JP2010003885A - 面発光レーザ - Google Patents
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Abstract
【課題】静電容量や製造プロセス上の問題を解決し、ワイヤーボンディング側の電極を剥がれにくくした面発光レーザを提供する。
【解決手段】GaAs基板2の上に、n側多層反射膜3、活性層4が形成されており、活性層4の上には、AlX3GaAs電流ブロック層5、p側多層反射膜6、p型GaAs層7等が順に積層されており、一部がメサエッチングされて略円柱状のメサ領域20と外部領域21を形成している。メサ領域20上にはp電極19が設けられる。このp電極10は、コンタクト電極部10a、引き出し配線部10b、ボンディング用電極部10cの各部から構成されており、ボンディング用電極部10cは、外部領域21上に形成される。また、p電極10は、一体的に形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】GaAs基板2の上に、n側多層反射膜3、活性層4が形成されており、活性層4の上には、AlX3GaAs電流ブロック層5、p側多層反射膜6、p型GaAs層7等が順に積層されており、一部がメサエッチングされて略円柱状のメサ領域20と外部領域21を形成している。メサ領域20上にはp電極19が設けられる。このp電極10は、コンタクト電極部10a、引き出し配線部10b、ボンディング用電極部10cの各部から構成されており、ボンディング用電極部10cは、外部領域21上に形成される。また、p電極10は、一体的に形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、垂直共振器型といわれる面発光レーザに関し、特にボンディング用電極部を有する面発光レーザに関する。
半導体基板面に対して垂直方向に光が出る面発光レーザは、垂直共振器型(Vertical Cavity Surface Emitting Laser;VCSEL)と呼ばれ、例えば、GaAs、InGaAs、AlGaAs半導体薄膜を縦方向に積層してpn接合を設け、上下に多層膜反射ミラーを形成して共振器とし、共振器で光を上下に多重反射させて位相の合った光を発生させるものである。
面発光レーザは、端面発光型のレーザに比べて低閾値電流、高効率、単一横モード動作など優れた特徴があると言われている。光通信用のアレイ型送信器として実用化が進んでおり、また、光通信以外の用途も期待されている。
従来の樹脂型面発光型レーザの構造の一例を図6に示す。図6(a)は上から見た平面図を、図6(b)は図6(a)のC−C線断面構造を示す。n型GaAs基板32の上に、n型AlGaAsとn型GaAsを交互に積層したn側多層反射膜33が形成され、n側多層反射膜33上には、InGaAs層とGaAs層の量子井戸構造からなる活性層34が積層される。
活性層34上には、メサ領域40としてAlAs電流ブロック層35、p型AlGaAsとp型GaAsを交互に積層したp側多層反射膜36、p型GaAsからなるp型コンタクト層37が形成される。メサ領域40の周囲は絶縁性の樹脂38で埋められており、樹脂38の上面からp型コンタクト層37の上面にかけてp電極39が設けられる。また、GaAs基板32の底面にn電極31が形成される。上記n側多層反射膜33とp側多層反射膜36との間で共振器を構成しており、この共振器で光を上下に多重反射させて位相の合った光を発生させ、p電極39の開口部39Dからレーザ光が出射される。
レーザの誘導放射がおこるためには光の密度が高くなくてはならず、そのためには注入電流密度が高くなければならない。電流の広がりを狭い空間に制限するために、電流ブロック層35の原材料となるAlAs層を周囲から酸化して中心に狭いAlAs部分を残している。周辺部は酸化アルミニウムとなって絶縁性だから電流が流れず中心のAlAs部分だけを電流が流れる。このようにAlAs電流ブロック層35は、周辺部が酸化されて電流の通過経路を狭くしたものであり、電流狭窄層とも呼ばれる。
ところで、電流ブロック層35の作製は、GaAs基板32の上に全てのエピタキシャル層を成長させ、p型コンタクト層37から少なくとも電流ブロック層35までをメサエッチングしてメサ領域40を形成した後、メサ領域40の側面が露出した状態で水蒸気を導入して加熱し、側面からAlAs層を酸化する。AlAs層を環状に酸化させた後に、メサ領域40を保護するためと、p電極39を形成する際に平坦性を保つために、樹脂38が形成される。
一方、p電極39は、コンタクト電極部39aと引き出し配線部39bとボンディング用電極部39cで構成されている。コンタクト電極部39aの一部は、メサ領域40に電流を供給するために、p型コンタクト層37上に直接接合されている。他方、ボンディング用電極部39cは、外部から面発光レーザに電力を供給するためのワイヤーがボンディング接続される領域であり、樹脂38上に形成されている。
特開2003−324233号公報
しかし、上記従来技術では、ボンディング用電極部39cが、樹脂38上に接着剤等で接着されているために、ワイヤーボンディング時に加えられる熱や圧力により、ボンディング用電極部39cが樹脂38から剥離して、p電極39全体が剥がれやすい。
一方、特許文献1に示されるように、メサ領域を2つ形成し、2つのメサ領域間の溝部には樹脂を形成せずに、引き出し配線部を形成し、これらとコンタクト電極部とボンディング用電極部とを接続した素子が記載されている。この場合、図6に示す樹脂は介在しないので剥がれにくくはなるが、メサ領域間の溝部には、いくつかの角が存在するので、金属を蒸着させて引き出し配線部を形成し、かつ断線が起きないように電極部とを接続形成することは難しい作業となる。さらに、引き出し配線部が溝部に形成されることから、pn電極間の静電容量が高くなるという問題があった。
本発明は、上述した課題を解決するために創案されたものであり、静電容量や製造プロセス上の問題を解決し、ワイヤーボンディング側の電極を剥がれにくくした面発光レーザを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、半導体積層体に基づいて形成され面発光領域となるメサ領域と、前記半導体積層体に基づいて形成され前記メサ領域と溝を隔てて分離された外部領域と、前記溝の内部に形成された樹脂層と、前記メサ領域上に形成されたコンタクト電極部と、前記外部領域上に形成されたボンディング用電極部と、前記コンタクト電極部とボンディング用電極部を接続する引き出し配線部とを備え、前記コンタクト電極部とボンディング用電極部と引き出し配線部は一体的に形成されていることを特徴とする面発光レーザである。
また、請求項2記載の発明は、前記外部領域とボンディング用電極部との間に配置された絶縁膜を備え、少なくとも該絶縁膜表面と前記樹脂層表面の間は平坦に形成されていることを特徴とする請求項1記載の面発光レーザである。
また、請求項3記載の発明は、前記溝の内部は、前記メサ領域の周囲を少なくとも金属で形成し、残りの溝領域を樹脂層で形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の面発光レーザである。
また、請求項4記載の発明は、前記半導体積層体は、GaAs系半導体、AlGaInP系半導体、GaN系半導体のいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の面発光レーザである。
共通の半導体積層体に基づいて形成された外部領域と面発光領域となるメサ領域とが溝を隔てて分離されており、溝の内部には樹脂層が、メサ領域上にはコンタクト電極部が、外部領域上にはボンディング用電極部が形成されている。このように、樹脂層上ではなく、メサ領域と共通の半導体積層体に基づいて形成された外部領域上にボンディング用電極が形成されているので、ワイヤーボンディング接続時に、ボンディング用電極の剥離は起こりにくくなる。また、コンタクト電極部とボンディング用電極部を接続する引き出し配線部が設けられているが、このコンタクト電極部とボンディング用電極部と引き出し配線部は一体的に形成されているので、pn電極間の距離を一様に長く保つことができ、電極間静電容量を小さくすることができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。図1は本発明の面発光レーザの構成の一例を示す。図1(a)は面発光レーザをレーザ光の取り出し方向から見た上面図を示す。また、図1(b)は、図1のA−A線の断面構造を示す。図1の実施例では、GaAs系の面発光レーザとして説明する。
面発光レーザは、GaAs基板2の上に、n側多層反射膜3、活性層4が形成されており、活性層4の上には、AlX3GaAs電流ブロック層5、p側多層反射膜6、p型GaAs層7等が順に積層されており、一部がメサエッチングされて略円柱状のメサ領域20を有している。図に示すように、メサ領域20は、活性層4、AlX3GaAs電流ブロック層5、p側多層反射膜6、p型GaAs層7等で構成されている。
また、図3に示すように、メサエッチングされた環状の溝15は、メサ領域20と外部領域21とを分離するものであり、メサ領域20は、溝15を隔てて外部領域21に取り囲まれており、溝15の内部は、樹脂9が全体を埋めるように形成されている。樹脂9にはポリイミド等が用いられる。また、素子側面から見た樹脂9の横方向の幅は、5μm以上に形成されている。
外部領域21は、活性層4、AlX3GaAs電流ブロック層5、p側多層反射膜6、p型GaAs層7等で構成されている。メサ領域20と外部領域21とは、GaAs基板2〜p型GaAs層7までの共通の半導体積層体から作製されるもので、メサ領域20と外部領域21は同一の積層体構造となっている。ただし、メサ領域20は、電流ブロック層5の高抵抗領域5bで電流を狭窄して低抵抗領域5aに密度の高い電流を流し、面発光する面発光領域となっている。なお、溝15は、後述する製造工程においてメサ領域20における電流ブロック層5の高抵抗領域5bを形成するため、その断面に電流ブロック層5を完全に露出させることができる深さを有することが好ましい。また、高抵抗領域5bを酸化作用により作製するときに、外部領域21側のAlGaAs層も酸化されるので、高抵抗領域5cが形成される。
メサ領域20、外部領域21の表面、及び溝15の側面及び底面には、例えば、SiO2(酸化ケイ素)やSiN(窒化ケイ素)からなる絶縁膜8が形成されている。活性層4は、量子井戸構造(Quantum Well)を有する活性層であり、井戸層(ウェル層)を、井戸層よりもバンドギャップの大きな障壁層(バリア層)でサンドイッチ状に挟んだ構造となっている。この量子井戸構造は、1つではなく、多重化しても良く、この場合は、MQW(Multi Quantum Well)、すなわち多重量子井戸構造となる。
活性層4は、例えば、ノンドープのAl0.3GaAs井戸層を膜厚80Å(オングストローム)で、ノンドープのGaAs障壁層を膜厚100Åで、これらを交互に3周期積層した多重量子井戸構造により構成されている。AlX3GaAs電流ブロック層5は、例えば、Al0.98GaAs(前記X3=0.98)と非常にGa成分の小さいものを用い、AlGaAsよりなる低抵抗領域5aの周囲に、AlGaAsを酸化させた環状の高抵抗領域5bを有し、電流は低抵抗領域5aのみに狭窄されるようになっている。低抵抗領域5aに対応する活性層4の領域が発光領域となっている。活性層4の発光のピーク波長は850nmである。AlX3GaAs電流ブロック層5は、例えば、膜厚300Åで形成される。図1(b)のメサ領域20の直径は、例えば20μm程度であり、低抵抗領域5aの直径は10μm程度である。
ところで、n側多層反射膜3とp側多層反射膜6との間で共振器を構成しているが、n側多層反射膜3は、n型AlGaAs混晶よりなる多層構造を有するDBRミラー(ブラッグ反射鏡)で、p側多層反射膜6も、p型AlGaAs混晶よりなる多層構造を有するDBRミラーで形成されている。
DBRミラーは、特定の波長に対しある入射角においてブラッグ反射の条件を満足するように反射面を一定間隔で蓄積し、反射光の干渉を利用して反射光強度を強め、高反射率の実現を目指したものである。
n側多層反射膜3は、例えば、高Al組成層であるn型Al0.92GaAsと低Al組成層であるn型Al0.16GaAsで構成される。n側多層反射膜3は、例えば、基板2に接する側から膜厚493Åのn型Al0.92GaAsと膜厚411Åのn型Al0.16GaAsを交互に40周期積層されている。
また、p側多層反射膜6は、例えば、高Al組成層であるp型Al0.92GaAsと低Al組成層であるp型Al0.16GaAsで構成されている。p側多層反射膜6は、例えば、電流ブロック層5に接する側から膜厚493Åのp型Al0.92GaAsと膜厚411Åのp型Al0.16GaAsを交互に例えば21周期積層されている。また、n側多層反射膜3及びp側多層反射膜6ともに、多層構造の層間には膜厚200Åのグレーディッド層が挟まれている。
p型GaAs層7は、p型コンタクト層の役割を果たすものであり、外部領域21、メサ領域20に共通に形成されている。p型GaAs層7は、例えば、膜厚490Åで形成される。
メサ領域20上から樹脂9上にかけて、さらに、樹脂9上から外部領域21上にかけてp電極10が形成されている。樹脂9は絶縁膜8上に溝15を充填するように形成され、樹脂9の表面と外部領域21上の絶縁膜8の表面との間、樹脂9の表面とメサ領域20上の絶縁膜8の表面との間で段差がなく、平坦になるように形成される。このp電極10は、コンタクト電極部10a、引き出し配線部10b、ボンディング用電極部10cの各部から構成されており、これらの領域が連続した形状で一体的に、かつ半導体積層体の側面から見て直線状に形成されている。
コンタクト電極部10aは、メサ領域20のp型GaAs層7に接合するように、ボンディング用電極部10cは、外部領域21の絶縁膜8に接合するように、引き出し配線部10bは、樹脂9の表面と接合するように形成される。なお、図1(a)におけるボンディング用電極部10cのサイズは、例えば、直径が100μm〜150μm程度である。
また、光を取り出す側に設けられるコンタクト電極部10aは、光を吸収してしまうので、光を取り出すための開口部が形成され、その開口部のp型GaAs層7上には、保護のため絶縁膜8が作製されている。一方、GaAs基板2は、n型GaAs基板により構成されており、GaAs基板2の裏側にはn電極1が形成されている。なお、p型にするためのドーパントとしてMg等が、n型にするためのドーパントとしてはSi等が用いられる。
ここで、ボンディング用電極部10cには、面発光レーザ素子に電力を供給するためのワイヤーがボンディング接続されることになるが、ボンディング用電極部10cが従来のように樹脂上に形成されているのではなく、半導体積層体で構成された外部領域21に、半導体製造プロセスに用いられる方法(蒸着等)で形成されているので、ワイヤーボンディング時に加えられる圧力や熱があっても、ボンディング用電極部10cは容易に剥がれない。
一方、p電極10全体は、半導体積層体の側面から見て、一体的に直線状に形成されているので、n電極との間の電極間距離を一様に大きく維持することができ、電極間静電容量を小さくすることができる。
次に、図2は、本発明の面発光レーザの他の構成例を示す。図2(a)は面発光レーザをレーザ光の取り出し方向から見た上面図を示す。また、図2(b)は、図2のB−B線の断面構造を示す。図1と同じ符号は、同じ構成要素を示す。ここで、図1と異なるのは、溝15の内部に充填されているのが、樹脂9だけでなく、金属12も充填されていることである。メサ領域20の少なくとも周囲の溝領域には、金属12が埋め込まれており、残りの溝領域には、樹脂9が埋め込まれている。
図2のように、円柱状のメサ領域20の側面を覆う絶縁膜8に接して、金属12を形成することにより、面発光動作を行ったときにメサ領域20から発生する熱を金属12を介して外部に放熱させることができ、冷却効果を高めることができる。したがって、金属12には、特に放熱性の良いAu(金)等を用いることが望ましい。図2の実施例では、メサ領域20の周辺だけでなく、溝15の底部においては、溝15の底部全面に形成するようにしており、素子内部の放熱効率はより向上する。素子側面から見た金属12の幅(厚み)は、例えば、1μm程度に形成される。
上記のように構成された面発光レーザの製造方法を図3及び図4を参照しつつ以下に説明する。まず、GaAs基板2に、MOCVD法等により、エピタキシャル成長を行い、n側多層反射膜3、活性層4、AlGaAs電流ブロック層5、p側多層反射膜6、p型GaAs層7を順次成長させる。
p型GaAs層7を成長させた後、p型GaAs層7の上にレジストよりなるマスクを選択的に形成する。次に、p型GaAs層7、p側多層反射膜6、AlGaAs電流ブロック層5および活性層4をICP等を用いてメサエッチングして選択的に除去する。これにより、図3(a)のように、共通に成長させた半導体積層体に溝15を形成してメサ領域20と外部領域21とを分離する。
溝15を形成したのち、例えば水蒸気中で加熱することにより、溝15に露出したAlGaAs電流ブロック層5を酸化させる。メサ領域20におけるAlGaAs層の酸化は、周囲から中心へ向かって環状に進行していく。一方、外部領域21のAlGaAs層も側面が溝15にが露出しているので、この側面から酸化が進行する。適切な時期に酸化を停止させることにより、図3(b)に示すように、メサ領域20には、環状の高抵抗領域5bが形成され、中央の酸化されなかった部分が低抵抗領域5aとなる。これにより、AlGaAs層では低抵抗領域5aを高抵抗領域5bで囲んだ電流ブロック層5が形成される。
図3(c)に示すように、例えばSiO2からなる絶縁膜8を、プラズマCVD等を用いて形成する。次に、図4(d)に示すように、溝15内部に樹脂9を埋め込むように形成する。このときの樹脂9の横方向の幅は5μm以上に形成される。
その後、図4(e)に示すように、基板2の裏側にn電極1を蒸着やスパッタ等により形成する。n電極1は、例えば合金の多層膜で構成され、基板2に膜厚2100ÅのAuGeを形成した後、この上に膜厚300ÅのNiAuが積層された多層膜等で構成される。
次に、図4(f)に示すように、コンタクト電極部が配置される領域のSiO2を除去し、メサ領域20の光取り出し部分となる開口領域を除き、p電極10を蒸着やスパッタ等により形成する。p電極10のうち、コンタクト電極部10a及び引き出し配線部10bは、例えば、膜厚500ÅのAuZn上に膜厚500ÅのAuを積層したAuZn/Auの金属多層膜で構成される。一方、ボンディング用電極部10cについては、膜厚500ÅのAuZn上に膜厚800ÅのAuを積層したAuZn/Auの金属多層膜で構成される。このようにして、図1に示す面発光レーザが完成する。
図5は、図1や図2の面発光レーザにおけるメサ領域20の部分を取り出して、拡大したものである。図1、2では、本発明の面発光レーザをGaAs系のレーザとして説明したが、図1、2における本発明の構成は、他のAlGaInP系レーザ、GaN系レーザにも適用することができるので、図5を用いてAlGaInP系及びGaN系の層構造の説明をする。
基本構造は、図5に示すように、基板22上に、n側多層反射膜23が形成され、メサ領域として、さらに活性層24、電流ブロック層25、p側多層反射膜26が形成される。また、基板22の裏面にはn電極21が、p側多層反射膜26上にはレーザ光の取り出し領域を除いてp電極27が形成される。図5には、p型コンタクト層を示していないが、p側多層反射膜26でp電極27とオーミックコンタクトを取ることができれば、問題はない。また、電流ブロック層25は、前述したように、環状の高抵抗領域25bを有し、電流は低抵抗領域25aのみに狭窄されるようになっている。
AlGaInP系レーザの場合、一例を示すと、基板22にGaAs基板が、n側多層反射膜23にはn型Al0.95GaAs層とn型Al0.5GaAs層を交互に58周期積層した積層体が、活性層24にはInGaP井戸層とAlGaInP障壁層を交互に3周期積層した多重量子井戸構造が、電流ブロック層25にはAl0.98GaAs層が、p側多層反射膜26にはp型Al0.95GaAs層とp型Al0.5GaAs層を交互に38周期積層した積層体が用いられる。
一方、GaN系レーザの場合、一例を示すと、基板22にGaN基板が、n側多層反射膜23にはn型AlGaN層とn型GaN層を交互に積層した積層体が、活性層24にはInGaN井戸層とGaN障壁層を交互に数周期積層した多重量子井戸構造が、電流ブロック層25にはAlGaN層が、p側多層反射膜26にはp型AlGaN層とp型GaN層を交互に積層した積層体が用いられる。
1 n電極
2 GaAs基板
3 n側多層反射膜
4 活性層
5 AlGaAs電流ブロック層
6 p側多層反射膜
7 p型GaAs層
8 絶縁膜
9 樹脂
10 p電極
20 メサ領域
21 外部領域
2 GaAs基板
3 n側多層反射膜
4 活性層
5 AlGaAs電流ブロック層
6 p側多層反射膜
7 p型GaAs層
8 絶縁膜
9 樹脂
10 p電極
20 メサ領域
21 外部領域
Claims (4)
- 半導体積層体に基づいて形成され面発光領域となるメサ領域と、
前記半導体積層体に基づいて形成され前記メサ領域と溝を隔てて分離された外部領域と、
前記溝の内部に形成された樹脂層と、
前記メサ領域上に形成されたコンタクト電極部と、
前記外部領域上に形成されたボンディング用電極部と、
前記コンタクト電極部とボンディング用電極部を接続する引き出し配線部とを備え、
前記コンタクト電極部とボンディング用電極部と引き出し配線部は一体的に形成されていることを特徴とする面発光レーザ。 - 前記外部領域とボンディング用電極部との間に配置された絶縁膜を備え、
少なくとも該絶縁膜表面と前記樹脂層表面の間は平坦に形成されていることを特徴とする請求項1記載の面発光レーザ。 - 前記溝の内部は、前記メサ領域の少なくとも周囲を金属で形成し、残りの溝領域を樹脂層で形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の面発光レーザ。
- 前記半導体積層体は、GaAs系半導体、AlGaInP系半導体、GaN系半導体のいずれかで構成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の面発光レーザ。
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