JP2010006745A - 融合タンパク質、融合タンパク質固定化担体、化合物のスクリーニング方法、スクリーニング用組成物、並びに、スクリーニング用キット - Google Patents

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Abstract

【課題】エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物を容易にスクリーニングするための一連の技術を提供する。
【解決手段】エンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットが連結されてなり、かつリガンド結合活性を有することを特徴とする融合タンパク質が提供される。分子シャペロン活性を有するタンパク質の例として、シャペロニン、PPIaseが挙げられる。当該融合タンパク質を担体に固定化してなる融合タンパク質固定化担体、当該融合タンパク質又は融合タンパク質固定化担体を用いるスクリーニング方法、当該スクリーニング方法に用いられるスクリーニング用組成物、並びに、スクリーニング用キットも提供される。
【選択図】図1

Description

本発明は融合タンパク質、融合タンパク質固定化担体、化合物のスクリーニング方法、スクリーニング用組成物、並びに、スクリーニング用キットに関する。本発明は、エンドセリン受容体を標的とする新規医薬の開発等に有用なものである。
エンドセリン受容体は、エンドセリンペプチドファミリー(ET−1、ET−2、ET−3)に対する受容体であり、ET−A受容体とET−B受容体の2種類が存在する。エンドセリンは、培養血管内皮細胞の上清から血管収縮活性を指標として単離されたペプチドである(非特許文献1)。ET−1は、主に平滑筋細胞(非特許文献2)のET−A受容体に結合し、血管平滑筋収縮作用および血圧上昇作用を引き起こす(非特許文献3)。
病態との関連においては、ET−1の血中濃度上昇の傾向と急性心筋梗塞、腎不全、肺高血圧症との相関が報告されていることから、循環器系の種々の病態に関与していると考えられている。そのため、ET−1の拮抗薬の開発が盛んに行われている。しかし、上記に挙げた個々の対象疾患に対する既存薬剤を凌ぐ結果はほとんど得られておらず、肺高血圧症に臨床応用されている例があるのみである(非特許文献3)。
このように、エンドセリン/エンドセリン受容体の関係は、生理的活動と病態のさまざまな局面で重要な役割を演じているため、エンドセリン受容体は創薬研究において重要視されている受容体の1つとなっている。すなわち、エンドセリン受容体のリガンドであるエンドセリンの結合部位に対して拮抗する化合物は、アンタゴニスト又はエンドセリン以外の新規なアゴニストとしての薬理活性が期待できる。
エンドセリン受容体に対するアゴニスト活性またはアンタゴニスト活性を有する化合物のスクリーニング方法としては、エンドセリン受容体を発現しているラットやマウスなどの動物組織をホモジネートし、そのミクロソームを材料とし、ラジオアイソトープ(RI)でラベルした既知の化合物をトレーサーとして結合実験を行うのが常法である。しかしながら、この方法は非ヒト動物の受容体を用いた評価結果を指標とするものであり、ヒトへの薬理効果を正しく反映しているとは限らない。むしろ近年、非ヒト動物由来の材料を用いたアッセイ法が、必ずしもヒトへの薬理効果を正しく外挿しないことが明らかになりつつある。このため、ヒト由来のエンドセリン受容体を用いたスクリーニングのニーズが高まっている。ところが、ヒト組織を用いて同様の実験を行うことには倫理上の問題があり、実施は事実上困難である。
一方、エンドセリン受容体を遺伝子工学的に発現させ、創薬活動に利用する試みもある。一般には、エンドセリン受容体のアゴニストであるエンドセリンに対するアンタゴニスト化合物をスクリーニングする際、まず、エンドセリン受容体の遺伝子を培養動物細胞に導入・発現させる。次に、エンドセリン受容体発現細胞とアンタゴニスト候補化合物を接触させる。そして、アゴニストであるエンドセリンを接触させて、細胞内シグナル伝達経路におけるカルシウムイオン強度の変化を観察することにより、アンタゴニストのスクリーニングを実施する。エンドセリンを接触させた時、カルシウムイオン強度が増加しなかった場合、アンタゴニスト候補化合物はヒット化合物となる。
しかし、この方法では、細胞内のシグナル伝達が起こるか否かということにだけしか着目していない。よって、この方法では、スクリーニングによって得られたヒットしたアンタゴニスト化合物がエンドセリン受容体のアゴニストであるエンドセリンに対して、必ずしも、エンドセリン受容体の立体構造特異的に拮抗する化合物として選択できているとは限らない。その可能性としては以下のことが考えられる。
(1)エンドセリン受容体に対するアンタゴニスト(被検化合物)が、アゴニスト(エンドセリン)の結合部位とは立体構造上、別の位置に結合してしまう。
(2)遺伝子工学的に発現させた培養細胞膜表面のエンドセリン受容体以外の受容体も存在しており(内在性の受容体)、その受容体(つまり、本来結合すべきでない受容体)に結合することにより、シグナル伝達が阻害される。これら(1)および(2)の要因は、医薬品の副作用の原因につながるおそれがある。
本来ならば、スクリーニングされた化合物は、その化学構造と、受容体の立体構造とから結合部位がほぼ正確に推定される。しかし、創薬でターゲットとなる膜受容体の立体構造はほとんど解明されていないのが現状である。現に、エンドセリン受容体の立体構造は解かれていない。それでも、医薬品開発の分野では膜受容体の立体構造が未知のターゲットも開発の対象に含めており、このような現状のもとで副作用の少ない医薬品の開発が切望されている。副作用が少ない医薬品を迅速に開発するためには、リガンドの結合部位に対して特異的に拮抗する化合物を、容易かつハイスループット的にスクリーニングすることが望まれる。
一方で、エンドセリン受容体を遺伝子工学的に培養動物細胞に発現させ、受容体を精製・回収し、RI標識化合物を用いた結合実験に供することにより、受容体に結合するアゴニスト、アンタゴニストのスクリーニングを実施する方法がある。しかしながら、これらの方法はハイスループット性に欠けるため、化合物ライブラリーから大規模にスクリーニングすることには不向きである。また、培養動物細胞の発現量も極めて微量であるため、RI標識化合物を用いた結合実験はハイスループット性に欠け、実用的ではない。より実用的な面から言えば、大量の受容体タンパク質とRIを用いることなく容易かつハイスループット的にスクリーニングできることが望まれる。
RIを用いない結合実験が可能であるかどうかについては、エンドセリン受容体のリガンドであるエンドセリンの蛍光標識体を用いた実験が報告されている(非特許文献4)。蛍光標識したエンドセリンは、エンドセリンそのものと同じ物性を持つ。つまり蛍光標識しているリガンドでも、本来の構造と同じ薬効が保持されている。
大量のタンパク質が合成できるかという点については、エンドセリン受容体は、膜タンパク質であるため、他の膜タンパク質と同様に大量に強制発現させた例はこれまでほとんど報告されていない。エンドセリン受容体を、大腸菌を用いて大腸菌の膜移行シグナルを付加した融合タンパク質として発現させた例はあるが、大腸菌1細胞あたり41個と、非常に発現量が少ない(非特許文献5)。そのため、ヒト由来のエンドセリン受容体をリガンド結合活性を保持する状態で大量に得るという課題の根本的な解決には至っていない。
膜タンパク質等の難溶性のタンパク質を正しく折り畳まれた可溶性の状態で発現させる技術として、「タンパク質折り畳み因子」と呼ばれるタンパク質の作用を利用する方法が提案されている。タンパク質折り畳み因子は、他のタンパク質の折り畳み反応(フォールディング)を促進する作用を有するタンパク質の総称であり、酵素的に働く「フォールダーゼ」と非酵素的に働く「分子シャペロン」とに分類することができる。例えば、難溶性の目的タンパク質をタンパク質折り畳み因子との融合タンパク質として発現させ、目的タンパク質を正しく折り畳まれた可溶性の状態で取得する方法が提案されている(特許文献1)。しかし、この方法の有効性は目的タンパク質の種類によって異なり、エンドセリン受容体のような7箇所の疎水性領域を持つ受容体に対して有効であるか否かは定かでない。
国際公開第02/052029号パンフレット Yanagisawa, M. ら、ネイチャー(Nature),1988年,第332巻,p.411−415 医学のあゆみ,医歯薬出版株式会社,2005年1月1日,第212巻,第1号,p.49−53 血管研究の最前線 血管新生・形成メカニズムから血管障害とその治療まで ,羊土社,2000年,第18巻,第5号,p.41−45 Oksche Aら,モレキュラー・ファーマコロジー(Molecular Pharmacology),2000年,第57巻,第6号,p.1104−1113 Bernard Haendlerら,バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ(Biochemical and Biophysical Research Communications),1993年,第192巻,第2号,p.633−638
本発明の目的は、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物を容易にスクリーニングするための一連の技術を提供することにある。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、エンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットが連結されてなり、かつリガンド結合活性を有することを特徴とする融合タンパク質である。
本発明の融合タンパク質は、エンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットが連結されてなるものである。そして、本発明の融合タンパク質は、受容体としての本質的な活性である「リガンド結合活性」を保持している。本発明の融合タンパク質はリガンド結合活性を有するので、単独分子としてのエンドセリン受容体の代替物質として利用できる。例えば、エンドセリン受容体としてヒト由来のものを採用した融合タンパク質を使用すれば、組織ホモジネートを使用する従来の方法では実施できなかったヒト由来エンドセリン受容体に対するスクリーニングを行うことができる。さらに、本発明の融合タンパク質は遺伝子工学的に大量取得が可能であるので、エンドセリン受容体の部分を切り出すことによりエンドセリン受容体を高純度で高収率、かつ、容易に製造することができる。
ここで「リガンド結合活性」とは、天然(native)のエンドセリン受容体が本質的に有する活性を表現したものであり、具体的には「エンドセリンに特異的な結合活性」、「BQ-123に特異的な結合活性」、「エンドセリン受容体に対するアゴニストに特異的な結合活性」、及び「エンドセリン受容体に対するアンタゴニストに特異的な結合活性」等が例示される。
ここで「分子シャペロン活性」とは、「変性したタンパク質を元の正常型にリフォールディングさせる活性、又は、変性したタンパク質の不可逆的な凝集を抑制する活性」を指すものとする。「分子シャペロン活性を有するタンパク質」の代表例はシャペロニン、スモールヒートショックプロテイン、Hsp90等の「分子シャペロン」に属する一群のタンパク質である。ただし、分子シャペロン以外のタンパク質であっても、上記した「分子シャペロン活性」を有するタンパク質であれば、本発明における「分子シャペロン活性を有するタンパク質」に含まれる。
本発明においてエンドセリン受容体に連結されるタンパク質は、「分子シャペロン活性を有するタンパク質」と「そのサブユニット」のいずれかである。前者は分子シャペロン活性を有するタンパク質が単量体である場合、後者は複数のサブユニットからなる複合タンパク質の場合に該当する。
請求項2に記載の発明は、分子シャペロン活性を有するタンパク質は、シャペロニンであることを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質である。
シャペロニンは分子シャペロンの一種であり、分子量約6万のサブユニット(シャペロニンサブユニット)からなる複合タンパク質である。代表的なシャペロニンは、シャペロニンサブユニット7〜9個からなるリング状構造体が2個重なった、総分子量80万〜100万程度のシリンダー状の巨大な複合タンパク質である。シャペロニンはその内部に他のタンパク質を格納し、正しく折り畳むことができる。そして本発明の融合タンパク質は、分子シャペロン活性を有するタンパク質としてシャペロニンを採用したものである。
請求項3に記載の発明は、シャペロニンを構成するサブユニットの少なくとも2個は、ペプチド結合を介して直列に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の融合タンパク質である。
2個以上のシャペロニンサブユニットがペプチド結合を介して直列に連結された人工タンパク質(以下、「シャペロニンサブユニット連結体」と称する。)が知られており、必要に応じて単独分子のシャペロニンサブユニットを補充しながら、天然型シャペロニンと同様にリング状構造体を形成することがわかっている(古谷ら,Protein Science, 2005, 14, 341)。そして本発明の融合タンパク質は、分子シャペロン活性を有するタンパク質としてシャペロニンサブユニット連結体を採用したものである。なお、N個のシャペロニンサブユニットからなるシャペロニンサブユニット連結体を、以下、「シャペロニンサブユニットN回連結体」と呼ぶこととする。
請求項4に記載の発明は、分子シャペロン活性を有するタンパク質は、ペプチジル−プロリル・シス−トランス・イソメラーゼに属するものであることを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質である。
ペプチジル−プロリル・シス−トランス・イソメラーゼ(Peptidyl-prolyl cis-trans isomerase。以下、「PPIase」と略記する。)はフォールダーゼの一種であり、細胞内で折り畳み途上のタンパク質中のアミノ酸のうち、プロリン残基のN末端側ペプチド結合のシス−トランス異性化反応を触媒する活性(PPIase活性)を有する酵素である。一部のPPIaseはPPIase活性に加えて「分子シャペロン活性」を有することが知られており、本発明の融合タンパク質は、分子シャペロン活性を有するタンパク質として当該PPIaseを採用したものである。
ペプチジル−プロリル・シス−トランス・イソメラーゼがトリガーファクタータイプ又は古細菌由来FKBPタイプのものである構成が推奨される(請求項5)。
請求項6に記載の発明は、分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットは、ペプチドリンカーを介してエンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に連結されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の融合タンパク質である。
本発明の融合タンパク質においては、分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットとエンドセリン受容体とがペプチドリンカーを介して間接的に連結されている。本発明によれば、ペプチドリンカー部分を利用して融合タンパク質に所望の機能を容易に付与することができる。例えば、プロテアーゼ認識サイトを含むペプチドリンカーを用いれば、プロテアーゼを作用させることによって、融合タンパク質とエンドセリン受容体を切り離すことが可能となる。
エンドセリン受容体がヒト由来のものである構成が推奨される(請求項7)。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質が担体に固定化されてなる融合タンパク質固定化担体である。
本発明は融合タンパク質が固定化された担体、すなわち、融合タンパク質固定化担体に関するものであり、本発明の融合タンパク質が担体に固定化されてなるものである。本発明によれば、融合タンパク質の取り扱いが容易となる。
請求項9に記載の発明は、融合タンパク質がリンカーを介して担体に固定化されていることを特徴とする請求項8に記載の融合タンパク質固定化担体である。
かかる構成により、ペプチドリンカー部分を利用して融合タンパク質固定化担体に所望の機能を容易に付与することができる。
担体にプロテインA又はプロテインGが結合し、当該プロテインA又は当該プロテインGに前記分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットに対する抗体が結合し、当該抗体に前記融合タンパク質が結合している構成(請求項10)、融合タンパク質と担体のいずれか一方にアビジンが結合し、他方にビオチンが結合しており、当該ビオチンと当該アビジンとの結合体を介して前記融合タンパク質が担体に固定化されている構成(請求項11)、が推奨される。
請求項12に記載の発明は、さらに、エンドセリン受容体に対する標識リガンドが前記融合タンパク質に結合していることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の融合タンパク質固定化担体である。
本発明の融合タンパク質固定化担体は、さらに、エンドセリン受容体に対する標識されたリガンドが融合タンパク質に結合している。本発明の融合タンパク質固定化担体は、フローサイトメトリーを使った受容体結合試験に有用である。標識の種類としては、例えば蛍光標識が挙げられる。
請求項13に記載の発明は、請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質と被検化合物との結合性を指標として被検化合物のエンドセリン受容体に対する結合性を評価し、当該評価結果に基づいてエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングすることを特徴とする化合物のスクリーニング方法である。
本発明は、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物のスクリーニング方法にかかるものである。本発明のスクリーニング方法では、エンドセリン受容体ではなく、本発明の融合タンパク質を用いる。上記したように、本発明の融合タンパク質は、単独分子としてのエンドセリン受容体の代替物質として利用できるものである。本発明のスクリーニング方法では、融合タンパク質としてヒト由来エンドセリン受容体を含むものを使用することができるので、組織ホモジネートを使用する従来の方法では実施できなかったヒト由来エンドセリン受容体に対するスクリーニングを行うことができる。その結果、ヒト由来エンドセリン受容体に対するアゴニスト活性またはアンタゴニスト活性を有する化合物を正確にスクリーニングすることができる。
請求項14に記載の発明は、融合タンパク質と被検化合物との結合性は、標識リガンドと拮抗的な結合性であることを特徴とする請求項13に記載の化合物のスクリーニング方法である。
本発明では標識リガンドと拮抗的な結合性を指標としてスクリーニングを行うので、エンドセリン受容体に対するアゴニスト活性またはアンタゴニスト活性を有する化合物のスクリーニングの精度が特に高い。
請求項15に記載の発明は、請求項8〜12のいずれか1項に記載の融合タンパク質固定化担体に被検化合物を接触させた際の、融合タンパク質と被検化合物との結合性を指標として被検化合物のエンドセリン受容体に対する結合性を評価し、当該評価結果に基づいてエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングすることを特徴とする化合物のスクリーニング方法である。
本発明の化合物のスクリーニング方法では、融合タンパク質固定化担体を用いる。本発明の化合物のスクリーニング方法によれば、フローサイトメトリー等の手法によって融合タンパク質と被検化合物との結合性を容易に解析することができる。
請求項16に記載の発明は、融合タンパク質と被検化合物との結合性は、標識リガンドと拮抗的な結合性であることを特徴とする請求項15に記載の化合物のスクリーニング方法である。
かかる構成により、スクリーニングの精度が特に高いものとなる。
フローサイトメトリーにより標識リガンドと拮抗的な結合性を解析する構成が推奨される(請求項17)。
請求項18に記載の発明は、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングするために用いられる組成物であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質を含有することを特徴とするスクリーニング用組成物である。
本発明はエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物のスクリーニング用組成物に係るものであり、本発明の融合タンパク質を含有することを特徴とする。本発明のスクリーニング用組成物を使用すれば、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物のスクリーニングを簡便に行うことができる。
請求項19に記載の発明は、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングするために用いられるキットであって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質及び/又は請求項8〜12のいずれか1項記載の融合タンパク質固定化担体を含むことを特徴とするスクリーニング用キットである。
本発明はエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物のスクリーニング用キットに係るものであり、本発明の融合タンパク質及び/又は本発明の融合タンパク質固定化担体を含むことを特徴とする。本発明のスクリーニング用キットを使用すれば、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物のスクリーニングを簡便に行うことができる。特に、融合タンパク質固定化担体を含む構成によれば、フローサイトメトリー等の手法を用いてスクリーニングをきわめて簡便に行うことができる。
本発明の融合タンパク質は、単独分子としてのエンドセリン受容体の代替物質として利用でき、例えば、エンドセリン受容体としてヒト由来のものを採用することで、組織ホモジネートを使用する従来の方法では実施できなかったヒト由来エンドセリン受容体に対するスクリーニングを行うことができる。
本発明の融合タンパク質固定化担体によれば、本発明の融合タンパク質を容易に扱うことができる。
本発明の化合物のスクリーニング方法によれば、エンドセリン受容体に対するアゴニスト活性またはアンタゴニスト活性を有する化合物を正確にスクリーニングすることができる。特に、融合タンパク質固定化担体を用いる様相によれば、スクリーニングがきわめて容易に行える。
本発明のスクリーニング用組成物によれば、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物のスクリーニングを簡便に行うことができる。
本発明のスクリーニング用キットによれば、エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物のスクリーニングを簡便に行うことができる。特に、融合タンパク質固定化担体を含む構成によれば、フローサイトメトリー等の手法を用いてスクリーニングをきわめて簡便に行うことができる。
本発明の融合タンパク質は、エンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットが連結されてなり、かつリガンド結合活性を有する。好ましくは、エンドセリン受容体がヒト由来のものである。
分子シャペロン活性を有するタンパク質の例としては、シャペロニン(Hsp60)、スモールヒートショックプロテイン、プレフォルディン、DnaK、DnaJ、GrpE、Hsp90、等の分子シャペロンに属するタンパク質が挙げられる。好ましくは、シャペロニンが採用される。
シャペロニンは、グループ1型とグループ2型とに大別される。バクテリアや真核生物のオルガネラに存在するシャペロニンはグループ1型に分類され、いずれも分子量60kDaからなるシャペロニンサブユニット7つが環状に連なるリング構造を形成し、さらに2つのリングが2層構造を形成する、14量体のホモオリゴマーを形成する。これらはコシャペロニンと称される分子量約10kDaのタンパク質の環状7量体を補因子とする。1型シャペロニンの例としては、大腸菌由来のシャペロニンであるGroELが挙げられる。一方、グループ2型シャペロニンは、真核生物の細胞質や古細菌にみられ、通常8〜9個のシャペロニンサブユニットからなるリングが2層に連なった16〜18量体のホモ、またはヘテロオリゴマーを形成している。本発明の融合タンパク質に含まれるシャペロニンは、グループ1型及びグループ2型のいずれでもよい。
好ましい実施形態では、シャペロニンサブユニットの少なくとも2個がペプチド結合を介して連結されている。換言すれば、エンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に「シャペロニンサブユニット連結体」が連結されている。上記したように、シャペロニンサブユニット連結体においても、必要に応じて単独分子のシャペロニンサブユニットを補充しながら、天然型シャペロニンと同様にリング状構造体を形成することがわかっている。また、シャペロニンサブユニットN回連結体の連結数(N)は、そのシャペロニンの由来によって決定される最適数であることが特に好ましく、グループ1型シャペロニンの場合には7個、グループ2型シャペロニンの場合には8又は9個が好ましい。Nがこれらの最適数であれば、シャペロニンサブユニット連結体のみでリング状構造体を形成することができ、単独分子のシャペロニンサブユニットを補充する必要がない。
本発明の融合タンパク質においては、リング構造への自己集合能が維持されている限り、天然型のシャペロニンと同様にアミノ酸変異体等の変異型のシャペロニンも採用することができる。
本発明の融合タンパク質においては、分子シャペロンには分類されない「分子シャペロン活性を有するタンパク質」を採用することもできる。好ましくは、分子シャペロン活性を有するPPIaseを採用する。すなわち、一部のPPIaseは、本来のPPIase活性に加えて分子シャペロン活性を有する。分子シャペロン活性を有するPPIaseの例としては、古細菌由来FKBP型PPIase;トリガーファクター(TF)タイプPPIase(Huang, Protein Sci., 9, 1254-, 2000年);FkpAタイプPPIase(Arie, Mol. Microbiol. 39, 199-, 2000年);SlyDタイプPPIase(Scholz, Biochemistry, 45, 20-, 2006年);FKBP52タイプPPIase(Bose, Science, 274, 1715-, 1996年);CyP40タイプPPIase(Pirkl, J. Mol. Biol., 308, 795-, 2001年);SurAタイプPPIase(Behrens, EMBO J. 20, 285-, 2001年)、が挙げられる。
このうち、古細菌由来FKBP型PPIaseは、その分子量の違いにより2種類に大別できる。一方は分子量が16〜18kDa程度のショートタイプであり、他方は26〜33kDa程度のロングタイプである。本発明の融合タンパク質においては、ショートタイプ、ロングタイプのいずれの古細菌由来FKBP型PPIaseでも採用できるが、一般的に、ショートタイプの方がより強い分子シャペロン活性を有する傾向にあること、タンパク質の分子量が大きくなるにつれて、その組み換えタンパク質の発現量が低下する傾向があること、の2点を考慮すると、ショートタイプの古細菌由来FKBP型PPIaseを採用することがより好ましい。
さらに、これらのPPIaseの一部のアミノ酸残基を改変したポリペプチドや、これらのPPIaseの一部分を含むポリペプチド等であって、PPIase活性と分子シャペロン活性とを有するポリペプチドも、分子シャペロン活性を有するPPIaseとして採用できる。
上記したように、本発明において「分子シャペロン活性」とは、「変性したタンパク質を元の正常型にリフォールディングさせる活性、又は、変性したタンパク質の不可逆的な凝集を抑制する活性」を指す。分子シャペロン活性の評価方法としては、例えば、ロダネーゼ、クエン酸合成酵素、リンゴ酸脱水素酵素、グルコース−6−リン酸脱水素酵素等をモデル酵素とし(河田,バイオサイエンスとインダストリー,56,593−,1998年)、これらを6M塩酸グアニジン等のタンパク質変性剤で変性処理後、検定対象物質を含む緩衝液で変性剤を希釈した際に開始する変性タンパク質の再生率や、変性タンパク質の凝集の抑制率をもって、検定対象物の分子シャペロン活性を評価することができる。なお、変性タンパク質の再生率を評価する方法としては、例えばロダネーゼの場合、ホロビッチらの方法(Horowitz, Methods Mol. Biol., 40, 361-, 1995年)が挙げられ、変性タンパク質の凝集抑制を評価する方法としては田口らの方法(Taguchi, J. Biol. Chem., 269, 8529-, 1994年)等が挙げられる。
好ましい実施形態では、分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットは、ペプチドリンカーを介してエンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に連結されている。特に、ペプチドリンカーがプロテアーゼ認識切断部位を含むものを採用すれば、融合タンパク質に当該のプロテアーゼを作用させることによって、エンドセリン受容体を容易に切り出すことも可能となる。当該プロテアーゼの例としては、トロンビン、エンテロキナーゼ、ファクターX、プレシジョンプロテアーゼ等が挙げられる。
本発明の融合タンパク質は、例えば、分子シャペロン活性を有するタンパク質をコードする遺伝子とエンドセリン受容体をコードする遺伝子とを連結させた融合遺伝子を発現させることにより製造することができる。好ましくは、該融合遺伝子を発現ベクターに組み込み、該組換えベクターを適宜の宿主に導入して形質転換体を作製し、該形質転換体内で融合遺伝子を発現させる。このときに用いる宿主としては特に限定はないが、培養コストが安価であり、培養日数が短く、培養操作が簡便な点からバクテリア等の微生物が好ましく、特に、大腸菌が取り扱いの容易さの面でより好ましい。
本発明の融合タンパク質固定化担体は、本発明の融合タンパク質が担体に固定化されてなるものである。担体の素材としては特に限定はないが、例えば、ポリスチレン、アガロース等が挙げられる。担体の種類についても用途に応じて適宜選択すればよく、例えば、ビーズ、プレート、基板、繊維等を採用することができる。
担体と融合タンパク質との結合については、担体表面に融合タンパク質を直接的に結合したものでもよいし、リンカーを介して間接的に結合したものでもよい。また、結合様式については、共有結合、非共有結合のいずれでもよい。共有結合の例としては、N−ヒドロキシスクシンイミド(NHS)等の作用で形成されるアミド結合が挙げられる。非共有結合の例としては、イオン結合、疎水性相互作用、ファンデルワールス力等のほか、いわゆるバイオアフィニティが挙げられる。すなわち、プロテインA又はプロテインGとIgG、アビジンとビオチン、アミロースとマルトース結合タンパク質、グルタチオンとグルタチオン−S−トランスフェラーゼ、キチンとキチン結合タンパク質、等の組み合わせが、採用可能である。具体例を挙げると、プロテインA(又はプロテインG)を表面に結合させた担体に、本発明の融合タンパク質の分子シャペロン部分を認識する抗体を介して融合タンパク質を固定化することができる。この場合には、プロテインA(又はプロテインG)と抗体とがリンカーを構成することになる。また、アビジンを表面に結合させた担体にビオチン化した融合タンパク質を接触させて、アビジンとビオチンとの結合体を介して融合タンパク質を担体に固定化することができる。この場合には、アビジンとビオチンとの結合体がリンカーを構成することになる。なお、ビオチンを担体側、アビジンを融合タンパク質側に結合させてもよい。
本発明の融合タンパク質固定化担体における1つの実施形態では、エンドセリンに対する標識リガンド(エンドセリンに対するリガンドであって標識を付与されたもの)が、さらに融合タンパク質に結合している。標識の種類としては、蛍光標識、RI標識等が挙げられるが、蛍光標識が特に好ましい。すなわち、担体としてビーズ等の微小な球状体、標識として蛍光標識を採用することで、フローサイトメトリーによる解析が可能となる。
本発明の化合物のスクリーニング方法の1つの様相では、本発明の融合タンパク質と被検化合物との結合性を指標として被検化合物のエンドセリン受容体に対する結合性を評価し、当該評価結果に基づいてエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングする。例えば、非ヒト動物の組織ホモジネートを使用する従来のスクリーニング方法において、組織ホモジネートの代わりに本発明の融合タンパク質を使用することにより、本様相のスクリーニング方法を実施することができる。特に、ヒト由来エンドセリン受容体を含む融合タンパク質を用いる実施形態によれば、組織ホモジネートの使用では実施困難であったヒト由来エンドセリン受容体に対するスクリーニングを行うことができ、好適である。
好ましい実施形態では、融合タンパク質と被検化合物との結合性が、標識リガンドと拮抗的な結合性である。例えば、本発明の融合タンパク質を含む溶液に蛍光標識リガンドを混合し、この混合物に被検化合物を添加する。被検化合物が受容体のリガンド結合部位に結合するものである場合には、蛍光標識リガンドと拮抗的な結合性を示す。この結合性について蛍光強度を指標として解析し、その結果に基づいてスクリーニングを行うことができる。本実施形態ではリガンドと拮抗する化合物をスクリーニングできるので、アンタゴニストやアゴニストを高精度に選抜することができる。
本発明の化合物のスクリーニング方法の他の様相では、本発明の融合タンパク質固定化担体に被検化合物を接触させた際の、融合タンパク質と被検化合物との結合性を指標として被検化合物のエンドセリン受容体に対する結合性を評価し、当該評価結果に基づいてエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングする。本様相においても、従来技術における組織ホモジネートの代替が可能であり、ヒト由来エンドセリン受容体に対するスクリーニングを行うことが可能となる。
好ましい実施形態では、融合タンパク質と被検化合物との結合性が、標識リガンドと拮抗的な結合性である。例えば、本発明の融合タンパク質固定化担体に蛍光標識リガンドを接触させて、結合させる。この結合体に被検化合物を接触させる。このとき、被検化合物が受容体のリガンド結合部位に結合するものである場合には、蛍光標識リガンドと拮抗的な結合性を示す。この結合性について蛍光強度を指標として解析し、その結果に基づいてスクリーニングを行うことができる。担体としてビーズ等の微小な球状体を採用すれば、フローサイトメトリーによる解析が可能となり、特に好適である。
上記した本発明のスクリーニング方法においては、複数種の融合タンパク質あるいは複数種の融合タンパク質固定化担体を併用してもよい。例えば、「エンドセリン受容体とシャペロニンとの融合タンパク質」と「エンドセリンとPPIaseとの融合タンパク質」の2種の併用、あるいは「エンドセリン受容体とシャペロニンとの融合タンパク質を固定化した担体」と「エンドセリンとPPIaseとの融合タンパク質を固定化した担体」の2種の併用、等が可能である。
本発明のスクリーニング用組成物は、本発明の融合タンパク質を含有するものである。本発明のスクリーニング用組成物を用いることにより、融合タンパク質と被検化合物との結合性を容易に調べることができる。本発明のスクリーニング用組成物は本発明の融合タンパク質を含有しておればよく、その他の成分については特に限定はない。例えば、適宜の緩衝成分や安定化剤を含有していてもよい。組成物の形状についても特に限定はなく、溶液状でもよいし、凍結乾燥品でもよい。
本発明のスクリーニング用キットは、本発明の融合タンパク質及び/又は本発明の融合タンパク質固定化担体を含むものである。本キット中には他の試薬類、例えば、標準物質、リガンド、各種緩衝液等を含めてもよい。以下に、キットの構成例を挙げる。このキットは、融合タンパク質と融合タンパク質固定化ビーズ(融合タンパク質固定化担体)の両方を含んでいる。前者はマイクロタイタープレート等を用いた受容体結合試験、後者はフローサイトメトリーを用いた受容体結合試験に用いることができる。融合タンパク質としては、例えば、「ヒトエンドセリン受容体とGroEL7回連結体との融合タンパク質」、「ヒトエンドセリン受容体とPPIaseとの融合タンパク質」等を採用することができる。
〔キットの構成例〕
・融合タンパク質(凍結乾燥品):適量
・融合タンパク質固定化ビーズ:適量
・エンドセリン(凍結乾燥品):適量
・溶解用緩衝液:適量
以下、フローサイトメトリーを用いたスクリーニング手順(受容体結合試験)の具体例を示す。
(1)エンドセリンの蛍光標識
0.54mgのエンドセリン−1(凍結乾燥品)を、250μLの0.1M 炭酸ナトリウムバッファーに溶解する。一方、Cy5 dye(GEヘルスケアバイオサイエンス社)1バイアル分を、モレキュラーシーブスにて一晩脱水した200μLのDMSOに溶解する。両者を混合し、室温にて60分間反応させる。反応液をHPLCに供し、蛍光標識エンドセリンを分取・精製する。
(2)プロテインGビーズ担体への融合タンパク質の固定化
プロテインGビーズ(GEヘルスケアバイオサイエンス)100μLを、1.5mL容マイクロチューブに分注し、抗GroELモノクローナル抗体溶液を添加する。4℃にて1時間インキュベートした後、マイクロチューブを軽く遠心することによって、ビーズと溶液とを分離する。上澄みを吸い取り、1mM CaCl2及び5mM MgCl2を含む50mM HEPES-NaOH(pH7.4)バッファーを100μL添加する。この操作を2回繰り返す。ここに「GroEL7回連結体とヒトエンドセリン受容体との融合タンパク質」(後述の実施例1参照)500μgを添加し、よく混合する。4℃にて1時間インキュベートした後、マイクロチューブを軽く遠心することによって、ビーズと溶液とを分離する。上澄みを吸い取り、1mM CaCl2及び5mM MgCl2を含む50mM HEPES-NaOH(pH7.4)バッファーを100μL添加する。これにより、融合タンパク質がプロテインGと抗GroELモノクローナル抗体を介してビーズに固定化された「融合タンパク質固定化ビーズ」が調製される。得られた試料をフローサイトメトリーに供する。フローサイトメトリーの測定条件として、Cy5 dyeを励起するために633nmのレーザーを用い、蛍光検出のために650nmバンドパスフィルターを用いる。図1は本実施形態に係るスクリーニング方法で行うフローサイトメトリーにより得られる例示的なヒストグラムであり、縦軸は個数、横軸は蛍光強度を表す。このときに得られるデータはバックグラウンドであり、図1の矢印aで示すエリアに相当する。
(3)蛍光標識エンドセリンとの結合
(2)で作製した融合タンパク質固定化ビーズを含む試料に対して、蛍光標識エンドセリンを最終濃度が1μMになるように添加し、4℃にて30分間インキュベートする。その後、マイクロチューブを軽く遠心することによって、ビーズと溶液とを分離する。上澄みを吸い取り、1mM CaCl2及び5mM MgCl2を含む50mM HEPES-NaOH(pH7.4)バッファーを100μL添加する。得られた試料を同条件のフローサイトメトリーに供する。このときに得られるデータは陽性対照であり、図1の矢印bで示すエリアに相当する。
(4)被検化合物の蛍光標識エンドセリンに対する拮抗評価
(3)で調製した試料に対して被検化合物を添加し、同条件のフローサイトメトリーに供する。このとき、図1の矢印cのようにエリアのシフトが観察された場合には、当該被検化合物がエンドセリンと拮抗的な結合性を有していることを示す。なお、図1の矢印cは、エンドセリン受容体のアンタゴニストであるBQ−123を添加した場合の陽性対照である。
以下に実施例を掲げて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
(1)超好熱性古細菌Thermococcus sp. KS-1由来ショートタイプFKBP型PPIase(TcFKBP18)と融合するための発現ベクター構築
分子シャペロン活性を有するPPIaseの1つであるTcFKBP18(Ideno, Biochem. J., 357, 465-, 2001年)の発現プラスミドpEFE1−3(Iida, Gene, 222, 249-, 1998年)を鋳型とし、TcFu―F1(配列番号1)とTcFu―R2(配列番号2)をプライマー対としてPCRを行い、TcFKBP18遺伝子を含むDNA断片(配列番号3)を増幅した。このDNA断片の5’末端と3’末端には、それぞれプライマーに由来するNcoIサイトとSpeIサイトが導入された。
さらに、トロンビン認識切断部位を有するペプチドリンカーをコードするDNA(ペプチドリンカーサイト)、並びに、外来遺伝子を挿入するための種々の制限酵素サイト(クローニングサイト)を含むオリゴDNAを調製した。これらのDNAとTcFKBP18遺伝子を含むDNA断片とをpET21dベクター(メルク社)の制限酵素サイトに導入した。この際、TcFKBP18遺伝子を含むDNA断片が上流、ペプチドリンカーサイトとクローニングサイトが下流に位置するように導入した。得られたTcFKBP18融合タンパク質発現用プラスミドをTcFKfusion3とした(図2)。図2中、「P」はプロモーター、「Lac」はラックオペレーター、「RBS」はリボゾーム結合部位、「TcFKBP18」はTcFKBP18遺伝子、「Thrbin」はトロンビン認識切断部位をコードする配列、「His」はヒスチジンタグをコードする配列、「T」はターミネーターを表す。そして、TcFKfusion3のクローニングサイトにエンドセリン受容体遺伝子を挿入することにより、TcFKBP18とエンドセリン受容体との融合タンパク質を発現させることができる。
(2)大腸菌由来トリガーファクタータイプPPIase(TF)と融合するための発現ベクター構築
NCBIコード:NP_414970に登録されている塩基配列情報を元に、プライマーTF−F1(配列番号4)とTF−R1(配列番号5)を設計した。大腸菌K12株のゲノムDNAを鋳型とし、TF−F1とTF−R1をプライマー対としてPCRを行い、終止コドンを除いたTF遺伝子を含むDNA断片(配列番号6)を増幅した。このDNA断片の5’末端と3’末端には、それぞれプライマーに由来するNcoIサイトとSpeIサイトが導入された。この増幅DNA断片をpT7BlueTベクターに挿入してシークエンシングを行い、登録情報と相違ないことを確認した。
TF遺伝子を含む増幅DNA断片が挿入されたpT7BlueTベクターを制限酵素NcoI(タカラバイオ社)と制限酵素SpeI(タカラバイオ社)で処理し、TF遺伝子を得た。上記(1)で調製したTcFKfusion3をNcoIとSpeIで処理してTcFKBP18遺伝子の部分を除いた後、得られたTF遺伝子を挿入し、TF融合タンパク質発現用プラスミドTFf3を構築した。TFf3は、(1)で構築したTcFKfusion3のTcFKBP18遺伝子がTF遺伝子に置き換わった構成を有する。すなわち、TFf3のクローニングサイトにエンドセリン受容体遺伝子を挿入することにより、TFとエンドセリン受容体との融合タンパク質を発現させることができる。
(3)大腸菌由来シャペロニンGroELの7回連結体と融合するための発現ベクター構築
大腸菌K12株のゲノムDNAを鋳型とし、CPN−F1(配列番号7)とCPN−R1(配列番号8)をプライマー対としてPCRを行い、GroEL遺伝子を含むDNA断片(配列番号9)を増幅した。このDNA断片の5’末端と3’末端には、それぞれプライマーに由来するSpeIサイトとXbaIサイトが導入された。このDNA断片7個を直列に連結し、GroEL7回連結体遺伝子((GroEL)7遺伝子)を作製した。pTrc99A発現ベクター(アマシャムファルマシア社)のNcoI/HindIIIサイトに、(GroEL)7遺伝子と他の必要な配列を導入し、発現ベクターpTrc(GV)7TC2Hを構築した(図3)。図3中、「P」はtrcプロモーター、「groEL」はGroELサブユニット遺伝子、「(GroEL)7」は(GroEL)7遺伝子、「PS」はペプチドリンカーをコードする配列(ペプチドリンカーサイト)、「CS」はクローニングサイト、「Ek」はエンテロキナーゼ翻訳サイト、「His」はヒスチジンタグをコードする配列(Hisペプチドサイト)、「T」はターミネーターを示す。すなわち、pTrc(GV)7TC2Hは、trcプロモーターの下流に(GroEL)7遺伝子、ペプチドリンカーサイト(トロンビン切断認識部位をコードする配列を有する)、クローニングサイト、エンテロキナーゼ翻訳サイト、Hisペプチドサイト、終止コドン、及びターミネーターが配置された構成を有している。そして、pTrc(GV)7TC2Hのクローニングサイトにエンドセリン受容体遺伝子を挿入することにより、GroEL7回連結体とエンドセリン受容体との融合タンパク質を発現させることができる。
(4)ヒトエンドセリン受容体遺伝子の調製
ヒト由来エンドセリン受容体のクローン(Missouri S&T cDNA Resource Center, Clone ID EDNRA00000)を鋳型とし、hETAR-F1(配列番号10)とhETAR-R1(配列番号11)をプライマー対としてPCRを行い、ヒトエンドセリン受容体遺伝子を含むDNA断片(配列番号12)を増幅した。このDNA断片の5’末端と3’末端には、それぞれプライマーに由来するNdeI/BglIIとXhoIサイトが導入された。この増幅DNA断片をpT7BlueTベクターに挿入してシークエンシングを行い、登録情報と相違ないことを確認した。得られたベクターをpT7−endothelin#1とした。
(5)融合タンパク質発現ベクターの構築
上記(4)で構築したpT7−endothelin#1をNdeIとXhoIで処理し、ヒトエンドセリン受容体遺伝子を含むDNA断片を得た。このDNA断片を(1)で構築したTcFKfusion3のNdeI/XhoIサイトに導入し、TcFKBP18とヒトエンドセリン受容体との融合タンパク質を発現するベクターpTFK−F3−endothelin#3を構築した。同様に、このDNA断片を(2)で構築したTFf3のNdeI/XhoIサイトに導入し、TFとヒトエンドセリン受容体との融合タンパク質を発現するベクターTFf3−TFf3−endothelin#1を構築した。
上記(4)で構築したpT7−endothelin#1を制限酵素BglII(タカラバイオ社)と制限酵素XhoI(タカラバイオ社)で処理し、ヒトエンドセリン受容体遺伝子を含むDNA断片を得た。このDNA断片を(3)で構築したpTrc(GV)7TC2HのBglII/XhoIサイトに導入し、(GroEL)7とヒトエンドセリン受容体との融合タンパク質を発現するベクターpTrc(GV)7TC2H−endothelin#4を構築した。
(6)融合タンパク質の製造
上記(5)で構築した4種のベクターを、それぞれ大腸菌BL21(DE3) pRARE株に導入し、4種の形質転換体を得た。2リットル容の三角フラスコに700mLの2×YT培地(16g/L 酵母エキス、20g/L バクトトリプトン、6g/L 塩化ナトリウム、100μg/mL アンピシリン、pH7.5)を仕込み、各形質転換体を2〜3白金耳接種した。25℃で40時間、110rpmで回転培養した後、遠心分離(5000rpm、10分)にて菌体を回収した。得られた菌体を1%プロテアーゼインヒビターカクテル(ナカライテスク社)及び10mMイミダゾールを含むPBS(pH7.4)20mLに懸濁し、−80℃にて凍結保存した。凍結した菌体懸濁液を融解して、超音波破砕後、超遠心分離に供し、その上清(可溶性画分)と沈殿部(沈殿画分)に分離した。
pTFK−F3−endothelin#3、TFf3−TFf3−endothelin#1、pTrc(GV)7TC2H−endothelin#4が導入された形質転換体由来の各上清(可溶性画分)をニッケルキレートカラム(5mL)にロードした。500mMイミダゾール/PBSによる直線グラジエントにより各融合タンパク質を溶出し、融合タンパク質を含む各画分を濃縮した。その結果、培養液1L当たり、TcFKBP18との融合タンパク質が3.1mg、TFとの融合タンパク質が4.2mg、シャペロニン7連結体との融合タンパク質が6.9mgそれぞれ回収することができた。
表1に本実施例で用いた各プライマーの塩基配列と制限酵素サイトを示した。
Figure 2010006745
実施例1で調製した融合タンパク質を含む各画分(3種)の試料を、以下の手順によるヒトエンドセリン受容体のリガンド結合特異性評価に供した。1mM CaCl2、及び、5mM MgCl2を含む50mM HEPES-NaOH(pH7.4)にヒトエンドセリン受容体約50μg相当分の試料を添加し、エンドセリン受容体に対するアンタゴニスト[125I]-ET-1(Perkinelmer, Inc)をホットトレーサー、エンドセリン受容体に対するアゴニストであるコールドのエンドセリンを置換体とするリガンド結合特異性評価を行った。反応条件は25℃、60分間とした。反応終了後、セルハーベスターにより膜受容体をあらかじめポリエチレンイミン処理しておいたガラスフィルター上に吸着させ、フィルターを3mLの上記緩衝液で3回洗浄した。フィルターを測定用バイアルに移し、液体シンチレーター(Atomlight、登録商標)5mLを添加し、液体シンチレーションカウンターにて測定(2分間)した。その結果、TFと融合させた受容体では132dpm、TcFKBP18と融合させたエンドセリン受容体では756dpm、(GroEL)7と融合させたヒトエンドセリン受容体では4800dpmとそれぞれ特異的な結合活性が確認された。これにより、融合タンパク質のエンドセリン受容体に対してエンドセリン受容体のリガンドであるエンドセリンが結合することが確認された。
本発明の実施形態に係るスクリーニング方法で行うフローサイトメトリーにより得られる例示的なヒストグラムである。 TcFKfusion3の主要部の構成を示す説明図である。 pTrc(GV)7TC2Hの主要部の構成を示す説明図である。

Claims (19)

  1. エンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットが連結されてなり、かつリガンド結合活性を有することを特徴とする融合タンパク質。
  2. 分子シャペロン活性を有するタンパク質は、シャペロニンであることを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
  3. シャペロニンを構成するサブユニットの少なくとも2個は、ペプチド結合を介して直列に連結されていることを特徴とする請求項2に記載の融合タンパク質。
  4. 分子シャペロン活性を有するタンパク質は、ペプチジル−プロリル・シス−トランス・イソメラーゼに属するものであることを特徴とする請求項1に記載の融合タンパク質。
  5. ペプチジル−プロリル・シス−トランス・イソメラーゼは、トリガーファクタータイプ又は古細菌由来FKBPタイプのものであることを特徴とする請求項4に記載の融合タンパク質。
  6. 分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットは、ペプチドリンカーを介してエンドセリン受容体のN末端側又はC末端側に連結されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の融合タンパク質。
  7. エンドセリン受容体は、ヒト由来のものであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の融合タンパク質。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質が担体に固定化されてなる融合タンパク質固定化担体。
  9. 融合タンパク質がリンカーを介して担体に固定化されていることを特徴とする請求項8に記載の融合タンパク質固定化担体。
  10. 担体にプロテインA又はプロテインGが結合し、当該プロテインA又は当該プロテインGに前記分子シャペロン活性を有するタンパク質又はそのサブユニットに対する抗体が結合し、当該抗体に前記融合タンパク質が結合していることを特徴とする請求項9に記載の融合タンパク質固定化担体。
  11. 融合タンパク質と担体のいずれか一方にアビジンが結合し、他方にビオチンが結合しており、当該ビオチンと当該アビジンとの結合体を介して前記融合タンパク質が担体に固定化されていることを特徴とする請求項9に記載の融合タンパク質固定化担体。
  12. さらに、エンドセリン受容体に対する標識リガンドが前記融合タンパク質に結合していることを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の融合タンパク質固定化担体。
  13. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質と被検化合物との結合性を指標として被検化合物のエンドセリン受容体に対する結合性を評価し、当該評価結果に基づいてエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングすることを特徴とする化合物のスクリーニング方法。
  14. 融合タンパク質と被検化合物との結合性は、標識リガンドと拮抗的な結合性であることを特徴とする請求項13に記載の化合物のスクリーニング方法。
  15. 請求項8〜12のいずれか1項に記載の融合タンパク質固定化担体に被検化合物を接触させた際の、融合タンパク質と被検化合物との結合性を指標として被検化合物のエンドセリン受容体に対する結合性を評価し、当該評価結果に基づいてエンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングすることを特徴とする化合物のスクリーニング方法。
  16. 融合タンパク質と被検化合物との結合性は、標識リガンドと拮抗的な結合性であることを特徴とする請求項15に記載の化合物のスクリーニング方法。
  17. フローサイトメトリーにより標識リガンドと拮抗的な結合性を解析することを特徴とする請求項16に記載の化合物のスクリーニング方法。
  18. エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングするために用いられる組成物であって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質を含有することを特徴とするスクリーニング用組成物。
  19. エンドセリン受容体に対して特異的に結合する化合物をスクリーニングするために用いられるキットであって、請求項1〜7のいずれか1項に記載の融合タンパク質及び/又は請求項8〜12のいずれか1項記載の融合タンパク質固定化担体を含むことを特徴とするスクリーニング用キット。
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