JP2010000872A - 車両用空調装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】温風通路を流れる温風の温風通路内での偏りを抑制して、冷風と温風とを混ざりやすくする。
【解決手段】
温風通路17からの温風と冷風バイパス通路15からの冷風とを混合させるエアミックス方式であって、デフロスタ開口部22を冷風バイパス通路15の下流延長方向に配置し、フェイス・フット用連通路25の空気入口25aを冷温風混合領域21のうち温風通路17に隣接した部位に配置している車両用空調装置において、温風通路17の内部に温風仕切壁20を設け、冷風バイパス通路から離れた側の第1温風通路17aと近い側の第2温風通路17bとに温風通路17内を仕切る。これにより、温風通路内で冷風バイパス通路から離れた側に温風が偏って流れることを抑制することができ、温風仕切壁を設けていない場合と比較して、冷風に向かって流れる温風量を増やすことができ、温風と冷風とを混ざりやすくすることができる。
【選択図】図1
【解決手段】
温風通路17からの温風と冷風バイパス通路15からの冷風とを混合させるエアミックス方式であって、デフロスタ開口部22を冷風バイパス通路15の下流延長方向に配置し、フェイス・フット用連通路25の空気入口25aを冷温風混合領域21のうち温風通路17に隣接した部位に配置している車両用空調装置において、温風通路17の内部に温風仕切壁20を設け、冷風バイパス通路から離れた側の第1温風通路17aと近い側の第2温風通路17bとに温風通路17内を仕切る。これにより、温風通路内で冷風バイパス通路から離れた側に温風が偏って流れることを抑制することができ、温風仕切壁を設けていない場合と比較して、冷風に向かって流れる温風量を増やすことができ、温風と冷風とを混ざりやすくすることができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、暖房用熱交換器を通過する温風と暖房用熱交換器をバイパスする冷風との風量割合を調整して、車室内への吹出空気温度を調整するエアミックス方式の車両用空調装置に関するものである。
車両用空調装置の空調ユニットは、一般に、車両計器盤(インストルメントパネル)内側において車両左右(幅)方向の略中央部に配置される。空調ユニットは、車両計器盤内側の非常に制約された狭いスペース内に搭載されるため、その体格の小型化が強く要求される。
しかしながら、エアミックス方式の車両用空調装置においては、上記小型化の影響によりエアミックス空間の容積が減少して温風と冷風を十分に混合できないという問題が生じる。
そこで、特許文献1に記載の技術では、温風通路の出口開口部に、冷風バイパス通路の冷風流れ方向に沿って延びるようにガイドリブを配置し、フット・デフロスタモード時に、温風通路の出口開口部で温風の一部をガイドリブで抑えつつ、冷風バイパス通路の冷風をガイドリブによりガイドさせるようにすることで、この問題の解決を図っている。
特開2007−245957号公報
ところで、本願発明者が、温風と冷風を十分に混合できない原因について検討したところ、以下のことが原因の1つであると考えられる。
図5に温風通路、冷風通路および開口部のレイアウトの一例を示す。図5のレイアウトでは、温風通路51と冷風通路52との合流部である冷温風混合領域53のうち、冷風通路52に近い側に第1開口部54が配置され、温風通路51に近い側に第2開口部55が配置され、冷温風混合領域53の空気流れ下流側に、第1、第2開口部54、55を開閉する開閉ドア56が設けられている。そして、温風通路51は、温風ガイド壁51aによって温風Bの向きが冷温風混合領域53の方向に曲げられ、第2開口部は、温風ガイド壁51aの温風出口側端部と隣接した部位に配置されている。
この図5に示すようなレイアウトのように、温風通路51を構成する温風ガイド壁51aが曲がり形状であると、温風Bは温風通路51の曲がりの外側である温風ガイド壁51aに沿って流れる。すなわち、温風通路51内では温風ガイド壁51aに近い領域57に温風Bが偏ってしまう。このため、冷温風混合領域53の容積が小さい場合、第1、第2開口部54、55の両方を開口状態としたときに、温風通路51からの温風Bは、冷温風混合領域53で冷風と混合することなく、温風ガイド壁51aと隣接した第2開口部55に流れ込んでしまうため、第1、第2開口部54、55を流れる空調風の温度差が大きくなってしまう。
なお、図5に示すレイアウトに対して、符号51を冷風通路に変更し、符号52を温風通路に変更した場合においても、上記と同様に、通路51を流れる冷風が、温風と混合することなく、ガイド壁51aと隣接した第2開口部55に流れ込んでしまうので、第1、第2開口部54、55を流れる空調風の温度差が大きくなってしまう。
本発明は上記点に鑑みて、冷風と温風との混合性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、温風曲がり部(17e)に温風通路(17)内を仕切る温風仕切壁(20)が設けられ、温風仕切壁(20)によって曲がりの内側と外側とに並ぶ複数の温風流れが温風通路(17)内に形成されるようになっていることを特徴としている。
これによれば、温風通路内に温風仕切壁(20)を設けているので、温風が温風通路内を流れるときに、温風が曲がりの外側である温風ガイド壁側に偏ってしまうのを抑制できる。そして、温風仕切壁(20)によって、曲がりの内側を流れる温風流れを形成しているので、第2開口部から空気流れ上流側に離れた部位で温風と冷風とを混合させることができる。
よって、請求項1に記載の発明によれば、温風通路内に温風仕切壁を設けていない場合と比較して、冷風と温風との混合性を向上させることができ、第1、第2開口部の両方を開口状態としたときにおける第1、第2開口部を流れる空調風の温度差を低減することができる。
請求項1に記載の発明では、以下の構成を採用することができる。例えば、冷風バイパス通路(15)は下方から上方に向かう冷風流れを形成している場合では、温風通路(17)の内部に上下方向に並ぶ複数の通路(17a、17b)が形成されるように、温風仕切壁(20)を設ける構成を採用できる。なお、ここでいう下方から上方に向かうには、完全な上下方向だけでなく、上下方向から傾斜している方向も含まれる。
また、例えば、請求項2に示すように、温風仕切壁(20)が温風通路(17)の温風流れ方向全域にわたって設けられている構成を採用することが好ましい。
また、例えば、請求項3に示すように、温風仕切壁(20)の空気流れ上流側端部(20a)が、暖房用熱交換器(13)との間に隙間を有する構成を採用することが好ましい。
また、例えば、請求項4に示すように、冷風バイパス通路(15)を流れる冷風の向きを冷温風混合領域(21)側に曲げる曲がり形状の冷風ガイド壁(41)を有し、冷風バイパス通路(15)は、冷風ガイド壁(41)によって冷風曲がり部(15e)が形成されており、冷風曲がり部(15e)に冷風バイパス通路(15)内を仕切る冷風仕切壁(40)が設けられ、冷風仕切壁(40)によって曲がりの内側と外側とに並ぶ複数の冷風流れが冷風バイパス通路(15)内に形成される構成を採用できる。
これによれば、冷風バイパス通路内に冷風仕切壁を設けているので、冷風が冷風バイパス通路内を流れるときに、冷風が曲がりの外側である冷風ガイド壁側に偏ってしまうのを抑制できる。そして、冷風仕切壁(40)によって、曲がりの内側を流れる冷風流れを形成しているので、第1開口部から空気流れ上流側に離れた部位で冷風と温風とを混合させることができる。よって、これによれば、冷風と温風との混合性をさらに向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項4に記載の発明と同様に、冷風曲がり部に冷風バイパス通路内を仕切る冷風仕切壁が設けられ、冷風仕切壁によって曲がりの内側と外側とに並ぶ複数の冷風流れが冷風バイパス通路内に形成されるようになっていることを特徴としている。
これによれば、請求項4に記載の発明と同様に、冷風バイパス通路内に冷風仕切壁を設けているので、冷風が冷風バイパス通路内を流れるときに、冷風が曲がりの外側である冷風ガイド壁側に偏ってしまうのを抑制でき、冷風と温風との混合性を向上させることができる。
請求項5に記載の発明に関しては、例えば、請求項6に示すように、冷風仕切壁が、冷風バイパス通路の冷風流れ方向全域にわたって設けられていることが好ましい。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
図1に、本発明の第1実施形態における車両用空調装置の空調ユニットの断面図を示す。図1は、フット−デフロスタ吹出モードの状態を示している。
本実施形態の車両用空調装置の通風系は、大別して、図1に示す空調ユニット10と図示しない送風機ユニットとの2つの部分に分かれている。送風機ユニットは、車室内の計器盤下方部のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置される。
図1に、本発明の第1実施形態における車両用空調装置の空調ユニットの断面図を示す。図1は、フット−デフロスタ吹出モードの状態を示している。
本実施形態の車両用空調装置の通風系は、大別して、図1に示す空調ユニット10と図示しない送風機ユニットとの2つの部分に分かれている。送風機ユニットは、車室内の計器盤下方部のうち、中央部から助手席側へオフセットして配置される。
これに対し、空調ユニット10は車室内の計器盤下方部のうち、車両左右方向の略中央部に配置されている。なお、図1の上下前後の各矢印は空調ユニット10の車両搭載状態における方向を示す。
送風機ユニットは周知のごとく内気(車室内内気)と外気(車室外空気)とを切替導入する内外気切替箱と、この内外気切替箱から導入される空気を送風する送風機とから構成されている。この送風機は周知の遠心多翼ファン(シロッコファン)を電動モータにて回転駆動するものである。
空調ユニット10は1つの共通の空調ケース11内に冷房用熱交換器をなす蒸発器12、暖房用熱交換器をなすヒータコア13を両方とも内蔵している。空調ケース11は、車室内に向けて空気が流れる空気通路を形成するものであって、ポリプロピレンのような、ある程度弾性を有し、強度的にも優れた樹脂の成形品からなる。
空調ケース11は、より具体的には、図1の上下方向(車両上下方向)に分割面を有する上部の左右分割ケース11a、11bと下部分割ケース11cとからなる。これらの分割ケース11a、11b、11cは、上記蒸発器12、後述のドアなどの機器を収納した後に、金属バネクリップやネジなどの締結手段により一体に結合されて空調ケース11を構成している。
空調ケース11内部のうち、最も下側の部位に空気流入空間14が形成されている。この空気流入空間14には上述の送風機ユニットの送風空気が図1の紙面垂直方向から流入する。
空調ケース11内において、空気流入空間14直上の部位に蒸発器12が空気通路内の全域を横切るように配置されている。この蒸発器12は周知のごとく冷凍サイクルの低圧冷媒の蒸発潜熱を空気から吸熱してこの空気を冷却するものである。
ここで、蒸発器12は図1に示すように、水平面から微小角度傾斜した略水平配置の形態で配置されている。本例では、蒸発器12は車両後方側よりも車両前方側の方が低くなるように傾斜している。
蒸発器12は周知のごとく、断面扁平状の冷媒通路を構成する多数の扁平チューブと、この扁平チューブ相互間に配置されるコルゲートフィンとの積層構造からなる熱交換コア部を有し、多数の扁平チューブの長手方向の両端部に扁平チューブに対する冷媒流れの分配、集合を行うタンク部を配置した構成になっている。上記空気流入空間14の空気が蒸発器12の熱交換コア部における扁平チューブとコルゲートフィンとの空隙部を矢印aのように下方から上方へと通過するようになっている。
そして、蒸発器12の車両上方側(空気下流側)のうち、車両後方側部位にヒータコア13が隣接配置されている。このヒータコア13は蒸発器12を通過した冷風を加熱するものであって、その内部に車両エンジンの高温冷却水(以下温水という)が流れ、この温水を熱源として空気を加熱するものである。
このヒータコア13も水平面から微小角度傾斜した略水平配置の形態で配置されている。ただし、ヒータコア13は、蒸発器12と逆方向、すなわち、車両前方側よりも車両後方側の方が低くなるように傾斜している。
ヒータコア13も周知のごとく、断面扁平状の温水通路を構成する多数の扁平チューブとこの扁平チューブ相互間に配置されるコルゲートフィンとの積層構造からなる熱交換コア部を有し、多数の扁平チューブの長手方向の両端部に扁平チューブに対する温水流れの分配、集合を行うタンク部を配置した構成になっている。
蒸発器12を通過した空気(冷風)がヒータコア13の熱交換コア部における扁平チューブとコルゲートフィンとの空隙部を矢印b(b1、b2)のように下方から上方へと通過するようになっている。
空調ケース11内のうちヒータコア13の車両前方側部位には、冷風バイパス通路15がヒータコア13と並列に形成されている。この冷風バイパス通路15は、蒸発器12を通過した空気(冷風)が矢印c(c1、c2)のようにヒータコア13をバイパスして流れるようにするものである。冷風バイパス通路15は、下方から上方に向かって延びる形状であり、下方から上方に向かう風流れ、具体的には、車両後方側に傾斜した斜め上向きの風流れを形成する。
冷風バイパス通路15は、ヒータコア13の車両前方側の面を覆う仕切壁19と、空調ケース11の前方側壁面41と、空調ケース11の左右両側壁面とによって形成されている。このうち、前方側壁面41が冷風をガイドする冷風ガイド壁である。
そして、空調ケース11内で、ヒータコア13と蒸発器12との間にはエアミックスドア16が配置されている。このエアミックスドア16は水平方向(車両左右方向)に配置される回転軸16aを有し、この回転軸16aを中心として回転可能な平板状の板ドアで構成されている。
このエアミックスドア16の回転位置(開度)を調整することによって、ヒータコア13で加熱される矢印bの温風と冷風バイパス通路15を流れる矢印cの冷風との風量割合を調整し、それにより、車室内吹出空気温度を調整するようになっている。したがって、エアミックスドア16は車室内吹出空気の温度調整手段を構成する。
回転軸16aは空調ケース11の上部の左右分割ケース11a、11bに回転可能に支持され、かつ回転軸16aの一端部はケース外部において図示しないリンク機構を通してサーボモータ等を用いたアクチュエータ機構、あるいは手動操作機構に連結されている。これにより、エアミックスドア16はアクチュエータ機構あるいは手動操作機構により回転操作されることになる。
そして、空調ケース11内において、ヒータコア13の車両上方側(空気下流側)の部位には、温風通路17が形成されている。温風通路17は、ヒータコア13の直上から車両前方側に傾斜した斜め上方に向かって延びており、車両前方側に傾斜した斜め上向きの風流れを形成する。
本実施形態の温風通路17は縦断面形状がL字形状となっている。ヒータコア13内を流れる空気の流れ方向は、冷風バイパス通路15からの冷風の流れ方向と同じ、車両後方側に傾斜した斜め上方であり、温風通路17は、ヒータコア13を通過した温風の向きを、冷風バイパス通路15からの冷風の流れ方向に対して交差する方向、例えば、車両前方側に傾斜した斜め上方に変更させている。このように、温風通路17は、ヒータコア13を通過した温風の向きを冷温風混合領域21側に曲げる曲がり形状となっている。
このような形状の温風通路17は、空調ケース11の左右両側壁面と、ヒータコア13の上方側に所定間隔を隔てて位置する仕切壁18と、ヒータコア13の前方側端部に密着する仕切壁19により形成されている。これらのうち、ヒータコア13の上方側に位置する仕切壁18が、温風をガイドする温風ガイド壁であり、ヒータコア13を通過した温風の向きを冷温風混合領域21側に曲げる曲がり形状となっている。
したがって、温風通路17は、温風ガイド壁となる仕切壁18によって曲がり形状の温風曲がり部17eが形成されている。ここで、温風曲がり部17eとは、仕切壁18によってヒータコア13を通過した温風の向きを曲げる部分を意味し、本実施形態では、後述の通り、図3に示すように、温風仕切壁20を有していない場合、温風通路17の温風流れ方向のほぼ全域で温風の向きが曲げられるので、温風通路17の温風流れ方向ほぼ全域が温風曲がり部17eとなっている。
また、温風通路17の内部には、温風通路17を仕切る温風仕切壁20が設けられている。温風仕切壁20は、温風ガイド壁となる仕切壁18よりも曲がりの内側に配置されており、曲がりの内側と外側とに並ぶ2つの温風流れb1、b2を温風通路内に形成するものである。
具体的には、温風仕切壁20は、温風通路17の内部空間を上下方向で2つに分割している。
具体的には、温風仕切壁20は、温風通路17の内部空間を上下方向で2つに分割している。
温風仕切壁20の空気流れ上流側端部20aは温風通路17の温風入口17cに位置し、温風仕切壁20の空気流れ下流側端部20bは温風通路17の温風出口17dに位置しており、温風仕切壁20は温風通路17の温風流れ方向全域にわたって設けられている。なお、温風仕切壁20の空気流れ上流側端部20aは、ヒータコア13との間に隙間を有しており、ヒータコア13に接しない程度に近接している。これは、温風仕切壁20の空気流れ上流側端部20aがヒータコア13に接してしまうと、ヒータコア13を空調ケース11に組み付ける際に、ヒータコア13が温風仕切壁20に引っ掛かってしまい、組み付けが困難となってしまうからである。
また、温風仕切壁20は、空調ケース11の左右両側壁面の一方から他方にわたって(図1の紙面垂直方向全域にわたって)設けられている。
このような温風仕切壁20によって、温風通路17の内部に、上下方向に並ぶ第1温風通路17aと第2温風通路17bとが形成されている。したがって、ヒータコア13を通過した温風bは、第1温風通路17aを流れる上層温風b1と、第2温風通路17bを流れる下層温風b2の2層状態となる。
仕切壁18、仕切壁19および温風仕切壁20は、いずれも空調ケース11の上部の左右分割ケース11a、11bに一体成形される。ここで、図2に温風仕切壁20の嵌合前の状態を示す。図2に示すように、温風仕切壁20のうち、一方の分割ケース11aに設けられた部分31と、他方の分割ケース11bに設けられた部分32とは、両部分31、32の先端部に設けられた凹部33と凸部34とが嵌合されるようになっている。
また、空調ケース11内のうち、温風通路17の出口17dの下流側部位、すなわち、温風通路17の出口17dの前方側の斜め上方の部位には、温風通路17の温風流れb1、b2と冷風バイパス通路15の冷風流れc1、c2とが合流して温風と冷風との混合を行う冷温風混合領域21が形成される。
空調ケース11の上面部において車両前方側部位にデフロスタ開口部22が設けられ、このデフロスタ開口部22よりも車両後方側部位にフェイス開口部23が隣接して設けられている。このデフロスタ開口部22およびフェイス開口部23は車両左右方向(図1の紙面垂直方向)に細長く延びる横長矩形状の開口形状になっている。
デフロスタ開口部22は、図1に示すように、冷温風混合領域21のうち、温風通路17よりも冷風バイパス通路15に近い側の部位の空気流れ下流側に連通しており、冷風ガイド壁となる前方側壁面41の空気流れ下流側端部41aの近傍に配置されている。より具体的には、デフロスタ開口部22は、冷風バイパス通路15の冷風出口15dから車両後方側に傾斜した斜め上方に位置しており、すなわち、冷風バイパス通路15の下流延長方向に位置している。ここで、冷風バイパス通路15の下流延長方向に位置するとは、冷風バイパス通路15の冷風出口15dから冷風バイパス通路15からの冷風の流れ方向と平行な仮想延長線を引いたときの延長線上に、デフロスタ開口部22が位置することを意味する。
デフロスタ開口部22には図示しないデフロスタダクトを介してデフロスタ吹出口が接続され、冷温風混合領域21通過後の空調風をこのデフロスタ吹出口から車両前面窓ガラスの内面に向けて吹き出すようになっている。
フェイス開口部23には、図示しないフェイスダクトを介してフェイス吹出口が接続され、冷温風混合領域21通過後の空調風(主に冷風)をこのフェイス吹出口から乗員頭部に向けて吹き出すようになっている。
デフロスタ開口部22とフェイス開口部23との中間位置の下方部にデフロスタドア24が設けられている。このデフロスタドア24は、第1開口部としてのデフロスタ開口部22と、第2開口部としてのフェイス・フット用連通路25の空気入口25aの両方もしくは一方を選択的に開閉する開閉ドアである。このデフロスタドア24は水平方向(車両左右方向)に配置される回転軸24aを有し、この回転軸24aを中心として回転可能な平板状の板ドアで構成されている。
フェイス・フット用連通路25の空気入口25aは、冷温風混合領域21のうち、冷風バイパス通路15よりも温風通路17に近い側の部位の空気流れ下流側に連通しており、温風ガイド壁となる仕切壁18の空気流れ下流側端部18aと隣接した部位に配置されている。具体的には、フェイス・フット用連通路25の空気入口25aは、その周囲に設けられたデフロスタドア24とのシール面25bを挟んで、仕切壁18の空気流れ下流側端部18aの隣に位置している。
また、仕切壁18の曲がり方向との関係では、フェイス・フット用連通路25の空気入口25aは、温風通路17に対して仕切壁18の曲がりの外側と同じ側に位置している。
フェイス・フット用連通路25は、フェイス開口部23とフット開口部26の両方に連通するようになっており、このフェイス開口部23とフット開口部26をフェイス・フット切替ドア27により開閉するようになっている。このフェイス・フット切替ドア27も、水平方向(車両左右方向)に配置される回転軸27aを有し、この回転軸27aを中心として回転可能な平板状の板ドアで構成されている。
フット開口部26はフェイス開口部23よりも後方側の下方部に配置され、このフット開口部26にはフット吹出通路28が連通され、このフット吹出通路28の下端部に形成されるフット吹出口29から前席乗員の足元部に向けて空調風(主に温風)を吹き出すようになっている。本実施形態では、フット吹出通路28は空調ケース11と一体に形成されている。
デフロスタドア24およびフェイス・フット切替ドア27は吹出モードを切り替える吹出モード切替ドアであって、その回転軸24a、27aは、空調ケース11の上部の左右分割ケース11a、11bに回転可能に支持される。そして、回転軸24a、27aの一端部はケース外部において図示しないリンク機構を通して、サーボモータ等を用いた共通のアクチュエータ機構、あるいは共通の手動操作機構に連結されている。
これにより、ドア24、27は共通のアクチュエータ機構あるいは手動操作機構により連動して回転操作される。
次に、本実施形態の作動を説明する。車両用空調装置の吹出モードとしてフット・デフロスタモードが選択された場合では、デフロスタドア24が図1の実線で示す中間位置に回転操作され、デフロスタドア24がデフロスタ開口部22とフェイス・フット用連通路25の両方を同時に開口する。また、フェイス・フット切替ドア27は図1の実線位置に回転操作され、フェイス開口部23を全閉し、フット開口部26を全開する。
このような吹出ドア24、27の操作状態において、図示しない送風機ユニットのファン駆動用電動モータに通電して送風機を作動させると、この送風機の送風空気が空調ケース11内の最下部の空気流入空間14に流入し、蒸発器12の熱交換コア部を矢印aのように下方から上方へと通過する。ここで、蒸発器12が設けられている冷凍サイクルの圧縮機(図示せず)を作動させると、蒸発器12が冷却機能を発揮して送風空気が冷却、除湿される。
フット・デフロスタモードは通常、寒冷時に暖房機能と窓ガラスの防曇機能を同時に発揮するために使用される。したがって、エアミックスドア16は、冷風バイパス通路15を全閉する最大暖房位置(図1の破線位置)または最大暖房位置近傍の温度制御位置(図1の実線位置)に回転操作される。
図1の破線で示す最大暖房位置にエアミックスドア16を回転操作すると、蒸発器12通過後の冷風の全量がヒータコア13に送風され、冷風の全量が加熱されるので、車室内吹出温度が最も高い温度となり、最大暖房性能を発揮できる。
一方、図1の実線で示す最大暖房位置近傍の温度制御位置にエアミックスドア16を回転操作したときは、蒸発器12通過後の冷風の一部が矢印cのように冷風バイパス通路15に流入してヒータコア13をバイパスして流れる。蒸発器12通過後の冷風の残部は矢印bのようにヒータコア13の熱交換コア部を通過して流れ、ヒータコア13で加熱されて温風となる。この温風は、第1温風通路17aを通過する上層温風b1と、第2温風通路17bを通過する下層温風b2に分流した状態で、冷温風混合領域21に流入して、冷風バイパス通路15からの冷風cと合流し混合する。
これにより、所望温度に調整された空調風が、デフロスタ開口部22、デフロスタダクトおよびデフロスタ吹出口を経て車両前面窓ガラスの内面に向けて吹き出すとともに、フット開口部26からフット吹出通路28を経てフット吹出口29から前席乗員の足元部へ吹き出す。
ここで、図3に本実施形態の比較例を示す。図3に示す比較例の空調ユニットは、図1の空調ユニットに対して温風仕切壁20を省略したものであり、本実施形態と同様に、デフロスタ開口部22を冷風バイパス通路15の下流延長方向に配置するレイアウトを採用している。
図3に示す比較例では、フット・デフロスタモード時であって、最大暖房位置以外の位置にエアミックスドア16が位置するときでは、温風通路17内を流れる温風bは、温風通路17内部のうち冷風バイパス通路15から離れた側である上側に偏ってしまう。
このため、冷風バイパス通路15の冷風cの大部分がデフロスタ開口部22へ流れ、温風通路17の温風bの大部分がフット開口部26へ流れる傾向となる。この結果、フット・デフロスタモードではフット開口部26側の吹出空気温度よりもデフロスタ開口部22側の吹出空気温度が過度に低下するという、クールデフの不具合が発生して、窓ガラスの防曇性能が低下したり、空調フィーリングが悪化したりする。
これに対して、本実施形態では、温風通路17を上側と下側の通路に仕切る温風仕切壁20を温風通路17の内部に設けているので、温風通路17の上側に温風が偏って流れることを抑制でき、温風通路17のうち温風仕切壁20よりも下側に位置する第2温風通路17bに下層温風b2を流すことができ、下層温風b2に対して冷風に向かって流れる方向性を持たせることができる。このため、フェイス・フット用連通路25の空気入口25aから空気流れ上流側に離れた部位21aで、下層温風b2と冷風c1、c2とを混合させることができる。
さらに、下層温風b2は、温風通路17よりも流路断面積が小さい第2温風通路17bを流れるので、温風仕切壁20を設けていない温風通路17を温風が流れる場合と比較して、温風の風速を高めることができる。これらの結果、領域21aで温風と冷風とをぶつかりやすくでき、温風と冷風とを混ざりやすくすることができる。
したがって、本実施形態によれば、フット・デフロスタモード時にデフロスタ吹出空気温度がフット吹出空気温度よりも過度に低下することを抑制でき、適度の上下吹出温度差を設定できる。
さらに、本実施形態によれば、温風仕切壁20が温風の整流効果を有するので、図3の比較例と比較して、温風通路17を通過する温風の通風抵抗を低減でき、温風通路17を通過する温風の風量を増加できる。なお、上記背景技術の欄に記載の特許文献1では、ガイドリブが温風の一部を抑えているので(特許文献1の図1参照)、図3の場合と比較して温風の風量が低下してしまうが、本実施形態によれば、このような風量低下を抑制しつつ、冷風と温風とを混ざりやすくすることができる。
次に、フットモード時について述べると、フェイス・フット切替ドア27は図1の実線位置に維持したまま、デフロスタドア24を図1の実線位置から所定角度だけ反時計方向へ回転操作して、デフロスタドア24を図1の実線位置と破線位置との中間位置に操作する。この結果、デフロスタドア24によるデフロスタ開口部22の開度がフット・デフロスタモード時よりも減少するので、デフロスタ吹出風量がフット・デフロスタモード時よりも減少する。
つまり、フット・デフロスタモード時は、デフロスタ吹出風量とフット吹出風量が同程度であるが、フットモード時では、デフロスタ吹出風量がフット吹出風量に比較して大幅に少ない量に減少する。この吹出風量の比率が変化すること以外は、フット・デフロスタモード時と同じ作動が行われる。したがって、温風仕切壁20はフットモード時にも適度な上下吹出温度差を設定する役割を発揮する。
次に、バイレベルモード時について述べると、デフロスタドア24を図1の破線位置に操作してデフロスタ開口部22を全閉し、連通路25を全開する。フェイス・フット切替ドア27は図1の1点鎖線位置に操作してフェイス開口部23とフット開口部26の両方を同時に開口する。
バイレベルモード時においても、図3の比較例のように温風仕切壁20を有していない場合、温風通路17を流れる温風の偏りによって、フット開口部26側の吹出空気温度よりもフェイス開口部23側の吹出空気温度が過度に低下してしまうが、本実施形態によれば、温風仕切壁20によって温風通路17を流れる温風の偏りを抑制できるので、フット開口部26側の吹出空気温度よりもフェイス開口部23側の吹出空気温度が過度に低下することを抑制できる。
次に、フェイスモード時について述べると、デフロスタドア24を図1の破線位置に操作してデフロスタ開口部22を全閉し、連通路25を全開する。フェイス・フット切替ドア27は図1の破線位置に操作してフット開口部26を全閉し、フェイス開口部23を全開する。これにより、冷温風混合領域21の空調風の全量を連通路25を通してフェイス開口部23から前席乗員の頭部側へ吹き出すことができる。
フェイスモード時においても、図3の比較例のように温風仕切壁20を有していない場合、冷風と温風とが混ざりにくいので、フェイス吹出口からの空調風の中で温度ばらつきが生じてしまう。
これに対して、本実施形態によれば、温風仕切壁20によって温風通路17を流れる温風の偏りを抑制できるので、フェイス吹出口から吹き出される空調風内の温度ばらつきを小さくできる。
次に、デフロスタモード時について述べると、デフロスタドア24を図1の1点鎖線位置に操作して連通路25を全閉し、デフロスタ開口部22を全開する。これにより、冷温風混合領域21の空調風が連通路25側へ流れることを阻止して、冷温風混合領域21からデフロスタ開口部22に流入する空調風の風量を最大限に増大できるので、窓ガラスの防曇性能を最大限に向上できる。なお、デフロスタモード時には連通路25を全閉するので、フェイス・フット切替ドア27はどの操作位置に操作してもよい。
以上の通り、本実施形態によれば、デフロスタ開口部22を冷風バイパス通路15の下流延長方向に配置し、フェイス・フット用連通路25の空気入口25aを冷温風混合領域21のうち温風通路17に近い部位に配置するレイアウトを採用していても、複数の吹出口間の吹出空気温度差を適切に設定したり、1つの吹出口からの吹出空気の温度ばらつきを低減させたりすることができる。
また、本実施形態によれば、温風仕切壁20を設けることで、空調ケース11の左右両壁面間を支持する壁面が増加するので、空調ケース11の剛性を向上できる。
(第2実施形態)
図4に第2実施形態における空調ユニット10の断面図を示す。図4では、図1の空調ユニット10と同一の構成部には同一の符号を付している。
図4に第2実施形態における空調ユニット10の断面図を示す。図4では、図1の空調ユニット10と同一の構成部には同一の符号を付している。
本実施形態では、図4に示すように、第1実施形態で説明した図1に示す空調ユニット10に対して冷風仕切壁40を追加している。
冷風仕切壁40は、冷風バイパス通路15の内部に設けられており、冷風バイパス通路15の内部空間を車両前後方向に仕切って、車両前後方向に並ぶ2つの第1、第2冷風通路15a、15bを形成している。第1冷風バイパス通路15aは、デフロスタ開口部22に近い側に位置しており、第2冷風バイパス通路15bは、デフロスタ開口部22から離れた側に位置している。
冷風仕切壁40の空気流れ上流側端部40aは、冷風バイパス通路15の冷風入口15cに位置するとともに、冷風仕切壁40の空気流れ下流側端部40bは、冷風バイパス通路15の冷風出口15dに位置しており、冷風仕切壁40は、冷風バイパス通路15の冷風流れ方向全域にわたって設けられている。また、冷風仕切壁40は、空調ケース11の左右両側壁面の一方から他方にわたって(図1の紙面垂直方向全域にわたって)設けられている。
ここで、冷風バイパス通路15を構成する空調ケース11の前方側壁面41は、冷風をガイドする冷風ガイド壁であり、冷風バイパス通路15に流入した冷風の向きを冷温風混合領域21側に曲げる曲がり形状である。このため、冷風バイパス通路15は、前方側壁面41によって形成される曲がり形状の冷風曲がり部15eを有している。具体的には、冷風バイパス通路15は、車両前方側に傾斜した斜め上方に向かって冷風バイパス通路15に流入した冷風の向きを、車両後方側に傾斜した斜め上方に向かう向きに変更させる冷風曲がり部15eを有している。ここで、冷風曲がり部15eとは、上述の温風曲がり部17eと同様に、前方側壁面41によって冷風の向きを曲げる部分を意味する。本実施形態では、図3に示すように冷風仕切壁40を有していない場合、冷風バイパス通路15の冷風流れ方向ほぼ全域で冷風の向きが曲げられるので、冷風バイパス通路15の冷風流れ方向ほぼ全域が冷風曲がり部15eとなっている。
そして、デフロスタ開口部22が、冷風ガイド壁となる前方側壁面41の空気流れ下流側端部41a側の部位に配置されている。前方側壁面41の曲がり方向との関係では、デフロスタ開口部22は、冷風バイパス通路15に対して、前方側壁面41の曲がりの外側と同じ側に位置している。
このため、図3に示す比較例のように冷風仕切壁40を有していない場合、前方側壁面41の曲がり形状によって、冷風バイパス通路15内において、冷風cが曲がりの外側である前方側壁面41側に偏って流れるため、冷風cの多くが温風と混ざらずに、デフロスタ開口部22に流れ込んでしまう。
これに対して、本実施形態では、冷風バイパス通路15の内部空間を車両前後方向に仕切る冷風仕切壁40を冷風バイパス通路15の内部に設けている。すなわち、冷風仕切壁40を設けることによって、曲がりの内側と外側とに並ぶ冷風流れc1、c2を冷風バイパス通路15内に形成されるようにしている。
よって、本実施形態によれば、冷風バイパス通路15内で冷風が曲がりの外側である前方側壁面41側に偏って流れることを抑制できる。そして、曲がりの内側を流れる冷風流れc2を形成しているので、デフロスタ開口部22から空気流れ上流側に離れた部位21aで冷風と温風とを混合させることができる。この結果、第1実施形態よりも、温風と冷風とを混ざりやすくすることができる。
(他の実施形態)
(1)上述した実施形態では、温風仕切壁20を温風通路17の温風流れ方向全域に設けていたが、温風流れの偏りを抑制できる範囲であれば、温風仕切壁20の長さを他の長さに変更しても良い。
(1)上述した実施形態では、温風仕切壁20を温風通路17の温風流れ方向全域に設けていたが、温風流れの偏りを抑制できる範囲であれば、温風仕切壁20の長さを他の長さに変更しても良い。
温風通路に流入した温風の向きが温風ガイド壁によって曲げられる部位を温風が通過するときに、温風が曲がりの外側に向かって流れるため、曲がりの外側に温風が偏ることとなる。よって、温風通路のうち少なくとも温風曲がり部に温風仕切壁を設ければ、温風流れの偏りを抑制することができる。
ただし、温風仕切壁20の下流側端部20bの位置を、温風通路17の温風出口17dよりも温風流れ上流側に位置させた場合、得られる効果の程度が上述の実施形態よりも低くなる。一方、温風仕切壁20の下流側端部20bの位置を、温風通路17の温風出口17dよりも温風流れ下流側に位置させ、温風仕切壁20が冷風通路側に飛び出している場合、冷風流れの妨げとなり、冷風の風量が低下してしまう。また、最大冷房時では、冷風バイパス通路15を流れる冷風の一部が、温風仕切壁20の飛び出している部分に案内されて、第2温風通路17bを流れ、ヒータコア13に流入して加熱された後、第1温風通路17aを流れて再び冷風流れに合流するという流れが生じてしまう。
よって、上述した各実施形態のように、温風仕切壁20の下流側端部20bの位置を温風通路17の温風出口17dに合わせることが好ましい。
また、上述した第1、第2実施形態のように、温風通路17の形状が、温風入口17aから曲がっている形状の場合では、温風仕切壁20の上流側端部20aの位置がヒータコア13から離れるに連れ、温風の偏りを抑制する効果が低減してしまうので、温風仕切壁20の上流側端部20aの位置を温風通路17の温風入口17cに合わせることが好ましい。
なお、冷風仕切壁40の長さについても、温風仕切壁20の長さと同様に、冷風流れの偏りを抑制できる範囲であれば、他の長さに変更可能である。
(2)上述した実施形態では、温風仕切壁20を1つ用いていたが、温風仕切壁20の数を2以上として、温風通路17の内部に複数の通路を形成しても良い。同様に、第2実施形態では、冷風仕切壁40を1つ用いていたが、冷風仕切壁40の数を2以上として、冷風バイパス通路15の内部に複数の通路を形成しても良い。
(3)上述した実施形態では、温風通路17が車両後方側に位置し、冷風バイパス通路15が車両前方側に位置していたが、温風通路17と冷風バイパス通路15との位置を入れ替えても良い。
(4)上述した実施形態では、冷風バイパス通路15からの冷風の向きは下方から上方であったが、他の向きであっても良い。
(5)上述した実施形態では、デフロスタ開口部22を冷風バイパス通路15の下流延長方向に配置していたが、空調ケース内のレイアウトを変更しても良い。
温風通路17に温風仕切壁20を設ける場合では、冷温風混合領域21のうち、冷風バイパス通路15に近い側にデフロスタ開口部22が配置され、温風通路17に近い側にフェイス・フット用連通路25の空気入口25aが配置され、温風通路17の温風出口17dに対して曲がり形状の仕切壁18側にフェイス・フット用連通路25の空気入口25aが位置するレイアウトに対して、本願発明の適用が可能である。このようなレイアウトの場合に、温風通路内で温風が偏って流れ、温風の多くがフェイス・フット用連通路25の空気入口25aに流れてしまうという問題が生じるからである。
(6)第1実施形態では、温風通路17のほぼ全域が温風曲がり部17eであったが、温風通路17の一部に温風曲がり部17eが形成されていても良い。
(7)第1実施形態では、温風通路17と冷風バイパス通路15とのうち温風通路17にのみ温風仕切壁20を設け、第2実施形態では、温風通路17と冷風バイパス通路15との両方に、それぞれ、温風仕切壁20と冷風仕切壁40とを設けていたが、温風通路と冷風バイパス通路とのうち冷風バイパス通路にのみ冷風仕切壁を設けても良い。
例えば、図1に示す空調ユニットに対して、ヒータコア13を配置する通路を、符号17の通路から符号15の通路に変更して、符号17を冷風バイパス通路に変更し、符号15を温風通路に変更する。このとき、図1中の符号18が冷風ガイド壁となり、符号18aが冷風ガイド壁18の空気流れ下流側端部となり、符号17eが冷風曲がり部となり、符号20が冷風仕切壁となる。
(8)上述した実施形態では、特許請求の範囲に記載の第1開口部をデフロスタ開口部22とし、第2開口部をフェイス・フット用連通路25の空気入口25aとしていたが、それぞれを他の開口部に変更しても良い。例えば、後席用空調ユニット等においては、第1開口部としてフェイス開口部を採用し、第2開口部としてフット開口部を採用しても良い。
(9)上述した実施形態では、吹出モード切替ドア(デフロスタドア24、フェイス・フット切替ドア27)として、板ドアを用いていたが、ロータリドアを用いても良い。
(10)上述した各実施形態では、空調ケース11内の空気流れ上流側に冷房用熱交換器をなす蒸発器12を配置し、この蒸発器12の空気流れ下流側に暖房用熱交換器をなすヒータコア13を配置しているが、蒸発器12を廃止して、ヒータコア13のみを空調ケース11内に配置する構成(すなわち、冷房機能が不要な空調ユニット10)においても本発明を同様に実施できる。
(11)上述した各実施形態は実施可能な範囲で任意に組み合わせ可能である。
(12)上述した各実施形態に記載の温風仕切壁20と特許文献1のガイドリブとを組み合わせて用いることも可能である。
10 空調ユニット
11 空調ケース
13 ヒータコア
15 冷風バイパス通路
17 温風通路
17a 第1温風通路
17b 第2温風通路
20 温風仕切壁
22 デフロスタ開口部
11 空調ケース
13 ヒータコア
15 冷風バイパス通路
17 温風通路
17a 第1温風通路
17b 第2温風通路
20 温風仕切壁
22 デフロスタ開口部
Claims (6)
- 車室内に向かって空気が流れる空気通路を形成する空調ケース(11)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、
前記空調ケース(11)内の前記暖房用熱交換器(13)の下流側に形成され、前記暖房用熱交換器(13)通過後の温風が流れる温風通路(17)と、
前記空調ケース(11)内で前記暖房用熱交換器(13)と並列に形成され、前記暖房用熱交換器(13)をバイパスして冷風が流れる冷風バイパス通路(15)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、前記温風通路(17)からの温風と前記冷風バイパス通路(15)からの冷風とを混合する冷温風混合領域(21)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、前記温風と前記冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(16)と、
前記空調ケース(11)に設けられ、前記冷温風混合領域(21)のうち前記冷風バイパス通路(15)に近い側の部位の下流側に開口した第1開口部(22)と、
前記空調ケース(11)に設けられ、前記冷温風混合領域(21)のうち前記温風通路(17)に近い側の部位の下流側に開口した第2開口部(25a)と、
前記第1開口部(22)と前記第2開口部(25a)を開閉する開閉ドア(24)とを備え、
前記温風通路(17)を流れる温風の向きを前記冷温風混合領域(21)側に曲げる曲がり形状の温風ガイド壁(18)を有し、
前記第2開口部(25a)は、前記温風ガイド壁(18)の空気流れ下流側端部(18a)と隣接した部位に配置され、
前記温風通路(17)は、前記温風ガイド壁(18)によって曲がり形状の温風曲がり部(17e)が形成されており、
前記温風曲がり部(17e)に前記温風通路(17)内を仕切る温風仕切壁(20)が設けられ、前記温風仕切壁(20)によって曲がりの内側と外側とに並ぶ複数の温風流れが前記温風通路(17)内に形成されるようになっていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記温風仕切壁(20)は、前記温風通路(17)の温風流れ方向全域にわたって設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
- 前記温風仕切壁(20)の空気流れ上流側端部(20a)は、前記暖房用熱交換器(13)との間に隙間を有することを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
- 前記冷風バイパス通路(15)を流れる冷風の向きを前記冷温風混合領域(21)側に曲げる曲がり形状の冷風ガイド壁(41)を有し、
前記冷風バイパス通路(15)は、前記冷風ガイド壁(41)によって曲がり形状の冷風曲がり部(15e)が形成されており、
前記冷風曲がり部(15e)に前記冷風バイパス通路(15)内を仕切る冷風仕切壁(40)が設けられ、前記冷風仕切壁(40)によって曲がりの内側と外側とに並ぶ複数の冷風流れが前記冷風バイパス通路(15)内に形成されるようになっていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1つに記載の車両用空調装置。 - 車室内に向かって空気が流れる空気通路を形成する空調ケース(11)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、空気を加熱する暖房用熱交換器(13)と、
前記空調ケース(11)内の前記暖房用熱交換器(13)の下流側に形成され、前記暖房用熱交換器(13)通過後の温風が流れる温風通路(15)と、
前記空調ケース(11)内で前記暖房用熱交換器(13)と並列に形成され、前記暖房用熱交換器(13)をバイパスして冷風が流れる冷風バイパス通路(17)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、前記温風通路(15)からの温風と前記冷風バイパス通路(17)からの冷風とを混合する冷温風混合領域(21)と、
前記空調ケース(11)内に設けられ、前記温風と前記冷風との風量割合を調整するエアミックスドア(16)と、
前記空調ケース(11)に設けられ、前記冷温風混合領域(21)のうち前記冷風バイパス通路(17)に近い側の部位の下流側に開口した第1開口部(22)と、
前記空調ケース(11)に設けられ、前記冷温風混合領域(21)のうち前記温風通路(17)に近い側の部位の下流側に開口した第2開口部(25a)と、
前記第1開口部(22)と前記第2開口部(25a)を開閉する開閉ドア(24)とを備え、
前記冷風バイパス通路(17)を流れる冷風の向きを前記冷温風混合領域(21)側に曲げる曲がり形状の冷風ガイド壁(18)を有し、
前記第1開口部(22)は、前記冷風ガイド壁(18)の空気流れ下流側端部(18a)と隣接した部位に配置され、
前記冷風バイパス通路(17)は、前記冷風ガイド壁(18)によって曲がり形状の冷風曲がり部(17e)が形成されており、
前記冷風曲がり部(17e)に前記冷風バイパス通路(17)内を仕切る冷風仕切壁(20)が設けられ、前記冷風仕切壁(20)によって曲がりの内側と外側とに並ぶ複数の冷風流れが前記冷風バイパス通路(17)内に形成されるようになっていることを特徴とする車両用空調装置。 - 前記冷風仕切壁は、前記冷風バイパス通路の冷風流れ方向全域にわたって設けられていることを特徴とする請求項4または5に記載の車両用空調装置。
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