JP2010000043A - 魚釣用リール - Google Patents

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Abstract

【課題】 組み立て性が良く、ドライブギャに対して充分な制動力を付与でき、制動性能を安定化させることができるとともに制動機構を軽量化することができる魚釣用リールを提供すること。
【解決手段】 魚釣用リール10は、ハンドル軸36に配設される制動力調節体66の操作により軸方向に押圧されるドライブギャ50を、前記ハンドル軸の支持部48上に装着した摩擦板52に圧接して前記ドライブギャに制動力を付与する。そして、前記ハンドル軸の支持部と前記ドライブギャの底面部との間の前記ハンドル軸の外周に、径方向規制環状部材52aを嵌合し、前記径方向規制環状部材の外側に前記摩擦板を配置し、前記摩擦板が前記径方向規制環状部材よりも厚く形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、魚釣用リールに関し、特に、ハンドル軸上に設けた制動力調節体の操作で、釣糸の繰り出しの際に連続回転するドライブギャに制動力を付与する機構を備えた魚釣用リールに関する。
ハンドル軸に回転可能に支持されたドライブギャを、ハンドル軸の軸方向に移動可能に回り止め嵌合した制動板及び摩擦ライニング材を制動力調節体(スタードラグ)を回転操作して押圧することで、ハンドル軸に対する摩擦結合力(ドラグ力)を調節する制動装置を備えた魚釣用リールは、例えば、特許文献1や特許文献2で知られている。
実開平3−113371号公報 特開平10−210904号公報
特許文献1の場合、ドライブギャの底面側に配設される摩擦ライニング材(摩擦板)は、ハンドル軸の外周で摩擦ライニング材の内周を支持する構造なので、摩擦ライニング材の平均半径の大型化に制約が生じてドラグ力を向上できない。摩擦ライニング材の内径を大型化すると、ハンドル軸、ドライブギャ、その他の関係する機能部材が大型化して、リール全体が大型、重量化してしまう。
特許文献2の場合、ドライブギャの底面に一体形成した環状突部の外周で摩擦ライニング材の内周を支持する構造のため、摩擦ライニング材の平均半径を大型化すると、環状突部が厚肉化して重量化するとともに、ドライブギャの歯切り時の基準面となる底面に対して、摩擦ライニング材の装着面が相違するので、回転性能が低下する。また、組み込み時にドライブギャの底面に摩擦ライニング材を貼り付けた状態にしなければならず、作業性が悪い。
本発明は、このような事情に基づいてなされたもので、組み立て性が良く、ドライブギャに対して充分な制動力を付与でき、制動性能を安定化させることができるとともに制動機構を軽量化することができる魚釣用リールを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の魚釣用リールは、ハンドル軸に配設される制動力調節体の操作により軸方向に押圧されるドライブギャを、前記ハンドル軸の支持部上に装着した摩擦板に圧接して前記ドライブギャに制動力を付与するものであり、前記ハンドル軸の支持部と前記ドライブギャの底面との間の前記ハンドル軸の外周に、径方向規制環状部材を嵌合し、前記径方向規制環状部材の外側に前記摩擦板を配置し、前記摩擦板が前記径方向規制環状部材よりも厚く形成されていることを特徴とする。
この魚釣用リールによると、ハンドル軸の支持部とドライブギャの底面部との間のハンドル軸の外周に、径方向規制環状部材を嵌合し、径方向規制環状部材の外側に摩擦板を配置し、摩擦板が径方向規制環状部材よりも厚く形成されているので、摩擦板とドライブギャとの接触面積を大きくして、ドライブギャに対して充分な制動力を付与することができ、制動性能を安定化させることができる。また、径方向規制環状部材を摩擦板の位置決め用に配置することによって、容易に組み立てることができる良好な組み立て性を維持し、かつ、径方向規制環状部材は摩擦板(摩擦ライニング材)よりも薄く形成されているので、制動機構を軽量化することができる。
図1から図4は、本発明の第1実施形態による魚釣用リール10を示す。
図1に全体を示すように、本実施形態の魚釣用リール10は、両軸受型手巻きリールとして形成してある。この魚釣用リール10のリール本体12は、連結部材等で一体化される左右一対のフレーム14a,14bのそれぞれの外側に、例えば螺合、ビスあるいは嵌合等の結合手段により、円形状あるいは円筒状の側板16a,16bを取り付けて、全体的に剛性構造のハウジングとして形成され、図示しない取付脚部を介して釣竿に固定される。
釣糸が巻回されるスプール18は、左右のフレーム14a,14b間に回転自在に支持されている。右側板16bは、スプール18をスプール軸20を介して回転駆動させる釣糸巻取り駆動機構22を支持する。この右側板16b内には、右フレーム14bで区画された空間内に、この釣糸巻取り駆動機構22の後述する駆動力伝達系やドラグ系等の各種機構が収容される。
このリール本体12のフレーム14a,14b間には、スプール18を装着してこのスプール18と共に回転するスプール軸20の両端部が、例えば図示のようなボール軸受22a,22bを介して回転自在に支持されている。このスプール軸20の一端側から右フレーム14bを通して突出する端部には、このスプール軸20と同軸状に配置されるピニオン軸20aを配置してある。このピニオン軸20aは、リール本体12内で、スプール軸20の右側端部に当接し、右側板16bに設けた調節ネジ24による押圧力をスプール軸20に作用させ、スプール18のガタ付きを防止しつつ軸方向の所定位置に保持する。このピニオン軸20a上には、ハンドル26の操作で回転駆動されるピニオンギャ28が移動可能に支持されている。
このピニオンギャ28は、ピニオン軸20aを挿通する筒状構造を有し、右フレーム14bおよび右側板16bで支えられた軸受30a,30bにより、リール本体12に対して回転可能かつ軸方向に移動可能に支持されている。左右のフレーム14a,14b間に配置された図示しないクラッチレバーを介して図示しないクラッチ機構をON/OFF操作することにより、ピニオンギャ28は、図1に示すようにスプール軸20に嵌合してスプール軸20と一体的に回転する係合位置と、スプール軸20との係合状態が解除された非係合位置(図示しない)との間を移動することができる。
このピニオンギャ28の移動は、ピニオンギャ28に形成された周溝28aに係合するヨーク32を、クラッチ機構のON/OFF操作に連動させて、ピニオン軸20aに沿って移動することで行うことができ、ピニオンギャ28が図1に示す係合位置に配置されたときに、クラッチONの釣糸巻取可能状態となり、図示しない非係合位置では、クラッチOFFのスプールフリー回転状態となる。なお、本実施形態の魚釣用リール10は、スプール18が自由に回転できるクラッチOFFの状態で、釣糸を放出した際にスプール18の過回転を阻止してバックラッシュを防止する磁気制動装置34が、左フレーム14a側のスプール軸20の端部に設けてある。
更に、右側板16b内には、一端にハンドル26を取付けられたハンドル軸36がピニオン軸20aと平行に配置されており、このハンドル24を回転することにより、回転駆動される。
図1および図2に示すように、このハンドル軸36は、軸受38a,38bを介して右フレーム14bおよび右側板16bで回転可能に支持されている。このハンドル軸36をハンドル24側で支える軸受38bは、右側板16bの略円筒状に突出する突出部16cに設けてあり、この突出部16c内には、ハンドル軸36の釣糸巻回方向への回転を許容し、逆方向の回転を阻止する一方向クラッチ40が逆転防止機構として配置されている。符号17は、この突出部16cを覆う保護カバー部材を示す。
また、ハンドル軸36は、軸受38aを介して右フレーム14bで支えられる基端部35に近接した部位に環状溝36aを形成してあり、この環状溝36aに嵌合する抜け止め部材42が右フレーム14bに固定され、右フレーム14bから抜け止めされて保持される。更に、基端部35の端面に係合する付勢部材44が、この基端部35を介してハンドル軸36を付勢し、ハンドル軸36の遊動間隙分を移動してハンドル軸36のスムーズな回転性を維持することができる。
この基端部35に近接する部位には、ピニオンギャ28をスプール軸20から分離した状態でハンドル26を回転したときに、クラッチONの状態に復帰させるクラッチ復帰用回転体(ラチェット歯車)46と連動歯車(支持部)48とがハンドル軸36の断面非円形部36bに回り止め嵌合された状態で支持されている。クラッチ復帰用回転体46は、ハンドル軸36に一体形成したフランジ部(ディスク部)37で支えられている。このフランジ部37は、ハンドル軸36の支持部として機能する。
更に、このハンドル軸36には、ドライブギャ50が回転自在に装着されている。ドライブギャ50はその底面となる押圧面50bでドーナツ状に形成された摩擦ライニング材(摩擦板)52を介して連動歯車48およびクラッチ復帰用回転体46と共にフランジ部37で右フレーム14b側に支えられ、ドラグ機構54を介してハンドル軸36との間の摩擦結合力を調節可能に連結される。
図2に示すように、ハンドル軸36を支持する連動歯車48と、ドライブギャ50の押圧面(底面)50bとの間であって、ハンドル軸36の外周には、摩擦ライニング材位置決め用ワッシャ(径方向規制環状部材)52aが嵌合されている。ワッシャ52aは、ハンドル軸36に対して回転可能または回転不能のいずれでも良いが、回転可能であることが好ましい。このワッシャ52aの外周には、上述した摩擦ライニング材52がワッシャ52aに対して回転可能に嵌合されている。摩擦ライニング材52の肉厚は、ワッシャ52aの肉厚よりも大きい(厚い)。なお、このような構造にすることにより、ドライブギャ50の歯切り、ワッシャ52a及び摩擦ライニング材52を組み込む際の基準面を、ドライブギャ50の同一の底面部(押圧面50b)とすることができる。このため、回転性能が向上する。このとき、ドーナツ状の摩擦ライニング材52の内側にワッシャ52aを配設するので、摩擦ライニング材52の位置決めを容易に行うことができる。
そして、摩擦ライニング材52は、常にワッシャ52aの外側に配設される。このため、摩擦ライニング材52は、円周の長さができるだけ長い位置でドライブギャ50および連動歯車48に接触するように形成されている。したがって、後述する制動板64と摩擦ライニング材52との接触面積を摩擦ライニング材52の中心側よりも大きくすることができる。言い換えると、摩擦ライニング材52の圧接平均径を大径化することができ、簡単な構造で十分な制動力を得ることが可能となるとともに、ハンドル軸36上に順次組み込む工程で摩擦ライニング材52の装着が可能となり、良好な作業性も維持することができる。また、摩擦ライニング材52はドーナツ状に形成されているので、ハンドル軸36の直ぐ外周に肉部がある場合よりも摩擦ライニング材52の軽量化を図ることができる。
ハンドル軸36上でスプール18側に配置される連動歯車48は、スプール18の前方側に配置したレベルワインド機構56の螺軸(ウォームシャフト)58を駆動する歯車58aと噛合している。この螺軸58は、左右のフレーム14a,14b間に延びる筒体60内に収容されており、端部に取り付けられた歯車58aが連動歯車48で回転されたときに、外周面に形成したトラバース溝に係合する係合子60aがこの筒体60に沿って左右に摺動する。これにより、係合子60aに形成されたガイド孔を通して、釣糸がスプール18上に均等に巻回される。
ドライブギャ50は、釣糸巻取り駆動機構の一部を形成しており、ハンドル26側が開口した筒状(有底円筒状)に形成され、ハンドル26側に延出されたフランジ部50aを有する。そして、ドライブギャ50のフランジ部50aの外周部に形成した歯部がピニオンギャ28と噛合する。このドライブギャ50とハンドル軸36との間に設けられるドラグ機構54は、ドライブギャ50の内部空間に収容されたドーナツ状の摩擦ライニング材62を介してドライブギャ50を押圧する略円盤状の制動板64を備えている。この制動板64は、連動歯車48と共にドライブギャ50を支持する支持部として機能する。なお、連動歯車48は、クラッチ復帰用回転体46とともに、ハンドル軸36の支持部としても機能する。
摩擦ライニング材62の内周面は、ハンドル軸36の外周面に対して離隔しており、円周の長さができるだけ長い位置でドライブギャ50および制動板64に接触するように形成されている。すなわち、摩擦ライニング材62は、より接触面積が大きい位置でドライブギャ50および制動板64に接触する。また、摩擦ライニング材62はドーナツ状に形成されているので、ハンドル軸36の直ぐ外周に肉部がある場合よりも摩擦ライニング材62の軽量化を図ることができる。なお、この摩擦ライニング材62は、ドライブギャ50のフランジ部50aの内側に配設され、その上から制動板64でカバーされるので、位置決めは極めて容易である。
ハンドル軸36の外端側に螺合したスタードラグ(ドラグ操作部材)66(図1参照)を回転させると、ハンドル軸36の断面非円形部36bの基端側のフランジ部37によって軸方向の移動が規制されるドライブギャ50との間で、皿バネ70および一方向クラッチ40の内周側に配置されたスリーブ68を介して制動板64を軸方向に押圧する。このため、ハンドル軸36に対するドライブギャ50の摩擦結合力、つまり、駆動回転されるスプール18に所望のドラグ力を付与することができる。
すなわち、ハンドル26を回転操作することで、その駆動力は、ハンドル軸36からドラグ機構54を介してドライブギャ50とピニオンギャ28とスプール軸20とに伝達され、スプール18が回転される。スタードラグ66は、ドライブギャ50とハンドル軸36との間の摩擦結合力を調節する制動力調節体として機能する。
そして、魚が掛かったときに、釣糸繰出し方向にスプール18を回転する力がドラグ機構54の摩擦結合力を超えない場合は、スプール18に作用する釣糸放出方向すなわち釣糸繰出し方向の力は、スプール軸20とピニオンギャ28とを介してドライブギャ50に伝達され、このドライブギャ50からドラグ機構54を介してハンドル軸36に作用し、一方向クラッチ40で回転を阻止される。
スプール18を釣糸繰出し方向に回転させる力が、ドラグ機構54の摩擦結合力すなわちドラグ力を超えると、ドライブギャ50が制動板64およびハンドル軸36に対して回転し、スプール18が釣糸繰出し方向に回転する。これにより、釣糸の糸切れを防止する。このようにスプール18が釣糸繰出し方向に回転すると、ピニオンギャ28を介してスプール18と共に回転するドライブギャ50により、発音機構72を介して報知する。
図2から図4に示すように、発音機構72は、ドライブギャ50の支持部材として機能する制動板64の内部に装着されかつ先端部が制動板64の外周から径方向外方に突出するように径方向外方に向けてバネ74aで付勢された音出しピン74と、この音出しピン74の先端部が係脱したときに発音する凹凸部76を内周面に配置した発音体78とを備える。本実施形態では、発音体78をリング状の板材で形成し、ドライブギャ50の内周部に一体的に嵌合してある。必要な場合には、ネジやピン等の図示しない固定部材を用いて一体化することも可能である。
凹凸部76は、軸長方向に延びる凹部と凸部とを周方向に沿って交互に配置して形成してある。このような凹凸部76を摩擦ライニング材62および制動板64を収容する筒状構造のドライブギャ50の内周面側に配置することにより、使用経過に伴って摩擦ライニング材52,62が磨耗し、ドライブギャ50および制動板64が移動した場合であっても、バネ74aで付勢された音出しピン74と凹凸部76との係脱状態は変化せず、同じ係脱状態を維持することができる。また、発音機構72の音出しピン74および発音体78のいずれもドライブギャ50あるいは制動板64等の他の部材と干渉することがない。このため、ドライブギャ50と制動板64との間に充分な摩擦係合面を維持することができ、発音機構72がドラグ性能を損なうことがない。したがって、この発音機構72は、支持部材である制動板64の位置に係わらず、良好なクリック性能およびドラグ性能を長期間にわたって安定して維持することができる。
本実施形態では、音出しピン74およびバネ74aを収容する凹部65をハンドル軸36に対して垂直かつ半径方向に延設してあるが、ハンドル軸36に対して垂直かつ半径方向に対して傾斜する傾斜方向に延設することも可能であり、その数も図4に示す2つに限らず1つ又は等間隔等に3つ以上設けてもよい。
また、制動板64の外周部とドライブギャ50のフランジ部50aの内周に配設された発音体78の内周部との間にシール部材としてOリング(係合部材)80を設けることにより、音出しピン74と凹凸部76とが係合する音出し部の防水・防塵化を図ることができる。このようなOリング80は、ドライブギャ50の凹部内を防塵化する場合には、音出し部を保護するだけでなく、音出し部における摩擦により、例えば切粉等が発生した場合に、このような切粉がドライブギャ50およびピニオンギャ28との噛合い部に悪影響を及ぼすのを防止することができる。
図4に示すように、ドラグ機構54の制動板64は、ハンドル軸36に回り止め嵌合された基部82と、基部82から径方向外側に延出された大径補強部(第1の補強部)84と、大径補強部84の径方向外側(基部82に対する径方向外方端)に形成された環状壁補強部(第2の補強部)86と、摩擦ライニング材押圧面88とを備えている。
基部82の内周面は、上述したスリーブ68に近接する側が非円形状に形成された非円形部82aであり、ドライブギャ50に近接する側が円形状に形成された円形部82bである。このため、ハンドル軸36の軸方向に沿って制動板64の基部82が移動すると、その円形部82bでハンドル軸36に嵌合されて支持され、非円形部82aで回り止め嵌合されて支持される。すなわち、制動板64が押圧された状態でハンドル26が操作されることによりハンドル軸36がその軸回りに回転する際、ハンドル軸36が円形の部分は円形部82bで、非円形の部分は非円形部82aに配設される。このため、ハンドル軸36に対する制動板64の同心度が向上し、制動板64が押圧された状態のとき、ハンドル軸36から制動板64の基部82にロスなく確実に安定した制動力を伝達することができる。したがって、制動性能の安定化を図ることができると共に回転性能の低下も防止できる。
大径補強部84は、基部82に近接する側ほど厚肉であり、基部82から離れるにしたがって薄肉に形成されている。大径補強部84のうち、環状壁補強部86に近接する部分は、略平坦に形成されている。すなわち、大径補強部84は、基部82に近接する傾斜面(補強用肉部)84aと、環状壁補強部86に近接する平坦面(補強用肉部)84bとを備えている。傾斜面84aと平坦面84bとの境界部分は段差なく滑らかに連続していることが好ましい。
なお、平坦面84bは、大径補強部84が基部82から離れるにしたがって薄肉に形成された部分であるが、音出しピン74およびバネ74aが配設される凹部65が形成されているので、凹部65を形成し、その凹部65の形状を保持する必要があるのでその分厚肉に形成されている。例えば、平坦面84bの外周側は、音出しピン74およびバネ74aの直径よりも大きく、かつ、凹部65の直径よりも大きい適度な肉厚を形成する必要がある。図4に示すように、凹部65は制動板64で例えば対向する位置に1対形成され、他の部分は中実であるから、平坦部84bは厚肉に形成され強度が高く形成されている。すなわち、傾斜面84aだけでなく、平坦面84bも補強されている。このため、スタードラグ66の回転操作によりスリーブ68および皿バネ70を介して制動板64を軸方向に押圧する際に、その力を確実に基部82から大径補強部84に伝えることができる。
尚、凹部65、音出しピン74、バネ74aは1対でなくとも1箇所であっても良い。
環状壁補強部86は、大径補強部84の平坦部84bからドライブギャ50とは反対の方向に向かってフランジ状に延出されている。このため、環状壁補強部86は、平坦部84bよりも厚肉に形成されている。したがって、環状壁補強部86は、変形が防止されている。このため、スタードラグ66の回転操作により皿バネ70およびスリーブ68を介して制動板64をハンドル軸36の軸方向に押圧する際に、その力を確実に基部82から大径補強部84を介して、環状壁補強部86に伝えることができる。
なお、この環状壁補強部86の外周面には、上述した発音機構72の発音体78に係合する音出しピン(係合部材)74と、上述したOリング(係合部材)80とが配設されている。このため、音出しピン74のバネ74a自体およびOリング80自体が有する弾性力により、ドライブギャ50のフランジ部50aの内側に配設された発音体78に対して制動板64が所望の状態で係合される状態を維持する。
したがって、制動板64の補強により、制動板64自体の変形を抑制し、制動板64の押圧面88から摩擦ライニング材62に対して伝えられる制動力を偏りを防止して効率良く伝達し、ドライブギャ50に制動作用を及ぼすことができる。このため、制動板64の大径補強部(第1の補強部)84および環状壁補強部(第2の補強部)86を補強したことにより、これらを相互作用させ、ドライブギャ50に対して従来よりも簡単な構造で所望の制動作用を及ぼすことができる。
また、このとき、ハンドル軸36に一体的に形成されたフランジ部37によって、クラッチ復帰用回転体46およびドライブギャ50を支持する連動歯車48はハンドル軸36の軸方向への移動が規制されている。このため、ドライブギャ50のうち、制動板64と反対側では、ドライブギャ50がハンドル軸36の軸方向に沿って移動すると、連動歯車48とドライブギャ50の押圧面50bとの間の摩擦ライニング材52を挟持するように力が作用する。そして、連動歯車48とドライブギャ50との間に配設された摩擦ライニング材52は、ハンドル軸36の外周と離れた状態で配設されている。ハンドル軸36の外周と、摩擦ライニング材52の内周面との間には、摩擦ライニング材52よりも厚さが薄いワッシャ(径方向規制環状部材)52aが配設されている。すなわち、ワッシャ52aをハンドル軸36の外周に設け、その外側に摩擦ライニング材52を設けたので、ワッシャ52aよりも大径の部分のみでドライブギャ50の底面の押圧面50bを摩擦ライニング材52に圧接することができる。
したがって、摩擦ライニング材52とドライブギャ50との圧接平均径の大径化が可能となり、充分な制動性能を得ることができる。また、ハンドル軸36上にワッシャ52aとこのワッシャ52aの外側に設けられた摩擦ライニング材52を装着するだけであるから、ハンドル軸36への装着が容易であり、良好な作業性を維持することができる。また、ワッシャ52aを摩擦ライニング材52よりも薄肉に形成するので、ワッシャ52aに軽量な材料を用いることによって、軽量化を図ることもできる。
次に、第2実施形態について図5を用いて説明する。この実施形態は第1実施形態の変形例であって、第1実施形態で説明した部材と同一の部材または同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、詳しい説明を省略する。
図5は、図2に示す連動歯車48をドライブギャ50に一体化させた状態を示す。
このため、図5に示す摩擦ライニング材位置決め用ワッシャ(径方向規制環状部材)52a及び摩擦ライニング材52は、ドライブギャ50と、ドライブギャ50の支持部としてのクラッチ復帰用回転体(ラチェット歯車)46との間に配設されている。
ハンドル軸36に一体的に形成されたフランジ部37によって、ドライブギャ50を支持するクラッチ復帰用回転体46はハンドル軸36の軸方向への移動が規制されている。このため、ドライブギャ50のうち、制動板64と反対側では、ドライブギャ50がハンドル軸36の軸方向に沿って移動すると、クラッチ復帰用回転体46とドライブギャ50との間の摩擦ライニング材52を挟持するように力が作用する。そして、クラッチ復帰用回転体46とドライブギャ50との間に配設された摩擦ライニング材52は、ハンドル軸36の外周と離れた状態で配設されている。ハンドル軸36の外周と、摩擦ライニング材52の内周面との間には、摩擦ライニング材52よりも厚さが薄いワッシャ(径方向規制環状部材)52aが配設されている。すなわち、ワッシャ52aをハンドル軸36の外周に設け、その外側に摩擦ライニング材52を設けたので、ワッシャ52aよりも大径の部分のみでドライブギャ50の押圧面(底面)50bを摩擦ライニング材52に圧接することができる。
したがって、摩擦ライニング材52とドライブギャ50の押圧面50bとの圧接平均径の大径化が可能となり、充分な制動性能を得ることができる。また、ハンドル軸36上にワッシャ52aとこのワッシャ52aの外側に設けられた摩擦ライニング材52を装着するだけであるから、ハンドル軸36への装着が容易であり、良好な作業性を維持することができる。また、ワッシャ52aを摩擦ライニング材52よりも薄肉に形成するので、ワッシャ52aに軽量な材料を用いることによって、軽量化を図ることもできる。
なお、両軸受型リールに限らず、ハンドル軸にドラグ機構を介してドライブギャを連結するものであれば、スピニングリールにも適用することが可能であり、また、それぞれの実施形態あるいは変形例に限定されるものではなく、様々に組合せを変更することも可能である。
本発明の好ましい実施形態による魚釣用リールを示す断面図。 第1の実施形態に係る魚釣用リールの一部を拡大した断面図。 第1の実施形態に係る魚釣用リールの発音機構を拡大して示し、(A)はドライブギャに対する配置状態を示す説明図、(B)は(A)中の3B−3B線に沿う断面図。 第1の実施形態に係る魚釣用リールの制動板を示す断面図。 第2の実施形態に係る魚釣用リールの一部を拡大した断面図。
符号の説明
10…魚釣用リール、12…リール本体、22…釣糸巻取り駆動機構、36…ハンドル軸、37…ハンドル軸の支持体としてのフランジ部(ディスク部)、46…ハンドル軸の支持体としてのクラッチ復帰用回転体(ラチェット歯車)、48…ハンドル軸の支持体としての連動歯車、50…ドライブギャ、52…摩擦ライニング材(摩擦板)、52a…摩擦ライニング材位置決め用ワッシャ(径方向規制環状部材)54…ドラグ機構。

Claims (1)

  1. ハンドル軸に配設される制動力調節体の操作により軸方向に押圧されるドライブギャを、前記ハンドル軸の支持部上に装着した摩擦板に圧接して前記ドライブギャに制動力を付与する魚釣用リールであって、
    前記ハンドル軸の支持部と前記ドライブギャの底面との間の前記ハンドル軸の外周に、径方向規制環状部材を嵌合し、
    前記径方向規制環状部材の外側に前記摩擦板を配置し、
    前記摩擦板が前記径方向規制環状部材よりも厚く形成されていることを特徴とする魚釣用リール。
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