JP2010007378A - 屋根用断熱部材及び屋根の換気構造 - Google Patents

屋根用断熱部材及び屋根の換気構造 Download PDF

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Abstract

【課題】垂木の間隔寸法のばらつきに対処して取り付けを行なうことができ、しかもスペーサを別途用いる必要なく、通気間隙を形成することができる屋根用断熱部材を提供する。
【解決手段】垂木1間に配置して野地板2の下側に取り付けられる屋根用断熱部材Aに関する。断熱材3の上面にシート材4を貼り付けると共に、断熱材3の垂木1側の両側端部に、下面から上面の近傍に至る切り込み5を、断熱材3の側端面と平行に所定間隔で複数本設け、任意の切り込み5の箇所で、この切り込み5より外側の断熱材3の側端部を上面側に折り返し屈曲可能に形成する。垂木1の間隔に合わせて、断熱材3の両側端部を切り込み5の箇所において上側に折り返して屈曲することによって、屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうことができる。また断熱材3の上面に重ねた部分がスペーサとなって、野地板2と断熱材3との間に通気間隙8が形成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、屋根の野地板の下側に取り付けて使用される屋根用断熱部材、及びこの屋根用断熱部材を用いて形成される屋根の換気構造に関するものである。
住宅の屋根は、図7(a)(b)に示すように、母屋15の上に配置される垂木1の上に野地板2を張り渡して取り付けて屋根下地を形成し、そして屋根下地のこの野地板2の上に屋根瓦を葺くことによって、施工されている。
このような屋根において、小屋裏(屋根裏)を居住スペースや収納スペースなどとして使用する場合、屋根面を断熱構造に形成する必要がある。このため、図8(a)に示すように、断熱部材Bを垂木1間に配置して野地板2の下側に取り付け、断熱部材Bで屋根の断熱性を確保するようにしてあり、さらに断熱部材Bの上にスペーサ16を設けることによって、スペーサ16で断熱部材Bと野地板2の間に通気間隙8を形成し、この通気間隙8で断熱性をさらに高めるようにしてある。従ってこのように断熱部材Bを垂木1間に配置して取り付けるにあたっては、垂木1間の間隔寸法に適合した幅寸法の断熱部材Bを用い、断熱部材Bの両側端面を垂木1に密接させて取り付けることによって、断熱漏れとなる隙間が生じないようにする必要がある。
しかし、屋根を施工する際に、現場で割付採寸して垂木1の取り付けを行なうため、垂木1の間隔寸法にはばらつきがあり、特に部屋の間取りなどに合わせて部分的に垂木1の間隔を若干変えることもあり、垂木の1の間隔寸法と断熱部材Bの幅寸法とが一致ないことが多い。そして垂木1の間隔寸法が断熱部材Bの幅寸法よりも大きいと、垂木1と断熱部材Bとの間に隙間が生じて断熱性が低下し、また逆に垂木の1の間隔寸法が断熱部材Bの幅寸法よりも小さいと、垂木1間に取り付けられる断熱部材Bが屈曲して図8(a)にも示すように野地板2と断熱部材Bとの間の通気間隙8が塞がれるおそれがあるという問題があった。
そこで図8(b)に示すように、断熱部材Bの両側端部に、下面側から切り込むスリット17と上面側から切り込むスリット17を交互に設けることが提案されている。このものは、スリット17の幅が変動することによって、断熱部材Bが幅方向に弾性変形可能になっており、断熱部材Bの幅寸法を調整して垂木1の間隔寸法のばらつきに適合できるようにしたものである(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−125138号公報
しかし、図8(b)のように断熱部材Bにスリット17を設けても、スリット17による寸法調整はわずかなものであって、垂木1の間隔寸法の大きなばらつきには対処することができないという問題があった。また図8(a)のように、断熱部材Bと野地板2の間に通気間隙8を形成するためには、別途、スペーサ16を準備して用いる必要があるという問題もあった。
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、垂木の間隔寸法のばらつきに対処して取り付けを行なうことができ、しかもスペーサを別途用いる必要なく、通気間隙を形成することができる屋根用断熱部材を提供することを目的とするものであり、また屋根面の断熱性に優れた屋根の換気構造を提供することを目的とするものである。
本発明に係る屋根用断熱部材は、垂木1間に配置して野地板2の下側に取り付けられる屋根用断熱部材であって、断熱材3の上面にシート材4を貼り付けると共に、断熱材3の垂木1側の両側端部に、下面から上面の近傍に至る切り込み5を、断熱材3の側端面と平行に所定間隔で複数本設け、任意の切り込み5の箇所で、この切り込み5より外側の断熱材3の側端部を上面側に折り返し屈曲可能に形成して成ることを特徴とするものである。
施工現場で垂木1の間隔に合わせて、断熱材3の両側端部を切り込み5の箇所において上側に折り返して屈曲することによって、垂木1の間隔寸法に大きなばらつきがあっても、折り返し屈曲する切り込み5を選択することで対応することができ、垂木1の間隔寸法のばらつきに対処して屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうことができるものである。またこのように断熱材3の両側端部を切り込み5の箇所で上側に折り返して屈曲すると、断熱材3の切り込み5より外側の側端部3aが断熱材3の上面に重ねられ、この重ねられた断熱材3の側端部3aがスペーサとなって、野地板2と断熱材3との間に通気間隙8を形成できるものであり、スペーサを別途用いる必要なく、通気間隙8を形成することができるものである。
また本発明は、上記のシート材4としてアルミニウムシートを用いて成ることを特徴とするものである。
上記のように断熱材3の側端部を切り込み5の箇所で折り返し屈曲する際に、断熱材3の側端部が分離することをシート材4で防ぐことができるが、アルミニウムシートで形成したシート材4は折り曲げ強度が高く、折り返した断熱材3が分離することを確実に防ぐことができるものであり、しかもアルミニウムシートの熱反射による遮熱効果で、屋根面の断熱効果を高めることができるものである。
また本発明は、切り込み5を設けた箇所において、断熱材3の下面に切断可能な補強シート6を貼り付けて成ることを特徴とするものである。
屋根用断熱部材Aを運搬や施工する際に、断熱材3の側端部が切り込みに5によって折れ曲がったりすることを補強シート6で防ぐことができ、屋根用断熱部材Aの取り扱いが容易になると共に、補強シート6を切り込み5の箇所で切断することによって、断熱材3を切り込み5で折り返し屈曲する作業に支障が生じることはないものである。
本発明に係る屋根の換気構造は、屋根頂部において野地板2に換気口7を設け、小屋裏の空気を換気口7を通して換気するようにした屋根の換気構造であって、上記の屋根用断熱部材Aの断熱材3の両側端部を、垂木1の間隔寸法に適合する箇所の切り込み5で折り返し屈曲して上面側に重ね、この屋根用断熱部材Aを垂木1間に配置して野地板2の下側に取り付けることによって、野地板2の下面と断熱材3の上面の間に上記の折り返し屈曲した断熱材3の側端部の厚みで通気間隙8を形成し、この通気間隙8を小屋裏内と換気口7とに連通させて成ることを特徴とするものである。
このように、屋根用断熱部材Aを野地板2の下側に取り付けて、野地板2の下面と断熱材3の上面の間に通気間隙8を形成することによって、断熱材3と通気間隙8とで屋根面の断熱性を二重に得ることができるものであり、また通気間隙8は屋根裏内と換気口7とに連通しているために、屋根面を介して通気間隙8内の空気が加熱されても、この温度上昇した空気は換気口7から排出されると共に小屋裏の低い温度の空気が通気間隙8に流入し、通気間隙8による屋根面の遮熱効果を高く得ることができ、屋根面の断熱性を高めることができるものである。
本発明の屋根用断熱材Aによれば、施工現場で垂木1の間隔に合わせて、断熱材3の両側端部を切り込み5の箇所において上側に折り返して屈曲することによって、垂木1の間隔寸法に大きなばらつきがあっても、折り返し屈曲する切り込み5を選択することで対応することができ、施工現場で垂木1の間隔寸法のばらつきに対処して屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうことができるものである。またこのように断熱材3の両側端部を切り込み5の箇所で上側に折り返して屈曲すると、断熱材3の切り込み5より外側の側端部が断熱材3の上面に重ねられ、この重ねられた断熱材3の側端部がスペーサとなって、野地板2と断熱材3との間に通気間隙8を形成できるものであり、スペーサを別途用いる必要なく、通気間隙8を形成することができるものである。
本発明の屋根の換気構造によれば、屋根用断熱部材Aを野地板2の下側に取り付けて、野地板2の下面と断熱材3の上面の間に通気間隙8を形成することによって、断熱材3と通気間隙8とで屋根面の断熱性を二重に得ることができるものであり、また通気間隙8は屋根裏内と換気口7とに連通しているために、屋根面を介して通気間隙8内の空気が加熱されても、この温度上昇した空気は換気口7から排出されると共に屋根裏の低い温度の空気が通気間隙8に流入し、通気間隙8による屋根面の遮熱効果を高く得ることができ、屋根面の断熱性を高めることができるものである。
以下、本発明を実施するための最良の形態を説明する。
断熱材3は発泡体などによって平板状に形成されるものであり、例えば、発泡ポリスチレンや発泡ポリエチレンなど、形状を保つことができる硬質発泡体で形成するのが好ましい。また断熱材3の厚みは、断熱性能と保形性のうえから12mm以上であることが好ましい。この断熱材3は矩形に形成されるものであり、その短手側の幅寸法は、家屋に施工される垂木1の間隔寸法よりも20mm程度大きくなるように設定されるものである。例えば、尺モジュール住宅の場合は垂木1の間隔は455mmに設計されるので、この場合には断熱材3の幅寸法を475mmに設定し、またメーターモジュール住宅の場合は垂木1の間隔は500mmに設計されるので、この場合には断熱材3の幅寸法を520mmに設定するものである。
この断熱材3の上面には全面に亘って図1(a)に示すようにシート材4が接着して貼り付けてある。シート材4は屈曲が自在で且つ容易に破断しないものであればよく、例えば不織布などを用いることができる。
また断熱材3の両側端部には長手辺の全長に沿って切り込み5が図2のように設けてある。この切り込み5は図1(a)に示すように断熱材3の下面から上面の近傍に至る深さで形成されるものである。切り込み5の上端から断熱材3の上面までの、切り込みを入れないで残す寸法は、断熱材3の平板状が保たれるように容易に破断されることがなく、且つ切り込み5の箇所で断熱材3を折り返し屈曲する際には、作業者の手の力で容易に折曲することができるように、設定されるものである。またこの切り込み5は、断熱材3の側端面と平行に所定の一定間隔で複数本形成されるものである。例えば、切り込み5の間隔を5mmに設定し、断熱材3の両側端からそれぞれ100mmの幅の範囲に切り込み5を形成するようにしてある。
このように、断熱材3の上面にシート材4を貼り付けると共に断熱材3の両側端部の下面に切り込み5を設けることによって、本発明に係る屋根用断熱部材Aを作製することができるものであり、次に、この屋根用断熱部材Aを用いた断熱屋根について説明する。屋根は既述のように垂木1の上に野地板2を張り渡して取り付けて屋根下地を形成し、屋根下地の野地板2の上に屋根瓦を葺くことによって形成されるものであり、屋根用断熱部材Aは隣り合う垂木1の間に配置して野地板2の下側に取り付けられるものである。
上記のように屋根用断熱部材Aの断熱材3はその幅寸法は垂木1の間隔寸法より大きくなるように設定してあるので、まず家屋の施工現場で、屋根用断熱部材Aを取り付ける箇所での垂木1の間隔寸法を測定し、この垂木1の間隔寸法に適合する箇所の切り込み5において断熱材3の両側端部を上側に折り返し屈曲する。すなわち、垂木1の間隔寸法Lと、断熱材3の一方の側端部の切り込み5と他方の側端部の切り込み5の間の寸法Lの距離が適合するように、断熱材3の両側端部の切り込み5を選択し、図1(b)に示すように各切り込み5より外側の断熱材3の端部を上側に屈曲して折り返し、この折り返し屈曲した断熱材3の端部3aを断熱材3の上面に重ねる。断熱材3のこの折り返し屈曲は、切り込み5の上端に残存する断熱材3の一部を折り曲げるか破断させることによって容易におこなわれるものであり、このように切り込み5の上端に残存する部分が破断しても、断熱材3の上面にはシート材4が貼ってあるので、断熱材3の折り返した端部3aが分離することをこのシート材4で防ぐことができる。
そしてこのように断熱材3の両端部3aを上側に折り返し屈曲して、屋根用断熱部材Aの幅寸法Lを垂木1の間隔寸法Lに適合させた状態で、図1(c)に示すように垂木1間に屋根用断熱部材Aを配置して野地板2の下側に取り付けるものである。従って、垂木1の間隔寸法にばらつきがあっても、断熱材3を折り返し屈曲する切り込み5の位置を選択することによって、屋根用断熱部材Aの幅寸法を調節することで対応することができるものであり、施工現場で垂木1の間隔寸法のばらつきに対処して屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうことが可能になるものである。
ここで上記のように、垂木1の間隔が455mmに設計される尺モジュール住宅の場合、幅寸法が475mmの断熱材3が用いられるので、垂木1の間隔寸法Lが設計通りであれば、両側端から10mmの箇所の切り込み5で断熱材3を折り返し屈曲することによって、屋根用断熱部材Aの幅寸法Lを垂木1の間隔寸法Lに適合させることができるものである。また垂木1の間隔寸法Lが例えば部分的に300mmと狭く形成されている場合には、両側端から85mmの箇所の切り込み5で断熱材3を折り返し屈曲することによって、屋根用断熱部材Aの幅寸法Lを垂木1の間隔寸法Lにほぼ適合させることができるものであり、このような垂木1の間隔寸法Lの大きな変動に対処して、屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうことが可能になるものである。
尚、断熱材3の幅寸法Lが垂木1間の間隔寸法Lより若干大きめになるように、断熱材3の両側端部の切り込み5を選択するのが好ましく、このようにすれば断熱材3の両側端面を垂木1の側面に密着させることができ、隙間が生じないようにすることができるものである。
また、このように切り込み5の箇所で断熱材3の端部を折り返し屈曲すると、断熱材3の両側端の上面には折り返した端部3aが載置されているので、この断熱材3の端部3aがスペーサとなって、断熱材3の上面と野地板2の下面の間に通気間隙8が形成されるものである。従って、スペーサを別途用いるような必要なく、通気間隙8を形成することができるものである。
図3(a)(b)は屋根用断熱部材Aの垂木1間への留め付けの構造を示すものである。
図3(a)の態様では、上端に上係止片20を、下端に下係止片21を逆向きの側方へ突出させて断面Z型に形成した留め金具22を用いるようにしてある。すなわちこのものは、垂木1の上端に上係止片20を係止してビス23止めすることによって留め金具22を取り付け、垂木1間に上側から屋根用断熱部材Aを差し込んで断熱材3の側端部を留め金具2の下係止片21の上に載置して係止させるようにしたものである。従ってこのものでは、垂木1に野地板2を取り付ける前に屋根面から屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうことになる。
図3(b)の態様では、上端に係止片24を側方へ突出して設けて形成した断面倒L型の留め金具25を用いるようにしてある。すなわちこのものは、垂木1間に下側から屋根用断熱部材Aを差し込み、断熱材3の下側において留め金具25を垂木1の側面の下部にビス23止めして、断熱材3の側端部を係止片24の上に載置して係止させるようにしたものである。従ってこのものでは、垂木1に野地板2を取り付けた後に、小屋裏側から屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうことになる。
ここで、屋根用断熱部材Aにおいて断熱材3の上面に貼り付けるシート材4として、上記では不織布を例示したが、このシート材4としてアルミニウムシートを用いることもできる。このようにアルミニウムシートをシート材4として断熱材3の上面に貼り付けることによって、屋根面を通過する熱線をアルミニウムシートで反射して遮断することができるものであり、屋根面での断熱効果を高く得ることができるものである。
図4は本発明の他の実施の形態を示すものである。このものでは、断熱材3の下面において切り込み5を設けた部分に補強シート6を接着して貼り付けてある。補強シート6は断熱材3の下面の全面に貼り付けてもよいが、少なくとも、切り込み5を設けた部分に貼り付けるものである。また補強シート6としては任意のものを用いることができるが、カッターナイフなどで容易に切断することができる樹脂フィルムなどが好ましい。
屋根用断熱部材Aにおいて断熱材3の両側端部には複数本ずつの切り込み5が設けてあるので、運搬時や施工時などの際に、切り込み5に引っ掛かったりなどして断熱材3の側端部がこの切り込み5で折れたりするおそれがあるが、このように断熱材3の切り込み5を設けた部分に補強シート6を接着して貼り付けておくことによって、このような引っ掛かりなどで切り込み5の箇所に折れ曲がりが発生することを防ぐことができるものである。そして上記のように屋根用断熱部材Aを垂木1の間に取り付ける施工を行なう際には、断熱材3を折り返し屈曲する切り込み5の箇所において補強シート6をカッターナイフ等で切断すればよく、補強シート6で施工に支障が生じることはない。また、図3(a)(b)のように留め金具22,25で断熱材3の側端部を係止して屋根用断熱部材Aの取り付けを行なうにあたって、留め金具22,25に係止される断熱材3の側端部を補強シート6で補強することができ、屋根用断熱部材Aの取り付けの強度を向上することもできるものである。
次に、上記の屋根用断熱部材Aを用いた換気屋根の換気構造について説明する。図5は棟頂部の部分を示すものであり、棟を挟んで配置される左右の垂木1の上端は棟木27に接続してある。この垂木1の上に取り付けられる野地板2の棟側上端には切欠して換気口7が形成してあり、小屋裏空間はこの換気口7によって外気と連通している。図5において28は野地板2の上に敷かれた防水シートであり、この防水シート28を介して野地板2の上に屋根瓦29が葺設してある。また棟頂部には、換気口7を覆うように換気棟包30が取り付けてある。換気棟包30は断面逆V字形の棟包本体31の両側の下面に脚板32を取り付けて形成されるものであり、換気口7の直上において棟の両側に股がせて棟包本体31を配置し、脚板32を野地板2にビス23で固定することによって、換気棟包30の取り付けを行なうようにしてある。
図6は外壁と軒天井の部分を示すものであり、柱34の屋外側に透湿防水シート35を介して縦胴縁36を取り付け、縦胴縁36の屋外側に外壁板37が取り付けてある。縦胴縁36がスペーサとなって透湿防水シート35と外壁板37の間に上下方向の壁通気層39が形成されるものである。外壁板37の上端位置において壁面から張り出すように軒天井材40が設けてあり、また垂木1の軒側先端に鼻板41を介して鼻隠し42が取り付けてある。野地板2の下側においてこの鼻隠し42と軒天井材40に囲まれる部分に軒裏の小屋裏空間が形成されるものである。壁通気空層39の上端はこの小屋裏空間に連通されるようにしてあり、壁通気層39を上昇した空気は小屋裏空間に流入し、さらに小屋裏空間の空気は換気口7から外部に排出され、換気が行なわれるようになっている。
そして垂木1間には既述のように屋根用断熱部材Aが取り付けてあり、屋根用断熱部材Aの断熱材3と野地板2の間に通気間隙8が形成されている。この通気間隙8は、その棟側上端において換気口7や小屋裏空間に連通しており、また軒側下端において小屋裏空間に連通している。
太陽熱など外気の熱は、屋根瓦29や野地板2を通して小屋裏に作用するが、上記のように野地板2の下側には屋根裏断熱部材Aの断熱材3が張ってあるので、この断熱材3の断熱作用で外気の熱が屋根面から小屋裏に伝わることを防ぐことができるものであり、また断熱材3と野地板2の間には通気間隙8が形成してあるので、この通気間隙8の空間によっても熱が伝わることを防ぐことができるものであり、屋根面での断熱効果を二重に高く得ることができるものである。
しかも、換気屋根では上記のように通気間隙8は換気口7や小屋裏空間と連通しているので、通気間隙8内の空気が外気の熱で加熱された場合、この加熱された空気は通気間隙8内を上昇して、通気間隙8の棟側上端部の開口から換気口7を通して屋外に放出され、また小屋裏の比較的温度の低い空気が軒側下端部の開口から通気間隙8内に流入する。このように通気間隙8内の空気は換気されて、通気間隙8内に空気が滞留して温度上昇することを防ぐことができるものであり、通気間隙8内の空気で屋外の熱が屋根面を通して小屋裏に作用することを遮断する効果を高く得ることができるものである。
本発明の実施の形態の一例を示すものであり、(a)(b)は屋根用断熱部材の正面図、(c)は屋根用断熱部材を垂木間に取り付けた状態の断面図である。 同上の屋根用断熱部材を示す底面図である。 同上の屋根用断熱部材の取り付けを示すものであり、(a)(b)はそれぞれ一部の拡大した断面図である。 屋根用断熱部材の他の実施の形態を示す正面図である。 換気屋根の棟頂部の部分を示す断面図である。 換気屋根の外壁と軒天井の部分を示すものであり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 垂木と野地板からなる屋根下地を示すものであり、(a)は正面断面図、(b)は側面断面図である。 従来例を示すものであり、(a)(b)はそれぞれ断面図である。
符号の説明
1 垂木
2 野地板
3 断熱材
4 シート材
5 切り込み
6 補強シート
7 換気口
8 通気間隙

Claims (4)

  1. 垂木間に配置して野地板の下側に取り付けられる屋根用断熱部材であって、断熱材の上面にシート材を貼り付けると共に、断熱材の垂木側の両側端部に、下面から上面の近傍に至る切り込みを、断熱材の側端面と平行に所定間隔で複数本設け、任意の切り込みの箇所で、この切り込みより外側の断熱材の側端部を上面側に折り返し屈曲可能に形成して成ることを特徴とする屋根用断熱部材。
  2. シート材としてアルミニウムシートを用いて成ることを特徴とする請求項1に記載の屋根用断熱部材。
  3. 切り込みを設けた箇所において、断熱材の下面に切断可能な補強シートを貼り付けて成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の屋根用断熱部材。
  4. 屋根頂部において野地板に換気口を設け、小屋裏の空気を換気口を通して換気するようにした屋根の換気構造であって、請求項1乃至3のいずれかに記載の屋根用断熱部材の断熱材の両側端部を、垂木の間隔寸法に適合する箇所の切り込みで折り返し屈曲して上面側に重ね、この屋根用断熱部材を垂木間に配置して野地板の下側に取り付けることによって、野地板の下面と断熱材の上面の間に上記の折り返し屈曲した断熱材の側端部の厚みで通気間隙を形成し、この通気間隙を小屋裏内と換気口とに連通させて成ることを特徴とする屋根の換気構造。
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