JP2010005634A - 鋳片の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】表面欠陥や内部割れがない鋼材を確実に製造することができるようにする。
【解決手段】化学成分が、C:0.05〜0.55質量%、Si:0.10〜2.00質量%、Mn:0.30〜1.90質量%、P:0.005〜0.070質量%、S:0.003〜0.120質量%で、且つ、厚みが280mm〜350mmとなる鋳片2を製造する方法であって、連続鋳造機1での鋳片2の温度制御にあっては、鋳型7から出た鋳片2の出側表面温度を1100〜1300℃とし、曲げ入側表面温度を830〜1120℃とし、曲げ出側表面温度を830〜1050℃とし、連続鋳造機1での2次冷却出側表面温度を830〜1050℃とし、矯正表面温度を830℃以上とし、且つ、各表面温度の温度差を100℃以内とし、冷却設備4での鋳片2の温度制御にあっては、鋳片2が加熱炉3に装入される際の加熱炉3装入温度を450〜670℃として、鋳片2を製造する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、厚みが280mm〜350mmとなる鋳片を、2.4〜5.0Hzで振動する鋳型を有する垂直曲げ型の連続鋳造機で鋳造した後、冷却設備で冷却した後、加熱炉に装入して製造する鋳片の製造方法に関する。
従来より、連続鋳造機では、転炉や二次精錬設備等から出鋼された溶鋼を取鍋によってタンディッシュまで搬送し、搬送された取鍋内の溶鋼をタンディッシュへ注入後、このタンディッシュから鋳型へ溶鋼を供給し、この鋳型の下方に配置されたサポートロールで鋳造した鋳片を支持しながら引き抜くことによって、鋳片を連続的に鋳造している(特許文献1〜特許文献4)。
特開2007−160341号公報 特開2005−279691号公報 特開2003−62648号公報 特許03058079号
さて、近年の地球温暖化対策の1つとして、自動車メーカを中心として鋼材の軽量化/高強度化ニーズが高まってきている。このことから、鋼材の製造については高強度化に耐えうる鋼材品質の向上が求められている。高強度化に伴い従来にも増して鋼材の表面欠陥や内部割れのない高強度鋼材が必要となってきている。
特許文献1〜特許文献4に示すような連続鋳造機では、従来通り、鋼材(鋳片)の表面欠陥や内部割れがない鋼材を鋳造することができるものの、近年求められてきている表面割れや内部割れの少ない高強度鋼材を製造(鋳造)することが難しいのが実情である。
そこで、本発明では、表面欠陥や内部割れがない鋼材(鋳片)を確実に製造することができる鋳片の製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、次の手段を講じた。
即ち、化学成分が、C:0.05〜0.55質量%、Si:0.10〜2.00質量%、Mn:0.30〜1.90質量%、P:0.005〜0.070質量%、S:0.003〜0.120質量%で、且つ、厚みが280mm〜350mmとなる鋳片を、2.4〜5.0Hzで振動する鋳型を有する垂直曲げ型の連続鋳造機で鋳造し、鋳造後の鋳片を前記連続鋳造機の下流側に配置された冷却設備で冷却して、冷却後の鋳片を加熱炉で加熱して製造する方法であって、前記連続鋳造機での鋳片の鋳造では、鋳片に表面温度に関し、前記鋳型の出側表面温度を1100〜1300℃とし、曲げ入側表面温度を830〜1120℃とし、曲げ出側表面温度を830〜1050℃とし、2次冷却出側表面温度を830〜1050℃とし、矯正表面温度を830℃以上とし、且つ、前記各表面温度における中心部分とコーナ部分との温度差を100℃以内とし、前記冷却設備での鋳片の冷却では、鋳片が前記加熱炉に装入した際の加熱炉装入温度が450〜670℃となるように冷却して、鋳片を製造する点にある。
発明者は、表面欠陥や内部割れがない鋳片を確実に製造するための鋳片の製造方法について、様々な角度から検証した。まず、発明者は、鋳造する鋳片の成分及び厚みなどの条件を予め設定した上で、当該鋳片の表面割れや内部割れを防止するための、さらなる条件について検証を行った。
その結果、鋳造する対象の鋳片の化学成分を、C:0.05〜0.55質量%、Si:0.10〜2.00質量%、Mn:0.30〜1.90質量%、P:0.005〜0.070質量%、S:0.003〜0.120質量%とし、鋳片の厚みを厚みが280mm〜350mmとし、このような鋳片を鋳造する鋳型振動数を2.4〜5.0Hzとした上で、鋳片の表面温度を規定した。発明者は、さらに、連続鋳造後においても考察を進め、加熱炉に装入するときの温度も規定した。
即ち、発明者は、連続鋳造を行ったときの条件だけでなく、連続鋳造後の冷却や加熱炉に装入する表面温度までも一連に亘って規定することで、表面欠陥や内部割れがない鋳片を確実に製造する方法を見出した。
本発明によれば、表面欠陥や内部割れがない鋼材(鋳片)を確実に製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づき説明する。
図1は、鋳片を製造する製造ラインにおいて、連続鋳造機から冷却設備を経て加熱炉までの全体図を示している。
連続鋳造機1は、例えば、厚みが280mm〜350mmとなる鋳片(例えば、ブルーム)2を鋳造する連続鋳造機であって、鋳造後の鋳片2を加熱する加熱炉3の上流側に設置されている。加熱炉3は、図示しない分塊圧延ラインの上流側に配置されていて鋳片2を圧延に適した温度まで上昇させるものである。連続鋳造機1と加熱炉3とは近接していて連続したライン上に設置された状態となっている。連続鋳造機1と加熱炉3との間には、鋳造後の鋳片2を空冷により冷却する冷却設備4が設置されている。
詳しくは、連続鋳造機1は、垂直曲げ型の連続鋳造機であって、溶鋼5を一時的に貯留するタンディッシュ6と、このタンディッシュ6からの溶鋼5が供給されて供給された溶鋼5の1次冷却を行う鋳型7と、この鋳型7により成型された鋳片2を引き出すと共に、鋳片2をサポートする複数のサポートロール8と、鋳型7から引き出された鋳片2に対して2次冷却を行う冷却体(例えば、冷却ノズル)9と、鋳片2を切断する切断装置(例えば、ガスカッター)10とを備えている。
タンディッシュ6は、全体として有底箱形となっており、タンディッシュ6の底部に浸漬ノズル11が設けられている。浸漬ノズル11は、スライドバルブ12により開閉可能となっており、スライドバルブ12の開閉により鋳型7への溶鋼5の注入が停止又は再開する構成となっている。鋳型7は筒状に形成されていて、2.4〜5.0Hzで振動するものである。
サポートロール8は、鋳型7の下方から順に下流側へ配置されている。ここで、連続鋳造機1のプロフィール(ロールプロフィール)を見ると、当該連続鋳造機1は、サポートロール8を鋳型7から下流側に向けて垂直方向に並べることにより当該サポートロール8により構成された垂直部13と、サポートロール8を垂直部13の終端(下流側の端部)から続いて徐々に内側に曲げながら並べることにより構成した曲げ部14と、サポートロール8を曲げ部14の終端から続いて内側に円弧状(軌跡が円弧状)に並べることにより構成した円弧部15と、サポートロール8を円弧部15の終端から続いて水平に並べることにより構成された矯正部16とを備えたものとなっている。
冷却ノズル9は、垂直部13、曲げ部14、円弧部15において、サポートロール8間に設けられていて、この実施形態においては、冷却ノズル9は垂直部13から円弧部15までのエリア間に配置されている。
図2に示すように、 冷却設備4は、切断装置10で切断された鋳片2を下流側で冷却するもので、鋳片2を搬送する搬送装置20と、鋳片2を空冷によって冷却する冷却装置21とを備えている。
搬送装置20は、切断された鋳片2を搬送ロール22によって冷却装置21の近傍に搬送し、当該鋳片2を持ち上げて、持ち上げた鋳片2を複数のスライド部材24によってスライドさせることで、鋳片2を冷却装置21に到達させる。この実施の形態のスライド部材24は搬送ロール22で搬送している鋳片2の搬送方向を90°変更し、鋳片2を冷却装置21へ向けてスライドさせるものである。
図2、3に示すように、冷却装置21は、冷却床25と、冷却ファン26とを有している。
冷却床25は、鋳片2のスライド方向に延び且つ移動不能に固定された複数の固定バー31と、スライド方向に延び且つ移送方向に移動可能な複数の可動バー32とを有している。各固定バー31には、鋳片2の下面を載置する載置部33が長手方向に複数設けられている。固定バー31に対する載置部33の配列ピッチ(長手方向の配列間隔)は、一定値であって、固定バー31に設けられた載置部33を平面視すると、各載置部33は長手方向と直交する方向に直線状に並んだ状態となっている。
直線状となっている各載置部33(鋳片2の配置ライン)に鋳片2を載置すると、搬送方向に隣り合う鋳片2の配列ピッチ(以降、鋳片ピッチということがある)L1を可変にすることができる。
可動バー32は、固定バー31の間に配置され且つスライド方向(搬送方向)に往復移動するものであって、スライド部材24により冷却床25の近傍まで搬送された鋳片2を持ち上げて、下流側に搬送して固定バー31の載置部33に据え置くように構成されている。
冷却ファン26は、冷却床25に据え置かれた鋳片2に対して冷却風(例えば、室温の風)を送風するもので、冷却床25の下側に配置されている。具体的には、固定バー31の下側であって、この固定バー31の最下流側端部の近傍に複数の冷却ファン26が並列されている。複数の冷却ファン26によって、冷却床25に載置された鋳片2の全体に対して冷却風が当たるようになっている。
図4に示すように、各冷却ファン26は、当該冷却ファン26の中心から冷却床25に据え置かれた鋳片2の下面の中央部を結ぶ角度(以降、吹きつけ角ということがある)θ1,θ2が調整可能となっている。冷却ファン26の風速も調整可能となっている。
連続鋳造機1から冷却設備4を経て加熱炉3に装入するまでの製造においては、まず、取鍋内の溶鋼5をタンディッシュ6に注入して、注入されたタンディッシュ6内の溶鋼5を浸漬ノズル11を開くことにより鋳型7へと供給する。鋳型7において供給された溶鋼5は、冷却されて凝固していき、鋳片2は鋳型7の下側から出てサポートロール8に支持されながら引き抜かれる。
鋳片2は、垂直部13、曲げ部14、円弧部15を冷却ノズル9の冷却水によって冷却されながら順に下流側に進んでいき、矯正部16にて直線状に矯正された後、切断装置10にて所定の長さに切断される。切断された鋳片2は、冷却床25に載置された後、冷却ファン26により次冷却されながら下流側に進んでいき、冷却床25上での冷却が終了した鋳片2は、当該冷却床25から搬送装置20に略平行な第2搬送装置27に載せられて、加熱炉3に直ちに装入されるようになっている。
本発明の鋳片の製造方法について、詳しく説明する。
本発明の鋳片の製造方法において、連続鋳造機1では、化学成分が、C:0.05〜0.55質量%、Si:0.10〜2.00質量%、Mn:0.30〜1.90質量%、P:0.005〜0.070質量%、S:0.003〜0.120質量%となる鋳片2を鋳造することとしている。
[鋳片の出側表面温度について]
連続鋳造機1にて鋳片2を鋳造するにあたって、鋳型7から出た出側における鋳片2の表面温度(以降、鋳型7の出側表面温度)を1100℃以上1300℃以下としている。
鋳型7の出側表面温度を1100℃よりも小さくした場合は、鋳片2の表面を鋳型7内にて急激に冷やさなければならず、鋳片2の表面を急激に冷却すると鋳片2の内部と鋳片2の表面との温度差が大きくなる。このように、鋳型7内において鋳片2の表面と内部との温度差が大きいと、鋳片2が鋳型7から出た際に復熱によって熱膨張し、その際の引っ張り応力が大きくなるため凝固界面(凝固シェル2a)での内部割れが発生することがある。
鋳型7の出側表面温度を1300℃よりも大きくした場合は、鋳片2の表面の冷却が十分でなく、冷却による凝固シェル2aの成長が不十分であるため、鋳片2が鋳型7から出た場合に、凝固シェル2aの強度が弱いことから凝固シェル2aが大きく変形して内部割れが発生することがある。
したがって、上述したように、連続鋳造機1にて鋳片2を鋳造するにあたっては、鋳片2の出側表面温度を1100〜1300℃の範囲となるようにしている。
[曲げ入側表面温度及び曲げ出側表面温度について]
連続鋳造機1での鋳片2の温度制御にあっては、曲げ入側表面温度、即ち、曲げ部14に入る際の鋳片2の表面温度を830℃以上1120℃以下とし、曲げ出側表面温度、即ち、曲げ部14に出た際の鋳片2の表面温度を830℃以上1050℃以下としている。 図5は、表面割れが発生しやすい鋼種(SCM420)について、絞り値と表面温度の関係(実験結果)を示している。
図5に示すように、SCM420の鋼種では、表面温度の低下と共に絞り値(変形能力)が低下する傾向があり、特にA3〜A1変態点間においては絞り値は最小となる。割れやすいSCM420では、絞り値が40%を下回る780℃〜830℃未満では脆化領域となって、最も表面割れが発生し易い状態となる。
このように、SCM420の表面温度が780℃〜830℃未満となった状態で、鋳片2が曲げ部14に入ったり、曲げ部14から出たりすると、実際に表面割れを引き起こすことがあるため、上述したように、連続鋳造機1にて鋳片2を鋳造するにあたっては、曲げ入側表面温度及び曲げ出側表面温度を830℃以上としている。
なお、曲げ入側表面温度は1120℃以下、曲げ出側表面温度は1050℃以下に規定されているが、これらの上限値を超えると内部割れが発生することを実験等により確認している。
[二次冷却(冷却ノズル)での冷却について]
図6は、後述するように鋳型7の出側表面温度の制約から鋳造速度が比較的高速なVc=1.1m/minとした上で、内部割れが発生しやすい鋼種(S55C)について鋳造を行った場合での各種歪みの変化を示している。
詳しくは、図6(a)は、曲げ部14で2次冷却を行った場合の各種歪みの変化を示しており、図6(b)は、曲げ部14で2次冷却を行わなかった場合(曲げ部14に冷却ノズル9を設けなかった場合)の各種歪みの変化を示している。
図6に示すバルジング歪み、曲げ歪み、矯正歪み、凝固界面全歪みは、式(1)により求めた。式(1)の定数Aについては実験により歪み測定を行い算出した。この式(1)は、一般的なもので、R&D 神戸製鋼技報 vol.56 No3(Dec.2006) P12に記載されているものである。
図6(a)及び図6(b)に示すように、メニスカス距離(m)を見ると5.0m前後が曲げ部14に対応しており、曲げ部14でのサポートロール8により曲げ歪みが発生している。図6(a)と図6(b)とを比較すると、曲げ部14にて2次冷却を行わなかった場合、2次冷却を行った場合と比べてバルジング歪みや凝固界面歪みが約0.05%程度増加しており、鋳片25の内部割れが発生し易いことが分かる。
したがって、少なくとも垂直部13から曲げ部14に至るまでは2次冷却を行う必要があり、2次冷却終了時における鋳片の表面温度(2次冷却出側表面温度)は、830℃以上1050℃以下とする必要がある。
具体的には、連続鋳造機1では、鋳型4の下側から曲げ部14までに配置した冷却ノズル9によって2次冷却帯が構成され、この2次冷却帯によって鋳片2の2次冷却を行う。
2次冷却出側表面温度とは、2次冷却帯の出側における鋳片2の表面温度であって、即ち、最下流の冷却ノズル9aの直後の鋳片2の表面温度であり、当該表面温度を830〜1050℃とする必要がある。
2次冷却出側表面温度の下限値を830℃以上にする理由は、曲げ入側表面温度の下限値と同じ理由であり、2次冷却出側表面温度の上限値を1050℃以下とする理由は、上限値を超えると内部割れが発生することを実験等により確認しているためである。
[矯正表面温度について]
連続鋳造機1での鋳片2の温度制御にあっては、矯正部16を鋳片2が通過する際の表面温度(以降、矯正表面温度)を830℃以上としている。上述したように、鋳片2の表面温度を830℃未満とすると脆化領域に入り、表面割れが引き起こしやすいとされているが、矯正部16、即ち、矯正部16で鋳片2を水平に補正する場合であっても、表面温度を830℃未満にすると表面割れが発生しやすい。
したがって、矯正部16における鋳片2の表面温度、即ち、矯正表面温度は830℃以上にする必要がある。
以上、本発明の鋳片の製造方法においては、鋳型7の出側表面温度を1100〜1300℃とし、曲げ入側表面温度を830〜1120℃とし、曲げ出側表面温度を830〜1050℃とし、連続鋳造機1での2次冷却出側表面温度を830〜1050℃とし、矯正表面温度を830℃以上となるように鋳片2の温度制御を行っており、このような温度制御は鋳造速度や冷却ノズル9の流量等の調整によって当業者常法通り行う。
[表面温度の温度差について]
上述したように、本発明の鋳片の製造方法においては、鋳型7の出側表面温度を1100〜1300℃とし、曲げ入側表面温度を830〜1120℃とし、曲げ出側表面温度を830〜1050℃とし、連続鋳造機1での2次冷却出側表面温度を830〜1050℃とし、矯正表面温度を830℃以上としているが、それぞれの表面温度における中心部分(面央部)とコーナ部分との温度差を100℃以内としている。
図7は冷却ノズルによる冷却水の噴霧状況を示したものである。
図7(a)に示すように、鋳片2の幅や厚みに対して冷却水の噴霧範囲Sが小さい場合、即ち、冷却水の噴霧範囲Sが小さな幅切りありの冷却ノズル9を用いた場合、鋳片2の表面において、そのコーナ部分40に冷却水がかからず中心部分41が集中して冷却される。そのため、中心部分41の温度が非常に低く、コーナ部分(コーナ部ということがある)40の温度が面央部41に比べて非常に高くなり、面央部41とコーナ部40との温度差が100℃よりも大となることがある(面央部41の温度−コーナ部40の温度>−100℃)。
このように、コーナ部40の温度が面央部41の温度よりも非常に高くその差が100℃よりも大である場合、コーナ部40において温度が高温となる高温部40aとこの高温部40aに比べて低い低温部40bとの境界付近では、凝固シェル2aの中心に向けて(図7の右方向)の熱収縮によって大きな引張応力が働き、その結果、内部割れが発生する場合がある。
一方で、図7(b)に示すように、鋳片2の幅や厚みに対して冷却水の噴霧範囲Sが大きな場合、即ち、冷却水の噴霧範囲Sが大きな幅切りなしの冷却ノズル9と用いた場合、鋳片2の表面において、コーナ部40には狭面及び広面側から多くの冷却水がかかる。そのため、コーナ部40の温度が非常に低く、面央部41の温度がコーナ部40に比べて非常に高くなり、面央部41とコーナ部40との温度差が100℃よりも大となることがある(面央部41の温度−コーナ部40の温度>+100℃)。
このように、コーナ部40の温度が面央部41の温度よりも非常に低くその差が100℃よりも大である場合、コーナ部40における凝固シェル2aの厚みが他の部分に比べて非常に厚く、凝固シェル2aの内部側に向けての熱収縮によって大きな引張応力が働き、その結果、内部割れが発生する場合がある。
上述したように、コーナ部40の温度と面央部41の温度との温度差が100℃よりも大きくなると、大きな引張応力よって内部割れが発生しやすいという状況になる。
そこで、本発明では、図7(c)に示すように、鋳片2の幅や厚みに対して冷却水の噴霧範囲Sが適正な冷却ノズル9a(最適冷却ノズルということがある)を用いることによって、コーナ部40の温度と面央部41の温度との温度差が100℃よりも大きくならないようにしている。
なお、最適冷却ノズル9aは、同一条件(水量等が同じ)で鋳片2に冷却水を噴霧した際に、コーナ部40と面央部41との温度差が100℃よりも大きくならないものであればよく、例えば、鋳片2の幅が430mmである場合は、330mmの噴霧幅を有するものであればよい。
[加熱炉に装入する前の表面温度について]
冷却設備4での鋳片2の温度制御にあっては、鋳片2が加熱炉3に装入される際の加熱炉3装入温度が450以上670℃以下となるように鋳片2の表面温度を制御している。鋳片2を加熱炉3に装入する前の鋳片2の表面温度を450〜670℃の範囲内とすることによって、鋳片2の表面温度をAc1変態温度以下にすることができる。
図8のポイントEに示すように鋳片2の表面温度をAc1変態温度以下にすると、鋳片2の組織を粒の大きいオーステナイト組織(γ組織)から粒の小さなフェライト−パーライト組織(α+P組織)へと変態する。鋳片2の組織をフェライト−パーライト組織にした状態で、当該鋳片2を加熱炉3に装入すると加熱後の組織を粒の非常に小さな新たな組織とすることができる(ポイントF)。
さて、鋳片2の表面温度を670℃よりも高くした場合、鋳片2の組織の変態変化が十分に行われない、即ち、加熱後の組織を粒の非常に小さな新たな組織とすることが確実に行えない場合があり、分塊圧延工程にて粒界割れの進展が発生する可能性がある。
また、鋳片2の表面温度を450℃未満とした場合、鋳片2を加熱炉3に装入すると、装入時の鋳片2の表面温度が低過ぎるために、急な熱膨張が生じて割れが発生する可能性がある。
ゆえに、冷却設備4では、鋳片2の表面温度を450〜670℃の範囲としている。
なお、鋳片2を冷却しても、鋳片2を加熱炉3に装入する前の表面温度がAc3変態温度以上となった場合(ポイントA)、冷却後の鋳片2の組織は粒の大きいオーステナイト組織となる。この状態で鋳片2を加熱炉3に装入して当該鋳片2を加熱すると加熱後の組織は、フェライト−パーライト組織とならず粒の大きいオーステナイト組織のままであることを確認している(ポイントB)。また、鋳片2を冷却しても、鋳片2を加熱炉3に装入する前の鋳片温度がAc3変態温度とAc1変態温度との間である(ポイントC)場合、冷却後の鋳片2はその粒界の付近にオーステナイト組織の一部が変態したフェライト組織ができる。この状態で鋳片2を加熱炉3に装入して当該鋳片2を加熱しても加熱後の組織は、Ac3変態温度以上である場合と同様に粒の大きいオーステナイト組織ままであることを確認している(ポイントD)。
鋳片2の加熱炉3装入温度を450〜670℃にするためには、鋳片2を冷却床25に載置した際の隣り合う鋳片2の配列ピッチを200〜1200mmの範囲とし、載置した鋳片2を冷却ファン26で冷却する際は、その吹きつけ角θ1、θ2を0〜50°とし、冷却ファン26の風速V1〜V2を2〜20m/secとしている。
表1〜表8は、鋳片の製造方法によって鋳片2の表面温度の制御を行ったものと、鋳片の製造方法によって鋳片2の表面温度の制御を行わなかったものとの実験結果をまとめたものである。
各表の表面割れの評価(表面欠陥評価)においては、鋳片2を鋳造して冷却設備4で冷却後、分塊圧延(加熱→圧延→ホットスカーフ→圧延)を行い、さらに鋼片の冷却や表面スケールの除去を行った後に、磁粉探傷試験を行った。
なお、磁粉探傷試験は、JIS規格G−0565に規定された極間法及び電流貫通法を用いて行った。探傷に必要な磁界の強さは同規格の「試験方法:連続法,試験体:鋳鍛造品及び機械部品」の規定に基づき2400〜3600(A/m)とした。かかる磁界を印加した後、磁粉の分布(模様)を目視し、目視で確認される全ての割れや疵をチェックし、鋳片2の表面に欠陥が無いとみなされるものを良好「○」、欠陥であると認められるものを不良「×」とした。
また、内部割れの評価においては、鋳造後の鋳片2を常温まで冷却後、横方向及び縦方向に切断し、それぞれのサンプルについて酸洗い実施した後、内部割れについて目視確認を行った。割れの長さが2.0mm以上あるものを、内部割れとした。図9(a)はサンプルを横方向(幅方向)に切断した横断マクロを示しており、図9(b)は、サンプルを縦方向(長手方向)に切断した縦断マクロを示している。
表2〜表8において、鋳片2の表面温度の測定は、鋳片2の各面での最高及び最低温度を測定出来るサーモトレーサ(NEC三栄(株)製TH9100MLN)で測定を行った。なお、サーモトレーサによる表面温度の測定にあたっては水蒸気膜による測定誤差を低減するため、ブロアーを使用した。各表において、表面温度の代表値は同一断面の平均温度で、最大値はその範囲の最高温度で、最小値はその範囲の最高温度である。
表1は、鋳型7の出側表面温度についてまとめたものである。鋳型7の出側表面温度の測定においては、例えば、実開昭58-175432号公報に記載されているような噛み込み式熱電対を用いて各サポートロール8毎に温度測定を行った。
また、表1の鋳型7出側温度判定では、本発明に規定している温度範囲であれば良好「○」とし、温度範囲外であれば不良「×」とした。
表1の実験番号1及び実験番号2に示すように、鋳造速度を0.7m/min未満として出側表面温度が1300℃超えとなった場合、内部割れが確認された(表1、内部割れ評価「×」)。
実験番号11及び実験番号12に示すように、鋳造速度を1.2m/minよりも大きくして出側表面温度を1100℃未満となった場合、内部割れが確認された(表1、内部割れ評価「×」)。
一方で、表1の実験番号3〜実験番号10に示すように、鋳造速度を0.7m/min〜1.2m/minとして出側表面温度を1100℃〜1300℃の範囲に収めた場合、表面割れ及び内部割れは見受けられなかった(表1、表面欠陥評価「○」、内部割れ評価「○」)。
表2は、曲げ入側表面温度についてまとめたものである。
曲げ入側の表面温度の制御は、鋳造速度や冷却ノズル9(2次冷却流量)を曲げ部の前(垂直部13)にて調整することによって行った。表2に示す2次冷却流量において、通常は0.20l/kgs(比水量:溶鋼1kg辺りに使用した冷却水量)であり、この際の比水量を基準として水量を3倍や半分等に調整した。
表2の実験番号14に示すように、曲げ入側の最小値が825℃であって、代表値、最大値及び最小値のうち1つでも830℃未満となるものがある場合(曲げ入側表面温度が830℃未満となっている場合)、表面割れが確認された(表面欠陥評価「×」)。実験番号21に示すように、曲げ入側の最大値が1120℃であって、代表値、最大値及び最小値のうち1つでも1120℃よりも大となっている場合、内部割れが確認された(内部割れ評価、鋳型7下側以外「×」)。
一方で、実験番号15〜実験番号20に示すように、曲げ入側における代表値、最大値及び最小値がすべて、830℃〜1120℃の範囲内であるときは、表面割れ及び内部割れは見受けられなかった(表面欠陥評価「○」、内部割れ評価「○」)。
表3は、曲げ出側表面温度についてまとめたものである。
曲げ出側の表面温度の制御は、鋳造速度や冷却ノズル9(2次冷却流量)を曲げ部14にて調整することによって行った。表3に示す2次冷却流量において、通常は0.20l/kgsであり、この際の比水量を基準として水量を2倍や半分等に調整した。
表3の実験番号24に示すように、曲げ出側の最小値が814℃であって、代表値、最大値及び最小値のうち1つでも830℃未満となるものがある場合(曲げ出側表面温度が830℃未満となっている場合)、表面割れが確認された(表面欠陥評価「×」)。
また、実験番号31に示すように、曲げ出側の最大値が1058℃であって、曲げ出側表面温度が1050℃よりも大である場合、内部割れが確認された(内部割れ評価、鋳型7下側以外「×」)。
一方で、実験番号25〜実験番号30に示すように、曲げ出側における代表値、最大値及び最小値がすべて、830℃〜1050℃の範囲内であるときは、表面割れ及び内部割れは見受けられなかった(表面欠陥評価「○」、内部割れ評価「○」)。
表4は、2次冷却出側表面温度についてまとめたものである。
2次冷却出側での表面温度の制御は、鋳造速度や冷却ノズル9(流量)を円弧部15にて調整することによって行った。表4に示す流量において、通常は0.20l/kgsであり、この際の比水量を基準として水量を2倍や半分等に調整した。
表4の実験番号33に示すように、2次冷却出側の最小値が812℃であって、代表値、最大値及び最小値のうち1つでも830℃未満となるものがある場合(2次冷却出側表面温度が830℃未満ある場合)、表面割れが確認された(表面欠陥評価「×」)。
また、実験番号39に示すように、2次冷却出側の最大値が1060℃であって、2次冷却表面温度が1050℃よりも大である場合、内部割れが確認された(内部割れ評価、鋳型7下側以外「×」)。
一方で、実験番号34〜実験番号38に示すように、2次冷却出側における代表値、最大値及び最小値がすべて、830℃〜1050℃の範囲内であるときは、表面割れ及び内部割れは見受けられなかった(表面欠陥評価「○」、内部割れ評価「○」)。
表5は矯正入側温度についてまとめたもので、表6は矯正出側温度についてまとめたものである。
矯正部での表面温度の制御は、鋳造速度を調整したり、矯正部前に鋳片2を水冷又は風冷(ブロアー)によって矯正冷却することによって行った。表5の矯正冷却の欄において、風冷1は風速大、風冷2は風冷1に比べて風速小としたことを示している。
実験番号41に示すように、矯正開始時においては、矯正開始(矯正入側)の代表値、最大値、最小値のうち1つでも830℃未満である場合、表面割れが確認された(表面欠陥評価「×」)。また、実験番号49に示すように、矯正終了時においては、矯正出側の代表値、最大値、最小値のうち1つでも830℃未満である場合、表面割れが確認された(表面欠陥評価「×」)。
即ち、矯正開始(矯正入側)から矯正終了(矯正出側)に亘って、鋳片2の表面温度が830℃未満となる場合がある(矯正表面温度が830℃未満)であると、表面割れが発生した。
一方で、実験番号42〜実験番号47や実験番号50〜実験番号54に示すように、矯正開始(矯正入側)や矯正終了(矯正出側)において、代表値、最大値及び最小値について、830℃以上である場合は、表面割れ及び内部割れは見受けられなかった(表面欠陥評価「○」、内部割れ評価「○」)。
表7は、熱炉装入温度についてまとめたものである。
熱炉装入温度の制御は、冷却ファン26の風速や角度、冷却床25における鋳片2の配列ピッチL1の調整によって行った。
実験番号58に示すように、加熱炉3装入温度の代表値、最大値及び最小値のうち1つでも450℃未満となるものがある場合、表面割れが確認された(表面欠陥評価「×」)。
また、実験番号60に示すように、加熱炉3装入温度の代表値、最大値及び最小値のうち1つでも650℃よりも大きなものがある場合、表面割れが確認された(表面欠陥評価「×」)
一方で、実験番号56及び実験番号58、実験番号59、実験番号61及び実験番号62に示すように、加熱炉3装入温度における代表値、最大値及び最小値がすべて、450℃〜650℃の範囲内であるときは、表面割れ及び内部割れは見受けられなかった(表面欠陥評価「○」、内部割れ評価「○」)。
表8は、鋳片2の表面温度における面央部41(中心部分)の温度とコーナ部40の温度との温度差をまとめたものである。
実験番号63に示すように、図7(b)に示すような幅切り大である冷却ノズル9を垂直部13にて使用した場合、曲げ入り表面温度が830〜1120℃の範囲内であっても、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)が−125℃と大きくなり、その結果、コーナ部40付近での内部割れが確認された(コーナー近傍「×」)。
実験番号67に示すように、図7(a)に示すような幅切りなしの冷却ノズル9を垂直部13にて使用した場合、曲げ入り表面温度が830〜1120℃の範囲内であっても、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)が+120℃と大きくなり、その結果、コーナ部40付近での内部割れが確認された(コーナー近傍「×」)。
一方で、実験番号64〜実験番号66に示すように、図7(c)に示すような最適な冷却ノズル9を垂直部13にて使用した場合、曲げ入側表面温度が830〜1120℃の範囲内にできると共に、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)を100℃以内(±100℃)に抑えることができ、コーナ部40付近での内部割れは見受けられなかった(コーナー近傍「○」)。
実験番号68に示すように、幅切り大である冷却ノズル9を曲げ部14にて使用した場合、曲げ出側表面温度が830〜1050℃の範囲内であっても、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)が−130℃と大きくなり、その結果、コーナ部40付近での内部割れが確認された(コーナー近傍「×」)。また、実験番号72に示すように、幅切りなしの冷却ノズル9を曲げ部14にて使用した場合、曲げ出側表面温度が830〜1050℃の範囲内であっても、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)が+110℃と大きくなり、その結果、コーナ部40付近での内部割れが確認された(コーナー近傍「×」)。
一方で、実験番号69〜実験番号71に示すように、最適な冷却ノズル9を曲げ部14にて使用した場合、曲げ出側表面温度が830〜1050℃の範囲内にできると共に、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)を100℃以内(±100℃)に抑えることができ、コーナ部40付近での内部割れは見受けられなかった(コーナー近傍「○」)。
実験番号73に示すように、幅切り大である冷却ノズル9を円弧部15にて使用した場合、2次冷却の出側表面温度が830〜1050℃の範囲内であっても、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)が−131℃と大きくなり、その結果、コーナ部40付近での内部割れが確認された(コーナー近傍「×」)。また、実験番号77に示すように、幅切りなしの冷却ノズル9を円弧部15にて使用した場合、2次冷却の出側表面温度が830〜1050℃の範囲内であっても、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)が+112℃と大きくなり、その結果、コーナ部40付近での内部割れが確認された(コーナー近傍「×」)。
一方で、実験番号74〜実験番号76に示すように、最適な冷却ノズル9を円弧部15にて使用した場合、2次冷却の出側表面温度が830〜1050℃の範囲内にできると共に、両者の差(面央部41の温度−コーナ部40の温度)を100℃以内(±100℃)に抑えることができ、コーナ部40付近での内部割れは見受けられなかった(コーナー近傍「○」)。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
上記の実施形態では、鋳型の出側表面温度を鋳造速度を調整することによって制御していたが、これに限定されず、鋳型の出側表面温度の制御は、例えば、鋳型に投入するモールドパウダーの投入量等によって行ってもよいし、鋳型の長さを変えることで行ってもよいし、鋳型の内壁の材質(銅板)を変更することで行ってもよい。
連続鋳造機から冷却設備を経て加熱炉までの全体図である。 冷却設備の斜視図である。 冷却設備の平面図である。 鋳片ピッチ、風速、吹きつけ角の定義図である。 表面割れが発生しやすい鋼種(SCM420)について絞り値と表面温度の関係図である。 バルジング歪み、曲げ歪み、矯正歪み、凝固界面全歪みを示したもので、(a)は、曲げ部で2次冷却を行った場合、(b)は、曲げ部で2次冷却を行わなかった場合を示した図である。 冷却ノズルの噴霧状況を示したもので、a)は、幅切りなしの冷却ノズルを用いた場合、b)は、幅切り有りの冷却ノズルを用いた場合、c)は、最適な冷却ノズルを用いた場合である。 冷却による鋳片の組織を示す図である。 (a)は、サンプルを横方向(幅方向)に切断した横断マクロ図であり、(b)は、サンプルを縦方向(長手方向)に切断した縦断マクロ図である。
符号の説明
1 垂直曲げ型の連続鋳造機
7 鋳型

Claims (1)

  1. 化学成分が、C:0.05〜0.55質量%、Si:0.10〜2.00質量%、Mn:0.30〜1.90質量%、P:0.005〜0.070質量%、S:0.003〜0.120質量%で、且つ、厚みが280mm〜350mmとなる鋳片を、2.4〜5.0Hzで振動する鋳型を有する垂直曲げ型の連続鋳造機で鋳造し、鋳造後の鋳片を前記連続鋳造機の下流側に配置された冷却設備で冷却して、冷却後の鋳片を加熱炉で加熱して製造する方法であって、
    前記連続鋳造機での鋳片の鋳造では、鋳片に表面温度に関し、前記鋳型の出側表面温度を1100〜1300℃とし、曲げ入側表面温度を830〜1120℃とし、曲げ出側表面温度を830〜1050℃とし、2次冷却出側表面温度を830〜1050℃とし、矯正表面温度を830℃以上とし、且つ、前記各表面温度における中心部分とコーナ部分との温度差を100℃以内とし、
    前記冷却設備での鋳片の冷却では、鋳片が前記加熱炉に装入した際の加熱炉装入温度が450〜670℃となるように冷却して、鋳片を製造することを特徴とする鋳片の製造方法。
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