JP2010001533A - Mn合金の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】Mn及びMn合金を、大量生産に適した安価な方法で効率よく脱りんして、りん濃度が0.03質量%以下、好ましくは0.02質量%以下のMn及びMn合金を製造する。
【解決手段】炭素濃度2.0質量%以下、酸素濃度0.5質量%以下で、Mnを60質量%以上含有する溶融Mn又はMn合金を、CaF2及びCaC2を合計で80質量%以上含有し、かつそれらの質量比が(CaC2)/{(CaC2)+(CaF2)}×100=30〜65%の範囲あるフラックスを用いて、溶湯温度1350〜1500℃で脱りん処理する。前記フラックスに加えて、金属Ca及びCa合金から選ばれた少なくとも1種の金属Ca源を添加することが好ましい。
【選択図】図1

Description

本発明は、Mn及びMn合金の主要な不純物であるりん含有量が低減されたMn及びMn合金の製造方法に関する。
Mn及びMn合金は、その多くが鉄鋼生産に必要なMn源として使用されている。Mn合金の例としては、フェロマンガン(又はマンガン合金鉄)と呼ばれるMn−Fe合金、シリコマンガンと呼ばれるMn−Si合金、さらにマンガン合金鉄から派生して使用されるようになった従来規格よりもMn濃度の高いマンガン合金鉄などが挙げられる。なお、本明細書において「Mn合金」とは、Mn基合金、即ち、Mnが主合金元素である合金を意味する。
Mn及びMn合金は主に、マンガン鉱石を合金の溶融温度域で熱炭素還元する方法、又はマンガン鉱石若しくはマンガン含有スラグを珪素還元する方法により製造される。そのため、製造されたMn及びMn合金は必然的に、炭素還元に由来する炭素若しくは珪素還元に由来する珪素、並びに鉱石や副原料から随伴するりんを高濃度に含有することになる。近年、より低品位なマンガン鉱石等の原料の利用が強く求められているが、その際にりん濃度の上昇は大きな足かせになるものと考えられる。
このようなMn又はMn合金をMn源として鉄鋼生産に使用すると、それに含まれる炭素若しくは珪素並びにりんも鉄鋼中に導入されてしまう。このうち炭素及び珪素は、鉄鋼にかなりの量で許容される成分であるため、その許容成分量に応じて添加量を定めれば、Mn源に伴うそれらの鉄鋼への添加は問題とならない。一方、りんは、最終製品である鉄鋼の品質に悪影響を及ぼすことが多く、近年製造される高級鋼の多くはその含有量が一般に厳しく制限される不純物元素である。従って、溶鋼にMn又はMn合金を添加して行われるMn濃度調整によって上昇した溶鋼中のりんが、その許容限度を超える濃度となった場合には、Mn濃度調整後に溶鋼からりんを除去する必要がある。
しかし、Mn濃度の調整は製鋼工程の末期である鋳造直前に行われる場合が多く、その場合には、溶鋼からりんを除去することは事実上不可能である。従って、この場合には、りん含有量の低いMn又はMn合金を使用して溶鋼のMn濃度を調整することが不可欠である。このように、りん含有量が高いMn及びMn合金は高級鋼などの鉄鋼生産への使用には不適当な場合があり、そのような場合に対応できるりん含有量が充分に低いMn及びMn合金が求められている。
高純度のMnとして、マンガン鉱石を硫酸水溶液に溶解した後、得られた硫酸マンガン水溶液を電気分解して金属マンガンを得ることにより製造される電解マンガンがある。電解マンガンは、りん含有量が10ppm程度と非常に高純度であるが、極めて高価で、その供給量にも限りがある。電解マンガンが高価となるのは、Mnが比較的卑な金属であるため電気分解における電流効率が悪く、電気エネルギーコストが高くなることと、大量に発生する硫酸廃液の処理コストや環境対策コストがかさむことに原因がある。従って、電気分解を利用せずにりん含有量の低いMn及びMn合金を製造することは工業的価値が極めて高い。
りん含有量の低いMn及びMn合金の工業的な大量製造を実現できる方法として、高温化学反応を用いて低濃度までりんを選択的に除去(即ち、脱りん)する方法が挙げられるが、高温のMn及びMn合金中のりんは化学的に安定であることから、実現は困難とされてきた。従来技術においても、この困難性を解決する技術が検討されている。
高温化学反応を用いた溶鉄からの脱りん方法として、溶鉄を酸化して塩基性スラグにりんを吸収させる、いわゆる酸化脱りん法がある。この方法をMn合金に応用して、最も塩基性の高い酸化バリウムを主成分とするスラグを用いて高マンガン鉄合金を酸化脱りんする方法が、特公平5−80541号公報(特許文献1)に開示されている。しかし、この方法は、高価で資源的にも限られている酸化バリウムなどのバリウム化合物を使用すること、及び到達りん濃度が最も低くても0.04質量%、脱りん率は高くても67〜68%であって、特に脱りん限界が低いことから、実用的とは言い難かった。
酸化脱りんと対比される方法として還元脱りん法がある。この方法では、高温でも安定なりん化物を形成する元素であるCaを用いて、下記の反応を生じさせる:
3Ca+2P=Ca32(s) (1)
このとき、Caは比較的低融点で反応性に富む活性な金属であるので、その供給方法が課題となる。
その課題に対処する解決策が特公昭60−11099号公報(特許文献2)に提示されている。特許文献2には、Mn含有量が60%以上、Si含有量(X%)とC含有量(Y%)が、0.27X+Y≦4.2を満たすマンガン合金鉄を調製し、このマンガン合金鉄をAr雰囲気で溶融しながら、CaC2:30〜70%とCaF2:15〜60%とを含む脱りん剤を該マンガン合金鉄の1〜10%の量で添加して脱りんすることからなる、低りんマンガン合金鉄の製造方法が開示されている。
特許文献2の実施例には、上記方法を行うことによって、到達りん濃度が0.022〜0.067%(脱りん率は55〜85%)のマンガン合金鉄が得られたことが示されている。しかし、近年の鉄鋼製品の高級化や鉄鋼プロセスの高能率化を考慮すると、マンガン合金鉄中のりん濃度は、電解マンガンに可及的に近づく低濃度化が要求されており、その要請に応えるには不十分である。
また、CaC2を用いることにより、CaC2の分解によって生じた炭素がマンガン合金鉄に吸収されるという、いわゆる炭素ピックアップの問題が出てくる。従って、CaC2の使用量を増やすと、炭素濃度が低いマンガン合金鉄(JISに規定される低炭素フェロマンガン)を出発原料として用いても、炭素濃度の上昇が大きくなり、炭素濃度の高い炭素合金鉄しか製造できない。さらに、Si含有量(X)に制限があることから、Si含有Mn合金、例えば、一般にSi含有量が14質量%以上であるシリコマンガン、への適用が不可能である。
特公平5−80541号公報 特公昭60−11099号公報
本発明は、Mn及びMn合金中に含まれるりんを、鉄鋼生産におけるマンガンの添加に好適な濃度まで減ずることができる、大量生産に適した安価な低りんのMn及びMn合金の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の別の目的は、金属Mn、フェロマンガンに加えて、ケイ素含有量が高いシリコマンガンなどの他のMn合金にも適用可能な、低りんのMn及びMn合金の製造方法を提供することである。
Mn及びMn合金中に含まれるりんを除去するための脱りん法としては、上述したように、上記特許文献1に開示されているような酸化脱りん法と、上記特許文献2に開示されているような還元脱りん法とがある。
酸化脱りん法は、最も有効な塩基度の高い脱りん剤が高価なバリウム化合物であることから、経済的に不利である。一方、上記特許文献2に開示されている還元脱りん法で使用される脱りん剤は、いずれも工業的に大量使用されているCaC2(カルシウムカーバイド、アセチレンガス発生用などに使用)やCaF2(フッ化カルシウム、蛍石として天然に産出、融剤として製鉄・金属精錬に使用)であって、ずっと安価であり、かつ安定供給が可能である。また、到達りん濃度及び脱りん率についても、特許文献2に開示されている還元脱りん法の方が、好結果が得られている。
本発明者らは、このような還元脱りん法の利点に着目して、CaC2−CaF2系を基本とする脱りん用フラックスを用いて、到達りん濃度が0.02質量%以下を安定して実現できる方法を鋭意検討した。さらには、CaC2の使用時の欠点のひとつである炭素ピックアップを最低限に抑制する条件について検討した。
まず、第一には脱りん限界に及ぼすフラックスの滓化性及び不純物量の関係を検討した。すなわち滓化性及び不純物量と脱りん限界には相互に関連がある点である。次に、上記フラックスによる還元脱りんでは、特許文献2に規定されているように、溶湯中の炭素濃度及び珪素濃度と脱りんとが密接に関係しているため、これらの濃度が制限されることが、還元脱りんのシリコマンガンへの適用を阻んでいた。溶湯中の炭素濃度と珪素濃度の許容範囲が広がれば、還元脱りんをシリコマンガンに適用することが可能となり、工業的な利点は大きい。
そこで、還元脱りんに関して関係する機構と好適条件について検討したところ、炭素濃度と珪素濃度は相互の溶解度に影響を及ぼすのみならず、いずれも酸素濃度に影響を及ぼし、この酸素濃度が脱りん濃度に影響することを見出した。すなわち、従来は考慮されなかった溶湯中の酸素濃度に着眼したのである。溶湯中の酸素濃度を低減させることによって、脱りん率及び到達脱りん濃度が大きく向上するのみならず、炭素濃度及び珪素濃度の制限の緩和、さらにはCaC2からの炭素ピックアップの抑制が可能となった。その結果、脱りん率と脱りん限界の向上に加えて、炭素及び珪素濃度の適用範囲を著しく広げることができた。
第二に、還元脱りんには低温処理が有利であるとの考えから、処理温度と脱りんの関係を検討したところ、実際には低温ほど脱りんに有利であるわけではなく、好適な温度範囲があるとの新たな知見を得た。
第三に、還元脱りんをさらに促進しながら、上記フラックスの欠点である炭素ピックアップによる炭素汚染を回避するため、その一部をCa及び/又はCa合金と置き換えるという着想から、その具体的条件について検討を加えた。その結果、フラックスの一部をCa及び/又はCa合金に置換することで、炭素汚染が防止されるだけでなく、到達りん濃度についても明瞭な低減効果が得られることが判明した。こうすると、より高炭素濃度、より高珪素濃度の溶湯に対して還元脱りん法の適用が可能となる。
以上の知見に基づいて完成した本発明は、炭素濃度が2.0質量%以下、酸素濃度が0.5質量%以下であって、Mnを60質量%以上含有する溶融Mn又はMn合金を、CaF2及びCaC2を合計で80%以上含有し、かつそれらの質量比が(CaC2)/{(CaC2)+(CaF2)}×100=30〜65%であるフラックスを用いて、溶湯温度1350〜1500℃で脱りん処理することを特徴とする、Mn及びMn合金の製造方法である。
上記脱りん処理は、前記フラックスに加えて、金属Ca及びCa合金から選ばれた少なくとも1種の金属Ca源を添加して行うことができる。それにより、さらなる低りん化と脱りん効率の向上が得られ、かつ脱りん処理による炭素濃度の増大が抑制される。
本発明により、非常に高価な電解マンガンに代わって高付加価値の製鉄副原料として使用可能な、りん濃度が0.03質量%以下、好ましくは0.02質量%以下といった極低りん濃度の金属Mn及びMn合金を安価に大量製造することが可能となる。本発明の方法は、広範囲の炭素濃度と珪素濃度をもつMn及びMn合金の製造に適用可能であり、さらにはシリコマンガンのような高珪素マンガン合金の製造にも適用できる。
本発明は、CaC2−CaF2系を基本とする脱りん用フラックスを用いたMn又はMn合金の還元脱りんによって、りん濃度が0.02質量%以下の低りんMn又はMn合金を安定して製造することを目指している。
上記フラックスを使用した還元脱りんの機構は次の反応式で表される:
3CaC2+2P=Ca32(s)+6C (2)
CaC2がCaとCに分解し、生成したCaがPと化合して脱りんが行われる。分解で遊離したCは溶湯に吸収される。もう一方のフラックス成分であるCaF2は、フラックスの液相化のための融剤として作用する。
この式によれば、処理前の溶湯(即ち、溶融Mn又はMn合金)中の炭素濃度を減じるほど、反応効率は上がると予想されたが、後述するように、実験では溶湯中の炭素濃度が2.0質量%でその効果は飽和し、それより炭素濃度を下げても、到達りん濃度の減少には影響が少ないことがわかった。そのため、本発明では、溶湯である溶融Mn又はMn合金の炭素濃度は2.0質量%以下とする。溶湯の炭素濃度が2.0質量%を超えると、上記の理由で脱りんの反応効率が低下し、脱りんが不十分となり、脱りん率が低下する。脱りん処理中の炭素吸収によって脱りん処理後の溶湯の炭素濃度が高くなることと、脱りん効率の一層の向上を考慮すると、溶湯の炭素濃度は好ましくは1.5質量%以下である。
炭素については、原料のMn又はMn合金を溶融後に周囲の雰囲気や耐火物から増大することはないので、融解原料として炭素濃度が2.0質量%以下、好ましくは1.5質量%以下のMn又はMn合金原料を使用すればよい。
上記フラックスを用いた還元脱りんを阻害する要因として酸素がある。すなわち、酸素との下記(3)式のような反応である:
CaC2+1/2O2=CaO+2C (3)
CaC2が上式に従って酸化してしまうと、脱りんに寄与しなくなるのは当然であるが、生成したCaOが、CaC2やCaF2の活量を上げて、フラックス融体の固相比率を上げ、さらには還元脱りんで生成したCa32の溶解を妨げる作用をするとともに、遊離した炭素が溶湯に吸収され、溶湯の炭素濃度を増大させる。酸素源としては、溶湯中の酸素、フラックスの不純物に含まれる酸素、及び雰囲気や溶湯を収容する耐火物から溶湯中に溶け込む酸素が考えられる。
そこで、これらの酸素源について検討したところ、溶湯中の酸素が最も脱りん反応に影響し、溶湯中の酸素濃度が低位であるほど、脱りん率が向上し、さらには酸素とCaが反応することによる脱りんへの阻害も抑制できるために、脱りん用フラックスの原単位も削減できることがわかった。即ち、後述する許容される他の酸素源を考慮しても、溶湯の酸素濃度が0.5質量%以下であれば、りん濃度0.03質量%以下まで脱りんすることが可能となる。望ましくは酸素濃度は0.4質量%以下であり、この場合には安定してりん濃度0.02質量%以下まで脱りんすることが可能となる。
従って、本発明では、脱りんすべき溶湯である溶融Mn又はMn合金は、酸素濃度が0.5質量%以下、好ましくは0.4質量%以下とする。溶湯中の酸素濃度が高い場合には、脱りんに先立って溶湯の酸素を減じる処理を行って、酸素濃度を上記のように制御する。そのための脱酸方法は特に限定されない。例えば、合金要求成分や脱りんに影響を及ぼさない範囲で、酸素と親和力があり脱酸効果を期待できる珪素及び/又はアルミニウムを適宜添加する方法がある。後者の場合、そのAl濃度は0.1質量%で効果が認められ、2.0質量%でその効果が飽和する。また、その際にCaF2系フラックスを添加して脱酸することも可能である。この場合には、後の脱りん工程への影響を考慮して、添加したフラックスは脱りん前に除去することが適当である。
フラックスに含有される不純物として含有される酸化物も酸素源となる。工業的に使用されるCaC2では、CaC2純度は一般的には80%〜90質量%程度であり、残部はCaOや製造上含有される不純物である。CaC2純度は高い方が望ましいが、CaOは脱りん反応生成物でもあるので、初期濃度としては全フラックスに対して10質量%までは許容される。CaF2としては、天然に産出される蛍石が一般に使用され、その純度は95〜99質量%程度であり、主な不純物としてSiO2が挙げられる。SiO2濃度は低い方が望ましいが、一方で生成したCaOの活量を押し下げる効果もあり、全フラックスに対して5質量%までは許容される。
第三の酸素源として溶湯を収容する耐火物がある。Mn及びMn合金の溶湯保持に適した耐火物として、これらの溶湯に対する化学的安定性が高い、MgOやCaOを主体とした塩基性耐火物、MgOAl23系耐火物、MgOCr23系耐火物などがある。フラックスを保持する領域の耐火物は、より塩基性の高いものが好適と考えられる。このような安定な塩基性耐火物を使用し、短時間に効率的な脱りん処理を行い、一回あたり処理量を増大させることによって、耐火物からの酸素による影響を最小限にできる。なお、脱りんフラックスは耐火物を溶損し易いので、フラックスを保持する部分の耐火物の溶損抑制の観点から、安定酸化物であるMgO及びAl23をフラックス中に含有させてもよく、その場合、それぞれ5質量%までなら許容される。
第四の酸素源として、雰囲気から溶湯に溶け込む酸素がある。したがって、本発明では、脱りんを大気を遮断した雰囲気中、例えば、不活性ガス(典型的にはアルゴンガス)雰囲気中で行うことが好ましい。こうすれば、雰囲気からの酸素は実質的に無視することができる。実操業において雰囲気から大気を完全に遮断することが困難であれば、脱りん雰囲気が多少の大気を含有することは許容される。
十分な脱りん効果を達成するために、CaC2とCaF2を主体とするフラックスは、CaC2及びCaF2の合計量が80質量%以上であるものを使用する。フラックスの残部は、CaC2又はCaF2中に不純物として含まれる成分(CaO、SiO2など)と、場合により耐火物保護などの目的で添加される成分(CaC2、CaF2など)とからなる。残部として、質量%で、CaOが10%以下、SiO2が5%以下、MgOが5%以下、Al23以下、及び可及的少量の不可避的不純物が許容される。
フラックス中のCaC2とCaF2の比率については、液相を有する比率であること、反応生成物のCa32及びCaOをある程度溶解すること、充分なCaが供給される比率とする必要がある。そのため、[(CaC2)/{(CaC2)+(CaF2)}×100)(式中、カッコ内はフラックス中の該成分の質量%)で示される、両成分の合計量に対するCaC2の質量比が30〜65%の範囲となるようにする。この質量比が30%未満では、液相のCaC2−CaF2融体を充分な量で形成できず、りん濃度が0.03質量%以下、有利には0.02質量%以下に達するまで脱りんすることができない。一方、上記質量比が65%を超えると、CaC2固相が形成されることによる液相比率の低下が顕著となって、反応速度が低下し、反応生成物であるCaの溶湯への溶解が困難となって、やはり、上記のようなりん濃度に達するまで充分に脱りんすることができなくなる。また、添加したCaC2に含有されるCのほとんどは溶湯に吸収されるので、脱りん後のMn及びMn合金の炭素濃度上昇も著しくなる。
溶湯がMn合金である場合、溶湯のMn含有量は60質量%以上とする。これは、Mn含有量が60質量%以上になると、製鋼プロセスで一般的に実施される酸化脱りんの適用が事実上困難となることと、溶湯の液相線温度が1300℃以下となるためである。それにより、還元脱りん法を原理とする本発明の利点が享受できるようになる。本発明の方法に従って脱りんするのに適したMn合金としては、Fe含有量が25質量%以下のフェロマンガン(Mn−Fe合金)、Si含有量が23質量%以下のシリコマンガン(Mn−Si合金)などが挙げられる。
脱りん処理は、炭素濃度と酸素濃度がそれぞれ上述した上限を超えないように調整されたMn又はMn合金の溶湯に、前述したCaF2−CaC2系フラックスを添加し、好ましくは不活性ガス(通常はアルゴンガス)雰囲気中において、溶湯温度1350〜1500℃で行う。
フラックスの添加量は、脱りん処理を適用する溶湯の処理前りん濃度と目標とする到達りん濃度、脱りん元素であるCaを消費する溶湯の処理前酸素濃度、並びに炭素濃度及び珪素濃度によって見込める脱りん率などの脱りんに直接的に関与する要素と、使用する耐火物、雰囲気などの影響によって脱りん元素であるCaが消費されるといった、脱りんに間接的に関与する要素とを考慮して設定できる。
上記(2)に示すように、CaC2の分解により生じたCaによる脱りんはCの遊離を伴う。また、この脱りんは、上述したように、溶湯の酸素濃度、炭素濃度、処理温度、及びフラックス組成の影響を受ける。脱りんのさらなる促進及び安定性向上と炭素濃度上昇の抑制のためには、溶湯へのCa供給量を増大させることが有利である。すなわち、上記脱りん用フラックスに加えて、金属Caの供給源を溶湯に供給して、炭素遊離を伴わない上記(1)式に示した脱りんを並行して行わせるのである。
しかし、金属Caは蒸気圧の高い活性な金属であり、Caを添加した脱りん用フラックスの相平衡に関しても、Ca−CaF2系やCa−CaO系の状態図が知られるだけであった。また、金属CaやCa合金はCaC2と比較して高価であるので、それを効果的に使用する必要がある。
本発明の好適態様においては、上述したCaF2−CaC2系の脱りん用フラックスに加えて、金属Ca及びCa合金から選ばれた少なくとも1種の金属Ca源を添加して脱りん処理を行う。それにより、溶湯のC濃度上昇を緩和しながら、より安定して効率的に脱りんを行うことが可能となる。Ca合金としてはカルシウムシリコン合金、カルシウムアルミニウム合金等の工業生産されているCa合金を使用することができる。
この金属Ca源の添加量は、上記フラックスに対してCa金属換算で15質量%以下であることが好ましく、より好ましくは10質量%以下である。金属Ca源の添加量が多すぎるとCaの蒸発や酸化反応による発熱、高価な金属であるCa又はCa合金によるコスト悪化などが生じる。また、金属Ca源がCa合金である場合には、合金元素(例、シリコン又はアルミニウム)の大半が溶湯に移行するので、Mn合金としての許容成分量を超えたり、あるいは酸化して酸化物としてフラックスに移行して脱りん率をかえって悪化させることがある。金属Ca源の効果を十分に得るには、上記添加量が1質量%以上、特に3質量%以上となる量で金属Ca源を添加することが好ましい。
金属Ca源を併用する場合、この金属Ca源による脱りん効果が得られるため、前述した脱りん用フラックスの添加量を低減することができる。こうして脱りん用フラックスの添加量を抑制することによって、脱りんによる溶湯の炭素濃度増大が抑えられる。
この金属Ca源の添加は、脱りん用フラックスを介して溶湯に供給されるように、脱りん用フラックスの添加の後に行うことが好ましい。金属Caよりも、カルシウムシリコン合金やカルシウムアルミニウム合金を使用する方が、脱りん効率の向上効果はより顕著に現れる。ただし、溶湯へのSi又はAlピックアップを生じ、配合によっては、例えばSi濃度が1.5質量%を超えることがあるので、これを許容する用途へ適用すべきである。
脱りん温度(溶湯温度)は、低い方が脱りん限界が高くなって、脱りん効率が高まると予想されたが、後述するように、実際には1350℃以下になると脱りん率が低下した。そのため、1350〜1500℃の範囲とする。
脱りん処理は、溶湯を撹拌しながら行うことが反応効率の向上のために好ましい。この撹拌は電磁誘導などの撹拌手段を用いて行うこともできるが、撹拌強度や設備投資や維持の点で有利であるのはガス撹拌である。例えば、不活性ガス(例、アルゴンガス)を底吹きによって溶湯に吹き込むことによって溶湯とフラックスを撹拌することができる。この場合は、底部からガス吹込みが可能な精錬炉、例えば、取鍋を不活性ガス雰囲気下に保持可能な取鍋精錬炉を用いて脱りんを行うことができる。
脱りん処理時間は、脱りん処理する溶湯量や目的とする低いりん濃度が達成されるように選択すればよいが、通常は3〜30分間の範囲内とすることが好ましい。処理後は常法に従って、発生した脱りんスラグを除去し、容器から脱りんされた溶湯を鋳型に鋳造することにより、脱りんされたMn又はMn合金を得る。
次に、本発明の基礎となる実験の結果について説明する。実験では、炉内をアルゴンガス雰囲気にできる小型タンマン炉を用いて、1.5kgの80%Mn-18.5%Fe合金溶湯の脱りん試験を行った。脱りん前の処理前P濃度は0.20質量%、炭素濃度は0.1〜3.0質量%、珪素濃度は0.50質量%であった。
脱りん用フラックスとしては、試薬級CaC2(CaC2純度81.4質量%)及びCaF2(CaC2純度99.0質量%)を用いた。配合比率はCaC2を60質量%、フラックスの全添加量は150gを基本とした。反応温度は1400℃を基本とし、場合により変動させた。溶湯の保持容器として緻密質のマグネシアルツボを使用し、溶湯及びスラグを撹拌するためにアルゴンガスを0.3Nl/分の流量で吹き込んだ。脱りん用フラックス添加後の脱りん処理時間は8分間とした。
図1に、初期酸素濃度と脱りん用フラックス添加後8分におけるりん濃度である到達P濃度との関係を示す。図2には、初期炭素濃度と到達P濃度との関係を、図3には初期炭素濃度と脱りん用フラックス添加後8分における脱りん率との関係をそれぞれ示す。
図1に示すように、初期酸素濃度0.5質量%以下の場合、到達P濃度は0.030質量%以下となり、初期酸素0.4質量%以下では到達P濃度が0.020質量%以下まで脱りすることができる。図2、3に示すように、炭素濃度2.0質量%以下では、到達P濃度は0.030質量%以下となり、炭素濃度1.5質量%以下では、安定して到達P濃度は0.020質量%以下となり、その時の脱りん率は90%以上になる。
図4には、溶湯処理温度と脱りん用フラックス添加後8分における脱りん率との関係を示す。溶湯温度が1350℃以上、1500℃以下の範囲で、90%以上の脱りん率が得られる。溶湯温度が高い場合に脱りん率が低下する理由は、脱りん反応の脱りん限界が低下するためである。また溶湯温度が低下した場合に脱りん率が低下する理由は、脱りん用フラックスの滓化性が悪くなることと、CaC2の分解反応にともなうMn及びMn合金溶湯への溶解速度が低下するためと推定される。
図5には、脱りん用フラックスの成分質量比と添加後8分における脱りん率との関係を示す。質量比が(CaC2)/{(CaC2)+(CaF2)}×100=30〜65%の範囲で90%以上の脱りん率が得られる。
上述したように、脱りん用フラックスに加えてさらに金属Ca源を添加すると、炭素のピックアップを抑制しながら更なる脱りん促進が図れる。図6及び図7は、それぞれ金属Ca及びCaSi合金を、フラックスに対するCa金属の質量比が0.05及び0.10となる量でフラックス添加の直後に添加したときの到達P濃度(フラックス添加8分後、左軸)及び△C(初期炭素濃度に対する処理後の炭素濃度の増大量(質量%)、右軸)との関係を示す。
図からわかるように、これらの金属Ca源の添加量がCaC2−CaF2系脱りん用フラックスに対してCa金属として5質量%以上になると、到達P濃度と脱りん率の安定効果が得られ、炭素ピックアップ(ΔC)も約10%程度抑制できる。この添加量が10質量%以上になると、到達P濃度は0.015質量%を下回り、その時の脱りん率は93%以上を期待できる。金属Caよりも、カルシウムシリコン合金の方が脱りん促進効果が高く、Ca金属換算でフラックスに対して10%質量%以上を添加すると、到達P濃度は0.010質量%を下回り、脱りん率は95%以上となる。また、カルシウムシリコン合金を使用すると、炭素ピックアップも20%程度抑制できる。
最後に本実験に基づいてフラックス添加量と脱りんの関係についてより具体的に述べる。フラックス添加量は、フラックス中に含有されるCa量を考慮する必要がある。すなわち脱りん反応に直接消費されるCa量と、溶湯量や選択プロセスによって間接消費されるCa量である。
CaC−40質量%CaFのフラックスを使用した場合、その量は溶湯1kgあたり100gでCa量は約30.4gとなる。溶湯量1kgあたり脱りんに直接消費されるCaは脱りん濃度△「%P」=0.182%として約4.0g、溶湯の脱酸に消費されるCaは脱酸濃度△「%O」=0.4質量%程度であるので10.0g、脱りんする際に溶湯中に含有されるCa濃度が0.05質量%程度であるので0.5gである。すなわち、約47%程度は必要Ca量である。一方、本実験条件に関連する間接消費されるCaは、ルツボ材質であるMgOを還元したCa量が約10.9g、雰囲気からの酸化及び不明な理由で消費されたCa量が約5.3gである。すなわち、約53%程度が間接消費されたCa量である。
上述のように使用するフラックス量及び金属Ca源量は、処理前りん濃度、目標処理後りん濃度、脱りん率及び処理前酸素濃度、及び選択したプロセスに応じて間接消費されるCa量を勘案して決定すれば良い。
高周波誘導加熱方式の雰囲気調整が可能な精錬炉で、炭素濃度約1質量%の77%Mn−Fe合金の溶湯1.3tを1400℃前後の所定温度に加熱して溶解させた。溶湯の温度は高周波出力を制御して調整した。溶解後の溶湯の組成(Mn,C,Si,P,及びO濃度)を測定した結果を表1に示す。
炉内の溶湯に、工業用CaC2及び製鋼副原料として使用されるCaF2を所定比率で混合した脱りんフラックスを添加した。CaC2の純度は81.4質量%、CaF2の純度は99.0質量%であった。この脱りん用フラックスの添加量は、溶湯1tあたり23〜28.5kgであった。処理中の雰囲気はArガス(1気圧)であった。溶湯及びスラグを撹拌するため、2カ所の炉底ポーラスレンガよりアルゴンガスを15Nl/分の流量で導入した。
溶湯に添加した脱りん用フラックスはすぐに溶融した。フラックスの添加後、脱りん処理を20分間実施した。処理後、精錬炉を傾動して脱りんスラグを分離し、その後、脱りん処理されたMn合金の溶湯を鋳型に上注ぎで鋳造して、Mn合金を作製した。使用したフラックスの添加量及びその成分、処理温度、及び脱りん処理後のC及びP濃度と脱りん率を表1に併記する。
Figure 2010001533
表1に示すように、本発明の実施例であるaからeでは、到達P濃度で0.03質量%以下、脱りん率で85%以上を得ることができた。特に、処理前の酸素濃度が0.40質量%より低い実施例d及びeでは、到達P濃度は0.018質量%以下、脱りん率で90%以上を得ることができた。
一方、比較例であるfは、脱りん前溶湯中酸素濃度が0.55質量%と高く、実施例と同様の条件で脱りん処理したにもかかわらず、到達P濃度は0.043質量%に過ぎず、脱りん率も80%に達しなかった。
比較例gは、脱りん処理フラックスのCaC2/(CaC2+CaF2)比が本発明の範囲よりも高い場合、比較例hは本発明の範囲よりも低い場合、比較例iは脱りん処理フラックスの(CaC2+CaF2)濃度が本発明の範囲よりも低い場合であるが、いずれも到達P濃度は0.04質量%を上回り、脱りん率も80%に満たなかった。
比較例jは脱りん処理温度が本発明の範囲より高い場合、比較例kは脱りん処理温度が本発明の範囲より低い場合であるが、いずれもは到達P濃度は0.04質量%を上回り、脱りん率も80%に満たなかった。
実施例1と同様に、高周波誘導加熱方式の雰囲気調製が可能な精錬炉で、炭素濃度が約1.0質量の77%Mn−Fe合金(一部はシリコマンガン合金)の溶湯1.3tの溶解を行った。その後、炉内に実施例1と同じCaC2及びCaF2を混合した脱りん用フラックス、続いて金属Ca源として金属Ca又はCaSi合金を添加した。金属Caは純度98質量%であり、CaSi合金はCa:30質量%、Si:60質量%、残部鉄及び不可避的不純物からなるものであった。脱りん用フラックスの添加量は溶湯1tあたり19〜24kgであり、金属Ca源の添加量は溶湯1tあたり0.2〜2.1kg(フラックスに対する質量%で約3.3〜10質量%)であった。反応温度は1400℃を基本とし、所望の温度になるように高周波出力を制御した。処理中の雰囲気はArガス(1気圧)であった。溶湯及びスラグを撹拌するため、2カ所の炉底ポーラスレンガよりアルゴンガスを15Nl/分の流量で導入した。
脱りん用フラックスの添加から20分間脱りん処理を実施した。処理後、炉を傾動して脱りんスラグを分離した後、脱りん処理されたMn合金の溶湯を鋳型に上注ぎで鋳造して、Mn合金を作製した。脱りん処理条件及び処理前後の合金組成を表2に示す。
Figure 2010001533
表2に示すように、表1に示した金属Ca源を添加しない実施例1の結果bと比較して、処理前の初期酸素濃度が0.4質量%より高い(即ち、0.4質量%超0.5質量%以下)場合でも、到達P濃度が0.012〜0.015質量%とさらに低下し、脱りん率も90%を超えた(l,n)。
初期酸素濃度が0.4質量%以下である実施例について比較すると、表2のm,oでは、金属Ca源を添加しなかった表1のd,eと比べて、到達P濃度は0.008〜0.009質量%とさらに低くなり、脱りん率も95%を超える高さになった。
表2のpは、シリコマンガンに相当するMn合金の溶湯での脱りん処理である。従来は還元脱りんが効率的でなかったシリコマンガンについても、本発明に従って脱りん処理することによって、到達P濃度は0.019質量%、脱りん率81%という結果が得られた。さらに表2のqには、Mn含有量が90質量%を超えるMn合金の脱りん例を示したが、到達P濃度は0.005質量%、脱りん率も90%となった。この結果から、本発明の方法は金属Mnに対しても適用可能であることが推測され、実際に金属マンガンに適用した場合には表2のqと同等の結果が得られることも確認した。
実施例2では、実施例1に比べてフラックスの添加量は実施例1より少なくしたにもかかわらず、到達P濃度は実施例1より低くなり、脱りん率は向上した。また、フラックス量、特にCaC2量の低減によって、処理後の溶湯の炭素濃度増大(炭素ピックアップ)を抑制でき、より高純度のMn合金の製造が可能となった。
初期酸素濃度と脱りん用フラックス添加後8分におけるりん濃度である到達P濃度との関係を示すグラフ。 初期炭素濃度と到達P濃度との関係を示すグラフ。 初期炭素濃度と脱りん用フラックス添加後8分における脱りん率との関係を示すグラフ。 溶湯処理温度と脱りん率との関係を示すグラフ。 脱りん用フラックスの成分配合質量比[(CaC2)/{(CaC2)+(CaF2)}×100]と脱りん率との関係を示すグラフ。 金属Caをフラックスに対する質量比が0.05及び0.10となる割合で添加したときの到達P濃度及び△C濃度との関係を示すグラフ。 CaSi合金をフラックスに対する質量比が0.05及び0.10となる割合で添加したときの到達P濃度及び△C濃度との関係を示すグラフ。

Claims (2)

  1. 炭素濃度が2.0質量%以下、酸素濃度が0.5質量%以下であって、Mnを60質量%以上含有する溶融Mn又はMn合金を、CaF2及びCaC2を合計で80%以上含有し、かつそれらの質量比が(CaC2)/{(CaC2)+(CaF2)}×100=30〜65%であるフラックスを用いて、溶湯温度1350〜1500℃で脱りん処理することを特徴とする、Mn及びMn合金の製造方法。
  2. 前記フラックスに加えて、金属Ca及びCa合金から選ばれた少なくとも1種の金属Ca源を添加して脱りん処理を行う、請求項1に記載のMn及びMn合金の製造方法。
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