JP2010008835A - インクジェット吐出安定性に優れたインクジェットカラーフィルター用インキ組成物、並びにこのインキ組成物を用いて得たカラーフィルター硬化膜及びカラーフィルター - Google Patents

インクジェット吐出安定性に優れたインクジェットカラーフィルター用インキ組成物、並びにこのインキ組成物を用いて得たカラーフィルター硬化膜及びカラーフィルター Download PDF

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Abstract

【課題】吐出、貯蔵安定性に優れたカラーフィルター用インキ組成物を提供する。
【解決手段】インクジェット法でカラーフィルターを得るためのインキ組成物において、全溶剤中、沸点が200〜300℃の範囲である溶剤を70〜99重量%含有し、かつ、沸点が150℃未満である溶剤を1〜10重量%含有すると共に、下記一般式(1)で表される不飽和化合物(A)、4官能以上の多官能アクリレート化合物(B)及び顔料(D)を必須成分とし、(A)成分と(B)成分の重量の比率(A)/(B)が10/90〜90/10の範囲であるインクジェットカラーフィルター用インキ組成物である。

【選択図】なし

Description

本発明は、インクジェット法によってカラーフィルターを作製するのに適したカラーフィルター用インキ組成物、並びにこのインキ組成物を用いて得たカラーフィルター硬化膜、及びカラーフィルターに関する。
カラー液晶表示装置に使われるカラーフィルターのこれまでの製造方法としては、感光性樹脂に光重合開始剤、各種添加剤、及び赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各着色剤を加えた後、溶剤によって調製したカラーレジストを塗布し乾燥後、一連の工程により画素パターンをフォトリソ法により形成したものが主流である。しかしながら、近時のマザーガラスの大型化に伴い、従来のフォトリソ法によるカラーフィルターの製造方法では、塗布工程などの各工程に於いて技術的な問題点が生じ始めている。
例えば、これまでスピンコートを用いた塗工方法が主に用いられているが、ベースとなるマザーガラスが大きくなるにつれ、スピンコートで塗布することは技術的に困難になり、替わりにスリットコータを用いた塗工方法が採用されている。ところが、スリットコータを用いた塗工方法でも更なるマザーガラスの大型化により全面に均一な塗膜を形成することが難しく、特に8G、10Gクラスといった超大型マザーガラスでは、この問題はより一層顕著になる。また、フォトリソ法では3色ごとに塗工、乾燥、露光、現像、硬化の各処理が必要となることから、工程数が嵩みコスト高となってしまうと言う問題もあり、フォトリソ法とは別の画素形成手段が望まれている。
そこで、フォトリソ法に替わるカラーフィルターの製造方法として、例えば特許文献1に開示されているようなオフセット印刷法を用いた画像形成が提案され、実施されている。しかしながらオフセット印刷法に関しても十分に超大型マザーガラスに対して安定した画素形成は困難な状態となっており、実用化が遅れている。これに対してインクジェット法による画素形成方法は、近年注目を集め、実施され、ある程度の実績を残していることは周知の事実である。そして、インクジェット法において使用されるインキについて幾つかの特許が提示されている(特許文献2〜4参照)。
ところで、テレビ用途に耐えうるような良好な画像を液晶表示装置で実現するためには、液晶表示装置そのものや回路に格段の技術向上が求められるが、その中でカラーフィルターがより大きなNTSC比、コントラストなど、良好な表示仕様を達成できることも要求の一つである。その為には、カラーフィルター用のインキ組成物により多くの顔料を含有させる必要がある。しかしながら、インキ組成物における顔料の含有量が増加すると、固形分が上昇し、乾燥速度が速くなる。これは、微少な液滴を吐出させるインクジェット方式ではノズル詰まりの原因となる。
ここで、インクジェット法で使用されるインキ組成物は、一般に、着色剤として作用する顔料や、硬化させるための多官能性単量体のほか、着色剤に対してバインダーとして作用するバインダー樹脂等の各成分を溶剤に溶解させてなる。そして、従来提案されているインクジェット法で使用されるインキに関し、例えば上記特許文献2記載の発明では、溶剤としてジエチレングリコールモノ−n−ブチルエーテルアセテート(沸点247℃)を使用し、また、上記特許文献3記載の発明では、アセテート構造を2つ持つ溶剤(プロピレングリコールジアセテート(沸点190℃)、1,3-ブチレングリコールジアセテート(沸点232℃))を使用する。これらのように、高沸点溶剤のみを使用すると乾燥速度が遅延してノズル周辺の閉塞や汚染の確率が小さくなり、これにより吐出性等は良好になってノズル詰まり等の問題は解消される。しかしながら、インキ組成物には、顔料、多官能性単量体、バインダー樹脂等の各成分を溶解させる溶剤のほかに、顔料を分散する分散剤や樹脂成分の溶解に用いられるような、各成分に由来して持ち込まれる溶剤が存在し、これらの持ち込み溶剤は必ずしも高沸点溶剤のみが使用できるわけではない。また、インキ組成物をインクジェット方式で吐出した後の乾燥工程では、むしろ生産性の観点から高速乾燥を望む傾向にある。一方で、上記特許文献4のようにアルコール成分を含んだ溶剤構成による吐出安定性を担保した特許も提案されているが、これは、200℃以下の溶剤を主体としているため、間欠吐出試験時点でヘッドノズルの一部に閉塞か汚染の懸念がある。
特開平11−58921号公報 特許3826561号公報 特開2006−299090号公報 特開2008−50456号公報
本発明は、カラーフィルターの製造において、大型化が進むガラス基板に対して画素パターンを形成するのに適していると共に、低コスト化及び量産化が可能なインクジェット法に用いるインキ組成物について、吐出性が良好で、ノズル詰まりが発生しにくいカラーフィルター用インキ組成物、並びにこのインキ組成物を用いて得たカラーフィルター硬化膜及びカラーフィルターを提供することを目的とする。
本発明者らは、大きなNTSC比を達成すべく顔料を高濃度で含有し、吐出性が良好で、ノズル詰まりが発生しにくいカラーフィルター用インキ組成物、並びにこのインキ組成物について鋭意検討した結果、顔料や多官能性単量体、バインダー樹脂等のインキ組成物を形成する各成分を溶解させるために使用される溶剤のほかに、これらの各成分に含まれる各成分由来の溶剤の存在を考慮し、いわゆる高沸点溶剤と低沸点溶剤の量や組み合わせの最適化を行うことで、安定な吐出特性を有すると共に高速乾燥を達成できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、インクジェット法によりカラーフィルターを作成するために用いられるインキ組成物において、全溶剤中、沸点が200〜300℃の範囲である溶剤を70〜99重量%含有し、かつ、沸点が150℃未満である溶剤を1〜10重量%含有することを特徴とするインクジェットカラーフィルター用インキ組成物である。
本発明におけるインキ組成物について、以下で固体成分と溶剤成分に分割して説明する。
先ず、固体成分としては、溶剤中に、下記一般式(1)で表される不飽和化合物(A)、4官能以上の多官能アクリレート化合物(B)、及び顔料(D)を必須成分とし、2官能以上の多官能エポキシ化合物(C)を、(A)+(B)成分の和に対して0〜20重量%の範囲で配合するのがよく、この際、(A)成分と(B)成分の重量の比率(A)/(B)が10/90〜90/10の範囲となるようにするのがよい。
[式中、R1、R2、R3、及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Aは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニル基又は直結合を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1、及びY2は独立に水素原子又は-OC-Z-(COOH)m〔Zはm価のカルボン酸残基であり、mは1〜3の数を示す〕を示し、nは1〜200の数を示す。]
ここで、上記(A)成分は、ビスフェノール類から誘導される2個のグリシジルエーテル基を有するエポキシ化合物に(メタ)アクリル酸を反応させ、得られたヒドロキシ基を有する化合物に、多塩基酸であるジカルボン酸又はその酸無水物(以下、「ジカルボン酸類」と称することもある)とテトラカルボン酸又はその酸二無水物(以下、「テトラカルボン酸類」と称する場合もある)とのそれぞれ1種以上と反応させて得られたエポキシ(メタ)アクリレート酸付加物である。なお、本明細書において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸、メタクリル酸又は両方を意味する。
この(A)成分については、好ましくは下記一般式(2)で表されるエポキシ化合物から誘導されるのがよい。このエポキシ化合物はビスフェノール類から誘導されるが、ビスフェノール類をグリシジルエーテル化する際に、オリゴマー単位が混入することになるが、一般式(2)におけるlの平均値が0〜10の範囲であればインキ組成物としての性能には問題はない。
上記一般式(2)において、R1、R2、R3、R4及びAは、一般式(1)と同様の意味を表すが、R1、R2、R3、及びR4について好ましくは水素原子であり、Aについて好ましくは9,9-フルオレニル基であるのがよい。lについては0〜10の整数、好ましくは0又は0〜2の整数であるのがよい。ここで、9,9-フルオレニル基は、下記式一般式(3)で表される基をいう。
本発明において、(A)成分を得る際のエポキシ化合物と(メタ)アクリル酸との反応については、エポキシ化合物1モルに対し、約2モルの(メタ)アクリル酸を使用して行うのがよい。この反応で得られる反応物は、後述する一般式(5)で表されるようなエポキシ(メタ)アクリレート化合物である。そして、このエポキシ(メタ)アクリレート化合物分子中のヒドロキシ基にa)ジカルボン酸類及びb)テトラカルボン酸類を反応させ、エポキシ(メタ)アクリレートの酸付加体を得る。
また、(A)成分を得る際の一般式(5)で表される上記エポキシ(メタ)アクリレート化合物とa)ジカルボン酸類及びb)テトラカルボン酸類を反応させるには、公知の方法を採用することができるが、好ましくはエポキシ(メタ)アクリレート化合物分子中のヒドロキシ基1モル当たり酸成分が3/4モルとなるように定量的に反応させるのがよい。また、反応温度としては90〜130℃、好ましくは95〜125℃である。
(A)成分を製造する方法の一例を9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンを出発原料とする場合について示せば、次のようである。先ず、9,9-ビス(4-ヒドロキシフェニル)フルオレンとエピクロロヒドリンとを反応させて下記一般式(4)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物を合成し、このビスフェノールフルオレン型エポキシ化合物とCH2=CR5-COOHで表される(メタ)アクリル酸とを反応させて下記一般式(5)で表されるビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート樹脂を合成し、次いでプロピレングリコールモノメチル溶剤中でビスフェノールフルオレン型エポキシアクリレート樹脂と上記酸成分[a)ジカルボン酸類及びb)テトラカルボン酸類]とを加熱下に反応させ、(A)成分である前記式(1)で表されるアルカリ可溶性樹脂を得ることができる。
ここで、一般式(4)及び(5)におけるR1、R2、R3、R4、及びR5は、一般式(1)と同様であり、Aは9,9-フルオレニル基を示す。
また、本発明における(B)成分の多官能アクリレート化合物としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類等を挙げることができる。これらはその1種のみを単独で用いてもよく、また、2種以上を併用することもできるが、上記のうち4官能以上の多官能アクリレートを含有することがより好ましい。
そして、本発明において、上記(A)成分と(B)成分の重量の比(A)/(B)については10/90〜90/10、好ましくは70/30〜50/50とするのがよい。(A)/(B)が10/90〜90/10の範囲から外れると、インキ組成物が十分に硬化しなかったり、得られた硬化膜の光透過性が低下してしまい、カラーフィルターの発色性に影響を及ぼしたり信頼性が低下するおそれがある。ここで、(A)成分の重量平均分子量(Mw)は2000〜20000の範囲であるのがよい。
また、本発明においては、2官能以上の多官能エポキシ化合物(C)を(A)成分及び(B)成分の和に対して20重量%以下含有することが好ましい態様である。ここで、多官能エポキシ化合物(C)は、一分子中に2以上のエポキシ基を有するエポキシ化合物からなる。例えばフェノールノボラック型エポキシ、クレゾールノボラック型エポキシなどのノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ、ビスフェノールF型エポキシなどのビス型エポキシ樹脂やビフェニル型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂等を代表的なものとして例示することができる。なお、本発明におけるインキ組成物では、この多官能エポキシ化合物(C)の含有量が0重量%であってもよい。
また、(D)成分の顔料については、有機顔料であってもよく、無機顔料であってもよい。有機顔料としては、例えばアゾレーキ系、不溶性アゾ(PY-150)系、フタロシアニン系(PG-7、PG-36&PB-15.6)を含むシアニン系、キノフタロン系(PY138)、キナクドリン系、ジオキサジン(PV-23)系、イソインドリノン(PY-139)系、ベリノン系、アントラキノン(PR-177)系、ピロロピロール系(PR-254)、ペリレン系等を挙げることができ、これの1種又は2種以上を併用することもできる。無機顔料としては、例えばミロリブルー、酸化鉄、コバルト系、マンガン系、群青、紺青、コバルトブルー、セルリアンブルー、ピリジアン、エメラルドグリーン、コバルトグリーン等を挙げることができ、これの1種又は2種以上を併用することもできる。これらの顔料については、塗膜の透明性を維持しつつ着色するために、可視光の波長の下限である0.4μm以下の平均粒子径に分散されることが好ましく、実用的に平均粒子径範囲が0.01〜0.25μmであるのが更に好ましい。この(D)成分については、顔料を微細分散し安定化させるのに必要な分散剤等を含むようにして、顔料〔(D)成分〕と分散剤とからなる顔料組成物を形成するようにしてもよい。また、顔料(D)の比率については、インキ組成物における溶剤を除いた固形分の合計重量に対する顔料(D)の重量の比率で0.3以上であるのが好ましい。
また、本発明のインキ組成物には、光重合開始剤又は熱重合開始剤(F)を配合するようにしてもよい。ここで、光又は熱重合開始剤(F)としては、アセトフェノン、p-tert-ブチルアセトフェノン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン、2-クロロベンゾフェノン、p,p'-ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインブチルエーテル等のベンゾインエーテル類、2-メチル-1−[4-(メチルチオ)フェニル]-2-モルフォリノプロパン-1-オン、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1等のα-アミノアルキルフェノン類、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニル-ホスファイン-オキサイド等のビスアシルフォスフィンオキサイド類、N-フェニルグリシン等のグリシン類、2,4-トリクロロメチル-(ピペロニル)-6-トリアジン、2,4-トリクロロメチル-(4'-メトキシスチリル)-6-トリアジン等のトリアジン類が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、この光又は熱重合開始剤(F)は、p-ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等の公知の光重合促進剤(増感剤)と併用することもできる。(F)成分の使用量については、(A)成分と(B)成分の総量100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましい。
次に本発明のカラーフィルター用インキ組成物の溶剤成分に関して説明する。先ず、本発明においては、好ましい態様として配合する(A)、(B)及び(D)成分のほか、必要に応じて添加する(C)、(F)成分等を溶剤に溶解させて所定のインキ組成物を得ることができるが、この際、例えば(D)成分の顔料は、顔料を分散させる役割を有する分散剤と共に予め溶剤に溶かして顔料分散液とした上で、他の(A)、(B)等の成分と共に溶剤に溶解させてインキ組成物を得るようにしてもよい。
そして、本発明においては、沸点が200〜300℃の範囲であるものをインキ組成物における全溶剤中に70〜99重量%含有するようにする。沸点が200〜300℃である比較的高沸点の溶剤が全溶剤中に70〜99重量%含まれるようにする理由は、乾燥速度を遅延させノズルの閉塞や汚染を防ぐためである。また、沸点が150℃未満のものを全溶剤中に1〜10重量%含有するようにする。沸点150℃未満の比較的低沸点の溶剤が全溶剤中に1〜10重量%含まれるようにする理由は、顔料を分散する分散剤や樹脂成分を安定的に溶解させるためである。ノズルの閉塞などの不具合を防止する観点によれば沸点が150℃未満の溶剤は可及的に存在しないことが望ましいが、樹脂成分等を安定して溶解させるために10重量%を上限として含有させる。
このうち、沸点が200〜300℃の範囲である溶剤については、沸点が上記範囲内のものであれば特に制限されないが、好ましくはジエチレングリコールモノアルキルエーテル及びその末端アセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル及びその末端アセテート類もしくはジエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類及びその末端アセテート類、並びにポリエチレングリコールのジアルキルエーテル類からなる群から選ばれた少なくとも1種であるのがよい。
また、沸点150℃未満の溶剤としては溶剤としては、メチルエチルケトン等のケトン類、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールn-プロピルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類、乳酸メチル、乳酸エチル等の乳酸エステル類、酢酸n-ブチル等の酢酸エステル類等の有機溶剤を例示することができる。
本発明においては、使用される溶剤の沸点がいずれも100〜350℃の範囲であるのが更に好ましい。ただし、沸点が200〜300℃の溶剤の比率を70〜99%の範囲、かつ、沸点が150℃以下の溶剤の比率を1〜10%としなければならない。この2条件を満足させていれば、残りの溶剤成分は150℃超200℃未満から選択してもよい。本発明のカラーフィルター用インキ組成物における溶剤成分の好適な範囲は、固形分100重量部に対して、溶剤を5〜2000重量部、特に好ましくは50〜1000重量部の範囲で配合したインキ組成物であるのが好ましい。
もし、沸点が150℃以下の溶剤を10%以上含んでいるインキ組成に於いては、溶剤の蒸発速度が速くなり過ぎ、ヘッド内で待機中のインキ表面が乾燥等により革張りや増粘等の現象を起こして、ノズルが閉塞や、インキ液滴が斜めに飛翔しやすくなる。一方200℃以上の溶剤組成が70%を下回る場合も上記と同様の現象が発生する。
一方、200℃以上の沸点を有する溶剤のみでインキ組成を達成することは、顔料を分散する時点で、効果の高い分散剤を使用できなかったり、有効な量のバインダー、硬化樹脂を溶解できない場合があり、高性能な色相やコントラストを達成できない。
本発明におけるインキ組成物は、後述するように、インクジェット法を用いてマザーガラス等のガラス基板に塗布した後、乾燥及び熱硬化させることで所定の画像を形成してカラーフィルター硬化膜を得ることができるが、これは本発明におけるインキ組成物を光硬化により画像形成することを排除するものではない。
更にまた、本発明のカラーフィルター用インキ組成物は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、溶剤以外の他の成分を含有してもよい。例えば、濡れ性を向上させるためには界面活性剤(E)成分が使用されてもよく、密着性向上のためにはカップリング剤(E)成分が好ましく使用される。この場合、固形分100重量部に対して、界面活性剤は0.01〜0.5重量%の範囲で含有させることが好ましい。なお、この(E)成分については本発明で言う溶剤には含まれない。
本発明におけるインキ組成物については、インクジェット法によりガラス基板等の所定の領域に塗布した後、例えば室温(23℃)〜130℃で1〜60分の乾燥処理を施し、次いで200〜260℃で0.5〜2時間の熱硬化を行うことで所定の画像を形成することができる。この際のインクジェット法としては、一般に用いられる手段を採用することができ、例えば所定のブラックマトリクスを凹状の着色パターン形状に形成し、この部位にインクジェットによりインキ組成物を塗布し、乾燥、硬化する方法がある。
本発明のカラーフィルター用インキ組成物は、大型化が進むガラス基板に対して画素パターンを形成するのに適していると共に、低コスト化及び量産化が可能なインクジェット法に用いるインキ組成物である。本発明のインキ組成物は、このように安定した吐出特性を維持しつつも、粘度安定性や、乾燥性に優れるため、高生産性が達成可能なカラーフィルター用インキ組成物である。
以下、実施例により本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、実施例中、別段の断りがない限り、部は重量部を表し、%は重量%を表す。また、(D)成分の顔料を含んだ各分散液の調製方法を以下に記す。
[Red分散液の調整]
顔料PR254とPY150を80/20に混合したもの142gを2Lのステンレス容器に採取し、あらかじめブチルカルビトール 50%溶液としていたPB823(味の素社製 分散剤)を160gとBC(ブチルカルビトール)20gを加え、これをセラミックコーティングを施した3本ロールにて流動性が出るまで混練する。更にBCA(ブチルカルビトールアセテート)278gを添加、混合した後、混練品を横型サンドミルにて分散し、顔料の平均粒径が100nm以下になるまで分散する。分散完了後、BCA 400gで希釈して固形分が22.2%とし試験用分散液とした。
[Green分散液の調整]
顔料PG36とPY150を60/40に混合したもの150gを、2Lのステンレス容器に採取し、エチルカルビトールアセテート 17.8gと、あらかじめ1,3-ブチレングリコールジアセテート 50%溶液としていたPB827(味の素社製 分散剤)を150g加え、これをセラミックコーティングを施した3本ロールにて流動性が出るまで混練する。更に1,3-ブチレングリコールジアセテート(1,3BGDA)182.2g添加、混合した後、混練品を横型サンドミルにて分散し、顔料の平均粒径が100nm以下になるまで分散する。分散完了後、1,3BGDA 500gで希釈して固形分が22.5%とし試験用分散液とした。
[Blue分散液の調整]
顔料PB;15.6(122g)を2Lのステンレス容器に採取し、ブチルカルビトール 108gにあらかじめブチルカルビトール50%溶液としていたPB824(味の素社製 分散剤)を130.6g加える。これをセラミックコーティングを施した3本ロールにて流動性が出るまで混練する。この混練品に更にブチルカルビトールアセテート239g添加、混合した後、横型サンドミルにて分散し、顔料の平均粒径が100nm以下になるまで分散する。分散完了後、ブチルカルビトールアセテート 400gで希釈して固形分が17.8%とし試験用分散液とした。
ビーカー(1000ml)に回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。溶剤として1,3−ブチレングリコールジアセテート(1,3BGDA)を2.3g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別称:エチルカルビトールアセテート(ECA))を206.5g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)を1.7g、秤量し、攪拌しながら(C)成分としてYX4000HK (ジャパンエポキシレジン社製)を4.0g加えた。これらの溶解を確認した後、(A)成分のフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分56.5%、PGMEA)を42.5gと(B)成分のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)16.0gを添加して、攪拌した。次に、あらかじめ分散、調整した(D)成分のGreen分散液を227.0g加えて更に攪拌した。最後に添加剤のシランカップリング剤と界面活性剤を各2.5gと0.3g添加した後、さらに30分攪拌して試験用インキ組成物を得た。このインキ組成物の組成及び含有される溶剤の沸点を表1に示す。
上記で得られた試験用インキ組成物について、以下の方法に従い各種性能を評価した。結果を表1に示す。
[評価方法]
〈粘度安定性試験〉
作成したインキ組成物は、先にE型粘度計にて50rpm 、23℃の粘度を測定した。その後、100gを密封できる容器に移し、40℃で一週間加速エージング後、同様の条件にて粘度を測定し、初期粘度より粘度上昇が1mPa・sec以下を合格とした。
〈吐出試験〉
東芝テック社製ヘッド(CA-3)に接続し、パージ、洗浄を実施後、インキ組成物の吐出状態をストロボカメラにて確認し、液滴が吐出しない、飛翔軌道が明らかに垂直でないなど著しい不具合がなければ○と判断した。○と判断された場合の一例のストロボ写真を図1に示す。
〈連続吐出試験〉
上記吐出試験で連続的に1時間吐出させた後、そのままA4サイズインクジェット紙に幅50mm長さ200mmの範囲にベタ塗り(全ノズルからインクをすべて最高濃度で吐出させるプログラムを実行すること)印刷を行った。これを10回繰り返して、印刷部分に吐出欠損がない場合を○とした。
〈間欠吐出試験〉
全ノズルからインクをすべて最高濃度で吐出させるプログラムを実行して連続的に1時間吐出後、10分間休止した後、インクパージと洗浄の手順でヘッドメンテンナンスを実施後に吐出させ、A4サイズインクジェット紙に幅50mm長さ200mmの範囲に印刷し、印刷部分に吐出欠損がない場合を○とした。
ビーカー(1000ml)に回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。溶剤としてジエチレングリコールブチルエーテルアセテート(別称:ブチルカルビトールアセテート(BCA))を131g、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(別称:ブチルカルビトール(BC))を4g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)を8g、秤量し、攪拌しながら(A)成分のフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分56.5%、PGMEA)を38.5gと(B)成分のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)9.5gを添加して、攪拌した。次に、あらかじめ分散、調整した(D)成分のBlue分散液を309g加えて更に攪拌した。最後に添加剤のシランカップリング剤と界面活性剤を各2.5gと0.3g添加した後、さらに30分攪拌して試験用インキ組成物を得た。このインキ組成物の組成及び含有される溶剤の沸点と共に、実施例1と同様にして行ったインキ組成の評価結果を表1に示す。
ビーカー(1000ml)に回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。溶剤としてジエチレングリコールブチルエーテルアセテート(別称:ブチルカルビトールアセテート(BCA))を176.9g、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(別称:ブチルカルビトール(BC))を0.2g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)を0.9g、秤量し、攪拌しながら(C)成分としてYX4000HK (ジャパンエポキシレジン社製)を2.5g加えた。これらの溶解を確認した後、(A)成分のフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分56.5%、PGMEA)を26.0gと(B)成分のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)10.0gを添加して、攪拌した。次に、あらかじめ分散、調整した(D)成分のRed分散液を283.5g加えて更に攪拌した。最後に添加剤のシランカップリング剤と界面活性剤を各2.5gと0.3g添加した後、さらに30分攪拌して試験用インキ組成物を得た。このインキ組成物の組成及び含有される溶剤の沸点と共に、実施例1と同様にして行ったインキ組成の評価結果を表1に示す。
ビーカー(1000ml)に回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。溶剤としてジエチレングリコールブチルエーテルアセテート(別称:ブチルカルビトールアセテート(BCA))を110.5g、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(別称:ブチルカルビトール(BC))を4g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)を8g、エトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を12.5g、メトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を8g秤量し、攪拌しながら(A)成分のフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分56.5%、PGMEA)を38.5gと(B)成分のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)9.5gを添加して、攪拌した。次に、あらかじめ分散、調整した(D)成分のBlue分散液を309g加えて更に攪拌した。最後に添加剤のシランカップリング剤と界面活性剤を各2.5gと0.3g添加した後、さらに30分攪拌して試験用インキ組成物を得た。このインキ組成物の組成及び含有される溶剤の沸点と共に、実施例1と同様にして行ったインキ組成の評価結果を表1に示す。
[比較例1]
ビーカー(1000ml)に回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。溶剤としてジエチレングリコールブチルエーテルアセテート(別称:ブチルカルビトールアセテート(BCA))を14.3g、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(別称:ブチルカルビトール(BC))を32.2g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)を49.9g、エトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を40.8g、メトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を40.8g秤量し、攪拌しながら(C)成分としてYX4000HK (ジャパンエポキシレジン社製)を2.5g加えた。これらの溶解を確認した後、(A)成分のフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分56.5%、PGMEA)を26.0gと(B)成分のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)10.0gを添加して、攪拌した。次に、あらかじめ分散、調整した(D)成分のRed分散液を283.5g加えて更に攪拌した。最後に添加剤のシランカップリング剤と界面活性剤を各2.5gと0.3g添加した後、さらに30分攪拌して試験用インキ組成物を得た。このインキ組成物の組成及び含有される溶剤の沸点と共に、実施例1と同様にして行ったインキ組成の評価結果を表1に示す。
[比較例2]
ビーカー(1000ml)に回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。溶剤としてジエチレングリコールブチルエーテルアセテート(別称:ブチルカルビトールアセテート(BCA))を9.7g、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(別称:ブチルカルビトール(BC))を3.5g、ブトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を52.5g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)を50.7g、エトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を20.3g、メトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を20.3g秤量し、攪拌しながら(A)成分のフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分56.5%、PGMEA)を42.0gと(B)成分のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)16.0gを添加して、攪拌した。次に、あらかじめ分散、調整した(D)成分のBlue分散液を285.0g加えて更に攪拌した。最後に添加剤のシランカップリング剤と界面活性剤を各2.5gと0.3g添加した後、さらに30分攪拌して試験用インキ組成物を得た。このインキ組成物の組成及び含有される溶剤の沸点と共に、実施例1と同様にして行ったインキ組成の評価結果を表1に示す。
[比較例3]
ビーカー(1000ml)に回転子を入れ、マグネチックスターラーに設置した。溶剤として1,3ブチレングリコールジアセテート(1,3BGDA)を51g、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(別称:エチルカルビトールアセテート(ECA))を88g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PEGMEA)を5.8g、エトキシプロパノール(関東化学社製試薬)を64.7g、秤量し、攪拌しながら(C)成分としてYX4000HK (ジャパンエポキシレジン社製)を4.0g加えた。これらの溶解を確認した後、(A)成分のフルオレン型エポキシ型アクリレート/酸無水物重合付加体のPGMEA溶液(新日鐵化学(株)製 V259ME 樹脂成分56.5%、PGMEA)を42.5gと(B)成分のジペンタエリスリトールヘキサアクリレートDPHA(日本化薬社製)16.0gを添加して、攪拌した。次に、あらかじめ分散、調整した(D)成分のGreen分散液を228.0g加えて更に攪拌した。最後に添加剤のシランカップリング剤と界面活性剤を各2.5gと0.3g添加した後、さらに30分攪拌して試験用インキ組成物を得た。このインキ組成物の組成及び含有される溶剤の沸点と共に、実施例1と同様にして行ったインキ組成の評価結果を表1に示す。
図1は、吐出試験において良好と判断される場合のストロボ写真の一例である。

Claims (8)

  1. インクジェット法によりカラーフィルターを作成するために用いられるインキ組成物において、全溶剤中、沸点が200〜300℃の範囲である溶剤を70〜99重量%含有し、かつ、沸点が150℃未満である溶剤を1〜10重量%含有することを特徴とするインクジェットカラーフィルター用インキ組成物。
  2. 沸点が200〜300℃である溶剤が、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル及びその末端アセテート類、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル及びその末端アセテート類もしくはジエーテル類、ジエチレングリコールジアルキルエーテル類、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル類及びその末端アセテート類、並びにポリエチレングリコールのジアルキルエーテル類からなる群から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載のインクジェットカラーフィルター用インキ組成物。
  3. 溶剤中に、下記一般式(1)で表される不飽和化合物(A)、4官能以上の多官能アクリレート化合物(B)、及び顔料(D)を必須成分として含有すると共に、2官能以上の多官能エポキシ化合物(C)を、(A)+(B)成分の和に対して0〜20重量%の範囲で配合し、かつ、(A)成分と(B)成分の重量の比率(A)/(B)が10/90〜90/10の範囲であることを特徴とする請求項1記載のインクジェットカラーフィルター用インキ組成物。
    [式中、R1、R2、R3及びR4は、独立に水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、ハロゲン原子又はフェニル基を示し、R5は水素原子又はメチル基を示す。また、Aは-CO-、-SO2-、-C(CF3)2-、-Si(CH3)2-、-CH2-、-C(CH3)2-、-O-、9,9-フルオレニル基又は直結合を示し、Xは4価のカルボン酸残基を示し、Y1及びY2は独立に水素原子又は-OC-Z-(COOH)m〔Zはm価のカルボン酸残基であり、mは1〜3の数を示す〕を示し、nは1〜200の数を示す。]
  4. 請求項3記載のカラーフィルター用インキ組成物に、更に、界面活性剤及び/又はカップリング剤(E)、光又は熱重合開始剤(F)、及び粘度調整剤(G)が配合されたカラーフィルター用インキ組成物。
  5. (A)〜(G)成分の合計100重量部に対する溶剤の使用量が、50〜1000重量部である請求項4に記載のインクジェットカラーフィルター用インキ組成物。
  6. インキ組成物における溶剤を除いた固形分の合計重量に対する顔料(D)の重量の比率が0.3以上である請求項1〜5のいずれかに記載のカラーフィルター用インキ組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のカラーフィルター用インキ組成物を用いて、インクジェット法により形成した画素を乾燥及び硬化させて得たことを特徴とするカラーフィルター硬化膜。
  8. 請求項7に記載のカラーフィルター硬化膜を有したことを特徴とするカラーフィルター。
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