JP2010010222A - 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ Download PDF

Info

Publication number
JP2010010222A
JP2010010222A JP2008164884A JP2008164884A JP2010010222A JP 2010010222 A JP2010010222 A JP 2010010222A JP 2008164884 A JP2008164884 A JP 2008164884A JP 2008164884 A JP2008164884 A JP 2008164884A JP 2010010222 A JP2010010222 A JP 2010010222A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
insulating film
semiconductor layer
gate insulating
thin film
film transistor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008164884A
Other languages
English (en)
Inventor
Shinzo Tsuboi
眞三 坪井
Tetsuya Ide
哲也 井出
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd
Original Assignee
Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd filed Critical Advanced LCD Technologies Development Center Co Ltd
Priority to JP2008164884A priority Critical patent/JP2010010222A/ja
Publication of JP2010010222A publication Critical patent/JP2010010222A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)

Abstract

【課題】光照射による活性化処理を行ったとしても、ホットキャリア信頼性が損なわれることがない薄膜トランジスタおよびその製造方法を提供すること。
【解決手段】基板上に島状半導体層を形成する工程、前記島状半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程、光を照射して、前記島状半導体層とゲート絶縁膜との界面に焼締め処理を施す工程、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、前記島状半導体層に不純物を注入し、所定の間隔を隔てて第1の不純物領域及び第2の不純物領域を形成する工程、及び前記島状半導体層に光を照射し、前記第1の不純物領域及び第2の不純物領域中の不純物を活性化する工程を具備することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタに係り、特に、液晶表示装置のような表示装置に用いる薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタに関する。
トランジスタの製造においては、ドナー,アクセプタ等の不純物原子をシリコン中に添加し、p型、n型領域を形成する不純物ドーピングと呼ばれる工程がある。この不純物ドーピングは、熱拡散やイオン注入により行なわれる。
特に、イオン注入は、濃度分布及びドープ量が、加速電圧及びイオンビーム電流の電気的測定により容易にモニターし、制御することができるため、多用されている。また、イオン注入は、低注入量の浅いドーピングにも適するので、ソース・ドレイン領域の形成以外にも、チャネル領域のドーピングによるスレッシュフォールド電圧(Vth)の制御等にも用いられる。
しかし、一方、イオン注入は、原理上、打ち込まれたイオンがシリコン原子と衝突し、エネルギーをシリコン原子と交換するため、衝突時に格子原子を変位させ、シリコンに格子欠陥を引き起こす。注入イオン量が少ない場合は、点欠陥のみであるが、注入イオン量が1015cm−2程度に増大すると、格子欠陥群は互いに重なり合い、非晶質領域(アモルファス領域)が形成される。イオン注入により形成される非晶質領域は、結晶よりも低い温度で溶融することが報告されており、シリコンの場合、非晶質領域は、結晶と比較して200℃〜250℃程度低い温度で溶融する。
イオン注入されたシリコンは、この欠陥の存在と、注入されたイオンの殆どが結晶格子中で置換位置になく、キャリアになっていないことにより、非常に高い電気抵抗を示す。
そこで、結晶欠陥とキャリアの回復のため、イオン注入後に、アニール処理が行われる。このアニール処理は、通常、活性化処理と呼ばれる。活性化処理が不十分な場合、抵抗が下がらないこと以外に、欠陥が接合部等に残留し、逆方向リーク電流や雑音の増加を引き起こすという問題がある。
液晶ディスプレイ等の大型基板に用いられる薄膜トランジスタは、通常、安価なガラス基板上に作製される。しかし、ガラス基板は、シリコン基板や石英基板と比較して、耐熱性が低く、結晶質シリコンにトランジスタを作製する際の活性化処理に用いる800〜1000℃程度のアニール処理を行うことができないため、通常の炉内処理等によるアニール処理温度は、600℃程度以下に制約されている。
しかし、現在、TFTにおいても、LSIと同様に、微細化、高速動作の要求が高まってきており、より高温での活性化処理により高い活性化率を得ることが望まれている。そこで、ガラス基板の損傷を伴うことなく、より高い活性化率を達成する手法が求められている。
その手法として、非定常加熱による瞬間アニール技術が注目されている。これについては、例えば、非特許文献1に記載されている。
この非定常加熱による瞬間アニール技術は、高出力のレーザ光、フラッシュランプ光等を半導体薄膜表面に照射し、瞬間的に表面層をアニールする技術であり、イオン注入で損傷を受けた半導体膜の結晶性を回復し、更に、注入された不純物を電気的に活性化する方法として開発された。
特に、レーザ光は、大気中での処理が可能であり、エネルギー制御による加熱量の制御や波長選択による加熱層の厚さ制御が容易であるため、研究開発が盛んに行われている。レーザ光は、照射時間により大別すると、連続波発振(CW)方式とQスイッチ等によるパルス方式とがある。
瞬間アニール技術の特徴としては、短時間の加熱であること(CW方式:〜ms、パルス方式:ns〜μs)、熱処理領域を制御する局部的加熱であること、表面層のみの加熱であること、半導体膜融点近くの高温加熱が可能であること、〜10℃/sの急速冷却が可能であること、〜m/sで液体から固体に変化する速い結晶成長速度が可能であること、等が挙げられる。
このような特徴により、例えば表面層のみの加熱が可能であるため、ガラス基板のような耐熱性の低い基板を用いることができるとともに、短時間の加熱であるため、熱拡散が起こらず、イオン注入で制御した不純物濃度分布を維持したまま活性化が可能となる。
しかし、このような瞬間アニール技術による活性化方法では、ゲート電極直下のゲート絶縁膜に熱がかかりづらく、このことは、デバイス特性、特にデバイスの信頼性に悪影響を及ぼしてしまう。
これに対して、ガラス基板側から光を照射する瞬間アニール技術により活性化することが考えられるが、そうした場合でも、ガラス基板を通した熱エネルギーもゲート電極に熱がとられるためにゲート電極直下のゲート絶縁膜、及びゲート絶縁膜とSi膜の界面に熱がかかりづらく、デバイスのホットキャリア信頼性がよくないという問題がある。
LSIプロセス工学(右高正俊編著)オーム社
本発明は、以上のような事情の下になされ、炉による活性化処理を行わずに光照射による活性化処理のみを行ったとしても、ホットキャリア信頼性が損なわれることがない薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、基板上に島状半導体層を形成する工程、前記島状半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程、光を照射して、前記島状半導体層とゲート絶縁膜との界面に焼締め処理を施す工程、前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、前記ゲート電極をマスクとして用いて、前記島状半導体層に不純物を注入し、所定の間隔を隔てて第1の不純物領域及び第2の不純物領域を形成する工程、及び前記島状半導体層に光を照射し、前記第1の不純物領域及び第2の不純物領域中の不純物を活性化する工程を具備することを特徴とする薄トランジスタの製造方法を提供する。
本発明の第2の態様は、上記方法により製造されたことを特徴とする薄膜トランジスタを提供する。
以上のように構成される薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタにおいて、前記焼締め処理に用いる光として、シングルパルスのエキシマレーザを用いることが出来る。また、ロングパルスのエキシマレーザを用いることも出来る。
なお、前記焼締め処理に用いる光として、フラッシュランプ光を用いることも可能である。
本発明によれば、ゲート電極直下のゲート絶縁膜及びゲート絶縁膜/半導体膜界面に焼き締め処理を行うことにより、優れたホットキャリア信頼性を有する半導体素子を得ることが出来る。
以下、本発明の実施形態について、詳細に説明する。
本発明の一実施形態に係る半導体素子の製造方法は、島状半導体層上にゲート絶縁膜を形成した後、光を照射して、島状半導体層とゲート絶縁膜との界面に焼締め処理を施すことを特徴とする。
島状半導体層への不純物の導入後の活性化処理として、光を照射する瞬間アニール技術が用いられているが、ゲート電極直下のゲート絶縁膜に熱がかかりづらく、デバイス特性、特にホットキャリア信頼性特性に悪影響を及ぼすという問題がある。
図5は、シリコン膜上に形成されたSiOからなるゲート絶縁膜上にゲート長1μmのMoからなるゲート電極を形成した構造にエキシマレーザアニールを施した場合のシリコン膜表面の温度分布を、非定常熱伝導解析により得た結果を示す。図5において、曲線Aはパルス幅30nsのエキシマレーザ(シングルパルス)を照射した場合、曲線Bはパルス幅200nsのエキシマレーザ(ロングパルス)を照射した場合をそれぞれ示す。
図5に示すように、パルス幅30nsのエキシマレーザを照射した場合では、ゲート電極及びその近傍は、周囲よりも600℃〜700℃低い温度となっている。このことは、ゲート電極直下のゲート絶縁膜、特にゲート絶縁膜/シリコン膜界面を十分に加熱することができないことを意味する。エキシマレーザのパルス幅を30nsから200nsに延長することで、ゲート近傍の温度の低下は改善されるが、それでもゲート近傍は周囲に対して400℃程度低い温度となってしまう。これは、エキシマレーザの照射の際にゲート絶縁膜を介してSi膜上に存在するゲート電極の熱容量が加算される効果、及びゲート電極とゲート絶縁膜及びシリコン膜の反射率の違いの効果によって生じるものと考えられる。
このようにアニーリングの際にゲート電極直下のゲート絶縁膜、特にゲート絶縁膜/シリコン膜界面を充分に加熱することが出来ない結果、上述したようにホットキャリア信頼性特性が劣化するが、これは、本発明者らの知見によると次のような現象によるものと考えられる。即ち、ゲート絶縁膜や島状半導体層とゲート絶縁膜との界面には、製造過程で導入された水や水素が存在する。これは、ガラス基板の劣化を防止するため約600℃以下の低温で成膜しなければならず、そのような低温でのCVD等の堆積法による成膜では、ゲート絶縁膜中、特に半導体層とゲート絶縁膜との界面に水素イオンや水が導入されてしまうためである。これら水素イオンや水は、活性化のためのアニールの際に除去されるため、通常は問題とはならない。しかし、上述したように、ゲート電極直下のゲート絶縁膜には熱がかかりづらいため、特に島状半導体層とゲート絶縁膜との界面に水や水素が残留し、これがデバイスの信頼性、特にホットキャリア信頼性に悪影響を及ぼすのである。
なお、熱酸化等の高温で成膜された膜の場合には、このような問題は生じない。
本発明では、ゲート電極形成前に、ゲート絶縁膜に焼締め処理を施すことにより、ゲート絶縁膜の組織を緻密化し、特にゲート電極の直下となるゲート絶縁膜や島状半導体層とゲート絶縁膜との界面に存在する水や水素を除去し、デバイスの信頼性の低下を防止している。
焼締め処理は、ガラス基板を劣化させずに高温での熱処理を行うために、光の照射による方法(光加熱法)で行われる。光の照射としては、エキシマレーザ及びフラッシュランプを用いることが出来る。エキシマレーザとしては、パルス幅30ns程度のシングルパルスを用いても、パルス幅180ns以上のロングパルスを用いてもよい。また、エキシマレーザのフルエンスは、例えばパルス幅30nsの場合、ホットキャリア信頼性を向上させるためには、100〜190mJ/cm程度であることが望ましい。エキシマレーザのフルエンスが190mJ/cmを超えると、逆にホットキャリア信頼性が低下してしまう。
加熱温度としては、ゲート電極の直下となるゲート絶縁膜や島状半導体層とゲート絶縁膜との界面の水や水素を除去するためには、900℃以上であることが望ましく、ガラス基板を劣化させないように、加熱される領域は表面から100μm以下であることが望ましく、半導体を溶融させないように、例えば半導体がシリコンであれば、1400℃以下であることが望ましい。
図1は、本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造プロセスを示すフローチャートである。即ち、図1に示すように、まず、表面に多結晶シリコン層を形成したガラス基板を準備する。次いで、多結晶シリコン層をパターニングして、島状シリコン層を形成する。次に、島状シリコン層上にゲート絶縁膜(GI膜)を形成する。そして、光の照射による焼き締め処理を行う。従来の方法では、この焼き締め処理は行われていない。
その後、焼き締め処理されたゲート絶縁膜上にゲート電極(GE)を形成する。次いで、ゲート電極をマスクとして用いて島状シリコン層にLDDイオンを注入する。次に、ゲート電極に側壁(SW)を形成し、側壁を有するゲート電極をマスクとして用いて島状シリコン層にソース/ドレイン(S/D)イオンを注入する。そして、光の照射による活性化処理を行う。
その後、全面に層間絶縁膜を形成し、この層間絶縁膜にコンタクト孔を形成し、ソース/ドレイン(S/D)配線を形成し、最後に水素アニールを行って、薄膜トランジスタが製造される。
次に、ゲート絶縁膜に焼締め処理を施す工程を追加した場合のホットキャリア信頼性特性の改善結果について説明する。即ち、ガラス基板上に形成した薄膜トランジスタ(ゲート長1.0μm、ゲート幅2.0μm)について、図1に示すプロセスフローに従い、ゲート絶縁膜(GI)成膜後にエキシマレーザアニール(ELA)により焼きしめ処理を行い、薄膜トランジスタを作成した。使用したエキシマレーザのパルス幅は30nsであり、フルエンス値は100mJ/cm(焼き締めA)、130mJ/cm(焼き締めB)、160mJ/cm(焼き締めC)である。
また、比較例として、図1に示すプロセスフローにおいて、ゲート絶縁膜に焼締め処理を施す工程を行わない従来のプロセスを用いて、薄膜トランジスタを作成した。
図2は、以上のようにして作製した薄膜トランジスタについて、ホットキャリアが発生しやすいストレス条件(ドレイン電圧=5.5V、ゲート電圧=2.1V)下で、ストレス時間を横軸にとり、縦軸には初期のドレイン電流(Id(t=0))に対するストレス印加後のドレイン電流(Id)の減衰量(ΔId)の比をプロットしたものである。ここで、ストレスによるしきい値シフトの影響を取り除くために、ストレス電流はしきい値+3Vでのゲート電圧の値を用いた。
図2から、ゲート絶縁膜の焼き締め工程を行わないプロセスにより得た薄膜トランジスタに対し、異なるフルエンス値のエキシマレーザでゲート絶縁膜の焼き締めを行って得た薄膜トランジスタは、ドレイン電流の減衰率が小さくなっており、ホットキャリア信頼性が大きく改善されていることがわかる。
以上の実施形態では、パルス幅30nsでのエキシマレーザアニール(ELA)処理を焼きしめ処理として行ったが、パルス幅を延長したロングパルスのエキシマレーザや、パルス幅がミリ秒程度のフラッシュランプを使用すれば、シリコン膜の融点以下の温度でより多くの熱量をゲート電極直下のゲート絶縁膜及びゲート絶縁膜/シリコン膜界面に供給することができるので、より効果的な焼きしめ処理が期待できる。
実施例
以下、以上説明した本発明の一実施例に係る薄膜トランジスタの製造プロセスの具体例について説明する。
図3及び図4は、本発明の一実施例に係る薄膜トランジスタの製造プロセスを工程順に示す断面図である。
まず、被処理基板11を用意する。この実施形態では、被処理基板11としてガラス基板12上にアンダーコート膜(SiO/SiN積層膜)13が形成された基板を用いている。この被処理基板11(アンダーコート膜13)上の略全面に、層厚が例えば100nmとなるように、プラズマCVD等によりアモルファスシリコンからなる非晶質半導体層14を形成する(図3(a))。その後、温度500℃の雰囲気中でアニール処理を施し、非晶質半導体層14中の水素を離脱させる。
次いで、例えばELA(Excimer Laser Annealing)法により、この非晶質半導体層14を結晶化して、ポリシリコンからなる半導体層15とする(図3(b))。
次に、PEP(Photo Engraving Process、いわゆるフォトリソグラフィー)によりポリシリコンからなる半導体層15上に所定の形状のレジストパターン(図示せず)を形成し、このレジストパターンをマスクとして用いて、RIE(Reactive Ion Etching)法等のドライエッチングによりポリシリコンからなる半導体層15を島形状に加工し、島状半導体層15aを形成する(図3(c))。そして、閾値制御のため、島状半導体層15aにボロンあるいはBFなどのP型のチャネルドーピングを行う。
その後、PE−CVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)法を用いて、島状半導体層15a及びアンダーコート膜13を覆うように、SiOからなるゲート絶縁膜16を形成する(図3(d))。
そして、この状態で、パルス幅30ns、フルエンス値160mJ/cmのエキシマレーザを照射して、ゲート絶縁膜16に対する焼き締め工程を実施する。
次に、例えばスパッタ法によりゲート電極材料、例えばMoW層17を成膜する(図4(a))。次いで、MoW層上にPEPにより所定の形状のレジストマスク(図示せず)を形成した後、このレジストマスクをマスクとしてRIE等のドライエッチングによりMoW層をパターニングし、図4(b)に示すように、ゲート電極18を形成する。
その後、ゲート電極18をマスクとして用いて、リンをイオン注入し、ソース領域19a、ドレイン領域19bを形成する(図4(c))。
その後、イオン注入により損傷を受けた半導体層の結晶性を回復し、更に注入された不純物を電気的に活性化するため、レーザ照射により、ポリシリコンからなる島状半導体層15a中の不純物の活性化処理を行う。レーザ照射による不純物の活性化処理は、その後の工程である層間絶縁膜の形成後でも可能であるが、クラック等が生じることがあるため、膜構成や膜材料、膜応力等を考慮して、適宜選択することになる。
以上のように、レーザ照射により、島状半導体層15aのソース領域19a、ドレイン領域19b中の不純物の活性化を行なった後、図4(d)に示すように、全面にSiOからなる層間絶縁膜20を形成する。
その後は、通常の薄膜トランジスタの製造工程に従って、ソース領域の一部及びドレイン領域の一部を露出させるように、層間絶縁膜20にコンタクトホール(図示せず)を形成し、次いで、コンタクトホールを埋めるように金属の配線層(図示せず)を形成し、パターニングすることにより、ソース電極及びドレイン電極を形成し、水素アニールを行って、TFTが完成する。
以上のようにして製造されたTFTでは、ゲート絶縁膜16に、パルス幅30ns、フルエンス値160mJ/cmのエキシマレーザを照射して焼き締め工程を行っているため、図2の焼き締めC+ELA活性化処理のデータに示すように、ドレイン電流の減衰率が小さくなっており、ホットキャリア信頼性が大きく改善されていた。
なお、以上の実施例では、焼き締めのためのエキシマレーザとして、パルス幅30nsのシングルパルスのエキシマレーザを用いたが、本発明はこれに限らず、パルス幅200nsのロングパルスのエキシマレーザを用いることにより、より優れたホットキャリア信頼性向上効果を得ることが可能である。
また、以上の実施例では、焼き締めのための光照射としてエキシマレーザを用いたが、本発明はこれに限らず、フラッシュランプを用いることも可能である。
本発明の一実施形態に係る薄膜トランジスタの製造プロセスを示すフロー図である。 ホットキャリアが発生しやすいストレス電圧(ドレイン電圧=5.5V、ゲート電圧=2.1V)をかけた時間に対するドレイン電流の減衰率の変化を示す特性図である。 本発明の一実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法を工程淳に示す断面図である。 本発明の一実施例に係る薄膜トランジスタの製造方法を工程淳に示す断面図である。 シリコン膜上にゲート絶縁膜及びゲート電極を形成した構造にエキシマレーザアニールを施した場合のシリコン膜表面の温度分布を非定常熱伝導解析により得た結果を示す特性図である。
符号の説明
11…被処理基板,12…ガラス基板、13…アンダーコート膜、14…非晶質半導体層、15…多結晶半導体層、15a…島状半導体層、16…ゲート絶縁膜、17…Mo層、18…ゲート電極、19a…ソース領域、19b…ドレイン領域、20…層間絶縁膜。

Claims (5)

  1. 基板上に島状半導体層を形成する工程、
    前記島状半導体層上にゲート絶縁膜を形成する工程、
    光を照射して、前記島状半導体層とゲート絶縁膜との界面に焼締め処理を施す工程、
    前記ゲート絶縁膜上にゲート電極を形成する工程、
    前記ゲート電極をマスクとして用いて前記島状半導体層に不純物を注入し、所定の間隔を隔てて第1の不純物領域及び第2の不純物領域を形成する工程、及び
    前記島状半導体層に光を照射し、前記第1の不純物領域及び第2の不純物領域中の不純物を活性化する工程
    を具備することを特徴とする薄膜トランジスタの製造方法。
  2. 前記焼締め処理に用いる光は、シングルパルスのエキシマレーザであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  3. 前記焼締め処理に用いる光は、ロングパルスのエキシマレーザであることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  4. 前記焼締め処理に用いる光は、フラッシュランプ光であることを特徴とする請求項1に記載の薄膜トランジスタの製造方法。
  5. 請求項1に記載の方法により製造されたことを特徴とする薄膜トランジスタ。
JP2008164884A 2008-06-24 2008-06-24 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ Pending JP2010010222A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008164884A JP2010010222A (ja) 2008-06-24 2008-06-24 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008164884A JP2010010222A (ja) 2008-06-24 2008-06-24 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010010222A true JP2010010222A (ja) 2010-01-14

Family

ID=41590394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008164884A Pending JP2010010222A (ja) 2008-06-24 2008-06-24 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010010222A (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000183358A (ja) * 1998-07-17 2000-06-30 Sony Corp 薄膜半導体装置の製造方法
JP2007158368A (ja) * 1993-12-24 2007-06-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007158368A (ja) * 1993-12-24 2007-06-21 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 半導体装置の作製方法
JP2000183358A (ja) * 1998-07-17 2000-06-30 Sony Corp 薄膜半導体装置の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5129730B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP2005303299A (ja) 電子素子及びその製造方法
JPH1140501A (ja) 半導体装置の製造方法及び半導体装置
JP4153500B2 (ja) 半導体装置の製造方法
JP2009528696A (ja) 非晶質シリコンのジュール加熱結晶化方法(MethodforCrystallizationofAmorphousSiliconbyJouleHeating)
US20120178223A1 (en) Method of Manufacturing High Breakdown Voltage Semiconductor Device
JP2006024946A (ja) 多結晶シリコンの製造方法及びそれを利用する半導体素子の製造方法
JP2007184562A (ja) 多結晶シリコンフィルムの製造方法及びそれを適用した薄膜トランジスタの製造方法
CN104966663B (zh) 低温多晶硅薄膜及其制备方法、以及薄膜晶体管
JP4174862B2 (ja) 薄膜トランジスタの製造方法および半導体装置の製造方法
JP2005129930A (ja) 半導体基盤に活性化不純物の階層構造を提供する方法
JP2009081383A (ja) 薄膜半導体素子を備えた表示装置及び薄膜半導体素子の製造方法
CN105140130B (zh) 低温多晶硅薄膜晶体管及其制备方法
JP2010010222A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法および薄膜トランジスタ
JP2006216600A (ja) 薄膜半導体の製造方法およびその製造方法により製造された薄膜トランジスタ
JP2009246235A (ja) 半導体基板の製造方法、半導体基板及び表示装置
JP2004119636A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2005136138A (ja) 薄膜半導体装置の製造方法、薄膜半導体装置、表示装置の製造方法、および表示装置
JP2005209978A (ja) 薄膜半導体装置の製造方法
JPH08139331A (ja) 薄膜トランジスタの製造方法
JP2002280560A (ja) 半導体素子の製造方法、その製造方法によって製造される半導体素子及び半導体装置
JP2009152546A (ja) 光処理方法及び光処理装置
JP2010010373A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2005056971A (ja) 薄膜トランジスタ及びその製造方法
JP2009158619A (ja) 半導体装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20110412

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A521 Written amendment

Effective date: 20111116

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20130104

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130527

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20130625

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20140204

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02