JP2010014430A - 蛍光体検査装置 - Google Patents

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明男 渡貫
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Abstract

【課題】本発明はプラズマディスプレイ等のガラス基板に塗布された蛍光体に紫外線を照射し、蛍光体から発光させた光をカメラ等により撮像することで蛍光体の塗布品質を検査する装置において、ラインセンサカメラを用い、カメラと紫外線照明を移動させながら撮像する蛍光体検査装置にて、プラズマディスプレイのR、G、B塗布領域間の隔壁に乗上げた蛍光体を容易に検出することを目的とした蛍光体検査装置で有る。
【解決手段】本発明は上記の目的を達成するために、蛍光体塗布領域のエッジ部を検出することにより、隔壁位置を抽出し、隔壁頂部の輝度を積算することで、隔壁上部に乗り上げた微量の蛍光体発光剖分を強調し、隔壁の乗り上げ輝度画像を作成し、隔壁上部に乗り上げた蛍光体塗布欠陥の検出を容易にすることである。
【選択図】図4

Description

本発明は、プラズマディスプレイ等に用いられる蛍光体が塗布されたガラス基板における蛍光体の塗布欠陥を検査する蛍光体検査装置に関するものである。
図1は、ガラス基板に塗布された蛍光体の塗布欠陥を検査する従来の蛍光体検査装置の模式図である。11はプラズマディスプレイ等に用いられる蛍光体が塗布されたガラス基板、12はCCD( Charge Coupled Device )カメラ等の撮像部、13は蛍光体を発光させるための励起光を出力する紫外線照明部、14は塗布むら欠陥を検出する画像処理部、15は検査結果を表示又は印字するカラーモニタ、プリンタ等の表示部、16は本検査装置の操作部、17はガラス基板1を載置するステージ、18は移動機構部、19はカラーフィルタである。
なお、画像処理部14は、検査装置の各構成要素を予め定められたプログララムによって処理する制御ユニット(例えば、CPU( Central Processing Unit ))を備え、画像処理の他、操作部16からのユーザ指示による操作、移動機構部18等を制御する。
図1に示すように、従来は、検査装置のステージ17上に載置された、蛍光体の塗布されたガラス基板11(プラズマディスプレイの表示面)に、紫外線照明部13から出力された紫外線を照射し、ガラス基板11上に塗布された蛍光体を発光させ、その発光したガラス基板11の画像を、撮像部12が撮像し、画像処理部14に出力する。
このとき、撮像部12は、ガラス基板11に塗布された蛍光塗料の種類(赤色、緑色、青色)により、それぞれの塗料の発光色(赤色、緑色、青色)に対応したカラーフィルタ14を装着することにより、検査対象の塗料に応じて発光したガラス基板11の画像を撮像する。
今、ガラス基板11に紫外線照明部13から紫外線を照射して、ガラス基板11上に塗布された蛍光体を発光させたとする。
このとき、撮像部12に装着されたカラーフィルタ19が赤色(R)のカラーフィルタである場合には、赤色(R)の蛍光塗料の部分は、明るく発光し、輝度レベルが大きく検出される。しかし、緑色(G)及び青色(B)の蛍光塗料が塗布された部分は赤色のフィルタ19で遮蔽されるため、暗くなる。従って、これら赤色(R)の蛍光塗料の部分以外の蛍光塗料の部分と、紫外線を照射しても発光しない部分は輝度レベルが小さく検出される。隔壁等の構造によって散乱される光があるので、蛍光塗料がない部分でも輝度レベルは完全な0にはならない。
同様に、撮像部12のカラーフィルタ19として緑色(R)を装着した場合には、緑色(R)の蛍光塗料の部分からの発光は明るく(輝度レベルが大きく)なり、他の部分が暗く(輝度レベルが小さく)なる。また同様に、撮像部12のカラーフィルタ19として色(B)を装着した場合には、青色(B)の蛍光塗料の部分からの発光は明るく(輝度レベルが大きく)なり、他の部分が暗く(輝度レベルが小さく)なる。
なお、画像処理部14は、撮像部2が撮像した画像について、最大輝度、最小輝度、平均値、若しくは偏差、等の算出結果により輝度むらを検出し、表示部15により検出結果を表示していた(例えば、特許文献1、2参照。)。
ガラス基板11が大型な場合、撮像部12は、例えばラインセンサカメラを複数台一列(後述の図2の矢印26の方向)に並べて構成する。
図2は蛍光体を塗布したガラス基板を上から見た模式図である。11はガラス基板、22はガラス基板11に塗布された赤色の蛍光塗料、23はガラス基板11に塗布された緑色の蛍光塗料、24はガラス基板11に塗布された青色の蛍光塗料、25は、各蛍光塗料22〜24の間の隔壁(リブ)、26は撮像部12のラインセンサカメラの配置方向を示す矢印、一点鎖線A−A′は撮像部12が移動駆動部18の移動に従って順次撮像したするときの走査線の一例である。
図2に示すように、赤色(R)の蛍光塗料22の領域、緑色(G)の蛍光塗料23の領域、及び青色(B)の蛍光塗料24の領域が、縦に長く伸びたストライプ状に形成され、一定の間隔の隔壁25の間に配置される。なお、図2では、蛍光塗料22〜24のストライプ及び隔壁25は、ガラス基板11の寸法に対して誇張して大きく描いている。また、途中の蛍光塗料は省略した。なお、赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各蛍光体ストライプのピッチ(換言すれば、隔壁25の間隔)は同一である。
更に、実際には、検査を含む製造途中の大部分では、ガラス基板11は、ワークサイズと一般的に呼ぶ大きなサイズの中に複数のプラズマディスプレイ用の基板が複数配置された、多数個取りの場合が多い。
特開2007−265679号公報 特開2007−010474号公報
プラズマディスプレイに使用するガラス基板は、R(赤色)、G(緑色)、B(青色)の蛍光体を各塗布領域に順次印刷するが、印刷位置のズレ並びに印刷版の収縮等により、図3(a)に示すように蛍光体が隔壁上にずれて印刷する場合にように、他の領域部分に混入する場合がある。
図3は、従来の検査装置により撮像したガラス基板の輝度信号レベルの一例を説明するための図である。図3(a)は、蛍光体が塗布されたガラス基板11上の走査線A−A′上のプラズマディスプレイ発光面の断面の一部を示しており、図2と同じ構成要素には、同じ符号が付されている。図3(b)は撮像部12に赤色(R)のカラーフィルタ19を装着してガラス基板11を撮像した場合の、一点鎖線A−A′上の輝度レベルを示すグラフ図で、図3(c)は撮像部12に青色(B)のカラーフィルタを装着してガラス基板11を撮像した場合の、一点鎖線A−A′上の輝度信号レベルを示すグラフ図である。図3(b)及び図3(c)は横軸が走査線27の位置を示し、図3(a)の断面図の横方向の位置と縦方向で同一の場所を示している。また、ガラス基板11の全体ではなく、一部分を表示している。図2で説明した参照番号と同一の参照番号は同一のものを示し、更に、39は紫外線照射光を模式的に示した矢印、24′は青色の蛍光塗料、25′は塗布欠陥がある隔壁、33は隔壁25′上に付着した塗布欠陥、31RはR(赤色)フィルタによって撮像した場合の輝度レベル、31BはB(青色)フィルタによって撮像した場合の輝度レベル、34は塗布欠陥を指摘した矢印、32は塗布欠陥を意味する輝度レベル31Bの異常部分をその中に示す円である。
今、図3(a)のガラス基板11に紫外線39を照射して、蛍光塗料を発光させたとする。また隔壁25′の頂部の本来蛍光塗料が塗布されてはいけない部分に、青色(B)の蛍光塗料24′が塗布された部分(塗布欠陥33)があったとする。
このとき、撮像部12に赤色(R)のカラーフィルタ19を装着した場合には、赤色(R)の蛍光塗料22の部分は、明るく発光し(“明”と表示している)、輝度レベルが大きくなる。しかし、緑色(G)及び青色(B)の蛍光塗料23及び24の部分、並びに隔壁25の頂部等塗料が塗布されていない部分からの発光は、赤色のフィルタ19で遮蔽されるため、暗くなり(“暗”と表示している)、輝度レベルが小さくなる(図3(b)参照)。
次に、撮像部12に青色(B)のカラーフィルタを装着した場合には、青色(B)の蛍光塗料の部分からの発光は明るく(“明”と表示している)、輝度レベルが大きくなる。これに対して、他の部分(赤色及び緑色の蛍光塗料22及び23の部分、並びに隔壁25の頂部等塗料が塗布されていない部分)は暗く、輝度レベルが小さくなる(図3(c)参照)。
従来方式では、図3に示すように青色の蛍光塗料24′が隔壁25′上の領域部分に乗り上げても(更には隔壁25′を乗り越えて蛍光塗料22の部分へ混入したとしても)、輝度レベル31Rからそれを検出できず(図3(b)参照)、輝度レベル31Bを見ても、全体発光輝度に対して微量で有るために検出できない(図3(c)参照)という問題点があった。
本発明の目的は、プラズマディスプレイ用ガラス基板等に塗布された蛍光塗料の、印刷ずれ等に起因した、隔壁頂部に塗布された微量の塗布欠陥の検出を容易にすることにある。
上記の目的を達成するため、本発明は、蛍光体塗布領域のエッジ部を検出することにより、隔壁位置を抽出し、隔壁頂部の輝度を積算することで、隔壁頂部に乗り上げた微量の蛍光体発光部分を強調し、隔壁の乗り上げ輝度画像を作成するものである。
即ち、本発明の蛍光体検査装置は、ガラス基板に付着される蛍光体の異常を検査する蛍光体検査装置において、前記蛍光体を発光させる励起光を照射する励起照明部と、上記励起光によって発光した光を撮像する撮像部と、上記撮像された画像データに基づいて、前記ガラス基板上で前記蛍光体が付着してはならない領域の位置を検出する位置検出手段と、検出された前記位置の領域において、前記画像データの輝度を所定範囲単位で積算し、複数の積算値を算出する積算手段と、前記複数の積算値を統計処理した結果に基づき、異常付着を示す積算値を検出する異常検出手段と、検出された前記異常付着を表示する手段と、を備えたものである。
また好ましくは、上記発明の蛍光体検査装置における前記蛍光体は、前記ガラス基板上に形成された隔壁構造の間に塗布されるものであり、前記蛍光体を塗布してはならない領域は、前記隔壁の頂部であり、上記撮像部はラインセンサカメラであり、更に上記ラインセンサカメラと上記紫外線照明部とを移動する移動機構部を設け、上記ラインセンサカメラは、移動しながら上記ガラス基板を撮像し、上記塗布された蛍光体の塗布品質を検査するものである。
本発明によれば、隔壁頂部に乗り上げた蛍光体塗布欠陥を容易に検出することができる。
本発明は、蛍光体塗布領域のエッジ部を検出することにより、隔壁頂部の位置を抽出し、隔壁頂部の複数の輝度値を積算(累算)することで、隔壁上部に乗り上げた微量の蛍光体発光剖分を強調し、隔壁の乗り上げ輝度画像を作成し、容易に隔壁上部に乗り上げた蛍光体塗布欠陥を検出するものである。
以下、本発明の実施形態を図面によって説明する。なお、従来例を説明した図1〜図3を含め、各図において、共通な機能を有する構成要素には同一の参照番号を付し、説明を省略する。
図4は、ガラス基板に塗布された蛍光体の塗布欠陥を検査する、本発明の蛍光体検査装置の一実施例の構成を示す模式図である。図4は、図1の検査装置に対して、画像処理部14を画像処理部44に置き替えたものである。また、図5は、本発明の蛍光体検査装置により撮像したガラス基板の輝度信号レベルの一例を説明するための図である。図5(a)は、図3(a)と同一の図である。従って、図5(b)と図5(c)の輝度レベル波形は、図3(b)と図3(c)とそれぞれ同一である。
以下、図4〜図5によって、本発明の蛍光体検査装置の動作の一実施例について説明する。
図4において、図1で説明したように、スリット状に蛍光体を塗布されたガラス基板11に、紫外線照明部13から紫外線を照射し、蛍光塗料22、23、24及び24′を発光させる。この発光体は蛍光塗料の種類(赤色、緑色、青色)に対応したカラーフィルタ19を装着して、各カラーフィルタ毎に撮像部12は撮像した映像が、画像データとして画像処理部44に入力される。なお、カラーフィルタ19を装着した撮像部12と紫外線照明部13は、移動機構部18に搭載され、画像処理部14からの制御指令により、ガラス基板11の全面を撮像しながら移動する。
本発明の画像処理の一実施形態では、画像処理部14は、入力された画像データを画像処理し、隔壁25、25′の上面(頂部)の位置(幅W)を特定し、特定した領域内の複数の輝度レベルを走査線A−A′方向に積算するものである。それによって、隔壁頂部に乗上げた蛍光体部分33の発光量を積算され、局所領域(後述する)における乗上げ量として検出される。そして、ガラス基板11全体について、検出した局所領域における乗上げ量のマクロ画像を作成し、マクロ画像の最大値、最小値、平均値並びに偏差等により乗上げ量の塗布むらを検出し、検査結果を表示画面として表示部15に出力する。また検出したデータを図示しない記憶部に記憶し管理するものである。
表示部15は、画像処理部14から入力された表示画像を検査結果として表示し、必要に応じてプリンタ等に印字を行う。操作部16は、ユーザが指示する操作、例えば、測定開始、停止等の制御並びに、検査対象基板の種類に応じて、検査手順の設定を行うものである。
図5は、輝度レベルの積算により、蛍光体33を検出できることを説明する図である。図5(a)は、図3(a)と同一の図であり、塗布欠陥33を有している。また図5(b)と図5(c)の点線は、それぞれ、図3(b)と図3(c)と同様に、撮像部12に赤色(R)のカラーフィルタ19若しくは青色(B)のカラーフィルタを装着してガラス基板11を撮像した場合の、走査線A−A′上の輝度レベルを示すグラフ図である。
図5(c)において実線で示されたグラフは、積算する場所を移動させながら、塗布欠陥由来の輝度信号のみを隔壁の幅Wで積算したときの仮想の積算値を示している。積算値は、積算範囲が隔壁の位置(幅)に一致したときに極大となり、ノイズレベルから明らかに突出するので、後述するしきい値によって「明」と判定できる。通常、異常塗布された蛍光体は有限の大きさを持ち、撮像部12によって複数の画素に亘って撮影されると考えられるので、積算は、塗布欠陥からの微量な光をノイズ(散乱光)から弁別するのに有効である。実際には、正規の蛍光体からの輝度を積算しないように、高精度に隔壁の位置を検出する必要がある。この検出を各色フィルタ毎に実行することにより、すべての色の蛍光塗料について検査を行うことができる。
図6によって、上記画像処理部14での乗上げ欠陥検出の動作の一実施例を更に詳しく説明する。図6は、本発明の画像処理部14の処理動作のフローチャートで、各処理ステップの横の図はその処理動作の説明のための図である。
603はステップS603の処理の説明図で、61は撮像部で撮影され64画素×64画素のブロックに分割された局所領域画像、62a、62b、62c、62dは高輝度領域、63は局所領域画像61の縦投影処理の輝度レベル波形、64は局所領域画像61の横投影処理の輝度レベル波形である。また、604はステップS604の処理の説明図、608はステップS608の説明図でガラス基板11全体の画像であり、64はガラス基板11の蛍光塗料塗布領域、65は乗上げ欠陥箇所として検出されたブロックを示す方形の枠である。
図6において、ステップS601では、ガラス基板1枚分の画像を読み込む。そしてステップS602で、64画素×64画素のブロックに分割する。この分割は、単に画像処理を高速で行うためのものである。
次に、ステップS603では、分割したブロック毎に投影処理を実行する。即ち、投影処理により、64画素×64画素の局所領域画像61における縦と横の積算処理を行い、投影波形(縦投影処理の輝度レベル波形63及び横投影処理の輝度レベル波形64)を作成する。作成した輝度レベル波形の山がそれぞれ、局所領域画像61中の高輝度領域62a、62b、62c、及び62dに簡易的に示されている。
なお、上記局所領域画像61内において、蛍光体の存在を示す高輝度領域が上下(移動機構部18の移動方向)にも分離した例を示している。即ちプラズマディスプレイパネルの隔壁には、ストライプ状のものとボックス(ワッフル)状のものがあり、後者を例示したものである。後者の場合、説明は省略するが、走査線27方向に走る隔壁に関しても、同様に位置検出し、乗上げ欠陥の積算をすることができる。
次に、ステップS604では、正規化処理により、局所領域画像61内での高輝度領域62a、62b、62c、及び62dそれぞれの輝度レベルの最大値と最小値を算出し、最大値の値が“256”で最小値の値が“0”になるように正規化を行う。ここで、“0〜256”は、画像処理上の最大値と最小値である。なお、正規化処理は、各高輝度領域62の左右上下それぞれについて実行しても良いし、局所領域画像61全体で輝度レベルの最大値と最小値を算出しても良い。
次にステップS605では、隔壁検出処理を実行する。即ち、予め設定されたエッジ検出しきい値(50%:“0〜255”の値では、例えば“128”)と投影波形とを比較して、両端のエッジを求め、高輝度領域の各エッジの外側(128未満の領域)であって当該エッジから所定画素数内の範囲を隔壁の頂部として検出する。この所定画素数としては、両エッジの間隔(高輝度領域の幅)に所定の定数を乗じた値を使用できる。
次にステップS606では、乗上げ量の検出処理を実行する。即ち、局所領域画像61内の複数の隔壁毎にその隔壁頂部の発光輝度の積算値を求め、その最大値を当該局所領域画像61での乗上げ輝度とする。本例では縦投影処理により2本分の高輝度領域が見出され、それらの両側にある合計4本の隔壁のそれぞれについて積算をする。すでに縦方向の積算が済んでいるので、縦投影波形を(横方向に)所定画素数積算するだけでよい。局所領域画像61内の積算値が1つだけなれば、最大値処理は不要である。
次にステップS607では、ステップS602で分割した全ての局所領域画像(即ち、ステップS601で取り込んだ1画像分)について、ステップS603〜ステップS606までの処理を実行したか否かを判定する。全ての局所領域画像について処理を実行していた場合には、1画像分の処理を終了したと判定してステップS608に移行し、まだ全ての局所領域画像について処理を実行していない場合には、当該局所領域画像についてステップS603から処理を繰り返す。
尚、局所領域画像61は、64画素×64画素以外のサイズに分割してもよく、また、単なる分割ではなく蛍光体の塗布周期にあわせて切り出しても良い。
次にステップS608では、マクロ画像作成処理を実行する。即ち、全ての局所領域乗上げ輝度を2次元イメージ化した、ガラス基板11全体のマクロ画像を作成し、その最大値、最小値、平均値並びに偏差等により乗上げ量の局所的なむらが見出されたならば、それを乗り上げ欠陥として検出する。即ち、乗り上げ欠陥が基板全体に突然発生することは考えにくいから、局所的な乗上げ輝度な突出(例えば、偏差が標準偏差の何%以上)を欠陥とみなし、画像全体での輝度変化の影響を受けないようにしている。この時、マクロ画像608の画像には、欠陥が検出された局所領域画像61に対応する箇所に、方形の枠65を重畳して欠陥個所が分かるように表示する。なお、枠65は、例えば、赤色等、一目で判別できるように周囲の画像より目立つ色としたり、点滅させたり、大きさを誇張したり、しても良い。または枠ではなく単に塗りつぶして表示しもよい。
次にステップS609では、検出結果として画像処理部14から入力されたマクロ画像608を表示部15に出力する。
以上で、ガラス基板11の1枚分の乗上げ量の塗布むら欠陥検査を終了する。
なお、図6の実施例のステップS602では、ガラス基板1枚(蛍光体検査装置に戴置されたワークサイズ1枚)分の画像を取り込む。そしてステップS602で、64画素×64画素のブロックに分割していた。しかし、蛍光体塗料を塗布しない領域については、64画素×64画素のブロックに分割せず、ステップS603〜S607では検査対象としなくても良い。また、ステップS601において、あらかじめ読み込む画像対象から除去しても良い。
上記実施例によれば、プラズマディスプレイ等のガラス基板に塗布された蛍光体に紫外線を照射し、発光させた光をカメラ等の撮像装置により撮像することで蛍光体の塗布品質を検査する装置であって、撮像装置として、例えばラインセンサカメラを用い、撮像装置と紫外線照明を移動させながら撮像する蛍光体検査装置において、プラズマディスプレイ用のガラス基板の赤色蛍光塗料、緑色蛍光塗料、及び青色蛍光塗料の塗布領域間の隔壁頂部に乗上げた蛍光体塗料を容易に検出することができる。
即ち、蛍光体塗布領域のエッジ部を検出することにより、隔壁頂部の位置を抽出し、隔壁頂部の輝度を積算することで、隔壁頂部に乗り上げた微量の蛍光体発光部分を強調し、その結果、隔壁頂部に乗り上げた蛍光体塗布欠陥を容易に検出することができる。
従来の蛍光体検査装置の略構成を示すブロック図。 蛍光体を塗布したガラス基板を上から見た模式図。 従来の印刷ずれ欠陥と蛍光体を塗布したガラス基板を上から見た模式図。 本発明の蛍光体検査装置の一実施例の概略構成を示すブロック図。 本発明の蛍光体検査装置により撮像したガラス基板の輝度信号レベルの一例を説明するための図。 本発明の蛍光体検査装置の処理動作の一実施例のフローチャート。
符号の説明
11:ガラス基板、 12:撮像部、 13:紫外線照明部、 14:画像処理部、 15:表示部、 16:操作部、 17:ステージ、 18:移動機構部、 19:カラーフィルタ、 22:赤色の蛍光塗料、 23:緑色の蛍光塗料、 24、24′:青色の蛍光塗料、 25、25′:隔壁、 26:ラインセンサカメラの配置方向を示す矢印、 27:走査線、 31R:、31B:輝度レベル波形、 32:塗布欠陥を意味する輝度波形31Bの一部波形をその中に示す円、 33:塗布欠陥 34:塗布欠陥を指摘した矢印、 39:紫外線照射光を模式的に示した矢印、 61:局所領域画像、 62a、62b、62c、62d:局所領域、 63:縦投影処理の輝度レベル波形、 64:横投影処理の輝度レベル波形、 64:蛍光塗料塗布領域、 65:乗上げ欠陥箇所として検出されたブロックを示す方形の枠、 603:投影処理ステップS603の説明図、 604:正規化処理ステップS604の説明図、 608:マクロ画像作成処理ステップS608の説明図。

Claims (2)

  1. ガラス基板に付着される蛍光体の異常を検査する蛍光体検査装置において、
    前記蛍光体を発光させる励起光を照射する励起照明部と、
    上記励起光によって発光した光を撮像する撮像部と、
    上記撮像された画像データに基づいて、前記ガラス基板上で前記蛍光体が付着してはならない領域の位置を検出する位置検出手段と、
    検出された前記位置の領域において、前記画像データの輝度を所定範囲単位で積算し、複数の積算値を算出する積算手段と、
    前記複数の積算値を統計処理した結果に基づき、異常付着を示す積算値を検出する異常検出手段と、
    検出された前記異常付着を表示する手段と、
    を備えた蛍光体検査装置。
  2. 請求項1記載の蛍光体検査装置において、
    前記蛍光体は、前記ガラス基板上に形成された隔壁構造の間に塗布されるものであり、
    前記蛍光体を塗布してはならない領域は、前記隔壁の頂部であり、
    上記撮像部はラインセンサカメラであり、
    更に上記ラインセンサカメラと上記紫外線照明部とを移動する移動機構部を設け、上記ラインセンサカメラは、移動しながら上記ガラス基板を撮像し、上記塗布された蛍光体の塗布品質を検査することを特徴とする蛍光体検査装置。
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