JP2010004936A - デスクシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】フリーアドレスタイプのデスクシステムにおけるレイアウトの一つとして一部の天板を取り除いた場合に、中間脚が新たに端部に位置することによる外観の毀損や使用状態等の低下を有効に防止する上で有用となる新たな構造を備えたデスクシステムを実現する。
【解決手段】天板3の一部を取り除いて開放空間OPを形成した際に、開放空間OPに隣接する中間脚2(2V)に後付けで取り付け可能なカバー脚Cを備え、この補助脚Cを、中間脚2のステー22の下方に配置される内パネル5と、この内パネル5を少なくとも使用縁3a側に接地させる接地部7とにより構成することとした。
【選択図】図7

Description

本発明は、フリーアドレス制を採用するオフィス等に好適に適用されるデスクシステムに関するものである。
近時におけるオフィスの形態は、ワーカーが自席を有さず、大型デスクの必要な箇所に適宜着席して執務を行う、いわゆるフリーアドレス制が採用されることが多い。この場合、足元が中間脚と干渉せず、ワゴン等も天板下の必要な箇所に挿入可能とするために、中間脚を反使用縁側のみで接地させて使用縁側の下方空間を開放し、端部には前後方向の接地巾を確保したパネル状の端部脚を用いて、それらの中間脚および端部脚の水平部に天板を支持させ、デスクの自立性と下肢空間の連続性とを確保するようにしたものが知られている。
このようなデスクシステムの機能として、一部の天板を取り除いた位置に開放空間を形成し、その開放空間をコピーコーナー等として利用できる態様を可能にしたものも一部に考えられている。
特開平06−269321号公報
ところが、上述したような下肢空間の連続するフリーアドレスタイプのデスクシステムにおいて、天板を端部脚とともに取り除くと、中間脚がエンドに位置することとなる。そして、中間脚は反使用縁側に接地しているだけで、使用縁側の下方空間が開放されているため、側方の天板の下肢空間が開放空間に表出して雑多な印象を与え、デスクの外観の毀損につながるとともに、開放空間も明確に区分されないため、使い勝手も低下することとなる。また、中間脚の水平部に上載荷重が作用すると、中間脚は反使用縁側で接地しているのみであるため、天板が使用縁側に沈み込み易い不安定な状態となる。これらの不具合は、一部の天板を左右の天板の間から中抜きした場合にも同様に生じ得る。
本発明は、このような課題に着目してなされたものであって、フリーアドレスタイプのデスクシステムにおけるレイアウトの一つとして一部の天板を取り除いた場合に、デスク全体の外観や使用状態等を適切に保つ上で有用となる新たな構造を実現することを目的としている。
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
すなわち、本発明のデスクシステムは、反使用縁側に接地し使用縁側に水平部を延び出させた中間脚と、反使用縁側から使用縁側にかけて少なくとも2箇所に接地するパネル状の端部脚と、隣接する前記中間脚同士又は前記中間脚と前記端部脚との間を連結する連結部材と、隣接する前記中間脚の水平部間又は前記中間脚と前記端部脚との水平部間にまたがって着脱可能に載せ置かれる天板とを具備し、水平部を利用して複数の天板を幅方向に連ねた状態で各天板の下肢空間が前記中間脚の水平部の下方空間を介して幅方向に連続するように構成されるものである。
そして、前記天板の一部を取り除いて開放空間を形成した際に、当該開放空間に隣接する中間脚に後付けで取り付け可能な補助脚を更に具備し、この補助脚は、前記中間脚の水平部の下方に配置される内パネルと、この内パネルを少なくとも使用縁側に接地させる接地部とを備えることを特徴とする。
このように構成すると、開放空間と天板の下肢空間との間が内パネルによって明確に仕切られるので、下肢空間の遮蔽効果と開放空間の使い勝手とを有効に向上させることができる。しかも、中間脚の水平部に作用する上載荷重の一部は内パネルを介して使用縁側に接地する接地部に支持されるため、天板とともに端部脚が取り除かれたような場合でも、端部脚に代替して奥行き方向の接地巾を有効に確保することができる。一部の天板を左右の天板の間から中抜きした場合もこれに準ずる。
中間脚と内パネルとの隣接部分を好適に処理するためには、補助脚が、内パネル及び中間脚に加えて、それらの外側面を覆う位置に取り付け可能な外パネルを更に具備していることが望ましい。
中間脚が、天板巾方向に沿って水平部の片半部ずつに隣接する天板の側縁を載せ置く構造を有している場合に、中間脚ともども外観を有効に整えるためには、外パネルが、天板を取り除いた際に表出する前記水平部の片半部に被るように取り付けられて、天板面にほぼ連続する頂板と、天板の使用縁にほぼ前後位置を合致させる前板と、内パネル及び中間脚の外側面にほぼ密着する側板とを具備していることが好ましい。
内パネルを外パネルを利用して中間脚に簡単、確実に取り付け可能とするためには、内パネルが、前方からスライドすることによって中間脚の水平部の下面に係り合う第1の係り合い部を有し、外パネルが、鉛直方向に落とし込むことによって内パネル及び中間脚の外側面に係り合う第2の係り合い部を有していることが望ましい。
デスク全体の統一感を得るとともに、天板の更なる増連等にも容易に対応するためには、端部脚が、中間脚に補助脚を取り付けることによって構成されたものであることが好ましい。
本発明の好適な実施の態様としては、次のようなものが挙げられる。
複数の天板を幅方向に連ねた状態から、一部の天板を端部脚とともに取り除いて開放空間を形成する場合に、補助脚が当該開放空間に隣接する中間脚に取り付けられる態様。
複数の天板を幅方向に連ねた状態から、一部の天板を左右の天板の間から中抜きして開放空間を形成する場合に、補助脚が当該開放空間に隣接する中間脚に取り付けられる態様。
本発明は、以上説明した構成であるから、天板が着脱可能であって中間脚の下方空間が開放されたフリーアドレスタイプのデスクシステムにおけるレイアウトの一つとして、一部の天板を取り除いた場合に、中間脚に後付けで補助脚を取り付け得る構成を採用することによって、中間脚の下方空間を補助脚の内パネルで閉止するとともに、中間脚の使用縁側を補助脚の内パネルおよび接地部を通じて有効に支持することができるので、デスク全体の外観や適正な設置状態・使用状態を確保しつつ、デスク本来のレイアウト変更機能を真に実効あらしめるようにした、実用性の高いデスクシステムを提供することが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
この実施形態のデスクシステムは、図1に示すように、端部脚1および中間脚2を具備し、これらの脚1、2に幅方向に沿って複数の天板3を支持させるとともに、奥行き方向にも対面使用可能な状態で各一対に天板3を配置して大型のデスクを構成する。
中間脚2は、天板3の反使用縁3b側に接地する起立部である脚支柱21と、この脚支柱21の上端部より天板3の使用縁3a側に延び出る水平部たるステー22とを具備してなるもので、この実施形態の中間脚2は逆L字状をなしている。ここに、使用縁3a側とは、天板3に着座した使用者に近い側の縁部をいい、反使用縁3b側とは、天板3に着座した使用者から遠い側の縁部をいう。天板3,3が対面配置される際には、デスクシステム全体の奥行き方向両縁が使用縁3aとなり、中央に反使用縁3b、3bが向き合う形となる。
ステー22には、図2及び図3に示すように、ステー22の上面に設定した天板支持面22aより上方に突出して後向きに屈曲する前後の可動爪22b,22cと、両可動爪22b,22cの間から上方に突出する舌片状のアンカー部22dとが設けてある。可動爪22b,22cは、ステー22内に構成した駆動機構23によってステー22の奥行き方向に一体的に作動可能とされ、図2に示す天板3の側縁3c近傍の下面に設けたフック孔31、32に同時に係り合う関係をなす。アンカー部22dは天板3の対応位置に設けたスリット33に差し込まれ、天板3を奥行き方向に位置決めする。したがって、可動爪22b,22cは、天板3を引きずることなく、奥行き方向及び厚み方向に天板3をステー22に固定することができる。
中間脚2を構成する脚支柱21にも、図2及び図3に示すように、後面21aから後方に突出して下向きに屈曲する上下の可動爪21b、21cと、両可動爪21b、21cの間から後方に突出する舌片状のアンカー部21dと、上可動爪21bの上方から後方に突出して上向きに屈曲するアンカー部21eとが設けてある。可動爪21b、21cは、脚支柱21内に構成した駆動機構25によって脚支柱21の上下方向に一体的に作動可能とされ、図2に示す連結部材たる背板4の側縁4c近傍の前面に設けたフック孔41,42に同時に係り合う関係をなす。アンカー部21d、21eは背板4の対応位置に設けたスリット43、44に差し込まれ、背板4を上下方向に位置決めする。したがって、可動爪21b、21cは、背板4を引きずることなく、上下方向及び厚み方向に背板4を脚支柱21に固定することができる。
各可動爪22b,22c、21b、21cおよびアンカー部22d、21d、21eは、デスクの巾方向に各一対に設けられており、対応する天板3及び背板4のフック孔31,32,41,42及びスリット33,43,44も各一対に設けられている。左右の天板3、3を共通の中間脚2で支持する際には、ステー22の天板支持面22aの幅方向片半部の領域がそれぞれ左右の天板3の側縁3cを支持する。背板4についても同様である。対面位置にある中間脚2、2は、連結部材である共通の背板4に前後方向から背合わせに取り付けられる。
このように、中間脚2は左右の天板3,3と係り合い、また左右の背板4,4とも係り合うとともに、対面方向にも、一対の中間脚2,2がともに共通の背板4に背合わせに係り合うため、背板4、中間脚2および天板3は図1に示すように一体的に連結されて大型デスクを構成することとなる。
図1に示す端部脚1はパネル状のもので、具体的構造については後述するが、天板3及び背板4と着脱可能に係り合う構造を有し、図1等においては省略しているが反使用縁3b側と使用縁3a側の2箇所において接地する。すなわち、このデスクは、端部脚1で自立性を確保した上で、天板3の下肢空間Sが中間脚2のステー22の下方空間Tを介して幅方向に連続するため、着座者が中間脚2と干渉することなく任意の場所に着席することができ、ワゴン等も中間脚2と干渉することなく任意の位置に挿入することができる。
そして、天板3は端部脚1や中間脚2に対して着脱可能であり、端部脚1も背板4に対して着脱可能であるため、図1→図4に示すように、端部脚1とともに一部の天板3を取り除いた切欠状のレイアウトを実現することができる。
この場合、一部の中間脚2(2V)が新たに天板巾方向のエンドに位置し、その側方の天板3を取り除いた部位に開放空間OPが形成されることとなるが、中間脚2(2V)は天板3の反使用縁3b側において接地しているだけで、使用縁3a側の下方空間Tが開放されているため、天板3の下肢空間Sが開放空間OP側(図4における矢印X側)に表出して雑多な状態となり、デスクの外観の毀損につながるとともに、開放空間OPも明確に区画されないために使い勝手も低下することとなる。また、中間脚2(2V)のステー22に上載荷重W1が作用すると、中間脚2は天板3の反使用縁3b側でのみ接地しているため、天板3の使用縁3a側が沈み込み易い不安定な状態となる。
さらに、天板3を取り除く前の図1の状態においては、対面方向の一対の天板3,3の荷重は中間脚2を介して連結部材である背板4上でバランスしていたところ、図4に示すように一方の天板3を取り除くと、そのバランスが崩れることになる。そして、中間脚2は使用縁3a側に接地していないため、開放空間OPの対面位置にある天板3(3U)の使用縁3a側が同図中矢印Y1に示すように沈み込み、これに伴って、開放空間OPに隣接する中間脚2(2V)のステー22の先端が隣接する天板3とともに同図中矢印Y2で示すように浮き上がるといった現象が生じ易くなり、適正な設置・使用状態が損なわれるばかりか、天板の水平度や面一度、連続性も低下して見栄えの悪いものとなる。
そこで、本実施形態では、図4に示す中間脚2(2V)に対して、図5に示すように、目隠し機能や天板支持機能とともにウェイト付加部としての役割を果たす補助脚たるカバー脚Cを取り付け可能としている。このカバー脚Cは、図7に示すように、内パネル5と、外パネル6と、接地部7とから構成されている。
内パネル5は、図6等に示すように、面板51の四辺に前後の縦枠52、53、上枠54および下枠55を形成したもので、上枠54の上面には上方に突出して後向きに屈曲する固定爪54aが前後2箇所に設けてある。これらの固定爪54aは、前記ステー22の下面対応位置に設けたフック孔22eに下方から挿入されて後方にスライドすることによって奥行き方向および上下方向に係り合う関係にある。固定爪54aは、内パネル5の上縁をステー22に固定する第1の係り合い部として機能しており、ステー22のフック孔22eは幅方向に対をなして設けられている。また、内パネル5の縦枠52の外向面および中間脚2を構成する脚支柱21の外面には、図7に示す内パネル5の取付状態においてそれぞれ対をなすフック孔5x、2xを構成しており、当該内パネル5の縦枠53の後面53aは脚支柱21の前面21aに密接するように配置される。
一方、外パネル6は、取付状態で側板として機能する面板61の少なくとも2辺に頂板62及び前板63を備えるとともに、面板61の内面における前後両縁近傍に縦補強部64,65を設けたもので、これらの縦補強部64、65には、前記組をなすフック孔5x、2xの対応部位に下向き爪6xが切り起こして設けてある。頂板62はアングル状をなしており、外パネル6の装着時には、下向き爪6xをフック孔5x、2xに挿入しつつ、この頂板62を、天板3を取り除いた際に表出する前記ステー22の片半部に可動爪22b、22cやアンカー部22dを乗り越えた位置に覆い被さるように押し下げることによって、外パネル6の扁平な内空に内パネル5及び中間脚2の一部を受容するようにしている。下向き爪6xは、内パネル5と脚支柱22とを間接的に固定する第2の係り合い部として機能する。この結果、図7→図5に示すように、頂板62の上面が天板33の天板面にほぼ連続し、前板63の前面の前後位置が天板3の使用縁3aにほぼ合致し、面板61が補強部64,65を介して内パネル5の縦枠52や中間脚2の脚支柱22の外面等にほぼ密着した状態で取り付けられて、新たな端部脚1Aを構成するようにしている。外パネル6の前板63は補強部64,65よりも面板61からの突出量が大きく設定され、頂板62がステー22の片半部を塞ぐ際に前板63が内パネル5の縦枠52の前方を塞ぐ位置に配されるようにしている。
上記において、前記カバー脚Cを構成する内パネル5の面板51には、図6に示すように上下にアングル状に突出する対向片51a、51bが設けてあり、これらの対向片51a、51b間に所謂ケンドン方式で図6→図7に示すようにバランスウェイト8を装填可能としている。そして、その上から外パネル6を装着することによって、面板51、61間に扁平な中空部Aを形成し、外パネル6がその中空部Aを開閉する開閉部としての役割を果たすようになっている。バランスウェイト8は図6に示すように薄板状のものであり、前記中空部A内に所定枚数を積層状態で装填することが可能とされている。
接地部7は、内パネル5の下枠55における使用縁3a側にナット71を介してアジャスタ72を取り付けることによって構成され、内パネル5をステー22の下面に固定爪54aを介してぶら下げるように取り付けた状態で、アジャスタ72を調整することによって、内パネル5を床とステー22の間に緊密に介在させることを可能としている。図1〜図4等には図示していないが、中間脚2の脚支柱21の下端側にも、図7に示すようにアジャスタ20が取り付けられている。
なお、この実施形態において、図1等に示す端部脚1は、中間脚2に内パネル5、外パネル6および接地部7からなるカバー脚Cを取り付けて構成される図5の新たな端部脚1Aと同じ構造をなしている。したがって、このカバー脚Cを取り除けば図6に示すようにステー22の天板支持面22aとともに中間脚2が表出した状態となり、その外側方に更に天板3の増連を行うことが可能となっている。
なお、天板3を多く増連し、左右両端の端部脚間が長くなりすぎた場合、前後に配置された天板を中間脚でバランスさせて支持する部分が長くなり、着座者が天板に凭れ掛かったり、天板上への積載物の重量が偏ってかかると、バランスが崩れてその部分の天板が下がる原因になる。これを防ぐために、適宜、中間脚の下方に図示しない補助脚を追加することができる。
補助脚は、端部脚よりも奥行き寸法が小さく、中間脚の下方空間に取付けてその前下端アジャスタ部が床に接地し、前上端部で中間脚水平部の前後中間位置を下方から支持する。端部脚よりも奥行き寸法が小さいため、天板の左右の連続性を損なうことも無く、着座者の邪魔にもなりにくい。
この補助脚の構造は、長方形パネル状のもので、その前端部に前述した端部脚と同様の爪54aを備え、これを中間脚水平部のフック孔22eにはめ込む。また、その後部には平面視L型の金具が後方に突出しており、これを中間脚垂直部のフック孔2xにはめ込むことで中間脚下部の空間に取付ける。
以上のように、本実施形態のデスクシステムは、反使用縁3b側に接地し使用縁3a側にステー22を延び出させた中間脚2と、反使用縁3b側から使用縁3a側にかけて少なくとも2箇所で接地するパネル状の端部脚1と、隣接する中間脚2,2同士又は中間脚2と端部脚1との間を連結する連結部材たる背板4と、隣接する中間脚2のステー22,22間又は中間脚2のステー22と端部脚1に内包される中間脚のステー22との間にまたがって着脱可能に載せ置かれる天板3とを具備し、ステー22を利用して複数の天板3を幅方向に連ねた状態で各天板3の下肢空間Sが中間脚2のステー22の下方空間Tを介して幅方向に連続するように構成されるものである。
そして、天板3の一部を取り除いて図4に示す開放空間OPを形成した際に、開放空間OPに隣接する中間脚2(2V)に後付けで取り付け可能な図5〜図7に示すカバー脚Cを更に具備し、この補助脚Cを、中間脚2のステー22の下方に配置される内パネル5と、この内パネル5を少なくとも使用縁3a側に接地させる接地部7とにより構成している。
このため、図5、7等に示したように、開放空間OPと天板3の下肢空間Sとの間を内パネル5によって明確に仕切ることができ、下肢空間Sに対する遮蔽効果を通じてデスクの外観を整えるとともに、開放空間OPを明確に区画することによって使い勝手を有効に向上させることができる。この場合、内パネル5の外面を化粧面となるように構成すれば、外パネル6を使用せずに外観を整えることも可能である。しかも、中間脚2のステー22に作用する上載荷重W1の一部は内パネル5を介して使用縁3a側に接地する接地部7に支持されるため、天板3とともに端部脚1が取り除かれても、端部脚1に代替して奥行き方向の接地巾を有効に確保することが可能となる。
しかも、この実施形態のカバー脚Cは、内パネル5及び接地部7に加えて、それらの外側面を覆う位置に取り付け可能な外パネル6を更に備えているため、中間脚2と内パネル5との境界Z(図7参照)が開放空間OP側に露出することを防止して、開放空間OPの外観をより有効に向上させることができるとともに、内部にバランスウェイト8を格納するための中空部A等も容易に形成可能なものとなる。
具体的に中間脚2は、図5〜図7等に基づいて説明したように、天板巾方向に沿ってステー22の片半部ずつに隣接する天板3の側縁を載せ置く構造を有し、外パネル6は、天板3を取り除いた際に表出するステー22の片半部に被るように取り付けられて、天板面にほぼ連続する頂板62と、天板3の使用縁にほぼ前後位置を合致させる前板63と、内パネル5及び中間脚2の外側面にほぼ密着する側板61とを備えているため、中間脚2を共有する天板3,3の一方を取り除いた際に露出する中間脚2のステー22を脚支柱21を含めて好適に目隠ししつつ、その部位にカバー脚Cによる新たな端部脚1Aを容易に構成することができる。
また、内パネル5は、図6および図7等に示したように、前方からスライドすることによって中間脚2のステー22の下面に係り合う第1の係り合い部たる固定爪54aを有し、外パネル6は、鉛直方向に落とし込むことによって内パネル5及び中間脚2の外側面に係り合う第2の係り合い部たる下向き爪6xを有しているため、内パネル5をステー22の下面に取り付けるだけの簡単な取付構造としても、外パネル6を取り付けた段階で内パネル5は中間脚2にも間接的に係り合うことになり、厚み方向の振れ止めも有効に図ることが可能となる。
さらに、端部脚1が、中間脚2にカバー脚Cを取り付けて構成されているため、天板3を取り除いた位置に形成される端部脚1Aを、それ以外の端部脚1と同様の見え掛かりにして統一感を得ることができるとともに、必要に応じて端部脚1からカバー脚Cを取り除けば、その部位に対して新たに天板3の増連を行うことが可能となり、レイアウト変更の自由度を飛躍的に高めることができる。
また、上記の態様では、複数の天板3を幅方向に連ねた図1の状態から、一部の天板3を端部脚1とともに取り除いて図5に示した開放空間OPを形成する場合に、カバー脚Cを当該開放空間OPに隣接する中間脚2(2V)に取り付けてこれを隠蔽するようにしたが、本実施形態のデスクシステムは、複数の天板3を幅方向に連ねた図1の状態から、一部の天板3を左右の天板3の間から中抜きして図8に示すような開放空間OP2を形成する場合に、カバー脚Cを当該開放空間OP2に隣接する両側の中間脚2(2W)に取り付けるレイアウトも可能である。このように、天板3をどの位置で取り除いても、開放空間OP2の明確な区画が可能となり、開放空間OP2等の良好な使い勝手も確保することができる。
なお、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態の端部脚は前後2箇所で接地するものであったが、前縁側から後縁側に亘る部位を連続的に接地させるような態様のものであっても構わない。補助脚にも、中間脚に組付けられた状態で、前縁側から後縁側に亘る部位を連続的に接地させるような支持構造を用いることもできる。
また、上記実施形態の中間脚は逆L字状をなし、背板を介して奥行き方向に背合わせに連結されていたが、天板を一対に載せ置くようにしたT字状のものを用いても構わない。
さらに、例えば、対面使用可能に配置している一対の天板3,3の一方を取り除いて片側のみに天板3を幅方向に連続させるレイアウトを採用する場合には、中間脚2が反使用縁3b側に接地しているのみであるため、天板全体が天板巾方向に沿って左右両端の端部脚1のみに支持された状態となり、幅方向の中央に近い位置ほど天板3の沈み込みが激しく、全体が撓んだ状態となり易い。このような場合に、天板3の下方において上記の内パネル5をステー22の下方に配置すれば、中央よりに位置する天板3を適切に支持して、設置状態、使用状態の適正化を図るために利用することも可能になる。この場合、外パネルよりも若干高さ寸法の小さいパネルを前記内パネルに装着して中空部Aを閉止しておけば外観も確保することができる。
その他の構成も、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
本発明の一実施形態に係るデスクシステムにより構成されるデスクの斜視図。 図1に対応した部分分解斜視図。 同デスクを構成する中間脚の構造を概略的に示す側断面図。 同デスクを天板の一部を取り除いたレイアウト状態で示す斜視図。 図4のデスクにカバー脚を取り付けた状態を示す斜視図。 カバー脚の構造及び取付手順を示す斜視図。 カバー脚の構造及び取付手順を示す斜視図。 同デスクの他のレイアウトを示す斜視図。
符号の説明
1…端部脚
2…中間脚
2V,2W…開放空間に隣接する中間脚
3…天板
3a…使用縁
3b…反使用縁
4…連結部材(背板)
5…内パネル
6…外パネル
6x…第2の係り合い部(下向き爪)
7…接地部
22…水平部(ステー)
54a…第1の係り合い部(固定爪)
61…側板
62…頂板
63…前板
C…補助脚(カバー脚)
OP…開放空間
S…下肢空間
T…下方空間

Claims (7)

  1. 反使用縁側に接地し使用縁側に水平部を延び出させた中間脚と、反使用縁側から使用縁側にかけて少なくとも2箇所に接地するパネル状の端部脚と、隣接する前記中間脚同士又は前記中間脚と前記端部脚との間を連結する連結部材と、隣接する前記中間脚の水平部間又は前記中間脚と前記端部脚との水平部間にまたがって着脱可能に載せ置かれる天板とを具備し、水平部を利用して複数の天板を幅方向に連ねた状態で各天板の下肢空間が前記中間脚の水平部の下方空間を介して幅方向に連続するデスクシステムにおいて、
    前記天板の一部を取り除いて開放空間を形成した際に、当該開放空間に隣接する中間脚に後付けで取り付け可能な補助脚を更に具備し、この補助脚は、前記中間脚の水平部の下方に配置される内パネルと、この内パネルを少なくとも使用縁側に接地させる接地部とを備えることを特徴とするデスクシステム。
  2. 補助脚は、内パネル及び中間脚に加えて、それらの外側面を覆う位置に取り付け可能な外パネルを更に具備する請求項1記載のデスクシステム。
  3. 中間脚は、天板巾方向に沿って水平部の片半部ずつに隣接する天板の側縁を載せ置く構造を有し、外パネルは、天板を取り除いた際に表出する前記水平部の片半部に被るように取り付けられて、天板面にほぼ連続する頂板と、天板の使用縁にほぼ前後位置を合致させる前板と、内パネル及び中間脚の外側面にほぼ密着する側板とを具備する請求項2記載のデスクシステム。
  4. 内パネルは、前方からスライドすることによって中間脚の水平部の下面に係り合う第1の係り合い部を有し、外パネルは、鉛直方向に落とし込むことによって内パネル及び中間脚の外側面に係り合う第2の係り合い部を有する請求項2又は3何れかに記載のデスクシステム。
  5. 端部脚は、中間脚に補助脚を取り付けて構成したものである請求項2〜4何れかに記載のデスクシステム。
  6. 複数の天板を幅方向に連ねた状態から、一部の天板を端部脚とともに取り除いて開放空間を形成する場合に、補助脚が当該開放空間に隣接する中間脚に取り付けられる請求項1〜5何れかに記載のデスクシステム。
  7. 複数の天板を幅方向に連ねた状態から、一部の天板を左右の天板の間から中抜きして開放空間を形成する場合に、補助脚が当該開放空間に隣接する中間脚に取り付けられる請求項1〜5何れかに記載のデスクシステム。

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