,25cで反射して結像レンズ22で縮小結像してラインセンサ24で光電変換しながら原稿情報を読み取る。本発明に係る照明ユニットを本実施の形態の読取ユニットに用いることで、切り貼り原稿や、原稿端部での影による異常画像を低減することができる。また、光源部からの光の射出方向は、原稿面ではなく、反射面に向かっているため、LED1と反射面の間隔を広く取った場合でも高さ方向には大型化せずに小型で、低消費電力で照明むらの無い照明が可能となる。
さらに、本実施の形態では、読取ユニット(照明ユニット)が原稿に対して移動することで原稿の画像情報を走査して読み取ることを例に挙げたが、もちろん読取ユニット(照明ユニット)は固定して、原稿自体を原稿読取位置に対して移動させる構成としても同様の効果を奏することは言うまでもない。即ち、当該画像読取装置と、読み取られる原稿とが相対的に移動することで走査して画像情報を読み取る構成であれば、如何なる構成であっても良い。
<画像形成装置>
図14は本発明に係る画像形成装置における実施の形態(第5の実施の形態)の構成を示す断面概略図である。
この画像形成装置は、装置上部に位置する画像読取装置200と、その下位に位置する「画像形成部」とを有する。画像読取装置200の部分は、図13に示した本発明に係る画像読取装置(第4の実施の形態)をそのまま適用した。
尚、画像形成部の構成は、周知の単色画像形成用の構成に変えることができる。
また、本発明に係る画像形成装置は、上記した種々の限定に何ら制限されるものではなく、本発明の効果を損なわない範囲で公知の画像形成装置の構成を適用することができる。
2 回路基板
3 第1の反射面
4 第2の反射面
5a,5b,5c 保持部材
6 反射面
7 開口部
10 コンタクトガラス
11 原稿
Claims (7)
- 発光強度に角度特性を有する発光源が所定の間隔で配置された光源部と、
前記光源部からの射出光を原稿面に反射して照明する反射部と、
原稿で反射した反射光が伝搬するための開口部と、を備え、
前記反射部は、前記光源部に対して近い側に配置された第1の反射面と、前記光源部に対して遠い側に配置された第2の反射面と、を有し、
前記第2の反射面は、前記第1の反射面よりも、可視光領域において屈性率に対する消衰係数の比が大きいことを特徴とする照明ユニット。 - 前記発光源は、発光面の法線方向の発光強度が最も強いLEDを用いてなることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
- 前記可視光領域は、波長430nm〜700nmの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
- 前記発光源は、配列方向に対して中心から端部に向かって間隔が密になるように配列してなることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
- 前記第1の反射面及び/または前記第2の反射面は、前記発光部に対して凹面を向けた凹面鏡であることを特徴とする請求項1に記載の照明ユニット。
- 画像読取部と、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の照明ユニットと、を備え、
当該画像読取装置と、読み取られる原稿とが相対的に移動することで走査して画像情報を読み取ることを特徴とする画像読取装置。 - 請求項6に記載の画像読取装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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