JP2003184216A - 防風層付き通気性断熱屋根パネル - Google Patents
防風層付き通気性断熱屋根パネルInfo
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- JP2003184216A JP2003184216A JP2001384617A JP2001384617A JP2003184216A JP 2003184216 A JP2003184216 A JP 2003184216A JP 2001384617 A JP2001384617 A JP 2001384617A JP 2001384617 A JP2001384617 A JP 2001384617A JP 2003184216 A JP2003184216 A JP 2003184216A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 屋根施工の容易な、且つ熱伝達の3要素であ
る伝導、対流、輻射の全てに対応した屋根パネルを用い
て屋根外面からの熱の住居内への伝達を抑制する。 【解決手段】表面に輻射熱反射アルミ箔を備えた複数シ
ート21,22,23を、起立片24,25群によって
相互固定して各シート間に空気流通用の空気層空間Sを
形成した遮熱材2を、屋根垂木1間に固定した断熱材3
上に配置し、屋根垂木1上に防風シート9を載置し、該
防風シート9上から屋根下張材7を屋根垂木1に釘打ち
固定して、屋根垂木1、断熱材3、遮熱材2、防風シー
ト9及び屋根下張材7の一体化屋根パネルAとする。
る伝導、対流、輻射の全てに対応した屋根パネルを用い
て屋根外面からの熱の住居内への伝達を抑制する。 【解決手段】表面に輻射熱反射アルミ箔を備えた複数シ
ート21,22,23を、起立片24,25群によって
相互固定して各シート間に空気流通用の空気層空間Sを
形成した遮熱材2を、屋根垂木1間に固定した断熱材3
上に配置し、屋根垂木1上に防風シート9を載置し、該
防風シート9上から屋根下張材7を屋根垂木1に釘打ち
固定して、屋根垂木1、断熱材3、遮熱材2、防風シー
ト9及び屋根下張材7の一体化屋根パネルAとする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、住宅の屋根を、通
気性及び断熱性に優れた新規な屋根パネルを用いて構築
し、施工容易、且つ省エネルギー化された住宅を提供せ
んとするものであり、住宅建築の分野に属するものであ
る。
気性及び断熱性に優れた新規な屋根パネルを用いて構築
し、施工容易、且つ省エネルギー化された住宅を提供せ
んとするものであり、住宅建築の分野に属するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】住宅建築に於いて、屋根構造に通気性及
び断熱性を付与することは、住環境面、屋根耐久性面か
ら重要な課題であり、従来より屋根垂木上面に断熱材を
外張りする手法や、屋根垂木間に断熱材を充填する手法
が実施されている。外張り断熱にあっては、垂木自体も
断熱保護する点では有利であるが、断熱材を屋根垂木上
に固定するため、断熱材の厚さが制約を受ける問題があ
り、充填断熱にあっては、垂木の高さの変更により断熱
層が自由に選択出来、且つ外張りに比べて、屋根下張り
材の施工までの工程が少なく合理的に施工出来る。
び断熱性を付与することは、住環境面、屋根耐久性面か
ら重要な課題であり、従来より屋根垂木上面に断熱材を
外張りする手法や、屋根垂木間に断熱材を充填する手法
が実施されている。外張り断熱にあっては、垂木自体も
断熱保護する点では有利であるが、断熱材を屋根垂木上
に固定するため、断熱材の厚さが制約を受ける問題があ
り、充填断熱にあっては、垂木の高さの変更により断熱
層が自由に選択出来、且つ外張りに比べて、屋根下張り
材の施工までの工程が少なく合理的に施工出来る。
【0003】〔従来例1〕図7は、従来の充填断熱の典
型例であり、小屋組みの棟木、軒桁、母屋等に垂木を釘
打ち固定し、棟木、軒桁等には垂木の座屈防止用のころ
び止め材を介装釘打ちして垂木を強固に堅結しておき、
図7(A)の如く、合板等の屋根下張材を小屋組みの垂
木上に釘留めし、垂木上端側面には通気下地材を釘留め
し、図7(B)の如く、通気下地材に透湿防水シートや
合板等の防風層を釘で留めて屋根下張材と防風層との間
隙で通気層を形成し、次いで図7(C)の如く、垂木間
寸法どおりに切断した断熱材板等を垂木間の内側から嵌
め込んだ後、ずり落ちないように釘で固定し、更に断熱
材の下側から塩ビフィルム等の防湿層をタッカー釘で垂
木に留めている。また、垂木上には屋根下張材を屋根面
全面に亘って釘打ち固定し、屋根下張材の上に防水層を
敷設し、屋根材(屋根仕上材)を載置固定している。
型例であり、小屋組みの棟木、軒桁、母屋等に垂木を釘
打ち固定し、棟木、軒桁等には垂木の座屈防止用のころ
び止め材を介装釘打ちして垂木を強固に堅結しておき、
図7(A)の如く、合板等の屋根下張材を小屋組みの垂
木上に釘留めし、垂木上端側面には通気下地材を釘留め
し、図7(B)の如く、通気下地材に透湿防水シートや
合板等の防風層を釘で留めて屋根下張材と防風層との間
隙で通気層を形成し、次いで図7(C)の如く、垂木間
寸法どおりに切断した断熱材板等を垂木間の内側から嵌
め込んだ後、ずり落ちないように釘で固定し、更に断熱
材の下側から塩ビフィルム等の防湿層をタッカー釘で垂
木に留めている。また、垂木上には屋根下張材を屋根面
全面に亘って釘打ち固定し、屋根下張材の上に防水層を
敷設し、屋根材(屋根仕上材)を載置固定している。
【0004】〔従来例2〕図8は、薄型で断熱性及び撓
み剛性に優れた通気屋根パネルとして提案されたもの
(特開平8−291600号公報)であり、両側及び中
央部の垂木と適宜間隔に配した横材としての継ぎ桟とで
格子枠を形成し、継ぎ桟の上面の一部に通風口を切欠し
ておき、垂木上面に張設固定した野地板の下面に通気隙
間を形成するように断熱材を充填し、断熱材と野地板間
にプラスチックをエンボス加工した断熱シートを配置し
て、グラスウールの如き外気が容易に吹き抜ける断熱材
の使用も可能とし、断熱シートの凸部で断熱材と野地板
のバックアップ機能を奏し、断熱材の移動を抑制すると
共に、凸部間隔及び継ぎ桟の通風口によって外気の導通
を可能とし、更に野地板の上面に塩化ビニル等の防水シ
ートを貼り付けておき、建築現場での防水処理作業の省
力化をも可能としたものである。
み剛性に優れた通気屋根パネルとして提案されたもの
(特開平8−291600号公報)であり、両側及び中
央部の垂木と適宜間隔に配した横材としての継ぎ桟とで
格子枠を形成し、継ぎ桟の上面の一部に通風口を切欠し
ておき、垂木上面に張設固定した野地板の下面に通気隙
間を形成するように断熱材を充填し、断熱材と野地板間
にプラスチックをエンボス加工した断熱シートを配置し
て、グラスウールの如き外気が容易に吹き抜ける断熱材
の使用も可能とし、断熱シートの凸部で断熱材と野地板
のバックアップ機能を奏し、断熱材の移動を抑制すると
共に、凸部間隔及び継ぎ桟の通風口によって外気の導通
を可能とし、更に野地板の上面に塩化ビニル等の防水シ
ートを貼り付けておき、建築現場での防水処理作業の省
力化をも可能としたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来例1のものにあっ
ては、有効な通気層が形成出来、垂木高さの選定によっ
て所望厚の断熱材が付与出来るが、垂木の棟木、軒桁、
母屋等の横梁への取付け、ころび止め材の取付け、通気
下地材の取付け、防風層の取付け、断熱材層の取付け、
及び屋根下張材の垂木上への全面取付けを含め、屋根施
工は高所作業であって施工に手間がかかり、しかも、断
熱機能面でも、断熱材は屋根からの加熱によって蓄熱体
となり、夜間に外気温が下がっても依然として長時間に
亘り住居内部へ一定の熱を伝導放散することとなる。
ては、有効な通気層が形成出来、垂木高さの選定によっ
て所望厚の断熱材が付与出来るが、垂木の棟木、軒桁、
母屋等の横梁への取付け、ころび止め材の取付け、通気
下地材の取付け、防風層の取付け、断熱材層の取付け、
及び屋根下張材の垂木上への全面取付けを含め、屋根施
工は高所作業であって施工に手間がかかり、しかも、断
熱機能面でも、断熱材は屋根からの加熱によって蓄熱体
となり、夜間に外気温が下がっても依然として長時間に
亘り住居内部へ一定の熱を伝導放散することとなる。
【0006】従来例2の屋根パネルにあっては、上面に
防水シートを備えた野地板を垂木に固定してはいるが、
格子枠を形成する継ぎ桟は内装仕上材省略の重要な要素
であり、また、断熱シートとして耐久性及び断熱性に優
れた合成樹脂材を選定して断熱材を保護してはいるが、
エンボス加工突起が無数に散在しており、枠材との通風
口及び格子枠形成も複雑な構成となっているため、外気
の平滑な流動の期待出来ないものである。しかも、断熱
機能面でも、該断熱シートには熱線反射機能が無いた
め、断熱構造は異なる形状の断熱材のみの重層構造にす
ぎなく、断熱シートも加熱されて断熱シートからの伝導
熱も断熱材に付加され、従来例1同様に断熱材は蓄熱体
機能を奏する。また、小屋組みへの取付けに際しても、
屋根パネルの構造上、横梁への固定が煩雑、且つ手間の
かかる作業であった。
防水シートを備えた野地板を垂木に固定してはいるが、
格子枠を形成する継ぎ桟は内装仕上材省略の重要な要素
であり、また、断熱シートとして耐久性及び断熱性に優
れた合成樹脂材を選定して断熱材を保護してはいるが、
エンボス加工突起が無数に散在しており、枠材との通風
口及び格子枠形成も複雑な構成となっているため、外気
の平滑な流動の期待出来ないものである。しかも、断熱
機能面でも、該断熱シートには熱線反射機能が無いた
め、断熱構造は異なる形状の断熱材のみの重層構造にす
ぎなく、断熱シートも加熱されて断熱シートからの伝導
熱も断熱材に付加され、従来例1同様に断熱材は蓄熱体
機能を奏する。また、小屋組みへの取付けに際しても、
屋根パネルの構造上、横梁への固定が煩雑、且つ手間の
かかる作業であった。
【0007】本発明は、これら従来例1,2等の屋根断
熱では全く着目されていない、屋根外部からの断熱材層
への輻射熱による加熱作用を遮熱材で阻止し、断熱材へ
の蓄熱を阻止軽減するという、全く新規、且つ異質の断
熱構造を採用し、防風層で保護された断熱構造を備えた
屋根パネルの採用によって、屋根施工上も断熱機能上も
格段に優れた、実用性に富んだ屋根断熱手法を提供する
ものである。
熱では全く着目されていない、屋根外部からの断熱材層
への輻射熱による加熱作用を遮熱材で阻止し、断熱材へ
の蓄熱を阻止軽減するという、全く新規、且つ異質の断
熱構造を採用し、防風層で保護された断熱構造を備えた
屋根パネルの採用によって、屋根施工上も断熱機能上も
格段に優れた、実用性に富んだ屋根断熱手法を提供する
ものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明の屋根パ
ネルAは、少なくとも2本の平行した屋根垂木1間に断
熱材3を配設し、少なくとも上面シート21及び下面シ
ート23を含む上下複数のシート21,22,23から
成り、シート表面での輻射熱反射作用、及びシート間の
空気層空間Sによる空気流通作用を奏する遮熱材2で断
熱材3の上面を被覆保護し、防風層9を屋根垂木上面1
T間に張設固定したものである(請求項1)。
ネルAは、少なくとも2本の平行した屋根垂木1間に断
熱材3を配設し、少なくとも上面シート21及び下面シ
ート23を含む上下複数のシート21,22,23から
成り、シート表面での輻射熱反射作用、及びシート間の
空気層空間Sによる空気流通作用を奏する遮熱材2で断
熱材3の上面を被覆保護し、防風層9を屋根垂木上面1
T間に張設固定したものである(請求項1)。
【0009】尚、「少なくとも2本の平行した屋根垂木
1」の意は、屋根垂木1が両側のみの2本のみでも、実
施態様図1〜4の如く3本でも良く、屋根パネルAは両
側に屋根垂木1を備えれば良いことを意味し、垂木本数
は屋根パネルAの幅の選択により決定すれば良い。ま
た、「少なくとも上面シート21及び下面シート23を
含む」の意は、遮熱材2が上面シート21と下面シート
23のみの2層形態でも、実施態様図5の如く、中間シ
ート22を1枚含む3層形態でも、或いは中間シートを
複数枚含む多層形態をも含む意であり、遮熱材のシート
数は、シート間の空気層空間Sを形成するために、少な
くとも2層は必須要件である。
1」の意は、屋根垂木1が両側のみの2本のみでも、実
施態様図1〜4の如く3本でも良く、屋根パネルAは両
側に屋根垂木1を備えれば良いことを意味し、垂木本数
は屋根パネルAの幅の選択により決定すれば良い。ま
た、「少なくとも上面シート21及び下面シート23を
含む」の意は、遮熱材2が上面シート21と下面シート
23のみの2層形態でも、実施態様図5の如く、中間シ
ート22を1枚含む3層形態でも、或いは中間シートを
複数枚含む多層形態をも含む意であり、遮熱材のシート
数は、シート間の空気層空間Sを形成するために、少な
くとも2層は必須要件である。
【0010】また、「屋根垂木1間に断熱材3を配設」
の意は、発泡成形断熱板を屋根垂木側面と接着固定して
も、屋根垂木1を型枠の一部として断熱材を充填発泡さ
せて一体化しても、或いは、屋根垂木1間に断熱材保持
用の下面材71を配置しても良く、屋根パネルAの保
管、取付施工、及び耐用期間中に断熱材3が屋根垂木1
間から脱落しないように設ければ良いことを意味する。
の意は、発泡成形断熱板を屋根垂木側面と接着固定して
も、屋根垂木1を型枠の一部として断熱材を充填発泡さ
せて一体化しても、或いは、屋根垂木1間に断熱材保持
用の下面材71を配置しても良く、屋根パネルAの保
管、取付施工、及び耐用期間中に断熱材3が屋根垂木1
間から脱落しないように設ければ良いことを意味する。
【0011】また、「シート表面での輻射熱反射作用」
の意は、上面シート21の表面のみで、上面シート21
と次層のシート22(23)各表面で、或いは中間シー
ト22と下面シート23各表面で、輻射熱反射作用を奏
すれば良い意味であり、所望シートの表面にアルミ箔等
の熱反射層を付与すればシート表面は輻射熱反射作用を
奏することとなる。尚、上面シート21の熱反射層が上
方の防風層部材と当接して輻射熱伝達阻止機能の低下を
生ずる場合は、上面シート21とその直下のシート(中
間シート22又は下面シート23)とに熱反射層を付与
し、上面シート21の輻射熱伝達阻止機能の低下を次層
シートで補完するようにしておけば良い。
の意は、上面シート21の表面のみで、上面シート21
と次層のシート22(23)各表面で、或いは中間シー
ト22と下面シート23各表面で、輻射熱反射作用を奏
すれば良い意味であり、所望シートの表面にアルミ箔等
の熱反射層を付与すればシート表面は輻射熱反射作用を
奏することとなる。尚、上面シート21の熱反射層が上
方の防風層部材と当接して輻射熱伝達阻止機能の低下を
生ずる場合は、上面シート21とその直下のシート(中
間シート22又は下面シート23)とに熱反射層を付与
し、上面シート21の輻射熱伝達阻止機能の低下を次層
シートで補完するようにしておけば良い。
【0012】また、「防風層9」は、防水シート81か
ら雨水が屋根下張材7に侵入した際に、水の透過は阻止
するが、屋根下張材の水蒸気は透湿排出するものであ
り、防風性と、雨水等の下方への侵入を阻止するための
防水性と、屋根下張材7の湿気を下方へ排出するための
透湿性とを兼備したものであれば良く、薄いベニヤ板等
の板材でも良いが、典型的には、JISA6111−1
996規格の透湿防水シート(0.1mm厚、PE不織
布)である。
ら雨水が屋根下張材7に侵入した際に、水の透過は阻止
するが、屋根下張材の水蒸気は透湿排出するものであ
り、防風性と、雨水等の下方への侵入を阻止するための
防水性と、屋根下張材7の湿気を下方へ排出するための
透湿性とを兼備したものであれば良く、薄いベニヤ板等
の板材でも良いが、典型的には、JISA6111−1
996規格の透湿防水シート(0.1mm厚、PE不織
布)である。
【0013】そして、防水層9が屋根下張材7の水蒸気
を下方に排出するためには、遮熱材2の上面シート21
を透湿防水性とすれば、屋根下張材7→防風層9→上面
シート21→空気層空間S、のルートで排出可能であ
り、図2の如く、屋根下張材7と上面シート21との間
に空気流通可能な空隙層Soが存在すれば、上面シート
21が不透湿であっても、屋根下張材7→防風層9→空
隙層Soのルートで排出可能である。しかし、防風層9
の機能を100%達成するために、例え空隙層Soが存
在する場合でも、上面シート21を透湿防水性とするの
が好ましい。また、上面シート21が表面にアルミ箔層
を有する場合は、アルミ箔層上からニードリング等で微
細孔hを散在穿設すれば、上面シート21は透湿防水性
となる。また、屋根仕上材の種類によっては、ベニヤ板
等の適切な強度を有する板を防風層9に選択し、防風層
9の板を、同時に屋根下張材7とすることも可能であ
る。
を下方に排出するためには、遮熱材2の上面シート21
を透湿防水性とすれば、屋根下張材7→防風層9→上面
シート21→空気層空間S、のルートで排出可能であ
り、図2の如く、屋根下張材7と上面シート21との間
に空気流通可能な空隙層Soが存在すれば、上面シート
21が不透湿であっても、屋根下張材7→防風層9→空
隙層Soのルートで排出可能である。しかし、防風層9
の機能を100%達成するために、例え空隙層Soが存
在する場合でも、上面シート21を透湿防水性とするの
が好ましい。また、上面シート21が表面にアルミ箔層
を有する場合は、アルミ箔層上からニードリング等で微
細孔hを散在穿設すれば、上面シート21は透湿防水性
となる。また、屋根仕上材の種類によっては、ベニヤ板
等の適切な強度を有する板を防風層9に選択し、防風層
9の板を、同時に屋根下張材7とすることも可能であ
る。
【0014】また、防風層9の屋根垂木1間への張設固
定は、防風層9で保護すべき断熱材3と、断熱材3上の
遮熱材2の上面全面とを覆う形態で、防風層9を屋根垂
木1間に展開して各垂木上面1Tに接着剤等で固定すれ
ばよく、屋根パネルAを小屋組み上に取付けた後には、
屋根下張材7(典型的には合板)を屋根垂木1上面に釘
打ち張設するため、防風層9は屋根下張材7と共に屋根
垂木1に強固に固定保持される。勿論、防風層9を屋根
パネルA上の必要区域全面に張設することも出来るが、
この場合、後作業としての防風層付設は省略出来るもの
の、屋根垂木1やころび止め材5の固定作業が若干煩雑
となる。
定は、防風層9で保護すべき断熱材3と、断熱材3上の
遮熱材2の上面全面とを覆う形態で、防風層9を屋根垂
木1間に展開して各垂木上面1Tに接着剤等で固定すれ
ばよく、屋根パネルAを小屋組み上に取付けた後には、
屋根下張材7(典型的には合板)を屋根垂木1上面に釘
打ち張設するため、防風層9は屋根下張材7と共に屋根
垂木1に強固に固定保持される。勿論、防風層9を屋根
パネルA上の必要区域全面に張設することも出来るが、
この場合、後作業としての防風層付設は省略出来るもの
の、屋根垂木1やころび止め材5の固定作業が若干煩雑
となる。
【0015】従って、請求項1の発明の屋根パネルAを
住宅の屋根施工に採用すれば、パネル一体の屋根垂木1
を小屋組みの棟木、母屋、軒桁等の横梁に釘打ち固定
し、必要個所にころび止め材を嵌入釘打ち固定するだけ
で、断熱構造付加作業も防風層付加作業も必要なくな
り、従来の困難な、且つ危険な高所作業であった断熱屋
根施工が安全に実施出来、しかも工数の合理化によって
建築費のコストダウンが可能となる。
住宅の屋根施工に採用すれば、パネル一体の屋根垂木1
を小屋組みの棟木、母屋、軒桁等の横梁に釘打ち固定
し、必要個所にころび止め材を嵌入釘打ち固定するだけ
で、断熱構造付加作業も防風層付加作業も必要なくな
り、従来の困難な、且つ危険な高所作業であった断熱屋
根施工が安全に実施出来、しかも工数の合理化によって
建築費のコストダウンが可能となる。
【0016】また、屋根の断熱機能も、屋根パネルAの
遮熱材2が軒先側から棟側へ空気層空間Sによって外気
を導通するため、空気流通の水蒸気排出による結露防止
及び空気層空間S内の熱の外部への放出も好適に遂行出
来る。そして、屋根外面から屋根内面への熱伝達は、遮
熱材2の輻射熱反射と空気流通作用とによって輻射熱伝
達と対流熱伝達を阻止し、断熱材3による伝導熱伝達の
抑制と相俟って最小限に抑制出来る。
遮熱材2が軒先側から棟側へ空気層空間Sによって外気
を導通するため、空気流通の水蒸気排出による結露防止
及び空気層空間S内の熱の外部への放出も好適に遂行出
来る。そして、屋根外面から屋根内面への熱伝達は、遮
熱材2の輻射熱反射と空気流通作用とによって輻射熱伝
達と対流熱伝達を阻止し、断熱材3による伝導熱伝達の
抑制と相俟って最小限に抑制出来る。
【0017】しかも、屋根面からの断熱材3への加熱負
荷も、遮熱材2の輻射熱伝達と対流熱伝達の抑制によっ
て軽減出来て断熱材3の蓄熱量も軽減出来るため、小さ
な蓄熱量の下に大きな断熱効果を奏することが出来、外
気温の低下にも比較的短時間に順応し、冷房エネルギー
等の節約が達成出来る。従って、屋根パネルAの断熱構
造は、屋根構造材としての屋根下張材の吸水腐蝕を抑制
し、且つ高断熱、低蓄熱の高性能断熱構造となり、省エ
ネルギー高品質の住宅の提供に有利である。
荷も、遮熱材2の輻射熱伝達と対流熱伝達の抑制によっ
て軽減出来て断熱材3の蓄熱量も軽減出来るため、小さ
な蓄熱量の下に大きな断熱効果を奏することが出来、外
気温の低下にも比較的短時間に順応し、冷房エネルギー
等の節約が達成出来る。従って、屋根パネルAの断熱構
造は、屋根構造材としての屋根下張材の吸水腐蝕を抑制
し、且つ高断熱、低蓄熱の高性能断熱構造となり、省エ
ネルギー高品質の住宅の提供に有利である。
【0018】また、屋根パネルAを張設した屋根構造に
あっては、雨水が防水シート81から屋根下張材7へ侵
入して屋根下張材7を湿潤しても、屋根下張材7→防風
層9→空隙層So、及び/又は、空気層空間Sのルート
で屋根下張材7の水蒸気を外部に排出して、屋根下張材
7の吸水腐蝕を最小限に抑制する。そして、屋根パネル
Aは、防風層9が遮熱材2をカバーする形態に一体化存
在するため、耐用期間中での断熱材3の吸湿による機能
低下の阻止と共に、遮熱材のアルミ箔等の輻射熱反射層
の結露や汚染による曇りも阻止する。従って、屋根パネ
ルAを適用した屋根構造は、耐用期間中に、屋根下張材
7の吸水腐蝕を最小限に抑制すると共に、遮熱機能及び
断熱機能の劣化を最小限に抑制する。
あっては、雨水が防水シート81から屋根下張材7へ侵
入して屋根下張材7を湿潤しても、屋根下張材7→防風
層9→空隙層So、及び/又は、空気層空間Sのルート
で屋根下張材7の水蒸気を外部に排出して、屋根下張材
7の吸水腐蝕を最小限に抑制する。そして、屋根パネル
Aは、防風層9が遮熱材2をカバーする形態に一体化存
在するため、耐用期間中での断熱材3の吸湿による機能
低下の阻止と共に、遮熱材のアルミ箔等の輻射熱反射層
の結露や汚染による曇りも阻止する。従って、屋根パネ
ルAを適用した屋根構造は、耐用期間中に、屋根下張材
7の吸水腐蝕を最小限に抑制すると共に、遮熱機能及び
断熱機能の劣化を最小限に抑制する。
【0019】また、防風層9の一体化存在によって、屋
根パネルAの保管時、搬送時及び取付施工時での遮熱材
の汚染、損傷も抑制出来る。しかも、屋根パネルAは、
構成部材としての遮熱材2、断熱材3、防風層9及び屋
根垂木1それぞれの組立て製作であるため、必要に応じ
て必要寸法の屋根パネルAを工場で製作出来、信頼性の
ある均質製品が容易、且つ合理的に製作出来る。
根パネルAの保管時、搬送時及び取付施工時での遮熱材
の汚染、損傷も抑制出来る。しかも、屋根パネルAは、
構成部材としての遮熱材2、断熱材3、防風層9及び屋
根垂木1それぞれの組立て製作であるため、必要に応じ
て必要寸法の屋根パネルAを工場で製作出来、信頼性の
ある均質製品が容易、且つ合理的に製作出来る。
【0020】また、屋根パネルAにあっては、屋根下張
材7を、防風層9上で屋根垂木1間に張設固定するのが
好ましい(請求項2)。この場合、透湿防水シート等の
防風層9を屋根垂木上面1T間に張設仮固定しておき、
屋根下張材7を防風層上に載置して各垂木上面に釘等で
打設すれば良い。また、防風層9と屋根下張材7とは同
長、同幅とするのが好ましく、例えば屋根下張材7を屋
根パネル全面に付設した場合でも、屋根垂木1の棟木6
や軒桁61への固定を、屋根下張材7の上面から見当を
つけて釘打ち固定することにより達成出来、剛性の低い
防風層9を損傷せずに比較的容易に固定出来る。
材7を、防風層9上で屋根垂木1間に張設固定するのが
好ましい(請求項2)。この場合、透湿防水シート等の
防風層9を屋根垂木上面1T間に張設仮固定しておき、
屋根下張材7を防風層上に載置して各垂木上面に釘等で
打設すれば良い。また、防風層9と屋根下張材7とは同
長、同幅とするのが好ましく、例えば屋根下張材7を屋
根パネル全面に付設した場合でも、屋根垂木1の棟木6
や軒桁61への固定を、屋根下張材7の上面から見当を
つけて釘打ち固定することにより達成出来、剛性の低い
防風層9を損傷せずに比較的容易に固定出来る。
【0021】従って、屋根パネルAは、0.1mm厚程度
の可撓性の不織布シートや、剛性の低いベニヤ板等の防
風層9も、比較的剛性の高い屋根下張材7で保護された
形態となる上に、屋根パネルA全体も剛構造となり、製
作、保管、搬送及び取付施工が容易となり、しかも、後
工程としての屋根下張材の取付作業が省略出来る。
の可撓性の不織布シートや、剛性の低いベニヤ板等の防
風層9も、比較的剛性の高い屋根下張材7で保護された
形態となる上に、屋根パネルA全体も剛構造となり、製
作、保管、搬送及び取付施工が容易となり、しかも、後
工程としての屋根下張材の取付作業が省略出来る。
【0022】また、屋根パネルAは、防風層9が、少な
くとも遮熱材2上面を覆い、屋根下張材7が少なくとも
防風層9上面を覆っているのが好ましい(請求項3)。
この場合、遮熱材上面シート21と防風層9との間に空
気流通可能な空隙層Soを設けるのが好ましく、遮熱材
2の上面シートを透湿防水性とするのが特に好ましい。
上面シート21が、例え不透湿シートであっても、水蒸
気の通過は許すが、水の通過を阻止する程度の微細孔ピ
ンホールhを多数散在穿設すれば、透湿防水性となる。
くとも遮熱材2上面を覆い、屋根下張材7が少なくとも
防風層9上面を覆っているのが好ましい(請求項3)。
この場合、遮熱材上面シート21と防風層9との間に空
気流通可能な空隙層Soを設けるのが好ましく、遮熱材
2の上面シートを透湿防水性とするのが特に好ましい。
上面シート21が、例え不透湿シートであっても、水蒸
気の通過は許すが、水の通過を阻止する程度の微細孔ピ
ンホールhを多数散在穿設すれば、透湿防水性となる。
【0023】従って、防風層9は、断熱材3上面を被覆
保護している遮熱材2上面を、その透湿防風性によって
覆うため、屋根面からの浸水による遮熱材2の輻射熱反
射層表面の汚染による遮熱機能低下、及び断熱材3への
浸水による断熱機能低下が防止出来ると共に、防風層9
の屋根下張材7から吸収した湿気(水蒸気)も、上面シ
ート21上の空隙層Soから外方へ排除したり、上面シ
ート21を透過して空気層空間Sから外方へ排除したり
出来、屋根下張材7の吸水腐蝕も防止する。しかも、比
較的剛性の高い屋根下張材7が防風層の損傷を防止する
とともに屋根パネルAを剛構造とするため、機能劣化の
生じない、且つ保管、搬送、取付施工の容易な屋根パネ
ルとなる。
保護している遮熱材2上面を、その透湿防風性によって
覆うため、屋根面からの浸水による遮熱材2の輻射熱反
射層表面の汚染による遮熱機能低下、及び断熱材3への
浸水による断熱機能低下が防止出来ると共に、防風層9
の屋根下張材7から吸収した湿気(水蒸気)も、上面シ
ート21上の空隙層Soから外方へ排除したり、上面シ
ート21を透過して空気層空間Sから外方へ排除したり
出来、屋根下張材7の吸水腐蝕も防止する。しかも、比
較的剛性の高い屋根下張材7が防風層の損傷を防止する
とともに屋根パネルAを剛構造とするため、機能劣化の
生じない、且つ保管、搬送、取付施工の容易な屋根パネ
ルとなる。
【0024】勿論、防風層9及び屋根下張材7が各実施
態様図の如く、断熱材3及び遮熱材2の存在区域を保護
したものにあっては、屋根垂木1の両端には垂木1のみ
の突出部1B,1Eが存在するため、屋根パネルAの小
屋組み上の横梁への取付作業(垂木の釘打ち、ころび止
め材の釘打ち)は、目視作業となって容易であるが、屋
根パネル取付後に屋根下張材7´や防風層9´の付加取
付が必要となる。しかし、一体化屋根パネルAにあって
は、防風層9も屋根下張材7も同長、同幅で、且つ断熱
材3及び遮熱材2と同長とするのが工場で合理的に製造
出来、使用上の汎用性が高まり、製作、及び取扱い面か
らも有利である。
態様図の如く、断熱材3及び遮熱材2の存在区域を保護
したものにあっては、屋根垂木1の両端には垂木1のみ
の突出部1B,1Eが存在するため、屋根パネルAの小
屋組み上の横梁への取付作業(垂木の釘打ち、ころび止
め材の釘打ち)は、目視作業となって容易であるが、屋
根パネル取付後に屋根下張材7´や防風層9´の付加取
付が必要となる。しかし、一体化屋根パネルAにあって
は、防風層9も屋根下張材7も同長、同幅で、且つ断熱
材3及び遮熱材2と同長とするのが工場で合理的に製造
出来、使用上の汎用性が高まり、製作、及び取扱い面か
らも有利である。
【0025】また、防風層9を屋根下張材7の下面7U
に付設するのが好ましい(請求項4)。この場合、屋根
パネルAの製作時に、防風層(透湿防水シート)9は、
予め屋根下張材7の下面に部分接着等で仮固定して1枚
の積層板の形態の屋根下張材7としておき、屋根下張材
7を屋根垂木1の上面に釘打ち等で固定することによ
り、屋根垂木1上への防風層9と屋根下張材7との固定
が同時に出来、屋根パネルAの製作も、取付施工も合理
化出来る。
に付設するのが好ましい(請求項4)。この場合、屋根
パネルAの製作時に、防風層(透湿防水シート)9は、
予め屋根下張材7の下面に部分接着等で仮固定して1枚
の積層板の形態の屋根下張材7としておき、屋根下張材
7を屋根垂木1の上面に釘打ち等で固定することによ
り、屋根垂木1上への防風層9と屋根下張材7との固定
が同時に出来、屋根パネルAの製作も、取付施工も合理
化出来る。
【0026】また、遮熱材2は、輻射熱反射層を備えた
シートを含む複数シート21,22,23を折曲自在の
起立片24,25群によって上下に連結し、各シート2
1,22,23間に長手方向に貫通した空気層空間Sを
形成するのが好ましい(請求項5)。尚、遮熱材の輻射
熱反射層付与は、上面シート21のみに施しても良く、
この場合は、上面シート21と防風層9との間に空隙層
Soを形成し、空隙層Soの空気流によって、防風層9
の水蒸気及び輻射熱線で加熱された空気を排除可能とす
る必要があるが、上面シート21と次層シート(3層形
態にあっては中間シート22、2層形態にあっては下面
シート23)とに輻射熱反射層を付与し、上面シート2
1には透湿防水性を付与しておけば、空隙層Soがなく
とも、次層シートが上面シート21の輻射熱伝達阻止機
能の低下を補完し、且つ上面シート21は、防風層9が
吸収した湿気(水蒸気)を透過して空気層空間Sから外
方へ排除することとなる。
シートを含む複数シート21,22,23を折曲自在の
起立片24,25群によって上下に連結し、各シート2
1,22,23間に長手方向に貫通した空気層空間Sを
形成するのが好ましい(請求項5)。尚、遮熱材の輻射
熱反射層付与は、上面シート21のみに施しても良く、
この場合は、上面シート21と防風層9との間に空隙層
Soを形成し、空隙層Soの空気流によって、防風層9
の水蒸気及び輻射熱線で加熱された空気を排除可能とす
る必要があるが、上面シート21と次層シート(3層形
態にあっては中間シート22、2層形態にあっては下面
シート23)とに輻射熱反射層を付与し、上面シート2
1には透湿防水性を付与しておけば、空隙層Soがなく
とも、次層シートが上面シート21の輻射熱伝達阻止機
能の低下を補完し、且つ上面シート21は、防風層9が
吸収した湿気(水蒸気)を透過して空気層空間Sから外
方へ排除することとなる。
【0027】また、輻射熱反射層は典型的には熱反射ア
ルミ箔であるが、シート表面にアルミ蒸着膜を形成して
も良い。そして、折曲自在の起立片24,25群によっ
て複数シート21,22,23を上下に連結しているた
め、起立片24,25の倒伏によって遮熱材2全体を積
層形態に圧縮出来、屋根パネルAの構成部品としての遮
熱材2の保管、搬送、及び断熱材3への接着等の取扱い
が容易となる。
ルミ箔であるが、シート表面にアルミ蒸着膜を形成して
も良い。そして、折曲自在の起立片24,25群によっ
て複数シート21,22,23を上下に連結しているた
め、起立片24,25の倒伏によって遮熱材2全体を積
層形態に圧縮出来、屋根パネルAの構成部品としての遮
熱材2の保管、搬送、及び断熱材3への接着等の取扱い
が容易となる。
【0028】また、遮熱材2は、複数シート21,2
2,23及び起立片24,25群が紙シートから成り、
複数シートの少なくとも隣り合う上下2層が表面に熱反
射アルミ箔層を備えているのが好ましい(請求項6)。
尚、「隣り合う上下2層」の意は、遮熱材2が3層形態
の場合には、上面シート21と中間シート22、又は中
間シート22と下面シート23の隣り合う2層を、2層
形態の場合は、上面シート21と下面シート23の隣り
合う2層を意味するものである。
2,23及び起立片24,25群が紙シートから成り、
複数シートの少なくとも隣り合う上下2層が表面に熱反
射アルミ箔層を備えているのが好ましい(請求項6)。
尚、「隣り合う上下2層」の意は、遮熱材2が3層形態
の場合には、上面シート21と中間シート22、又は中
間シート22と下面シート23の隣り合う2層を、2層
形態の場合は、上面シート21と下面シート23の隣り
合う2層を意味するものである。
【0029】従って、3層形態遮熱材の場合、中間シー
ト22と下面シート23のみに熱反射アルミ箔を貼着
し、上面シート21は、透湿防水性を有して空気層空間
S形成、及び防風層9当接兼下層シートの汚染防止用シ
ートとすることにより、防風層9の屋根下張材7から吸
収した水蒸気は、防風層9→上面シート21→空気層空
間Sのルートで排除出来、輻射熱反射作用は、各中間シ
ート22及び下面シート23で100%発揮出来るよう
になる。そして、屋根パネルAの製作時も、不織布や薄
いベニヤ板等の防風層9の遮熱材上面シート21上方か
らの屋根垂木1上面への釘打ち等による固定作業が、ア
ルミ箔層の損傷の心配もなく、容易に実施出来るように
なり、施工が容易となる。また、起立片も複数シート
も、共に紙材であるため、相互の接着性及びアルミ箔の
接着性が良く、シート材への透湿防水性付与のための微
細孔h穿孔のニードリング処理も容易であって、遮熱材
(図5)の製作が容易となる。
ト22と下面シート23のみに熱反射アルミ箔を貼着
し、上面シート21は、透湿防水性を有して空気層空間
S形成、及び防風層9当接兼下層シートの汚染防止用シ
ートとすることにより、防風層9の屋根下張材7から吸
収した水蒸気は、防風層9→上面シート21→空気層空
間Sのルートで排除出来、輻射熱反射作用は、各中間シ
ート22及び下面シート23で100%発揮出来るよう
になる。そして、屋根パネルAの製作時も、不織布や薄
いベニヤ板等の防風層9の遮熱材上面シート21上方か
らの屋根垂木1上面への釘打ち等による固定作業が、ア
ルミ箔層の損傷の心配もなく、容易に実施出来るように
なり、施工が容易となる。また、起立片も複数シート
も、共に紙材であるため、相互の接着性及びアルミ箔の
接着性が良く、シート材への透湿防水性付与のための微
細孔h穿孔のニードリング処理も容易であって、遮熱材
(図5)の製作が容易となる。
【0030】また、遮熱材2は、上面シート21、下面
シート23、及び起立片24,25群が同長の紙材から
成り、折曲部rで折曲自在とした起立片24,25群の
両端の折曲面24´,25´を上面シート21及び下面
シート23に固定し、上下シート21,23間に、起立
片24,25群で仕切られた長手方向に貫通した空気層
空間Sを開口したものが好ましい(請求項7)。
シート23、及び起立片24,25群が同長の紙材から
成り、折曲部rで折曲自在とした起立片24,25群の
両端の折曲面24´,25´を上面シート21及び下面
シート23に固定し、上下シート21,23間に、起立
片24,25群で仕切られた長手方向に貫通した空気層
空間Sを開口したものが好ましい(請求項7)。
【0031】この場合、起立片24,25の折曲面24
´,25´の折曲形成、糊剤塗布、相互圧着等の操作
は、アルミ箔層着作業及びピンホール穿設のニードリン
グ作業と共に機械による操作で可能となり、各構成紙材
が同長であるため長尺紙材の走行処理が可能となり、従
って、遮熱材2は紙材の良好な接着性及び折曲性と相俟
って、ローラー群装置によって、アルミ箔接着→ニード
リング処理→折り目付与→糊材塗布→圧着→定寸切断の
流れ工程で、合理的に機械化出来、均質の2層形態遮熱
材が容易に製作出来る。
´,25´の折曲形成、糊剤塗布、相互圧着等の操作
は、アルミ箔層着作業及びピンホール穿設のニードリン
グ作業と共に機械による操作で可能となり、各構成紙材
が同長であるため長尺紙材の走行処理が可能となり、従
って、遮熱材2は紙材の良好な接着性及び折曲性と相俟
って、ローラー群装置によって、アルミ箔接着→ニード
リング処理→折り目付与→糊材塗布→圧着→定寸切断の
流れ工程で、合理的に機械化出来、均質の2層形態遮熱
材が容易に製作出来る。
【0032】尚、図5から明らかな如く、折曲部rで折
曲自在とした細幅の中間シート22片の両端の折曲面2
2´を両側の起立片24,25群に固定するように、各
中間シート22片を長尺状態で上面シート21及び下面
シート23間に供給すれば、上面シート21、中間シー
ト22及び下面シート23を備えた3層形態遮熱材が得
られる。また、各起立片24,25群は、遮熱材2の全
長に亘って存在するため、遮熱材2の上下シート間の空
気層空間Sには直線状の仕切り壁を形成し、空気層空間
S内の空気流は、起立片24,25の仕切り壁に案内さ
れて乱流を生ぜずにスムーズに流れることとなる。
曲自在とした細幅の中間シート22片の両端の折曲面2
2´を両側の起立片24,25群に固定するように、各
中間シート22片を長尺状態で上面シート21及び下面
シート23間に供給すれば、上面シート21、中間シー
ト22及び下面シート23を備えた3層形態遮熱材が得
られる。また、各起立片24,25群は、遮熱材2の全
長に亘って存在するため、遮熱材2の上下シート間の空
気層空間Sには直線状の仕切り壁を形成し、空気層空間
S内の空気流は、起立片24,25の仕切り壁に案内さ
れて乱流を生ぜずにスムーズに流れることとなる。
【0033】また、屋根パネルAにあっては、屋根垂木
1間に断熱材3の両端を規定する横枠材4を配置するの
が好ましい(請求項8)。屋根垂木1間に横枠材4を2
本配置固定すれば剛性枠体Fが得られ、同時に横枠体4
は断熱材3の保持機能も奏するため、発泡成形断熱板や
マット状の成形繊維断熱材の強固な保持も可能となり、
図3に示す如く、横枠材4が型枠機能も奏するため、断
熱材3の枠体F内への注入充填発泡成形も容易となる。
従って、屋根パネルAは、保管、搬送、取付施工が容易
であり、耐用中も断熱材3の脱落の心配のない、取扱い
易いものとなる。
1間に断熱材3の両端を規定する横枠材4を配置するの
が好ましい(請求項8)。屋根垂木1間に横枠材4を2
本配置固定すれば剛性枠体Fが得られ、同時に横枠体4
は断熱材3の保持機能も奏するため、発泡成形断熱板や
マット状の成形繊維断熱材の強固な保持も可能となり、
図3に示す如く、横枠材4が型枠機能も奏するため、断
熱材3の枠体F内への注入充填発泡成形も容易となる。
従って、屋根パネルAは、保管、搬送、取付施工が容易
であり、耐用中も断熱材3の脱落の心配のない、取扱い
易いものとなる。
【0034】また、屋根パネルAは、屋根垂木1と横枠
材4で囲まれた空間V内に横枠材4から断熱材3を注入
発泡成形し、屋根垂木1、横枠材4及び遮熱材2を発泡
断熱材の凝固接着力で一体化するのが好ましい(請求項
9)。この場合、図3に示す如く、枠体Fの一方の横枠
材4には注入孔O1を、他方の横枠材4には排気孔O2
を配置し、図示していないが、台上にクラフト紙等の離
型材を介して枠体Fを置き、遮熱材2を積層状態のまま
枠体Fに載置して上型板によって型締めし、注入孔O1
から発泡合成樹脂剤を注入発泡すれば、屋根垂木1、横
枠材4、遮熱材2、断熱材3が一体化固定出来、断熱材
3の垂木1間からの脱落の恐れのない配設が容易に達成
出来る。
材4で囲まれた空間V内に横枠材4から断熱材3を注入
発泡成形し、屋根垂木1、横枠材4及び遮熱材2を発泡
断熱材の凝固接着力で一体化するのが好ましい(請求項
9)。この場合、図3に示す如く、枠体Fの一方の横枠
材4には注入孔O1を、他方の横枠材4には排気孔O2
を配置し、図示していないが、台上にクラフト紙等の離
型材を介して枠体Fを置き、遮熱材2を積層状態のまま
枠体Fに載置して上型板によって型締めし、注入孔O1
から発泡合成樹脂剤を注入発泡すれば、屋根垂木1、横
枠材4、遮熱材2、断熱材3が一体化固定出来、断熱材
3の垂木1間からの脱落の恐れのない配設が容易に達成
出来る。
【0035】この場合、横枠材4を屋根垂木1と同高と
すれば、枠体F上は面一となるため、積層形態遮熱材2
及び上型板の載置、型締めは容易となるが、断熱材3の
充填成形後に、屋根垂木1に垂木継ぎ材を付加すること
により、遮熱材2の起立状体を維持した状態で、屋根下
張材7を屋根垂木上面に釘打ち可能とする必要がある。
すれば、枠体F上は面一となるため、積層形態遮熱材2
及び上型板の載置、型締めは容易となるが、断熱材3の
充填成形後に、屋根垂木1に垂木継ぎ材を付加すること
により、遮熱材2の起立状体を維持した状態で、屋根下
張材7を屋根垂木上面に釘打ち可能とする必要がある。
【0036】また、図3の如く、横枠材4を屋根垂木1
より低い断熱材3と同高とすれば、図示しないが、型締
め時に積層形態遮熱材2を横枠材4上に差し渡し載置
し、側方への突出部(遮熱材2は起立状態で垂木1間と
略等幅であるため、起立片24,25を倒伏すれば遮熱
材2は幅が広くなる)を垂木1の側面に沿って折り曲げ
て両側垂木間に上型板を嵌入する必要があり、型締めは
煩雑ではあるが、屋根垂木1には継ぎ材の付加が必要な
くなる。尚、離型材としてのクラフト紙に替えて合板、
石膏ボード等の下面材71を用いれば、下面材71一体
化パネルとなり、従って、屋根パネルAの取付け後の内
装下地材の取付工事が省力化出来る。
より低い断熱材3と同高とすれば、図示しないが、型締
め時に積層形態遮熱材2を横枠材4上に差し渡し載置
し、側方への突出部(遮熱材2は起立状態で垂木1間と
略等幅であるため、起立片24,25を倒伏すれば遮熱
材2は幅が広くなる)を垂木1の側面に沿って折り曲げ
て両側垂木間に上型板を嵌入する必要があり、型締めは
煩雑ではあるが、屋根垂木1には継ぎ材の付加が必要な
くなる。尚、離型材としてのクラフト紙に替えて合板、
石膏ボード等の下面材71を用いれば、下面材71一体
化パネルとなり、従って、屋根パネルAの取付け後の内
装下地材の取付工事が省力化出来る。
【0037】また、屋根パネルAは、屋根垂木1間に、
軒桁用ころび止め材5と、棟木用ころび止め材5と、中
間の横枠材4とを固定して枠体Fを形成し、軒桁用ころ
び止め材5と中間横枠材4間に断熱材3を装填するのが
好ましい(請求項10)。軒桁用ころび止め材5及び棟
木用ころび止め材5は、図6の如く、屋根垂木1を軒桁
61や棟木6へ強固に取付けて屋根垂木1の屋根荷重に
よる座屈を防止するものであるため、図4の如く、ころ
び止め材5の下面5Uは屋根垂木下面1Uに対して屋根
勾配θの形態で軒桁や棟木上面に面当接載置することと
なる。
軒桁用ころび止め材5と、棟木用ころび止め材5と、中
間の横枠材4とを固定して枠体Fを形成し、軒桁用ころ
び止め材5と中間横枠材4間に断熱材3を装填するのが
好ましい(請求項10)。軒桁用ころび止め材5及び棟
木用ころび止め材5は、図6の如く、屋根垂木1を軒桁
61や棟木6へ強固に取付けて屋根垂木1の屋根荷重に
よる座屈を防止するものであるため、図4の如く、ころ
び止め材5の下面5Uは屋根垂木下面1Uに対して屋根
勾配θの形態で軒桁や棟木上面に面当接載置することと
なる。
【0038】尚、突出下面5Uの存在する枠体Fは、合
成樹脂発泡剤注入の型枠形成には、突出下面5Uを補償
するための特別の補助型板を必要とし型締めが煩雑とな
るため、該枠体Fは断熱材3の充填発泡には不利である
が、成形発泡断熱板等の断熱板の嵌入固定は可能であ
り、下面材71を付設すれば、グラスウール等の繊維充
填断熱層の形成が好都合に実施出来る。
成樹脂発泡剤注入の型枠形成には、突出下面5Uを補償
するための特別の補助型板を必要とし型締めが煩雑とな
るため、該枠体Fは断熱材3の充填発泡には不利である
が、成形発泡断熱板等の断熱板の嵌入固定は可能であ
り、下面材71を付設すれば、グラスウール等の繊維充
填断熱層の形成が好都合に実施出来る。
【0039】従って、各ころび止め材5、及び中間横枠
材4は強固な枠体となって屋根パネルAの寸法安定性を
保証すると共に、屋根パネルAの取付施工時にころび止
め材施工も実施出来るため、屋根パネルAの取付施工が
合理化出来、屋根パネルAに屋根下張材7及び下面材7
1を一体化付設した場合は、後工程としての屋根下張材
7の付設も、内装下面材71付設も省略出来、高所での
煩雑な作業であった屋根施工が省力化、合理化出来る。
材4は強固な枠体となって屋根パネルAの寸法安定性を
保証すると共に、屋根パネルAの取付施工時にころび止
め材施工も実施出来るため、屋根パネルAの取付施工が
合理化出来、屋根パネルAに屋根下張材7及び下面材7
1を一体化付設した場合は、後工程としての屋根下張材
7の付設も、内装下面材71付設も省略出来、高所での
煩雑な作業であった屋根施工が省力化、合理化出来る。
【0040】また、屋根パネルAには、下面材71を屋
根垂木下面(1U)間に固定するのが好ましい(請求項
11)。下面材71の存在は、屋根パネルAの取付施工
時や耐用期間中での断熱材3のパネルからの脱落を確実
に防止出来、しかも、下面材71として内装下地材又は
内装板材を用いれば、屋根施工後の内装工事が合理化出
来る。従って、屋根パネルAが屋根下張材7と下面材7
1とを一体具備したものは、屋根取付施工も内装工事も
省力化出来、建築期間の短縮化、及び均質住宅の提供の
面で有利である。
根垂木下面(1U)間に固定するのが好ましい(請求項
11)。下面材71の存在は、屋根パネルAの取付施工
時や耐用期間中での断熱材3のパネルからの脱落を確実
に防止出来、しかも、下面材71として内装下地材又は
内装板材を用いれば、屋根施工後の内装工事が合理化出
来る。従って、屋根パネルAが屋根下張材7と下面材7
1とを一体具備したものは、屋根取付施工も内装工事も
省力化出来、建築期間の短縮化、及び均質住宅の提供の
面で有利である。
【0041】また、屋根パネルAにあっては、遮熱材2
を、上面シート21と防風層9が空隙層Soを保つよう
に配設するのが好ましい(請求項12)。尚、「空隙層
So」は、図2の如く、遮熱材上面シート21と上方の
防風層9との間に形成された層であって、上面シート2
1の下方の空気層空間S同様に、外気の流動可能な層で
ある。この場合は、遮熱材2の上面シート21を下面シ
ート23と同幅に形成(図1)しておけば、起立状態の
遮熱材2を屋根垂木1間に嵌入するだけで上面シート2
1が垂木上面1Tより下方位置に配置出来、屋根垂木上
面1Tに張設する防風層(透湿防水シート)9と上面シ
ート21との間に空隙層Soが常時存在することとな
り、防風層9の水蒸気が排出可能となると共に、遮熱材
上面シート表面の輻射熱反射層が100%機能すること
となる。
を、上面シート21と防風層9が空隙層Soを保つよう
に配設するのが好ましい(請求項12)。尚、「空隙層
So」は、図2の如く、遮熱材上面シート21と上方の
防風層9との間に形成された層であって、上面シート2
1の下方の空気層空間S同様に、外気の流動可能な層で
ある。この場合は、遮熱材2の上面シート21を下面シ
ート23と同幅に形成(図1)しておけば、起立状態の
遮熱材2を屋根垂木1間に嵌入するだけで上面シート2
1が垂木上面1Tより下方位置に配置出来、屋根垂木上
面1Tに張設する防風層(透湿防水シート)9と上面シ
ート21との間に空隙層Soが常時存在することとな
り、防風層9の水蒸気が排出可能となると共に、遮熱材
上面シート表面の輻射熱反射層が100%機能すること
となる。
【0042】勿論、防風層9上面に屋根下張材7を当接
固定しても空隙層Soは影響を受けない。従って、遮熱
材2を、共に熱反射層(熱反射アルミ箔)を備えた上面
シート21と下面シート23との2層形態としても高性
能遮熱材2が得られ、2層形態遮熱材2は、製作面及び
材料面からの遮熱材2の低コスト提供が可能となる。
固定しても空隙層Soは影響を受けない。従って、遮熱
材2を、共に熱反射層(熱反射アルミ箔)を備えた上面
シート21と下面シート23との2層形態としても高性
能遮熱材2が得られ、2層形態遮熱材2は、製作面及び
材料面からの遮熱材2の低コスト提供が可能となる。
【0043】また、屋根下張材7が、遮熱材2の透湿防
水性上面シート21の両側の突出縁21Eと防風層両側
縁9Eとを屋根垂木上面1Tに挟着固定するのが好まし
い(請求項13)。この場合、遮熱材2の上面シート2
1は、図5に示す如く、下面シート23及び中間シート
22より広幅であって、両側の突出縁21Eを幅方向に
突出させておき、上面シート21を屋根垂木上面1Tと
面一としておけば、遮熱材2を垂木1間に嵌入するだけ
で、上面シート21は突出縁21Eが垂木上面1Tで支
承出来、防風シート9は上面シート21と積層形態で載
置出来、屋根下張材7を防風シート9上に載置して屋根
垂木1に釘打ち固定するだけで、屋根下張材7が遮熱材
2、及び防風シート9を垂木上面に一体的に挟着固定出
来、屋根パネルAの組立て製作が容易となる。
水性上面シート21の両側の突出縁21Eと防風層両側
縁9Eとを屋根垂木上面1Tに挟着固定するのが好まし
い(請求項13)。この場合、遮熱材2の上面シート2
1は、図5に示す如く、下面シート23及び中間シート
22より広幅であって、両側の突出縁21Eを幅方向に
突出させておき、上面シート21を屋根垂木上面1Tと
面一としておけば、遮熱材2を垂木1間に嵌入するだけ
で、上面シート21は突出縁21Eが垂木上面1Tで支
承出来、防風シート9は上面シート21と積層形態で載
置出来、屋根下張材7を防風シート9上に載置して屋根
垂木1に釘打ち固定するだけで、屋根下張材7が遮熱材
2、及び防風シート9を垂木上面に一体的に挟着固定出
来、屋根パネルAの組立て製作が容易となる。
【0044】この場合、屋根下張材7が防風シート9と
当接し、防風シート9も遮熱材上面シート21と当接
し、上面シート21と防風シート9間には空気流動用の
空隙層Soがなくなるが、3者間の当接界面は接着面の
如き密着一体化構造とはならないため、界面に存在する
空気により上面シート21の輻射熱反射層はある程度の
熱線加熱阻止機能を奏し、次層シートが輻射熱反射層を
備えておれば、次層シートが上面シート21の輻射熱伝
達阻止機能の低下を補完することとなり、遮熱材は高性
能遮熱材として機能する。そして、空隙層Soが存在し
なくても、上面シート21が透湿防水性であるため、屋
根下張材7の湿気(水蒸気)は、防風シート9→上面シ
ート21→空気層空間Sのルートで排除出来、防風シー
ト9も100%機能する。
当接し、防風シート9も遮熱材上面シート21と当接
し、上面シート21と防風シート9間には空気流動用の
空隙層Soがなくなるが、3者間の当接界面は接着面の
如き密着一体化構造とはならないため、界面に存在する
空気により上面シート21の輻射熱反射層はある程度の
熱線加熱阻止機能を奏し、次層シートが輻射熱反射層を
備えておれば、次層シートが上面シート21の輻射熱伝
達阻止機能の低下を補完することとなり、遮熱材は高性
能遮熱材として機能する。そして、空隙層Soが存在し
なくても、上面シート21が透湿防水性であるため、屋
根下張材7の湿気(水蒸気)は、防風シート9→上面シ
ート21→空気層空間Sのルートで排除出来、防風シー
ト9も100%機能する。
【0045】従って、遮熱材2を断熱材3上に単に載置
し、防風シート9を遮熱材2上に単に載置し、屋根下張
材7を防風シート9上に単に載置し、屋根下張材7を垂
木上面1Tに釘打ちするだけで該3者の一体化固定が可
能であるため、組立て工程が合理化出来、均質な屋根パ
ネルAの合理的な工場生産が可能となる。
し、防風シート9を遮熱材2上に単に載置し、屋根下張
材7を防風シート9上に単に載置し、屋根下張材7を垂
木上面1Tに釘打ちするだけで該3者の一体化固定が可
能であるため、組立て工程が合理化出来、均質な屋根パ
ネルAの合理的な工場生産が可能となる。
【0046】また、遮熱材2の上下複数のシート21,
22,23の全てが透湿防水性であれば特に好ましい
(請求項14)。この場合、表面にアルミ箔層を貼着し
たシートでも、ニードリング処理によって微細孔(ピン
ホール)hを無数に散在穿設すれば、透湿防水性と出来
る。そして、上面シート21は、防風シート9と当接形
態となっても、防風シート9→上面シート21→空気層
空間Sのルートで屋根下張材7の水蒸気の排出が可能と
なり、下面シート23は、断熱材3→下面シート23→
空気層空間Sのルートで断熱材の水蒸気の排出が可能と
なり、中間シート22の透湿性によって、遮熱材2全体
の湿気(水蒸気)排出作用がスムーズとなり、遮熱材2
は、結露防止作用を好適に発揮する。
22,23の全てが透湿防水性であれば特に好ましい
(請求項14)。この場合、表面にアルミ箔層を貼着し
たシートでも、ニードリング処理によって微細孔(ピン
ホール)hを無数に散在穿設すれば、透湿防水性と出来
る。そして、上面シート21は、防風シート9と当接形
態となっても、防風シート9→上面シート21→空気層
空間Sのルートで屋根下張材7の水蒸気の排出が可能と
なり、下面シート23は、断熱材3→下面シート23→
空気層空間Sのルートで断熱材の水蒸気の排出が可能と
なり、中間シート22の透湿性によって、遮熱材2全体
の湿気(水蒸気)排出作用がスムーズとなり、遮熱材2
は、結露防止作用を好適に発揮する。
【0047】
【発明の実施の形態】〔遮熱材2(図5)〕遮熱材2の
シート材として、予め表面にアルミ箔を層着した紙シー
トを用意し、適用屋根パネルAの寸法に応じて下面シー
ト23の幅W1を各垂木1間寸法W1に、上面シート2
1の幅W1´は、下面シートの幅W1+両側の突出縁2
1E(10mm)に、中間シート22幅は、各起立片2
4,25間寸法+両側の折曲面22´(20mm)に、ま
た各起立片24,25としては、アルミ箔の無い紙シー
トを用いて、幅は遮熱材2の所定高さH1(標準30m
m)+上下の折曲面24´,25´(20mm)に,各紙
シート幅を裁断し、図5(A)に示す如く、中間シート
22の折曲面22´及び起立片の折曲面24´,25´
の他シートへの当接面に糊剤を塗布し、各シートを所定
寸法関係に接着すれば上面シート21が両側縁21Eを
備えた遮熱材2が形成出来る。尚、上面シート21、中
間シート22、下面シート23には、アルミ箔を貼着し
た後、ニードリング処理によって全面に無数のピンホー
ル(微細孔)hを穿設しておく。
シート材として、予め表面にアルミ箔を層着した紙シー
トを用意し、適用屋根パネルAの寸法に応じて下面シー
ト23の幅W1を各垂木1間寸法W1に、上面シート2
1の幅W1´は、下面シートの幅W1+両側の突出縁2
1E(10mm)に、中間シート22幅は、各起立片2
4,25間寸法+両側の折曲面22´(20mm)に、ま
た各起立片24,25としては、アルミ箔の無い紙シー
トを用いて、幅は遮熱材2の所定高さH1(標準30m
m)+上下の折曲面24´,25´(20mm)に,各紙
シート幅を裁断し、図5(A)に示す如く、中間シート
22の折曲面22´及び起立片の折曲面24´,25´
の他シートへの当接面に糊剤を塗布し、各シートを所定
寸法関係に接着すれば上面シート21が両側縁21Eを
備えた遮熱材2が形成出来る。尚、上面シート21、中
間シート22、下面シート23には、アルミ箔を貼着し
た後、ニードリング処理によって全面に無数のピンホー
ル(微細孔)hを穿設しておく。
【0048】また、上面シート21に、両側の突出縁2
1Eのない下面シート23と同一幅を採用すれば、上下
両シート21,23が同一幅の遮熱材2が得られ、ま
た、中間シート22を省略すれば、上面シート21と下
面シート23の2層形態遮熱材2が得られる。従って、
図1乃至図4に示す上面シート21と下面シート23と
が同幅の遮熱材2も、上面シート21が突出側縁21E
を備えた遮熱材2も、アルミ箔の紙シートへの層着、及
びニードリングによるピンホール穿設作業を含め、遮熱
材2の製作は、上面シート21、中間シート22、下面
シート23、及び起立片24,25の各構成部材を全て
長尺シート状態でローラー群装置に供給しながら、折り
目付与→折り込み→糊付け→圧着→定寸切断の流れ工程
で合理的に製造出来る。
1Eのない下面シート23と同一幅を採用すれば、上下
両シート21,23が同一幅の遮熱材2が得られ、ま
た、中間シート22を省略すれば、上面シート21と下
面シート23の2層形態遮熱材2が得られる。従って、
図1乃至図4に示す上面シート21と下面シート23と
が同幅の遮熱材2も、上面シート21が突出側縁21E
を備えた遮熱材2も、アルミ箔の紙シートへの層着、及
びニードリングによるピンホール穿設作業を含め、遮熱
材2の製作は、上面シート21、中間シート22、下面
シート23、及び起立片24,25の各構成部材を全て
長尺シート状態でローラー群装置に供給しながら、折り
目付与→折り込み→糊付け→圧着→定寸切断の流れ工程
で合理的に製造出来る。
【0049】また、2層形態の遮熱材2は、中間シート
22を省略するため、複数の短幅シートの各起立片2
4,25間に短幅の分割中間シート群を介在接着する作
業がなくなり、3層形態遮熱材の製造よりはるかに簡
単、且つ容易となる。また、遮熱材2の幅W1及び高さ
(上面シート21と下面シート23の間隔)は、屋根パ
ネルAの形状に対応して寸法変更する必要があるが、遮
熱材の幅、上下シート間距離の変更も、ローラー郡装置
での寸法調整によって容易に対処可能である。
22を省略するため、複数の短幅シートの各起立片2
4,25間に短幅の分割中間シート群を介在接着する作
業がなくなり、3層形態遮熱材の製造よりはるかに簡
単、且つ容易となる。また、遮熱材2の幅W1及び高さ
(上面シート21と下面シート23の間隔)は、屋根パ
ネルAの形状に対応して寸法変更する必要があるが、遮
熱材の幅、上下シート間距離の変更も、ローラー郡装置
での寸法調整によって容易に対処可能である。
【0050】〔屋根パネルAの製作〕
〔例1(図1,図2)〕屋根垂木1として、断面寸法3
8mm×140mmの木材(2×4工法用206材)を用
い、垂木1の長さLを適用屋根寸法とし、各垂木1の棟
木側の端部に屋根勾配θに対応する切欠1Cを形成して
おき、3本の屋根垂木1を、幅W1を保って平行配置し
た形態に合板下面材71に釘打ち固定し、各垂木1間に
は、軒先側の突出部1E及び棟木側の突出部1Bを開け
て幅W1の発泡合成樹脂板の断熱材を嵌入して側面接着
により一体化する。
8mm×140mmの木材(2×4工法用206材)を用
い、垂木1の長さLを適用屋根寸法とし、各垂木1の棟
木側の端部に屋根勾配θに対応する切欠1Cを形成して
おき、3本の屋根垂木1を、幅W1を保って平行配置し
た形態に合板下面材71に釘打ち固定し、各垂木1間に
は、軒先側の突出部1E及び棟木側の突出部1Bを開け
て幅W1の発泡合成樹脂板の断熱材を嵌入して側面接着
により一体化する。
【0051】次いで、別途用意した上下シートが等幅の
遮熱材2の下面シート23下面を断熱材3上面に接着
し、上面シート21を覆う形態に、不織布の透湿防水性
防風シート9を垂木1間に張設仮固定し、屋根下張材7
を防風シート9を覆う形態に防風シート9上に載置し、
屋根垂木1に釘打ち固定し、垂木一体化屋根パネルA
(図1)とする。屋根パネルAの各部材の寸法関係は、
断熱材3と遮熱材2とは略同幅同長であり、防風シート
9と屋根下張材7と下面材71とは同長、同幅であっ
て、共に断熱材3と略同長である。また、図2(A),
(B)の如く、遮熱材2の上面シート21と防風シート
9下面との間には空隙層Soを形成する。
遮熱材2の下面シート23下面を断熱材3上面に接着
し、上面シート21を覆う形態に、不織布の透湿防水性
防風シート9を垂木1間に張設仮固定し、屋根下張材7
を防風シート9を覆う形態に防風シート9上に載置し、
屋根垂木1に釘打ち固定し、垂木一体化屋根パネルA
(図1)とする。屋根パネルAの各部材の寸法関係は、
断熱材3と遮熱材2とは略同幅同長であり、防風シート
9と屋根下張材7と下面材71とは同長、同幅であっ
て、共に断熱材3と略同長である。また、図2(A),
(B)の如く、遮熱材2の上面シート21と防風シート
9下面との間には空隙層Soを形成する。
【0052】該屋根パネルAにあっては、屋根下張材7
は各種屋根材の取付けが可能な強度を有する板材であ
り、下面材71は単に内装下地材の機能を有するもので
あれば良いが、製作の合理化のため、下面材71に屋根
下張材7と同一物を適用することも可能である。また、
防風シート9を予め屋根下張材7の下面に、例えば両側
の突出縁9Eの接着剤塗布等、透湿性を阻害しないよう
に貼着しておけば、製作が合理化出来る。
は各種屋根材の取付けが可能な強度を有する板材であ
り、下面材71は単に内装下地材の機能を有するもので
あれば良いが、製作の合理化のため、下面材71に屋根
下張材7と同一物を適用することも可能である。また、
防風シート9を予め屋根下張材7の下面に、例えば両側
の突出縁9Eの接着剤塗布等、透湿性を阻害しないよう
に貼着しておけば、製作が合理化出来る。
【0053】また、屋根垂木1と下面材71とを予め固
定しておけば、断熱材3として繊維系断熱材の充填装着
利用も可能となり、断熱材3は下面材71と両側面垂木
とで保護されるため断熱材3の選択利用範囲が広まる。
また、屋根パネルAは、下面が下面材71で上面が屋根
下張材7であるため、断熱材3と遮熱材2とは、屋根垂
木方向のすべりを生じない状態であればよく、各部材の
固定が容易である。
定しておけば、断熱材3として繊維系断熱材の充填装着
利用も可能となり、断熱材3は下面材71と両側面垂木
とで保護されるため断熱材3の選択利用範囲が広まる。
また、屋根パネルAは、下面が下面材71で上面が屋根
下張材7であるため、断熱材3と遮熱材2とは、屋根垂
木方向のすべりを生じない状態であればよく、各部材の
固定が容易である。
【0054】〔例2(図3)〕例1と同様の3本の屋根
垂木1を、断熱材3の両端を規定する横枠材4で連結し
て剛構造枠体Fとし、一方の(軒先側の)横枠材4には
注入孔O1を、他方の横枠材4には排気孔O2を穿孔し
ておき、該枠体を離型紙としてのクラフト紙上に載置
し、例1同様の、上面シート21と下面シート23とが
同幅の遮熱材2を積層状態で、下面シート23が両横枠
材4に差し渡し状となるように載置し、図示してない
が、遮熱材の積層状態としたために生じる上面シート一
端の突出部を垂木1に沿って上方に折曲して上型板を遮
熱材2上から押圧し、発泡合成樹脂剤を注入発泡して断
熱材3を形成し、断熱材3の凝固接着力によって断熱材
3、垂木側面、及び遮熱材下面シート23を一体化固定
する。
垂木1を、断熱材3の両端を規定する横枠材4で連結し
て剛構造枠体Fとし、一方の(軒先側の)横枠材4には
注入孔O1を、他方の横枠材4には排気孔O2を穿孔し
ておき、該枠体を離型紙としてのクラフト紙上に載置
し、例1同様の、上面シート21と下面シート23とが
同幅の遮熱材2を積層状態で、下面シート23が両横枠
材4に差し渡し状となるように載置し、図示してない
が、遮熱材の積層状態としたために生じる上面シート一
端の突出部を垂木1に沿って上方に折曲して上型板を遮
熱材2上から押圧し、発泡合成樹脂剤を注入発泡して断
熱材3を形成し、断熱材3の凝固接着力によって断熱材
3、垂木側面、及び遮熱材下面シート23を一体化固定
する。
【0055】次いで、遮熱材2を起立して上面シート2
1の両側縁が垂木1間に嵌まり込んだ状態とし、例1同
様に防風シート9を垂木上に仮固定し、屋根下張材7を
防風シート9上から屋根垂木1の上面1Tに釘打ち固定
する。勿論、横枠材4の注入孔O1及び排気孔O2は、
閉止して外観上の支障をなくすると共に、断熱材3の吸
湿による機能低下も抑制する。
1の両側縁が垂木1間に嵌まり込んだ状態とし、例1同
様に防風シート9を垂木上に仮固定し、屋根下張材7を
防風シート9上から屋根垂木1の上面1Tに釘打ち固定
する。勿論、横枠材4の注入孔O1及び排気孔O2は、
閉止して外観上の支障をなくすると共に、断熱材3の吸
湿による機能低下も抑制する。
【0056】得られる屋根パネルAは、図3に示す如
く、断熱材3が枠体Fを構成する屋根垂木1内面と横枠
材4内面とに強固に一体化固着し、且つ遮熱材2の底面
も断熱材3に一体化固着したものであるため、取付作業
時や耐用期間中での断熱材3及び遮熱材2の移動や変
形、脱落の恐れのないものとなる。また、遮熱材の製作
過程での接着作業は、ローラー群装置による機械作用で
あり、垂木1、断熱材3、遮熱材2相互の接着作業も手
作業を要しないため、工場生産によって信頼性の高い均
質パネルが製作出来る。
く、断熱材3が枠体Fを構成する屋根垂木1内面と横枠
材4内面とに強固に一体化固着し、且つ遮熱材2の底面
も断熱材3に一体化固着したものであるため、取付作業
時や耐用期間中での断熱材3及び遮熱材2の移動や変
形、脱落の恐れのないものとなる。また、遮熱材の製作
過程での接着作業は、ローラー群装置による機械作用で
あり、垂木1、断熱材3、遮熱材2相互の接着作業も手
作業を要しないため、工場生産によって信頼性の高い均
質パネルが製作出来る。
【0057】〔例3(図4)〕例2のものに於いて、軒
先側の横枠材4に替えて軒桁用ころび止め材5を配置
し、垂木端部の切欠1C部にも棟木用ころび止め材5を
配置し、断熱材両端を規定するころび止め材5と横枠材
4に亘る下面には下面材71を垂木1間に付設したもの
である。
先側の横枠材4に替えて軒桁用ころび止め材5を配置
し、垂木端部の切欠1C部にも棟木用ころび止め材5を
配置し、断熱材両端を規定するころび止め材5と横枠材
4に亘る下面には下面材71を垂木1間に付設したもの
である。
【0058】ころび止め材5は、屋根垂木1の屋根荷重
による座屈に対処するものであるため、垂木1に対して
屋根勾配θだけ傾斜した形態となり、断熱材3の充填発
泡用の型キャビティ形成上も、成形断熱板の密接嵌入上
も、ころび止め材5は不利ではあるが、屋根パネルAの
小屋組みへの取付作業におけるころび止め材施工が合理
化出来る。また、グラスウール、ロックウール等の繊維
系断熱材3を充填する場合には、ころび止め材5の傾斜
形態も支障を生じない。
による座屈に対処するものであるため、垂木1に対して
屋根勾配θだけ傾斜した形態となり、断熱材3の充填発
泡用の型キャビティ形成上も、成形断熱板の密接嵌入上
も、ころび止め材5は不利ではあるが、屋根パネルAの
小屋組みへの取付作業におけるころび止め材施工が合理
化出来る。また、グラスウール、ロックウール等の繊維
系断熱材3を充填する場合には、ころび止め材5の傾斜
形態も支障を生じない。
【0059】〔屋根の断熱施工(図6)〕例1の屋根パ
ネル(図1)を採用する場合にあっては、一方の屋根面
の1枚目の屋根パネルAは、棟木側の基端部と小屋組み
の中心部の位置を合わせ、屋根垂木1の基端部両側から
棟木6に斜め方向に釘打ちして各屋根垂木1を棟木6に
固定する。また、屋根パネルAの先端側(軒先側)で
も、屋根垂木1の両側から軒桁61に対して釘を斜め方
向に打ち込んで各屋根垂木1を軒桁61に固定する。ま
た、図示してないが、屋根パネルAの中間部分に小屋組
みの母屋がある場合には、屋根パネル両側端部の屋根垂
木1を母屋に対して釘の斜め打ち込みで固定し、更に屋
根垂木下面から母屋にわたる金物(屈曲板金)を介し
て、屋根垂木下面と金物、及び母屋側面と金物を釘打ち
固定する。
ネル(図1)を採用する場合にあっては、一方の屋根面
の1枚目の屋根パネルAは、棟木側の基端部と小屋組み
の中心部の位置を合わせ、屋根垂木1の基端部両側から
棟木6に斜め方向に釘打ちして各屋根垂木1を棟木6に
固定する。また、屋根パネルAの先端側(軒先側)で
も、屋根垂木1の両側から軒桁61に対して釘を斜め方
向に打ち込んで各屋根垂木1を軒桁61に固定する。ま
た、図示してないが、屋根パネルAの中間部分に小屋組
みの母屋がある場合には、屋根パネル両側端部の屋根垂
木1を母屋に対して釘の斜め打ち込みで固定し、更に屋
根垂木下面から母屋にわたる金物(屈曲板金)を介し
て、屋根垂木下面と金物、及び母屋側面と金物を釘打ち
固定する。
【0060】次いで、反対側の屋根面の屋根パネルを同
様の手順で施工し、棟木6の上部で屋根垂木1の切欠1
Cによって面当接した屋根垂木同士を補強金物(図示せ
ず)を用いて強固に堅結する。1枚目の屋根パネルAの
両側屋根面への取付けが終了後、2枚目以降の屋根パネ
ルAについても同様に、棟木6、軒桁61、母屋の順に
釘打ち固定し、各屋根パネルAの側面当接部にあって
は、当接した両垂木1の適所を釘打ちして各屋根パネル
相互も堅結する。
様の手順で施工し、棟木6の上部で屋根垂木1の切欠1
Cによって面当接した屋根垂木同士を補強金物(図示せ
ず)を用いて強固に堅結する。1枚目の屋根パネルAの
両側屋根面への取付けが終了後、2枚目以降の屋根パネ
ルAについても同様に、棟木6、軒桁61、母屋の順に
釘打ち固定し、各屋根パネルAの側面当接部にあって
は、当接した両垂木1の適所を釘打ちして各屋根パネル
相互も堅結する。
【0061】屋根パネルAの取付施工終了後、軒桁61
上のパネルの屋根垂木1と屋根垂木1との間に、屋根垂
木と略同一の断面寸法を有する部材(木材)を屋根垂木
1の座屈変形を防止するために、ころび止め材5とし
て、図6に示す如く、屋根パネルAの遮熱材2の空気層
空間Sに干渉しないように挿入し、ころび止め材5と軒
桁61、及びころび止め材5と屋根垂木1間を釘打ちで
堅結する。
上のパネルの屋根垂木1と屋根垂木1との間に、屋根垂
木と略同一の断面寸法を有する部材(木材)を屋根垂木
1の座屈変形を防止するために、ころび止め材5とし
て、図6に示す如く、屋根パネルAの遮熱材2の空気層
空間Sに干渉しないように挿入し、ころび止め材5と軒
桁61、及びころび止め材5と屋根垂木1間を釘打ちで
堅結する。
【0062】また、棟木6の頂部でも同様にころび止め
材5を施工し、屋根垂木1の基端部も補強する。そし
て、屋根パネルAの施工終了後、パネルと一体化の屋根
下張材7の存在していない、屋根垂木の軒先側突出部1
Eや棟木側突出部1Bには、図6の如く、屋根垂木1上
に付加用の防風シート9´及び屋根下張材7´を張設し
て屋根構造部分を完成し、屋根下張材7,7´上に防水
シート81及び屋根材8を張設する。
材5を施工し、屋根垂木1の基端部も補強する。そし
て、屋根パネルAの施工終了後、パネルと一体化の屋根
下張材7の存在していない、屋根垂木の軒先側突出部1
Eや棟木側突出部1Bには、図6の如く、屋根垂木1上
に付加用の防風シート9´及び屋根下張材7´を張設し
て屋根構造部分を完成し、屋根下張材7,7´上に防水
シート81及び屋根材8を張設する。
【0063】該屋根の断熱施工にあっては、屋根垂木
1、断熱材3、遮熱材2、防風シート9、屋根下張材
7、及び下面材71の一体化パネルを用いるため、1枚
の屋根パネルAの取付けによって、屋根垂木の複数本
と、断熱構造(断熱材+遮熱材)上面の防風層9、屋根
下張材7、及び断熱構造下面の内装下地材71とが同時
に取付施工出来、断熱構造の建築現場での施工も不要と
なり、従来例1の如き在来工法と比べて、工期が画期的
に短縮出来る。
1、断熱材3、遮熱材2、防風シート9、屋根下張材
7、及び下面材71の一体化パネルを用いるため、1枚
の屋根パネルAの取付けによって、屋根垂木の複数本
と、断熱構造(断熱材+遮熱材)上面の防風層9、屋根
下張材7、及び断熱構造下面の内装下地材71とが同時
に取付施工出来、断熱構造の建築現場での施工も不要と
なり、従来例1の如き在来工法と比べて、工期が画期的
に短縮出来る。
【0064】しかも、屋根垂木を張設する際は、棟木と
軒桁の間隔や、軒桁と母屋の間隔が大きいため、在来工
法では高所作業用の足場の確保が必要であり、危険、且
つ手間のかかる作業であったが、本発明の屋根パネル施
工にあっては、棟木部分に作業足場を確保するだけで安
全、且つ容易に作業が実施出来、また、下面材71は内
装下地材として機能するため、屋根下面からの困難な作
業であった屋根面内装下地材の付設作業も省略出来、屋
根施工が画期的に合理化出来る。また、屋根パネルAも
工場生産により、高品質、且つ信頼性の高いパネルが得
られ、簡単、且つ容易な屋根パネルの取付施工によって
高品質の断熱構造屋根が得られる。
軒桁の間隔や、軒桁と母屋の間隔が大きいため、在来工
法では高所作業用の足場の確保が必要であり、危険、且
つ手間のかかる作業であったが、本発明の屋根パネル施
工にあっては、棟木部分に作業足場を確保するだけで安
全、且つ容易に作業が実施出来、また、下面材71は内
装下地材として機能するため、屋根下面からの困難な作
業であった屋根面内装下地材の付設作業も省略出来、屋
根施工が画期的に合理化出来る。また、屋根パネルAも
工場生産により、高品質、且つ信頼性の高いパネルが得
られ、簡単、且つ容易な屋根パネルの取付施工によって
高品質の断熱構造屋根が得られる。
【0065】また、得られる住宅の屋根断熱構造にあっ
ては、屋根パネルAが遮熱材2の各シート上面のアルミ
箔によって輻射熱を阻止し、遮熱材2の各シート間の空
気層空間Sが図6に示す如く、軒先側から屋根頂点へと
外気を導通して屋根面から断熱材3への対流熱伝達を抑
制し、且つ熱不良導体の断熱材3が熱伝導を抑制するた
め、即ち、屋根パネルAが熱伝導の3要素である伝導、
対流、輻射の各熱伝達要素全てに対応したものであるた
め、例えば、従来例2の断熱材上に断熱シートを載置し
て断熱シートで通気を行う、伝導熱と対流熱とに対処す
るものと比べても、構造がより単純で、製作面でもより
容易、且つ合理的に出来るものである上に、熱伝達抑制
機能が格段に優れたものとなる。
ては、屋根パネルAが遮熱材2の各シート上面のアルミ
箔によって輻射熱を阻止し、遮熱材2の各シート間の空
気層空間Sが図6に示す如く、軒先側から屋根頂点へと
外気を導通して屋根面から断熱材3への対流熱伝達を抑
制し、且つ熱不良導体の断熱材3が熱伝導を抑制するた
め、即ち、屋根パネルAが熱伝導の3要素である伝導、
対流、輻射の各熱伝達要素全てに対応したものであるた
め、例えば、従来例2の断熱材上に断熱シートを載置し
て断熱シートで通気を行う、伝導熱と対流熱とに対処す
るものと比べても、構造がより単純で、製作面でもより
容易、且つ合理的に出来るものである上に、熱伝達抑制
機能が格段に優れたものとなる。
【0066】更に、防水シート81によって上面が被覆
保護された屋根パネルAの屋根下張材7は、防風シート
9に下面が当接しているため、例え雨水が防水シート8
1を透過して屋根下張材7に侵入しても、防風シート9
が雨水の遮熱材2及び断熱材3への侵入を阻止すると共
に、屋根下張材7を湿潤した水蒸気は、屋根下張材7→
防風シート9→上面シート21→空気層空間S、のルー
トで外方へ排除出来、また、断熱材3が吸湿しても、断
熱材3の水蒸気は、断熱材3→下面シート23→空気層
空間Sのルートで排除出来る。しかも、全シートの透湿
防水性により、遮熱材2内での水蒸気放出作用もスムー
ズとなり、屋根構造内の結露を好適に防止する。
保護された屋根パネルAの屋根下張材7は、防風シート
9に下面が当接しているため、例え雨水が防水シート8
1を透過して屋根下張材7に侵入しても、防風シート9
が雨水の遮熱材2及び断熱材3への侵入を阻止すると共
に、屋根下張材7を湿潤した水蒸気は、屋根下張材7→
防風シート9→上面シート21→空気層空間S、のルー
トで外方へ排除出来、また、断熱材3が吸湿しても、断
熱材3の水蒸気は、断熱材3→下面シート23→空気層
空間Sのルートで排除出来る。しかも、全シートの透湿
防水性により、遮熱材2内での水蒸気放出作用もスムー
ズとなり、屋根構造内の結露を好適に防止する。
【0067】即ち、断熱機能面から見ても、本発明の遮
熱材2+断熱材3の断熱構造は、従来例2の単なる断熱
機能のみを備えた異質断熱材を重ねた断熱構造よりも優
れた熱伝達抑制効果を発揮する。しかも、従来の断熱材
利用の断熱構造での必然結果であった断熱材の蓄熱も軽
減出来るため、外気温低下に比較的早く順応出来るもの
となり、省エネルギー住宅の提供に有利となる。
熱材2+断熱材3の断熱構造は、従来例2の単なる断熱
機能のみを備えた異質断熱材を重ねた断熱構造よりも優
れた熱伝達抑制効果を発揮する。しかも、従来の断熱材
利用の断熱構造での必然結果であった断熱材の蓄熱も軽
減出来るため、外気温低下に比較的早く順応出来るもの
となり、省エネルギー住宅の提供に有利となる。
【0068】また、例2の屋根パネル(図3)を採用す
れば、内装下地材71のみの別途取付作業が必要となる
が、その他の従来技術に対する、屋根施工上のメリッ
ト、及び断熱屋根構造としての機能上のメリットは例1
同様であり、手作業が少なくて工場生産に適したパネル
でありながら、発明の所期の目的は達成出来る。
れば、内装下地材71のみの別途取付作業が必要となる
が、その他の従来技術に対する、屋根施工上のメリッ
ト、及び断熱屋根構造としての機能上のメリットは例1
同様であり、手作業が少なくて工場生産に適したパネル
でありながら、発明の所期の目的は達成出来る。
【0069】また、例3の屋根パネル(図4)を採用す
れば、屋根パネルAの製作では例1,例2のパネルに対
して比較的、手作業が多く且つ煩雑ではあるが、屋根施
工時に、屋根垂木1の取付けと同時にころび止め施工が
遂行出来、高所作業としての屋根施工が例1,例2の各
パネル採用時よりも一層合理化出来、しかも、断熱屋根
としての機能上のメリットは例1,例2と同様であり、
発明の所期の目的は達成出来る。
れば、屋根パネルAの製作では例1,例2のパネルに対
して比較的、手作業が多く且つ煩雑ではあるが、屋根施
工時に、屋根垂木1の取付けと同時にころび止め施工が
遂行出来、高所作業としての屋根施工が例1,例2の各
パネル採用時よりも一層合理化出来、しかも、断熱屋根
としての機能上のメリットは例1,例2と同様であり、
発明の所期の目的は達成出来る。
【0070】〔その他〕実施態様例に示した例1,例
2,例3の各屋根パネルAは、何れも3層形態遮熱材
(上面シート21、中間シート22、下面シート23)
であり、且つ上面シート21と防風層(防風シート)9
との間には空隙層Soを有するものであるが、遮熱材2
を上面シート21と下面シート23との2層形態とし空
気層空間Sが1層のものとすれば、遮熱材2の製作に於
いて、各起立片24,25間に亘る短幅の中間シート2
2群を配置する作業が不要となり、遮熱材2の製作組立
工数が大幅に合理化出来、遮熱材2は、使用材料面から
も、工数面からも大幅にコストダウン出来る。しかも、
2層形態であっても、隣り合う上下両シート共に熱反射
層を付与することにより、上面シート21の輻射熱反射
層を透過した熱線を下面シートの輻射熱反射層で好適に
反射するため、機能上も別段支障ない。
2,例3の各屋根パネルAは、何れも3層形態遮熱材
(上面シート21、中間シート22、下面シート23)
であり、且つ上面シート21と防風層(防風シート)9
との間には空隙層Soを有するものであるが、遮熱材2
を上面シート21と下面シート23との2層形態とし空
気層空間Sが1層のものとすれば、遮熱材2の製作に於
いて、各起立片24,25間に亘る短幅の中間シート2
2群を配置する作業が不要となり、遮熱材2の製作組立
工数が大幅に合理化出来、遮熱材2は、使用材料面から
も、工数面からも大幅にコストダウン出来る。しかも、
2層形態であっても、隣り合う上下両シート共に熱反射
層を付与することにより、上面シート21の輻射熱反射
層を透過した熱線を下面シートの輻射熱反射層で好適に
反射するため、機能上も別段支障ない。
【0071】尚、2層形態遮熱材であって、防風層(防
風シート)9との間に空隙層Soのないものにあって
は、上面シート21が防風層9との接触によって輻射熱
反射機能の低下を生じるが、この場合も下面シート23
のみは、輻射熱反射機能を100%発揮するため、高性
能遮熱材としての充分な作用を奏する。勿論、空隙層S
oのない場合は、防風層9に防風機能(屋根下張材7か
らの雨水の侵入は阻止するが、水蒸気は透過放出する機
能)を発揮させるために、遮熱材の少なくとも上面シー
トは透湿防水性が必須である。この場合、上面シート2
1が屋根垂木上面1Tと面一となるため、上面シート両
側縁21Eが垂木上面1Tにかかった形態で防風シート
9を載置して屋根下張材7を釘打ちすることにより、遮
熱材2は、断熱材3に接着せずとも不動保持が容易に達
成出来、屋根パネルAの製作が合理化出来る。
風シート)9との間に空隙層Soのないものにあって
は、上面シート21が防風層9との接触によって輻射熱
反射機能の低下を生じるが、この場合も下面シート23
のみは、輻射熱反射機能を100%発揮するため、高性
能遮熱材としての充分な作用を奏する。勿論、空隙層S
oのない場合は、防風層9に防風機能(屋根下張材7か
らの雨水の侵入は阻止するが、水蒸気は透過放出する機
能)を発揮させるために、遮熱材の少なくとも上面シー
トは透湿防水性が必須である。この場合、上面シート2
1が屋根垂木上面1Tと面一となるため、上面シート両
側縁21Eが垂木上面1Tにかかった形態で防風シート
9を載置して屋根下張材7を釘打ちすることにより、遮
熱材2は、断熱材3に接着せずとも不動保持が容易に達
成出来、屋根パネルAの製作が合理化出来る。
【0072】また、屋根パネルAの取付施工を、屋根下
張材7から屋根垂木1を通して、棟木6や軒桁61等に
釘打ち堅締する方法で実施する場合には、防風シート9
及び屋根下張材7を屋根垂木1と同長とすることによ
り、屋根パネルAの取付け後の、付加用の防風シート9
´及び屋根下張材7´の取付けを不要と出来る。
張材7から屋根垂木1を通して、棟木6や軒桁61等に
釘打ち堅締する方法で実施する場合には、防風シート9
及び屋根下張材7を屋根垂木1と同長とすることによ
り、屋根パネルAの取付け後の、付加用の防風シート9
´及び屋根下張材7´の取付けを不要と出来る。
【0073】尚、各実施例態様例の屋根パネルAは、何
れも屋根下張材7を防風シート9上に付加したものであ
るが、本件発明(請求項1)の屋根パネルAは、屋根下
張材7を必須とするものでなく、従って、各実施態様例
の屋根パネルAに於いて、屋根下張材7を欠如した屋根
パネルAとしても良い。屋根下張材7を欠如した屋根パ
ネルAは、屋根への張設後、屋根パネルA上を含めて屋
根全面に均一に屋根下張材7を取付ければ良い。この場
合、防風層には、各実施態様例同様の防風シート9を採
用しても良いが、薄いベニヤ板等の木板を用いれば、屋
根パネルAの保管時、搬送時、施工時での防風層9や遮
熱材2の損傷抑制上有利である。勿論、該パネルAも、
各実施態様例の屋根パネルAと同様に、高断熱、低蓄熱
でありながら結露防止にも有効なものであり、発明の課
題は解決出来る。
れも屋根下張材7を防風シート9上に付加したものであ
るが、本件発明(請求項1)の屋根パネルAは、屋根下
張材7を必須とするものでなく、従って、各実施態様例
の屋根パネルAに於いて、屋根下張材7を欠如した屋根
パネルAとしても良い。屋根下張材7を欠如した屋根パ
ネルAは、屋根への張設後、屋根パネルA上を含めて屋
根全面に均一に屋根下張材7を取付ければ良い。この場
合、防風層には、各実施態様例同様の防風シート9を採
用しても良いが、薄いベニヤ板等の木板を用いれば、屋
根パネルAの保管時、搬送時、施工時での防風層9や遮
熱材2の損傷抑制上有利である。勿論、該パネルAも、
各実施態様例の屋根パネルAと同様に、高断熱、低蓄熱
でありながら結露防止にも有効なものであり、発明の課
題は解決出来る。
【0074】
【発明の効果】本発明の屋根パネルAにあっては、垂木
1と遮熱材2と断熱材3と防風層9と屋根下張材7とが
一体化されているため、該屋根パネルAを用いて屋根施
工すれば、従来の、高所作業としての屋根垂木の取付
け、通気層の形成、断熱層の取付け、防風層の張設等の
作業が画期的に合理化出来る。しかも、屋根パネルA
は、工場生産された均質パネルであるため、単純、且つ
合理化された屋根施工が可能となり、高品質の屋根が合
理的に形成出来る。
1と遮熱材2と断熱材3と防風層9と屋根下張材7とが
一体化されているため、該屋根パネルAを用いて屋根施
工すれば、従来の、高所作業としての屋根垂木の取付
け、通気層の形成、断熱層の取付け、防風層の張設等の
作業が画期的に合理化出来る。しかも、屋根パネルA
は、工場生産された均質パネルであるため、単純、且つ
合理化された屋根施工が可能となり、高品質の屋根が合
理的に形成出来る。
【0075】また、屋根パネルAは、遮熱材2のシート
表面での輻射熱反射作用と、遮熱材各シート間の空気層
空間Sでの外気導通による熱の対流伝達抑制作用と、断
熱材3による熱伝導を抑制する作用、即ち、熱伝達の3
要素である伝導、対流、輻射の各熱伝達要素全てに対応
しているので、屋根面からの熱の建物内への伝達が好適
に抑制出来、しかも、遮熱材2によって断熱材3の蓄熱
が軽減出来て、断熱材3の蓄熱量が抑制出来るため、外
気温度低下にも比較的短時間で順応出来るものとなっ
て、高断熱、低蓄熱の断熱構造を提供し、例えば冷房エ
ネルギーの軽減等の省エネルギー住宅の提供に有利であ
る。
表面での輻射熱反射作用と、遮熱材各シート間の空気層
空間Sでの外気導通による熱の対流伝達抑制作用と、断
熱材3による熱伝導を抑制する作用、即ち、熱伝達の3
要素である伝導、対流、輻射の各熱伝達要素全てに対応
しているので、屋根面からの熱の建物内への伝達が好適
に抑制出来、しかも、遮熱材2によって断熱材3の蓄熱
が軽減出来て、断熱材3の蓄熱量が抑制出来るため、外
気温度低下にも比較的短時間で順応出来るものとなっ
て、高断熱、低蓄熱の断熱構造を提供し、例えば冷房エ
ネルギーの軽減等の省エネルギー住宅の提供に有利であ
る。
【0076】また、屋根パネルAは、断熱材3及び遮熱
材2の上方を防風層が保護しているため、防水シート8
1から屋根下張材7へと侵入した雨水の遮熱材、断熱材
への侵入を阻止すると共に、屋根下張材7の水蒸気を遮
熱材の空気層空間Sを介して排除出来るため、遮熱材2
及び断熱材3の機能低下、及び屋根下張材7の吸水腐蝕
による機能低下を抑制し、従って、高断熱、低蓄熱の断
熱構造でありながら、結露防止にも有効なものである。
材2の上方を防風層が保護しているため、防水シート8
1から屋根下張材7へと侵入した雨水の遮熱材、断熱材
への侵入を阻止すると共に、屋根下張材7の水蒸気を遮
熱材の空気層空間Sを介して排除出来るため、遮熱材2
及び断熱材3の機能低下、及び屋根下張材7の吸水腐蝕
による機能低下を抑制し、従って、高断熱、低蓄熱の断
熱構造でありながら、結露防止にも有効なものである。
【0077】また、本発明の屋根パネルAは、遮熱材2
が複数シート21,22,23相互を折曲自在の起立片
24,25群で固定したものであるため、製作に際して
は、遮熱材の各構成材としての各シート及び各起立片を
共に水平配置してそれぞれ必要位置の折り目付与、接着
部への糊付け、加圧接着、及び定寸切断の各工程をロー
ラー群装置による流れ作業で実施出来て、遮熱材2の製
作が合理的に実施出来、製品としての遮熱材2も、各シ
ートの積層形態で取扱えるので、保管、搬送及び屋根パ
ネルAの製作も容易となる。
が複数シート21,22,23相互を折曲自在の起立片
24,25群で固定したものであるため、製作に際して
は、遮熱材の各構成材としての各シート及び各起立片を
共に水平配置してそれぞれ必要位置の折り目付与、接着
部への糊付け、加圧接着、及び定寸切断の各工程をロー
ラー群装置による流れ作業で実施出来て、遮熱材2の製
作が合理的に実施出来、製品としての遮熱材2も、各シ
ートの積層形態で取扱えるので、保管、搬送及び屋根パ
ネルAの製作も容易となる。
【図1】本発明の例1の屋根パネルAの一部切欠斜視図
である。
である。
【図2】本発明の例1の屋根パネルAの説明図であっ
て、(A)は図1のA−A断面図、(B)は図1のB−
B断面図である。
て、(A)は図1のA−A断面図、(B)は図1のB−
B断面図である。
【図3】本発明の例2の屋根パネル説明図であって、
(A)は一部切欠全体斜視図、(B)は(A)のB−B
断面図、(C)は(A)のC−C断面図である。
(A)は一部切欠全体斜視図、(B)は(A)のB−B
断面図、(C)は(A)のC−C断面図である。
【図4】本発明の例3の屋根パネル説明図であって、
(A)は一部切欠全体斜視図、(B)は(A)のB−B
断面図、(C)は(A)のC−C断面図である。
(A)は一部切欠全体斜視図、(B)は(A)のB−B
断面図、(C)は(A)のC−C断面図である。
【図5】本発明に用いる遮熱材2の説明断面図であっ
て、(A)は起立途中を、(B)は起立状態を示す図で
ある。
て、(A)は起立途中を、(B)は起立状態を示す図で
ある。
【図6】本発明を実施した屋根の一部切欠斜視図であ
る。
る。
【図7】従来例1の説明図であって、(A)は通気下地
材を取付けた状態を、(B)は通気層形成状態を、
(C)は断熱材を取付けて完成した状態を示す図であ
る。
材を取付けた状態を、(B)は通気層形成状態を、
(C)は断熱材を取付けて完成した状態を示す図であ
る。
【図8】従来例2の一部切欠斜視図である。
1:屋根垂木(垂木)、 1T:垂木上面、
1U:垂木下面、2:遮熱材、 3:
断熱材、 4:横枠材、5:ころび止め
材、 5U:ころび止め材下面、 6:棟木、
7,7´:屋根下張材、 8:屋根材(屋根仕上
材)、9,9´:防風層(防風シート)、21:上面シ
ート、 21E:突出縁(側縁)、 22:中間シ
ート、23:下面シート、 24,25:起立
片、61:軒桁、 71:下面材、
81:防水シート、h:微細孔(ピンホール)、
S:空気層空間、 So:空隙層、
1U:垂木下面、2:遮熱材、 3:
断熱材、 4:横枠材、5:ころび止め
材、 5U:ころび止め材下面、 6:棟木、
7,7´:屋根下張材、 8:屋根材(屋根仕上
材)、9,9´:防風層(防風シート)、21:上面シ
ート、 21E:突出縁(側縁)、 22:中間シ
ート、23:下面シート、 24,25:起立
片、61:軒桁、 71:下面材、
81:防水シート、h:微細孔(ピンホール)、
S:空気層空間、 So:空隙層、
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フロントページの続き
Fターム(参考) 2E001 DA01 DB02 DC01 DD01 EA08
FA16 GA11 GA24 HB04 HC02
HF01 HF06 HF11 MA01 NA04
NA07 ND21
Claims (14)
- 【請求項1】 少なくとも2本の平行した屋根垂木
(1)間に断熱材(3)を配設し、少なくとも上面シー
ト(21)及び下面シート(23)を含む上下複数のシ
ート(21,22,23)から成り、シート表面での輻
射熱反射作用、及びシート間の空気層空間(S)による
空気流通作用を奏する遮熱材(2)で該断熱材(3)の
上面を被覆保護し、防風層(9)を屋根垂木上面(1
T)間に張設固定した防風層付き通気性断熱屋根パネ
ル。 - 【請求項2】 屋根下張材(7)を、防風層(9)上で
屋根垂木(1)間に張設固定した請求項1の断熱屋根パ
ネル。 - 【請求項3】 防風層(9)が、少なくとも遮熱材
(2)上面を覆い、屋根下張材(7)が少なくとも防風
層(9)上面を覆った請求項1、又は2の断熱屋根パネ
ル。 - 【請求項4】 防風層(9)を屋根下張材(7)の下面
(7U)に付設した請求項1、又は2、又は3の断熱屋
根パネル。 - 【請求項5】 遮熱材(2)は、輻射熱反射層を備えた
シートを含む複数シート(21,22,23)を折曲自
在の起立片(24,25)群によって上下に連結し、各
シート(21,22,23)間に長手方向に貫通した空
気層空間(S)を形成した、請求項1乃至4のいずれか
1項の断熱屋根パネル。 - 【請求項6】 遮熱材(2)は、複数シート(21,2
2,23)及び起立片(24,25)群が紙シートから
成り、複数シートの少なくとも隣り合う上下2層が表面
に熱反射アルミ箔層を備えた、請求項1乃至5のいずれ
か1項の断熱屋根パネル。 - 【請求項7】 遮熱材(2)は、上面シート(21)、
下面シート(23)、及び起立片(24,25)群が同
長の紙材から成り、折曲部(r)で折曲自在とした起立
片(24,25)群の両端の折曲面(24´,25´)
を上面シート(21)及び下面シート(23)に固定
し、上下シート(21,23)間に、起立片(24,2
5)群で仕切られた長手方向に貫通した空気層空間
(S)を開口した請求項1乃至6のいずれか1項の断熱
屋根パネル。 - 【請求項8】 屋根垂木(1)間に断熱材(3)の両端
を規定する横枠材(4)を配置した請求項1乃至7のい
ずれか1項の断熱屋根パネル。 - 【請求項9】 屋根垂木(1)と横枠材(4)で囲まれ
た空間(V)内に横枠材(4)から断熱材(3)を注入
発泡成形し、屋根垂木(1)、横枠材(4)及び遮熱材
(2)を発泡断熱材の凝固接着力で一体化した請求項1
乃至8のいずれか1項の断熱屋根パネル。 - 【請求項10】 屋根垂木(1)間に、軒桁用ころび止
め材(5)と、棟木用ころび止め材(5)と、中間の横
枠材(4)とを固定して枠体(F)を形成し、軒桁用こ
ろび止め材(5)と中間横枠材(4)間に断熱材(3)
を装填した請求項1乃至9のいずれか1項の断熱屋根パ
ネル。 - 【請求項11】 下面材(71)を屋根垂木下面(1
U)間に固定した、請求項1乃至10のいずれか1項の
断熱屋根パネル。 - 【請求項12】 遮熱材(2)を、上面シート(21)
と防風層(9)とが空隙層(So)を保つように配設し
た請求項1乃至11のいずれか1項の断熱屋根パネル。 - 【請求項13】 屋根下張材(7)が、遮熱材(2)の
透湿防水性上面シート(21)の両側の突出縁(21
E)と防風層両側縁(9E)とを屋根垂木上面(1T)
に挟着固定した、請求項1乃至12のいずれか1項の断
熱屋根パネル。 - 【請求項14】 遮熱材(2)の上下複数のシート(2
1,22,23)の全てが透湿防水性を有する請求項1
乃至13のいずれか1項の断熱屋根パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384617A JP2003184216A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 防風層付き通気性断熱屋根パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001384617A JP2003184216A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 防風層付き通気性断熱屋根パネル |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003184216A true JP2003184216A (ja) | 2003-07-03 |
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ID=27594304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001384617A Pending JP2003184216A (ja) | 2001-12-18 | 2001-12-18 | 防風層付き通気性断熱屋根パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003184216A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009287346A (ja) * | 2008-05-30 | 2009-12-10 | Kubota Matsushitadenko Exterior Works Ltd | 屋根下地パネル及びその施工方法 |
JP2011032755A (ja) * | 2009-08-03 | 2011-02-17 | Daiwa House Industry Co Ltd | 木造建築物の屋根構造及びその施工方法 |
JP2016070044A (ja) * | 2014-10-01 | 2016-05-09 | 隆行 相田 | 建築物の通気換気断熱システム |
CN112431329A (zh) * | 2020-11-23 | 2021-03-02 | 浙江安防职业技术学院 | 一种用于抗台风的墙体安全防护装置 |
-
2001
- 2001-12-18 JP JP2001384617A patent/JP2003184216A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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