JP2003176595A - 住宅の屋根断熱構造 - Google Patents

住宅の屋根断熱構造

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JP2003176595A JP2001375564A JP2001375564A JP2003176595A JP 2003176595 A JP2003176595 A JP 2003176595A JP 2001375564 A JP2001375564 A JP 2001375564A JP 2001375564 A JP2001375564 A JP 2001375564A JP 2003176595 A JP2003176595 A JP 2003176595A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 住宅の屋根断熱構造を、容易に形成出来るよ
うにすると共に、熱伝達の3要素である伝導、対流、輻
射の全ての面から対応出来るようにする。 【解決手段】住宅の小屋組みの屋根垂木1間に嵌入保持
した断熱材3の上面に、上下複数の表面にアルミ箔層f
を備えたシート21,22,23を折曲自在な起立片2
4,25で連結して、各シート間に空気層空間Sを形成
して輻射熱反射作用と空気流通作用を付与すると共に、
上面シート21に面材70を一体化した遮熱材2、を配
置固定し、屋根外面からの伝達熱のうちの輻射熱と対流
熱を遮熱材2で抑制し、伝導熱を断熱材3で抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の屋根を、通
気性及び断熱性に優れた新規な屋根断熱構造に構築し、
施工容易、且つ省エネルギー化された住宅を提供せんと
するものであり、住宅建築の分野に属するものである。
【0002】
【従来の技術】住宅建築に於いて、屋根構造に通気性及
び断熱性を付与することは、住環境面、屋根耐久性面か
ら重要な課題であり、従来より屋根垂木上面に断熱材を
外張りする手法や、屋根垂木間に断熱材を充填する手法
が実施されている。外張り断熱にあっては、垂木自体も
断熱保護する点では有利であるが、断熱材を屋根垂木上
に固定するため、断熱材の厚さが制約を受ける問題があ
り、充填断熱にあっては、垂木の高さの変更により断熱
層が自由に選択出来、且つ外張りに比べて、屋根下張り
材の施工までの工程が少なく合理的に施工出来る。
【0003】〔従来例1〕図5は、従来の充填断熱の典
型例であり、小屋組みの棟木、軒桁、母屋等に垂木を釘
打ち固定し、棟木、軒桁等には垂木の座屈防止用のころ
び止め材を介装釘打ちして垂木を強固に堅結しておき、
図5(A)の如く、合板等の屋根下張材を小屋組みの垂
木上に釘留めし、垂木上端側面には通気下地材を釘留め
し、図5(B)の如く、通気下地材に透湿防水シートや
合板等の防風層を釘で留めて屋根下張材と防風層との間
隙で通気層を形成し、次いで図5(C)の如く、垂木間
寸法どおりに切断した断熱材板等を垂木間の内側から嵌
め込んだ後、ずり落ちないように釘で固定し、更に断熱
材の下側から塩ビフィルム等の防湿層をタッカー釘で垂
木に留めている。また、垂木上には屋根下張材を屋根面
全面に亘って釘打ち固定し、屋根下張材の上にはアスフ
ァルトルーフィング等の防水層を敷設し、防水層上に屋
根材(屋根仕上材)を載置固定している。
【0004】〔従来例2〕図6は、薄型で断熱性及び撓
み剛性に優れた通気屋根パネルとして提案されたもの
(特開平8−291600号公報)であり、両側及び中
央部の垂木と適宜間隔に配した横材としての継ぎ桟とで
格子枠を形成し、継ぎ桟の上面の一部に通風口を切欠し
ておき、垂木上面に張設固定した野地板の下面に通気隙
間を形成するように断熱材を充填し、断熱材と野地板間
に、プラスチックをエンボス加工して表面全域に多数の
円柱状の凸部を相互に間隔を開けて突出した断熱シート
を配置し、グラスウールの如き外気が容易に吹き抜ける
断熱材の使用も可能とし、断熱シートの凸部で断熱材と
野地板のバックアップ機能を奏し、断熱材の移動を抑制
すると共に、凸部間隔及び継ぎ桟の通風口によって外気
の導通を可能とし、更に野地板の上面に塩化ビニル等の
防水シートを貼り付けておき、建築現場での防水処理作
業の省力化をも可能としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例1のものにあっ
ては、有効な通気層が形成出来、垂木高さの選定によっ
て所望厚の断熱材が付与出来るが、通気下地材の取付
け、防風層の取付け、断熱材層の取付け等を含め、屋根
施工は高所作業であって施工に手間がかかり、しかも、
断熱機能面でも、断熱材は屋根からの加熱によって蓄熱
体となり、夜間に外気温が下がっても依然として長時間
に亘り住居内部へ一定の熱を伝達放散することとなる。
【0006】また、従来例2の屋根パネルにあっては、
格子枠を形成する継ぎ桟が内装仕上材省略の重要な要素
であり、断熱シートとして耐久性及び断熱性に優れた合
成樹脂材を選定して断熱材を保護してはいるが、エンボ
ス加工突起が無数に散在しており、該断熱シートには熱
線反射機能は無く、且つ枠材との通風口及び格子枠形成
が複雑な構成となっており、外気の平滑な流動の期待出
来ないものである。しかも、断熱機能面でも、断熱材層
は断熱シートと断熱材との異なる形状の単なる断熱材の
重層構造であるため、断熱シートも輻射熱、対流熱及び
伝導熱で加熱され、断熱シートの熱が伝導熱として断熱
材に付加され、従来例1同様に断熱材は蓄熱体機能を奏
する。また、小屋組みへの取付けに際しても、屋根パネ
ルの構造上、横梁への固定が煩雑、且つ手間のかかる作
業であった。
【0007】本発明は、これら従来例1,2では全く着
目されていない、屋根外部からの断熱材層への輻射熱に
よる加熱作用を遮熱材で阻止し、断熱材への蓄熱を阻止
軽減するという、全く新規、且つ異質の断熱構造を提供
し、併せて簡単な構造の遮熱材の採用によって、小屋組
みへの施工も容易とし、屋根施工上も機能上も格段に優
れた、実用性に富んだ屋根断熱工法を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の屋根断
熱構造は、例えば図3に示す如く、少なくとも上面シー
ト21が透湿防水性を備えた、少なくとも上面シート2
1と下面シート23とを含む上下複数のシート21,2
2,23を、折曲自在な起立片24,25群で連結して
各シート間に空気層空間Sを形成し、シート表面での輻
射熱反射作用と空気層空間Sでの空気流通作用を付与し
た遮熱材本体20の上面シート21の上面に透湿防水性
の面材70を層着した遮熱材2を、図1に示す如く、面
材70の両側の突出縁70Eで屋根垂木1の上面1Tに
固定し、屋根垂木1間の断熱材3への屋根材8からの加
熱蓄熱を軽減するようにしたものである(請求項1)。
【0009】尚、「上下複数のシート」は、図3に示す
如く、上面シート21と下面シート23との間に1層の
中間シート22を有する3層形態であっても、中間シー
ト22が複数の多層形態であっても、或いは上面シート
21と下面シート23との2層形態であっても良く、少
なくとも上下2層を備えればシート間に空気層空間Sが
形成出来、下面シート23の表面の輻射熱反射作用によ
り下方の断熱材3への加熱蓄熱が抑制出来る。
【0010】また、上下複数のシート及び各起立片は可
撓性を有するものであって、典型的には紙材であり、シ
ート表面にアルミ箔等の金属箔を貼着するかアルミ等の
金属蒸着を施せば、シート表面が輻射熱反射作用を奏す
ることとなる。また、透湿防水性の面材70は、木材板
や木材合板等の通常の、湿気(水蒸気)の吸排出はする
が水を透過しない透湿防水性建築用板で良く、典型的に
は屋根下張材である。
【0011】従って、本発明の屋根断熱構造にあって
は、可撓性で寸法安定性に欠ける遮熱材本体20が面材
70と一体化しているため、屋根構造材としての面材7
0の垂木上面への釘打ち固定によって遮熱材本体20が
容易、且つ強固に取付けられ、しかも、透湿防水性の面
材70に層着した上面シート21も透湿防水性を有する
ため、図1で明らかな如く、例え屋根材8からの雨水が
防水シート81を透過して面材70を湿潤しても、面材
70の下面の上面シート21が面材70からの水蒸気を
下方の空気層空間S内へと排気することにより、面材7
0の吸水腐蝕は抑制出来る。勿論、遮熱材本体20の各
シート全てが透湿防水性であれば、遮熱材本体20の空
気層空間Sは、面材70の水蒸気のみならず、断熱材3
の水蒸気の排出にも有効である。
【0012】また、屋根材8から室内側へ伝達される熱
は、遮熱材2のシート表面での輻射熱反射作用によっ
て、断熱材3への熱線伝達を阻止し、空気層空間S内の
高温化も空気流動によって抑制し、断熱材3が伝導熱を
抑制するため、即ち、熱伝達の3要素である、輻射と対
流に対しては遮熱材2が対応し、伝導に対しては断熱材
3が対応するため、本発明の屋根断熱構造は、遮熱材2
によって断熱材3の蓄熱が軽減される高断熱、且つ低蓄
熱の優れた住環境の提供を可能とする。
【0013】また、本発明の屋根断熱構造にあっては、
遮熱材2は、断熱材3と別体であって、垂木1間に保持
手段71によって嵌入保持した断熱材3の上面を当接被
覆する形態に固定するのが好ましい(請求項2)。尚、
断熱材3の保持は耐用中の垂木間からの脱落と、垂木勾
配(屋根勾配)に沿ったすべりが阻止出来れば良いので
あって、接着手段、釘打ち手段、支承木片係止手段、板
材支持等、慣用の保持手段で保持すれば良く、図1の如
く、下面材71が保持手段の場合には、グラスウール等
の保形性のない繊維系充填断熱材をはじめ、どのような
形態の断熱材の適用も可能となり、しかも、下面材71
は内装下地材にもなり、建築施工の合理化に有利であ
る。
【0014】また、断熱材3は軽量であるため、例え
ば、垂木1の側面下端部に、断面積の小な方形断面の木
片(図示せず)を釘打ち等で固定し、保形性のある断熱
材(ウレタンボード、スチレンボード等)を係止するこ
とも可能であり、この場合、断熱材両側下面に木片断面
に対応する切欠を施せば断熱材厚を薄くする必要はな
い。勿論、保形性断熱材は、慣用の接着又は釘打ちも保
持手段として有効である。
【0015】断熱材3と遮熱材2とが別体であれば、遮
熱材の下面シート23と、断熱材3上面とが、隙間G2
を生じたり、過当接となったりするが、若干の空隙G2
のある状態でも、過当接で起立片24,25群に弯曲が
生じても、断熱材3と遮熱材2とが協働して高断熱、低
蓄熱の機能を発揮する。しかし、隙間G2は滞留空気の
高温化の危険があるので、下面シート23と断熱材上面
とは当接状態とするのが有効であり、遮熱材2の配置お
よび垂木への取付作業も容易に実施出来る。勿論、透湿
性の下面シート23は断熱材3の水蒸気排出も保証す
る。そして、断熱材3自体は、施工屋根に最適の保持手
段を選択して適切に施工出来、遮熱材も積層形態の嵩の
低い状態で保管、搬送出来、屋根断熱構造の施工管理が
合理化出来る。しかも、本発明の屋根断熱構造は、存在
する断熱材3上を遮熱材本体20が覆うように、且つ下
面シート23と断熱材3の上面との若干の過当接も気に
することなく、遮熱材2を配置して、その面材70を垂
木上面1Tに釘打ち固定するだけであるので、遮熱材2
の適用は住宅の新築時のみならず、リフォーム断熱施工
にも適切な断熱材構造に応じて自在に適用出来、高断熱
且つ低蓄熱の高性能断熱構造の普及及び合理的施工に有
利である。
【0016】また、遮熱材2は、断熱材3と一体化物で
あって、断熱材3を保持手段71で保持すると共に、遮
熱材2を面材70で垂木上面1Tに固定するのが好まし
い(請求項3)。この場合、典型的には、遮熱材2の下
面シート23下面2Uを断熱材3上面と接着剤等で一体
化固定したものであるが、遮熱材本体20を重量が大で
剛性のある面材70と層着する前に、共に軽量な遮熱材
本体20と断熱材3とを接着するのが好都合である。勿
論、断熱材3が吸湿性である場合は、スポット接着等、
下面シート23の透湿防水性を失わないようにする必要
があるが、独立気泡成形板等、吸湿性のない断熱材3に
対しては下面シート23の透湿性は不要となる。
【0017】断熱材3と遮熱材2との一体化物は、取付
け用の面材70を備えた断熱パネルAとして取扱うこと
が出来、断熱材保持手段を適切に選択(例えば、下面材
71)すれば、断熱材施工と遮熱材施工が一度に、合理
的に実施出来る。この場合、例えば下面材71、又は垂
木側面の保持用木片(図示せず)等の断熱材保持位置と
垂木上面1T間に若干の高さ不整があったり、断熱材3
下面と面材70の垂木上面への取付面(上面シート突出
縁21E下面)との高さ寸法が垂木1の高さより大であ
っても、起立片24,25群の弯曲撓みにより対処出来
るので、断熱材3の保持支承位置は、面材70の垂木上
面への固定時に断熱材3が吊下がり状態とならないよう
に設定すれば良い。
【0018】また、遮熱材2の面材70が屋根下張材で
あるのが好都合である(請求項4)。この場合、屋根面
の断熱材配置領域外、即ち、遮熱材2の配置面以外、の
屋根面(軒先部及び棟木近傍部)には面材70と同効機
能を奏する慣用の屋根下張材を付加張設すれば屋根材8
の載置施工が可能となる。従って、面材70は遮熱材本
体20の敷設固定を容易とするばかりでなく、屋根下張
材の施工の省力化をも達成する。
【0019】また、請求項1の屋根断熱構造を好適に実
施するための遮熱材2は、例えば図3に示す如く、少な
くとも2層の上下複数のシート21,22,23と、起
立片24,25群と、透湿防水性の面材70とを含み、
起立片24,25群は、折曲部rで折曲自在であって、
空気層空間Sを保って上下複数のシート21,22,2
3相互を連結し、上下複数のシート21,22,23
は、少なくとも最上層の空気層空間Sの下面を規定する
シートが表面に輻射熱反射層fを備えると共に、少なく
とも上面シート21が透湿防水性を備えており、面材7
0は両側に突出縁70Eを備え、上面シート21の表面
に、面材70及び上面シート21が透湿防水性を阻害し
ないように層着したものである(請求項5)。
【0020】尚、この場合、面材70は、通常の屋根下
張材として使用する合板等の透湿防水木板である。ま
た、「少なくとも最上層の空気層空間Sの下面を規定す
るシート」の「シート」は、遮熱材本体20が図3の如
く3層形態のものにあっては、上面シート21と中間シ
ート22の間と、中間シート22と下面シート23との
間にそれぞれ空気層空間Sが出来るが、この場合の最上
層の空気層空間は、上面シート21と中間シート22と
の間の空間Sであり、最上層の空気層空間Sを規定する
シートは中間シート22を意味し、遮熱材本体20が2
層形態のものにあっては、空気層空間Sが1層しか出来
ないから、この場合は下面シート23を意味するもので
ある。
【0021】そして、輻射熱反射層fは、典型的には市
販のアルミ箔層であるが、シート表面にアルミ蒸着膜を
形成しても良い。そして、空気層空間Sの下面を規定す
るシートが表面に輻射熱反射層を備えておれば、屋根面
から輻射熱反射層まで到達した熱線は反射されて空気層
空間Sを加熱すると共に、その熱は空気層空間Sの流動
空気によって外部へ排出され、断熱材3への伝導熱とは
ならない。従って、遮熱材本体20が2層形態であっ
て、下面シート23のみが輻射熱反射層を有する場合で
も所期の目的は達成出来る。しかし、遮熱材本体20を
3層形態とし、中間シート22及び下面シート23に輻
射熱反射層を付与するのが、中間シート22を透過した
わずかな熱線も下面シート23で完全に反射出来るた
め、好ましい。
【0022】また、「少なくとも上面シート21が透湿
防水性を備え」の意は、上面シート21は面材70と層
着されるものであり、面材70が屋根材→防水シート→
面材のルートで、例え雨水によって湿潤しても、面材7
0→上面シート→空気層空間Sのルートで面材の水蒸気
を排出させるために、上面シート21に透湿防水性を備
えさせるものであり、上面シート21は防風層の機能を
奏するものであって透湿防水性が必須である。従って、
上面シート21と面材70の層着も、両部材の積層物全
体が透湿防水性を具備するように、例えば、スポット接
着、又は突出縁21Eと70Eとの面接着、或いは上面
シート21と面材70の釘等での止着で実施すべきであ
る。
【0023】本発明遮熱材2は、遮熱材本体20と一体
の面材70によって屋根垂木1に固定するため、簡単な
釘打ちによって強固に固定出来、断熱材3の上部への遮
熱材配置は、住宅の新築時でもリフォーム断熱時でも簡
便に実施出来る。また、遮熱材は、折曲自在な起立片2
4,25で各シート層が空気層空間Sを介して連結され
ているため、保管時や搬送時は起立片24,25の倒伏
によって積層状態と出来、取扱いが容易であり、また、
遮熱材本体20と面材70との層着、或いは、断熱材3
と一体化するための層着作業も、遮熱材本体20の積層
状態での作業となり、容易である。
【0024】そして、本発明遮熱材2を屋根構造に採用
すれば、面材70が屋根構造材となって、図1の如く、
面材70の上面に防水シート81を敷設して屋根材8を
取付けることが出来、屋根材8→防水シート81→面材
70のルートでの雨水侵入により面材70が湿潤して
も、面材70→上面シート21→空気層空間Sのルート
で面材70の水蒸気を排出するため、屋根構造材として
の面材70の吸水腐蝕は抑制出来る。即ち、本発明遮熱
材2の屋根断熱への採用によって、屋根下張材及び防風
層の取付作業が省力化出来る。
【0025】しかも、遮熱材2のシート表面の輻射熱反
射層fによる熱線反射作用と、空気層空間Sの空気流動
によって、屋根面から室内側への熱伝達は、遮熱材2が
輻射熱伝達及び対流熱伝達を抑制し、断熱材3が伝導熱
伝達を抑制することとなる。従って、本発明遮熱材2を
断熱材3と組み合わせることにより、高断熱且つ低蓄熱
の画期的な高性能断熱構造の提供が可能となる。
【0026】また、遮熱材2は、上下複数のシート2
1,22,23、及び起立片24,25群が、共に紙材
であって長手方向に同長であり、起立片24,25は、
両端の折曲面24´,25´で上面シート21及び下面
シート23に止着しているのが好ましい(請求項6)。
この場合、紙材は良好な接着性及び折曲性を具備するた
め、各シート材のアルミ箔貼着、微細孔hの穿設、起立
片24,25の折曲面24´,25´の折曲形成、糊剤
塗布、相互圧着等の操作は機械化可能であり、各構成シ
ート材を走行給送しながらの機械化作業により、遮熱材
本体20の製作が合理化出来る。また、起立片24,2
5群は、各シート21,22,23間を長手方向に仕切
る壁を形成するため、空気層空間S内を流動する空気流
は乱流を生ずることなく平滑に案内出来る。
【0027】また、遮熱材2は、上下複数のシート2
1,22,23全てが全面に散在する微細孔hを備えて
いるのが好ましい(請求項7)。この場合、微細孔hの
付与は、例えば、ニップローラー間を走行するシートに
対するニードルローラー処理等の、適切な針でのニード
リングで容易に実施出来る。勿論、透湿防水性の要求さ
れるシートはアルミ箔層fの貼着によって通気性が阻害
されているが、アルミ箔層fのピンホール(微細孔)穿
孔のみで透湿防水性を発揮するものであるため、アルミ
箔層の損傷が生じないように針穿孔する必要がある。そ
して、微細孔hの全面散在は、各シートに均斉な透湿防
水性を付与すると共に、各シート間相互(各空気層空間
S相互間)を連通する呼吸(吸排気)が可能となり、面
材70や断熱材3からの水蒸気排出入がスムーズとなる
と共に、各アルミ箔層の結露汚染もなくなる。
【0028】また、遮熱材本体20の上面シート21
は、両側に突出縁21Eを備えて面材70と同幅W1´
であり、且つ突出縁21Eと面材突出縁70Eとの接着
により面材70と層着するのが好ましい(請求項8)。
この場合、面材70は剛体であるため、遮熱材本体20
と面材70との接着は、面材70を台上に載置して突出
縁70Eに接着剤を塗布し、遮熱材本体20を積層状態
で上面シート21の突出縁21Eを当接押圧することに
より容易に実施出来、面材70及び上面シート21の垂
木上面への当接部分のみの接着剤付与であるので、透湿
防水性を損なうことなく実施出来る。しかも、上面シー
ト21が面材70と同一幅であるため、垂木上面1Tで
の各遮熱材2相互間の当接止着がきれいに仕上がり、例
え隙間G1(図1)が発生しても単なる垂木上面のスリ
ット形態となり、雨水の遮熱材本体20の侵入が抑制出
来る。
【0029】また、請求項5乃至9のいずれか1項の遮
熱材2の下面2Uに断熱材3を層着して断熱パネルとす
るのが好ましい(請求項9)。遮熱材2は面材70を備
えた積層物として取扱えるため、断熱材3と遮熱材の下
面シート23との層着は、接着材の部分付与による部分
接着(点接着)により、下面シート23の透湿防水性を
損なうことなく実施出来る。勿論、断熱パネルAとして
の耐用中は、断熱材3は保持手段71によって保持する
が、この場合は、断熱材3の下面3Uを支承するだけで
良く、両部材の接着力も、保管、搬送、施工時に一体性
を保持する程度に実施すれば良い。
【0030】遮熱材2を断熱材3と予め一体化して屋根
パネルAとしておけば、施工現場での断熱材3の垂木間
への嵌入及び保持作業と、遮熱材2の垂木への取付作業
とが一体物として施工出来、施工が合理化出来る。ま
た、一体化層着作業は工場で実施出来るため、接着剤付
与が比較的煩雑である下面シート23の透湿防水性を損
なわない層着も均質に実施出来る。勿論、断熱材3が吸
湿しないものであれば、下面シート23が透湿性を必要
としないため、全面接着しても良く、断熱材3の型枠内
への注入による充填発泡により一体化層着しても良い。
【0031】
【発明の実施の形態】〔遮熱材2(図3)〕遮熱材本体
20のシート材として、中間シート22及び下面シート
23用として予め表面にアルミ箔を層着した紙シートを
用意し、上面シート21はアルミ箔のない紙シートと
し、上面シート21、中間シート22、下面シート23
にはピン穿孔処理により微細孔hを散在穿設し、適用屋
根垂木1間の寸法に応じて下面シート23の幅W1を各
垂木1間寸法W1に、上面シート21の幅W1´は、下
面シートの幅W1+両側の突出縁21E(15mm)に、
中間シート22の幅は、各起立片24,25間寸法+両
側の折曲面22´(20mm)に、また各起立片24,2
5としては、アルミ箔の無い紙シートを用いて、幅は遮
熱材2の所定高さH1(標準30mm)+上下の折曲面2
4´,25´(20mm)に,各紙シート幅を裁断し、図
3(A)に示す如く、中間シート22の折曲面22´及
び起立片の折曲面24´,25´の他シートへの当接面
に糊剤を塗布し、各シートを所定寸法関係に接着すれば
上面シート21が両側縁21Eを備えた図3(B)に示
す遮熱材本体20が形成出来る。
【0032】次いで、別途用意した屋根下張材として多
用されている合板を、上面シート21と同幅、同長に裁
断して面材70とし、面材70の突出縁70E部に接着
剤を塗布し、遮熱材本体20の上面シート21の突出縁
21E部を70E部に重ねて接着すれば、図3(C)に
示す、面材70が上面シート21上に突出縁21E、7
0E部で一体化した、面材70、中間シート22、及び
下面シート23の3層形態遮熱材2となる。尚、中間シ
ート22を省略すれば、上面シート21と一体化した面
材70と、下面シート23との2層形態の遮熱材2が得
られる。
【0033】従って、遮熱材本体20は、アルミ箔シー
ト、上面シート21、中間シート22、下面シート2
3、及び起立片24,25の各構成部材を全て長尺シー
ト状態でローラー群装置に走行供給しながら、アルミ箔
の紙シートへの層着及びピン処理による微細孔hの穿孔
処理を含め、折り目付与、折り込み、糊付け、圧着、定
寸切断、の流れ工程で合理的に製造出来る。
【0034】また、2層形態の遮熱材本体20は、中間
シート22を省略するため、複数の短幅シートの各起立
片24,25間に短幅の分割中間シート群を介在接着す
る作業がなくなり、3層形態遮熱材本体20の製造より
はるかに簡単、且つ容易となる。また、遮熱材本体20
の幅W1及び高さH1(上面シート21と下面シート2
3の間隔)は、小屋組みの垂木1の形状に対応して寸法
変更する必要があるが、遮熱材本体の幅、上下シート間
距離の変更も、ローラー郡装置での寸法調整によって容
易に対処可能である。
【0035】〔屋根の断熱施工〕 〔例1(図1,図6)〕例1は、断熱材3と遮熱材2と
が別体のタイプ(請求項2)であり、図1に示すとお
り、小屋組みの屋根垂木1の下面1Uには、保持手段と
しての下面材71を張設しておき、断熱材3を屋根垂木
1間に嵌合する。下面材71は屋根勾配の傾斜を有する
ため、断熱材3が下方へすべり落ちないように、下面材
71に断熱材3用の係止片を設けるか、下面材71から
釘打ちするか、等のすべり止め手段を施し、断熱材3を
所望位置に嵌入確保する。
【0036】次いで、図1の如く、遮熱材2を下面シー
ト23が断熱材3上に当接して断熱材3上面全体を覆う
形態に配置し、面材70の突出縁70Eを垂木上面1T
に載置して釘Nにより固定する。次いで、屋根の遮熱材
2敷設面以外の軒先部や棟木近傍部には面材70と同厚
の屋根下張材(図示せず)を補充付設し、慣用の防水シ
ート81、及び屋根材8で被覆する。
【0037】尚、寸法関係にあっては、垂木上面1Tで
の隣接各遮熱材面材70は、隙間G1(図1)が生じな
いように配置するのが理想であるが、隙間G1の上面は
防水シート81で保護されるため若干隙間G1が生じて
も支障ない。勿論、面材70の突出縁70Eは必要に応
じて施工現場で切断調整すれば良い。また、面材70を
垂木上面1Tに釘打ちした際には、下面シート23が断
熱材3上面に当接するのが理想であるが、断熱材3上の
遮熱材用高さスペースに過不足があって、遮熱材2の起
立片24,25群に撓みを生じたり、下面シート23と
断熱材3表面との間に隙間G2が生じても、遮熱材2が
輻射熱反射作用及び空気層空間Sによる空気流通作用が
設計値どおりに発揮出来れば良い。
【0038】得られる屋根断熱構造にあっては、屋根面
が高温となって面材70を過熱しても、中間シート22
及び下面シート23上のアルミ箔層fが熱線を反射して
断熱材3への熱線透過を阻止し、空気層空間S内の温度
が上昇しても、空気層空間S内の軒先側から棟木6側へ
と流動する空気によって、図6の如く外部へ高温空気が
排除されることとなり、遮熱材下面の温度上昇は抑制出
来る。従って、断熱材3への熱負荷は、空気層空間S内
の温度からとなり、例1(図1)の断熱構造は、熱伝達
の3要素である輻射と対流に遮熱材2が対応し、伝導に
断熱材3が対応する、高断熱、低蓄熱の高性能断熱構造
となる。
【0039】また、該遮熱材2は、屋根下張材として機
能する面材70を一体的に有するため、遮熱材の施工に
よって屋根下張材の施工が省力化出来ると共に、例え防
水シート81の損傷によって雨水が面材70を湿潤して
も、面材70の下面の上面シート21の透湿防水性によ
って、面材70の水蒸気を、面材70→上面シート21
→空気層空間S、のルートで排気するため、面材70の
吸水腐蝕を抑制出来、屋根構造体の耐久性が好適に維持
出来る。しかも、面材70付き遮熱材2は、断熱材3と
別体であり、どのような断熱材上に配置しても高断熱、
低蓄熱の断熱構造を提供するため、住宅の新築の場合の
みならず、リフォーム断熱化改修にも好適の実施出来、
汎用性があり実用性の高い断熱手段である。
【0040】〔例2(図2)〕図2は、例1に用いた遮
熱材2の下面に、接着剤Jによる部分接着で断熱材3を
層着一体化したものであり、面材70付き遮熱材2と断
熱材3との一体化した断熱パネルAである。この一体化
断熱パネルAを用いれば、垂木1間への装着は、例1が
断熱材を装着保持した後に遮熱材2を取付けるのに対し
て、断熱材3と遮熱材2が同時に取付けられるようにな
り、現場での施工が省力化出来る。しかも、高断熱、低
蓄熱の断熱構造としては、例1と同効機能を奏し、且
つ、例1と同様の、屋根構造体(面材)の吸水腐蝕抑制
機能を奏する。また、一体物であるため、取扱い、施工
には便利であるが、遮熱材2の透湿防水性を維持した状
態の層着が若干煩雑である。そして、例1に比べて、一
体物であるが故の適用条件での制約により、汎用性が若
干劣る。
【0041】〔その他〕面材70は、幅のみは遮熱材本
体20の上面シート21と同幅とするのが、突出縁70
Eが上面シート21の突出縁21Eと積層形態となり、
垂木上面1T上への取付け上好ましいが、面材70の長
さは、理論的には、最小長さが遮熱材本体20の長さで
あり、最大長さが屋根垂木長さ、即ち屋根材8の敷設長
さであるが、屋根垂木長さとすれば、遮熱材2の敷設後
の追加の屋根下張材施工は不要となる反面、遮熱材2と
しての適用範囲が狭まり、遮熱材としての利便性が失わ
れる。従って、面材70を上面シート21と同長として
一体化するのが、取扱い面からも、利用面からも有利で
ある。
【0042】
【発明の効果】本発明の屋根断熱構造は、屋根垂木間に
嵌入支持されたどのような断熱材上にも遮熱材を配置敷
設出来るため、住宅の新築時はもとより、リフォーム断
熱改修にも有効に適用出来、遮熱材2の垂木上面への釘
打ち固定だけで、高所作業であった屋根構造への通気層
付与、屋根下張材付与作業が同時に出来、省力化された
合理的な屋根断熱構造の提供が可能である。
【0043】また、機能面でも、屋根面から室内側への
熱伝達を、遮熱材2の各シート表面の輻射熱反射作用に
よって断熱材3側への熱線透過を阻止し、空気層空間S
内での高温化を、該空間S内を軒先側から棟側へ流動す
る空気流によって排出し、遮熱材2下面からの伝導熱の
みが断熱材3に負荷されることとなるため、即ち、外部
からの熱伝達を、熱伝達の3要素である輻射熱伝達、及
び対流伝達に対しては遮熱材が対応抑制し、伝導伝達の
みに断熱材3が対応抑制することとなるため、本発明の
断熱構造は、断熱材3への熱負荷の抑制された、高断
熱、且つ低蓄熱の高性能断熱構造となる。
【0044】更に、防水シートの不良等により、例え雨
水が面材70を湿潤しても、面材70に層着した上面シ
ート21は透湿防水性を有するため、面材70の水蒸気
は、面材70→上面シート21→空気層空間Sのルート
で排気出来、屋根構造材としての面材70の吸湿腐蝕も
抑制出来、本発明断熱構造は、高断熱、低蓄熱の高性能
断熱効果を奏すると同時に、屋根構造材の吸水腐蝕も抑
制出来る。
【0045】また、本発明遮熱材2は、遮熱材本体20
と一体の面材70によって屋根垂木1に固定するため、
簡単な釘打ちによって、可撓性の遮熱材本体20を断熱
材3上に安定的に保持出来る。従って、断熱材3の上部
への遮熱材配置は、住宅の、新築時でも、リフォーム断
熱時でも簡便に実施出来る。また、遮熱材は、折曲自在
な起立片24,25で各シート層が空気層空間Sを介し
て連結されているため、保管時や搬送時は起立片24,
25の倒伏によって積層状態と出来、取扱いが容易であ
る。また、遮熱材本体20と面材70との層着、或い
は、断熱材3と一体化するための層着作業も、遮熱材本
体20の積層状態での作業となり、容易である。
【0046】そして、本発明遮熱材2を屋根構造に採用
すれば、面材70が屋根構造材となって、図1の如く、
面材70の上面に防水シート81を敷設して屋根材8を
取付けることが出来、屋根材8→防水シート81→面材
70のルートでの雨水侵入により面材70が湿潤して
も、面材70→上面シート21→空気層空間Sのルート
で面材70の水蒸気を排出するため、屋根構造材として
の面材70の吸水腐蝕は抑制出来る。即ち、本発明遮熱
材2の屋根断熱への採用によって、屋根下張材及び防風
層の取付作業が省力化出来る。
【0047】しかも、遮熱材2のシート表面の輻射熱反
射層fによる熱線反射作用と、空気層空間Sの空気流動
によって、屋根面から室内側への熱伝達は、遮熱材2が
輻射熱伝達及び対流熱伝達を抑制し、断熱材3が伝導熱
伝達を抑制することとなる。従って、本発明遮熱材2を
断熱材3と組み合わせることにより、高断熱且つ低蓄熱
の画期的な高性能断熱構造の提供が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一部切欠斜視図である。
【図2】本発明の断熱パネルの説明図であって、(A)
は全体斜視図、(B)は(A)のB−B断面図である。
【図3】本発明の遮熱材の説明図であって、(A)は遮
熱材本体20の折曲状態を、(B)は遮熱材本体20の
起立状体を、(C)は遮熱材本体20に面材70を一体
化して遮熱材2とした状態を示す図である。
【図4】本発明を適用した屋根の一部切欠斜視図であ
る。
【図5】従来例1の説明図であって、(A)は通気下地
材を取付けた状態を、(B)は通気層形成状態を、
(C)は断熱材を取付けて完成した状態を示す図であ
る。
【図6】従来例2の一部切欠斜視図である。
【符号の説明】 1:屋根垂木(垂木)、 1T:垂木上面、2:遮
熱材、 2U:遮熱材下面、
3:断熱材、8:屋根材、 20:遮熱
材本体、21:上面シート、 21E,70
E:突出縁、22:中間シート、 23:下面
シート、24,25:起立片、 22´,24
´,25´:折曲面、70:面材、 7
1:下面材(保持手段)、81:防水シート(防水
層)、A:断熱パネル、 f:輻射熱反射層
(アルミ箔層)、h:微細孔、 r:折
曲部、 S:空気層空間、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2E001 DD01 FA16 GA48 HF11 NA07 ND28 2E108 FG04 GG01 GG02

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも上面シート(21)が透湿防
    水性を備えた、少なくとも上面シート(21)と下面シ
    ート(23)とを含む上下複数のシート(21,22,
    23)を、折曲自在な起立片(24,25)群で連結し
    て各シート間に空気層空間(S)を形成し、シート表面
    での輻射熱反射作用と空気層空間(S)での空気流通作
    用を付与した遮熱材本体(20)の上面シート(21)
    の上面に透湿防水性の面材(70)を層着した遮熱材
    (2)を、面材(70)の両側の突出縁(70E)で屋
    根垂木(1)の上面(1T)に固定し、屋根垂木(1)
    間の断熱材(3)への屋根材(8)からの加熱蓄熱を軽
    減するようにした住宅の屋根断熱構造。
  2. 【請求項2】 遮熱材(2)は、断熱材(3)と別体で
    あって、垂木(1)間に保持手段(71)によって嵌入
    保持した断熱材(3)の上面を当接被覆する形態に固定
    した請求項1の屋根断熱構造。
  3. 【請求項3】 遮熱材(2)は、断熱材(3)と一体化
    物であって、断熱材(3)を保持手段(71)で保持す
    ると共に、遮熱材(2)を面材(70)で垂木上面(1
    T)に固定した請求項1の屋根断熱構造。
  4. 【請求項4】 面材(70)が屋根下張材である請求項
    1乃至3のいずれか1項の屋根断熱構造。
  5. 【請求項5】 少なくとも2層の上下複数のシート(2
    1,22,23)と、起立片(24,25)群と、透湿
    防水性の面材(70)とを含み、起立片(24,25)
    群は、折曲部(r)で折曲自在であって、空気層空間
    (S)を保って上下複数のシート(21,22,23)
    相互を連結し、上下複数のシート(21,22,23)
    は、少なくとも最上層の空気層空間(S)の下面を規定
    するシートが表面に輻射熱反射層(f)を備えると共
    に、少なくとも上面シート(21)が透湿防水性を備え
    ており、面材(70)は両側に突出縁(70E)を備
    え、上面シート(21)の表面に、面材(70)及び上
    面シート(21)が透湿防水性を阻害しないように層着
    した遮熱材。
  6. 【請求項6】 上下複数のシート(21,22,2
    3)、及び起立片(24,25)群が、共に紙材であっ
    て長手方向に同長であり、起立片(24,25)は、両
    端の折曲面(24´,25´)で上面シート(21)及
    び下面シート(23)に止着している請求項5の遮熱
    材。
  7. 【請求項7】 上下複数のシート(21,22,23)
    全てが全面に散在する微細孔(h)を備えている請求項
    5又は6の遮熱材。
  8. 【請求項8】 上面シート(21)は、両側に突出縁
    (21E)を備えて面材(70)と同幅(W1´)であ
    り、且つ突出縁(21E)と面材突出縁(70E)との
    接着により面材(70)と層着した請求項5乃至7のい
    ずれか1項の遮熱材。
  9. 【請求項9】 請求項5乃至9のいずれか1項の遮熱材
    (2)の下面(2U)に断熱材(3)を層着した断熱パ
    ネル。
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