JP2010517945A - 均一インビトロfecアッセイ及び成分 - Google Patents
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Abstract
Description
第一のポリペプチドサブユニット及び/又は第二のポリペプチドレポーターサブユニットが、阻害剤による該酵素活性の阻害に対する活性ポリペプチド複合体の感受性を低下させる1以上のアミノ酸配列変化を含む、レポーター系を提供する。
(a)関心のある被分析物質の存在について試験しようとする試料を得て;
(b)被分析物質に対して親和性があるインタラクタードメインを含む、精製された第一のレポーター断片ペアメンバーを得て;
(c)関心のある被分析物質に対して親和性があり、関心のある被分析物質と第一及び第二のレポーター断片ペアメンバーのインタラクタードメインとの親和性を通じて第一のレポーター断片ペアメンバーとの会合に際してレポーター酵素活性を再構成することにおいて操作可能であるインタラクタードメインを含む精製された第二のレポーター断片ペアメンバーを得て;
(d)第一及び第二のレポーター断片ペアメンバーが、被分析物質とのインタラクタードメインの親和性を通じて会合することを可能にするのに十分なインビトロでのアッセイ条件を提供する段階を含み、レポーター酵素活性の再構成が試料中の被分析物質の存在を示す、被分析物質の存在をアッセイする方法を提供する。
配列番号1。PB11、ネイティブβ−ラクタマーゼ配列のα断片コンストラクトをコードするヌクレオチド配列。
本発明は、均一インビトロFECアッセイの単離及び精製成分としての使用に適応させられたポリペプチドを含むかそれらからなるレポーター成分を提供する。このレポーター成分はレポーター系の一部をなす。上記で考察したように、FECアッセイにおけるレポーター系は、会合した場合に検出可能なシグナルを生じさせることができるレポータータンパク質複合体を形成する2以上のポリペプチド断片を含む。従って、各レポーター成分は、少なくとも1つのこのようなポリペプチド断片又はサブユニット(本明細書中で、「レポーター断片」と呼ばれる。)を含む。例えば、βラクタマーゼに基づく系の場合、この2つのレポーター成分がアッセイ条件下で会合する場合、結果として得られる複合体がβラクタマーゼ活性を有するように、第一のレポーター成分はβラクタマーゼのα断片を含み得、第二のレポーター成分は、βラクタマーゼのω断片を含み得る。それらの個々のレポーターポリペプチド断片(「サブユニット」とも呼ばれる。)が会合する場合に一緒になって検出可能な酵素活性を生じさせることができる第一のレポーター成分及び第二のレポーター成分の組み合わせは、本明細書中で「レポーター成分ペア」と呼ばれ、個々のレポーターポリペプチド断片はまとめて「レポーター断片ペア」と呼ばれる。
2つのアミノ酸又はヌクレオチド配列の比較において相同的位置を決定するために、最適な比較のために配列を整列(アラインメント)させる(例えば、最適アラインメントのための第一及び第二のアミノ酸又はヌクレオチド配列の一方又は両方においてギャップを導入し得、比較のために非相同配列を無視し得る。)。好ましい実施において、参照配列の長さの少なくとも30%、40%、50%、60%、70%、80%又は90%以上を比較のために整列させる。次に、対応するアミノ酸の位置又はヌクレオチドの位置のアミノ酸残基又はヌクレオチドを比較する。第一の配列における位置に第二の配列の対応する位置と同じアミノ酸残基又はヌクレオチドがある場合、その位置において分子は同一であり、2つにおいてその位置は相同である。2つの配列間の%同一性は、ギャップの数及び各ギャップの長さを考慮に入れて(これらは、2つの配列の最適整列のために導入される必要がある。)、それらの配列が共有する同一位置の数の関数である。
本発明のアッセイでの使用のためのレポーターポリペプチド断片は、通常、このようなアッセイでの使用に対するレポーターポリペプチドの適合性を向上させるアミノ酸配列変化又は修飾を含む。特に、好ましい実施形態において、少なくとも1つのレポーターポリペプチド断片は、再構成される活性レポーターポリペプチド複合体の、非修飾(例えば野生型)アミノ酸配列の阻害剤である物質による阻害に対する感受性を低下させる、そのアミノ酸配列における変化又はそのアミノ酸配列に対する修飾を含む。
本発明は、本明細書中に記載のようなレポーターポリペプチド断片及びレポーター成分を含む、酵素ペプチド又は本発明のタンパク質をコードする単離核酸分子を提供する。特定の実施形態において、本発明は、図面及び添付の配列リストに記載のような本発明の酵素ペプチド又はタンパク質及び様々な修飾又はその断片をコードする単離核酸分子を提供する。このような核酸分子は、本発明のペプチド又はコンストラクトの1つをコードするヌクレオチド配列からなるか又は基本的にそれらからなるか又はそれらを含む。
本発明はまた、本明細書中に記載の核酸分子を含有するベクターも提供する。「ベクター」という用語は、ビヒクル、好ましくは核酸分子を指し、これは核酸分子を輸送し得る。ベクターが核酸分子である場合、核酸分子はベクター核酸に共有結合される。本発明のこの態様により、ベクターには、プラスミド、1本鎖もしくは2本鎖ファージ、1本鎖もしくは2本鎖RNAもしくはDNAウイルスベクター又は人工染色体、例えばBAC、PAC、YAC、OR MACなど、が含まれる。
関心のある標的被分析物質の存在を調べるために、インビトロアッセイにおいて、本発明の、レポーター断片、ポリペプチド及びレポーター成分を使用することができる。関心のある被分析物質には、環境又は生体試料中に存在するものが含まれる。生体試料には、全血、血清、唾液及び尿が含まれる。「インビトロ」という用語は、この背景中で、細胞不含アッセイなど、生きている細胞の外でアッセイが行われることを意味する。
本発明はまた、キットとしてもレポーター断片及び/又はレポーター成分を提供する。試料中の被分析物質の存在及び/又は量を調べるためのインビトロアッセイなどFECアッセイに対してこのようなキットを使用し得る。キットは、本発明の1以上のレポーターポリペプチド断片及び/又はレポーター成分を含む。このキットは、通常、関心のある被分析物質の存在下で検出可能なシグナルを生成させることができる活性ポリペプチド複合体を一緒に形成することができるペアなど、本発明の複数のポリペプチド断片及び/又はレポーター成分を含む。
次の実施例は、本発明の好ましい実施形態を明らかにするために含まれる。当業者にとって当然のことながら、続く実施例で開示される技術は、本発明の実施においてよく機能することが発明者により発見された技術を表し、従って、その実施に対して好ましい様式を構成すると考えられ得る。しかし、当業者は、本発明の開示に照らして、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、開示される具体的な実施形態において多くの変更がなされ得、依然として同様又は類似の結果が得られ得ることを認めよう。
本明細書中で概説される手順は、アミノ酸196/197で全長親酵素を分割し、次いで切断点末端でフレキシブルリンカー(G4S)及びヒスチジンタグ(6xH)を導入することにより生成されるTEM1断片の合成及び特性決定を述べる。疎水性相互作用及び凝集性を低下させ、タンパク質安定性を向上させるために、次のα断片(PB11)及びω断片(PB13)を使用して点突然変異を導入した。断片のアミノ酸配列に対するこれらの変化の結果、αV74TM182T断片(PB11.2)及びωM211Q断片(PB13:1)が得られた。
ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)を用いてpUC18からTEM1βラクタマーゼをコードするbla遺伝子を増幅した。製造者の推奨に従い、Platinum pfx DNAポリメラーゼ(Invitrogen cat.11708−021)を用いて全ての増幅を行った。SigmaGenosys(Australia)からカスタムメードのオリゴヌクレオチドプライマーを購入した。フォワードプライマーFEC16及びリバースプライマーFEC27を用いて、C末端G4Sリンカー及びヒスチジンタグを有するTEM1のα断片を増幅した。
製造者の説明書に従い、QIAquick PCR精製キット(Qiagen Ccat.28104)を用いて反応チューブからPCR産物を直接精製した。
製造者の説明書(Rev#124001e)に記載のように、QuickChange II XL−部位特異的突然変異誘発キット(Stratagene cat.200522)を用いて、α断片(PB11)及びω断片(PB13)の部位特異的突然変異誘発を行った。E.コリのコドン使用頻度を考慮に入れて(www.kazUSA.or.jp/codonでアクセス可能)、ベクターNTI9.0.0(2003年9月2日)を用いて、配列操作及びプライマー設計を行った。プライマー(使用されるフォワード及びリバースプライマーの詳細な説明については表1を参照。)は、SigmaGenosys(Australia)により、合成され、HPLCを使用して精製された。
下記で述べるように、触媒作用の速度及びNiとの強制的酵素相補性におけるノイズに対するシグナル比を直接比較するために、同様にして、全ての4つの酵素断片[α断片(PB11)、ω断片(PB13)、αV74TM182T断片(PB11.2)及びωM211Q断片(PB13.1)]を発現させ、精製し、特性決定を行った。
次のようにBL21−Gold(DE3)での断片の発現を行った;カナマイシン50μg/mLを添加したLBブロス10mLに関心のある1個のコロニーを接種し、250rpmで振盪しながら液体培地を一晩(〜14時間)37℃で温置した。次に、2Lコニカルフラスコ中のカナマイシン50μg/mLを添加した250mL Overnight Express Instant TB培地(Novagen cat.71491−4)に接種するために、この培養物を使用した。250rpmで一晩振盪しながら、37℃で24時間、この培養物を温置した。ここで使用したOvernight Express Instant TB培地により、高細菌密度でのタンパク質発現の自己誘導が可能となる(Novagen User Protocol TB383 Rev.F0505を参照)。細菌培養物が静止期に到達すると最適タンパク質発現が起こるが、これは、600nmで行った光学密度読み取りに基づき、24時間以内に起こることが分かった。続いて、3,220xgで30分間(4℃)、細胞を沈殿させ、上清を廃棄した。タンパク質精製まで−20℃で細胞ペレットを保存した。
[6M GuHCl 100mM NaH2PO4 10mM Tris pH8]25mL中で、一晩誘導した250mLからのペレットを溶解し、続いて100rpmで振盪しながら、4℃で1時間温置した。溶解を促進するために、Branson250超音波ホモジナイザー(sonifier)を用いて、氷浴中で30秒オン/30秒オフ5サイクルで懸濁液を超音波処理した。超音波処理後、12,000xgで30分間(4℃)溶解液を遠心し、次いで細胞残屑を除去するために0.2μmフィルターに通した。
DuoFlowクロマトグラフィーシステム(BioRad cat.760−0037)の制御下で、1mL HisTrap HPカラム(Amersham cat.17−5247−01)を用いて、組み換えHisタグ付加タンパク質を精製した。1mL/分の流速で、8M尿素、100mM NaH2PO4、10mM Tris pH7.5 10カラム体積(CV)によりHisTrapカラムを平衡化した。次に、0.5mL/分でモデルEP−1 Econopump(BioRad cat.731−8142)を使用して、透明化したE.コリ溶解液をカラムに載せた。8M 尿素 100mM NaH2PO4 10mM Tris pH6.3 10CVでカラムを洗浄した。1mL/分の、8M 尿素 100mM NaH2PO4 10mM Tris 200mM L−アルギニン 100μM GSSG pH7.5から100mM NaH2PO4 10mM Tris 200mM L−アルギニン 100μM GSSG pH7.5 60CV勾配で、結合タンパク質を再び折り畳ませた。250mMイミダゾール 50mM NaH2PO4 150mM NaCl pH8 10CVでヒスチジンタグ付加タンパク質を溶出し、PAGE、ウエスタンブロッティング、ゲルろ過及び質量分析により分析した。
場合によって、酵素断片のアフィニティー精製後、DuoFlowクロマトグラフィーシステム(BioRad Cat.760−0037)の制御下で、Superdex200GLカラム(Amersham cat.17−5175−01)を用いて、プール溶出物をサイズ排除クロマトグラフィーに供した。精製酵素断片のさらなる精製(夾雑タンパク質の除去)又はカラム上での再折り畳み後の凝集酵素断片に対する単量体の割合の決定の何れかのために、ゲルろ過を使用した。プロトコールは次のとおりである:0.6mL/分での50mM NaH2PO4、150mM NaCl、pH7 2CVによる平衡化;0.6mL/分での試料250−500μLの注入;及び0.6mL/分での50mM NaH2PO4 150mM NaCl、pH7 1CVの定組成フロー。典型的な結果については図7参照。
Insutitute for Molecular Bioscience、University of Queensland、AustraliaのHPLC/TOF質量分析サービスを利用してゲルろ過精製されたα及びω断片の分子量を調べた。個々の実験データを回収し、理論的分子量値との比較のために分析した。
動態研究のために6−ヒスチジン−タグを含有する精製α及びω断片を使用して、ノイズ(Ni2+なしでの自発的酵素相補性)に対するシグナル(Ni2+強制的酵素相補性)比を計算した。強制的酵素相補性のノイズに対するシグナル比を調べ、評価するために、様々な基質、緩衝添加物及び阻害剤を使用した。本発明のα及びω断片の等モル量を用いたある実施形態における代表的な結果は、図8及び図9で与える。
ニトロセフィン(Merck、Australia)は、β−ラクタム環の加水分解後黄色から赤(OD492)に色を変化させるTEM−1β−ラクタマーゼの比色基質である。ゆえに、酵素断片相補性の酵素活性を評価するためにニトロセフィンアッセイを行った。96ウェル平底細胞培養プレート(TPP、Australia)を用いてアッセイを行った。50mM NaH2PO4;150mM NaCl;5%DMSO(Sigma、Australia)pH7中で200又は600μMのニトロセフィン保存溶液を調製した。各200μLの反応液に対して、ニトロセフィン保存液100μLを50mM NaH2PO4 150mM NaCl pH7中の酵素断片100μL(Ni2+あり又はなし)に添加した。必要とされる最終的シグナルに依存して、使用されたウェルあたりの酵素断片の濃度は40nMから200nMの範囲であり、Ni2+被分析物質の最終濃度は100μM又は200μMであった。ピペッティングによりアッセイ成分をよく混合し、室温で5分間温置した。SpectraMax190を用いてニトロセフィン加水分解の動態を492nmで読み取った(Molecular Devices、USA)。
強制α及びω断片相補性のノイズに対するシグナル比を向上させるために、溶媒、BSA、界面活性剤、タンパク質変性剤及び塩などの様々な緩衝添加物の影響を調べた。停止溶液タゾバクタムも調べた。本明細書中に記載のようにアッセイを行った。
低濃度の溶媒は酵素断片を部分的に変性させ得るので、少量のエタノール、イソプロパノール、メタノール、DMSO及びアセトニトリルが、天然の断片相補性を低下させ、ノイズに対するシグナル比を上昇させるか否かを調べた。試験した各溶媒の最終濃度は、15%、7.5%、3.75%、1.875%、0.9875%及び0%であった。492nmで30分間、相補性アッセイの動態を読み取った。次に、SoftmaxProからの最大速度(mOD分−1)に照らしてシグナル/ノイズ比を計算した。最適な、ノイズに対するシグナル比が、それぞれ3.75%、3.75%、7.5%、15%及び3.75%の濃度の、エタノール、イソプロパノール、メタノール、DMSO及びアセトニトリルで達成されることが分かった。例えば、最終濃度でのエタノールの効果は、15%、7.5%、3.75%、1.875%及び0%の範囲であり、シグナル/ノイズ比はそれぞれ7.1、8.4、8.5、5.4及び3.7であった。
BSA(Pierce、USA)はタンパク質安定化剤として広く使用されており;BSAを使用することで、2つの断片の密接な接触を妨害することにより天然の断片の相補性の阻止が促進され、シグナル/ノイズ比が上昇し得る。最終濃度範囲(mg/mL)は、0.6、0.3、0.15、0.075、0.0375、0.01875及び0であった。読み取りデータ回収時間は30分であった。次に、SoftmaxProからの最大速度(mOD/分)により、シグナル/ノイズ比を計算した。BSAを添加することにより、シグナル及びバックグラウンドの両方が上昇したので、最終的シグナル/ノイズ比は顕著には変化しなかったが、シグナル出力はほぼ2倍増幅された。BSAが、シグナル及びバックグラウンドの両方を増幅するために、アッセイ溶液中で込み合い効果を与えることが分かった。
界面活性剤は、タンパク質−タンパク質相互作用又はELISAバックグラウンドを減少させるために広く使用され;少量を使用することにより、2つの断片を離しておくことによって天然の断片相補性の阻止が促進され得、シグナル/ノイズ比が上昇する。Tween−20及びTriton−X100を使用し、最終濃度範囲は、0.3%、0.15%、0.075%、0.0375%、0.01875%及び0%であった。読み取りデータ回収時間は30分であった。次に、SoftmaxProからの最大速度(mOD分−1)に照らして、シグナル/ノイズ比を計算した。
酵素断片相補性におけるタンパク質変性剤の効果を試験するために、尿素又はグアニジン塩酸塩の存在下で、断片、基質及びNiSO4濃度のマトリクスを使用してニトロセフィン活性アッセイを行った。予備アッセイにおいて、2Mから62.5mMの範囲の尿素濃度及び1Mから31.25mMの範囲のGuHCl濃度で40nM断片の相補性を試験した。アッセイを次のように準備した:尿素[2M尿素、50mM NaH2PO4、150mM NaCl、pH7から62.5mM 尿素、50mM NaH2PO4、150mM NaCl、pH7]又はグアニジン塩酸塩[1M GuHCl、50mM NaH2PO4、150mM NaCl、pH7から31.25mM GuHCl、50mM NaH2PO4、150mM NaCl、pH7]の連続2倍希釈液に各断片40nMを添加した(2回ずつ試験)。第一セットのウェルに100μMの最終濃度までNiSO4を添加し、一方で第二セットのウェルにはNiSO4は添加しなかった。プレートを5分間温置し、SpectroMaxリーダーを用いて492nmで動態の読み取りを行った。最適な、ノイズに対するシグナル比が0.5Mの濃度の尿素で達成されることが分かり、低バックグラウンドで可能な最大のシグナルを達成するために、続く実験において断片の量を200nMまで増加させ、NiSO4及び基質濃度をそれぞれ200μM及び300μMまで増加させた。
静電効果は、酵素触媒作用及びタンパク質−タンパク質相互作用の両方において重要な機能を有し、様々な塩を使用してこれらの効果が調節されるか又は変化し得る。強制的酵素相補性におけるその影響について3種類の異なる塩:NaCl、K2SO4及び(NH4)2SO4を試験した。アッセイを次のように準備した:NaCl[2M NaCl、50mM NaH2PO4、pH7から62.5mM NaCl、50mM NaH2PO4、pH7]、K2SO4[0.4M K2SO4、50mM NaH2PO4、pH7から25mM K2SO4、50mM NaH2PO4、pH7]又は(NH4)2SO4[0.4M(NH4)2SO4、50mM NaH2PO4、pH7から50mM (NH4)2SO4、50mM NaH2PO4、pH7]の連続2倍希釈液に各断片40nMを添加した(2回ずつ試験)。第一セットのウェルにNiSO4 100μMを添加し、一方で第二セットにはNiSO4は添加しなかった。プレートを5分間温置し、SpectroMax190リーダーを用いて492nmで動態の読み取りを行った。
ヒスチジンタグ付加タンパク質精製(www.qiagen.com)において、洗浄緩衝液として少量(20mM)のイミダゾール(ICN、Australia)を使用したが、イミダゾールは、断片表面のヒスチジン相互作用を妨害することによって天然の断片相補性を妨げ、シグナル/ノイズ比の上昇を促進し得る。イミダゾール最終濃度の範囲は、100mM、50mM、25mM、12.5mM及び0mMであった。読み取りデータ回収時間は30分であった。次に、SoftmaxProからの最大速度(mOD分−1)に照らして、シグナル/ノイズ比を計算した。
(Sigma、Australia)は、TEM−1β−ラクタマーゼに対する最も効果的な阻害剤の1つであり、IC50が20−50nmであることが報告されている。タゾバクタムのIC50は、50nMの濃度で、全長及び相補断片において社内で計算された。従って、25から50μM(IC50より500−1000倍大きい。)の間のタゾバクタム最終濃度は、OD492の値を変化させることなく速やかに反応を停止させるのに十分であるはずである。阻害の有効性を試験するために、タゾバクタム25又は50μMを使用し、0.5から3時間、タゾバクタム添加後のOD492値の連続モニタリングを行った。得られたOD492の変化を比較し、評価した。
ここで概説する手順は、切断点末端において長いフレキシブルリンカー[(G4S)3]及びヒスチジンタグ(6xH)を組み込むα断片(PB11.4)及びω断片(PB13.2)の合成及び特性決定を説明する。DNA配列データにより、長いリンカー[(G4S)3]及びヒスチジンタグ(6xH)の存在が確認された。均一インビトロ方式アッセイにおいて抗体(ヒスチジンタグに結合するペンタ−ヒスチジンモノクローナル抗体)との強制的酵素相補性を示すために、この断片ペアを使用した。
既存のコンストラクト(既にその切断点末端に5アミノ酸のフレキシブルリンカー(G4S)を含有する。)にさらなる10アミノ酸リンカー[(G4S)2]を導入するために、α(PB11)及びω(PB13)断片のPCRによる部位特異的突然変異誘発を行い、15アミノ酸長のリンカーを作製した(PCRプライマー配列は表1で与える。)。
上記で概説したように、酵素断片を発現させ、精製し、特性を調べた。ノイズ(Abなしでの自発的酵素相補性)に対するシグナル(Ab強制的酵素相補性)比を計算するための動態実験のために、15アミノ酸の長いフレキシブルリンカー及びペンタ−ヒスチジンモノクローナル抗体(Ab)に結合し得る6−ヒスチジンタグを含有する精製α及びω断片を使用した。
この実施例中で概説する手順は、アミノ酸196/197で全長親酵素を分割し、続いて切断点末端にフレキシブルリンカー(G4S)及びヒスチジンタグ(6xH)を導入することにより作製されるTEM1断片の合成及び特性決定を説明する。β−ラクタマーゼ阻害剤に対する耐性を向上させるために、次のα断片(PB11)及びω断片(PB13)を使用して点突然変異を導入し、結果としてαM69LM182T断片(PB11.12)及びωN276D断片(PB13.3)が得られた。DNA配列データにより、フレキシブルリンカー(G4S)ヒスチジンタグ(6xH)及び点突然変異の存在を確認した。β−ラクタマーゼ阻害剤の存在下で、被分析物質(Ni2+)を用いて強制的酵素相補性を示すために、これらの断片ペアを使用した。
PB11.1(αM69L)、PB11.12(αM69LM182T)、PB11.13(αM69IM182T)及びPB13.3(ωN276D)コンストラクトを作製するために、α(PB11)及びω(PB13)断片の部位特異的PCR突然変異誘発を行った。
β−ラクタマーゼ阻害剤の非存在下及び存在下でのその動態特性を直接比較し、下記のようにNi2+(被分析物質)を用いて強制的酵素相補性におけるノイズに対するそのシグナル比を決定するために、同様にして、全ての6種類の酵素断片[α(PB11)、αM69L(PB11.11)、αM69LM182T(PB11.12)、αM69IM182T(PB11.13)、ω(PB13)及びωN276D(PB13.3)]を発現させ、精製し、特性決定した。
実施例1に記載のようにBL21−Gold(DE3)における断片の発現を行った。
溶解緩衝液(α断片に対して6M GuHCl、100mM NaH2PO4、10mM Tris、1mM DTT、pH8又はω断片に対して6M GuHCl、100mM NaH2PO4、10mM Tris、pH8)10mL/g(ペレット湿重量)中で、一晩誘導した250mLからのペレットを溶解し、続いて100rpmで振盪しながら4℃にて1時間温置した。溶解を促進するために、Branson250超音波ホモジナイザー(sonifier)を用いて、氷浴中で30秒オン/30秒オフ5サイクルで懸濁液を超音波処理した。超音波処理後、12,000xgで30分間(4℃)溶解液を遠心し、次いで細胞残屑を除去するために0.2μmフィルターに通した。
4℃で、Unicorn5.1コントローラーソフトウェア(GE Healthcare)を用いてAKTA−FPLC(GE Healthcare)の制御下で、1mL HisTrapTMHPカラム(Amersham cat.17−5247−01)を用いて、組み換えHisタグ付加タンパク質を精製した。勾配緩衝液(8M 尿素、100mM NaH2PO4、150mM NaCl、10mM Tris、200mM L−アルギニン、1mM GSSG、0.1mM GSH、pH8)10カラム体積(CV)で1mL/分の流速でHisTrapカラムを平衡化した。1mL/分で、注入バルブ(INV−907)を介して直接試料を注入するために50mLスーパーループを用いて、透明化したE.コリ溶解液を直接カラムに載せた。1mL/分での、8M 尿素、100mM NaH2PO4、150mM NaCl、10mM Tris、200mM L−アルギニン、1mM GSSG、0.1mM GSH、pH8から100mM NaH2PO4、150mM NaCl、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH8の50カラム体積(CV)勾配にわたり結合タンパク質を再び折り畳ませた。20mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8 10CVでカラムから夾雑タンパク質を洗い流した。500mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8の10CVでヒスチジンタグ付加タンパク質を溶出し、PAGE、ウエスタンブロッティング、ゲルろ過及び質量分析により分析した。
4℃で、Unicorn5.1コントローラーソフトウェア(GE Healthcare)を用いてAKTA−FPLC(GE Healthcare)の制御下で、1mL HisTrapTMHPカラム(Amersham cat.17−5247−01)を用いて、組み換えHisタグ付加タンパク質を精製した。1mL/分の流速で勾配緩衝液10CV(8M 尿素、100mM NaH2PO4、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH7.5)でHisTrapカラムを平衡化した。1mL/分で、注入バルブ(INV−907)を介して直接試料を注入するために50mLスーパーループを用いて、透明化したE.コリ溶解液を直接カラムに載せた。1mL/分で、8M 尿素 100mM NaH2PO4、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH7.5から100mM NaH2PO4、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH7.5の50CV勾配にわたり結合タンパク質を再び折り畳んだ。20mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8 10CVで夾雑タンパク質をカラムから洗い流した。500mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8の10CVでヒスチジンタグ付加タンパク質を溶出し、PAGE、ウエスタンブロッティング、ゲルろ過及び質量分析により分析した。
動態研究のためにNi2+に結合することができる6−ヒスチジン−タグを含有する精製α及びω断片を使用して、ノイズ(Ni2+なしでの自発的酵素相補性)に対するシグナル(Ni2+強制的酵素相補性)比を計算した。強制的酵素相補性のノイズに対するシグナル比を調べ、評価するために、様々な基質、緩衝添加物及び阻害剤を使用した。
190μL反応混合液にニトロセフィン(100%DMSO中で調製した4mM保存溶液の10μM)を添加し、0.75M尿素、150mM NaCl、50mM NaH2PO4、PH7、各酵素断片(α及びω)10−20nM及び適切な場合には200μM Ni2+の最終濃度にした。ピペッティングによりアッセイ成分をよく混合し、基質添加前に室温で5分間温置した。30分間の時間枠にわたり、SpectraMax190(Molecular Devices、USA)を用いてニトロセフィン加水分解の速度を492nmで測定した。血清アッセイの場合、Ni2+ではなく、1/200の最終希釈での血清を添加し、上記のように50検体の個々の血清のパネルをスクリーニングした。血清アッセイの最終濃度は次のとおりであった:各α及びω断片10nMを添加して、0.6M尿素、50mM NaH2PO4、150mM NaCl、pH7。適切な場合には、血清アッセイに1.1μM タゾバクタム及び2.8μM タゾバクタムを添加した[静脈内タゾバクタム投与後の2x及び5x予想Cmax血清濃度(Wise、R.、M.Loganら、1991、Antimicrob Agents Chemother 35(6):1081−4)。
次を例外として、上述のようにNi2+を用いた活性アッセイを行った:ニトロセフィン(0mMから1.6mMの範囲の最終基質濃度とするための様々な連続希釈液100μL)を反応混合液100μL(尿素なし)に添加した。室温で10分間にわたりSpectraMax190を用いて492nmで反応を監視することにより、ニトロセフィン加水分解を測定した。基質濃度に対して反応初速度(最初の10回の読み取り、mOD/分)をプロットし、各α及びω断片ペアに対してKm及びKcatを決定した。Ni2+アッセイにおいて阻害剤IC50値を決定するために、各阻害剤の連続希釈液を含有する反応混合液にニトロセフィン(100%DMSO中の2mM ニトロセフィン10μL)を添加し、200μLの最終体積中50mM NaH2PO4、150mM NaCl、pH7、10μM タゾバクタム(Sigma Cat#T2820)、0−100μMスルバクタム(Molekula Prod#19590299)又は0−100μMクラブラン酸(Molekula Prod#87644048)、各α及びω断片25nM、100μMニトロセフィン及び200μM Ni2+の最終濃度を得た。室温で10分間、SpectraMax190を用いて492nmでニトロセフィン加水分解の速度を測定した。次に、各阻害剤濃度に対して反応初速度(最初の10回の読み取り、mOD/分)をプロットし、各α及びω断片ペアに対して阻害剤IC50を決定した。
実施例1、2及び3は、アミノ酸196/197で全長親酵素(PB3)を分割し、続いて切断末端にフレキシブルリンカー(G4S)及びヒスチジンタグ(6xH)を導入することにより作製されるTEM1断片の合成及び特性決定を説明する。β−ラクタマーゼ阻害剤に対する耐性を向上させるために、次のα断片(PB11)及びω断片(PB13)を使用して点突然変異を導入し、結果として、αM69L断片(PB11.11)、αM69LM182T断片(PB11.12)、αM69M182T断片(PB11.13)及びωN276D断片(PB13.3)が得られた。DNA配列データから、フレキシブルリンカー(G4S)ヒスチジンタグ(6xH)及び点突然変異の存在が確認された。β−ラクタマーゼ阻害剤(抗生物質を投与されている患者の血清中に存在する可能性がある。)存在下で被分析物質(ヒスチジンタグに結合するNi2+、Zn2+又は6xHモノクローナル抗体)との強制的酵素相補性(FEC)を明らかにするために、これらの断片ペアを使用した。
DNAコンストラクト
この実験で使用されるβ−ラクタマーゼコンストラクトの概略図を図20で示す。全てのプラスミドの構築のために使用される対応するオリゴヌクレオチド(Sigma−Genosys)を表5で列挙する。PAN1及びPAN2プライマーを用いたpUC18 Bla遺伝子のPCR増幅によって、C末端ヘキサ−ヒスチジンタグ付加(CHis)全長β−ラクタマーゼ(N末端分泌配列を含まない。)を発現する第一のコンストラクトを作製した。NdeI及びXhoIでPCR産物を消化し、pET−26b(+)(Merck)に連結して、pET−BLを得た。鋳型としてこのコンストラクトを使用して、G4Sリンカーを介して融合されたCHisタグを有するBLα(残基25−196);及びN末端ヘキサヒスチジンタグを有するBLω(残基197−290)(これもG4Sリンカーを介して連結)の発現のためのbla遺伝子の2つの隣接領域を増幅するためにPAN1/PAN3及びPAN4/PAN5を使用した。NdeI及びXhoIで各PCR産物を消化し、pET−26b(+)に連結して、pET−BLα及びpET−BLωを得た。将来のコンストラクトのために前駆体として使用するために、pET−BLα及びpET−BLωの両方に、より長い(G4S)3リンカーを発現する配列を組み込み、pET−BLα(G4S)3及びpET−BLω(G4S)3を得た。それぞれプライマーPAN6/PAN7及びPAN8/PAN9を使用して、部位特異的突然変異誘発(QuickChange II XL−部位特異的突然変異誘発キット)によりこれらを導入した。
血清中のHSV−1及びHSV−2に対する抗体を検出しそれを差別化するために、被分析物質結合部分として2種類の特異的HSV抗原性ペプチドを設計した。HSV−1特異的ペプチド(図19b)は、糖タンパク質G1(gG1)の残基92−148からなる。gG1のこの領域は、免疫優勢エピトープ(残基112−127)及び、ヒトにおいてHSVタイプ−1特異的反応を与えることが知られている第二のエピトープ内に2つのキーとなるアミノ酸を含有する。HSV−2特異的ペプチド(図19b)は、糖タンパク質G2(gG2)の残基551−641から構成され、ヒトにおいてHSVタイプ−2特異的反応を与えることが知られている2つの免疫優勢エピトープ(残基561−578及び626−640)からなる。
全ての酵素断片[α断片(PB11)、αM69L断片(PB11.11)、αM69LM182T断片(PB11.12)、αM69IM182T断片(PB11.13)、α−HSV−1断片、α−HSV−2断片、α−タンパク質−G断片及びω断片(PB13)、ωN276D断片(PB13.3)、HSV−1−ω断片及びHSV−2−ω断片]を発現させ(実施例1に記載のように)、変性条件下で精製した。ネイティブ条件下でタンパク質−G−ω断片を精製した。精製した全てのタンパク質の特性を同様にして調べ、アッセイした。
α断片(PB11、PB11.11、PB11.12及びPB11.13)に対する溶解緩衝液(6M GuHCl、100mM NaH2PO4、10mM Tris、1mM DTT、pH8)及びω断片(PB13及びPB13.3)に対する(6MGuHCl、100mM NaH2PO4、10mM Tris、pH8)の10mL/g(ペレット湿重量)で、一晩誘導した250mLからのペレットを溶解した。6M GuHCl、100mM NaH2PO4、200mM L−アルギニン、20mMイミダゾール、2mM DTT、pH8中でα断片−被分析物質結合部分融合物(BLαHSV−1、BLαHSV−2及びBLαProG)を溶解した。6M GuHCl、100mM NaH2PO4、200mM L−アルギニン、20mMイミダゾール、pH8中で被分析物質結合部分−ω−断片融合物(BLωHSV1及びBLωHSV2)を溶解した。100rpmで振盪しながら4℃にて1時間温置した後、溶解を促進するために、Branson250超音波ホモジナイザー(sonifier)を用いて、氷浴中で30秒オン/30秒オフ5サイクルで各懸濁液を超音波処理した。超音波処理後、12,000xgで30分間(4℃)溶解液を遠心し、次いで0.2μmフィルターに通した。
5mL/g(湿重量)で、ネイティブ溶解緩衝液(10mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8)中で、一晩誘導した250mLからのペレットを再懸濁した。リゾチーム(Sigma)を1mg/mLになるように添加し、氷上で30分間、懸濁液を温置した。Branson250超音波ホモジナイザー(sonifier)を用いて、氷浴中で30秒オン/30秒オフ5サイクルで溶解液を超音波処理した(出力6及び70%負荷)。10,000xgで30分間、4℃にて溶解液を遠心した。容器を傾けて上清を取り、0.2μmフィルターに通した。製造者により指示されるように、プロテアーゼ阻害剤カクテル(Pierce)をろ過液に添加した。Ni−NTAレジン(Qiagen cat#30210)を用いてネイティブ条件下でBLωProGを精製した。Ni−NTA 1mLを溶解液に添加し、4℃で1時間振盪(100rpm)することにより穏やかに混合した。溶解液−Ni−NTA混合液を1x10cmカラムに注ぎ、ネイティブ洗浄緩衝液(20mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8)16mLで洗浄した。ネイティブ溶出緩衝液(250mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl pH8)10mLにより1mL分画になるように結合タンパク質を溶出した。
4℃で、Unicorn5.1コントローラーソフトウェア(GE Healthcare)を用いて、AKTA−FPLC(GE Healthcare)の制御下で、1mL HisTrapTMHPカラム(Amersham cat.17−5247−01)を用いて、組み換え6xHタグ付加タンパク質を精製した。1mL/分の流速で、勾配緩衝液(8M尿素100mM NaH2PO4、150mM NaCl、10mM Tris、200mM L−アルギニン、1mM GSSG、0.1mM GSH、pH8)10カラム体積(CV)でHisTrapカラムを平衡化した。1mL/分で、注入バルブ(INV−907)を介して直接試料を注入するために50mLスーパーループを用いて、透明化したE.コリ溶解液を直接カラムに載せた。1mL/分で、8M 尿素、100mM NaH2PO4、150mM NaCl、10mM Tris、200mM L−アルギニン、1mM GSSG、0.1mM GSH、pH8から100mM NaH2PO4、150mM NaCl、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH8 50CV勾配にわたり結合したタンパク質を再び折り畳ませた。20mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8 10CVで夾雑タンパク質をカラムから洗い流した。500mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8 10CVでヒスチジンタグ付加タンパク質を溶出し、FRAC950分画回収装置(GE Healthcare)を用いて1mL分画になるように回収した。PAGE、ウエスタンブロッティング、ゲルろ過及び質量分析により、タンパク質をさらに分析した。
4℃で、Unicorn5.1コントローラーソフトウェア(GE Healthcare)を用いて、AKTA−FPLC(GE Healthcare)の制御下で、1mL HisTrapTMHPカラム(Amersham cat.17−5247−01)を用いて、組み換え6xHタグ付加タンパク質を精製した。1mL/分の流速で、勾配緩衝液(8M尿素100mM、NaH2PO4、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH7.5)10CVでHisTrapカラムを平衡化した。1mL/分で、注入バルブ(INV−907)を介して直接試料を注入するために50mLスーパーループを用いて、透明化したE.コリ溶解液を直接カラムに載せた。1mL/分で、8M 尿素、100mM NaH2PO4、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH7.5から100mM NaH2PO4、10mM Tris、200mM L−アルギニン、pH7.5 50CV勾配にわたり結合タンパク質を再び折り畳ませた。20mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8 10CVで夾雑タンパク質をカラムから洗い流した。500mMイミダゾール、50mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH8 10CVでヒスチジンタグ付加タンパク質を溶出し、1mL分画になるように回収した。
4℃で、Unicorn5.1コントローラーソフトウェア(GE Healthcare)を用いて、AKTA−Purifier(GE Healthcare)の制御下で、1mL HisTrapTMHPカラムを用いて、融合タンパク質を精製した。1mL/分の流速で、勾配緩衝液(8M尿素、100mM NaH2PO4、200mM L−アルギニン、pH8)10CVでHisTrapカラムを平衡化した。1mL/分で、注入バルブ(INV−907)を介して直接試料を注入するために50mLスーパーループを用いて、透明化したE.コリ溶解液を直接カラムに載せた。1mL/分で、8M 尿素、100mM NaH2PO4、200mM L−アルギニン、pH8から100mM NaH2PO4、200mM L−アルギニン、pH8の20CV勾配にわたり、結合タンパク質を再び折り畳ませた。50mMイミダゾール、100mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH7.5 10CVとそれに続く100mMイミダゾール、100mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH7.5の第二の10CVで夾雑タンパク質をカラムから洗い流した。500mMイミダゾール、100mM NaH2PO4、300mM NaCl、pH7.5 10CVでヒスチジンタグ付加タンパク質を溶出し、1mL分画になるように回収した。タンパク質ピーク(2.5mL)を含有する分画をプールし、PD10カラム(GE Healthcare)を用いて50mM NaH2PO4、50%グリセロールに緩衝液を交換し、−20℃で保存した。
より短い(G4S)2又はより長い(G4S)4ドメイン間リンカーを有するBLω−ProGコンストラクトを作製するために、DNA2.0により個々の遺伝子配列を合成し、pET−26b(+)のNdeI/XhoI部位に連結した。元のBLω−ProGのようにネイティブ条件下で両断片を精製した。被分析物質の源として、HSV1陽性の個体からのプール血清又はHSV1抗原性ペプチドで免疫付与したウサギからの過免疫血清の何れかを用いて、BLα−HSV1と組み合わせて3種類のBLω−ProG断片を用いてアッセイを行った。両アッセイに対して、バックグラウンド相補性のレベルを示すために、HSV−1/2陰性血清を加えた。BLα−HSV1(5nM)、BLω−ProG(5nM)、0.5M尿素、150mM NaCl、50mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7及び100μMニトロセフィンからなる200μL反応液中で1:100の最終濃度になるように血清を添加した。RTで40分間にわたりニトロセフィン加水分解の動態を492nmで測定する前に、RTで10分間、反応液を温置した。
正常個体又はHSV−1又はHSV−2感染が証明された個体の何れかからの50検体の血清試料を試験した。150検体の患者血清(50検体のHSV−2陽性/HSV−1陰性;50検体のHSV−1陽性/HSV−2陰性;50検体のHSV−1/HSV−2陰性)のそれぞれとともに、(1)BLα−HSV1/BLω−ProG、(2)BLα−HSV2/BL−ProG、(3)BLω−HSV1/BLα−ProG及び(4)BLω−HSV2/BLα−ProGを含む断片の4種類の異なる組み合わせを試験した。血清(50mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7中の1:20希釈液の20μL)、続いてニトロセフィン(Merck)(5%DMSO、50mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7中の1mMニトロセフィン20μL)を、96ウェルプレート(Greiner)中の均一反応混合液160μLに添加し、1:200患者血清、100μMニトロセフィン、0.5%DMSO、5nM BLα、5nM BLω、0.5M尿素、150mM NaCl、50mMリン酸ナトリウム緩衝液pH7の最終濃度を得た。プラットフォームロッカー上でRTで15分間、反応混合液を温置し、その後、492nmでRTにて60分間にわたりニトロセフィン加水分解の速度を測定した。SoftMaxProソフトウェア(Molecular Devices)を用いて速度測定の結果を得て、分析した。アッセイの最初の20分間において速度(mOD分−1)を計算した。
BLω−ProGに対するリンカー長の最適化
発明者らは、BLω−ProG内での(G4S)2、(G4S)3又は(G4S)4ドメイン間リンカーの何れかの使用の効率を比較した。それぞれモデル被分析物質及びその対照としてウサギ過免疫血清(抗HSV−1ペプチド)又はHSV−1/2陰性血清の何れかと3種類のBLω−ProG変異体及びBLα−HSV1を組み合わせた、相補性アッセイを行った。過免疫血清を用いたアッセイにより、(G4S)3リンカーを有するBLω−ProGで活性レベルが最大となり、従ってバックグラウンドに対するシグナルの比が最大となることが示された。これらのアッセイから、より大きい(G4S)4リンカーを有するものと比較して(G4S)2及び(G4S)3リンカーを有するBLω−ProGで活性レベルが高くなることが示される。この実験においてFECアッセイに対して使用される全てのその他のBLω−ProG断片には(G4S)3リンカーが組み込まれた。
BLω−ProGのプロテインG部分が機能的であり、発明者らのHA形式で試験するのに適切であることを確認するために、発明者らは、表面プラズモン共鳴を用いてヒトIgGに対するその結合速度を評価した。センソグラムデータの分析から、BLω−ProGが81nMの解離定数(KD)を有することが示されたが、これは公開されているプロテインGのC2ドメインの親和性(93nM)(これもまたSPRを用いて決定された。)と同等である。BLω−ProGはC2ドメインよりも会合速度が遅いが、これは解離速度がより遅いことにより補正される。ヒト血清アルブミンへの結合を除外するために、短縮型市販の組み換えプロテインGを陽性対照として含めた。この組み換えプロテインGは、同じ条件下で試験された場合、BLω−ProGよりもヒトIgGへの結合親和性が低かった(KD=483nM)。
本明明細書中に記載のインビトロFEC方式の濃度−反応を調べるために、モデル被分析物質の存在下で一緒にBLα−HSV1及びBLω−ProGをアッセイした。この場合、β−ラクタマーゼ分割点末端の近接端部に両酵素断片がヘキサヒスチジンタグを有するので、モデル被分析物質としてマウスモノクローナル抗ヒスチジンAb(抗His MAb)を使用した。得られた曲線(データは示さず。)は、単一部位飽和結合に相応する古典的なシグモイド型を示し、このアッセイ形式が、比例して高い被分析物質濃度と低い被分析物質濃度とを区別できることが確認される。これは、被分析物質濃度が検出範囲に入る限り被分析物質濃度を定量するために本アッセイを使用することができることを示唆する。予想されるように、対照被分析物質(モノクローナル抗グルタチオン−S−トランスフェラーゼAb;抗−GST MAb)は反応曲線をなさず、このことから、抗体の存在下での本アッセイの忠実性が示される。
発明者らの均一アッセイの性能を試験するために、発明者らは、Brisbane、Australiaからの150検体の患者血清試料(50検体のHSV−1陽性/HSV−2陰性;50検体のHSV−2陽性/HSV−1陰性;50検体のHSV−1/HSV−2陰性)をアッセイし、内部標準として使用した既存の市販アッセイ、HerpeSelect1及び2 ELISA IgG(Focus Diagnostics、USA)と発明者らの結果を比較した。図14から17は、β−ラクタマーゼに基づくFECが高い感受性及び特異性で首尾よくタイプ特異的HSV抗体を検出することができることを示す。HSV−1/2に対する試験で陰性であるプール血清の試料(n=4)に対して、50アッセイの各セットに対する結果(断片の4種類の異なる組み合わせのそれぞれに対して3セットのアッセイ−3日間にわたり3回ずつ行う。)を正規化した。図18は、HSV陰性患者から(0.85mOD分−1)又は高HSV−2陽性血清の個体から(5.14mOD分−1)の血清中でのBLα−HSV2/BLω−ProGによるニトロセフィン加水分解の典型的な速度を示す。HSV−1高陽性血清中でBLα−HSV1/BLω−ProGにより同様の加水分解速度が得られた。BLα−ProG/BLω−HSV1の活性(図14)は全体的にBLα−HSV1/BLω−ProG(図17)よりも僅かに高いが、ある種の融合パートナー(ProG、HSV−1又はHSV−2特異的ペプチド)に対する断片(BLα又はBLω)の選択はアッセイの全体的結果にはあまり影響がなかった。対照試料(HSV陰性血清)において低バックグラウンド活性を維持するために、150mM NaCl及び0.5M尿素を含有するアッセイ中で低断片濃度(5nM)と組み合わせた高血清希釈液(1:200)を使用した。75分間(基質添加後15分間の遅延時間を含む。)にわたり血清試料をアッセイしたが、試料によっては、基質添加後、最初の25分間内に色の変化が観察され得る。
発明者らは、多岐にわたる生体指標の検出のために使用することができる可能性がある新しいFECに基づく均一アッセイを開発した。この系は、専用の機器を必要とせず、単純であるため、ポイントオブケアの用途のためにさらに開発することができる。実際に可能であることを示すために、発明者らは、E.コリβ−ラクタマーゼを用いたタイプ特異的HSV IgGの検出のためのアッセイを開発した。この遺伝子を2つに分割し、HSV−1又はHSV−2−特異的ペプチド抗原の何れかに融合させた一方の断片;プロテインGの1つのドメインに融合させた他方の断片を発現するように改変した。β−ラクタマーゼ断片の全てを大量に容易に精製し、単に被分析物質及び基質存在下で2つの相補的断片を一緒に混合することにより緩衝液中でアッセイした。発明者らは、β−ラクタマーゼに基づくFECアッセイは、高感受性及び特異性で、ヒト血清中でのHSV−1及びHSV−2に対する抗体を同定することにより、限られた交差反応性、妨害及び阻害で、血清中の大きな被分析物質を検出することができることを明らかにした。
上記文章で特定される参考文献は、それらが、本明細書中で使用される、方法、技術及び/又は組成物の背景を、補足し、説明し、提供するか又はそれらを教示する程度に、参照により本明細書中に組み込まれる。
Claims (46)
- 酵素活性の阻害剤の存在下で酵素活性を保持するポリペプチド複合体を生成させるための少なくとも第二のポリペプチドとの会合において操作可能なポリペプチド。
- ポリペプチドが一部であるポリペプチド複合体の酵素活性が、β−ラクタム抗生物質のβ−ラクタム環の加水分解を含み、ならびに酵素活性の阻害剤がβ−ラクタマーゼの阻害剤である、請求項1のポリペプチド。
- 単離され及び精製された請求項1又は請求項2のポリペプチド。
- インタラクタードメインに連結されてレポーター断片ペアメンバーを形成する、請求項1から3の何れか一項にポリペプチド。
- インタラクタードメインがリンカーによりポリペプチドに連結される、請求項4のレポーター断片ペアメンバー。
- 強制的酵素相補性アッセイにおいて操作可能な、請求項4又は請求項5のレポーター断片ペアメンバー。
- インビボ強制的酵素相補性アッセイにおいて操作可能な、請求項6のレポーター断片ペアメンバー。
- インビトロ強制的酵素相補性アッセイにおいて操作可能な、請求項6のレポーター断片ペアメンバー。
- メンバーが、そのアミノ酸配列変化を欠く相同配列の安定性と比較してインビトロアッセイ条件下で安定性を促進するアミノ酸配列変化を含む、請求項8のレポーター断片ペアメンバー。
- メンバーが、そのアミノ酸配列変化を欠く相同配列の溶解性と比較して溶解性を促進するアミノ酸配列変化を含む、請求項8のレポーター断片ペアメンバー。
- 単離され及び精製された請求項4から請求項10の何れか一項のレポーター断片ペアメンバー。
- 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、21、22、23、24、67、69、71、73、75、77、81及び83からなる群から選択される配列において述べられる連続アミノ酸配列を含む単離ペプチド。
- 配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、21、22、23、24、67、69、71、73、75、77、81及び83からなる群から選択される配列のポリペプチドをコードする配列を含む、単離ポリヌクレオチド。
- 請求項1、3、12又は13の何れか一項のポリペプチドを含む、強制的酵素断片相補性アッセイ。
- 請求項4から11の何れか一項のレポーター断片ペアメンバーを含む、強制的酵素断片相補性アッセイ。
- アツセイがインビボで行われる、請求項14又は請求項15のアッセイ。
- アッセイがインビトロで行われる、請求項14又は請求項15のアッセイ。
- 血液又は血清を含む、請求項17のアッセイ。
- ポリペプチド又はレポーター断片ペアメンバーが一部である複合体の酵素活性の阻害剤の存在下で行われる、請求項14から18の何れか一項のアッセイ。
- ポリペプチドが一部である複合体の酵素活性がβ−ラクタム抗生物質のβ−ラクタム環の加水分解を含み、ならびに酵素活性の阻害剤がβ−ラクタマーゼの阻害剤である、請求項14から19の何れか一項のアッセイ。
- インタラクタードメインが、2価金属陽イオン、抗体、代謝産物、疾患マーカー又は抗原からなる群から選択される関心のある被分析物質に対して親和性を有する、請求項14から20の何れか一項のアッセイ。
- 被分析物質の存在についてアッセイする方法であって、
(a)関心のある被分析物質の存在について試験しようとする試料を得る段階;
(b)被分析物質に対して親和性があるインタラクタードメインを含む、精製された第一のレポーター断片ペアメンバーを得る段階;
(c)関心のある被分析物質に対して親和性があり、ならびに関心のある被分析物質との第一及び第二のレポーター断片ペアメンバーのインタラクタードメインの親和性を通じ、第一のレポーター断片ペアメンバーとの会合に際してレポーター酵素活性を再構成することにおいて操作可能であるインタラクタードメインを含む精製された第二のレポーター断片ペアメンバーを得る段階;及び
(d)第一及び第二のレポーター断片ペアメンバーが、被分析物質とのインタラクタードメインの親和性を通じて会合することができるのに十分なインビトロでのアッセイ条件を提供する段階を含み、レポーター酵素活性の再構成が試料中での被分析物質の存在を示す、方法。 - 被分析物質が2価陽イオンである、請求項22の方法。
- 被分析物質が抗体である、請求項22の方法。
- 均一インビトロ強制的酵素断片相補性アッセイを行うためのキットであって、関心のある被分析物質に対して親和性があるインタラクタードメインを含む単離レポーター断片ペアメンバーを含み、単離レポーター断片ペアメンバーが、インビトロアッセイ条件下で安定であり及び操作可能である、キット。
- 均一インビトロ強制的酵素断片相補性アッセイを行うためのキットであって、配列番号2、4、6、8、10、12、14、16、18、20、21、22、23、24、67、69、71、73、75、77、81及び83からなる群から選択される配列の単離ポリペプチドを含む、キット。
- 第一のポリペプチドレポーターサブユニットを含む第一の成分及び第二のポリペプチドレポーターサブユニットを含む第二の成分を含むレポーター系であって、第一のサブユニット及び第二のサブユニットが、検出可能なシグナルを生成し得る酵素活性を有する活性のあるポリペプチド複合体を生成させるために会合することができ、前記会合が関心のある被分析物質に対する第一及び第二の成分の結合により媒介され;第一のポリペプチドサブユニット及び/又は第二のポリペプチドレポーターサブユニットが、阻害剤による前記酵素活性の阻害に対する活性ポリペプチド複合体の感受性を低下させる1以上のアミノ酸配列変化を含む、レポーター系。
- 阻害剤が、生体試料中に存在する物質である、請求項27に記載のレポーター系。
- 生体試料中に存在する物質が抗生物質である、請求項28に記載のレポーター系。
- 活性ポリペプチド複合体がβ−ラクタマーゼ活性を有する、請求項27から29の何れか一項に記載のレポーター系。
- 第一のポリペプチドレポーターサブユニットがβラクタマーゼのα断片を含み、ならびに第二のポリペプチドレポーターサブユニットがβラクタマーゼのω断片を含む、請求項30に記載のレポーター系。
- βラクタマーゼがTEM−1βラクタマーゼであり、ならびに第一のポリペプチドサブユニット中の前記アミノ酸配列変化がM69L又はM69I置換を含む、請求項31に記載のレポーター系。
- βラクタマーゼがTEM−1βラクタマーゼであり、ならびに第二のポリペプチドサブユニット中の前記アミノ酸配列変化がN276D置換を含む、請求項31又は請求項32に記載のレポーター系。
- 第一及び/又は第二のレポーターポリペプチドサブユニットが、インビトロでのサブユニットの安定性及び/又は溶解性を促進する1以上のアミノ酸変化を含む、請求項27から33の何れか一項に記載のレポーター系。
- 第一のポリペプチドサブユニットがTEM−1βラクタマーゼのα断片を含み、ならびに第二のポリペプチドサブユニットがTEM−1βラクタマーゼのω断片を含み、ならびに第一のポリペプチドサブユニット中の前記アミノ酸配列変化がV74T置換及び/又はM182T置換を含む、請求項34に記載のレポーター系。
- 第一のポリペプチドサブユニットがTEM−1βラクタマーゼのα断片を含み、ならびに第二のポリペプチドサブユニットがTEM−1βラクタマーゼのω断片を含み、ならびに第二のポリペプチドサブユニット中の前記アミノ酸配列変化がM211Q置換を含む、請求項34又は請求項35に記載のレポーター系。
- 第一及び第二のポリペプチドサブユニットが、それぞれ、第一及び第二のインタラクタードメインにサブユニットを連結するフレキシブルペプチドリンカーをそれぞれ含む、請求項27から請求項36の何れか一項に記載のレポーター系。
- 第一及び第二の成分が実質的に単離され精製された形態である、請求項27から請求項37の何れか一項に記載のレポーター系。
- 第一及び/又は第二のポリペプチドサブユニットが、細菌細胞中で組み換え産生され、変性条件下で細胞から抽出され、固体マトリクスに結合され、ならびに次いで固体マトリクスに結合されると同時に活性のある立体構造に再び折り畳まれる、請求項27から請求項38の何れか一項に記載のレポーター系。
- 試料中の関心のある被分析物質の存在を調べるための、請求項27から請求項39の何れか一項に記載のレポーター系の使用。
- 試料中の関心のある被分析物質の存在を調べるための方法であって、請求項27から請求項39の何れか一項に記載のレポーター系と試料を接触させること、ならびに第一及び第二のポリペプチドサブユニットの会合の結果による酵素活性の有無を検出することを含む、方法。
- 試料が生体試料である、請求項41に記載の方法。
- 生体試料が血液試料又は血清試料である、請求項42に記載の方法。
- 被分析物質が、ウイルス性又は細菌性抗原と結合する抗体である、請求項41から請求項43の何れか一項に記載の方法。
- 被分析物質がウイルス性又は細菌性抗原である、請求項41から請求項43の何れか一項に記載の方法。
- 第一及び第二のポリペプチド断片の最終濃度が10pMより高い、請求項41から請求項45の何れか一項に記載の方法。
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