JP2009545582A - サルササポゲニン含有組成物 - Google Patents

サルササポゲニン含有組成物 Download PDF

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Abstract

本発明はサルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する組成物に関し、皮膚の一般的症状を改善し、特に脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることが可能である。より詳細には、本発明は体型を改善するための美容方法を対象とし、サルササポゲニンを含む皮膚科学的又は化粧品組成物を皮膚に局所的に塗布する工程を備え、皮下脂肪組織の拡大及び/又は形成を促進する、及び/又は表皮の脂質合成を促進する。
【選択図】なし

Description

本発明は、化粧品及びパーソナルケア製品の分野に関する。
本発明は、美容及び皮膚薬剤分野を対象としたものである。本発明はまた、皮膚科学的に許容される担体中に、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する組成物に関する。特に、本発明は、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する組成物を取り扱うことにより、皮膚の一般的症状を改善し、特に脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることが可能である。
本発明は、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を有効成分として使用する方法に関し、これにより皮膚の一般的症状の改善を目的とした組成物を調製する。
また、本発明は、皮膚の一般的症状を改善する美容方法、特に、脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることが可能な美容方法を対象とする。本方法は、皮膚上に効果的な量のサルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を局所的に塗布することからなる。
脂肪組織は、哺乳類のエネルギーバランスにおいて主要な位置にあり、細胞外マトリックス、密集した毛細血管網及び特異的細胞(脂肪細胞)で構成される。脂肪組織は、体重の平均15〜20%を占め、これは500億個の脂肪細胞に相当する。脂肪組織の特異性の1つは、その重要な可塑性である。実際には、脂肪細胞の数は、環境条件に応じて、生涯にわたり増加又は減少することが知られている。この可塑性は、細胞脂質量(脂肪細胞の大きさの増大)及びこれらの分化細胞数の変化による顕著な機能である。これらの脂肪細胞の大きさ及び数の増加、即ち脂肪量増加の制御は、生体内に密接に関連した機構である。
成熟脂肪細胞は、身体のエネルギー貯蔵を確立するための細胞であり、複数のシステム、特にホルモンによって綿密に制御されている。この分化した細胞は、分裂能力を全て失くしており、トリグリセリドとして貯蔵された脂肪量を増加させることにより、貯蔵能力を増加可能である(脂質生成機構)。また反対に、この分化した細胞は、貯蔵した脂肪を脂質分解機構により動員することにより、脂肪酸及びグリセロール及び/又はモノ、ジエステル−グリセロールの遊離を引き起こすことも可能である。通常、ここに脂質生成と脂質分解の平衡が存在し、これにより脂肪量を安定に確保可能となる。
脂肪組織に局在する脂肪細胞の前駆細胞(前脂肪細胞)は、様々な刺激の影響を受けて増え、細胞自身を脂肪細胞へと分化可能である。この機構は分化又は脂肪細胞変換と呼ばれるものである。活発な成長段階にある前駆細胞は、細胞サイクルから抜け出す必要がある。この成長の停止は、前脂肪細胞が脂肪細胞変換過程を開始するために必要である。脂肪細胞の成長停止と分化開始との間には、それでもなお、1つの分裂、追加的なたった1つの分裂が発生(「クローン性増殖」とも呼ばれる)し、これにより前脂肪細胞の分化能力のプールが増加することとなる。
脂肪細胞分化は、主に、前駆細胞の形態上の変化、表現型の変化及び脂肪細胞特異的マーカーの発現を特徴とする。分化を開始する際に最も活性化する遺伝子は、まずC/EBPβ及びδ、次にC/EBPα、そしてPPARγである。最終分化段階中は、脂質生成が強力に活性化され、トリグリセリド形成に関わる全ての酵素が増加する。これら酵素として、アセチルCoA、グリセロール−3−リン酸脱水素酵素(GDPH)、グリセルアルデヒド−3−リン酸脱水素酵素(G−3−DPH)、脂肪酸合成酵素(FAS)が挙げられる。次に、インスリン特異的受容体、アドレナリン受容体の発現に続いて、最後にペリリピン及びビメンチン等の各種タンパク質の発現(脂質滴の形成)が生じ、そして脂肪量の増大を促進させる剤(モノブチリン、血管新生因子、アンジオテンシンII)の分泌が生じる。
さらに、脂肪組織は特徴的な血管新生特性を有する。脂肪細胞は、血管内皮細胞増殖因子(VEGF)を生成可能である。血管内皮細胞増殖因子(VEGF)は、血管新生に関与する重要なシグナル伝達タンパク質である(先在する血管系からの血管成長)。結果として、脂肪細胞の刺激がVEGF生成に関与していることにより、血管の成長を可能とし、微小循環が改善する。
脂肪組織は、単純な熱的及び機械的な絶縁体であると長い間考えられてきたものであり、体を完全に覆う脂肪貯蔵の層を構成しているが、その厚さは可変である。本組織は、その重要度と不均一な分布に基づき、体形と顔の全体的な外観に関わるものである。特に、頬、唇、目瞼、肢、手及び臀部のある深さ位置に局在する。疾病、医療、過酷なダイエット又は老化は、この脂肪組織の減少又は皮下脂肪萎縮症に関与し、痩せた、中身の無い、皺が有る疲弊した顔を生じさせることになる。
また、脂肪組織は胸部のある深さ位置にも存在する。女性の胸は、乳腺、結合組織及び脂肪組織でできている。結合組織と脂肪組織の間にある脂肪組織は、可変である。脂肪組織は、胸のボリュームの大半を占める。この結果、脂肪組織の分布と量が、胸の大きさと形状を決定する。生涯の過程(若年、妊娠、生理的年齢、ホルモンバランス、痩身)の間に、胸部は特にそのボリュームの変動を受け、胸の硬化、又は反対に弛みが生じることがある。
良好な健康状態の同義語として、全ての人が、余分な箇所を局所的に有することなく、皮下容積は完全に満たされた状態を維持しながら、良好な体形を保持することを希望する。
仏国特許第2 838 646号 米国特許第2003044475号
この期待に応えるために、様々な化粧品組成物又は技術的な外科手術が存在する。私たちは、全体的な体形と女性の胸部の審美性を向上させるという期待に応えるために、エストロゲン作用を有する植物抽出物の使用(特許文献1)、ホップ及びオルニチンを含む組成物(特許文献2)を特に引用するが、これら作用は明確なものではない。技術的な外科手術に関していうと、これらは侵襲的であり、潜在的危険を有し、高価であり、傷を残す可能性があり、元に戻すことは略不可能である。特に顔のある深さ位置において皮下のボリューム不足を直すために、リポフィリング(脂肪充填術)という新技術がある。リポフィリングは、患者から採取した脂肪を再注入することにより組織真空空間を満たすことからなる。これらの方法は全て何らかの欠点を有しており、これら欠点は、程度の差はあるが重要な点である。これら手術の費用に加えて、注入された脂肪、コラーゲン又はヒアルロン酸は非自己であることが識別可能であることにより、厄介な炎症反応が生じてしまう。さらに、人工的に添加された生物学的材料は一般的な酵素分解をすぐに受けてしまうため、より頻繁な注入サイクルで注入を行うようになる。
驚くべきことに、私たちは、サルササポゲニンが、有機体自身が新生成した脂肪細胞量の増加によって得られる皮膚充填によって、美容上の「リポフィリング」を生成可能であることを発見した。この美容上の「リポフィリング」の原理は、皮膚の脂肪細胞による脂質合成の刺激が、使用者にとって完全に無痛の許容範囲にあることを可能にする。私たちは、サルササポゲニンが脂質生成特性且つ脂肪生成特性を有することに注目した。実際には、私たちの調査によると、サルササポゲニンは脂質生成を刺激するだけでなく、脂肪細胞分化も活性化することが発見された。
したがって、本発明は、皮膚科学的に許容される担体に、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する組成物に関する。有利にも、本組成物は、皮膚の一般的症状を改善し、特に脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることを目的とする。
本発明は、特に、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する組成物に関し、皮下脂肪組織の拡大及び/又は形成を促進する、及び/又は表皮の脂質合成を促進する、及び/又は脂質生成及び/又は脂肪生成及び/又は脂肪細胞分化を刺激することを目的とする。
本発明は、また、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する組成物に関し、張筋(tensor)、及び/又は緊張、及び/又は豊満さ(plumping)、かさ上げ、及び/又は膨らみ、及び/又は補強の効果を得ること、及び/又は柔軟性、及び/又は含水性、及び/又は皮膚弾力性を促進すること、及び/又は微小循環を改善することを目的とする。
第2実施形態によると、本発明は、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を、組成物の有効成分として、単独で、又は美容もしくは皮膚薬剤分野で一般的に用いられる有効成分とともに使用する方法であって、皮膚の一般的症状を改善することを目的とする。有利にも、本サルササポゲニンの使用方法又は本組成物は、脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることを目的とする。
特に、本発明は、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を、有効成分として、単独で、又は美容もしくは皮膚薬剤分野で一般的に用いられる有効成分とともに使用することにより組成物の調整を行う方法であって、皮下脂肪組織の拡大及び/又は形成を促進する、及び/又は表皮の脂質合成を促進する、及び/又は脂質生成及び/又は脂肪生成及び/又は脂肪細胞分化を刺激することを目的とする。結果として、サルササポゲニンの使用は、皮下脂肪組織の成熟脂肪細胞の数を増加させる及び/又は再生を刺激することを目的とする。
本発明はまた、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を、有効成分として、単独で、又は美容もしくは皮膚薬剤分野で一般的に用いられる有効成分とともに使用することにより組成物の調整を行う方法であって、張筋、及び/又は緊張、及び/又は豊満さ、かさ上げ、及び/又は膨らみ、及び/又は補強の効果を得ること、及び/又は柔軟性、及び/又は含水性、及び/又は皮膚弾力性を促進すること、及び/又は微小循環を改善することを目的とする。
第3実施形態によると、本発明は、皮膚の一般的症状を改善するための美容方法、即ち脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることを目的とする美容方法を取り扱う。本美容方法は、皮膚に効果的な量のサルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を局所的に塗布する工程を備える。
本発明は、効果的な量のサルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む組成物を、胸部、及び/又はネックライン下部、及び/又は臀部、及び/又は顔、及び/又は唇、及び/又は頬、及び/又は眼瞼、及び/又は手に塗布する工程を備える美容方法に関し、これにより、皮下脂肪組織の拡大及び/又は形成を促進する、及び/又は表皮の脂質合成を促進する、及び/又は脂質生成及び/又は脂肪生成及び/又は脂肪細胞分化を刺激する。特に、本美容方法は、張筋、及び/又は緊張、及び/又は豊満さ、かさ上げ、及び/又は膨らみ、及び/又は補強の効果を得ること、及び/又は柔軟性、及び/又は含水性、及び/又は皮膚弾力性を促進すること、及び/又は微小循環を改善することが可能である。
本発明の構成において、「脂肪細胞成熟」「脂肪細胞変換」「脂肪細胞転換」「脂肪細胞分化」は、脂肪細胞の前駆細胞(前脂肪細胞又は線維芽細胞等)から成熟脂肪細胞が形成されることを意味する。用語「脂肪細胞形成の刺激的効果」及び「脂肪生成効果」は区別せずに使用する。同時に、「刺激する」は全ての正の制御を意味する。また、「促進する」「活性化する」「増加させる」又は「加速する」等の動詞を用いることもある。
その他の実施形態では、本発明は、化粧品組成物又は皮膚科学的組成物に、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を使用する方法を提供することを目的とし、本サルササポゲニン又は本組成物は、脂質生成を刺激し、表皮における脂質合成を促進し、最終的には、脂肪細胞中の脂肪率を制御することを目的とする。「脂肪細胞の脂肪率の制御」とは、脂肪細胞中の脂質分解反応機構及び脂質生成反応機構の間の平衡が変動することを意味し、特に、脂質生成の刺激及び/又は脂質分解の抑制を意味する。
張筋、及び/又は緊張、及び/又は豊満さ、かさ上げ、及び/又は膨らみ、及び/又は補強の効果は、美容専門家にとって公知である様々な技術を用いて、分析、測定及び定量可能な機能的特質である。
脂肪組織を豊満にする及び/又は密度をさらに高める効果は、干渉フリンジトポメトリー(FOITS:interference-fringe topometry)又はスキャンを用いて分析可能である。皮膚の硬さ及び/又は弾力性及び/又は緊張性を得ることは、キュトメーター(粘弾計:cutometer)を用いることにより定量してもよい。皮膚の含水性は、コルネオメーター(水分計)、湿気測定メーターを用いて、インピーダンス測定や伝導性測定を経て測定可能である。微小循環は、レーザードップラー流量計を用いて分析してもよい。
柔軟性の獲得、皮膚の一般的症状の改善、脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすること、並びに体形の全体的な審美性の改善は、類推的基準における感覚的調査によって評価可能である。この種の見当による自動評価は、美容分野で一般的に用いられており、上述の技術と組み合わせて、又は組み合わさずに用いてもよい。
本発明によると、「皮膚科学的に許容される担体」とは、水性溶液又は水性アルコール溶液、油中水型エマルション、水中油型エマルション、マイクロエマルション、水性ゲル、無水ゲル、血清又は小胞分散を意味する(しかしながらこれらに限定されない)。本明細書で用いられる「皮膚科学的に許容される」とは、哺乳類、特にヒトの皮膚に、毒性、不適合性、不安定性、アレルギー反応等の危険を生じさせずに接触して適切に使用可能な上述の組成物又は成分を意味する。
本発明者の知識によれば、サルササポゲニンを局所的に塗布することによって皮膚の一般的症状が改善されるという有益な効果は、未だ開示されていない。従来技術は、本発明の有利性や利点を全て提供するものではない。この理由は、本発明は、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する組成物を言及しており、サルササポゲニンは皮膚の一般的症状を改善し、特に脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくするからである。「皮膚の一般的症状を改善する」とは、予防的に又は治療的に皮膚の状態を制御することを意味する。本発明では、「予防的に皮膚の状態を制御する」とは、視覚的に又は触覚的に検出可能な皮膚の欠点を、遅延、最小限化及び/又は予防することを含む。本発明では、「治療的に皮膚の状態を制御する」とは、視覚的に又は触覚的に検出可能な皮膚の欠点を、改善、減少、最小限化、除去することを含む。本発明では、「皮膚の一般的症状を改善する」とは、脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることを含む。
「脂質不足を示す身体の各部」とは、皮下脂肪が欠如した身体の各部を意味し、これら部分は、例えば、こけた頬、へこみ、窪んだ目、形状がはっきりしない身体及び皮膚の弛みという結果をもたらす。
「脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすること」とは、脂肪不足を示す領域において、脂肪細胞の導入及び成長を刺激することを意味する。この脂肪細胞の導入及び成長は、皮膚の厚さを段階的且つ大幅に増大させるとともに皮膚壁を局所的に丸めることにより、豊満さ、かさ上げ及び膨らみ効果を作り出す。さらに、脂肪不足を示す領域において脂肪細胞を導入及び成長させることにより、皮膚の膨満現象が作り出される。皮膚を引き締めることによって皺とこけた領域の外観が改善され、これにより張筋、緊張及び補強効果が得られ、また、柔軟性及び/又は皮下弾力性が促進される。
本発明では、「視覚的に又は触覚的に検出可能な皮膚の欠点」とは、疲労の兆候、内因性及び外因性により攻撃されたもの、皮膚の老化及び脂質不足の兆候を含む。
「疲労の兆候及び皮膚の老化」は、外部からの全ての視覚的兆候、触覚的に知覚可能なもの、そして皮膚の老化によるマクロ又はマイクロの影響を含むが、これらに限定されない。これらの兆候は内部又は外部要因、例えば、実年齢及び/又は環境による攻撃によって誘発されうる。これらの兆候は、皺、深く洗練されていない皺、小さい皺、ひび割れ、瘤及び隆起物、皮膚及び皮下組織の下垂、たるみ、弾力性の欠如、しまりのない皮膚、硬さの欠如、肌の色合いの欠如、皮膚の萎縮、皮膚異方性、表皮の厚さ変化、及び/又は真皮、肌つやの変化、くすんだ肌つや、肌つやの均一性の欠如、色素沈着の変動(色素脱失症及び色素沈着症)、皮膚の粗雑な外観、透明度の減少、紅皮症、過角化症(hyperkeratose)、UVによるそばかす、ほくろ、皮膚微小循環の無秩序化、皮膚と皮膚に近い基本組織の微小循環の無秩序化、有色及び/又は暗色のしみの出現、炎症域の出現、毛細血管拡張症の発症、皮膚の乾燥や粗雑な外観、粗さ、剥離の増加、拡張、毛穴の大きさの変動、バリヤ性の欠如、水分の欠如、バリヤ機能の欠如、弾力性及び硬さの欠如、皮膚の滑らかさの増加、pH変化、毛髪やもろい爪の損失、耐水性の欠如、ゆがみへの耐性の欠如、脱色、角質繊維、異常分化、高い角質化(hyperkeratinization)、弾性線維症、コラーゲン欠如、及び色素変化、そしてその他角質層、真皮及び表皮における組織学的変化を含む作用に起因する可能性があるが、これらに限定されない。
本発明に係る特定の製品及び組成物は、外観及び/又は皮膚の感触を改善するためにも有用である。本発明に係る好ましい組成物は、即効性作用があるとして公知の有効成分を実現可能な組み合わせで併用し、組成物を局所的に塗布することにより、皮膚外観を速やかに視覚的に改善することが可能である。
特に、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を局所的に塗布することは、疲労、内因性の及び/又は外因性の老化の兆候、及び脂質不足の兆候を予防することを可能にし、特に柔軟性、含水性及び弾力性を回復させ、皮膚の外観及び満足感を向上させ、美容の「リポフィリング」、補強、引き締め、肉付けを実施し、はっきりとした顔、臀部、大腿部、胸部をもたらし、皮膚の質感を良好にし、皮膚に内容物を与え、若い顔つきの全体的な形状を取り戻し、密度をさらに高めることを可能にし、これにより皮膚の輝きを明るくし、微小循環、輝度及び血管新生を増加させる。
外因性又は内因性原因により脂質が不足している体の部位としては、胸部、ネックライン下部、臀部、顔、唇、頬、眼瞼、手が挙げられ、一般的には体形、より一般的には脂肪細胞を含む組織である体の全ての部位が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の構成において、「サルササポゲニン」は、サルササポゲニン又は誘導体、その光学異性体、立体異性体、エナンチオマー、ジアステレオ異性体、互変異性体を意味し、これらの自由形状型で、生理学的に許容される酸を含むこれらの塩を意味する。サルササポゲニンは、グリコシル化型であってもよく、1つ又は幾つかの糖残基に結合している。サルササポゲニンは、パリゲニン(Parigenin)と称されることもあり、その異性体は、スミラゲニン(smilagenin)、イソサルササポゲニン(isosarsasapogenin)、エピチゴゲニン(epitigogenin)、チゴゲニン(tigogenin)、エピサルササポゲニン(episarsasapogenin)、ネオチゴゲニン(neotigogenin)、エピスミラゲニン(epismilagenin)を含む。グリコシル化型は、その他、パリリン(Parillin)又はチモサポニン(Timosaponin)、キシリングサポニン(xilingsaponin)、フィリフェリン(filiferin)がある。好ましくは、本発明の構成であるサルササポゲニンは、(3β、5β、25−S)−スピロスタン−3オール((3β,5β,25−S)-Spirostan−3ol.)であり、CAS番号は[126−19−2]である。
本明細書に記載される効果を得るために、美容及び皮膚薬剤組成物で使用可能なサルササポゲニンは任意の供給源から得られてもよい。この供給源としては、特に、化学半合成、化学合成、酵素合成によるもの、バイオ技術の様々な手法のいずれかによるもの、植物抽出によるもの、又は商業的使用において妥当なコストで最終製品を供給することが可能な手段のいずれかによるものが挙げられる。植物由来から得た場合には、植物の非特定部分から得た抽出物であっても、サルササポゲニン又は誘導体を含む抽出物であれば、全ての植物種が適切に使用可能であることは明らかである。
例としては、限定されないが、以下の抽出物を挙げることができる。
アガベ・サイザルアサ(Agave sisalana)、アガベ・アメリカーナ(Agave Americana)、アスパラガス(Asparagus)(例えば、A.オフィシナリス(A. officinalis)、A.アドセンデ(A. adscende)、A.ラセモスス(A. racemosus)、ラデックス・アスパラギ(Radix Asparagi)又はテンモンドウ<Tian-Dong>、A.コチチネンシス(A. cochichinensis (lour.) Merr.)、A.コチチネンシス(lour.) Merr. Var.ガウディシャウディアヌス(A. cochichinensis (lour.) Merr. Var. gaudichaudianus)、A.タリエンシス(A. taliensis)、A.ムニタス(A. munitus)、A.ミリアカンサス(A. myriacanthus)、A.メイオクラドス Levl(A. meioclados Levl)、A.トリコクラドス(A. trichoclados)、A.フィリシヌス(A. filicinus)等の種があるがこれらに限定されない)、ユッカ(Yucca)(ユッカspp(Yucca spp)、Y.フィリフェラ(Y. filifera)、 Y.フィラメントサ(Y. filamentosa)、Y.バッカタ(Y.baccata)、Y.ブレビフォリア(Y. brevifolia)、Y.シジゲラ(Y. schidigera)) 、シャタバリ(Shatavari)、スミラックス(Smilax)(サルサパリラ(Sarsaparilla)、サルセパレイル(Salsepareille)、サルサパリア(Sarsaparriha)、クハオエン(khao yen)、サパルナ(Saparna), ジュピカンガ(jupicanga)、スミレース(smilace)、サルトリイバラ(China root)、スミラックス・アリストロキアエフォリア(Smilax Aristolochiaefolia)、スミラックス・オルナタ(Smilax ornata))、トリゴネラ・フォエナム・グラエカム(Trigonella foenum graecum)、フェヌグリーク(fenugrec)、ディアスコレエス(Diascorees)、ディオスコレア・コレッティ(Dioscorea colettii)、ハカタユリ(Lilium brownii)、キラヤ・サポナリア(Quillaja saponaria)、ソラナム・パニクラツム(Solanum paniculatum)、リコペルシコン・ピンピネリフォリウム(Lycopersicon pimpinellifolium)、トリビュラス・テレストリス(Tribulus terrestris)、ニコティアナ・タバカム(Nicotianum tabacum)、ラディックス・サルサパリラ(Radix sarsaparilla)、ハナスゲ(Anemarrhena asphodeloides)ハナスゲ bunge, zhi mu (Anemarrhena asphodeloides bunge, zhi mu)の抽出物。
好適な実施形態では、本発明の構成において使用されるサルササポゲニンは、ハナスゲbunge(Anemarrhena asphodeloides bunge)の抽出物から得られる。
植物の抽出は、一般的な技術を用いて実現可能である。例えば、種、果実、根、塊茎、葉、果皮、好ましくは根茎等の植物各部からフェノール抽出される。抽出溶媒は、水、プロプレングリコール、ブチレングリコール、グリセリン、PEG−6カプリル/カプリングリセリド、ポリエチレングリコール、メチル及び/又はエチルジグリコールエーテル、環状ポリオール、エトキシレート又はプロポキシレートジグリコール、アルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール)又はこれら溶媒の混合物から選択されてもよい。さらに、本発明の植物抽出物は、その他の方法によって作成されてもよい。この方法としては、例えば、浸漬法、単純な滲出法、浸出法、還流下の抽出法、超臨界抽出法、超音波もしくはマイクロ波を用いた抽出法、又は、最終的には向流技術を用いた抽出法が挙げられるが、これらに限定されない。
本発明で使用可能なサルササポゲニンの量は、所望の効果に依存するが、皮膚下脂肪細胞の拡大及び/又は形成を刺激するのに十分な量である必要がある。本発明に係る組成物は皮膚、粘膜、外皮及び毛髪の局所的な塗布を目的とする。組成物中のサルササポゲニンの量は、広範囲に変動可能であるが、好ましくは、組成物の重量に対して、約0.000001%w/w〜約20%w/w、好ましくは約0.00001%w/w〜1%w/w、特に好ましくは0.0001%〜0.1%含まれる。
本明細書中で用いられる全てのパーセンテージと比率は、組成物の総重量に対する値であり、全ての測定は、他に規定のない限り25℃で行ったものである。
本発明を実現するためには、サルササポゲニン及び/又はその誘導体を脂溶性溶媒中で調製することが望ましい。この可溶化状態は、高温(60〜80℃)で行うことが可能である。脂溶性溶媒とは、油、ワックス(カルナバ、オゾケライト)、シアバター、脂肪アルコール、脂肪酸、特に鉱油(ペトロラタム、パラフィン、イソパラフィン油)、植物油(アボガド、ダイズ)、動物性油(ラノリン)、合成油(ペルヒドロスクアレン)シリコーン油(シクロメチコン)及びフッ素化油(ペルフルオロポリエーテル)を意味するが、これらに限定されない。
本発明の組成物は、皮膚の一般的症状を改善する及び/又は脂肪組織を発達させることが公知の製品をとともに使用することが可能である。この組成物は、所望の目的をより効率的に達成することを可能とする。したがって、特定の実施形態においては、本発明の組成物は少なくとも1つの補足的な有効成分を含んでもよい。補足的な有効成分は、脂質生成及び/又は脂肪生成刺激有効成分、補強有効成分、皮膚の緊張に作用する有効成分、膨らみ効果を有する有効成分、血管拡張有効成分、微小循環促進有効成分、及びこれらの混合物から選択される。例えば、ホップ抽出物、キゲリア・アフリカナ(kigelia africana)、セージ(sage)、ダイズ(soya)、サバル・セルラタ(sabal serrulata)、ダミアナ(damiana)、ドンクァイ(de dong quai)、タンポポ(dandelion)、クミン(cumin)、甘草(liquorice)、クニカス・ベネディクタス(cnicus benedictus)、レッド・エルム(red elm)、ラズベリー・ブッシュ(raspberry bush)、ルピナス(lupin)、フェンネル(fennel)、コショウ(pepper)、麦芽(malt)、モウレレ(mourere)、コンブチャ(Kombucha)、クローバ(clover)及びアルケミーユ(alchemille)が挙げられるが、これらに限定されない。
FOISTS方法を行う際、再配置を最も正確に確保するための特別装置を示す(C.インビボ研究)。 FOITS分析の例を示す(C.インビボ研究)。 UeとUvのパラメータを示す(C.インビボ研究)。
I)添加剤
本発明によると、皮膚科学的に許容される担体は、水溶性もしくは油性基材、油中水型エマルション、水中油型エマルション、マイクロエマルション、水性ゲル、無水ゲル、血清又は小胞分散系であってもよい。
本発明の組成物は、他の種々の追加原料をさらに含んでもよく、それらは、有効材料、機能性材料や、従来化粧品、パーソナルケア、もしくは局所用/経皮性医薬品又は他のものに用いられる原料であってもよい。もちろん、追加原料を含むという決定及び特定の追加原料の選択は、特定の用途及び製品の配合によって異なる。また、「有効」原料と「非有効成分」の間の境界線は人為的なものであり、特定の用途及び製品の種類によって異なる。ある用途もしくは製品において「有効」原料である物質でも、他の製品では「機能性」原料になる可能性があり、またその逆もあり得る。
従って、本発明の組成物は、一種以上のスキンケア有効成分を含んでもよい。ここで用いられる「スキンケア有効成分」とは、追加原料であり、本組成物の目的に利益をもたらす。このような追加原料は、洗浄剤、毛髪コンディショニング剤、皮膚コンディショニング剤、ヘアスタイリング剤、フケ防止剤、育毛剤、香料、日焼け止め及び/又は日焼け防止化合物、色素、保湿剤、皮膜形成剤、毛染め剤、化粧剤、洗剤、薬剤、増粘剤、乳化剤、湿潤剤、皮膚軟化薬、防腐剤、防臭剤、皮膚科学的に許容される担体、及び界面活性剤等の一種以上の物質を含むが、これらに限定されない。
しかしながら、本発明の全ての実施形態において、本明細書に記載される有用な有効成分は、得られる利益又は想定される作用機序によって分類される。しかしながら、本明細書に記載される有用な有効成分は、場合によっては、1つ以上の利益を提供する、又は1つ以上の作用機序を介して作用することを理解されたい。したがって、本明細書に記載される分類は、利便性を目的としたものであり、有効成分を特定用途又は列記された用途に限定することを目的としたものではない。
好ましい実施形態では、組成物がヒト角質組織と接触するものである場合、追加原料は角質組織への塗布に好適なものであるべきである。即ち、組成物に配合される場合、これらは、健全な医療判断の範囲内で、過度の毒性、配合禁忌、不安定性、アレルギー反応等がなく、ヒト角質組織(毛、爪、皮膚、口唇)と接触する使用に適したものである。
CTFA化粧品成分ハンドブック(Cosmetic Ingredient Handbook)第10版(米国化粧品工業会、ワシントンD.C.出版)(2004年)には、本明細書での組成物に加えてもよい数々の非制限的な材料が記載されている。添加される有効成分の例は、以下のものを含むが、これらに制限されない。皮膚鎮静剤、治癒剤、皮膚老化防止剤、皮膚保湿剤、皺防止剤、萎縮防止剤、皮膚鎮静剤、抗菌剤、抗真菌剤、殺虫薬、駆虫薬、抗微生物剤、抗炎症剤、止痒薬、外用麻酔薬、抗ウイルス剤、角質溶解剤、遊離基捕捉剤、抗脂漏剤、フケ防止剤、皮膚の分化、増殖もしくは色素沈着を調節する薬剤及び浸透促進剤、剥離剤(desquamating agent)、脱色剤もしくはプロピグメント剤、抗グリケーション剤、引き締め剤、真皮もしくは表皮の高分子の合成を刺激する及び/又はそれらの分解を妨げる薬剤;線維芽細胞及び/もしくはケラチノサイトの増殖を刺激する又はケラチノサイトの分化を刺激する薬剤;筋弛緩剤;汚染防止剤及び/又はフリーラジカル処理薬剤;スリミング剤、抗セルライト剤、微小循環に作用する薬剤;細胞のエネルギー代謝に作用する薬剤;洗浄剤、毛髪コンディショニング剤、毛髪スタイリング剤、育毛促進剤、日焼け止め及び/又は日焼け防止化合物、化粧剤、洗剤、医療用薬剤、乳化剤、皮膚軟化薬、防腐剤、防臭剤、皮膚科学的に許容される担体、界面活性剤、研磨剤、吸収剤、香料等の美容成分、着色剤(colorings/colorants)、精油、皮膚感覚剤、化粧用収斂薬、抗ざ瘡剤、固化防止剤、消泡剤、抗酸化剤、結合剤、生化学的添加剤、酵素、酵素阻害剤、酵素誘導剤、補酵素、植物抽出物、植物誘導体、植物組織抽出物、植物種子抽出物、植物油、植物、植物学的抽出物、セラミド、ペプチド、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学添加剤、着色剤(colorants)、化粧品殺生物剤、変性剤、薬物収斂薬、外用鎮痛剤、皮膜形成剤もしくは皮膜形成材(例えば組成物の皮膜形成性及び持続性を補助するポリマー、四級誘導体)、持続性を向上させる薬剤、不透明剤、pH調整剤、pH調節剤(例えば、トリエタノールアミン)、噴霧剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白剤及び美白剤、皮膚日焼け剤、皮膚コンディショニング剤(例えば混合型及び閉塞性の湿潤剤を含む)、皮膚鎮静剤及び/又は治癒剤及び誘導体、皮膚トリートメント剤、濃厚剤、脂質濃厚剤(例えば、ステアリン酸)、ビタミン及びその誘導体、ピーリング剤、保湿剤、硬化剤、リグナン、防腐剤(例えば、フォキシエタノール及びパラベン)、紫外線吸収剤、細胞毒性剤、抗悪性腫瘍薬、脂溶性剤、懸濁剤、粘度調整剤、染料、不揮発性溶媒、希釈剤、真珠光沢助剤、発泡増幅剤、ワクチン、水溶性日焼け止め剤、制汗剤、脱毛剤、香付の水、乾燥皮膚又は老化皮膚の状態を改善するための脂溶性日焼け止め物質、皮膚再構成剤(例えば、メナモミ(Siegesbeckia orientalis)抽出物)、皮膚軟化剤(例えば、C12−15の安息香酸アルキル)、賦形剤、充填剤、鉱物、抗抗酸菌剤、抗アレルギー剤、H1又はH2抗ヒスタミン剤、抗刺激剤、免疫系を高める剤、免疫系抑制剤、防虫剤、潤滑剤、染色剤、色素沈着減少剤、防腐剤、光安定化剤及びこれらの混合物が挙げられる。
上記追加原料は、以下のものからなる群より選択される。
糖アミン、グルコサミン、D−グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、N−アセチル−D−グルコサミン、マンノースアミン、N−アセチルマンノースアミン、ガラクトースアミン、N−アセチルガラクトースアミン、ビタミンB3及びその誘導体、ナイアシンアミド、デヒドロ酢酸ナトリウム、デヒドロ酢酸及びその塩、植物ステロール、サリチル酸化合物、ヘキサミジン、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物、ダイズ抽出物及び誘導体、エクオール、イソフラボン、フラボノイド、フィタントリオール、ファルネソール、ゲラニオール、ペプチド及びそれらの誘導体、ジ−、トリ−、テトラ−、ペンタ−及びヘキサペプチド及びそれらの誘導体、lys−thr−thr−lys−ser、パルミトイル−lys−thr−thr−lys−ser、カルノシン、N−アシルアミノ酸化合物、レチノイド、プロピオン酸レチニル、レチノール、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチナール、レチノイン酸、水溶性ビタミン、アスコルベート、ビタミンC、アスコルビン酸、アスコルビルグルコシド、パルミチン酸アスコルビル、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト、ビタミンそれらの塩及び誘導体、プロビタミン及びそれらの塩及び誘導体、エチルパンテノール、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンB12、ビタミンK、ビタミンK誘導体、パントテン酸及びその誘導体、パントテニルエチルエーテル、パンテノール及びその誘導体、デクスパンテノール、エチルパンテノール、ビオチン、アミノ酸及びそれらの塩及び誘導体、水溶性アミノ酸、アスパラギン、アラニン、インドール、グルタミン酸、非水溶性ビタミン、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンF、ビタミンD、モノ−、ジ−、及びトリ−テルペノイド、ベータ−イオノール、セドロール及びそれらの誘導体、非水溶性アミノ酸、チロシン、トリプタミン、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アラントイン、ニコチン酸トコフェロール、トコフェロール、トコフェロールエステル、パルミトイル−Gly−his−lys、植物ステロール、ヒドロキシ酸、グリコール酸、乳酸、ラクトビオン酸、ケト酸、ピルビン酸、フィチン酸、リソホスファチジン酸、スチルベン、桂皮酸エステル、レスベラトロール、キネチン、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然ペプチド、ダイズペプチド、糖酸の塩、グルコン酸Mn、グルコン酸Zn、粒子状材料、色素材料、天然色素、ピロクトンオラミン、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、トリクロカルバン、ジンクピリチオン、ヒドロキノン、コウジ酸、アスコルビン酸、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、アスコルビルグルコシド、ピリドキシン、アロエベラ、テルペンアルコール、アラントイン、ビサボロール、グリチルリチン酸二カリウム、グリセロール酸、ソルビトール酸、ペンタエリトリット酸、ピロリドン酸及びその塩、ジヒドロキシアセトン、エリトルロース、グリセルアルデヒド、タルタルアルデヒド、チョウジ油、メントール、カンファー、ユーカリ油、オイゲノール、乳酸メンチル、ハマメリス水(witch hazel distillate)、エイコセン及びビニルピロリドンコポリマー、イオドプロピルブチルカーバメート、多糖、必須脂肪酸、サリチル酸塩、グリシルレチン酸、カロテノイド、セラミド及び擬似セラミド、脂質複合体、そして、シアバター、杏仁油、マツヨイグサ油(onagre)、プルナス油、パーム油、モノイ油等の一般的に自然由来の油、HEPES;プロシステイン;O−オクタノイル−6−D−マルトース;メチルグリシンジ酢酸の2ナトリウム塩、ジオスゲニン及びDHEAの誘導体等のステロイド;N−エチルオキシカルボニル−4−パラ−アミノフェノール、ビルベリー(コケモモ)抽出物;植物ホルモン;酵母(Saccharomyces cerevisiae)の抽出物;藻類の抽出物;ダイズ、ルピナス、トウモロコシ及び/又はエンドウの抽出物;アルベリン及びその塩、特にクエン酸アルベリン、ナギイカダ(butcher's bloom)の抽出物及びセイヨウトチノキ(horse chestnut)の抽出物、及びそれらの混合物。このリストによって制限されるものではない。
さらに、ポリペプチドと組み合わせることにより特に有用となるスキンケア及びヘアケア有効成分は、SEDERMA社のウェブサイト(www.sederma.fr)において閲覧することができる(ここに記載することによりその全体を本発明に組み込むものとする)。
尚、本発明の任意の実施形態では、本明細書に記載の有用な追加原料は、得られる利益、又は推定される作用機序によって分類可能である。しかしながら、本明細書に記載される有用な有効成分は、場合によっては、1つ以上の利益を提供する、又は1つ以上の作用機序を介して作用することを理解されたい。したがって、本明細書に記載される分類は、利便性を目的としたものであり、有効成分を特定用途又は列記された用途に限定することを目的としたものではない。
1.糖アミン(アミノ糖)
本発明の組成物は、糖アミンを含んでもよく、糖アミンはアミノ糖としても知られている。本発明において有用な糖アミン化合物は、PCT公報WO02/076423及び米国特許第6,159,485号に記載されているものを含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物に対して、約0.01重量%〜約15重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の糖アミンを含む。
糖アミンは、合成されたものであっても天然由来のものであってもよく、純粋な化合物もしくは化合物の混合物(例えば天然由来の抽出物もしくは合成物質の混合物)として使用することができる。例えば、グルコサミンは一般的に甲殻類に多く見られ、また真菌を元にして得ることも可能である。本明細書で使用される「糖アミン」は、このようなものの異性体及び互変異性体及びその塩(例えばHCl塩)を含み、Sigma Chemical Co.Ltdから市販されている。
本明細書で有用な糖アミンの例は、グルコサミン、N−アセチルグルコサミン、マンノースアミン、N−アセチルマンノースアミン、ガラクトースアミン、N−アセチルガラクトースアミン、それらの異性体(例えば立体異性体)、及びそれらの塩(例えばHCl塩)を含む。本明細書での使用に好ましいものは、グルコサミン、特にD−グルコサミン及びN−アセチルグルコサミン、特にN−アセチル−D−グルコサミンである。
2.ビタミンB3化合物
本発明の組成物は、ビタミンB3化合物を含んでもよい。ビタミンB3化合物は、米国特許第5,939,082号に記載されているように、皮膚の状態を調節するために特に有用である。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約20重量%、より一層好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約7重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%のビタミンB3化合物を含む。
本明細書で使用される「ビタミンB3化合物」は、次式(化1)を有する化合物を意味する。
Figure 2009545582
式中、Rは−CONH(すなわちナイアシンアミド)であり、−COOH(すなわちニコチン酸)又は−CHOH(すなわちニコチニルアルコール);その誘導体;及び前記したものの塩である。
前記したビタミンB3化合物誘導体の例は、ニコチン酸エステルを含み、このニコチン酸エステルは、ニコチン酸の血管非拡張性エステル(例えばニコチン酸トコフェロール、ニコチン酸ミリスチル)、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシド及びナイアシンアミドN−オキシドを含む。
好適なニコチン酸のエステルは、C1−C22、好ましくはC1−C16、より好ましくはC1−C6アルコールのニコチン酸エステルを含む。血管非拡張性のニコチン酸のエステルは、ニコチン酸トコフェロール及びヘキサニコチン酸イノシトールを含むが、ニコチン酸トコフェロールが好ましい。
ビタミンB3化合物の他の誘導体は、アミド基の一つ以上の水素の置換により生じるナイアシンアミド誘導体である。そのような誘導体の特定の例としては、ニコチン尿酸(C)及びニコチニルヒドロキサム酸(C)を含む。
ニコチニルアルコールエステルの例としては、カルボン酸、サリチル酸、酢酸、グリコール酸、パルミチン酸等のニコチニルアルコールエステルが含まれる。本明細書で有用なビタミンB3化合物の他の非限定的な例は、2−クロロニコチンアミド、6−アミノニコチンアミド、6−メチルニコチンアミド、n−メチル−ニコチンアミド、n,n−ジエチルニコチンアミド、n−(ヒドロキシメチル)−ニコチンアミド、キノリン酸イミド、ニコチンアニリド、n−ベンジルニコチンアミド、n−エチルニコチンアミド、ニフェナゾン、ニコチンアルデヒド、イソニコチン酸、メチルイソニコチン酸、チオニコチンアミド、ニアラミド、1−(3−ピリジルメチル)尿素、2−メルカプトニコチン酸、ニコモール、及びニアプラジンである。
上記ビタミンB3化合物の例は、本技術分野においてよく知られている多数の販売元、例えばSigma Chemical Company;ICN Biomedicals,Inc.及びAldrich Chemical Companyから市販されている。
本明細書では、一種以上のビタミンB3化合物を使用してもよい。好ましいビタミンB3化合物は、ナイアシンアミド及びニコチン酸トコフェロールである。ナイアシンアミドがより好ましい。
ナイアシンアミドの塩、誘導体、及び塩誘導体を使用する場合、ナイアシンアミドと実質的に同じ効力を有するものが好ましい。
本明細書では、ビタミンB3化合物の塩もまた有用である。本明細書で有用なビタミンB3化合物の塩の非限定的な例には、アニオン無機種を含んだ無機塩(例えば塩化物、臭化物、ヨウ化物、炭酸塩、好ましくは塩化物)、及び有機カルボン酸塩(モノ−、ジ−及びトリ−C1−C18のカルボン酸塩、例えば酢酸塩、サリチル酸塩、グリコール酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、クエン酸塩を含み、好ましくは酢酸塩などのモノカルボン酸塩)等の有機塩又は無機塩が含まれる。これら及び他のビタミンB3化合物の塩は、当業者によれば容易に調整することができる(The Reaction of L-Acorbic and D-Iosascorbic Acid with Nicotinic Acid and Its Amide, J. Organic Chemistry, Vol.14, 22-26(1949)参照)。
ビタミンB3化合物は、実質的に純粋な材料として、もしくは天然物(例えば植物)を元に適切な物理的及び/もしくは化学的単離によって得られた抽出物として含められてもよい。ビタミンB3化合物は、好ましくは略純粋であり、より好ましくは完全に純粋である。
3.デヒドロ酢酸(DHA)
本発明の組成物は、次の構造(化2)を有するデヒドロ酢酸を含んでもよく、又はその医薬的に許容される塩、誘導体もしくは互変異性体を含んでもよい。デヒドロ酢酸の学術名は3−アセチル−6−メチル−2H−ピラン−2,4(3H)−ジオンであり、ロンザ社(Lonza)より購入可能である。
Figure 2009545582
医薬的に許容される塩は、ナトリウム及びカリウム等のアルカリ金属塩;カルシウム及びマグネシウム等のアルカリ土類金属塩;無毒性の重金属塩;アンモニウム塩;及びトリメチルアンモニウム及びトリエチルアンモニウム等のトリアルキルアンモニウム塩を含む。デヒドロ酢酸のナトリウム、カリウム及びアンモニウム塩が好ましい。とりわけ好ましいのはデヒドロ酢酸ナトリウムであり、Tri-K社からTristat SDHAとして購入可能である。デヒドロ酢酸の誘導体としては、CH基がアミド、エステル、アミノ基、アルキル、及びアルコールエステルによって個別に又は組み合わせて置換されている任意の化合物が含まれるが、これらに限定されない。デヒドロ酢酸の互変異性体は化学式Cを有し、概して上記の構造を持つものとして記載可能である。
ある実施形態では、本発明の組成物は、組成物の約0.001重量%〜約25重量%、好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約1重量%のデヒドロ酢酸又はその医薬的に許容される塩、誘導体もしくは互変異性体を含んでもよい。
4.植物ステロール
本発明の組成物は、植物ステロールを含んでもよい。例えば、β−シトステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、δ5−アベナステロール、ルペノール、α−スピナステロール、スチグマステロール、それらの誘導体、類似体、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される一種以上の植物ステロールを含んでもよい。より好ましくは、植物ステロールは、β−シトステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、スチグマステロール、それらの誘導体、及びそれらの組み合わせからなる群より選択される。より好ましくは、植物ステロールはスチグマステロールである。
植物ステロールは合成されたものであってもよくまた天然由来のものであってもよく、本質的に純粋な化合物として又は化合物の混合物(例えば自然由来の抽出物)として使用することができる。植物ステロールは、一般的に植物油及び脂肪の不鹸化部分に存在し、遊離ステロール、アセチル化誘導体、ステロールエステル、エトキシル化もしくはグリコシド誘導体として利用可能である。より好ましくは、植物ステロールは遊離ステロールである。本明細書で使用される「植物ステロール」は、そのようなものの異性体及び互変異性体を含み、Aldrich Chemical Company、Sigma Chemical Company、及びCognis社から市販されている。
ある実施形態では、本発明の組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.2重量%〜約2重量%の植物ステロールを含む。
5.サリチル酸化合物
本発明の組成物は、サリチル酸化合物、そのエステル、その塩、またはその組み合わせを含んでもよい。本発明の組成物のある実施形態では、組成物は、好ましくは、組成物の約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.2重量%〜約2重量%のサリチル酸化合物を含む。
6.ヘキサミジン
本発明の組成物は、ヘキサミジン化合物、その塩、及び誘導体を含んでもよい。
ある実施形態では、組成物は、約0.0001重量%〜約25重量%、好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.02重量%〜約2.5重量%のヘキサミジンを含む。
本明細書で使用されるヘキサミジン誘導体は、有機酸及び鉱酸(例えばスルホン酸、カルボン酸等)を含むヘキサミジン化合物の任意の異性体及び互変異性体を含むが、これらに限定されるものではない。好ましくは、ヘキサミジン化合物は、Eleastab(登録商標)HP100としてLaboratoires Serobiologiques社から市販されているヘキサミジンジイセチオネートを含む。
7.ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物
本発明の組成物は、一種以上のジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物及びそれらの塩及び誘導体を含んでもよい。
ある実施形態では、ジアルカノイルヒドロキシプロリン化合物は、好ましくは組成物に対し、約0.01重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約2重量%、組成物に添加される。
好適な誘導体は、エステル、例えば脂肪酸エステルを含むが、これらに限定されるものではない。脂肪酸エステルは、トリパルミトイルヒドロキシプロリン及びジパルミチルアセチルヒドロキシプロリンを含むが、これらに限定されるものではない。特に有用な化合物は、ジパルミトイルヒドロキシプロリンである。本明細書で使用されるジパルミトイルヒドロキシプロリンは、そのようなものの任意の異性体及び互変異性体を含み、SepiliftDPHP(登録商標)の商品名でSeppic.Incから市販されている。ジパルミトイルヒドロキシプロリンのさらなる記述は、PCT公報WO93/23028に見られる。好ましくは、ジパルミトイルヒドロキシプロリンはジパルミトイルヒドロキシプロリンのトリエタノールアミン塩である。
8.フラボノイド
本発明の組成物は、フラボノイド化合物を含んでもよい。
フラボノイドは、米国特許第5,686,082号に広範囲に開示されている。本明細書で使用される「フラボノイド」は、置換されていないフラボノイド又は置換されているフラボノイド(すなわちモノ置換フラボノイド、又は/及びジ置換フラボノイド、又は/及びトリ置換フラボノイド)を意味する。特に本発明での使用に好適なフラボノイドの例は、一種以上のフラボン、一種以上のフラバノン、一種以上のイソフラボン、一種以上のクマリン、一種以上のクロモン、一種以上のジクマロール、一種以上のクロマノン、一種以上のクロマノール、その異性体(例えばシス/トランス異性体)、及びそれらの混合物である。
本明細書での使用に好ましいものは、フラボン及びイソフラボン、特にダイゼイン(7、4’−ジヒドロキシイソフラボン)、ゲニステイン(5、7、4’−トリヒドロキシイソフラボン)、エクオール(7、4’−ジヒドロキシイソフラバン)、5、7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、ダイズイソフラボン(ダイズから抽出される混合物)及びそのような混合物の他の植物起源のもの(例えばムラサキツメクサ)、及びそれらの混合物である。ヘスペリチン、ヘスペリジン及びそれらの混合物等のフラバノンもまた好適に使用される。
本明細書で有用なフラボノイド化合物は多数の販売元、例えばIndofine Chemical Company,Inc.、Steraloids,Inc.、及びAldrich Chemical Company,Incから市販されている。好適なフラボノイドとしては、Sterocare(登録商標)という製品がSEDERMA社より提供されており、WO99/18927に記載されている。
ある実施形態では、本明細書に記載されているフラボノイド化合物は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.5重量%〜約5重量%添加される。
9.N−アシルアミノ酸化合物
本発明の局所用組成物は、一種以上のN−アシルアミノ酸化合物を含んでもよい。アミノ酸は、本技術分野において公知のアミノ酸の何れであってもよい。本発明のN−アシルアミノ酸化合物は、次式(化3)に対応し得る。
Figure 2009545582
式中、Rは水素、アルキル(置換されている又は置換されていない、分枝鎖又は直鎖)、又はアルキルと芳香族基の組み合わせであってもよい。
好ましくは、N−アシルアミノ酸化合物は、N−アシルフェニルアラニン、N−アシルチロシン、それらの異性体、それらの塩、及びその誘導体よりなる群から選択される。アミノ酸は、DもしくはL異性体又はその混合物であってもよい。
N−アシルフェニルアラニン誘導体の広いクラスのうち、特に有用なものは、Sepiwhite(登録商標)の商品名でSEPPIC社から市販されているN−ウンデシレノイル−L−フェニルアラニンである。
本発明のある実施形態では、本発明は、好ましくは組成物中、約0.0001重量%〜約25重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、より一層好ましくは約0.02重量%〜約2.5重量%のN−アシルアミノ酸を含む。
10.レチノイド
本発明の組成物は、得られる組成物が角質組織状態の調節、好ましくは角質組織における視覚的及び/又は触覚的な不連続性(例えば皮膚の老化の兆候の調節)を安全かつ効果的に調節できるように、好ましくは安全かつ効果的な量のレチノイドを含んでもよい。組成物は、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.005重量%〜約2重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約1重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約0.5重量%のレチノイドを含んでもよい。組成物に用いられる最適な濃度は、選択された特定のレチノイドによって異なるが、それはそれらの有効性が大幅に異なるためである。
本明細書で使用される「レチノイド」は、ビタミンAの天然及び/もしくは合成類似体の全て、又は皮膚においてビタミンAの生物活性を持つレチノール様化合物及びこれらの化合物の幾何的異性体及び立体異性体を含む。レチノイドは、好ましくはレチノール、レチノールエステル(例えば、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチニルプロピオン酸エステルを含むレチノールのC2〜C22アルキルエステル)、レチナール、及び/又はレチノイン酸(−トランスレチノイン酸及び/もしくは13−シス−レチノイン酸の全てを含む)、又はそれらの混合物から選択される。より好ましくは、レチノイドはレチノイン酸以外のレチノイドである。これらの化合物は、本技術分野においてよく知られており多数の販売元、例えばSigma Chemical Company、及びBoerhinger Mannheim社から市販されている。本明細書で有用な他のレチノイドは、米国特許第4,677,120号、米国特許第4,885,311号、米国特許第5,049,584号、米国特許第5,124,356号、及び再発行34,075号に記載されている。他の好適なレチノイドは、レチノイン酸トコフェリル[レチノイン酸のトコフェロールエステル(トランス−又はシス−)、アダパレン{6−[3−(1−アダマンチル)−4−メトキシフェニル]−2−ナフトエ酸}、及びタザロテン(エチル6−[2−(4、4−ジメチルチオクロマン−6−イル)−エチニル]ニコチネート)を含んでもよい。好ましいレチノイドには、レチノール、パルミチン酸レチニル、レチニルアセテート、レチニルプロピオネート、レチナール及びその組み合わせが含まれる。より好ましいものは、レチニルプロピオネートであり、約0.1%〜約0.3%で使用されるのが最も好ましい。
レチノイドは、略純粋な材料として、もしくは天然(例えば植物)由来のものから適切な物理的及び/又は化学的単離によって得られた抽出物として含まれてもよい。レチノイドは、略純粋であるのが好ましく、完全に純粋であるのがより好ましい。
11.任意のペプチド
本発明の組成物は、ペプチドを追加で含んでもよい。好適なペプチドは、ジ、トリ、テトラ、ペンタ、及びヘキサペプチド並びにその誘導体を含み得るが、これらに制限されるものではない。ある実施形態では、組成物は、追加ペプチドを、約1×10−7重量%〜約20重量%、より好ましくは約1×10−6重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約1×10−5重量%〜約5重量%含む。
本明細書で使用される「追加ペプチド」は、10種以下のアミノ酸及びそれらの誘導体、異性体、及び金属イオン(例えば銅、亜鉛、マンガン、マグネシウム等)等の他の種との錯体を含むペプチドを指す。本明細書で使用されるペプチドは、天然に発生するペプチド及び合成されたペプチドの両方を指す。また、本明細書では、天然に発生するペプチドを含む組成物、及びペプチドを含む市販の組成物も有用である。
本明細書での使用に好適な追加ジペプチドは、カルノシン(Carnosine)(ベータ−Ala−His)、Tyr−Arg、Val−Trp(WO01/64178)、Asn−Phe、Asp−Pheを含むが、これらに限定されるものではない。本明細書での使用に好適な追加トリペプチドは、Arg−Lys−Arg(ペプチドCK)、His−Gly−Gly、Gly−His−Lys、Gly−Gly−His、Gly−His−Gly、Lys−Phe−Lysを含むが、これらに制限されるものではない。本明細書での使用に好適な追加テトラペプチドは、ペプチドE、Arg−Ser−Arg−Lys、Gly−Gln−Pro−Argを含むが、これらに限定されるものではない。好適な追加ペンタペプチドは、Lys−Thr−Thr−Lys−Serを含むが、これに制限されるものではない。好適なヘキサペプチドは、Val−Gly−Val−Ala−Pro−Gly、及びFr2854897及びUs2004/0120918に開示されているものを含むが、これらに限定されるものではない。
本明細書での使用に好適な他の追加ペプチドは、ペプチドの脂溶性誘導体、好ましくはパルミトイル誘導体、及び前述のものの金属錯体(例えばトリペプチドHis−Gly−Glyの銅錯体)を含むが、これらに制限されるものではない。好ましい追加ジペプチド誘導体は、N−パルミトイル−ベータ−Ala−His、N−アセチル−Tyr−Arg−ヘキサデシルエステル(CALMOSENSINE(登録商標)、SEDERMA社、フランス、WO98/07744、Us6,372,717)を含む。好ましい追加トリペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Gly−Lys−His、(Pal-GKH、SEDERMA社、フランス、WO00/40611)、laminとしてSigma社から市販されているHis−Gly−Glyの銅誘導体、リポスポンディン(lipospondin)(N−エライドイル−Lys−Phe−Lys)及びその保存的置換の類似体、N−アセチル−Arg−Lys−Arg−NH(ペプチドCK+)、N−Biot−Gly−His−Lys(N−Biot−GHK、SEDERMA社、WO00/58347)及びその誘導体を含む。本明細書での使用に好適な追加テトラペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Gly−Gln−Pro−Arg(SEDERMA社、フランス)を含むが、これに制限されるものではない。また本明細書での使用に好適な追加ペンタペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Lys−Thr−Thr−Lys−Ser(MATRIXYL(登録商標)としてフランス、SEDERMA社から入手可能、WO00/15188及びUs6,620,419)、N−パルミトイル−Tyr−Gly−Gly−Phe−X(XはMetもしくはLeu又はそれらの混合物である)を含むが、これらに制限されるものではない。本明細書での使用に好適な追加ヘキサペプチド誘導体は、N−パルミトイル−Val−Gly−Val−Ala−Pro−Gly及びその誘導体を含むが、これに制限されるものではない。
追加トリペプチド又はその誘導体を含む市販されている好ましい組成物には、SEDERMA社のBiopeptide−CL(登録商標)(WO01/43701)、SEDERMA社のMaxilip(登録商標)(WO01/43701)、SEDERMA社のBiobustyl(登録商標)を含む。組成物の市販されている好ましい追加テトラペプチド源には、フランスのSEDERMA社が提案するRIGIN(登録商標)(WO00/43417)、EYELISS(登録商標)(WO03/068141)、MATRIXYL(登録商標)、及びMATRIXYL 3000(登録商標)が含まれる(US 2004/0132667)。これらは、50〜500ppmのパルミトイル−Gly−Gln−Pro−Arg、及び担体を含む。
12.アスコルベート(Ascorbate)及び他のビタミン
本発明の組成物は、アスコルベート(例えばビタミンC、ビタミンC誘導体、アスコルビン酸、アスコルビルグルコシド、アスコルビン酸パルミテート、マグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト)等の一種以上のビタミンを含んでもよい。そのようなビタミンには、ビタミンB、ビタミンB誘導体、ビタミンB1〜ビタミンB12及びそれらの誘導体、ビタミンK、ビタミンK誘導体、ビタミンH、ビタミンD、ビタミンD誘導体、ビタミンE、ビタミンE誘導体、及びそれらのプロビタミン(パンテノール及びそれらの混合物等)が含まれ得るが、これらに制限されるものではない。ビタミン化合物は、略純粋な材料として、又は適切な物理的及び/もしくは化学的単離によって天然(例えば植物)由来のものから得られた抽出物として含まれてもよい。ある実施形態では、ビタミン化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%のビタミン化合物を含む。
13.粒子状材料
本発明の組成物は、一種以上の粒子状材料を含んでもよい。本発明において有用な粒子状材料の非制限的な例は、着色及び無着色色素、干渉顔料、無機パウダー、有機パウダー、複合粉、蛍光増白剤粒子、及びそれらの組み合わせを含む。これらの粒子は、例えば、血小板状形、球形、細長い形もしくは針状、又は不規則形であってもよく、表面コーティング又は非コーティングであってもよく、多孔質又は非多孔質であってもよく、荷電又は非荷電であってもよく、また現在の組成物に粉末として又は予備分散体として加えてもよい。ある実施形態では、粒子状材料は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の濃度で組成物に存在する。組成物に用いられる色素、着色剤もしくは充填剤パウダーに関して、特に制限はない。
本明細書で有用な粒子状材料としては、オキシ塩化ビスマス、セリサイト、シリカ、マイカ、硫酸バリウムもしくは他の材料で処理したマイカ、ゼオライト、カオリン、シリカ、窒化ホウ素、ラウロイルリジン、ナイロン、ポリエチレン、タルク、スチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン/アクリル酸コポリマー、アルミニウム酸化物、シリコーン樹脂、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、酢酸セルロース、PTFE、ポリメチルメタクリレート、デンプン、オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム等の変性デンプン、絹、ガラス、及びそれらの混合物を含んでもよいが、これらに制限されるものではない。好ましい有機パウダー/充填剤は、例えば、Tospearl 145Aの名称で東芝シリコーンより販売のもの等のメチルシルセスキオキサン樹脂ミクロスフェア、Seppic社よりMicropearlM100の名称で販売されているもののようなポリメチルメタクリレートのミクロスフェア、特にDow Corning Toray Silicone社よりTrefil E506CもしくはTrefil E505Cの名称で販売されているもののような架橋ポリジメチルシロキサンの球形粒子、ポリアミドの球状粒子及びより特異的には、特にOrgasol2002D Nat C05の名称でAtochem社より販売されているもの等のナイロン12、例えば、Dynospheresの名称でDyno Particles社より販売されているもののようなポリスチレンミクロスフェア、FloBead EA209の名称でKobo社より販売されているもののようなエチレンアクリレートコポリマー、PTFE、ポリプロピレン、Dry Floの名称でNational Starch社より販売されているもののようなオクテニルコハク酸デンプンアルミニウム、Microthene FN510-00の名称でEquistar社より販売されているもののようなポリエチレンのミクロスフェア、シリコーン樹脂、ポリメチルシルセスキオキサンシリコーンポリマー、L−ラウロイルリジンからなる血小板形状のパウダー、及びそれらの混合物より選択される高分子粒子を含むが、これらに限定されるものではない。
また本明細書では、干渉顔料も有用である。最も一般的な干渉顔料の例は、TiO、Fe、シリカ、酸化スズ、及び/もしくはCrOの約50〜300nmのフィルムで層状にしたマイカである。有用な干渉顔料は、数々の供給元、例えば、Rona社(Timiron(登録商標)及びDichrona(登録商標))、Presperse社 (Flonac(登録商標))、Englehard社(Duochrome(登録商標))、Kobo 社(SK-45-R及びSK-45-G)、BASF社(Sicopearls)及びEckart 社(例えばPrestige Silk Red)から市販されている。
本発明において有用な他の色素は、主に可視光線の特定の波長の選択吸収を通して色を供給することができ、無機色素、有機色素及びその組み合わせを含む。そのような有用な無機色素の例は、酸化鉄、コンジョウ、マンガンバイオレット、ウルトラマリンブルー、及び酸化クロムを含む。有機色素は、天然着色剤及び合成のモノマー及びポリマー着色剤を含んでもよい。例としては、フタロシアニンブルー及び緑色素である。レーキ、プライマリー FD&C又はD&Cレーキ及びそれらの配合物もまた有用である。カプセル化された可溶性又は不溶性の染料及び他の着色剤もまた有用である。本発明において有用な無機の白色の色素又は無着色の色素、例えばTiO、ZnO、もしくはZrOは、多数の販売元から市販されている。好適な粒子状材料の一例は、U.S. Cosmetics(TRONOX TiOシリーズ、SAT-T CR837、ルチルTiO)を含む。その他の例としては、Oxonica社が提供するOPTISOLが挙げられる。
本発明の色素/パウダーは、色の安定性をさらに供給するため及び/もしくは配合しやすくするため、表面処理されてもよい。好適なコーティング材料の非限定的な例は、シリコーン、レシチン、アミノ酸、金属石鹸、ポリエチレン及びコラーゲンを含む。これらの表面処理は、疎水性もしくは親水性のいずれであってもよいが、疎水性処理が好ましい。
14.日焼け止め有効成分
対象発明の組成物は、日焼け止め有効成分を任意で含んでもよい。本明細書において「日焼け止め有効成分」とは、日焼け止め剤及び物理的日焼け防止剤の両方を包含する。好適な日焼け止め有効成分は、有機又は無機のいずれであってもよい。
数々の従来の有機又は無機日焼け止め有効成分が、本明細書で好適に使用される。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より典型的には約0.5重量%〜約10重量%の日焼け止め有効成分を含む。正確な量は、選択される日焼け止め剤及び所望の太陽光線保護指数(SPF)によって変わる。
UV−A及び/又はUV−Bにおいて活性である有機スクリーニング剤の例として、特にCTFA名称で以下に示すものが挙げられる。
− パラ−アミノ安息香酸誘導体:PABA、エチルPABA、エチルジヒドロキシプロピルPABA、特に「ESCALOL 507」の名称でISP社より販売されているエチルヘキシルジメチルPABA、グリセリルPABA、「UVINUL P25」の名称でBASF社より販売されているPEG−25PABA、
− サリチル酸誘導体:「EUSOLEX HMS」の名称でRONA/EM INDUSTRIES社より販売されているホモサラート、「NEO HELIOPAN OS」の名称でHAARMANN REIMER社より販売されているエチルヘキシルサリチレート、「DIPSAL」の名称でSCHER社より販売されているジプロピレングリコールサリチレート、「NEO HELIOPAN TS」の名称でハーマン・ライマー (HAARMANN and REIMER社)より販売されているTEAサリチレート
− ジベンゾイルメタン誘導体:特に「PARSOL 1789」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているブチルメトキシジベンゾイルメタン、イソプロピルジベンゾイルメタン、
− 桂皮酸誘導体:特に「PARSOL MCX」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているメトキシ桂皮酸エチルヘキシル、メトキシ桂皮酸イソプロピル、「NEO HELIOPAN E 1000」の商標でHAARMANN REIMER社より販売されているメトキシ桂皮酸イソアミル、シノキセート、DEAメトキシ桂皮酸、ジイソプロピル桂皮酸メチル、グリセリル・エチルヘキサノアート・ジメトキシシンナマート
− ββ’−ジフェニルアクリレート誘導体:特に「UVINULN539」の商標でBASF社より販売されているオクトクリレン、特に「UVINULN35」の商標でBASF社より販売されているエトクリレン
− ベンゾフェノン誘導体:「UVINUL400」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−1、「UVINULD50」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−2、「UVINUL M40」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−3又はオキシベンゾン、「UVINUL MS40」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、「HELISORB 11」の商標でNORQUAY社より販売されているベンゾフェノン−6、「SPECTRA-SORB UV-24」の商標でAMERICAN CYANAMID社より販売されているベンゾフェノン−8、「UVINULDS−49」の商標でBASF社より販売されているベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−12
− ベンジリデンカンファー誘導体:3−ベンジリデンカンファー、「EUSOLEX6300」の名称でMERCK社より販売されている4−メチルベンジリデンカンファー、ベンジリデンカンファースルホン酸、カンファーメト硫酸ベンザルコニウム、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー
− フェニルベンズイミダゾール誘導体:特に「EUSOLEX 232」の商標でMERCK社より販売されているフェニルベンズイミダゾールスルホン酸、「NEOHELIOPAN AP」の商標でHAARMANN and REIMER社より販売されているベンズイミダゾレート
− トリアジン誘導体:「TINOSORB S」の商標でCIBA GEIGY社より販売されているアニソトリアジン、特に「UVINUL T150」の商標でBASF社より販売されているエチルヘキシルトリアゾン、「UVASORB HEB」の商標でSIGMA 3V社より販売されているジエチルヘキシルブタミドトリアゾン
− フェニルベンゾトリアゾール誘導体:「SILATRIZOLE」の名称でRHODIA CHIMIE社より販売されているドロメトリゾールトリシロキサン
− アントラニル酸誘導体:「NEO HELIOPAN MA」の商標でHAARMANN REIMER社より販売されているメンチルアントラニレート
− イミダゾリン誘導体:エチルヘキシルジメトキシベンジリデン・ジオキソイミダゾリン・プロピオネート
− ベンザルマロネート誘導体:「PARSOL SLX」の商標でHOFFMANN LA ROCHE社より販売されているベンザルマロネート官能基を有するポリオルガノシロキサン、及びそれらの混合物
その他:ジヒドロキシ桂皮酸誘導体(ウンベリフェロン、メチルウンベリフェロン、メチルアセト−ウンベリフェロン);トリヒドロキシ−桂皮酸誘導体(エスクレチン、メチルエスクレチン、ダフネチン、及びグルコシド、エスクリン及びダフニン);炭化水素(ジフェニルブタジエン、スチルベン);ジベンザルアセトン及びベンザルアセトフェノン;ナフトールスルホン酸塩(2−ナフトール−3,6−ジスルホン酸のナトリウム塩及び2−ナフトール−6,8−ジスルホン酸のナトリウム塩);ジ−ヒドロキシナフトエ酸及びその塩;o−及びp−ヒドロキシビフェニルジスルホネート;クマリン誘導体(7−ヒドロキシ、7−メチル、3−フェニル);ジアゾール(2−アセチル−3−ブロモインダゾール、フェニルベンゾオキサゾール、メチルナフトオキサゾール、種々のアリールベンゾチアゾール);キニーネ塩(重硫酸塩、硫酸塩、塩化物、オレイン酸塩、及びタンニン酸塩);キノリン誘導体(8−ヒドロキシキノリン塩、2−フェニルキノリン);尿酸及びビオルル酸;タンニン酸及びその誘導体(例えばヘキサエチルエーテル);(ブチルカルボトール)(6−プロピルピペロニル)エーテル;ヒドロキノン;
より特に好ましい有機UVスクリーニング剤は、次の化合物から選択される。エチルヘキシルサリチル酸塩、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、メトキシ桂皮酸エチルヘキシル、オクトクリレン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、テレフタリリデンジカンフルスルホン酸、ベンゾフェノン−3、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、4−メチルベンジリデンカンファー、ベンズイミダジレート、アニソトリアジン、エチルヘキシルトリアゾン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、メチレン・ビス−ベンゾトリアゾイル、テトラメチルブチルフェノール、ドロメトリゾールトリシロキサン、及びそれらの混合物。
米国特許第6,190,645号に記載された組成物、特にINCROQUAT-UV-283の商標で販売されているCroda,Inc社製造の日焼け止め剤もまた好ましく使用される。
本発明に係る組成物に用いられ得る無機スクリーニング剤は、コーティングされた又はコーティングされていない金属酸化物のナノ顔料である(一次粒子の平均径:一般的に5nm〜100nm、好ましくは10nm〜50nm)。ナノ顔料としては、特に、酸化チタン(無定形なもしくは結晶の形のルチル及び/又はアナターゼ)、鉄、亜鉛、ジルコニウム又は酸化セリウム及びそれらの混合物等が挙げられる。コ−ト剤は、さらにアルミナ及び/又はアルミニウムステアレートである。このようなコーティング又は非コーティング金属酸化物のナノ顔料は、特にEP−A−0−518,772及びEP−A−0−518,773に記載されている。1つの好ましいTiO/ZnOの日焼け止め剤として、Oxonica社提供のOPTISOLが挙げられる。
本明細書において使用する場合、無機日焼け止めは、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、好ましくは約0.5重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の量で存在する。
15.抗セルライト剤
また本発明の組成物は、抗セルライト剤も含んでよい。適した薬剤は、キサンチン化合物(例えばカフェイン、テオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン)を含んでもよいが、これらに限定されるものではない。ある実施形態では、抗セルライト化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の抗セルライト化合物を含む。
特に有用であるのは、Vexel(登録商標)(FR 2 654 619)、Coaxel (FR 2 694 195)、Cyclolipase(登録商標)(FR 2 733 149)、Pleurimincyl(登録商標)及びLipocare(登録商標)(WO98/43607)、Redulite(登録商標)及びUnislim(登録商標)(FR 0306063)というセルライト/スリミング剤との組み合わせであり、全てSEDERMA社より提供されている。
16.スリミング有効成分、トーニング有効成分又は排水有効成分
組成物は、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えばキサンチン誘導体)、アルファ−2受容体を脂肪細胞表面で遮断可能なアルファ−2遮断剤化合物、ベータ−アドレナリン作用性の作用薬及び拮抗薬(例えばアルベリン及びその有機塩もしくは無機塩(クエン酸アルベリン等))、LDL及びVLDL受容体合成の抑制剤、アセチルCoAカルボキシラーゼ等の脂肪酸合成酵素の阻害剤、又は脂肪酸合成酵素もしくはセルレニン、ベータ受容体及び/又はGタンパク質を刺激する化合物、セルチン(serutine)又はルチン(rutine)等のグルコース輸送遮断剤、NPY受容体を脂肪細胞表面で遮断可能な神経ペプチドY(NPY)遮断薬、cAMP及びその化粧品として許容される誘導体、フォルスコリン等のアデニル酸シクラーゼ酵素活性剤、脂肪酸輸送を変更する薬剤、脂肪分解ペプチド及び脂肪分解タンパク質、特に特許FR2788058及びFR2781231に記載の副甲状腺ホルモンから生成されたペプチド等の様ペプチドもしくはタンパク質から選択される一種以上の脂肪分解剤を含んでもよい。
使用できる脂肪分解剤の他の例は、植物抽出物及び海洋抽出物を含む。
− 植物抽出物のうち、特に次のものが挙げられる。セイヨウキヅタ(Hedera Helix)、マンシュウミシマサイコ(Bupleurum chinensis)、アルニカ(Arnica Montana L)、ローズマリー(Rosmarinus officinalis N)、マリゴールド(Calendula officinalis)、セージ(Salvia officinalis L)、オタネニンジン(Panax ginseng)、イチョウ(ginko biloba)、オトギリソウ(Hyperycum Perforatum)、ナギイカダ(Ruscus aculeatus L)、セイヨウナツユキソウ(Filipendula ulmaria L)、ビッグフラワー・ジャワティー(big-flowered Jarva tea : Orthosiphon Stamineus Benth)、藻類(ヒバマタ属Vesiculosus)、シラカバ(Betula alba)、緑茶、コーラナッツ(Cola Nipida)、セイヨウトチノキ、竹、ツボクサ(Centella Asiatica)、ヒース、ヒバマタ、ヤナギ、ミミナグサ(mouse-year)の抽出物、エスシン(escine)の抽出物、ソウジュツの抽出物、クリサンテルムインジクム(chrysanthellum indicum)の抽出物、アルメニアセア(Armeniacea)属の植物の抽出物、アトラクチロディスプラチコドン(Atractylodis Platicodon)、シノメニウム(Sinnomenum)、ファルビチジス(Pharbitidis)、また、フレミンギア(Flemingia)、C.フォルスコリイ(C. Forskohlii)、C.ブルメイ(C. blumei)、C.エスキロリイ(C. esquirolii)、C.スクテラリオイデス(C. scutellaroides)、C.キサンタンタス(C. xanthantus)及びC.バルバタス(C. Barbatus)(コリウス・バルバタス(Cleus barbatus)の根の抽出物等)等のコリウスの抽出物、バロタ(Ballote)の抽出物、グイオア(Guioa)の抽出物、シノブ(Davallia)、テルミナリア(Terminalia)、バリングトニア(Barringtonia)、トレマ(Trema)、アンチロビア(antirobia)、セクロピア(cecropia)、アルガニア(argania)、ディオスコレア・オッポシタ(Dioscorea opposita)もしくはメキシカン(Mexican)等のジオスコレア(dioscoreae)の抽出物、
− 海洋由来の抽出物:ラミナリア・ディジタータ(Laminaria digitata)、珪藻類、ロディステロールの抽出物等の藻類又は植物プランクトンの抽出物。これらの抽出物は、もちろん全て混合して使用できる。
また発明に係る組成物は、加えて以下のものから選択される一種以上の追加有効成分を含んでもよい。天然フラボノイド、ルスコゲニン、エスクロシド、エスシン、ニコチネート、ヘペリジンメチルカルコン、ナギイカダ、ラベンダー又はローズマリーの精油、アンミビスナガ(Ammi visnaga)の抽出物等の微小循環に作用する薬剤(血管保護剤もしくは血管拡張剤);センテラアジアチカ(Centella Asiatica)及びメナモミ(Siegesbeckia)の抽出物、ケイ素、アマドリン、エルゴチオネイン及びその誘導体等の抗グリケーション剤、ヒドロキシスチルベン及びそれらの誘導体(例えばレスベラトロール)、ツツジ科の野菜の抽出物、特にビルベリー(コケモモ)抽出物(Vaccinium angustifollium)、ビタミンC及びその誘導体、レチノール及びその誘導体が挙げられる。
17.ブチルヒドロキシトルエン(BHT)及びブチルヒドロキシアニソール(BHA)
本発明の局所用組成物は、BHT又はBHAを含んでもよい。
ある実施形態では、BHT及び/又はBHAは、組成物の約0.0001重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より一層好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約0.5重量%が添加される。
18.局所的な麻酔剤
本発明の組成物は、安全かつ効果的な量の局所用麻酔剤を含んでもよい。
局所用麻酔薬剤の例は、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、及びそれらの医薬的に許容される塩を含む。
19.剥離/角質溶解有効成分
剥離/角質溶解有効成分は、本発明の組成物に加えられてもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の剥離/角質溶解有効成分を含む。
有用な角質溶解剤及び/又は剥離剤の例には、尿素、サリチル酸及びそのアルキル誘導体、飽和及び不飽和モノカルボン酸、飽和及び不飽和ジカルボン酸、トリカルボン酸、モノカルボン酸のアルファヒドロキシ酸及びベータヒドロキシ酸、ジカルボン酸のアルファヒドロキシ酸及びベータヒドロキシ酸、トリカルボン酸のアルファヒドロキシ酸及びベータヒドロキシ酸、またポリカルボン酸、ポリヒドロキシモノカルボン酸、ポリヒドロキシジカルボン酸、ポリヒドロキシトリカルボン酸のケト酸、アルファケト酸、ベータケト酸が含まれる。
この群の材料を以下に例示する。
2−ヒドロキシエタン酸(グリコール酸);2−ヒドロキシプロパン酸(乳酸);2−メチル2−ヒドロキシプロパン酸(メチル乳酸);2−ヒドロキシブタン酸;2−ヒドロキシペンタン酸;2−ヒドロキシヘキサン酸;2−ヒドロキシヘプタン酸;2−ヒドロキシオクタン酸;2ヒドロキシノナン酸;2−ヒドロキシデカン酸;2−ヒドロキシウンデカン酸;2−ヒドロキシドデカン酸(アルファ−ヒドロキシラウリン酸);2−ヒドロキシテトラデカン酸(アルファ−ヒドロキシミリスチン酸);2−ヒドロキシヘキサデカン酸(アルファ−ヒドロキシパルミチン酸);2−ヒドロキシオクタデカン酸(アルファ−ヒドロキシステアリン酸);2−ヒドロキシエイコサン酸(アルファ−ヒドロキシアラキドン酸);2−フェニル2−ヒドロキシエタン酸(マンデル酸);2、2−ジフェニル2−ヒドロキシエタン酸(ベンジル酸);3−フェニル2−ヒドロキシプロパン酸(フェニル乳酸);2−フェニル2−メチル2−ヒドロキシエタン酸(アトロラクチン酸);2−(4’−ヒドロキシフェニル)2−ヒドロキシエタン酸;2−(4’−クロロフェニル2−ヒドロキシエタン酸;2−(3’−ヒドロキシ−4’−メトキシフェニル)2−ヒドロキシエタン酸;2−(4’−ヒドロキシ−3’−メトキシフェニル)2−ヒドロキシエタン酸;3’−(2−ヒドロキシフェニル)2−ヒドロキシプロパン酸;3−(4’−ヒドロキシフェニル)2−ヒドロキシプロパン酸;及び2−(3’、4’ジヒドロキシフェニル)、及び2−ヒドロキシエタン酸、5−n−オクタノイルサリチル酸、5−n−ドデカノイルサリチル酸、5−n−デカノイルサリチル酸、5−n−オクチルサリチル酸、5−n−ヘプチルオキシサリチル酸、4−n−ヘプチルオキシサリチル酸及び2−ヒドロキシ−3−メチル安息香酸、又はこれらのアルコキシ誘導体(2−ヒドロキシ−3−メチルオキシ安息香酸等)。
好ましい角質溶解剤は、グリコール酸、酒石酸、サリチル酸、クエン酸、乳酸、ピルビン酸、グルコン酸、グルクロン酸、リンゴ酸、マンデル酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、酢酸、フェノール、レゾルシン、レチノイン酸、アダパレン、トリクロロ酢酸、5−フルオロウラシル、アゼライン酸からなる群より選択される。また角質溶解剤は、上に列記した化合物の塩、エステル、取り得るシス形もしくはトランス形、ラセミ混合物及び/又は相対的な右旋性もしくは左旋性形状のものである。そのような物質は、単独でもしくは一緒に使用可能である。
本明細書での使用に好適な他の角質溶解剤は、Keratoline(登録商標)というSEDERMA社より提供されるプロテアーゼをベースとしたエクスフォリアント(exfoliant)を含んでもよい。
本明細書での使用に好適なある剥離系は、サリチル酸及び双性イオンの界面活性剤を含み、米国特許第5,652,228号に記載されている。本明細書での使用に好適な他の剥離系は、スルフヒドリル化合物及び双性イオン界面活性剤を含み、米国特許第5,681,852号に記載されている。またこの文献に記載されているような双性イオン界面活性剤は、本明細書での剥離剤としても有用であり、セチルベタインが特に好適に使用される。
20.抗ざ瘡有効成分
本発明の組成物は一種以上の抗ざ瘡有効成分を含有してもよい。
有用な抗ざ瘡有効成分の例としては、レゾルシノール、イオウ、エリスロマイシン、サリチル酸、過酸化ベンゾイル、デヒドロ酢酸及び亜鉛が挙げられる。更なる好適な抗ざ瘡有効成分の例は、米国特許第5,607,980号に記載されている。特に有用であるものは、SEDERMA社より提供されるAc.net(登録商標)という抗ざ瘡原料との組み合わせである(WO 03/028692 A2)。
ある実施形態では、抗ざ瘡化合物が本発明の組成物中に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の抗ざ瘡化合物を含む。
21.皺防止有効成分/萎縮防止有効成分
本発明の組成物は、一種以上の皺防止有効成分又は萎縮防止有効成分を含んでもよい。本発明の組成物における使用に好適な皺防止有効成分/萎縮防止有効成分の例は、以下のものを含む。硫黄含有D及びLアミノ酸、並びにそれらの誘導体並びに塩、特にN−アセチル誘導体、その好ましい例であるN−アセチル−L−システイン;チオール(例えばエタンチオール)、ヒドロキシ酸(例えば乳酸等のアルファ−ヒドロキシ酸、及びグリコール酸、又はサリチル酸等及びサリチル酸誘導体(オクタノイル誘導体等)等のベータ−ヒドロキシ酸、ラクトビオン酸)、ケト酸(例えばピルビン酸)、フィチン酸、アスコルビン酸(ビタミンC)、スチルベン、桂皮酸塩、レスベラトロール、キネチン、ゼアチン、ジメチルアミノエタノール、天然由来のペプチド(例えばダイズペプチド)、及び糖酸の塩(例えばグルコン酸Mn、グルコン酸Zn)、リポ酸;リソホスファチジン酸、皮膚ピーリング剤(例えばフェノール等)、ビタミンB3化合物及びレチノイド及び他のビタミンB化合物(例えばチアミン(ビタミンB1)、パントテン酸(ビタミンB5)、リボフラビン(ビタミンB2))、及びそれらの誘導体及び塩(例えばHCL塩もしくはカルシウム塩)。特に有用であるのは、SEDERMA社より提供されるDermolectine(登録商標)及びSterocare(登録商標)いう皺用薬剤との組み合わせである(WO99/18927)。
ある実施形態では、皺防止/萎縮防止化合物が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.0001重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.01重量%〜約8重量%、さらに一層好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の皺防止/萎縮防止化合物を含む。
22.抗酸化剤/遊離基捕捉剤
本発明の組成物は、抗酸化剤/遊離基捕捉剤を含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、約0.01%〜約10%、より好ましくは約0.1%〜約5%の抗酸化剤/遊離基捕捉剤を含む。
抗酸化剤/遊離基捕捉剤としては、レチニルパルミテート、アスコルビン酸(ビタミンC)及びその塩、脂肪酸のアスコルビルエステル、アスコルビン酸誘導体(例えばマグネシウムアスコルビルホスフェイト、ナトリウムアスコルビルホスフェイト、アスコルビルソルベート)、トコフェロール(ビタミンE)、ソルビン酸トコフェロール、酢酸トロフェロール、トコフェロールの他のエステル、ブチルヒドロキシ安息香酸及びそれらの塩、過酸化水素を含む過酸化物、過ホウ酸塩、チオグリコール酸塩、過硫酸塩、6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチルクロマン−2−カルボン酸(商標Trolox(登録商標)で市販)、没食子酸及びそのアルキルエステル、特に没食子酸プロピル、尿酸及びその塩及びアルキルエステル、アミン(例えばN、N−ジエチルヒドロキシルアミン、アミノ−グアニジン)、ノルジヒドログアイアレチン酸、ビオフラボノイド、スルフヒドリル化合物(例えばグルタチオン)、ジヒドロキシフマル酸及びその塩、リシンピドレート、アルギニンピロレート、アミノ酸、シリマリン、リジン、1−メチオニン、プロリン、スーパーオキシドジスムターゼ、ソルビン酸及びその塩、リポ酸、オリーブ抽出物、茶抽出物、マツ樹皮からのプロアントシアニジン等のポリフェノール、カロテノイド、テトラヒドロクルクミン等のクルクミン化合物、OCTA(L−2−オキソ−4−チアゾリジンカルボン酸)、グルタチオン、メラニン、ローズマリー抽出物及びブドウの皮/種子抽出物等が使用されてもよい。好ましい抗酸化剤/遊離基捕捉剤は、トコフェロールのエステルから選択され、より好ましくは酢酸トロフェロール及びソルビン酸トコフェロールである(米国特許第4,847,071号)。
23.湿潤剤、保湿剤及びコンディショニング剤
本発明の組成物は、例えば、湿潤剤、保湿剤、及び皮膚コンディショナーから選択される安全かつ効果的な量のコンディショニング剤を含んでもよい。様々な種類のこれら材料を用いてもよく、ある実施形態では、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、さらに一層好ましくは約0.5重量%〜約7重量%の濃度で存在してもよい。これらの材料は、グアニジン、尿素、グリコール酸、グリコール酸塩(例えばアンモニウム及び第4級アルキルアンモニウム)、サリチル酸、乳酸、乳酸塩(例えばアンモニウム及び第4級アルキルアンモニウム)、多様な形態のうちの任意形態のアロエベラ(例えばアロエベラゲル)、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、グリセロール、ヘキサントリオール、ブタントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等のポリヒドロキシアルコール、ポリエチレングリコール、糖類(例えばメリビオース)、デンプン、糖及びデンプン誘導体(例えば、アルコキシ化グルコース、フルクトース、グルコサミン)、ヒアルロン酸、モノエタノールアミンラクタミド、モノエタノールアミンアセトアミド、パンテノール、アラントイン、石油及びそれらの混合物を含んでもよいが、これらに制限されるものではない。また本明細書では、米国特許第4,976,953号に記載のプロポキシル化グリセロールも有用である。
種々の糖類及び関連材料のC1〜C30モノエステル及びポリエステルもまた有用である。これらのエステルは、糖又はポリオール部分及び一種以上のカルボン酸部分から誘導される。
好ましくは、コンディショニング剤は、尿素、グアニジン、スクロースポリエステル、パンテノール、デクスパンテノール、アラントイン、グリセロール、及びその組み合わせから選択される。
湿潤剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びそれらの混合物よりなる群から選択される。本明細書で有用な多価アルコールは、上述のポリヒドロキシアルコール及びグリセリン、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1、2−ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、トレハロース、ジグリセリン、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、ナトリウムアデノシンホスフェイト、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びそれらの混合物を含む。本明細書で有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマーは、CTFA名称がPEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000、PPG−12/SMDI共重合体であるもの及びそれらの混合物等の、分子量が約1000以下のポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコールを含む。
24.活性酸素生成阻害剤
本発明の組成物は、ケルセチン、ルチン、タキシフォリン、ケンペロール、ミリセチン、クルクミン、レスベラトロール、アレコリン、アピゲニン、オウゴニン、ルテオリン、テクトリゲニン及びこれらの混合物から選択される活性酸素生成阻害剤を含んでもよい。
この活性酸素生成阻害剤は、組成物中、約0.001重量%〜約5重量%、好ましくは約0.001重量%〜約3重量%含まれてもよい。
25.キレーター
また本発明の組成物は、キレーター又はキレート剤も含んでよい。
本明細書で使用される「キレーター」又は「キレート剤」とは、金属イオンが容易に酸素ラジカル形成に関与する又は酸素ラジカル形成を触媒することがないように錯体を形成することによって、系から金属イオンを除去可能な有効成分を意味する。ある実施形態では、キレート剤は、組成物の好ましくは約0.00001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.001重量%〜約5重量%、本発明の組成物に加えられる。本明細書で有用なキレーターの例は、米国特許第5,487,884号、WO91/16035及びWO91/16034号に開示されているものを含む。キレート剤の例は、N−ヒドロキシサクシンイミド、EDTA、2ナトリウムEDTA、NTA、デフェロキサミン、ヒドロキサム酸及びそれらの塩、フィチン酸、フィチン酸塩、グルコン酸及びその塩、トランスフェリン、ラクトフェリン;フリルジオキシム及びその誘導体を含む。
26.抗炎症剤
抗炎症剤が本発明の組成物に加えられてもよい。ある実施形態では、抗炎症剤は、組成物の約0.01重量%〜約10重量%、好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で加えられる。組成物に用いられる抗炎症剤の厳密な量は、特定の抗炎症剤によって異なり、この理由は、これら薬剤の有効性には大きな幅があるためである。
ステロイド性抗炎症剤は、ヒドロコルチゾン等の副腎皮質ステロイドを含んでもよいが、これらに制限されるものではない。また非ステロイド性抗炎症剤も、本明細書で有用であり得る。この群に包含される化合物の多様性は、当業者にはよく知られている。本発明の組成物において有用であり得る特定の非ステロイド性抗炎症剤は、ピロキシカム等のオキシカム、アスピリン等のサリチル酸塩;フェルビナク等の酢酸誘導体、エトフェナメート等のフェナメート、フルフェナム酸、メフェナム酸、メクロフェナム酸;イブプロフェン等のプロピオン酸誘導体、ナプロキセン、ピラゾール、及びそれらの混合物を含むが、これらに制限されるものではない。これらの非ステロイド性抗炎症剤の混合物も使用でき、また、これらの剤の皮膚科学的に許容される塩及びエステルも同様に使用できる。
最後に、いわゆる「天然の」抗炎症剤は、本発明の方法に有用である。かかる抗炎症剤は、天然原料(例えば、植物、真菌、微生物の副生成物)から、適した物理的及び/又は化学的単離によって抽出物として適宜得ることができ、又は合成的に調製できる。例えば、キャンデリラワックス、ビサボロール(例えば、α−ビサボロール)、アロエベラ、植物ステロール(例えば、フィトステロール)、マンジスタ(Manjistha)(アカネ科アカネ属(Rubia)の植物、特にルビア・コルディフォリア(Rubia Cordifolia)から抽出)、及びグッガル(Guggal)(コミフォラ(Commiphora)属の植物、特にコミフォラ・ムクル(Commiphora Mukul)から抽出)、コラ抽出物、カモミール、クローバ抽出物、カワ(Piper methysticum)抽出物(SEDERMA社によるカバカバ(Kava Kava)、(FR2 771 002及びWO 99/25369)、バコパモニエリ(Bacopa monieri)抽出物(SEDERMA社によるBacocalmine(登録商標)、WO99/40897)及びムチサンゴ抽出物を使用してよい。本発明において有用な抗炎症剤には、アラントイン、及びグリチルレチン酸、グリチルリチン酸及びそれらの誘導体(即ち、塩類及びエステル類)を含むカンゾウの化合物(植物属/種名グリチルリチア・グラブラ(Glycyrrhiza glabra))族が挙げられる。上述した化合物の適した塩類としては金属及びアンモニウム塩類が挙げられる。適したエステル類としては、C2〜C24、好ましくはC10〜C24、より好ましくはC16〜C24の酸の飽和又は不飽和エステル類が挙げられる。前述の特定の例には、油溶性カンゾウ抽出物、グリチルリチン酸及びグリチルレチン酸そのもの、グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸モノカリウム、グリチルリチン酸ニカリウム、1−β−グリチルレチン酸、ステアリルグリチルレチネート、及び3−ステアリルオキシグリチルレチン酸、及び3−スクシニルオキシ−β−グリチルレチン酸ニナトリウムが挙げられる。ステアリルグリチルレチネートが好ましく使用される。追加の抗炎症剤は、ディオスゲノール(diosgenol)、サポニン、サポゲニン、リグナン、トリテルペン、サポノシド及びゲニン(genine)を含む。
27.日焼け有効成分
本発明の組成物は、日焼け有効成分を含んでもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約2重量%〜約7重量%、より一層好ましくは約3重量%〜約6重量%の日焼け有効成分を含む。好ましい日焼け有効成分は、ジヒドロキシアセトン、又はDHA又は1、3−ジヒドロキシ−2−プロパノンである。特に有用なのは、SEDERMA社より提供され、Fr 2 702 766及びWO03/017966に夫々記載されているTyr-ol(登録商標)及びTyr-excel(登録商標)という日焼け剤との組み合わせである。
28.皮膚美白剤
本発明の組成物は、皮膚美白剤をさらに含んでもよい。
皮膚美白剤を使用する場合、組成物は、組成物の好ましくは約0.001重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.02重量%〜約5重量%、さらに好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の皮膚美白剤を含む。好適な皮膚美白剤としては、コウジ酸、ヒドロキノン、アミノフェノール誘導体、N−コレステリルオキシカルボニル−パラ−アミノフェノール及びN−エチルオキシカルボニル−パラ−アミノフェノール;イミノフェノール誘導体、L−2−オキソチアゾリジン−4−カルボン酸又はプロシステイン、またその塩及びエステル、アルブチン、トラネキサム酸、アスコルビン酸及びその誘導体(例えばアスコルビルリン酸マグネシウムもしくはアスコルビルリン酸ナトリウム、アスコルビルグルコシド等(林原生物化学研究所のAA2G等))、及び抽出物(例えば桑抽出物、胎盤抽出物、タツナミソウ抽出物、コウゾ抽出物、油溶性カンゾウ抽出物(丸善より入手可能なもの等)、油溶性カンゾウ抽出物(カンゾウ、カモミール抽出物(花王株式会社から入手可能なもの等))、m−トラネキサム酸/ビタミンCエチル(株式会社資生堂から入手可能なもの等)、アデノシンモノリン酸二ナトリウム(APM、大塚製薬株式会社より提供)、エラグ酸(ライオン株式会社)、ルシノール(ポーラ化成工業株式会社)、エチルアスコルビルエーテル)を含む、本技術分野において公知のものが挙げられる。
また本明細書での使用に好適な皮膚美白剤は、WO95/34280、PCT/US95/07432、同時係属出願に記載されているもの、US08/390,152及びPCT/US95/23780を含む。特に有用なのは、SEDERMA社より提供され、FR 2 732 215、WO98/05299、WO02/15871及びPCT/FR 03/02400に各々記載されているMelaclear(登録商標)、Etioline(登録商標)、Melaslow(登録商標)及びLumiskin(登録商標)という皮膚美白剤との組み合わせである。本明細書での使用に好適な他の美白原料としては、Actiwhite(登録商標)(Cognis社)、Emblica(登録商標)(Rona社)、Azeloglicina(Sinerga社)及びSepiwhite(登録商標)(Seppic社)を挙げることが出来る。好ましい皮膚美白剤は、アスコルビルグルコシドである。
29.抗微生物剤、抗菌剤及び抗真菌有効成分
本発明の組成物は、一種以上の抗真菌又は抗微生物有効成分を含んでもよい。安全かつ効果的な量の抗微生物又は抗真菌有効成分を本組成物に加えてもよい。ある実施形態では、組成物は、組成物の約0.001重量%〜約10重量%、好ましくは約0.01重量%〜約5重量%、及びより好ましくは約0.05重量%〜約2重量%の抗微生物も又は抗真菌有効成分を含む。
好適な抗菌有効成分には、コールタール、イオウ、ウィットフィールド(whitfield)の軟膏、カステラーニ(castellani)塗布剤、塩化アルミニウム、ゲンチアナバイオレット、オクトピロックス(ピロクトンオラミン)、3,4,4’−トリクロロカルバニリド(トリクロサン)、トリクロカルバン、シクロピロックスオラミン、ウンデシレン酸及びその金属塩、過マンガン酸カリウム、硫化セレン、チオ硫酸ナトリウム、プロピレングリコール、ビターオレンジオイル、尿素調製物、グリセオフルビン、8−ヒドロキシキノリンシロキノール、チオベンダゾール、チオカルバメート、ハロプロジン、ポリエン、ヒドロキシピリドン、モルホリン、ベンジルアミン、アリルアミン(例えば、テルビナフィン)、ティーツリー油、クローブリーフ油、コリアンダー、パルマロッサ、ベルベリン、タイムレッド、シナモン油、シンナミックアルデヒド、シトロネル酸、ヒノキトール(hinokitol)、イヒチオールペール、センシバ(Sensiva)SC−50、エレスタブ(Elestab)HP−100、アゼライン酸、リチカーゼ(lyticase)、ヨードプロピニルブチルカルバメート(IPBC)、オクチルイソチアザリノン等のイソチアザリノン及びアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。好ましい抗菌剤には、イトラコナゾール、ケトコナゾール、硫化セレン及びコールタールが挙げられる。ある実施形態では、一種以上の抗真菌又は抗微生物有効成分が、ピリチオンの多価金属塩から選択されるふけ防止有効成分と併用される。
a.アゾール
アゾール抗菌剤には、ベンズイミダゾール等のイミダゾール、ベンゾチアゾール、ビフォナゾール、硝酸ブトコナゾール、クリムバゾール(climbazole)、クロトリマゾール、クロコナゾール、エベルコナゾール、エコナゾール、エルビオール、フェンチコナゾール、フルコナゾール、フルチマゾール、イソコナゾール、ケトコナゾール、ラノコナゾール、メトロニダゾール、ミコナゾール、ネチコナゾール、オモコナゾール、硝酸オキシコナゾール、セルタコナゾール、硝酸サルコナゾール、チオコナゾール、チアゾール、並びにテルコナゾール及びイトラコナゾール等のトリアゾール、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。
本組成物中に存在する時、アゾール抗菌有効成分は、組成物の約0.01重量%〜約5重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の量で含まれる。本明細書においては、ケトコナゾール及びクリムバゾールが特に好ましい。
b.硫化セレン
硫化セレンは本発明の抗菌組成物に用いるのに好適な粒子状フケ防止剤であり、その有効濃度は組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.3重量%〜約2.5重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約1.5重量%の範囲である。
c.硫黄
また本発明の抗微生物組成物における粒子状抗微生物/フケ防止剤として硫黄も使用されてよい。効果的な粒子状硫黄の濃度は、通常、組成物の約1重量%〜約4重量%、好ましくは約2重量%〜約4重量%である。
d.追加抗微生物有効成分
本発明の追加の抗菌有効成分は、サリチル酸、メラレウカ(ティーツリー)(melaleuca(tea tree))の抽出物及び炭等の角質溶解剤を一種以上含んでもよい。また、本発明は、抗菌有効成分の組み合わせを含んでもよい。このような組み合わせは、オクトピロックスとジンクピリチオンの組み合わせ、パインタールとイオウの組み合わせ、サリチル酸とジンクピリチオンの組み合わせ、オクトピロックスとクリムバゾールの組み合わせ、及びサリチル酸とオクトピロックスの組み合わせ、並びにこれらの混合物を含んでもよい。
本明細書で有用な有効成分の好ましい例には、過酸化ベンゾイル、3−ヒドロキシ安息香酸、グリコール酸、乳酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシブタン酸、2−ヒドロキシペンタン酸、2−ヒドロキシヘキサン酸、フィチン酸、リポ酸、アゼライン酸、アラキドン酸、過酸化ベンゾイル、テトラサイクリン、イブプロフェン、ナプロキセン、ヒドロコルチゾン、アセトミノフェン、レゾルシノール、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、オクトピロックス、シクロピロックス、塩酸リドカイン、クロトリマゾール、ミコナゾール、ケトコナゾール、硫酸ネオマイシン、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
特に有用なのは、SEDERMA社(WO97/05856)が提供するOSMOCIDE(登録商標)という原料範囲との組み合わせである。
30.増粘剤(濃厚剤及びゲル化剤を含む)
本発明の組成物は、一種以上の増粘剤を含んでもよい。ある実施形態では、増粘剤は、組成物の約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約0.1重量%〜約5重量%、より好ましくは約0.25重量%〜約4重量%の濃度で存在する。増粘剤の非限定的なクラスは、以下から選択されるものを含む。
a.カルボン酸ポリマー
これらのポリマー類は、アクリル酸、置換型アクリル酸、並びにこのようなアクリル酸類及び置換型アクリル酸類の塩類及びエステル類に由来する1つ以上のモノマーを含有する架橋化合物である。ここで、架橋剤は2つ以上の炭素間二重結合を含み、かつ多価アルコールに由来する。本発明に有用なポリマーは、より完全に米国特許第5,087,445号、米国特許第4,509,949号、米国特許第2,798,053号、及びCTFA国際化粧品構成成分辞書、第10刷、2004年に記載されている。
本明細書において有用な市販されているカルボン酸ポリマーの例には、スクロース又はペンタエリトリトールのアリルエーテルと架橋したアクリル酸のホモポリマーであるカルボマーが挙げられる。カルボマーは、B.F.Goodrich社からCarbopol(登録商標)900シリーズ(例えば、Carbopol(登録商標)954)として入手可能である。
それに加えて、その他の適したカルボン酸重合剤には、Ultrez(登録商標)(B.F.Goodrich社)、及びC10〜30アルキルアクリレートと1つ以上のアクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー、又はそれらの短鎖の1つ(即ちC1〜C4アルコール)のエステルのコポリマーとが含まれる。その際、その架橋剤はスクロースのアリルエーテル又はペンタエリトリトールのアリルエーテルである。これらのコポリマーは、アクリレート/C10〜30アルキルアクリレート架橋ポリマーとして知られ、通常、Carbopol(登録商標)1342、Carbopol(登録商標)1382、PemulenTR−1、及びPemulenTR−2としてB.F.Goodrich社より市販されている。すなわち、本明細書中で有用なカルボン酸ポリマー濃厚剤の例は、カルボマー、アクリレート類/C10〜C30アルキルアクリレート架橋ポリマー及びそれらの混合物から選択されるものである。
b.架橋ポリアクリレートポリマー
本発明の組成物は、必要に応じてカチオン性及び非イオン性ポリマーを両方含む濃厚剤又はゲル化剤として有用な架橋ポリアクリレートポリマーを含んでもよいが、カチオン性が一般的に好ましい。有用な架橋した非イオン性ポリアクリレートポリマー及び架橋カチオン性ポリアクリレートポリマーの例は、米国特許第5,100,660号、米国特許第4,849,484号、米国特許第4,835,206号、米国特許第4,628,078号、米国特許第4,599,379号及びEP228,868に記載されているものである。
c.ポリアクリルアミドポリマー
本発明の組成物は、必要に応じて、ポリアクリルアミドポリマー、特に置換分岐又は非分岐ポリマーを含む非イオン性ポリアクリルアミドポリマーを含んでもよい。これらのポリアクリルアミドポリマーの中でも、CTFA表記ポリアクリルアミド及びイソパラフィン及びラウレス−7の非イオン性ポリマーが好ましく、商品名Sepigel305としてSeppic Corporationより市販されている。
本明細書で有用なもうひとつのポリアクリルアミドポリマーには、アクリルアミド類及び置換アクリルアミド類とアクリル酸類及び置換アクリル酸類との多重ブロックコポリマーが挙げられる。このような多重ブロックコポリマーの市販商品の例としては、Lipo Chemicals、Inc.のHypanSR150H、SS500V、SS500W、SSSA100Hが挙げられる。
また組成物は、United Guardian社のLubrajel(登録商標)という商品範囲を例とするタイプの増粘ゲル及びテクスチャーゲルを含んでもよい。これらのゲルは、保湿特性、増粘特性、安定化特性を有し、1〜99%の濃度範囲で用いることができるが、5〜15%が最も有利である。
d.多糖類
本明細書では、多種多様な多糖類が有用である。
「多糖類」とは、反復する糖(即ち炭水化物)単位の骨格を含有するゲル化剤をいう。
多糖類ゲル化剤の非限定的な例としては、セルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、プロピオン酸カルボン酸セルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチル・エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシエチルセルロース、微結晶セルロース、セルロース硫酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群より選択されるものが挙げられる。
また本明細書では、アルキルで置換されたセルロースも有用である。アルキルヒドロキシアルキルセルロースエーテルのうち好ましいのは、CTFA名称がセチルヒドロキシエチルセルロースである材料であって、これはセチルアルコール及びヒドロキシエチルセルロースのエーテルである。この材料は、Natrosol(登録商標)CS Plusの商品名でAqualon Corporationから販売されている。
その他の有用な多糖類には、3単位毎に(1〜6)連結グルコースを有する(1〜3)連結グルコース単位の直鎖であるスクレログルカンが含まれ、その市販例が、Michel Mercier Products Inc.のClearogel(商標)CS11である。
e.ガム
本明細書において有用なその他の増粘剤及びゲル化剤には、主として自然の供給源由来の物質が含まれる。このようなゲル化剤の非限定的な例としては、アカシア、寒天、アルギン、アルギン酸、アルギン酸アンモニウム、アミロペクチン、アルギン酸カルシウム、カラゲナンカルシウム、カルニチン、カラゲナン、デキストリン、ゼラチン、ゲランガム、グアーガム、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド、ヘクトライト、ヒアルロン酸、水酸化珪素、ヒドロキシプロピルキトサン、ヒドロキシプロピルグアー、カラヤガム、ケルプ、イナゴマメガム、納豆ガム(Natto gum)、アルギン酸カリウム、カラゲナンカリウム、アルギン酸プロピレングリコール、スクレロチンガム、カルボキシメチルデキストランナトリウム、カラゲナンナトリウム、トラガカントガム、キサンタンガム、及びその混合物から選択される物質が挙げられる。
31.制汗剤有効成分
また、本発明の組成物は、制汗剤有効成分を含んでもよい。好適な制汗剤有効成分は、収斂薬金属塩、特にアルミニウムジルコニウム及び亜鉛の無機酸塩及び有機酸塩、及びそれらの混合物を含む。特に好ましいのは、アルミニウム含有及び/もしくはジルコニウム含有材料、又は、ハロゲン化アルミニウム、クロルヒドロキシアルミニウム、アルミニウムヒドロキシハロゲン化物、ジルコニルオキシハロゲン化物、ジルコニルヒドロキシハロゲン化物等の塩、及びそれらの混合物である。ある実施形態では、制汗剤有効成分が本発明の組成物に存在する場合、組成物は、組成物の約0.01重量%〜約50重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約40重量%、さらに一層好ましくは約1重量%〜約30重量%の制汗剤化合物を含む。
32.洗浄性界面活性剤
本発明の組成物は、洗浄性界面活性剤を約1%〜約90%、より好ましくは 約5%〜約10%含んでもよい。洗浄性界面活性剤構成成分は、組成物に洗浄性能を与えるために含まれる。洗浄性界面活性剤構成成分は、同様に、アニオン性の洗浄性界面活性剤、双性又は両性の洗浄性界面活性剤、又はこれらの組み合わせを含む。本明細書の組成物に使用される好適なアニオン性の洗浄性界面活性剤構成成分には、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄組成物への使用が公知であるものが挙げられる。組成物中にアニオン性界面活性剤構成成分を含む場合、その濃度は、所望の洗浄及び起泡性能を提供するのに十分であることが好ましく、一般に、約5%〜約50%、好ましくは約8%〜約30%、より好ましくは約10%〜約25%、更により好ましくは約12%〜約22%の範囲であり得る。
組成物への使用に好適な好ましいアニオン性界面活性剤は、アルキル及びアルキルエーテルサルフェートである。他の好適なアニオン性洗浄性界面活性剤は、有機及び硫酸反応生成物の水溶性塩、アルコイルイセチオネート、メチルタウリドの脂肪酸アミドのナトリウム又はカリウム塩、オレフィンスルホン酸塩、β−アルキルオキシアルカンスルホネートである。
本組成物に用いられるのに好ましいアニオン性洗浄性界面活性剤には、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸トリエチルアミン、ラウレス硫酸トリエチルアミン、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、ラウレス硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸ジエタノールアミン、ラウレス硫酸ジエタノールアミン、ラウリルモノグリセリド硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウレス硫酸カリウム、ラウリルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウリルサルコシン、ココイルサルコシン、ココイル硫酸アンモニウム、ラウロイル硫酸アンモニウム、ココイル硫酸ナトリウム、ラウロイル硫酸ナトリウム、ココイル硫酸カリウム、ラウリル硫酸カリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウレス硫酸トリエタノールアミン、ココイル硫酸モノエタノールアミン、ラウリル硫酸モノエタノールアミン、トリデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書の組成物に用いられる好適な両性又は双性イオン性の洗浄性界面活性剤には、ヘアケア又は他のパーソナルケア洗浄における使用で公知の界面活性剤が挙げられる。こうした両性の洗浄性界面活性剤の濃度は、好ましくは、約0.5%〜約20%、好ましくは約1%〜約10%の範囲である。好適な双性イオン性又は両性界面活性剤の非限定例は、米国特許第5,104,646号、第5,106,609号に記載されている。
両性洗浄性界面活性剤は、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体を含む。
本発明の組成物は、前述したアニオン性の洗浄性界面活性剤成分と組み合わせて使用される追加的な界面活性剤を更に含んでもよい。好適な任意の界面活性剤には、非イオン性及びカチオン性の界面活性剤が挙げられる。ヘアケア製品又はパーソナルケア製品に用いられる本技術分野において公知のいずれの界面活性剤を使用してもよいが、その任意の追加的な界面活性剤が、組成物の必須構成成分と化学的及び物理的に適合性があるか、そうでなければ製品性能、審美性又は安定性を過度に損なわない場合に限る。
組成物中の任意の追加的な界面活性剤の濃度は、所望の洗浄又は起泡性能、選択される任意の界面活性剤、所望の製品濃度、組成物中の他の構成成分の存在、及び本技術分野において周知の他の要因に応じて変更してもよい。
この組成物に用いるのに好適なその他のアニオン性、双性イオン性、両性、又は任意の追加的な界面活性剤の非限定例は、「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(1989年年鑑、M.C.Publishing Co.より出版)、及び米国特許第3,929,678号、第2,658,072号、第2,438,091号、第2,528,378号に記載されている。
33.カチオン性、アニオン性及び両性ポリマー
本発明の組成物は、ホモポリマー、コポリマー、ターポリマー等のポリマーを含有し得る。本明細書でのポリマーを説明する便宜上、ポリマー中に存在するモノマー単位をモノマーと呼び、これらモノマーからポリマーを誘導可能である。モノマーはイオン性(例えばアニオン性、カチオン性、両性、双性イオン性)でも非イオン性でもよい。
組成物中にカチオン性ポリマーを含む場合、その濃度は、典型的には、約0.05%〜約3%、好ましくは約0.075%〜約2.0%、より好ましくは約0.1%〜約1.0%の範囲であり得る。
a.カチオン性ポリマー
本発明の組成物に用いるのに好適なカチオン性ポリマーは、第四級アンモニウムのようなカチオン性窒素含有部分又はカチオン性プロトン化アミノ部分を含有する。ポリマーが、水に、組成物に、又は組成物のコアセルベート相に可溶なままである限り、また対イオンが組成物の必須構成成分に物理的及び化学的に適合性があるか、そうでなければ過度に製品性能、安定性又は審美性を損なわない限り、任意のアニオン性対イオンは、カチオン性ポリマーとともに使用することができる。そのような対イオンの非限定例には、ハロゲン化物(例、塩化物、フッ化物、臭化物、ヨウ化物)、硫酸塩及び硫酸メチルが挙げられる。こうしたポリマーの非限定例は、CTFAに記載されている。
好適なカチオン性ポリマーの非限定例としては、カチオン性プロトン化アミン又は第四級アンモニウム官能基を有するビニルモノマーと、アクリルアミド、メタクリルアミド、アルキル及びジアルキルアクリルアミド、アルキル及びジアルキルメタクリルアミド、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート、ビニルカプロラクトン又はビニルピロリドンのような水溶性スペーサーモノマーとのコポリマーが挙げられる。
カチオン性モノマーの例としては、アクリル酸又はメタクリル酸と、アルキル中に1〜5個の炭素原子を有するトリアルキルアミンの第4級化エピハロヒドリン生成物とから誘導されるモノマー、例えば(メタ)アクリルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド及び(メタ)アクリルオキシプロピルトリエチルアンモニウムブロミド;メタクリル酸又はメタクリルアミドと、C1〜C6アルキル基を有するジアルキルアルカノールアミンとから誘導されるメタクリル酸のアミン誘導体又はメタクリルアミドのアミン誘導体、例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、又はジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドが挙げられる。
本明細書の組成物のカチオン性ポリマーに含まれるのに好適なカチオン性プロトン化アミノ及び第四級アンモニウムモノマーには、ジアルキルアミノアルキルアクリレート、ジアルキルアミノアルキルメタクリレート、モノアルキルアミノアルキルアクリレート、モノアルキルアミノアルキルメタクリレート、トリアルキルメタクリルオキシアルキルアンモニウム塩、トリアルキルアクリルオキシアルキルアンモニウム塩、ジアリル第四級アンモニウム塩で置換されたビニル化合物、並びに、ピリジニウム、イミダゾリウム、及び四級化ピロリドン、例えばアルキルビニルイミダゾリウム、アルキルビニルピリジニウム、アルキルビニルピロリドン塩のような環状カチオン性窒素含有環を有するビニル第四級アンモニウムモノマーで置換されたビニル化合物が挙げられる。
組成物に用いられる他の好適なカチオン性ポリマーには、1−ビニル−2−ピロリドン及び1−ビニル−3−メチルイミダゾリウム塩(例えば、塩化物)のコポリマー(Cosmetic,Toiletry,and Fragrance Associationの「CTFA」により、産業界で、ポリクオタニウム−16と称される);1−ビニル−2−ピロリドン及びジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー(産業界で、CTFAによりポリクオタニウム−11と称される);例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドホモポリマー、及びアクリルアミド及びジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマーを含むカチオン性ジアリル第四級アンモニウム含有ポリマー(産業界で、CTFAにより、それぞれポリクオタニウム6及びポリクオタニウム7と称される);アクリル酸及びジメチルジアリルアンモニウムクロライドのコポリマーを含むアクリル酸の両性コポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム22と称される)、アクリル酸とジメチルジアリルアンモニウムクロライド及びアクリルアミドとのターポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム39と称される)、並びに、アクリル酸とメタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド及びメチルアクリレートとのターポリマー(産業界で、CTFAにより、ポリクオタニウム47と称される)が挙げられる。好ましいカチオン性置換モノマーは、カチオン性置換ジアルキルアミノアルキルアクリルアミド、ジアルキルアミノアルキルメタクリルアミド、及びこれらの組み合わせである。非限定例はポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライドであり、Rhone-Poulenc社より、Polycare133の商品名で入手可能である。
組成物に用いられる他の好適なカチオン性ポリマーには、カチオン性セルロース誘導体及びカチオン性デンプン誘導体等の多糖類ポリマーが挙げられる。
好ましいカチオン性セルロースポリマーは、トリメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースの塩であり、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム10と称され、Amerchol Corp.よりポリマーLR、JR、及びKGシリーズのポリマーとして入手可能である。カチオン性セルロースのその他の好適な種類には、ラウリルジメチルアンモニウム置換エポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロースのポリマーの第四級アンモニウム塩が挙げられ、当業界(CTFA)ではポリクオタニウム24と称される。これらの物質は、Amerchol Corp.より、ポリマーLM−200の商品名で入手可能である。
その他の好適なカチオン性ポリマーとしては、グアーヒドロキシプロピル塩化トリモニウム等のカチオン性グアーガム誘導体が挙げられ、その具体例として、Rhone-Poulenc Incorporatedより市販されているJaguarシリーズ、及びHercules,Inc.のアクアロン部門(Aqualon Division)より市販されているN-Hanceシリーズが挙げられる。
その他の好適なカチオン性ポリマーには、第四級窒素含有セルロースエーテルが挙げられ、その幾つかの例は米国特許第3,962,418号に記載されている。その他の好適なカチオン性ポリマーには、エーテル化セルロース、グアー及びデンプンのコポリマーが挙げられ、その幾つかの例は米国特許第3,958,581号に記載されている。カチオン性ポリマーが用いられる場合、本明細書のカチオン性ポリマーは、組成物に可溶性であるか、又は、カチオン性ポリマーと上述したアニオン性、両性及び/もしくは双性イオン性の洗浄性界面活性剤構成成分とによって形成された組成物中の複合コアセルベート相に可溶性であるかのいずれかである。また、カチオン性ポリマーの複合コアセルベートは、組成物中の他の荷電物質で形成することもできる。
b.アニオン性ポリマー
アニオン性ポリマーの例は、酢酸ビニルとクロトン酸コポリマーのコポリマー、酢酸ビニル、クロトン酸とネオデカン酸ビニル等のアルファ−分枝鎖飽和脂肪族モノカルボン酸ビニルエステルのターポリマー;並びにメチルビニルエーテルと無水マレイン酸のコポリマー、アクリル酸もしくはメタクリル酸を含むアクリルコポリマー及びターポリマーである。
アニオン性モノマーの例には、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、マレイン酸ハーフエステル、イタコン酸、フマル酸及びクロトン酸等の不飽和カルボン酸モノマー;不飽和多塩基酸無水物(例えば無水コハク酸、無水フタル酸等)と、ヒドロキシル基含有アクリレート及び/又はメタクリレート(例えばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート等)とのハーフエステル;スルホン酸基を有するモノマー、例えばスチレンスルホン酸、スルホエチルアクリレート及びメタクリレート等;リン酸基を有するモノマー、例えば酸性ホスホオキシエチルアクリレート及びメタクリレート、3−クロロ−2−酸ホスホオキシプロピルアクリレート及びメタクリレートなどが含まれる。
c.両性モノマー
両性モノマーの例としては、前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体の双性イオン性誘導体又は(メタ)アクリルアミドのアミン誘導体(例えばジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド)が挙げられ、これら誘導体は、モノクロロ酢酸カリウム、モノブロモプロピオン酸ナトリウム、モノクロロ酢酸のアミノメチルプロパノール塩、モノクロロ酢酸のトリエタノールアミン塩等のハロゲン化脂肪酸塩によるものである。さらに、両性モノマーの例として、プロパンスルトンで改質した前述の(メタ)アクリル酸のアミン誘導体又は(メタ)アクリルアミドのアミン誘導体も挙げられる。
34.非イオン性ポリマー
本発明の組成物は、非イオン性ポリマーを含んでもよい。例えば、分子量が約1000を超えるポリアルキレングリコールを使用することができる。好適なポリエチレングリコールポリマーとしては、PEG−2M(Polyox WSR(登録商標)N−10としても知られ、Union Carbideから入手可能であり、PEG−2,000としても知られる);PEG−5M(Polyox WSR(登録商標)N−35及びPolyox WSR(登録商標)N−80としても知られ、Union Carbideから入手可能であり、PEG−5,000及びポリエチレングリコール300,000としても知られる);PEG−7M(Polyox WSR(登録商標)N−750としても知られ、Union Carbideから入手可能である);PEG−9M(Polyox WSR(登録商標)N−3333としても知られ、Union Carbideから入手可能である);及び、PEG−14M(Polyox WSR(登録商標)N−3000としても知られ、Union Carbideから入手可能である)が挙げられる。
非イオン性モノマーの例は、例えばメタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、1−ペンタノール、2−ペンタノール、3−ペンタノール、2−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ブタノール、3−メチル−1−ブタノール、1−メチル−1−ペンタノール、2−メチル−1−ペンタノール、3−メチル−1−ペンタノール、t−ブタノール、シクロヘキサノール、2−エチル−1−ブタノール、3−ヘプタノール、ベンジルアルコール、2−オクタノール、6−メチル−1−ヘプタノール、2−エチル−1−ヘキサノール、3,5−ジメチル−1−ヘキサノール、3,5,5−トリメチル−1−ヘキサノール、1−デカノール、1−ドデカノール、1−ヘキサデカノール、1−オクタデカノール等のC1〜C24アルコールのアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステル、スチレン、クロロスチレン、ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、塩化ビニル、塩化ビニリデン、アクリロニトリル、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、ブタジエン、シクロヘキサジエン、エチレン、プロピレン、ビニルトルエン、アルコキシアルキル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート;アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シクロヘキシルアクリレート及びメタクリレート、オレイルアクリレート及びメタクリレート、ベンジルアクリレート及びメタクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート及びメタクリレート、エチレングリコールジ−アクリレート及びメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジ−アクリレート及びメタクリレート、ジアセトンアクリルアミド、イソボルニル(メタ)アクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、メチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、及びそれらの混合物である。
35.毛髪コンディショニング剤
コンディショニング剤は、角質組織に特定のコンディショニング効果を与えるために使用される任意の物質を含む。例えば、毛髪用トリートメント組成物において好適なコンディショニング剤には、光沢、柔軟性、櫛通りの良さ、静電気防止特性、濡れている時の取扱性、損傷、扱いやすさ、髪のボリューム、及び油脂潤滑性に関連した一以上の効果を提供するものを含む。
本発明の組成物に有用なコンディショニング剤は、乳化液体粒子を形成する非水溶性の水分散性不揮発性液体を含み得る。本組成物に用いるのに好適なコンディショニング剤は、一般に、シリコーン(例えばシリコーンオイル、カチオン性シリコーン、シリコーンゴム、屈折率の高いシリコーン、及びシリコーン樹脂)、有機コンディショニングオイル(例えば炭化水素油、ポリオレフィン及び脂肪酸エステル)又はこれらの組み合わせとして特徴付けられるコンディショニング剤であるか、本明細書の水性界面活性剤マトリックス中に液状の分散粒子を形成するコンディショニング剤である。
組成物中にコンディショニング剤を用いる場合には、その濃度は、所望のコンディショニング効果を提供するのに十分な濃度であればよく、これは当業者にとって明らかなものである。このような濃度は、コンディショニング剤、所望のコンディショニング性能、コンディショニング剤粒子の平均の大きさ、その他の構成成分の種類及び濃度、並びにその他の要因によって変更可能である。
a.シリコーン
本発明の組成物のコンディショニング剤は、好ましくは不溶性シリコーンコンディショニング剤である。シリコーンコンディショニング剤粒子は、揮発性シリコーン、不揮発性シリコーン、又はこれらの組み合わせを含んでもよい。不揮発性シリコーンコンディショニング剤が好ましく使用される。揮発性シリコーンが存在する場合、それは、典型的には、不揮発性シリコーン物質成分(シリコーンゴム及び樹脂等)を市販形態にするために溶媒又は担体として使用するのに付随して生じる。シリコーンコンディショニング剤粒子はシリコーン流体コンディショニング剤を含んでもよく、シリコーン流体の付着効率を改善し又は毛髪の光沢度を高めるためのシリコーン樹脂等の他の構成成分を含んでもよい。
シリコーンコンディショニング剤の濃度は、典型的には、約0.01%〜約10%、好ましくは約0.1%〜約8%、より好ましくは約0.1%〜約5%、より好ましくは約0.2%〜約3%の範囲である。好適なシリコーンコンディショニング剤及びシリコーンのための任意の懸濁剤の非限定例は、米国再発行特許第34,584号、米国特許第5,104,646号及び米国特許第5,106,609号に記載されている。
シリコーン流体、ゴム及び樹脂、並びにシリコーンの製造を論じる項を含むシリコーンに関する背景資料は、「Encyclopedia of Polymer Science and Engineering」(15巻、第2版、204〜308ページ、John Wiley&Sons, Inc.、1989年)に見ることができる。
b.シリコーンオイル
シリコーン流体としてはシリコーンオイルが挙げられ、これは25℃にて測定して粘度が1,000,000csk未満、好ましくは約5csk〜約1,000,000csk、より好ましくは約100csk〜約600,000cskである流動性を有するシリコーン物質である。本発明の組成物に用いられる好適なシリコーンオイルには、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、ポリエーテルシロキサンコポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。また、ヘアコンディショニング特性を有する他の不溶性不揮発性シリコーン流体を使用してもよい。
c.アミノ及びカチオン性シリコーン
本発明の組成物における使用に好適なカチオン性シリコーン流動体は、「トリメチルシリルアモジメチコーン」として知られるポリマーを含むが、これらに制限されるものではない。本発明の組成物に用い得る他のシリコーンカチオン性ポリマーは、シリコーン ALE 56(登録商標)であり、Union Carbide社より入手可能である。
d.シリコーンゴム
本発明の組成物に用いるのに好適なその他のシリコーン流体は、不溶性のシリコーンゴムである。これらのゴムは、25℃で測定したときに、1,000,000csk以上の粘度を有するポリオルガノシロキサン物質である。シリコーンゴムは、米国特許第4,152,416号; Noll and Walterの「Chemistry and Technology of Silicones」(ニューヨーク、Academic Press、1968年);General Electric社のシリコーンゴム製品データシートSE30、SE33、SE54、及びSE76に記載されている。本発明の組成物に用いられるシリコーンゴムの具体的な非限定例には、ポリジメチルシロキサン、(ポリジメチルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、ポリ(ジメチルシロキサン)(ジフェニルシロキサン)(メチルビニルシロキサン)コポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。
e.高屈折率シリコーン
本発明の組成物に用いるのに好適なその他の不揮発性の不溶性シリコーン流体コンディショニング剤は、少なくとも約1.46、好ましくは少なくとも約1.48、より好ましくは少なくとも約1.52、より好ましくは少なくとも約1.55の屈折率を有する「高屈折率シリコーン」として既知のものである。ポリシロキサン流体の屈折率は、一般に約1.70未満、典型的には約1.60未満である。この状況では、ポリシロキサン「流体」には、油と同様にガム類が含まれる。
高屈折率シリコーンが本発明の組成物に用いられる場合、好ましくは、高屈折率シリコーンは、シリコーン樹脂又は界面活性剤等の展着剤とともに溶液中で用いられる。これにより、十分な量で表面張力を減少させ、展着を高め、この結果、本組成物で処理される毛髪の光沢(乾燥後)を高めることが可能となる。
本発明の組成物に用いるのに好適なシリコーン流体は、米国特許第2,826,551号、米国特許第3,964,500号、米国特許第4,364,837号、英国特許第849,433号、及び「Silicon Compound」(Petrarch Systems, Inc.、1984年)に開示されている。
f.シリコーン樹脂
シリコーン樹脂は、本発明の組成物のシリコーンコンディショニング剤に含まれてもよい。これらの樹脂は、高度に架橋したポリマーシロキサン系である。架橋は、シリコーン樹脂の製造時に、三官能性及び四官能性のシランを一官能性もしくは二官能性、又はその両方のシランとともに取り込むことによって導入される。
36.有機コンディショニングオイル
本発明の組成物はまた、有機コンディショニングオイルを含んでもよい。ある実施形態では、組成物の約0.05重量%〜約20重量%、好ましくは約0.08重量%〜約1.5重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約1重量%の少なくとも1つの有機コンディショニングオイルをコンディショニング剤として、単独で含んでもよく、シリコーン(上述)のような他のコンディショニング剤と組み合わせて含んでもよい。
a.炭化水素油
本発明の組成物におけるコンディショニング剤として用いるのに好適な有機コンディショニングオイルには、少なくとも約10個の炭素原子を有する炭化水素油、例えば、ポリマー及びその混合物を含む、環状炭化水素、直鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)及び分枝鎖脂肪族炭化水素(飽和又は不飽和)等の炭化水素油が挙げられるが、これらに限定されない。直鎖状炭化水素油は、好ましくは、炭素数が約12〜約19である。分枝鎖炭化水素油は、炭化水素ポリマーを含み、典型的には、19個より多くの炭素原子を含有する。
これら炭化水素油の具体的な非限定例としては、パラフィン油、鉱物油、飽和及び不飽和ドデカン、飽和及び不飽和トリデカン、飽和及び不飽和テトラデカン、飽和及び不飽和ペンタデカン、飽和及び不飽和ヘキサデカン、ポリブテン、ポリデセン、並びにこれらの混合物が挙げられる。また、これらの化合物の分枝鎖異性体と同様に長鎖炭化水素も使用することができ、その例としては、パーメチル置換異性体等の高度に分枝、飽和又は不飽和化されたアルカン(例えば、2,2,4,4,6,6,8,8−ジメチル−10−メチルウンデカン及び2,2,4,4,6,6−ジメチル−8−メチルノナン(Permethyl Corportionから入手可能)等)のヘキサデカン及びエイコサンのパーメチル置換異性体、ポリブテン及びポリデセン等の炭化水素ポリマーが挙げられる。好ましい炭化水素ポリマーは、イソブチレンとブテンのコポリマーのようなポリブテンである。この種類の市販の物質は、Amoco Chemical CorportionのL−14ポリブテンである。その他の例として、水添ポリイソブテ又は流動イソパラフィンが挙げられる。
b.ポリオレフィン
本発明の組成物に用いられる有機コンディショニングオイルはまた、液体ポリオレフィン、より好ましくは液体ポリ−α−オレフィン、より好ましくは水素添加液体ポリ−α−オレフィンを含む。本明細書で使用されるポリオレフィンは、C4〜C14、好ましくはC6〜C12のオレフィン系モノマーの重合によって調製される。
本明細書のポリオレフィン液を調製する際に使用されるオレフィンモノマーの好適な非限定例としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセンから1−ヘキサデセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、4−メチル−1−ペンテン等の分枝鎖異性体及びこれらの混合物が挙げられる。また、ポリオレフィン液の調製に好適なものは、オレフィン含有精製供給材料又は廃液である。
c.脂肪酸エステル
本発明の組成物におけるコンディショニング剤として用いられる好適な他の有機コンディショニングオイルには、少なくとも10個の炭素原子を有する脂肪酸エステルが挙げられるが、これに限定されない。これらの脂肪酸エステルには、脂肪酸又はアルコールから誘導されるヒドロカルビル鎖を有するエステル(例えば、モノエステル、多価アルコールエステル、並びにジ−及びトリ−カルボン酸エステル)が挙げられる。本明細書の脂肪酸エステルのヒドロカルビルラジカルは、アミド及びアルコキシ部分(例えば、エトキシ又はエーテル結合等)のような他の適合性のある官能基を含んでもよく、又はそれら官能基と共有結合してもよい。
好ましい脂肪酸エステルの具体例としては、イソステアリン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、ラウリン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、オレイン酸デシル、オレイン酸イソデシル、ステアリン酸ヘキサデシル、ステアリン酸デシル、イソステアリン酸イソプロピル、アジピン酸ジヘキシルデシル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、ステアリン酸オレイル、オレイン酸オレイル、ミリスチン酸オレイル、酢酸ラウリル、プロピオン酸セチル、及びアジピン酸オレイルが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いられる好適なその他の脂肪酸エステルは、一般式、R'COORのモノカルボン酸エステルであり、式中、R'及びRはアルキル又はアルケニルラジカルであり、R'及びRの炭素原子の合計は少なくとも10個であり、好ましくは少なくとも22個である。
本発明の組成物に用いられる好適なさらなる他の脂肪酸エステルは、カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステル、例えばC4〜C8のジカルボン酸のエステル(C1〜C22のエステル、好ましくはC1〜C6のエステル、例えば、コハク酸、グルタル酸及びアジピン酸)である。カルボン酸のジ−及びトリ−アルキル並びにアルケニルエステルの具体的な非限定例としては、ステアリン酸イソセチルステアリル、アジピン酸ジイソプロピル、及びクエン酸トリステアリルが挙げられる。
本発明の組成物に用いられる好適なその他の脂肪酸エステルは、多価アルコールエステルとして既知のものである。そのような多価アルコールエステルには、エチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ジエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリエチレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、プロピレングリコールモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールモノオレエート、ポリプロピレングリコール2000モノステアレート、エトキシル化プロピレングリコールモノステアレート、グリセリルモノ−及びジ−脂肪酸エステル、ポリグリセロールポリ脂肪酸エステル、エトキシル化モノステアリン酸グリセリル、1,3−ブチレングリコールモノステアレート、1,3−ブチレングリコールジステアレート、ポリオキシエチレンポリオール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、及びポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のアルキレングリコールエステルが挙げられる。
本発明の組成物に用いられる好適なさらなる他の脂肪酸エステルはグリセリドであり、モノ−、ジ−及びトリグリセリド、好ましくはジ−及びトリグリセリド、より好ましくはトリグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。本明細書に記載の組成物に用いられるには、グリセリドは、好ましくは、グリセロールのモノ−、ジ−及びトリエステル、並びにC10〜C22のカルボン酸等の長鎖カルボン酸である。これらの種類の様々な物質は、植物及び動物の油脂、例えば、ヒマシ油、ベニバナ油、綿実油、トウモロコシ油、オリーブ油、タラ肝油、アーモンド油、アボカド油、パーム油、胡麻油、ラノリン、及びダイズ油から得ることができる。合成油には、トリオレイン及びトリステアリングリセリルジラウレートが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明の組成物に用いられる好適なその他の脂肪酸エステルは、水不溶性の合成脂肪酸エステルである。
本発明の組成物に用いられる好適な合成脂肪酸エステルの具体的な非限定例には、P−43(トリメチロールプロパンのC8〜C10トリエステル)、MCP−684(3,3ジエタノール−1,5ペンタジオールのテトラエステル)、MCP121(アジピン酸のC8〜C10ジエステル)が挙げられ、これらのすべてはMobile Chemical Companyより入手可能である。
37.フケ防止有効成分
また本発明の組成物は、フケ防止剤を含んでもよい。フケ防止粒子状物質の好適な非限定例としては、ピリジンチオン塩、アゾール、硫化セレン、粒子状イオウ、及びこれらの混合物が挙げられる。好ましくはピリジンチオン塩、特に好ましくは1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオン塩である。ピリジンチオンフケ防止粒子状物質の濃度は、典型的には、組成物の約0.1重量%〜約4重量%、好ましくは約0.1重量%〜約3重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約2重量%の範囲である。好ましいピリジンチオン塩には、亜鉛、スズ、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、及びジルコニウム等の重金属から形成されるものが挙げられ、好ましくは亜鉛、より好ましくは1−ヒドロキシ−2−ピリジンチオンの亜鉛塩(「ジンクピリジンチオン」又は「ZPT」として既知である)が挙げられる。ピリジンチオンフケ防止剤は、例えば、米国特許第2,809,971号、米国特許第3,236,733号、米国特許第3,753,196号、米国特許第3,761,418号、米国特許4,345,080号、米国特許第4,323,683号、米国特許第4,379,753号、及び米国特許第4,470,982号に記載されている。
38.保湿剤
本発明の組成物は保湿剤を含有してもよい。保湿剤は、多価アルコール、水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマー、及びこれらの混合物からなる群より選択され得る。本明細書で使用される場合、保湿剤は、好ましくは、約0.1重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%の濃度で使用される。
本明細書で有用な多価アルコールには、グリセリン、ソルビトール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール、エトキシル化グルコース、1,2−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ジプロピレングリコール、エリスリトール、トレハロース、ジグリセリン、キシリトール、マルチトール、マルトース、グルコース、フルクトース、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アデノシンリン酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、ピロリドンカーボネート、グルコサミン、シクロデキストリン、及びこれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な水溶性アルコキシル化非イオン性ポリマーには、約1,000までの分子量を有するポリエチレングリコール及びポリプロピレングリコール、例えば、PEG−200、PEG−400、PEG−600、PEG−1000(CTFA名称)のもの、及びこれらの混合物が挙げられる。
39.懸濁剤
本発明の組成物は、さらに懸濁剤を含んでもよく、好ましくは、非水溶性物質を組成物中に分散させた形態において懸濁するために、又は組成物の粘度を調節するために、有効な濃度の懸濁剤が含まれる。このような濃度は、好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.3重量%〜約5.0重量%の範囲であり得る。
本明細書で有用な懸濁剤には、アニオン性ポリマー及び非イオン性ポリマーが挙げられる。本明細書において有用であるのは、CTFA名カルボマー(Carbomer)を有する架橋アクリル酸ポリマー等のビニルポリマー、セルロース誘導体及び変性セルロースポリマー、例えばメチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、結晶性セルロース、セルロース粉末、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、アラビアガム、ガラクタン、カロブガム、ペクチン、寒天、マルメロ種子(Cydonia oblonga Mill)、デンプン(コメ、トウモロコシ、ジャガイモ、小麦)、藻類コロイド(藻類抽出物)、微生物学的ポリマー、例えばデキストラン、サクシノグルカン、プルラン(pulleran)、デンプン系ポリマー、例えばカルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン、アルギン酸系ポリマー、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、アクリレートポリマー、例えばポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、ポリエチレンイミン、並びに無機水溶性物質、例えばベントナイト、アルミニウムマグネシウムシリケート、ラポナイト、ヘクトナイト、及び無水ケイ酸である。また増粘剤として上述した有効成分も、本発明において懸濁剤としてとして使用できる。
本明細書で極めて有用な市販の粘度変性剤には、B.F.Goodrich Companyより全て入手可能な商品名Carbopol934、Carbopol940、Carbopol950、Carbopol980、及びCarbopol981を有するカルボマー、Rohm and Hass社より入手可能な商品名ACRYSOL22を有するアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー、Amerchol社より入手可能な商品名AMERCELL POLYMER HM−1500を有するノンオキシニルヒドロキシエチルセルロース、Hercules社より全て供給される商品名BENECELを有するメチルセルロース、商品名NATROSOLを有するヒドロキシエチルセルロース、商品名KLUCELを有するヒドロキシプロピルセルロース、商品名POLYSURF67を有するセチルヒドロキシエチルセルロース、そして、Amerchol社より全て供給される商品名CARBOWAX PEG、POLYOX WASR、及びUCONFLUIDを有するエチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド系ポリマーが挙げられる。
他の任意の懸濁剤は、結晶性懸濁剤を含み、この結晶性懸濁剤は、アシル誘導体、長鎖アミンオキシド、長鎖アシル誘導体及びこれらの混合物として分類されるものである。これらの懸濁剤は、米国特許第4,741,855号に記載されている。これらの好ましい懸濁剤には、脂肪酸のエチレングリコールエステル、脂肪酸のアルカノールアミド、長鎖脂肪酸の長鎖エステル(例えば、ステアリルステアレート、セチルパルミテート等);長鎖アルカノールアミドの長鎖エステル(例えば、ステアラミドジエタノールアミドジステアレート、ステアラミドモノエタノールアミドステアレート);及びグリセリルエステル(例えば、グリセリルジステアレート、トリヒドロキシステアリン、トリベヘニン)が挙げられ、その市販例はRheox,Inc. 社より入手可能なチキシン(Thixin)Rである。
他の好適な懸濁剤は、少なくとも約16個の炭素原子を有する脂肪酸アルキル部分を有する第一級アミンを含み、その例としては、パルミタミン又はステアラミンが挙げられ、またそれぞれが少なくとも約12個の炭素原子を有する2つの脂肪酸アルキル部分を有する第二級アミンを含み、その例としてはジパルミトイルアミン又はジ(水素添加タロー)アミンが挙げられる。更に他の好適な懸濁剤には、ジ(水素添加タロー)フタル酸アミド、及び架橋無水マレイン酸−メチルビニルエーテルコポリマーが挙げられる。
40.テルペン アルコール
本発明の組成物は、テルペンアルコール又はテルペンアルコール類の組み合わせを含んでもよい。本明細書で使用する時、「テルペンアルコール」とは、2つ以上の5−炭素イソプレン単位[CH2=C(CH3)−CH=CH2]から構成され、末端ヒドロキシル基を有する有機化合物を指す。当該組成物は、組成物の約0.001重量%〜約50重量%、好ましくは約0.01重量%〜約20重量%、より好ましくは約0.1重量%〜約15重量%、より一層好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約5重量%、一層より好ましくは約1重量%〜約5重量%のテルペンアルコールを含んでもよい。
本明細書で有用となり得るテルペンアルコール類の例としては、ファルネソール、ファルネソールの誘導体、ファルネソールの異性体、ゲラニオール、ゲラニオールの誘導体、ゲラニオールの異性体、フィタントリオール、フィタントリオールの誘導体、フィタントリオールの異性体、及びこれらの混合物が挙げられる。本明細書で用いるのに好ましいテルペンアルコールは、ファルネソールである。
a.ファルネソール及びその誘導体
ファルネソールは、天然に存在する物質で、スクアラン及びステロール類、とりわけコレステロールの生合成において、前駆体及び/又は中間体の役割を果たすと考えられている。ファルネソールはまた、タンパク質の修飾及び制御(例えばたんぱく質のファルネシル化)に関わる。そしてファルネソールに応答する細胞核受容体が存在している。
ファルネソールは、化学的には[2E,6E]−3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−1−オールであり、本明細書で使用する時、「ファルネソール」には、その異性体及び互変異性体が包含される。ファルネソールは、例えばファルネソール(Dragoco社からの異性体の混合物)、及びトランス−トランス−ファルネソール(Sigma Chemical Company)の製品名で、市販されている。ファルネソールの適切な誘導体は、Aldrich Chemical Companyから市販されているファルネシルアセテートである。
b.ゲラニオール及びその誘導体
ゲラニオールは、3,7−ジメチル−2,6−オクタジエン−1−オールとして知られる化学物質に対する一般名である。本明細書で使用する時、「ゲラニオール」には、その異性体及び互変異性体が包含される。ゲラニオールは、Aldrich Chemical Companyから市販されている。好適なゲラニオールの誘導体としては、ゲラニルアセテート、ゲラニルゲラニオール、ピロリン酸ゲラニル、ピロリン酸ゲラニルゲラニルが挙げられ、それらはすべてSigma Chemical Companyから市販されている。例えば、ゲラニオールは、クモ状脈管/赤斑治療剤、目の周りのくま/腫れた目の治療剤、血色の悪さの治療剤、たるみ治療剤、かゆみ止め剤、皮膚濃厚剤、毛穴低減剤、油分/光沢低減剤、炎症後色素沈着治療剤、創傷処置剤、抗セルライト剤として、並びに、皺及び小皺を含む皮膚の肌目の調整に有用である。
c.フィタントリオール及びその誘導体
フィタントリオールは、3,7,11,15,テトラメチルヘキサデカン−1,2,3,−トリオールとして知られる化学物質に対する一般名である。フィタントリオールはBASFから市販されている。例えば、フィタントリオールはクモ状脈管/赤斑治療剤、目の周りのくま/腫れた目の治療剤、血色の悪さの治療剤、たるみ治療剤、かゆみ止め剤、皮膚濃厚剤、毛穴低減剤、油分/光沢低減剤、炎症後色素沈着治療剤、創傷処置剤、抗セルライト剤として、並びに、皺及び小皺を含む皮膚の肌目の調整に有用である。
41.酵素、酵素阻害剤及び酵素活性剤(補酵素)
本発明の組成物は、安全且つ効果的な量の1つ以上の酵素、酵素阻害剤又は酵素活性剤(補酵素)を含んでもよい。酵素の例として、リパーゼ、プロテアーゼ、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、アミラーゼ、グルクロニダーゼ、ペルオキシダーゼ、特に、グルタチオンペルオキシダーゼ又はラクトペルオキシダーゼ、セラミダーゼ、ヒアルロニダーゼが挙げられる。これら酵素は全て、抽出によって、又は発酵バイオテクノロジー工程によって得ることが可能である。酵素阻害剤の例として、トリプシン阻害剤、ボウマン・バーク(Bowman-Birk)阻害剤、キモトリプシン阻害剤、タンニンを含む又は含まない植物抽出物、フラボノイド、酵素活性を阻害するケルセチンが挙げられる。酵素の調製は、例えばSEDERMA社(France)(WO02/066668)によって提供される製品名VENUCEANEを参照できる。酵素活性剤及び補酵素は、補酵素A、補酵素Q10(ユビキノン)、グリシルリジン、ベルベリン、クリシンを含む。
II.担体
本発明の組成物は、所望の製品形態によって、経口的にもしくは皮膚科学的に許容される担体を含んでもよく、又は注射液を含んでもよい。
A.皮膚科学的に許容される担体
本発明の局所用組成物はまた、組成物に皮膚科学的に許容される担体も含有してよい。ある実施形態では、担体は、約50%〜約99.99%、好ましくは約60%〜約99.9%、より好ましくは約70%〜約98%、及びより一層好ましくは約80%〜約95%の濃度で存在する。
担体は、多種多様な形態をとることが可能である。非限定的な例には、単純な液剤、(水系又は油系)、エマルション、及び固形(ゲル、スティック)が含まれる。例えば、水中油型、油中水型、シリコーン中水型、水中油中水型及びシリコーン中水中油型エマルション等のエマルション担体が含まれるが、これらに限定されない。
所望の製品形態によって、好ましい担体は、水中油型エマルション(例えば水中シリコーン)及び油中水エマルション、(例えばシリコーン中水エマルション)等のエマルションを含んでもよい。当業者であれば理解できることであるが、任意の構成成分は、組成物における上記構成成分の水に対する溶解性/分散性に依存して、主に水又は油相のいずれかに分配されていく。ある実施形態では、水中油エマルションが最も好適に使用される。
本発明に係るエマルションは、水相及び脂質又は油を含有し得る。脂質及び油は、動物、植物又は石油由来のものであってもよく、天然でも合成(人工的)でもよい。好ましいエマルションはグリセリン等の湿潤剤も含有してよい。エマルションは、さらに組成物に対して、約0.1重量%から約10重量%、より好ましくは約0.2重量%から約5重量%の乳化剤を含有してもよい。乳化剤は、非イオン性、アニオン性又はカチオン性であってよい。適した乳化剤は、例えば、米国特許3,755,560号、米国特許4,421,769号、及び「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、317〜324頁、1986年)に開示されている。適したエマルションは、所望の製品形状によって、幅広い粘度を有していてもよい。
本発明の組成物は、流れを備える液体(周囲条件下で)の形態であってもよい。そのため組成物は水性担体を含んでもよく、これは典型的には約20%〜約95%、好ましくは約60%〜約85%の濃度で存在する。水性担体は、水、又は水と有機溶媒との混和性混合物を含んでもよいが、好ましくは、他の必須構成成分又は任意構成成分の微量成分として組成物中に付随的に組み込まれてしまう場合を除き、有機溶媒の濃度が最小限である水、又は有機溶媒の濃度が有意ではない水を含む。
エマルションは更に消泡剤を含んでもよく、これにより角質組織へ塗布する際に泡の発生を最小にすることが可能である。消泡剤としては、高分子量のシリコーン及びそのような利用について公知である他の物質が挙げられる。
好ましいシリコーン中水型エマルション及び水中油型エマルションを以下に詳説する。
1.シリコーン中水型エマルション
シリコーン中水型エマルションは、連続的なシリコーン相及び分散した水性相を含むことが可能である。
a.連続的なシリコーン相
本発明の好ましいシリコーン中水型エマルションは、約1重量%〜約60重量%、好ましくは約5重量%〜約40重量%、より好ましくは約10重量%〜約20重量%の連続的なシリコーン相を含むことが可能である。連続的なシリコーン相は、以下に説明する不連続な水性相を含む又は取り囲む外部相として存在する。
連続的なシリコーン相はポリオルガノシロキサンオイルを含む。好ましいシリコーン中水エマルション系を調製することによって、本発明の活性材料に酸化的に安定した媒体が提供される。これら好ましいエマルションにおける連続的なシリコーン相は、約50重量%〜約99.9重量%のオルガノポリシロキサンオイル、及び約50重量%より少ない非シリコーンオイルを含む。特に好ましい実施形態において、連続的なシリコーン相は、連続的なシリコーン相の少なくとも約50重量%、好ましくは約60重量%〜約99.9重量%、より好ましくは約70重量%〜約99.9重量%、より一層好ましくは約80重量%〜約99.9重量%のポリオルガノシロキサンオイルを含み、及び連続的なシリコーン相の約50重量%まで、好ましくは約40重量%より少なく、より好ましくは約30重量%より少なく、より一層好ましくは約10重量%より少なく、及びより一層好ましくは約2重量%より少ない非シリコーンオイルを含む。
組成物に使用するオルガノポリシロキサンオイルは、揮発性、不揮発性、又は揮発性及び不揮発性シリコーンの混合物であってもよい。この状況で使用される「不揮発性」という用語は、周囲条件下では液体であり、引火点が(1大気圧で)約100℃を超えるシリコーンのことをいう。ここで用いられる「揮発性」という用語は、他のすべてのシリコーン油のことをいう。好適なオルガノポリシロキサンは、揮発性及び粘性が広範囲にわたる多種多様なシリコーンから選択できる。適したオルガノポリシロキサンオイルの例には、ポリアルキルシロキサン類、環式ポリアルキルシロキサン類及びポリアルキルアリールシロキサン類が挙げられる。
本明細書の組成物に有用なポリアルキルシロキサン類には、25℃で粘度が約0.5〜約1,000,000センチストークのポリアルキルシロキサン類が挙げられる。市販のポリアルキルシロキサン類には、ジメチコーンとしても知られるポリジメチルシロキサン類が挙げられ、その例としては、General Electric Companyより販売されるVicasil(登録商標)シリーズ、及びDow Corning Corporationより販売されるDow Corning(登録商標)200シリーズが挙げられる。好適なポリジメチルシロキサン類の具体例としては、Dow Corning(登録商標)225 fluid、及びDow Corning(登録商標)200 fluidが挙げられる。アルキル置換型ジメチコーン類の好適な例には、セチルジメチコーン及びラウリルジメチコーンが挙げられる。
組成物における使用に好適な環状ポリアルキルシロキサン類には、Dow Corning(登録商標)244fluid、Dow Corning(登録商標)344 fluid、Dow Corning(登録商標)245 fluid及びDow Corning(登録商標)345 fluid等の市販されているシクロメチコーン類が含まれる。
トリメチルシロキシシリケート等の材料もまた有用である。市販されているトリメチルシロキシシリケートは、ジメチコーンとの混合物として、Dow Corning(登録商標)593 fluidとして販売されている。
ジメチコノール類もまた組成物への使用に適している。市販のジメチコノール類は、通常、ジメチコーン又はシクロメチコーンとの混合物として販売されている(例えば、Dow Corning(登録商標)1401、1402、1403 fluid)。
ポリアルキルアリールシロキサン類も組成物で使用するのに適している。25℃で粘度が約15〜約65センチストークのポリメチルフェニルシロキサン類が、とりわけ有用である。
本明細書での使用で好ましいものは、ポリアルキルシロキサン類、アルキル基で置換したジメチコーン類、シクロメチコーン類、トリメチルシロキシシリケート類、ジメチコノール類、ポリアルキルアリールシロキサン類、及びそれらの混合物から選択されるオルガノポリシロキサン類である。本明細書でより好ましく用いられるものは、ポリアルキルシロキサン類及びシクロメチコーン類である。ポリアルキルシロキサン類の中で好ましいのはジメチコーン類である。
前述したように、連続的なシリコーン相は1つ以上の非シリコーンオイルを含んでもよい。適した非シリコーン油は、融点が約1気圧下で約25℃以下である。連続的なシリコーン相での使用に適した非シリコーンオイルの例には、油中水型エマルションの形態の局所用パーソナルケア製品において化学分野では周知の、例えば、鉱油、植物油、合成油、半合成油等が挙げられる。
b.分散水性相
本発明の局所用組成物は、約30%〜約90%、より好ましくは約50%〜約85%、及び更により好ましくは約70%〜約80%の分散水性相を含むことが可能である。エマルション技術では、「分散相」という用語は、当業者には周知であり、相が、連続相中に懸濁した及び連続相に囲まれた小粒子又は液滴として存在することを意味する。分散相は、内部相又は不連続相としても知られている。この分散水性相は、前述の連続的なシリコーン相中に懸濁し同相に囲まれた小さな水性粒子又は液滴の分散系である。
水性相は水であるか、又は水と一種以上の水溶性又は水分散性の構成成分の組み合わせであり得る。このような成分の非限定的な例には、増粘剤、酸、塩基、塩、キレート成分、ガム、水溶性又は分散性アルコール及びポリオール、緩衝液、防腐剤、日焼け止め剤及び着色剤等が挙げられる。
本発明の局所用組成物は、通常、組成物に対し、約25重量%〜約90重量%、好ましくは約40重量%〜約80重量%、更に好ましくは約60重量%〜約80重量%の分散水性相中の水を含む。
c.水性相分散用の乳化剤
本発明のシリコーン中水型エマルションは、好ましくは乳化剤を含む。好ましい実施形態では、組成物は、組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.5重量%〜約7.5重量%、一層より好ましくは約1重量%〜約5重量%の乳化剤を含む。乳化剤は、連続的なシリコーン相に水性相を分散し、懸濁することを促進する。
本明細書では、多種多様な乳化剤が、好ましいシリコーン中水型エマルションを形成するために使用されてもよい。選択された乳化剤が化学的及び物理的に本発明の組成物の成分と適合性を有する及び望ましい分散特性を提供する限り、公知の又は従来の乳化剤を組成物中に使用してもよい。適した乳化剤として、局所用パーソナルケア製品への使用が当業者に公知であるシリコーン乳化剤、非シリコーン含有乳化剤、及びそれらの混合物が挙げられる。好ましくは、これらの乳化剤は、HLB値が約14未満、更に好ましくは約2〜約14、及び更に一層好ましくは約4〜約14である。これらの範囲外のHLB値を有する乳化剤は、その他の乳化剤と組み合わせて使用することにより、これらの範囲内に収まる有効な加重平均HLB値を得るようにしてもよい。
シリコーン乳化剤が好ましく使用される。本明細書では、多種多様なシリコーン乳化剤が有用である。これらのシリコーン乳化剤は、通常、有機的に変性されたオルガノポリシロキサン類であり、当業者にはシリコーン界面活性剤としても知られている。有用なシリコーン乳化剤としては、ジメチコーンコポリオール類が挙げられる。これらの材料は、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドの両方に由来する部分を含有する、ポリエチレンオキシド鎖、ポリプロピレンオキシド鎖、これら鎖の混合物、及びポリエーテル鎖等のポリエーテル側鎖を含むように変性したポリジメチルシロキサン類である。その他の例には、アルキル変性ジメチコーンコポリオール類、即ち、C2〜C30ペンダント側鎖を含む化合物が挙げられる。更に他の有用なジメチコーンコポリオール類としては、様々なカチオン性、アニオン性、両性、及び双性のペンダント部分を有する材料が挙げられる。
本明細書において乳化剤として有用なジメチコーンコポリオール及びその他のシリコーン界面活性剤の非限定的な例には、ペンダントポリエチレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントポリプロピレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント混合ポリエチレンオキシド及びポリプロピレンオキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント混合ポリ(エチレン)(プロピレン)オキシド側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントオルガノベタイン側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダントカルボン酸側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー、ペンダント四級アンモニウム側鎖を有するポリジメチルシロキサンポリエーテルコポリマー;及び前記のコポリマーをさらに変性させたものでペンダントC2〜C30直鎖、分岐鎖、又は環式アルキル部分を含むものが挙げられる。本明細書で有用な市販のジメチコーンコポリオールの例は、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)から販売される、Dow Corning(登録商標)190、193、Q2−5220、2501ワックス、2−5324 fluid、及び3225C(この後者の材料は、シクロメチコーンとの混合物として販売される)である。セチルジメチコーンコポリオールは、ポリグリセリル−4−イソステアレート(及び)ヘキシルラウレートとの混合物として市販されており、商品名ABIL(登録商標)WE−09(Gold schmidt社から入手可能)で販売されている。セチルジメチコーンコポリオールは、ヘキシルラウレート(及び)ポリグリセリル−3オレエート(及び)セチルジメチコーンの混合物としても市販されており、商品名ABIL(登録商標)WS−08(Gold schmidt社から市販)で販売されている。ジメチコーンコポリオール類の他の非限定的な例には、ラウリルジメチコーンコポリオール、ジメチコーンコポリオールアセテート、ジメチコンコポリオールアジパート、ジメチコーンコポリオールアミン、ジメチコーンコポリオールベヘネート、ジメチコーンコポリオールブチルエーテル、ジメチコーンコポリオールヒドロキシステアレート、ジメチコーンコポリオールイソステアレート、ジメチコーンコポリオールラウレート、ジメチコーンコポリオールメチルエーテル、ジメチコーンコポリオールホスフェート、及びジメチコーンコポリオールステアレートも挙げられる。
本明細書で有用なジメチコーンコポリオール乳化剤は、例えば、米国特許第4,960,764号、欧州特許EP330,369号に記載されている。本発明に有用な非シリコーン含有乳化剤は、糖エステル類及びポリエステル類、アルコキシル化糖エステル類及びポリエステル類、C1〜C30脂肪族アルコール類のC1〜C30脂肪酸エステル類、C1〜C30脂肪族アルコール類のC1〜C30脂肪酸エステル類のアルコキシ化誘導体、C1〜C30脂肪族アルコール類のアルコキシル化エーテル類、C1〜C30脂肪酸のポリグリセリルエステル類、ポリオールのC1〜C30エステル類、ポリオールのC1〜C30エーテル類、アルキルホスフェート類、ポリオキシアルキレン脂肪エーテルホスフェート類、脂肪酸アミド類、アシルラクチレート類、石鹸、及びそれらの混合物等の様々な非イオン性及びアニオン性乳化剤である。その他の適した乳化剤は、例えば「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1986年、Allured Publishing Corporation)、米国特許第5,011,681号、米国特許第4,421,769号、及び米国特許第3,755,560号に記載されている。
これらの非シリコーン含有乳化剤の非限定的な例には、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5ダイズステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェート、カリウムセチルホスフェート、ジエタノールアミンセチルホスフェート、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルナトリウムステアレート、ポリグリセリル−4−イソステアレート、ヘキシルラウレート、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ジエタノールアミンセチルホスフェート、グリセリルステアレート、PEG−100ステアレート、及びそれらの混合物が挙げられる。
d.シリコーンエラストマー
また本発明の組成物は、組成物の約0.1重量%〜約30重量%のシリコーンエラストマー成分を含んでもよい。好ましくは、組成物は、組成物の約1重量%〜約30重量%、より好ましくは約2重量%〜約20重量%のシリコーンエラストマー成分を含む。
本明細書ではシリコーンエラストマーが好適に使用され、それは乳化型もしくは非乳化型の架橋シロキサンエラストマー、又はそれらの混合物であってもよい。架橋オルガノポリシロキサンエラストマーの出発物質としての役目を果たすことが可能な硬化性オルガノポリシロキサン組成物の種類に関して、具体的な制約はない。この点における例としては、SiH含有ジオルガノポリシロキサンとケイ素結合ビニル基を有するオルガノポリシロキサン間の付加反応による白金金属触媒作用下で硬化する付加反応硬化オルガノポリシロキサン組成物;ヒドロキシル基末端ジオルガノポリシロキサンとSiH含有ジオルガノポリシロキサン間の脱水素反応によって、有機スズ化合物の存在下で硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物、及び有機スズ化合物もしくはチタネートエステルの存在下で硬化する縮合硬化型オルガノポリシロキサン組成物が挙げられる。
付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、迅速な硬化速度及び優れた硬化均一性の点から好ましい。特に好ましい付加反応硬化型オルガノポリシロキサン組成物は、a)各分子中に少なくとも2つの低級アルケニル基を有するオルガノポリシロキサン、b)各分子中に少なくとも2つのケイ素結合した水素原子を有するオルガノポリシロキサン、及びc)白金型の触媒から調製される。
本発明の組成物は、乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、非乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマー、又はその混合物を包んでもよい。本明細書で使用される「非乳化型」という用語は、ポリオキシアルキレン単位が存在しない架橋オルガノポリシロキサンエラストマーと定義する。本明細書で使用される「乳化型」という用語は、少なくとも1つのポリオキシアルキレン(例えば、ポリオキシエチレン又はポリオキシプロピレン)単位を有する架橋オルガノポリシロキサンエラストマーを意味する。本発明の好ましい乳化型エラストマーは、ジビニル化合物から形成されるポリオキシアルキレン変形エラストマー、特に、ポリシロキサンの主鎖上のSi−H結合に反応する少なくとも2つの遊離ビニル基を含むシロキサンポリマーを含む。好ましくは、エラストマーは、分子が球形のMQ樹脂上のSi−H部位によって架橋されるジメチルポリシロキサンである。乳化型架橋オルガノポリシロキサンエラストマーは特に、米国特許第5,412,004号;米国特許第5,837,793号;及び米国特許第5,811,487号に記載されている架橋ポリマーから選択できる。さらに、ジメチコーンコポリオールクロスポリマー(及び)ジメチコーンからなる乳化型エラストマーは、商品名KSG−21として信越化学工業株式会社から入手可能である。
有利な非乳化型エラストマーは、ジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーである。そのようなジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマーは、Dow Corning社(DC9040及びDC9041)、General Electric社(SFE839)、信越化学工業株式会社(KSG−15、16、18[ジメチコーン/フェニルビニルジメチコーンクロスポリマー])、及びGrant Industries社(Gransil(商標)シリーズのエラストマー)などの様々な供給元から供給されている。本発明で有用な架橋オルガノポリシロキサンエラストマー及びその製造方法は、米国特許第4,970,252号;米国特許第5,760,116号;米国特許第5,654,362号に更に記載されている。
本明細書での使用に好ましい市販のエラストマーは、Dow Corning社の9040シリコーンエラストマー混合物、信越化学工業株式会社のKSG−21、及びこれらの混合物である。
e.シリコーンエラストマー用担体
本発明の局所用組成物は、前述の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー成分に好適な担体を、組成物の約1重量%〜約80重量%含んでもよい。この担体は、本発明の架橋オルガノポリシロキサンエラストマー粒子と組み合わせると、エラストマー粒子を懸濁し、膨潤させ、弾性のゲル様網状構造又はマトリックスを提供する役目を果たす。架橋シロキサンエラストマー用の担体は周囲条件下では液体であり、好ましくは低い粘度を有し、皮膚に対する拡散力を向上させる。
本発明の化粧品組成物の担体の濃度は、主に用いられる担体及び架橋シロキサンエラストマーの種類及び量によって変化する。担体の好ましい濃度は、組成物の約5重量%〜約50重量%、より好ましくは約5重量%〜約40重量%である。
架橋シロキサンエラストマー用の担体には、ヒトの皮膚に局所塗布するのに好適な1つ以上の液状担体が含まれている。これらの液状担体が、約28〜約250℃、好ましくは約28〜約100℃、好ましくは約28〜約78℃の温度における、選択されたシロキサンエラストマーの濃度にて、選択された架橋シロキサンエラストマーとの間で溶液又はその他の均質な液体もしくは液体分散液を形成する場合において、液状担体は、有機、シリコーン含有又はフッ素含有、揮発性又は不揮発性、極性又は非極性であってもよい。本明細書で使用される「揮発性」という用語は、上記で定義した「不揮発性」に当てはまらない全ての物質を意味する。本明細書で使用される「比較的極性の高い」という用語は、溶解度パラメータの点で極性が別の物質よりも高いことを意味する。つまり、溶解度パラメータが高いほど、液体の極性は高くなる。「非極性」という用語は、通常、物質の溶解度パラメータが約6.5より下(cal/cm3>)05であることを意味する。
f.非極性で揮発性の油
本発明の組成物は、非極性で揮発性の油を含んでもよい。非極性で揮発性の油は、本発明の組成物に極めて望ましい審美的特性を付与する傾向がある。従って、非極性で揮発性の油をかなり高い濃度で使用することが好ましい。本発明で特に有用な非極性で揮発性の油は、シリコーン油、炭化水素、及びこれらの組み合わせである。このような非極性で揮発性の油は、例えば、Balsam and Sagarin編の「Cosmetics, Science andTechnology」(1972年、第1巻、27〜104ページ)に開示されている。好ましい非極性で揮発性の炭化水素の例には、イソドデカン及びイソデカン(例えば、Presperse Inc.から入手可能なPermethyl−99A)などのポリデカン類、及びC7〜C8からC12〜C15までのイソパラフィン類(例えば、Exxon Chemicals社から入手可能なIsoparシリーズ)が挙げられる。直鎖状揮発性シリコーンは、一般的には25℃で約5センチストークス未満の粘度を有するが、環状シリコーンは25℃で約10センチストークス未満の粘度を有する。非常に好ましい揮発性シリコーン油の例としては、様々な粘度のシクロメチコン、例えば、Dow Corning200、Dow Corning244、Dow Corning245、Dow Corning344及びDow Corning345(Dow Corning Corp.より市販)、SF−1204及びSF−1202 Silicone Fluid(G.E. Silicones社より市販)、GE7207及び7158(General Electric Co.より市販)、及びSWS−03314(SWS Silicones Corpより市販)が挙げられる。
g.比較的極性の高い不揮発性油
本発明の組成物は、比較的極性の高い不揮発性油を含んでもよい。この不揮発性油は、上記に示した非極性で揮発性の油に比べて「比較的極性が高い」。従って、不揮発性共担体は、非極性で揮発性の油の少なくとも1つよりも極性が大きい(即ち、高い溶解度パラメータを有する)。本発明で潜在的に有用性のある比較的極性の高い不揮発性油は、例えば、Balsam and Sagarin編の「Cosmetics, Science andTechnology」(1972年、第1巻、27〜104ページ);米国特許第4,202,879号;米国特許第4,816,261号に開示されている。好ましくは、本発明で有用な比較的極性の高い不揮発性油は、シリコーン油;炭化水素油;脂肪アルコール;脂肪酸;モノ及びジ塩基カルボン酸とモノ及び多価アルコールのエステル;ポリオキシエチレン;ポリオキシプロピレン;脂肪アルコールのポリオキシエチレンとポリオキシプロピレンエーテルの混合物;及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
h.非極性で不揮発性の油
架橋シロキサンエラストマーの担体は、上記の液体に加え、任意選択的に不揮発性で非極性の油を含んでもよい。典型的な不揮発性で非極性の皮膚軟化剤は、例えば、Balsam and Sagarin編の「Cosmetics, Science andTechnology」(1972年、第1巻、27〜104ページ)、米国特許第4,202,879号、米国特許第4,816,261号に開示されている。本発明で有用な不揮発性の油は、本質的に不揮発性のポリシロキサン、パラフィン状の炭化水素油、及びこれらの組み合わせである。
2.水中油型エマルション
その他の好ましい局所用担体は、連続的な水性相及びそこに分散している疎水性、水不溶性の相(「油相」)を有する水中油型エマルションを含む。「油相」は、油、シリコーン又はそれらの混合物を含んでもよく、また、上述の油中水エマルションの欄に記載の油及びシリコーンを含むがこれらに制限されない。エマルションが水中油と水中シリコーンエマルションのどちらの特徴を有するのかの識別は、油相が主に油又はシリコーンのどちらから構成されているかという機能による。これらのエマルションの水相は主に水からなるが、上述の油中水エマルションの欄に列記された水相原料等の種々の他の原料を含んでもよい。好ましい水中油型エマルションは、組成物全体の約25重量%〜約98重量%、好ましくは約65重量%〜約95重量%、より好ましくは約70重量%〜約90重量%の水を含む。
連続的な水相及び分散した油もしくはシリコーン相に加えて、これらの水中油組成物は、エマルションを安定させる乳化剤も含む。本明細書で有用な乳化剤は、本技術分野において公知のものであり、非イオン性、アニオン性、カチオン性、及び両性乳化剤を含む。本発明の水中油型エマルションにおいて有用な乳化剤の非限定的な例は、「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1986年)、米国特許第5,011,681号;米国特許第4,421,769号;及び米国特許第3,755,560号に挙げられている。好適な水中油型エマルション担体の例は、米国特許第5,073,371号及び米国特許第5,073,372号に記載されている。構造剤、親水性界面活性剤及び水を含む特に好ましい水中油型エマルションを、以下に詳細に記載する。
a.構造剤
好ましい水中油型エマルションは、液状結晶ゲル網状構造の形成を支えるための構造剤を含有する。理論によって限定されるものではないが、構造剤は、組成物の安定性を与える組成物にレオロジー特性を供給するのに役立つと考えられている。構造剤はまた、乳化剤又は界面活性剤としても機能し得る。本発明の好ましい組成物は、組成物の約0.5重量%〜約20重量%、より好ましくは約1重量%〜約10重量%、更により好ましくは約1重量%〜約5重量%の構造剤を含む。
本発明の好ましい構造剤としては、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約1〜約21のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、平均約1〜約5のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。本発明の更に好ましい構造剤は、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、平均約2のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(ステアレス−2)、平均約21のエチレンオキシド単位を有するステアリルアルコールのポリエチレングリコールエーテル(ステアレス−21)、平均約2のエチレンオキシド単位を有するセチルアルコールのポリエチレングリコールエーテル、及びそれらの混合物から選択される。より一層好ましい構造材は、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ベヘニルアルコール、ステアレス−2、ステアレス−21、及びそれらの混合物から選択される。
b.親水性界面活性剤
好ましい水中油型エマルションは、約0.05重量%〜約10重量%、好ましくは約1重量%〜約6重量%、より好ましくは約1重量%〜約3重量%の少なくとも1つの親水性界面活性剤を含み、この親水性界面活性剤は、疎水性の物質を水相に分散できる(比率は局所用担体の重量に対する比率)。界面活性剤は少なくとも、水に分散するのに充分な程度に親水性でなければならない。
好ましい親水性界面活性剤は、非イオン系界面活性剤から選択される。本明細書で有用な非イオン系界面活性剤は、長鎖アルコール(例えばC8〜30のアルコール)と糖類もしくはデンプンポリマー(即ちグリコシド)の縮合生成物として広く定義されるものである。これらの化合物は、式(S)n−O−Rで表すことができ、式中、Sはグルコース、フルクトース、マンノース及びガラクトース等の糖部分であり、nは約1から約1000までの整数であり、RはC8〜30アルキル基である。アルキル基が誘導され得る長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。このような界面活性剤の好ましい例には、Sがグルコース部分、RがC8〜20のアルキル基、及びnが約1から約9までの整数であるものが挙げられる。。市販されているこれらの界面活性剤の例には、デシルポリグルコシド(Henkel社からAPG325CSとして市販)及びラウリルポリグルコシド(Henkel社からAPG600CS及び625CSとして市販)が含まれる。
その他の有用な非イオン性界面活性剤としては、アルキレンオキシド類と脂肪酸の縮合生成物(即ち、脂肪酸のアルキレンオキシドエステル類)、アルキレンオキシド類と2モルの脂肪酸との縮合生成物(即ち、脂肪酸類のアルキレンオキシドジエステル類)、アルキレンオキシド類と脂肪族アルコール類の縮合生成物(即ち、脂肪族アルコール類のアルキレンオキシドエーテル類)、アルキレンオキシド類と脂肪酸類及び脂肪族アルコール類両方との縮合生成物[即ち、ポリアルキレンオキシド部分は一方の末端が脂肪酸でエステル化され、そしてもう一方の末端が脂肪族アルコールでエーテル化される(即ち、エーテル結合を介して結合される)]が挙げられる。
これらのアルキレンオキシドが誘導する非イオン性界面活性剤の非限定的な例には、セテス−6、セテス−10、セテス−12、セテアレス−6、セテアレス−10、セテアレス−12、ステアレス−6、ステアレス−10、ステアレス−12、ステアレス−21、PEG−6−ステアレート、PEG−10−ステアレート、PEG−100−ステアレート、PEG−12−ステアレート、PEG−20−グリセリルステアレート、PEG−80牛脂脂肪酸グリセリル、PEG−10−グリセリルステアレート、PEG−30−グリセリルココエート、PEG−80−グリセリルココエート、PEG−200−牛脂脂肪酸グリセリル、PEG−8−ジラウレート、PEG−10−ジステアレート、及びそれらの混合物が挙げられる。
更にその他の有効な非イオン性界面活性剤としては、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられる。上記の構造に合致するとりわけ好ましい界面活性剤は、ココナッツアルキルN−メチルグルコシドアミドである。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含む組成物の製造方法は、例えば、米国特許第2,965,576号; 米国特許第2,703,798号、及び米国特許第1,985,424号に開示されている。
非イオン界面活性剤の中で好ましいのは、ステアレス−21、セテアレス−20、セテアレス−12、スクロースココエート、ステアレス−100、PEG−100ステアレート、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものである。
本明細書で使用するのに適したその他の非イオン系界面活性剤としては、糖エステル類及びポリエステル類、アルコキシル化糖エステル類及びポリエステル類、C1〜C30の脂肪族アルコール類のC1〜C30の脂肪酸エステル類、C1〜C30の脂肪族アルコール類のC1〜C30の脂肪酸エステル類のアルコキシル化誘導体、C1〜C30の脂肪族族アルコール類のアルコキシル化エーテル類、C1〜C30の脂肪酸類のポリグリセリルエステル類、ポリオール類のC1〜C30エステル類、ポリオール類のC1〜C30エーテル類、アルキルリン酸類、ポリオキシアルキレン脂肪エーテルリン酸類、脂肪酸アミド類、アシルラクチレート類、及びそれらの混合物が挙げられる。
これらの乳化剤の非限定的な例としては、ポリエチレングリコール20ソルビタンモノラウレート(ポリソルベート20)、ポリエチレングリコール5ダイズステロール、ステアレス−20、セテアレス−20、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、セテス−10、ポリソルベート80、セチルホスフェ−ト、セチルホスフェ−トカリウム、ジエタノールアミンセチルホスフェ−ト、ポリソルベート60、グリセリルステアレート、ポリオキシエチレン20ソルビタントリオレエート(ポリソルベート85)、ソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレン4ラウリルエーテルステアレートナトリウム、ポリグリセリル−4イソステアレート、ヘキシルラウレート、PPG−2メチルグルコースエーテルジステアレート、PEG−100ステアレート及びそれらの混合物が挙げられる。
本明細書で有用な非イオン性界面活性剤のもう1つの群は、ソルビタンもしくはソルビトール脂肪酸エステル及びスクロース脂肪酸エステルとの混合物に基づく脂肪酸エステル混合物であり、その脂肪酸はいずれの場合も好ましくはC8〜C24、より好ましくはC10〜C20である。好ましい脂肪酸エステル乳化剤は、ソルビタンもしくはソルビトールC16〜C20脂肪酸エステルと、スクロースC10〜C16脂肪酸エステル、とりわけソルビタンステアレート及びスクロースココエートの混合物である。これは、ICIから商品名Arlatone2121として市販されている。
本明細書で有用なその他の適した界面活性剤には、当該分野で周知の、及び下記に詳述するような多種多様なカチオン性、アニオン性、双性、及び両性界面活性剤が挙げられる。本明細書で使用される有用な親水性界面活性剤は単一の界面活性剤、又は複数の適した界面活性剤を組み合わせて含有できる。的確な界面活性剤(又は界面活性剤混合物)の選択は、組成物及びその他の存在する構成成分のpHによって変わる。
本明細書では、カチオン性界面活性剤、特にジアルキル第四級アンモニウム化合物も有用であるが、それらの例は、米国特許第5,151,209号、米国特許第5,151,210号、米国特許第5,120,532号、米国特許第4,387,090号、米国特許第3,155,591号、米国特許第3,929,678号、米国特許第3,959,461号、「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1979年、M.C.Publishing Co.)、及びSchwartzら著、「Surface Acrtive Agents」、「Their Chemistry and Technology」(ニューヨーク、Interscience Publishers、1949年)に記載されている。
これらのカチオン性乳化剤の非限定的な例には、セテアリルオリベイト、ソルビタンオリベイト、ステアロアミドプロピルPG−ジモニウムクロリドホスフェート、ベヘナミドプロピルPG塩化ジモニウム、ステアロアミドプロピルエチルジモニウムエトスルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルセテアリルアンモニウムトシレート、ステアロアミドプロピルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルアンモニウム乳酸塩、及びそれらの混合物が挙げられる。とりわけ好ましいのは、ベヘナミドプロピルPG塩化ジモニウムである。
四級アンモニウム塩のカチオン性界面活性剤の非限定的な例としては、セチル塩化アンモニウム、セチル臭化アンモニウム、ラウリル塩化アンモニウム、ラウリル臭化アンモニウム、ステアリル塩化アンモニウム、ステアリル臭化アンモニウム、セチルジメチル塩化アンモニウム、セチルジメチル臭化アンモニウム、ラウリルジメチル塩化アンモニウム、ラウリルジメチル臭化アンモニウム、ステアリルジメチル塩化アンモニウム、ステアリルジメチル臭化アンモニウム、セチルトリメチル塩化アンモニウム、セチルトリメチル臭化アンモニウム、ラウリルトリメチル塩化アンモニウム、ラウリルトリメチル臭化アンモニウム、ステアリルトリメチル塩化アンモニウム、ステアリルトリメチル臭化アンモニウム、ラウリルジメチル塩化アンモニウム、ステアリルジメチルセチルジタロージメチル塩化アンモニウム、ジセチル塩化アンモニウム、ジセチル臭化アンモニウム、ジラウリル塩化アンモニウム、ジラウリル臭化アンモニウム、ジステアリル塩化アンモニウム、ジステアリル臭化アンモニウム、ジセチルメチル塩化アンモニウム、ジセチルメチル臭化アンモニウム、ジラウリルメチル塩化アンモニウム、ジラウリルメチル臭化アンモニウム、ジステアリルメチル塩化アンモニウム、ジステアリルメチル臭化アンモニウム及びそれらの混合物から選択されたものが挙げられる。
追加的な四級アンモニウム塩は、C12〜C30のアルキル炭素鎖がタロー脂肪酸又はココナッツ脂肪酸に由来するものを含む。「タロー」という用語は、一般にC16〜C18の範囲のアルキル鎖の混合物を有するタロー脂肪酸類(通常水素付加されたタロー脂肪酸)に由来するアルキル基のことをいう。「ココナッツ」という用語は、一般にC12〜C14の範囲のアルキル鎖の混合物を有するココナッツ脂肪酸に由来するアルキル基のことをいう。これらのタロー及びココナッツ原料に由来する四級アンモニウム塩の例としては、ジタロージメチル塩化アンモニウム、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート、ジ(水素添加タロー)ジメチル塩化アンモニウム、ジ(水素添加タロー)ジメチル酢酸アンモニウム、ジタロージプロピルリン酸アンモニウム、ジタロージメチル硝酸アンモニウム、ジ(ココナッツアルキル)ジメチル塩化アンモニウム、ジ(ココナッツアルキル)ジメチル臭化アンモニウム、タロー塩化アンモニウム、ココナッツ塩化アンモニウム、及びこれらの混合物が挙げられる。エステル結合を伴ったアルキル基を持つ第四級アンモニウム化合物の例は、ジタローオキシエチルジメチル塩化アンモニウムである。
より好ましいカチオン性界面活性剤は、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム、ジラウリルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ジミリスチルジメチル塩化アンモニウム、ジパルミチルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピル塩化PG−ジモニウムホスフェート、ステアロアミドプロピルエチルジアンモニウムエソサルフェート、ステアロアミドプロピルジメチル(ミリスチルアセテート)塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチルセテアリルアンモニウムトシラート、ステアロアミドプロピルジメチル塩化アンモニウム、ステアロアミドプロピルジメチル乳酸アンモニウム、及びそれらの混合物から選択されたものである。
より一層好ましいカチオン性界面活性剤は、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム、ジラウリルジメチル塩化アンモニウム、ジステアリルジメチル塩化アンモニウム、ジミリスチルジメチル塩化アンモニウム、ジパルミチルジメチル塩化アンモニウム、及びそれらの混合物から選択されたものである。
カチオン性界面活性剤と構造剤の好ましい組み合わせは、ベヘナミドプロピル塩化PGジモニウム及び/又はベヘニルアルコールであり、特にそのような組み合わせがイオン性及び/又は極性の高い溶媒を含有する場合、物理的及び化学的安定性を高めるように、その比率は好ましく最適化される。
本明細書では、多種多様なアニオン性界面活性剤も有用である。アニオン性界面活性剤の例には、アルコイルイセチオン酸類、並びにアルキル及びアルキルエーテルサルフェート類が挙げられる。イセチオン酸でエステル化され中和された脂肪酸の反応生成物、すなわちアルコイルイセチオン酸類は、典型的にはRCO−OCHCHSOMの式を有し、式中、Rは炭素原子数約10〜約30のアルキル又はアルケニルであり、Mはアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びトリエタノールアミン等の水溶性のカチオンである。例えば、脂肪酸は、ココヤシ油又はパーム核油由来のものである。これらのイセチオン酸類の非限定的な例としては、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ステアロイルイセチオン酸ナトリウム及びそれらの混合物から選択されるアルコイルイセチオネート類が挙げられる。脂肪酸の塩、メチルタウリドのアミド類もまた好適に使用される。他の同様のアニオン性界面活性剤は、米国特許第2,486,921号;米国特許第2,486,922号及び米国特許第2,396,278号に記載されている。
アルキル及びアルキルエーテルサルフェートは、通常各々化学式ROSOM及びRO(CO)xSOMを有し、式中Rは炭素数が約10〜30のアルキルもしくはアルケニルであり、xは約1〜10であり、Mはアンモニウム等の水溶性カチオン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン、ナトリウム及びカリウムのような一価金属、並びにマグネシウム及びカルシウム等の多価金属カチオンである。好ましくは、Rは、アルキルサルフェート及びアルキルエーテルサルフェートの両方において、約8〜約18個の炭素原子、より好ましくは約10〜約16個の炭素原子、更により好ましくは約12〜約14個の炭素原子を有する。アルキルエーテルサルフェートは、典型的には、エチレンオキシドと約8〜約24個の炭素原子を有する一価アルコールとの縮合生成物として製造される。アルコールは合成することができ、又は脂肪、例えばココヤシ油、パーム核油、タローから得られる。ココヤシ油又はパーム核油から得られるラウリルアルコール及び直鎖アルコールが好ましく用いられる。そのようなアルコールを、約0〜約10モル、好ましくは約2〜約5モル、より好ましくは約3モルのエチレンオキシドと反応させ、例えばアルコール1モルにつき平均3モルのエチレンオキシドを有する分子種の得られた混合物を硫酸化し、中和する。
他の適切なアニオン性洗浄性界面活性剤のクラスは、一般式:R1--SO-Mの有機の硫酸反応生成物の水溶性塩である。式中、R1は約8〜約24、望ましくは約10〜16個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の飽和脂肪族炭化水素ラジカルを含む群から選択され、Mは先に記載したカチオンである。
更にその他の陰イオン合成界面活性剤には、約12〜約24個の炭素原子を有するスクシナメート類及びオレフィンスルホネート類、並びにβ−アルキルオキシアルカンスルホネート類として示される種類が含まれる。このような物質の例はラウリル硫酸ナトリウム及びラウリル硫酸アンモニウムである。
本組成物に用いられる好適な他のアニオン性界面活性剤はコハク酸塩であり、その例としては、N−オクタデシルスルホコハク酸ニナトリウム;ラウリルスルホコハク酸二ナトリウム;ラウリルスルホコハク酸ジアンモニウム;N−(1,2−ジカルボキシエチル)−N−オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム;スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル;スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル;及びスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。他の好適なアニオン性の界面活性剤には、約10〜約24個の炭素原子を有するオレフィンスルホネートが挙げられる。
真のアルケンスルホネート及び一部のヒドロキシ−アルカンスルホネートに加えて、オレフィンスルホネートは、反応条件、反応物の比率、オレフィンストックにおける出発オレフィン及び不純物の性質、並びにスルホン化プロセス中の副反応に依存して、アルケンジスルホネートのような少量の他の材料を含むことができる。このようなα−オレフィンスルホネート混合物の非限定例は、米国特許第3,332,880号に記載されている。
本組成物に使用される好適なアニオン性の界面活性剤の別の部類は、β−アルキルオキシアルカンスルホネートである。これらの界面活性剤は次の一般式(化4)に従う。
Figure 2009545582
式中、Rは約6〜約20個の炭素原子を有する直鎖アルキル基であり、Rは約1〜約3個の炭素原子、好ましくは1個の炭素原子を有する低級アルキル基であり、Mは前述されたような水溶性カチオンである。
本発明において有用なその他の陰イオン物質は、脂肪酸の石鹸(即ち、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム又はカリウム塩)であり、一般に約8個〜約24個の炭素原子を有し、好ましくは約10〜約20個の炭素原子を有する。石鹸を作るのに用いられる脂肪酸は、天然資源、例えば、植物又は動物由来のグリセリド(例えば、パーム油、ヤシ油、ダイズ油、ヒマシ油、獣脂(タロー)、豚脂(ラード)等)から得ることができる。脂肪酸は合成して作成することもできる。石鹸については、米国特許第4,557,853号に更に詳細が記載されている。
本発明では、両性及び双性界面活性剤も有用である。本発明の組成物で使用できる両性及び双性界面活性剤の例は、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体と広く記載されるものであり、この誘導体は、脂肪族基が直鎖であっても分岐鎖であってよく、脂肪族置換基の1つが約8〜約22個の炭素原子を有し(好ましくはC8〜C18)及び1つが陰イオン水溶化基(例えば、カルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート)を含む。例としては、式RN[(CH)mCOM]及びRNH(CH)mCOMで表されるアルキルイミノアセテート類、及びイミノジアルカノエート類及びアミノアルカノエート類が挙げられ、式中、mは1から4、RはC8〜C22のアルキル基又はアルケニル基であり、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属アンモニウム、又はアルカノールアンモニウムである。
本発明における使用に好ましい両性界面活性剤には、ココアンホ酢酸塩、ココアンホ二酢酸塩、ラウロアンホ酢酸塩、ラウロアンホ二酢酸塩、及びこれらの混合物が挙げられる。更に、イミダゾリニウム及びアンモニウム誘導体も含まれる。適した両性界面活性剤の具体例としては、3−ドデシル−アミノプロピオン酸ナトリウム、3−ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、米国特許第2,658,072号の教示に従ってドデシルアミンをイセチオン酸ナトリウムと反応させることによって生成されるもの等のN−アルキルタウリン類、米国特許第2,438,091号の教示に従って生成されるもの等のN−高級アルキルアスパラギン酸、米国特許第2,528,378号に記載され、「ミラノール(Miranol)」の商品名で販売されている製品が挙げられる。有用な両性イオンのその他の例には、コアミドプロピル塩化PG−ジモニウムリン酸(Mona CorpからMonaquatPTCとして市販されている)等のリン酸塩類が含まれる。
本組成物に用いるのに好適な双性イオン性界面活性剤は本技術分野において周知であり、脂肪族第四級アンモニウム、ホスホニウム及びスルホニウム化合物の誘導体として広く記載されている界面活性剤が挙げられる。この界面活性剤は、脂肪族ラジカルが直鎖であっても分枝鎖であってもよく、脂肪族置換基の内の一つは約8〜約18個の炭素原子を含み、一つはカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート又はホスホネート等のアニオン性基を含む。ベタイン類のような双性イオン性のものが好ましい。
ベタイン類の例には、例えば、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルアルファカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルベタイン(ロンザ社(Lonza Corp.)からロンザイン(Lonzaine)16SPの名で市販されている)、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、ステアリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルガンマ−カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)アルファ−カルボキシエチルベタイン、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ステアリルジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン等の高級アルカリベタイン、並びに、アミドベタイン及びアミドスルホベタイン類(ここでは、RCONH(CH基は、ベタインの窒素原子と結合している)、オレイルベタイン(Henkel社から両性VelvetexOLB50として市販)、並びに、コカミドプロピルベタイン(Henkel社からVelvetexBK−35及びBA−35として市販)が挙げられる。
その他の有用な両性及び双性界面活性剤には、スルタイン類及びコカミドプロピルヒドロキシスルタイン(Rhone-PoulencからMirataineCBSとして市販)等のヒドロキシスルタイン、及び式RCON(CH3)CH2CH2CO2Mに対応するアルカノイルサルコシン酸が含まれる。式中、Rは約10から約20の炭素原子を有するアルキル基又はアルケニル基であり、Mはアンモニウム、ナトリウム、カリウム及びトリアルカノールアミン(例えば、トリエタノールアミン)等の水溶性陽イオンである。これらの中で好ましいのは、ラウロイルサルコシン酸ナトリウムである。
c.水性皮膚軟化薬
好ましい水中油型エマルションは、局所用担体の約25重量%〜約98重量%、好ましくは約65重量%〜約95重量%、より好ましくは約70重量%〜約90重量%の水を含む。
疎水性相は連続的な水性相に分散している。疎水性相は、当該分野で既知の水不溶性又は部分的水溶性の物質を含有してよく、また、水中シリコーン型エマルションに関連して本明細書に記載されるシリコーン、及びエマルションに関連して前述したようなその他のオイル及び脂質を含んでもよいが、これらに限定されない。
発明の対象の局所用組成物は、限定されるものではないが、ローションやクリームを含み、また、皮膚科学的に許容される皮膚軟化剤を含有してもよい。かかる組成物は好ましくは約1%〜約50%の皮膚軟化剤を含む。本明細書で使用する時、「皮膚軟化剤」は、皮膚を保護すると同様に、乾燥から守るもしくは乾燥を軽減するのに有用な原料をいう。多種多様の適した皮膚軟化剤が既知であり、本明細書で使用される。Sagarinの「Cosmetics, Science and Technology」(第2版、第1巻32〜43頁、1972年))は皮膚軟化剤として適した物質の多数の例を含む。好ましい皮膚軟化剤はグリセリンである。グリセリンは、好ましくは約0.001〜約30%、より好ましくは約0.01〜約20%、一層より好ましくは約0.1〜約10%、例えば5%の量で使用される。
本発明に係るローション及びクリームは一般に、溶液担体システム及び1つ以上の皮膚軟化剤を含む。ローション及びクリームは、通常約1〜約50%、好ましくは約1〜約20%の皮膚軟化剤;約50〜約90%、好ましくは約60〜約80%の水、本発明に係るポリペプチド、及び追加のスキンケア有効成分(一種又は数種)を上記の量含む。クリームは一般的に、皮膚軟化剤又は増粘剤の濃度が高いので、ローションより粘性が高くなる。
本発明の軟膏は、動物もしくは植物油もしくは半固形炭化水素(油性)の単純な担体ベース、エマルションを形成するために水を吸収する吸収性軟膏べース、又は水溶性担体、例えば、水溶性溶液担体を含んでもよい。軟膏は、更に、Sagarinの「Cosmetics,Science and Technology」(第2版、第1巻72〜73頁、1972年)に記載されている濃厚剤、及び/又は皮膚軟化剤を含んでもよい。例えば軟膏は、約2%〜約10%の皮膚軟化剤;約0.1%〜約2%の増粘剤;並びに、ポリペプチド及び追加のスキンケア有効成分(一種又は数種)を上記の量で含有してもよい。
清浄(「清浄剤」)に有用な本発明の組成物は、例えば、上述したように、適した担体によって調製可能であり、好ましくは、約1%〜約90%、より好ましくは約5%〜約10%の皮膚科学的に許容される界面活性剤を含有する。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、双性、両性イオン系及び両性電解質系界面活性剤、並びにこれらの界面活性剤の混合物から適したものが選択される。かかる界面活性剤は、洗浄技術分野の当業者にはよく知られている。使用可能な界面活性剤の非限定的な例としては、イソセテス−20、メチルココイルタウリン酸ナトリウム、メチルオレオイルタウリン酸ナトリウム、及びラウリル硫酸ナトリウムが挙げられる。本明細書で有用な代表的な界面活性剤については、米国特許第4,800,197号を参照されたい。本明細書で有用な広範囲の種類の追加界面活性剤の例は「McCutcheon's,Detergents&Emulsifiers」(北米版、1986年、Allured Publishing Corporationより発行)に記載されている。洗浄組成物は任意に、洗浄組成物中で従来から用いられるその他の材料を、技術的に確立した濃度で含むことができる。
本明細書で使用する時、「ファンデーション」という用語は、限定的ではないが、ローション、クリーム、ジェル、ペースト及び固形物等を含む、液状、半液状、半固形、又は固形の皮膚用化粧品のことをいう。一般にファンデーションは、特定の外観を得るために、顔上等の皮膚の広い範囲に用いられる。ファンデーションは一般に、口紅、ほお紅、粉等の着色化粧品の付着性ベースとなり、皮膚の欠点を隠し、皮膚に滑らかで均一な外観をもたらす傾向がある。本発明のファンデーションは、皮膚科学的に許容される担体を含むが、油、着色剤、色素、皮膚軟化薬、香料、ワックス、安定化剤等の従来の原料を含んでもよい。本明細書での使用に好適な担体及びかかる他の原料の例は、例えば、WO96/33689、及びGB2274585に記載されている。
B.経口的に許容される担体
また本発明の組成物は、それらが摂取されるものである場合、経口的に許容される担体を含んでもよい。本明細書では、本技術分野において公知のもしくは公知ではない任意の好適な経口的に摂取可能な担体もしくは担体の形態が、使用できる。経口パーソナルケア組成物の非限定的な例には、錠剤、丸剤、カプセル剤、飲料(drinks、beverages)、シロップ剤、顆粒剤、パウダー、ビタミン、栄養補給剤、ヘルスバー、キャンディー、チューズ、及びドロップ剤が含まれ得るが、これらに制限されない。
C.注射可能な液
また本発明の組成物は、組成物が注射されるものである場合、皮膚内及び/もしくは皮下への注射剤として許容される液を含んでもよい。本技術分野において公知のもしくは公知ではない任意の好適な許容される液を使用可能である。
III.組成物の調製
本発明の方法に有用な組成物は一般に、局所用及び経口用組成物、並びに注射用組成物を調製する場合に当業界において公知である従来の方法によって調製される。かかる方法は一般的に、加熱、冷却、真空塗布等を有し又は有さずに、各成分を1以上の段階で混合して比較的均一な状態にすることを含んでもよい。
本発明に係る組成物の物理的な形態は、重要なものではない。クリーム、ローション、軟膏、ミルク、ゲル、エマルション、分散系、液剤、懸濁剤、清浄剤、ファンデーション、無水製剤(スティック、特に口紅、ボディーオイル及びバスオイル)、シャワージェル及びバスジェル、シャンプー及び頭皮トリートメントローション、皮膚もしくは毛髪ケア用クリーム又はローション、サンスクリーンローション、ミルク又はクリーム、人工日焼けローション、クリーム又はミルク、シェービングクリームもしくはフォーム、アフターシェーブローション、化粧剤、マスカラ又はマニキュア、口紅、皮膚「エッセンス」、血清、絆創膏もしくは吸収剤材料、経皮性パッチ、パウダー、保湿ローション、皮膚軟化ミルク、皮膚軟化クリーム、スプレー、身体及び浴用オイル、ファンデーション薄色ベース、ポマード、コロイド、コンパクト又は固形の懸濁剤、ペンシル、スプレー可能な調合物、ブラシ(brossable)、口紅、ほお紅、アイライナー、リップペンシル、リップグロス、顔用又は体用パウダー、泡状整髪剤、整髪用ジェル、爪用コンディショナー、処方用のブラシ、リップバーム、皮膚用コンディショナー、コールドクリーム、保湿剤、整髪スプレー、石鹸、ボディースクラブ、エクスフォリアン、収斂剤、脱毛剤及びパーマネントウェービング用の溶液、ふけ防止製剤、抗汗剤、制汗剤、シェービング製品、プレシェービング製品、アフターシェービング製品、保湿剤、体臭防止剤、コールドクリーム、洗浄剤、皮膚用ジェル、リンス、鼻用スプレー等である。またこれらの組成物は、色を付けることもしくは口唇をひび割れから保護することを目的とした口紅の形で、又は目用もしくは薄色付用化粧品及び顔用薄色ベースとして提供できる。本発明の組成物は、化粧品、パーソナルケア製品及び薬学的調製物を含む。加圧された噴霧剤を含む泡又はエアロゾル用組成物の形態の組成物も考えられる。
化粧品組成物は、例えば歯磨き粉等、口腔歯科的に用いられてもよい。その場合、組成物は、経口使用用組成物に通常用いられる補助剤及び添加剤、並びに、特に、界面活性剤、増粘剤、保湿剤、シリカ等の研磨剤、フッ化物、特にナトリウムフッ化物等の種々の有効成分、並びに、場合によってはサッカリンナトリウム等の甘味剤を含んでもよい。
本発明に係るサルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物、及び化粧及び皮膚薬剤組成物は、液剤、分散系、エマルション、ペースト又はパウダーの形であり得る。それらは、単独で含まれてもよく、又はマクロ−、マイクロ−、もしくはナノカプセル、マクロ−、マイクロ−もしくはナノスフィア、リポソーム、オレオソームもしくはカイロミクロン、マクロ−、マイクロ−、ナノ粒子もしくはマクロ−、マイクロもしくはナノスポンジ、もしくはマクロ−、マイクロもしくはナノエマルション等の媒体中にプレミックスとして含まれてもよい。それらは有機ポリマーパウダー、タルク、ベントナイト、又は他の無機もしくは有機支持体上に吸着されてもよい。
本発明に係るサルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物、及び化粧及び皮膚薬剤組成物は、あらゆる形態で、もしくはマクロ−、マイクロ−、及びナノ粒子、もしくはマクロ−、マイクロ−、及びナノカプセルに、結合した形態、もしくは導入された形態、もしくは吸収された形態、もしくは吸着された形態で、布地、天然もしくは合成繊維、羊毛、及び、タイツ、肌着、ハンカチ、もしくは布等の皮膚と接触する用途の昼用もしくは夜用の被服もしくは下着に使用される任意の材料の処理に用いることにより、この皮膚/布地接触を介してそれらの化粧品効果を発揮し、連続的に局所的送達を行うことが出来る。
IV 角質組織疾患を処置するための方法
本発明は、脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくするための美容方法に関し、本発明に係るサルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する化粧品組成物又は皮膚薬剤組成物を、局所的に皮膚又は粘膜に塗布する工程を備える。
より詳細には、本発明は、サルササポゲニン又はサルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する化粧品組成物又は皮膚薬剤組成物を、胸部、及び/又はネックライン下部、及び/又は臀部、及び/又は顔、及び/又は唇、及び/又は頬、及び/又は眼瞼、及び/又は手に局所的に塗布する工程を備えることによって体型を改善する美容方法に関する。これにより、皮下脂肪組織の拡大及び/又は形成を促進する、及び/又は表皮の脂質合成を促進する。また、脂質生成とともに脂肪生成及び脂肪細胞分化を刺激するこの方法は、膨らみの拡大を促進し、脂肪組織の密度を増加させ、最後に、皮下脂肪の不足を矯正することにより、身体の全体的な審美性を改善することが可能となる。
さらに本発明は、張筋、緊張、補強効果、豊満さ、かさ上げ及び膨らみ効果を得ること、柔軟性及び皮膚弾力性を促進すること、下垂を減少させること、そして微小循環を改善することに関する。
本発明の追加的な利点の1つは、既に存在する脂肪組織の不足や、既に観察されている皮膚の弛みを処置するだけでなく、脂肪生成及び脂質生成特性のおかげで脂肪組織の新しい形成を刺激することが可能であることである。
本発明に係る組成物は、膨らみを再度提供するために、顔や体の領域、特に手、臀部、大腿部、腕及び顔に局所的に塗布可能である。
本発明の利点の1つは、局所的な手段によって塗布できるおかげで、必要又は望ましい時に、非常に局部的且つ選択的に「穏やかな」処置を行うことが可能であることである。
本発明はまた、サルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物の使用方法と、脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることを目的とした薬剤の製造に関し、これにより脂質生成、脂肪生成及び脂肪細胞分化を刺激することが可能となる。
<A.処方例>
Figure 2009545582
P1*:P1は、1ppmから10000ppmの範囲のサルササポゲニンを、合成油(水素化ポリイソブテン)で構成される溶媒中に溶解して含む溶液である。この調合液P1は、本発明の好ましい形態の1つである。美容組成物中に含まれるこのような調合液の量は、広範囲に変動可能であるが、好ましくは、美容組成物中約1重量%〜20重量%となる。調合液P1は、下記実施例の幾つかのプランパー有効成分となる。
方法:パートAを羽根攪拌下で分散させる。Ultrez10を水中に入れ、15分間膨張させる。パートCを溶解が完全に終了するまで加熱する。パートAとパートBを混合する。パート(B+A)をパートC中に羽根攪拌下で流し込む。パートDをパート(A+B+C)中に流し込む。パートEを流し込む。パートFで中和する。
Figure 2009545582
Rigin(登録商標)は、SEDERMA社によって販売されている製品(FR2788777及びWO00/433417)であり、皮膚の弾力性と硬さを改善し、含水性を強め、皮膚を滑らかにする。
方法:パートAを羽根攪拌下で分散させる。Ultrez10を水中に入れ、15分間膨張させる。パートCを、溶解が完全に終了するまで加熱する。パートAとパートBを混合する。パート(B+A)をパートC中に羽根攪拌下で流し込む。パートDをパート(A+B+C)中に流し込む。パートEを流し込む。パートFで中和する。パートGを流し込み、完全に混合する。
Figure 2009545582
Sterocare(登録商標)は、SEDERMA社によって販売されているアンチエージング有効成分(WO99/18927)であり、特に成人の皮膚に推奨される成分である。
方法:パートAの重量を測り、パートAを30分間膨張させる。ウォーターバス内でパートAを75℃まで加熱する。パートBを溶解するまで加熱する。パートBをパートAに添加する。パートCをウォーターバス内で75℃まで加熱する。攪拌下で、パートCをパート(A+B)に流し込む。即座にパートDを添加する。パートEを添加し、均質化する。55℃付近のパートFを用いて中和する。そしてパートG及びパートHを添加し、均質化する。
Figure 2009545582
方法:パートAの重量を測り、パートAを30分間膨張させる。ウォーターバス内でパートAを加熱する。パートBを溶解するまで加熱する。パートBをパートAに添加する。パートCをウォーターバス内で75℃まで加熱する。攪拌下で、パートCをパート(A+B)に流し込む。即座にパートDを添加する。パートFを添加し、均質化する。55℃付近のパートEを用いて中和し、均質化する。そしてパートF及びパートGを添加し、均質化する。
Figure 2009545582
Bio-bustyl(登録商標)は、SEDERMA社によって販売されている製品(FR2668365)であり、細胞代謝を刺激し、皮膚を正常な状態にすることを可能とし、特に女性の胸部に塗布することを目的とした製品に使用される。
方法:パートAの重量を測り、パートAを30分間膨張させる。ウォーターバス内でパートAを75℃まで加熱する。パートBを溶解するまで加熱する。パートBをパートAに添加する。パートCをウォーターバス内で75℃まで加熱する。攪拌下で、パートCをパート(A+B)に流し込む。即座にパートDを添加する。パートFを添加し、均質化する。55℃付近のパートEを用いて中和し、均質化する。そしてパートF、パートG及びパートHを添加し、均質化する。
Figure 2009545582
Chronodyn(登録商標)は、SEDERMA社によって販売されている製品であり、特に、細胞代謝を刺激するために使用される。
方法:パートAの重量を測り、パートAを30分間膨張させる。ウォーターバス内でパートAを75℃まで加熱する。パートBを溶解するまで加熱する。パートBをパートAに添加する。パートCをウォーターバス内で75℃まで加熱する。攪拌下で、パートCをパート(A+B)に流し込む。即座にパートDを添加する。パートEを添加し、均質化する。55℃付近のパートFを用いて中和し、均質化する。そしてパートG、パートHを添加し、均質化する。
Figure 2009545582
方法:パートAの重量を測り、攪拌下で混ぜる。パートBをパートAに攪拌下で添加し、その後均質化する。そして、パートCを添加する。
Figure 2009545582
Bio-peptide EL(登録商標)は、SEDERMA社によって販売されている緊張剤及び補強剤の製品(FR2668365)である。
方法:パートAの重量を測り、75℃まで加熱する。Bを混合して75℃まで加熱する。パートBをパートAに混合しながら添加する。即座にパートDを添加し、均質化する。パートEを添加する。パートCを添加して均質化する。35℃付近のパートFを添加する。
Figure 2009545582
Lipexel(登録商標)は、SEDERMA社によって販売されている製品(WO03/017966)であり、皮膚の脱水症を防ぐことが可能である。
方法:パートAとパートBの重量を測り、ブレンダー内で混合する。パートCをパート(A+B)に混合しながらゆっくりと加える。そして、均質化する。
Figure 2009545582
Maxilip(登録商標)は、SEDERMA社によって販売されている製品(WO99/16029)であり、コラーゲンとグリコサミノグリカンの合成を刺激する。
方法:パートAの重量を測り、パートAを90℃付近で混ぜる。パートBを混ぜ、パートAに加える。即座にパートCを添加する。パートDを混ぜ、パート(A+B+C)に添加する。均質化した後、型に流し込む。室温まで冷却させる。
<B.インビトロ研究>
遺伝子発現プロファイルにおけるサルササポゲニンの効果
2つの研究が実施された。1つは、サルササポゲニンによる分化への影響を、前脂肪細胞培養を用いて示した。もう1つは、サルササポゲニンによる成熟脂肪細胞への影響を示した。
ヒト前脂肪細胞を植付け、5日間培養(増殖)した。そして、:
‐ この細胞を、サルササポゲニン存在下又は非存在下の誘導培地に、培養停止前に8時間又は24時間接触させた(サルササポゲニンによる分化への影響の研究)、又は、
‐ この細胞を、分化培地に10日間接触させて成熟脂肪細胞を産生させた後、サルササポゲニンに24時間接触させた又は接触させなかった(サルササポゲニンによる成熟への影響の研究)。
全ての時点において、市販のキット(Roche KitV6-全RNAの抽出)を用いて細胞のmRNAを抽出した。同時に、溶媒の制御を行い、同じ方法で抽出した。遺伝子配列の発現プロファイルは、精製された各RNAサンプルにおいて、CodeLink Whole Genome chipを用いて決定した。得られた値は、対照群を標準としたものである。
得られた値に基づき、サルササポゲニンは、様々な機序によって脂肪細胞の分化を刺激することが報告できる。:
サルササポゲニンは、分化の8及び24時間後のタンパク質MNT(MAX結合タンパク質)をコードする遺伝子の活性を誘発する。しかしながら、Maxに関連するタンパク質MNTは、Myc−Maxによって誘導された活性を抑制する。後者に記載のMyc−Maxによって誘導された活性は、脂肪細胞分化を抑制するとして知られている。阻害物質を抑制する作用は、分化を活性化すると報告されている。さらに、サルササポゲニンは、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体ガンマ(PPARγ)活性の上流部に作用し、受容体の機能を強化する。PPARγの活性に関連する様々な遺伝子が観察され、これらは顕著に上方制御されていた。:例えば、「COP9シグナロソーム」として公知の複合体やCDK4に関連するサイクリンD3をコードする遺伝子COPS3及びCOPS5(>5)は、増殖を低下させて分化へと方向付け、PPARγのリン酸化反応に好適な状態を提供する。リン酸化されたPPARγは、レチノイドX受容体(RXR)とともにヘテロダイマーを形成し、PPRE転写応答配列に結合して脂肪細胞への分化を誘導する。
また、サルササポゲニンは、分化活性に関わるその他の遺伝子も誘導する。そして、KLK10(>10)(又はカリクレイン:脂肪変換及び分化に必要なセリンプロテアーゼ系のメンバー)と、Kruppel様因子5(KLF5)をコードする遺伝子の増加が、C/EBPβ/δに強調して作用することにより、PPARγ2の発現を活性化することが観察された。
また、本研究は、成熟脂肪細胞では遺伝子p21が活性化状態で維持されていることを示したが、この遺伝子の活性は、細胞分化開始時には通常減少した。このようにして、生じた分化は長期間にわたって促進され、維持されている。この状況は、脂質蓄積経路を増幅させる。本発見は、輸送小胞(グルコース、フルクトース、ステロール用)の形成に関わる様々なタンパク質によって示される。:
― 脂肪分化関連タンパク質(ADRP)又はアディポフィリンは、サルササポゲニンによって非常に顕著に誘導される(>4)。ADRPは、脂肪滴の形成及び脂肪酸の長鎖形成に関わる。後者に記載されている脂肪酸の長鎖形成は、ペントラキシン関連遺伝子(PTX3)をコードする遺伝子を刺激することで知られている。このペントラキシン関連遺伝子(PTX3)は、脂肪生成中に一時的に発現するものである。NPTXRがその受容体に結合した後、24時間の時点でサルササポゲニンによって強く誘導され(>7)、脂質分子の摂取を提供可能であることが提案される。
― この結果はまた、脂肪細胞中のフルクトースの主な輸送体であるSLC2A5/GLUT5(溶質キャリアファミリー2−促進型グルコース/フルクトース輸送体−メンバー5)と、グルコース輸送に関連するタンパク質をコードする遺伝子RAFTLINは、分化の8時間及び24時間の時点で、サルササポゲニンによって活性化されることを示している。
脂質の分化と形成に関連する活性化遺伝子(優位性を維持)に加えて、その他の遺伝子も共存しており、増殖(FEN1、TCN1、HMGA1及びHSPA9B)と、基質中への新しい脂肪組織の導入(PCOLCE2LOX及びECM2)を提供する。
全体として、一連の結果は、脂肪細胞分化を活性化し、グルコース/フルクトース経路の活性化により脂質摂取を刺激し、アディポフィリンを介した脂質小胞の形成を促進し、細胞外基質への脂肪の導入を強化することが可能な製品の実態を説明している。
脂肪細胞増殖の刺激
前脂肪細胞は、分化を開始する前に増殖期(クローン性増殖)を経る。分化期の間、細胞は分裂しないが、大きさが増大し、脂質を増加させる。
このようにして、増殖を刺激する製品は、既に分化期に入った脂肪細胞に複製能力を維持させることが可能である。
手順:3T3―L1細胞を植付け、4日間以上かけて培養して集合させた(クローン性増殖)。従来の分化カクテルを培養物に添加し、サルササポゲニンの濃度を上昇させることなく(対照)、又はサルササポゲニンの濃度を上昇させて、細胞を3日間培養した。培養に続いて、細胞層を採取し、Hoechstで試験した。これにより、対照細胞に対する細胞増殖及びピオグリタゾンの存在下で培養した細胞(陽性対照)を定量化した。
Figure 2009545582
陽性対照によって得られた結果は、本試験を検証した。本試験は、サルササポゲニンの存在下で、分化期の細胞が穏やかな複製能力を保持していることを明らかにした。後者であるサルササポゲニン存在下の結果は、対照の結果に比べて有意に異なるものであった。用量依存的な影響は、調査を行った濃度範囲において著しいものではなかった。
分化の刺激
原理:インビボでは増殖期の後、前脂肪細胞が特異的な内因性要因(特に、グルココルチコイド及びインスリン)の影響下で分化を開始する。インビトロでは、これらの要因は分化を誘因するために用いられる従来のカクテルに含まれている。
その後、細胞が単純な維持培地で培養されている時に分化を維持する又は増幅させることは、グリセロール−3−リン酸脱水素酵素G3PDH(又はGPDH)のアッセイによって決定される。本酵素はエネルギー代謝に関連している。この活性は、分化過程を経て規則的に増加する。
手順:上述したとおり、3T3−L1細胞を培養して集合させた後、従来のカクテルで分化誘導させ、サルササポゲニンの非存在下又は様々な濃度の存在下で培養した。培養3日後、分化カクテルを、サルササポゲニンの存在下又は非存在下の培養維持培地に置き換えた。培養3日後、細胞層を採取し、G3PDH活性を決定した。
Figure 2009545582
本アッセイは陽性対照(ピオグリタゾン)との比較により検証され、分化刺激において521%の増加が観察された。用量依存的刺激は、サルササポゲニン存在下において見られた。
3T3−L1細胞及びヒト脂肪細胞による脂質摂取の刺激
原理:脂肪細胞分化は、前脂肪細胞から脂質を含む成熟脂肪細胞への転換における決定的な段階である。脂質の細胞内蓄積は、従来のオイルレッド染色(中性脂質マーカー)によって測定した。その後、染色された脂質を顕微鏡下で定量化した。
手順:3T3―L1細胞を植付け、4日間培養(増殖)した。この後に、分化期(従来の分化カクテルを用いた培養)及び成熟期(成熟カクテル)が、サルササポゲニン非存在下又は様々な濃度の存在下で続いた。
上記の成熟期終了時には、細胞を洗浄し、固定し、オイルレッドで染色した。細胞層をデジタル式に撮影し、画像解析により赤色染色を定量化した。オイルレッド領域のパーセンテージ(表1に示す)は、未処理の対照細胞に対して相対的に表したものである。本試験は、ピオグリタゾン(10μM)(分化刺激の陽性対照)と比較することにより検証した。
Figure 2009545582
サルササポゲニン存在下で培養した細胞は、用量依存的に脂質の取り込みの増加を示し、サルササポゲニンの濃度が17.5μMである場合には、対照細胞と比較して492%を超える値を示した。
この結果はヒト脂肪細胞を用いて再現可能であった。
3次元画像によって証明された脂肪細胞量の効果
脂質摂取による脂肪細胞量の増加効果を撮像するために、私達は共焦点顕微鏡法を用いて脂肪細胞量を概算した。
フィブロネクチンコーティングしたスライドガラス上で3T3−L1細胞を撮像した。様々な濃度のサルササポゲニン存在下又は非存在下で、細胞を従来の方法で9日間培養した(3日間の分化後)。
3つの染色が、脂質(赤色、オイルレッド)、細胞核(青、HOECHST染色)及びサイトゾル(緑色、BODIPY染色)を明らかに示した。
脂肪細胞の全量を再構成するために、600nm毎の光学的スライス像によって画像を得た。このようにして生成されたデータから脂肪細胞量を計算した。結果を以下に示す。
Figure 2009545582
これらの効果は、脂肪組織において量を増大させるという効果を生じさせた。これは、共焦点顕微鏡法によって証明された。
<C.インビボ研究>
原理:量に関する研究は、干渉フリンジトポメトリーを用いて実施した。干渉フリンジトポメトリーは、レーザー照射下で皮膚表面に投影されたフリンジの光学的歪みを分析する(FOITS法)
手順:本研究においては、再配置を最も正確に確保するために、特別な設備を開発することが必要となった。本設備(図1に示すシステム)は、
― 座席に対する高さが正確に決定されている水平胸支持方式(乳房X線撮影に用いられるものと同一)と、
― 胸用の台から一定の距離に位置する背もたれ方式である。
FOITSによって得られた物(研究終了時と比較した開始時)を重ね合わせることにより、量の変化を撮像可能である。
研究形式:単純盲検の比較試験は、未処置の胸に対する処置した胸を示した。処置した胸は左又は右の胸であった(研究個体群中無作為に選択したもの)。
被験者の数:32人の被験者で実施され、30人が研究を完了した。28件のみが56日後の時点で評価可能であった。
特殊研究基準:18歳〜35歳の女性。胸のボリュームは小さく、カップサイズは80−85B又は90A。正常なホルモン状態、又は経口避妊薬によって安定した状態である。研究中、妊娠や授乳はしていない。体重は少なくとも3ヶ月安定である。
製品塗布:本製品は5%のサルササポゲニンを含むクリームジェルであった。56日間、1日に2回ずつ塗布した。
結果:
安全性:本製品は、上記ボランティア全てに良好な耐容性を示した。
<FOITSによって決定される量(ボリューム)>
研究をした32人のボランティアのうち、28日後の時点ではn=30の被験者のデータ、56日後の時点ではn=28の被験者のデータが評価可能であった。
FOITによって決定された胸のボリュームは、胸上部(深い襟ぐりのゾーン)のボリュームであって、低部は測位システムによって除外されている。
結果の読み出しを促進するために、0日後(T0)のボリュームは5000mmの基準値を標準とした。胸のサイズに応じて、4000〜10000mmの範囲の生データが得られた。
このようにして、28又は56日後(T28 or T56)において測定した生データは、5000+(T0に対する変化の絶対値)となった。
Figure 2009545582
対照の胸においては、ボリュームの変化は、28日後は実質的にゼロであり、56日後は僅かな有意差(p=0.52)で僅かな変化が観察された。
処置した胸においては、あまり顕著ではないが、T28(P=0.3)の時点で増加が観察された。この増加はT56日後の時点では90%の確実性で認められた(P=0.1)。
Figure 2009545582
全集団(即ち28人の被験者)に対し、サルササポゲニン処置を行った胸において胸ボリュームの増加が観察された。そして、この増加は時間を経るにつれてより顕著なものとなった:1.4〜2.2%。上述した如く、T56時点での増加は90%の確実性であった(p=0.1)。
結論:
胸のボリュームの増加は穏やかなものである(28人の被験者に対し、56日後時点で平均2.2%)にもかかわらず、p=0.1のレベルで有意性を示した。
本増加傾向は、時間を経るにつれて顕著になり、得られた結果に一致するもう1つの指摘事項であり、結果が長期的にさらによくなる可能性があることを提示する(図2はFOITS分析の一例を示す)。
<キュトメトリ(Cutometry)>
原理:序文:キュトメトリは、一般的には脂質生成の特性を示すために用いられるものではない。この理由は、本方法が、支持線維(コラーゲン、エラスチン)が皮膚粘弾特性の一因であることを調査するために開発されたものであるからである。
しかしながら、キュトメトリによるデータは脂肪症の増加を検証するために用いられ、固有の機械的パラメータ(図3参照)に影響を及ぼさない。
Figure 2009545582
時間を経た後のパラメータUvとUrの安定性は、弾力性パラメータに影響をしないことを示している。Uv(弾力性、深部粘弾性に関連する)は変化しなかった。Ur(伸張後の皮膚の固有弾性収縮力)もまた変化しなかった。
サルササポゲニンの効果の特性を示すために選択されたキュメトリのパラメータは、深面における弾力性又は粘弾性の変化を示さなかった。

Claims (22)

  1. 皮膚へ局所的に塗布するための組成物中に、サルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物を有効成分として使用する方法であって、
    脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくすることを特徴とする使用方法。
  2. 前記サルササポゲニンが、皮下脂肪組織の拡大及び/又は形成を促進する、及び/又は表皮の脂質合成を促進することを特徴とする請求項1記載の使用方法。
  3. 前記サルササポゲニンが脂質生成を刺激することを特徴とする請求項1又は2に記載の使用方法。
  4. 前記サルササポゲニンが脂肪生成を刺激することを特徴とする請求項1又は2に記載の使用方法。
  5. 前記サルササポゲニンが、脂肪細胞分化を刺激することを特徴とする請求項1又は2に記載の使用方法。
  6. 前記サルササポゲニンが、脂肪組織の形成を刺激することにより下垂を減少させることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項に記載の使用方法。
  7. 張筋剤、緊張剤及び/又は補強剤として使用することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載のサルササポゲニンの使用方法。
  8. プランパー及び/又は膨らみ形成剤として使用することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載のサルササポゲニンの使用方法。
  9. 柔軟性及び/又は皮膚弾力性の促進剤として使用することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載のサルササポゲニンの使用方法。
  10. 微小循環の改善剤として使用することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項に記載の使用方法。
  11. 前記サルササポゲニンが、組成物の重量に対して、約0.000001%w/w〜約20%w/w、好ましくは約0.00001%w/w〜1%w/w、特に好ましくは約0.0001%〜0.1%含まれることを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項に記載の使用方法。
  12. 前記サルササポゲニンが、任意の供給源から得ることが可能であり、好ましくは化学合成及び/又は植物抽出により得られることを特徴とする請求項1乃至11いずれか1項に記載の使用方法。
  13. 前記植物抽出物が、アガベ・サイザルアサ(Agave sisalana)、アガベ・アメリカーナ(Agave Americana)、アスパラガス(Asparagus)(例えば、A.オフィシナリス(A. officinalis)、A.アドセンデ(A. adscende)、A.ラセモスス(A. racemosus)、ラデックス・アスパラギ(Radix Asparagi)又は<テンモンドウ(Tian-Dong)>、A.コチチネンシス(lour.) Merr.(A. cochichinensis (lour.) Merr.)、A.コチチネンシス(lour.) Merr. Var. ガウディシャウディアヌス(A. cochichinensis (lour.) Merr. Var. gaudichaudianus)、A.タリエンシス(A. taliensis)、A.ムニタス(A. munitus)、A.ミリアカンサス(A. myriacanthus)、A.メイオクラドス Levl(A. meioclados Levl)、A.トリコクラドス(A. trichoclados)、A.フィリシヌス(A. filicinus)等の種)、ユッカ(Yucca)(ユッカspp(Yucca spp)、Y.フィリフェラ(Y. filifera)、 Y.フィラメントサ(Y. filamentosa)、Y.バッカタ(Y.baccata)、Y.ブレビフォリア(Y. brevifolia)、Y.シジゲラ(Y. schidigera)) 、シャタバリ(Shatavari)、スミラックス(Smilax)(サルサパリラ(Sarsaparilla)、サルセパレイル(Salsepareille)、サルサパリア(Sarsaparriha)、クハオエン(khao yen)、サパルナ(Saparna), ジュピカンガ(jupicanga)、スミレース(smilace)、サルトリイバラ(China root)、スミラックス・アリストロキアエフォリア(Smilax Aristolochiaefolia)、スミラックス・オルナタ(Smilax ornata))、トリゴネラ・フォエナム・グラエカム(Trigonella foenum graecum)、フェヌグリーク(fenugrec)、ディアスコレエス(Diascorees)、ディオスコレア・コレッティ(Dioscorea colettii)、ハカタユリ(Lilium brownii)、キラヤ・サポナリア(Quillaja saponaria)、ソラナム・パニクラツム(Solanum paniculatum)、リコペルシコン・ピンピネリフォリウム(Lycopersicon pimpinellifolium)、トリビュラス・テレストリス(Tribulus terrestris)、ニコティアナ・タバカム(Nicotianum tabacum)、ラディックス・サルサパリラ(Radix sarsaparilla)、ハナスゲ(Anemarrhena asphodeloides)ハナスゲbunge, zhi mu (Anemarrhena asphodeloides bunge, zhi mu)から選択されることを特徴とする請求項12記載の使用方法。
  14. 前記植物抽出物が、ハナスゲbunge(Anemarrhena asphodeloides bunge)であることを特徴とする請求項13記載の使用方法。
  15. 前記組成物が、脂質生成刺激有効成分、脂肪生成刺激有効成分、補強有効成分、皮膚の緊張に作用する有効成分、膨らみ効果を有する有効成分、血管拡張有効成分、微小循環促進有効成分から選択される少なくとも1つの補足的な有効成分を含み、
    前記有効成分が、ホップ抽出物、キゲリア・アフリカナ(kigelia africana)、セージ(sage)、ダイズ(soya)、サバル・セルラタ(sabal serrulata)、ダミアナ(damiana)、ドンクァイ(de dong quai)、タンポポ(dandelion)、クミン(cumin)、甘草(liquorice)、クニカス・ベネディクタス(cnicus benedictus)、レッド・エルム(red elm)、ラズベリー・ブッシュ(raspberry bush)、ルピナス(lupin)、フェンネル(fennel)、コショウ(pepper)、麦芽(malt)、モウレレ(mourere)、コンブチャ(Kombucha)、クローバ(clover)及びアルケミーユ(alchemille)等であることを特徴とする請求項1乃至14いずれか1項に記載の使用方法。
  16. 前記有効成分の少なくとも1つが、溶液、分散系、エマルション、ペースト又は粉末の形状で、
    単独として、もしくは、マクロ、マイクロもしくはナノカプセル、マクロ、マイクロもしくはナノスフィア、リポソーム、オレオソーム又はカイロミクロン、マクロ、マイクロもしくはナノ粒子、マクロ、マイクロもしくはマイクロスポンジ、マイクロもしくはナノエマルジョン等の媒体中のプレミックスとして使用されるか、又は
    有機ポリマーパウダー、タルク、ベントナイト、もしくはその他の無機もしくは有機担体に吸着されて使用されることを特徴とする請求項1乃至15いずれか1項に記載の使用方法。
  17. 前記組成物が全ての化粧品形態で用いられ、例えば、クリーム、ローション、軟膏、ミルク、ゲル、エマルション、分散系、液剤、懸濁剤、洗浄剤、ファンデーション、無水調製物(スティック、特に口紅、ボディーオイル及びバスオイル)、シャワージェル及びバスジェル、シャンプー及び頭皮トリートメントローション、スキンケアもしくはヘアケア用クリーム又はローション、日焼け止めローション、ミルク又はクリーム、人工日焼けローション、クリーム又は乳液、シェービングクリームもしくはフォーム、アフターシェーブローション、化粧剤、マスカラもしくはマニキュア、口紅、皮膚「エッセンス」、血清、絆創膏もしくは吸収剤材料、経皮性パッチ、パウダーとして用いられることを特徴とする請求項1乃至16いずれか1項に記載の使用方法。
  18. 必要性を有する人物に対し、脂質不足を示す身体の各部を改善及び/又は美しくするための美容方法であって、
    前記サルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する化粧品組成物又は皮膚薬剤組成物を、胸部、及び/又はネックライン下部、及び/又は臀部、及び/又は顔、及び/又は唇、及び/又は頬、及び/又は眼瞼、及び/又は手に、局所的に塗布する工程を備えることを特徴とする美容方法。
  19. 前記サルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する化粧品組成物又は皮膚薬剤組成物を、必要性を有する人物の胸部、及び/又はネックライン下部、及び/又は臀部、及び/又は顔、及び/又は唇、及び/又は頬、及び/又は眼瞼、及び/又は手に、局所的に塗布する工程を備えることにより、張筋、緊張、及び/又は補強効果が得られることを特徴とする請求項18記載の美容方法。
  20. 前記サルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する化粧品組成物又は皮膚薬剤組成物を、必要性を有する人物の胸部、及び/又はネックライン下部、及び/又は臀部、及び/又は顔、及び/又は唇、及び/又は頬、及び/又は眼瞼、及び/又は手に、局所的に塗布する工程を備えることにより、豊満な、かさ上げ、及び/又は膨らみ効果が得られることを特徴とする請求項18記載の美容方法。
  21. 前記サルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する化粧品組成物又は皮膚薬剤組成物を、必要性を有する人物の胸部、及び/又はネックライン下部、及び/又は臀部、及び/又は顔、及び/又は唇、及び/又は頬、及び/又は眼瞼、及び/又は手に、局所的に塗布する工程を備えることにより、柔軟性及び/又は皮膚弾力性を促進させることを特徴とする請求項18記載の美容方法。
  22. 前記サルササポゲニン又は該サルササポゲニンを含む植物抽出物を含有する化粧品組成物又は皮膚薬剤組成物を、必要性を有する人物の胸部、及び/又はネックライン下部、及び/又は臀部、及び/又は顔、及び/又は唇、及び/又は頬、及び/又は眼瞼、及び/又は手に、局所的に塗布する工程を備えることにより、微小循環を改善することを特徴とする請求項18記載の美容方法。
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